以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態1における技術的思想は、同一の半導体チップに、半導体チップのメイン機能を実現する主回路と、主回路に付加されるアドオン回路と呼ばれる付加回路とを含む半導体装置であって、アドオン回路をMONOS型の書き換え可能な不揮発性メモリから構成する半導体装置に関する技術的思想である。
例えば、SOC(System On Chip)を例に挙げると、主回路としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、主回路としては、DRAM(Dynamic Random Access Memory)もしくはSRAM(Static Random Access Memory)などのようなメモリ回路、CPU(Central Processing Unit)もしくはMPU(Micro Processing Unit)などのような論理回路、または、これらのメモリ回路および論理回路の混在回路等を挙げることができる。
一方、アドオン回路としては、主回路に関する比較的小容量の情報を記憶する記憶回路や、回路の救済に使用される電子ヒューズなどを挙げることができる。例えば、比較的小容量の情報としては、半導体チップ内のトリミングの際に使用する素子の配置アドレス情報、メモリ回路の救済の際に使用するメモリセルの配置アドレス情報、半導体装置の製造番号などを挙げることができる。また、半導体チップがLCD(Liquid Crystal Display)ドライバである場合、比較的小容量の情報としては、LCD画像調整時に使用する調整電圧のトリミングタップ情報を挙げることができる。
<半導体チップのレイアウト構成例>
以下に示す本実施の形態1では、メイン機能を実現するシステムが形成された半導体チップを例に挙げて説明する。本実施の形態1における半導体チップは、相対的に低い電圧で駆動する低耐圧MISFETと、高電圧駆動を可能とするために相対的に高い電圧で駆動する高耐圧MISFETと、書き換え可能な不揮発性メモリセルとを含んでいる。
MISFETにおいて、耐圧とは、MISFETを構成するソース領域と半導体基板(ウェル)やドレイン領域と半導体基板(ウェル)との境界に生じるpn接合耐圧や、ゲート絶縁膜の絶縁耐圧をいう。このとき、本実施の形態1では、相対的に耐圧の高い高耐圧MISFETと相対的に耐圧の低い低耐圧MISFETが半導体基板に形成されている。
図1は、実施の形態1における半導体チップのレイアウト構成例を示す図である。図1において、半導体チップCHP1は、CPU1、ROM(Read Only Memory)2、RAM3、アナログ回路4、不揮発性メモリ5およびI/O(Input/Output)回路6を有する。
CPU1は、中央演算処理装置とも呼ばれ、コンピュータなどの心臓部にあたる。このCPU1は、記憶装置から命令を読み出して解読し、それに基づいて多種多様な演算や制御を行うものであり、処理の高速性が要求される。したがって、CPU1を構成しているMISFETには、半導体チップCHP1に形成されている素子の中で、相対的に大きな電流駆動力が必要とされる。すなわち、CPU1は、低耐圧MISFETから構成される。
ROM2は、記憶情報が固定され変更できないメモリで、読み出し専用メモリと呼ばれる。ROM2の構成には、MISFETを直列接続したNAND型と、MISFETを並列接続したNOR型がある。NAND型は、集積密度重視であるのに対し、NOR型は、動作速度重視の目的で使用されることが多い。このROM2も動作の高速性が要求されるため、ROM2を構成しているMISFETには、相対的に大きな電流駆動力が必要とされる。すなわち、ROM2は、低耐圧MISFETから構成される。
RAM3は、記憶情報をランダムに、すなわち随時記憶されている記憶情報を読み出したり、記憶情報を新たに書き込んだりすることができるメモリであり、随時書き込み読み出しができるメモリとも呼ばれる。ICメモリとしてのRAM3には、ダイナミック回路を用いたDRAM(Dynamic RAM)とスタティック回路を用いたSRAM(Static RAM)の2種類がある。DRAMは、記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリであり、SRAMは、記憶保持動作が不要な随時書き込み読み出しメモリである。これらRAM3も動作の高速性が要求されるため、RAM3を構成しているMISFETには、相対的に大きな電流駆動力が必要とされている。すなわち、RAM3は、低耐圧MISFETから構成される。
アナログ回路4は、時間的に連続して変化する電圧や電流の信号、すなわちアナログ信号を扱う回路であり、例えば増幅回路、変換回路、変調回路、発振回路、電源回路などから構成されている。これらアナログ回路4は、半導体チップCHP1に形成された素子の中で、相対的に高耐圧の高耐圧MISFETが使用される。
不揮発性メモリ5は、書き込み動作および消去動作とも電気的に書き換え可能な不揮発性メモリの一種であり、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリとも呼ばれる。本実施の形態1では、この不揮発性メモリ5は、MONOS型トランジスタから構成される。MONOS型トランジスタの書き込み動作および消去動作には、例えばファウラーノルドハイム(FN)型トンネル現象が利用される。なお、ホットエレクトロンやホットホールを用いて書き込み動作や消去動作させることも可能である。
不揮発性メモリ5の書き込み動作時などには、MONOS型トランジスタに高い電位差(12V程度)を印加するため、MONOS型トランジスタとして、相対的に高耐圧のトランジスタが必要とされる。
I/O回路6は、入出力回路であり、半導体チップCHP1内から半導体チップCHP1の外部に接続された機器へのデータの出力や、半導体チップCHP1の外部に接続された機器から半導体チップCHP1内へのデータの入力を行うための回路である。このI/O回路6は、相対的に高耐圧の高耐圧MISFETから構成される。
ここで、CPU1、ROM2、RAM3およびアナログ回路4によって主回路が構成され、不揮発性メモリ5によってアドオン回路が構成されている。すなわち、本実施の形態1における半導体チップCHP1には、メイン機能を実現する主回路と、主回路に付加されるアドオン回路とが形成されている。そして、本実施の形態1では、このアドオン回路にMONOS型トランジスタを適用することによって、以下に示す利点を得ることができる。
例えば、アドオン回路が電子ヒューズを含んでおり、この電子ヒューズを書き換え可能な不揮発性メモリであるMONOS型トランジスタから構成することにより、ウェハ状態やパッケージ状態で何度も調整可能なMTP(Multi Time Programmable)型の電子ヒューズを実現できる利点が得られる。
また、例えば、トリミング情報を記憶するメモリとして、主回路に含まれる電界効果トランジスタとの混載に適した浮遊ゲート構造の不揮発性メモリ(NVメモリ)が使用されているが、メモリセルのサイズが大きくなる。この点に関し、浮遊ゲート構造の不揮発性メモリ(NVメモリ)に替えて、MONOS型トランジスタを適用することにより、メモリセルのサイズを縮小できる利点が得られる。さらに、MONOS型トランジスタでは、データの書き換えにFNトンネリング電流を使用するため、低電流でのデータの書き換えが可能となり低消費電力を図ることができる。
<不揮発性メモリの回路ブロック構成>
次に、図2は、不揮発性メモリの回路ブロック構成の一例を示す図である。図2において、不揮発性メモリ5は、メモリアレイ10と、直接周辺回路部11と、間接周辺回路部12と、を有している。
メモリアレイ10は、不揮発性メモリ5の記憶部にあたり、メモリセルが縦と横の2次元状(アレイ状)に多数配置されている。メモリセルは、1ビットの単位情報を記憶するための回路であり、記憶部であるMONOS型トランジスタより構成されている。
直接周辺回路部11は、メモリアレイ10を駆動するための回路、すなわち駆動回路であり、例えば電源電圧から数倍の電圧を生成する昇圧回路、昇圧用クロック発生回路、電圧クランプ回路、行や列を選択するカラムデコーダやロウアドレスデコーダ、カラムラッチ回路およびWELL制御回路などを有している。これら直接周辺回路部11を構成するMISFETは、半導体チップCHP1に形成されている素子の中で、相対的に高耐圧を必要とする高耐圧MISFETより形成されている。
また、間接周辺回路部12は、メモリアレイの書換え制御回路であり、設定回路、通常用書換えクロック生成部、高速用書換えクロック生成部および書換えタイミング制御部などを有している。これら間接周辺回路部12を構成するMISFETは、半導体チップCHP1に形成されている素子の中で、相対的に低い電圧で駆動し、高速動作が可能な低耐圧MISFETより形成されている。
<半導体装置の構造>
次に、実施の形態1の半導体装置としての半導体チップCHP1の構造を、図面を参照して説明する。図3および図4は、実施の形態1の半導体装置の要部断面図である。図4は、実施の形態1の半導体装置の要部断面図のうち、ゲート絶縁膜GIMの周辺を拡大して示す拡大断面図である。なお、図4では、理解を簡単にするため、層間絶縁膜IL1などMONOS型トランジスタMC上の部分、および、シリサイド膜CSの図示を省略している。
図3に示すように、実施の形態1の半導体装置としての半導体チップCHP1は、メモリ形成領域MRを有する。
なお、図示はしないが、半導体チップCHP1は、主回路形成領域も有する。この図示しない主回路形成領域には、高速動作を可能とするために大きな電流駆動力を必要とする低耐圧MISFETが形成されている。このような低耐圧MISFETが形成される領域としては、例えば、CPU1やROM2やRAM3の形成領域などが考えられる。低耐圧MISFETは、例えば、1.5V程度の電源電圧で動作する。
また、図示しない主回路形成領域には、高耐圧MISFETが形成されている。高耐圧MISFET形成領域には、高耐圧MISFETが形成されている。このような高耐圧MISFETが形成される領域としては、例えば、アナログ回路4の形成領域やI/O回路6が形成されている領域などが考えられる。高耐圧MISFETは、例えば、5V程度の電源電圧で動作する。
メモリ形成領域MRには、図1に示す不揮発性メモリ5のメモリセルが形成されており、このメモリセルは、MONOS型トランジスタMCから形成されている。
図3に示すように、半導体チップCHP1は、半導体基板SBを有し、半導体基板SBの主面としての上面PSには、素子を分離する素子分離領域STIが形成されている。また、素子分離領域STIによって分離された活性領域が、メモリ形成領域MRとなっている。すなわち、メモリ形成領域MRは、半導体基板SBの上面PSの一部の領域である。メモリ形成領域MRで、半導体基板SBの上面PS側には、p型ウェルPWMが形成されている。また、p型ウェルPWMの上層部、すなわちチャネル領域を形成する部分には、p型半導体領域VMGが形成されている。
なお、「p型」とは、主要な電荷担体が正孔すなわちホールである導電型を意味する。
次に、図3に示すMONOS型トランジスタMCについて説明する。MONOS型トランジスタMCは、p型ウェルPWMと、p型半導体領域VMGと、ゲート絶縁膜GIMと、ゲート電極CGと、サイドウォールスペーサSWと、n−型半導体領域LDMと、n+型半導体領域NDMと、を有する。すなわち、不揮発性メモリは、ゲート電極CGおよびゲート絶縁膜GIMにより形成される。また、不揮発性メモリは、半導体基板SBとゲート電極CGとの間に電圧が印加され、半導体基板SBのp型ウェルPWM、すなわち、p型半導体領域VMGから、ゲート絶縁膜GIMに電子が注入されることにより、データが書き込まれる。また、不揮発性メモリは、半導体基板SBとゲート電極CGとの間に電圧が印加され、半導体基板SBのp型ウェルPWM、すなわち、p型半導体領域VMGから、ゲート絶縁膜GIMにホールが注入されることにより、データが消去される。
