以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことはいうまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、代表的な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見やすくするためにハッチングを省略する場合もある。
(実施の形態1)
<半導体装置の構造>
次に、本実施の形態1の半導体装置の構造を、図面を参照して説明する。図1は、実施の形態1の半導体装置の要部断面図である。図2は、実施の形態1の半導体装置におけるメモリセルの等価回路図である。
図1に示すように、半導体装置は、半導体基板1を有している。半導体基板1は、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどからなる半導体ウェハである。
半導体装置は、半導体基板1の主面1aの一部の領域として、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域1Bを有している。メモリセル領域1AにはメモリセルMC1が形成されており、周辺回路領域1BにはMISFETQ1が形成されている。メモリセル領域1Aと周辺回路領域1Bは隣り合っていなくともよいが、理解を簡単にするために、図1の断面図においては、メモリセル領域1Aの隣に周辺回路領域1Bを図示している。ここで、周辺回路とは、不揮発性メモリ以外の回路であり、例えばCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、制御回路、センスアンプ、カラムデコーダ、ロウデコーダ、入出力回路などである。周辺回路領域1Bに形成されるMISFETQ1は、周辺回路用のMISFETである。
初めに、メモリセル領域1Aに形成されたメモリセルMC1の構成を具体的に説明する。
メモリセル領域1Aにおいて、半導体装置は、活性領域AR1と素子分離領域IR1とを有している。素子分離領域IR1は、素子を分離するためのものであり、素子分離領域IR1には、素子分離膜2が形成されている。活性領域AR1は、素子分離領域IR1により規定、すなわち区画され、素子分離領域IR1により他の活性領域と電気的に分離されており、活性領域AR1には、p型ウェルPW1が形成されている。すなわち、活性領域AR1は、p型ウェルPW1が形成された領域である。p型ウェルPW1は、p型の導電型を有する。
図1に示すように、メモリセル領域1Aのp型ウェルPW1には、メモリトランジスタMTおよび制御トランジスタCTからなるメモリセルMC1が形成されている。メモリセル領域1Aには、実際には複数のメモリセルMC1がアレイ状に形成されており、図1には、そのうちの1つのメモリセルMC1の断面が示されている。メモリセルMC1は、半導体装置に備えられた不揮発性メモリに含まれている。
不揮発性メモリのメモリセルMC1は、スプリットゲート型のメモリセルである。すなわち、図1に示すように、メモリセルMC1は、制御ゲート電極CGを有する制御トランジスタCTと、制御トランジスタCTに接続され、メモリゲート電極MGを有するメモリトランジスタMTと、を有している。
図1に示すように、不揮発性メモリのメモリセルMC1は、n型の半導体領域MSと、n型の半導体領域MDと、n型の半導体領域MVと、制御ゲート電極CGと、メモリゲート電極MGと、を有している。n型の半導体領域MSと、n型の半導体領域MDと、n型の半導体領域MVとは、p型の導電型とは反対の導電型であるn型の導電型を有する。また、不揮発性メモリのメモリセルMC1は、制御ゲート電極CG上に形成されたキャップ絶縁膜CP1と、キャップ絶縁膜CP1上に形成されたキャップ絶縁膜CP2と、を有している。さらに、不揮発性メモリのメモリセルMC1は、制御ゲート電極CGと半導体基板1との間に形成されたゲート絶縁膜GItと、メモリゲート電極MGと半導体基板1との間、および、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間に形成されたゲート絶縁膜GImと、を有している。
制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGは、それらの互いに対向する側面、すなわち側壁の間にゲート絶縁膜GImを介した状態で、半導体基板1の主面1aに沿って延在し、並んで配置されている。制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの延在方向は、図1の紙面に垂直な方向である。制御ゲート電極CGは、半導体領域MDと半導体領域MSとの間に位置する部分のp型ウェルPW1上に、すなわち半導体基板1上に、ゲート絶縁膜GItを介して形成されている。また、メモリゲート電極MGは、半導体領域MDと半導体領域MSとの間に位置する部分のp型ウェルPW1上に、すなわち半導体基板1上に、ゲート絶縁膜GImを介して形成されている。また、半導体領域MS側にメモリゲート電極MGが配置され、半導体領域MD側に制御ゲート電極CGが配置されている。制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGは、メモリセルMC1、すなわち不揮発性メモリを形成するゲート電極である。
なお、制御ゲート電極CG上に形成されたキャップ絶縁膜CP1およびキャップ絶縁膜CP2も、半導体基板1の主面1aに沿って延在している。
制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとは、間にゲート絶縁膜GImを介在して互いに隣り合っており、メモリゲート電極MGは、制御ゲート電極CGの側面上、すなわち側壁上に、ゲート絶縁膜GImを介してサイドウォールスペーサ状に形成されている。また、ゲート絶縁膜GImは、メモリゲート電極MGと半導体基板1のp型ウェルPW1の間の領域と、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間の領域の、両領域にわたって延在している。
制御ゲート電極CGとp型ウェルPW1との間に形成されたゲート絶縁膜GItは、制御トランジスタCTのゲート絶縁膜として機能する。また、メモリゲート電極MGとp型ウェルPW1との間に形成されたゲート絶縁膜GImは、メモリトランジスタMTのゲート絶縁膜として機能する。
ゲート絶縁膜GItは、絶縁膜3からなる。絶縁膜3は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜もしくは酸窒化シリコン膜、または、窒化シリコン膜よりも高い比誘電率を有する高誘電率膜、すなわちいわゆるHigh−k膜からなる。なお、本願において、High−k膜または高誘電率膜というときは、窒化シリコンよりも誘電率(比誘電率)が高い膜を意味する。絶縁膜3としては、例えば、酸化ハフニウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化アルミニウム膜、酸化タンタル膜または酸化ランタン膜などの金属酸化物膜を用いることができる。
ゲート絶縁膜GImは、絶縁膜8からなる。絶縁膜8は、酸化シリコン膜8aと、酸化シリコン膜8a上の電荷蓄積部としての窒化シリコン膜8bと、窒化シリコン膜8b上の酸化シリコン膜8cと、を含む積層膜からなる。なお、メモリゲート電極MGとp型ウェルPW1との間のゲート絶縁膜GImは、前述したように、メモリトランジスタMTのゲート絶縁膜として機能する。一方、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間のゲート絶縁膜GImは、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間を絶縁、すなわち電気的に分離するための絶縁膜として機能する。
絶縁膜8のうち、窒化シリコン膜8bは、電荷を蓄積するための絶縁膜であり、電荷蓄積部として機能する。すなわち、窒化シリコン膜8bは、絶縁膜8中に形成されたトラップ性絶縁膜である。このため、絶縁膜8は、その内部に電荷蓄積部を有する絶縁膜とみなすことができる。
窒化シリコン膜8bの上下に位置する酸化シリコン膜8cおよび酸化シリコン膜8aは、電荷を閉じ込める電荷ブロック層として機能することができる。窒化シリコン膜8bを酸化シリコン膜8cおよび酸化シリコン膜8aで挟んだ構造とすることで、窒化シリコン膜8bへの電荷の蓄積が可能となる。酸化シリコン膜8a、窒化シリコン膜8bおよび酸化シリコン膜8cは、ONO(Oxide-Nitride-Oxide)膜とみなすこともできる。
制御ゲート電極CGは、導電膜4からなる。導電膜4は、シリコンからなり、例えばn型の不純物を導入した多結晶シリコン膜であるn型ポリシリコン膜などからなる。具体的には、制御ゲート電極CGは、パターニングされた導電膜4からなる。
メモリゲート電極MGは、導電膜9からなる。導電膜9は、シリコンからなり、例えばn型の不純物を導入した多結晶シリコン膜であるn型ポリシリコン膜などからなる。メモリゲート電極MGは、半導体基板1上に制御ゲート電極CGを覆うように形成された導電膜9を異方性エッチング、すなわちエッチバックし、制御ゲート電極CGの側壁上に絶縁膜8を介して導電膜9を残すことにより形成されている。このため、メモリゲート電極MGは、そのメモリゲート電極MGと隣接する制御ゲート電極CGの第1の側に位置する側壁上に、絶縁膜8を介してサイドウォールスペーサ状に形成されている。
キャップ絶縁膜CP1は、シリコンと酸素とを含有する絶縁膜5からなる。絶縁膜5は、例えば酸化シリコン膜などからなる。キャップ絶縁膜CP2は、シリコンと窒素とを含有する絶縁膜6からなる。絶縁膜6は、例えば窒化シリコン膜などからなる。
キャップ絶縁膜CP2は、制御ゲート電極CGを保護する保護膜であり、導電膜4をパターニングして制御ゲート電極CGを形成する際のハードマスク膜であり、または、導電膜9をエッチバックしてメモリゲート電極MGを形成する際にメモリゲート電極MGの上面の高さを調整するためのスペーサ膜である。
半導体領域MSは、ソース領域またはドレイン領域の一方として機能する半導体領域であり、半導体領域MDは、ソース領域またはドレイン領域の他方として機能する半導体領域である。ここでは、半導体領域MSは、例えばソース領域として機能する半導体領域であり、半導体領域MDは、例えばドレイン領域として機能する半導体領域である。半導体領域MSおよび半導体領域MDの各々は、n型の不純物が導入された半導体領域からなり、それぞれLDD(Lightly doped drain)構造を備えている。
ソース用の半導体領域MSは、n−型半導体領域11aと、n−型半導体領域11aよりも高い不純物濃度を有するn+型半導体領域12aと、を有している。また、ドレイン用の半導体領域MDは、n−型半導体領域11bと、n−型半導体領域11bよりも高い不純物濃度を有するn+型半導体領域12bと、を有している。n+型半導体領域12aは、n−型半導体領域11aよりも接合深さが深く、かつ、不純物濃度が高く、また、n+型半導体領域12bは、n−型半導体領域11bよりも接合深さが深く、かつ、不純物濃度が高い。
メモリゲート電極MGおよび制御ゲート電極CGの互いに隣接していない側の側壁上には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはそれらの積層膜などの絶縁膜からなるサイドウォールスペーサSWが形成されている。つまり、ゲート絶縁膜GImを介して制御ゲート電極CGに隣接する側とは逆側のメモリゲート電極MGの側壁上、すなわち側面上と、ゲート絶縁膜GImを介してメモリゲート電極MGに隣接する側とは逆側の制御ゲート電極CGの側壁上、すなわち側面上とに、サイドウォールスペーサSWが形成されている。
なお、メモリゲート電極MGとサイドウォールスペーサSWとの間、制御ゲート電極CGとサイドウォールスペーサSWとの間、および、制御ゲート電極CGとゲート絶縁膜GImとの間には、図示しない側壁絶縁膜が介在していてもよい。
n−型半導体領域11aは、メモリゲート電極MGの側面に対して自己整合的に形成され、n+型半導体領域12aは、サイドウォールスペーサSWの側面に対して自己整合的に形成されている。このため、低濃度のn−型半導体領域11aは、メモリゲート電極MGの側壁上のサイドウォールスペーサSWの下に形成され、高濃度のn+型半導体領域12aは、低濃度のn−型半導体領域11aの外側に形成されている。したがって、高濃度のn+型半導体領域12aは、低濃度のn−型半導体領域11aに接するように形成されている。
