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JP2016201174A - リチウムイオン二次電池負極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池負極及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】負極の製造工程を煩雑化することなく、低コストで密着力に優れ、高出力を呈するリチウムイオン二次電池負極とそれを具備したリチウムイオン二次電池の提供を目的とする。【解決手段】表面に突起物2を有する負極集電体1上に粒子状の負極活物質3が形成されてなるリチウムイオン二次電池負極であって、粒子状の全ての負極活物質3は、少なくともその粒子表面の一部分が負極集電体1と接していることを特徴とするリチウムイオン二次電池負極である。【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池負極及びリチウムイオン二次電池に関し、特に結着剤を含まなくても集電体との高い密着力と高出力を供する負極に関する。
ノート型コンピュータ、スマートフォンに代表される携帯電話、タブレット等電子機器の高機能化の進展に伴い、電子機器の消費電力が増大していること、電子機器に小型化が求められていることから、二次電池に対して高エネルギー密度、高出力化が求められている。また、近年、マイクロハイブリッド車、ハイブリッド車などの車載用途としての需要も増えており、高エネルギー密度、高出力化が更に求められている。そして、これらの要求を満たす二次電池として最も有力であるものが、リチウムイオン二次電池である。
一般に用いられているリチウムイオン二次電池は、正負電極、電解液、セパレータ
、集電体、外装材から構成され、前記正負電極はそれぞれ正極活物質と負極活物質、導電助材、結着剤等を含む、いわゆる電極材料として集電体上に形成される。
リチウムイオン二次電池の高出力化の対策としては、リチウムイオンの電極材料間(電極層内)の移動を高速化するために、電極の薄膜化や絶縁性を呈する結着剤の低減といった対策が以前から知られている。
例えば、対策として特許文献1では、活物質の原料塗液を集電体に塗布し、それを高温で焼結することで結着剤の無い電極層作製方法が開示されている。しかしながら、特許文献1では、原料塗工後のオーブン内での活物質作製時に、高温焼結という時間、コストのかかる工程が必要であり、生産性、コスト、商品化の実現性の低さ等が問題としてある。
また、特許文献2では、蒸着法により薄膜化をし、高出力電池を作製する手法が開示されているが、蒸着法で電極層を作製するため、従来のウエットプロセスと比較して生産コストが上がるという問題がある。
一方、マイクロハイブリッド車などの従来以上の高出力化が要求される電池電極においては、さらに薄膜化することや結着剤を低減することにより、より一層の電極層内のリチウムイオン移動の高速化や抵抗低減を実現する必要がある。そのためには、極限の薄膜化(電極層中の全ての粒子が、粒子表面の一部分で負極集電体と接しているような薄い膜厚の電極層の作製)と絶縁性である結着剤フリーの電極層の作製が必要であった。しかしながら、従来技術では、極限の薄膜化を実現したとしても、材料同士をつなぎ、かつ、集電体と材料の密着性を持たせる結着剤の存在は必要不可欠であり、極めて難解な問題である。
特開2003−288892号公報 WO2013/080503 A1号公報
本発明は、負極の製造工程を煩雑化することなく、低コストで密着力に優れ、高出力を
呈するリチウムイオン二次電池負極とそれを具備したリチウムイオン二次電池の提供を目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、表面に突起物を有する負極集電体上に粒子状の負極活物質が形成されてなるリチウムイオン二次電池負極であって、
粒子状の全ての負極活物質は、少なくともその粒子表面の一部分が負極集電体と接していることを特徴とするリチウムイオン二次電池負極である。
また、請求項2に係る発明は、前記突起物の形状は円錐または円柱からなり、その底辺の直径が1μm以上で、且つ負極活物質の粒径以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池負極である。
また、請求項3に係る発明は、前記突起物の高さが負極活物質の粒径の半分以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池負極である。
また、請求項4に係る発明は、前記突起物はそれぞれの隣接する間隔が1μm以上の等間隔で、且つ、負極活物質の粒径の2倍以下で配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池負極である。
