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JP2018033350A - 生揚醤油の製造方法及び生揚醤油製造の際の廃棄粕の製造方法並びに生揚醤油 - Google Patents

生揚醤油の製造方法及び生揚醤油製造の際の廃棄粕の製造方法並びに生揚醤油 Download PDF

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Abstract

【課題】 特定のアミノ酸からなるアミノ酸混合物を利用した、生揚醤油の製造方法及び廃棄粕の製造方法並びに生揚醤油の提供。【解決手段】 醤油の製造工程において、得られる諸味に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、及びグルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後醸造・発酵して得られる醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を製造する。【選択図】なし

Description

本発明は、生揚醤油の製造方法及び生揚醤油製造の際の廃棄粕の製造方法並びに生揚醤油に関し、特に、純粋な4種のアミノ酸混合物からなる汎用性のある粉末アミノ酸混合調味料を添加した生揚醤油の製造方法及びこの4種のアミノ酸を含んだ生揚醤油製造の際の廃棄粕の製造方法並びにこの4種のアミノ酸混合物を含んだ生揚醤油に関する。
味の素(株)は、東京大学教授の池田菊苗博士が発明した特許(出願日:1908年4月24日、1908年7月25日特許査定(特許第14805号、発明の名称:グルタミン酸塩を今後医師主要成分とせる調味料製造法))(例えば、特許文献1参照)に基づき、グルタミン酸ナトリウムの結晶を調味料「味の素:登録商標」として商品化すると共に、脱脂大豆のタンパク質を分解した調味料を「「味液;アジエキ、ミエキ)」:登録商標」として商品化した。池田博士の特許出願から100有余年を経た現在でも、この2つの商品は味の素(株)の主力商品として販売され世界の食卓に「美味しさ」を届けている。
この池田博士の特許は、現在では食品の味は「アミノ酸」であることを示している。
その後の多くの研究で、例えば、18種のアミノ酸の物理化学的性質が解明されており、アミノ酸科学からタンパク質科学までの広い範囲にわたって、生命と健康に関する研究が展開されている。
同時に、アミノ酸の味についての検討やアミノ酸の利用もなされており、多くの調味料に利用されている。
味の素(株)製の「味液(登録商標)」は、醤油の原料として、味の改善や製造コストの低減等に貢献し、「味液」の発売以来約80年にわたり大きな貢献をしている。しかし、「味液」には、製法上、麹をつかう本醸造醤油と比較してクロロプロパノール(MCP等)等が含まれるという問題や、JAS規格に基づき商品にアミノ酸混合醤油又は混合醤油等の表示が必要であるという問題がある。
タンパク質を加水分解したものに、所定の工程を施し、調味用アミノ酸液を製造する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。このアミノ酸液中のアミノ酸組成分析例によれば、多数のアミノ酸(バリン、アルギニン、ヒスチジン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン等)が含まれている。このうちの4種のアミノ酸(アラニン、アルギニン、グリシン、及びグルタミン酸)だけを基準として、特許文献2中の表3のアミノ酸組成分析に基づいて、その比率を計算すれば、それぞれ、15.7wt%、15.7wt%、15.7wt%、及び53.0wt%であり、アラニンは35.0wt%よりも極めて低く、アルギニンは2.2wt%よりも極めて高く、グリシンは44.2wt%よりも極めて低く、グルタミン酸は11.0wt%よりも極めて高い。グルタミン酸が高い量で含まれていることから、pHが低く、強烈な酸味があり、うま味や甘味等は得られない。この特許文献2には、この調味用アミノ酸液を醤油の製造に用いることに関して具体的な記載はない。この調味用アミノ酸液を、醤油を製造する際に添加しても、醤油の風味や香りや旨味等を改善できないからである。
風味評価方法に関する発明であって、旨味物質であるアミノ酸類としてアラニン、アルギニン、グリシン及びグルタミン酸が開示されている(例えば、特許文献3参照)が、それぞれの配合比率については具体的に記載も示唆もない。グルタミン酸が含まれていることから、pHが低く、強烈な酸味があり、うま味や甘味等は得られない。なお、日本酒と料理の相性判定システムに係わる発明が開示されており(例えば、特許文献4参照)、味覚の濃淡を決定するアミノ酸としてグルタミン酸、グリシン、アルギニン、アラニンの4種類が、また、旨味成分としてグルタミン酸ナトリウムが開示されているが、それぞれのアミノ酸含有量がどのような範囲で味覚に影響するかについては、記載も示唆もない。グルタミン酸が含まれていることから、pHが低く、強烈な酸味があり、うま味や甘味等は得られない。
さらに、「味液」中には多数のアミノ酸(リジン、ヒスチジン、アルギニン、アスパラギン酸、スレオニン、セリン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、シスチン等)が含まれている。これらのうちの4種のアミノ酸(アラニン、アルギニン、グリシン、及びグルタミン酸)だけを基準として、その比率を計算すれば、それぞれ、例えば、15.4wt%、14.0wt%、11.2wt%、及び59.4wt%である。アラニンは35.0wt%よりも極めて低く、アルギニンは2.2wt%よりも極めて高く、グリシンは44.2wt%よりも極めて低く、グルタミン酸は11.0wt%よりも極めて高い。従って、この「味液」自体を、醤油を製造する際に添加しても、醤油の風味や香りや旨味等をより好ましく改善することは難しい。また、この「味液」に基づいて、本発明で用いる4種のアミノ酸を特定の配合量で醤油の製造工程で添加することにより、醤油の味や香り等をより好ましく改善できるだろうとは、当業者といえども容易に想到できるとは思われない。
さらにまた、アミノ酸として、グリシン100重量部に対して、アラニン7〜20部、アルギニン27〜40部、グルタミン酸ナトリウム5〜10部、メチオニン1〜3部と、ヌクレオチドと、無機塩とを配合した複合調味料が知られている(例えば、特許文献5参照)。しかし、これらのうちの4種のアミノ酸(アラニン、アルギニン、グリシン、及びグルタミン酸)だけを基準として、その比率を計算すれば、アラニンの配合量は低く、アルギニンの配合量は高く、グリシンの配合量は高く、グルタミン酸ナトリウムの配合量は低い。上記メチオニンは、加熱によりMMSCL(Methyl Methionil Sulfanil Chloride;メチオニルクロライド)になり、これは、好ましくない分解臭のような独特の匂いとなる。従って、調味料が加熱される場合(すなわち、醤油の製造に利用される場合)には、好ましくない香りを発生するので嫌われる。
特許第14805号公報 特開平07−143861号公報 特開2008−278997号公報 特開2004−242645号公報 特開昭63−63362号公報
本発明では、まず、「味液」を含めたアミノ酸液の醤油製造への利用を検討し、次いで本件出願の先願であるアミノ酸混合調味料の醤油への利用の可能性を検討する。
アミノ酸は、これまで、「味液(アミノ酸液)」の製造工程から分離精製して製造してきた。初期のアミノ酸のリジン等も「味液」製造工程からイオン交換樹脂等を用いて分離して製造されていた。
しかし、最近の技術の進歩によって、アミノ酸は、その殆どが微生物を使用した発酵法で製造されており、不純物も少なく、価格も比較的安価に入手できるようになった。
「味液」は、大豆タンパク質等を塩酸で分解して製造されているが、この殆どの利用先は醤油及び醤油を原料とした調味料である。この「味液」は、醤油及び調味料の味を増強するために用いられているとされている。「味液」以外のアミノ酸液も同じ原料タンパク質や他の原料タンパク質から製造されており、原料の違いにより、アミノ酸組成には若干の差異がある。
