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JP2015044888A - ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びその用途 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びその用途 Download PDF

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JP2015044888A JP2011289420A JP2011289420A JP2015044888A JP 2015044888 A JP2015044888 A JP 2015044888A JP 2011289420 A JP2011289420 A JP 2011289420A JP 2011289420 A JP2011289420 A JP 2011289420A JP 2015044888 A JP2015044888 A JP 2015044888A
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和真 木村
Kazuma Kimura
和真 木村
伸潔 田中
Nobukiyo Tanaka
伸潔 田中
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Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

【課題】柔軟性、引張強度及び追従性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することを課題とする。
【解決手段】見掛け密度が30〜100kg/m3であり、厚みが0.1〜3.0mmであり、平均気泡径が0.02〜0.2mmであり、50%圧縮した際の圧縮応力が20〜100KPaであり、そして、引張最大点応力が1000〜2000KPaであることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡シートにより前記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びその用途に関する。さらに詳しくは、本発明は、柔軟性、引張強度及び追従性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シート、並びに前記ポリオレフィン系樹脂発泡シートを含む粘着テープ用基材、粘着テープ、シーリング材用基材及びシーリング材に関する。
現在、樹脂成分としてポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を含む樹脂発泡体が耐衝撃性、成形性等に優れるため、包装用緩衝材、自動車用構造部材等として幅広く利用されている。
また、ポリオレフィン系樹脂発泡体は前記以外の用途として、その加工性や柔軟性を生かして電子、電気機器に用いられる粘着テープ及びシーリング材の基材として使用されるようにもなっている(ポリオレフィン系樹脂発泡シート)。この場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートには、シール性を確保するための高い柔軟性が求められる。さらに、樹脂発泡体をこのような用途で使用するには、高い柔軟性に加えて、優れた引張強度も求められる。具体的には、電気製品のリサイクルや組み立て時に樹脂発泡体をキャリアテープ等から剥離させる際、樹脂発泡体の引張強度が不足すると、樹脂発泡体が粘着剤の粘着力で破壊されることがある。このため、特許文献1には、高い柔軟性と引張強度を有する樹脂発泡体として、表面を加熱溶融処理したポリオレフィン系樹脂を含む樹脂発泡体が開示されている。
特開2011−231171号公報
特許文献1に記載の樹脂発泡体は、ポリプロピレン樹脂とポリオレフィン系エラストマーとを樹脂主成分とする柔軟性に優れた樹脂発泡体の表面を、表面の光沢度が1.5以上となるまで加熱溶融処理することで、剥離の際に破壊し難いものとしたものである。しかしながら、特許文献1に記載の樹脂発泡体は、柔軟性、引張強度に優れるものの、表面の加熱溶融処理により表面が硬化するために伸びにくくなったり、被着体表面への追従性(接触面との密着性)が低下する恐れがある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、柔軟性、引張強度及び追従性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡体を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の見掛け密度、厚み、平均気泡径、50%圧縮した際の圧縮応力及び引張最大点応力を示すポリオレフィン系樹脂発泡シートが、柔軟性、引張強度及び追従性に優れた樹脂発泡体であることを見出し、本発明を行うに至った。
かくして、本発明によれば、
見掛け密度が30〜100kg/m3であり、
厚みが0.1〜3.0mmであり、
平均気泡径が0.02〜0.2mmであり、
50%圧縮した際の圧縮応力が20〜100KPaであり、そして、
引張最大点応力が1000〜2000KPaであることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡シートが提供される。
また、本発明によれば、高品質な粘着テープ用基材が提供される。
また、本発明によれば、高品質な粘着テープが提供される。
また、本発明によれば、高品質なシーリング材用基材が提供される。
また、本発明によれば、高品質なシーリング材が提供される。
本発明によれば、特定の見掛け密度、厚み、平均気泡径、50%圧縮した際の圧縮応力及び引張最大点応力に調整されている、柔軟性、引張強度及び追従性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。具体的には、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは柔軟性、引張強度及び追従性に優れるため、前記のような粘着テープ用基材及びシーリング材用基材として好適に使用することができる。また、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートはこれらの基材を使用する粘着テープ及びシーリング材の用途において好適に使用することができる。
また、本発明によれば、引裂強度が20〜120N/cmであるような、柔軟性、引張強度及び追従性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。
また、本発明によれば、90%圧縮した際の圧縮応力が400〜1400KPaであるような、柔軟性、引張強度及び追従性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。