n−型半導体領域11bは、制御ゲート電極CGの側面に対して自己整合的に形成され、n+型半導体領域12bは、サイドウォールスペーサSWの側面に対して自己整合的に形成されている。このため、低濃度のn−型半導体領域11bは、制御ゲート電極CGの側壁上のサイドウォールスペーサSWの下に形成され、高濃度のn+型半導体領域12bは、低濃度のn−型半導体領域11bの外側に形成されている。したがって、低濃度のn−型半導体領域11bは、制御トランジスタCTのチャネル領域としてのp型ウェルPW1に隣接するように形成されている。また、高濃度のn+型半導体領域12bは、低濃度のn−型半導体領域11bに接し、制御トランジスタCTのチャネル領域としてのp型ウェルPW1からn−型半導体領域11bの分だけ離間するように形成されている。
半導体領域MVは、メモリゲート電極MG下のゲート絶縁膜GImの下に位置する部分のp型ウェルPW1の上層部に形成されている。半導体領域MVは、n型の不純物が導入された半導体領域からなる。半導体領域MVは、後述するソースサイド注入方式により、ゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8bに電子を注入するためのものである。半導体領域MVは、ソース用の半導体領域MSと接触している。したがって、低濃度のn−型半導体領域11aは、半導体領域MVに隣接するように形成されている。また、高濃度のn+型半導体領域12aは、制御トランジスタCTのチャネル領域としてのp型ウェルPW1から、半導体領域MVおよびn−型半導体領域11aの分だけ離間するように形成されている。
n型の半導体領域である半導体領域MVは、n型の半導体領域であるソース用の半導体領域MSと電気的に接続されている。また、半導体領域MVの制御ゲート電極CGの中央部側の端部である端部EP1の近傍に、n型の半導体領域である半導体領域MVとp型ウェルPW1とにより、pn接合が形成されている。そして、ソース用の半導体領域MS、および、ソース用の半導体領域MSと電気的に接続された半導体領域MVと、p型ウェルPW1との間に電圧が印加されることにより、主としてpn接合で電子が発生する。
好適には、半導体領域MVの制御ゲート電極CGの中央部側の端部EP1が、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG側の側面SS1よりもメモリゲート電極MG側に配置されることが望ましい。すなわち、半導体領域MVが、平面視において、制御ゲート電極CGから離れて形成されていることが望ましい。これにより、主としてpn接合で発生した電子を、ゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8bにソースサイド注入により効率よく注入することができる。
制御ゲート電極CG下のゲート絶縁膜GItの下に位置する部分のp型ウェルPW1の上層部には、制御トランジスタCTのチャネル領域が形成される。
n+型半導体領域12a上、または、n+型半導体領域12b上、すなわちn+型半導体領域12aまたはn+型半導体領域12bの上面には、サリサイド(Salicide:Self Aligned Silicide)技術などにより、金属シリサイド層13が形成されている。金属シリサイド層13は、例えばコバルトシリサイド層、ニッケルシリサイド層、または、プラチナ添加ニッケルシリサイド層などからなる。金属シリサイド層13により、拡散抵抗やコンタクト抵抗を低抵抗化することができる。
なお、金属シリサイド層13は、メモリゲート電極MG上に形成されていてもよい。
次に、周辺回路領域1Bに形成されたMISFETQ1の構成を具体的に説明する。
周辺回路領域1Bにおいて、半導体装置は、活性領域AR2と素子分離領域IR2とを有している。素子分離領域IR2は、素子を分離するためのものであり、素子分離領域IR2には、素子分離膜2が形成されている。活性領域AR2は、素子分離領域IR2により規定、すなわち区画され、素子分離領域IR2により他の活性領域と電気的に分離されており、活性領域AR2には、p型ウェルPW2が形成されている。すなわち、活性領域AR2は、p型ウェルPW2が形成された領域である。p型ウェルPW2は、p型の導電型を有する。
なお、前述したように、図1の断面図においては、理解を簡単にするために、メモリセル領域1Aの隣に周辺回路領域1Bを図示している。そのため、図1の断面図においては、メモリセル領域1Aの素子分離領域IR1が、周辺回路領域1Bの素子分離領域IR2でもある例を図示している。
図1に示すように、周辺回路領域1Bのp型ウェルPW2には、MISFETQ1が形成されている。周辺回路領域1Bには、実際には複数のMISFETQ1が形成されており、図1には、そのうちの1つのMISFETQ1のゲート幅方向に垂直な断面が示されている。
図1に示すように、MISFETQ1は、n−型半導体領域11cおよびn+型半導体領域12cからなる半導体領域と、p型ウェルPW2上に形成されたゲート絶縁膜GI1と、ゲート絶縁膜GI1上に形成されたゲート電極GE1と、を有している。n−型半導体領域11cおよびn+型半導体領域12cは、半導体基板1のp型ウェルPW2の上層部に形成されている。n−型半導体領域11cおよびn+型半導体領域12cは、p型の導電型とは反対の導電型であるn型の導電型を有する。
ゲート絶縁膜GI1は、絶縁膜3からなる。ゲート絶縁膜GI1は、MISFETQ1のゲート絶縁膜として機能する。絶縁膜3として、メモリセルMC1の絶縁膜3と同層に形成された絶縁膜を用いることができる。
ゲート電極GE1は、導電膜4からなる。導電膜4として、メモリセルMC1の導電膜4と同層に形成された導電膜を用いることができる。
n−型半導体領域11cおよびn+型半導体領域12cからなる半導体領域は、n型の不純物が導入されたソース用およびドレイン用の半導体領域であり、メモリセルMC1の半導体領域MSおよびMDと同様に、LDD構造を備えている。すなわち、n+型半導体領域12cは、n−型半導体領域11cよりも接合深さが深くかつ不純物濃度が高い。
ゲート電極GE1の側壁上には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはそれらの積層膜などの絶縁膜からなるサイドウォールスペーサSWが形成されている。
n+型半導体領域12c上、すなわちn+型半導体領域12cの上面には、メモリセルMC1におけるn+型半導体領域12a上、または、n+型半導体領域12b上と同様に、サリサイド技術などにより、金属シリサイド層13が形成されている。なお、金属シリサイド層13は、ゲート電極GE1上に形成されていてもよい。
次に、メモリセル領域1Aに形成されたメモリセルMC1上、および、周辺回路領域1Bに形成されたMISFETQ1上の構成を具体的に説明する。
半導体基板1上には、キャップ絶縁膜CP2、ゲート絶縁膜GIm、メモリゲート電極MG、ゲート電極GE1およびサイドウォールスペーサSWを覆うように、絶縁膜14が形成されている。絶縁膜14は、例えば窒化シリコン膜などからなる。
絶縁膜14上には、層間絶縁膜15が形成されている。層間絶縁膜15は、酸化シリコン膜の単体膜、あるいは、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜との積層膜などからなる。層間絶縁膜15の上面は平坦化されている。
層間絶縁膜15にはコンタクトホールCNTが形成されており、コンタクトホールCNT内に、導電体部として導電性のプラグPGが埋め込まれている。
プラグPGは、コンタクトホールCNTの底部、および、側壁上すなわち側面上に形成された薄いバリア導体膜と、このバリア導体膜上にコンタクトホールCNTを埋め込むように形成された主導体膜と、により形成されている。図1では、図面の簡略化のために、プラグPGを構成するバリア導体膜および主導体膜を一体化して示してある。なお、プラグPGを構成するバリア導体膜は、例えば、チタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、またはそれらの積層膜とすることができ、プラグPGを構成する主導体膜は、タングステン(W)膜とすることができる。
コンタクトホールCNTおよびそれに埋め込まれたプラグPGは、n+型半導体領域12a、12bおよび12c上、制御ゲート電極CG上、メモリゲート電極MG上およびゲート電極GE1上などに形成される。コンタクトホールCNTの底部では、例えばn+型半導体領域12a、12bおよび12cの表面上の金属シリサイド層13の一部、制御ゲート電極CGの表面上の金属シリサイド層13の一部、または、メモリゲート電極MGの表面上の金属シリサイド層13の一部が露出される。あるいは、コンタクトホールCNTの底部では、例えばゲート電極GE1の表面上の金属シリサイド層13の一部などが露出される。そして、その露出部にプラグPGが接続される。なお、図1においては、n+型半導体領域12bおよび12cの表面上の金属シリサイド層13の一部が、コンタクトホールCNTの底部で露出して、そのコンタクトホールCNTを埋めるプラグPGと電気的に接続された断面が示されている。
プラグPGが埋め込まれた層間絶縁膜15上には、例えば銅(Cu)を主導電材料とする埋込配線としてのダマシン配線として、第1層目の配線が形成されており、その第1層目の配線上には、ダマシン配線として、上層の配線も形成されているが、ここではその図示および説明は省略する。また、第1層目の配線およびそれよりも上層の配線は、ダマシン配線に限定されず、配線用の導電膜をパターニングして形成することもでき、例えばタングステン(W)配線またはアルミニウム(Al)配線などとすることもできる。
次に、メモリセル領域1Aに形成されたメモリセルMC1の動作を説明する。図3は、「書込」、「消去」および「読出」時におけるメモリセルの各部位への電圧の印加条件の一例を示す表である。
図3の表には、「書込」、「消去」および「読出」時のそれぞれにおいて、メモリゲート電極MGに印加される電圧Vmg、半導体領域MSに印加される電圧Vs、制御ゲート電極CGに印加される電圧Vcg、および、半導体領域MDに印加される電圧Vdが記載されている。また、図3の表には、「書込」、「消去」および「読出」時のそれぞれにおいて、p型ウェルPW1に印加される電圧Vbが記載されている。なお、図3の表に示したものは電圧の印加条件の好適な一例であり、これに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更可能である。
本実施の形態1では、メモリトランジスタの絶縁膜8中の電荷蓄積部である窒化シリコン膜8bへの電子の注入を「書込」と定義し、ホール、すなわち正孔の注入を「消去」と定義する。さらに、電源電圧Vddを1.5Vとする。
書き込み方式は、いわゆるソースサイド注入(Source Side Injection:SSI)方式と呼ばれるホットエレクトロン書き込みを用いることができる。例えば図3の「書込」の欄に示すような電圧を、書き込みを行うメモリセルMC1の各部位に印加し、メモリセルMC1のゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8b中に電子を注入する。ホットエレクトロンは、主としてメモリゲート電極MG下にゲート絶縁膜GImを介して位置する部分のチャネル領域、すなわち半導体領域MVで発生し、ゲート絶縁膜GIm中の電荷蓄積部である窒化シリコン膜8bに注入される。注入されたホットエレクトロンは、ゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8b中のトラップ準位に捕獲され、その結果、メモリトランジスタの閾値電圧(Vth)が上昇する。
消去方法は、バンド間トンネル(Band-To-Band Tunneling:BTBT)現象によるホットホール注入消去方式を用いることができる。つまり、BTBT現象により発生したホール、すなわち正孔を電荷蓄積部、すなわちゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8bに注入することにより消去を行う。例えば図3の「消去」の欄に示すような電圧を、消去を行うメモリセルMC1の各部位に印加し、BTBT現象によりホールを発生させ電界加速することでメモリセルMC1のゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8b中にホールを注入し、それによってメモリトランジスタの閾値電圧を低下させる。