醤油は、原料として大豆又は脱脂加工大豆と小麦を通常等重量使用して製造される。これら原料のタンパク質の比率は、通常、8割の大豆タンパク質と2割の小麦タンパク質とからなり、醤油は、この原料を麹菌酵素で分解して製造される。得られる生揚醤油の味は、これらのタンパク質により分解されて生成したアミノ酸とペプチドとに由来する。ここで、生揚醤油とは、諸味から得られた醸造物を搾ったままの醤油であり、火入れも、ろ過もしていないものをいう。
一般に、「味」を構成するアミノ酸は、物理的性質に基づいて呈味の分類をすると、水に対する溶解度に基づいて親水性アミノ酸と溶解性の少ない疎水性アミノ酸とに分類される。
この親水性アミノ酸には、リジン、ヒスチジン、アルギニンの塩基性アミノ酸と、グルタミン酸、アスパラギン酸の酸性アミノ酸と、スレオニン、セリン、プロリン、グリシン、アラニン、メチオニンの中性アミノ酸とが含まれる。
疎水性アミノ酸には、バリン、ロイシン、イソロイシン分岐性アミノ酸、シスチン、チロシン、フェニルアラニンが含まれる。
親水性アミノ酸と疎水性アミノ酸との分類は、極性による分類では、非極性のグリシン、アラニン、プロリン、メチオニンは、疎水性に分別されるが、本発明では、呈味性の基準になる溶解性を中心として分類したので、親水性アミノ酸を用いた。超難溶性アミノ酸とは、特に溶解度の小さいチロシン、シスチン、フェニルアラニンをいうものとする。
醤油(「味液」が添加されていない)及び「味液」中の上記アミノ酸類の構成比を表1に示す。
Figure 2018033350
表1に示すように、醤油中の各アミノ酸組成割合は、親水性アミノ酸(特に酸性アミノ酸及び中性アミノ酸)が半分以上と多く、疎水性アミノ酸(特に分岐性アミノ酸)も多い。これに対して、「味液」中のアミノ酸組成割合は、親水性アミノ酸(特に酸性アミノ酸)の比率が醤油の場合よりも圧倒的に多く、疎水性アミノ酸(特に分岐性アミノ酸)の比率は、醤油の場合よりも低い。
このことから、醤油には、うま味も甘味も苦みもかなり均一的に存在しているが、「味液」は疎水性アミノ酸比率が低く、親水性アミノ酸比率が高いので、うま味と甘味とを呈するアミノ酸が多く残っていることが分かる。
この理由は、醤油の場合は、タンパク質の分解アミノ酸がそのまま残り、うま味を呈するアミノ酸(例えば、グルタミン酸ナトリウム、アスパルギン酸等)もペプチドとして残り、強い苦みを示す分岐性アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン等)も残存しているからであり、「味液」は、苦みを示すアミノ酸が圧倒的に少なくなっているからである。
すなわち、「味液」では、その製造時に濃縮やおり引等で難溶性アミノ酸が晶析されて除去された結果、うま味と甘味のアミノ酸が多く残っているために、苦みの残る醤油への「味液」の添加により、甘味とうま味を補填して、醤油の品質を向上させることができるとされていた。
しかし、従来の醤油には、格別顕著にキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがある醤油はなかった。
本発明の課題は、上述の従来技術の問題点を解決して、「味液」を含めたアミノ酸液の検討結果に基づき、特定のアミノ酸からなる、味や香りに優れたアミノ酸混合物を開発し、それを利用した、醸造発酵調味料(醸造食品)としての生揚醤油等の製造方法及び生揚醤油製造の際に生じる廃棄粕の製造方法並びに生揚醤油を提供することにあり、また、MCP等が含まれず、商品にアミノ酸混合醤油等の表示を必要としない(本醸造醤油)又は表示を必要とする(混合醸造醤油)、優れた醸造発酵調味料としての生揚醤油の製造方法及び生揚醤油製造の際に生じる廃棄粕の製造方法並びに生揚醤油を提供することにある。
本発明の生揚醤油の製造方法に係る第1の発明は、醤油の製造工程において、得られる諸味に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、グルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後醸造・発酵して得られる醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を製造することを特徴とする。
本発明の生揚醤油の製造方法に係る第2の発明は、醤油の製造工程において、得られる諸味を醸造・発酵して得られる醸造物に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、グルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後、得られるアミノ酸混合物を含む醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を製造することを特徴とする。
本発明の生揚醤油の製造方法に係る第3の発明は、醤油の製造工程において、得られる諸味を醸造・発酵して得られる醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を製造した後、この生揚醤油に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、40.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、グルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、アミノ酸混合物を含む生揚醤油を製造することを特徴とする。
上記生揚醤油の製造方法に係る第1、2及び3の発明において、添加するアミノ酸混合物の含有量に関し、アラニンの場合、35.0wt%未満であると、甘味が減少する傾向があり、45.0wt%を超えると、甘味が強くなる傾向がある。アルギニンの場合、1.8wt%未満であると緩衝性が無くなり、味の奥深さが少なくなる傾向があり、2.2wt%を超えると、pHが高くなり、味もアルカリ味が高くなる傾向がある。グリシンの場合、44.2wt%未満であると、甘味が減少する傾向があり、51.8wt%を超えると、甘味がくどくなる傾向がある。グルタミン酸ナトリウムの場合、9.0wt%未満であると、うま味が弱くなる傾向があり、11.0wt%を超えると、うま味が強く、味がくどくなる傾向がある。このため、醸造発酵調味料である醤油を製造する際に、このようなアミノ酸混合物を添加すると、極めて好ましい味、香り、外観等を有する醤油が得られる。すなわち、従来の醤油製造工程で生成するアミノ酸に加えて、本発明では、さらに特定のアミノ酸混合物を特定量追加して添加している。それにより、本発明で製造される生揚醤油中のアミノ酸バランスが最適なものとなり、醤油のさらに極めて好ましい味、香り、外観等が達成されることになったものと考える。
本発明の醤油製造で生じる廃棄粕の製造方法に係る第1の発明は、醤油の製造工程において、得られる諸味に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、グルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後醸造・発酵して得られる醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を分離した後に残存する廃棄粕を製造することを特徴とする。
本発明の醤油製造で生じる廃棄粕の製造方法に係る第2の発明は、醤油の製造工程において、得られる諸味を醸造発酵して得られる醸造物に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、グルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後、得られたアミノ酸混合物を含む醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を分離した後に残存する廃棄粕を製造することを特徴とする。
