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JP2015069711A - 非水電解液二次電池用負極、その製造方法、及び非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池用負極、その製造方法、及び非水電解液二次電池 Download PDF

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JP2015069711A
JP2015069711A JP2013200243A JP2013200243A JP2015069711A JP 2015069711 A JP2015069711 A JP 2015069711A JP 2013200243 A JP2013200243 A JP 2013200243A JP 2013200243 A JP2013200243 A JP 2013200243A JP 2015069711 A JP2015069711 A JP 2015069711A
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健之 菅原
Takeyuki Sugawara
健之 菅原
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】高容量かつ高寿命な非水電解液二次電池用負極を提供する。【解決手段】集電体(2)上の第1の活物質層(3)、および第1の活物質層(3)を被覆する第2の活物質層(4)からなる非水電解液二次電池用負極である。前記第1の活物質層(3)は、リチウムと可逆的に合金化可能な第1の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む層であり、前記第2の活物質層(4)は、リチウムと合金化せずリチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な第2の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む層である。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解液二次電池用負極、その製造方法及びそれを備えた非水電解液二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高く、また非水系電解質を用いるため高い電圧を得ることができ、更にニッカド電池等の二次電池と比較してメモリー効果が小さいという特徴がある。このため、リチウムイオン二次電池については、ノートパソコンや携帯電話などの電源、また電気自転車、電気自動車などの次世代電気産業製品への応用に向けた研究・開発が進められている。
リチウムイオン二次電池の反応は、正負極におけるリチウムを吸蔵および放出する活物質により成り立っている。現在、負極活物質として黒鉛等の炭素材料が使用されているが、黒鉛の理論容量は372mAh/gと少なく、高容量化が期待されている。
そこで、リチウムとの合金化反応により、より多くのリチウムを吸蔵および放出することが可能な活物質としてSi(約4200mAh/g)、Sn(約990mAh/g)等が注目されている。しかしながら、このような活物質は、充電時にリチウムと合金化することで、体積が4倍程度にまで大きく膨張し、また放電時に収縮する。使用により経時的にこの充放電サイクルを経ると、大きな体積変化の繰り返しにより活物質が徐々に微粉化し、電極から脱落して特性が低下するおそれがあるという問題がある。
前記問題の対策として、Si粒子表面を炭素層で被覆した複合活物質粒子(特許文献1)や、黒鉛粒子上に有機材料や合金系活物質層を被覆した複合活物質粒子(特許文献2、3)が提案されている。また、合金系活物質層上に金属薄膜層を形成した構造が開示されている(特許文献4)。また、Siを活物質とする層間に導電剤を主剤とする層を設けた構造が開示されている(特許文献5)。
特開2001−283843号公報 特許第3769647号公報 特許第3103356号公報 特開2007−019032号公報 特開2006−196247号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の対策では、被覆層のみでは合金系活物質粒子単体の大きな体積変化による微粉化を十分に抑制するには至らない。また、特許文献4に記載の対策では、表面の金属薄膜層は薄く硬いため、下層の合金系活物質層の体積変化を緩衝することができない。また、特許文献5に記載の対策では、Siが層表面に露出しているため、表面からの活物質の脱落を防止することができない。さらに、中間層の導電剤を主体とする層は体積変化がないため、Siの体積変化の応力を抑えるのには不十分である。
