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JP2018167679A - 乗員保護装置 - Google Patents

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JP2018167679A
JP2018167679A JP2017066093A JP2017066093A JP2018167679A JP 2018167679 A JP2018167679 A JP 2018167679A JP 2017066093 A JP2017066093 A JP 2017066093A JP 2017066093 A JP2017066093 A JP 2017066093A JP 2018167679 A JP2018167679 A JP 2018167679A
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JP2017066093A
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博 赤羽
Hiroshi Akaha
博 赤羽
康博 皆川
Yasuhiro Minagawa
康博 皆川
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】車両の衝突時に乗員を保護できる乗員保護装置を提供する。【解決手段】乗員保護装置は、乗員の胴部を支持するシートバックを備えるとともに、車体に対して略上下方向に沿う回転軸回りに回転可能に設けられたシートと、前記シートに連結する連結部を備え、前記車体の上下方向から見て前記連結部から車室外に向けて延び、車外の物体が前記車体に衝突する際に前記物体が前記車体に対して加える力を伝達して前記シートを回転させる伝達部材と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、乗員保護装置に関するものである。
車両の衝突時に乗員の安全性を向上させる技術が研究されている。例えば、特許文献1に記載された技術によると、衝突を検知して、シートベルトを巻き取り、シートベルトのたるみを解消し、衝突時に乗員がシートに拘束される度合いを強化している。
特開平06−255447号公報
特許文献1に記載された発明によると、車両の衝突時に衝突方向によってはシートベルトの拘束力が乗員の身体にとって負担が大きくなる可能性がある。
そこで本発明は、車両の衝突時に乗員を保護できる乗員保護装置を提供するものである。
本発明の乗員保護装置(例えば、実施形態における乗員保護装置5,105)は、乗員の胴部を支持するシートバック(例えば、実施形態におけるシートバック12)を備えるとともに、車体(例えば、実施形態における車体3)に対して略上下方向に沿う回転軸回りに回転可能に設けられたシート(例えば、実施形態におけるシート10)と、前記シートに連結する連結部(例えば、実施形態における連結部51,52,151)を備え、前記車体の上下方向から見て前記連結部から車室外に向けて延び、車外の物体が前記車体に衝突する際に前記物体が前記車体に対して加える力を伝達して前記シートを回転させる伝達部材(例えば、実施形態における伝達部材50,150)と、を備える。
本発明によれば、車外の物体が車体に衝突する際に、車外の物体の衝突時の力を伝達部材によりシートに伝達して、シートを略上下方向に沿う回転軸回りに回転させることができる。このため、衝突時の慣性によりシートに対して変位しようとする乗員をシートのシートバックで受け止めることができる。したがって、車両の衝突時に乗員を保護できる。
上記の乗員保護装置において、運転席用に設けられた第1の前記シートと、助手席用に設けられた第2の前記シートと、前記第1のシートに連結する運転席用の前記伝達部材と、前記第2のシートに連結する助手席用の前記伝達部材と、を備え、前記運転席用の伝達部材と前記助手席用の伝達部材とは、一体的に形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、運転席用のシートと、助手席用のシートと、をそれぞれ独立して回転させることができる。
上記の乗員保護装置において、運転席用に設けられた第1の前記シートと、助手席用に設けられた第2の前記シートと、前記第1のシートに連結する運転席用の前記伝達部材と、前記第2のシートに連結する助手席用の前記伝達部材と、を備え、前記運転席用の伝達部材と前記助手席用の伝達部材とは、別体で設けられている、ことが望ましい。
本発明によれば、運転席用のシート、および助手席用のシートを同様に回転させることができる。したがって、運転席に着座する乗員、および助手席に着座する乗員を確実に保護できる。
