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JP2018032725A - 圧電セラミックの駆動方法、及び圧電セラミック - Google Patents

圧電セラミックの駆動方法、及び圧電セラミック Download PDF

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JP2018032725A
JP2018032725A JP2016163699A JP2016163699A JP2018032725A JP 2018032725 A JP2018032725 A JP 2018032725A JP 2016163699 A JP2016163699 A JP 2016163699A JP 2016163699 A JP2016163699 A JP 2016163699A JP 2018032725 A JP2018032725 A JP 2018032725A
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慎一郎 川田
Shinichiro Kawada
慎一郎 川田
征士朗 後藤
Seishiro Goto
征士朗 後藤
林 宏一
Koichi Hayashi
宏一 林
渉 青戸
Wataru Aoto
渉 青戸
修一 藤井
Shuichi Fujii
修一 藤井
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】比較的高い印加電界で長時間連続駆動しても信頼性を損なうことなく大きな変位量を得ることができるようにする。
【解決手段】圧電セラミック1は、内部電極3とセラミック層2とが交互に積層されている。セラミック層2は、Nb及びアルカリ金属元素を含有したペロブスカイト型化合物(KNN系化合物)を主成分とすると共に、内部電極3はNi等の卑金属材料を含有している。KNN系化合物は、抗電界が1kV/mm以下、電気機械結合係数k31は20%以下が好ましい。抗電界の2倍以上の極性が異なる電界を交互に連続的に印加して前記圧電セラミックを駆動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は圧電セラミックの駆動方法、及び圧電セラミックに関し、より詳しくは、非鉛系の圧電材料を使用した圧電セラミックの駆動方法、及びこの駆動方法により駆動する圧電セラミックに関する。
従来より、圧電材料を使用した超音波センサ、圧電ブザー、圧電アクチュエータ等の圧電セラミック電子部品が広く知られている。そして、近年では、より小型で大きな変位量の取得が可能な圧電セラミック電子部品の需要が高まってきている。
例えば、特許文献1には、内部電極が、Niを主成分とすると共に、セラミック層は、主成分が、一般式{(1-x)(K1-a-bNaLi)(Nb1-cTa)O−xM2M4O}(ただし、M2はCa、Ba、及びSrのうちの少なくともいずれか1種、M4はZr、Sn、及びHfのうちの少なくともいずれか1種、x、a、b、cはそれぞれ0≦x≦0.06、0≦a≦0.9、0≦b≦0.1、0≦c≦0.3である。)で表される圧電磁器組成物で形成され、 かつ、記圧電磁器組成物は、副成分として、主成分100モルに対し、2αモルのNa、(α+β)モルのM4′元素(M4′はZr、Sn、及びHfのうちの少なくともいずれか1種の元素を示す。)、及びγモルのMnを含有し、前記α、β、及びγが、それぞれ0.1≦α≦β、1≦α+β≦10、及び0≦γ≦10を満足する積層型の圧電セラミック電子部品が提案されている。
この特許文献1では、圧電磁器組成物をニオブ酸アルカリ金属系化合物(以下、「KNN系化合物」という。)で形成し、内部電極をNiで形成して還元性雰囲気下で同時焼成し、長さ方向の電気機械結合係数k31が10%以上、圧電定数d33が30pC/N以上の積層圧電アクチュエータを得ている。
また、圧電セラミックにチタン酸ジルコン酸鉛系化合物(以下、「PZT系化合物」という。)を使用し、変位量を向上させようとした技術も開発されている。
例えば、特許文献2には、PZT系ペロブスカイト構造を有する圧電セラミックであって、組成元素にPb、Sr、Mg、Nb、Zr、Tiを含み、比誘電率が3000以上で、圧電定数d31が200以上であり、室温において、電圧印加の保持時間を1秒としたとき、絶縁抵抗が最小となる印加逆電圧を670V/mm以上とした圧電セラミックが提案されている。
この種の圧電セラミックでは、大きな変位量を得るためには印加電界の幅を広げるのが効果的と考えられるが、抗電界以上の電界を逆方向に印加させると脱分極が生じ、圧電変位させることができなくなる。
