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JP2015182969A - トリアゾールシラン化合物、該化合物の合成方法及びその利用 - Google Patents

トリアゾールシラン化合物、該化合物の合成方法及びその利用 Download PDF

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JP2015182969A
JP2015182969A JP2014059338A JP2014059338A JP2015182969A JP 2015182969 A JP2015182969 A JP 2015182969A JP 2014059338 A JP2014059338 A JP 2014059338A JP 2014059338 A JP2014059338 A JP 2014059338A JP 2015182969 A JP2015182969 A JP 2015182969A
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propylcarbamoyl
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methyl
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昌三 三浦
Shozo Miura
昌三 三浦
村井 孝行
Takayuki Murai
孝行 村井
尚登 奥村
Naoto Okumura
尚登 奥村
みや 谷岡
Miya Tanioka
みや 谷岡
真人 勝村
Masato Katsumura
真人 勝村
範明 山地
Noriaki Yamachi
範明 山地
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Shikoku Chemicals Corp
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Shikoku Chemicals Corp
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Abstract

【課題】新規なトリアゾールシラン化合物及びその合成方法ならびに、該トリアゾールシラン化合物を成分とするシランカップリング剤の提供。
【解決手段】無置換トリアゾール、および1ないし2置換トリアゾールから選択される1つの化合物と、イソシアナトプロピルシラン化合物とを反応させることにより合成される下式:トリアゾールシラン化合物。
Figure 2015182969

(式中、Xが水素原子である場合は、Xが水素原子を表し、Xが−NHである場合は、Xが水素原子、−NH2または−SHなどを表し、Xが−SHである場合は、Xが水素原子、−NHまたは−SHなどを表し、Xが−SCHである場合は、Xが水素原子、−NH、−SHなどを表す。Rはメチル基またはエチル基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なトリアゾールシラン化合物、該化合物の合成方法および、該化合物を成分とするシランカップリング剤に関する。
シランカップリング剤は、有機物とケイ素から構成される物質が成分として使用されている。この物質は分子中に種類の異なる官能基を有しており、通常では馴染まない有機材料と無機材料を結ぶ仲介役としての機能を発揮する。そのため、複合材料の開発や生産には不可欠の薬剤である。
このようなシランカップリング剤の成分として、例えば、化学式(IV-1)〜化学式(IV-3)で示される如き、シリル基とイミダゾール環を有するイミダゾールシラン化合物が提案されている(特許文献1)。
Figure 2015182969
特開平5−186479号公報
本発明は、新規なトリアゾールシラン化合物、該化合物の合成方法および、該化合物を成分とするシランカップリング剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、トリアゾール化合物と、イソシアナトプロピルシラン化合物を反応させることにより、文献未記載の新規なトリアゾールシラン化合物を合成し得ることを認め、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、第1の発明は、化学式(I)で示されるトリアゾールシラン化合物である。
Figure 2015182969
(式中、Xが水素原子である場合は、Xが水素原子を表し、Xがメチル基の場合は、Xが水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Xがエチル基の場合は、Xが水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Xが−NHである場合は、Xが水素原子、メチル基、エチル基、−NHまたは−SHを表し、Xが−SHである場合は、Xが水素原子、メチル基、エチル基、−NHまたは−SHを表し、Xが−SCHである場合は、Xが水素原子、メチル基、エチル基、−NH、−SHまたは−SCHを表す。Rはメチル基またはエチル基を表す。)
第2の発明は、化学式(II)で示されるトリアゾール化合物と、化学式(III)で示されるイソシアナトプロピルシラン化合物を反応させることを特徴とする第1の発明のトリアゾールシラン化合物の合成方法である。
Figure 2015182969
(式中、XおよびXは前記と同様である。)
Figure 2015182969
(式中、Rは前記と同様である。)
第3の発明は、第1の発明のトリアゾールシラン化合物、または第2の発明の合成方法により合成されるトリアゾールシラン化合物を成分とすることを特徴とするシランカップリング剤である。
本発明のトリアゾールシラン化合物は、シランカップリング剤の成分として好適なものである。また、本発明のシランカップリング剤は、その成分として使用するトリアゾールシラン化合物が、アルコキシシリル基と共にトリアゾール環を有する物質であるので、アゾール化合物の特徴である金属を防錆する機能と、エポキシ樹脂やウレタン樹脂を硬化させる機能を発揮することが期待される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のトリアゾールシラン化合物は、前記の化学式(I)で示されるものであり、