上記の乗員保護装置において、前記伝達部材は、前記連結部から車両前方に向けて延びる、ことが望ましい。
本発明によれば、車外の物体が車体の前部に衝突してエンジンルームが潰れる場合にシートを回転させて、衝突時の慣性により前方に向かって変位しようとする乗員をシートバックで受け止めることができる。したがって、車両の前面衝突時に乗員を保護できる。
上記の乗員保護装置において、前記連結部から車両前方に向けて延びる第1の前記伝達部材と、前記連結部から車両後方に向けて延びる第2の前記伝達部材と、を備え、前記第1の伝達部材および前記第2の伝達部材のうち、車両の進行方向とは反対側に向かって前記連結部から延びる一方は、前記シートに対して連結不能に変位する、ことが望ましい。
本発明によれば、例えば車両が前進している際には、連結部から車両後方に向けて延びる第2の伝達部材がシートに対して連結不能となるので、車外の物体が車体の後部に追突してもシートが回転しない。このため、衝突時の慣性によりシートに対して後方に変位しようとする乗員をシートのシートバックで後方から確実に受け止めることができる。車両が後進している場合も同様である。したがって、車両の衝突時に乗員を保護できる。
上記の乗員保護装置において、前記シートの基準状態から第1所定角度以上の回転を規制する規制部(例えば、実施形態における規制部60)を備え、前記連結部は、前記シートが前記基準状態から前記第1所定角度よりも小さい第2所定角度以上回転した状態で前記シートとの連結を解除される、ことが望ましい。
本発明によれば、シートは、基準状態から第2所定角度以上第1所定角度未満の角度範囲において回転自在となるので、シートを伝達部材による回転の慣性により回転させることができる。したがって、伝達部材によるシートを回転させる力を用いて、シートを基準状態から第1所定角度回転した位置まで確実に回転させることができる。
本発明によれば、車両の衝突時に乗員を保護できる。
第1実施形態に係る車両の内部構成を側方から見た模式図である。 第1実施形態に係る車両の内部構成を上方から見た模式図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置を側方から見た模式図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置を上方から見た模式図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置の一部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置の動作説明図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置の動作説明図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置の動作説明図である。 第1実施形態の第1変形例に係る車両の内部構成を上方から見た模式図である。 第1実施形態の第2変形例に係る乗員保護装置を上方から見た模式図である。 第2実施形態に係る乗員保護装置を上方から見た模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
[第1実施形態]
第1実施形態の車両1および乗員保護装置5について説明する。
図1は、第1実施形態に係る車両の内部構成を側方から見た模式図である。図2は、第1実施形態に係る車両の内部構成を上方から見た模式図である。なお、図中矢印UPは車両上方、矢印FRは車両前方、矢印LHは車両左方をそれぞれ示している。
図1および図2に示すように、車両1は、車両1の骨格を構成する車体3と、車両1に衝突が発生した際に乗員を保護する乗員保護装置5と、を備えている。
本実施形態の乗員保護装置5は、車外の物体(例えば周辺車両等)が車体3の前部に衝突する前面衝突時に乗員を保護する。乗員保護装置5は、車室7に設置されたシート10と、シート10を車体3に対して回転可能に連結させる回転連結部20と、シート10の回転を規制する固定部30と、シート10を車体3に対して回転させる駆動部40および伝達部材50と、シート10の回転範囲を規定する規制部60と、を備え、これらが運転席用および助手席用にそれぞれ設けられている。なお、乗員保護装置5のうち運転席用に設けられた構成と助手席用に設けられた構成とは略同一であるため、以下の説明では特に記載のない限り乗員保護装置5のうち運転席用に設けられた構成について説明する。
図3は、第1実施形態に係る乗員保護装置を側方から見た模式図である。