そこで、特許文献2では、正方向に加え、逆方向にも抗電界未満の電界を印加することによって、印加可能な電界の幅を拡げ、これにより最大変位量を増加させようとしている。
特許第5561483号公報(請求項1、段落[0093]等) 特許第5935187号公報(請求項1等)
しかしながら、特許文献1では、電界を正方向に連続的に印加し、ユニポーラ駆動をさせた場合、電界が1kV/mm以下であれば長時間連続駆動させても圧電変位するが、1kV/mmを超える高電界を印加して長時間連続駆動させると、絶縁性が劣化し、圧電変位させるのが困難となる。
すなわち、圧電セラミックの変位量は、印加可能な最大電界Emaxと圧電定数dとの積に比例する。そして、圧電定数dは圧電材料の成分組成に依存し、KNN系化合物は、PZT系化合物より圧電定数dが小さいことが知られている。したがって、KNN系化合物を圧電セラミックに使用して圧電変位量を増加させるためには、印加可能な最大電界Emaxをより大きくするのが望ましい。
しかしながら、本発明者らの実験結果により、特許文献1では、1kV/mmを超える高電界を印加させてユニポーラ駆動させた場合、長時間の連続駆動で絶縁性が顕著に劣化し、大きな変位量が得られるどころか、逆に圧電変位量の低下が顕著となって信頼性も低下することが分かった。
また、特許文献2では、PZT系化合物を使用し、逆方向にも電界を印加して印加可能な電界の幅を拡げて変位量を増加させようとしているものの、上述したように抗電界以上の電界を逆方向に印加すると脱分極が生じて圧電性が消失することから、抗電界未満の電界しか印加することができない。したがって、特許文献2では、印加できる電界の幅にも限界があり、変位量の取得にも限界がある。また、PZT系化合物は、分極−電界特性のヒステリシスが大きく、斯かる大きなヒステリシスに起因し、長時間連続駆動した場合にクラック等の構造欠陥が生じ易く信頼性にも劣る。しかも、PZT系化合物は、主成分に環境負荷物質であるPbを含有しているため、環境面からも好ましくない。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、比較的高い印加電界で長時間連続駆動しても信頼性を損なうことなく大きな変位量を得ることができる圧電セラミックの駆動方法、及び圧電セラミックを提供することを目的とする。
KNN系化合物は、抗電界が小さく電気機械結合係数が小さいことが知られている。そして、本発明者らはこのKNN系化合物を圧電材料に使用し、該圧電材料と卑金属材料を主成分とする内部電極材料とを還元性雰囲気下、同時焼成して圧電セラミックを作製し、鋭意研究を行ったところ、この圧電セラミックに抗電界の2倍以上の極性が異なる電界を交互に印加することにより、比較的高い印加電界で長時間連続駆動させることができ、これにより大きな変位量を得ることができ、かつ良好な信頼性を確保できるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、本発明に係る圧電セラミックの駆動方法は、セラミック層と内部電極とが交互に積層された圧電セラミックの駆動方法であって、前記セラミック層が、Nb及びアルカリ金属元素を含有したペロブスカイト型化合物(KNN系化合物)を主成分とすると共に、前記内部電極が、卑金属材料を含有し、抗電界の2倍以上の極性が異なる電界を交互に連続的に印加して前記圧電セラミックを駆動させることを特徴としている。
また、本発明の圧電セラミックの駆動方法は、バイポーラ駆動であるのが好ましい。
また、本発明の圧電セラミックの駆動方法は、前記卑金属材料が、Niを含んでいるのが好ましい。
さらに、本発明の圧電セラミックの駆動方法は、前記圧電セラミックは、抗電界が1kV/mm以下であるのが好ましい。
また、本発明の圧電セラミックの駆動方法は、前記圧電セラミックは、電気機械結合係数が20%以下であるのが好ましい。
また、本発明に係る圧電セラミックは、セラミック層と内部電極とが交互に積層された圧電セラミックであって、前記セラミック層が、Nb及びアルカリ金属元素を含有したペロブスカイト型化合物(KNN系化合物)を主成分とすると共に、前記内部電極が、卑金属材料を含有し、抗電界の2倍以上の極性の異なる電界が交互に連続的に印加されて駆動することを特徴としている。
また、本発明の圧電セラミックは、抗電界が1kV/mm以下であるのが好ましい。
さらに、本発明の圧電セラミックは、電気機械結合係数が20%以下であるのが好ましい。
また、本発明の圧電セラミックは、前記卑金属材料が、Niを含んでいるのが好ましい。