また、請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池負極を具備したリチウムイオン二次電池である。
請求項1に記載の発明によれば、負極集電体の表面に突起物を有し、また負極活物質が粒子状であることにより、双方の表面積が大きくなり、粒子状の全ての負極活物質は少なくともその一部分が負極集電体と接することができる。また、負極集電体の表面に突起物を有することで、粒状の負極活物質が突起物に絡みつき(アンカー効果)、密着性が向上する。これらの結果、従来、密着性向上の目的で含有されていた結着剤がなくても密着性の向上が可能となり、且つ、その分抵抗値の低減が可能となり高出力が可能な電極を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記突起物の形状が円錐または円柱からなり、その底辺の直径が1μm以上で、且つ負極活物質の粒径以下であることにより、負極活物質を固化(プレス)して電極層を形成する際に、突起物が負極活物質で覆われるため電極としての機能を損なうことがなく、高い出力を呈することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記突起物の高さが負極活物質の粒径の半分以上であれば、負極活物質を突起物中に絡みつくアンカー効果が有効に働き、結着剤がなくても固化後の密着性を向上することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、前記突起物のそれぞれの隣接する間隔を1μm以上の等間隔で、且つ、負極活物質の粒径の2倍以下に配置することでアンカー効果が有効に働き、結着剤がなくても固化後の密着性を向上することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池負極を具備することで、高出力を呈するリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明によれば、負極の製造工程を煩雑化することなく、低コストで密着力に優れ、高
出力を呈するリチウムイオン二次電池負極とそれを具備したリチウムイオン二次電池の提供が可能となる。
本発明に係る負極の一実施形態を示す断面模式図。 図1の負極の製造プロセスの一実施形態を示す断面模式図。 本発明に係るラミネートタイプのリチウムイオン二次電池の正負電極断面模式図。 図3の電極を用いたリチウムイオン二次電池の一実施形態を示す断面模式図。 実施例に示す正極の断面模式図。 実施例に示す負極の断面模式図。
以下、本発明のリチウムイオン二次電池負極及びそれを具備したリチウムイオン二次電池について図に基づき具体的に説明する。
図1に示すように、本発明に係るリチウムイオン二次電池負極は、表面に突起物2を有する負極集電体1に、粒子状の負極活物質3が形成されて、且つ粒子状の全ての負極活物質3の粒子表面の一部分が負極集電体1に接していることを特徴とするリチウムイオン二次電池負極である。
(負極)
負極に含まれる負極活物質3は、粒子状で電気抵抗が小さいものであれば特に限定されるものではなくが、例えば、リチウム等の金属材料、ケイ素、スズ等を含有する合金系材料、グラファイト、コークス等の炭素材料のような、リチウムイオンを吸蔵・放出できる化合物を単独または組み合わせて用いることができる。
また、粒子状の負極活物質3の粒径は、後述する突起物2の形成加工のし易さや密着力向上に係るアンカー効果を考慮して、メジアン径(D50)で1μm〜100μmが好ましい。なお、メジアン径(D50)とは、粉体のある粒子径から二つに分けたとき、大きい側と小さい側とが等量となる粒子径を意味している。
負極活物質3としてリチウム金属箔を用いる場合、銅等の金属集電体上にリチウム箔を圧着して形成することができる。また負極活物質として合金材料、炭素材料を用いる場合は、負極活物質と結着材、導電助剤等を水、NMP等の溶媒中で混合した後、銅等の金属集電体上に塗布、乾燥することで形成することができる。なお、結着材を用いた場合においては、最終的に結着材を電極層から取り除くことが必要であり、例えば乾燥工程により結着材を昇華させて除去することができる。
負極集電体1は、集電性に優れ、かつ、集電体加工時の応力に耐え得るだけの機械強度を持つものが良く。銅箔、ステンレス製の箔などから成る集電体を使用することができる。
負極集電体1の厚みは、集電体加工時の応力に耐え得るだけの機械強度を持ち、かつ、電池容量の大幅な低下を招かない厚みが好ましく、20μm以下が好ましい。さらに好ましくは15μm以下である。厚みが20μmを超える集電体は、電池の体積エネルギー密度を下げるといった観点から好ましくない。
