JP2011512868A - アジピン酸(エステルまたはチオエステル)の合成 - Google Patents
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Abstract
本発明は、アジピン酸エステルまたはチオエステルの調製方法に関する。本発明はさらに、前記エステルまたはチオエステルからアジピン酸を調製する方法に関する。さらに本発明は、前記エステルまたはチオエステル用の中間体を調製するための複数の方法を提供する。さらに本発明は、6−アミノカプロン酸(6−ACA)の調製方法、5−ホルミル吉草酸(5−FVA)の調製方法、およびカプロラクタムの調製方法に関する。さらに本発明は、本発明による方法で使用する宿主細胞に関する。
Description
本発明は、アジピン酸エステルまたはチオエステルを調製する方法に関する。本発明はさらに、前記エステルまたはチオエステルからアジピン酸を調製する方法に関する。さらに本発明は、前記エステルまたはチオエステル用の中間体を調製するための複数の方法を提供する。さらに本発明は、6−アミノカプロン酸(6−ACA)の調製方法、5−ホルミル吉草酸(5−FVA)の調製方法、およびカプロラクタムの調製方法に関する。さらに本発明は、本発明による方法に用いる宿主細胞に関する。
アジピン酸(ヘキサン二酸)は、とりわけポリアミドの生産に使用される。さらにアジピン酸のエステルは、可塑剤、潤滑剤、溶剤に、また様々なポリウレタン樹脂に使用することができる。アジピン酸の他の用途は、食品酸味料としてのもの、接着剤、殺虫剤、なめし、および染色における利用である。既知の調製方法には、シクロヘキサノールまたはシクロヘキサノンまたはそれらの混合物(KA油)の硝酸による酸化が挙げられる。
カプロラクタムは、これもまたポリアミド、例えばナイロン−6またはカプロラクタム−ラウロラクタムコポリマー(ナイロン−6,12)の生産用に使用することができるラクタムである。バルク化学薬品からカプロラクタムを調製する様々な方法が当該技術分野で知られており、それらにはシクロヘキサノン、トルエン、フェノール、シクロヘキサノール、ベンゼン、またはシクロヘキサンからのカプロラクタムの調製が挙げられる。
アジピン酸またはカプロラクタムを調製するためのシクロヘキサノール、シクロヘキサノン、またはフェノールなどの中間化合物は、一般には鉱油から得られる。より持続可能な技術を用いてこれら材料を調製することへの要求の高まりを考慮して、生物学的に再生可能な供給源から得ることができる中間化合物から、またはせめて生化学的方法を用いてアジピン酸またはカプロラクタムに転化される中間化合物からアジピン酸またはカプロラクタムを調製する方法を提供することが望ましいはずである。
米国特許第5,487,987号明細書には、細菌細胞を利用するアジピン酸の生産方法が記載されており、そこでは炭素源を一般的な経路で酵素によって3−デヒドロシキミ酸に転化するか、あるいは3−デヒドロシキミ酸の生体触媒転化によりcis,cisムコン酸を生成する細菌細胞の芳香族アミノ酸生合成によって3−デヒドロシキミ酸に転化する。その後、cis,cisムコン酸を化学的に還元(白金触媒を使用)してアジピン酸を生成する。したがってこの最終段階は、化学触媒を必要とする。さらに、この細菌細胞中で形成される芳香族中間体はその細胞にとって有毒である可能性があり、それらの濃度は細胞培養物中のみならずin vivoでも低いべきであると本発明者等は考えている。
例えば米国特許第A6,194,572号明細書に記載されているように6−アミノカプロン酸(6−ACA)からカプロラクタムを調製することが知られている。国際公開第2005/068643号明細書に開示されているように6−ACAは、6−アミノヘキサ−2−エン酸(6−AHEA)をα,β−エン酸レダクターゼ活性を有する酵素の存在下で転化することによって生化学的に調製することができる。6−AHEAはリシンから、例えば生化学的に、または純粋な化学合成によって調製することができる。6−ACAは、国際公開第2005/068643号明細書に開示されている方法による6−AHEAの還元により調製することができるが、本発明者等は―還元反応条件下で―6−AHEAが自然にかつ大幅に不可逆的環化して望ましくない副生物、特にβ−ホモプロリンを形成する恐れがあることを発見した。この環化は、6−ACAの生産における障害になり、かなりの収率低下を引き起こす恐れがある。
本発明の目的は、アジピン酸またはカプロラクタム(とりわけポリアミドの調製に使用することができる)、あるいはアジピン酸またはカプロラクタムの中間化合物を調製するための既知の方法に代わって役立つ可能性のある新規な方法を提供することである。
さらなる目的は、前述の欠点の1つまたは複数を克服することになる新規な方法を提供することである。
本発明により解決することができる、1つまたは複数のさらなる目的は、下記の説明から理解されるはずである。
本発明者等は、アジピン酸(あるいはそのエステルまたはチオエステル)は、コハク酸(あるいはそのエステルまたはチオエステル)から生成できることを見出した。具体的には本発明者等は、アジピン酸(チオ)エステルが、図2に示すようにコハク酸(チオ)エステルと酢酸(チオ)エステルから、例えば、生細胞中での逆β−酸化および脂肪酸生合成に似た一連の特異反応により調製することができるという結論に達した。本明細書において各Rは独立に、例えば本明細書中で下記に述べるような活性基(反応を促進させる)を表す。各Xは独立にSまたはOを表す。ED/EDH2は、酸化された/還元された電子供与体、例えばNAD/NADH、NADP/NADPH、FAD/FADH2、または酸化フェレドキシン/還元フェレドキシンの良い例である。電子の実際の伝達は、直接行われてもよく、また補酵素または電子伝達フラビンタンパク質(ETF)などの中間電子伝達体が介在してもよい。Y−NH2は、例えば本明細書中で下記に述べるようなアミノ基供与体を指す。
したがって本発明者等は、コハク酸(あるいはそのエステルまたはチオエステル)と酢酸(あるいはそのエステルまたはチオエステル)からカスケード反応によりアジピン酸(あるいはそのエステルまたはチオエステル)を生体触媒作用により調製できるはずであるという結論に達した。さらに本発明者等はアジピン酸を、6−ACAの調製用中間体である5−ホルミルペンタン酸(「5−FVA」、5−ホルミル吉草酸)に生体触媒作用により転化できること、また特異生体触媒をこの転化に対して使用できることを見出した。
したがって本発明は、その反応の少なくとも1つが生体触媒によって触媒される複数の反応により、コハク酸エステルまたはチオエステルからアジピン酸エステルまたはチオエステルを調製するための方法に関する。
具体的には本発明は、生体触媒の存在下で2,3−デヒドロアジピン酸(IUPAC名:5−カルボキシ−2−ペンタン酸)エステルまたは2,3−デヒドロアジピン酸チオエステルをアジピン酸エステルまたはチオエステルに転化することを含むアジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルの調製方法に関する。
本明細書中でカルボン酸またはカルボン酸エステル、例えば6−ACA、別のアミノ酸、5−FVA、アジピン酸/アジピン酸エステル、コハク酸/コハク酸エステル、酢酸/酢酸エステルに言及する場合、別段の指定がない限りこれらの用語には、プロトン化カルボン酸(遊離酸)、その対応するカルボン酸エステル(その共役塩基)、およびそれらの塩が含まれることを意味する。本明細書中でアミノ酸、例えば6−ACAに言及する場合、この用語には、それらの両性イオン形態のアミノ酸(この場合、そのアミノ基はプロトン化形態であり、カルボン酸基は脱プロトン化形態である)と、アミノ基がプロトン化され、かつカルボン酸基がその中性形態であるアミノ酸と、アミノ基がその中性形態であり、かつカルボン酸基が脱プロトン化形態であるアミノ酸と、それらの塩とが含まれることを意味する。
カルボン酸のエステルまたはチオエステル、例えばアジピン酸エステルまたはチオエステル、酢酸エステルまたはチオエステル、コハク酸エステルまたはチオエステルに言及する場合、これらの用語には、任意の活性基、具体的には補酵素A(CoAとも呼ばれる)と、アシルまたはペプチジルキャリアタンパク質(それぞれACPまたはPCP)に結合することができるホスホ−パンテテインと、N−アセチル−システアミンと、メチル−チオ−グリコール酸と、メチル−メルカプト−プロピオン酸と、エチル−メルカプト−プロピオン酸と、メチル−メルカプト−酪酸と、メチル−メルカプト−酪酸と、メルカプトプロピオン酸と、同一または類似の機能を与える他のエステルまたはチオエステルとを含めた任意の生物学的活性基が含まれることを意味する。生細胞を生体触媒として使用するこの場合、エステルまたはチオエステル、具体的にはCoAは、その使用する生体触媒によって産生させるか、またはその反応を触媒するのに適した酵素を産生することもまたできる生物から生じさせることができる。CoA−リガーゼおよびCoA−トランスフェラーゼは多くの生物中で同定されており、所望の活性化エステルまたはチオエステルを得ることができる。
コハク酸エステルまたはチオエステルからのアジピン酸エステルまたはチオエステルの調製は、具体的には下記の反応段階、すなわち
(1)コハク酸エステルまたはチオエステルを準備し、前記エステルまたはチオエステルを酢酸エステルまたはチオエステルと反応させ、それによって3−オキソアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成する段階、
(2)この3−オキソアジピン酸エステルまたはチオエステルの3−オキソ基を水素化し、それによって3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成する段階、
(3)この3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたはチオエステルを脱水し、それによって2,3−デヒドロアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成する段階、および
(4)この2,3−デヒドロアジピン酸エステルまたはチオエステルのC−C二重結合を水素化し、それによってアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成する段階、
を含むことができる(括弧の中の数字は図1にもまた対応する)。
(1)コハク酸エステルまたはチオエステルを準備し、前記エステルまたはチオエステルを酢酸エステルまたはチオエステルと反応させ、それによって3−オキソアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成する段階、
(2)この3−オキソアジピン酸エステルまたはチオエステルの3−オキソ基を水素化し、それによって3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成する段階、
(3)この3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたはチオエステルを脱水し、それによって2,3−デヒドロアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成する段階、および
(4)この2,3−デヒドロアジピン酸エステルまたはチオエステルのC−C二重結合を水素化し、それによってアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成する段階、
を含むことができる(括弧の中の数字は図1にもまた対応する)。
本発明はまた、前記反応段階1〜4の1つまたは複数を、そのような反応段階を触媒する生体触媒の存在下で行うことを含む、アジピン酸の調製方法に使用するのに適した中間化合物の調製方法に関する。
一実施形態ではこのアジピン酸エステルまたはチオエステルが、5−FVAに転化される(5)。
所望される場合にはこのアジピン酸エステルまたはチオエステルをアジピン酸に転化することができる。これは、そのエステル結合またはチオエステル結合を加水分解し(7)、それによってアジピン酸を形成することにより、あるいはその「アルコール」または「チオール」部分(CoAなど)をアジピン酸エステルまたはチオエステルからアジピン酸とは異なる酸へ移動させ、それによってアジピン酸およびアジピン酸とは異なる酸の(チオ)エステルを形成する(7)移動反応により達成することができる。コハク酸または酢酸をその異なる酸として使用する場合、この反応は、CoAなどのそのアルコールまたはチオール部分を再生利用することができる点で有利なこともある。例えばアジピル−CoA+コハク酸または酢酸を転化(一般にはCoAトランスフェラーゼの存在下で)してスクシニル−CoAまたはアセチル−CoA+アジピン酸を形成することができる。次いでこのスクシニル−CoAまたはアセチル−CoAを、本発明の方法における出発化合物として使用することができる。
アジピン酸(あるいはそのエステルまたはチオエステル)を、例えば5−FVAに転化することができる(8)。
一実施形態では本発明の方法で得られた5−FVAが、6−ACAに転化される(6)。その後、6−ACAを、例えばそれ自体当該技術分野で知られている方法でカプロラクタムに転化することができる。
さらなる実施形態では本発明による方法で得られたアジピン酸またはカプロラクタムが、ポリアミドの調製に使用される。
本明細書中で使用される用語「或る(aまたはan)」は、別段の指定がない限り「少なくとも1つの」と定義される。
単数形の名詞(例えば化合物、添加剤など)に言及する場合、その複数形も含まれることを意味する。
幾種類かの異性体が存在する化合物(例えばcisおよびtrans異性体、RおよびS鏡像異性体)に言及する場合、原則としてはその化合物には、本発明の特定の方法で使用することができるその化合物のすべての鏡像異性体、ジアステレオマー、およびcis/trans異性体が含まれる。
酵素がブラケットの中の酵素分類(EC)に関して言及される場合、その酵素分類は、国際生化学・分子生物学連合の命名委員会(the Nomenclature Committee of the International Union of Biochemistry and Molecular Biology(NC−IUBMB))によって設けられた酵素命名法に基づいて、その酵素がそこに分類されるか、または分類され得る綱であり、この命名法はhttp://www.chem.qmul.ac.uk/iubmb/enzyme/中に見出すことができる。特定の綱に(まだ)分類されていないが、そういうものとして分類され得る他の適切な酵素も含まれることを意味する。
本明細書中で受入番号に関してタンパク質に言及する場合、この番号は、別段の指定がない限り、具体的には2008年3月11日付けのUniprot中に見出される配列を有するタンパク質を指すために使用される。
用語「ホモログ」は、具体的には本明細書中で、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、具体的には少なくとも85%、より具体的には少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列同一性を有するポリヌクレオチドまたはポリペプチドに対して使用される。ホモログという用語にはまた、その遺伝暗号の縮重のせいで別の核酸配列とは異なり、かつ同一のポリペプチド配列をコードする核酸配列(ポリヌクレオチド配列)も含まれることを意味する。
配列同一性または類似性は、本明細書中では配列を比較することによって求められる2つ以上のポリペプチド配列間、または2つ以上の核酸配列間の関係として定義される。一般には配列同一性または類似性はその配列の全長にわたって比較されるが、互いに一致する配列の一部についてのみ比較することもまたできる。当技術分野では「同一性」または「類似性」はまた、場合によってはそのような配列間の合致によって求められるポリペプチド配列間または核酸配列間の配列同系性の程度を意味する。同一性または類似性を求めるための好ましい方法が、その試験される配列間の最大の合致を与えるように設計されている。本発明の文脈においては2つの配列間の同一性および類似性を求めるための好ましいコンピュータプログラム法には、NCBIから公的に入手できるBLASTPおよびBLASTN(Altschul,S.F.等、J.Mol.Biol.1990,215,403〜410)、および他の供給源(BLAST Manual,Altschul,S.ら、NCBI NLMNIH Bethesda,MD 20894)が挙げられる。BLASTPを用いたポリペプチド配列比較用の好ましいパラメータは、ギャップ開始10.0、ギャップ伸長0.5、Blosum62マトリックスである。BLASTNを用いた核酸配列比較用の好ましいパラメータは、ギャップ開始10.0、ギャップ伸長0.5、DNA完全マトリックス(DNA同一性マトリックス)である。
本発明の方法では生体触媒が使用される。すなわちこの方法の少なくとも1つの反応段階は、生物源、例えば生物またはそれから得られる生体分子から得られる生体物質または部分によって触媒される。この生体触媒は、具体的には1種類または複数種類の酵素を含むことができる。生体触媒は、任意の形態で使用することができる。一実施形態では1種類または複数種類の酵素は、例えば溶液、エマルション、分散液、凍結乾燥細胞(の懸濁液)、溶解産物、または支持体上に固定化されたものとして自然環境から単離して(それが産生された生物から単離して)使用される。その酵素が生じる生物から単離された酵素を使用することは、具体的にはその反応平衡が望ましい側に移動するように反応条件を調整して柔軟性を高めるゆえに有用な場合もある。
一実施形態では1種類または複数種類の酵素は、生体の一部(生きている全細胞など)を形成する。これら酵素は、細胞内で触媒機能を果たすことができる。細胞が存在している培地中にこの酵素を分泌させることもまた可能である。
生細胞は、増殖期細胞、休止または休眠細胞(例えば胞子)、あるいは静止期の細胞であり得る。透過性にした(すなわち酵素の基質に対して透過性にした、あるいは酵素または酵素群の基質の前駆物質に対して透過性にした)細胞の一部を形成する酵素を使用することもまた可能である。
本発明の方法に使用される生体触媒は、原則としては、任意の生物であることも、あるいは任意の生物から得るまたは誘導することもできる。この生物は、真核生物、細菌、または古細菌であり得る。具体的には生物は、動物(ヒトを含めた)、植物、細菌、古細菌、酵母菌、および真菌から選択することができる。
好適な細菌は、具体的にはアブシディア属(Absidia)、アクロモバクター属(Achromobacter)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、エロモナス属(Aeromonas)、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、アルスロバクター属(Arthrobacter)、アゾアルカス属(Arzoarcus)、アゾモナス属(Azomonas)、アゾスピリルム属(Azospirillum)、アゾトバクター属(Azotobacter)、バシルス属(Bacillus)、ベイジュリンキア属(Beijerinckia)、ブラディリゾビウム属(Bradyrhizobium)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)、ビソクラミス属(Byssochlamys)、シトロバクター属(Citrobacter)、クロストリジウム属(Clostridium)、コマモナス属(Comamonas)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、デイノコッカス属(Deinococcus)、エシェリキア属(Escherichia)、エンテロバクター属(Enterobacter)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ゴッシピウム属(Gossypium)、クレブシエラ属(Klebsiella)、ラクトバシラス属(Lactobacillus)、リステリア属(Listeria)、メガスフェラ属(Megasphaera)、ミクロコッカス属(Micrococcus)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)、ノルカジア属(Norcadia)、ポルフィロモナス属(Porphyromonas)、プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)、シュードモナス属(Pseudomonas)、ラルストニア属(Ralstonia)、リゾビウム属(Rhizobium)、ロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)、ロドスピリリラム属(Rhodospirillum)、ロドコッカス属(Rodococcus)、ロゼブリア属(Roseburia)、シェワネラ属(Shewanella)、ストレプトミセス属(Streptomycetes)、ザントモナス属(Xanthomonas)、キシレラ属(Xylella)、エルシニア属(Yersinia)、トレポネーマ属(Treponema)、ビブリオ属(Vibrio)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、ザイモモナス属(Zymomonas)、スタヒロコッカス属(Staphylococcus)、サルモネラ属(Salmonella)、ブルセラ属(Brucella)、マイクロシーラ属(Microscilla)の群の中から選択することができる。
好適な真核生物は、具体的には真菌、後生動物、緑色植物亜界(Viridiplantae)(具体的にはシロイヌナズナ属(Arabidopsis)およびクラミドモナス目(Chlamydomonadales))、ディプロモナス門(Diplomonads)(具体的にはジアルジア亜科(Giardiinae))、エントアメーバ目(Entamoebidae)(具体的にはエントアメーバ属(Entaboeba))、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)(具体的にはミドリムシ(Euglena))、ペロミクサ目(Pelobiontida)(具体的にはマスチゴアメーバ属(Mastigamoeba))、アルベオラータ門(Alveolata)(具体的にはクリプトスポリジウム属(Cryptosporidium))の群の中から選択することができる。
好適な真菌には、具体的にはリゾプス属(Rhizopus)、ノイロスポラ属(Neurospora)、ペニシリウム属(Penicillium)、アスペルギルス属(Aspergillus)、嫌気性ルーメン真菌属(Piromyces)、トリコスポロン属(Trichosporon)、カンジダ属(Candida)、ハンセヌラ属(Hansenula)、クルイベロミセス属(Kluyveromyces)、サッカロミセス属(Saccharomyces)、ロドトルラ属(Rhodotorula)、シゾサッカロミセス属(Schizosaccharomyces)、ヤロウィア属(Yarrowia)(例えば、アルカン資化酵母(Yarrowialypolytica))の群の中から選択される真菌および酵母菌が挙げられる。
好適な後生動物には、具体的には哺乳動物(ヒトを含めた)の中から選択される、より具体的にはウサギ科(Leporidae)、ネズミ科(Muridae)、イノシシ科(Suidae)、ウシ科(Bovidae)、ヒト科(Hominidae)の群から選択される後生動物が挙げられる。生体触媒は、後生動物の任意の部分、例えば肝臓、膵臓、脳、腎臓、心臓、または他の器官に由来し得る。好適な後生動物にはまた、具体的にはセノラブディチス属(Caenorhabditis)およびキイロショウジョウバエ属(Drosophila)を挙げることができる。
本発明の方法の特定の反応段階について述べるときに、その特定の反応段階に適した生体触媒を具体的に提供することができる生物を下記で言及する。
本発明による方法において適切な活性を有する自然に存在する生体触媒(野生型)または自然に存在する生体触媒の変異体を使用できることは当業者には明らかなはずである。自然に存在する生体触媒の特性は、例えば分子進化または合理的設計などの当業者に知られている生物学的手法によって改良することができる。野生型生体触媒の変異体は、当業者に知られている変異誘発手法(ランダム変異誘発、部位特異的変異誘発、定方向進化、遺伝子組み換えなど)を用いて、例えば、生体触媒として働くことができる、または生体触媒部分(酵素など)を産生することができる生物のコード化DNAを修飾することによって作製することができる。具体的にはこのDNAは、野生型酵素とは少なくとも1個のアミノ酸だけが異なる酵素をコードし、その結果、野生型と比べて1個または複数個のアミノ酸の置換、欠失、および/または挿入を含む酵素をコードするように、あるいはその変異体がこうして修飾されたDNAの発現を適切な(宿主)細胞中で引き起こすことによって2種類以上の親酵素の配列を結合させるように修飾することができる。後者は、例えば国際公開第2008/000632号明細書に記載の方法に基づいて、コドンの最適化またはコドン対の最適化などの当業者に知られている方法によって達成することができる。