本発明の目的は、前記の背景技術における問題点を考慮し、高性能かつ高寿命な非水電解液二次電池用電極を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明の態様である非水電解液二次電池用負極は、集電体上に形成された第1の活物質層と、前記第1の活物質層を被覆する第2の活物質層とを備え、前記第1の活物質層は、リチウムと可逆的に合金化可能な第1の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む層であり、前記第2の活物質層は、リチウムと合金化せずリチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な第2の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む層であることを特徴とする。
前記第1の活物質層と第2の活物質層との間に、第2の活物質層に第1の活物質層の成分の一部が混入してなる混合層が形成されていても良い。
前記集電体は、金、銀、銅、ニッケル、ステンレス、チタン、白金のうちの一つの金属からなる金属箔単体、若しくは前記複数の金属のうちの2種以上の金属の合金から構成されていてもよい。
前記第1の活物質が、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Biといった金属元素および化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であってもよい。
前記第2の活物質が、黒鉛,グラファイト,カーボンブラック,コークス,ガラス状炭素,炭素繊維、およびこれらの焼成体からなる群より選ばれる少なくとも1種であっても良い。
本発明の態様である非水電解液二次電池用負極の製造方法は、集電体上に前記第1の活物質層を形成するスラリーを塗布および乾燥する第1の工程と、前記第1の活物質層上に前記第2の活物質層を形成するスラリーを塗布および乾燥する第2の工程とを備え、前記第2の工程によって、前記第1の活物質層のバインダー樹脂が、前記第2の活物質層を形成するスラリーの溶媒に溶解し、前記第2の活物質層に第1の活物質層の成分が含まれて前記混合層を形成することを特徴とする。
本発明の態様である他の非水電解液二次電池用負極の製造方法は、集電体上に前記第1の活物質層を形成するスラリーを塗布および乾燥する工程と、前記第1の活物質層上に前記第2の活物質層を形成するスラリーを塗布および乾燥する工程と、前記第1および第2の活物質層を形成した負極を同時にプレスする工程と、を備え、前記プレスによって前記第2の活物質層に第1の活物質層の成分が含まれた前記混合層を形成することを特徴とする。
本発明の態様である非水電解液二次電池は、前記態様の非水電解液二次電池用負極を備え、正極の活物質層と負極の活物質層がセパレータを介してそれぞれ同位置で対向するように積層もしくは巻回されていることを特徴とする。
本発明の態様によれば、本負極は、集電体上に、リチウムと可逆的に合金化可能な第1の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む第1の活物質層が形成され、さらに第1の活物質層を被覆する、リチウムと合金化せずリチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な第2の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む第2の活物質層が形成された構造となっている。これにより、リチウムと可逆的に合金化可能な第1の活物質が、充放電に伴い大きな体積変化をしても、充放電に伴う体積変化の小さい第2の活物質層が良好に緩衝し、さらには第1の活物質の層外の表面露出がないため、第1の活物質の脱落を防止することができ、高容量かつ高寿命な非水電解液二次電池用負極を提供可能である。
ここで、第1の活物質層のバインダー樹脂を、前記第2の活物質層を形成するスラリーの溶媒に溶解させる、あるいは第1および第2の活物質層を形成した負極を同時にプレスする工程を選択することにより、第1および第2の活物質層の界面に両層の混合層を設ける場合には、両層の界面の密着性が向上し、より高容量かつ高寿命な非水電解液二次電池用負極を提供可能である。
本発明の実施形態に係る非水電解液二次電池用負極の要部断面を模式的に示す説明図である。 本発明の実施形態に係る非水電解液二次電池用負極の要部断面を模式的に示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳述することにより本発明を明らかにする。図1および図2は本発明に係る非水電解液二次電池用負極の要部断面を模式的に示す説明図の一例である。
非水電解液二次電池用負極1(以下、単に負極1と呼ぶ場合もある)は、図1に示すように、集電体2上に第1の活物質層3が形成され、さらに第1の活物質層3を被覆する第2の活物質層4が形成された構造となっている。第1の活物質層3は、リチウムと可逆的に合金化可能な第1の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む層である。第2の活物質層4は、リチウムと合金化せずリチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な第2の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む層である。