図3に示すように、シート10は、シートクッション11と、シートバック12と、ヘッドレスト13と、を備えている。シートクッション11は、乗員の下半身を下方から支持する。シートクッション11は、シートクッション11の骨格を形成するフレームと、例えばウレタンフォーム等により形成され、フレームに装着されたパッド材と、例えば合成繊維や皮革等により形成され、フレームおよびパッド材を覆うカバー(いずれも不図示)と、を備えている。シートバック12は、乗員の胴部を乗員の背中側から支持する。シートバック12は、シートクッション11の後端部に傾動可能に連結されている。ヘッドレスト13は、乗員の頭部および首部を支持する。ヘッドレスト13は、シートバック12の上端部に取り付けられている。シートバック12およびヘッドレスト13も、シートクッション11と同様に、フレーム、パッド材およびカバーにより形成されている。シート10は、回転連結部20により、車体3に対して略上下方向に沿う回転軸O回り(すなわちヨー方向)に回転可能に設けられている。なお、回転軸Oは、上下方向に対して平行に設けられていてもよいし、僅かに傾いていてもよい。
回転連結部20は、シートクッション11のフレームと、車体3のうちシートクッション11の直下に位置する例えばフロアパネル3aと、を連結している。回転連結部20は、第1連結部材21と、第2連結部材22と、を備えている。第1連結部材21は、シートクッション11の下面においてシートクッション11のフレームに固定され、シート10の一部を構成している。第1連結部材21には、回転軸O周りの周方向に沿って歯23が形成されている(詳細は後述)。第2連結部材22は、フロアパネル3aに固定されている。第1連結部材21と第2連結部材22とは、回転軸O回りに相対的に回転可能に連結されている。これによりシート10は、車体3に対してヨー方向に回転可能となる。
図4は、第1実施形態に係る乗員保護装置を上方から見た模式図である。
図3および図4に示すように、固定部30は、着座者が前方を向くようにシート10が位置する基準状態において、シート10のヨー方向の回転を規制する。固定部30は、第1固定部材31と第2固定部材32とを備える。第1固定部材31は、シートクッション11の下面においてシートクッション11のフレームに固定されている。第2固定部材32は、フロアパネル3aに固定されている。第1固定部材31と第2固定部材32とは、相互に嵌合しており、所定以上の力が加わらない限り、互いに固定された状態を維持する。
第2固定部材32は、例えば矩形の板状体として形成されている。第2固定部材32は、フロアパネル3aに対して起立して固定されている。第2固定部材32は、板面が車両1の前後方向(以下、単に前後方向という。)に向くように配置されている。第1固定部材31は、例えば第2固定部材32を摩擦力によって挟持する形状に形成されている。第1固定部材31と第2固定部材32との間の所定の締結力は、所定以上の力がシート10に加わると、第1固定部材31から第2固定部材32が解放されるよう調整されている。
図3に示すように、駆動部40は、例えばモータである。駆動部40は、後述のシート制御部80(図5参照)によって制御される。駆動部40は、第1連結部材21を第2連結部材22に対して回転軸O回りの回転させる駆動力を与える。これにより駆動部40は、シート10を車体3に対してヨー方向に回転させることができる。
図4に示すように、伝達部材50は、前後方向に沿って延在する部材である。伝達部材50は、第1連結部材21に対して車幅方向で近接して配置されている。伝達部材50は、第1連結部材21に連結される連結部51を備えている。連結部51は、第1連結部材21に形成された歯23に噛み合う歯である。連結部51は、第1連結部材21の歯23に噛み合った状態で伝達部材50が前後方向に変位することで、第1連結部材21を回転させる。伝達部材50は、上下方向から見て連結部51から車室外(車両前方)に向けてエンジンルーム8内まで延びている(図2参照)。これにより、伝達部材50は、車両1の前面衝突時に後方に向かって変位してシート10を回転させる。
規制部60は、シート10の基準状態から所定方向(図示の例では上方から見て時計回り方向)への第1所定角度(本実施形態では180°)以上の回転を規制する。規制部60は、フロアパネル3aに固定されている(図3参照)。規制部60は、シート10が基準状態から所定方向に第1所定角度回転した状態で、第1固定部材31と当接する。これにより、規制部60は、シート10の基準状態から第1所定角度以上の回転を規制している。
ここで、第1連結部材21に形成された歯23について詳述する。歯23は、回転軸O周りの周方向における以下の条件を満たす領域に形成されている。歯23は、シート10の基準状態において、伝達部材50の連結部51と噛み合っていない。歯23は、シート10が基準状態から所定方向に所定の連結開始角度(例えば90°程度)回転することで伝達部材50の連結部51と噛み合い、これにより連結部51と第1連結部材21(すなわちシート10)とが連結する。連結部51と第1連結部材21との連結は、シート10が基準状態から所定方向に連結開始角度よりも大きく第1所定角度よりも小さい第2所定角度(本実施形態では約150°)以上回転した状態で解除される。