本発明の圧電セラミックの駆動方法及び圧電セラミックによれば、セラミック層に抗電界が小さく電気機械結合係数が小さいKNN系化合物を使用して抗電界の2倍以上の極性が異なる電界を交互に連続的に駆動させているので、より高い印加電界で長時間連続駆動させても大きな変位量を有する信頼性の良好な圧電セラミックを得ることが可能となる。
本発明に係る圧電セラミックの一実施の形態を示す断面図である。 本発明に係る圧電セラミックを使用した積層圧電アクチュエータの駆動方法を説明するための図である。 ユニポーラ駆動の電界波形の一例を示す図である。 バイポーラ駆動の電界波形の一例を示す図である。 分極−電界特性の一例を示すヒステリシス曲線である。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
図1は本発明に係る駆動方法に使用される圧電セラミックの一実施の形態を示す断面図である。
この圧電セラミック1は、セラミック層2(2a〜2h)と卑金属材料を主成分とする内部電極3(3a〜3g)とが交互に積層された焼結体で形成されている。
圧電セラミック1は、具体的には各内部電極3が互い違いとなるように、一方の端面には内部電極3a、3c、3e、3gが表面露出し、他方の端面には内部電極3b、3d、3fが表面露出している。
セラミック層2は、一般式ANbO(A:アルカリ金属元素)で表されるニオブ酸アルカリ金属系化合物(KNN系化合物)を主成分として形成されている。
ここで、「主成分」とは、圧電セラミック1中に50重量%以上含有されている場合をいう。
KNN系化合物の組成は、特に限定されるものではないが、抗電界Ec及び長さ方向の電気機械結合係数k31が小さくなるような組成が好ましく、例えば抗電界Ecが1kV/mm以下、電気機械結合係数k31が20%以下となるような成分組成系を好んで使用することができる。
尚、KNN系化合物中のアルカリ金属元素についても特に限定されるものではなく、K、Na、Li等の通常広く使用されているアルカリ金属元素を適宜使用することができる。
内部電極3は、卑金属材料であれば特に限定されるものではなく、Ni、Cu、或いはこれらの合金類を使用できるが、通常はNiを好んで使用することができる。
図2は、圧電セラミック1を具備した積層圧電アクチュエータの断面図である。
すなわち、この積層圧電アクチュエータは、圧電セラミック1の両端面にAgやNi−Cu等からなる外部電極4a、4bが形成され、外部電極4aと外部電極4bとの間に交流電源5が介在されている。そして、外部電極4aと外部電極4bとの間に、抗電界Ecの2倍以上の極性が異なる電界を交互に連続的に印加すると、この積層圧電アクチュエータは、バイポーラ駆動し、圧電縦効果により矢印X方向に示す積層方向に変位し、より高い印加電界で長時間駆動させても大きな変位量を有する信頼性の良好な積層圧電アクチュエータを得ることができる。
次に、セラミック層2にKNN化合物を使用し、バイポーラ駆動させた理由を述べる。
セラミック層2にKNN系化合物を使用し、内部電極3に卑金属材料を使用した場合、卑金属材料は耐酸化性に劣ることから、セラミック層2と内部電極3との同時焼成は、還元性雰囲気で行う必要がある。
しかしながら、KNN系化合物を還元性雰囲気で焼成すると、該KNN系化合物の結晶格子中に酸素欠陥が生じる。そして、このような酸素欠陥を有するセラミック層をユニポーラ駆動させた場合、長時間連続駆動させると絶縁抵抗の劣化が顕著となり、特に最大電界Emaxが1kV/mmを超える高電界を長時間連続的に印加すると、圧電変位しなくなるおそれがある。
図3はユニポーラ駆動の電界波形の一例を示しており、横軸が時間t、縦軸が電界Eである。
ユニポーラ駆動の場合、この図3に示すように、0〜+Emaxの範囲で正方向に正弦波状の電界が所定周波数でもって外部電極4a、4bに印加される。そして、この場合、長時間連続駆動させると電界印加中に酸素欠陥が移動し、いわゆるマイグレーションが生じるおそれがある。その結果、最大電界Emaxが1kV/mmを超えるような高電界で連続駆動すると、絶縁性の劣化が顕著となり、圧電変位しなくなって信頼性を損なうおそれがある。
一方、図4はバイポーラ駆動の電界波形の一例を示しており、横軸が時間t、縦軸が電界Eである。
バイポーラ駆動の場合、この図4に示すように、例えば、−Emax〜+Emaxの範囲で極性の異なる正弦波状の電界が交互に連続的に印加される。そして、このように極性の異なる電界を交互に連続的に印加することにより、酸素欠陥のマイグレーションを抑制することができると考えられる。
したがって、酸素欠陥に起因したマイグレーションを抑制する観点からは、圧電セラミック1をバイポーラ駆動させる必要がある。