なお、「n−型」および「n+型」とは、主要な電荷担体が電子であり、p型とは反対の導電型を意味する。
半導体基板SBの上面PS側には、p型ウェルPWMが形成され、p型ウェルPWM上には、絶縁膜部IFPからなるゲート絶縁膜GIMが形成されている。すなわち、ゲート絶縁膜GIMは、半導体基板SBの上面PSに形成されている。そして、ゲート絶縁膜GIM上には、導電膜CF1からなるゲート電極CGが形成されている。ゲート電極CG、すなわち導電膜CF1は、例えばポリシリコン膜からなる。
ゲート電極CGの両側面には、LDD(Lightly Doped Drain)構造を形成するため、例えば絶縁膜からなる側壁部としてのサイドウォールスペーサSWが形成されている。サイドウォールスペーサSW下に位置する部分のp型ウェルPWMの上層部には、n−型半導体領域LDMが形成されており、平面視において、n−型半導体領域LDMの外側に位置する部分のp型ウェルPWMの上層部には、n+型半導体領域NDMが形成されている。n+型半導体領域NDMは、n−型半導体領域LDMと接触しており、n+型半導体領域NDMにおける不純物濃度は、n−型半導体領域LDMにおける不純物濃度よりも高い。また、ゲート絶縁膜GIMの直下に位置する部分のp型ウェルPWMの上層部には、チャネル領域が形成されている。ゲート電極CGの上面、および、n+型半導体領域NDMの上面には、低抵抗化を図るため、シリサイド膜CSが形成されている。
サイドウォールスペーサSWは、MONOS型トランジスタMCの半導体領域であるソース領域およびドレイン領域をLDD構造にするために形成されたものである。すなわち、MONOS型トランジスタMCのソース領域およびドレイン領域の各々は、n−型半導体領域LDMおよびn+型半導体領域NDMより形成されている。このとき、ゲート電極CG下の部分のソース領域、および、ゲート電極CGの端部下の部分のドレイン領域をn−型半導体領域LDMとすることで、ゲート電極CGの端部下における電界集中を抑制することができる。
ゲート絶縁膜GIMは、半導体基板SBの上面PSに形成された絶縁膜IF1と、絶縁膜IF1上に形成された絶縁膜としての電荷蓄積膜EC1と、電荷蓄積膜EC1上に形成された絶縁膜IFEと、絶縁膜IFE上に形成された絶縁膜としての電荷蓄積膜EC2と、電荷蓄積膜EC2上に形成された絶縁膜IF2と、を含む。絶縁膜IF1は、ボトム酸化膜としての絶縁膜である。電荷蓄積膜EC1と、絶縁膜IFEと、電荷蓄積膜EC2とにより、電荷蓄積部ECPが形成される。絶縁膜IF2は、トップ酸化膜としての絶縁膜である。また、絶縁膜IF1と、電荷蓄積部ECPと、絶縁膜IF2と、により絶縁膜部IFPが形成される。したがって、前述したように、ゲート絶縁膜GIMは、絶縁膜部IFPからなる。
電荷蓄積膜EC1は、電荷を蓄積する第1電荷蓄積部であり、電荷蓄積膜EC2は、電荷蓄積する第2電荷蓄積部である。後述する図24を用いて説明するように、絶縁膜IF1、IFEおよびIF2の各々のバンドギャップは、電荷蓄積膜EC1およびEC2のいずれのバンドギャップよりも大きく、電荷蓄積膜EC1およびEC2のいずれのバンドギャップ中にも不純物準位などの電子トラップ位置が形成されている。このような場合、電荷蓄積膜EC1およびEC2の各々は、電荷を蓄積することができる。
絶縁膜IF1は、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜であり、例えば酸化シリコンからなる。電荷蓄積膜EC1は、シリコンおよび窒素を含有する絶縁膜であり、例えば窒化シリコンからなる。絶縁膜IFEは、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜であり、例えば酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる。電荷蓄積膜EC2は、シリコンおよび窒素を含有する絶縁膜であり、例えば窒化シリコンからなる。絶縁膜IF2は、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜であり、例えば酸化シリコンからなる。これにより、上述したバンドギャップの大小関係を満足することができる。
電荷蓄積膜EC2の厚さTHE2は、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも厚い。これにより、絶縁膜IFEを電荷蓄積部ECPの厚さ方向における中央位置よりも半導体基板SB側に配置する電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1を、相対的に薄くすることができる。
絶縁膜IFEを設ける主目的は、データ保持特性を向上させることである。一方、データ保持特性とトレードオフの関係にあるのが、電荷の注入効率である。本実施の形態1におけるメモリセルは、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1を電荷蓄積膜EC2の厚さTHE2に対して相対的に薄くすることにより、絶縁膜IFEを設けた場合においても、基板側から電荷蓄積膜EC2に電荷を注入する際の効率を向上させることを可能としている。
また、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも薄い。これにより、絶縁膜IFEの厚さTHIEを相対的に薄くすることができる。そのため、半導体基板SBから、電荷蓄積膜EC2に、電子またはホールを、絶縁膜IF1、電荷蓄積膜EC1および絶縁膜IFEをトンネルさせて容易に注入することができる。
なお、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、絶縁膜IF1の厚さTH1よりも薄い。これにより、ボトム酸化膜としての絶縁膜IF1の厚さを確保することができる。
また、図4では、絶縁膜IF2の厚さを厚さTH2と表記している。
半導体基板SB上には、MONOS型トランジスタMCを覆うように、絶縁膜SNFが形成されている。絶縁膜SNFは、例えば窒化シリコンなどからなる。
絶縁膜SNF上には、層間絶縁膜IL1が形成されている。層間絶縁膜IL1は、例えば、酸化シリコンからなる絶縁膜、または、窒化シリコンからなる絶縁膜と酸化シリコンからなる絶縁膜との積層膜などからなる。層間絶縁膜IL1の上面は平坦化されている。
層間絶縁膜IL1にはコンタクトホールCNTが形成され、そのコンタクトホールCNT内に、導体膜からなるプラグPGが埋め込まれている。プラグPGは、コンタクトホールCNTの底部、および、側壁上すなわち側面上に形成された薄いバリア導体膜と、このバリア導体膜上にコンタクトホールCNTを埋め込むように形成された主導体膜と、により形成されている。図3では、図面の簡略化のために、プラグPGを構成するバリア導体膜および主導体膜を一体化して示す。なお、プラグPGを構成するバリア導体膜は、例えば、チタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、またはそれらの積層膜とすることができ、プラグPGを構成する主導体膜は、例えばタングステン(W)膜とすることができる。
プラグPGは、n+型半導体領域NDM上に形成されており、図示は省略するが、ゲート電極CG上にも形成されている。そして、プラグPGは、n+型半導体領域NDMと、電気的に接続されており、図示は省略するが、ゲート電極CGとも、電気的に接続されている。
プラグPGが埋め込まれた層間絶縁膜IL1上には、層間絶縁膜IL2が形成され、層間絶縁膜IL2に形成された配線溝には、例えば銅(Cu)を主導電材料とする埋込配線としてのダマシン配線として、第1層目の配線ML1が形成されている。また、第1層目の配線上には、ダマシン配線として、上層の配線も形成されているが、ここではその図示および説明は省略する。また、第1層目の配線およびそれよりも上層の配線は、ダマシン配線に限定されず、配線用の導電膜をパターニングして形成することもでき、例えばタングステン(W)配線またはアルミニウム(Al)配線などとすることもできる。
<不揮発性メモリの動作>
本実施の形態1における半導体装置は上記のように構成されており、以下に、この半導体装置に含まれるメモリセル(不揮発性メモリセル)の動作について説明する。
図5は、不揮発性メモリのメモリアレイ構造と動作条件(1セル/1トランジスタ)の一例を示す説明図である。図5において、セルトランジスタCT1〜CT8のそれぞれは、図3に示すMONOS型トランジスタMCから構成されるメモリセルに対応している。セルトランジスタCT1〜CT4の各々のゲート電極は、ワード線WL1に接続され、セルトランジスタCT5〜CT8の各々のゲート電極は、ワード線WL2に接続されている。
セルトランジスタCT1およびCT5の各々のソース領域は、ソース線SL1に接続され、セルトランジスタCT2およびCT6の各々のソース領域は、ソース線SL2に接続されている。また、セルトランジスタCT3およびCT7の各々のソース領域は、ソース線SL3に接続され、セルトランジスタCT4およびCT8の各々のソース領域は、ソース線SL4に接続されている。
セルトランジスタCT1およびCT5の各々のドレイン領域は、データ線DL1に接続され、セルトランジスタCT2およびCT6の各々のドレイン領域は、データ線DL2に接続されている。また、セルトランジスタCT3およびCT7の各々のドレイン領域は、データ線DL3に接続され、セルトランジスタCT4およびCT8の各々のドレイン領域は、データ線DL4に接続されている。
セルトランジスタCT1、CT2、CT5およびCT6の各々のバックゲートは、ウェルWE1に接続され、セルトランジスタCT3、CT4、CT7およびCT8の各々のバックゲートは、ウェルWE2に接続されている。
図5では、説明を簡単にするため、メモリセルが2行4列に配列されている場合を示しているが、これに限定されるわけでなく、実際は、さらに多くのメモリセルがマトリクス状に配置され、メモリアレイを構成している。また、同一ウェルおよび同一ワード線上のメモリセル配列は、図5において、例えばセルトランジスタCT1およびCT2の2列構成であるが、8ビット(1バイト)構成の場合、同一ウェル上に8列のセルトランジスタが形成されている。この場合、メモリセルの消去および書き込みは、1バイト単位で行われる。
次に、図5を用いて、1セル1トランジスタ型のメモリセルの消去、書き込みおよび読み出し動作を説明する。
まず、消去動作から説明する。例えば、データを消去するメモリセル(選択メモリセル)として、セルトランジスタCT1およびCT2に蓄積されたデータを消去する場合を考える。選択されたウェルWE1の電位を1.5V、ワード線WL1の電位を−8.5V、ソース線SL1およびSL2の電位を1.5V、データ線DL1およびDL2をフローティング(図5ではFと表記)にする。すると、セルトランジスタCT1およびCT2の電荷蓄積膜に蓄積された電荷が半導体基板側に引き抜かれ、データが消去される。
このとき、消去を行わない他のメモリセル(非選択メモリセル)としてのセルトランジスタCT3〜CT8については、選択しないウェルWE2の電位を−8.5V、ワード線WL2の電位を1.5V、ソース線SL3およびSL4の電位を1.5V、データ線DL3およびDL4の電位をフローティングにする。これにより、セルトランジスタCT3〜CT8の電荷蓄積膜に蓄積された電荷が逃げないようにして消去されないようにする。
次に、書き込み動作について説明する。例えば、データを書き込むメモリセル(選択メモリセル)として、セルトランジスタCT1にデータを書き込む場合を考える。選択されたウェルWE1の電位を−10.5V、ワード線WL1の電位を1.5V、ソース線SL1の電位を−10.5V、データ線DL1をフローティングにする。すると、セルトランジスタCT1の電荷蓄積膜に電荷が注入され、データの書き込みが行われる。
