JP2017019939A - 活性エネルギー線硬化性組成物、インク、組成物収容容器、像形成装置、像形成方法及び硬化物 - Google Patents
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Abstract
Description
これらの課題を解決するため、これまで検討がなされてきた。
また、特許文献4では、樹脂状のオリゴマーを含有する特許が開示されている。
少なくとも2種以上の単官能重合性化合物と、多官能重合性化合物と、を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記多官能重合性化合物として、官能基数が2又は3で数平均分子量が500以上5000以下であり、単独で重合した場合のガラス転移温度が40℃以上である重合性化合物Aを含み、活性エネルギー線硬化性組成物中の前記単官能重合性化合物の含有量が60質量%以上75質量%以下であり、活性エネルギー線硬化性組成物中の前記重合性化合物Aの含有量が3質量%以上12質量%以下であり、前記重合性化合物A以外の重合性化合物は、FOXの式において、重合性化合物A以外の重合性化合物からなる重合体のガラス転移温度の計算値が25℃以上となるような比率で配合されていることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
また、「耐擦過性」とは活性エネルギー線硬化性組成物の硬化膜(塗膜)の強靭性と換言でき、活性エネルギー線硬化性組成物の塗膜を硬化させて作製した記録物上に、荷重がかかりながら擦れた際に、硬化膜の削れを生じることのない性質をいう。
本発明の一実施形態に係る活性エネルギー線硬化性組成物は、少なくとも以下の成分を含有する。
・単官能重合性化合物
・重合性化合物A
・光重合開始剤
以下、本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物に含まれるか、又は所望により含まれ得る添加剤(成分)を説明する。
以下では「活性エネルギー線硬化性組成物」を単に「インク」又は「インク組成物」と記載することがある。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物に含まれる単官能重合性化合物は、反応性官能基として不飽和炭化水素鎖が挙げられるが、好ましくはビニル基、イソプロペニル基、アリル基、メタリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、プロピオロイル基、マレオイル基を有する化合物である。特に、(メタ)アクリロイル基を1個有する(メタ)アクリル酸エステル類が好ましい。
単官能基の重合性化合物としては、例えば次にあげられるものを用いることができるがこれらに限定されるものではない。
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート(EHA)、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(HEA)、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(HPA)、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート、シルセスオキサン(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールアクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルモノアクリレートN−ビニルフォルムアミド、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、及びアクリロイルモルホリン、並びにそれらの誘導体等
これらの単官能のモノマーは二種以上を組み合わせて用いる。
本実施形態のインク組成物に含まれる重合性化合物Aは、官能基数が2又は3の重合性化合物であり、数平均分子量500〜5000であり、単独で重合した場合のガラス転移温度が40℃以上であるものである。
官能基を含まない場合においては、硬化時の相溶の観点で好ましくなく、硬化物の堅牢性を劣化させてしまう。また官能基数3よりも多く有する場合においては、硬化物の延伸性を低下させてしまうため、好ましくない。官能基数を3以下とすることにより、延伸性と耐擦過性を一層優れたものとすることができる。
ここでいう単独重合体のガラス転移温度は、単一のモノマー又はオリゴマー(重合性化合物A)と開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(1,2−α−ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤)とを混合した混合物(モノマー/開始剤の質量比:97/3)に積算光量10,000mJ/cm2のエネルギーを有する紫外線を照射して重合物を形成し、この重合物を示差熱測定装置(DSC−60A島津製作所製)により測定したときのガラス転移温度を意味する。好適な範囲は、40℃以上であり、好ましくは50℃以上であり、更に硬化物の耐擦過性の観点で60℃以上が好ましい。
例えば商品としては、以下のものが挙げられる。
サートマー社製のCN902、CN940、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85、CN970、CN970A60、CN970E60、CN983、CN984、CN985、CN985B88、CN989、CN9001、CN9006、CN9009、CN9011、CN9024、CN9028、CN9030、CN9167、ダイセルオルネクス社製のEBECRYL220、264、284、285、1259、4858、8701、436、438、1830、600、605、303、KRM8667等が挙げられるが、これに限定されるわけではない。また、2種以上を併用することも可能である。
これらの化合物具体例としては、サートマー社製のCN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85が挙げられるが、これに限定されるわけではない。
また、これらの化合物具体例としては、新中村化学工業社製UA−022Pが挙げられるが、これに限定されるわけではない。
また、上記「単官能重合性化合物」及び「重合性化合物A」以外の重合性化合物を含んでもよく、従来公知の、2官能、及び3官能以上の多官能といった種々のモノマー及びオリゴマーもさらに使用可能である(以下、「その他重合性化合物」という。)。
