JP2015193540A - ロキソプロフェン含有外用固形剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】以下の成分(A)及び(B)を含有する外用固形剤。
(A)ロキソプロフェン又はその塩
(B)2価アルコール
【選択図】なし
Description
上記塗布剤には、外用固形剤(チック剤)、外用液剤(リニメント剤、ローション剤)、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤等があり、これらの中でも、外用固形剤は、適当な容器に収納すれば手や指等を汚さずに薬物を皮膚に塗布することができるため使用に際し不快感を与えにくい形態とされている。
しかしながら、種々の薬物を用いて外用固形剤に製剤化する際、製剤の硬さや保形性に問題が生じることが多く、これまで種々の検討がなされているものの(特許文献1〜6)、いずれも製剤の硬さや保形性が十分満足できるものではなかった。
(A)ロキソプロフェン又はその塩
(B)2価アルコール
また、本発明は、外用固形剤の保存安定剤であって、2価アルコールを有効成分とする保存安定剤を提供するものである。
また、本発明の保存安定剤は、外用固形剤の保存安定能に優れる。
本発明の外用固形剤に含まれるロキソプロフェン又はその塩には、ロキソプロフェンそのもののほか、ロキソプロフェンの薬学上許容される塩、さらにはこれらと水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。この中でも、ロキソプロフェンナトリウム水和物(化学名:Monosodium 2-[4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl]propanoate dihydrate)が好ましい。
ロキソプロフェン又はその塩は公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明の外用固形剤に含まれる2価アルコールは、アルコール性水酸基を2つ有するものを意味する。外用固形剤中に2価アルコールを含有せしめることにより、ロキソプロフェン又はその塩を含有する外用固形剤の変色を抑制することができる。
上記2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等を挙げることができ、これらを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。これらの中でも、保存安定性の観点から、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコールが好ましい。また、その性状として、室温において液状乃至半固形状のものが好ましく、室温において液状のものがより好ましい。
また、(A)ロキソプロフェン又はその塩(ロキソプロフェンナトリウム無水和物換算)と(B)2価アルコールとの含有量の質量比率〔(B)/(A)〕としては、保存安定性の観点から、5〜80が好ましく、15〜60がより好ましく、20〜40がさらに好ましい。
上記他のアルコールとしては、外用固形剤の基剤として機能するものが挙げられる。好ましくは1価アルコール、3価以上のアルコールであり、これのうち1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、1価アルコールの含有量としては、外用固形剤100質量部中、5〜70質量部が好ましく、7〜60質量部がより好ましく、10〜50質量部がさらに好ましく、10〜40質量部がさらに好ましく、10〜30質量部が特に好ましい。また、3価以上のアルコールの含有量としては、外用固形剤100質量部中、5〜80質量部が好ましく、10〜70質量部がより好ましく、20〜60質量部がさらに好ましく、20〜50質量部がさらに好ましく、20〜40質量部が特に好ましい。
また、本発明の外用固形剤は、飽和高級脂肪酸塩(以下、成分(C)ともいう)を基剤として用いることが好ましい。飽和高級脂肪酸塩は、石けんゲル基剤として機能する。
飽和高級脂肪酸塩としては、炭素数12〜22のものが好ましい。例えば、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、ペンタデカン酸塩、パルミチン酸塩、マルガリン酸塩、ステアリン酸塩、イソステアリン酸塩、アラキジン酸塩、ベヘン酸塩等が挙げられ、これらを単独で用いてもよく2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、炭素数14〜22のものがより好ましく、好適な具体例としては、パルミチン酸塩、ミリスチン酸塩、ステアリン酸塩、イソステアリン酸塩が挙げられ、より好ましくは、ステアリン酸塩、イソステアリン酸塩である。
また、斯様な塩としては、アルミニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩等の無機塩が好ましく、ナトリウム塩が特に好ましい。
また、飽和高級脂肪酸塩の好適な具体例としては、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、イソステアリン酸ナトリウム等が挙げられ、より好ましくはステアリン酸ナトリウムである。
また、(A)ロキソプロフェン又はその塩(ロキソプロフェンナトリウム無水和物換算)と(C)飽和高級脂肪酸塩との含有量の質量比率〔(C)/(A)〕としては、外用固形剤としての適度な硬さを付与する観点から、1〜25が好ましく、3〜15がより好ましく、5〜10がさらに好ましい。