このとき、書き込みを行わない他のセルトランジスタ(非選択メモリセル)CT2〜CT8については、選択しないウェルWE2の電位を−10.5V、ワード線WL2の電位を−10.5V、ソース線SL2〜SL4の電位を1.5V、データ線DL2〜DL4の電位をフローティングにする。これにより、セルトランジスタCT2〜CT8の電荷蓄積膜に電荷が注入されないようにする。
次に、読み出し動作について説明する。例えば、セルトランジスタCT1にデータ“0”が書き込まれトランジスタの閾値電圧が高くなっており、セルトランジスタCT2がデータ“1”となってトランジスタの閾値電圧が低くなっているとする。セルトランジスタCT1およびCT2のデータを読み出す場合、選択されたウェルWE1の電位を−2V、ワード線WL1の電位を0V、ソース線SL1およびSL2の電位を0V、データ線DL1およびDL2の電位を1.0Vにする。これにより、セルトランジスタCT1およびCT2のデータを読み出す。この場合、セルトランジスタCT1の閾値電圧は高く、セルトランジスタCT2の閾値電圧は低くなっているので、データ線DL1の電位は変わらず、データ線DL2の電位は下がる。
また、読み出しを行わない他のセルトランジスタCT3〜CT8については、選択しないウェルWE2の電位を−2V、ワード線WL2の電位を−2V、ソース線SL3およびSL4の電位を0V、データ線DL3およびDL4の電位を0Vにして、セルトランジスタCT3〜CT8がオンしないようにする。読み出し時に非選択メモリセルのバックゲート電位を下げることにより、メモリセルに選択トランジスタが不要となる。
<半導体装置の製造方法>
次に、本実施の形態1の半導体装置の製造方法について説明する。
図6および図7は、実施の形態1の半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図8〜図19は、実施の形態1の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。図7は、図6のステップS4に含まれる工程を示す。図9、図11、図13、図15および図17は、実施の形態1の半導体装置の要部断面図のうち、ゲート絶縁膜GIMが形成される領域の周辺を拡大して示す拡大断面図である。なお、図9、図11、図13、図15および図17では、理解を簡単にするため、層間絶縁膜IL1などMONOS型トランジスタMC上の部分、および、シリサイド膜CSの図示を省略している。
本実施の形態1においては、メモリ形成領域MRにnチャネル型のMONOS型トランジスタMCを形成する場合について説明するが、導電型を逆にしてpチャネル型のMONOS型トランジスタMCを形成することもできる(以下の実施の形態においても同様)。
まず、図8に示すように、半導体基板SBを用意、すなわち準備する(図6のステップS1)。このステップS1では、例えばボロン(ホウ素)などのp型の不純物を導入した、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するシリコン単結晶よりなる半導体基板SBを、用意する。このとき、半導体基板SBは、略円盤形状をした半導体ウェハの状態になっている。
次に、図8に示すように、素子分離領域STIを形成する(図6のステップS2)。このステップS2では、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)法またはLOCOS(Local Oxidation of Si)法を用いて素子分離領域STIを形成する。以下では、STI法を用いて素子分離領域STIを形成する方法について、説明する。
このSTI法では、まず、半導体基板SBにフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して素子分離溝を形成する。そして、素子分離溝を埋め込むように半導体基板SB上に、例えば酸化シリコン膜からなる絶縁膜を形成し、その後、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法により、半導体基板SB上に形成された不要な絶縁膜を除去する。これにより、素子分離溝内にだけ絶縁膜を埋め込んだ素子分離領域STIを形成することができる。
次に、図8および図9に示すように、p型ウェルPWMを形成する(図6のステップS3)。
このステップS3では、まず、図8および図9に示すように、例えばパターニングされたレジスト膜(図示せず)をマスクにしたイオン注入法により、例えばホウ素(B)などのp型の不純物を、半導体基板SBに導入する。
このステップS3では、次に、図8および図9に示すように、半導体基板SBに、例えばヒ素(As)などのn型の不純物、または、ホウ素(B)などのp型の不純物をイオン注入することにより、メモリ形成領域MRで、p型ウェルPWMの上層部、すなわちチャネル領域を形成する部分に、p型半導体領域VMGを形成する。この時のp型不純物イオンの打ち込みエネルギーは、例えば20KeV程度、ドーズ量は、例えば1.5×1013cm−2程度とすることができる。このイオン注入される不純物の種類、または、イオン注入の条件を調整することにより、MONOS型トランジスタMCの閾値電圧を調整することができる。
なお、「n型」とは、主要な電荷担体が電子であり、p型とは反対の導電型を意味する。
次に、図10〜図15に示すように、絶縁膜部IFPを形成する(図6のステップS4)。
絶縁膜部IFPは、半導体基板SBの上面PSに形成される絶縁膜IF1と、絶縁膜IF1上に形成される絶縁膜としての電荷蓄積膜EC1と、電荷蓄積膜EC1上に形成される絶縁膜IFEと、絶縁膜IFE上に形成される絶縁膜としての電荷蓄積膜EC2と、電荷蓄積膜EC2上に形成される絶縁膜IF2と、を含む。絶縁膜IF1は、ボトム酸化膜としての絶縁膜である。電荷蓄積膜EC1と、絶縁膜IFEと、電荷蓄積膜EC2とにより、電荷蓄積部ECPが形成される。絶縁膜IF2は、トップ酸化膜としての絶縁膜である。電荷蓄積膜EC1は、電荷を蓄積する第1電荷蓄積部であり、電荷蓄積膜EC2は、電荷を蓄積する第2電荷蓄積部である。
また、図6のステップS4の工程は、半導体基板SBの上面PSに絶縁膜IF1を形成する工程(図7のステップS21)と、絶縁膜IF1上に電荷蓄積膜EC1を形成する工程(図7のステップS22)と、電荷蓄積膜EC1上に絶縁膜IFEを形成する工程(図7のステップS23)と、を含む。また、図6のステップS4の工程は、絶縁膜IFE上に電荷蓄積膜EC2を形成する工程(図7のステップS24)と、電荷蓄積膜EC2上に絶縁膜IF2を形成する工程(図7のステップS25)と、を含む。
まず、図10および図11に示すように、絶縁膜IF1を形成する(図7のステップS21)。このステップS21では、メモリ形成領域MRで、半導体基板SBの上面PSに、すなわち、p型ウェルPWM上に、絶縁膜IF1を形成する。
絶縁膜IF1は、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜であり、例えば酸化シリコンからなる。好適には、絶縁膜IF1を、ISSG(In Situ Steam Generation)酸化法により形成することができる。ISSG酸化法は、減圧した熱処理チャンバ内に水素と酸素を直接導入し、例えば800〜1100℃の温度に加熱したシリコンなどからなる半導体基板の表面でラジカル酸化反応をさせることにより、半導体基板の表面に例えば酸化シリコンからなる酸化膜を形成する方法である。ISSG酸化法における酸化力は、ラジカル酸化反応を用いるため、例えば熱酸化法などにおける酸化力に比べて高い。したがって、ISSG酸化法を用いることにより、緻密で良質な膜質の酸化シリコンからなる絶縁膜IF1を形成することができる。絶縁膜IF1の厚さTH1は、例えば2nm程度である。
次に、図12および図13に示すように、電荷蓄積膜EC1を形成する(図7のステップS22)。このステップS22では、メモリ形成領域MRで、絶縁膜IF1上に、電荷蓄積膜EC1を形成する。
電荷蓄積膜EC1は、シリコンおよび窒素を含有する絶縁膜であり、例えば窒化シリコンからなる。電荷蓄積膜EC1を、例えば化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法により形成することができ、好適には、例えばジクロルシラン(SiH2Cl2)ガスとアンモニア(NH3)ガスとを原料ガスとして用いた減圧化学気相成長(Low Pressure Chemical Vapor Deposition:LPCVD)法により形成することができる。あるいは、電荷蓄積膜EC1を、例えばシラン(SiH4)ガスとアンモニアガスとを原料ガスとして用いたLPCVD法により形成することができる。電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1は、例えば2nm程度である。
さらに好適には、電荷蓄積膜EC1を、原子層堆積(Atomic Layer Deposition:ALD)法により形成することができる。ALD法では、例えば、前駆体ガスの分子を化学吸着させて1原子層を形成する工程と、余剰の前駆体ガスの分子をパージして除去する工程と、を交互に繰返すことによって、1原子層ずつ積み上げて膜を成膜する。LPCVD法では、例えば窒化シリコンからなり、均質な電荷蓄積膜EC1を形成するために、通常600℃以上の温度が必要になるが、ALD法では、600℃未満の例えば400℃程度の低温でも、均質な電荷蓄積膜EC1を形成することができる。
また、ALD法により形成され、例えば窒化シリコンからなる電荷蓄積膜EC1では、例えばプロセス条件を調整することにより、シリコンと窒素との結合が強くならないように調整することができる。このような場合には、後述するステップS23において、電荷蓄積膜EC1の上面に、例えば酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる絶縁膜IFEを、水を含む処理液を用いた液処理、すなわち湿式処理により、容易に形成することができる。
なお、ALD法に代え、例えばプラズマ化学気相成長(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition:PECVD)法などにより、LPCVD法または熱CVD法などにおける成膜温度である600℃未満の、例えば400℃の低温で、例えば窒化シリコンからなる電荷蓄積膜EC1を形成することができる。以下では、このような600℃未満の低温で電荷蓄積膜EC1を形成する成膜装置を、「低温化成膜装置」と称し、このような低温化成膜装置を用いて形成され、シリコンおよび窒素を含有する絶縁膜を、「低温化窒化膜」と称する。このとき、ステップS22では、低温化窒化膜としての電荷蓄積膜EC1を、低温化成膜装置を用いて600℃未満の例えば400℃程度の低温で形成することになる。
次に、図12および図13に示すように、水を含む処理液を用いた液処理、すなわち湿式処理により、絶縁膜IFEを形成する(図7のステップS23)。このステップS23では、メモリ形成領域MRで、電荷蓄積膜EC1上に、絶縁膜IFEを形成する。絶縁膜IFEは、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜であり、例えば酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる。以下では、枚葉式の液処理装置を用いて、半導体基板を1枚ずつ液処理、すなわち湿式処理する方法について説明する。
まず、ステップS22が行われた後の半導体基板SBを、液処理装置(図示せず)に設けられたウェハステージ(図示せず)により保持する。次に、ウェハステージとともに半導体基板SBを回転させた状態で、液処理装置に設けられたノズル(図示せず)から半導体基板SBの上面PSに、例えば30秒程度、処理液として、例えば室温すなわち23℃に維持された純水を供給する。そして、供給された処理液により、例えば窒化シリコンからなる電荷蓄積膜EC1の上面を液処理、すなわち湿式処理することにより、電荷蓄積膜EC1上に、厚さTHIEを有する絶縁膜IFEを形成する。すなわち、水を含む処理液は、酸化膜を形成するための処理液である。処理液として純水を用いる場合、半導体基板SBに上面PSに供給される処理液の温度を、室温すなわち23℃以上で、かつ、100℃以下とすることができる。また、純水の定義であるが、室温における純水の比抵抗を、好適には、10MΩcm以上とすることができ、より好適には、18MΩcm以上とすることができる。
