JP2011131578A - 酸素吸収多層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリオレフィン樹脂からなるシーラント層、ポリオレフィン樹脂、遷移金属触媒及びポリアミド樹脂を含有する酸素吸収層、ポリオレフィン樹脂からなる中間層並びにガスバリア性物質からなるガスバリア層の少なくとも4層がこの順に積層されてなる酸素吸収多層体であって、該ポリアミド樹脂が、芳香族ジアミンとジカルボン酸との重縮合によって得られる末端アミノ基濃度が30μeq/g以下のポリアミド樹脂であり、且つ該酸素吸収層中の該遷移金属触媒と該ポリアミド樹脂の合計含有量が酸素吸収樹脂層の総量に対して15〜60重量%であることを特徴とする酸素吸収多層体とする。
【選択図】なし
Description
1)芳香族ジアミンとジカルボン酸のモル比を調整して重縮合を実施する方法
2)ポリアミド樹脂をカルボン酸と反応させて末端アミノ基を封止する方法
3)ポリアミド樹脂を固相重合する方法
等の方法を実施することが好ましく、これらの方法は、単独で若しくは組み合わせて実施することができる。特に、1)と3)、2)と3)の方法を組み合わせて実施すると、酸素吸収性能やフィルム作製時の成形性がより優れたポリアミド樹脂が得られるため、好ましい。以下、これらの方法について説明する。
遷移金属触媒はポリオレフィン樹脂に混練し、マスターバッチを製造し、その後、ポリアミド樹脂Aと溶融混合し、酸素吸収樹脂組成物とする。遷移金属触媒は、ポリオレフィン樹脂に対する該触媒中の全遷移金属の濃度が、好ましくは200ppm〜5000ppm、より好ましくは300ppm〜3000ppmとなるように添加する。この場合、添加量が上記の範囲を外れる場合と比較して、ポリアミド樹脂Aの酸素吸収性能を高めることができる。また、5000ppmを超える場合、マスターバッチを製造することが困難となる場合があり、均一な性状を有するものを製造できなくなる場合がある。もし、遷移金属触媒をポリアミド樹脂Aに添加した場合には、ポリアミド樹脂Aの粘度低下による樹脂加工性の悪化が生じる。
本発明のマスターバッチとポリアミド樹脂Aを溶融混練する際に、ポリオレフィン樹脂を同時に加えることで、ポリアミド樹脂Aの含有量及び遷移金属濃度を調整することもできる。
Tgは、JIS K7122に準拠して測定した。測定装置は(株)島津製作所製「DSC−60」を使用した。
融点は、ISO11357に準拠して、DSC融解ピーク温度を測定した。測定装置は(株)島津製作所製「DSC−60」を使用した。
数平均分子量は、GPC−LALLSにて測定した。測定装置は昭和電工(株)製「Shodex GPC−2001」を使用した。
各樹脂のMFRは、JIS K7210に準拠した装置((株)東洋精機製作所製「メルトインデックサ」)を用いて、特定の温度において、荷重2160gの条件下で測定し、温度と共にその値を記載した(単位:「g/10分」)。なお、JIS K7210に準拠してMFRを測定した場合はその旨、特に記載した。
酸素透過係数は、MOCON社製「OX−TRAN−2/21」を使用し、23℃・60%RH、セル面積50cm2の条件下で測定した。
試料0.5gを30mLのフェノール/エタノール=4/1(体積比)に溶解させ、メタノール5mL加え、滴定液として0.01規定の塩酸にて自動滴定装置(平沼製作所製「COM−2000」)にて滴定した。試料を加えず滴定した同様の操作をブランクとし、下記式より末端アミノ基濃度を算出した。
末端アミノ基濃度(μeq/g)=(A−B)×f×10/C
(A;滴定量(mL)、B;ブランク滴定量(mL)、f;規定液のファクター、C;試料量(g))。
試料0.5gを30mLのベンジルアルコールに溶解させ、メタノール10mL加え、滴定液として0.01規定の水酸化ナトリウム溶液にて自動滴定装置(平沼製作所製「COM−2000」)にて滴定した。試料を加えず滴定した同様の操作をブランクとし、下記式より末端カルボキシル基濃度を算出した。
末端カルボキシル基濃度(μeq/g)=(A−B)×f×10/C
