以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
また、実施の形態で用いる不純物の濃度は、TEM(Transmission Electron Microscope)によるエネルギー分散型蛍光X線分析(EDX:Energy Dispersive X-ray Spectroscopy)により測定された濃度であるものとする。
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本実施の形態の半導体装置の構造と製造方法について詳細に説明する。
[構造説明]
図1は、本実施の形態の半導体装置を示す要部断面図であり、図2は、図1の一部を拡大した部分拡大断面図である。なお、図1および図2は、後述する半導体装置の製造工程の説明における最終工程断面図である。
まず、本実施の形態で説明する半導体装置は、不揮発性メモリ(不揮発性半導体記憶装置(EEPROM、フラッシュメモリ、不揮発性記憶素子)および周辺回路を有する。
不揮発性メモリは、電荷蓄積部としてトラップ性絶縁膜(電荷を蓄積可能な絶縁膜)を用いたものである。また、メモリセルMCは、スプリットゲート型のメモリセルである。即ち、制御ゲート電極(選択ゲート電極)CGを有する制御トランジスタ(選択トランジスタ)と、メモリゲート電極(メモリ用ゲート電極)MGを有するメモリトランジスタとの2つのMISFETを接続したものである。
ここで、電荷蓄積部(電荷蓄積層)を含むゲート絶縁膜およびメモリゲート電極MGを備えるMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)をメモリトランジスタ(記憶用トランジスタ)といい、また、ゲート絶縁膜および制御ゲート電極CGを備えるMISFETを制御トランジスタ(選択トランジスタ、メモリセル選択用トランジスタ)という。
周辺回路とは、不揮発性メモリを駆動するための回路であり、例えば、種々の論理回路などにより構成される。種々の論理回路は、例えば、後述するnチャネル型MISFETQnやpチャネル型MISFETなどにより構成される。
図1に示すように、本実施の形態の半導体装置は、半導体基板1のメモリセル領域1Aに配置された不揮発性メモリのメモリセルMCと、周辺回路領域2Aに配置されたnチャネル型MISFETQnとを有している。図中の左部に、ソース領域(MS)を共有する2つのメモリセルMCの要部断面図を、図中の右部に、周辺回路を構成するnチャネル型MISFETQnの要部断面図を示す。2つのメモリセルは、ソース領域(MS)を挟んでほぼ対称に配置される。なお、メモリセル領域1Aには、さらに、複数のメモリセルMCが配置される。例えば、図1に示すメモリセル領域1Aの左側のメモリセルMCのさらに左にはドレイン領域(MD)を共有するメモリセル(図示せず)が配置される。このように、共有されるソース領域(MS)および共有されるドレイン領域(MD)が交互に配置されるようにメモリセルMCが、図1中の左右方向(ゲート長方向)に配置され、メモリセル列を構成している。また、図1の紙面に垂直な方向(ゲート幅方向)にも、メモリセル列が複数配置されている。このように、複数のメモリセルMCがアレイ状に形成されている。
図1に示すように、半導体基板(半導体ウエハ)1には、素子を分離するための素子分離領域2が形成されており、この素子分離領域2で区画(分離)された活性領域に、p型ウエルPW1、PW2が形成されている。
なお、メモリセル領域1Aに示される断面部おいては、素子分離領域2は現れないが、メモリセルMCがアレイ状に形成されるメモリセル領域全体は、素子分離領域2で区画されている。さらに、例えば、メモリセル列間(但し、ソース領域(MS)を除く)には、素子分離領域2が配置される等、電気的な分離が必要な箇所には適宜、素子分離領域2が配置される。
まず、メモリセル領域1AのメモリセルMCの構成について説明する。
メモリセルMCは、半導体基板1(p型ウエルPW1)の上方に配置された制御ゲート電極(第1ゲート電極)CGと、半導体基板1(p型ウエルPW1)の上方に配置され、制御ゲート電極CGと隣合うメモリゲート電極(第2ゲート電極)MGとを有する。メモリセルMCは、さらに、制御ゲート電極CGおよび半導体基板1(p型ウエルPW1)間に配置された絶縁膜3と、メモリゲート電極MGと半導体基板1(p型ウエルPW1)との間に配置され、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間に配置された絶縁膜5とを有する。また、メモリセルMCは、さらに、半導体基板1のp型ウエルPW1中に形成されたソース領域MSおよびドレイン領域MDを有する。
制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGは、それらの対向側面(側壁)の間に絶縁膜5を介した状態で、半導体基板1の主面上に図1中の左右方向(ゲート長方向)に並んで配置されている。制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの延在方向は、図1の紙面に垂直な方向(ゲート幅方向)である。制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGは、ドレイン領域MDおよびソース領域MS間の半導体基板1(p型ウエルPW1)の上部に絶縁膜3、5を介して(但し、制御ゲート電極CGは絶縁膜3を介し、メモリゲート電極MGは絶縁膜5を介して)形成されており、ソース領域MS側にメモリゲート電極MGが位置し、ドレイン領域MD側に制御ゲート電極CGが位置している。なお、本明細書では、ソース領域MSおよびドレイン領域MDを読出し動作時を基準に定義している。後述する書き込み動作時には高電圧を印加する半導体領域をソース領域MSと、書き込み動作時に低電圧を印加する半導体領域をドレイン領域MDと、統一して呼ぶことにする。
制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとは、間に絶縁膜5を介在して互いに隣合っており、メモリゲート電極MGは、制御ゲート電極CGの側壁部に絶縁膜5を介してサイドウォールスペーサ状に配置されている。また、絶縁膜5は、メモリゲート電極MGと半導体基板1(p型ウエルPW1)の間の領域と、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGの間の領域の、両領域にわたって延在している。
制御ゲート電極CGと半導体基板1(p型ウエルPW1)の間に形成された絶縁膜3(すなわち制御ゲート電極CGの下の絶縁膜3)が、制御トランジスタのゲート絶縁膜として機能し、メモリゲート電極MGと半導体基板1(p型ウエルPW1)の間の絶縁膜5(すなわちメモリゲート電極MGの下の絶縁膜5)が、メモリトランジスタのゲート絶縁膜(内部に電荷蓄積部を有するゲート絶縁膜)として機能する。
絶縁膜3は、例えば酸化シリコン膜または酸窒化シリコン膜などにより形成することができる。また、絶縁膜3として、上述の酸化シリコン膜または酸窒化シリコン膜など以外の、酸化ハフニウム膜、酸化アルミニウム膜(アルミナ)または酸化タンタル膜など、窒化シリコン膜よりも高い誘電率を有する金属酸化膜を使用してもよい。
絶縁膜5は、図2に示すように、絶縁膜として、たとえば、酸化シリコン膜(酸化膜)5aと、酸化シリコン膜5a上の窒化シリコン膜(窒化膜、電荷蓄積層)5bと、窒化シリコン膜5b上の酸化シリコン膜(酸化膜)5cとを有する積層膜からなる。
なお、図1では、図面を見やすくするために、酸化シリコン膜5a、窒化シリコン膜5bおよび酸化シリコン膜5cの積層膜を、単に絶縁膜5として図示している(図5〜図15についても同様)。
絶縁膜5のうち、窒化シリコン膜5bは、電荷を蓄積するための絶縁膜であり、電荷蓄積層(電荷蓄積部)として機能する。すなわち、窒化シリコン膜5bは、絶縁膜5中に形成されたトラップ性絶縁膜である。このため、絶縁膜5は、その内部に電荷蓄積部(電荷蓄積層、ここでは窒化シリコン膜5b)を有する絶縁膜とみなすことができる。
窒化シリコン膜5bの上下に位置する酸化シリコン膜5cおよび酸化シリコン膜5aは、電荷ブロック層(電荷ブロック膜、電荷閉じ込め層)として機能する。
このように、窒化シリコン膜5bを酸化シリコン膜5cおよび酸化シリコン膜5aで挟んだ構造とすることで、窒化シリコン膜5bへの電荷の蓄積が可能となる。酸化シリコン膜5a、窒化シリコン膜5bおよび酸化シリコン膜5cの積層膜を、ONO(oxide-nitride-oxide)膜と言うこともある。
上記絶縁膜5のうち、メモリゲート電極MGと半導体基板1(p型ウエルPW1)との間の絶縁膜5は、電荷(電子またはホール)を保持した状態または電荷を保持しない状態で、メモリトランジスタのゲート絶縁膜として機能する。また、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間の絶縁膜5は、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間を絶縁(電気的に分離)するための絶縁膜として機能する。
メモリゲート電極MG下の絶縁膜5の下にメモリトランジスタのチャネル領域が形成され、制御ゲート電極CG下の絶縁膜3の下に制御トランジスタのチャネル領域が形成される。制御ゲート電極CG下の絶縁膜3の下の制御トランジスタのチャネル形成領域には、制御トランジスタのしきい値調整用の半導体領域(p型半導体領域またはn型半導体領域)が必要に応じて形成されている。メモリゲート電極MG下の絶縁膜5の下のメモリトランジスタのチャネル形成領域には、メモリトランジスタのしきい値調整用の半導体領域(p型半導体領域またはn型半導体領域)が必要に応じて形成されている。
前述したとおり、書き込み動作時において、ソース領域MSは、高電圧が印加される半導体領域であり、ドレイン領域MDは低電圧が印加される半導体領域である。これらの領域MS、MDは、n型不純物が導入された半導体領域(n型不純物拡散層)よりなる。