図5は、第1実施形態に係る乗員保護装置の一部の構成を示すブロック図である。
図5に示すように、乗員保護装置5は、自車両に発生する衝突を予知する衝突判定部70と、駆動部40を制御するシート制御部80と、をさらに備えている。
衝突判定部70は、例えば、カメラ71と、レーダ装置72と、ファインダ73と、物体認識装置74、外界認識部75と、を備えている。
カメラ71は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ71は、搭載される自車両の任意の箇所に1つまたは複数取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ71は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。後方を撮像する場合、カメラ71は、リアウインドシールド上部やバックドア等に取り付けられる。側方を撮像する場合、カメラ71は、ドアミラー等に取り付けられる。カメラ71は、例えば、周期的に繰り返し自車両の周辺を撮像する。カメラ71は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置72は、自車両の周辺にミリ波等の電波を放射するとともに、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置72は、自車両の任意の箇所に1つまたは複数取り付けられる。レーダ装置72は、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ73は、照射光に対する散乱光を測定し、対象までの距離を検出するLIDAR(Light Detection and Ranging、またはLaser Imaging Detection and Ranging)である。ファインダ73は、自車両の任意の箇所に1つまたは複数取り付けられる。
物体認識装置74は、カメラ71、レーダ装置72、およびファインダ73のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度等を認識する。物体認識装置74は、認識結果を外界認識部75に出力する。
外界認識部75は、カメラ71、レーダ装置72、およびファインダ73から物体認識装置74を介して入力される情報に基づいて、周辺車両の位置および速度、加速度等の状態を認識する。周辺車両の位置は、その周辺車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、周辺車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の「状態」とは、周辺車両の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、または車線変更をしようとしているか否か)を含んでもよい。
また、外界認識部75は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者等の人物、その他の物体の位置を認識してもよい。これにより外界認識部75は、自車両の周囲の状態を認識し、自車両に発生する衝突を予知する。外界認識部75は、自車両に衝突が発生すると判定した場合、判定結果をシート制御部80に出力する。
シート制御部80は、外界認識部75の判定結果に基づいて駆動部40を制御する。シート制御部80は、車体3に車外の物体が前面衝突すると予知した場合に、駆動部40を制御し、シート10を回転軸O回りに基準状態から所定方向に回転させる。
次に、本実施形態の乗員保護装置5の動作について説明する。
図6から図8は、第1実施形態に係る乗員保護装置の動作説明図であって、乗員保護装置を上方から見た模式図である。
図6に示すように、シート制御部80(図5参照)は、車体3に車外の物体が前面衝突すると予知した場合、駆動部40を制御して、第1固定部材31と第2固定部材32との固定を解除するとともに、シート10を回転軸O回りに基準状態から所定方向に連結開始角度回転させる。これにより、第1連結部材21の歯23と、伝達部材50の連結部51と、が噛み合い、連結部51と第1連結部材21とが連結する。