1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−メチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−メチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジメチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジメチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−エチル−5−メチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−エチル−5−メチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−エチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−エチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−エチル−3−メチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−エチル−3−メチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジエチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジエチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−3−メチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−3−メチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−3−エチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−3−エチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジアミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジアミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−3−メルカプト−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−3−メルカプト−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−メルカプト−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−メルカプト−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−メルカプト−3−メチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−メルカプト−3−メチル−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−エチル−5−メルカプト−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−エチル−5−メルカプト−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−アミノ−5−メルカプト−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−アミノ−5−メルカプト−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジメルカプト−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジメルカプト−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−メチルチオ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
5−メチルチオ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−メチル−5−メチルチオ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−メチル−5−メチルチオ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−エチル−5−メチルチオ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−エチル−5−メチルチオ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−アミノ−5−メチルチオ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−アミノ−5−メチルチオ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−メルカプト−5−メチルチオ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3−メルカプト−5−メチルチオ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ビス(メチルチオ)−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ビス(メチルチオ)−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールを包含する。
本発明のトリアゾールシラン化合物は、化学式(II)で示されるトリアゾール化合物と、化学式(III)で示されるイソシアナトプロピルシラン化合物を、適量の反応溶媒中において適宜の反応温度および反応時間にて反応させることにより、概ね定量的に合成される(反応スキーム(A)参照)。
Figure 2015182969
(式中、X、XおよびRは前記と同様である。)
前記のトリアゾール化合物は、
1,2,4−トリアゾール、
3−メチル−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾール、
3−エチル−5−メチル−1,2,4−トリアゾール、
3−エチル−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジエチル−1,2,4−トリアゾール、
3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、
3−アミノ−5−メチル−1,2,4−トリアゾール、
3−アミノ−5−エチル−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、
3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、
3−メルカプト−5−メチル−1,2,4−トリアゾール、
5−エチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジメルカプト−1,2,4−トリアゾール、
3−メチルチオ−1,2,4−トリアゾール、