このような液処理により形成される絶縁膜IFEの厚さTHIEは、少なくとも1原子層以上であるか、または、0.1nmよりも厚い。また、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも薄い。これにより、半導体基板SBから電荷蓄積膜EC2(図14参照)に電子またはホールを容易に注入することができ、かつ、注入された電子またはホールが電荷蓄積膜EC2から半導体基板SBに逃げないようにすることができる。
なお、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、絶縁膜IF1の厚さTH1よりも薄い。これにより、ボトム酸化膜としての絶縁膜IF1の厚さを確保することができる。
すなわち、ステップS23では、上記した液処理により、短時間で膜厚制御性よく極薄の絶縁膜IFEを形成することができる。
そして、処理液の供給を停止した後、例えば20秒程度、さらに半導体基板SBを回転して振り切り乾燥し、乾燥処理を行う。その後、半導体基板SBの回転を停止し、半導体基板SBをウェハステージから取り外す。
また、処理液により半導体基板SBを液処理することにより、電荷蓄積膜EC1の上面に付着した異物を除去することができ、電荷蓄積膜EC1の上面を滑らかにすることができる。そのため、MONOS型トランジスタの信頼性を向上させることができる。
なお、酸化膜を形成するための処理液として、後述する実施の形態2で説明するように、オゾン(O3)水、過酸化水素(H2O2)水を含む処理液など、水を含む各種の処理液を用いることができる。あるいは、このような酸化膜を形成するための処理液により半導体基板SBを液処理、すなわち湿式処理する工程と、例えばフッ酸を含む処理液など、形成された酸化膜を除去するための処理液により半導体基板SBを液処理、すなわち湿式処理する工程とを、交互に繰り返すこともできる。
上記した例では、枚葉式の液処理装置を用いて、半導体基板を1枚ずつ液処理、すなわち湿式処理する方法について説明した。しかし、枚葉式の液処理装置に代え、バッチ式の液処理装置を用いて、複数の半導体基板を同時に液処理、すなわち湿式処理してもよい。
また、上記特許文献2および特許文献3に記載された技術では、半導体基板の水洗時に半導体基板の表面および半導体基板上に形成された多結晶シリコン膜の表面に、自然酸化膜が形成される。しかし、上記特許文献2および特許文献3には、半導体基板の水洗時に、シリコンおよび窒素を含有する絶縁膜上に、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜が形成されることは、記載されていない。
次に、図14および図15に示すように、電荷蓄積膜EC2を形成する(図7のステップS24)。このステップS24では、メモリ形成領域MRで、絶縁膜IFE上に、電荷蓄積膜EC2を形成する。
電荷蓄積膜EC2は、シリコンおよび窒素を含有する絶縁膜であり、例えば窒化シリコンからなる。電荷蓄積膜EC2を、例えばCVD法により形成することができ、好適には、例えばジクロルシラン(SiH2Cl2)ガスとアンモニア(NH3)ガスとを原料ガスとして用いたLPCVD法により形成することができる。あるいは、電荷蓄積膜EC2を、例えばシラン(SiH4)ガスとアンモニアガスとを原料ガスとして用いたLPCVD法により形成することができる。電荷蓄積膜EC2の厚さTHE2は、例えば9nm程度である。
次に、図14および図15に示すように、絶縁膜IF2を形成する(図7のステップS25)。このステップS25では、メモリ形成領域MRで、電荷蓄積膜EC2上に、絶縁膜IF2を形成する。
絶縁膜IF2は、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜であり、例えば酸化シリコンからなる。好適には、絶縁膜IF2を、ウェット酸化法などの熱酸化法、または、ISSG酸化法により形成することができる。ウェット酸化法は、酸素ガスに脱イオン水蒸気を加えたガス中で熱処理を行う方法である。あるいは、好適には、絶縁膜IF1を、HTO(High Temperature Oxide)法により形成することができる。これにより、緻密で良質な膜質の酸化シリコンからなる絶縁膜IF2を形成することができる。絶縁膜IF2の厚さTH2は、例えば3nm程度である。
以上のようにして、半導体基板SBの上面PSに、絶縁膜IF1と、電荷蓄積膜EC1と、絶縁膜IFEと、電荷蓄積膜EC2と、絶縁膜IF2と、を含む絶縁膜部IFPを形成することができる。また、電荷蓄積膜EC1、絶縁膜IFEおよび電荷蓄積膜EC2により、電荷蓄積部ECPが形成される。
前述したように、絶縁膜IFEを設ける主目的は、半導体基板SBの上面PSから電荷蓄積膜EC2の下面までの距離DSTを適度な距離に保ち、データ保持特性を向上させることである。と同時に、電荷蓄積膜EC2の厚さTHE2は、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも厚く、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1を相対的に薄くすることができる。これにより、データを消去する際に、半導体基板SBのp型ウェルPWMから電荷蓄積膜EC2に、ホールを注入する効率を向上させることができる。
つまり、絶縁膜IFEを設け、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1を薄くすることにより、半導体基板SBの上面PSから電荷蓄積膜EC2の下面までの距離DSTを、データ保持特性を向上させつつ、電子およびホールの注入効率を向上させることが可能な、適度な距離に、調整することができる。
後述する図21〜図28を用いて説明するように、好適には、絶縁膜IF1の厚さTH1と、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1と、絶縁膜IFEの厚さTHIEと、の合計の厚さである距離DSTは、例えば4nm程度離れた位置まで遠ざけることができる。そのため、書込み状態、すなわち電子注入後のデータ保持時に電子が電荷蓄積膜EC2から半導体基板SBにトンネルしにくく、データ保持特性を向上させることができる。
ここで、小数第1位まで考慮した場合、例えば、絶縁膜IF1の厚さTH1を2.0nmとし、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1を2.0nmとし、絶縁膜IFEの厚さTHIEを0.2nmとすることにより、絶縁膜IF1の厚さTH1と、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1と、絶縁膜IFEの厚さTHIEと、の合計の厚さである距離DSTを、4.2nm以上とすることができる。これにより、前述したように、書込み状態、すなわち電子注入後のデータ保持時に電子が電荷蓄積膜EC2から半導体基板SBにトンネルしにくく、データ保持特性を向上させることができる。
また、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも薄い。これにより、絶縁膜IFEの厚さTHIEを相対的に薄くすることができる。そのため、半導体基板SBから、電荷蓄積膜EC2に、電子またはホールを、絶縁膜IF1、電荷蓄積膜EC1および絶縁膜IFEをトンネルさせて容易に注入することができる。
なお、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、絶縁膜IF1の厚さTH1よりも薄い。これにより、ボトム酸化膜としての絶縁膜IF1の厚さを確保することができる。
次に、図14および図15に示すように、導電膜CF1を形成する(図6のステップS5)。このステップS5では、メモリ形成領域MRで、絶縁膜部IFP上に、ゲート電極用の導電膜CF1を形成する。
好適には、導電膜CF1は、多結晶シリコン膜、すなわちポリシリコン膜からなる。このような導電膜CF1を、CVD法などを用いて形成することができる。導電膜CF1の厚さを、絶縁膜部IFPを覆うように十分な程度の厚さとすることができる。また、導電膜CF1の成膜時は導電膜CF1をアモルファスシリコン膜として成膜してから、その後の熱処理でアモルファスシリコン膜を多結晶シリコン膜とすることもできる。
導電膜CF1として、例えばリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物を導入して低抵抗率としたものを用いることが、好ましい。
不純物は、導電膜CF1の成膜時または成膜後に導入することができる。導電膜CF1の成膜時に不純物を導入する場合には、導電膜CF1の成膜用のガスにドーピングガスを含ませることで、不純物が導入された導電膜CF1を成膜することができる。
一方、シリコン膜の成膜後に不純物を導入する場合には、意図的には不純物を導入せずにシリコン膜を成膜した後に、このシリコン膜に不純物をイオン注入法などで導入することにより、不純物が導入された導電膜CF1を形成することができる。
なお、pチャネル型のMONOS型トランジスタを形成する場合には、例えばホウ素(B)などのp型の不純物を導入して低抵抗率としたものを用いることが、好ましい。
次に、図16および図17に示すように、メモリ形成領域MRで、導電膜CF1および絶縁膜部IFPをパターニングする(図6のステップS6)。
このステップS6では、まず、半導体基板SBの上面PS上にレジスト膜(図示せず)を塗布した後、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、レジスト膜をパターニングする。レジスト膜は、メモリ形成領域MRのうち、ゲート電極CGを形成する領域に配置された部分の導電膜CF1が、レジスト膜により覆われ、メモリ形成領域MRのうち、ゲート電極CGを形成する領域以外の領域に配置された部分の導電膜CF1が、レジスト膜から露出するように、パターニングされる。
このステップS6では、次に、図16および図17に示すように、パターニングされたレジスト膜(図示せず)をマスクとして用いて、導電膜CF1および絶縁膜部IFPを、例えばドライエッチングなどによりエッチングしてパターニングする。あるいは、導電膜CF1をドライエッチングによりエッチングしてパターニングした後、絶縁膜部IFPをウェットエッチングによりエッチングしてパターニングしてもよい。
これにより、メモリ形成領域MRで、導電膜CF1からなるゲート電極CGが形成され、ゲート電極CGと半導体基板SBのp型ウェルPWMとの間の部分の絶縁膜部IFPからなるゲート絶縁膜GIMが形成される。すなわち、ゲート電極CGは、メモリ形成領域MRで、半導体基板SBのp型ウェルPWM上に、ゲート絶縁膜GIMを介して形成される。その後、パターニングされたレジスト膜(図示せず)を、例えばアッシングにより除去する。
次に、図18に示すように、n−型半導体領域LDMを形成する(図6のステップS7)。このステップS7では、まず、図28に示すように、メモリ形成領域MRで、ゲート電極CGをマスクとして用いて、例えばヒ素(As)またはリン(P)などのn型の不純物を、半導体基板SBに、イオン注入法により導入する。これにより、メモリ形成領域MRで、平面視において、ゲート電極CGを挟んで両側に位置する部分のp型ウェルPWMの上層部に、n−型半導体領域LDMがそれぞれ形成される。n−型半導体領域LDMは、ゲート電極CGの両側面にそれぞれ整合して形成される。
