JP2015131308A - 管曲げ加工用マンドレル装置および管の曲げ加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】保持部11と駒部12を有し、保持部11の一端部に、リンク部材13を介して、駒部12を連結し、保持部11に対して駒部12を屈折自在に構成するマンドレル10を備え、マンドレル10を管材2に挿通した状態で、所定の曲げ半径および曲げ角度で管材2を曲げ加工するマンドレル装置1であって、駒部12は、曲げ加工の際に管材2の外R側に形成される伸張部4を、管材2の内側から全面的に支持する外R支持部12Xを備え、外R支持部12Xは、管材2を所定の曲げ半径で曲げ加工する際の管材2の内径たる円を、軸部23aの軸心回りに回転させた場合の軌跡により形成されるドーナツ状体の外R側の表面の部分形状と略一致する曲面形状を有する。
【選択図】図2
Description
特許文献1に示されたマンドレル装置は、アルミニウム製のドアレール用押出型材を曲げ加工するための装置であり、第1マンドレルピースの先端部に第2マンドレルピースが連結用片によって屈折自在に連結される構成のマンドレルを備えている。
そして斯かる構成のマンドレル装置では、ドアレール用押出型材に対して曲率半径が非常に小さい曲げ加工を行う場合であっても、ワーク内で、その曲がりに追従して第2マンドレルピースが屈折し、当該ワークに対して凹みのない曲がり部を形成することを可能にしている。
まず始めに、本発明の一実施形態に係るマンドレル装置の全体構成について、図1〜図5を用いて説明をする。
図1に示す如く、本発明の一実施形態に係るマンドレル装置1は、曲げ加工の対象ワークたる管材2を曲げ加工するための装置(即ち、管曲げ加工用マンドレル装置)であり、マンドレル10、曲げ型20、押し型30等を備えている。
そして、マンドレル10は、管材2の管内に挿通された状態で、管材2に曲げ応力が付与されることで、その管材2の曲げ方向に駒部12を傾斜させることができるように構成され、管材2を曲げ加工するに際して、管材2の湾曲した部位を、内側から支持することができるように構成されている。
曲げ型20では、押さえ型21とワイパー22によって、管材2を保持するための保持部20aを構成しており、回転型23とクランパー24によって、管材2に対して曲げ応力を付与するための部位である応力付与部20bを構成している。
また、保持部20aは、押さえ型21とワイパー22を閉じた状態において、押さえ型21を保持孔20cの軸方向に対して平行に変位させることができるように構成しており、押さえ型21を変位させることによって、保持部20aにおける管材2に対する保持位置を、変更することができる。
また、軸部23aは、該軸部23aの周側面に管材2の内R部を沿わせることによって、曲げ加工部3における内側のR部分を形成する役割を果たす。
そしてマンドレル装置1では、曲げ型20の軸部23a周りの回動角度が管材2の曲げ角度となり、軸部23aの軸心位置から管材2の軸心までの距離が曲げ半径となる。
伸張部4は、曲げ加工時に付与される引張応力とのバランスに応じて引き延ばされるとともに、その後、引っ張られる側に向けて変位する。仮にこのとき、伸張部4に対する内側からの支持が無いと、伸張部4は、管材2の半径方向内側に向けて凹んだり、あるいは、伸張部4に割れが生じたりする場合がある。
圧縮部5は、曲げ加工時に付与される圧縮応力とのバランスに応じて圧縮されるとともに、その後、引っ張られる側に向けて変位する。仮にこのとき、圧縮部5に対する内側からの支持が無いと、圧縮部5において、しわが生じることになる。
図3には、直管状の管材2の内部にマンドレル10を挿通している状態を示している。
図3に示す如く、保持部11の一端部には、リンク部材13の一端を収容し保持するための凹部11aが形成されており、該凹部11aにおいて、リンク部材13を回転可能に軸支するための軸部11bが設けられている。
保持部11の他端部(後端部)には、駆動ロッド14を接続しており、保持部11と駆動ロッド14の各軸心を一致させている。
駆動ロッド14は、図示しないアクチュエータ等の往復駆動機構に支持されており、該駆動ロッド14を軸方向に往復変位させることができるように構成している。これにより、保持部11も軸方向に往復変位させることができるように構成している。
また、駒部12の後端部は、外R側に向けて後方に長くなるように傾斜させており、外R側の先端に後端頂部12cを設け、また、内R側の先端に後端部12dを設ける構成としている。