変異体生体触媒は、例えば、基質に対する選択性、活性、安定性、溶剤許容度、pHの特徴、温度の特徴、基質の特徴、阻害され易さ、補因子の利用、および基質親和性の側面の1つまたは複数に関して改良された特性を有することができる。改良された特性を有する変異体は、例えば、当業者に知られている方法に基づく適切な高処理能力スクリーニングまたは選択方法を適用することによって識別することができる。
アルキルあるいはアルキルエステルまたはチオエステルに作用する酵素の基質特異性を改変することができる。多様性を生み出す分子進化、およびその後の所望の変異体のスクリーニングおよび/または基質結合ポケットの合理的エンジニアリングを利用することができる。本発明の方法で使用される酵素の基質特異性を改変するための手法は、当該技術分野で知られているものに基づくことができる。例えば、特異的変異を設計するために構造または配列の情報を使用する合理的エンジニアリングは、代わりのアシル基供与体を受け入れるようにエリスロマイシンポリケチドシンターゼ由来のアシルトランスフェラーゼドメイン4の基質特異性を改変するために利用されてきた。提案された基質結合部位の修飾が、代りとなる基質に適応させる能力のある改変された結合ポケットを生じさせて別の生成比率(product ratio)をもたらすことが示されている(Reeves,C.D.,Murli,S.,Ashley,G.W.,Piagentini,M.,Hutchinson,C.R.,McDaniel,R.の論文、Biochemistry 2001,40(51),15464〜15470)。合理的設計および分子進化の両方の手法が、生体触媒BM3の基質特異性を変えて、中鎖脂肪酸(例えばミリスチン酸)の天然の基質の代わりにまたはそれに加えて多種多様な異なるアルケン、シクロアルケン、アレーン、およびヘテロアレーンを酸化することができるきわめて他種類の変異体を生じさせるために使用されてきた(Peters,M.W.,Meinhold,P.,Glieder,A.,Arnold,F.H.の論文、Journal of the American Chemical Society 2003,125(44),13442〜13450、およびAppel,D.,Lutz−Wahl,S.,Fischer,P.,Schwaneberg,U.,Schmid,R.D.の論文、Journal of Biotechnology 2001,88(2),167〜171、およびそれらの中の参考文献)。
特定の供給源由来の生体触媒、具体的には酵素を指す場合、最初の生物に由来するが、実際には(遺伝的修飾を加えた)第二の生物中で産生される組み換え生体触媒、具体的には酵素が、その最初の生物由来の生体触媒、具体的には酵素として含まれることを特に意味する。
[3−オキソアジピン酸(エステルまたはチオエステル)の調製(「反応1」)]
本発明の一実施形態では3−オキソアジピン酸(エステルまたはチオエステル)はコハク酸および酢酸から調製され、これらコハク酸および/または酢酸は、具体的には反応を容易にしてエステルまたはチオエステルを生み出すように、一般には活性基を備える。
本発明の一実施形態では3−オキソアジピン酸(エステルまたはチオエステル)はコハク酸および酢酸から調製され、これらコハク酸および/または酢酸は、具体的には反応を容易にしてエステルまたはチオエステルを生み出すように、一般には活性基を備える。
3−オキソアジピン酸(エステルまたはチオエステル)は、生体触媒作用により、または化学的に、具体的には酢酸エステルまたはチオエステルとコハク酸エステルまたはチオエステルとを結合させる「クライゼン縮合」によって得ることができる。
本発明の好ましい方法ではこの調製は、アシル基転移を触媒することができる生体触媒の存在下での生体触媒反応を含む。したがってこのような触媒活性を有する酵素は、アシルトランスフェラーゼと呼ぶことができる。
好ましい方法ではアシル基転移は、2種類のアシルチオエステルまたはアシルエステルの間で行われる。好ましいアシルチオエステルは、アセチル−CoAおよびスクシニル−CoAである。好ましくは前記生体触媒は、前記アシルチオエステルに関して選択的である。
生体触媒は、具体的には、アシルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1)の群から選択される、好ましくはアセチル−CoA:アセチル−CoA C−アセチルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1.9)、アシル−CoA:アセチル−CoA C−アシルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1.16)、およびスクシニル−CoA:アセチル−CoA C−スクシニルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1.174、またβ−ケトアジピル−CoAチオラーゼとしても知られる)の群から選択されるアシル基転移の能力のある酵素を含む。アシルトランスフェラーゼ活性は、KEGG(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes)データベース中には、例えばβ−酸化、脂肪酸生合成、ポリケチド生合成、またはブタン酸代謝において示されている。
アシルトランスフェラーゼは、具体的には、古細菌、細菌、および真核生物の群から選択される生物のアシルトランスフェラーゼである。
具体的には酵素は、芳香族または脂環式の環構造、具体的には5、6、または7員環構造を含む有機化合物を分解する能力のある微生物によって生じさせることができる。この有機化合物は任意選択で、環中に、あるいは置換基または置換基の一部として1種類または複数種類のヘテロ原子を含むことができる。例えばその有機部分は、芳香族化合物、具体的には6員環を含む芳香族化合物であり得る。具体的には芳香族化合物は、フェニル酢酸、安息香酸、カテコール、プロトカテク酸、およびゲンチジン酸の群から選択することができる。この有機化合物は、脂環式化合物、具体的にはシクロヘキサノールなどの環状アルコール、シクロヘキサノンなどの環状ケトン、またはシクロヘキサンなどのシクロアルカンであり得る。この有機化合物は、カプロラクタムなどのラクタムであり得る。一実施形態では酵素は、ジカルボン酸(一般にはC6〜C10)、具体的にはアジピン酸などの直鎖飽和ジカルボン酸を分解することができる生物に由来する。
さらなる実施形態では酵素は、例えば二次代謝産物の一部(例えばマロノマイシン(malonomycin))として3−ケト−アジピン酸を合成することができる生物から、好ましくは、例えばストレプトミセス属(Streptomycetes)(具体的にはストレプトミセス・リモサス(Streptomyces rimosus))から、アクチノミセス属(Actinomyceres)から、他の放線菌綱(Actinobacteria)または他の既知の二次代謝産物産生生物に由来する。
3−オキソアジピン酸(エステルまたはチオエステル)の調製を触媒することができる生体触媒を得るための好ましい微生物にはさらに、アシネトバクター属(Acinetobacter)(具体的にはアシネトバクター種ADP1株(Acinetobacter sp.strain ADP1)およびA.カルコアセティカス(A.calcoaceticus))、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)(具体的にはA.ツメファシエンス(A.tumefaciens))、アルカリゲネス属(Alicaligenes)(具体的にはアルカリゲネスD2株(Alicaligenes strain D2)およびA.ユートロフス(A.eutrophus))、アルスロバクター属(Arthrobacter)、アゾアルカス属(Azoarcus)(具体的にはA.エバンシー(A.evansii))、アゾモナス属(Azomonas)、アゾトバクター属(Azotobacter)、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.ハロデュランス(B.halodurans))、ベイジュリンキア属(Beijerinckia)、ブラディリゾビウム属(Bradyrhizobium)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)、クロストリジウム属(Clostridia)(具体的にはC.クライベリ(C.kluyveri)、C.アセトブチリカム(C.acetobutylicum)、C.ベイジュリンキ(C.beijerinckii))、コマモナス属(Comamonas)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)(具体的にはC.グルタミカム(C.glutamicum)およびC.オーランチアカム(C.aurantiacum))、大腸菌(E.coli)、エンテロバクター属(Enterobacter)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはM.エルスデニ(M.elsdenii))、ノルカジア属(Norcadia)、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)、P.エールギノーサ(P.aeruginosa)、およびシュードモナス種B13株(Pseudomonas sp.strainB13))、ラルストニア属(Ralstonia)(具体的にはR.ユートロファ(R.eutropha))、リゾビウム属(Rhizobium)、ロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)(具体的にはR.パルストリス(R.palustris))、ロドコッカス属(Rodococcus)(具体的にはR.エリスロポリス(R.erythropolis)、R.オパカス(R.opacus)、およびロドコッカス種RHA1株(Rodococcus sp.strain RHA1))、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger))、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)(具体的にはユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis))、ノイロスポラ属(Neurospora)(具体的にはアカパンカビ(N.crassa))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))、ロドトルラ属(Rhodotorula)、サッカロミセス属(Saccharomyces)、トリコスポロン属(Trichosporon)(具体的にはT.クタニウム(T.cutaneum))が挙げられる。
特定の実施形態では生体触媒は、配列番号1〜13またはそのホモログのいずれかで識別されるアミノ酸配列を含む酵素を含む。
[3−ヒドロキシアジピン酸(エステルまたはチオエステル)の調製(「反応2」)]
一実施形態では3−ヒドロキシアジピン酸(エステルまたはチオエステル)が、3−オキソアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から調製される。一般にはその3−オキソアジピン酸エステルは、上記の活性基を備える。
一実施形態では3−ヒドロキシアジピン酸(エステルまたはチオエステル)が、3−オキソアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から調製される。一般にはその3−オキソアジピン酸エステルは、上記の活性基を備える。
原則としてこの3−ヒドロキシアジピン酸(エステルまたはチオエステル)は、化学的に、例えば3−オキソアジピン酸(エステルまたはチオエステル)中の3−オキソ基の選択的水素化によって調製することができる。
具体的にはこの反応は、その反応段階を触媒する生体触媒、具体的には、オキソ基、具体的にはカルボニル基のヒドロキシ基への還元を触媒することができる生体触媒の存在下で行うことができる。
特定の実施形態では3−オキソアジピン酸は、補酵素Aと共にそのチオエステルとして存在する(以後、この3−オキソアジピン酸のチオエステルおよび補酵素Aを3−オキソアジピル−CoAと呼ぶことにする)。
本発明の好ましい方法ではこの調製は、3−オキソアシル(エステルまたはチオエステル)の3−ヒドロキシアシル(エステルまたはチオエステル)への還元を触媒することができる生体触媒の存在下での生体触媒反応を含む。
したがってこのような触媒活性を有する酵素を、3−ヒドロキシアシル(エステルまたはチオエステル)デヒドロゲナーゼと呼ぶことができる。したがって3−ヒドロキシアシルCoA−チオエステルに関してこのような触媒活性を有する酵素は、3−ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼと呼ぶことができる。好ましくは前記3−ヒドロキシアシルCoAデヒドロゲナーゼは、基質3−オキソアジピル−CoAに関して選択的である。
3−オキソアシル(エステルまたはチオエステル)の3−ヒドロキシアシル(エステルまたはチオエステル)への還元を触媒することができる酵素は、具体的にはデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1)の群から、好ましくは3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.35およびEC 1.1.1.36)、3−ヒドロキシブタノイル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.157)、3−ヒドロキシピメロイル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.259)、および長鎖3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.211)の群から選択することができる。これら酵素は、補因子としてNADHまたはNADPHを使用することができる。3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼ活性は、例えば、KEGG(Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes)データベースにより、脂肪酸代謝、ポリケチド生合成、ポリヒドロキシアルカン酸代謝、ブタン酸代謝、ならび芳香族化合物の分解において示されている。
具体的には上記で特定(「反応1」参照)した有機化合物、具体的にはそれらは、芳香族化合物、脂環式化合物、またはジカルボン酸を分解する能力のある微生物である。
3−ヒドロキシアジピン酸(エステルまたはチオエステル)の調製を触媒することができる生体触媒をもたらす他の好ましい生物には、アシネトバクター属(Acinetobacter)(具体的にはアシネトバクター種ADP1株(Acinetobacter sp.strain ADP1)およびA.カルコアセティカス(A.calcoaceticus))、アルカリゲネス属(Alicaligenes)(具体的にはアルカリゲネスD2株(Alicaligenes strain D2)およびA.ユートロフス(A.eutrophus))、アゾアルカス属(Arzoarcus)(具体的にはA.エバンシー(A.evansii))、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.ハロデュランス(B.halodurans))、ボルデテラ属(Bordetella)(具体的には百日咳菌(B.perutussis))、ブルクホルデリア属(Burkholderia)(具体的には類鼻疸菌(B.pseudomallei)およびB.ゼノボランス(B.xenovorans))、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)(具体的にはC.グルタミカム(C.glutamicum)、C.オーランチアカム(C.aurantiacum)、およびC.エフィシエンス(C.efficiens))、デイノコッカス属(Deinococcus)(具体的にはD.ラディオデュランス(D.radiodurans))、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、クレブシエラ属(Klebsiella)(具体的にはK.ニューモニア(K.pneumonia))、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)および蛍光菌(P.fluorescens))、ロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)(具体的にはR.パルストリス(R.palustris))、ロドコッカス属(Rodococcus)(具体的にはR.エリスロポリス(R.erythropolis)、R.オパカス(R.opacus)、およびロドコッカス種RHA1株(Rodococcus sp.strain RHA1))、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger))、ノイロスポラ属(Neurospora)(具体的にはアカパンカビ(N.crassa))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))、サッカロミセス属(Saccharomyces)(具体的にはS.セレビシエ(S.cerevisiae))が挙げられる。
3−ケトヘキサノイル−CoAに作用するEC 1.1.1.35の酵素をもたらす好適な生物は、哺乳動物、具体的にはウシ(Bos taurus)、ドブネズミ(Rattus norvegicus)、イノシシ(Sus scrofa)、およびホモサピエンス(Homo sapiens)の群から選択される哺乳動物を含めた任意の生物であり得る。
(嫌気性)脂肪酸合成、ポリケチド生合成、またはポリヒドロキシアルカン酸代謝に関与する好適な生体触媒は、任意の生物、具体的にはクロストリジウム属(Clostridia)(具体的にはC.アセトブチリクム(C.acetobutylicum)およびC.クライベリ(C.kluyveri))、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)(具体的にはユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis))、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはメガスフェラ・エルスデニ(Megasphera elsdenii))、ラルストニア属(Ralstonia)(具体的にはラルストニア・ユートロファ(Ralstonia eutropha))、ズーグレア属(Zoogloea)(具体的にはズーグレア・ラミゲラ(Zoogloea ramigera))を含めた微生物由来のものであってもよい。
特定の実施形態では生体触媒(「反応2」を触媒する)は、配列番号15〜26、29、またはそのホモログのいずれかで識別されるアミノ酸配列を含む酵素を含む。特に配列番号26によるアミノ酸配列を含む酵素は、「反応2」および「反応3」の両方を触媒することができると予想している。
[2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)の調製(「反応3」)]
一実施形態では2,3−デヒドロアジピン酸(5−カルボキシ−2−ペンテン酸)(エステルまたはチオエステル)は、3−ヒドロキシアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から調製される。任意選択でこの2,3−デヒドロアジピン酸および3−ヒドロキシアジピン酸を、上記のように補酵素、ACP、または別の活性基と結合させる。
一実施形態では2,3−デヒドロアジピン酸(5−カルボキシ−2−ペンテン酸)(エステルまたはチオエステル)は、3−ヒドロキシアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から調製される。任意選択でこの2,3−デヒドロアジピン酸および3−ヒドロキシアジピン酸を、上記のように補酵素、ACP、または別の活性基と結合させる。
本発明の一実施形態ではこの2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)は、3−ヒドロキシアジピン酸(エステルまたはチオエステル)を化学的に、例えば硫酸の存在下の水のない環境において、例えば脱水により転化することによって調製される。
具体的には2,3−デヒドロアジピン酸は、少なくとも1種類の生体触媒を用いて3−ヒドロキシアジピン酸から調製することができる。
好ましい生体触媒は、3−ヒドロキシアシルエステルまたはチオエステルを脱水してその2−エノイルエステルまたは2−エノイルチオエステルにするのを触媒することができる生体触媒である。
特定の実施形態では2,3−デヒドロアジピン酸は、そのチオエステルとして補酵素Aと共に存在する(以後、この2,3−デヒドロアジピン酸のチオエステルおよび補酵素Aを5−カルボキシ−2−ペンテノイル−CoAと呼ぶことにする)。
特定の実施形態では生体触媒は、3−ヒドロキシアジピル−CoAを脱水して5−カルボキシ−2−ペンテノイル−CoAにするのを触媒する。
具体的にはこの生体触媒反応は、3−ヒドロキシアシル(チオ)エステルを脱水して2,3−デヒドロアシルチオエステルにするのを触媒することができる生体触媒の存在下で行うことができる。
したがってこのような触媒活性を有する酵素は、3−ヒドロキシアシル(エステルまたはチオエステル)デヒドラターゼと呼ぶことができる。したがって3−ヒドロキシアシル−CoA−チオエステルに関してこのような触媒活性を有する酵素は、3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドラターゼと呼ぶことができる。好ましくは前記3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドラターゼは、基質3−ヒドロキシアジピル−CoAに関して選択的である。
3−ヒドロキシアシル(エステルまたはチオエステル)を脱水して2,3−デヒドロアシル(エステルまたはチオエステル)にするのを触媒することができる酵素は、具体的にはヒドロリアーゼ(EC 4.2.1)の群から、好ましくはエノイル−CoAヒドラターゼ(EC 4.2.1.17)、3−ヒドロキシブチリル−CoAデヒドラターゼ(EC 4.2.1.55)、および長鎖エノイル−CoAヒドラターゼ(EC 4.2.1.74)の群から選択することができる。3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドラターゼ活性は、KEGGデータベースにより、例えば脂肪酸代謝、ポリケチド合成、またはブタン酸代謝、ならびに芳香族化合物の分解において示されている。
3−ヒドロキシアシル(エステルまたはチオエステル)デヒドラターゼは、古細菌、細菌、および真核生物の群から、例えば酵母菌、真菌、および哺乳動物の群から選択される生物の3−ヒドロキシアシル(エステルまたはチオエステル)デヒドラターゼであり得る。
具体的には、上記で特定(「反応1」参照)したような有機化合物、具体的には芳香族化合物、脂環式化合物、またはジカルボン酸を分解する能力のある微生物が、2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)の調製を触媒する生体触媒にとって好ましい供給源である。
芳香族化合物、脂環式化合物、またはジカルボン酸を分解することができる微生物には、アシネトバクター属(Acinetobacter)(具体的にはアシネトバクター種ADP1株(Acinetobacter sp.strain ADP1)およびA.カルコアセティカス(A.calcoaceticus))、アルカリゲネス属(Alicaligenes)(具体的にはアルカリゲネスD2(Alicaligenes D2))、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger))、アゾアルカス属(Azoarcus)(具体的にはA.エバンシー(A.evansii))、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.ハロデュランス(B.halodurans))、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)(具体的にはC.グルタミカム(C.glutamicum)およびC.オーランチアカム(C.aurantiacum))、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、ノイロスポラ属(Neurospora)(具体的にはアカパンカビ(N.crassa))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)および蛍光菌(P.fluorescens)、ロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)(具体的にはR.パルストリス(R.palustris))、ロドコッカス属(Rodococcus)(具体的にはロドコッカス種RHA1株(Rodococcus sp.strain RHA1))が挙げられる。