このうち、ドレイン領域MDは、LDD(lightly doped drain)構造の領域である。すなわち、ドレイン領域MDは、n−型半導体領域(低濃度不純物拡散層)7bと、n−型半導体領域7bよりも高い不純物濃度を有するn+型半導体領域(高濃度不純物拡散層)8bとを有している。n+型半導体領域8bは、n−型半導体領域7bよりも接合深さが深くかつ不純物濃度が高い。
一方、ソース領域MSは、LDD構造を有さず、n−型半導体領域(低濃度不純物拡散層)7aのみで構成される。このn−型半導体領域7aは、n+型半導体領域(高濃度不純物拡散層)8bより低濃度のn型不純物領域であり、例えば、n×E20/cm3オーダー(n:1〜10)の濃度以下の領域、より好ましくは2×E20/cm3濃度以下の領域である。E20は、10の20乗(1020)を表す。また、例えば、n−型半導体領域7aは、n−型半導体領域7bと同程度の接合深さとすることができる。また、n−型半導体領域7aは、n+型半導体領域8bよりも不純物濃度が低く、また、n+型半導体領域8bよりも接合深さが浅い。
メモリゲート電極MGおよび制御ゲート電極CGの合成パターンの側壁部には、酸化シリコンなどの絶縁体(酸化シリコン膜、絶縁膜)からなる側壁絶縁膜(サイドウォール、サイドウォールスペーサ)SWが形成されている。すなわち、絶縁膜5を介して制御ゲート電極CGに隣接する側とは逆側のメモリゲート電極MGの側壁(側面)上と、絶縁膜5を介してメモリゲート電極MGに隣接する側とは逆側の制御ゲート電極CGの側壁(側面)上とに、側壁絶縁膜SWが形成されている。
ソース領域MSのn−型半導体領域7aはメモリゲート電極MGの側壁に対して自己整合的に形成されている。このため、低濃度のn−型半導体領域7aはメモリゲート電極MGの側壁部の側壁絶縁膜SWの下に形成される。したがって、低濃度のn−型半導体領域7aはメモリトランジスタのチャネル領域に隣接するように形成されている。
ドレイン領域MDのn−型半導体領域7bは制御ゲート電極CGの側壁に対して自己整合的に形成され、n+型半導体領域8bは制御ゲート電極CG側の側壁絶縁膜SWの側面に対して自己整合的に形成されている。このため、低濃度のn−型半導体領域7bは制御ゲート電極CG側の側壁絶縁膜SWの下に形成されている。また、高濃度のn+型半導体領域8bは低濃度のn−型半導体領域7bの外側に形成されている。したがって、低濃度のn−型半導体領域7bは制御トランジスタのチャネル領域に隣接するように形成され、高濃度のn+型半導体領域8bは低濃度のn−型半導体領域7bに接し、制御トランジスタのチャネル領域からn−型半導体領域7bの分だけ離間するように形成されている。
制御ゲート電極CGは導電性膜(導電体膜)からなるが、好ましくはn型多結晶シリコン膜(n型不純物を導入した多結晶シリコン膜、ドープトポリシリコン膜)のようなシリコン膜4からなる。シリコン膜4は、n型のシリコン膜であり、n型不純物が導入されて低抵抗率とされている。具体的には、制御ゲート電極CGは、パターニングされたシリコン膜4からなる。
メモリゲート電極MGは、図1および図2に示すように、シリコン膜6により形成されている。シリコン膜6は、絶縁膜5に接した領域の近傍がノンドープシリコン膜6aにより形成され、その領域が半導体基板1の表面に沿って延在している。また、ノンドープシリコン膜6a上の領域が、p型不純物が導入されたドープトシリコン膜6bにより形成されている。言い換えれば、シリコン膜6は、ノンドープシリコン膜6aとドープトシリコン膜6bとの積層膜であり、ノンドープシリコン膜6aが下層で、ドープトシリコン膜6bが上層となる。ノンドープシリコン膜6aは、ノンドープ(アンドープ)のシリコン膜からなり、ドープトシリコン膜6bは、p型不純物が導入(ドープ)されたシリコン膜からなる。p型不純物は、例えばホウ素(B)またはインジウム(In)などである。
ここで、ノンドープのシリコン膜とは、不純物を含有(導入、添加、ドープ、インプラ)していないシリコン膜(真性のシリコン膜)を意味する。なお、ノンドープのシリコン膜と言うときには、意図しない微量の不純物が含まれる場合を除外するものではない。一方、不純物が導入(ドープ)されたシリコン膜とは、不純物を意図的に含有(導入、添加、ドープ、インプラ)させたシリコン膜を意味する。
よって、ドープトシリコン膜6bの不純物濃度はノンドープシリコン膜6aの不純物濃度よりも高く、ドープトシリコン膜6bの抵抗率(比抵抗)はノンドープシリコン膜6aの抵抗率(比抵抗)よりも低くなっている。
前述したとおり、ノンドープシリコン膜6aが下層で、ドープトシリコン膜6bが上層となる。即ち、絶縁膜5上にノンドープシリコン膜6aが位置し、さらに、このノンドープシリコン膜6a上にドープトシリコン膜6bが位置する。
また、本実施の形態においては、ドープトシリコン膜6bと制御ゲート電極CGとの間にも、ノンドープシリコン膜6aおよび絶縁膜5が介在している(図1、図2)。即ち、ノンドープシリコン膜6aは、半導体基板1(p型ウエルPW1)の表面と平行に位置する、即ち、水平に形成される水平部と、半導体基板1の表面に対して略垂直に延在する垂直部とを有する。また、絶縁膜5は、半導体基板1の表面と平行に位置する、即ち、水平に形成される水平部と、半導体基板1の表面に対して略垂直に延在する垂直部とを有する。言い換えれば、絶縁膜5およびノンドープシリコン膜6aは、それぞれ、ゲート長方向の断面において、L字又は逆L字状に配置されている。
メモリゲート電極MGの上部(上面)と制御ゲート電極CGの上部(上面)とn−型半導体領域7aおよびn+型半導体領域8bの上面(表面)には、金属シリサイド層(金属シリサイド膜)11が形成されている。金属シリサイド層11は、例えばコバルトシリサイド層またはニッケルシリサイド層などからなる。金属シリサイド層11により、拡散抵抗やコンタクト抵抗を低抵抗化することができる。また、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの間のショートをできるだけ防止するという観点から、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGの一方または両方の上部に金属シリサイド層11を形成しない場合もあり得る。
次いで、周辺回路領域2Aのnチャネル型MISFETQnについて説明する。
図1の右側に示すように、nチャネル型MISFETQnは、半導体基板1(p型ウエルPW2)の上方に配置されたゲート電極GEと、ゲート電極GEと半導体基板1(p型ウエルPW2)間に配置された絶縁膜3と、ゲート電極GEの両側の半導体基板1(p型ウエルPW2)中に形成されたソース、ドレイン領域(7、8)を有する。
ゲート電極GEの延在方向は、図1の紙面に垂直な方向(ゲート幅方向)である。ゲート電極GEと半導体基板1(p型ウエルPW2)間に配置された絶縁膜3が、nチャネル型MISFETQnのゲート絶縁膜として機能する。ゲート電極GE下の絶縁膜3の下にnチャネル型MISFETQnのチャネル領域が形成される。
ソース、ドレイン領域(7、8)は、LDD構造を有し、n+型半導体領域8とn−型半導体領域7よりなる。n+型半導体領域8は、n−型半導体領域7よりも接合深さが深くかつ不純物濃度が高い。
ゲート電極GEの側壁部には、酸化シリコンなどの絶縁体(酸化シリコン膜、絶縁膜)からなる側壁絶縁膜(サイドウォール、サイドウォールスペーサ)SWが形成されている。
n−型半導体領域7はゲート電極GEの側壁に対して自己整合的に形成されている。このため、低濃度のn−型半導体領域7はゲート電極GEの側壁部の側壁絶縁膜SWの下に形成される。したがって、低濃度のn−型半導体領域7はMISFETのチャネル領域に隣接するように形成されている。また、n+型半導体領域8は側壁絶縁膜SWの側面に対して自己整合的に形成されている。このように、低濃度のn−型半導体領域7はMISFETのチャネル領域に隣接するように形成され、高濃度のn+型半導体領域8は低濃度のn−型半導体領域7に接し、MISFETのチャネル領域からn−型半導体領域7の分だけ離間するように形成されている。
ゲート電極GEは導電性膜(導電体膜)からなるが、例えば、上記制御ゲート電極CGと同様に、n型多結晶シリコン膜(n型不純物を導入した多結晶シリコン膜、ドープトポリシリコン膜)のようなシリコン膜4で構成することが好ましい。
ゲート電極GEの上部(上面)とn+型半導体領域8の上面(表面)には、金属シリサイド層11が形成されている。金属シリサイド層11は、例えばコバルトシリサイド層またはニッケルシリサイド層などからなる。金属シリサイド層11により、拡散抵抗やコンタクト抵抗を低抵抗化することができる。
[動作説明]
図3は、メモリセルMCの等価回路図である。図示するように、ドレイン領域(MD)とソース領域(MS)との間に、メモリトランジスタと制御トランジスタとが直列に接続され一つのメモリセルを構成する。図4は、本実施の形態の「書込」、「消去」および「読出」時における選択メモリセルの各部位への電圧の印加条件の一例を示す表である。図4の表には、「書込」、「消去」および「読出」時のそれぞれにおいて、メモリゲート電極MGに印加する電圧Vmg、ソース領域(ソース領域MS)に印加する電圧Vs、制御ゲート電極CGに印加する電圧Vcg、ドレイン領域(ドレイン領域MD)に印加する電圧Vd、およびp型ウエルPW1に印加される電圧Vbが記載されている。なお、図4の表に示したものは電圧の印加条件の好適な一例であり、これに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更可能である。また、本実施の形態では、メモリトランジスタの絶縁膜5中の電荷蓄積層(電荷蓄積部)である窒化シリコン膜5bへの電子の注入を「書込」、ホール(hole:正孔)の注入を「消去」と定義する。