駒部12は、図2(a)に示すように、左回りに回動させたときには、後端頂部12cが切欠き部11cに収容されるように構成されており、駒部12における軸部12bから保持部11側への延設長さが確保されるように構成している。
曲げ加工部3とは、管材2における湾曲された(直管状でなくなった)部位であり、図4に示す90度に曲げられた管材2においては、図4中の範囲Xが曲げ加工部3に該当する。
範囲Pは、曲げ型20の回転軸たる軸部23aの軸心を通り保持孔20cの軸心方向に垂直な面による管材2の断面位置を起点としている。また範囲Pは、曲げ型20の軸部23aの軸心と駒部12の軸部12bの軸心を通る面による保持孔20dの軸心方向に垂直な面による管材2の断面位置を概ねの終点としている。
第一の実施形態に係る駒部12は、稜線Sを境界として、曲率半径が異なる二つの側面を有しており、一方を曲げ加工後の管材2の形状における外R側内周面の形状に対応した部位である外R支持部12Xとして規定し、他方を曲げ加工前の管材2の形状(直管状)における管内周面の曲率半径に対応した部位である内R支持部12Yとして規定している。
尚、外R支持部12Xの面形状は、管材2を所定の曲げ半径で曲げ加工する際の管材2の内径たる円を、曲げ加工時における軸心である軸部23aの軸心回りに回転させた場合の軌跡により形成されるドーナツ状体を所定の範囲(90度以上の範囲)で区切った部分形状における外R側の表面と略一致する曲面形状を有しており、内R支持部12Yの面形状は、円柱表面の一部分の形状に一致する。
また、内R支持部12Yは、管材2に形成される圧縮部5を内周面側から支持するための部位である。
滑り部6は、管材2において形成された伸張部4が駒部12(より詳しくは外R支持部12X)に沿って滑りながら変位する部位である。
尚、管材2を曲げ加工する場合において、滑り部6では、管材2の伸張・圧縮等はほとんど生じない。
また図4に示す状態において、駒部12の外R支持部12Xは、管材2の伸張部4よりも先を含む範囲をカバーして当接している。
さらに図4に示す状態において、駒部12の内R支持部12Yは、図4における右回りに保持部11側に向けて回動され、曲げ加工の進展に伴って、保持部11の先端部11dと駒部12の内R側に存在している後端部12dの隙間を狭めるように変位している。
図5(b)には、第二の実施形態に係る駒部16を示している。
第二の実施形態に係る駒部16は、稜線S1を境界として外R支持部16Xと内R支持部16Yを備えるとともに、稜線S2・S3を境界として曲面部16Zを備えている。
このような曲面部16Zを備える駒部16は、複数の曲げ加工を連続して行うような場合の使用に適している。
また、内R支持部16Yは、管材2に形成される圧縮部5を内周面側から支持するための部位である。
さらに、曲面部16Zは、稜線S2を基準として外R支持部16Xと略線対称となる外面形状に形成される部位である。
また、内R支持部16Yの形状は、先述した駒部12の内R支持部12Yの後端部の形状と共通しており、ドーナツ状体の外R側の部分形状に略一致する面形状を有している。
マンドレル装置1を用いて管材2を曲げ加工をするときには、曲げ加工をする前の準備として、まず直管状の管材2を曲げ型20の保持部20aおよび応力付与部20bにセットするとともに(図1参照)、図6(a)に示すように、管材2の内部にマンドレル10を挿入しておく。
この状態では、保持部11の先端部11dの位置が、起点Mを通る面に略一致しており、駒部12の後端頂部12cは、保持部11の切欠き部11cに収容された状態となっている。
そして、この状態から、管材2に対して徐々に曲げ応力を付与していくことで曲げ加工を行う構成としている。
このような曲げ始めの状態では、起点をMとして、起点Mの近傍で変形が始まる。そして、外R側の伸張部4では、管材2が芯金部11と駒部12に接触していない範囲Pで、大きな引張変形が生じる。これにより、外R側の伸張部4は、範囲Qで駒部12の外R側支持部12Xになつく。
尚、ここで言う「なつく」とは、管材2が駒部12の形状に沿うように変形することを意味している。
そして、この曲げ始めの状態では、伸張部4の範囲Pと曲げ加工部3の範囲Xが未だ一致している。
また、この曲げ始めの状態では、圧縮部5の内側には、先端部11dと後端部12dの間に未だ隙間が存在しているため、押し型30(図1参照)による押圧力Tを、前記隙間に起因して管材2の圧縮部5にしわが生じない程度の大きさに抑制している。
尚、ここで言う「曲げ始め」とは、曲げ加工を開始してから、後述する「定常状態」に至るまでの期間を指している。