消去方法は、直接トンネル現象を利用したホール注入による消去方式も用いることができる。つまり、直接トンネル現象によりホールを電荷蓄積部、すなわちゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8bに注入することにより消去を行う。図3の「消去」の欄では図示を省略するが、メモリゲート電極MGに印加される電圧Vmgを、例えば正の電圧である12Vとし、p型ウェルPW1に印加される電圧Vbを、例えば0Vとする。これにより、メモリゲート電極MG側からホールが、酸化シリコン膜8cを介して直接トンネル現象により電荷蓄積部、すなわち窒化シリコン膜8bに注入され、窒化シリコン膜8b中の電子を相殺することにより消去が行われる。あるいは、窒化シリコン膜8bに注入されたホールが窒化シリコン膜8b中のトラップ準位に捕獲されることにより消去が行われる。これによりメモリトランジスタの閾値電圧が低下し、消去状態となる。このような消去方法を用いた場合には、BTBT現象による消去方法を用いた場合と比較し、消費電流を低減することができる。
読出し時には、例えば図3の「読出」の欄に示すような電圧を、読出しを行うメモリセルMC1の各部位に印加する。読出し時のメモリゲート電極MGに印加する電圧Vmgを、書き込み状態におけるメモリトランジスタの閾値電圧と消去状態におけるメモリトランジスタの閾値電圧との間の値にすることで、書き込み状態と消去状態とを判別することができる。
<半導体装置の製造方法>
次に、本実施の形態1の半導体装置の製造方法について説明する。
図4〜図6は、実施の形態1の半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図7〜図28は、実施の形態1の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。図6は、図4のステップS7に含まれる工程を示す。図7〜図28の断面図には、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域1Bの要部断面図が示されており、メモリセル領域1AにメモリセルMC1が、周辺回路領域1BにMISFETQ1が、それぞれ形成される様子が示されている。
前述したように、メモリセル領域1Aと周辺回路領域1Bは隣り合っていなくともよいが、理解を簡単にするために、図7〜図28の断面図においては、メモリセル領域1Aの隣に周辺回路領域1Bを図示している。
また、本実施の形態1においては、メモリセル領域1Aにnチャネル型の制御トランジスタCTおよびメモリトランジスタMTを形成する場合について説明するが、導電型を逆にしてpチャネル型の制御トランジスタCTおよびメモリトランジスタMTをメモリセル領域1Aに形成することもできる。同様に、本実施の形態1においては、周辺回路領域1Bにnチャネル型のMISFETQ1を形成する場合について説明するが、導電型を逆にしてpチャネル型のMISFETQ1を周辺回路領域1Bに形成することもでき、また、周辺回路領域1BにCMISFET(Complementary MISFET)などを形成することもできる。
図7に示すように、まず、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどからなる半導体ウェハとしての半導体基板1を用意、すなわち準備する(図4のステップS1)。
次に、図7に示すように、半導体基板1の主面1aのメモリセル領域1Aにおいて、活性領域AR1を区画する素子分離領域IR1となり、半導体基板1の主面1aの周辺回路領域1Bにおいて、活性領域AR2を区画する素子分離領域IR2となる、素子分離膜2を形成する(図4のステップS2)。素子分離膜2は、酸化シリコンなどの絶縁体からなり、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法またはLOCOS(Local Oxidization of Silicon)法などにより形成することができる。例えば、素子分離領域IR1およびIR2に素子分離用の溝を形成した後、この素子分離用の溝内に、例えば酸化シリコンからなる絶縁膜を埋め込むことで、素子分離膜2を形成することができる。
次に、図7に示すように、メモリセル領域1Aで活性領域AR1にp型ウェルPW1を形成し、周辺回路領域1Bで活性領域AR2にp型ウェルPW2を形成する(図4のステップS3)。p型ウェルPW1およびPW2は、例えばホウ素(B)などのp型の不純物を、半導体基板1に、イオン注入法などで導入することにより、形成することができる。p型ウェルPW1およびPW2は、半導体基板1の主面1aから所定の深さにわたって形成される。すなわち、ステップS1〜ステップS3を行うことにより、メモリセル領域1Aで主面1aに形成されたp型ウェルPW1を有する半導体基板1を用意することになる。
次に、例えばフッ酸(HF)水溶液を用いたウェットエッチングなどにより半導体基板1の表面の自然酸化膜を除去し、半導体基板1の表面を洗浄することによって、半導体基板1の表面を清浄化する。これにより、半導体基板1の表面、すなわちp型ウェルPW1およびPW2の表面が露出される。
次に、図8に示すように、半導体基板1の主面1a全面に、絶縁膜3および導電膜4を形成する(図4のステップS4)。
このステップS4では、まず、図8に示すように、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域1Bで、半導体基板1の主面1aに、絶縁膜3を形成する。前述したように、絶縁膜3として、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜もしくは酸窒化シリコン膜、またはHigh−k膜、すなわち高誘電率膜を用いることができ、絶縁膜3として使用可能な材料例は、前述した通りである。また、絶縁膜3を、熱酸化法、スパッタリング法、原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法または化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法などを用いて形成することができる。
ステップS4では、次に、図8に示すように、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域1Bで、絶縁膜3上に、シリコンからなる導電膜4を形成する。
好適には、導電膜4は、多結晶シリコン膜、すなわちポリシリコン膜からなる。このような導電膜4を、CVD法などを用いて形成することができる。導電膜4の膜厚を、絶縁膜3を覆うように十分な程度の厚さとすることができる。また、成膜時は導電膜4をアモルファスシリコン膜として成膜してから、その後の熱処理でアモルファスシリコン膜を多結晶シリコン膜とすることもできる。
導電膜4として、例えばリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物またはホウ素(B)などのp型の不純物を導入して低抵抗率としたものを用いることが、好ましい。不純物は、導電膜4の成膜時または成膜後に導入することができる。導電膜4の成膜時に不純物を導入する場合には、導電膜4の成膜用のガスにドーピングガスを含ませることで、不純物が導入された導電膜4を成膜することができる。一方、シリコン膜の成膜後に不純物を導入する場合には、意図的には不純物を導入せずにシリコン膜を成膜した後に、このシリコン膜に不純物をイオン注入法などで導入することで、不純物が導入された導電膜4を形成することができる。
次に、図8に示すように、半導体基板1の主面1a全面に、すなわち導電膜4上に、絶縁膜5および絶縁膜6を形成する(図4のステップS5)。
このステップS5では、まず、図8に示すように、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域1Bで、導電膜4上に、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜5を形成する。この絶縁膜5は、キャップ絶縁膜CP1(後述する図9参照)となる。
例えばシリコン膜からなる導電膜4の表面を熱酸化することにより、例えば6nm程度の厚さを有する酸化シリコン膜からなる絶縁膜5を形成することができる。または、シリコン膜からなる導電膜4の表面を熱酸化することに代え、CVD法を用いて酸化シリコン膜からなる絶縁膜5を形成することもできる。
また、絶縁膜5の材料については、酸化シリコン膜に代え、他の材料からなる絶縁膜を用いることができる。あるいは、絶縁膜5を形成せず、導電膜4上に絶縁膜6を直接形成することもできる。
ステップS5では、次に、図8に示すように、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域1Bで、絶縁膜5上に、シリコンおよび窒素を含有する絶縁膜6を形成する。例えば窒化シリコン膜からなる絶縁膜6を、例えばCVD法などを用いて形成することができる。
次に、図9に示すように、絶縁膜6、絶縁膜5および導電膜4をパターニングする(図4のステップS6)。このステップS6では、例えばフォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、絶縁膜6、絶縁膜5および導電膜4を、パターニングする。
まず、絶縁膜6上にレジスト膜を形成する。次いで、メモリセル領域1Aのうち、制御ゲート電極CGを形成する予定の領域以外の領域で、レジスト膜を貫通して絶縁膜6に達する開口部を形成し、開口部が形成されたレジスト膜からなるレジストパターンを形成する。このとき、メモリセル領域1Aのうち、制御ゲート電極CGを形成する予定の領域に配置された部分の絶縁膜6、および、周辺回路領域1Bに配置された部分の絶縁膜6は、レジスト膜に覆われている。
次いで、レジストパターンをエッチングマスクとして用いて、絶縁膜6、絶縁膜5および導電膜4を、例えばドライエッチングなどによりエッチングしてパターニングする。これにより、メモリセル領域1Aで、導電膜4からなる制御ゲート電極CGが形成され、制御ゲート電極CGと半導体基板1のp型ウェルPW1との間の絶縁膜3からなるゲート絶縁膜GItが形成される。すなわち、制御ゲート電極CGは、メモリセル領域1Aで、半導体基板1のp型ウェルPW1上に、ゲート絶縁膜GItを介して形成される。
また、制御ゲート電極CG上に形成された部分の絶縁膜5からなるキャップ絶縁膜CP1が形成され、キャップ絶縁膜CP1を介して制御ゲート電極CG上に形成された部分の絶縁膜6からなるキャップ絶縁膜CP2が形成される。一方、周辺回路領域1Bでは、絶縁膜6、絶縁膜5および導電膜4が残される。その後、レジストパターン、すなわちレジスト膜を除去する。
なお、メモリセル領域1Aにおいて、制御ゲート電極CGで覆われない部分の絶縁膜3は、ステップS6のドライエッチングを行うことによって、または、ステップS6のドライエッチングの後にウェットエッチングを行うことによって、除去され得る。そして、メモリセル領域1Aのうち、制御ゲート電極CGが形成されていない部分では、半導体基板1のp型ウェルPW1が露出する。
次に、図10および図11に示すように、犠牲酸化膜SOF1、SOF2、SOF3およびSOF4を形成する(図4のステップS7)。このステップS7では、制御ゲート電極CGの側面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面を酸化し、制御ゲート電極CGの側面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面に、犠牲酸化膜SOF1およびSOF2を形成する。また、ステップS7では、キャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面を酸化し、キャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面に、犠牲酸化膜SOF3およびSOF4を形成する。
ステップS7は、熱酸化法により酸化する工程(図6のステップS31)と、ISSG(In Situ Steam Generation)法により酸化する工程(図6のステップS32)と、を含む。すなわち、本実施の形態1では、犠牲酸化膜SOF1、SOF2、SOF3およびSOF4を形成する際に、熱酸化法とISSG酸化法とを併用する。また、本実施の形態1では、ステップS31を行って熱酸化法により酸化した後、ステップS32を行ってISSG酸化法により酸化する。
ステップS6において、制御ゲート電極CGの側面にエッチングによる損傷が加えられた場合でも、ステップS7において、犠牲酸化膜SOF1を形成することにより、その損傷が加えられた部分が酸化されるため、加えられた損傷を除去することができる。
好適には、ステップS7では、半導体基板1の主面1aに、犠牲酸化膜SOF11を形成する。すなわち、ステップS7では、平面視において、少なくとも制御ゲート電極CGの第1の側、すなわちその制御ゲート電極CGと隣接するメモリゲート電極MG(後述する図21参照)が配置される側に位置する部分のp型ウェルPW1上に、犠牲酸化膜SOF11を形成する。