書込み方式は、いわゆるSSI(Source Side Injection:ソースサイド注入)方式と呼ばれるホットエレクトロン書込みを用いることができる。例えば図4の「書込」の欄に示されるような電圧を、書込みを行う選択メモリセルの各部位に印加し、選択メモリセルの絶縁膜5中の窒化シリコン膜5b中に電子(エレクトロン)を注入する。ホットエレクトロンは、2つのゲート電極(メモリゲート電極MGおよび制御ゲート電極CG)間の下のチャネル領域(ソース、ドレイン間)で発生し、メモリゲート電極MGの下の絶縁膜5中の電荷蓄積層(電荷蓄積部)である窒化シリコン膜5bにホットエレクトロンが注入される。注入されたホットエレクトロン(電子)は、絶縁膜5中の窒化シリコン膜5b中のトラップ準位に捕獲され、その結果、メモリトランジスタのしきい値電圧が上昇する。
消去方法は、BTBT(Band-To-Band Tunneling:バンド間トンネル現象)ホットホール注入消去方式を用いることができる。すなわち、BTBT(バンド間トンネル現象)により発生したホールを電荷蓄積部(絶縁膜5中の窒化シリコン膜5b)に注入することにより消去を行う。例えば図4の「消去」の欄に示されるような電圧を、消去を行う選択メモリセルの各部位に印加し、BTBT現象によりホールを発生させ電界加速することで選択メモリセルの絶縁膜5中の窒化シリコン膜5b中にホールを注入し、それによってメモリトランジスタのしきい値電圧を低下させる。
読出し時には、例えば図4の「読出」の欄に示されるような電圧を、読出しを行う選択メモリセルの各部位に印加する。読出し時のメモリゲート電極MGに印加する電圧Vmgを、書込み状態におけるメモリトランジスタのしきい値電圧と消去状態におけるメモリトランジスタのしきい値電圧との間の値にすることで、メモリセルに電流が流れるか否かで、書込み状態と消去状態とを判別することができる。
本実施の形態においては、上述のように、書き込み方式をSSI方式、消去方法をBTBTホットホール注入消去方式として説明したが、それらに限定されるものではなく、FN(Fowler Nordheim)方式のように、電子またはホールのトンネリングによる動作方法で書込みまたは消去を行うことも可能である。
[製法説明]
次いで、図5〜図15を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明するとともに、当該半導体装置の構成をより明確にする。図5〜図15は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。
まず、図5に示すように、半導体基板(半導体ウエハ)1として、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンからなるシリコン基板を準備する。なお、シリコン基板以外の半導体基板1を用いてもよい。
上記半導体基板1は、不揮発性メモリのメモリセルMCが形成されるメモリセル領域1Aと、周辺回路を構成するnチャネル型MISFETQnが形成される周辺回路領域2Aを有している。
次いで、半導体基板1の主面に素子分離領域2を形成する。例えば、半導体基板1中に素子分離溝を形成し、この素子分離溝の内部に絶縁膜を埋め込むことにより、素子分離領域2を形成する。このような素子分離法は、STI(Shallow Trench Isolation)法と呼ばれる。この他、LOCOS(Local Oxidization of Silicon)法などを用いて素子分離領域2を形成してもよい。
次いで、半導体基板1のメモリセル領域1Aにp型ウエルPW1を、半導体基板1の周辺回路領域2Aにp型ウエルPW2を、それぞれ形成する。p型ウエルPW1、PW2は、p型不純物(例えばホウ素(B)など)をイオン注入することによって形成する。
次いで、希釈フッ酸洗浄などによって半導体基板1(p型ウエルPW1、PW2)の表面を清浄化した後、図6に示すように、半導体基板1の主面(p型ウエルPW1、PW2の表面)に、絶縁膜(ゲート絶縁膜)3として、例えば、酸化シリコン膜を熱酸化法により、2〜3nm程度の膜厚で形成する。絶縁膜3としては、酸化シリコン膜の他、酸窒化シリコン膜などの他の絶縁膜を用いてもよい。また、熱酸化法の他、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学的気相成長)法を用いて形成してもよい。
次に、半導体基板1の全面上に、導電性膜(導電体膜)としてシリコン膜4を形成する。このシリコン膜4として、例えば、n型不純物(例えばヒ素(As)またはリン(P)など)を含有する多結晶シリコン膜をCVD法などを用いて、100〜200nm程度の膜厚で形成する。シリコン膜4として、非晶質シリコン膜を堆積し、熱処理を施すことにより結晶化させてもよい。シリコン膜4の成膜時にn型不純物を導入する場合には、成膜用のガスにドーピングガス(n型不純物添加用のガス)を含ませることで、n型不純物を含有するシリコン膜4を成膜することができる。なお、シリコン膜の成膜後に、n型不純物(不純物イオン)をイオン注入法などで導入してもよい。
次いで、シリコン膜4の制御ゲート電極CGの形成予定領域に、フォトリソグラフィ法を用いてフォトレジスト膜(図示せず)を形成し、このフォトレジスト膜をマスクとして用いて、シリコン膜4をエッチングする。この後、フォトレジスト膜をアッシングなどにより除去することにより、制御ゲート電極CGを形成する。このような、フォトリソグラフィからフォトレジスト膜の除去までの一連の工程をパターニングという。
ここで、メモリセル領域1Aにおいて、制御ゲート電極CGの下に残存する絶縁膜3が、制御トランジスタのゲート絶縁膜となる。なお、制御ゲート電極CGで覆われた部分以外の絶縁膜3は、以降のパターニング工程などにより除去され得る。
次いで、必要に応じて、メモリトランジスタのしきい電圧を調整するために、メモリセル領域1Aのp型ウエルPW1の表面部(表層部)に対してチャネルドープイオン注入を行う。
次いで、半導体基板1の主面を清浄化処理した後、図7に示すように、制御ゲート電極CGの表面(上面および側面)上を含む半導体基板1上に、絶縁膜(ゲート絶縁膜)5として、内部に電荷蓄積部を有する絶縁膜を形成する。ここでは、絶縁膜5として、酸化シリコン膜5a、窒化シリコン膜5bおよび酸化シリコン膜5cが下から順に積層された積層膜を形成する。例えば、まず、半導体基板1(p型ウエルPW1)の表面上と制御ゲート電極CGの表面(側面および上面)上とに酸化シリコン膜5aを熱酸化法(好ましくはISSG(In Situ Steam Generation)酸化)により例えば3〜6nm程度の膜厚で形成する。次いで、窒化シリコン膜5bをCVD法で例えば5〜10nm程度の膜厚で堆積し、さらに、酸化シリコン膜5cをCVD法により例えば4〜7nm程度の膜厚で形成する。これにより、酸化シリコン膜5a、窒化シリコン膜5bおよび酸化シリコン膜5cの積層膜からなる絶縁膜5を形成することができる(図2参照)。なお、酸化シリコン膜5aをCVD法で形成してもよい。また、窒化シリコン膜5bの上層部分を酸化することにより、酸化シリコン膜5cを形成してもよい。この場合、酸化シリコン膜5cの耐圧が大きくなる。
また、本実施の形態においては、絶縁膜5の内部の電荷蓄積部(電荷蓄積層、トラップ準位を有する絶縁膜)として、窒化シリコン膜5bを形成しているが、例えば酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜または酸化タンタル膜などの他の絶縁膜を用いてもよい。これらの膜は、窒化シリコン膜よりも高い誘電率を有する高誘電率膜である。また、シリコンナノドットで電荷蓄積層を形成してもよい。
メモリセル領域1Aに形成された絶縁膜5は、メモリゲート電極MGのゲート絶縁膜として機能し、電荷保持(電荷蓄積)機能を有する。したがって、少なくとも3層の積層構造を有し、外側の層(酸化シリコン膜5a、5c)のポテンシャル障壁高さに比べ、内側の層(窒化シリコン膜5b)のポテンシャル障壁高さが低くなるよう構成する。
次いで、絶縁膜5上に、ノンドープシリコン膜6aとして、ノンドープの多結晶シリコン膜をCVD法などを用いて30〜80nm程度の膜厚で形成する。即ち、成膜時において、原料ガス中に、ドーピングガス(不純物添加用のガス)を含まない状態で、多結晶シリコン膜(6a)を成膜する。
次いで、図8および図9に示すように、ノンドープシリコン膜6aの表面に、ドープトシリコン膜(ドープトシリコン層、ドープトシリコン部)6bを形成する。このドープトシリコン膜6bは、ノンドープシリコン膜6aの表面に、p型不純物(例えばホウ素(B)またはインジウム(In)など)を斜めイオン注入することにより形成する(図8)。
斜めイオン注入工程として、図8に示すように、半導体基板1に対し、90°未満の所定の角度θ(例えば、45°)で、p型不純物を注入し、さらに、半導体基板1に対し、180−θ(例えば、135°)の角度で、p型不純物を注入する。この斜めイオン注入によれば、制御ゲート電極CGの側面部に位置するノンドープシリコン膜6aの表面にもp型不純物が注入される。
ホウ素をイオン注入する場合には、例えば、4keVのエネルギーで、5E15個/cm2程度の濃度で注入する。なお、5E15は、5×1015を表す。また、インジウムをイオン注入する場合には、例えば、50keVのエネルギーで、5E15個/cm2程度の濃度で注入する。
この工程により、絶縁膜5に接する近傍の領域にはノンドープシリコン膜6aが存在し、ノンドープシリコン膜6a上の領域には、ドープトシリコン膜6bが形成されることになる。図9に示すように、このように形成された状態を、制御ゲート電極CGの表面(側面および上面)上に、絶縁膜5を介して、シリコン膜6からなる積層膜(多層シリコン膜)が形成され、その積層膜の下側がノンドープシリコン膜6aであり、上側がドープトシリコン膜6bであるとも言える。