続いて、車外の物体が車体3に前面衝突すると、エンジンルーム8(図2参照)が前後方向に圧縮されるように潰れる。この際、車室7(図2参照)は、乗員を保護するために変形が抑制される。エンジンルーム8が前後方向に潰れると、伝達部材50は車外の物体に押されて後方に向かって変位する。図7に示すように、伝達部材50の連結部51は、第1連結部材21に連結しているので、伝達部材50が後方に向かって変位することで、第1連結部材21を所定方向に回転させる。すなわち、伝達部材50は、車外の物体が車体3に対して加える力を伝達して、シート10を所定方向に回転させる。
シート10は、基準状態から所定方向に第2所定角度回転すると、伝達部材50の連結部51と第1連結部材21との連結が解除される(図7に示す状態)。シート10は、回転時の慣性により所定方向にさらに回転する。図8に示すように、シート10が基準状態から所定方向に第1所定角度回転すると、第1固定部材31が規制部60に当接し、シート10の回転が規制される。これにより、シート10は、基準状態から180°回転して停止し、シート10に着座した乗員が後方に向く。その結果、乗員保護装置5は、自車両に前面衝突が発生した際に、乗員に作用する衝突時の慣性力をシートバック12で受け止めさせることができる。
このように、本実施形態の乗員保護装置5は、車外の物体が車体3に衝突する際に、車外の物体が車体3に対して加える力を伝達してシート10を回転させる伝達部材50を備える。この構成によれば、車外の物体が車体3に衝突する際に、車外の物体の衝突時の力を伝達部材50によりシート10に伝達して、シート10を略上下方向に沿う回転軸O回りに回転させることができる。このため、衝突時の慣性によりシート10に対して変位しようとする乗員をシート10のシートバック12で受け止めることができる。したがって、車両1の衝突時に乗員を保護できる。
特に本実施形態では、伝達部材50が連結部51から前方に向けて延びている。このため、車外の物体が車体3の前部に衝突してエンジンルームが潰れる際に、車外の物体の衝突時の力を伝達部材50によりシート10に伝達して、シート10を上下方向に沿う回転軸O回りに180°回転させる。このため、衝突時の慣性により前方に向かって変位しようとする乗員をシート10のシートバック12で受け止めることができる。したがって、車両1の前面衝突時に乗員を保護できる。
また、伝達部材50の連結部51は、シート10が駆動部40により基準状態から連結開始角度回転することで第1連結部材21に連結する。このため、駆動部40によるシート10の回転を行わないことにより、伝達部材50の連結部51を第1連結部材21に連結させず、車両1の衝突時にシート10を回転させないことも可能となる。このため、例えば車両1の衝突の度合が、シート10を回転させる必要がない程度であると予想される場合において、伝達部材50がシート10を回転させることを防止できる。
また、伝達部材50の連結部51は、シート10が基準状態から第1所定角度(180°)よりも小さい第2所定角度以上回転した状態で第1連結部材21との連結を解除される。このため、シート10は、基準状態から第2所定角度以上第1所定角度未満の角度範囲において回転自在となるので、シート10を伝達部材50による回転の慣性により回転させることができる。したがって、伝達部材50によるシート10を回転させる力を用いて、シート10を基準状態から第1所定角度回転した位置まで確実に回転させることができる。
なお、上記第1実施形態では、図2に示すように、運転席用のシート10(第1のシート)に連結する運転席用の伝達部材50と、助手席用のシート10(第2のシート)に連結する助手席用の伝達部材50と、が別体で設けられているが、一体的に形成されていてもよい。例えば、図9に示すように、運転席用の伝達部材50と助手席用の伝達部材50とは、エンジンルーム8内で車幅方向に沿って延在する接続部材53を介して接続している。これにより、エンジンルーム8が前後方向に圧縮されるように潰れた際に、運転席用の伝達部材50と助手席用の伝達部材50とが同様に変位するので、運転席用のシート10および助手席用のシート10を同様に回転させることができる。したがって、運転席に着座する乗員、および助手席に着座する乗員を確実に保護できる。
また、上記第1実施形態では、第1連結部材21に形成された歯23が、回転軸O周りの周方向における一部の領域のみに形成されているが、図10に示すように、回転軸O周りの周方向における全周に歯24が形成されていてもよい。この場合、伝達部材50の連結部52は、歯24に噛み合う歯であって、伝達部材50が変位していない状態(車両に衝突が発生していない状態)において歯24に噛み合っていない。連結部52は、伝達部材50が後方に向かって変位することで歯24に噛み合い、第1連結部材21に連結する。この構成によれば、連結部52が第1連結部材21に連結していない状態で、駆動部40によりシート10を基準状態から任意の角度回転させることができる。つまり、車両1の衝突を予知した段階で、駆動部40によりシート10を基準状態から任意の角度回転させることができる。また、伝達部材50が後方に向かって変位するまで、シート10を任意に回転させることができるので、例えば自動運転中等においてシート10を後ろ向きに回転させることができる。さらに、伝達部材50が後方に向かって変位することで、シート10の回転位置によらず連結部52と第1連結部材21とが連結するので、シート10を伝達部材50により確実に回転させることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態の乗員保護装置105について説明する。