これにより、ステップS6において、半導体基板1の主面1aにエッチングによる損傷が加えられた場合でも、ステップS7において、犠牲酸化膜SOF11を形成することにより、その損傷が加えられた部分が酸化されるため、加えられた損傷を除去することができる。言い換えれば、ステップS6において、少なくとも制御ゲート電極CGの第1の側に位置する部分のp型ウェルPW1の表面にエッチングによる損傷が加えられた場合でも、ステップS7において、犠牲酸化膜SOF11を形成することにより、その損傷が加えられた部分が酸化されるため、加えられた損傷を除去することができる。
また、犠牲酸化膜SOF11を形成することにより、後述するステップS9において、p型ウェルPW1の上層部にn型の半導体領域MVを形成する際に、p型ウェルPW1の上面、および、制御ゲート電極CGの側面に損傷が加えられることを防止することができる。
熱酸化法は、シリコンなどからなる半導体基板を、例えば800〜1100℃の温度に加熱して熱処理を行うことにより、半導体基板の表面にシリコン酸化膜などからなる酸化膜を形成する方法である。熱酸化法として、例えばドライ酸化法またはウェット酸化法を用いることができる。ドライ酸化法は、酸素ガス中で熱処理を行う方法であり、ウェット酸化法は、酸素ガスに脱イオン水蒸気を加えたガス中で熱処理を行う方法である。
一方、ISSG(In Situ Steam Generation)法は、減圧した熱処理チャンバ内に水素と酸素を直接導入し、例えば800〜1100℃の温度に加熱したシリコンなどからなる半導体基板の表面でラジカル酸化反応をさせることにより、半導体基板の表面にシリコン酸化膜などからなる酸化膜を形成する方法である。
本実施の形態1では、まず、図10に示すように、熱酸化法により酸化する(図6のステップS31)。
熱酸化法によれば、例えばシリコン膜からなる導電膜4の表面は酸化されやすい。そのため、ステップS31では、導電膜4からなる制御ゲート電極CGの側面が酸化され、制御ゲート電極CGの側面に、犠牲酸化膜SOF1が形成される。また、ステップS31では、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面が酸化され、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面に、犠牲酸化膜SOF2が形成される。
すなわち、ステップS31では、制御ゲート電極CGの側面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面を、熱酸化法により酸化する。
一方、熱酸化法によれば、例えば窒化シリコン膜からなる絶縁膜6の表面は酸化されにくい。そのため、ステップS31では、絶縁膜6からなるキャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面には、犠牲酸化膜は形成されない。
なお、ステップS31では、メモリセル領域1Aで、p型ウェルPW1の上面も酸化され、p型ウェルPW1の上面にも犠牲酸化膜SOF11が形成される。
例えば導電膜4にn型の不純物が導入されていることなどにより、導電膜4の表面は酸化されやすいので、p型ウェルPW1の表面は、導電膜4の表面に比べて酸化されにくい。したがって、メモリセル領域1Aで、半導体基板1のp型ウェルPW1の上面に形成された犠牲酸化膜SOF11の膜厚TH11は、導電膜4からなる制御ゲート電極CGの側面に形成された犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1よりも薄い。
ステップS31では、例えば950℃程度の温度で熱酸化法により酸化することができる。このとき、犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1を、例えば5nm程度とすることができ、犠牲酸化膜SOF11の膜厚TH11を、例えば3nm程度とすることができる。また、犠牲酸化膜SOF2の膜厚を、犠牲酸化膜SOF1の膜厚と同程度とすることができる。
次に、図11に示すように、ISSG酸化法により酸化する(図6のステップS32)。
ISSG酸化法によれば、ラジカル酸化反応をさせるため、例えばシリコン膜からなる導電膜4の表面は酸化される。そのため、ステップS32では、導電膜4からなる制御ゲート電極CGの側面がさらに酸化され、制御ゲート電極CGの側面に形成された犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1が増加する。また、ステップS32では、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面がさらに酸化され、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面に形成された犠牲酸化膜SOF2の膜厚が増加する。
一方、ISSG酸化法によれば、ラジカル酸化反応をさせるため、例えば窒化シリコン膜からなる絶縁膜6の表面も酸化することができる。そのため、ステップS32では、絶縁膜6からなるキャップ絶縁膜CP2の表面が酸化され、キャップ絶縁膜CP2の表面に、犠牲酸化膜SOF3が形成される。また、ステップS32では、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面が酸化され、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面に、犠牲酸化膜SOF4が形成される。
すなわち、ステップS32では、制御ゲート電極CGの側面、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面、キャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面を、ISSG酸化法により酸化する。
なお、ステップS32では、メモリセル領域1Aで、p型ウェルPW1の上面も酸化され、p型ウェルPW1の上面に形成された犠牲酸化膜SOF11の膜厚も増加する。
ステップS32では、例えば900℃程度の温度でISSG酸化法により酸化することができる。このとき、犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1を、例えば6nm程度に増加させることができ、犠牲酸化膜SOF11の膜厚TH11を、例えば4nm程度に増加させることができ、犠牲酸化膜SOF3の膜厚TH2を、例えば1nm程度とすることができる。また、犠牲酸化膜SOF2の膜厚を、犠牲酸化膜SOF1の膜厚と同程度まで増加させることができ、犠牲酸化膜SOF4の膜厚を、犠牲酸化膜SOF3の膜厚と同程度とすることができる。
このようにして、ステップS7では、ステップS31およびステップS32を行うことにより、制御ゲート電極CGの側面、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面、キャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面を酸化する。そして、制御ゲート電極CGの側面に犠牲酸化膜SOF1を形成し、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面に犠牲酸化膜SOF2を形成し、キャップ絶縁膜CP2の表面に犠牲酸化膜SOF3を形成し、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の側面に犠牲酸化膜SOF4を形成する。
次に、図12〜図16に示すように、周辺回路領域1Bで、犠牲酸化膜SOF4および絶縁膜6を除去する(図4のステップS8)。
このステップS8では、まず、図12に示すように、メモリセル領域1Aで、表面に犠牲酸化膜SOF3が形成されたキャップ絶縁膜CP2、および、側面に犠牲酸化膜SOF1が形成された制御ゲート電極CGを覆うように、レジスト膜RF1を形成する。また、周辺回路領域1Bに残された部分であって、表面に犠牲酸化膜SOF4が形成された部分の絶縁膜6、および、周辺回路領域1Bに残された部分であって、側面に犠牲酸化膜SOF2が形成された部分の導電膜4を覆うように、レジスト膜RF1を形成する。
次いで、図13に示すように、レジスト膜RF1をパターン露光した後、現像することにより、レジスト膜RF1をパターニングし、周辺回路領域1Bで、レジスト膜RF1を除去し、メモリセル領域1Aで、レジスト膜RF1を残す。これにより、メモリセル領域1Aで残された部分のレジスト膜RF1からなるレジストパターンRP1が形成される。
次いで、図14および図15に示すように、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6を除去する。この絶縁膜6を除去する工程では、レジストパターンRP1をエッチングマスクとして用いて、絶縁膜6を例えばドライエッチングなどによりエッチングして除去する。
図13に示すように、レジスト膜RF1をパターン露光した後、現像する際に、異物としての粒子PT1が発生し、発生した粒子PT1が、周辺回路領域1Bで、絶縁膜6上に形成された部分の犠牲酸化膜SOF4の上面に付着することがある。粒子PT1は、例えばレジスト膜RF1に含まれる有機物からなる粒子であるか、または、現像に用いられる現像液に含まれる異物としての粒子である。
しかし、本実施の形態1では、犠牲酸化膜SOF4の上面に付着した粒子PT1と、犠牲酸化膜SOF4の上面との密着力が小さい。そのため、犠牲酸化膜SOF4の上面に付着した粒子PT1は、絶縁膜6をエッチングする工程の初期の段階で、図14に示すように、犠牲酸化膜SOF4の上面から容易に離脱する。これにより、犠牲酸化膜SOF4の上面に付着した粒子PT1が、絶縁膜6をエッチングする際のエッチングマスクになることを防止することができる。したがって、図15に示すように、絶縁膜6をエッチングする工程において、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6を完全に除去することができる。
なお、図15に示すように、絶縁膜5の膜厚は、絶縁膜6の膜厚に比べて薄いため、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6をエッチングして除去する際に、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜5も除去される。
その後、図16に示すように、メモリセル領域1Aに残された部分のレジスト膜RF1、すなわちレジストパターンRP1を除去する。
次に、図17に示すように、半導体領域MVを形成する(図4のステップS9)。このステップS9では、メモリセル領域1Aで、表面に犠牲酸化膜SOF3が形成されたキャップ絶縁膜CP2、および、側面に犠牲酸化膜SOF1が形成された制御ゲート電極CGをマスクとして、p型ウェルPW1に、例えばリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物IP1を、イオン注入法により導入する。これにより、平面視において、制御ゲート電極CGの第1の側に位置する部分のp型ウェルPW1の上層部に、n型の半導体領域MVを形成する。
平面視において、制御ゲート電極CGの第1の側に位置する部分のp型ウェルPW1上には、ゲート絶縁膜GImを介してメモリゲート電極MG(後述する図21参照)が形成される。したがって、n型の半導体領域MVは、平面視において、制御ゲート電極CGの両側のうち、その制御ゲート電極CGと隣接するメモリゲート電極MGが配置される側に位置する部分のp型ウェルPW1の上層部に、形成される。
ステップS7において、平面視において、制御ゲート電極CGの第1の側、すなわちその制御ゲート電極CGと隣接するメモリゲート電極MG(後述する図21参照)が配置される側に位置する部分のp型ウェルPW1の上面に、犠牲酸化膜SOF11が形成されている。そのため、ステップS9において、p型ウェルPW1に、n型の不純物IP1をイオン注入法により導入する際に、p型ウェルPW1の上面に損傷が加えられることを防止することができる。
また、本実施の形態1では、側面に犠牲酸化膜SOF1が形成された制御ゲート電極CGをマスクとして、p型ウェルPW1に、n型の不純物IP1を、イオン注入法により導入する。そのため、n型の半導体領域MVを、平面視において、制御ゲート電極CGと離して形成することができる。すなわち、n型の半導体領域MVの制御ゲート電極CGの中央部側の端部である端部EP1は、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG(後述する図21参照)側の側面SS1よりも、制御ゲート電極CGの中央部側と反対側に配置される。