上記廃棄粕の製造方法に係る第1及び2の発明において、本発明において製造された廃棄粕(醤油粕)は、従来の醤油製造方法で生じる廃棄粕(醤油粕)と比べると、従来の醤油粕は、塩味が強く、醤油香強く、重い臭いを有しているが、本発明における醤油粕は、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能である。
上記生揚醤油の製造方法及び廃棄粕の製造方法において、添加する粉末アミノ酸混合物の添加量が、得られる生揚醤油基準で(すなわち、得られる生揚醤油の重量を100として、その重量基準で)、1〜5wt%であることを特徴とする。粉末アミノ酸混合物を1〜5wt%添加すると、得られる生揚醤油の風味、呈味、香りが極めて好ましい。しかし、1wt%未満であると、得られる生揚醤油の風味、呈味、香りが1wt%の場合より劣り、5wt%を超えると、製品として高価になり好ましくない。
本発明の生揚醤油は、原料由来のアミノ酸以外に、さらにアミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、及びグルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含むアミノ酸混合物を、生揚醤油基準で(すなわち、得られる生揚醤油の重量を100として、その重量基準で)1〜5wt%含んでなることを特徴とする。
上記生揚醤油の製造方法及び生揚醤油において、配合するアミノ酸混合物は、得られる生揚醤油中で変化せず、そのままの形で含まれる。廃棄粕の製造方法の場合も同様である。
本発明によれば、従来の醤油製造工程で生成されるアミノ酸に加えて、さらに、MCP等が含まれず、うま味や甘味や香りに極めて優れた特定の粉末アミノ酸混合物を醤油製造工程で追加・添加しているので、また、表示を必要としない優れた粉末アミノ酸混合物を利用しているので、この粉末アミノ酸混合物を利用して製造した醤油の醸造食品としての味と風味等のみならず、廃棄粕(醤油粕)の味と風味等も改善できるという極めて顕著な効果が奏される。粉末アミノ酸混合物自体の味や香りが、得られる醤油や廃棄粕の味や香りに反映することが確認できた。
本発明によればまた、特定のアミノ酸混合物を添加しているので、甘さと美味しさに欠ける従来のアミノ酸液を醤油製造の際に添加するのに比べ、格別顕著にキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあり、芳香な発酵香があり、酸味が少ない醤油を製造できるので、得られる醤油は、従来の醤油に比べ、味、香り等を改善できるという極めて顕著な効果が奏される。
また、本発明において製造された醤油は、所定量のグリシンを含有するアミノ酸混合物を添加しているので、抗菌作用を有するという効果があり、また、本発明で用いるアミノ酸混合物は、安価である。なお、本発明で製造される醤油は、以下述べるように、添加されるアミノ酸混合物の作用を考慮すれば、生理作用、低褐変性、表示の簡易化を達成できるという効果も奏される。特定のアミノ酸を特定量添加しているので、生理活性、商品性にポイントをおいた場合、「糖尿病に害のないこと」、「褐変性が低下すること」、「ラベル表示が簡素化できること」等の表示が可能であるという効果が奏される。
さらにまた、本発明によれば、醤油製造の際に得られる廃棄粕は、上記したようなアミノ酸混合物を含んでいるので、格別顕著にキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあり、芳香な発酵香があり、そして酸味が少ないという好ましく喫食できる廃棄粕であり、従来廃棄していた絞り粕を有効に利用できるというメリットがある。
本発明の生揚醤油の製造方法に係る第1の実施の形態によれば、この生揚醤油は、特定のアミノ酸混合物の特定量の添加及び食塩とアミノ酸混合物との添加比率以外は、通常の、従来の醤油製造工程及び工程条件に従って製造でき、特に制限はない。すなわち、生揚醤油は、通常の醤油製造穀物原料として蒸した脱脂加工大豆及び炒って、割砕した小麦や麩を等重量比率で混合し、通常使用する種麹を用いて通常の温度、時間等の条件に従って製麹を行い、得られた醤油麹に所定量の水及び食塩を加え、通常の温度、時間で醸造・発酵・熟成(例えば、30℃で、3ヵ月醸造・発酵、2ヵ月熟成)させて諸味を得、この諸味に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを一般に35.0〜45.0wt%、好ましく37.5〜42.5wt%、最も好ましくは40.0wt%、アルギニンを一般に1.8〜2.2wt%、好ましくは1.9〜2.1wt%、最も好ましくは2.0wt%、グリシンを一般に44.2〜51.8wt%、好ましくは46.1〜49.9wt%、最も好ましくは48.0wt%、グルタミン酸ナトリウムを一般に9.0〜11.0wt%、好ましくは9.5〜10.5wt%、最も好ましくは10wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その際、好ましくは、上記醤油麹に添加する食塩の重量と諸味に添加するアミノ酸混合物の重量との関係が、食塩36〜44wt%に対してアミノ酸混合物56〜64wt%であるようにし、その後さらに醸造・発酵し、得られた醸造物を圧搾ろ過して製造することができる。かくして得られた生揚醤油は通常の方法に従って、火入れし、ろ過し、検査して、容器に充填し、製品とする。かくして得られる醤油は混合醸造品として表示され得る。この場合、生揚醤油と共に、圧搾ろ過した後に残留する有効な廃棄物を製造できる。
上記生揚醤油の製造方法に係る第1の実施の形態において添加する食塩の含有量に関し、36wt%未満であると、醸造中の食塩量が少なくなり過ぎ、醸造ができなくなる傾向があり、44wt%を超えると、製品が塩っぽくなり過ぎ、好ましくない傾向がある。この説明は、廃棄粕の製造方法に係る実施の形態に関しても適用できる。また、以下の第2及び3の実施の形態においても同じである。
上記穀物原料としては、麹菌のタンパク質分解酵素により分解されてアミノ酸を生じることが可能な従来から用いている種々の穀物を使用でき、例えば、大豆又は脱脂加工大豆等が挙げられ、また、麹菌のアミラーゼ酵素によりブドウ糖を生じるデンプンを含む従来から用いている種々の穀物を使用でき、例えば、小麦、米、麩等を挙げることができる。以下の実施例では、蒸した脱脂加工大豆と炒り、割砕した小麦とを等重量比率で混合して仕込み、これに種麹を混合して製麹を行っている。
本発明の生揚醤油の製造方法に係る第2の実施の形態によれば、諸味にアミノ酸混合物を添加する上記した第1の実施の形態と異なり、通常の醤油製造穀物原料を用い、通常使用する種麹を用いて通常の条件に従って製麹を行い、得られた醤油麹に所定量の水及び食塩を加え、通常の温度及び時間で醸造・発酵・熟成(例えば、30℃で、3ヵ月醸造・発酵、2ヵ月熟成)させて諸味を得、次いで、醸造・発酵した後に、得られた醸造物に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを一般に35.0〜45.0wt%、好ましくは37.5〜42.5wt%、最も好ましくは40.0wt%、アルギニンを一般に1.8〜2.2wt%、好ましくは1.9〜2.1wt%、最も好ましくは2.0wt%、グリシンを一般に44.2〜51.8wt%、好ましくは46.1〜49.9wt%、最も好ましくは48.0wt%、グルタミン酸ナトリウムを一般に9.0〜11.0wt%、好ましくは9.5〜10.5wt%、最も好ましくは10wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その際、好ましくは、上記醤油麹に添加する食塩の重量と醸造物に添加するアミノ酸混合物の重量との関係が食塩36〜44wt%に対してアミノ酸混合物56〜64wt%であるようにし、かくして得られたアミノ酸混合物含有醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を製造することができる。かくして得られた生揚醤油は通常の方法に従って、火入れし、ろ過し、検査して、容器に充填し、製品とする。かくして得られる醤油は混合醸造品として表示され得る。この場合、生揚醤油と共に、圧搾ろ過した後に残留する有効な廃棄物を製造できる。