本発明の外用固形剤には、テルペン類(以下、成分(D)ともいう)を含有させるのが好ましい。テルペン類はロキソプロフェン含有外用固形剤の形状を保形する作用を有する。テルペン類は特に限定されるものでなく、モノテルペン、セスキテルペン等が挙げられる。
斯様なテルペン類としては、例えば、イソボルネオール、イロン、オシメン、カルベオール、カルボタナセトン、カルボメントン、カルボン、カレン、カロン、カンフェン、カンフル、ゲラニオール、サビネン、サフラナール、シクロシトラール、シトラール、シトロネラール、シトロネル酸、シトロネロール、シネオール、シメン、シルベストレン、イソツジョール、ツジョン、テルピネオール、テルピネン、テルピノレン、トリシクレン、ネロール、ピネン、ピノカンフェオール、ピノール、ピペリテノン、フェランドラール、フェランドレン、フェンチェン、フェンチルアルコール、ペリリルアルコール、ペリリルアルデヒド、ボルネオール、ミルセン、メントール、メントン、ヨノール、ヨノン、リナロール、リモネン等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、保形性の観点から、カンフル、ゲラニオール、シトロネラール、テルピネオール、ボルネオール、メントール、リモネン等が好ましく、カンフル、メントールがより好ましく、dl−カンフル、l−メントール、dl−メントールが特に好ましい。
斯様な精油としては、例えば、アニス油、イランイラン油、イリス油、ウイキョウ油、オレンジ油、カナンガ油、カミツレ油、カヤプト油、カラウェー油、クベブ油、グレープフルーツ油、ケイヒ油、コリアンダー油、サフラン油、サンショウ油、シソ油、シトリオドラ油、シトロネラ油、ショウキョウ油、ショウズク油、樟脳油、ジンジャーグラス油、スペアミント油、セイヨウハッカ油、ゼラニウム油、ダイウイキョウ油、チョウジ油、テレビン油、トウヒ油、ネロリ油、バジル油、ハッカ油、パルマローザ油、ピメント油、プチグレン油、ベイ油、ペニローヤル油、ヘノポジ油、ベルガモット油、ボアドローズ油、ホウショウ油、マジョラン油、マンダリン油、メリッサ油、ユーカリ油、ライム油、ラベンダー油、リナロエ油、レモン油、レモングラス油、ローズ油、ローズマリー油、ローマカミツレ油等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、イランイラン油、ウイキョウ油、オレンジ油、カミツレ油、ケイヒ油、シソ油、シトロネラ油、ショウキョウ油、樟脳油、セイヨウハッカ油、ゼラニウム油、チョウジ油、テレビン油、トウヒ油、ネロリ油、ハッカ油、パルマローザ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ラベンダー油、リナロエ油、レモン油、ローズ油、ローズマリー油、ローマカミツレ油等が好ましく、樟脳油、セイヨウハッカ油、ハッカ油がより好ましく、ハッカ油が特に好ましい。
また、(A)ロキソプロフェン又はその塩(ロキソプロフェンナトリウム無水和物換算)と(D)テルペン類との含有量の質量比率〔(D)/(A)〕としては、保形性の観点から、0.01〜15が好ましく、0.1〜10がより好ましく、0.5〜7が更に好ましい。
上記その他製剤添加物としては、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、クロタミトン、スクワラン、スクワレン、セバシン酸ジエチル、ヒマシ油、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル等の油分;ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エスエル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロマクロゴール、ポリオキシエチレンセチルエーテル等の界面活性剤;オレイルアルコール、ラウリルアルコール等の高級アルコール;塩酸、酢酸ナトリウム水和物、酒石酸、酒石酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム水和物、乳酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム等のpH調節剤;抗酸化剤等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
鎮痛成分としては、例えば、サリチル酸、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル等が挙げられる。
抗炎症成分としては、例えば、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸二カリウム等が挙げられる。
殺菌・消毒成分としては、例えば、チモール等が挙げられる。収れん・保護成分としては、例えば、酸化亜鉛等が挙げられる。
血行促進成分としては、例えば、ニコチン酸ベンジル、ヘパリン類似物質、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
生薬類としては、例えば、アルニカ、鬱金、黄柏、黄連、乾姜、桂皮、紅花、山梔子、セイヨウトチノミ、蕃椒、木天蓼、楊梅皮等及びこれらの抽出物(エキスやチンキ等)が挙げられる。
また、ロキソプロフェン又はその塩は、フェニルプロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤としての消炎鎮痛効果を発揮し、テルペン類は局所刺激作用による鎮痛鎮痒効果を発揮するので、本発明の外用固形剤は医療用医薬品やOTC医薬品として用いることができ、経皮吸収型の鎮痛・抗炎症剤として極めて有用である。対象となる症状、疾患としては、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛、肩こり、肩こりに伴う肩の痛み、腰痛、関節痛、腱鞘炎、肘の痛み、打撲、捻挫、骨折痛、筋肉疲労等が挙げられる。