3−ヒドロキシヘキサノイル−CoAに作用するEC 4.2.1.17の酵素をもたらす好ましい生物には、哺乳動物および微生物の群から選択される生物が挙げられる。哺乳動物由来のEC 4.2.1.17の好適な酵素は、具体的にはウシ(Bos taurus)、ホモサピエンス(Homo sapiens)、ドブネズミ(Rattus norvegicus)、およびイノシシ(Sus scrofa)の群から選択される哺乳動物由来のものであり得る。微生物由来のEC 4.2.1.17の好適な酵素は、具体的にはエロモナス属(Aeromonas)(具体的にはA.キャビエ(A.caviae))、クロストリジウム属(Clostridium)(具体的にはC.アセトブチリクム(C.acetobutylicumi))、ゴッシピウム属(Gossypium)(具体的には4倍体栽培ワタ(G.hirsutum))、ロドスピリラム属(Rhodospirillum)、(具体的にはR.ラブラム(R.rubrumi)、およびラルストニア属(Ralstonia)(具体的にはラルストニア・ユートロファ(Ralstonia eutropha))の群から選択される微生物由来のものであり得る。
(嫌気性)脂肪酸生合成能力のある微生物もまた好ましい。このような微生物には、クロストリジウム属(Clostridia)(具体的にはC.アセトブチリカム(C.acetobutylicum)およびC.クライベリ(C.kluyveri))、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)(具体的にはユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis))、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはM.エルスデニ(M.elsdenii))、およびサッカロミセス属(Saccharomyces)(具体的にはS.セレビシエ(S.cerevisiae))が挙げられる。
好適な酵素は、具体的には配列番号14、27、28、30〜41、92、またはそのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むことができる。
[2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)からアジピン酸(エステルまたはチオエステル)の調製(「反応4」)]
一実施形態ではアジピン酸(エステルまたはチオエステル)は、2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から調製される。アジピン酸(エステルまたはチオエステル)は、例えばC2〜C3二重結合の選択的水素化により、または生体触媒作用により2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から化学的に調製することができる。
一実施形態ではアジピン酸(エステルまたはチオエステル)は、2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から調製される。アジピン酸(エステルまたはチオエステル)は、例えばC2〜C3二重結合の選択的水素化により、または生体触媒作用により2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から化学的に調製することができる。
一般にはこの2,3−デヒドロアジピン酸は、上記のように活性基を備えている。
アジピン酸(エステルまたはチオエステル)は、好ましくは、5−カルボキシ−2−ペンテン酸(エステルまたはチオエステル)の炭素−炭素二重結合の水素化を触媒する少なくとも1種類の生体触媒を用いて2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)から調製される。
本発明の好ましい方法ではこの調製は、cisまたはtrans 2−エノイル(エステルまたはチオエステル)のアシル(エステルまたはチオエステル)への還元を触媒することができる生体触媒の存在下での生体触媒反応を含む。この生体触媒は、ある範囲の電子供与体、例えばNADH、NADPH、FADH2、および還元フェレドキシンの群から選択される電子供与体を使用することができる。電子は、電子供与体から生体触媒へ直接伝達することができ、また別法では、特にいわゆる電子伝達フラボタンパク質(ETF)が介在することもできる。したがってこのような触媒活性を有する酵素を、2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼ(ER)と呼ぶことができる。したがって2−エノイルCoA−チオエステルに関してこのような触媒活性を有する酵素を、2−エノイル−CoAレダクターゼと呼ぶことができる。好ましくは前記2−エノイルCoAレダクターゼは、基質2,3−デヒドロアジピル−CoAに関して選択的である。
2−エノイル(エステルまたはチオエステル)の還元を触媒することができる酵素は、具体的にはオキシドレダクターゼ(EC 1.3.1およびEC 1.3.99)の群から、好ましくはエノイル−CoAレダクターゼEC 1.3.1.8、EC 1.3.1.38、およびEC 1.3.1.44の群から、またエノイル−[アシル−キャリアタンパク質]レダクターゼEC 1.3.1.9、EC 1.3.1.10、およびEC 1.3.1.39の群から、またブチリル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.3.99.2)、アシル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.3.99.3)、および長鎖アシル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.3.99.13)の群から選択することができる。trans−2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼ活性は、KEGGデータベースにより、例えば脂肪酸代謝、ポリケチド合成、ブタン酸代謝、およびミトコンドリア脂肪酸生合成において示されている。
原則としては2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼは、任意の生物から得るか、または誘導することができる。具体的にはその生物は、細菌、古細菌、または真核生物から、例えば、酵母菌、真菌、原生生物、植物、および動物(ヒトを含めた)の群から選択することができる。
一実施形態ではこの生物は、細菌、すなわち大腸菌(E.coli)、ビブリオ属(Vibrio)、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.サブチリス(B.subtilis))、クロストリジウム属(Clostridia)(具体的にはC.クライベリ(C.kluyveri)、C.アセトブチリカム(C.acetobutylicum)、C.ベイジュリンキ(C.beijerinckii)、およびウェルシュ菌(C.perfringens))、ストレプトミセス属(Streptomycetes)(具体的にはS.コエリカラー(S.coelicolor)および放線菌(S.avermitilis))、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)およびP.エールギノーサ(P.aeruginosa)、シェワネラ属(Shewanella)、ザントモナス属(Xanthomonas)、キシレラ属(Xylella)、エルシニア属(Yersinia)、トレポネーマ属(Treponema)(具体的にはT.デンティコラ(T.denticola))、エロモナス属(Aeromonas)(具体的にはエロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophila))、マイクロシーラ属(Microscilla)(具体的にはマイクロシーラ・マリナ(Microscilla marina))、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはメガスフェラ・エルスデニ(Megasphera elsdenii))、デイノコッカス属(Deinococcus)(具体的にはデイノコッカス・ラディオデュランス(Deinococcus radiourans))、ヤロウィア属(Yarrowia)(例えば、アルカン資化酵母(Y.lypolytica))、およびユウバクテリウム属(Eubacterium)(例えば、E.ピルバチボランス(E.pyruvativorans))から選択することができる。
一実施形態では2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼは、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)の群から選択される生物体由来のもの、具体的にはユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis)である。
一実施形態では2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼは、サッカロミセス属(Saccharomyces)(具体的にはS.セレビシエ(S.cerevisiae))、クルイベロミセス属(Kluyveromyces)(具体的にはK.ラクチス(K.lactis))、シゾサッカロミセス属(Schizosaccharomyces)(具体的には分裂酵母(S.pombe))、カンジダ属(Candida)(具体的にはC.トロピカリス(C.tropicalis))の群から選択される生物由来のものである。
一実施形態では2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼは、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger)およびA.ニジュランス(A.nidulans))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))の群から選択される生物由来のものである。
一実施形態では2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼは、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)(具体的にはシロイヌナズナ(A.thaliana))の群から選択される生物由来のものである。
一実施形態では2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼは、ホモサピエンス(Homo sapiens)、ドブネズミ(Rattus norvegicus)、ウシ(Bos taurus)、イングリッシュ・モルモット種(Cavia sp.)、線虫(Caenorhabditis elegans)、およびキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の群から選択される。
好適な酵素は、具体的には配列番号42〜67、94、96、98、100、105、107、109、111、113、またはそのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列、特に配列番号60、63、96、100、またはそのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むことができる。「反応4」を触媒するのに適した酵素をコードするヌクレオチド配列の実例は、2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼ93、95、97、99、104、106、108、110、および112によって表される。
有利な実施形態では、2−エノイル(エステルまたはチオエステル)レダクターゼに加えてETFが使用され、これは前記レダクターゼの活性に役立つ場合がある。このようなETFは、上記で特定したようなレダクターゼをそれから得るか、または誘導することができる生物体から得るか、または誘導することができる。具体的にはこれは、その使用されるレダクターゼと同じ属の、より具体的には同じ種の生物から得ることか、またはそれから誘導することができる。これら特異的ETFは、配列番号102、103、115、116によって表されるアミノ酸配列を含む。配列番号101および114は、ある特異的ETFをコードするヌクレオチド配列を表す。一般にこのようなETFは、2つの異なる遺伝子によってコードされる2つのサブユニット(etfAおよびetfB)を含む。これらは、ETFタンパク質を活性にするために一般に併用される。例えば、配列番号102と配列番号103の組合せ、または配列番号116と配列番号115の組合せを使用することができる。当業者は、当該技術分野で本来知られている他の適切なETFの組合せを選択することができるはずである。
本発明の一実施形態では、本質的に所望の活性または基質特異性を有しない生体触媒を、当該技術分野で知られている方法によって、例えば合理的設計または分子進化によって改変して、望ましい速度または選択率で2,3−デヒドロアジピン酸(エステルまたはチオエステル)のアジピン酸(エステルまたはチオエステル)への転化を触媒する能力のある変異体を作り出すことができる。6個の鎖長を有する2−エノイル−CoA誘導体による活性を有する生体触媒、具体的にはC.クライベリ(C.kluyveri)、ウシ(Bos taurus)、ユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis)、イングリッシュ・モルモット種(Cavia sp.)、S.セレビシエ(S.cerevisiae)、C.トロピカリス(C.tropicalis)、ホモサピエンス(Homo sapiens)、およびE.ピルバチボランス(E.pyruvativorans)由来のそのような生体触媒が好ましい。
[アジピン酸の調製(「反応7」)]
本発明によればアジピン酸エステルまたはチオエステルを用いて、そのエステルまたはチオエステル結合の加水分解によってアジピン酸を調製することができる。これは化学的に、例えば酸または塩基の存在下での化学的加水分解により、あるいは生体触媒作用により達成することができる。
本発明によればアジピン酸エステルまたはチオエステルを用いて、そのエステルまたはチオエステル結合の加水分解によってアジピン酸を調製することができる。これは化学的に、例えば酸または塩基の存在下での化学的加水分解により、あるいは生体触媒作用により達成することができる。
本発明の好ましい方法ではこの調製は、アシル(チオ)エステルの加水分解を触媒することができる生体触媒の存在下での生体触媒反応を含む。
したがってこのような触媒活性を有する酵素を、アシル(チオ)エステルヒドロラーゼと呼ぶことができる。したがってアシル−CoAチオエステルに関してこのような触媒活性を有する酵素をアシル−CoAヒドロラーゼと呼ぶことができる。好ましくは前記アシル−CoAヒドロラーゼは、基質アジピル−CoAに関して選択的である。
アシル(チオ)エステルの加水分解を触媒することができる酵素は、具体的にはヒドロラーゼ(EC 3.1.2)の群から、好ましくはアシル−CoAヒドロラーゼ(EC 3.1.2.20)、アセチル−CoAヒドロラーゼ(EC 3.1.2.1)、長鎖脂肪−アシル−CoAヒドロラーゼ(EC 3.1.2.2)、スクシニル−CoAヒドロラーゼ(EC 3.1.2.3)、およびアシル−[アシル−キャリアタンパク質]ヒドロラーゼ(EC 3.1.2.14)の群から選択することができる。
この生体触媒は、古細菌、細菌、または真核生物を含めた任意の生物に由来する酵素を含むことができる。
具体的にはこの生体触媒は、大腸菌(E.coli)、ブルセラ属(Brucella)(具体的にはブルセラ・メリテンシス(Brucella melitensis))、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)(具体的にはA.ツメファシエンス(A.tumefaciens))、ザントモナス属(Xanthomonas)、シノリゾビウム属(Sinorhizobium)(具体的にはシノリゾビウム・メリロティ(Sinorhizobium meliloti))、根粒菌属(Mesorhizobium)(具体的にはミヤコグサ根粒菌(Mesorhizobium loti))、ビブリオ属(Vibrio)、ストレプトミセス属(Streptomycetes)(具体的にはS.コエリカラー(S.coelicolor)および放線菌(S.avermitilis))、ロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)(具体的にはロドシュードモナス・パルストリス(Rhodopseudomonas palustris))、キシレラ属(Xylella)、エルシニア属(Yersinia)、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)およびP.エールギノーサ(P.aeruginosa))、シェワネラ属(Shewanella)、赤痢菌属(Shigella)、サルモネラ属(Salmonella)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)、ハイフォモナス属(Hyphomonas)(具体的にはハイフォモナス・ネプチュニウム(Hyphomonas neptunium))、およびプロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)の群から選択される細菌の酵素を含むことができる。
好適な生体触媒は、具体的にはサッカロミセス属(Saccharomyces)(具体的にはサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae))およびクルイベロミセス属(Kluyveromyces)(具体的にはK.ラクチス(K.lactis))の群から選択される酵母菌中に見出すことができる。
好適な生体触媒は、具体的にはアスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger)、A.フミガーツス(A.fumigatus)、およびA.ニジュランス(A.nidulans))、およびペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))の群から選択される真菌中に見出すことができる。
さらなる実施形態では生物は、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)(具体的にはシロイヌナズナ(A.thaliana))、ネズミ科(Muridae)(具体的にはドブネズミ(Rattus norvegicus)、ハツカネズミ(Mus musculus))、ウシ科(Bovidae)(具体的にはウシ(Bos taurus)、ヒツジ(Ovis aries))、ホモサピエンス(Homo sapiens)、セノラブディチス属(Caenorhabditis)(具体的には線虫(Caenorhabditis elegans))の群から選択される。
本発明の一実施形態では本質的に所望の活性または基質特異性を有しない生体触媒を、当該技術分野で知られている方法によって、例えば合理的設計または分子進化によって改変して、アジピン酸エステルまたはチオエステルをアジピン酸に効率的に転化することができる変異体を作り出すことができる。好ましくはジカルボン酸を含めたC4〜C8酸のアシル−CoA誘導体による初期活性を有する生体触媒が好ましい。例えば変異体を、ハツカネズミ(Mus musculua)由来のアシル−CoA−チオエステラーゼ(例えば、配列番号73で与えられる)に基づいて作り出すことができる。
本発明の特定の実施形態ではこの調製は、活性基の転移を触媒することができる生体触媒、具体的にはエステルまたはチオエステル、最も具体的にはCoAの存在下での生体触媒反応を含む。
したがってこのような触媒活性を有する酵素を、CoAトランスフェラーゼと呼ぶことができる。好ましくは前記CoAトランスフェラーゼは、CoA供与基質としてのジカルボン酸−CoAに関して選択的である。より好ましくは前記ジカルボン酸−CoAはアジピル−CoAである。好ましくは前記CoAトランスフェラーゼは、CoA受容基質としての酢酸に関して選択的である。
CoA基の転移を触媒することができる酵素は、具体的にはCoAトランスフェラーゼ(EC 2.8.3)の群から、好ましくはジカルボン酸CoA:ジカルボン酸CoAトランスフェラーゼ、アジピン酸CoA:スクシニルCoAトランスフェラーゼ、3−オキソ酸CoAトランスフェラーゼ(EC 2.8.3.5)、3−オキソアジピン酸CoAトランスフェラーゼ(EC 2.8.3.6)、および酢酸CoAトランスフェラーゼ(EC 2.8.3.8)の群から選択することができる。
CoAトランスフェラーゼは、原則として任意の生物から得るか、またはそれから誘導することができる。この生物は、細菌、古細菌、または真核生物であり得る。具体的にはジカルボン酸、特にアジピン酸を分解する能力のある生物体が好ましい。
この生物は、具体的にはアシネトバクター属(Acinetobacter)(具体的にはアシネトバクターADP1株(Acinetobacter strain ADP1)およびA.カルコアセティカス(A.calcoaceticus))、クロストリジウム属(Clostridium)(具体的にはC.クライベリ(C.kluyveri)、C.アセトブチリカム(C.acetobutylicum)、またはC.ベイジュリンキ(C.beijerinckii))、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)および蛍光菌(P.fluorescens))、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、アルスロバクター属(Athrobacter)、アゾモナス属(Azomonas)、アゾスピリルム属(Azospirillum)、アゾトバクター属(Azotobacter)、バシルス属(Bacillus)、ベイジュリンキア属(Beijerinckia)、ブラディリゾビウム属(Bradyrhizobium)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)、コマモナス属(Comamonas)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、ノルカジア属(Norcadia)、リゾビウム属(Rhizobium)、ロドトルラ属(Rhodotorula)、ロドコッカス属(Rodococcus)、トリコスポロン属(Trichosporon)、およびロゼブリア種(Roseburia sp.)の群から選択される細菌であり得る。
この生物は、具体的にはアスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))、およびノイロスポラ属(Neurospora)の群から選択される酵母菌または真菌であり得る。
具体的には好適なCoAトランスフェラーゼは、ヒト科(Hominidea)由来の、より具体的にはホモサピエンス(Homo sapiens)由来の種から得るか、またはそれから誘導することができる。
反応7のための好適な酵素は、具体的には配列番号68〜73、85、116、117、119〜124、またはそのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むことができる。
チオエステルからのアジピン酸の調製は、具体的には、配列番号68〜73、117、119、またはそのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むアシル−CoAヒドロラーゼを含む生体触媒によって触媒することができる。
チオエステルからのアジピン酸の調製は、具体的には、配列番号85、121、122、123、124、125、126、またはそのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むCoAトランスフェラーゼを含む生体触媒によって触媒することができる。
このCoA−トランスフェラーゼは、単一遺伝子によって、または2つ以上の遺伝子によってコードされ得る。例えば、幾つかのCoA−トランスフェラーゼは、2つの異なる遺伝子によってコードされる2つのサブユニットを含む。これらは、CoAトランスフェラーゼタンパク質を活性にするために一般に併用される。例えば、配列番号121の配列番号122との、または配列番号125の配列番号126との組合せを使用することができる。
[アジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルからの5−FVAの調製(「反応5」)]
一実施形態では5−ホルミルペンタン酸(5−FVA)が、アジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルから調製される。これは化学的または生体触媒作用により行うことができる。このアジピン酸は、具体的には上記のようにCoAまたは別の活性基と結合してもよい。
一実施形態では5−ホルミルペンタン酸(5−FVA)が、アジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルから調製される。これは化学的または生体触媒作用により行うことができる。このアジピン酸は、具体的には上記のようにCoAまたは別の活性基と結合してもよい。
具体的には本発明はまた、アジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルから5−FVAを調製するための方法、具体的にはアシルエステルまたはチオエステルのアルデヒドへの還元を触媒することができる生体触媒の存在下でアジピル−CoAチオエステルから5−FVAを調製するための方法を提供する。
したがってこのような触媒活性を有する酵素を、アルデヒドデヒドロゲナーゼと呼ぶことができる。したがってアシルエステルまたはアシルチオエステル―例えばアシル−CoAチオエステル―に関してこのような触媒活性を有する酵素を、アルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)と呼ぶことができる。好ましくはこの生体触媒―アルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)を含む―は、基質アジピン酸エステルまたはチオエステルに関して選択的である。
アシル(チオ)エステルの還元を触媒することができる酵素は、具体的にはオキシドレダクターゼ(EC 1.2.1)の群から、好ましくはアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(EC 1.2.1.10)、脂肪アシル−CoAレダクターゼ(EC 1.2.1.42)、長鎖脂肪アシル−CoAレダクターゼ(EC 1.2.1.50)、ブタナールデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.57)、およびコハク酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)の群から選択することができる(例えば、Sohlingらの論文、J.Bacteriol.178:871〜880参照)。
アルデヒドデヒドロゲナーゼは、原則としては任意の生物から得るか、またはそれから誘導することができる。この酵素はまた、コード化核酸の直接単離およびそれに続く異種宿主中での活性の測定によって、またはそのメタゲノムDNA中に見出される配列相同性によってメタゲノム源から得ることができる。この生物は、細菌、古細菌、または真核生物であり得る。具体的にはこの生物は細菌から、より具体的には大腸菌(E.coli)、クロストリジウム属(Clostridium)(具体的にはC.クライベリ(C.kluyveri)、C.ベイジュリンキ(C.beijerinckii)、C.アセトブチリカム(C.acetobutylicum)、C.ボチリクム(C.botylicum)、破傷風菌(C.tetani)、ウェルシュ菌(C.perfringens)、およびC.ノビイ(C.novyi))、ポルフィロモナス・ギンジバリス(Porphyromonas gingivalis)、リステリア属(Listeria)、プロピオニバクテリウム属(具体的にはP.フリューデンレイッヒイ(P.freudenreichii))、エンテロコッカス属(Enterococcus)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ラクトバシラス属(Lactobacillus)(具体的にはL.ラクチス(L.lactis))、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.チューリンゲンシス(B.thuringiensis)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)(具体的にはB.タイランデンシス(B.thailandensis)およびB.マレイ(B.mallei))、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida))、ロドコッカス属(Rodococcus)(具体的にはR.種RHA1(R.sp.RHA1))、およびサルモネラ属(Salmonella)(具体的にはネズミチフス菌(S.typhimurium))の群の中から選択することができる。この生物はまた、真核生物、より具体的にはジアルジア属(Giardia)(具体的にはランブル鞭毛虫(G.lamblia))、エントアメーバ属(Entamoeba)(具体的には赤痢アメーバ(E.histolytica))、マスチガモエバ・バラムチ(Mastigamoeba balamuthi)、コナミドリムシ(Chlamydomonas reinhardtii)、ポリトメラ属(Polytomella)、ピロミセス属(Piromyces)、クリプトスポリジウム属(Cryptosporidium)、およびスピロヌクレウス・バルカヌス(Spironucleus barkhanus)の群の中から選択することができる。
好適なデヒドロゲナーゼは、具体的には配列番号74〜81、139〜148、またはそのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むことができる。
本発明の一実施形態では、本質的に所望の活性または基質特異性を有しない生体触媒を、当該技術分野で知られている方法によって、例えば合理的設計または分子進化によって改変して、アジピン酸エステルまたはチオエステルを5−FVAに転化する能力のある変異体を作り出すことができる。これらには限定されないが、C.クライベリ(C.kluyveri)(配列番号74)またはP.ギンジバリス(P.gingivalis)(配列番号75)由来のコハク酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)と、C.アセトブチリカム(C.acetobutylicum)(配列番号80、81)またはプロピオニバクテリウム・フリューデンレイッヒイ(Propionibacterium freudenreichii)(配列番号79)由来のブチルアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)などの生体触媒を含めた、4〜8個の鎖長を有するアシルCoA誘導体によるアシル化アルデヒドデヒドロゲナーゼを有する生体触媒が好ましい。
[アジピン酸からの5−FVAの調製(「反応8」)]
本発明によればアジピン酸を用いて、そのカルボン酸基の1つを還元することによって5−FVAを調製することができる。これは化学的に、例えば、任意選択で1つのカルボン酸基を保護することを含む選択的な化学的還元により、あるいは生体触媒作用により達成することができる。本発明の好ましい実施形態ではこの調製は、カルボン酸の還元を触媒することができる生体触媒の存在下での生体触媒反応を含む。この生体触媒は、電子供与体としてNADHまたはNADPHを使用することができる。
本発明によればアジピン酸を用いて、そのカルボン酸基の1つを還元することによって5−FVAを調製することができる。これは化学的に、例えば、任意選択で1つのカルボン酸基を保護することを含む選択的な化学的還元により、あるいは生体触媒作用により達成することができる。本発明の好ましい実施形態ではこの調製は、カルボン酸の還元を触媒することができる生体触媒の存在下での生体触媒反応を含む。この生体触媒は、電子供与体としてNADHまたはNADPHを使用することができる。
したがってこのような触媒活性を有する酵素は、アルデヒドデヒドロゲナーゼと呼ぶことができる。好ましくは前記アルデヒドデヒドロゲナーゼは、基質アジピン酸に関して選択的である。
カルボン酸の還元を触媒することができる酵素は、具体的にはオキシドレダクターゼ(EC 1.2.1)の群から、好ましくはアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.3、EC 1.2.1.4、およびEC 1.2.1.5)、マロン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.15)、コハク酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.16およびEC 1.2.1.24)、グルタル酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.20)、アミノアジピン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.31)、6−オキソヘキサン酸デヒドロゲナーゼと呼ぶこともできるアジピン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.63)の群から選択することができる。アジピン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ活性は、例えばKEGGデータベース中でカプロラクタム分解経路の中に述べられている。具体的には6−オキソヘキサン酸デヒドロゲナーゼを使用することができる。6−オキソヘキサン酸デヒドロゲナーゼの例は、配列番号127、128、またはそのホモログによって表される配列を含む酵素である。
アルデヒドデヒドロゲナーゼは、原則としては任意の生物から得るか、または誘導することができる。この生物は、原核生物または真核生物であり得る。具体的にはこの生物は、細菌、古細菌、酵母菌、真菌、原生生物、植物、および動物(ヒトを含めた)であり得る。
一実施形態ではその細菌は、アシネトバクター属(Acinetobacter)(具体的にはアシネトバクター種NCIMB9871(Acinetobacter sp.NCIMB9871)、ラルストニア属(Ralstonia)、ボルデテラ属(Bordetella)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)、メチロバクテリウム属(Methylobacterium)、ザントバクター属(Xanthobacter)、シノリゾビウム属(Sinorhizobium)、リゾビウム属(Rhizobium)、ニトロバクター属(Nitrobacter)、ブルセラ属(Brucella)(具体的にはB.メリテンシス(B.melitensis))、シュードモナス属(Pseudomonas)、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)(具体的にはアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens))、バシルス属(Bacillus)、リステリア属(Listeria)、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、およびフラボバクテリウム属(Flavobacterium)の群から選択される。
一実施形態では生物は、酵母菌および真菌の群から、具体的にはアスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger)およびA.ニジュランス(A.nidulans))およびペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))の群から選択される。
一実施形態では生物は植物、具体的にはシロイヌナズナ属(Arabidopsis)、より具体的にはシロイヌナズナ(A.thaliana)である。
[6−ACAの調製(「反応6」)]
本発明の一実施形態では5−FVAを用いて6−ACAを調製する。
本発明の一実施形態では5−FVAを用いて6−ACAを調製する。
一実施形態では6−ACAは、5−FVAとヒドロキシルアミンの反応によって調製される6−オキシモカプロン酸のPtO2による水素化によって得られる(例えば、その同族の12−アミノドデカン酸の合成についてのF.O.Ayorinde,E.Y.Nana,P.D.Nicely,A.S.Woods,E.O.Price,C.P.Nwaonichaの論文、J.Am.Oil Chem.Soc.1997,74,531〜538を参照されたい)。
6−ACAは、欧州特許第A−628 535号明細書またはドイツ特許第4 322 065号明細書中に9−アミノノナン酸(9−アミノペラルゴン酸)および12−アミノドデカン酸(12−アミノラウリン酸)について述べられているように、水素化触媒、例えば支持体SiO2/Al2O3上に坦持されたNiにより5−FVAをアンモニアで還元的アミノ化することによって高収率で調製することができる。
さらなる実施形態では6−ACAは、生体触媒作用により調製される。好ましい方法では5−FVAからの6−ACAの調製は、アミノ基供与体の存在下でアミノ交換反応を触媒することができ、アミノトランスフェラーゼ(EC 2.6.1)の群から選択される酵素の存在下での酵素的反応を含む。
一般には好適なアミノトランスフェラーゼは、5−FVAの6−ACAへの転化を触媒することができる6−ACA 6−アミノトランスフェラーゼ活性を有する。
具体的にはこのアミノトランスフェラーゼは、哺乳動物、もしくはメルクリアリス属(Mercurialis)、具体的にはメルクルアリス・ペレンニス(Mercurialis perennis)、より具体的にはメルクルアリス・ペレンニス(Mercurialis perennis)の苗条、もしくはアスプレニウム属(Asplenium)、より具体的にはホウビシダ(Asplenium unilaterale)またはアスプレニウム・セプテントリオナーレ(Asplenium septentrionale)、もしくは長角果属(Ceratonia)、より具体的にはイナゴマメ(Ceratonia siliqua)、もしくはロドバクター属(Rhodobacter)、具体的にはロドバクター・スフェロイデス(Rhodobaster sphaeroides)、もしくはスタヒロコッカス属(Staphylococcus)、具体的には黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、もしくはビブリオ属(Vibrio)、具体的にはビブリオ・フルビアリス(Vibrio fluvialis)、もしくはシュードモナス属(Pseudomonas)、具体的にはシュードモナス・エールギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、もしくはロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)、もしくはバシルス属(Bacillus)、具体的にはバシルス・ウェイヘンステファネンシス(Bacillus weihenstephanensis)およびバシルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、もしくはレジオネラ属(Legionella)、もしくはニトロソモナス属(Nitrosomas)、もしくはナイセリア属(Neisseria)、もしくは酵母菌、具体的にはサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)由来のアミノトランスフェラーゼの中から選択することができる。
酵素が哺乳動物のものである場合、それは具体的には哺乳動物の腎臓によって、哺乳動物の肝臓に、哺乳動物の心臓に、または哺乳動物の脳に由来し得る。例えば好適な酵素は、哺乳動物の腎臓由来のβ−アミノイソ酪酸:α−ケトグルタル酸アミノトランスフェラーゼ、具体的にはブタの腎臓由来のβ−アミノイソ酪酸:α−ケトグルタル酸アミノトランスフェラーゼと、哺乳動物の肝臓由来のβ−アラニンアミノトランスフェラーゼ、具体的にはウサギの肝臓由来のβ−アラニンアミノトランスフェラーゼと、哺乳動物の心臓由来のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、具体的には子ブタの心臓由来のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼと、哺乳動物の肝臓由来の4−アミノ酪酸アミノトランスフェラーゼ、具体的には子ブタの肝臓由来の4−アミノ酪酸アミノトランスフェラーゼと、哺乳動物の脳由来の4−アミノ酪酸アミノトランスフェラーゼ、具体的にはヒト、子ブタ、またはラットの脳由来の4−アミノ酪酸アミノトランスフェラーゼと、ノイロスポラ属(Neurospora)由来のα−ケトアジピン酸:グルタミン酸アミノトランスフェラーゼ、具体的にはアカパンカビ(N.crassa)由来のα−ケトアジピン酸:グルタミン酸アミノトランスフェラーゼと、大腸菌(E.coli)由来の4−アミノ酪酸アミノトランスフェラーゼ、またはサーマス属(Thermus)由来のα−アミノアジピン酸アミノトランスフェラーゼ、具体的にはサーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)由来のα−アミノアジピン酸アミノトランスフェラーゼと、クロストリジウム属(Clostridium)、具体的にはクロストリジウム・アミノバレリカム(Clostridium aminovalericum)由来の5−アミノ吉草酸アミノトランスフェラーゼとの群の中から選択することができる。好適な2−アミノアジピン酸アミノトランスフェラーゼは、例えばピロバクルム・イソランジカム(Pyrobaculum islandicum)によって得ることができる。
特定の実施形態では配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号134、配列番号136、配列番号138、またはこれらの配列のいずれかのホモログに一致するアミノ酸配列を含むアミノトランスフェラーゼが使用される。配列番号86(野生型)および88(コドン最適化)は、配列番号82(=87)によって表される酵素をコードする配列を表す。配列番号89(野生型)および91(コドン最適化)は、配列番号83(=90)によって表される酵素をコードする配列を表す。配列番号133、配列番号135、配列番号137は、それぞれ配列番号134、配列番号136、配列番号138のコード配列を表す。
具体的にはそのアミノ基供与体は、アンモニア、アンモニウムイオン、アミン、およびアミノ酸の群から選択される。好適なアミンは、第一アミンおよび第二アミンである。このアミノ酸は、D−またはL−立体配置を有することができる。アミノ基供与体の例は、アラニン、グルタミン酸、イソプロピルアミン、2−アミノブタン、2−アミノヘプタン、フェニルメタンアミン、1−フェニル−1−アミノエタン、グルタミン、チロシン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、β−アミノイソ酪酸、β−アラニン、4−アミノ酪酸、およびα−アミノアジピン酸である。
さらに好ましい実施形態では6−ACAの調製方法は、供与体のCH−NH2基に作用するオキシドレダクターゼ(EC 1.4)の群から、具体的にはアミノ酸オキシドデヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1)の群から選択されるアンモニア源の存在下において還元的アミノ化を触媒することができる酵素の存在下での生体触媒反応を含む。一般には好適なアミノ酸デヒドロゲナーゼは、5−FVAの6−ACAへの転化を触媒する6−アミノカプロン酸6−デヒドロゲナーゼ活性を有するか、またはAKPのAAPへの転化を触媒するα−アミノピメリン酸2−デヒドロゲナーゼ活性を有する。具体的には好適なアミノ酸デヒドロゲナーゼは、ジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.16)、リシン6−デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.18)、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.3、EC 1.4.1.4)、およびロイシンデヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.9)の群の中から選択される。
一実施形態ではアミノ酸デヒドロゲナーゼは、受容体としてのNADまたはNADPと共に働くグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.3)、受容体としてのNADPと共に働くグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.4)として、ロイシンデヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.9)として、ジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.16)として、およびリシン6−デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.18)として分類されるアミノ酸デヒドロゲナーゼの中から選択することができる。
アミノ酸デヒドロゲナーゼは、具体的にはコリネバクテリウム属(Corynebacterium)、具体的にはコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)と、プロテウス属(Proteus)、具体的にはプロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris)と、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、具体的にはアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)と、ジオバチルス属(Geobacillus)、具体的にはジオバチルス・ステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)と、アシネトバクター属(Acinetobacter)、具体的にはアシネトバクター種ADP1(Acinetobacter sp.ADP1)と、ラルストニア属(Ralstonia)、具体的にはラルストニア・ソラナセラム(Ralstonia solanacearum)と、サルモネラ属(Salmonella)、具体的にはネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)と、サッカロミセス属(Saccharomyces)、具体的にはサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)と、ブレビバクテリウム属(Brevibacterium)、具体的にはブレビバクテリウム・フラバム(Brevibacterium flavum)と、バシルス属(Bacillus)、具体的にはバシルス・スパリカス(Bacillus sphaericus)、バシルス・セレウス(Bacillus cereus)、またはバシルス・サブチリス(Bacillus subtilis)との群から選択される生物体に由来し得る。例えば好適なアミノ酸デヒドロゲナーゼは、バシルス属(Bacillus)、具体的にはバシルス・スパリカス(Bacillus sphaericus)由来のジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼと、ブレビバクテリウム種(Brevibacterium sp.)由来のジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼと、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)由来のジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼ、具体的にはコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)由来のジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼと、プロテウス属(Proteus)由来のジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼ、具体的にはプロテウス・ブルガリス(Proteus vulgaris)由来のジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼと、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、具体的にはアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のリシン6−デヒドロゲナーゼと、ジオバチルス属(Geobacillus)、具体的にはジオバチルス・ステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)由来のリシン6−デヒドロゲナーゼと、アシネトバクター属由来の、補因子としてのNADHまたはNADPHと共に働くグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.3)、具体的にはアシネトバクター種ADP1(Acinetobacter sp.ADP1)由来のグルタミン酸デヒドロゲナーゼと、ラルストニア属(Ralstonia)由来のグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.3)、具体的にはラルストニア・ソラナセラム(Ralstonia solanacearum)由来のグルタミン酸デヒドロゲナーゼと、サルモネラ属(Salmonella)由来の補因子としてのNADPHと共に働くグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.4)、具体的にはネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)由来のグルタミン酸デヒドロゲナーゼと、サッカロミセス属(Saccharomyces)由来のグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.4)、具体的にはサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)由来のグルタミン酸デヒドロゲナーゼと、ブレビバクテリウム属(Brevibacterium)由来のグルタミン酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.4)、具体的にはブレビバクテリウム・フラバム(Brevibacterium flavum)由来のグルタミン酸デヒドロゲナーゼと、バシルス属(Bacillus)由来のロイシンデヒドロゲナーゼ、具体的にはバシルス・セレウス(Bacillus cereus)またはバシルス・サブチリス(Bacillus subtilis)由来のロイシンデヒドロゲナーゼとの中から選択することができる。