3−メチルチオ−5−メチル−1,2,4−トリアゾール、
5−エチル−3−メチルチオ−1,2,4−トリアゾール、
5−アミノ−3−メチルチオ−1,2,4−トリアゾール、
5−メルカプト−3−メチルチオ−1,2,4−トリアゾールおよび
3,5−ビス(メチルチオ)−1,2,4−トリアゾールを表す(包含する)。
前記のイソシアナトプロピルシラン化合物は、
3−イソシアナトプロピルトリメトキシシランおよび
3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランを表す(包含する)。
前記の反応溶媒としては、1,2,4−トリアゾール化合物およびイソシアナトプロピルシラン化合物が有する官能基、即ち、アミノ基、メルカプト基、チオメトキシ基やイソシアナト基、アルコキシシリル基に対して不活性な溶剤であれば特に制限なく使用可能であるが、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロプルアルコール等のアルコール系溶剤;
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤;
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶剤;
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;
ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤やジメチルスルホキシド等が挙げられる。
1,2,4−トリアゾール化合物の使用量(仕込量)に対する、イソシアナトプロピルシラン化合物の使用量(仕込量)は、反応温度や反応時間の他、使用する原料や反応溶媒の種類、反応スケール等の要因を考慮して、0.8〜1.2倍モルの範囲における適宜の割合とすることが好ましい。
イソシアナトプロピルシラン化合物の仕込み量が1.2倍モルよりも多いと、該化合物が重合してゲル化する惧れがあり、0.8倍モルよりも少ないと、生成物の純度が低下したり、生成物の分離操作が煩雑になる等の惧れがある。
前記の反応温度は、0〜100℃の範囲が好ましく、5〜60℃の範囲がより好ましい。
また、前記の反応時間は、設定した反応温度に応じて適宜決定されるが、30分〜10時間の範囲が好ましく、1〜5時間の範囲がより好ましい。
1,2,4−トリアゾール化合物とイソシアナトプロピルシラン化合物の反応は、前記の反応スキーム(A)に示される如く、化学量論的に進行する。
この反応においては、NCO基の炭素原子が、トリアゾール環を構成する3つの窒素原子のうち、互いに隣接する1位または2位の窒素原子のうちの電子密度の高い窒素原子と反応して、N−C結合を生成する。
この場合の窒素原子の電子密度は、XとXの電子供与能に影響を受けるが、XとXの電子供与能の差が小さい場合、例えば、Xが−NHであって、Xが−SHである場合には、互いに異性体の関係にある化学式(I-A)で示されるトリアゾールシラン化合物と、化学式(I-B)で示されるトリアゾールシラン化合物が生成する(反応スキーム(B)参照)
Figure 2015182969
(式中、Rは前記と同様である。)
本発明のトリアゾールシラン化合物を成分とするシランカップリング剤を使用するに当たっては、従来のシランカップリング剤の場合と同様な表面処理方法を採用することができる。
この表面処理方法としては、例えば、(a)適宜量のシランカップリング剤を有機溶剤により希釈した処理液を基材にスプレー塗布する方法、(b)同シランカップリング剤を水−有機溶剤により希釈した処理液を基材にスプレー塗布する方法、(c)同シランカップリング剤を有機溶剤により希釈した処理液に基材を浸漬する方法、(d)同シランカップリング剤を水−有機溶剤により希釈した処理液に基材を浸漬する方法が挙げられる。
前記の有機溶剤としては、ヘキサン、へプタン、シクロヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤;
ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系溶剤;
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系溶剤などが挙げられる。
また、本発明のトリアゾールシラン化合物を成分とするシランカップリング剤により処理される基材としては、例えば、シリカ、アルミナ、アルミノケイ酸塩、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、酸化鉄、二酸化チタン、マイカ等の粒状物や、ガラス繊維、ナイロン繊維、炭素繊維等の繊維や、ガラス板、アルミニウム板、銅板、銅箔、銅メッキ膜、鋼板、鉄板、ステンレス板等が挙げられる。
このような表面処理を基材に施すことにより、基材の表面の親油性が高まって、樹脂等に対する親和性(接着性、密着性)を向上させることができる。
なお、この処理による効果を高めるために、表面処理した基材を加熱処理してもよい。
以下、本発明を実施例(合成試験、評価試験)によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、合成試験に使用したトリアゾール化合物およびイソシアナトプロピルシラン化合物を以下に示す。
[トリアゾール化合物]
・1,2,4−トリアゾール:和光純薬工業社製
・3−アミノ−1,2,4−トリアゾール:同上
・3−アミノ−5−メチル−1,2,4−トリアゾール:同上
・3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール:東京化成工業社製
・3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール:同上
・3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール:同上
・3−アミノ−5−メチルチオ−1,2,4−トリアゾール:和光純薬工業社製
[イソシアナトプロピルシラン化合物]
・3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製
・3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン:信越化学工業社製
シランカップリング剤の評価試験において採用した、銅と樹脂の接着性の試験方法を以下に示す。
[接着性試験]
(1)基材
電解銅箔(厚み:18μm)を基材として使用した。
(2)基材の処理
以下の工程a〜cに従って行った。
a.酸清浄/1分間(室温)、水洗
b.酸清浄/1分間(室温)、水洗、乾燥/1分(100℃)
c.実施例の表面処理液に浸漬/1分(室温)、水洗、乾燥/1分(100℃)
(3)基材と樹脂の接着
処理した基材のS面に、ガラス布エポキシ樹脂含浸プリプレグ(FR−4グレード)を積層プレスし、基材と樹脂を接着した。
(4)接着性の評価