また、セラミック層2の形成材料としては、分極−電極特性のヒステリシスを考慮し、KNN系化合物を使用するのが望ましい。
図5は、圧電セラミック材料の分極−電界特性を示す図であり、横軸が電界Eであり、縦軸は分極Pである。図中、実線がKNN系化合物のヒステリシス曲線を示し、仮想線はPZT系化合物のヒステリシス曲線を示している。各ヒステリシス曲線とx軸との交点がそれぞれの各化合物の抗電界Ec、Ec′である。
すなわち、PZT系化合物は、仮想線に示すように、ヒステリシスが大きく、抗電界Ec’が大きい。このため正方向から逆方向又は逆方向から正方向に極性が反転する際にセラミック層2の歪みが大きくなってクラック等の構造欠陥が発生するおそれがある。
これに対しKNN系化合物は、実線に示すように、分極−電界特性のヒステリシスが小さく、したがって抗電界Ecが小さく、分極反転時の歪みも小さい。しかも、電気機械結合係数k31も小さいため、抗電界Ecの2倍以上の高電界を印加してもクラック等の構造欠陥が生じることもなく、比較的高い電界を印加することができ、大きな変位量を得ることが可能となる。
セラミック層2の形成材料としては、チタン酸バリウム系化合物(以下、「BT系化合物」という、)も考えられるが、BT系化合物はKNN系化合物に比べても材料特性的に変位量が小さく、好ましくない。
したがって、セラミック層2の形成材料としては、上述したKNN系化合物を使用するのが望ましい。
すなわち、通常の圧電材料では、抗電界Ecが高い程、高電界まで逆方向に電界を印加することができ、電気機械結合係数k31が大きい程、変位量を大きくすることができる。
しかしながら、信頼性向上の観点からは、抗電界Ecが低く、電気機械結合係数k31が小さいKNN系化合物を使用してバイポーラ駆動させるのが望ましい。
このように本実施の形態では、セラミック層2に抗電界Ecが小さく電気機械結合係数k31が小さいKNN系化合物を使用して抗電界の2倍以上の極性が異なる電界を交互に連続的に駆動させているので、高い印加電界で長時間連続駆動させても信頼性を損なうことなく大きな変位量を有する圧電セラミックを得ることが可能となる。
尚、駆動電界の上限は特に限定されるものではないが、機械的強度等を考慮すると実用的には±4kV/mm以下が好ましい。
次に、上記積層圧電アクチュエータの製造方法を詳述する。
まず、アルカリ金属元素Aを含有したA化合物、Nbを含有したNb化合物等、KNN系化合物を構成するセラミック素原料を用意する。尚、化合物の形態は、酸化物、炭酸塩、水酸化物いずれであってもよい。
次に、焼成後の圧電セラミック1の抗電界Ecが好ましくは1kV/mm以下、電気機械結合係数k31が好ましくは20%以下となるように、前記セラミック素原料を所定量秤量した後、これら秤量物をPSZ(部分安定化ジルコニア)ボール等の粉砕媒体が内有されたボールミルやポットミル等の粉砕機に投入し、エタノール等の溶媒下、十分に湿式粉砕し混合物を得る。
そして、この混合物を乾燥させた後、所定温度(例えば、850〜1000℃)で仮焼して合成し、仮焼物を得る。
次に、このようにして得られた仮焼物を解砕し、その後、有機バインダ、分散剤を加え、純水等を溶媒としてボールミル中で湿式混合し、セラミックスラリーを得る。そしてその後、ドクターブレード法等を使用して成形加工をすることによって、セラミックグリーンシートを作製する。
次いで、Ni等の卑金属材料を主成分とした内部電極用導電性ペーストを使用し、セラミックグリーンシート上にスクリーン印刷し、これにより所定パターンの導電層を形成する。
次に、これら導電層が形成されたセラミックグリーンシートを積層した後、導電層が形成されていないセラミックグリーンシートを最上層に載置し、加圧して圧着する。そしてこれにより導電層とセラミックグリーンシートが交互に積層されたセラミック積層体を作製する。次いで、このセラミック積層体を所定寸法に切断してアルミナ製の匣(さや)に収容し、所定温度(例えば、250〜500℃)で脱バインダ処理を行った後、還元性雰囲気下、所定温度(例えば、1000〜1160℃)で焼成し、セラミック層2と内部電極3とが交互に積層された圧電セラミック1を得る。
次いで、圧電セラミック1の両端部にAgやNi−Cu等からなる外部電極用導電性ペーストを塗布し、所定温度(例えば、750℃〜850℃)で焼付け処理を行い、外部電極4a、4bを形成する。そしてこの後、所定条件下、分極処理を行ない、これにより積層圧電アクチュエータを製造することができる。尚、外部電極4a、4bは、密着性が良好であればよく、例えばスパッタリング法や真空蒸着法等の薄膜形成方法で形成してもよい。