このような構造により、リチウムと可逆的に合金化可能な第1の活物質が、充放電に伴い大きな体積変化をしても、第1の活物質層が第2の活物質層4に被覆されているので、第1の活物質の層外への露出がないため、第1の活物質の脱落を防止することが可能である。また、第2の活物質層4が、導電補助材およびバインダー樹脂を含み、かつ充放電に伴い小さい体積変化が起きていることから柔軟性を有しているから、第1の活物質層3全体の体積変化の応力に対して良好に緩衝し、第2の活物質層4が破壊されることなく、第1の活物質の脱落を防止することが可能である。その結果、第1の活物質がサイクルを重ねても有効に反応し続けることとなり、サイクル特性が向上する。
また、図2に示すように、前記第1の活物質層3と第2の活物質層4との間に、第2の活物質層に第1の活物質層の成分の一部が混入してなる混合層5が形成されていても良い。これにより、両層の界面密着性が向上し、第2の活物質層の前記の効果が促進され、よりサイクル特性が向上する。
例えば、第1の活物質層3のバインダー樹脂を、前記第2の活物質層4を形成するスラリーの溶媒に溶解させる、あるいは第1および第2の活物質層3、4を形成した負極1を同時にプレスする工程を選択することにより、第1および第2の活物質層3、4の界面に、両層の混合層5を形成する。
集電体2は、良導電性の材質が好ましい。具体的には、金、銀、銅、ニッケル、ステンレス、チタン、白金などの金属箔単体もしくはこれら金属を2種以上含む合金から構成する。その中でも、コスト面で比較的に安価で、かつ、金属のイオン化傾向の観点から、銅を選択することが特に望ましい。さらには、圧延箔が好ましい。圧延箔中の結晶が圧延方向に並んでいるため、応力を加えたときにも割れにくいため、積層させる場合に成形性に富むといった利点がある。
第1および第2の活物質層3、4は、活物質、導電補助材、バインダー樹脂を含み、これらを溶媒に混合したスラリーによって作製される。これにより、体積変化の大きい活物質単体を使用する場合と比較して柔軟性があり、応力に対する緩衝能が高い。従って第2の活物質層4が破壊されることなく、第1の活物質の脱落を防止することが可能である。
スラリーの混合には、高せん断を付与することの出来る混練機を使用することが好ましい。混練機としては、具体的には、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、超音波分散機等の分散機、プラネタリーミキサー、ニーダー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ディスパージャー等のブレード型攪拌機が挙げられる。中でも特に、固練りをすることで効率的な分散が可能なプラネタリーミキサーが好ましい。また、スラリーの固形分濃度については、固形分濃度が高すぎると固形分が凝集し、低すぎると乾燥中に沈殿し、活物質層内の材料分散が不均一になり電池性能が低下するため、使用する材料によって適宜調整する必要がある。また、スラリーを乾燥する方法は、温風乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、遠赤外乾燥、恒温高湿乾燥が挙げられる。
溶媒は、使用する固形分が分散しやすい材料を適宜選択する必要がある。具体的には、水や、水にエタノール、N−メチルピロリドン(NMP)等を混合した水系溶媒、NMP等の環状アミド系、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の直鎖上アミド系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
第1の活物質は、高容量な材料、すなわちリチウムと可逆的に合金化可能な材料である必要がある。充放電に伴う体積変化が大きいが、第2の活物質層4により脱落が防止されることにより、サイクル特性低下の問題なく使用することが可能である。具体的には、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Biといった金属元素および化合物が挙げられる。中でも、より高容量なSiが望ましく、また化合物とすることで、容量が小さくなるが体積変化を低減し、よりサイクル特性を向上することが可能である。Siの化合物としては、例えば、SiOx(0<x≦2)あるいは、LiSiO、SiB、SiB、MgSi、NiSi、TiSi、MoSi、CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiOなどが挙げられる。