また、本発明によれば、引張最大点伸張率が90〜200%であるような、柔軟性、引張強度及び追従性に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。
また、本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂発泡シートがポリオレフィン系樹脂100質量部とポリエチレン系プラストマー25〜400質量部とを含む場合、柔軟性及び引張強度に優れ、追従性により優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。
また、本発明によれば、ポリエチレン系プラストマーが0.85〜0.91g/cm3の密度を有する場合、柔軟性及び引張強度に優れ、追従性にさらにより優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。
また、本発明によれば、ポリエチレン系プラストマーがエチレンとα−オレフィンとの共重合体である場合、柔軟性及び引張強度に優れ、追従性にさらにより優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。
また、本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも1つの面の表皮を切断又は切削した場合、切断又は切削した面に気泡断面をより露出させることで、表面平滑性、柔軟性及び引張強度に優れ、追従性により優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。
また、本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面の表皮を切断又は切削した場合、この場合も、切断又は切削した表面及び裏面に気泡断面をより露出させることで、表面平滑性、柔軟性及び引張強度に優れ、追従性により優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供することができる。
本発明によれば、柔軟性、引張強度及び追従性に優れた粘着テープ用基材を提供することができる。
本発明によれば、柔軟性、引張強度及び追従性に優れた粘着テープを提供することができる。
本発明によれば、柔軟性、引張強度及び追従性に優れた両面粘着テープを提供することができる。
本発明によれば、表面及び裏面の表皮を切断又は切削したポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面に粘着剤層を備える、柔軟性、引張強度及び追従性に優れた両面粘着テープを提供することができる。
本発明によれば、電子機器用の柔軟性、引張強度及び追従性に優れた粘着テープを提供することができる。
本発明によれば、柔軟性、引張強度及び追従性に優れたシーリング材用基材を提供することができる。
本発明によれば、柔軟性、引張強度及び追従性に優れたシーリング材を提供することができる。
図1は円環ダイの概略断面図である。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートの特徴は、
見掛け密度が30〜100kg/m3であり、
厚みが0.1〜3.0mmであり、
平均気泡径が0.02〜0.2mmであり、
50%圧縮した際の圧縮応力が20〜100KPaであり、そして、
引張最大点応力が1000〜2000KPaであることである。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、前記の特性を有するため粘着テープ用基材及びシーリング材用基材として特に有用である。
即ち、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、見掛け密度が30〜100kg/m3であるので引張強度、柔軟性及び緩衝性に優れている。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、厚みが0.1〜3.0mmであるので、引張強度、柔軟性及び緩衝性に優れている。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、平均気泡径が0.02〜0.2mmであるので、表面平滑性、柔軟性、追従性及び加工性に優れている。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、50%圧縮した際の圧縮応力が20〜100KPaであるので柔軟性及び追従性に優れている。なお、本発明において、圧縮応力とは、発泡体に荷重をかけた際の圧縮率(%)と応力の関係を意味する。また、%圧縮とは、発泡体を圧縮前の厚みに対して何%圧縮したかを意味する。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、引張最大点応力が1000〜2000KPaであるので引張りによって破断し難い。なお、本発明において、引張最大点応力とは、任意の方向で測定した引張応力の最も高い応力を意味する。押出発泡シートの場合は、押出方向の応力となることが多い。
以下、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートをより具体的に詳説する。
<ポリオレフィン系樹脂>
本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂としては、単量体単位として、エチレン、プロピレン、ブチレン等のようなα−オレフィンを含む樹脂が挙げられ、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びこれらの組み合わせが好ましい。
本発明においては、所望の引張強度を容易に得ることができるため、ポリオレフィン系樹脂としてポリプロピレン系樹脂、密度が0.92g/cm3より高いポリエチレン系樹脂及びこれらの組み合わせが好ましい。これらの中では、ポリプロピレン系樹脂がより好ましい。
また、これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。また、ポリオレフィン系樹脂として共重合体を使用する場合、共重合体はランダム共重合体であってよく、ブロック共重合体であってもよい。同様に、ポリオレフィン系樹脂はその他の置換基で置換されていてもよい。
<ポリプロピレン系樹脂>
ポリプロピレン系樹脂として、例えば、プロピレン単独重合体並びにプロピレン単量体を主成分とするエチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−アクリル酸共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体及びプロピレン−メチルメタクリレート共重合体のような重合体を挙げることができる。本発明においては、所望の物性をより容易に得ることができるため、エチレン−プロピレン共重合体及びプロピレン単独重合体が好ましく、プロピレン単独重合体がより好ましい。