なお、本実施の形態1では、制御ゲート電極CGの第1の側に位置する部分のp型ウェルPW1の上層部に、n型の半導体領域MVを形成する例について説明したが、制御ゲート電極CGの両側に位置する部分のp型ウェルPW1の上層部に、n型の半導体領域MVを形成してもよい。
次に、図18に示すように、犠牲酸化膜SOF1、SOF2およびSOF3を除去する(図4のステップS10)。このステップS10では、例えばフッ酸(HF)水溶液を用いたウェットエッチングなどにより、犠牲酸化膜SOF1、SOF2およびSOF3を除去する。このとき、犠牲酸化膜SOF11も除去される。なお、半導体基板1の表面を洗浄することによって、半導体基板1の表面を清浄化してもよい。
次に、図19に示すように、半導体基板1の主面1a全面に、メモリトランジスタMTのゲート絶縁膜GIm用の絶縁膜8を形成する(図4のステップS11)。このステップS11において、メモリセル領域1Aでは、露出した部分の半導体基板1の主面1a、制御ゲート電極CGの側面、および、キャップ絶縁膜CP2の上面および側面に、絶縁膜8が形成される。また、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の上面および側面に、絶縁膜8が形成される。すなわち、ステップS11において、絶縁膜8は、半導体基板1の主面1a、制御ゲート電極CGの側面、キャップ絶縁膜CP2の表面、ならびに、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の表面を覆うように、形成される。
絶縁膜8は、前述したように、内部に電荷蓄積部を有する絶縁膜であり、絶縁膜として、下から順に形成された酸化シリコン膜8a、窒化シリコン膜8bおよび酸化シリコン膜8cの積層膜からなる。
絶縁膜8のうち、酸化シリコン膜8aを、例えば熱酸化法またはISSG酸化法などにより形成することができる。また、絶縁膜8のうち、窒化シリコン膜8bを、例えばCVD法により形成することができる。さらに、絶縁膜8のうち、酸化シリコン膜8cを、例えばCVD法またはISSG酸化法により形成することができる。
まず、露出した部分の半導体基板1の主面1aと、制御ゲート電極CGの側面と、キャップ絶縁膜CP2の上面および側面と、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の上面および側面とに、例えば熱酸化法またはISSG酸化法により酸化シリコン膜8aを形成する。このとき、露出した部分の半導体基板1の主面1a、制御ゲート電極CGの側面、キャップ絶縁膜CP2の上面および側面、ならびに、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の上面および側面が、酸化される。酸化シリコン膜8aの厚みは、例えば4nm程度とすることができる。
他の形態として、酸化シリコン膜8aをALD法で形成することもできる。このとき、露出した部分の半導体基板1の主面1a、制御ゲート電極CGの側面、キャップ絶縁膜CP2の上面および側面、ならびに、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の上面および側面に酸化シリコンが成長する。したがって、このときも、露出した部分の半導体基板1の主面1a、制御ゲート電極CGの側面、キャップ絶縁膜CP2の上面および側面、ならびに、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の上面および側面が、酸化膜で覆われることになる。
次に、酸化シリコン膜8a上に窒化シリコン膜8bを例えばCVD法で形成し、さらに窒化シリコン膜8b上に酸化シリコン膜8cを例えばCVD法、ISSG酸化法またはその両方で形成する。これにより、酸化シリコン膜8a、窒化シリコン膜8bおよび酸化シリコン膜8cの積層膜からなる絶縁膜8を形成することができる。
メモリセル領域1Aに形成された絶縁膜8は、メモリゲート電極MG(後述する図21参照)のゲート絶縁膜として機能し、電荷保持機能を有する。絶縁膜8は、電荷蓄積部としての窒化シリコン膜8bを、電荷ブロック層としての酸化シリコン膜8aと酸化シリコン膜8cとで挟んだ構造を有している。そして、酸化シリコン膜8aおよび8cからなる電荷ブロック層のポテンシャル障壁高さが、窒化シリコン膜8bからなる電荷蓄積部のポテンシャル障壁高さに比べ、高くなる。
なお、本実施の形態1においては、トラップ準位を有する絶縁膜として、窒化シリコン膜8bを用いるが、窒化シリコン膜8bを用いた場合、信頼性の面で好適である。しかし、トラップ準位を有する絶縁膜としては、窒化シリコン膜に限定されず、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)膜、酸化ハフニウム膜または酸化タンタル膜など、窒化シリコン膜よりも高い誘電率を有する高誘電率膜を用いることができる。
次に、図20に示すように、半導体基板1の主面1a全面に、すなわち絶縁膜8上に、シリコンからなる導電膜9を形成する(図5のステップS12)。
好適には、導電膜9は、例えば多結晶シリコン膜、すなわちポリシリコン膜からなる。このような導電膜9を、CVD法などを用いて形成することができる。また、成膜時は導電膜9をアモルファスシリコン膜として成膜してから、その後の熱処理でアモルファスシリコン膜を多結晶シリコン膜とすることもできる。
導電膜9として、例えばリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物またはホウ素(B)などのp型の不純物を導入して低抵抗率としたものを用いることが、好ましい。不純物は、導電膜9の成膜時または成膜後に導入することができる。導電膜9の成膜後のイオン注入で導電膜9に不純物を導入することもできるが、導電膜9の成膜時に導電膜9に不純物を導入することもできる。導電膜9の成膜時に不純物を導入する場合には、導電膜9の成膜用のガスにドーピングガスを含ませることで、不純物が導入された導電膜9を成膜することができる。
次に、図21に示すように、異方性エッチング技術により導電膜9をエッチバックして、メモリゲート電極MGを形成する(図5のステップS13)。
このステップS13では、導電膜9の膜厚の分だけ導電膜9をエッチバックすることにより、制御ゲート電極CGの両側の側壁上、すなわち側面上に、絶縁膜8を介して導電膜9をサイドウォールスペーサ状に残し、他の領域の導電膜9を除去する。
これにより、図21に示すように、メモリセル領域1Aにおいて、制御ゲート電極CGの両側の側壁のうち、第1の側、すなわちその制御ゲート電極CGと隣接するメモリゲート電極MGが配置される側の側壁上に、絶縁膜8を介してサイドウォールスペーサ状に残された導電膜9からなる、メモリゲート電極MGが形成される。また、制御ゲート電極CGの両側の側壁のうち、第1の側と反対側、すなわちその制御ゲート電極CGと隣接するメモリゲート電極MGが配置される側と反対側の側壁上に、絶縁膜8を介してサイドウォールスペーサ状に残された導電膜9からなる、スペーサSP1が形成される。
メモリゲート電極MGは、絶縁膜8上に、絶縁膜8を介して制御ゲート電極CGと隣り合うように形成される。メモリゲート電極MGとスペーサSP1とは、制御ゲート電極CGの互いに反対側となる側壁上に形成されており、制御ゲート電極CGを挟んでほぼ対称な構造を有している。
制御ゲート電極CG上には、キャップ絶縁膜CP1を介してキャップ絶縁膜CP2が形成されている。したがって、メモリゲート電極MGは、キャップ絶縁膜CP2の第1の側の側壁上に、絶縁膜8を介してサイドウォールスペーサ状に残された導電膜9からなる。また、スペーサSP1は、キャップ絶縁膜CP2の第1の側と反対側の側壁上に、絶縁膜8を介してサイドウォールスペーサ状に残された導電膜9からなる。
なお、周辺回路領域1Bに残された導電膜4の側面上にも、絶縁膜8を介してサイドウォールスペーサ状に残された導電膜9により、スペーサSP1が形成される。
ステップS13で形成されたメモリゲート電極MGと半導体基板1のp型ウェルPW1との間、および、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間には、絶縁膜8が介在しており、このメモリゲート電極MGは、絶縁膜8に接触した導電膜9からなる。
ステップS13のエッチバック工程を行った段階で、絶縁膜8のうちメモリゲート電極MGおよびスペーサSP1のいずれにも覆われていない部分、すなわち、メモリゲート電極MGおよびスペーサSP1のいずれにも覆われていない部分の絶縁膜8が、露出される。メモリセル領域1Aにおけるメモリゲート電極MG下の絶縁膜8が、メモリトランジスタMTのゲート絶縁膜GIm(後述する図23参照)となる。また、ステップS12にて形成される導電膜9の膜厚を調整することで、メモリゲート長を調整することができる。
次に、図22に示すように、スペーサSP1を除去する(図5のステップS14)。このステップS14では、フォトリソグラフィを用いて、メモリゲート電極MGが覆われ、かつ、スペーサSP1が露出されるようなレジストパターン(図示せず)を半導体基板1上に形成する。そして、形成されたレジストパターンをエッチングマスクとしたドライエッチングにより、スペーサSP1を除去する。一方、メモリゲート電極MGは、レジストパターンで覆われていたので、エッチングされずに残される。その後、このレジストパターンを除去する。
次に、図23に示すように、メモリゲート電極MGで覆われていない部分の絶縁膜8を、例えばウェットエッチングなどのエッチングによって除去する(図5のステップS15)。この際、メモリセル領域1Aにおいて、メモリゲート電極MGとp型ウェルPW1との間、および、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間に位置する絶縁膜8は、除去されずに残され、他の領域に位置する絶縁膜8は除去される。このとき、メモリセル領域1Aにおいて、メモリゲート電極MGとp型ウェルPW1との間に残された部分、および、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間に残された部分の絶縁膜8からなるゲート絶縁膜GImが形成される。
なお、ステップS15において、絶縁膜8のうち、酸化シリコン膜8cおよび窒化シリコン膜8bが除去され、酸化シリコン膜8aが除去されずに残されるように、エッチングを行うこともできる。
次に、図24に示すように、周辺回路領域1Bで、導電膜4をパターニングする(図5のステップS16)。このステップS16では、例えばフォトリソグラフィおよびエッチングを用いて、周辺回路領域1Bで、導電膜4をパターニングする。レジストを塗布する前に例えば酸化シリコン膜と窒化シリコン膜を形成してもよい。これらの膜は、周辺回路領域1Bで、導電膜4をパターニングする際のメモリ部保護膜として機能する(図示せず)。
まず、半導体基板1の主面1a全面に、レジスト膜を形成する。次いで、周辺回路領域1Bのうち、ゲート電極GE1を形成する予定の領域以外の領域で、レジスト膜を貫通して導電膜4に達する開口部を形成し、開口部が形成されたレジスト膜からなるレジストパターンを形成する。このとき、周辺回路領域1Bのうち、ゲート電極GE1を形成する予定の領域に配置された部分の導電膜4、および、メモリセル領域1Aにおける半導体基板1の主面1aは、レジスト膜に覆われている。
次いで、レジストパターンをエッチングマスクとして用いて、導電膜4を、例えばドライエッチングなどによりエッチングしてパターニングする。これにより、周辺回路領域1Bで、導電膜4からなるゲート電極GE1が形成され、ゲート電極GE1と半導体基板1のp型ウェルPW2との間の絶縁膜3からなるゲート絶縁膜GI1が形成される。すなわち、ゲート電極GE1は、周辺回路領域1Bで、半導体基板1のp型ウェルPW2上に、ゲート絶縁膜GI1を介して形成される。一方、メモリセル領域1Aでは、メモリゲート電極MGおよび制御ゲート電極CGはレジストパターンで覆われているため、メモリゲート電極MGおよび制御ゲート電極CGはエッチングされない。その後、レジストパターン、すなわちレジスト膜を除去する。
なお、周辺回路領域1Bにおいて、ゲート電極GE1で覆われない部分の絶縁膜3は、ステップS16のドライエッチングを行うことによって、または、ステップS16のドライエッチングの後にウェットエッチングを行うことによって、除去され得る。