第2の活物質は、リチウムと可逆的に反応し、かつ体積変化の小さい材料、すなわちリチウムと合金化せずリチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な材料である必要がある。体積変化が小さいため、サイクルによる活物質の脱落がなく、第1の活物質層3を良好に保持することができる。また、実際の電池反応は制限電圧内で規定されるため、第1の活物質に選択した材料の充放電電位内で良好に反応する材料であることも重要である。以上より、第2の活物質は、炭素系材料が好ましく、具体的には黒鉛、グラファイト、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、およびこれらの焼成体が挙げられる。
導電補助材は、集電体との導電性を確保でき、かつ充放電反応において化学反応を起こさない材料を適宜選択する必要がある。また、少量で効率良く電子を伝導するのが好ましいが、活物質やバインダー樹脂との馴染み具合により適宜選択するとよい。具体的には、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンウィスカー、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンナノ粒子およびナノチューブ、酸化チタン、酸化ルテニウム、アルミニウム、ニッケル等の金属粉やファイバーおよびこれらの混合物が挙げられる。
バインダー樹脂は、溶媒、電解液および電極の反応電位窓において安定な高分子を適宜選択する必要がある。具体的にはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PTFE)、芳香族ポリアミド等の樹脂系高分子、スチレン・ブタジエンラバー(SBR)、エチレン・プロピレンラバー等のゴム系高分子、ポリアクリル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂、ベークライト、フッ素系高分子等が挙げられる。フッ素系高分子としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−塩化3フッ化エチレン(CTFE)共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフッ素ゴム等が挙げられる。中でも、体積変化の小さい活物質に使用する場合は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子やスチレン・ブタジエンラバー(SBR)、エチレン・プロピレンラバー等のゴム系高分子が好ましく、加工工程での熱量を抑えられる、水系の溶媒を用いることが可能であり、工業的に用いる場合、環境負荷の低減、溶媒回収が不必要でありコスト低減が図れることから、低融点のSBRを使用することがより好ましい。また特に、体積変化の大きい活物質に使用する場合は、結着力の大きいポリイミド系が好適に使用される。
活物質層の固形分配合比については、使用する材料について適宜調整する必要がある。導電性の乏しい活物質を使用する場合は、負荷特性を補うため、導電補助材を多く、バインダー樹脂を少なくする必要があるが、サイクル特性が低下する恐れがある。また、活物質以外の材料配合比が多すぎると、単位質量および体積あたりの容量が低下するため、適度な比率を選択する必要である。
特性向上のために負極1をプレスにより密度調整をするのが一般的である。プレス方法としては、金属ロールプレス法、ゴムロールプレス法、平板プレス法が挙げられる。プレス後の活物質層の嵩密度は、1.0g/cm以上3.0g/cm以下であることが好ましい。嵩密度が上述の範囲を越えると、活物質層に空隙がほとんど存在しなくなり、電解液が活物質層に浸透できず、電池性能の低下を招く。また、嵩密度が上述の範囲未満であると、集電体と接触するバインダー樹脂量が少なくなるため、活物質層と集電体との密着不良の原因となる。
負極1は、電解液を充填したセル内において、短絡防止用のセパレータを介して、正極と対向するように積層することで、電池として構成される。
正極と負極の容量は、ほぼ等しくする必要がある。負極容量が正極容量よりも少ない場合、充電反応時に正極活物質から電解液中に放出されたリチウムイオンが、負極活物質層に全て吸蔵されることができず、過剰になったリチウムイオンがリチウム金属となって負極電極板上にデンドライト状に析出する。この析出物は、正極と負極との間に存在するセパレータを突き破り正極と負極を短絡したり、あるいは電解液中に脱落することで、電池性能を劣化させたり、リチウム金属の急激な反応による異常発熱が発生したりする恐れがある。また、負極容量が正極容量よりも多い場合、充電反応時に正極活物質から放出されたリチウムの多くが負極活物質に不可逆な状態として吸蔵されるため、サイクル容量が低下する。また、正極活物質と負極活物質は対向していない部位では反応が進行しないため、積層の際は両極を精度良く位置合わせすることが必要である。