図11は、第2実施形態に係る乗員保護装置を上方から見た模式図である。
第1実施形態の乗員保護装置5は、運転席および助手席のそれぞれに対して1つの伝達部材50が設けられている。これに対して、図12に示す第2実施形態の乗員保護装置105は、運転席および助手席のそれぞれに対して一対の伝達部材50,150が設けられている点で、第1実施形態と異なっている。
図11に示すように、乗員保護装置105は、上述した歯24が形成された第1連結部材21を有する回転連結部20と、一対の伝達部材50,150と、を備えている。
第1の伝達部材50は、上述した連結部52を備えている。第2の伝達部材150は、第1連結部材21に対して車幅方向で第1の伝達部材50とは反対側から近接して配置されている。第2の伝達部材150は、第1連結部材21に連結される連結部151を備えている。連結部151は、第1連結部材21に形成された歯24に噛み合う歯である。連結部151は、第2の伝達部材150が前方に向かって変位することで歯24に噛み合い、第1連結部材21に連結する。連結部151は、第1連結部材21の歯24に噛み合った状態で第2の伝達部材150が前後方向に変位することで、第1連結部材21を回転させる。第2の伝達部材150は、上下方向から見て連結部151から車室外(車両後方)に向けて例えばトランク内まで延びている。これにより、第2の伝達部材150は、車両1の後面衝突時に前方に向かって変位してシート10を回転させる。
一対の伝達部材50,150のうち、車両1の進行方向とは反対側に向かって連結部52,151から延びる一方は、第1連結部材21に対して連結不能に変位する。すなわち、第1の伝達部材50は、車両1の後進時において第1連結部材21に対して連結不能となる。また、第2の伝達部材150は、車両1の前進時において第1連結部材21に対して連結不能となる。伝達部材50,150と第1連結部材21との連結の回避は、例えば伝達部材50,150を第1連結部材21から離間するように撓ませることにより実現できる。
このように、本実施形態では、第2の伝達部材150が連結部151から後方に向けて延びている。このため、車外の物体が車体3の後部に衝突して車体3の後部(例えばトランク)が潰れる際に、車外の物体の衝突時の力を第2の伝達部材150によりシート10に伝達して、シート10を上下方向に沿う回転軸O回りに180°回転させることができる。これにより、自動運転中等においてシート10が後ろ向きに位置している場合に、衝突時の慣性により後方に向かって変位しようとする乗員をシート10のシートバック12で受け止めることができる。したがって、車両1の後面衝突時に乗員を保護できる。
また、一対の伝達部材50,150のうち、車両1の進行方向とは反対側に向かって連結部51,151から延びる一方は、第1連結部材21に対して連結不能に変位する。このため、例えば車両1が前進している際には、連結部151から後方に向けて延びる第2の伝達部材150が第1連結部材21に対して連結不能となるので、車外の物体が車体3の後部に追突してもシート10が回転しない。これにより、衝突時の慣性によりシート10に対して後方に変位しようとする乗員をシート10のシートバック12で後方から確実に受け止めることができる。車両1が後進している場合も同様である。したがって、車両1の衝突時に乗員を保護できる。
なお、上記第2実施形態では、第2の伝達部材150は、第1連結部材21に対して車幅方向で第1の伝達部材50とは反対側に設けられているが、第1の伝達部材50と同じ側、かつ上下方向で異なる位置に設けられていてもよい。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、車両1に衝突が発生すると予知した場合に、駆動部40によりシート10を基準状態から連結開始角度回転させているが、これに限定されない。車両1に衝突が発生したことを検知した場合に、伝達部材50,150が変位する前に、駆動部40によりシート10を基準状態から連結開始角度回転させてもよい。