<ポリエチレン系樹脂>
ポリエチレン系樹脂としては、密度が0.92g/cm3より高いものが好ましく、0.94g/cm3より高いものがより好ましい。
<ポリエチレン系プラストマー>
本発明においては、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、樹脂成分としてポリエチレン系プラストマーを含むことが好ましい。この場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートに、柔軟性を維持しつつ、好適な引張強度を導入することができる。さらに、ポリオレフィン系樹脂発泡シートと粘着剤との接着性を向上させることもできる。
ここで、ポリエチレン系プラストマーとは、エチレンとα−オレフィンとの共重合体を意味し、0.85〜0.91g/cm3の密度を有することが好ましく、0.86〜0.90g/cm3の密度を有することがより好ましく、0.86〜0.89g/cm3の密度を有することがさらに好ましい。ポリエチレン系プラストマーの密度は、JIS K6922−2に準拠して測定することができる。
ポリエチレン系プラストマーが0.91g/cm3より高い密度を有する場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの硬度が上がり過ぎ、所望の柔軟性を得ることができないことがある。他方、ポリエチレン系プラストマーが0.85g/cm3より低い密度を有する場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの硬度が下がり過ぎ、所望の引張強度を得ることができないことがある。
α−オレフィンとしては炭素数4〜8のものが好ましく、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等を挙げることができる。エチレンとα−オレフィンとの共重合体としては、例えば、住友化学社製の商品名エスプレンNO416(エチレン−1−ブテン共重合体)、日本ポリケム社製の商品名カーネルKS240(エチレン−1−ヘキセン共重合体)及びダウ・ケミカル社製の商品名アフィニティーEG8100(エチレン−1−オクテン共重合体)を挙げることができる。
また、樹脂成分としてポリエチレン系プラストマーを併用する場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂100質量部とポリエチレン系プラストマー25〜400質量部とを含むことが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂発泡シートがポリエチレン系プラストマーを25質量部より少なく含む場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの硬度が上がり過ぎ、所望の柔軟性を得ることができないことがある。また、ポリオレフィン系樹脂発泡シートと粘着剤との接着性の向上効果が不十分となることがある。他方、ポリオレフィン系樹脂発泡シートがポリエチレン系プラストマーを400質量部より多く含む場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの硬度が下がり過ぎ、所望の引張強度を得ることができないことがある。
<樹脂発泡体>
ポリオレフィン系樹脂発泡シートの見掛け密度は、30〜100kg/m3であり、好ましくは30〜90kg/m3、より好ましくは35〜75kg/m3である。この範囲にあることで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは引張強度、柔軟性、緩衝性及び加工性に優れる。
また、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚みは、0.1〜3.0mmであり、好ましくは0.1〜2.0mm、より好ましくは0.2〜1.5mmである。この範囲にあることで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは引張強度、柔軟性及び緩衝性に優れる。
さらに、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの平均気泡径は、0.02〜0.2mmであり、好ましくは0.04〜0.18mm、より好ましくは0.08〜0.17mmである。この範囲にあることで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは引張強度、柔軟性、加工性、表面平滑性及び追従性に優れる。
本発明においては、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引張最大点応力は、1000〜2000KPaであり、好ましくは1000〜1800KPaである。引張最大点応力が高すぎるものは硬くなり柔軟性が低下する傾向にある。この範囲にあることで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは引張強度及び柔軟性に優れる。従って、粘着テープ用基材やシーリング材用基材として用いた時に柔軟性を有しかつ破断し難い。
また、ポリオレフィン系樹脂発泡シートを50%圧縮した際の圧縮応力は、20〜100KPaであり、好ましくは35〜90KPa、より好ましくは40〜80KPaである。この範囲にあることで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは緩衝性、柔軟性、追従性及びシール性に優れる。
さらに、ポリオレフィン系樹脂発泡シートを90%圧縮した際の圧縮応力は、好ましくは400〜1400KPaであり、より好ましくは450〜1300KPaである。この範囲にあることで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは緩衝性、柔軟性、追従性及びシール性に優れる。
他方、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引裂強度は、好ましくは20〜120N/cmであり、より好ましくは40〜120N/cm、さらにより好ましくは60〜120N/cmである。この範囲にあることで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは柔軟性及び加工性に優れる。
また、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引張最大点伸張率は、好ましくは90〜200%であり、より好ましくは100〜180%である。この範囲にあることで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは柔軟性及び加工性に優れる。