本発明の生揚醤油の製造方法に係る第3の実施の形態によれば、上記生揚醤油の製造方法に係る第2の実施の形態において、諸味から得られた醸造物にアミノ酸混合物を添加する代わりに、醸造物を圧搾ろ過して生揚醤油を製造した後に、この生揚醤油に、アミノ酸混合物を添加しても良い。かくして得られる醤油は本醸造品として表示される。この場合、生揚醤油にアミノ酸混合物を添加しても、生揚醤油に火入れを行って得られた醤油にアミノ酸混合物を添加しても良いことは当然のことである。従って、本発明において、生揚醤油にアミノ酸混合物を添加するということは、生揚醤油に火入れを行ったものにアミノ酸混合物を添加することも含まれるとする。
本発明の廃棄粕の製造方法に係る第1の実施の形態によれば、この廃棄粕(醤油粕)は、上記醤油の製造方法に係る第1の実施の形態に従って、諸味に上記したアミノ酸混合物を添加した後に醸造・発酵して得られた醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を分離した後に残存する、アミノ酸混合物を含む廃棄粕からなる。
本発明の廃棄粕の製造方法に係る第2の実施の形態によれば、この廃棄粕は、諸味にアミノ酸混合物を添加する上記した廃棄粕の製造方法に係る第1の実施の形態と異なり、上記醤油の製造方法に係る第2の実施の形態に従って製造される生揚醤油と廃棄粕とを含む醸造物に上記したアミノ酸混合物を添加し、また、好ましくは、製造工程で添加する食塩の重量と醸造物に添加するアミノ酸混合物の重量との関係を上記したようにし、その後、アミノ酸混合物含有醸造物を圧搾ろ過して生揚醤油を分離した後に残存する、アミノ酸混合物を含む廃棄粕からなる。
なお、上記した生揚醤油の製造方法に係る第3の実施の形態において、生揚醤油を製造した後に残存する廃棄粕に、上記したアミノ酸混合物を添加して、アミノ酸混合物含有廃棄粕を製造することもできる。ろ過した残存物である廃棄粕にアミノ酸混合物を添加しても、喫食可能な廃棄物が得られる。
上記生揚醤油の製造方法に係る第1〜3の実施の形態及び廃棄粕の製造方法に係る第1〜2の実施の形態において、前記添加する粉末アミノ酸混合物の添加量が、得られる生揚醤油基準で(すなわち、得られる醤油の重量を100として、その重量基準で)、1〜5wt%である。この範囲内であると、極めて好ましい風味、呈味、香りを有する生揚醤油及び廃棄粕が提供できる。
上記した醤油の製造方法に係る実施の形態におけるアミノ酸混合物の含有量及び食塩量とアミノ酸混合物量との関係に関する説明は、本発明の廃棄物の製造方法に係る実施の形態においても同様に適用できる。
本発明の生揚醤油に係る実施の形態によれば、生揚醤油は、原料由来のアミノ酸以外に、さらにアミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを一般に35.0〜45.0wt%、好ましくは37.5〜42.5wt%、最も好ましくは40.0wt%、アルギニンを一般に1.8〜2.2wt%、好ましくは1.9〜2.1wt%、最も好ましくは2.0wt%、グリシンを一般に44.2〜51.8wt%、好ましくは46.1〜49.9wt%、最も好ましくは48.0wt%、グルタミン酸ナトリウムを一般に9.0〜11.0wt%、好ましくは9.5〜10.5wt%、最も好ましくは10wt%含んでなるアミノ酸混合物を、アミノ酸混合物を含んでいない生揚醤油の重量基準で(すなわち、得られる生揚醤油の重量を100として、その重量基準で)1〜5wt%含んでなる。
本発明によれば、得られる醤油は、低褐変性醤油であり、糖を添加していないので、醤油製品の表示の簡略化が図れる上、糖尿病対策、肥満対策等の生理活性対応醤油であり、さらに醤油製造の際の醤油粕を従来は廃棄していたが、本発明により得られる廃棄粕は可食化できるというメリットがある。
以上の作用効果は、上記の4種の特定のアミノ酸混合物を醤油の製造工程で添加し、原料由来のアミノ酸に加えて、味や香りや旨味等に有効なアミノ酸を増量することにより達成され、製品への添加にとっても多くの利点をもたらすことが確認できた。
この理由は、本発明で用いる4種のアミノ酸はいずれも個別の発酵や合成で製造されたものであり、食品添加物規格に合致しているので、これらのアミノ酸を発酵食品(醤油)製造工程において添加することにより、以下の特徴を発揮できるからである。
(1)いずれも溶解度が高く、溶解性が良い。ちなみに、溶解度は、50℃での水に対し、グリシン:39.123g/dl、DL−アラニン:23.1g/dl、L−グルタミン酸ナトリウム1水和塩:91.57g/dl、L−アルギニン:40.0g/dlである。
(2)いずれも結晶であり、溶解しても着色はなく、少なくとも食品に添加しても色は薄くするが、濃くはならないので、特に色度の上昇を心配することはない。
(3)pHは、等電点で、グリシン:5.97、アラニン:6.00、グルタミン酸ナトリウム:3.22、アルギニン:11.15である。本発明では、中性アミノ酸のグリシン、アラニンと酸性アミノ酸のグルタミン酸と塩基性アミノ酸のアルギニンとが配合されている。醤油に限らず、食品は多くの物質の集合体であり、これら食品中に含まれているアミノ酸物質の持つ荷電が緩衝能をもっており、呈味に大きな影響をもたらす。一般の食品は酸性領域であるが、本発明では、これらの4種のアミノ酸混合物を添加した場合にpHを酸性領域にさせないように、酸性アミノ酸のグルタミン酸と塩基性アミノ酸のアルギニンとを配合して緩衝能をつくっており、添加した食品(醤油)の緩衝能を乱さないように多数の混合割合を比較し、配慮している。
(4)アミノ酸は最近個々のアミノ酸でも多くの薬理作用の生理活性をもっていることが報告されている。アルギニンは、朝鮮人参や生薬等に多く含まれ、多くの生理活性が報告されている。また、グリシンは、最近では催眠誘発効果があるともいわれており、食品では抗菌作用も報告されており、食品にも使われている。これらの生理活性効果は、食品中の含有量によっては、純粋アミノ酸の示す効果を発現できないこともあり得るが、少なくとも添加していることの意義はあると考えられる。
(5)アミノ酸は単体でもそれぞれの呈味をもっており、これらの呈味の総合が食品の味にかなりの影響をもたらす。本発明で配合した4種のアミノ酸の混合割合は、半分以上が中性疎水性のアミノ酸であるグリシン、アラニンである。この2つのアミノ酸は生体内の18種アミノ酸中の甘味アミノ酸の内でも、刺激閾(閾値)に関して、アラニンが60mg/dl、グリシンが110mg/dlであり、スレオニン300mg/dl、プロリン300mg/dl、セリン150mg/dlと比較して、かなり低く、甘味度も高い。そのため、食品中のこれらのアミノ酸の甘味度への寄与率は大きく、今回の4種のアミノ酸の食品(醤油)製造工程や製品(醤油)への添加により、大きな影響がもたらされたと考えられる。特に、食塩の塩分の見かけの除去効果が大きく、醤油中の塩味が舌に残らないということは、極めて重要である。
(6)最近は飲料の摂りすぎや食事の甘味の嗜好度が高くなっていることが指摘されている。このため、糖分の過剰摂取が問題とされ、これと共に日常の運動量の減少もあり、血糖値の上昇から来る「肥満」、「糖尿病」、「心筋系疾患」への危惧が指摘されている。また、多くの人工甘味料も開発されて使用されているが、砂糖等の天然甘味物質との「味」の差と表示の面とから、全てに対応できる甘味料がない。グリシンやアラニンは、砂糖とともに天然の甘味料でもあり、この4種のアミノ酸混合物の使用は甘味度も高いので、この使用によって、砂糖や糖類の使用量の減少にも繋がる。特に、グリシン、アラニンは、アミノ酸であり、体内に入った場合は糖の代謝系とはまったく異なるタンパク質合成系の代謝にまわるので、糖分の過剰摂取の問題が解決できる。