また、駒部12は、軸部12b回りに回動され、後端頂部12cが保持部11の切欠き部11cに収容された状態でありながら若干浮き上がった状態に移行している。
この状態は、曲げ始めの状態に該当している。
また、この状態では、範囲Pは縮小し、駒部12の外R支持部12Xになつく範囲Qは拡大する。
またこの状態においても、圧縮部5の内側には、先端部11dと後端部12dの間に未だ隙間が存在しているため、押し型30(図1参照)による押圧力Tを、前記隙間に起因して管材2の圧縮部5にしわが生じない程度の大きさに抑制している。
また、駒部12は、軸部12b回りに回動され、後端頂部12cが切欠き部11cから外部に露出した状態に移行している。尚、この状態では、後端頂部12cは未だ、管材2の内壁には接触していない。
図7(a)の状態に至ると、範囲Pは最小となる。一方なつく範囲Qは、曲げ角X全域に達する。
尚、以下では、伸張部4の全体が駒部12の外R支持部12Xになついている状態を「定常状態」と呼ぶものとして規定する。
また、駒部12は、軸部12b回りにさらに回動され、後端頂部12cが管材2の内壁に接触する状態に移行している。
このとき、後端頂部12cは、起点Mを含む範囲において管材2に接触しており、後端頂部12cを含む外R支持部12Xによって、伸張部4の全範囲を確実に支持するように構成されている。
この状態では、隙間に起因する圧縮部5のしわが生じにくいため、押し型30(図1参照)による押圧力Tを、この時点から大きくするように構成している。即ち、押し型30による押圧力Tは、「曲げ始め」の間はしわが生じない程度に小さく抑えておき、「定常状態」に移行したときから大きくして、曲げ加工部3における管材2の肉厚減少を抑制する構成としている。
図7(b)に示す状態では、範囲Pは最小を保ち、なつく範囲Qは角度Xとともに拡大する。
マンドレル装置1を用いた管材2の曲げ加工において、「定常状態」では、管材2の伸張部4の全面に対して、外R支持部12Xがなついている状態でありながら、外R支持部12Xに沿って滑りながら曲げ加工がさらに進展していく。
マンドレル装置1を用いた管材2の曲げ加工は、曲げ角度が90度に至ったところで、管材2の曲げ加工を完了する。
また、マンドレル装置1を用いた管材2の曲げ加工は、曲げ角度が約30度となった以降においては、最後まで「定常状態」が維持され、内R側においては、ほとんど隙間の無い状態が維持され、押し型30(図1参照)による押圧力Tを、大きくした状態で、曲げ加工を進展させることができる。
マンドレル装置1を用いて管材2を曲げ加工をするときには、曲げ加工をする前の準備として、まず直管状の管材2を曲げ型20の保持部20aおよび応力付与部20bにセットするとともに(図1参照)、図8(a)に示すように、管材2の内部にマンドレル15を挿入しておく。
この状態では、保持部11の先端位置が、起点Mを通る面に略一致しており、駒部16の後端頂部16cは、保持部11の切欠き部11cに収容された状態となっている。
そして、この状態から、管材2に対して徐々に曲げ応力を付与していくことで、曲げ加工を行う構成としている。
図8(b)の状態に至るまでは、伸張部4は、全面的に駒部16の外R支持部16Xになついている。
また、駒部16は、軸部16b回りにさらに回動され、後端頂部16cが管材2の内壁に接触する状態に移行している。
このとき、後端頂部16cは、伸張部4の起点Mを含む範囲において管材2に接触しており、後端頂部16cを含む外R支持部16Xによって、伸張部4の全範囲を確実に支持するように構成されている。
この状態では、隙間に起因する圧縮部5のしわが生じにくいため、押し型30(図1参照)による押圧力Tを、この時点から大きくしていくように構成している。
また、マンドレル装置1を用いた管材2の曲げ加工は、マンドレル15を用いた場合であっても、曲げ角度が約30度となった以降においては、最後まで「定常状態」が維持され、内R側においては、ほとんど隙間の無い状態が維持され、押し型30(図1参照)による押圧力Tを、大きくした状態で、曲げ加工を進展させることができる。
しかしながら、マンドレル15を用いた結果、範囲Qが多少狭くなったとしても、曲げ加工部3の品質が大きく低下することはないため、マンドレル10を用いたマンドレル装置1と同様に、マンドレル15を用いたマンドレル装置1も、凹み、割れ、しわ等の不具合防止に有効である。
まず始めに、二つの曲げ加工部3・3を連続して加工する場合のうち、曲げ加工部3・3同士の間に直管部分を設ける場合の曲げ加工方法について、説明をする。
マンドレル15を備えたマンドレル装置1では、このような曲げ加工部3を備える管材2に対して、連続して曲げ加工部3を加工することが可能である。