正極は、負極と同様に、集電体および集電体上の活物質、導電補助材、バインダー樹脂を含む活物質層で構成される。活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な化合物であれば、特に限定されない。正極活物質を構成する無機化合物としては、組成式、LixMO、または、LiyM(但し、Mは遷移金属、0≦x≦1、1≦y≦2)で表記される複合酸化物、トンネル上の空孔を有する酸化物、層状構造の金属カルコゲン化物、リチウムイオン含有のカルコゲン化合物を用いることが出来る。具体的には、LiCoO、NiO、Ni、Mn、LMn、MnO、Fe、Fe、FeO、V、V13、VOx、Nb、Bi、Sb、等のV族金属化合物、CrO、Cr、MoO、MoS、WO、SeO、等のVI族金属化合物、TiO、TiS、SiO、SnO、CuO、CuO、AgO、CuS、CuSO等が挙げられる。また、前記の遷移金属を2種以上混合したもの、あるいは、2種以上の遷移金属を含有する化合物、いわゆる、2元系、3元系としても良い。さらに、正極活物質を構成する有機物系の化合物としては、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物などが挙げられる。また集電体、導電補助材、バインダー樹脂は前記負極と同様の材料を使用することができる。
セパレータは、電解液に対して安定性があること、イオン伝導性を発現するため電解液を十分含浸可能であること、かつ正極と負極の短絡を防止できるものであれば、特に限定するものではない。具体的には、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンおよびフッ素樹脂等からなる多孔性ポリマーフィルム、ガラスフィルター、不織布等の多孔質材料が挙げられる。
電解液は、良好なイオン伝導性を有し、電池電圧での分解がなければ、特に限定するものではなく、支持電解質であるリチウム塩を有機溶媒に溶解した溶液、ポリマー電解質、無機固体電解質、およびそれらの複合材料を使用することができる。有機溶媒としては、鎖状エステル類、γ―ラクトン類、鎖状エーテル類、環状エーテル類およびニトリル類等を使用することができる。具体的には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)が挙げられる。また、電解質としては、LiBF 、LiClO 、LiAlCl 、LiPF 、LiAsF、LiSbF、LiSCN、LiCl、LiBr、LiI、LiCFSO、LiCSOなどが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明する。但し、実施例が本発明を制限するものではない。
(実施例1)
活物質としてSiナノパウダー(Aldrich製)100質量部、導電補助材として気相法炭素繊維(昭和電工製 VGCF−H)25質量部およびアセチレンブラック(電気化学工業製 デンカブラックHS−100)25質量部、バインダー樹脂としてポリイアミドイミド樹脂(日立化成製 HPC−9000)25質量部に、溶媒としてNMP(三菱化学製)を固形分30質量部になるように適宜添加し、プラネタリーミキサーで120分混合することで、第1の活物質層を形成するためのスラリーを作製した。
前記スラリーを集電体である厚さ12μmの銅箔(三井金属製)にドクターブレード型アプリケーターを用いて塗布し、熱風式オーブンに投入して120℃、30分処理することでスラリーを乾燥して、集電体上に第1の活物質層を形成した。
活物質として天然黒鉛(日立化成製 SMG)90質量部、導電補助材として人造黒鉛(TIMCAL製 SFG−6)10質量部、バインダー樹脂としてポリイアミドイミド樹脂(日立化成製 HPC−9000)25質量部に、溶媒としてNMP(三菱化学製)を固形分40質量部になるように適宜添加し、プラネタリーミキサーで120分混合することで、第2の活物質層を形成するためのスラリーを作製した。
前記スラリーを前記第1の活物質層上にドクターブレード型アプリケーターを用いて塗布し、熱風式オーブンに投入して120℃、30分処理することでスラリーを乾燥した後、200℃、3h焼成した。その後、ロールプレスによりプレスし、実施例1の負極とした。
(実施例2)
実施例1における第1の活物質をSiOパウダー(Aldrich製)100質量部に変更した以外、実施例1と同様に作製し、実施例2の負極とした。
(実施例3)
活物質としてSiナノパウダー(Aldrich製)100質量部、導電補助材として気相法炭素繊維(昭和電工製 VGCF−H)25質量部およびアセチレンブラック(電気化学工業製 デンカブラックHS−100)30質量部、バインダー樹脂としてカルボキシメチルセルロースアンモリニウム塩(ダイセル化学製 DN−800H)1質量部およびスチレンーブタジエンゴム(日本ゼオン製 BM−400B)3質量部に、溶媒として水を固形分45質量部になるように適宜添加し、プラネタリーミキサーで120分混合することで、第1の活物質層を形成するためのスラリーを作製した。
前記スラリーを集電体である厚さ12μmの銅箔(三井金属)にドクターブレード型アプリケーターを用いて塗布し、熱風式オーブンに投入して80℃、30分処理することでスラリーを乾燥して、集電体上に第1の活物質層を形成した。