さらに、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、30%以上の連続気泡率を有している。連続気泡率が30%未満の場合、柔軟性が不足して十分な追従性を得ることができないことがある。好ましい連続気泡率は60〜95%の範囲であり、より好ましい範囲は75〜95%である。
これらの測定方法は実施例において詳説する。
他方、本発明においては、下記の製造方法で製造されたポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも1つの面の表皮を切断又は切削して得られたものであることが好ましい。このような二次加工を施すことにより、密度の高い表皮部分を取り除いて、切断又は切削した面に気泡を露出させることができ、柔軟性及び表面平滑性を向上させることができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも1つの面の表皮を切断又は切削し、即ち、二次加工を実施することにより、前記面の気泡断面を全面にわたって露出させることができる。
この場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートを粘着テープ基材としてさらに好適に使用することができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面の気泡断面が露出した面に粘着剤層を積層したような粘着テープを得ることもできる。
さらに、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面の表皮を切断又は切削して得られたものであることが好ましい。これにより密度の高い表皮部分が完全に取り除かれるため、ポリオレフィン系樹脂発泡シートはさらにより優れた柔軟性及び表面平滑性を得ることができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面の表皮を切断又は切削し、即ち、二次加工を実施することにより、前記表面及び前記裏面の気泡断面を全面にわたって露出させることができる。これによりポリオレフィン系樹脂発泡シートはその全面にわたって気泡断面が露出したものとなっている。
得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートを基材として用いることにより高品質な両面粘着テープを得ることもできる。
具体的には、表面及び裏面の表皮を切断又は切削したポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面に粘着剤層を備える両面粘着テープを提供することができる。より具体的には、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面をスライス加工し、両面に粘着剤層を設けたような両面粘着テープを得ることができる。
これらの場合、取り除かれる表皮(端材)の厚みは表皮が残らない程度に適宜設定されるが、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上の厚みで切断又は切削、即ち取り除かれる。
ポリオレフィン系樹脂発泡シートは樹脂成分100質量部に対して、染料及び顔料を好ましくは1〜25質量部、より好ましくは2〜20質量部含むこともできる。この場合、外観に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートを得ることもできる。染料及び顔料としては、所望の物性等に影響を与えない限り、公知の有機系染料、有機系顔料、無機系顔料等をいずれも使用することができる。
有機系染料として、アゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系、インジゴイド系、キノンイミン系、カルボニウム系、ニトロ系及びニトロソ系の染料を挙げることができる。
有機系顔料としては、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、リン系、ジオキサジン系及びイソインドリン系の顔料を挙げることができる。
無機系顔料としては、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン、酸化クロム及びウルトラマリンの顔料を挙げることができる。
他方、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、所望の物性を得ることができる限り、他の添加剤等を含んでいてもよい。該添加剤としては、例えば、耐候性安定剤、光安定剤、難燃剤、結晶核剤、可塑剤、滑剤、界面活性剤、分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤等が挙げられる。これらの内、界面活性剤は、すべり性及びアンチブロッキング性を付与するものである。また、分散剤は、無機充填剤の分散性を向上させるもので、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
添加剤の添加量は、気泡の形成、得られる発泡体の物性等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の熱可塑性樹脂の成形に用いられる添加量を採用できる。前記気泡核剤及び上記添加剤は、取扱いの容易性や粉体飛散による製造環境汚染の防止のため、又熱可塑性樹脂中への分散性を向上させるため、マスターバッチとして、使用することもできる。
マスターバッチは、通常、熱可塑性の基材樹脂に、添加剤等を高濃度で練り込み、ペレット状とすることにより、得ることができる。基材樹脂としては、配合樹脂組成物に対する相溶性に優れるものであれば、特に限定されず、例えば、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等を好適に使用することができる。
<ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法>
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、例えば、押出発泡成形法により製造することができる。この方法に使用できる押出機としては、単軸押出機、二軸押出機、タンデム型押出機等が挙げられる。これらの内、押出条件を調整しやすいことから、タンデム型押出機が好ましい。発泡体の原料は、押出機内で混練され、押出機の先端に設けられた金型(ダイ)から押出発泡することで発泡体となる。通常、金型としてはTダイや円環ダイなどが用いられる。そのようなダイの好ましい一例として、図1の概略断面図に示す円環ダイがある。
図1に示す円環ダイDは、発泡剤含有混練溶融樹脂流路部3の絞りに形成された気泡生成部2と、気泡生成部2に連続し、この生成した気泡の成長及び発泡体表面の平滑化を行う発泡体成形部1とを有している。図1中、4は円環ダイイン側金型、5は円環ダイアウト側金型である。円環ダイ手前での樹脂圧力は、押出機先端から円環ダイまでの流路において、ストレインゲージのような測定器によって測定される圧力である。具体的には、押出機先端フランジ、両サイドにフランジのある直管金型、円環ダイと順に接続した直管金型部に取り付けた、ストレインゲージにて測定できる。