次に、図25に示すように、n−型半導体領域11a、11bおよび11cを、イオン注入法などを用いて形成する(図5のステップS17)。このステップS17では、例えばヒ素(As)またはリン(P)などのn型の不純物を、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MGおよびゲート電極GE1をマスクとして用いて、半導体基板1のp型ウェルPW1およびPW2ならびに半導体領域MVに導入する。これにより、n−型半導体領域11a、11bおよび11cが形成される。
この際、n−型半導体領域11aは、メモリセル領域1Aにおいて、メモリゲート電極MGの側面に自己整合して形成される。また、n−型半導体領域11bは、メモリセル領域1Aにおいて、制御ゲート電極CGの側面に自己整合して形成される。さらに、n−型半導体領域11cは、周辺回路領域1Bにおいて、ゲート電極GE1の側面に自己整合して形成される。n−型半導体領域11a、11bおよび11cは、同じイオン注入工程で形成することができるが、異なるイオン注入工程で形成することも可能である。
次に、図26に示すように、制御ゲート電極CGの側壁上、メモリゲート電極MGの側壁上、および、ゲート電極GE1の側壁上に、サイドウォールスペーサSWを形成する(図5のステップS18)。
まず、半導体基板1の主面1a全面に、サイドウォールスペーサSW用の絶縁膜を形成し、形成された絶縁膜を例えば異方性エッチングによりエッチバックする。このようにして、制御ゲート電極CGの側壁上、メモリゲート電極MGの側壁上、およびゲート電極GE1の側壁上に選択的にこの絶縁膜を残すことにより、サイドウォールスペーサSWを形成する。このサイドウォールスペーサSWは、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜またはそれらの積層膜などの絶縁膜からなる。
次に、n+型半導体領域12a、12bおよび12cを、イオン注入法などを用いて形成する(図5のステップS19)。このステップS19では、例えばヒ素(As)またはリン(P)などのn型の不純物を、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MGおよびゲート電極GE1と、それらの側壁上のサイドウォールスペーサSWとをマスクとして用いて半導体基板1のp型ウェルPW1およびPW2に導入する。これにより、n+型半導体領域12a、12bおよび12cが形成される。
この際、n+型半導体領域12aは、メモリセル領域1Aにおいて、メモリゲート電極MGの側壁上のサイドウォールスペーサSWに自己整合して形成される。また、n+型半導体領域12bは、メモリセル領域1Aにおいて、制御ゲート電極CGの側壁上のサイドウォールスペーサSWに自己整合して形成される。さらに、n+型半導体領域12cは、周辺回路領域1Bにおいて、ゲート電極GE1の両側壁上のサイドウォールスペーサSWに自己整合して形成される。これにより、LDD構造が形成される。n+型半導体領域12a、12bおよび12cは、同じイオン注入工程で形成することができるが、異なるイオン注入工程で形成することも可能である。
このようにして、n−型半導体領域11aとそれよりも高不純物濃度のn+型半導体領域12aとにより、メモリトランジスタMTのソース領域として機能するn型の半導体領域MSが形成される。また、n−型半導体領域11bとそれよりも高不純物濃度のn+型半導体領域12bとにより、制御トランジスタCTのドレイン領域として機能するn型の半導体領域MDが形成される。半導体領域MSは、平面視において、メモリゲート電極MGを挟んで制御ゲート電極CGと反対側に位置する部分のp型ウェルPW1、すなわち半導体基板1の上層部に、形成される。半導体領域MDは、平面視において、制御ゲート電極CGを挟んでメモリゲート電極MGと反対側に位置する部分のp型ウェルPW1の上層部に、形成される。
その後、n−型半導体領域11a、11bおよび11c、ならびに、n+型半導体領域12a、12bおよび12cなどに導入された不純物を活性化するための熱処理である活性化アニールを行う。これにより、図26に示すように、メモリセル領域1Aで、制御トランジスタCTおよびメモリトランジスタMTが形成され、制御トランジスタCTおよびメモリトランジスタMTにより、不揮発性メモリとしてのメモリセルMC1が形成される。すなわち、制御ゲート電極CGと、ゲート絶縁膜GItと、メモリゲート電極MGと、ゲート絶縁膜GImとにより、不揮発性メモリとしてのメモリセルMC1が形成される。
また、図26に示すように、周辺回路領域1Bで、MISFETQ1が形成される。すなわち、ゲート電極GE1と、ゲート絶縁膜GI1とにより、MISFETQ1が形成される。
次に、図27に示すように、金属シリサイド層13を形成する(図5のステップS20)。このステップS20では、半導体基板1の主面1a全面に、キャップ絶縁膜CP2、ゲート絶縁膜GIm、メモリゲート電極MG、ゲート電極GE1およびサイドウォールスペーサSWを覆うように、金属膜を形成する。金属膜は、例えばコバルト(Co)膜、ニッケル(Ni)膜、または、ニッケル白金合金膜などからなり、スパッタリング法などを用いて形成することができる。そして、半導体基板1に対して熱処理を施すことによって、n+型半導体領域12a、12bおよび12cのそれぞれの上層部を、金属膜と反応させる。これにより、n+型半導体領域12a、12bおよび12cの各々の上に、金属シリサイド層13がそれぞれ形成される。
金属シリサイド層13は、例えばコバルトシリサイド層、ニッケルシリサイド層、または、白金添加ニッケルシリサイド層とすることができる。その後、未反応の金属膜を除去する。このようないわゆるサリサイドプロセスを行うことによって、図27に示すように、n+型半導体領域12a、12bおよび12cの各々の上に、金属シリサイド層13を形成することができる。なお、メモリゲート電極MG上、および、ゲート電極GE1上にも、金属シリサイド層13を形成することができる。
次に、図28に示すように、半導体基板1の主面1a全面に、絶縁膜14および層間絶縁膜15を形成する(図5のステップS21)。このステップS21では、まず、キャップ絶縁膜CP2、ゲート絶縁膜GIm、メモリゲート電極MG、ゲート電極GE1およびサイドウォールスペーサSWを覆うように、絶縁膜14を形成する。絶縁膜14は、例えば窒化シリコン膜からなる。絶縁膜14を、例えばCVD法により形成することができる。
次に、図28に示すように、絶縁膜14上に、層間絶縁膜15を形成する。層間絶縁膜15は、酸化シリコン膜の単体膜、あるいは、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜との積層膜などからなる。層間絶縁膜15を、例えばCVD法により形成した後、層間絶縁膜15の上面を平坦化する。
次に、図1に示すように、層間絶縁膜15を貫通するプラグPGを形成する(図5のステップS22)。まず、フォトリソグラフィを用いて層間絶縁膜15上に形成したレジストパターン(図示せず)をエッチングマスクとして、層間絶縁膜15をドライエッチングすることにより、層間絶縁膜15にコンタクトホールCNTを形成する。次に、コンタクトホールCNT内に、導電体部として、タングステン(W)などからなる導電性のプラグPGを形成する。
プラグPGを形成するには、例えば、コンタクトホールCNTの内部を含む層間絶縁膜15上に、例えば、チタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、またはそれらの積層膜からなるバリア導体膜を形成する。それから、このバリア導体膜上にタングステン(W)膜などからなる主導体膜を、コンタクトホールCNTを埋めるように形成し、層間絶縁膜15上の不要な主導体膜およびバリア導体膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法またはエッチバック法などによって除去する。これにより、プラグPGを形成することができる。なお、図面の簡略化のために、図1では、プラグPGを構成するバリア導体膜および主導体膜を一体化して示してある。
コンタクトホールCNTおよびそれに埋め込まれたプラグPGは、n+型半導体領域12a、12bおよび12c上、制御ゲート電極CG上、メモリゲート電極MG上、および、ゲート電極GE1上などに形成される。コンタクトホールCNTの底部では、例えばn+型半導体領域12a、12bおよび12cの表面上の金属シリサイド層13の一部、制御ゲート電極CGの表面上の金属シリサイド層13の一部、または、メモリゲート電極MGの表面上の金属シリサイド層13の一部が露出される。あるいは、コンタクトホールCNTの底部では、例えばゲート電極GE1の表面上の金属シリサイド層13の一部などが露出される。なお、図1においては、n+型半導体領域12bおよび12cの表面上の金属シリサイド層13の一部が、コンタクトホールCNTの底部で露出して、そのコンタクトホールCNTを埋めるプラグPGと電気的に接続された断面が示されている。
以上のようにして、図1を用いて前述した、本実施の形態1の半導体装置が製造される。なお、プラグPGが埋め込まれた層間絶縁膜15上に、例えば銅(Cu)を主導電膜とする配線を、例えばダマシン技術を用いて形成することができるが、ここでは、その説明を省略する。
<異物としての粒子の発生について>
次に、図4のステップS8において、周辺回路領域でレジスト膜を除去し、メモリセル領域でレジスト膜を残す際の異物としての粒子の発生について、比較例1の半導体装置の製造方法と対比しながら説明する。図29〜図32は、比較例1の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
比較例1の半導体装置の製造方法は、図4のステップS1〜図5のステップS22に相当する工程を行って、比較例1の半導体装置を製造するものである。
比較例1の半導体装置の製造工程では、実施の形態1の半導体装置の製造工程と異なり、図4のステップS7に相当する工程において、ISSG酸化法を行わず、熱酸化法のみにより、犠牲酸化膜を形成する。そのため、図29に示すように、メモリセル領域1Aで、キャップ絶縁膜CP2の表面には、犠牲酸化膜が形成されず、周辺回路領域1Bで、絶縁膜6の表面には、犠牲酸化膜が形成されない。したがって、図4のステップS8に相当する工程において形成されるレジスト膜RF1は、メモリセル領域1Aで、キャップ絶縁膜CP2に接触し、周辺回路領域1Bで、絶縁膜6に接触する。
次いで、レジスト膜RF1をパターン露光した後、現像することにより、レジスト膜RF1をパターニングし、周辺回路領域1Bで、レジスト膜RF1を除去し、メモリセル領域1Aで、レジスト膜RF1を残す。これにより、図29に示すように、メモリセル領域1Aで残された部分のレジスト膜RF1からなるレジストパターンRP1が形成される。
前述したように、レジスト膜RF1をパターン露光した後、現像する際に、異物としての粒子PT1が発生することがある。粒子PT1は、例えばレジスト膜RF1に含まれる有機物からなる粒子であるか、または、現像に用いられる現像液に含まれる異物としての粒子である。このとき、発生した粒子PT1は、図29に示すように、周辺回路領域1Bで、絶縁膜6の上面に付着する。
ところが、絶縁膜6の上面と粒子PT1との密着力は、大きい。これは、例えば、窒化シリコン膜からなる絶縁膜6と、有機物からなる粒子PT1との接触界面で、化学反応が起きることにより、絶縁膜6の上面と粒子PT1との密着力が増加するためと考えられる。そのため、周辺回路領域1Bで、絶縁膜6をエッチングする工程において、絶縁膜6の上面に付着した粒子PT1は、絶縁膜6の上面から離脱しない。これにより、絶縁膜6の上面に付着した粒子PT1が、絶縁膜6をエッチングする際のエッチングマスクになる。
したがって、図30に示すように、絶縁膜6をエッチングする工程において、粒子PT1、および、上面に粒子PT1が付着した部分の絶縁膜6が残されるので、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6を完全に除去することができない。すなわち、絶縁膜6をエッチングする際に、上面に粒子PT1が付着した部分の絶縁膜6が残されるので、エッチングされるべき部分の絶縁膜6が、エッチングされずに残ることになる。
次に、メモリセル領域1Aに残された部分のレジスト膜RF1、すなわちレジストパターンRP1を除去し、図4のステップS9に相当する工程を行って、半導体領域MVを形成する際にも、図31に示すように、粒子PT1、および、上面に粒子PT1が付着した部分の絶縁膜6は、残されたままである。そして、その後、図4のステップS10〜図5のステップS16の工程を行って、周辺回路領域1Bで導電膜4をパターニングする際に、周辺回路領域1Bで残された部分の絶縁膜6が、導電膜4をパターニングする際のエッチングマスクになる。したがって、図32に示すように、導電膜4をパターニングする工程において、絶縁膜6下に位置する部分の導電膜4が残されるので、周辺回路領域1Bのうち、ゲート電極GE1を形成する予定の領域以外の領域で、導電膜4が残される。