(7)家庭での調味料の使用形態が、変化している。以前は、味噌、醤油、酢、塩、砂糖等のいわゆる「さ・し・す・せ・そ」から、これらを工場で混合して製造された「つゆ、たれ」等をそのまま使用して調理に使ったり、直接食卓に置いて使ったりする割合が多かった。しかし、最近は、各家庭での使用形態が変化し、各家庭で独自に調合することが増加しており、このために、製品の「味」の調整や向上には「濃厚さ」がポイントになってしまい、かくして、「砂糖」や「液糖」を多く使う傾向が高まっているのが現状である。また、「甘味」の味の複雑さを念頭に、多くの甘味物質の併用も多くなり、原材料の他の食品添加物の表示が多種になり、ラベルでの表示が多種になり、消費者の識別選択も不便となっている。商品へのアミノ酸の表示には、「アミノ酸等」の一括表示も認められているばかりでなく、アミノ酸は、肥満や糖類による健康への、むしろ良好因子と認める方向になっている。
なお、醤油の製法は、使用する原料によって決まり、例えば、大別して以下の2つの方法に分けられる。
第1は、タンパク質原料の大豆(又は脱脂加工大豆)と炭水化物原料の小麦とを使い、各々原料処理した(公知の方法で大豆を蒸して変性させ、また、小麦は炒って変性させて割砕した)物量に麹菌を生育させ、得られた醤油麹に高濃度(22〜23wt%)の食塩水を加え、酵素分解、酵母、乳酸菌発酵用の微生物を使い、熟成させて得られた醤油諸味を圧搾して生揚醤油を製造する方法である(本醸造方式)。
第2は、タンパク質原料である脱脂加工大豆又は小麦グルテンを塩酸や酵素で分解して得た「アミノ酸液」を醤油発酵工程に加えてしょう油を製造する方法である(混合醸造方式)。
両者の違いは、以下の通りである。
本醸造醤油を製造する本醸造方式の場合、麹菌酵素により原料の大豆、小麦を分解して、呈味成分であるアミノ酸を得る方式であるが、高濃度食塩中での酵素分解であり、また、限定された酵素での分解であるので、タンパク質分解が完全に行われず、一部はペプチド態として存在する。このために、収率は低いが、味はマイルドであって、複雑な微生物の作用による独特の発酵香が付与されている。
一方、混合醸造方式(タンパク質の塩酸分解)の場合、タンパク質を構成するペプチド結合をほぼ完全に切断できることで、構成するアミノ酸を高収率で得ることが出来るので、呈味力の強いアミノ酸液を得ることができる。
しかし、混合醸造方式の場合、原料中に含まれる澱粉や多糖類を構成する炭水化物、糖分は完全に分解されるため、本醸造方式の場合のような糖分や発酵による香気成分はないので、混合醸造方式による醤油では、アミノ酸液を生揚製造の工程で添加していたが、最近では殆ど、生揚醤油とアミノ酸液とを混合している。
この場合、従来のアミノ酸液を加えると、アミノ酸液製造工程で副生するレブリン酸やギ酸等の有機酸の他に有機塩素関連化合物のMCP(原料中の油脂の分解で生成するグリセリンと塩素の化合物)等の混入も問題になり、好ましくない。
本発明では、例えば、脱脂加工大豆600kgと小麦600kgとを使用して、10石スケールでの製麹を行って得た醤油麹に、2160Lの22.5g/dlの高濃度食塩水を混合して仕込みを行って、生揚醤油を製造できる(本醸造方式)。
この際に、純度が食品添加物レベル以上(JAS規格)の、アラニン、アルギニン、グリシン、及びグルタミン酸ナトリウムを、それぞれ、例えば、40.0wt%、2.0wt%、48.0wt%、及び10.0wt%の量で含んだアミノ酸混合物を用い、製造工程で使用する食塩40wt%に対してこのアミノ酸混合物が60wt%になるように、醤油製造工程の所定の時期に添加する。この添加量は、通常、原料のTNの10%に相当する量である。
この場合、上記アミノ酸混合物を水に溶解して仕込み食塩水量を上げる方法と、仕込み食塩水量をそのままにしてアミノ酸混合物を加える方法とがある。前者の場合、生揚醤油濃度は、アミノ酸無添加時のTNが1.6g/dlであるのに対して、アミノ酸混合物添加区分では、生揚醤油濃度が1.78g/dlとなる。前者の場合、アミノ酸を水で溶解して加えると、生揚醤油のTNは同一であるが、生揚醤油の取得量は、アミノ酸を加えない場合と比べて約110L程度増加する。また、この後者の方法は、醤油製造での管理の最も難しい生揚醤油のTN濃度の高度化についての改善方策でもある。
以下、上記TNについて述べる。TNは醤油の旨味判断基準の一つであり、その数値が高いと旨味がある。醤油は一般的にTN=1.5〜1.6d/dlであり、これ以上のTNの場合は、通常希釈する。醤油のTN濃度は、原料の配合比率(大豆が多ければ、高TN)、仕込み塩水量(少なければ高TNの生揚醤油)、麹の出来栄え(悪ければ、当然低TN)等の条件により変わるが、通常は、大豆と小麦とは等重量、仕込み塩水は12水とし、生揚醤油のTNを1.55として換算して比較する。本発明で用いるアミノ酸混合物は高いTNのアミノ酸なので、添加すれば、当然に高いTNとなり、生揚醤油の液量は増加する。例えば、アミノ酸混合物を得られる生揚醤油基準で2wt%添加(水100mLに溶解する)すると、生揚醤油中のTNは1.7である(アミノ酸混合物2wt%自体のTNは0.16であり、増加する)。また、5wt%添加すると、生揚醤油中のTNは0.39である(アミノ酸混合物5wt%自体のTNは1.94であり、増加する)。かくして、本発明により得られる生揚醤油のTNは従来の醤油に比べて高いことから、従来の醤油よりも旨味はある。TNが高いので、水で薄めることができるので、減塩効果があるといえる。
以上の点に鑑み、実際の醤油製造工程や醤油製品へのアミノ酸混合物の添加例を下記の実施例及び比較例により詳細に説明する。以下の実施例及び比較例では、単品の医薬又は食品グレード以上の食品添加物指定のアミノ酸の混合物を、醤油製造工程で使用した。
穀物原料 (蒸した脱脂加工大豆:1.6667kgと、炒り、割砕した小麦:1.3333kgとを使用)3.0000kgを混合し、公知の醤油麹を用いて公知の条件で製麹を行い、醤油麹を得た。この醤油麹に高濃度食塩水0.4L(塩水濃度:18.5g/dl)を混合し、当業で既知の温度(30℃)及び時間で発酵・熟成(3ヶ月発酵、2ヶ月熟成)させた。得られた諸味を発酵・熟成して醸造物を得、得られた醸造物を公知の条件で圧搾ろ過して、生揚醤油と醤油粕とを製造した。
一方、同一スケールで仕込んで得られた諸味にグリシン58.1g(全アミノ酸重量基準で48.0wt%)、グルタミン酸ナトリウム12.1g(全アミノ酸重量基準で10wt%)、アラニン48.4g(全アミノ酸重量基準で40.0wt%)とアルギニン2.4g(全アミノ酸重量基準で2.0wt%)からなるアミノ酸混合物を添加し、30℃で、3ヶ月発酵、2ヶ月熟成させた。得られた醸造物を圧搾ろ過して生揚醤油と醤油粕とを製造した。上記したアミノ酸混合物の比率を62wt%、食塩の比率を38wt%とした。この場合、得られる生揚醤油は6.06kgであるので、アミノ酸混合物の添加量は121g(得られる生揚醤油基準の2wt%)であった。
アミノ酸混合物無添加の場合に製造された生揚醤油は、TN(総窒素):1.65g/dlであり、アミノ酸混合物を添加して製造された生揚醤油は、TN:2.53g/dlであった。この両方の生揚醤油のTN及び食塩を、通常の生揚醤油の場合のTN1.5g/dl、食塩16.5g/dlに調整した。
同一の容器を用い、同一の仕込み原料及び仕込み量、同一の発酵時間及び熟成時間を使用して、アミノ酸混合物を添加することにより、高窒素の生揚醤油を得ることが出来、生産性を50%程度上げることができた。
上記した生揚醤油に基づく醤油は混合醤油であるが、通常の酸分解アミノ酸液を使って得られた混合醤油に比較して、レブリン酸、ギ酸等の含有は認められなかったことが確認できた。
上記のようにして製造された生揚醤油について、某醤油製造会社の工場技術員及び研究所員の醤油評価の専門パネル各5名(計10名)により官能評価を行った。
評価方法:
ブラインド試験により、パネルのそれぞれが、醤油の味と香りについて5点法で評価した。パネルの数値による評価を以下の通りとした。すなわち、砂糖や糖類の重い甘さではなく、格別顕著なキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあった醤油を評点5とし、ややキレのある甘さがあると共に塩味が舌に残らない醤油を評点4とし、通常の醤油と同じ甘さがあり、塩味が舌に残り、醤油香がある醤油を評点3とし、塩味が強く、醤油香が強い醤油を評点2とし、塩味が強過ぎ、醤油香が強過ぎる醤油を評点1とした。また、「アミノ酸混合物」を添加しなかった醤油についても同様な評価を行った。