p型不純物の注入領域は、ノンドープシリコン膜6aの表面から例えば20〜50nm程度とする。言い換えれば、ドープトシリコン膜6bの膜厚(厚さ)t2を、20〜50nm程度とする。その結果、絶縁膜5上に、ノンドープシリコン膜6aとして、ノンドープの多結晶シリコン膜が10〜30nm程度の膜厚(厚さ)t1で残存する(図9)。
上記t1とt2の関係において、t1<t2とすることが好ましい。このp型不純物の注入領域(t2)は、注入条件、不純物イオンの注入(打ち込み)エネルギーや不純物イオンの注入濃度(注入量、ドーズ量)などの制御により調整することができる。
なお、ノンドープシリコン膜6aの形成に際し、非晶質シリコン膜を形成し、熱処理により多結晶化してもよい。また、p型不純物の注入領域(t2)は、上記注入条件の他、その後の熱負荷(熱処理工程)による不純物イオンの熱拡散を考慮して、最終工程において、上記所定の膜厚となるよう形成されることが好ましい。
次いで、ノンドープシリコン膜6aおよびドープトシリコン膜6bの積層膜であるシリコン膜6をエッチバックする(選択的に除去する)。このエッチバック工程では、シリコン膜6をその表面から所定の膜厚分だけ異方性のドライエッチングにより除去する。この工程により、図10に示すように、制御ゲート電極CGの両側の側壁部に、絶縁膜5を介して、シリコン膜6を、サイドウォールスペーサ状に残存させることができる。制御ゲート電極CGの両方の側壁部のうち、一方の側壁部に残存したシリコン膜6(6a、6b、側壁膜)により、メモリゲート電極MGが形成される。また、他方の側壁部に残存したシリコン膜6(6a、6b、側壁膜)により、シリコンスペーサSP1が形成される。メモリゲート電極MGとシリコンスペーサSP1とは、制御ゲート電極CGの互いに反対側となる側壁部に形成されており、制御ゲート電極CGを挟んでほぼ対称な構造となる。
上記メモリゲート電極MGの下の絶縁膜5が、メモリトランジスタのゲート絶縁膜となる。シリコン膜6の堆積膜厚(すなわち6aと6bの膜厚)によってメモリゲート長(メモリゲート電極MGのゲート長)が決まる。したがって、シリコン膜6の堆積膜厚(すなわちt1+t2)を調整することで、メモリゲート長を調整することができる。
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、メモリゲート電極MGが覆われかつシリコンスペーサSP1が露出されるようなフォトレジスト膜(図示せず)を半導体基板1上に形成する。このフォトレジスト膜をエッチングマスクとしたドライエッチングにより、図11に示すように、シリコンスペーサSP1を除去する。その後、このフォトレジスト膜をアッシングなどにより除去する。
次いで、絶縁膜5のうち、メモリゲート電極MGで覆われずに露出している部分をエッチング(例えばウェットエッチング)によって除去する。この際、周辺回路領域2Aにおいて、絶縁膜5がエッチングされ、シリコン膜4が露出する。
次いで、周辺回路領域2Aにおいて、シリコン膜4のnチャネル型MISFETQnのゲート電極GEの形成予定領域に、フォトリソグラフィ法を用いてフォトレジスト膜(図示せず)を形成し、このフォトレジスト膜をマスクとして用いて、シリコン膜4をエッチングする。この後、フォトレジスト膜をアッシングなどにより除去することにより、ゲート電極GEを形成する。ゲート電極GEの下に残存する絶縁膜3が、nチャネル型MISFETQnのゲート絶縁膜となる。なお、ゲート電極GEで覆われた部分以外の絶縁膜3は、上記ゲート電極GEの形成時に除去してもよいし、また、以降のパターニング工程などにより除去してもよい。
次いで、図12に示すように、メモリセル領域1Aにおいて、制御ゲート電極CG側の半導体基板1(p型ウエルPW1)中に、ヒ素(As)またはリン(P)などのn型不純物を注入することで、n−型半導体領域7bを形成する。また、隣り合うメモリゲート電極MG間の半導体基板1(p型ウエルPW1)中に、ヒ素(As)またはリン(P)などのn型不純物を注入することで、n−型半導体領域7aを形成する。この際、n−型半導体領域7aは、メモリゲート電極MGの側壁(絶縁膜5を介して制御ゲート電極CGと隣合う側とは反対側の側壁)に自己整合して形成され、n−型半導体領域7bは、制御ゲート電極CGの側壁(絶縁膜5を介してメモリゲート電極MGと隣合う側とは反対側の側壁)に自己整合して形成される。n−型半導体領域7aとn−型半導体領域7bとは、同じイオン注入工程で形成してもよいが、ここでは、異なるイオン注入工程で形成している。このように、異なるイオン注入工程で形成することにより、n−型半導体領域7a及びn−型半導体領域7bをそれぞれ所望の不純物濃度及び所望の接合の深さで形成することが可能となる。一方、異なるイオン注入工程で不純物を注入する際には、n−型半導体領域7aまたはn−型半導体領域7bにおいて注入しない方の領域にフォトレジスト膜を形成することが好ましい(図示せず)。ここで、異なるイオン注入工程でメモリゲート電極MGに整合したn−型半導体領域7aを形成する場合においてフォトレジスト膜を形成することが好ましい領域として、少なくともn−型半導体領域7bが考えられる。が、本実施の形態においては、上述したように、メモリゲート電極MGを形成するシリコン膜6中に不純物としてp型不純物を導入しているため、メモリゲート電極MGを構成するドープトシリコン膜6b中のp型不純物とn−型半導体領域7aを形成する際に注入するn型不純物とを相殺(キャンセル)しないようにするためには、上記フォトレジスト膜がメモリゲート電極MGも覆うように形成することが望ましい。しかし、メモリゲート電極MGがちょうど覆われるようにフォトレジスト膜を形成することは、フォトリソグラフィの精度によっては困難な場合が考えられる。その場合、メモリゲート電極MG上の一部にはフォトレジスト膜が形成されず、メモリゲート電極MG中には、n−型半導体領域7aを形成する際のn型不純物の一部が注入され、メモリゲート電極MGを構成するドープトシリコン膜6b中のp型不純物と相殺することが考えられる。しかし、そのような場合においても、<1>メモリゲート電極MGを構成するドープトシリコン膜6b中のp型不純物濃度は、n−型半導体領域7aの不純物の濃度と比較して十分高濃度である。また、<2>図12に示すように、メモリゲート電極MGにおけるドープトシリコン膜6bの高さt3に対して、n−型半導体領域7aの接合の深さt4は小さく形成される。上記<1>および<2>のため、本実施の形態において形成されるメモリセルMCの特性にはほとんど影響を与えないと考えられる。
また、周辺回路領域2Aにおいて、ゲート電極GEの両側の半導体基板1(p型ウエルPW2)中に、ヒ素(As)またはリン(P)などのn型不純物を注入することで、n−型半導体領域7を形成する。この際、n−型半導体領域7は、ゲート電極GEの側壁に自己整合して形成される。
次いで、図13に示すように、メモリセル領域1Aにおいて、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの合成パターンの側壁部に、例えば酸化シリコンまたは窒化シリコン膜または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層膜などの絶縁膜からなる側壁絶縁膜SWを形成する。また、周辺回路領域2Aにおいて、ゲート電極GEの側壁部に、側壁絶縁膜SWを形成する。例えば、半導体基板1の主面全面上に酸化シリコン膜などの絶縁膜を堆積し、この絶縁膜をエッチバックすることによって、上記合成パターン(CG、MG)の側壁部およびゲート電極GEの側壁部に側壁絶縁膜SWを形成する。
次いで、図14に示すように、メモリセル領域1Aにおいて、少なくとも、側壁絶縁膜SW間から露出するn−型半導体領域7aおよびその両側のメモリゲート電極MGを覆うように、フォトレジスト膜PR1を形成する。なお、後述のn型不純物の注入に際し、周辺回路領域2Aにおいて図示していないpチャネル型MISFETの形成領域上をフォトレジスト膜で覆う必要がある。このフォトレジスト膜の形成時に、上記フォトレジスト膜PR1を残存させれば、フォトレジスト膜の形成工程(露光マスク)が増えることはない。
次いで、このフォトレジスト膜(マスク膜)PR1、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MGおよび側壁絶縁膜SWをマスクとして、ヒ素(As)またはリン(P)などのn型不純物を、半導体基板1(p型ウエルPW1)に注入することで、高不純物濃度のn+型半導体領域8bを形成する。この際、n+型半導体領域8bは、メモリセル領域1Aにおいて、制御ゲート電極CG側の側壁絶縁膜SWに自己整合して形成される。n+型半導体領域8bは、n−型半導体領域7a及びn−型半導体領域7bよりも不純物濃度が高く、接合の深さが深い半導体領域として形成される。また、周辺回路領域2Aにおいて、ゲート電極GEの両側の半導体基板1(p型ウエルPW2)中に、ヒ素(As)またはリン(P)などのn型不純物を注入することで、n+型半導体領域8を形成する。この際、n+型半導体領域8は、周辺回路領域2Aにおいて、ゲート電極GEの側壁部の側壁絶縁膜SWに自己整合して形成される。これにより、周辺回路領域2Aにおいて、ゲート電極GEの両側にLDD構造のソース、ドレイン領域(7、8)が形成される。
一方、メモリセル領域1Aにおいては、n−型半導体領域7aおよびその両側のメモリゲート電極MGを覆うように、フォトレジスト膜PR1を形成しているので、かかる領域、即ち、メモリゲート電極MG間に位置する半導体基板1(p型ウエルPW1)中には、高濃度不純物領域は形成されない。また、メモリゲート電極MG中に、n型不純物が注入されず、メモリゲート電極MGを構成するドープトシリコン膜6b中のp型不純物が相殺(キャンセル)されない。
上記工程により、n−型半導体領域7bとそれよりも高不純物濃度のn+型半導体領域8bとにより、メモリトランジスタのドレイン領域として機能するn型のドレイン領域MDが構成され、n−型半導体領域7aのみにより、制御トランジスタのソース領域として機能するn型のソース領域MSが構成される。