上記モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸やそれらの塩又はエステル、ウレタン、アミド及びその無水物、アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが挙げられる。
上記(メタ)アクリレートのうち、2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO(エチレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO(プロピレンオキサイド)付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及びポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
<FOX式>
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+…+Wi/Tgi+…+Wn/Tgn
〔上記FOX式は、n種の単量体からなる重合体を構成する各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度をTgi(K)とし、各モノマーの質量分率を、Wiとしており、(W1+W2+…+Wi+…Wn=1)である。〕
本発明においては、2官能の重合性化合物においても、ホモポリマーのTgを用い、上式の計算に加えた。
本実施形態のインク組成物は光重合開始剤を含む。
重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、上記重合性化合物の重合を開始させることが可能なものであればよく、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤を使用することができ、なかでもラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。また、重合開始剤と併用して重合反応を促進させる重合促進剤を用いてもよい。
重合開始剤は、十分な硬化速度を得るために、インク組成物の総質量(100質量%)に対し、5〜20質量%含まれることが好ましい。
その例としては、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、安息香酸−2−ジメチルアミノエチル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチルなどが挙げられる。
着色剤としては、組成物の物理特性などを考慮して、種々の染料や顔料を用いることができる。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料などを用いることができる。
本実施形態において、色材として顔料を用いることにより、インク組成物の耐光性を良好なものとすることができる。
顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。
なお、酸化チタンの市販品としては、例えば、CR60−2(石原産業社(ISHIHARA SANGYO KAISHA, LTD.)製商品名)が挙げられる。
上記の顔料を使用する場合、その平均粒子径は300nm以下が好ましく、50〜250nmがより好ましい。
平均粒子径が上記の範囲内にあると、インク組成物における吐出安定性や分散安定性などの信頼性に一層優れるとともに、優れた画質の画像を形成することができる。
ここで、本明細書における平均粒子径は、動的光散乱法により測定される。
本実施形態において、色材として染料を用いることができる。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能である。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
色材の含有量は、インク組成物の総質量(100質量%)に対して、1〜10質量%が好ましい。
本実施形態のインク組成物が顔料を含む場合、顔料分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。
分散剤として、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。
その具体例として、ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン、ビニル系ポリマー及びコポリマー、アクリル系ポリマー及びコポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、アミノ系ポリマー、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマー、含フッ素ポリマー、及びエポキシ樹脂のうち一種以上を主成分とするものが挙げられる。
高分子分散剤の市販品として、味の素ファインテクノ社製のアジスパーシリーズ、LUBRIZOL社製のソルスパーズシリーズ(Solsperse 36000等)、BYK社製のディスパービックシリーズ、楠本化成社製のディスパロンシリーズが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、溶剤を含んでもよい。溶剤としては、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどが挙げられ、希釈のために用いる反応性モノマーとは区別すべきものである。また、溶剤を「含まない」とは、溶剤を実質的に含まないことを意味し、0.1質量%以下であることをいう。
本実施形態のインク組成物は、上記に挙げた添加剤以外のその他の添加剤(成分)を含んでもよい。
その他の成分としては、例えば、公知の重合禁止剤、界面活性剤、光増感剤、顔料分散剤などが挙げられる。
また、その他の添加剤として、例えば従来公知の、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、及び増粘剤が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などに応用することが可能である。さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