(A;滴定量(mL)、B;ブランク滴定量(mL)、f;規定液のファクター、C;試料量(g))。
各温度にて、ペレットを溶融させ、各温度にて樹脂を結晶化させた場合、すべてが結晶化する時間を結晶化時間といい、結晶化50%到達時間を半結晶化時間という。半結晶化時間の測定は、脱偏光強度法により行った。即ち、溶融したサンプルペレットに光を照射し、サンプルペレットの結晶化とともに、光の透過量が減少して安定した時点を結晶化とし、その時間を結晶化時間とし、光の透過量が50%に到達した時間を半結晶化時間とした。なお、結晶化時間及び半結晶化時間は、測定温度で異なるが、以下の記載においては、各温度の半結晶化時間の内、最も半結晶化時間の短いものを「半結晶化時間」として記載した。また、結晶化時間及び半結晶化時間の測定にはコタキ製「ポリマー結晶化速度測定装置MK−701型」を使用した。
反応缶内でジカルボン酸を170℃にて加熱し、溶融した後、内容物を攪拌しながら、芳香族ジアミンをジカルボン酸とのモル比が約1:1となるように徐々に連続的に滴下し、かつ温度を240℃まで上昇させた。滴下終了後、260℃に昇温し、反応を継続した。反応終了後、反応缶内を窒素にて微加圧し、穴を有するダイヘッドからストランドを押出し、ペレタイザーでペレット化した。
上記の方法で溶融重合して得られたペレットを加熱装置付き回転式タンブラーに仕込み、回転させながらタンブラー内を1torr以下まで減圧した後、窒素で常圧にする操作を3回行った。その後、タンブラーを回転させながら装置内を30torr以下としながら加熱し、装置内が150℃以上になるよう調整し、その温度で所定時間、反応させた。その後、60℃まで冷却し、ポリアミド樹脂を得た。
メタキシリレンジアミン:セバシン酸:アジピン酸を0.993:0.4:0.6の割合のモル比で使用し、前記合成条件にて溶融重合及び固相重合を行ってポリアミド樹脂を合成した(以下、当該ポリアミド樹脂をポリアミド1と表記する)。なお、滴下時間は2時間、溶融重合の反応時間は1時間、固相重合時の装置内圧力は1torr以下、重合温度は160℃、重合時間は4時間とした。ポリアミド1は、Tg73℃、融点184℃、半結晶化時間は2000秒以上、末端アミノ基濃度18.8μeq/g、末端カルボキシル基濃度85.6μeq/g、数平均分子量は23000、240℃のMFRは11.4g/10分であった。また、得られたポリアミド1単体で未延伸フィルムを作製し、その酸素透過係数を求めたところ、0.34cc・mm/(m2・日・atm)(23℃・60%RH)であった。これらの結果を表1に示した。
溶融混練時の重量比を、ステアリン酸コバルト含有ポリアミド1:LLDPE=55:45とした以外は実施例1と同様に酸素吸収多層フィルムを得た後、三方シール袋を作製して、実施例1と同様の保存試験を実施した。これらの結果を表2に示した。
溶融混練時の重量比を、ステアリン酸コバルト含有ポリアミド1:LLDPE=25:75とした以外は実施例1と同様に酸素吸収多層フィルムを得た後、三方シール袋を作製して、実施例1と同様の保存試験を実施した。これらの結果を表2に示した。
溶融混練時の重量比を、ステアリン酸コバルト含有ポリアミド1:LLDPE=17:83とした以外は実施例1と同様に酸素吸収多層フィルムを得た後、三方シール袋を作製して、実施例1と同様の保存試験を実施した。これらの結果を表2に示した。
メタキシリレンジアミン:セバシン酸:アジピン酸を0.992:0.3:0.7の割合のモル比で使用し、前記合成条件にて溶融重合及び固相重合を行ってポリアミド樹脂を合成した(以下、当該ポリアミド樹脂をポリアミド2と表記する)。なお、滴下時間は2時間、溶融重合の反応時間は1時間、固相重合時の装置内圧力は1torr以下、重合温度は160℃、重合時間は4時間とした。ポリアミド2は、Tg78℃、融点194℃、半結晶化時間は2000秒以上、末端アミノ基濃度19.5μeq/g、末端カルボキシル基濃度81.2μeq/g、数平均分子量は24500、240℃のMFRは10.5g/10分であった。また、得られたポリアミド2単体で未延伸フィルムを作製し、その酸素透過係数を求めたところ、0.21cc・mm/(m2・日・atm)(23℃・60%RH)であった。これらの結果を表1に示した。