前記のような円環ダイを用いて発泡体を形成することで、発泡体を構成する気泡が従来のものより微細であっても、表面平滑性を低下させる多数のコルゲートの表面での発生を抑制できる。これは、円環ダイが、発泡体成形部における適度なすべり抵抗によって、気泡生成部でのコルゲートの発生を抑制できるためであると発明者等は考えている。ここで言うコルゲートとは、円環ダイから出た発泡体が体積膨張による円周方向の線膨張分を吸収するために波打ちしてできる、多数の山谷状のヒダのことを意味する。ここで、円環ダイDの気泡生成部2における樹脂の吐出速度Vが、50〜300kg/cm2・時かつ、円環ダイD手前での樹脂圧力が7MPa以上となる条件下で押出発泡させることが好ましい。
吐出速度Vが50kg/cm2・時程度より小さい場合、気泡の微細化や高発泡倍率の発泡体を得ることが困難となる。一方で300kg/cm2・時程度より大きい場合、金型気泡生成部で樹脂が発熱して気泡破れをきたし、発泡倍率が低下しやすくなる。また、皺状のコルゲートが発生しやすくなり気泡径が不均一となって発泡体の表面平滑性が低下することがある。吐出速度Vは、円環ダイ気泡生成部の断面積、押出吐出量により適宜調節できる。
ここで、樹脂の吐出速度V(kg/cm2・時)は、下記式によって、定義された値である。
V=押出樹脂重量/金型気泡生成部断面積・時間
押出樹脂重量は、金型から押し出された総重量をいう。従って、押出樹脂重量は、熱可塑性樹脂組成物と発泡剤との合計量となる。また、押出樹脂重量は、1時間当りの吐出量(kg/時)で表すことができる。
吐出速度Vは70〜250kg/cm2・時程度であることが好ましく、100〜200kg/cm2・時程度であることがより好ましい。円環ダイ手前での樹脂圧力は7MPa以上20MPa以下であることが好ましい。前記条件による押出発泡で、ポリプロピレン系樹脂の発泡性を向上でき、気泡を微細化でき、気泡膜の強度を高めることができる。これら条件により、得られた発泡体は二次加工する場合の加工性が向上し、例えばスライス加工して得られるシート状の発泡体は、表面平滑性に優れたものが得られる。気泡生成部の断面積の調整方法としては、金型の気泡生成部の長さ(フラット金型の場合)や口径(円環ダイの場合)を変える方法と、金型の気泡生成部の間隔(フラット金型又は円環ダイの場合)を変える方法との2通りの方法が挙げられる。
円環ダイ手前での樹脂圧力は、7MPaよりも低いと円環ダイ気泡生成部より手前で気泡生成が始まり、良好な発泡体が得られないことがある。また、20MPaより高くなると、押出機の負荷が高くなりすぎることがある。また、注入圧力が高くなりすぎて発泡剤を圧入できなくなることがある。円環ダイ手前での樹脂圧力は、溶融樹脂粘度と押出吐出量、円環ダイ気泡生成部断面積によって適宜調節できる。さらに溶融樹脂粘度は配合樹脂組成物の粘度と発泡剤の添加量、及び溶融樹脂温度によって適宜調節できる。なお、溶融樹脂温度とは、円環ダイ手前での樹脂圧力を測定する直管金型において、溶融樹脂に直接接触させる形で取り付けられた熱電対にて測定された温度を意味する。
樹脂温度は、概ねポリプロピレン系樹脂の融点より10℃〜20℃の高い範囲とすることが、発泡性を高める上で好ましい。樹脂温度が融点に近づくと、ポリプロピレンの結晶化が始まり、急激に粘度が上昇し押出条件が不安定になったり、押出機の負荷が上昇したりすることがある。逆に高すぎると発泡後の樹脂固化が発泡スピードに追い着かず、発泡倍率が上がらないことがある。
発泡体の原料には、発泡剤が含まれる。発泡剤は、特に限定されず、種々の公知の発泡剤を使用できる。例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロペンタン、シクロペンタジエン、n−ヘキサン、石油エーテル等の炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテル等の低沸点のエーテル化合物、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン等のハロゲン含有炭化水素、二酸化炭素、窒素、アンモニア等の無機ガス等が挙げられる。これらの発泡剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記発泡剤のうち、無機ガスが好ましく、二酸化炭素がより好ましい。二酸化炭素は、超臨界状態、亜臨界状態、又は液化された二酸化炭素を用いることで、それ以外の形態の二酸化炭素を用いて得られた従来の発泡体よりも、より微細な気泡を有する発泡体を得ることができる。超臨界状態の二酸化炭素を用いることが特に好ましい。微細な気泡を有する発泡体は、その表面平滑性や柔軟性を向上させることができる。
押出機内に圧入される発泡剤の量は、樹脂発泡体の見掛け密度に応じて適宜、調整できる。しかし、少ないと、樹脂発泡体の見掛け密度が低くなり、軽量性及び柔軟性が低下することがある。一方、多いと、金型内において発泡を生じ、樹脂発泡体中に大きな空隙が生じることがある。従って、発泡剤の量は、樹脂発泡体の樹脂原料100質量部に対して1〜10質量部であるのが好ましく、2〜8質量部であるのがより好ましく、3〜6質量部であるのがさらに好ましい。
樹脂発泡体の原料には、気泡核剤が含まれていてもよい。気泡核剤は発泡時に気泡核の生成を促すものであり、気泡の微細化と均一性に影響を与える。気泡核剤としては、例えばタルク、マイカ、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、炭酸水素ナトリウム、ガラスビーズ等の無機化合物或いはポリテトラフルオロエチレン、アゾジカルボンアミド、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物等の有機化合物、窒素等の不活性ガス等が挙げられる。その中でも、無機化合物ではタルク、有機化合物ではポリテトラフルオロエチレンが気泡微細化に効果が高いため好ましい。また、ポリテトラフルオロエチレンは分散させた際にフィブリル状になることで樹脂の溶融張力が上がるようになるものがより好ましい。
気泡核剤の量は、少ないと、発泡体の気泡数を増加させることが困難となり平均気泡径が大きくなることがある。一方、多いと、二次凝集を起こして、押出し発泡不良等を生じることがある。従って、気泡核剤の量は、発泡体の樹脂原料100質量部に対して、0.01〜15質量部であることが好ましく、0.1〜12質量部であることがより好ましい。
気泡核剤は、そのものを発泡体の他の成分と混合することで発泡体の原料混合物として、又は個別に押出機内へ供給してもよい。また、気泡核剤は、取扱いの容易性や粉体飛散による製造環境汚染の防止のため、また、熱可塑性樹脂中への分散性を向上させるため、予め基材樹脂と混合することでマスターバッチとして供給することが好ましい。