一実施形態では本発明の方法で調製した6−ACAは、カプロラクタムの調製に使用される。このような方法はその6−アミノカプロン酸を、任意選択で生体触媒の存在下で環化することを含む。
本発明の脈略における任意の生体触媒段階の反応条件は、その生体触媒、具体的には酵素にとって既知の条件、本明細書中で開示した情報、および任意選択でいくつかの通常の実験に応じて選ぶことができる。
原則としてはその使用される反応媒体のpHは、そのpH条件下でその生体触媒が活性である限り、広い限度内で選択することができる。その生体触媒および他の要因に応じてアルカリ性、中性、または酸性条件を使用することができる。その方法が、例えば、本発明の方法を触媒する酵素を発現させるために微生物の使用を含む場合、pHは、この微生物がその意図する機能または複数機能を果たすことができるように選択される。pHは、具体的には中性pH未満の4つのpH単位量および中性pHを超える2つのpH単位量の範囲内、すなわち25℃の本質的に水性系の場合にはpH3とpH9の間の範囲内から選択することできる。系は、水が唯一の溶媒であるか、あるいは水が支配的な溶媒(全液体を基準にして>50重量%、具体的には>90重量%)であり、例えば、存在する微生物が活性な状態のままであるような濃度で少ない方の量(全液体を基準にして<50重量%、具体的には<10重量%)のアルコールまたは別の溶媒が溶解(例えば炭素源として)している場合、水性であるとみなす。具体的には酵母菌および/または真菌を使用する場合、酸性条件が好ましい可能性があり、具体的にはそのpHは、25℃における基本的に水性の系を基準にしてpH3からpH8の範囲内にあることができる。所望される場合にはpHは、酸および/または塩基を用いて調整することも、また酸および塩基の適切な組合せにより緩衝することもできる。
原則としてはインキュベーション条件は、その生体触媒が十分な活性および/または成長を示す限り、広い限度内で選択することができる。これには好気性条件、微好気性条件、酸素制限条件、および嫌気性条件が含まれる。
本明細書中では嫌気性条件は、酸素が全く存在しないか、またはその生体触媒、具体的には微生物によって実質上酸素が消費されない条件と定義され、一般にはこれは5mmol/L・時未満、具体的には2.5mmol/L・時未満、または1mmol/L・時未満の酸素消費量に相当する。
好気性条件は、媒体中に無制限な成長にとって十分なレベルの酸素を溶解し、少なくとも10mmol/L・時の、より好ましくは20mmol/L・時を超える、さらに一層好ましくは50mmol/L・時を超える、最も好ましくは100mmol/L・時を超える酸素消費速度を支えることができる条件である。
酸素制限条件は、酸素消費が気体から液体への酸素移動によって制限される条件と定義される。酸素制限条件の下限値は、嫌気性条件の上限値、すなわち一般には少なくとも1mmol/L・時、具体的には少なくとも2.5mmol/L・時、または少なくとも5mmol/L・時によって決まる。酸素制限条件の上限値は、好気性条件の下限値、すなわち100mmol/L・時未満、50mmol/L・時未満、20mmol/L・時未満、または10mmol/L・時未満によって決まる。
それら条件が好気性であるか、嫌気性であるか、または酸素制限であるかは、その方法を実施する条件、具体的には入ってくる気体流の量および組成、使用する設備の実際の混合/物質移動特性、使用する微生物の種類、および微生物密度によって決まる。
原則としてその使用される温度は、その生体触媒、具体的には酵素が事実上の活性を示す限り重要でない。一般には温度は少なくとも0℃、具体的には少なくとも15℃、より具体的には少なくとも20℃であり得る。望ましい最高温度は、その生体触媒によって決まる。一般にそのような最高温度は当該技術分野で知られており、例えば市販の生体触媒の場合は製品データシートに示されているか、または普通の一般知識および本明細書中で開示する情報に基づいて日常的に決めることができる。温度は、一般には90℃以下、好ましくは70℃以下、具体的には50℃以下、またはより具体的には40℃以下である。
さらに、溶媒、追加の試薬、および更なる助剤、例えば補因子(例えば、FAD/FADHおよび/またはNAD/NADH補因子)は、特定の反応を達成または促進させるように周知の反応原理に基づいて選択することができ、かつ/または測定値を、望ましい側に平衡を移動させるように持っていくことができる。具体的には、生体触媒反応が宿主生物の外側で行われる場合、そのような媒体中で十分な活性を保持する酵素が使用される場合には有機溶媒を含む反応媒体を、高濃度(例えば50重量%を超える、または90重量%を超える)で使用することができる。
本発明の方法に使用されるコハク酸(エステルまたはチオエステル)および酢酸(エステルまたはチオエステル)は、原則として任意の方法で得ることができる。
コハク酸は、例えば、細胞代謝におけるクエン酸回路(クレブス回路)の中間体または最終産物として天然に形成される。したがってそれは、適切な生体触媒を使用することによって再生可能な炭素源から得ることができる。生体触媒、具体的には微生物を用いて適切な炭素源からコハク酸を生成することができる。微生物は、原核生物または真核生物であり得る。微生物は、組換えまたは野生型であり得る。
組換え微生物では代謝を変えて、適切な炭素源に対するコハク酸の収率および生産能力を高めることができる。コハク酸生産を増大させる方法は、原核生物についてSongおよびLeeの論文、Enzyme and Microbial Technology,2006,39:352〜361中に記述されている。コハク酸はまた、真核生物中で産生させることもできる。さらに、また別法では米国特許出願第2007/111294号明細書に記載のように適応進化を適用することもできる。
コハク酸エステルまたはチオエステルは、任意の方法でコハク酸から得ることができる。具体的にはコハク酸エステルまたはチオエステルは、生体触媒を使用することによってコハク酸から得ることができる。具体的にはスクシニル−CoAは、酸性チオールリガーゼ(EC 6.2.1)の群から、好ましくはスクシニル−CoAシンターゼ(EC 6.2.1.4およびEC 6.2.1.5)の群から選択される酵素を含む生体触媒を使用することによってコハク酸から得ることができる。さらに、また別法ではスクシニル−CoAは、反応7に関して指定したCoAトランスフェラーゼ(EC 2.8.3)の群から選択される酵素を含む生体触媒を使用することによってコハク酸から得ることができる。
コハク酸エステルまたはチオエステルはまた、コハク酸以外の分子から任意の方法で得ることもできる。具体的にはスクシニル−CoAは、2−オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼ複合体を含む生体触媒を用いて2−オキソグルタル酸から得ることができる。2−オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼ複合体は、当業者に知られているTCA回路に関与する多酵素複合体である。さらに、また別法ではスクシニル−CoAは、2−オキソグルタル酸:フェレドキシンオキシドレダクターゼ(EC 1.2.7.3)を含む生体触媒を用いて2−オキソグルタル酸から得ることができる。
酢酸は、細胞代謝における天然の中間体または最終産物である。したがってこれは、適切な生体触媒を使用することによって再生可能な炭素源から得ることができる。生体触媒、具体的には微生物を用いて、適切な炭素源からコハク酸を生成することができる。この微生物は、原核生物または真核生物であり得る。微生物は、組換えまたは野生型であり得る。
酢酸エステルまたはチオエステルは、任意の方法で酢酸から得ることができる。具体的にはアセチル−CoAを、酸性チオールリガーゼ(EC 6.2.1)、好ましくはアセチル−CoAシンターゼ(EC 6.2.1.1およびEC 6.2.1.13)の群から選択される酵素を含む生体触媒を使用することによって酢酸から得ることができる。さらに、また別法ではアセチル−CoAは、反応7に関して指定したCoAトランスフェラーゼ(EC 2.8.3)の群から選択される酵素を含む生体触媒を用いて酢酸から得ることができる。
酢酸エステルまたはチオエステルはまた、酢酸以外の分子から任意の方法で得ることもできる。具体的にはアセチル−CoAは、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(NADP+)(EC 1.2.1.51)、ピルビン酸ギ酸リアーゼ(EC 2.3.1.54)、あるいはピルビン酸をアセチル−CoAへ効果的に転化する生体触媒または酵素の群から選択される酵素を含む生体触媒を用いてピルビン酸から得ることができる。ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体は、ピルビン酸をアセチル−CoAへ転化する多酵素複合体であり、当業者に知られている。
アセチル−CoAはまた、オキシドレダクターゼ(EC 1.2.1)の群から、好ましくはアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(EC 1.2.1.10)、脂肪アセチル−CoAレダクターゼ(EC 1.2.1.42)、ブタナールデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.57)、およびコハク酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(Sohlingらの論文、1996.J.Bacteriol.178:871〜880に記載されている)の群から選択される酵素を含む生体触媒を用いてアセトアルデヒドから得ることができる。
生体触媒が真核生物である場合、アセチル−CoAの供給、好ましくはその宿主細胞中の細胞質領域中での供給は、前駆分子のアセチル−CoAへの転化を触媒する酵素をコードする相同および/または非相同遺伝子を過剰発現させることによって増加させることができる。この前駆分子は、Shibaらの論文、Metabolic Engineering,2007,9:160〜8の記述のように、例えば酢酸であり得る。
本発明の有利な方法、具体的には6−ACA、アジピン酸、あるいは6−ACAまたはアジピン酸の中間化合物の調製方法では、上記反応のいずれかを触媒する1種類または複数種類の酵素を生成する微生物と、その微生物用の炭素源との使用を含む、6−ACA、アジピン酸、またはその中間体のための基質の全細胞生体内変換が利用される。
炭素源は、具体的には一価アルコール、多価アルコール、カルボン酸、二酸化炭素、脂肪酸、グリセリドの群から選択される少なくとも1種類の化合物(前記化合物のいずれかを含む混合物を含め)を含有することができる。好適な一価アルコールにはメタノールおよびエタノールが挙げられる。好適な多価アルコールにはグリセロールおよび炭水化物が挙げられる。好適な脂肪酸またはグリセリドは、具体的には食用油の形、好ましくは植物起源の形で得ることができる。
一般に炭水化物は、農産物、例えば農業廃棄物などの生物学的に再生可能な供給源から大量に得ることができるので、具体的には炭水化物を使用することができる。好ましくは使用される炭水化物は、グルコース、フルクトース、スクロース、ラクトース、サッカロース、デンプン、セルロース、およびヘミセルロースの群から選択される。グルコース、グルコースを含むオリゴ糖、およびグルコースを含む多糖が、特に好ましい。
本発明の特定の方法ではその方法は発酵法である。このような方法は、具体的には生体触媒を含む細胞―任意選択で本明細書中で述べた宿主細胞―を発酵性炭素源と接触させることを含み、その炭素源が、その調製される化合物へ転化されることになる前記化合物のいずれかを含有するか、あるいはその細胞が、その炭素源から調製される化合物へ転化されることになる化合物を調製する。
本発明の方法において反応段階を触媒するための1種類または複数種類の酵素を含む細胞は、それ自体が当該技術分野で知られている分子生物学の手法を用いて構築することができる。例えば、1種類または複数種類の生体触媒を異種系において産生させる場合、このような手法を用いて、前記生体触媒の1種類または複数種類をコードする1個または複数個の遺伝子を含むベクターを得ることができる。このような遺伝子の1個または複数個を含むベクターは、1個または複数個の調節エレメント、例えば生体触媒をコードする遺伝子に作動的に結合することができる1個または複数個のプロモーターを含むことができる。
本明細書中で使用される用語「作動的に結合した」とは、機能的な関係におけるポリヌクレオチドエレメント(あるいはコード配列または核酸配列)の結合を意味する。核酸配列は、それが別の核酸配列と機能的な関係に配置されている場合、「作動的に結合して」いる。例えばプロモーターまたはエンハンサーがコード配列の転写に影響を及ぼす場合、それはコード配列と作動的に結合している。
本明細書中で使用される用語「プロモーター」は、遺伝子の転写開始部位の転写の方向に関して上流に位置して1個または複数個の遺伝子の転写を制御するように機能し、かつDNA依存性RNAポリメラーゼに対する結合部位と、転写開始部位と、これらには限定されないが転写因子結合部位、リプレッサーおよびアクチベータータンパク質結合部位、およびプロモーター由来の転写の量を調節するように直接または間接的にに働くことが当業者に知られているヌクレオチドの任意の他の配列を含めた任意の他のDNA配列との存在により構造的に識別される核酸フラグメントを意味する。「構成的」プロモーターは、大部分の環境および発生条件下で活性なプロモーターである。「誘導」プロモーターは、環境および発生制御下で活性なプロモーターである。所与の(組換え)核酸またはポリペプチド分子と所与の宿主生物または宿主細胞の間の関係を示すために使用される場合、用語「相同の」とは、自然界ではその核酸またはポリペプチド分子が、同一種の、好ましくは同一品種または株の宿主細胞または生物によって産生されることを意味するものと理解される。
本明細書中で上述したような本発明の方法に用いられる酵素をコードするヌクレオチド配列の発現を達成するために使用することができるプロモーターは、その発現される酵素をコードするヌクレオチド配列に生得のものであってもよく、またそれが作動的に結合しているヌクレオチド配列(コード配列)にとって異種であってもよい。好ましくはプロモーターは、その宿主細胞と相同、すなわち内因性である。
異種プロモーター(当該酵素をコードするヌクレオチド配列にとって)を使用する場合、この異種プロモーターは、そのコード配列に生得のものであるプロモーターと比べて、そのコード配列を含む転写産物のより高い定常状態のレベルを産生することができる(または、単位時間当たり、より多くの転写分子すなわちmRNA分子を産生することができる)ことが好ましい。本発明の枠内で好適なプロモーターには、構成的および誘導性の両方の天然プロモーターと、改変プロモーターとが挙げられ、これらは当業者によく知られている。
「強力な構成的プロモーター」は、天然の宿主細胞と比べて、mRNAに高頻度で開始させるものである。グラム陽性微生物におけるこのような強力な構成的プロモーターの例には、SP01−26、SP01−15、veg、pyc(ピルビン酸カルボキシラーゼプロモーター)、およびamyEが挙げられる。
グラム陽性微生物における誘導プロモーターの例には、IPTG誘導Pspacプロモーター、キシロース誘導PxylAプロモーターが挙げられる。
グラム陰性微生物における構成的および誘導性プロモーターの例には、tac、tet、trp−tet、lpp、lac、lpp−lac、laclq、T7、T5、T3、gal、trc、ara(PBAD)、SP6、λ−PR、およびλ−PLが挙げられる。
核酸(DNAまたはRNA)あるいはタンパク質に関して使用される場合、用語「異種」とは、それが存在する生物、細胞、ゲノム、もしくはDNAまたはRNA配列の一部として天然には存在しない核酸またはタンパク質を指すか、あるいはそれが自然界に見出されるものとは異なる細胞中に、またはゲノムもしくはDNAまたはRNA配列中の部位または複数部位中に見出される核酸またはタンパク質を指す。これら異種核酸またはタンパク質は、それが導入される細胞にとって内因性ではないが、別の細胞から得られたか、あるいは合成的または組換えにより生成されたものである。必ずそうとは限らないが、一般にそのような核酸は、そのDNAが転写または発現される細胞により普通では産生されないタンパク質をコードする。同様に外因性RNAは、その外因性RNAが存在する細胞中で普通では発現されないタンパク質をコードする。これら異種核酸およびタンパク質はまた、外来核酸およびタンパク質と呼ぶこともできる。それを発現させる細胞にとって異種または外来であると当業者が認める任意の核酸を、本明細書中では異種核酸およびタンパク質の用語によって包含する。
本発明による方法は生物を用いて行うことができ、この生物は宿主生物、具体的には宿主微生物または野生型微生物であり得る。したがって本発明はまた、本発明の方法において少なくとも1つの反応段階を触媒する能力のある生体触媒を含む微生物であり得る新規な(宿主)細胞に関し、好ましくはこの細胞は酵素または複数種の酵素を産生することができ、それによって本発明の方法において2つ以上の反応段階を触媒する。本発明はまた、本発明の方法において少なくとも1つの反応段階を触媒することのできる1種類または複数種類の酵素をコードする1個または複数個の遺伝子を含む新規なベクターに関する。
一実施形態では、組換え型でもよく、5−カルボキシ−2−ペンテノイルエステルまたはチオエステルヒドロゲナーゼ活性、具体的には5−カルボキシ−2−ペンテノイルヒドロゲナーゼ活性を有する酵素をコードする核酸配列を含む細胞またはベクターを提供する。
好ましくは細胞はさらに、アジピルエステルまたはチオエステル、具体的にはアジピル−CoAの5−FVAへの転化を触媒することができる酵素と、アジピルエステルまたはチオエステル、具体的にはアジピル−CoAのアジピン酸への転化を触媒する酵素との群から選択される酵素をコードする少なくとも1つの核酸配列(核酸配列を含む組換えベクター)を含む。
具体的には、その細胞がアジピルエステルまたはチオエステルの5−FVAへの転化を触媒することができる酵素を含む実施形態では、この細胞は、有利には5−FVAの6−ACAへの転化を触媒することができる酵素をコードする核酸配列(を含む組換えベクター)を含むことができる。このような酵素は、具体的には5−FVAアミノトランスフェラーゼ活性を有する酵素であり得る。
さらにまたは別法では各(宿主)細胞のベクターは下記核酸配列、すなわち
スクシニルエステルまたはチオエステルを酢酸エステルまたはチオエステルと反応させることによる3−オキソアジピルエステルまたはチオエステルの形成を触媒することができる酵素をコードする核酸配列、
3−オキソアジピルエステルまたはチオエステルからの3−ヒドロキシアジピルエステルまたはチオエステルの形成を触媒することができる酵素をコードする核酸配列、
3−ヒドロキシアジピルエステルまたはチオエステルからの5−カルボキシ−2−ペンテノイルエステルまたはチオエステルの形成を触媒することができる酵素をコードする核酸配列、および
5−カルボキシ−2−ペンテノイルエステルまたはチオエステルからのアジピルエステルまたはチオエステルの形成を触媒することができる酵素をコードする核酸配列
のうちの少なくも1つを含む。
スクシニルエステルまたはチオエステルを酢酸エステルまたはチオエステルと反応させることによる3−オキソアジピルエステルまたはチオエステルの形成を触媒することができる酵素をコードする核酸配列、
3−オキソアジピルエステルまたはチオエステルからの3−ヒドロキシアジピルエステルまたはチオエステルの形成を触媒することができる酵素をコードする核酸配列、
3−ヒドロキシアジピルエステルまたはチオエステルからの5−カルボキシ−2−ペンテノイルエステルまたはチオエステルの形成を触媒することができる酵素をコードする核酸配列、および
5−カルボキシ−2−ペンテノイルエステルまたはチオエステルからのアジピルエステルまたはチオエステルの形成を触媒することができる酵素をコードする核酸配列
のうちの少なくも1つを含む。
1個または複数個の適切な遺伝子は、具体的には本明細書中でさきに言及した酵素をコードする遺伝子の中から、より具体的には配列番号1〜67、94、96、98、100、102、103、105、107、109、111、113、115、116、またはこれらのホモログのいずれかに一致する酵素をコードする遺伝子の中から選択することができる。
この宿主細胞は、原核生物または真核生物であり得る。具体的にはこの宿主細胞は、細菌、古細菌、酵母菌、真菌、原生生物、植物、および動物(ヒトを含めた)の群から選択することができる。
具体的には本発明による宿主細胞は、アスペルギルス属(Aspergillus)、バシルス属(Bacillus)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、エシェリキア属(Escherichia)、サッカロミセス属(Saccharomyces)、シュードモナス属(Pseudomonas)、グルコノバクター属(Gluconobacter)、ペニシリウム属(Penicillium)、酵母属(Pichia)からなる属の群から選択することができる。具体的には宿主株、またしたがって宿主細胞は、大腸菌(E.coli)、バシルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、バシルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、ペニシリウム・クリソゲヌム(Penicillium chrysogenum)、メタノール資化酵母(Pichia pastoris)、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の群から選択することができる。
コハク酸および/または酢酸などの短鎖脂肪酸および/またはそれらのエステルまたはチオエステルを産生する能力のある宿主細胞が有利である場合がある。この能力のある生物は、反芻動物の第一胃中に一般に存在する。具体的にはコハク酸および酢酸、あるいはそれらのエステルまたはチオエステルを共産生する能力のある生物が好ましい。
この微生物は、組換えまたは野生型であり得る。具体的にはコハク酸を産生することができる微生物には、大腸菌(E.coli)、アクチノバシルス属(Actinobacillus)(具体的にはA.サクシノゲネス(A.succinogenes))、マンヘミア属(Mannheimia)(具体的には好二酸化炭素性ルーメン細菌(M.succiniciproducens))、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum)およびP.シンプリシッシマム(P.simplicissimum))、およびKaemwich Jantama,M.J.Haupt,Spyros A.Svoronos,Xueli Shang,J.C.Moore,K.T.Shanmugam,L.O.Ingramの論文、Biotechnology and Bioengineering(2007)99,5:1140〜1153中で言及されている他の生物が挙げられる。