負極集電体1の表面に形成される突起物2の形状は、粒子状の負極活物質3を塗布、乾燥した後のプレス加工においてに、前記負極活物質3が突起物2に引っかかりアンカー効果を有するものであれば特に限定するものではないが、中でも負極集電体1に接する底部
が円形である円錐や円柱は形成のし易さから好ましい。
以下、図2に示す負極の製造プロセスを説明する。
図2(a)に示すように、負極集電体1の表面に突起物2を形成する。次に、図2(b)に示すように、表面に突起物2が形成された負極集電体1の全面に、粒子状の負極活物質3を塗布、乾燥して仮に負極の電極層を形成する。その後さらにプレスにより前記電極層を押しつぶして、図2(c)に示すように、粒子状の負極活物質3の全てがその一部を負極集電体1に接触した状態で電極層が形成される。
突起物2を形成する方法としては、突起物2が等間隔に形成される方法であれば特に限定されず、エッチング法、めっき法、研磨法などが挙げられる。また、突起物2に用いる材料としては、集電性に優れ、加工時の応力に耐え得る強度を有する材料であれば特に限定するものではないが、加工性や品質を考慮すると負極集電体1と同一の材料を用いることが好ましい。
例えば、めっき法により突起物2を形成する場合には、金属物質であり、かつLi参照極に対する電位が0V付近でも溶解しない材料が好ましく、銅、ニッケル、金、銀等が好ましい。コスト面から、銅、ニッケルが特に好ましい。
以下、突起物2の形状が円錐または円柱である場合を例に、本発明をより詳細に説明する。
前記突起物2の底辺の直径は、1μm以上かつ負極活物質3の直径以下の大きさが好ましい。突起物2の底辺の直径が1μm未満では、突起物2の機械強度が弱く、アンカー効果が十分に発揮されない。また、突起物2の底辺の直径が負極活物質の直径よりも大きいと、負極活物質3が突起物2に乗った際に十分なアンカー効果が発揮されず、負極活物質3が負極集電体1から滑落する可能性があり品質が低下する恐れがある。
突起物2の高さは、めっき法で形成する場合には、負極活物質3の直径の半分以上であれば特に限定は無い。負極活物質3の直径の半分未満では、アンカー効果が十分に発揮されない。また、エッチング法や研磨法で形成する場合には、負極集電体1の機械強度を著しく落とすものではないことが好ましく、5μm以下が好ましい。
突起物2間の間隔は1μm以上かつ負極活物質3の直径の2倍以下であることが好ましい。間隔が1μm未満だと、負極活物質3が突起物2に引っかからず十分なアンカー効果が発揮されない。直径の2倍より長い間隔だと、負極活物質3が突起物の無い部分に乗った際に十分なアンカー効果が発揮されず、負極活物質3が負極集電体1から滑落する可能性があり品質が低下する恐れがある。
次に、図3、4に示すリチウムイオン二次電池の作製について以下に説明する。
前記正極、負極、非水電解液、セパレータ7を、電解液の漏洩防止、外気進入の防止等を目的としたアルミニウムやステンレス製の角型または円筒型の容器、あるいはアルミラミネートフィルムのような容器に収納して、リチウムイオン二次電池を作製することができる。
電極と容器の端子をつなぐタブは特に限定されるものではなく、正極タブ9にはアルミニウム、ステンレス、ニッケル等を、負極タブ10には銅、ニッケル等を使用することが出来る。正極タブ9及び負極タブ10にはシーラント8と呼ばれる変性ポリプロピレンで
出来た樹脂が付随しており、電池素子が収納される金属性の容器やアルミラミネートフィルム11との間の絶縁性を保っている。
本発明に係るリチウムイオン二次電池に用いる負極以外の他の主要な部材について以下に説明する。
電解液としては、特に限定されるものではなく、有機溶媒などの溶媒に支持塩を溶解させたもの、電解質兼溶媒であるイオン液体、そのイオン液体に更に支持塩を溶解させたもの等を挙げることができる。
有機溶媒としては、カーボネート類、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ラクトン類、オキソラン化合物等を用いることができる。また、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の混合溶媒を用いることもできる。
支持塩は特に限定されるものではなく、例えばLiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiN(FSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFSO等を挙げることができる。
また、イオン液体も常温で液体である塩であれば特に限定されるものではなく、例えばアルキルアンモニウム塩、ピロリジニウム塩、ピラゾリウム塩、ピペリジニウム塩、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩などを挙げることがはできる。また、広い電位領域において電気化学的に安定であると更に好ましい。