次に、ソース領域MS(n−型半導体領域7a)、ドレイン領域MD(n−型半導体領域7bおよびn+型半導体領域8b)およびソース、ドレイン領域(7、8)に導入された不純物を活性化するための熱処理を行う。
以上の工程により、メモリセル領域1Aに不揮発性メモリのメモリセルMCが、周辺回路領域2Aにnチャネル型MISFETQnが形成される(図15参照)。
次いで、必要に応じて、例えば希フッ酸などを用いたウェットエッチングを行って、半導体基板1の主表面を清浄化する。これにより、n−型半導体領域7aの上面とn+型半導体領域8bの上面と制御ゲート電極CGの上面とメモリゲート電極MGの上面とが清浄化され、自然酸化膜などの不要物が除去される。また、n+型半導体領域8の上面とゲート電極GEの上面とが清浄化され、自然酸化膜などの不要物が除去される。
次いで、サリサイド技術を用いて、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、n−型半導体領域7aおよびn+型半導体領域8bの上部に、それぞれ金属シリサイド層(金属シリサイド膜)11を形成する。また、ゲート電極GEおよびn+型半導体領域8の上部に、それぞれ金属シリサイド層11を形成する。この金属シリサイド層11により、拡散抵抗やコンタクト抵抗などを低抵抗化することができる。この金属シリサイド層11は、次のようにして形成することができる。
例えば、半導体基板1の主面全面上に、金属膜(図示せず)を形成し、半導体基板1に対して熱処理を施すことによって、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ゲート電極GE、n−型半導体領域7aおよびn+型半導体領域8、8bの上層部分と上記金属膜とを反応させる。これにより、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、ゲート電極GE、n−型半導体領域7aおよびn+型半導体領域8、8bの上部に、それぞれ金属シリサイド層11が形成される。上記金属膜は、例えばコバルト(Co)膜またはニッケル(Ni)膜などからなり、スパッタリング法などを用いて形成することができる。
次いで、未反応の金属膜を除去した後、半導体基板1の主面全面上に、絶縁膜(層間絶縁膜)12として、例えば、酸化シリコン膜の単体膜、あるいは、窒化シリコン膜と該窒化シリコン膜上に該窒化シリコン膜よりも厚く形成された酸化シリコン膜との積層膜を、例えばCVD法などを用いて形成する。この絶縁膜12の形成後、必要に応じてCMP(Chemical Mechanical Polishing)法などを用いて絶縁膜12の上面を平坦化する。
次いで、絶縁膜12をドライエッチングすることにより、絶縁膜12にコンタクトホール(開口部、貫通孔)を形成する。次いで、コンタクトホール内に、バリア導体膜13aおよび主導体膜13bの積層膜を形成する。次いで、絶縁膜12上の不要な主導体膜13bおよびバリア導体膜13aをCMP法またはエッチバック法などによって除去することにより、プラグPGを形成する。このプラグPGは、例えば、n+型半導体領域8、8bの上部に形成される。また、図1に示す断面には現れないが、プラグPGは、例えばn−型半導体領域7a、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MGおよびゲート電極GEの上部などにも形成される。なお、バリア導体膜13aとしては、例えば、チタン膜、窒化チタン膜、あるいはこれらの積層膜を用いることができる。また、主導体膜13bとしては、タングステン膜などを用いることができる。
次いで、プラグPGが埋め込まれた絶縁膜12上に配線(配線層)M1を形成することにより図1および図2に示す本実施の形態の半導体装置が形成される。配線M1は、例えば、ダマシン技術(ここではシングルダマシン技術)を用いて形成する。
まず、プラグPGが埋め込まれた絶縁膜12上に絶縁膜(層間絶縁膜)14を形成し、この絶縁膜14に、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を用いて配線溝を形成する。次いで、配線溝の内部を含む半導体基板1の主面上にバリア導体膜(図示せず)を形成し、続いて、CVD法またはスパッタリング法などによりバリア導体膜上に銅のシード層(図示せず)を形成する。次いで、電解めっき法などを用いてシード層上に銅めっき膜を形成し、銅めっき膜により配線溝の内部を埋め込む。その後、配線溝内以外の領域の銅めっき膜、シード層およびバリアメタル膜をCMP法により除去して、銅を主導電材料とする第1層目の配線M1を形成する。なお、バリア導体膜としては、例えば、窒化チタン膜、タンタル膜または窒化タンタル膜などを用いることができる。
その後、デュアルダマシン法などにより2層目以降の配線を形成するが、ここでは図示およびその説明を省略する。なお、配線M1およびそれよりも上層の配線は、上記ダマシン技術の他、配線用の導電性膜をパターニングすることにより形成することもできる。この場合、導電性膜としては、例えばタングステンまたはアルミニウムなどを用いることができる。
このように、本実施の形態によれば、p型不純物を導入したメモリゲート電極MGを形成している。これにより、以下の効果を奏する。
メモリゲート電極MGをp型不純物が導入されたp型のゲート電極として形成することにより、メモリセルMCのホール保持特性が向上する。図16(a)は、本実施の形態のように、メモリゲート電極MGがp型のゲート電極であり、半導体基板1がp型である場合のバンド図である。一方、図16(b)は、メモリゲート電極MGがn型のゲート電極であり、半導体基板1がp型である場合のバンド図である。図中の矢印は、図16(b)より図16(a)の方がメモリゲート電極から半導体基板に対して電界が弱いことを示している。図16(a)に示すように、メモリゲート電極MGをp型のゲート電極として形成することにより、図16(b)のように、メモリゲート電極MGをn型のゲート電極を形成する場合と比較して、絶縁膜5に印加される電界が緩和され、消去状態においてホールに対して電界が弱まる方向に作用する。したがって、メモリセルMCのホールの保持特性をさらに向上させることができる。即ち、消去状態の維持が良好となり、リテンションが向上する。
特に、半導体装置の微細化、即ち、メモリゲート長の微細化に伴い、電子の保持特性よりホールの保持特性が劣化する傾向にあるため、メモリゲート電極MGのp型化、即ち、メモリゲート電極MGにp型不純物を含有させ、ホールの保持特性を向上させることがリテンション特性の向上に対して効果的である。
上記のような効果に加えて、本実施の形態においては、メモリゲート電極MGを形成するシリコン膜6において、絶縁膜5に接した領域の近傍がノンドープシリコン膜6aで形成され、その領域が半導体基板1の表面に沿って延在することで、さらに以下の効果を奏する。
即ち、絶縁膜5に接するメモリゲート電極MGの下部をノンドープシリコン膜6aで構成することで、メモリの電荷保持特性が向上する。これは、絶縁膜5の直上の領域、即ち、メモリゲート電極MGの下部において空乏化が生じやすく、絶縁膜5中の電荷蓄積層(ここでは窒化シリコン膜5b)に電界が加わりにくくなることにより、電荷蓄積部に、蓄積された電荷(電子またはホール)が抜け難く、電荷保持特性が向上するためである。言い換えれば、絶縁膜5(窒化シリコン膜5b)における電界が緩和され、電荷蓄積層からメモリゲート電極MGに電荷が移動しにくくなり、不揮発性メモリのデータ保持特性を向上させることができるのである。
このように、メモリゲート電極をp型のゲート電極で形成すること、絶縁膜5に接して形成されている近傍の領域をノンドープシリコン膜6aで形成し、その領域を半導体基板1の表面に沿って延在させること、それぞれにおいて、上述したような独立の効果を有するが、これらを組み合わせた構造としてメモリセルMCを形成することにより、ホールの保持特性を向上させ、さらにリテンション特性の向上を図ることが可能となる。
また、組み合わせた構造としてメモリセルMCを形成することにより、メモリゲート電極MGの上層部にはp型不純物が導入される(メモリゲート電極MGの上層部にp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bが形成される)ので、メモリゲート電極MGの低抵抗化を図ることができる。このため、不揮発性メモリの動作速度を向上させることができる。また、メモリゲート電極MGは、長い配線(メモリゲート電極MGの延在方向に並んだ複数のメモリセルのメモリゲート電極MG同士を接続する配線)状に形成される。よって、この配線自身を低抵抗化することができるため、不揮発性メモリ全体の動作速度を向上させることができる。
さらに、メモリトランジスタのソース領域(MS)を、n−型半導体領域7aのみで構成したので、メモリゲート電極MG上をフォトレジスト膜PR1で覆うことができ、メモリゲート電極MG(p型不純物を含有するドープトシリコン膜6b)中に高濃度のn型不純物が導入され、メモリゲート電極MGが高抵抗化することを回避することができる。
また、本実施の形態においては、メモリゲート電極MGのp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bと制御ゲート電極CGとの間にも、ノンドープシリコン膜6aが介在しているため、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CGとの耐圧を向上させることができ、メモリセルMCの耐圧を向上させることができる。
また、上述の図12に示す工程でn−型半導体領域7aを形成するときに、メモリゲート電極MG上部にn型不純物が導入される可能性があることを記載した。本実施の形態においては、メモリゲート電極MGをp型のゲート電極として形成するために、メモリゲート電極MGを構成するシリコン膜6にp型不純物を導入しているため、メモリゲート電極MG中には、n型不純物を導入することを回避することが好ましい。しかし、上述したような、メモリゲート電極MG中へのn型不純物の導入を回避することが困難な場合であっても、以下のような効果を有することが考えられる。