また、上記実施形態では、伝達部材50の連結部51,52は、少なくともシート10が基準状態にあるとき、第1連結部材21に連結していないが、これに限定されない。すなわち、伝達部材50の連結部は、シート10が基準状態にあるとき、第1連結部材21に連結しているように構成されていてもよい。そして、乗員保護装置は、車両1の衝突を予知または検知せずに、伝達部材のみによりシート10を回転させるように構成されていてもよい。
また、第1連結部材21と第2連結部材22との間には、第1連結部材21を第2連結部材22に対して所定方向のみに自由回転させるワンウェイクラッチが介在していてもよい。
また、上記実施形態では、運転席用のシート10、および助手席用のシート10を回転させる構成について説明したが、乗員保護装置が後部座席用のシートを回転させるように構成されていてもよい。この場合、例えば後部座席用の伝達部材が、運転席用の伝達部材または助手席用の伝達部材と一体的に形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、シート10のヨー方向の回転を規制する固定部30が、相互に嵌合する第1固定部材31および第2固定部材32により構成されているが、これに限定されない。固定部は、例えばシート制御部80により固定状態を制御可能なロック機構であってもよい。
また、上記実施形態では、乗員保護装置5,105は、車両1の前面衝突や後面衝突に対応するように構成されているが、側面衝突に対応するように構成されていてもよい。この場合には、車幅方向に沿って延在する伝達部材を、シート10との連結部から車室外の車両側方に向かって延びるように形成し、シート10が車両の側面衝突時に基準状態から90°回転するように構成する。
また、本発明における前記連結部から車室外に向けて延びる伝達部材について、上記実施形態では、連結部51を伝達部材50の一方の端部付近に配置しているが、連結部51を伝達部材50の端部または一方の端部と他方の端部の間のうち任意の場所に配置してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、上述した各実施形態および変形例を適宜組み合わせてもよい。
3…車体 5,105…乗員保護装置 10…シート 12…シートバック 50,150…伝達部材 51,52,151…連結部 60…規制部 O…回転軸

Claims (6)

  1. 乗員の胴部を支持するシートバックを備えるとともに、車体に対して略上下方向に沿う回転軸回りに回転可能に設けられたシートと、
    前記シートに連結する連結部を備え、前記車体の上下方向から見て前記連結部から車室外に向けて延び、車外の物体が前記車体に衝突する際に前記物体が前記車体に対して加える力を伝達して前記シートを回転させる伝達部材と、を備える、
    乗員保護装置。
  2. 運転席用に設けられた第1の前記シートと、
    助手席用に設けられた第2の前記シートと、
    前記第1のシートに連結する運転席用の前記伝達部材と、
    前記第2のシートに連結する助手席用の前記伝達部材と、を備え、
    前記運転席用の伝達部材と前記助手席用の伝達部材とは、一体的に形成されている、
    請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 運転席用に設けられた第1の前記シートと、
    助手席用に設けられた第2の前記シートと、
    前記第1のシートに連結する運転席用の前記伝達部材と、
    前記第2のシートに連結する助手席用の前記伝達部材と、を備え、
    前記運転席用の伝達部材と前記助手席用の伝達部材とは、別体で設けられている、
    請求項1に記載の乗員保護装置。
  4. 前記伝達部材は、前記連結部から車両前方に向けて延びる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
  5. 前記連結部から車両前方に向けて延びる第1の前記伝達部材と、
    前記連結部から車両後方に向けて延びる第2の前記伝達部材と、を備え、
    前記第1の伝達部材および前記第2の伝達部材のうち、車両の進行方向とは反対側に向かって前記連結部から延びる一方は、前記シートに対して連結不能に変位する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
  6. 前記シートの基準状態から第1所定角度以上の回転を規制する規制部を備え、
    前記連結部は、前記シートが前記基準状態から前記第1所定角度よりも小さい第2所定角度以上回転した状態で前記シートとの連結を解除される、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
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