次に正極について説明する。正極集電体5にはアルミニウムから成る集電体を使用することができ、正極材料としては正極活物質、結着剤、導電剤等をN−メチルピロリドンなどの溶媒中で混合した後、集電体上に積層塗布、乾燥することで形成することができる。
また、正極活物質としては、特に限定されるものではなく、従来公知の活物質を使用することが出来る。例えばリチウムイオンを放出出来るリチウム遷移金属複合酸化物を挙げることができて、その一例として、LiNiO、LiMnO、LiCoO、LiFePO等を挙げることができる。また、上記リチウム遷移金属酸化物を複数混合して使用することもできる。
正極結着材は、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等の化学的、物理的に安定な材料が好ましい。また、導電助剤は、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、非晶質炭素等を挙げることができる。
低温昇華樹脂は、一時的に負極電極層の結着性を有し、かつ、400℃以下で昇華する樹脂が好ましく、ブチラール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、変性ポリカーボネート等が挙げられる。低温昇華といった観点から、変性ポリカーボネートが特に好ましい。
また、導電剤としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ等の公知の材料を使用することができる。
また、正極と負極との接触を防止するためのセパレータとしては、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどのポリオレフィン製や芳香族ポリアミド樹脂製の微孔膜または不織布、無機セラミック粉末を含む多孔質の樹脂コートなどを挙げることができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
(実施例1)
(正極の作製)
LiNi0.5Co0.2Mn0.3(日本化学産業製)89質量部、アセチレンブラック(HS−100,電気化学工業製)3質量部、ポリフッ化ビニリデン(♯7200,クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製)3質量部をNMPに添加し、分散処理を行い、均質なペーストを調製した。このペーストをアルミニウム集電体上にダイコーターで塗布し、乾燥処理を行った。乾燥処理後の正極電極層の片面の目付け量は29.5g/mであった。次に、正極電極層の密度が約2.9g/cmになるように、ロールプレス機で加圧処理して正極を作製した。
(負極の作製)
負極集電体として厚さ12μmの未処理の電解銅箔を使用した。次に、この未処理の電解銅箔上に、硬化後の膜厚が20μmとなるようにレジストを塗布し、フォトリソグラフィー法によりマスク露光、現像して、凹部の底部径8μmの円柱を間隔20μmとなるようにパターニングした。その後、上記で形成したレジスト凹部に銅ペーストを充填し、焼結してレジスト除去し、円柱状の突起物を有する負極集電体を作製した。
別途、負極活物質として球状天然黒鉛(SMG,日立化成製)90質量部、導電助剤として塊状人造黒鉛(SFG−6,TIMCAL製)7質量部、一時的な結着剤として、変性ポリカーボネートを2部水に投入し、分散処理を行い、負極電極層形成用の均一なペーストを調製した。
次に、作製した負極集電体の突起物側の全面に、ダイコーターを用いて上記ペーストを塗布、乾燥して負極電極層を得た。なお、乾燥後の塗布量は10.8g/mであった。
その後、負極電極層の密度が約1.3g/cmになるようにロールプレス機で加圧処理した。その後、熱風乾燥オーブン(120℃)を用いて、一時的な結着剤として用いた変性ポリカーボネートを負極電極層から除去(昇華)した。
(ラミネートタイプのリチウムイオン二次電池の作製)
得られた正極は図5、負極は図6に示すように打ち抜いた。尚、正極寸法は60mm×80mmとし、端部10mm×80mmは集電体部とした。負極寸法は62mm×82mmとし、端部12mm×82mmは集電体部とした。
作製した各電極は、ポリエチレン製セパレータ(ハイポア,旭化成イーマテリアルズ製)で包み、各電極を図4に示すような形で積層し、タブ付けして1体の電極体とした。正極にはアルミニウムタブ(4mm×92mm、厚み150μm)を、負極にはニッケルタブ(4mm×92mm、厚み150μm)を使用した。尚、各電池は積層枚数を変え、全て電池容量が約1Ahになるように設計し、電池素子を作製した。