図12の工程において、p型不純物が導入されたメモリゲート電極MGにn−型半導体領域7aを形成する工程におけるn型不純物が導入された場合、メモリゲート電極MGにn型不純物が導入される領域は、n−型半導体領域7aの接合の深さと同程度の領域である。即ち、メモリゲート電極MGにおいて上面から深さt4程度の領域にn型不純物が導入されることになる。この場合、メモリゲート電極に既に導入されていたp型不純物とn−型半導体領域7aを形成する際にメモリゲート電極MGに導入されたn型不純物が相殺することにより、メモリゲート電極MGの上部において、p型不純物の濃度が薄くなったとみなすことができる。これにより、メモリゲート電極MGにn型不純物が導入された領域(p型不純物の濃度が薄くなったとみなせる領域)がメモリゲート電極MGへの負電圧印加時に空乏化し易くなるため、BTBTホットホール注入消去方式で消去動作を行う際に、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CG間にかかる電圧が緩和される。したがって、メモリゲート電極MGと制御ゲート電極CG間にリーク電流が流れにくくなり、メモリセルMCの電気的性能を向上させることができる。このような効果は、後述の実施の形態においても同様に奏するものである。
このように、本実施の形態によれば、不揮発性メモリを有する半導体装置の特性を向上させることができる。また、特性の良好な不揮発性メモリを有する半導体装置を簡易な工程で形成することができる。
ここで、絶縁膜5上に空乏層を形成することにより、電荷蓄積層(ここでは窒化シリコン膜5b)に蓄えた電荷(電子またはホール)がメモリゲート電極MGに移動してデータが反転する現象を抑制してデータ保持特性を向上させる観点からは、メモリゲート電極MGを形成するシリコン膜6において、絶縁膜5に接した領域のノンドープシリコン膜6aの膜厚t1が0より大きければ、効果を有する。ただし、一定の効果を得るために、ノンドープシリコン膜6aの厚さt1が絶縁膜5における酸化シリコン膜5cの膜厚以上形成されることが好ましい。さらに、より十分な効果を得ること、及び、製造工程中の熱処理におけるシリコン膜6中のp型不純物の拡散の可能性を加味した製造の容易性を考慮すると、ノンドープシリコン膜6aの厚さ(堆積膜厚)t1は10nm以上であることが好ましい。この観点から、上記製造工程中に形成するノンドープシリコン膜6aの厚さ(堆積膜厚)t1は10nm以上として記載している(以下の実施の形態においても同様)。また、メモリゲート電極MGの低抵抗化を図る観点からは、ドープトシリコン膜6bの厚さ(堆積膜厚)t2は20nm以上(すなわちt2≧20nm)とすることが好ましい。
また、ノンドープシリコン膜6aの膜厚t1とドープトシリコン膜6bの膜厚t2との合計によってメモリゲート長(メモリゲート電極MGのゲート長)が決まるため、ノンドープシリコン膜6aとドープトシリコン膜6bとの合計の厚さ(すなわちt1+t2)に対し、t2を半分以上とすることが好ましい。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、メモリゲート電極MGを形成する際に、ノンドープシリコン膜6aの表面に、p型不純物を斜めイオン注入することにより、メモリゲート電極MGを形成するシリコン膜6をノンドープシリコン膜6aおよびドープトシリコン膜6bの積層膜として形成したが(図9)、これらの膜(6a、6b)を個別に成膜してもよい。図17および図18は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。
本実施の形態の半導体装置の構造については、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する(図1、図2等を参照)。また、本実施の形態の半導体装置の製造工程については、絶縁膜5の形成工程までは、実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。即ち、制御ゲート電極CGを形成した後(図6参照)、実施の形態1と同様に、制御ゲート電極CGの上面および側面上を含む半導体基板1の主面上に、絶縁膜5を形成する。
次いで、図17に示すように、絶縁膜5上に、ノンドープシリコン膜6aとして、ノンドープ(アンドープ)の多結晶シリコン膜をCVD法などを用いて10〜30nm程度の膜厚t1で形成する。即ち、成膜時において、原料ガス中に、p型のドーピングガス(p型の不純物添加用のガス)を含まない状態で、多結晶シリコン膜を成膜する。次いで、図18に示すように、ドープトシリコン膜6bとして、p型不純物(例えばホウ素(B)またはインジウム(In)など)が注入された多結晶シリコン膜をCVD法などを用いて20〜50nm程度の膜厚t2で形成する。即ち、ドープトシリコン膜6bの成膜時において、原料ガス中に、ドーピングガス(不純物添加用のガス)を含ませた状態で成膜する。ノンドープシリコン膜6aの膜厚t1よりも、ドープトシリコン膜6bの膜厚t2を厚くすること(すなわちt1<t2)が好ましい。なお、ノンドープシリコン膜6aおよびドープトシリコン膜6bの成膜に際し、非晶質シリコン膜を形成し、熱処理により多結晶化してもよい。
ここで、ドープトシリコン膜6bの不純物濃度はノンドープシリコン膜6aの不純物濃度よりも高く、ドープトシリコン膜6bの抵抗率(比抵抗)はノンドープシリコン膜6aの抵抗率(比抵抗)よりも低くなっている。
上記工程により、制御ゲート電極CGの表面(側面および上面)上に、絶縁膜5を介して、ノンドープシリコン膜6aおよびドープトシリコン膜6bの積層膜6が形成される(図18)。この後、ノンドープシリコン膜6aおよびドープトシリコン膜6bの積層膜6をエッチバックすることにより、メモリゲート電極MG等を形成するのであるが、上記積層膜6の形成後の工程は、実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する(図9〜図15、および図1、図2参照)。
このように、本実施の形態においても、実施の形態1と同様の構成の半導体装置を形成することができ、実施の形態1と同様の効果を奏する。さらに、本実施の形態によれば、ノンドープシリコン膜6aおよびドープトシリコン膜6bの膜厚の制御が容易となる。また、ドープトシリコン膜6bの不純物濃度の制御が容易となる。
なお、上記実施の形態1および2においては、図1、図18などにおいて、ノンドープシリコン膜6aとp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bとの境界を明示したが、不純物は濃度プロファイルを構成するため、明確な境界の明示は困難である。ここでは、ノンドープシリコン膜6aとは、不純物濃度がn×E17/cm3オーダー(n:1〜10)以下、より好ましくはn×E16/cm3オーダー(n:1〜10)以下の領域を言うものとする。
よって、ノンドープシリコン膜6a中に微量のp型不純物を含有していてもよい。この場合も、上記実施の形態1、2に順ずる効果を奏する。このような微量のp型不純物は、例えば、ドープトシリコン膜6bからの拡散などにより生じ得る。
また、ノンドープシリコン膜6a中に、ドープトシリコン膜6bから拡散するp型不純物を相殺するため、あらかじめ微量のn型不純物を含有させていてもよい。かかる工程について、以下の実施の形態3で説明する。
(実施の形態3)
実施の形態1においては、ノンドープシリコン膜6aを形成したが、これに変えて、微量のn型不純物を含有させたシリコン膜6anを形成してもよい。図19は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。
本実施の形態の半導体装置の構造については、実施の形態1のメモリゲート電極MGのノンドープシリコン膜6aが、微量のn型不純物を含有させたシリコン膜6anとなる以外は、同じ構成であるため、その説明を省略する(図1、図2等を参照)。
また、本実施の形態の半導体装置の製造工程については、絶縁膜5の形成工程までは、実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。即ち、制御ゲート電極CGを形成した後(図6参照)、実施の形態1と同様に、制御ゲート電極CGの上面および側面上を含む半導体基板1の主面上に、絶縁膜5を形成する。
次いで、図19に示すように、絶縁膜5上に、微量のn型不純物を含有させたシリコン膜6anをCVD法などを用いて10〜30nm程度の膜厚t1で形成する。例えば、原料ガス中に、n型のドーピングガス(n型の不純物添加用のガス)を微量に導入させた状態で、多結晶シリコン膜を成膜する。次いで、ドープトシリコン膜6bとして、p型不純物(例えばホウ素(B)またはインジウム(In)など)が注入された多結晶シリコン膜をCVD法などを用いて20〜50nm程度の膜厚t2で形成する。即ち、ドープトシリコン膜6bの成膜時において、原料ガス中に、p型のドーピングガス(p型の不純物添加用のガス)を含ませた状態で成膜する。シリコン膜6an中のn型不純物の不純物濃度は、好ましくはn×E16/cm3オーダー(n:1〜10)以下とする。また、シリコン膜6anの膜厚t1よりも、ドープトシリコン膜6bの膜厚t2を厚くすること(すなわちt1<t2)が好ましい。なお、シリコン膜6anおよびドープトシリコン膜6bの成膜に際し、非晶質シリコン膜を形成し、熱処理により多結晶化してもよい。