「JIS C6481」に従って、樹脂を接着した基材を幅10mmにカットして試験片を作成し、プレッシャークッカー処理(121℃/湿度100%/100時間)した後、銅箔の引き剥がし強さを測定した。
[実施例1]
<1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
メタノール30gを、室温にて攪拌しながら、これに1,2,4−トリアゾール2.8g(0.04モル)を投入して溶解させ、続いて、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン8.2g(0.04モル)を滴下した。
反応による発熱が収まった後、室温にて4時間撹拌し、次いで、減圧下にて反応液から揮発分を留去して、アメ状の液体10.9g(収率99.5%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(DMSO-d6) δ:9.14 (s, 1H), 8.77 (t, 1H), 8.26 (s, 1H), 3.49 (s, 9H), 3.26 (m, 2H), 1.64 (m, 2H), 0.62 (m, 2H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図1に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-1)で示される標題のトリアゾールシラン化合物であるものと同定した。
Figure 2015182969
[実施例2]
<5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
テトラヒドロフラン100gを、室温にて攪拌しながら、これに3−アミノ−1,2,4−トリアゾール5.04g(0.06モル)を投入して懸濁させ、続いて、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン12.3g(0.06モル)を滴下し、1時間撹拌した。
トリエチルアミン0.83g(0.008モル)を投入した後、還流下にて4.5時間撹拌し、次いで、減圧下にて反応液から揮発分を留去して、アメ状の液体17.5g(収率100.9%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(DMSO-d6) δ:7.41 (s, 1H), 7.30 (t, 1H), 7.09 (s, 2H), 3.57 (s, 9H), 3.36 (m, 2H), 1.37 (m, 2H), 0.69 (m, 2H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図2に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-2)で示される標題のトリアゾールシラン化合物であるものと同定した。
Figure 2015182969
[実施例3]
<5−アミノ−3−メチル−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
メタノール14gを、室温にて攪拌しながら、これに3−アミノ−5−メチル−1,2,4−トリアゾール2.0g(0.02モル)を投入して溶解させ、続いて、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン4.2g(0.02モル)を滴下した。
反応による発熱が収まった後、室温にて2時間撹拌し、次いで、減圧下にて反応液から揮発分を留去して、アメ状の液体6.2g(収率100.2%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(DMSO-d6) δ:8.09 (t, 1H), 7.07 (s, 2H), 3.46 (s, 9H), 3.14 (m, 2H), 2.09 (s, 3H), 1.56 (m, 2H), 0.56 (m, 2H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図3に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-3)で示される標題のトリアゾールシラン化合物であるものと同定した。
Figure 2015182969
[実施例4]
<3,5−ジアミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
ジメチルホルムアミド41gを、40℃にて攪拌しながら、これに3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール2.0g(0.02モル)を投入して溶解させ、続いて、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン4.1g(0.02モル)を滴下した。
反応による発熱が収まった後、40℃にて2時間撹拌し、次いで、減圧下にて反応液から揮発分を留去して、アメ状の液体6.3g(収率98.1%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(DMSO-d6) δ:7.48 (t, 1H), 7.01 (s, 2H), 5.37 (s, 2H), 3.47 (s, 9H), 3.12 (m, 2H), 1.54 (m, 2H), 0.56 (m, 2H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図4に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-4a)で示される標題のトリアゾールシラン化合物であるものと同定した。
Figure 2015182969
[実施例5]
<3,5−ジアミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
ジメチルホルムアミド41gを、室温にて攪拌しながら、これに3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール2.0g(0.02モル)を投入して溶解させ、続いて、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン4.9g(0.02モル)を滴下した。
反応による発熱が収まった後、室温にて2時間撹拌し、次いで、減圧下にて反応液から揮発分を留去して、白色結晶7.2g(収率99.9%)を得た。
得られた結晶の融点およびH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
・融点:153℃
1H-NMR(DMSO-d6) δ:7.48 (t, 1H), 7.02 (s, 2H), 5.36 (s, 2H), 3.74 (q, 6H), 3.12 (m, 2H), 1.53 (m, 2H), 1.15 (t, 9H), 0.53 (m, 2H).