表1に示すエタノールと水以外の成分をエタノールと水の混液に溶解させ、表1に示す組成の外用固形剤用液を得た。
得られた外用固形剤用液10mLを透明な10Kガラス瓶に充填し室温で固化させて、外用固形剤を得た。
得られた参考例1及び実施例1〜3の外用固形剤は、製造直後はいずれも無色透明であった。これらを80℃で2週間保存して、外用固形剤の色についての経時変化を観察した。
この結果から、ロキソプロフェンナトリウム含有外用固形剤においては、2価のアルコールを用いることが黄色への変色(黄変)を抑制することに寄与することがわかる。
表2に示すエタノールと水以外の成分をエタノールと水の混液に溶解させ、表2に示す組成の外用固形剤用液を得た。
得られた外用固形剤用液10mLを透明な10Kガラス瓶に充填し室温で固化させて、外用固形剤を得た。
得られた外用固形剤は、製造直後無色透明であった。また、これを80℃で1週間保存して、外用固形剤の色についての経時変化を観察したところ、1週間経過後も外観に変化はなかった。
表3に示すエタノールと水以外の成分をエタノールと水の混液に溶解させ、表3に示す組成の外用固形剤用液を得た。
得られた外用固形剤用液10mLを透明な10Kガラス瓶に充填し室温で固化させて、外用固形剤を得た。
得られた外用固形剤は、製造直後無色透明であった。また、これを60℃で3週間保存して、外用固形剤の色についての経時変化を観察したところ、3週間経過後も外観に変化はなかった。
表4に示すエタノールと水以外の成分をエタノールと水の混液に溶解させ、表4に示す組成の外用固形剤用液を得た。
得られた外用固形剤用液10mLを透明な10Kガラス瓶に充填し室温で固化させて、外用固形剤を得た。
得られた外用固形剤は、製造直後無色透明であった。また、これを60℃で3週間保存して、外用固形剤の色についての経時変化を観察したところ、3週間経過後も外観に変化はなかった。
表5に示すエタノールと水以外の成分をエタノールと水の混液に溶解させ、表5に示す組成の外用固形剤用液を得た。
得られた外用固形剤用液10mLを透明な10Kガラス瓶に充填し室温で固化させて、外用固形剤を得た。
得られた参考例2及び実施例7〜9の外用固形剤は、製造直後はいずれも無色透明であった。これらを60℃で1ヶ月間保存して、外用固形剤の色についての経時変化を観察した。
この結果から、ロキソプロフェンナトリウム含有外用固形剤においては、2価のアルコールを用いることが黄色への変色(黄変)を抑制することに大きく寄与していることがわかる。
ブリトン−ロビンソン広域緩衝液(pH7)と無水エタノールを1:1で混合して混液を調製し、表6に示す濃度になるように、ロキソプロフェンナトリウム水和物、l−メントール及びステアリン酸ナトリウムを上記混液に溶解させ、pHを8に調整して外用固形剤用液を得た。
得られた外用固形剤用液10mLを透明な10Kガラス瓶に充填し室温で固化させ、ガラス瓶に充填した外用固形剤を得た。
これを室温で保存して、1ヶ月後の外用固形剤の外観(やせの有無)を肉眼で確認した。「やせ」は外用固形剤とガラス瓶の内壁における間隙の発生の有無により評価した。結果を表6に示した。
一方、l−メントールをさらに含有する外用固形剤(参考例4)は、1ヶ月間保存しても、間隙の発生がみられず、やせは認められなかった。
なお、この結果より、テルペン類であるl−メントールは揮発性の成分であるにもかかわらず、外用固形剤の保形性を高めるものであり、テルペン類はロキソプロフェン又はその塩を含有する外用固形剤の形状保持剤としての作用を有することがわかる。
表7〜10に示す各成分を所望により加熱して溶解し、容器に充填後室温に冷却して、処方1〜20の外用固形剤を製造した。
Claims (7)
- 以下の成分(A)及び(B)を含有する外用固形剤。
(A)ロキソプロフェン又はその塩
(B)2価アルコール - 成分(A)が、ロキソプロフェンナトリウム水和物である請求項1に記載の外用固形剤。
- さらに、(C)飽和高級脂肪酸塩を含有する請求項1又は2に記載の外用固形剤。
- 成分(C)が、炭素数12〜22の飽和高級脂肪酸塩である請求項3に記載の外用固形剤。
- さらに、(D)テルペン類を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の外用固形剤。
- 成分(D)が、イソボルネオール、イロン、オシメン、カルベオール、カルボタナセトン、カルボメントン、カルボン、カレン、カロン、カンフェン、カンフル、ゲラニオール、サビネン、サフラナール、シクロシトラール、シトラール、シトロネラール、シトロネル酸、シトロネロール、シネオール、シメン、シルベストレン、イソツジョール、ツジョン、テルピネオール、テルピネン、テルピノレン、トリシクレン、ネロール、ピネン、ピノカンフェオール、ピノール、ピペリテノン、フェランドラール、フェランドレン、フェンチェン、フェンチルアルコール、ペリリルアルコール、ペリリルアルデヒド、ボルネオール、ミルセン、メントール、メントン、ヨノール、ヨノン、リナロール及びリモネンからなる群より選ばれる1種又は2種以上である請求項5に記載の外用固形剤。
- さらに、グリセリンを含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の外用固形剤。
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