上記工程により、制御ゲート電極CGの表面(側面および上面)上に、絶縁膜5を介して、微量のn型不純物を含有させたシリコン膜6anおよびドープトシリコン膜6bの積層膜(シリコン膜)6が形成される。この後、ノンドープシリコン膜6aおよびドープトシリコン膜6bの積層膜(シリコン膜)6をエッチバックすることにより、メモリゲート電極MG等を形成するのであるが、上記積層膜()6の形成後の工程は、実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する(図9〜図15、および図1、図2参照)。
このように、本実施の形態によれば、実施の形態1に順ずる効果を奏する。さらに、本実施の形態によれば、メモリゲート電極MGにおいて、ドープトシリコン膜6b中のp型不純物が何らかの要因(例えば、以降の工程の熱負荷など)により、下層のシリコン膜6anに拡散しても、シリコン膜6an中の微量のn型不純物により相殺される。よって、p型不純物がシリコン膜6an中に拡散しても、実施の形態1等で説明したメモリゲート電極MGにおける電界緩和効果を維持することができる。
以上、実施の形態1〜3において説明したこと、メモリゲート電極MGを構成する下層のシリコン膜(6a、6an)の中の不純物濃度について以下にまとめて説明する。
実施の形態1で説明したように、メモリゲート電極MGを構成する下層のシリコン膜(6a)は、真性(intrinsic)であることが望ましいが、実施の形態2で説明したように、微量のp型不純物を含有していてもよい。また、実施の形態3で説明したように、微量のn型不純物を含有していてもよい。上記微量のp型またはn型不純物とは、少なくとも、ドープトシリコン膜6bの不純物濃度より低い濃度をいい、好ましくはn×E16/cm3オーダー(n:1〜10)以下の不純物濃度をいう。
(実施の形態4)
実施の形態1においては、ノンドープシリコン膜6aの表面に、p型不純物を斜めイオン注入することにより、ドープトシリコン膜6bを形成したが(図8、図9)、p型不純物を垂直にイオン注入してもよい。図20〜図23は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。図24は、図23の一部を拡大した部分拡大断面図である。
本実施の形態の半導体装置の構造については、メモリゲート電極MGの構成以外は、実施の形態1と同様であるため、メモリゲート電極MGの構成について以下に説明する。
本実施の形態の説明における最終工程断面図である図23および図24に示すように、メモリゲート電極MGは、シリコン膜6により形成されている。シリコン膜6は、絶縁膜5に接した領域の近傍がノンドープシリコン膜6aにより形成され、その領域が半導体基板1の表面に沿って延在している。また、ノンドープシリコン膜6a上の領域が、p型不純物が導入されたドープトシリコン膜6bにより形成されている。言い換えれば、シリコン膜6は、ノンドープシリコン膜6aとドープトシリコン膜6bとの積層膜であり、ノンドープシリコン膜6aが下層で、ドープトシリコン膜6bが上層となる。ノンドープシリコン膜6aは、ノンドープ(アンドープ)のシリコン膜からなり、ドープトシリコン膜6bは、p型不純物が導入(ドープ)されたシリコン膜からなる。p型不純物は、例えばホウ素(B)またはインジウム(In)などである。
よって、ドープトシリコン膜6bの不純物濃度はノンドープシリコン膜6aの不純物濃度よりも高く、ドープトシリコン膜6bの抵抗率(比抵抗)はノンドープシリコン膜6aの抵抗率(比抵抗)よりも低くなっている。
前述したとおり、ノンドープシリコン膜6aが下層で、ドープトシリコン膜6bが上層となる。即ち、絶縁膜5上に絶縁膜5に接した状態でノンドープシリコン膜6aが位置し、さらに、このノンドープシリコン膜6a上にドープトシリコン膜6bが位置するが、実施の形態1(図2)と異なり、本実施の形態においては、ノンドープシリコン膜6bと制御ゲート電極CGとの間に、ノンドープシリコン膜6aが介在しない(図24)。即ち、ノンドープシリコン膜6aは、半導体基板1の表面と平行に位置する、即ち、水平に形成される水平部を有するが、実施の形態1(図2)のように、半導体基板1の表面に対して略垂直に位置する垂直部を有さない。なお、絶縁膜5は、半導体基板1の表面と平行に位置する、即ち、水平に形成される水平部と、半導体基板1の表面に対して略垂直に位置する垂直部とを有する。
また、本実施の形態の半導体装置の製造工程については、絶縁膜5の形成工程までは、実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。即ち、制御ゲート電極CGを形成した後(図6参照)、実施の形態1と同様に、制御ゲート電極CGの上面および側面上を含む半導体基板1の主面上に、絶縁膜5を形成する。
次いで、絶縁膜5上に、ノンドープシリコン膜6aとして、ノンドープ(アンドープ)の多結晶シリコン膜をCVD法などを用いて30〜70nm程度の膜厚で形成する。即ち、成膜時において、原料ガス中に、ドーピングガス(不純物添加用のガス)を含まない状態で、多結晶シリコン膜を成膜する(図7参照)。なお、ノンドープシリコン膜6aの形成に際し、非晶質シリコン膜を形成し、熱処理により多結晶化してもよい。
次いで、図20に示すように、ノンドープシリコン膜6aの表面に、p型不純物(例えばホウ素(B)またはインジウム(In)など)をほぼ垂直にイオン注入する。即ち、半導体基板1に対し、ほぼ垂直(0°〜5°程度)の角度θで、p型不純物を注入する。ホウ素をイオン注入する場合には、例えば、4keVのエネルギーで、5E15個/cm2程度の濃度で注入する。なお、5E15は、5×1015を表す。また、インジウムをイオン注入する場合には、例えば、50keVのエネルギーで、5E15個/cm2程度の濃度で注入する。
この垂直イオン注入によれば、制御ゲート電極CGの側面部に対応するノンドープシリコン膜6aの表面にはp型不純物が注入されず、平坦部、即ち、制御ゲート電極CGの上部、この上部に連なる制御ゲート電極CGの側壁部の上部および絶縁膜5の上部に位置するノンドープシリコン膜6aにおいて、ノンドープシリコン膜6aの表面から所定の深さ(ここでは、30〜70nm程度)までp型不純物が注入される。
次いで、図21に示すように、熱処理を施し、制御ゲート電極CGの側壁部に位置するノンドープシリコン膜6a中にp型不純物を拡散させる。この際、制御ゲート電極CGの側壁部に位置するノンドープシリコン膜6aにおいて、その底面(絶縁膜5の表面)から厚さtの位置までp型不純物が拡散するように、熱処理条件を調整する。言い換えれば、制御ゲート電極CGの側壁部に位置するノンドープシリコン膜6aにおいて、その底部に不純物を含有しない厚さtの領域が残存する程度にp型不純物を拡散させる。このtは、10〜30nm程度が好ましい。
即ち、制御ゲート電極CGの側壁部に対応するノンドープシリコン膜6aにおいて、その底面(絶縁膜5の表面)から厚さtまでは、ノンドープシリコン膜6aが残存し、tより上部の領域においては、ドープトシリコン膜6bとなる。また、制御ゲート電極CGの側面部以外のノンドープシリコン膜6aも、ドープトシリコン膜6bとなる(図21)。
ここで、ドープトシリコン膜6bの不純物濃度はノンドープシリコン膜6aの不純物濃度よりも高く、ドープトシリコン膜6bの抵抗率(比抵抗)はノンドープシリコン膜6aの抵抗率(比抵抗)よりも低くなっている。
この後、実施の形態1と同様に、ノンドープシリコン膜6aおよびドープトシリコン膜6bをエッチバックすることにより、メモリゲート電極MGおよびシリコンスペーサ(SP1)を形成し、図22に示すように、シリコンスペーサSP1を除去する。さらに、周辺回路領域2Aにおいて、ゲート電極GEを形成する。
以降の工程は、実施の形態1と同様であるため、その説明を省略する(図12〜図14参照)。
上記工程により、図23および図24に示す半導体装置が形成される。
このように、本実施の形態によれば、メモリゲート電極MGを、ノンドープシリコン膜6aとp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bとの積層膜で形成したので、以下の効果を奏する。
メモリゲート電極MGをp型不純物を有したp型のゲート電極として形成することにより、ホールに対して電界が弱まる方向に作用し、メモリセルMCのホール保持特性が向上する。即ち、消去状態の維持が良好となり、リテンションが向上する。
また、絶縁膜5に接するメモリゲート電極MGの下部をノンドープシリコン膜6aで構成することで、メモリの電荷保持特性が向上する。即ち、メモリゲート電極MGの下層部において空乏化が生じやすく、電界が加わりにくくなる。よって、電荷蓄積部に、蓄積された電荷(電子またはホール)が抜け難く、電荷保持特性が向上する。特に、上層部にp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bを有する場合には、ホールに対する電界がさらに緩和されることによりホールの保持特性がさらに向上する。即ち、消去状態の維持が良好となり、リテンションが向上する。
また、メモリゲート電極MGの上層部をp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bで構成することで、メモリゲート電極MGの低抵抗化を図ることができる。このため、不揮発性メモリの動作速度を向上させることができる。また、メモリゲート電極MGは、長い配線(メモリゲート電極MGの延在方向に並んだ複数のメモリセルのメモリゲート電極MG同士を接続する配線)状に形成されるが、この配線自身を低抵抗化することができるため、不揮発性メモリ全体の動作速度を向上させることができる。
さらに、メモリトランジスタのソース領域(MS)を、n−型半導体領域7aのみで構成することで、実施の形態1と同様に、図14に示す工程において高不純物濃度のn+型半導体領域8bを形成する際にメモリゲート電極MG上をフォトレジスト膜PR1で覆うことができ、メモリゲート電極MG(p型不純物を含有するドープトシリコン膜6b)中にn−型半導体領域7aよりも高濃度のn型不純物が導入され、メモリゲート電極MGが高抵抗化することを回避することができる。