上記実施例1において、アミノ酸混合物を添加して製造された生揚醤油に対する評点は平均点5であり、また、アミノ酸混合物を添加せずに製造された生揚醤油に対する評点は平均点で3であった。なお、アミノ酸混合物を添加して製造された生揚醤油に対して80℃で10分間加熱火入れをした後に、上記と同様な評価を行ったところ、火入れ前と同様な評価が得られた。
アミノ酸混合物を添加した醤油に対しての評価は、パネルによれば、平均的に顕著なキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるということであり、一方、アミノ酸混合物を添加しなかった醤油に対しての評価は、パネルによれば、平均的に塩味が強く、醤油香も強く、重い臭いを持っているということであった。
実施例1で副生した「醤油」粕(廃棄粕)について、乾燥して、実施例1と同様なパネルにより官能評価を行った。
アミノ酸混合物無添加の場合に得られた醤油粕は、パネル全員により、塩味が強く、醤油香も強く、「重い臭い」であり、喫食に適していないと評価された(評点:平均点1.5)。しかし、アミノ酸混合物を添加して得られた醤油粕は、パネル全員により、「強い甘味」があり、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく可食できると評価された(評点:平均点5)。
かくして、このアミノ酸混合物添加醤油から得られた乾燥醤油粕を粉末にして市販の「ふりかけ」に混合して、米飯にフリカケたり、おにぎりにまぶしても、美味しく喫食可能であったと評価された。この乾燥醤油粕の外観は、「エビ煎餅」様の煎餅であった。
実施例1記載の方法を繰り返した。但し、添加するアミノ酸混合物の添加量を0.5wt%、1wt%、3wt%、5wt%、6wt%とし、生揚醤油及び廃棄粕を製造した。かくして得られた生揚醤油及び廃棄粕に対する実施例1及び2に従った官能評価によれば、0.5wt%の場合は、得られた生揚醤油の風味、呈味、香りは好ましくなく、また、廃棄粕は喫食に適していないということであり、1wt%、3wt%、5wt%の場合は、得られた生揚醤油の風味、呈味、香りは格別に好ましく、また、廃棄粕は美味しく可食できるということであった。6wt%の場合は、5wt%の場合とほとんど変わらず、効果はあるが、醤油の価格が高くなり、好ましくない。
実施例1記載の方法で製造した醤油を使って「だし醤油」を製造した。
「だし醤油」は、通常は、「かつお節」を3wt%加えて「かつお風味」を醤油に移行させている。通常、3〜5倍希釈して使用するが、甘味が足りないので、通常、砂糖5%、ブドウ糖果糖液を3%程度加えて使用している(通常は、さらに甘草エキス等も添加している)。
実施例1においては、アミノ酸混合物添加醤油は、糖類無添加で製造されている。この醤油にかつお節を3wt%加え、だし醤油を製造した。この場合、通常の市販だし醤油の場合と異なり、砂糖、ブドウ糖等の甘味や核酸等の旨味成分は使用しなかった。かくして製造した「だし醤油」(水で5倍希釈して試料とした)に対して、色、香り、甘味について、官能評価を行った。パネルとして、某醤油株式会社の工場技術員及び研究所員の各6名(計12名)により、だし醤油の官能評価を実施した。評価は、公知の8点法に従って行った。8点が色、香り、甘味が最高の評価であり、7点が色、香り、甘味が格別であるという評価であり、点数が下がるにつれて、色、香り、甘味が劣ると評価した。この評価結果を、平均点として以下の表2に纏めて示す。
Figure 2018033350
パネルによれば、アミノ酸混合物無添加醤油の場合は、加熱褐変で色が濃くなり、褐変臭で「かつお風味」もやや焦げ臭が付着し、だし風味がやや減少し、「だし醤油」としては、あまり好ましくないと評価された。一方、アミノ酸混合物添加醤油の場合は、アミノ酸混合物無添加醤油と比べて、砂糖等の糖類の重い甘さではない、キレのある甘さが好評であった。かくして、本発明によれば、爽快な甘味が爽やかな、スッキリした「だし醤油」ができた。
上記した実施例1記載の醤油製造方法を繰り返した。その際、4種のアミノ酸を、以下の表3に記載の配合比率(wt%)で諸味に混合し、生揚醤油及び廃棄粕を製造し、生揚醤油及び廃棄粕の味(うま味や甘味)や香り、外観等を検討した。表3中で参考のために記載した記号「(1)」は、各アミノ酸含有量が一般的範囲内にあること、記号「(2)」は、各アミノ酸含有量が一般的範囲内及び好ましい範囲内にあること、記号「(×)」は、各アミノ酸含有量が一般的範囲外及び好ましい範囲外にあることを示す。これは、本発明において規定したアミノ酸混合物の組成比率の範囲に基づいている。また、コントロールとして、アミノ酸混合物を添加しないで、同様にして生揚醤油を製造した。
Figure 2018033350
製造された生揚醤油及び廃棄粕に関する官能評価は、次のようにして行った。
(1)パネル:某醤油製造会社の醤油評価の専門パネル8名(男4名:女4名)
(2)使用アミノ酸混合物配合比率:上記表3記載の混合物番号5−1〜5−21
(3)評価方法:ブラインド試験により、パネルのそれぞれが、醤油の味と香りについて5点法で評価した。パネルの数値による評価平均値(表中では平均の「評点」として示してある)を以下に示す。その際、砂糖や糖類の重い甘さではなく、格別顕著なキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、後味の良い味を有し、好ましい香りがあった醤油を評点5とし、ややキレのある甘さがあると共に塩味が舌に残らず、後味の良い味を有し、好ましい香りがあった醤油を評点4とし、通常の醤油と同じ甘さがあり、塩味が若干舌に残り、後味があまり良く、醤油香が強い醤油を評点3とし、通常の場合より劣るが、若干の後味の良い味を有し、さらに塩味が強い醤油を評点2とし、甘さに乏しく、塩味が強く、後味が良くない醤油を評点1とした。また、「アミノ酸混合物」を添加しなかった醤油についても同様な評価を行った。その結果を、評価平均点(評点)として以下の表4に示す。
なお、廃棄粕(醤油粕)の評価に関しては、パネルが、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、非常に美味しく喫食可能である場合を◎と評価し、やや強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能である場合を○と評価し、塩味が若干強く、醤油香が若干強く、臭いを有しており、喫食に適していない場合を△と評価し、塩味が強く、醤油香が強く、重い臭いを有しており、喫食に適していない場合を×として評価した。
Figure 2018033350
上記混合物番号5−1の場合、グリシン含有量が高いので、得られた醤油は、上記8名のパネルによる官能試験の結果、甘味は強いが、うま味は少ない傾向があるという評価であった。醤油粕に関しては、塩味が若干強く、醤油香が若干強く、臭いを有しており、喫食に適していないという評価(△)であった。
以下の混合物番号5−2〜5−21(アミノ酸混合物)の場合についても、上記と同じパネルによって官能試験を実施し、以下にその結果を示す。
上記混合物番号5−2の場合、得られた醤油は、格別顕著にキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあったという評価であった。醤油粕に関しては、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、非常に美味しく喫食可能であるという評価(◎)であった。
上記混合物番号5−3の場合、アラニン含有量が低いので、グリシン含有量が高くても、得られた醤油は、顕著に甘味が低い傾向があるという評価であった。醤油粕に関しては、塩味が強く、醤油香が強く、重い臭いを有しており、喫食に適していないという評価(×)であった。
上記混合物番号5−4の場合、アルギニン含有量が低く、グリシン含有量が低く、グルタミン酸ナトリウム含有量が高いので、得られた醤油は、顕著に、緩衝性がなくなり、甘味が減少し、うまみが強くなって味がくどくなる傾向があるという評価であった。醤油粕に関しては、塩味が強く、醤油香が強く、重い臭いを有しており、喫食に適していないという評価(×)であった。