例えば、立体造形法の1つである粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして、また、図3に示したように、活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行うマテリアルジェット法(光造形法)や図4に示したように、活性エネルギー線硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う光造形法などにおける立体物構成材料として活用することができる。このような活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものを使用することができる。また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が記録媒体等の基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
本発明のインクにより画像形成される記録媒体としては、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなどが挙げられるが特に限定はない。 本発明のインクは、インク非吸収性の記録媒体に印写したときの画質の向上が顕著である。
インク非吸収性の記録媒体としては、プラスチック、ガラス、金属、セラミックスが挙げられるが、インクをはじきやすいプラスチックに印字するときに効果が得やすい。プラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、アイオノマー樹脂、ポリ塩化
ビニリデン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、ポリスチレン、セロファン、エチレンとの共重合樹脂などが挙げられるが、特に限定されない。これらの立体成型物に印写することも可能であるが、溶融押し出し法、溶液流延法、カレンダー法などでフィルム化した上に印字する方が、記録媒体とヘッドとの位置を正確にすることができ、印字速度に対して美しい画質が得られる。また、これらのプラスチックの表面エネルギーは大きく異なり、インクをはじくことでインク着弾後のドット径が変わってしまうことがある。しかし、本発明のインクは記録媒体に良好な濡れ性を提供するため、これらのプラスチック上でも大きな変化を起こさず、良好な画質が得られる。
本発明における像の形成方法は、少なくとも、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明における像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部と、を備え、該収容部には前記容器を収容してもよい。さらに、活性エネルギー線硬化型組成物を吐出する吐出工程、吐出手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
インクジェットヘッドとしては圧電素子を用いた記録ヘッド、発熱素子を用いた記録ヘッド、静電吸引力を用いた記録ヘッドなどがあるが、圧電素子を用いたものが吐出力やインク構成の自由度の面で好ましい。このようなインクジェットヘッドのノズル面は撥インク性を有するように表面処理されていることが望ましい。表面処理方法としては撥インク材の蒸着や塗布、メッキが可能であり、撥インク材の特性とノズル面の構成材に応じて選択することができる。撥インク材としてはフッ素系化合物やシリコーン樹脂などが挙げられ、中でも共析メッキにより処理できるPTFEや蒸着可能なパーフルオロアルキルを有するシラン化合物が、撥インク層の強度と撥インク性の点で望ましい。
本発明の組成物収容容器は、活性エネルギー線硬化型組成物が収容された状態の容器を意味するものであり、上記のような用途に供することが好ましい。
例えば、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物がインク用途である場合において、当該インクが収容された容器は、インクカートリッジとして使用することができ、これにより、インク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、材質は遮光性であることが望まれる。
上記吐出工程においては、従来公知のインクジェット記録装置を用いることができる。 インク組成物の吐出は、インク組成物の粘度が所定値において行うことが好ましい。
また、インク組成物の吐出は、インク組成物を所定の温度に加熱することによって粘度を所定値まで下げた後に行うことができる。上記所定値は、好ましくは25mPa・s以下、より好ましくは5〜20mPa・sである。このようにして、良好な吐出安定性が実現される。
次に、上記硬化工程においては、被記録媒体上に吐出されたインク組成物が、紫外線(光)の照射によって硬化する。これは、インク組成物に含まれる光重合開始剤が紫外線の照射により分解して、ラジカル、酸、及び塩基などの開始種を発生し、重合性化合物の重合反応が、その開始種の機能によって促進されるためである。あるいは、紫外線の照射によって、重合性化合物の重合反応が開始するためである。このとき、インク組成物において光重合開始剤と共に増感色素が存在すると、系中の増感色素が紫外線を吸収して励起状態となり、光重合開始剤と接触することによって光重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
なお、上記の際、照射エネルギーは、1000mJ/cm2以下が好ましく、150〜500mJ/cm2がより好ましい。
照射エネルギーは、照射時間に照射強度を乗じて算出される。
発光ピーク波長は、上記の波長範囲内に1つあってもよいし複数あってもよい。
複数ある場合であっても上記発光ピーク波長を有する紫外線の全体の照射エネルギーを上記の照射エネルギーとする。
<基材>
ポリカーボネートフィルム(PC)
(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製、ユーピロン100FE2000
マスキング、厚み100μm)、
(単官能重合性化合物)
3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールアクリレート:SR420(サートマー社製)
フェノキシエチルアクリレート:PEA(大阪有機工業社製)
イソボロニルアクリレート:IBXA(大阪有機工業社製)
環状トリメチロールプロパンフォルマルモノアクリレート:SR531(サートマー社製)
EBECRYL 8538、4858、767、265、264、600、438、284(ダイセル・オルネクス社製)