そして、このように形成された積層圧電アクチュエータの外部電極4a、4bに交流電源5を接続し、該外部電極4a、4bに抗電界Ecの2倍以上の極性が異なる電界を交互に連続的に印加してバイポーラ駆動させることにより、比較的高い印加電界で長時間連続駆動させても信頼性を損なうことなく大きな変位量を有する積層圧電アクチュエータを得ることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、正弦波状の電界を印加しているが、電界波形は正弦波に限定されるものではなく、例えば矩形波等であってもよい。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
[試料の作製]
Niを主成分とする内部電極材料と組成の異なる3種類のKNN系化合物とをそれぞれ還元性雰囲気下で同時焼成し、KNN系圧電セラミック(KNN(1)、KNN(2)、KNN(3))を作製した。
また、KNN系化合物に代えて所定組成に配合されたBT系化合物を使用し、Niを主成分とする内部電極材料とBT系化合物とを還元性雰囲気下で同時焼成し、BT系圧電セラミックを作製した。
さらに、Ag−Pd合金を主成分とする内部電極材料と所定組成に配合されたPZT系化合物とを大気雰囲気下で同時焼成し、PZT系圧電セラミックを作製した。
尚、上記作製された5種類の圧電セラミックは、いずれも積層数が3層であり、セラミック層の一層当たりの厚みは35μm、外形寸法は、長さが13mm、幅が3mm、厚みが0.105mmであった。
次いで、この圧電セラミックの両主面にスパッタリング処理を施し、Ni−Cu合金からなる外部電極を形成し、その後、80℃の絶縁油中で3.0kV/mmの電界を30分間印加し、分極処理を行った。
このように分極処理された5種類の積層圧電セラミックについて、抗電界Ec及び長さ方向の電気機械結合係数k31を測定した。
抗電界Ecは、ソーヤー・タワー法を使用して陰極線オシロスコープ上に分極−電界ヒステリシス曲線を描き、該ヒステリシス曲線上で分極が0となるx軸との交点から求めた。
その結果、KNN系圧電セラミックのうち、KNN(1)は抗電界Ecが0.8kV/mmであり、KNN(2)は抗電界Ecが1.0kV/mmであり、KNN(3)は抗電界Ecが1.2kV/mmであった。また、BT系圧電セラミックの抗電界Ecは0.8kV/mmであり、PZT系圧電セラミックの抗電界Ecが0.6kV/mmであった。
また、電気機械結合係数k31は、インピ−ダンスアナライザを使用し、共振−反共振法によって求めた。
その結果、KNN系圧電セラミックのうち、KNN(1)は電気機械結合係数k31が18%であり、KNN(2)は電気機械結合係数k31が20%であり、KNN(3)は電気機械結合係数k31が27%であった。また、BT系圧電セラミックの電気機械結合係数k31は15%であり、PZT系圧電セラミックの電気機械結合係数k31は38%であった。
[試料の評価]
5種類の圧電セラミックについて、温度85℃、相対湿度85%の高温多湿下、駆動電界を種々異ならせ、それぞれユニポーラ駆動及びバイポーラ駆動させ、連続駆動試験を行った。
具体的には、ユニポーラ駆動は、最大電界Emaxが+1kV/mm〜+4kV/mmの範囲の正電界を周波数2kHzの正弦波で各圧電セラミックに印加して行った。
また、バイポーラ駆動は、最大電界Emaxが±1kV/mm〜±4kV/mmの範囲で極性の異なる電界(正電界及び負電界)を周波数2kHzの正弦波で各圧電セラミックに印加して行った。
連続駆動試験は100時間行い、各試料における100時間経過後の長さ方向の変位量をレーザードップラー振動計で測定した。そして、測定した変位量を試料の長さ寸法(=13mm)で除算し、これにより歪み率を求めた。尚、歪み率が0.03%以上の試料を良品と判断した。
表1はその測定結果を示している。
Figure 2018032725
試料番号18〜25は、抗電界Ecが0.8kV/mmであり、電気機械結合係数k31が15%であり、いずれも小さいが、セラミック層がBT系化合物で形成されているため、ユニポーラ駆動及びバイポーラ駆動のいずれの場合も歪み率は0.002〜0.008%と極端に低く、実用性に劣ることが分かった。
試料番号26は、100時間経過後にはクラック等の構造欠陥が認められ、歪み率を測定することはできなかった。これはセラミック層がPZT系化合物で形成されているため、分極−電界特性のヒステリシスが大きく、バイポーラ駆動させた場合、正電界から負電界又は負電界から正電界に印加電界の極性が切り替わるときに大きく歪んだためと考えられる。