具体的には酢酸を産生することができる微生物には、エンテロバクター属(Enterobacteriaceae)(具体的には大腸菌(E.coli)、サルモネラ属(Salmonella)、および赤痢菌属(Shigella))と、酢酸細菌(アセトバクター属(Acetobacter)(具体的にはアセトバクター・アセチ(Acetobacter aceti))、グルコノバクター属(Gluconobacter)(具体的にはグルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxidans))、アシドモナス属(Acidomonas)、グルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)、アサイア属(Asaia)、コザキア属(Kozakia)、スワミナタニア属(Swaminathania)、サッカリバクター属(Saccharibacter)、ネオアサイア属(Neoasaia)、グラニュリバクター属(Granulibacter)、クロストリジウム属(Clostridium)(具体的にはC.アセチカム(C.aceticum)、C.サーモアセチカム(C.thermoaceticum)、C.サーモオートトロフィカム(C.thermoautotrophicum)、C.フォルミコアセチカム(C.formicoaceticum)、C.クライベリ(C.kluyveri)、C.プロピオニクム(C.propionicum))、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはM.エルスデニ(M.elsdenii))、アセトバクテリウム属(Acetobacterium)(具体的にはA.ウッディ(A.woodii)およびA.ビエリンガエ(A.wieringae))、ラクトバシラス属(Lactobacillus)(具体的にはL.プランタルム(L.plantarum)、L.ブレブム(L.brevum))、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)(具体的にはB.ビフィダム(B.bifidum))、およびリューコノストック属(Leuconostoc)が含まれる)とが挙げられる。
本発明はさらに、新規なポリペプチド、このようなポリペプチドをコードするそれぞれのヌクレオチド配列に関する。具体的には本発明はさらに、配列番号57、68〜72、79、85、およびそれらのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むポリペプチドに関する。具体的には本発明はさらに、配列番号57、68〜72、79、85、およびそれらのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関する。
次に、本発明を下記の実施例により例示する。
[実施例]
[実施例1:全般的方法]
[分子および遺伝子の手法]
標準的な遺伝および分子生物学手法については、当該技術分野で一般に知られており、かつ上述している(Maniatisら著、1982“Molecular cloning:a laboratory manual”Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor、N.Y.;Miller著、1972“Experiments in molecular genetics”Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor;SambrookおよびRussel著、2001“Moleccular cloning:a laboratory manual”(3rd edition),Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Laboratory Press;F.Ausubelら編、“Current protocols in molecular biology”Green Publishing and Wiley Interscience,New York 1987)。
[実施例1:全般的方法]
[分子および遺伝子の手法]
標準的な遺伝および分子生物学手法については、当該技術分野で一般に知られており、かつ上述している(Maniatisら著、1982“Molecular cloning:a laboratory manual”Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor、N.Y.;Miller著、1972“Experiments in molecular genetics”Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor;SambrookおよびRussel著、2001“Moleccular cloning:a laboratory manual”(3rd edition),Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Laboratory Press;F.Ausubelら編、“Current protocols in molecular biology”Green Publishing and Wiley Interscience,New York 1987)。
[プラスミドおよび株]
pBAD/Myc−His CおよびpET21dは、それぞれIntrogen(Carlbad,CA,USA)およびEMD Biosciences(Darmstadt,Germany)から得た。pF113(tacプロモーターがその番号の出発点である515番目および5176番目にそれぞれ2つのNotl部位を含有するpJF119EHの誘導体(Furste,J.P.,W.Pansegrau,R.Frank,H.Blocker,P.Scholz,M.Bagdasarian,およびE.Lankaの論文、1986,Molecular cloning of the plasmid RP4 primase region in a multi−host−range tacP expression vector.Gene 48:119〜131))と、pACYC−tac(Kramer,M.の記述(2000),Untersuchungen zum Einfluss erhohter Bereitstellung von Erythrose−4−Phosphat und Phosphoenolpyruvat auf den Kohlenstofffluss in den Aromatenbiosyntheseweg von Escerichia coli.Berichte des Forschungszentrums Julich,3824,ISSN 0944−2952(PhD Thesis,University of Dusseldorf)と、pMS470(Balzer,D.,Ziegelin,G.,Pansegrau W.,Kruft V.,Lanka E.の論文、Nucleic Acids Research 1992,20(8),1851〜1858)とについては上述した。大腸菌(E.coli)TOP10(Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)をすべてのクローニング手順に使用した。大腸菌(E.coli)株のTop10(Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)、Rv308(ATCC31608)、Rv308△araB、およびBL21A1(Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)をタンパク質発現用に使用した。
pBAD/Myc−His CおよびpET21dは、それぞれIntrogen(Carlbad,CA,USA)およびEMD Biosciences(Darmstadt,Germany)から得た。pF113(tacプロモーターがその番号の出発点である515番目および5176番目にそれぞれ2つのNotl部位を含有するpJF119EHの誘導体(Furste,J.P.,W.Pansegrau,R.Frank,H.Blocker,P.Scholz,M.Bagdasarian,およびE.Lankaの論文、1986,Molecular cloning of the plasmid RP4 primase region in a multi−host−range tacP expression vector.Gene 48:119〜131))と、pACYC−tac(Kramer,M.の記述(2000),Untersuchungen zum Einfluss erhohter Bereitstellung von Erythrose−4−Phosphat und Phosphoenolpyruvat auf den Kohlenstofffluss in den Aromatenbiosyntheseweg von Escerichia coli.Berichte des Forschungszentrums Julich,3824,ISSN 0944−2952(PhD Thesis,University of Dusseldorf)と、pMS470(Balzer,D.,Ziegelin,G.,Pansegrau W.,Kruft V.,Lanka E.の論文、Nucleic Acids Research 1992,20(8),1851〜1858)とについては上述した。大腸菌(E.coli)TOP10(Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)をすべてのクローニング手順に使用した。大腸菌(E.coli)株のTop10(Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)、Rv308(ATCC31608)、Rv308△araB、およびBL21A1(Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)をタンパク質発現用に使用した。
すべてのベクターは、同一クローニングの方策を可能にするために共通のリンカーを挿入することによって適応させた。この適応および全般的クローニングのスキームを図2に示す。
[培地]
2xTY培地(16g/Lのトリプトペプトン、10g/Lの酵母抽出液、5g/LのNaCl)を大腸菌(E.coli)の成長用に使用した。プラスミドを維持するために抗生物質(100μg/mLのアンピシリン)を補った。遺伝子発現を誘発させるためにアラビノース(pBAD誘導体用)、IPTG(pMS470およびpF113誘導体用)、およびアラビノースとIPTGの組合せ(大腸菌(E.coli)BL21−A1におけるpET21d誘導体用)を、終濃度0.005〜0.2%(アラビノース)および0.1〜0.5mM(IPTG)で使用した。
2xTY培地(16g/Lのトリプトペプトン、10g/Lの酵母抽出液、5g/LのNaCl)を大腸菌(E.coli)の成長用に使用した。プラスミドを維持するために抗生物質(100μg/mLのアンピシリン)を補った。遺伝子発現を誘発させるためにアラビノース(pBAD誘導体用)、IPTG(pMS470およびpF113誘導体用)、およびアラビノースとIPTGの組合せ(大腸菌(E.coli)BL21−A1におけるpET21d誘導体用)を、終濃度0.005〜0.2%(アラビノース)および0.1〜0.5mM(IPTG)で使用した。
[プラスミドの識別]
異なる遺伝子を有するプラスミドを、形質転換細胞の抗生物質に対する抵抗性、形質転換細胞のPCR診断分析またはプラスミドDNAの精製、その精製プラスミドDNAの制限酵素分析、またはDNA配列分析などの当該技術分野で一般に知られている遺伝的、生化学的、および/または表現型手段によって識別した。
異なる遺伝子を有するプラスミドを、形質転換細胞の抗生物質に対する抵抗性、形質転換細胞のPCR診断分析またはプラスミドDNAの精製、その精製プラスミドDNAの制限酵素分析、またはDNA配列分析などの当該技術分野で一般に知られている遺伝的、生化学的、および/または表現型手段によって識別した。
[CoA誘導体の測定のためのHPLC−MS分析法]
アジピル−CoAおよび6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAの濃度はLC−MSにより測定した。Agilent SB−C18 2.1×50mmカラムを、移動相としての750mg/Lの酢酸オクチルアンモニウムで緩衝したアセトニトリル/水(pH=7.5)による分離のために使用した。流量は300μL/分であり、溶離は勾配により行った(開始:水70%、3分で58%まで下げ、45%まで進め、さらに1.5分で20%まで下げ、続いて総実行時間が7分になるようにカラムを再平衡させた)。LTQ orbitrapを用いてエレクトロスプレイ陰イオンモードでm/z 765〜900まで走査した。アジピルCoAおよび6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAを、それぞれ2.25分および2.5分で溶出した。この方法の選択性を、求められる化合物の正確なプロトン化分子の観察によって高めた(アジピルCoA:894.15123−894.16017、6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoA:892.13437−892.14329)。濃度を測定するには合成により調製した化合物の標準曲線を動かしてそれぞれのイオンに対する応答係数を計算した。これを使用して未知試料の濃度を計算した。
アジピル−CoAおよび6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAの濃度はLC−MSにより測定した。Agilent SB−C18 2.1×50mmカラムを、移動相としての750mg/Lの酢酸オクチルアンモニウムで緩衝したアセトニトリル/水(pH=7.5)による分離のために使用した。流量は300μL/分であり、溶離は勾配により行った(開始:水70%、3分で58%まで下げ、45%まで進め、さらに1.5分で20%まで下げ、続いて総実行時間が7分になるようにカラムを再平衡させた)。LTQ orbitrapを用いてエレクトロスプレイ陰イオンモードでm/z 765〜900まで走査した。アジピルCoAおよび6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAを、それぞれ2.25分および2.5分で溶出した。この方法の選択性を、求められる化合物の正確なプロトン化分子の観察によって高めた(アジピルCoA:894.15123−894.16017、6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoA:892.13437−892.14329)。濃度を測定するには合成により調製した化合物の標準曲線を動かしてそれぞれのイオンに対する応答係数を計算した。これを使用して未知試料の濃度を計算した。
アジピン酸は、Kippenberger,M.,Winterhalter,R.,Moortgat,G.K.の論文、Anal.Bioanal.Chem.2008,392(7〜8),1459〜1470に記載のように検出し定量した。
[実施例2:6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAレダクターゼ活性の測定]
[発現構築物]
推定上の6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAレダクターゼをデータベースから選択した(表1)。
[発現構築物]
推定上の6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAレダクターゼをデータベースから選択した(表1)。
これら選択されたタンパク質をコードする標的遺伝子は、コドン対を最適化(国際公開第08000632号明細書に記載の方法を用いて)し、合成的に構築した(Geneart,Regensburg,Germany)。最適化に先立ってターゲッティング配列(例えば、分泌シグナルまたはペルオキシソーム/ミトコンドリアターゲッティング配列)をそのアミノ酸配列から除去した。このようなターゲッティング配列は、Emanuelssonらの論文、2007,Nature protocols,2:953〜971に記載されているような当該技術分野でよく知られているバイオインフォマティクス手段によって識別することができる。この最適化手順では内部制限部位を避け、共通制限部位を図2に示す方策によるクローニングを可能にするように出発および停止部に導入した。これらの修飾はそれぞれのタンパク質配列の重要でない変化を引き起こす可能性があるが、それはそれぞれのタンパク質の特性を決して変えないと思われる。各ORFは、pF113、pMS470、およびpET21dにおける翻訳を行うようにコンセンサスリボソーム結合部位およびリーダー配列によって先導された。pBAD翻訳では開始シグナルはベクターによってもたらされる。標的遺伝子「Adi4」、「Adi5」、「Adi8」、および「Adi9」は、リンカー配列によって与えられるC末端His−tagの読み抜けのある場合も、またない場合も両方とも4種類のすべてのプラスミドの中にクローン化された。
[大腸菌(E.coli)中でのタンパク質発現]
スターター培養物を、200μL/ウェルの培地を含む96ウェルプレート中で一晩成長させた。40〜160μLを、培地4mLを含む新鮮な24ディープウェルプレートに移した。大腸菌(E.coli)TOP10または大腸菌(E.coli)Rv308△araB中のpBAD構築物の場合、その培地は誘発用の0.005%アラビノースを直接含有した。プレートを25℃においてオービタルシェーカー(Infors、550rpm)でインキュベートした。4〜6時間後に誘導物質(大腸菌(E.coli)Rv308、大腸菌(E.coli)BL21、または大腸菌(E.coli)TOP10については0.5mM IPTG、また大腸菌(E.coli)BL21A1におけるpET21dについては0.2%アラビノース)を加え、プレートをさらに4〜48時間インキュベートしてから細胞を遠心分離によって回収した。
スターター培養物を、200μL/ウェルの培地を含む96ウェルプレート中で一晩成長させた。40〜160μLを、培地4mLを含む新鮮な24ディープウェルプレートに移した。大腸菌(E.coli)TOP10または大腸菌(E.coli)Rv308△araB中のpBAD構築物の場合、その培地は誘発用の0.005%アラビノースを直接含有した。プレートを25℃においてオービタルシェーカー(Infors、550rpm)でインキュベートした。4〜6時間後に誘導物質(大腸菌(E.coli)Rv308、大腸菌(E.coli)BL21、または大腸菌(E.coli)TOP10については0.5mM IPTG、また大腸菌(E.coli)BL21A1におけるpET21dについては0.2%アラビノース)を加え、プレートをさらに4〜48時間インキュベートしてから細胞を遠心分離によって回収した。
[細胞を含まない抽出物およびHis−tag精製物の調製]
小規模の成長から得えられた細胞(前節参照)を遠心分離によって集め、上澄みを廃棄した。遠心分離の間に形成された細胞ペレットを−20℃で少なくとも16時間冷凍し、次いで氷上で解凍した。新たに調製した溶菌緩衝液(50mMリン酸カリウム(pH7.5)、0.1mg/mLのDNAse I(Roche,Almere,NL)、2mg/mLのリゾチーム、0.5mM MgSO4、1mMジチオトレイトール、およびプロテアーゼ阻害剤(Complete Mini EDTA−free tabletTM、Roche,Almere,NLを製造業者の仕様書に従って使用した))を各ウェルに加え、プレートを2〜5分間激しく渦動させることによって細胞を再懸濁させた。溶菌を達成するためにプレートを室温で30分間インキュベートした。細胞デブリを除去するためにプレートを4℃および6000gで20分間遠心分離した。上澄みを新鮮なプレートに移し、さらなる使用まで氷上で維持した。His−tagを付けたタンパク質の精製についてはHis Multitrap HPフィルタープレート(GE Healthcare bioscience AB,Uppsala,Sweden)を、製造業者の使用説明書に従って使用した。
小規模の成長から得えられた細胞(前節参照)を遠心分離によって集め、上澄みを廃棄した。遠心分離の間に形成された細胞ペレットを−20℃で少なくとも16時間冷凍し、次いで氷上で解凍した。新たに調製した溶菌緩衝液(50mMリン酸カリウム(pH7.5)、0.1mg/mLのDNAse I(Roche,Almere,NL)、2mg/mLのリゾチーム、0.5mM MgSO4、1mMジチオトレイトール、およびプロテアーゼ阻害剤(Complete Mini EDTA−free tabletTM、Roche,Almere,NLを製造業者の仕様書に従って使用した))を各ウェルに加え、プレートを2〜5分間激しく渦動させることによって細胞を再懸濁させた。溶菌を達成するためにプレートを室温で30分間インキュベートした。細胞デブリを除去するためにプレートを4℃および6000gで20分間遠心分離した。上澄みを新鮮なプレートに移し、さらなる使用まで氷上で維持した。His−tagを付けたタンパク質の精製についてはHis Multitrap HPフィルタープレート(GE Healthcare bioscience AB,Uppsala,Sweden)を、製造業者の使用説明書に従って使用した。
[基質の合成]
基質(J.R.Stern,A.del Campilloの論文、J.Biol.Chem.,1956,985、A.K.Das,M.D.Uhler,A.K.Hajraの論文、J.Biol.Chem.,2000,24333、H.Oku,N.Futamori,K.Masuda,Y.Shimabukuro,T.Omine,H.Iwasakiの論文、Biosc.Biotech.Biochem.,2003,2107、Elvidgeらの論文、J.Chem.Soc.,1953,1793、F.Liu,H−Y.Zha,Z−J Yaoの論文、J.Org.Chem.,2003,6679〜6684)、およびその所望の生化学反応の生成物(国際公開第2004/106347号明細書)を、公表されている手順に従ってSyncom(Groningen,NL)によって合成した。
基質(J.R.Stern,A.del Campilloの論文、J.Biol.Chem.,1956,985、A.K.Das,M.D.Uhler,A.K.Hajraの論文、J.Biol.Chem.,2000,24333、H.Oku,N.Futamori,K.Masuda,Y.Shimabukuro,T.Omine,H.Iwasakiの論文、Biosc.Biotech.Biochem.,2003,2107、Elvidgeらの論文、J.Chem.Soc.,1953,1793、F.Liu,H−Y.Zha,Z−J Yaoの論文、J.Org.Chem.,2003,6679〜6684)、およびその所望の生化学反応の生成物(国際公開第2004/106347号明細書)を、公表されている手順に従ってSyncom(Groningen,NL)によって合成した。
[酵素的エノイル−CoA検定]
50mMカリウム緩衝液(pH7.5)、それぞれ0.7mMのNADHおよびNADPH、および約20μMの基質6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAを含む反応混合物を調製した。反応混合物190μLを96ウェルプレートの各ウェルに分配した。同じ方法で、空のベクターを有するそれぞれの株から調製された細胞を含まない抽出物10μLを、対照反応において使用した。反応を開始させるために、ウェルのそれぞれに細胞を含まない抽出物または精製したタンパク質10μLを加えた。反応混合物を、340nmにおけるUV吸収のオンライン・モニターを行いながら室温(20〜25℃)で15分間から24時間インキュベートした。最後に、等体積のMeOHを加えることによって反応を停止し、試料を遠心分離した。上澄みを新鮮なプレートに移し、HPLC−MSによるさらなる分析まで−80℃で保管した。表1に示すようにアジピル−CoAが見出された。
50mMカリウム緩衝液(pH7.5)、それぞれ0.7mMのNADHおよびNADPH、および約20μMの基質6−カルボキシ−2,3−エン−ヘキサノイル−CoAを含む反応混合物を調製した。反応混合物190μLを96ウェルプレートの各ウェルに分配した。同じ方法で、空のベクターを有するそれぞれの株から調製された細胞を含まない抽出物10μLを、対照反応において使用した。反応を開始させるために、ウェルのそれぞれに細胞を含まない抽出物または精製したタンパク質10μLを加えた。反応混合物を、340nmにおけるUV吸収のオンライン・モニターを行いながら室温(20〜25℃)で15分間から24時間インキュベートした。最後に、等体積のMeOHを加えることによって反応を停止し、試料を遠心分離した。上澄みを新鮮なプレートに移し、HPLC−MSによるさらなる分析まで−80℃で保管した。表1に示すようにアジピル−CoAが見出された。