また、前記のとおり、押出発泡法によりポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造後、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも1つの面の表皮を切断又は切削することができる。また、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面の表皮を切断又は切削することもできる。切断又は切削の方法としては公知のスライス方法等を用いることができ、例えばカッターやスプリッティングマシンを用いて表皮を切断することや、サンドブラストを用いて表皮を切削することができる。
工程温度、工程圧力、工程時間及び製造設備のようなその他の製造条件は、使用原料等に従って適宜設定される。また、所望の物性を得ることができる限り、使用原料は単独で使用してもよく、複数の原料を組み合わせて使用してもよい。
<ポリオレフィン系樹脂発泡シートの用途>
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは柔軟性、引張強度及び追従性に優れる。このため、ポリオレフィン系樹脂発泡シートを粘着テープ及びシーリング材の基材として好適に使用することができる。
このようなポリオレフィン系樹脂発泡シートを使用することにより、被着体の被着面との追従性、緩衝性及びシール性に優れ、剥離するときに破断し難い高品質な粘着テープ及びシーリング材を提供することができる。このような粘着テープ及びシーリング材は、液晶テレビや携帯電話等の電子機器用に好適に用いることができる。
さらに、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、樹脂成分として特定割合のエチレン系プラストマーを含むことが好ましい。この場合、樹脂成分として従来のエラストマーを含む場合と比べて、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは粘着剤との接着性が向上する。このため、ポリオレフィン系樹脂発泡シートと粘着剤との間での剥れが生じにくくなり、粘着テープを被着物から剥がす際に被着物への粘着剤残りを防ぐことができる。したがって、粘着テープ及びシーリング材として用いる場合の粘着剤の選択範囲を広げることもできる。
粘着テープは、ポリオレフィン系樹脂発泡シートに粘着剤からなる層(粘着剤層)を積層することによって製造できる。より具体的には、粘着剤をポリオレフィン系樹脂発泡シート上に直接塗布し、さら積層された粘着剤層の表面に例えばシリコーン塗布された剥離紙を積層する方法、或いは剥離紙上に粘着剤の層を形成し、粘着剤面を発泡シートに積層する方法、より簡便な方法として市販の両面粘着テープの一方の粘着面をポリオレフィン系樹脂発泡シートに貼り付ける方法等で製造することができる。また、両面粘着テープが、表面及び裏面の表皮を切断又は切削したポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面に粘着剤層を備えることが好ましい。
これら粘着剤組成物からなる層の厚みは、厚すぎると糊残りしやすくなったり、位置調整が難しくなることがある。一方、薄すぎると十分な粘着力を維持できないことがある。このため、厚みは、5〜100μmであることが好ましい。8〜50μmであることがより好ましく、10〜40μmであることがさらに好ましい。
粘着テープ及びシーリング材で使用する粘着剤としては、一般的に用いられている公知の粘着剤を使用することができる。例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤等が挙げられる。粘着剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートとの接着性に優れ、被着体との接着性と剥離性の調整が容易なアクリル系粘着剤が好ましく、(メタ)アクリル系アルキルエステルを主成分とするアクリル系粘着剤がより好ましい。本発明において、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(見掛け密度)
ポリオレフィン系樹脂発泡シートの見掛け密度は、JIS K 7222−1999記載の方法に準拠した方法により測定される。具体的には、試料から10cm3以上(半硬質及び軟質材料の場合は100cm3以上)の試験片を試料の元のセル構造を変えない様に切断し、その質量を測定し、次式により算出する。
見掛け密度(kg/m3)=試験片質量(g)/試験片体積(cm3)×103
(厚み)
ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚みは、ミツトヨ社製、シックネスゲージにて測定した。
(平均気泡径)
樹脂発泡体の平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して、下記の様にして測定されたものをいう。具体的には、発泡シートを厚み方向に平行な直線を含む任意の面で切断し、その切断面(D1)の中央部を走査型電子顕微鏡(日立製作所社製S−3000N)で拡大して撮影する。
次に、撮影した画像をA4用紙上に印刷し、画像上に長さ60mmの直線を一本、描く。なお、それぞれの画像の水平方向(シートに対して水平)と垂直方向(シートに対して垂直)に直線を描く。このとき、60mmの直線上に気泡が10〜20個程度となる様に、前記の電子顕微鏡での拡大倍率を調整する。前記直線上に存在する気泡数から気泡の平均弦長(t)を下記式により算出し、この平均弦長をその断面の平均気泡径とする。
平均弦長t=60/(気泡数×写真の倍率)
なお、直線を描くにあたっては、できるだけ直線が気泡に点接触することなく貫通した状態となるようにする。また、一部の気泡が直線に点接触してしまう場合には、この気泡も気泡数に含め、さらに、直線の両端部が気泡を貫通することなく、気泡内に位置した状態となる場合には、直線の両端部が位置している気泡も気泡数に含める。前記式で算出された平均弦長tに基づいて次式により気泡径を算出する。
気泡径(mm)D=t/0.616
同様にして、前記断面(D1)と垂直な面で切断した切断面(D2)と発泡シートの厚み方向と平行な直線と直交する直線を含む面で発泡シートを切断した切断面(D3)で同様
にして気泡径を算出する。そして、それぞれの相加平均値をオレフィン系樹脂発泡シートの平均気泡径とする。
平均気泡径(mm)=(D1+D2+D3)/3
(引張最大点応力及び引張最大点伸張率)
ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引張最大点応力及び引張最大点伸張率はJIS K6251記載の方法に準拠した方法により測定される。具体的には、一定速度で移動するつかみ具又はプーリーをもつ引張試験機で、ポリオレフィン系樹脂発泡シートから打ち抜いたダンベル状3号形試験片を連続的に引張る間、又は切断するときの最大の引張力及び伸びを測定する。試験片を温度23℃、湿度50%の条件下に24時間静置後、試験速度100mm/分で引張る。測定装置としては、株式会社オリエンテックより市販されているテンシロン万能試験機UCT−10Tを用いることができる。