また、この結晶のIRスペクトルデータは、図5に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた結晶は、化学式(I-4b)で示される標題のトリアゾールシラン化合物であるものと同定した。
Figure 2015182969
[実施例6]
<3−メルカプト−5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールと3−アミノ−5−メルカプト−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
ジメチルホルムアミド20gを、室温にて攪拌しながら、これに3−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール2.3g(0.02モル)を投入して溶解させた。続いて、この溶液を5℃まで冷却し10℃を越えないように、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン4.1g(0.02モル)を滴下した。
反応による発熱が収まった後、5〜10℃にて2時間撹拌し、次いで、減圧下にて反応液から揮発分を留去して、アメ状の液体6.6g(収率102.8%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(DMSO-d6) δ:12.27 (s, 0.6H), 12.07 (s, 0.4H), 8.51 (t, 0.6H), 8.36 (t, 0.4H), 7.38 (s, 0.8H), 5.74 (s, 1.2H), 3.47 (s, 9H), 3.4-3.0 (m, 2H), 1.7-1.4 (m, 2H), 0.7-0.5 (m, 2H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図6に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-5a)で示される3−メルカプト−5−アミノ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールと、化学式(I-6a)で示される3−アミノ−5−メルカプト−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの混合物であるものと同定した。
なお、H−NMRスペクトルデータより、両者の比率が4:6(モル比)であると認められた。
Figure 2015182969
[実施例7]
<3−メルカプト−5−アミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールと3−アミノ−5−メルカプト−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
3−イソシアナトプロピルトリメトキシシランの代わりに、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン4.9g(0.02モル)を使用した以外は、実施例6と同様の操作を行って、アメ状の液体7.3g(収率101.3%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(DMSO-d6) δ:12.27 (s, 0.6H), 12.06 (s, 0.4H), 8.51 (t, 0.6H), 8.36 (t, 0.4H), 7.37 (s, 0.8H), 5.74 (s, 1.2H), 3.76 (q, 6H), 3.2-3.1 (m, 2H), 1.7-1.4 (m, 2H), 1.15 (t, 9H), 0.6-0.5 (m, 2H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図7に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-5b)で示される3−メルカプト−5−アミノ−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールと、化学式(I-6b)で示される3−アミノ−5−メルカプト−1−[3−(トリエトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの混合物であるものと同定した。
なお、H−NMRスペクトルデータより、両者の比率が4:6(モル比)であると認められた。
Figure 2015182969
[実施例8]
<5−メルカプト−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
メタノール30gを、室温にて攪拌しながら、これに3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール2.0g(0.02モル)を投入して溶解させ、続いて、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン4.1g(0.02モル)を滴下した。
反応による発熱が収まった後、室温にて2時間撹拌し、次いで、減圧下にて反応液から揮発分を留去して、アメ状の液体6.3g(収率103.9%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(DMSO-d6) δ:13.5 (s, 1H), 9.69 (t, 1H), 8.51 (s, 1H), 3.48 (s, 9H), 3.30 (m, 2H), 1.60 (m, 2H), 0.67 (m, 2H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図8に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-7)で示される標題のトリアゾールシラン化合物であるものと同定した。
Figure 2015182969
[実施例9]
<3−アミノ−5−メチルチオ−1−[3−(トリメトキシシリル)プロピルカルバモイル]−1H−1,2,4−トリアゾールの合成>
ジメチルホルムアミド14gを、室温にて攪拌しながら、これに5−アミノ−3−メチルチオ−1,2,4−トリアゾール2.6g(0.02モル)を投入して溶解させ、続いて、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン4.1g(0.02モル)を滴下した。
反応による発熱が収まった後、室温にて2時間撹拌し、次いで、減圧下にて反応液から揮発分を留去して、アメ状の液体6.8g(収率101.4%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(DMSO-d6) δ:8.04 (t, 1H), 7.28 (s, 2H), 3.48 (s, 9H), 3.15 (m, 2H), 2.50 (s, 3H), 1.57 (m, 2H), 0.57 (m, 2H).