なお、pチャネル型のMONOS型トランジスタを形成する場合には、メモリ形成領域MRで、ゲート電極CGをマスクとして用いて、例えばホウ素(B)などのp型の不純物を、半導体基板SBに、イオン注入法により導入する。
次に、図19に示すように、サイドウォールスペーサSWを形成する(図6のステップS8)。
このステップS8では、まず、半導体基板SBの上面PS全面に、サイドウォールスペーサ用の絶縁膜を形成する。絶縁膜は、例えば、酸化シリコンからなる絶縁膜、窒化シリコンからなる絶縁膜、または、それらの積層膜などからなる。このとき、メモリ形成領域MRでは、絶縁膜は、n−型半導体領域LDMの上面、ゲート絶縁膜GIMの側面、ならびに、ゲート電極CGの側面および上面に、形成される。
このステップS8では、次に、図19に示すように、絶縁膜を、例えば異方性エッチングによりエッチバックして、メモリ形成領域MRで、ゲート電極CGの側面に選択的に絶縁膜を残すことにより、ゲート電極CGの側面に、絶縁膜からなるサイドウォールスペーサSWを形成する。これにより、後述するステップS9で形成されるn+型半導体領域NDMは、ゲート電極CGと電気的に絶縁されることになる。
次に、図19に示すように、n+型半導体領域NDMを形成する(図6のステップS9)。このステップS9では、メモリ形成領域MRで、ゲート電極CGおよびサイドウォールスペーサSWをマスクとして用いて、例えばヒ素(As)またはリン(P)などのn型の不純物を、半導体基板SBに、イオン注入法により導入する。これにより、メモリ形成領域MRで、平面視において、サイドウォールスペーサSWを挟んでゲート電極CGと反対側に位置する部分のp型ウェルPWMの上層部に、n+型半導体領域NDMが形成される。n+型半導体領域NDMは、メモリ形成領域MRで、サイドウォールスペーサSWに整合して形成される。
これにより、図19に示すように、メモリ形成領域MRで、p型ウェルPWMと、p型半導体領域VMGと、ゲート絶縁膜GIMと、ゲート電極CGと、サイドウォールスペーサSWと、n−型半導体領域LDMと、n+型半導体領域NDMと、により、MONOS型トランジスタMCが形成される。また、MONOS型トランジスタMCにより、不揮発性メモリとしてのメモリセルが形成される。
なお、pチャネル型のMONOS型トランジスタを形成する場合には、メモリ形成領域MRで、ゲート電極CGおよびサイドウォールスペーサSWをマスクとして用いて、例えばホウ素(B)などのp型の不純物を、半導体基板SBに、イオン注入法により導入する。
次に、図3に示すように、シリサイド膜CS、絶縁膜SNF、層間絶縁膜IL1およびプラグPGを形成する(図6のステップS10)。
このステップS10では、まず、図3に示すように、シリサイド膜CSを形成する。半導体基板SBの上面PS全面に、n+型半導体領域NDM、ゲート電極CG、および、サイドウォールスペーサSWを覆うように、金属膜を形成する。金属膜は、例えば、コバルト(Co)膜、ニッケル(Ni)膜、または、ニッケル白金合金膜などからなり、スパッタリング法などを用いて形成することができる。そして、半導体基板SBに対して熱処理を施すことによって、n+型半導体領域NDMおよびゲート電極CGの各々の上層部を、金属膜と反応させる。その後、未反応の金属膜を除去する。
このようないわゆるサリサイドプロセスを行うことによって、図3に示すように、n+型半導体領域NDMおよびゲート電極CGの各々の上に、シリサイド膜CSがそれぞれ形成される。シリサイド膜CSは、例えばコバルトシリサイド層、ニッケルシリサイド層、または、白金添加ニッケルシリサイド層とすることができる。
このステップS10では、次に、図3に示すように、絶縁膜SNFを形成する。半導体基板SBの上面PS全面に、n+型半導体領域NDM、ゲート電極CG、および、サイドウォールスペーサSWを覆うように、絶縁膜SNFを形成する。絶縁膜SNFは、例えば窒化シリコンからなる。絶縁膜SNFを、例えばCVD法により形成することができる。
このステップS10では、次に、図3に示すように、絶縁膜SNF上に、層間絶縁膜IL1を形成する。層間絶縁膜IL1は、例えば、酸化シリコンからなる絶縁膜、または、窒化シリコンからなる絶縁膜と酸化シリコンからなる絶縁膜との積層膜などからなる。層間絶縁膜IL1を、例えばCVD法により形成した後、層間絶縁膜IL1の上面を平坦化する。
このステップS10では、次に、図3に示すように、層間絶縁膜IL1を貫通するプラグPGを形成する。まず、フォトリソグラフィを用いて層間絶縁膜IL1上に形成したレジストパターン(図示せず)をエッチングマスクとして、層間絶縁膜IL1をドライエッチングすることにより、層間絶縁膜IL1にコンタクトホールCNTを形成する。次に、コンタクトホールCNT内に、例えば導電体部として、タングステン(W)などからなる導電性のプラグPGを形成する。
プラグPGを形成するには、例えば、コンタクトホールCNTの内部を含む層間絶縁膜IL1上に、例えば、チタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、またはそれらの積層膜からなるバリア導体膜を形成する。それから、このバリア導体膜上に、例えばタングステン(W)膜などからなる主導体膜を、コンタクトホールCNTを埋めるように形成し、層間絶縁膜IL1上の不要な主導体膜およびバリア導体膜をCMP法またはエッチバック法などによって除去する。これにより、プラグPGを形成することができる。なお、図面の簡略化のために、図3では、プラグPGを構成するバリア導体膜および主導体膜を一体化して示してある。
コンタクトホールCNTおよびそれに埋め込まれたプラグPGは、n+型半導体領域NDM上に形成され、図示は省略するが、ゲート電極CG上などにも形成される。コンタクトホールCNTの底部では、例えばn+型半導体領域NDM上のシリサイド膜CSの一部が露出され、図示は省略するが、ゲート電極CG上のシリサイド膜CSの一部も露出される。
次に、図3に示すように、層間絶縁膜IL2および配線ML1を形成する(図6のステップS11)。
このステップS11では、まず、図3に示すように、プラグPGを形成した層間絶縁膜IL1上に、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜IL2を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、層間絶縁膜IL2に配線溝を形成する。その後、配線溝内を含む層間絶縁膜IL2上に銅(Cu)膜を形成する。その後、配線溝の内部以外の層間絶縁膜IL2上に露出している銅膜を、例えばCMP法で研磨して除去することにより、層間絶縁膜IL2に形成された配線溝内にだけ銅膜を残す。これにより、配線ML1を形成することができる。このようにして、本実施の形態1の半導体装置を形成することができる。
なお、本実施の形態1では、銅膜よりなる配線ML1を形成する例について説明したが、例えば、アルミニウム(Al)膜よりなる配線ML1を形成してもよい。
本実施の形態1の半導体装置の製造方法では、絶縁膜IFEを、処理液を用いた液処理、すなわち湿式処理により形成する。これにより、例えば絶縁膜IFEを熱酸化法またはCVD法により形成する場合に比べ、絶縁膜IFEの厚さを、1原子層の厚さよりも厚く、かつ、電子またはホールが例えばファウラーノルドハイム(FN)型トンネル現象により絶縁膜IFEを横切って注入可能な上限の厚さよりも薄くすることができる。そのため、後述する図21〜図30を用いて説明するように、書込・消去電圧、すなわち書込電圧および消去電圧の絶対値を小さくことができ、かつ、データ保持特性を向上させることができる。
また、本実施の形態1の半導体装置の製造方法によれば、以下に述べる効果も有する。
例えば、ステップS22において、成膜装置に設けられた成膜室内でALD法により電荷蓄積膜EC1を形成した後、ステップS23において、当該成膜装置の内部であって、かつ、当該成膜室の内部または外部で半導体基板SBを大気中で放置することにより、電荷蓄積膜EC1上に絶縁膜IFEを自然酸化膜として形成する方法も、考えられる。しかし、このような方法では、大気中で放置して自然酸化膜を形成するためには、例えば24時間程度の長い時間を要するため、半導体装置の製造工程における単位時間当たりに処理可能な半導体基板の枚数、すなわちスループットが低下する。
一方、本実施の形態1によれば、ステップS23において、例えば上記した枚葉式の液処理装置を用いて液処理を行う場合には、例えば30秒程度液処理を行った後、例えば20秒程度乾燥処理を行うことにより、合計50秒程度で電荷蓄積膜EC1上に絶縁膜IFEを形成することができる。すなわち、本実施の形態1では、上記した液処理により、短時間で膜厚制御性よく極薄の絶縁膜IFEを形成することができる。
そのため、本実施の形態1では、半導体装置の製造工程におけるスループットが大幅に向上する。また、液処理により絶縁膜IFEを形成する工程は、例えば純水を用いた洗浄処理と全く同様の工程であり、半導体装置の製造工程としては既に確立された安定したプロセスであるため、歩留りの向上が期待できる。
また、本実施の形態1によれば、例えば窒化シリコンからなる電荷蓄積膜EC1の、例えば2nm程度の厚さTHE1を減少させることなく、極薄の絶縁膜IFEを形成することができる。また、処理液を用いた液処理により絶縁膜IFEを形成するため、電荷蓄積膜EC1の上面に付着している異物を容易に除去することができ、電荷蓄積膜EC1の上面を容易に平滑化することができるので、MONOS型トランジスタにおける電荷蓄積部ECPの電荷蓄積部としての信頼性を、改善することができる。
あるいは、例えばALD法により600℃未満の低温で形成された電荷蓄積膜EC1は、大気中の酸素などと反応しやすく、大気に放置しただけでも表面の状態が変わる。そのため、ステップS23において、電荷蓄積膜EC1の表面に酸素を付着させることにより、電荷蓄積膜EC1の表面を安定化させることができる。
また、本実施の形態1によれば、ステップS23において、例えば23℃以上100℃以下の低温で絶縁膜IFEを形成することができるので、主回路に与える熱負荷が少なく、主回路に与える影響も少ない。
また、後述する図21〜図30を用いて説明するように、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタMCからなるメモリセルの信頼性を向上させることができる。これにより、従来、例えば要求特性の観点で民生品用途に限って用いられていた、主回路に不揮発性メモリが付加された半導体装置を、車載用途、産業用途または大電力用途にも用いることができる。
また、後述する図29および図30を用いて説明するように、本実施の形態1によれば、MONOS型トランジスタMCの書込・消去電圧の絶対値を、例えば10Vよりも小さくすることができる。そのため、主回路のベースプロセスが、主回路の線幅が極めて細い、いわゆる先端プロセスである場合から、主回路の線幅がそれほど細くない従来プロセスである場合まで、多種多様な場合にも適応して、主回路にフラッシュメモリとしての不揮発性メモリを混載することが可能となる。具体的には、後述する図31を用いて説明するように、5Vの耐圧を有し、3.3Vの電源電圧を有するI/O回路、および、4Vの耐圧を有し、2.5Vの電源電圧を有するI/O回路を用いる場合でも、不揮発性メモリを混載することが可能となる。
また、本実施の形態1では、絶縁膜IFEを形成するために、半導体装置の製造工程で用いるフォトマスクを追加する必要がない。これにより、既存製品としての半導体装置の製造工程に対して新たな工程が付加されることなどによる製造負荷の増加を抑えつつ、主回路にフラッシュメモリとしての不揮発性メモリを混載することが可能となる。そのため、本実施の形態1の半導体装置を設計する際に、従来の半導体装置の設計に用いられてきた資産を流用することが可能となる。
<データ保持特性について>
次に、本実施の形態1の半導体装置におけるデータ保持特性、すなわちリテンション特性について、比較例1の半導体装置と対比しながら説明する。