(圧縮応力)
圧縮応力は、JIS K6767 発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法に記載の方法に準拠して、下記の様にして測定された値をいう。具体的には、50mm×50mmに裁断した試験片を1mm/分で圧縮した際の圧縮応力の測定を行う。測定装置としては、オリエンテック社製テンシロン万能試験機UCT−10Tを用いることができる。試験片の厚みが2mm以上である場合はそのまま測定し、試験片の厚みが2mm未満の場合は約2mmとなるように重ねて測定する。
(引裂強度)
ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引裂試験は、JIS K6767 1999発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法に準拠した方法で測定される。具体的には、JIS K6767に記載の試験片を温度23℃、湿度50%の条件下に24時間静置後、試験速度500mm/分で引き裂いた。測定装置としては、オリエンテック社より市販されているテンシロン万能試験機UCT−10Tを用いることができる。引裂強度は下記式により算出される。
引裂強度(N/cm)=最大荷重(N)/試験片厚さ(cm)
(密度)
樹脂の密度は、JIS K6922−2に準拠した方法で測定した。
(連続気泡率)
連続気泡率は、ASTM D−2856−87に準拠して、測定する。具体的には、島津製作所社製環式自動密度計を用いて試験片の体積Vを測定する。また、試験片の外形から試験片の見掛けの体積V0を算出する。体積V及びV0を下記式に代入することで連続気泡率を算出する。
連続気泡率(%)=(V0−V)/V0×100
実施例1
口径が65mmの第一押出機の先端に、口径が75mmの第二押出機を接続してなるタンデム型押出機を用意した。このタンデム型押出機の第一押出機に、ポリプロピレン樹脂(プライムポリマー社製E110G、MFR(メルトフローレート):0.3g/10分)100質量部に、ポリエチレン系プラストマー(日本ポリエチレン社製カーネルKS240T、MFR:2.2g/10分、密度:0.88g/cm3)を43質量部加えた配合樹脂組成物100質量部に、気泡核剤として平均粒子径13μmのタルクを70質量%含有したマスターバッチ10質量部と顔料(カーボンブラック)1質量部を混合させたポリオレフィン系樹脂発泡用組成物を第一押出機に供給して溶融混練した。第一押出機の途中から発泡剤として超臨界状態の二酸化炭素を4.2質量部圧入して、溶融状態のポリオレフィン系樹脂発泡用組成物と二酸化炭素を均一に混合混練した上で、この発泡剤を含む溶融樹脂組成物を第二押出機に連続的に供給して溶融混練しつつ発泡に適した樹脂温度に冷却した。その後、第二押出機の先端に取り付けた金型の気泡生成部口径φ36mm、金型の気泡生成部間隔0.25mm(気泡生成部の断面積:0.283cm2)、発泡体成形部の間隔3.4mm、発泡体成形部の出口口径φ70の円環ダイから吐出量30kg/時(吐出速度V=109kg/cm2・時)、樹脂温度179℃、円環ダイ手前での樹脂圧力11MPaの条件で押出発泡させ、円環ダイの発泡体成形部において成形された円筒状の発泡体を冷却されているマンドレル上に添わせるとともに、その外面をエアリングからエアーを吹き付けて冷却成形し、マンドレル上の一点で、カッターにより円筒状の発泡体を切開して、厚み2mmのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た。前記方法により得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートは、コルゲートの発生が無く、表面平滑性に優れる。得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートをスプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工により気泡断面が露出している0.7mmの厚みのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た(連続気泡率88%)。なお、前記コルゲートは、円環ダイから出た発泡体が体積膨張による円周方向の線膨張分を吸収するために波打ちしてできる、多数の山谷状のヒダのことを意味する。
(粘着テープの製造)
得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートの一面に、市販の両面粘着テープ(住友スリーエム社製、アクリル系粘着剤の両面粘着テープ 品名「9415PC」)を貼り合わせて粘着テープ(粘着シート)を製造した。粘着剤とポリオレフィン系樹脂発泡シートとの接着性を評価した。
(接着性の評価(剥離試験、粘着力))
本明細書において、粘着シートの剥離試験は、得られた粘着シートを幅20mm、長さ150mmに裁断し、重さ2kg重のゴムローラーにて1往復させて貼り合せ、温度23℃、湿度50%の条件下に30分静置後、オリエンテック社製テンシロン万能試験機UCT−10Tで試験速度300mm/分、剥離距離120mmでポリオレフィン系樹脂発泡シートと粘着剤の間で180度剥離試験をした。
実施例2
ポリエチレン系プラストマー(日本ポリエチレン社製カーネルKS240T、MFR:2.2g/10分、密度:0.88g/cm3)を67質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、超臨界状態の二酸化炭素を4.2質量部圧入して、樹脂温度178℃、円環ダイ手前での樹脂圧力8MPaの条件で押出発泡させ、厚み2.1mmのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た。前記方法により得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートは、コルゲートの発生が無く、表面平滑性に優れる。得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートをスプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工により気泡断面が露出している1mmの厚みのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た(連続気泡率93%)。
実施例3
実施例2で得られた厚み2.1mmのポリオレフィン系樹脂発泡シートをスプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工により気泡断面が露出している0.5mmの厚みのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た(連続気泡率93%)。