メタキシリレンジアミン:セバシン酸:アジピン酸を0.992:0.7:0.3の割合のモル比で使用し、前記合成条件にて溶融重合及び固相重合を行ってポリアミド樹脂を合成した(以下、当該ポリアミド樹脂をポリアミド3と表記する)。なお、滴下時間は2時間、溶融重合の反応時間は1時間、固相重合時の装置内圧力は1torr以下、重合温度は160℃、重合時間は4時間とした。ポリアミド3は、Tg65℃、融点170℃、半結晶化時間は2000秒以上、末端アミノ基濃度19.2μeq/g、末端カルボキシル基濃度80.0μeq/g、数平均分子量は25200、240℃のMFRは10.1g/10分であった。また、得られたポリアミド3単体で未延伸フィルムを作製し、その酸素透過係数を求めたところ、0.84cc・mm/(m2・日・atm)(23℃・60%RH)であった。これらの結果を表1に示した。
メタキシリレンジアミン:アジピン酸:イソフタル酸を、0.991:0.9:0.1の割合のモル比で使用し、前記合成条件にて溶融重合及び固相重合を行ってポリアミド樹脂を合成した(以下、当該ポリアミド樹脂をポリアミド4と表記する)。なお、滴下時間は2時間、溶融重合の反応時間は1時間、固相重合時の装置内圧力は1torr以下、重合温度は205℃、重合時間は4時間とした。このポリアミド4は、Tg94℃、融点228℃、半結晶化時間300秒、末端アミノ基濃度14.8μeq/g、末端カルボキシル基濃度67.2μeq/g、数平均分子量は23000であった。240℃では、融点付近であるため、MFRが測定できず、250℃のMFRを測定し、250℃におけるMFRは、15.4g/10分であった。得られたポリアミド4単体で未延伸フィルムを作製し、その酸素透過係数を求めたところ酸素透過係数は、0.08cc・mm/(m2・日・atm)(23℃・60%RH)であった。これらの結果を表1に示した。
メタキシリレンジアミン:セバシン酸:アジピン酸を0.998:0.4:0.6の割合のモル比で使用し、前記合成条件にて溶融重合及び固相重合を行ってポリアミド樹脂を合成した後、末端アミノ基濃度を測定した(末端アミノ基濃度は33.6μeq/gであった)。次いで、末端封止剤として無水フタル酸を該末端アミノ基濃度に対して1.5当量添加後、二軸押出機にて200℃で溶融混練し、末端アミノ基を封止してポリアミド樹脂を合成した(以下、当該ポリアミド樹脂をポリアミド5と表記する)。なお、滴下時間は2時間、溶融重合の反応時間は1時間、固相重合時の装置内圧力は1torr以下、重合温度は160℃、重合時間は4時間とした。ポリアミド5は、Tg73℃、融点184℃、半結晶化時間は2000秒以上、末端アミノ基濃度15.8μeq/g、末端カルボキシル基濃度63.0μeq/g、数平均分子量は23200、240℃のMFRが13.0g/10分であった。また、得られたポリアミド5単体で未延伸フィルムを作製し、その酸素透過係数を求めたところ、0.74cc・mm/(m2・日・atm)(23℃・60%RH)であった。これらの結果を表1に示した。
メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンを7:3で混合し、これらのジアミンとアジピン酸を1:1の割合のモル比で使用し、前記合成条件にて溶融重合のみを行ってポリアミド樹脂を合成した後、末端アミノ基濃度を測定した(末端アミノ基濃度は35.7μeq/gであった)。次いで、末端封止剤として無水フタル酸を該末端アミノ基濃度に対して1.5当量添加後、二軸押出機にて200℃で溶融混練し、末端アミノ基を封止してポリアミド樹脂を合成した(以下、当該ポリアミド樹脂をポリアミド6と表記する)。ただし、滴下時間は2時間、溶融重合においてメタキシリレンジアミン滴下終了後の重合温度は277℃とし、反応時間は30分とした。このポリアミド6は、Tg87℃、融点259℃、半結晶化時間は18秒、末端アミノ基濃度25.8μeq/g、末端カルボキシル基濃度75.6μeq/g、数平均分子量は18500であった。また、250℃では、融点付近であるため、MFRが測定できず、270℃のMFRを測定し、270℃におけるMFRは、29.8g/10分であった。得られたポリアミド6単体で未延伸フィルムを作製し、その酸素透過係数を求めたところ酸素透過係数は、0.13cc・mm/(m2・日・atm)(23℃・60%RH)であった。これらの結果を表1に示した。