図20は、比較例1の半導体装置の要部断面図である。図20は、比較例1の半導体装置の要部断面図のうち、ゲート絶縁膜GIMの周辺を拡大して示す拡大断面図であり、図4の拡大断面図に対応した断面図である。
図21は、比較例1の半導体装置の電荷蓄積部における電子トラップ位置の分布を模式的に示す断面図である。図22は、比較例1の半導体装置の書込状態におけるエネルギー分布を示すバンド図である。図23は、実施の形態1の半導体装置の電荷蓄積部における電子トラップ位置の分布を模式的に示す断面図である。図24は、実施の形態1の半導体装置の書込状態におけるエネルギー分布を示すバンド図である。
比較例1の半導体装置では、ゲート絶縁膜GIMは、半導体基板SBの上面PSに形成された絶縁膜IF1と、絶縁膜IF1上に形成された絶縁膜としての電荷蓄積膜EC100と、電荷蓄積膜EC100上に形成された絶縁膜IF2と、を含む。電荷蓄積膜EC100により、電荷蓄積部ECP100が形成される。絶縁膜IF1は、例えば酸化シリコンからなり、電荷蓄積膜EC100は、例えば窒化シリコンからなり、絶縁膜IF2は、例えば酸化シリコンからなる。したがって、ゲート絶縁膜GIMは、ONO(Oxide-Nitride-Oxide)膜とも称される構造を有する。
ボトム酸化膜としての絶縁膜IF1の厚さTH1は、半導体基板SBから電荷蓄積膜EC100へのホールのダイレクト・トンネル消去動作を可能にするために、薄くなっており、例えば2nm程度である。また、電荷蓄積部ECP100としての電荷蓄積膜EC100の厚さTHE100は、例えば16nmであり、トップ酸化膜としての絶縁膜IF2の厚さTH2は、例えば3nm程度である。
比較例1の半導体装置では、電荷蓄積部ECP100が、1層の電荷蓄積膜EC100からなる。このような場合、ホールが絶縁膜IF1を直接トンネルして消去動作を行う動作、すなわちダイレクト・トンネル消去動作を可能とするためには、絶縁膜IF1の厚さTH1を例えば2nm程度に薄くする。しかし、このように厚さTH1を薄くすると、電荷蓄積膜EC100のうち絶縁膜IF1との界面付近に形成される電子トラップ位置ET100と、半導体基板SBの上面との距離が短くなる。そのため、書込み状態、すなわち電子注入後のデータ保持時に電子が電荷蓄積膜EC100から半導体基板SBにトンネルしやすく、データ保持特性を向上させることができない。そのため、比較例1の半導体装置の適用範囲は、例えば、85℃の使用温度で、10年のデータ保持期間および10万回のデータ書き換え回数を可能とする、いわゆる民生品用途に限られる。また、比較例1の半導体装置では、消去状態においては、電荷蓄積膜EC100から半導体基板SBにホールがトンネルして逃げやすい。
一方、データ保持特性を向上させるために、電荷蓄積膜EC100の厚さTHE100を例えば16nm程度と厚くすると、ゲート絶縁膜GIMの厚さを薄くすることにより書込・消去電圧の絶対値を小さくすること、すなわち電圧スケーリングが、阻害される。例えば、比較例1の半導体装置では、書込・消去電圧として±13V程度の絶対値の大きな電圧が必要であるため、後述する図31を用いて説明するように、I/O回路のベースプロセスとして13.5Vの耐圧を有し、13.5Vの電源電圧を有するI/O回路を用いる必要がある。
このように、比較例1の半導体装置では、電荷蓄積膜EC100の電圧スケーリングが阻害されるため、書込・消去電圧の絶対値を小さくすること、MONOS型トランジスタのセルサイズを縮小すること、および、I/O回路を含めた主回路の面積を縮小することが、困難である。
一方、本実施の形態1の半導体装置では、図24に示すように、電荷蓄積部ECPが、2層の電荷蓄積膜EC1およびEC2と、その間に配置された1層の絶縁膜IFEと、からなる。図24に示すように、絶縁膜IF1、IFEおよびIF2の各々のバンドギャップは、それぞれ絶縁膜からなる電荷蓄積膜EC1およびEC2のいずれのバンドギャップよりも大きい。そして、絶縁膜としての電荷蓄積膜EC1のバンドギャップ中には、不純物準位などからなる電子トラップ位置ET1が形成され、絶縁膜としての電荷蓄積膜EC2のバンドギャップ中には、不純物準位などからなる電子トラップ位置ET2が形成されている。これにより、電荷蓄積膜EC1は、電荷蓄積膜EC1中に形成された電子トラップ位置ET1に、電子からなる電荷を蓄積することができ、電荷蓄積膜EC2は、電荷蓄積膜EC2中に形成された電子トラップ位置ET2に、電子からなる電荷を蓄積することができる。
このような構造を有することにより、本実施の形態1では、電荷蓄積膜EC1のうち絶縁膜IF1との界面付近に形成される電子トラップ位置ET1に加え、電荷蓄積膜EC2のうち絶縁膜IFEとの界面付近に形成され、データ保持特性に有利な新たな電子トラップ位置ET2を、確保することができる。そして、比較例1において半導体基板SBの上面から例えば2nm程度離れた位置に配置されていた電子トラップ位置を、本実施の形態1では、半導体基板SBの上面から例えば4nm程度離れた位置まで遠ざけることができる。そのため、書込み状態、すなわち電子注入後のデータ保持時に電子が電荷蓄積膜EC2から半導体基板SBにトンネルしにくく、データ保持特性を向上させることができる。
すなわち、本実施の形態1では、MONOS型トランジスタMCからなる不揮発性メモリは、半導体基板SBとゲート電極CGとの間に電圧が印加され、半導体基板SBからゲート絶縁膜GIMに電子が注入されることにより、データが書き込まれる。また、MONOS型トランジスタMCからなる不揮発性メモリは、半導体基板SBとゲート電極CGとの間に電圧が印加され、半導体基板SBからゲート絶縁膜GIMにホールが注入されることにより、データが消去される。
<データ消去効率について>
次に、本実施の形態1の半導体装置におけるデータ消去効率について、比較例1〜比較例3の半導体装置と対比しながら説明する。
図25は、比較例1の半導体装置の消去時におけるエネルギー分布を示すバンド図である。図26は、比較例2の半導体装置の消去時におけるエネルギー分布を示すバンド図である。図27は、比較例3の半導体装置の消去時におけるエネルギー分布を示すバンド図である。図28は、実施の形態1の半導体装置の消去時におけるエネルギー分布を示すバンド図である。
図25に示すように、比較例1の半導体装置では、電荷蓄積部ECP100が1層の電荷蓄積膜EC100からなるが、ボトム酸化膜としての絶縁膜IF1の厚さTH1は、例えば2nmであり、相対的に薄い。そのため、消去時に半導体基板SBのチャネル領域から電荷蓄積膜EC100にホールHLが注入されやすく、半導体基板SBのチャネル領域から電荷蓄積膜EC100にホールHLが注入される効率であるホール注入効率が高い。したがって、比較例1の半導体装置では、容易にデータを消去することができ、データを消去する効率であるデータ消去効率が高い。
しかし、比較例1の半導体装置では、前述した図22を用いて説明したように、データ保持特性、すなわちリテンション特性に劣る。
図26に示すように、比較例2の半導体装置では、比較例1の半導体装置と同様に、電荷蓄積部ECP100が1層の電荷蓄積膜EC100からなるが、ボトム酸化膜としての絶縁膜IF1の厚さTH1は、例えば4nm程度を超え、相対的に厚い。このような場合、データ保持特性には優れるものの、書込・消去電圧として例えば±13V〜±20Vの絶対値の大きな電圧が必要となり、MONOS型トランジスタからなるメモリセルの信頼性が低下する。
また、書込・消去電圧として絶対値の大きな電圧を用いることにより、例えばp型の半導体領域とn型の半導体領域との間の接合界面におけるリーク電流、すなわちpn接合におけるリーク電流が大きくなる。そのため、リーク電流を抑制するために、MONOS型トランジスタからなるメモリセルのアレイ面積を増大させる必要が生じるため、書込・消去電圧として絶対値の大きな電圧を用いることはできない。
さらに、書込・消去電圧として絶対値の大きな電圧を用いる場合には、主回路に含まれるI/O回路の耐圧を高くする必要があり、主回路の面積が増大するため、半導体装置としての半導体チップの面積を効率化することができない。
すなわち、比較例2の半導体装置では、データ保持特性には優れるものの、消去時にチャネル領域から電荷蓄積膜EC100にホールHLが注入されにくく、ホール注入効率が低い。したがって、比較例2の半導体装置では、容易にデータを消去することができず、データ消去効率が低い。
図27に示すように、比較例3の半導体装置では、電荷蓄積部ECPが、2層の電荷蓄積膜EC1およびEC2と、その間に配置された1層の絶縁膜IFEと、からなるが、実施の形態1とは異なり、絶縁膜IFEの厚さは、電荷蓄積膜EC1の厚さ以上である。また、絶縁膜IF1、電荷蓄積膜EC1および絶縁膜IFEの厚さの合計の厚さである距離DSTは、例えば6nm程度を超えるものであり、相対的に厚い。そのため、比較例3の半導体装置では、データ保持特性には優れるものの、消去時に半導体基板SBのチャネル領域から電荷蓄積膜EC2にホールHLが注入されにくく、ホール注入効率が低い。したがって、比較例3の半導体装置では、容易にデータを消去することができず、データ消去効率が低い。
上記した比較例1〜比較例3における問題を解決するためには、消去時に絶縁膜IF1および絶縁膜IFEを直接トンネルするダイレクト・トンネリング(DT)を利用することにより、ホール注入効率を高める構造が考えられる。これが、図28のバンド図により示される本実施の形態1の構造である。これにより、書込・消去電圧として±12Vの電圧で足りるため、書込・消去電圧の絶対値を小さくすることが可能となる。
図28に示すように、本実施の形態1の半導体装置では、電荷蓄積部ECPが、2層の電荷蓄積膜EC1およびEC2と、その間に配置された1層の絶縁膜IFEと、からなるが、絶縁膜IF1、電荷蓄積膜EC1および絶縁膜IFEの厚さの合計の厚さである距離DSTは、例えば4nm程度である。
これにより、電荷保持時には、見かけ上のボトム酸化膜、すなわち絶縁膜IF1、電荷蓄積膜EC1および絶縁膜IFEの厚さの合計の厚さである距離DSTを、ある程度厚くすることができ、データ保持特性を向上させることができる。
また、本実施の形態1では、電荷保持時には、データ保持特性が向上するとともに、消去時には、例えば2nm程度の厚さTH1を有する絶縁膜IF1を直接トンネルするダイレクト・トンネリング(DT)を生かし、電荷蓄積膜EC1およびEC2に、ホールHLを効率よく、かつ、より多く蓄積できる構造にもなっている。
すなわち、本実施の形態1の半導体装置では、データ保持特性に優れることに加え、消去時に、半導体基板SBのチャネル領域から、電荷蓄積膜EC2に、ホールHLが注入されやすく、ホール注入効率が高い。したがって、本実施の形態1の半導体装置では、容易にデータを消去することができ、データ消去効率が高い。そのため、本実施の形態1の半導体装置では、消去電圧の絶対値を、容易に小さくすることができる。
<閾値電圧の減衰率について>
次に、本実施の形態1の半導体装置における閾値電圧の減衰率について、比較例1の半導体装置と対比しながら説明する。
図29は、比較例1の半導体装置における閾値電圧の減衰率を説明するためのグラフである。図30は、実施の形態1の半導体装置における閾値電圧の減衰率を説明するためのグラフである。図29および図30の縦軸は、書込時および消去時の閾値電圧を示し、図29および図30の横軸は、データ保持期間を示している。
なお、図29および図30では、書込電圧が10Vを超える場合において、データ“0”が書き込まれた書き込み状態のうち、初期の閾値電圧を「“0”Vth」と表記し、データが“1”となった消去時の初期の閾値電圧を「“1”Vth」と表記している。