分岐構造含有重合性化合物A: CN963(サートマー社製)分岐構造含有
脂環構造含有重合性化合物A: UA−022P(新中村化学工業社製)
(その他重合性化合物)
ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート: SR344(サートマー社製)
TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(Irgacure TPO(BASF社製))
DETX:2,4−ジエチルチオキサントン(KAYACURE−DETX−S(日本化薬社製))
カーボンブラック
三菱化学株式会社製カーボンブラック#10に対して日本ルーブリゾール社製高分子分散剤S32000を3:1の質量比で含む状態として配合量を示した。
BYK 3510:ポリエーテル変性ポリシロキサン(ビックケミー社製)
(重合禁止剤)
MEHQ(ヒドロキノンモノメチルエーテル)
表1の原料を表の上に記載されているものから順次攪拌しながら添加した。1時間の攪拌のあと、溶解残りがないことを確認し、メンブランフィルターでろ過を行い、ヘッドつまりの原因となる粗大粒子を除去し、インクを作製した。このインクをGEN4ヘッド(リコープリンティングシステムズ社製)搭載のインクジェット吐出装置により、膜厚10μmになるようにポリカーボネート板上に吐出した。吐出の直後、フォセオン社製UV−LED Firefly照射機により光量1000mJ/cm2で紫外線を照射させ、硬化物を得た。
表1における、重合性化合物、色材、光重合開始剤の数値は「質量部」を示す。
実施例1と同様に表1記載の通りの処方でインクを作製し、印刷、硬化を行い、硬化物を得た。
得られた各硬化物について、以下のように、耐擦過性及び延伸性を測定した。その結果を表1に示す。
(耐擦過性)
耐擦過性学振型摩擦堅牢試験機AB−301(テスター産業株式会社製)を用いて、荷重500g,摩擦回数50回の条件で、摩擦用白綿布(金巾3号)を取り付けた摩擦子と、塗膜領域とを擦り合わせ、塗膜領域の表面状態を目視にて観察した。
なお、評価基準は以下の通りである。
(評価基準)
AA: 金巾に色移りがなく、塗膜領域に傷が認められない。
A: 金巾に色移りがなく、塗膜領域に光沢傷が認められる。
B: 金巾に色移りがあり、塗膜領域に傷が認められる。
C: 金巾に色移りがあり、塗膜領域に剥がれが認められる。
延伸性は以下の条件で引っ張り試験を行い、下記(1)の計算式に基づいて延伸性(%)を算出した。
180℃破断伸び(引貼り試験)
引っ張り試験機;オートグラフ AGS−5kNX(島津製作所製)、
引張り速度;20mm/min、
温度;180℃、
サンプル;JIS K6251 ダンベル状(6号)
(評価基準)
AA: 200%以上
A: 150%以上200%未満
B: 100%以上150%未満
C: 100%未満
3 可動ステージ
4 活性エネルギー線
5 活性エネルギー線硬化型組成物
6 硬化層
10 インクカートリッジ
11 インク袋
12 インク注入口
13 インク排出口
21 供給ロール
22 被記録媒体
23a、23b、23c、23d 印刷ユニット
24a、24b、24c、24d 光源
25 加工ユニット
26 印刷物巻取りロール
30 造形物用吐出ヘッドユニット
31、32 支持体用吐出ヘッドユニット
33、34 紫外線照射手段
35 立体造形物
36 支持体積層部
37 造形物支持基板
38 ステージ
39 像形成装置
Claims (12)
- 少なくとも2種以上の単官能重合性化合物と、多官能重合性化合物と、を含有する活性エネルギー線硬化性組成物であって、
前記多官能重合性化合物として、官能基数が2又は3で数平均分子量が500以上5000以下であり、単独で重合した場合のガラス転移温度が40℃以上である重合性化合物Aを含み、
活性エネルギー線硬化性組成物中の前記単官能重合性化合物の含有量が60質量%以上75質量%以下であり、
活性エネルギー線硬化性組成物中の前記重合性化合物Aの含有量が3質量%以上12質量%以下であり、
前記重合性化合物A以外の重合性化合物は、FOXの式において、重合性化合物A以外の重合性化合物からなる重合体のガラス転移温度の計算値が25℃以上となるような比率で配合されていることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。 - 前記2種以上の単官能重合性化合物相互の比率は、前記単官能重合性化合物のみからなる重合体についてのFOXの式において計算されるガラス転移温度が35℃以上となるような比率であることを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 前記重合性化合物Aが、単独で重合した場合の重合体のガラス転移温度が50℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 前記2種以上の単官能重合性化合物相互の比率は、前記単官能重合性化合物のみからなる重合体についてのFOXの式において計算されるガラス転移温度が35℃以上となるような比率であり、且つ前記重合性化合物Aが、単独で重合した場合の重合体のガラス転移温度が50℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 前記重合性化合物Aが、分岐構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 前記重合性化合物Aが、脂環構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物からなるインク。
- インクジェット用である請求項7に記載のインク。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物が収容された組成物収容容器。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物が収容された収容部と、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、を備えた2次元像または3次元像を形成する像形成装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射する工程を有する2次元像または3次元像を形成する像形成方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させてなる硬化物。
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