比較例1
ポリプロピレン樹脂を日本ポリプロ社製SH9000(MFR:0.3g/10分)に変え、エチレン系プラストマーを非架橋エチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーである熱可塑性エラストマー(三菱化学社製サーモランZ101N、MFR:11g/10分)に変え、超臨界状態の二酸化炭素を4.2質量部圧入して、溶融樹脂温度176℃、円環ダイ手前での樹脂圧力9.8MPaの条件で押出発泡させた以外は、実施例2と同様にして、厚み2.1mmのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た。前記方法により得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートをスプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工により気泡断面が露出している1mmの厚みのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た(連続気泡率90%)。
比較例2
エチレン系プラストマーを非架橋エチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーである熱可塑性エラストマー(三菱化学社製サーモランZ101N、MFR:11g/10分)に変え、超臨界状態の二酸化炭素を4.2質量部圧入して、溶融樹脂温度179℃、円環ダイ手前での樹脂圧力8.6MPaの条件で押出発泡させた以外は、実施例2と同様にして、厚み2.5mmのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た。前記方法により得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートをスプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工により気泡断面が露出している1mmの厚みのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た(連続気泡率85%)。
以下、表1に実施例及び比較例で得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートの評価結果を示す。
以上の評価結果より、実施例で得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートは、比較例で得られたものと比べて、柔軟性、引張強度及び追従性に優れることを示している。また、引張試験や引裂試験における伸張率(伸び)に優れることも示している。
具体的には、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートを用いることで、従来の発泡シートと同等のシート化が可能であった。また、柔軟性等の特性に加え、熱可塑性エラストマーでは劣っていたシートの伸び(伸張率)の向上も両立することができた。さらに、従来の連続気泡率の高い発泡シートは、引張や引裂に弱く、加工時のハンドリング性に劣っていたが、これらの問題も連続気泡率の高い状態を維持したままで、向上することができた。
このため、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートを粘着テープ及びシーリング材の基材として好適に使用することができる。
1:発泡体成形部
2:気泡生成部
3:発泡剤含有混練溶融樹脂流路部
4:円環ダイイン側金型
5:円環ダイアウト側金型
D:円環ダイ

Claims (16)

  1. 見掛け密度が30〜100kg/m3であり、
    厚みが0.1〜3.0mmであり、
    平均気泡径が0.02〜0.2mmであり、
    50%圧縮した際の圧縮応力が20〜100KPaであり、そして、
    引張最大点応力が1000〜2000KPaであることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  2. 引裂強度が20〜120N/cmである請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  3. 90%圧縮した際の圧縮応力が400〜1400KPaである請求項1又は2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  4. 引張最大点伸張率が90〜200%である請求項1〜3のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  5. 前記ポリオレフィン系樹脂発泡シートが、ポリオレフィン系樹脂100質量部とポリエチレン系プラストマー25〜400質量部とを含む請求項1〜4のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  6. 前記ポリエチレン系プラストマーが、0.85〜0.91g/cm3の密度を有する請求項5に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  7. 前記ポリエチレン系プラストマーが、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である請求項5又は6に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  8. 前記ポリオレフィン系樹脂発泡シートの少なくとも1つの面の表皮を切断又は切削した請求項1〜7のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  9. 前記ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面及び裏面の表皮を切断又は切削した請求項1〜8のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡シートを含む粘着テープ用基材。
  11. 請求項10に記載の粘着テープ用基材を含む粘着テープ。
  12. 前記粘着テープが、両面粘着テープである請求項11に記載の粘着テープ。
  13. 前記両面粘着テープが、表面及び裏面の表皮を切断又は切削した前記ポリオレフィン系樹脂発泡シートの前記表面及び前記裏面に粘着剤層を備える請求項12に記載の粘着テープ。
  14. 前記粘着テープが電子機器用の粘着テープである請求項11〜13のいずれか1つに記載の粘着テープ。
  15. 請求項1〜9のいずれか1つに記載のポリオレフィン系樹脂発泡シートを含むシーリング材用基材。
  16. 請求項15に記載のシーリング材用基材を含むシーリング材。
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