このようにゲート電極GE1を形成する予定の領域以外の領域で導電膜4が残された場合、例えば、その後図5のステップS17に相当する工程を行う際に、周辺回路領域1Bで半導体基板1のp型ウェルPW2にn型の不純物またはp型の不純物を所望量導入することができない。したがって、n−型半導体領域11cまたはn+型半導体領域12cを所望通り形成することができず、半導体装置に不良が発生する。
あるいは、ゲート電極GE1を形成する予定の領域以外の領域で導電膜4が残された場合、例えば、残された導電膜4とゲート電極GE1とが繋がることにより、ゲート電極GE1の幅、すなわちチャネル長が変動し、半導体装置に不良が発生する。
一方、本実施の形態1の半導体装置の製造工程では、図4のステップS7において、熱酸化法およびISSG酸化法により、犠牲酸化膜を形成する。そのため、図11に示すように、メモリセル領域1Aで、キャップ絶縁膜CP2の表面に、犠牲酸化膜SOF3が形成され、周辺回路領域1Bで、絶縁膜6の表面に、犠牲酸化膜SOF4が形成される。したがって、図4のステップS8において形成されるレジスト膜RF1は、図12に示すように、メモリセル領域1Aで、犠牲酸化膜SOF3に接触し、周辺回路領域1Bで、犠牲酸化膜SOF4に接触する。
次いで、レジスト膜RF1を形成し、形成されたレジスト膜RF1をパターン露光した後、現像する際に、異物としての粒子PT1が発生することがある。このとき、発生した粒子PT1は、図13に示すように、周辺回路領域1Bで、犠牲酸化膜SOF4の上面に付着する。
しかし、本実施の形態1では、犠牲酸化膜SOF4の上面に付着した粒子PT1と、犠牲酸化膜SOF4の上面との密着力が小さい。これは、例えば、酸化シリコン膜からなる犠牲酸化膜SOF4と、有機物からなる粒子PT1との接触界面で、化学反応が起きにくく、犠牲酸化膜SOF4の上面と粒子PT1との密着力が増加しないためと考えられる。そのため、犠牲酸化膜SOF4の上面に付着した粒子PT1は、絶縁膜6をエッチングする工程の初期の段階で、図14に示すように、犠牲酸化膜SOF4の上面から容易に離脱する。これにより、犠牲酸化膜SOF4の上面に付着した粒子PT1が、絶縁膜6をエッチングする際のエッチングマスクになることを防止することができる。したがって、図15に示すように、絶縁膜6をエッチングする工程において、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6を完全に除去することができる。
また、導電膜4をパターニングする工程(図5のステップS16)において、周辺回路領域1Bのうち、ゲート電極GE1を形成する予定の領域以外の領域で、導電膜4が残されることを防止することができる。したがって、n−型半導体領域11cまたはn+型半導体領域12cを所望通り形成することができ、半導体装置に不良が発生することを防止することができる。あるいは、ゲート電極GE1の幅、すなわちチャネル長が変動することを防止し、半導体装置に不良が発生することを防止することができる。
<半導体領域の端部の位置について>
次に、n型の半導体領域の端部の位置について、比較例2の半導体装置の製造方法と対比しながら説明する。図33および図34は、比較例2の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。
比較例2の半導体装置の製造方法は、図4のステップS1〜図5のステップS22に相当する工程を行って、比較例2の半導体装置を製造するものである。
比較例2の半導体装置の製造工程では、実施の形態1の半導体装置の製造工程と異なり、図4のステップS7に相当する工程において、熱酸化法を行わず、ISSG酸化法のみにより、犠牲酸化膜を形成する。
前述したように、ISSG酸化法によれば、ラジカル酸化反応をさせるため、周辺回路領域1Bで、例えば窒化シリコン膜からなる絶縁膜6の表面も酸化することができる。そのため、実施の形態1と同様に、メモリセル領域1Aで、キャップ絶縁膜CP2の表面に、犠牲酸化膜SOF3が形成され、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面に、犠牲酸化膜SOF4(図11参照)が形成される。したがって、図4のステップS8に相当する工程において、レジスト膜RF1(図12参照)を形成し、形成されたレジスト膜RF1をパターン露光した後、現像する際に、異物としての粒子PT1(図13参照)が発生することがある。このとき、発生した粒子PT1は、周辺回路領域1Bで、犠牲酸化膜SOF4(図13参照)の上面に付着する。
また、比較例2では、実施の形態1と同様に、犠牲酸化膜SOF4(図13参照)の上面に付着した粒子PT1は、犠牲酸化膜SOF4の上面と粒子PT1との密着力が小さい。そのため、絶縁膜6をエッチングする工程の初期の段階で、犠牲酸化膜SOF4の上面から容易に離脱する(図14参照)。したがって、図33に示すように、絶縁膜6をエッチングする工程において、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6を完全に除去することはできる。よって、図34に示すように、導電膜4をパターニングする工程(図5のステップS16)において、周辺回路領域1Bのうち、ゲート電極GE1を形成する予定の領域以外の領域で、導電膜4が残されることを防止することはできる。
しかし、ISSG酸化法により制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1を、熱酸化法により制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1(図29参照)よりも、厚くすることは困難である。そのため、図33に示す比較例2において、メモリセル領域1Aで、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜の膜厚TH1は、図29に示す比較例1において、メモリセル領域1Aで、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1よりも薄い。すなわち、図33に示す比較例2において、メモリセル領域1Aで、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1は、メモリセル領域1Aで、キャップ絶縁膜CP2の表面に形成される犠牲酸化膜SOF3の膜厚TH2と略等しい。
図33に示すように、メモリセル領域1Aで、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1が薄い場合、図4のステップS9に相当する工程を行ってp型ウェルPW1にn型の不純物IP1をイオン注入法により導入する際に、n型の不純物が、制御ゲート電極CGのより中央部側まで導入されやすい。そのため、図4のステップS9に相当する工程にて形成されるn型の半導体領域MVの端部であって、制御ゲート電極CGの中央部側の端部である端部EP1は、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG側の側面SS1よりも、制御ゲート電極CGの中央部側に位置する。言い換えれば、n型の半導体領域MVは、平面視において、制御ゲート電極CGと重なっており、制御ゲート電極CGから離れていない。
ソースサイド注入によりメモリセルMC1にデータを書込む場合には、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間に電圧が印加される。そして、ゲート絶縁膜GImを介してメモリゲート電極MGと接触する部分のn型の半導体領域MVから、ゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8bにソースサイド注入により電子が注入されることにより、メモリセルMC1にデータを書込む。このような半導体装置では、n型の半導体領域MVの制御ゲート電極CGの中央部側の端部EP1の近傍に、n型の半導体領域MVとp型ウェルPW1とにより、pn接合が形成されている。そして、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間に電圧が印加されることにより、主としてpn接合で電子が発生し、発生した電子がゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8bに注入される。
好適には、n型の半導体領域MVの端部EP1が、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG側の側面SS1よりもメモリゲート電極MG側に位置することが望ましい。すなわち、n型の半導体領域MVが、平面視において、制御ゲート電極CGから離れて形成されていることが望ましい。これにより、主としてpn接合で発生した電子を、ゲート絶縁膜GIm中の窒化シリコン膜8bにソースサイド注入により効率よく注入することができる。
前述した比較例1の半導体装置の製造工程では、図4のステップS7に相当する工程で、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1(図29参照)が厚い。そのため、図4のステップS9に相当する工程を行ってn型の半導体領域MVを形成する際に、形成されるn型の半導体領域MVの端部EP1(図31参照)を、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG側の側面SS1よりもメモリゲート電極MG側に配置することができる。したがって、メモリセルMC1にデータを書込む際に、n型の半導体領域MVの端部EP1近傍で発生する電子を、ゲート絶縁膜GImを介してメモリゲート電極MGと接触する部分のn型の半導体領域MVから、ゲート絶縁膜GImに、ソースサイド注入により効率よく注入することができる。
また、比較例2の半導体装置の製造工程では、図4のステップS7に相当する工程で、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1(図33参照)が薄い。そのため、図4のステップS9に相当する工程を行ってn型の半導体領域MVを形成する際に、形成されるn型の半導体領域MVの端部EP1を、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG側の側面SS1よりもメモリゲート電極MG側に配置することができない。
すなわち、形成されるn型の半導体領域MVの端部EP1は、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG側の側面SS1よりも制御ゲート電極CGの中央部側に位置する。言い換えれば、n型の半導体領域MVは、平面視において、制御ゲート電極CGと重なり、制御ゲート電極CGから離れない。したがって、メモリセルMC1にデータを書込む際に、n型の半導体領域MVの端部EP1近傍で発生する電子を、ゲート絶縁膜GImにソースサイド注入により効率よく注入することができない。
一方、本実施の形態1の半導体装置の製造工程において、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1(図11参照)は、比較例1の半導体装置の製造工程において、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1(図29参照)と同様に、厚い。すなわち、本実施の形態1の半導体装置の製造工程では、図4のステップS7で、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜の膜厚TH1(図11参照)は、キャップ絶縁膜CP2の表面に形成される犠牲酸化膜SOF3の膜厚TH2(図11参照)よりも厚い。
そのため、図4のステップS9を行ってn型の半導体領域MVを形成する際に、形成されるn型の半導体領域MVの端部EP1を、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG側の側面SS1よりもメモリゲート電極MG側に配置することができる。すなわち、形成されるn型の半導体領域MVの端部EP1は、平面視において、制御ゲート電極CGのメモリゲート電極MG側の側面SS1よりも制御ゲート電極CGの中央部側と反対側に位置する。言い換えれば、n型の半導体領域MVは、平面視において、制御ゲート電極CGと重ならず、制御ゲート電極CGから離れて形成される。したがって、メモリセルMC1にデータを書込む際に、n型の半導体領域MVの端部EP1近傍で発生する電子を、ゲート絶縁膜GImにソースサイド注入により効率よく注入することができる。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