上記混合物番号5−5の場合、得られた醤油は、キレのある爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有すると共に、塩味が舌に残らず、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、やや強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能であるという評価(○)であった。
上記混合物番号5−6の場合、アルギニン含有量が高く、グルタミン酸ナトリウム含有量が低いので、得られた醤油は、アルカリ味が高くなる傾向があるという評価であった。醤油粕に関しては、塩味が強く、醤油香が強く、重い臭いを有しており、喫食に適していないという評価(×)であった。
上記混合物番号5−7の場合、グリシン含有量が低いので、得られた醤油は甘味が低い傾向があるという評価であった。醤油粕に関しては、塩味が若干強く、醤油香が若干強く、臭いを有しており、喫食に適していないという評価(△)であった。
上記混合物番号5−8の場合、得られた醤油は、上記混合物番号5−2と同様に、格別顕著にキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあったという評価であった。醤油粕に関しては、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、非常に美味しく喫食可能であるという評価(◎)であった。
上記混合物番号5−9の場合、得られた醤油は、キレのある爽やかな甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、非常に美味しく喫食可能であるという評価(◎)であった。
上記混合物番号5−10の場合、得られた醤油は、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、やや強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能であるという評価(○)であった。
上記混合物番号5−11の場合、アラニン含有量が高く、アルギニン含有量が低く、グリシン含有量が低く、グルタミン酸ナトリウム含有量が低いので、得られた醤油は、顕著に、甘味が低く、緩衝性が低くなって味の奥深さが少なく、うまみが弱い傾向があるという評価であった。醤油粕に関しては、塩味が強く、醤油香が強く、重い臭いを有しており、喫食に適していないという評価(×)であった。
上記混合物番号5−12の場合、アラニン含有量が高く、アルギニン含有量が低く、グリシン含有量が低いので、得られた醤油は、緩衝性が無くなり、味の奥深さが少なくなり、甘味が低くなる傾向があるという評価であった。醤油粕に関しては、塩味が強く、醤油香が強く、重い臭いを有しており、喫食に適していないという評価(×)であった。
上記混合物番号5−13の場合、アラニン含有量が高く、アルギニン含有量が高く、グルタミン酸ナトリウム含有量が低いので、得られた醤油は、顕著に、甘味が強くなり過ぎ、アルカリ味が高くなる傾向があるという評価であった。醤油粕に関しては、塩味が強く、醤油香が強く、重い臭いを有しており、喫食に適していないという評価(×)であった。
上記混合物番号5−14の場合、得られた醤油は、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能であるという評価(◎)であった。
上記混合物番号5−15の場合、得られた醤油は、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、やや強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能であるという評価(○)であった。
上記混合物番号5−16の場合、得られた醤油は、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、やや強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能であるという評価(○)であった。
上記混合物番号5−17の場合、得られた醤油は、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、やや強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能であるという評価(○)であった。
上記混合物番号5−18の場合、得られた醤油は、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがある。醤油粕に関しては、やや強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、美味しく喫食可能であるという評価(○)であった。
上記混合物番号5−19の場合、得られた醤油は、キレのある爽やかな甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、非常に美味しく喫食可能であるという評価(◎)であった。
上記混合物番号5−20の場合、得られた醤油は、上記混合物番号5−2と同様に、格別顕著にキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあったという評価であった。醤油粕に関しては、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、非常に美味しく喫食可能であるという評価(◎)であった。
上記混合物番号5−21の場合、得られた醤油は、キレのある爽やかな甘さがると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さがあるという評価であった。醤油粕に関しては、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、非常に美味しく喫食可能であるという評価(◎)であった。
アミノ酸混合物を添加しなかった醤油に対しては、キレのある甘さがなく、塩味が強くて舌に残り、醤油香も強く、重い臭いを持っているという評価であり、また、醤油粕に関しては、塩味が強く、醤油香が強く、重い臭いを有しており、喫食に適していないという評価(×)であった。
また、上記のようにして得られた生揚醤油に対して、80℃で10分間、加熱火入れを行って得られた醤油に対しても、同様な評価を行ったところ、同様な結果が確認された。
上記実施例の結果に基づけば、以下の4種のアミノ酸だけを、アラニンを一般に35.0〜45.0wt%、好ましくは37.5〜42.5wt%、最も好ましくは40.0wt%、アルギニンを一般に1.8〜2.2wt%、好ましくは1.9〜2.1wt%、最も好ましくは2.0wt%、グリシンを一般に44.2〜51.8wt%、好ましくは46.1〜49.9wt%、最も好ましくは48.0wt%、グルタミン酸ナトリウムを一般に9.0〜11.0wt%、好ましくは9.5〜10.5wt%、最も好ましくは10wt%で混合し、これらのアミノ酸を合計で100wt%になるように含んでいる粉末アミノ酸混合物を、醤油の製造工程において、例えば、得られた諸味に、得られた醸造物に又は得られた生揚醤油に添加した場合は、キレのある甘味や香りや外観等に優れ、価格の安い生揚醤油が製造できる。この醤油は、さらに上記実施例に記載したような効果が得られた。このようなバランスの良い特定の配合比率を有する4種のアミノ酸からなるアミノ酸混合物を使用することにより、従来技術にない上記のような特異な顕著な効果が達成されたのである。上記実施例によれば、その数値限定の内と外のそれぞれの効果に顕著な差異があることが明らかである。
また、上記粉末アミノ酸混合物(実施例5−1〜5−13)の所定量を醤油製造プロセスの初期工程で諸味に添加した場合、従来のアミノ酸液を添加した場合や上記比較例1〜8のアミノ酸混合物を添加した場合と比べ、格別顕著なキレのある甘味あり、塩味が舌に残らず、塩味が少なく感じ、そして酸味が少ない醤油が作製できた。さらに、上記したように、これらの粉末アミノ酸混合物は、抗菌作用を有し、安価である。