試料番号27は、駆動電界が1.0kV/mmと抗電界Ecの2倍未満であり、しかもユニポーラ駆動であるため歪み率が0.025%と小さく、実用性に劣ることが分かった。
試料番号28は、ユニポーラ駆動させているため、駆動電界が2.0kV/mmと大きくすると、Agのマイグレーションにより、絶縁性が劣化し、このため100時間経過後には駆動が停止し、歪み率を測定することができなかった。
試料番号4、10、14、及び15は、バイポーラ駆動させているものの、駆動電界が±1.0kV/mmであり、抗電界Ecの2倍以下であるので、歪み率が0.010〜0.015%と小さく、十分な変位量を得ることができなかった。
試料番号5、11、及び16は、ユニポーラ駆動させており、しかも駆動電界も1.0kV/mmと小さく、歪み率は0.010〜0.014%と小さかった。
試料番号6、12、及び17は、抗電界Ecの2倍以上の電界を印加して駆動させているものの、ユニポーラ駆動させているため、100時間経過時には駆動が停止していた。これは試料が還元性雰囲気で焼成されているため酸素欠陥のマイグレーションが生じたためと考えられる。
これに対し試料番号1〜3、7〜9、及び13は、抗電界Ecの2倍以上の電界を印加させてバイポーラ駆動させているので、0.030〜0.044%の良好な歪み率が得られることが分かった。
特に、試料番号2、8、13の対比から明らかなように、抗電界Ecが小さく、電気機械結合係数k31が小さくなるに伴い、100時間経過後の歪み率が増加しており、圧電セラミックの変位量が大きくなることが分かった。
また、試料番号13では、抗電界Ecが1.2kV/mm、電気機械結合係数k31は27%であり、歪み率は0.031%であったのに対し、試料番号2、8では、抗電界Ecがそれぞれ0.8、1.0kV/mm、電気機械結合係数k31は18%、20%であり、歪み率はそれぞれ0.036%、0.039%であった。
以上より抗電界Ecは1.0kV/mm以下、電気機械結合係数k31は20%以下の圧電セラミックを使用してバイポーラ駆動することにより、100時間連続駆動させてもより一層大きな歪み量を得ることができ、信頼性の良好な圧電セラミックが得られることが分かった。
KNN系化合物とバイポーラ駆動とを組み合わせることにより、連続駆動時の信頼性と大きな変位量の取得が可能な圧電セラミックを実現する。
1 圧電セラミック
2 セラミック層
3 内部電極

Claims (9)

  1. セラミック層と内部電極とが交互に積層された圧電セラミックの駆動方法であって、
    前記セラミック層が、Nb及びアルカリ金属元素を含有したペロブスカイト型化合物を主成分とすると共に、
    前記内部電極が、卑金属材料を含有し、
    抗電界の2倍以上の極性が異なる電界を交互に連続的に印加して前記圧電セラミックを駆動させることを特徴とする圧電セラミックの駆動方法。
  2. バイポーラ駆動であることを特徴とする請求項1記載の圧電セラミックの駆動方法。
  3. 前記卑金属材料は、Niを含んでいることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の圧電セラミックの駆動方法。
  4. 前記圧電セラミックは、抗電界が1kV/mm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の圧電セラミックの駆動方法。
  5. 前記圧電セラミックは、電気機械結合係数が20%以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ記載の圧電セラミックの駆動方法。
  6. セラミック層と内部電極とが交互に積層された圧電セラミックであって、
    前記セラミック層が、Nb及びアルカリ金属元素を含有したペロブスカイト型化合物を主成分とすると共に、
    前記内部電極が、卑金属材料を含有し、
    抗電界の2倍以上の極性の異なる電界が交互に連続的に印加されて駆動することを特徴とする圧電セラミック。
  7. 抗電界が1kV/mm以下であることを特徴とする請求項6記載の圧電セラミック。
  8. 電気機械結合係数が20%以下であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の圧電セラミック。
  9. 前記卑金属材料は、Niを含んでいることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の圧電セラミック。
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