本実施の形態1の半導体装置の製造方法では、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域1Bで、半導体基板1上にシリコンからなる導電膜4、および、シリコンと窒素とを含有する絶縁膜6を形成する。次いで、メモリセル領域1Aで絶縁膜6および導電膜4をパターニングし、導電膜4からなる制御ゲート電極CGを形成し、制御ゲート電極CG上の絶縁膜6からなるキャップ絶縁膜CP2を形成する。次いで、制御ゲート電極CGの側面、キャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面に、犠牲酸化膜SOF1、SOF3およびSOF4を形成する。この犠牲酸化膜SOF1、SOF3およびSOF4を形成する工程は、制御ゲート電極CGの側面を、熱酸化法により酸化する工程と、キャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面を、ISSG酸化法により酸化する工程と、を含む。その後、周辺回路領域1Bで、絶縁膜6を除去し、導電膜4をパターニングし、導電膜4からなるゲート電極GE1を形成する。
これにより、犠牲酸化膜を形成する工程が、熱酸化法により酸化する工程のみを含む場合に比べ、制御ゲート電極CGおよびキャップ絶縁膜CP2を形成した後、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6を除去する前に、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6に付着した異物を容易に除去することができる。具体的には、制御ゲート電極CGおよびキャップ絶縁膜CP2を形成した後、例えばレジスト膜RF1をパターニングし、周辺回路領域1Bでレジスト膜RF1を除去する際に、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6に付着した異物を容易に除去することができる。そのため、犠牲酸化膜を形成する工程が、熱酸化法により酸化する工程のみを含む場合に比べ、半導体装置に不良が発生することを、防止または抑制することができる。
また、犠牲酸化膜を形成する工程が、ISSG酸化法により酸化する工程のみを含む場合に比べ、制御ゲート電極CGの側面に形成される犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1を厚くすることができ、n型の半導体領域MVを、平面視において、制御ゲート電極CGから離して形成することができる。そのため、犠牲酸化膜を形成する工程が、ISSG酸化法により酸化する工程のみを含む場合に比べ、メモリセルMC1にデータを書込む際に、n型の半導体領域MVの端部EP1近傍で発生する電子を、ゲート絶縁膜GImにソースサイド注入により効率よく注入することができる。
また、本実施の形態1では、周辺回路領域1BでMISFETQ1のゲート電極GE1を形成する前に、ISSG酸化法により酸化する工程を行う。そのため、ISSG酸化法を行うことにより、周辺回路領域1Bでゲート電極GE1の側面が酸化されることを防止または抑制することができ、周辺回路領域1BでMISFETQ1の特性が変動することを防止または抑制することができる。
なお、本実施の形態1では、犠牲酸化膜を形成する工程において、ISSG酸化法により酸化する前に、熱酸化法により酸化する工程を行うことができる。これにより、制御ゲート電極CGの側面に、キャップ絶縁膜CP2の表面に形成される犠牲酸化膜SOF3の膜厚TH2よりも厚い膜厚TH1を有する犠牲酸化膜SOF1を確実に形成することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1の半導体装置の製造方法では、犠牲酸化膜を形成する際に、熱酸化法により酸化した後、ISSG酸化法により酸化した。それに対して、実施の形態2の半導体装置の製造方法では、犠牲酸化膜を形成する際に、ISSG酸化法により酸化した後、熱酸化法により酸化する。
なお、本実施の形態2の半導体装置の構造は、実施の形態1の半導体装置の構造と同様である。
<半導体装置の製造工程>
図35は、実施の形態2の半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図36および図37は、実施の形態2の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。図35は、図4のステップS7に含まれる工程を示す。図36および図37の断面図には、メモリセル領域1Aおよび周辺回路領域1Bの要部断面図が示されており、メモリセル領域1AにメモリセルMC1(図26参照)が、周辺回路領域1BにMISFETQ1(図26参照)が、それぞれ形成される様子が示されている。
本実施の形態2では、実施の形態1と同様に、図4のステップS1〜ステップS6を行って、絶縁膜6、絶縁膜5および導電膜4を、パターニングする。
次に、図4のステップS7を行って、犠牲酸化膜SOF1、SOF2、SOF3およびSOF4を形成する。
本実施の形態2では、実施の形態1と異なり、まず、図36に示すように、ISSG酸化法により酸化する(図35のステップS41)。
ISSG酸化法によれば、ラジカル酸化反応をさせるため、例えばシリコン膜からなる導電膜4の表面は酸化される。そのため、ステップS41では、導電膜4からなる制御ゲート電極CGの側面が酸化され、制御ゲート電極CGの側面に、犠牲酸化膜SOF1が形成される。また、ステップS41では、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面が酸化され、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面に、犠牲酸化膜SOF2が形成される。
一方、ISSG酸化法によれば、ラジカル酸化反応をさせるため、例えば窒化シリコン膜からなる絶縁膜6の表面も酸化することができる。そのため、ステップS41では、絶縁膜6からなるキャップ絶縁膜CP2の表面が酸化され、キャップ絶縁膜CP2の表面に、犠牲酸化膜SOF3が形成される。また、ステップS41では、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面が酸化され、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面に、犠牲酸化膜SOF4が形成される。
すなわち、ステップS41では、制御ゲート電極CGの側面、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面、キャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面を、ISSG酸化法により酸化する。
なお、ステップS41では、メモリセル領域1Aで、p型ウェルPW1の上面が酸化され、p型ウェルPW1の上面にも犠牲酸化膜SOF11が形成される。
ステップS41では、例えば900℃程度の温度でISSG酸化法により酸化することができる。このとき、犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1を、例えば1nm程度とすることができ、犠牲酸化膜SOF11の膜厚TH11を、例えば1nm程度とすることができ、犠牲酸化膜SOF3の膜厚TH2を、例えば1nm程度とすることができる。また、犠牲酸化膜SOF2の膜厚を、犠牲酸化膜SOF1の膜厚と同程度とすることができ、犠牲酸化膜SOF4の膜厚を、犠牲酸化膜SOF3の膜厚と同程度とすることができる。
次に、図37に示すように、熱酸化法により酸化する(図35のステップS42)。
熱酸化法によれば、例えばシリコン膜からなる導電膜4の表面は酸化されやすい。そのため、ステップS42では、導電膜4からなる制御ゲート電極CGの側面がさらに酸化され、制御ゲート電極CGの側面に形成された犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1が増加する。また、ステップS42では、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面が酸化され、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面に形成された犠牲酸化膜SOF2の膜厚が増加する。
すなわち、ステップS42では、制御ゲート電極CGの側面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の導電膜4の側面を、熱酸化法によりさらに酸化する。
なお、ステップS41では、メモリセル領域1Aで、p型ウェルPW1の上面もさらに酸化され、p型ウェルPW1の上面に形成された犠牲酸化膜SOF11の膜厚が増加する。
前述したように、例えば導電膜4にn型の不純物が導入されていることなどにより、導電膜4の表面は酸化されやすいので、p型ウェルPW1の表面は、導電膜4の表面に比べて酸化されにくい。したがって、メモリセル領域1Aで、半導体基板1のp型ウェルPW1の上面に形成された犠牲酸化膜SOF11の膜厚TH11は、導電膜4からなる制御ゲート電極CGの側面に形成された犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1よりも薄い。
一方、熱酸化法によれば、例えば窒化シリコン膜からなる絶縁膜6の表面は酸化されにくい。そのため、ステップS42では、絶縁膜6からなるキャップ絶縁膜CP2の表面に形成された犠牲酸化膜SOF3の膜厚TH2は増加しない。また、ステップS42では、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面に形成された犠牲酸化膜SOF4の膜厚は増加しない。
ステップS42では、例えば950℃程度の温度で熱酸化法により酸化することができる。このとき、犠牲酸化膜SOF1の膜厚TH1を、例えば6nm程度に増加させることができ、犠牲酸化膜SOF11の膜厚TH11を、例えば4nm程度に増加させることができる。一方、犠牲酸化膜SOF3の膜厚TH2は、ステップS41における膜厚TH2と変わらず、例えば1nm程度である。
その後、実施の形態1と同様に、図4のステップS8〜図5のステップS22を行うことにより、本実施の形態2の半導体装置が製造される。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
本実施の形態2の半導体装置の製造方法では、実施の形態1と同様に、犠牲酸化膜を形成する工程は、制御ゲート電極CGの側面を、熱酸化法により酸化する工程と、キャップ絶縁膜CP2の表面、および、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6の表面を、ISSG酸化法により酸化する工程と、を含む。これにより、実施の形態1の半導体装置の製造方法と同様の効果を有する。
また、本実施の形態2では、犠牲酸化膜を形成する工程において、熱酸化法により酸化する前に、ISSG酸化法により酸化する工程を行う。これにより、キャップ絶縁膜CP2の表面に犠牲酸化膜SOF3が形成される時点が、実施の形態1の半導体装置の製造方法において、キャップ絶縁膜CP2の表面に犠牲酸化膜SOF3が形成される時点よりも早くなる。そのため、周辺回路領域1Bで、制御ゲート電極CGおよびキャップ絶縁膜CP2を形成した後、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6を除去する前に、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6に異物が付着することを、より確実に防止または抑制することができる。具体的には、制御ゲート電極CGおよびキャップ絶縁膜CP2を形成した後、周辺回路領域1Bに残された部分の絶縁膜6を除去する前であって、レジスト膜RF1を形成する時点よりも早い時点で発生する異物としての粒子PT1(図13参照)が絶縁膜6の表面に付着することも、防止または抑制することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。