比較例1の半導体装置では、電荷蓄積部ECP100が1層の電荷蓄積膜EC100からなる(図21参照)。このような場合、ホールが絶縁膜IF1を直接トンネルして消去動作を行う動作、すなわちダイレクト・トンネル消去動作を可能とするためには、絶縁膜IF1の厚さTH1(図22参照)を例えば2nm程度に薄くする。しかし、このように厚さTH1を薄くすると、電荷蓄積膜EC100のうち絶縁膜IF1との界面付近に形成される電子トラップ位置ET100(図22参照)と、半導体基板SBの上面との距離が短くなる。そのため、書込み状態、すなわち電子注入後のデータ保持時に、電子が、電荷蓄積膜EC100から、半導体基板SBに、トンネルしやすい。したがって、比較例1の半導体装置の適用範囲は、例えば、85℃の使用温度で、10年のデータ保持期間および10万回のデータ書き換え回数を可能とする、いわゆる民生品用途に限られる。
言い換えれば、比較例1の半導体装置では、電荷蓄積膜EC100に電子が注入され、データ“0”が書き込まれた書き込み状態において、電荷蓄積膜EC100に電子を注入しやすいものの、電荷蓄積膜EC100から半導体基板SBに電子がトンネルして逃げやすい。したがって、書込電圧が10V未満の場合、書込電圧が10Vを超える場合に比べ、電荷蓄積膜EC100に電子が少ししか注入されず、電荷蓄積膜EC100に注入された電子が時間経過に伴って半導体基板SBに多く逃げていく。
そのため、書込電圧が10V未満の場合、例えば10年のデータ保持期間後では、電荷蓄積膜EC100にホールが注入され、データ“0”が消去されて“1”となった消去時の閾値電圧と、書込時の閾値電圧との電圧差は、書込電圧が10Vを超える場合に比べ、小さくなる。また、消去状態においては、電荷蓄積膜EC100から半導体基板SBにホールがトンネルして逃げやすい。
一方、本実施の形態1の半導体装置では、電荷蓄積部ECP100が、2層の電荷蓄積膜EC1およびEC2と、その間に配置された1層の絶縁膜IFEと、からなる。これにより、本実施の形態1では、データ保持特性に有利な新たな電子トラップ位置ET2(図23参照)を、確保することができる。そして、比較例1に比べ、電子トラップ位置を、半導体基板SBの上面から例えば4nm程度離れた位置まで遠ざけることができる。
また、本実施の形態1の半導体装置では、この新たに設けられた電子トラップ位置ET2から半導体基板SBに電子が逃げにくい。そのため、本実施の形態1では、比較例1に比べ、書込時の閾値電圧がデータ保持期間の経過に伴って減衰する割合、すなわち減衰率が小さくなる。
また、図30に示すように、書込電圧が10V未満の場合の書込時の閾値電圧の減衰率は、書込電圧が10Vを超える場合の書込時の閾値電圧の減衰率よりも、小さい。すなわち、本実施の形態1では、比較例1とは異なり、書込時の閾値電圧の減衰率が小さくなる効果は、書込電圧の絶対値が小さくなるほど、大きくなる。
なお、半導体装置の製造工程のプロセス条件によっては、電荷蓄積膜EC2のうち絶縁膜IFEとの界面付近に負の固定電荷が発生し、イントリンシックな閾値電圧Vthiが少し高くなることもある。このとき、図29および図30に示すように、実施の形態1の閾値電圧Vthiは、比較例1の閾値電圧Vthiよりも高い。
また、本実施の形態1の半導体装置では、この新たに設けられた電子トラップ位置ET2から半導体基板SBにホールが逃げにくい。そのため、本実施の形態1では、比較例1に比べ、消去時の閾値電圧がデータ保持期間の経過に伴って減衰する割合、すなわち減衰率が小さくなる。
したがって、本実施の形態1では、書込電圧が10V未満の場合、例えば10年のデータ保持期間後では、電荷蓄積膜EC2にホールが注入され、データ“0”が消去されて“1”となった消去時の閾値電圧と、書込時の閾値電圧との電圧差は、比較例1に比べ、大きくなる。
さらに、本実施の形態1の半導体装置では、データを消去する際に、ホールに、半導体基板SBから電荷蓄積膜EC2まで容易にダイレクト・トンネルさせることができる。そのため、電荷蓄積膜EC2に、ホールを効率よく注入することができ、ホールをより多く蓄積することができる。
これらの効果により、本実施の形態1では、比較例1に比べ、主として電荷蓄積膜EC2からなる電荷蓄積部ECPの厚さを、比較例1における電荷蓄積部ECP100の厚さよりも薄くすることができる。そのため、電荷蓄積部ECPの厚さを薄くするスケーリングの効果によって、書込電圧を例えば10V程度以下に下げることが可能である。言い換えれば、本実施の形態1では、MFN(Modified Fowler-Nordheim)低電圧書き込みが可能となる。
<I/O回路面積の低減について>
次に、本実施の形態1の半導体装置におけるI/O回路面積の低減について、説明する。ここでは、検討例1〜検討例5を例示し、アドオン回路としてMONOS型トランジスタからなるメモリセルが主回路にアドオンされる場合において、MONOS型トランジスタに必要な書込・消去電圧と、その書込・消去電圧に対応した耐圧と、アドオンされる主回路のベースプロセスと、の関係を検討する。
図31は、書込・消去電圧、耐圧、および、主回路のベースプロセスとの関係を説明するための表である。主回路のベースプロセスとは、I/O回路6(図1参照)に含まれる高耐圧MISFETのベースプロセスを意味し、この高耐圧MISFETのベースプロセスは、I/O回路の電源電圧に依存する。そして、図31において、例えば13V−IOとは、主回路のベースプロセスが、13Vの電源電圧を有するI/O回路に含まれる高耐圧MISFETのベースプロセスであることを意味する。
比較例1の半導体装置では、電荷蓄積部ECP100が1層の電荷蓄積膜EC100からなるため、MONOS型トランジスタの書込・消去電圧として、絶対値が相対的に大きい±13.5Vの電圧が必要である。このような場合、図31の検討例1で「13V−IO」として表記されるように、13.5Vの耐圧を有し、13.5Vの電源電圧を有するI/O回路を用いる場合に、MONOS型トランジスタの書込・消去動作が可能となる。また、回路設計を工夫することにより、図31の検討例2で「5V−IO」として表記されるように、8Vの耐圧を有し、5Vの電源電圧を有するI/O回路を用いる場合でも、MONOS型トランジスタの書込・消去動作が可能となる。
一方、本実施の形態1の半導体装置では、電荷蓄積部ECPが、2層の電荷蓄積膜EC1およびEC2と、その間に配置された1層の絶縁膜IFEと、からなる。そのため、MONOS型トランジスタの書込・消去電圧が、絶対値が相対的に小さい±10Vの電圧で足りる。このような場合、図31の検討例3で「3.3V−IO」として表記されるように、5Vの耐圧を有し、3.3Vの電源電圧を有するI/O回路を用いる場合に、MONOS型トランジスタの書込・消去動作が可能となる。
また、MONOS型トランジスタの書込・消去電圧を、さらに低電圧である±8Vの電圧に下げることができれば、図31の検討例5で「2.5V−IO」として表記されるように、4Vの耐圧を有し、2.5Vの電源電圧を有するI/O回路を用いる場合でも、MONOS型トランジスタの書込・消去動作が可能となる。なお、MONOS型トランジスタの書込・消去電圧が、±10Vの電圧である場合でも、回路設計を工夫することにより、図31の検討例4で「2.5V−IO」として表記されるように、4Vの耐圧を有し、2.5Vの電源電圧を有するI/O回路を用いる場合に、MONOS型トランジスタの書込・消去動作が可能となる。
I/O回路の電源電圧が13V、5V、3.3V、2.5Vと下がるのに伴って、I/O回路を含めた主回路の面積が縮小する。したがって、本実施の形態1の半導体装置では、I/O回路の電源電圧が13Vまたは5Vである比較例1に比べ、I/O回路の電源電圧を3.3Vまたは2.5Vに小さくすることができ、I/O回路を含めた主回路の面積を縮小することができる。したがって、主回路の面積が縮小される分、他の機能を有する回路をアドオンすることができるなど、半導体装置としての半導体チップの面積の効率化を図ることが可能となる。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
本実施の形態1の半導体装置の製造方法では、半導体基板SB上に、絶縁膜IF1と、絶縁膜IF1上の電荷蓄積膜EC1と、電荷蓄積膜EC1上の絶縁膜IFEと、絶縁膜IFE上の電荷蓄積膜EC2と、電荷蓄積膜EC2上の絶縁膜IF2と、からなる絶縁膜部IFPを形成する。次いで、絶縁膜部IFP上に、導電膜CF1を形成し、導電膜CF1および絶縁膜部IFPをパターニングして、ゲート電極CGおよびゲート絶縁膜GIMを形成する。電荷蓄積膜EC1は、シリコンおよび窒素を含有し、絶縁膜IFEは、シリコンおよび酸素を含有し、電荷蓄積膜EC2は、シリコンおよび窒素を含有する。絶縁膜IFEの厚さTHIEは、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも薄く、電荷蓄積膜EC2の厚さTHE2は、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも厚い。また、絶縁膜IFEは、水を含む処理液を用いて電荷蓄積膜EC1の上面を処理することにより、形成される。
これにより、電荷蓄積部ECPの厚さ方向における中心位置よりも半導体基板SB側に、シリコンと酸素とを含有する絶縁膜IFEを、短時間で膜厚制御性よく形成することができる。そのため、MONOS型トランジスタからなるメモリセルを備えた半導体装置において、書込・消去電圧の絶対値を小さくし、データ保持特性を向上させ、かつ、半導体装置の製造工程におけるスループットを向上させることができる。
(実施の形態2)
実施の形態1の半導体装置の製造方法では、処理液として純水を用いて半導体基板SBを液処理することにより、電荷蓄積膜EC1上に、絶縁膜IFEを形成した。それに対して、実施の形態2の半導体装置の製造方法では、オゾン水、過酸化水素水を含む処理液など、水を含む各種の処理液を用いて半導体基板SBを液処理することにより、電荷蓄積膜EC1上に、絶縁膜IFEを形成する。
なお、本実施の形態2の半導体装置の構造は、実施の形態1の半導体装置の構造と同様である。
<半導体装置の製造工程>
図32は、実施の形態2の半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図32は、図6のステップS4に含まれる工程を示す。
本実施の形態2の半導体装置の製造方法では、実施の形態1の半導体装置の製造方法と同様に、まず、図6のステップS1〜ステップS3の工程を行った後、図7のステップS21およびステップS22と同様の工程(図32のステップS31およびステップS32)を行う。これにより、図10〜図13に示すように、絶縁膜部IFPのうち、絶縁膜IF1と、電荷蓄積膜EC1と、を形成する。
次に、図12および図13に示すように、水を含む処理液を用いた液処理、すなわち湿式処理により、絶縁膜IFEを形成する(図32のステップS33)。このステップS33では、図7のステップS23の工程と同様に、メモリ形成領域MRで、電荷蓄積膜EC1上に、絶縁膜IFEを形成する。絶縁膜IFEは、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜であり、例えば酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる。
このステップS33でも、図7のステップS23の工程と同様に、まず、ステップS32が行われた後の半導体基板SBを、液処理装置(図示せず)に設けられたウェハステージ(図示せず)により保持する。次に、ウェハステージとともに半導体基板SBを回転させた状態で、液処理装置に設けられたノズル(図示せず)から半導体基板SBの上面PSに、例えば30秒程度、例えば室温すなわち23℃程度に維持された処理液を供給する。そして、供給された処理液により、例えば窒化シリコンからなる電荷蓄積膜EC1の上面を液処理、すなわち湿式処理することにより、電荷蓄積膜EC1上に、厚さTHIEを有する絶縁膜IFEを形成する。
一方、本実施の形態2では、処理液として、オゾン(O3)水、過酸化水素(H2O2)水を含む処理液、フッ酸を含む処理液など、水を含む各種の処理液を用いることができる。このうち、オゾン(O3)水、過酸化水素(H2O2)水を含む処理液は、酸化膜を形成するための処理液であり、フッ酸を含む処理液は、酸化膜を除去するための処理液である。