活物質として天然黒鉛(日立化成製 SMG)90質量部、導電補助材として人造黒鉛(TIMCAL製 SFG−6)10質量部、バインダー樹脂としてカルボキシメチルセルロースアンモリニウム塩(ダイセル化学製 DN−800H)1質量部およびスチレンーブタジエンゴム(日本ゼオン製 BM−400B)2質量部に、溶媒として水を固形分45質量部になるように適宜添加し、プラネタリーミキサーで120分混合することで、第2の活物質層を形成するためのスラリーを作製した。
前記スラリーを前記第1の活物質層上にドクターブレード型アプリケーターを用いて塗布し、熱風式オーブンに投入して80℃、30分処理することでスラリーを乾燥した。その後、ロールプレスによりプレスし、実施例3の負極とした。
(実施例4)
実施例3における第1の活物質をSiOパウダー(Aldrich製)100質量部に変更した以外、実施例3と同様に作製し、実施例4の負極とした。
(実施例5)
活物質としてSiOパウダー(Aldrich製)100質量部、導電補助材として気相法炭素繊維(昭和電工製 VGCF−H)10質量部およびアセチレンブラック(電気化学工業製 デンカブラックHS−100)10質量部、バインダー樹脂としてPVdF(クレハバッテリーマテリアルズジャパン製 #7200)10質量部に、溶媒としてNMP(三菱化学製)を固形分55質量部になるように適宜添加し、プラネタリーミキサーで120分混合することで、第1の活物質層を形成するためのスラリーを作製した。
前記スラリーを集電体である厚さ12μmの銅箔(三井金属製)にドクターブレード型アプリケーターを用いて塗布し、熱風式オーブンに投入して120℃、30分処理することでスラリーを乾燥して、集電体上に第1の活物質層を形成した。
活物質として天然黒鉛(日立化成製 SMG)90質量部、導電補助材として人造黒鉛(TIMCAL製 SFG−6)10質量部、バインダー樹脂としてPVdF(クレハバッテリージャパン製 #7200)10質量部に、溶媒としてNMP(三菱化学製)を固形分55質量部になるように適宜添加し、プラネタリーミキサーで120分混合することで、第2の活物質層を形成するためのスラリーを作製した。
前記スラリーを前記第1の活物質層上にドクターブレード型アプリケーターを用いて塗布し、熱風式オーブンに投入して120℃、30分処理することでスラリーを乾燥した。その後、ロールプレスによりプレスし、実施例5の負極とした。
(実施例6)
実施例5における第1の活物質をSiOパウダー(Aldrich製)100質量部に変更した以外、実施例5と同様に作製し、実施例6の負極とした。
(比較例1)
実施例1と同様に、集電体上に第1の活物質層を作製した後、熱風式オーブンに投入して200℃、3h焼成し、その後、実施例1と同条件でロールプレスによりプレスし、比較例1の電極とした。
(比較例2)
実施例2と同様に、集電体上に第1の活物質層を作製した後、熱風式オーブンに投入して200℃、3h焼成し、その後、実施例2と同条件でロールプレスによりプレスし、比較例2の電極とした。
(比較例3)
実施例3と同様に、集電体上に第1の活物質層を作製した後、実施例3と同条件でロールプレスによりプレスし、比較例3の電極とした。
(比較例4)
実施例4と同様に、集電体上に第1の活物質層を作製した後、実施例4と同条件でロールプレスによりプレスし、比較例4の電極とした。
(比較例5)
実施例5と同様に、集電体上に第1の活物質層を作製した後、実施例5と同条件でロールプレスによりプレスし、比較例4の電極とした。
(比較例6)
実施例5と同様に、集電体上に第1の活物質層を作製した後、実施例5と同条件でロールプレスによりプレスし、比較例5の電極とした。
(評価)
前記実施例及び比較例の負極を用いてそれぞれ電池を作製し、充放電評価を行った。
電池構成において上記負極の対極となる正極は次のように作製した。まず、LiMn(三井金属製 Type−F)90質量部、導電補助材としてアセチレンブラック(電気化学工業製 デンカブラックHS−100)5質量部、バインダー樹脂としてPVDF(クレハ製 #7200)5質量部に、溶媒としてNMP(三菱化学製)を固形分65質量部になるように適宜添加し、プラネタリーミキサーで120分混合することで、正極の活物質層を形成するためのスラリーを作製した。
次いで、前記スラリーを集電体である厚さ15μmのアルミ箔(日本製箔製)上に、ドクターブレード型アプリケーターを用いて塗布し、熱風式オーブンに投入して120℃、30分処理し、前記スラリーを乾燥させた。なお、塗布量は負極容量に対して0.9倍の容量になるよう調整した。その後、ロールプレスによりプレスし、正極とした。
前記正極をφ14mm、負極をφ15mmに打抜き、φ16mmのセパレータを両極の短絡がないように挟み込み、電解液を充填してコインセルを作製した。セパレータにはポリオレフィン系樹脂微多孔膜(旭化成イーマテリアルズ製 ハイポアND525)を使用した。電解液にはLiPFをエチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=3:7に1Mとなるように溶解し、ビニレンカーボネートを2質量部添加した溶液を使用した。