既に曲げ加工部3を備えている管材2に対して、連続して曲げ加工部3を加工するためには、図9下図に示すように、マンドレル装置1と管材2の相対位置を調整し、マンドレル15が管材2に対して所定の挿入深さで配置されるようにする。
このような配置変更は、例えば、管材2を固定している状態で、マンドレル10および曲げ型20を、押し型30側の軸方向に変位させることによって、実現することができる。
マンドレル15を備えたマンドレル装置1は、駒部16に曲面部16Zを備える構成であり、曲面部16Zと外R支持部16Xが稜線S2に対して対称形である。
尚、この方法で、二つ目の曲げ加工部3を加工する場合、二つの各曲げ加工部3・3の間には、直管状の部位(直管部2a)が形成されている。
曲げ加工後の管材2をできるだけコンパクトにするために、連続する曲げ加工部3・3の間に直管部を設けない加工に対するニーズが存在しているが、マンドレル15を備えるマンドレル装置1を用いれば、このニーズに応えることができる。
図11上図には、マンドレル15を備えたマンドレル装置1によって、90度の角度で既に曲げ加工部3を形成した状態を示している。
マンドレル15を備えたマンドレル装置1は、駒部16に曲面部16Zを備える構成であり、曲面部16Zと外R支持部16Xが稜線S2に対して対称形である。
そして、この方法によれば、二つの各曲げ加工部3・3の間に直管状の部位(図10(c)に示す直管部2a)を設けずに、連続する曲げ加工部3・3を加工することができる。
2 管材
3 曲げ加工部
4 伸張部
5 圧縮部
6 滑り部
10 マンドレル(第一の実施形態)
11 保持部
11c 切欠き部
12 駒部(第一の実施形態)
12c 後端頂部
12X 外R支持部
13 リンク部材
14 駆動ロッド
15 マンドレル(第二の実施形態)
16 駒部(第二の実施形態)
20 曲げ型
30 押し型
Claims (5)
- 保持部と駒部を有し、
前記保持部の一端部に、リンク部材を介して、前記駒部を連結し、前記保持部に対して前記駒部を屈折自在に構成するマンドレルを備え、
前記マンドレルを管材に挿通した状態で、所定の曲げ半径および曲げ角度で前記管材を曲げ加工する管曲げ加工用マンドレル装置であって、
前記駒部は、
曲げ加工の際に前記管材の外R側に形成される伸張された部位である伸張部を、前記管材の内側から支持する支持面を備え、
前記支持面は、
前記管材を前記所定の曲げ半径で曲げ加工する際の前記管材の内径たる円を、曲げ加工時の軸心回りに回転させた場合の軌跡により形成されるドーナツ状体の外R側の表面の部分形状と略一致する曲面形状を有する、
ことを特徴とする管曲げ加工用マンドレル装置。 - 前記駒部の前記支持面は、
前記伸張部の範囲を超えて形成され、
前記管材の外R側において前記伸張部に連続して形成される、前記支持面に沿って滑る部位である滑り部の内周面を支持する、
ことを特徴とする請求項1に記載の管曲げ加工用マンドレル装置。 - 前記駒部は、
外R側の後端部を内R側の後端部に比して後方に突出させた部位である後端頂部を備え、
前記保持部は、
前記一端部において、前記後端頂部を収容する切欠き部を備え、
前記マンドレルが、
直管状の前記管材に挿入されるときには、
前記切欠き部に前記後端頂部が収容され、かつ、
前記管材に曲げ応力が付与されるときには、
前記後端頂部が前記切欠き部から出現するように構成され、
前記管材の曲げ加工が定常状態に至るとき以前に、前記後端頂部が前記伸張部の起点を含む範囲で、前記管材の内周面に対して当接する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の管曲げ加工用マンドレル装置。 - 前記管材に曲げ応力が付与されるときには、
前記管材の曲げ加工が定常状態に至るとき以前に、
前記駒部の内R側の後端部が、
前記保持部の一端部に接近するように構成される、
ことを特徴とする請求項3に記載の管曲げ加工用マンドレル装置。 - 保持部と駒部を有し、
前記保持部の一端部に、リンク部材を介して、前記駒部を連結し、前記保持部に対して前記駒部を屈折自在に構成するマンドレルを用いて、
前記マンドレルを管材に挿通した状態で前記管材を曲げ加工する管の曲げ加工方法であって、
前記管材の曲げ加工が定常状態に至るとき以前に、
前記駒部を、
曲げ加工される前記管材の外R側において伸張される部位である伸張部の内周面に対して全面的に沿わせる、
ことを特徴とする管の曲げ加工方法。
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