上記実施例で用いたアミノ酸混合物は、各アミノ酸が食品添加物規格(JAS規格)の範囲内にある。この組成範囲のアミノ酸混合物を液体ではなく結晶形態の混合物として調製してあり、粉体形態のままで、醤油製造工程で添加することにより醤油の味の向上を来すことが認められた。
また、上記実施例で用いられたアミノ酸混合物は、結晶水を持つアミノ酸であるグルタミン酸ナトリウムの添加比率が少ないために、通常の湿度をもつ空気中で放置(例えば、1年以上)しても「潮解」することはなく、混合物としての安定性を備えている。
さらに、本発明で用いるアミノ酸混合物は、含まれているアミノ酸の殆どが甘味を持っていることから、このアミノ酸混合物を添加して製造される醤油は、糖分の摂取を制限されている「糖尿病患者」や「腎臓疾患患者」の人々が使用する醤油としても有用である。
また、アミノ酸混合物を諸味に添加した場合、アミノ酸混合物自体が有する味、香り等は、生揚醤油の製造過程で変化せずに、得られた生揚醤油に含まれていたことが、上記した実施例4における評価結果から確認できた。このことから、アミノ酸混合物を醸造物又は得られた生揚醤油又は生揚醤油に火入れをして得られた醤油に添加した場合も、添加したアミノ酸混合物自体が有する味、香り等が変化せずに、同様な傾向を有する味、香り等が達成できることが確認できた。
上記した実施例1記載の醤油製造方法を繰り返した。但し、アミノ酸混合物と食塩との比率を変えて、アミノ酸混合物50wt%及び食塩50wt%、アミノ酸混合物56wt%及び食塩44wt%、アミノ酸混合物60wt%及び食塩40wt%、アミノ酸混合物64wt%及び食塩36wt%、並びにアミノ酸混合物70wt%及び食塩30wt%と変動させて、実施例1記載の方法を繰り返して、生揚醤油及び廃棄粕を製造した。
その結果、アミノ酸混合物56wt%及び食塩44wt%、アミノ酸混合物60wt%及び食塩40wt%、アミノ酸混合物64wt%及び食塩36wt%の場合は、実施例1の場合と同様な生揚醤油及び廃棄粕が得られたが、アミノ酸混合物50wt%及び食塩50wt%の場合は、生揚醤油及び廃棄粕が塩っぽくなり過ぎ、好ましくない傾向があった。また、アミノ酸混合物70wt%及び食塩30wt%の場合には、醸造中の食塩量が少なくなり過ぎ、醸造ができなくなる傾向があり、生揚醤油及び廃棄粕の味や香りが好ましくない結果が得られた。
実施例1の記載に従って、粉末アミノ酸混合物を、得られる生揚醤油基準で2wt%、5wt%添加して生揚醤油を製造した。以下の表5及び6に、上記の4種のアミノ酸混合物(AAF)、生揚醤油について、TN、NaCl、NaCl/Nを公知の方法に従って測定し、その結果を示す。これから、本発明で用いるアミノ酸混合物の添加により、減塩効果が得られることが明らかである。
Figure 2018033350
Figure 2018033350
上記表5及び6から明らかなように減塩醤油になる。
また、AAFを生揚醤油と同一窒素に希釈して添加すると、TN、NaCl、NaCl/Nは、以下の表7及び8のようになる。
Figure 2018033350
Figure 2018033350
表7の場合、2wt%添加(2g)のAAFはTNが0.16であり、生揚醤油のTNが1.55であるから、0.16÷1.55×100=10.3mLになるように水を加える。表8の場合、5wt%添加(5g)のAAFはTNが0.39であり、生揚醤油のTNが1.55であるから、0.39÷1.55×100=25.2mLになるように水を加える。かくして液量が増え、減塩醤油になる。
かくして、上記したアミノ酸混合物を添加することにより、窒素、食塩、液量を任意に調整することが可能であり、減塩醤油を提供できる。また、色がついたり、好ましくない香りがついたりしない。
上記実施例6等から、醤油の製造工程で添加する食塩の重量と添加するアミノ酸混合物の重量との関係が、目的を達成するためには、食塩36〜44wt%に対してアミノ酸混合物56〜64wt%であることが確認できた。
本発明によれば、格別顕著にキレのある甘さがあると共に、塩味が舌に残らず、爽やかな甘さや、後味の良い甘さを有し、さらに甘さを引き立てる旨さある醤油を提供できると共に、強い甘味を有し、塩味は喫食後に最後に舌に残る程度であり、非常に美味しく喫食可能である醤油粕をも提供できるので、醤油産業分野で利用可能である。

Claims (8)

  1. 醤油の製造工程において、得られる諸味に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、及びグルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後醸造・発酵して得られる醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を製造することを特徴とする生揚醤油の製造方法。
  2. 醤油の製造工程において、得られる諸味を醸造・発酵して得られる醸造物に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、及びグルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後、得られるアミノ酸混合物を含む醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を製造することを特徴とする生揚醤油の製造方法。
  3. 醤油の製造工程において、得られる諸味を醸造・発酵して得られる醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を製造した後、この生揚醤油に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、及びグルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、アミノ酸混合物を含む生揚醤油を製造することを特徴とする生揚醤油の製造方法。
  4. 醤油の製造工程において、得られる諸味に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、及びグルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後醸造・発酵して得られる醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を分離した後に残存する廃棄粕を製造することを特徴とする廃棄粕の製造方法。
  5. 醤油の製造工程において、得られる諸味を醸造発酵して得られる醸造物に、アミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、及びグルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%含んでなる粉末アミノ酸混合物を添加し、その後、得られたアミノ酸混合物を含む醸造物を圧搾ろ過し、生揚醤油を分離した後に残存する廃棄粕を製造することを特徴とする廃棄粕の製造方法。
  6. 前記添加する粉末アミノ酸混合物の添加量が、得られる生揚醤油基準で、1〜5wt%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の生揚醤油の製造方法。
  7. 前記添加する粉末アミノ酸混合物の添加量が、得られる生揚醤油基準で、1〜5wt%であることを特徴とする請求項4又は5に記載の廃棄粕の製造方法。
  8. 原料由来のアミノ酸以外に、さらにアミノ酸混合物として、このアミノ酸混合物の重量基準で、アラニンを35.0〜45.0wt%、アルギニンを1.8〜2.2wt%、グリシンを44.2〜51.8wt%、及びグルタミン酸ナトリウムを9.0〜11.0wt%を含むアミノ酸混合物を、生揚醤油基準で1〜5wt%含んでなることを特徴とする生揚醤油。
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