[実施例3:異種微生物によるアジピン酸の産生]
[アジピン酸生合成経路の構築]
表3に示す酵素活性からなる合成経路を設計した。これらの活性をコードする酵素をデータベース中で識別した。これらの酵素をコードする標的遺伝子のコドン対を最適化し、合成的に構築した(Geneart,Regensburg,Germany)。この最適化手順では内部制限部位、望ましくないターゲッティング配列(例えば、分泌シグナルまたはペルオキシソームターゲッティング配列)を除去し、図4による発現ベクターの経路の組立てを可能にするように制限部位を出発および停止部に導入した。これらの修飾はタンパク質の重要でない変化を引き起こす可能性があるが、それはそれぞれのタンパク質の特性を決して変えないと思われる。各ORFは、翻訳を行うようにコンセンサスリボソーム結合部位およびリーダー配列によって先導された。
[アジピン酸生合成経路の構築]
表3に示す酵素活性からなる合成経路を設計した。これらの活性をコードする酵素をデータベース中で識別した。これらの酵素をコードする標的遺伝子のコドン対を最適化し、合成的に構築した(Geneart,Regensburg,Germany)。この最適化手順では内部制限部位、望ましくないターゲッティング配列(例えば、分泌シグナルまたはペルオキシソームターゲッティング配列)を除去し、図4による発現ベクターの経路の組立てを可能にするように制限部位を出発および停止部に導入した。これらの修飾はタンパク質の重要でない変化を引き起こす可能性があるが、それはそれぞれのタンパク質の特性を決して変えないと思われる。各ORFは、翻訳を行うようにコンセンサスリボソーム結合部位およびリーダー配列によって先導された。
反応1、2、および3の場合は、adi21+22+23またはadi26+27+28の組合せを使用した。反応7の場合は、adi29、adi30、またはadi24+25の組合せを使用した。反応4の場合は、adi1〜20を、adi8、adi6、adi13+12と共に使用することができる。
[大腸菌(E.coli)株を産生するアジピン酸の構築]
大腸菌(E.coli)株を産生するアジピン酸を構築するために、完全アジピン酸経路をコードするプラスミドを、クローン化遺伝子発現用の適切な宿主株に形質転換した。全経路を含有するpMS470構築物を、大腸菌(E.coli)BL21、TOP10、およびRv308に形質転換した。pBAD/Myc−His C構築物を、大腸菌(E.coli)TOP10およびRv308△araBに形質転換した。pF113またはpACYC−tacにおける構築物を、その最終株が完全アジピン酸経路を含有するようなやり方で、適合性があるpF113、pACYC−tac、またはpMS470と共に形質転換した。これらのプラスミドを大腸菌(E.coli)TOP10、BL21、およびRv308に同時形質転換した。
大腸菌(E.coli)株を産生するアジピン酸を構築するために、完全アジピン酸経路をコードするプラスミドを、クローン化遺伝子発現用の適切な宿主株に形質転換した。全経路を含有するpMS470構築物を、大腸菌(E.coli)BL21、TOP10、およびRv308に形質転換した。pBAD/Myc−His C構築物を、大腸菌(E.coli)TOP10およびRv308△araBに形質転換した。pF113またはpACYC−tacにおける構築物を、その最終株が完全アジピン酸経路を含有するようなやり方で、適合性があるpF113、pACYC−tac、またはpMS470と共に形質転換した。これらのプラスミドを大腸菌(E.coli)TOP10、BL21、およびRv308に同時形質転換した。
[アジピン酸の産生]
アジピン酸の産生のためにスターター培養物を、培地200μLを有する96ウェルプレート中で30℃で一晩成長させた。50μLを、培地4mLを有する24ウェルプレートの新鮮なプレートに移し、25℃で4〜6時間成長させ、次いでアジピン酸経路の発現を誘発するために誘導物質を加えた。培養物を25℃でさらに12時間〜72時間インキュベートした。プレートを遠心分離し、LC−MS分析用の試料を調製した。上澄みをMeOHと1:1で混合してタンパク質を沈殿させ、次いで直接分析した。細胞由来の代謝物を、エタノール1mL中にそのペレットを再懸濁させることによって抽出した。細胞懸濁液をねじぶた付きのチューブに移し、沸騰水浴中で3分間加熱した。遠心分離後、上澄みを新鮮なチューブに移し、speed−vac中で蒸発させた。乾燥試料は、分析の前に100μLの移動相中に再懸濁させた。
アジピン酸の産生のためにスターター培養物を、培地200μLを有する96ウェルプレート中で30℃で一晩成長させた。50μLを、培地4mLを有する24ウェルプレートの新鮮なプレートに移し、25℃で4〜6時間成長させ、次いでアジピン酸経路の発現を誘発するために誘導物質を加えた。培養物を25℃でさらに12時間〜72時間インキュベートした。プレートを遠心分離し、LC−MS分析用の試料を調製した。上澄みをMeOHと1:1で混合してタンパク質を沈殿させ、次いで直接分析した。細胞由来の代謝物を、エタノール1mL中にそのペレットを再懸濁させることによって抽出した。細胞懸濁液をねじぶた付きのチューブに移し、沸騰水浴中で3分間加熱した。遠心分離後、上澄みを新鮮なチューブに移し、speed−vac中で蒸発させた。乾燥試料は、分析の前に100μLの移動相中に再懸濁させた。
[実施例4:アジピル−CoAから5−FVAの調製]
[5−FVAの定量のためのHPLC−MS分析法]
5−FVAは、遷移m/z 129→83を測定する選択反応モニタリング(SRM)−MSによって検出した。約6分のところで溶出する5−FVAピークのピーク面積を測定することによって5−FVAの濃度を計算した。較正は外部標準手順を用いて行った。すべてのLC−MS実験は、Agilent 6410 QQQ三重四重極MSと連結した、クォータナリポンプ、オートサンプラー、およびカラムオーブンからなるAgilent 1200 LCシステム上で行った。
LC条件:
カラム:250×4.6mm id.Prevail C18、5μm(Alltech)に連結した50×4.6mm Nucleosil C18、5μm(Machery & Nagel)プレカラム
カラム温度:室温
溶離液:A=0.1%ギ酸を含有する水、
B=0.1%ギ酸を含有するアセトニトリル
勾配:
[5−FVAの定量のためのHPLC−MS分析法]
5−FVAは、遷移m/z 129→83を測定する選択反応モニタリング(SRM)−MSによって検出した。約6分のところで溶出する5−FVAピークのピーク面積を測定することによって5−FVAの濃度を計算した。較正は外部標準手順を用いて行った。すべてのLC−MS実験は、Agilent 6410 QQQ三重四重極MSと連結した、クォータナリポンプ、オートサンプラー、およびカラムオーブンからなるAgilent 1200 LCシステム上で行った。
LC条件:
カラム:250×4.6mm id.Prevail C18、5μm(Alltech)に連結した50×4.6mm Nucleosil C18、5μm(Machery & Nagel)プレカラム
カラム温度:室温
溶離液:A=0.1%ギ酸を含有する水、
B=0.1%ギ酸を含有するアセトニトリル
勾配:
流量:1.2mL/分(MSに入る前に流量は1:3に分割される)
注入量:2μL
MS条件:
イオン化:陰イオンエレクトロスプレイ
供給源条件:イオンスプレイ電圧:5kV
温度:350℃
フラグメンタ電圧および衝突エネルギーの最適化
走査モード:選択反応モード:遷移m/z 129→83
注入量:2μL
MS条件:
イオン化:陰イオンエレクトロスプレイ
供給源条件:イオンスプレイ電圧:5kV
温度:350℃
フラグメンタ電圧および衝突エネルギーの最適化
走査モード:選択反応モード:遷移m/z 129→83
[発現構築物]
推定上のアジピル−CoAレダクターゼを選択した(配列番号74、75、77、79、80、139〜148)。発現構築物を設計し、pBAD/Myc−His CおよびpET21dを用いて、実施例2に前述したものと同じ方法で調製した。
推定上のアジピル−CoAレダクターゼを選択した(配列番号74、75、77、79、80、139〜148)。発現構築物を設計し、pBAD/Myc−His CおよびpET21dを用いて、実施例2に前述したものと同じ方法で調製した。
[タンパク質の発現、抽出、および精製]
すべての段階を実施例2で述べたものと同様に行った。
すべての段階を実施例2で述べたものと同様に行った。
[酵素的アジピル−CoAレダクターゼ検定]
50mMカリウム緩衝液(pH7.5)、それぞれ0.7mMのNADHおよびNADPH、および10μM〜10mMの基質アジピル−CoAを含む反応混合物を調製した。反応混合物190μLを96ウェルプレートの各ウェルに分配した。アジピル−CoAを、実施例2で述べたと同様に調製した。反応を開始させるために、細胞を含まない抽出物または精製したタンパク質10μLをウェルのそれぞれに加えた。同様に、空のベクターを有するそれぞれの株から調製した細胞を含まない抽出物10μLを、対照反応において使用した。反応混合物を、340nmにおけるUV吸収のオンライン・モニタリングを行いながら室温(20〜25℃)で15分間から24時間インキュベートする。最後に、等体積のMeOHを加えることによって反応を停止し、試料を遠心分離した。上澄みを新鮮なプレートに移し、HPLC−MSによる5−FVAの検出まで−80℃で保管した。5−FVAの測定により、選択された酵素のアジピル−CoAレダクターゼ活性が実証される。
50mMカリウム緩衝液(pH7.5)、それぞれ0.7mMのNADHおよびNADPH、および10μM〜10mMの基質アジピル−CoAを含む反応混合物を調製した。反応混合物190μLを96ウェルプレートの各ウェルに分配した。アジピル−CoAを、実施例2で述べたと同様に調製した。反応を開始させるために、細胞を含まない抽出物または精製したタンパク質10μLをウェルのそれぞれに加えた。同様に、空のベクターを有するそれぞれの株から調製した細胞を含まない抽出物10μLを、対照反応において使用した。反応混合物を、340nmにおけるUV吸収のオンライン・モニタリングを行いながら室温(20〜25℃)で15分間から24時間インキュベートする。最後に、等体積のMeOHを加えることによって反応を停止し、試料を遠心分離した。上澄みを新鮮なプレートに移し、HPLC−MSによる5−FVAの検出まで−80℃で保管した。5−FVAの測定により、選択された酵素のアジピル−CoAレダクターゼ活性が実証される。
[実施例5:5−FVAから6−ACAの調製]
[6−ACAの定量のためのHPLC−MS分析]
較正:
較正は、6−ACAの外部較正線によって行った(m/z 132→m/z 114、Rt 7.5分)。すべてのLC−MS実験は、クォータナリポンプ、脱気装置、オートサンプラー、カラムオーブン、およびシングル四重極MSを備えたAgilent 1100(Agilent,Waldbronn,Germany)上で行った。LC−MS条件は、
カラム:50×4 Nucleosil(Machery−Nagel)+250×4.6 Prevail C18(Alltech)、両方とも室温(RT)
溶離液:A=超純水に溶かした0.1%(v/v)ギ酸
B=アセトニトリル(pa,Merck)
流量:1.0mL/分(MSに入る前に流量は1:3に分割される)
勾配:勾配は、A 100%(v/v)を用いてt=0分で開始し、15分間とどまり、15分以内にB 80%(v/v)に変えた(t=30分)。30分から31分までその勾配をB 80%(v/v)で一定に保った。
注入量:5μL
MS検出:ESI(+)−MS
エレクトロスプレーイオン化(ESI)は、m/z 50〜500、フラグメンタ50V、ステップ幅0.1 m/z、乾燥気体温度350℃、乾燥気体10L/分のN2、噴霧器ゲージ圧50psi、およびキャピラリー電位2.5kVの条件を用いて陽性スキャンモードで実施した。
[6−ACAの定量のためのHPLC−MS分析]
較正:
較正は、6−ACAの外部較正線によって行った(m/z 132→m/z 114、Rt 7.5分)。すべてのLC−MS実験は、クォータナリポンプ、脱気装置、オートサンプラー、カラムオーブン、およびシングル四重極MSを備えたAgilent 1100(Agilent,Waldbronn,Germany)上で行った。LC−MS条件は、
カラム:50×4 Nucleosil(Machery−Nagel)+250×4.6 Prevail C18(Alltech)、両方とも室温(RT)
溶離液:A=超純水に溶かした0.1%(v/v)ギ酸
B=アセトニトリル(pa,Merck)
流量:1.0mL/分(MSに入る前に流量は1:3に分割される)
勾配:勾配は、A 100%(v/v)を用いてt=0分で開始し、15分間とどまり、15分以内にB 80%(v/v)に変えた(t=30分)。30分から31分までその勾配をB 80%(v/v)で一定に保った。
注入量:5μL
MS検出:ESI(+)−MS
エレクトロスプレーイオン化(ESI)は、m/z 50〜500、フラグメンタ50V、ステップ幅0.1 m/z、乾燥気体温度350℃、乾燥気体10L/分のN2、噴霧器ゲージ圧50psi、およびキャピラリー電位2.5kVの条件を用いて陽性スキャンモードで実施した。
[標的遺伝子のクローニング]
[発現構築物の設計]
クローニングを容易にするためにすべての遺伝子にattB部位を、リボソーム結合部位かつ出発コドンの上流と、終止コドンの下流とに、Gateway技術(Invitorogen,Carlsbad,CA,USA)を用いて加えた。
[発現構築物の設計]
クローニングを容易にするためにすべての遺伝子にattB部位を、リボソーム結合部位かつ出発コドンの上流と、終止コドンの下流とに、Gateway技術(Invitorogen,Carlsbad,CA,USA)を用いて加えた。
[遺伝子合成およびプラスミドの構築]
合成遺伝子を、DNA2.0と、大腸菌(E.coli)中で発現させるために最適化したコドンとからDNA2.0の標準的手順に従って得た。ビブリオ・フルビアリス(Vibrio fluvialis)JS17ω−アミノトランスフェラーゼ[配列番号82]およびバシルス・ウェイヘンステファネンシス(Bacillus weihenstephanensis)KBAB4アミノトランスフェラーゼ(ZP_01186960)[配列番号83]をそれぞれコードするV.フルビアリス(V.fluvialis)JS17[配列番号86]およびB.ウェイヘンステファネンシス(B.weihenstephanensis)KBAB4[配列番号89]由来のアミノトランスフェラーゼ遺伝子をコドン最適化し、その結果としての配列[配列番号88]および[配列番号91]をDNA合成によって得た。
合成遺伝子を、DNA2.0と、大腸菌(E.coli)中で発現させるために最適化したコドンとからDNA2.0の標準的手順に従って得た。ビブリオ・フルビアリス(Vibrio fluvialis)JS17ω−アミノトランスフェラーゼ[配列番号82]およびバシルス・ウェイヘンステファネンシス(Bacillus weihenstephanensis)KBAB4アミノトランスフェラーゼ(ZP_01186960)[配列番号83]をそれぞれコードするV.フルビアリス(V.fluvialis)JS17[配列番号86]およびB.ウェイヘンステファネンシス(B.weihenstephanensis)KBAB4[配列番号89]由来のアミノトランスフェラーゼ遺伝子をコドン最適化し、その結果としての配列[配列番号88]および[配列番号91]をDNA合成によって得た。
前記遺伝子を備えた細胞を、下記本明細書中ではそれぞれ大腸菌(E.coli)TOP10/pBAD−Vfl_ATおよび大腸菌(E.coli)TOP10/pBAD−Bwe_ATと呼ぶ。
[PCRによるクローニング]
PCR Supermix High Fidelity(Invitorogen)を製造業者の仕様書に従って使用するPCRによって、生体触媒をコードする様々な遺伝子を、ゲノムDNAから増幅した。
PCR Supermix High Fidelity(Invitorogen)を製造業者の仕様書に従って使用するPCRによって、生体触媒をコードする様々な遺伝子を、ゲノムDNAから増幅した。
PCR反応物をアガロースゲル電気泳動により分析し、QIAquick PCR精製キット(Qiagen,Hilden,Germany)を用いてちょうどよい大きさののPCR産物をゲルから溶出した。精製PCR産物を、導入したattB部位と、製造業者のプロトコルに記載されているエントリーベクターとしてのpDONR−zeo(Invitorogen)とを介して、Gateway技術(Invitorogen)を用いてpBAD/Myc−His−DEST発現ベクター中にクローン化した。PCRによってクローン化された遺伝子の配列を、DNAシークエンシングにより検証した。この方法により発現ベクター、pBAD−Bsu_gi16077991_AT(配列番号134によって表されるペプチドをコードする、配列番号133によって表される遺伝子を含む)と、pBAD−Pae_gi9946143_AT(配列番号130および131中で識別されるプライマーを使用する)と、pBAD−Pae_gi9951072_AT(配列番号136によって表されるペプチドをコードする、配列番号135によって表される遺伝子を含む)と、pBAD−Pae_gi9951630_AT(配列番号138によって表されるペプチドをコードする、配列番号137によって表される遺伝子を含む)とを得た。対応する発現株は、化学的受容能のある大腸菌(E.coli)TOP10(Invitorogen)をこのpBAD構築物により形質転換することによって得られた。
[5−ホルミルペンタン酸の6−ACAへの転化のための酵素的反応]
別段の指定がない限り、10mMの5−ホルミルペンタン酸、20mMのラセミα−メチルベンジルアミン、および50mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に溶かした200μMのピリドキサール5’−リン酸を含む反応混合物を調製した。この反応混合物100μLをウェルプレートの各ウェルに分配した。反応を開始させるためにウェルのそれぞれに細胞を含まない抽出物20μLを加えた。反応混合物をふりまぜ機上で37℃で24時間インキュベートした。さらに化学的ブランク混合物(細胞を含まない抽出物なし)および生物学的ブランク(pBAD/Myc−His Cを有する大腸菌(E.coli)TOP10)を同一条件下でインキュベートした。試料をHPLC−MSにより分析した。結果を下記の表中に要約する。
別段の指定がない限り、10mMの5−ホルミルペンタン酸、20mMのラセミα−メチルベンジルアミン、および50mMのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に溶かした200μMのピリドキサール5’−リン酸を含む反応混合物を調製した。この反応混合物100μLをウェルプレートの各ウェルに分配した。反応を開始させるためにウェルのそれぞれに細胞を含まない抽出物20μLを加えた。反応混合物をふりまぜ機上で37℃で24時間インキュベートした。さらに化学的ブランク混合物(細胞を含まない抽出物なし)および生物学的ブランク(pBAD/Myc−His Cを有する大腸菌(E.coli)TOP10)を同一条件下でインキュベートした。試料をHPLC−MSにより分析した。結果を下記の表中に要約する。
6−ACAが、アミノトランスフェラーゼの存在下で5−FVAから形成されること、および大腸菌(E.coli)がこの形成を触媒できることを示している。
Claims (31)
- 生体触媒の存在下で2,3−デヒドロアジピン酸エステルまたは2,3−デヒドロアジピン酸チオエステルをアジピン酸エステルまたはチオエステルに転化することを含む、アジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルの調製方法。
- 前記生体触媒が、2,3−エン酸部分または2−エノイル部分の炭素−炭素二重結合の還元を触媒することができる酵素を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記生体触媒が、供与体のHC−CH基に作用するオキシドレダクターゼ(EC 1.3.1またはEC 1.3.99)の群から、好ましくはオキシドレダクターゼ(EC 1.3.1およびEC 1.3.99)の群から、好ましくはエノイル−CoAレダクターゼEC 1.3.1.8、EC 1.3.1.38、およびEC 1.3.1.44の群から、エノイル−[アシル−キャリアタンパク質]レダクターゼEC 1.3.1.9、EC 1.3.1.10、およびEC 1.3.1.39の群から、およびブチリル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.3.99.2)、アシル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.3.99.3)、および長鎖アシル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.3.99.13)の群から選択される、請求項2に記載の方法。
- 前記生体触媒が酵素を含み、その酵素が、配列番号42〜67、94、96、98、100、102、103、105、106、107、109、111、113、115、116、およびそれらのホモログのいずれかによって表されるアミノ酸配列の群から選択されるアミノ酸配列、特に配列番号60、63、96、100、およびそれらのホモログのいずれかによって表されるアミノ酸配列の群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記生体触媒が、エシェリキア属(Escherichia)(具体的には大腸菌(E.coli))、ビブリオ属(Vibrio)、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.サブチリス(B.subtilis))、クロストリジウム属(Clostridia)(具体的にはC.クライベリ(C.kluyveri)、C.アセトブチリカム(C.acetobutylicum)、およびウェルシュ菌(C.perfringens))、ストレプトミセス属(Streptomycetes)(具体的にはS.コエリカラー(S.coelicolor)および放線菌(S.avermitilis))、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)およびP.エールギノーサ(P.aeruginosa))、シェワネラ属(Shewanella)、ザントモナス属(Xanthomonas)、キシレラ属(Xylella)、エルシニア属(Yersinia)、トレポネーマ属(Treponema)(具体的にはT.デンティコラ(T.denticola))、ユウバクテリウム属(Eubacterium)(具体的にはE.ピルバチボランス(E.pyruvativorans))、マイクロシーラ属(Micorscilla)(具体的にはマイクロシーラ・マリナ(Micorscilla marina))、エロモナス属(Aeromonas)(具体的にはエロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophila))、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはメガスフェラ・エルスデニ(Megasphera elsdenii))、アシネトバクター種(Acinetobacter sp.)、デイノコッカス属(Deinococcus)(具体的にはデイノコッカス・ラディオデュランス(Deinococcus radiourans))、ヤロウィア属(Yarrowia)(具体的にはアルカン資化酵母(Yarrowialypolytica))、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)(具体的にはユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis))、サッカロミセス属(Saccharomyces)(具体的にはS.セレビシエ(S.cerevisiae))、クルイベロミセス属(Kluyveromyces)(具体的にはK.ラクチス(K.lactis))、シゾサッカロミセス属(Schizosaccharomyces)(具体的には分裂酵母(S.pombe))、カンジダ属(Candida)(具体的にはC.トロピカリス(C.tropicalis))、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger)およびA.ニジュランス(A.nidulans))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))、シロイヌナズナ属(Arabidopsis)(具体的にはシロイヌナズナ(A.thaliana))、ホモサピエンス(Homo sapiens)、ドブネズミ(Rattus norvegicus)、ウシ(Bos taurus)、イングリッシュ・モルモット種(Cavia sp.)、線虫(Caenorhabditis elegans)、およびキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の群から選択される生物の酵素を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 2,3−デヒドロアジピン酸エステルまたは2,3−デヒドロアジピン酸チオエステルが、3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたは3−ヒドロキシアジピン酸チオエステルの転化によって調製される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 前記3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたはチオエステルが、3−ヒドロキシアシルエステルまたは3−ヒドロキシアシルチオエステルを脱水して2−エノイルエステルまたはチオエステルにするのを触媒することができる生体触媒、好ましくはヒドロリアーゼ(EC 4.2.1)の群から、好ましくはエノイル−CoAヒドラターゼ(EC 4.2.1.17)、3−ヒドロキシブチリル−CoAデヒドラターゼ(EC 4.2.1.55)、および長鎖エノイル−CoAヒドラターゼ(EC 4.2.1.74)の群から選択される酵素を含む生体触媒の存在下で生体触媒作用により転化される、請求項6に記載の方法。