また、この液体のIRスペクトルデータは、図9に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-8)で示される標題のトリアゾールシラン化合物であるものと同定した。
Figure 2015182969
[実施例10]
<銅の表面処理液の調製および評価>
シランカップリング剤成分として、実施例1において合成したトリアゾールシラン化合物を使用して銅の表面処理液を調製した。
即ち、この化合物10gにエチレングリコールモノブチルエーテル200gを加え、続いて水790gを加えて、室温にて2時間撹拌し、トリアゾールシラン化合物のメトキシシリル基(-Si(OCH3)3)が加水分解して、ヒドロキシシリル基(-Si(OH)3)に変化した、銅の表面処理液(以下、処理液Aと云う)を調製した。
これと同様にして、実施例1において合成したトリアゾールシラン化合物の代わりに、実施例2〜7において合成したトリアゾールシラン化合物を使用して、銅の表面処理液を調製した(以下、各々処理液B、C、D、E、F、Gと云う)。
なお、これらの処理液中のトリアゾールシラン化合物のメトキシシリル基(-Si(OCH3)3)またはエトキシシリル基(-Si(OCH2CH3)3)が、ヒドロキシシリル基(-Si(OH)3)に加水分解されていることを確認した。
また、シランカップリング剤成分を使用しない以外は、前記の処理液A〜Gと同様の組成を有する銅の表面処理液(以下、処理液Hと云う)を調製した。
これらの処理液について、接着性の評価試験を行ったところ、得られた試験結果は、表1に示したとおりであり、本発明のトリアゾールシラン化合物をシランカップリング剤成分として使用した銅の表面処理液は、銅表面とプリプレグの接着性を高める効果を発揮しているものと認められる。
Figure 2015182969
実施例1で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例2で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例3で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例4で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例5で得られた結晶のIRスペクトルチャートである。 実施例6で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例7で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例8で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例9で得られた液体のIRスペクトルチャートである。
本発明のトリアゾールシラン化合物を成分とすることにより、アゾール化合物の特徴である金属を防錆する機能と、エポキシ樹脂やウレタン樹脂を硬化させる機能を付加したシランカップリング剤とすることができるので、種類の異なる素材を組み合わせて製造されるプリント配線板をはじめ、さまざまなタイプの複合材料への利用が期待される。

Claims (3)

  1. 化学式(I)で示されるトリアゾールシラン化合物。
    Figure 2015182969
    (式中、Xが水素原子である場合は、Xが水素原子を表し、Xがメチル基の場合は、Xが水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Xがエチル基の場合は、Xが水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Xが−NHである場合は、Xが水素原子、メチル基、エチル基、−NHまたは−SHを表し、Xが−SHである場合は、Xが水素原子、メチル基、エチル基、−NHまたは−SHを表し、Xが−SCHである場合は、Xが水素原子、メチル基、エチル基、−NH、−SHまたは−SCHを表す。Rはメチル基またはエチル基を表す。)
  2. 化学式(II)で示されるトリアゾール化合物と、化学式(III)で示されるイソシアナトプロピルシラン化合物を反応させることを特徴とする請求項1記載のトリアゾールシラン化合物の合成方法。
    Figure 2015182969
    (式中、XおよびXは前記と同様である。)
    Figure 2015182969
    (式中、Rは前記と同様である。)
  3. 請求項1記載のトリアゾールシラン化合物または、請求項2記載の合成方法により合成されるトリアゾールシラン化合物を成分とすることを特徴とするシランカップリング剤。
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