上記コインセルを用いて充放電評価を行った。低レートの充放電を繰り返し行い、放電容量の増加が見られなくなったところを1サイクル目(放電容量維持率100%)とし、以降充電0.2C、放電1Cで100サイクルの充放電を行った。このときの放電容量維持率を表1に示す。
Figure 2015069711
表1に示すように、各種活物質およびバインダー樹脂を使用した実施例において、比較例より放電容量維持率が向上したことが分かる。以上のことから、実施例の構成の電極により、高容量かつ高寿命な非水電解液二次電池が作製可能であることを確認した。
本発明の非水電解液二次電池用負極は、集電体上の、リチウムと可逆的に合金化可能な第1の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む第1の活物質層が、リチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な第2の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む第2の活物質層で被覆されている。このため充放電サイクルによる活物質の脱落を防止し、高容量かつ高寿命な非水電解液二次電池用負極を提供できる。
1 負極
2 集電体
3 第1の活物質層
4 第2の活物質層
5 第1および第2の活物質層の混合層

Claims (8)

  1. 集電体上に形成された第1の活物質層と、前記第1の活物質層を被覆する第2の活物質層とを備え、
    前記第1の活物質層は、リチウムと可逆的に合金化可能な第1の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む層であり、
    前記第2の活物質層は、リチウムと合金化せずリチウムを可逆的に吸蔵および放出可能な第2の活物質と導電補助材とバインダー樹脂を含む層であることを特徴とする非水電解液二次電池用負極。
  2. 前記第1の活物質層と第2の活物質層との間に、第2の活物質層に第1の活物質層の成分の一部が混入してなる混合層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載した非水電解液二次電池用負極。
  3. 前記集電体は、金、銀、銅、ニッケル、ステンレス、チタン、白金のうちの一つの金属からなる金属箔単体、若しくは前記複数の金属のうちの2種以上の金属の合金から構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した非水電解液二次電池用負極。
  4. 前記第1の活物質が、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Biといった金属元素および化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した非水電解液二次電池用負極。
  5. 前記第2の活物質が、黒鉛,グラファイト,カーボンブラック,コークス,ガラス状炭素,炭素繊維、およびこれらの焼成体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した非水電解液二次電池用負極。
  6. 請求項2に記載した非水電解液二次電池用負極の製造方法であって、
    集電体上に前記第1の活物質層を形成するスラリーを塗布および乾燥する第1の工程と、
    前記第1の活物質層上に前記第2の活物質層を形成するスラリーを塗布および乾燥する第2の工程とを備え、
    前記第2の工程によって、前記第1の活物質層のバインダー樹脂が、前記第2の活物質層を形成するスラリーの溶媒に溶解し、前記第2の活物質層に第1の活物質層の成分が含まれて前記混合層を形成することを特徴とする非水電解液二次電池用負極の製造方法。
  7. 請求項2に記載した非水電解液二次電池用負極の製造方法であって、
    集電体上に前記第1の活物質層を形成するスラリーを塗布および乾燥する工程と、
    前記第1の活物質層上に前記第2の活物質層を形成するスラリーを塗布および乾燥する工程と、
    前記第1および第2の活物質層を形成した負極を同時にプレスする工程と、を備え、
    前記プレスによって前記第2の活物質層に第1の活物質層の成分が含まれた前記混合層を形成することを特徴とする非水電解液二次電池用負極の製造方法。
  8. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載した非水電解液二次電池用負極を備え、正極の活物質層と負極の活物質層がセパレータを介してそれぞれ同位置で対向するように積層もしくは巻回されていることを特徴とする非水電解液二次電池。
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