処理液として、オゾン水を用いる場合には、半導体基板SBの上面PSに、例えば10秒程度、例えば室温すなわち23℃に維持された処理液を供給することができる。また、オゾン水の濃度を、1〜100mg/Lとすることができる。
また、過酸化水素水を含む処理液として、硫酸過水(Sulfuric acid-Hydrogen Peroxide Mixture:SPM)、アンモニア過水(Ammonium Hydroxide-Hydrogen Peroxide Mixture:APM)、または、塩酸過水(Hydrochloride-Hydrogen Peroxide Mixture:HPM)を用いることができる。そして、過酸化水素水を含む処理液を用いる場合には、半導体基板SBの上面PSに、例えば10分程度、例えば23〜160℃程度に維持された処理液を供給することができる。
ステップS33で処理液として用いられるオゾン水、および、過酸化水素水を含む処理液のいずれも、ステップS23で用いられる処理液としての純水に比べると、酸化力が強い。すなわち、ステップS33における絶縁膜IFEの形成方法は、ステップS23における絶縁膜IFEの形成方法に比べ、電荷蓄積膜EC1の上面に、酸化膜としての絶縁膜IFEを、より積極的に形成するものである。そのため、処理液としてオゾン水、および、過酸化水素水を含む処理液を用いる場合には、例えば処理液を供給する時間を短くすることができる。
なお、ステップS33の第1変形例として、オゾン水、および、過酸化水素水を含む処理液のうち、ある種類の処理液を用いて電荷蓄積膜EC1の上面を液処理する工程と、他の種類の処理液または純水を用いて電荷蓄積膜EC1の上面を液処理する工程と、を組み合わせることもできる。
あるいは、ステップS33の第2変形例として、純水、オゾン水、または、過酸化水素水を含む処理液、のうち、いずれかを用いて電荷蓄積膜EC1の上面を液処理する工程(第1工程)と、フッ酸を含む処理液を用いて電荷蓄積膜EC1の上面を液処理する工程(第2工程)と、を組み合わせることもできる。フッ酸を含む処理液として、例えばバッファードフッ酸(Buffered Hydrofluoric Acid:BHF)を用いることもできる。
第2工程で、フッ酸を含む処理液を用いて電荷蓄積膜EC1の上面を液処理することにより、第1工程で、電荷蓄積膜EC1の上面に形成された極薄の酸化膜を除去することができる。したがって、例えば第2工程を行って、電荷蓄積膜EC1の上面を清浄化した後、第1工程を行って酸化膜を形成することにより、電荷蓄積膜EC1と絶縁膜IFEとの接合を良好にしつつ、電荷蓄積膜EC1上に絶縁膜IFEを形成することができる。
また、例えば第1工程と第2工程とを交互に繰り返すことにより、電荷蓄積膜EC1上に絶縁膜IFEを形成することもできる。これにより、電荷蓄積膜EC1の上面で表層をエッチングしながら絶縁膜IFEを形成することになるので、電荷蓄積膜EC1と絶縁膜IFEとの接合をさらに良好にしつつ、電荷蓄積膜EC1上に絶縁膜IFEを形成することができる。
ステップS33でも、ステップS23と同様に、絶縁膜IFEの厚さは、少なくとも1原子層以上であるか、または、0.1nmよりも厚い。また、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも薄い。さらに、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、絶縁膜IF1の厚さTH1よりも薄い。
すなわち、ステップS33でも、ステップS23と同様に、上記した液処理により、短時間で膜厚制御性よく極薄の絶縁膜IFEを形成することができる。
そして、純水の供給を停止した後、例えば20秒程度、さらに半導体基板SBを回転して振り切り乾燥し、乾燥処理を行う。その後、半導体基板SBの回転を停止し、半導体基板SBをウェハステージから取り外す。
また、処理液により半導体基板SBを液処理することにより、電荷蓄積膜EC1の上面に付着した異物を除去することができ、電荷蓄積膜EC1の上面を滑らかにすることができる。そのため、MONOS型トランジスタの信頼性を向上させることができる。
次に、図7のステップS24およびステップS25と同様の工程(図32のステップS34およびステップS35)を行って、絶縁膜IF1と、電荷蓄積膜EC1と、絶縁膜IFEと、電荷蓄積膜EC2と、絶縁膜IF2と、を含む絶縁膜部IFPを形成することができる。
その後、図6のステップS5〜ステップS11の工程を行って、図3に示した実施の形態1の半導体装置と同様の半導体装置を形成することができる。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
本実施の形態2の半導体装置の製造方法では、実施の形態1の半導体装置の製造方法と同様に、絶縁膜IFEは、水を含む処理液を用いて電荷蓄積膜EC1の上面を処理することにより、形成される。そのため、本実施の形態2でも、実施の形態1と同様の効果を有する。
一方、本実施の形態2では、処理液として、オゾン水、または、過酸化水素水を含む処理液を用いることができる。オゾン水、および、過酸化水素水を含む処理液のいずれも、実施の形態1で用いられる処理液としての純水に比べると、酸化力が強い。そのため、本実施の形態2では、実施の形態1に比べ、処理液を供給する時間を短くすることができる。または、本実施の形態2では、実施の形態1に比べ、データ保持特性をさらに向上させることができ、半導体装置の性能をさらに向上させることができる。
あるいは、本実施の形態2では、処理液として、フッ酸を含む処理液を用いることができる。そのため、酸化膜を形成するための液処理を行う工程と、酸化膜を除去するためのフッ酸を含む処理液を供給して液処理を行う工程と、を組み合わせることにより、電荷蓄積膜EC1と絶縁膜IFEとの接合を良好にすることができる。
(実施の形態3)
実施の形態1の半導体装置の製造方法では、処理液を用いて半導体基板SBを液処理することにより、電荷蓄積膜EC1上に、絶縁膜IFEを形成した。それに対して、実施の形態3の半導体装置の製造方法では、成膜装置を用いて絶縁膜IFEを形成する。
なお、本実施の形態3の半導体装置の構造は、実施の形態1の半導体装置の構造と同様である。
<半導体装置の製造工程>
図33は、実施の形態3の半導体装置の製造工程の一部を示すプロセスフロー図である。図33は、図6のステップS4に含まれる工程を示す。
本実施の形態3の半導体装置の製造方法では、実施の形態1の半導体装置の製造方法と同様に、まず、図6のステップS1〜ステップS3の工程を行った後、図7のステップS21およびステップS22と同様の工程(図33のステップS41およびステップS42)を行う。これにより、図10〜図13に示すように、絶縁膜部IFPのうち、絶縁膜IF1と、電荷蓄積膜EC1と、を形成する。
次に、図12および図13に示すように、絶縁膜IFEを形成する(図33のステップS43)。このステップS43では、図7のステップS23の工程とは異なり、メモリ形成領域MRで、半導体基板SBの上面PSに、成膜装置を用いて絶縁膜IFEを形成する。絶縁膜IFEは、シリコンおよび酸素を含有する絶縁膜であり、例えば酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる。
好適には、絶縁膜IFEを、ALD法により形成することができる。ALD法では、例えば、前駆体ガスの分子を化学吸着させて1原子層を形成する工程と、余剰の前駆体ガスの分子をパージして除去する工程と、を交互に繰返すことによって、1原子層ずつ積み上げて膜を成膜する。LPCVD法では、例えば酸化シリコンからなり、均質な絶縁膜IFEを形成するために、通常600℃以上の温度が必要になるが、ALD法では、600℃未満の例えば400℃程度の低温でも、酸化シリコンからなり、均質な絶縁膜IFEを形成することができる。
また、図7のステップS22と同様に、ステップS42で、電荷蓄積膜EC1を、成膜装置の内部に設けられた成膜室の内部でALD法により600℃未満の例えば400℃程度の低温で形成する場合には、ステップS43で、その成膜室の内部で連続して絶縁膜IFEを形成することができる。そのため、半導体装置の製造工程における単位時間当たりに処理可能な半導体基板の枚数、すなわちスループットを向上させることができ、受注から製品供給までの所要時間であるTAT(Turn Around Time)を短縮することができる。
ステップS43でも、ステップS23と同様に、絶縁膜IFEの厚さは、少なくとも1原子層以上であるか、または、0.1nmよりも厚い。また、絶縁膜IFEの厚さTHIEは、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも薄い。
すなわち、ステップS43でも、ステップS23と同様に、短時間で膜厚制御性よく極薄の絶縁膜IFEを形成することができる。
なお、ALD法に代え、例えばPECVD法などにより、LPCVD法または熱CVD法などにおける成膜温度である600℃未満の、例えば400℃程度の低温で、例えば窒化シリコンからなる絶縁膜IFEを形成することができる。電荷蓄積膜EC1について前述したのと同様に、このような600℃未満の低温で絶縁膜IFEを形成する成膜装置、すなわち低温化成膜装置を用いて形成され、シリコンおよび酸化を含有する絶縁膜を、「低温化酸化膜」と称する。このとき、ステップS43では、低温化酸化膜としての電荷蓄積膜EC1を、低温化成膜装置を用いて600℃未満の例えば400℃程度の低温で形成することになる。
次に、図7のステップS24およびステップS25と同様の工程(図33のステップS44およびステップS45)を行って、絶縁膜IF1と、電荷蓄積膜EC1と、絶縁膜IFEと、電荷蓄積膜EC2と、絶縁膜IF2と、を含む絶縁膜部IFPを形成することができる。
その後、図6のステップS5〜ステップS11の工程を行って、図3に示した実施の形態1の半導体装置と同様の半導体装置を形成することができる。
<本実施の形態の主要な特徴と効果>
本実施の形態3の半導体装置の製造方法では、半導体基板SB上に、絶縁膜IF1と、絶縁膜IF1上の電荷蓄積膜EC1と、電荷蓄積膜EC1上の絶縁膜IFEと、絶縁膜IFE上の電荷蓄積膜EC2と、電荷蓄積膜EC2上の絶縁膜IF2と、からなる絶縁膜部IFPを形成する。次いで、絶縁膜部IFP上に、導電膜CF1を形成し、導電膜CF1および絶縁膜部IFPをパターニングして、ゲート電極CGおよびゲート絶縁膜GIMを形成する。電荷蓄積膜EC1は、シリコンおよび窒素を含有し、絶縁膜IFEは、シリコンおよび酸素を含有し、電荷蓄積膜EC2は、シリコンおよび窒素を含有する。絶縁膜IFEの厚さTHIEは、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも薄く、電荷蓄積膜EC2の厚さTHE2は、電荷蓄積膜EC1の厚さTHE1よりも厚い。また、絶縁膜IFEは、600℃未満の温度でCVD法により形成される。
これにより、本実施の形態3でも、実施の形態1と同様に、電荷蓄積部ECPの厚さ方向における中心位置よりも半導体基板SB側に、シリコンと酸素とを含有する絶縁膜IFEを、短時間で膜厚制御性よく形成することができる。そのため、本実施の形態3でも、実施の形態1と同様に、MONOS型トランジスタからなるメモリセルを備えた半導体装置において、書込・消去電圧の絶対値を小さくし、データ保持特性を向上させ、かつ、半導体装置の製造工程におけるスループットを向上させることができる。
一方、本実施の形態3では、成膜装置の内部に設けられた成膜室の内部で電荷蓄積膜EC1を形成した後、当該成膜室の内部で連続して絶縁膜IFEを形成することができる。そのため、実施の形態1に比べ、半導体装置の製造工程におけるスループットをさらに向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。