また、実施の形態1等の場合と異なり、本実施の形態においては、メモリゲート電極MGのp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bと制御ゲート電極CGとの間に、ノンドープシリコン膜6aが介在しない。即ち、実施の形態1のノンドープシリコン膜6aを構成する垂直部が存在しないため、書き込み特性が良くなる。言い換えれば、書き込みの際に電荷蓄積部に注入される電荷量が多くなる。または、書き込み電圧を低くしても所望電荷量を注入することができる。
このように、本実施の形態によれば、不揮発性メモリを有する半導体装置の特性を向上させることができる。また、特性の良好な不揮発性メモリを有する半導体装置を簡易な工程で形成することができる。
また、電荷蓄積層(ここでは窒化シリコン膜5b)に蓄えた電荷(電子またはホール)がメモリゲート電極MGに移動してデータが反転する現象を抑制してデータ保持特性を向上させる観点からは、メモリゲート電極MGを形成するシリコン膜6において、絶縁膜5に接した領域のノンドープシリコン膜6aの膜厚tが0より大きければ、効果を有する。ただし、一定の効果を得るために、ノンドープシリコン膜6aの厚さtが絶縁膜5における酸化シリコン膜5cの膜厚以上形成されることが好ましい。さらに、より十分な効果を得ること、及び、製造工程中の熱処理におけるシリコン膜6中のp型不純物の拡散の可能性を加味した製造の容易性を考慮すると、ノンドープシリコン膜6aの膜厚tは10nm以上であることが好ましい。この観点から、上記製造工程中に形成するノンドープシリコン膜6aの厚さ(堆積膜厚)tは10nm以上として記載している。
また、メモリゲート長(メモリゲート電極MGのゲート長)に対し、tを半分以上とすることが好ましい。
なお、本実施の形態のノンドープシリコン膜6aの部分においても、真性(intrinsic)であることが望ましいが、実施の形態2で説明したように、微量のp型不純物を含有していてもよい。また、実施の形態3で説明したように、微量のn型不純物を含有していてもよい。
(実施の形態5)
実施の形態1においては、制御トランジスタのソース領域として機能するn型のソース領域MSをn−型半導体領域7aのみにより構成したが、n−型半導体領域7a上にn型不純物を含有した多結晶シリコン膜22を形成してもよい。図25〜図29は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す要部断面図である。
本実施の形態の半導体装置の構造については、n−型半導体領域7a上の多結晶シリコン膜22およびその上部の金属シリサイド層11以外の構成は、実施の形態1と同様であるため、n−型半導体領域7a近傍の構成について以下に説明する。
本実施の形態の説明における最終工程断面図である図29に示すように、本実施の形態の半導体装置は、メモリゲート電極MG間の半導体基板1(p型ウエルPW1)中に配置されたn−型半導体領域7aを有する。このn−型半導体領域7a上の側壁絶縁膜SW間には、多結晶シリコン膜22が配置されている。さらに、この多結晶シリコン膜22上には、金属シリサイド層11が配置されている。即ち、実施の形態1においては、n−型半導体領域7a上に金属シリサイド層11が配置されているのに対し(図15参照)、本実施の形態においては、金属シリサイド層11はn−型半導体領域7a上に配置されず、多結晶シリコン膜22上に配置されている。
本実施の形態の半導体装置の製造工程については、側壁絶縁膜SWの形成工程までは、実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。即ち、隣り合うメモリゲート電極MG間の半導体基板1(p型ウエルPW1)中に、n型不純物を注入することで、n−型半導体領域(不純物拡散層)7aを形成した後(図12参照)、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの合成パターンの側壁部に、側壁絶縁膜SWを形成する(図13参照)。また、周辺回路領域2Aにおいて、ゲート電極GEの側壁部に、側壁絶縁膜SWを形成する。
次いで、図25に示すように、半導体基板1の主面全面上に、保護膜21として例えば、酸化シリコン膜をCVD法などを用いて形成する。次いで、フォトリソグラフィ法を用いて、n−型半導体領域7aの上方に開口OAを有するフォトレジスト膜PR2を形成する。
次いで、フォトレジスト膜PR2をマスクとして用いて、保護膜21をエッチングする。このエッチングにより、メモリゲート電極MG間(側壁絶縁膜SW間)のn−型半導体領域7aが露出する。この後、フォトレジスト膜PR2をアッシングなどにより除去する。
次いで、図26に示すように、半導体基板1の主面全面上に、n型不純物を含有した多結晶シリコン膜22を形成する。この多結晶シリコン膜22は、例えば、CVD法などを用いて、メモリゲート電極MG間(側壁絶縁膜SW間)を埋め込むことができる程度の膜厚で形成する。即ち、成膜時において、原料ガス中に、n型のドーピングガス(n型の不純物添加用のガス)を含ませた状態で、多結晶シリコン膜22を上記膜厚で成膜する。なお、ノンドープの多結晶シリコン膜を成膜し、イオン注入によりn型不純物を含有させてもよい。また、非晶質シリコン膜を形成し、熱処理により多結晶化してもよい。
次いで、フォトリソグラフィ法を用いて、n−型半導体領域7aの上方にフォトレジスト膜PR3を形成する。例えば、このフォトレジスト膜PR3の平面形状(パターン)は、上記フォトレジスト膜PR2の開口OAの平面形状と対応する。
次いで、図27に示すように、フォトレジスト膜PR3をマスクとして用いて、多結晶シリコン膜22をエッチングする。この後、フォトレジスト膜PR3をアッシングなどにより除去することにより、n−型半導体領域7a上にn型不純物を含有した多結晶シリコン膜22を形成する。
次いで、必要に応じて、例えば希フッ酸などを用いたウェットエッチングを行って、半導体基板1の主表面を清浄化した後、図28に示すように、サリサイド技術を用いて、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MG、多結晶シリコン膜22およびn+型半導体領域8bの上部に、それぞれ金属シリサイド層11を形成する。また、ゲート電極GEおよびn+型半導体領域8の上部に、それぞれ金属シリサイド層11を形成する。この金属シリサイド層11は、実施の形態1と同様の工程で形成することができる。
この後、図29に示すように、半導体基板1の主面全面上に、絶縁膜12を形成し、必要に応じてその上面を平坦化した後、プラグPGを形成する。次いで、絶縁膜14を形成し、絶縁膜14中に配線M1を形成する。さらに、デュアルダマシン法などにより2層目以降の配線(図示せず)を形成する。この絶縁膜12、プラグPG、配線M1および2層目以降の配線は、実施の形態1と同様の工程で形成することができる。
このように、本実施の形態によれば、実施の形態1と同様にメモリゲート電極MGを、ノンドープシリコン膜6aとp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bとの積層膜で形成したので、実施の形態1と同様に不揮発性メモリのデータ保持特性を向上させることができる。また、実施の形態1と同様にメモリゲート電極MGの上層部をp型不純物を含有するドープトシリコン膜6bで構成することで、メモリゲート電極MGの低抵抗化を図ることができ、不揮発性メモリの動作速度を向上させることができる。
また、実施の形態1と同様に、メモリトランジスタのソース領域(MS)を、n−型半導体領域7bにより形成したので、メモリゲート電極(p型不純物を含有するドープトシリコン膜6b)MG中にn型不純物が導入され、メモリゲート電極MGが高抵抗化することを回避することができる。
さらに、メモリトランジスタのn−型半導体領域7a上に、n型不純物を含有した多結晶シリコン膜22を形成したので、ソース領域(MS、n−型半導体領域7a)の低抵抗化を図ることができる。なお、n−型半導体領域7aとn型不純物を含有した多結晶シリコン膜22とを、ソース領域(MS)とみなしてもよい。
さらに、多結晶シリコン膜22上に金属シリサイド層11を形成したので、ソース領域MS(多結晶シリコン膜22およびn−型半導体領域7a)の低抵抗化を図ることができる。
また、ソース領域MS(多結晶シリコン膜22およびn−型半導体領域7a)は、長い配線(メモリゲート電極MGの延在方向に並んだ複数のメモリセルのソース領域を接続する配線、ソース線)状に形成されるが、この配線自身を低抵抗化することができるため、不揮発性メモリ全体の動作速度を向上させることができる。
また、多結晶シリコン膜22上に金属シリサイド層11を形成したので、リーク電流の低減を図ることができる。即ち、n−型半導体領域7a上に金属シリサイド層11を形成した場合において(図15参照)、n−型半導体領域7aが浅く形成され、または、金属シリサイド層11が厚く形成された場合には、金属シリサイド層11を介して半導体基板(p型ウエルPW1)1にリーク電流が生じる恐れがある。これに対し、本実施の形態によれば、多結晶シリコン膜22上に金属シリサイド層11を形成したので、上記リーク電流を回避することができる。
なお、本実施の形態における、多結晶シリコン膜22および金属シリサイド層11の構成および製法は、実施の形態1のみならず、他の実施の形態2〜4の半導体装置にも適用可能であることは言うまでもない。
(実施の形態6)
上記実施の形態1〜5においては、ドープトシリコン膜6bに含有させるp型不純物としてホウ素(B)やインジウム(In)などを例示したが、各イオン種について次のような効果を有する。
ホウ素は原子量が小さいため注入しやすく、また、活性化が容易である。また、インジウムを用いた場合には、原子量が大きいためイオン注入に際し、注入領域の制御が容易となる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。