- 前記生体触媒が、アシネトバクター属(Acinetobacter)(具体的にはアシネトバクター種ADP1株(Acinetobacter sp.strain ADP1)およびA.カルコアセティカス(A.calcoaceticus))、アルカリゲネス属(Alicaligenes)(具体的にはアルカリゲネスD2(Alicaligenes D2))、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger))、アゾアルカス属(Azoarcus)(具体的にはA.エバンシー(A.evansii))、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.ハロデュランス(B.halodurans))、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)(具体的にはC.グルタミカム(C.glutamicum)およびC.オーランチアカム(C.aurantiacum))、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、ノイロスポラ属(Neurospora)(具体的にはアカパンカビ(N.crassa))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)および蛍光菌(P.fluorescens))、ロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)(具体的にはR.パルストリス(R.palustris))、ロドコッカス属(Rodococcus)(具体的にはロドコッカス種RHA1株(Rodococcus sp.strain RHA1))、エロモナス属(Aeromonas)(具体的にはA.キャビエ(A.caviae))、クロストリジウム属(Clostridium)(具体的にはC.アセトブチリクム(C.acetobutylicumi)およびC.クライベリ(C.kluyveri))、ゴッシピウム属(Gossypium)(具体的には4倍体栽培ワタ(G.hirsutum))、ロドスピリリラム属(Rhodospirillum)、(具体的にはR.ラブラム(R.ruburumi)、およびラルストニア属(Ralstonia)(具体的にはラルストニア・ユートロファ(Ralstonia eutropha))、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)(具体的にはユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis))、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはM.エルスデニ(M.elsdenii))、およびサッカロミセス属(Saccharomyces)(具体的にはS.セレビシエ(S.cerevisiae))、および哺乳動物(具体的にはウシ(Bos taurus)、ホモサピエンス(Homo sapiens)、ドブネズミ(Rattus norvegicus)、およびイノシシ(Sus scrofa))の群から選択される生物の酵素を含む、請求項7に記載の方法。
- 前記3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたはチオエステルが、3−オキソアジピン酸エステルまたは3−オキソアジピン酸チオエステルの転化によって調製される、請求項6、7、または8のいずれかに記載の方法。
- 前記3−オキソアジピン酸エステルまたは3−オキソアジピン酸チオエステルを、生体触媒、具体的にはカルボニル基のアルコール基への還元を触媒することができるか、あるいは3−オキソアシルエステルまたは3−オキソアシルチオエステルのその対応する3−ヒドロキシアシルエステルまたはチオエステルへの還元を触媒することができ、デヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1)の群から、好ましくは3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.35およびEC 1.1.1.36)、3−ヒドロキシブタノイル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.157)、3−ヒドロキシピメロイル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.259)、および長鎖3−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.211)の群から選択される生体触媒の存在下で、生体触媒の作用により転化することを含む、請求項9に記載の方法。
- 前記生体触媒が、アシネトバクター属(Acinetobacter)(具体的にはアシネトバクター種ADP1株(Acinetobacter sp.strain ADP1)およびA.カルコアセティカス(A.calcoaceticus))、アルカリゲネス属(Alicaligenes)(具体的にはアルカリゲネスD2株(Alicaligenes strain D2)およびA.ユートロフス(A.eutrophus))、アゾアルカス属(Arzoarcus)(具体的にはA.エバンシー(A.evansii))、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.ハロデュランス(B.halodurans))、ボルデテラ属(Bordetella)(具体的には百日咳菌(B.pertussis))、ブルクホルデリア属(Burkholderia)(具体的には類鼻疸菌(B.pseudomallei)およびB.ゼノボランス(B.xenovorans))、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)(具体的にはC.グルタミカム(C.glutamicum)、C.オーランチアカム(C.aurantiacum)、およびC.エフィシエンス(C.efficiens))、デイノコッカス属(Deinococcus)(具体的にはD.ラディオデュランス(D.radiodurans))、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、クレブシエラ属(Klebsiella)(具体的にはK.ニューモニエ(K.pneumonia))、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)および蛍光菌(P.fluorescens))、ロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)(具体的にはR.パルストリス(R.palustris))、ロドコッカス属(Rodococcus)(具体的にはR.エリスロポリス(R.erythropolis)、R.オパカス(R.opacus)、およびロドコッカス種RHA1株(Rodococcus sp.strain RHA1))、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger))、ノイロスポラ属(Neurospora)(具体的にはアカパンカビ(N.crassa))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))、サッカロミセス属(Saccharomyces)、ウシ(Bos taurus)、ドブネズミ(Rattus norvegicus)、イノシシ(Sus scrofa)、ホモサピエンス(Homo sapiens)、クロストリジウム属(Clostridia)(具体的にはC.アセトブチリクム(C.acetobutylicumi)およびC.クライベリ(C.kluyveri))、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)(具体的にはユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis))、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはメガスフェラ・エルスデニ(Megasphera elsdenii))、ラルストニア属(Ralstonia)(具体的にはラルストニア・ユートロファ(Ralstonia eutropha))、およびズーグレア属(Zoogloea)(具体的にはズーグレア・ラミゲラ(Zoogloea ramigera))の群から選択される生物の酵素を含む、請求項10に記載の方法。
- 前記3−オキソアジピン酸エステルまたは3−オキソアジピン酸チオエステルが、コハク酸エステルまたはコハク酸チオエステルを酢酸エステルまたは酢酸チオエステルと反応させることによって調製される、請求項9、10、または11のいずれかに記載の方法。
- 生体触媒、好ましくは、アシルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1)、具体的にはアセチル−CoA:アセチル−CoA C−アセチルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1.9)、アシル−CoA:アセチル−CoA C−アシルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1.16)、およびスクシニル−CoA:アセチル−CoA C−スクシニルトランスフェラーゼ(EC 2.3.1.174)の群から選択されるアシルトランスフェラーゼ、より具体的には配列番号1〜13またはそのホモログのいずれかで識別されるアミノ酸配列を含む酵素から選択されるアセチル基転移の能力のある酵素を含む生体触媒の存在下で、触媒作用によりコハク酸エステルまたはコハク酸チオエステルを酢酸エステルまたはチオエステルと生体反応させることを含む、請求項12に記載の方法。
- 前記生体触媒が、アシネトバクター属(Acinetobacter)(具体的にはアシネトバクター種ADP1株(Acinetobacter sp.Strain ADP1)およびA.カルコアセティカス(A.calcoaceticus))、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)(具体的にはA.ツメファシエンス(A.tumefaciens))、アルカリゲネス属(Alicaligenes)(具体的にはアルカリゲネスD2株(Alicaligenes strain D2)およびA.ユートロフス(A.eutrophus))、アルスロバクター属(Arthrobacter)、アゾアルカス属(Azoarcus)(具体的にはA.エバンシー(A.evansii))、アゾモナス属(Azomonas)、アゾトバクター属(Azotobacter)、バシルス属(Bacillus)(具体的にはB.ハロデュランス(B.halodurans))、ベイジュリンキア属(Beijerinckia)、ブラディリゾビウム属(Bradyrhizobium)、ブルクホルデリア属(Burkholderia)、クロストリジウム属(Clostridia)(具体的にはC.クライベリ(C.kluyveri))、コマモナス属(Comamonas)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)(具体的にはC.グルタミカム(C.glutamicum)およびC.オーランチアカム(C.aurantiacum))、大腸菌(E.coli)、エンテロバクター属(Enterobacter)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、メガスフェラ属(Megasphera)(具体的にはM.エルスデニ(M.elsdenii))、ノルカジア属(Norcadia)、シュードモナス属(Pseudomonas)(具体的にはP.プチダ(P.putida)、P.エールギノーサ(P.aeruginosa)、およびシュードモナス種B13株(Pseudomonas sp.strain B13))、ラルストニア属(Ralstonia)(具体的にはR.ユートロファ(R.eutropha))、リゾビウム属(Rhizobium)、ロドシュードモナス属(Rhodopseudomonas)(具体的にはR.パルストリス(R.palustris))、ロドコッカス属(Rodococcus)(具体的にはR.エリスロポリス(R.erythropolis)、R.オパカス(R.opacus)、およびロドコッカス種RHA1株(Rodococcus sp.strain RHA1))、アスペルギルス属(Aspergillus)(具体的にはA.ニガー(A.niger))、ユーグレノゾア属(Euglenozoa)(具体的にはユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis))、ノイロスポラ属(Neurospora)(具体的にはアカパンカビ(N.crassa))、ペニシリウム属(Penicillium)(具体的にはP.クリソゲヌム(P.chrysogenum))、ロドトルラ属(Rhodotorula)、サッカロミセス属(Saccharomyces)、トリコスポロン属(Trichosporon)(具体的にはT.クタニウム(T.cutaneum))の群から選択される生物の酵素を含む、請求項12または13に記載の方法。
- 前記エステルのいずれかが、生物学的活性基の群から、具体的には補酵素Aと、アシルまたはペプチジルキャリアタンパク質に結合することができるホスホ−パンテテインと、N−アセチル−システアミンと、メチル−チオ−グリコール酸と、メチル−メルカプト−プロピオン酸と、エチル−メルカプト−プロピオン酸と、メチル−メルカプト−酪酸と、メチル−メルカプト−酪酸と、メルカプトプロピオン酸との群から選択される、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の方法でアジピン酸エステルまたはチオエステルを調製するステップと、請求項1〜15のいずれかに記載の方法で得られる前記アジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルを加水分解するステップとを含み、前記加水分解が、好ましくは生体触媒によって、具体的にはヒドロラーゼ(EC 3.1.2)の群から選択される酵素を含む生体触媒によって触媒される、アジピン酸の調製方法。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の方法でアジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルを調製するステップと、請求項1〜15のいずれかに記載の方法で得られる前記アジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルの活性基を転移させるステップとを含み、前記活性基の転移が生体触媒、好ましくはイオウ含有基の転移を触媒する酵素(EC 2.8)を含む、より好ましくはCoAトランスフェラーゼ(EC 2.8.3)の群から選択される酵素を含む生体触媒によって触媒される、アジピン酸の調製方法。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の方法でアジピン酸エステルまたはアジピン酸チオエステルを調製するか、あるいは請求項16または17に記載の方法でアジピン酸を調製するステップと、前記アジピン酸エステル、前記アジピン酸チオエステル、または前記アジピン酸を5−ホルミルペンタン酸に転化するステップとを含む、5−ホルミルペンタン酸の調製方法。
- 5−ホルミルペンタン酸への前記転化が、生体触媒、好ましくはオキシドレダクターゼ(EC 1.2.1)の群から、好ましくはアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.3、EC 1.2.1.4、およびEC 1.2.1.5)、マロン酸−セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.15)、コハク酸−セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.16およびEC 1.2.1.24)、グルタル酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.20)、アミノアジピン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.31)、アジピン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.63)の群から、またはアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(EC 1.2.1.10)、脂肪アシル−CoAレダクターゼ(EC 1.2.1.42)、長鎖脂肪アシル−CoAレダクターゼ(EC 1.2.1.50)、ブタナールデヒドロゲナーゼ(EC 1.2.1.57)、およびコハク酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)の群から選択される酵素を含む生体触媒によって触媒される、請求項18に記載の方法。
- 請求項18または19に記載の方法で5−ホルミルペンタン酸を調製するステップと、前記5−ホルミルペンタン酸を6−アミノカプロン酸に転化するステップとを含む、6−アミノカプロン酸の調製方法。
- 前記転化が、生体触媒、具体的にはアミノ基転移および/または還元的アミノ化を触媒することができる生体触媒、好ましくはアミノトランスフェラーゼ(EC 2.6.1)およびアミノ酸デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1)の群から、より好ましくはβ−アミノイソ酪酸:α−ケトグルタル酸アミノトランスフェラーゼ、β−アラニンアミノトランスフェラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、4−アミノ−酪酸アミノトランスフェラーゼ(EC 2.6.1.19)、L−リシン6−アミノトランスフェラーゼ(EC 2.6.1.36)、2−アミノアジピン酸アミノトランスフェラーゼ(EC 2.6.1.39)、5−アミノ吉草酸アミノトランスフェラーゼ(EC 2.6.1.48)、2−アミノヘキサン酸アミノトランスフェラーゼ(EC 2.6.1.67)、リシン:ピルビン酸6−アミノトランスフェラーゼ(EC 2.6.1.71)、およびリシン−6−デヒドロゲナーゼ(EC 1.4.1.18)の群から選択される酵素を含む生体触媒によって触媒される、請求項20に記載の方法。
- 配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号134、配列番号136、配列番号138、またはこれら配列のいずれかのホモログに一致したアミノ酸配列を含むアミノトランスフェラーゼが使用される、請求項20または21に記載の方法。
- 前記生体触媒が、ビブリオ属(Vibrio)、シュードモナス属(Pseudomonas)、バシルス属(Bacillus)、メルクリアリス属(Mercurialis)、アスプレニウム属(Asplenium)、長角果属(Ceratonia)、哺乳類、ノイロスポラ属(Neurospora)、エシェリキア属(Escherichia)、サーマス属(Thermus)、サッカロミセス属(Saccharomyces)、ブレビバクテリウム属(Brevibacterium)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、プロテウス属(Proteus)、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、ジオバチルス属(Geobacillus)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、ラルストニア属(Ralstonia)、およびサルモネラ属(Salmonella)の群から選択される生物由来の酵素を含む、請求項20、21、または22に記載の方法。
- 請求項20〜23のいずれかに記載の方法で6−アミノカプロン酸を調製するステップと、前記6−アミノカプロン酸を環化し、それによってカプロラクタムを形成するステップとを含む、カプロラクタムの調製方法。
- 請求項2、3、4、5、7、8、10、11、13、14、16、17、19、21、22、および23のいずれかで規定される酵素をコードする1つまたは複数の核酸配列を含む、好ましくは請求項2、3、4、5、7、8、10、11、13、14、16、17、19、21、22、および23のいずれかで規定される異なる酵素をそれぞれコードする少なくとも2つの核酸配列を含む宿主細胞。
- 配列番号42〜67、配列番号74〜81、94、96、98、100、102、103、105、107、109、111、113、115、116、またはこれらのホモログのいずれかによって表されるポリペプチドをコードする核酸配列を含む、請求項25に記載の宿主細胞。
- 前記生体触媒―その生体触媒は請求項25または26に記載の宿主細胞を構成してもよく、また別の生体触媒でもよい―を発酵性炭素源と接触させるステップを含み、前記発酵性炭素源が、調製される前記化合物へ転化されることになる化合物のいずれかを含有するか、あるいは前記細胞が、前記炭素源から調製される前記化合物へ転化されることになる化合物を調製する、請求項1〜24のいずれかに記載の方法。
- 任意選択で請求項16または17に従って、コハク酸またはそのコハク酸のエステルまたはチオエステルから複数の反応を経由して、アジピン酸を調製するための方法であって、前記反応の少なくとも1つが生体触媒によって触媒される、方法。
- (1)コハク酸エステルまたはチオエステルを準備し、前記エステルまたはチオエステルを酢酸エステルまたはチオエステルと反応させ、それによって3−オキソアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成するステップ、
(2)前記3−オキソアジピン酸エステルまたはチオエステルの3−オキソ基を水素化し、それによって3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成するステップ、
(3)前記3−ヒドロキシアジピン酸エステルまたはチオエステルを脱水し、それによって2,3−デヒドロアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成するステップ、
(4)前記2,3−デヒドロアジピン酸エステルまたはチオエステルのC−C二重結合を水素化し、それによってアジピン酸エステルまたはチオエステルを形成するステップ、および
(5)前記エステル結合またはチオエステル結合を加水分解し、それによってアジピン酸を形成するステップ
を含む、請求項28に記載の方法。 - 配列番号57、68、69、70、71、72、79、85、およびこれらのホモログのいずれかに一致するアミノ酸配列を含むポリペプチド。
- 請求項30に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
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