得られた電池素子を予め作製したアルミラミネートフィルムに内包し、電解液を注入した後、アルミラミネートフィルムを熱溶着により封止して、ラミネートタイプのリチウムイオン二次電池を作製した。なお、用いた電解液は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比で3:7に混合した混合有機溶媒中に、LiPF6が1モル/L濃度になるように添加し、更にビニレンカーボネートを重量比で2%添加して調製した。
(実施例2)
正極電極層の乾燥後の塗布量を100.0g/m、負極電極層の乾燥後の塗布量を38.8g/mにした以外は実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例1)
負極電極層の変性ポリカーボネートをSBR1質量部、カルボキシメチルセルロース1質量部とし、ロールプレス後の昇華工程を除いたこと以外は実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例2)
負極集電体に、12μmの未処理電解銅箔を使用した以外は比較例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例3)
正極電極層の乾燥後の塗布量を100.0g/m、負極電極層の乾燥後の塗布量を38.8g/mにした以外は比較例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例4)
負極集電体に、12μmの未処理電解銅箔を使用した以外は、実施例1に従い電池の作製を試みた。しかしながら、一時的な結着剤として用いた変性ポリカーボネートを除去するための乾燥(昇華)工程後、密着力の低下により負極活物質が集電体から剥離(滑落)し、電池を作製することができなかった。
(評価及び方法)
実施例1、2及び比較例1〜3で作製したラミネートタイプのリチウムイオン二次電池について、以下の方法で放電負荷試験を行い電池の出力として評価した。結果を以下の表1に記す。
・放電負荷試験〜各ラミネート電池を10個作製し、電池電圧が4.2Vまで充電し、その後所定のCレート(0.2C、0.5C、1C、2C、3C、5C、10C、20C)で放電した。
(比較結果)
負極活物質粒子の粒径を測定するために粒度分布測定を行った。粒度分布測定には、日本電子製のSALD−3100を使用した。結果、D25=10.2μm、D50=12.3μm、D75=15.5μmであり、当該負極集電体の突起物は、本特許の請求項の条件を満たすものであることが確認された。
負極の表面、断面のSEM観察を行った。SEMには、日本電子株式会社製のJSM−7100Fを使用した。
SEM観察の結果から、実施例1、比較例1、2の負極電極層においては、電極層中の全ての粒子が負極集電体と接していた。一方で、実施例2、比較例3の負極電極層においては、粒子が重なり合う様子が観察され、全ての粒子が負極集電体と接しているとはいえなかった。
実施例1と比較例1、実施例2と比較例3を比較すると、5C以降で実施例1、2の出
力が優れており、結着剤を入れなかったことによる出力の向上が確認された。
以上より、負極電極を薄膜化し、かつ、突起物を有する負極集電体を使用したリチウムイオン二次電池は高出力電池として有用であることが確認された。
1: 負極集電体
2: 突起物
3: 負極活物質
4: 負極層(負極の電極層)
5: 正極集電体
6: 正極層(正極の電極層)
7: セパレータ
8: シーラント
9: 正極タブ
10: 負極タブ
11: アルミラミネートフィルム

Claims (5)

  1. 表面に突起物を有する負極集電体上に粒子状の負極活物質が形成されてなるリチウムイオン二次電池負極であって、
    粒子状の全ての負極活物質は、少なくともその粒子表面の一部分が負極集電体と接していることを特徴とするリチウムイオン二次電池負極。
  2. 前記突起物の形状は円錐または円柱からなり、その底辺の直径が1μm以上で、且つ負極活物質の粒径以下であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池負極。
  3. 前記突起物の高さが負極活物質の粒径の半分以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池負極。
  4. 前記突起物はそれぞれの隣接する間隔が1μm以上の等間隔で、且つ、負極活物質の粒径の2倍以下で配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池負極。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池負極を具備したリチウムイオン二次電池。
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