LLDPEにステアリン酸コバルトをコバルト濃度600ppmとなるよう二軸押出機にて、溶融したLLDPEにサイドフィードにて添加した。さらに得られたLLDPEとステアリン酸コバルトの混合物に、ポリアミド1を、ポリアミド1:ステアリン酸コバルト含有LLDPE1=35:65の重量比で、240℃にて溶融混練し、酸素吸収樹脂ペレットを得た。
溶融混練時の重量比をステアリン酸コバルト含有ポリアミド1:LLDPE=80:20とした以外は、実施例1と同様に酸素吸収多層フィルムを製造した後、三方シール袋を作製して、実施例1と同様の保存試験を実施した。これらの結果を表2に示した。
LLDPEと溶融混練せず、ステアリン酸コバルト含有ポリアミド1のみのフィルムとした以外は、実施例1と同様に酸素吸収多層フィルムを製造した後、三方シール袋を作製して、実施例1と同様の保存試験を実施した。これらの結果を表2に示した。
溶融混練時の重量比をステアリン酸コバルト含有ポリアミド1:LLDPE=10:90とした以外は、実施例1と同様に酸素吸収多層フィルムを製造した後、三方シール袋を作製して、実施例1と同様の保存試験を実施した。これらの結果を表2に示した
メタキシリレンジアミン:セバシン酸:アジピン酸を0.998:0.4:0.6の割合のモル比で使用し、固相重合を行わなかった点以外は実施例5と同様にして、ポリアミド樹脂を合成した(以下、当該ポリアミド樹脂をポリアミド7と表記する)。このポリアミド7は、Tg73℃、融点184℃、半結晶化時間は2000秒以上、末端アミノ基濃度39.1μeq/g、末端カルボキシル基濃度70.2μeq/g、数平均分子量は17800であった。また、240℃におけるMFRは51.0g/10分であった。また、得られたポリアミド7単体で未延伸フィルムを作製し、その酸素透過係数を求めたところ、0.34cc・mm/(m2・日・atm)(23℃・60%RH)であった。これらの結果を表1に示した。
メタキシリレンジアミンとアジピン酸を0.999:1の割合のモル比で使用し、固相重合の重合時間を2時間とした以外は実施例5と同様にして、ポリアミド樹脂を合成した(以下、当該ポリアミド樹脂をポリアミド8と表記する)。このポリアミド8は、Tg78℃、融点237℃、半結晶化時間は25秒、末端アミノ基濃度34.8μeq/g、末端カルボキシル基濃度58.6μeq/g、数平均分子量は21800であった。また、240℃では、融点付近であるため、MFRが測定できず、260℃のMFRを測定し、260℃におけるMFRは、18.9g/10分であった。得られたポリアミド8単体で未延伸フィルムを作製し、その酸素透過係数を求めたところ酸素透過係数は、0.09cc・mm/(m2・日・atm)(23℃・60%RH)であった。これらの結果を表1に示した。
実施例1で得た酸素吸収多層フィルムを用い、このフィルムを、中間層側を内面にして側面フィルム2枚と底面フィルム1枚の自立性袋(130×175×35mm)に加工したところ、袋加工性は良好であった。その袋に、40袋/分の速度で、高速自動充填にて、大根と酢酸を含有した溶液と共に計200g充填したところ、袋開口性が良好で、ヒートシールも問題なく行なえた。充填、密封した袋、100個を90℃・30分のボイル処理を行い、23℃下にて保存し、1ヶ月後の大根の風味、袋内酸素濃度及び自立袋の外観を調査した。大根は袋外部から視認でき、大根の風味、色調は良好に保持されており、袋の外観に異常はなく、袋内酸素濃度は0.1%以下であった。
実施例1で得られた酸素吸収樹脂組成物を酸素吸収層とし、シーラント層および中間層をLLDPEとした、2種3層フィルム2(厚み;10μm/20μm/40μm)を、幅800mmで、80m/分で、中間層面をコロナ放電処理して、作製した。得られたフィルムの外観は2種3層フィルム1と比較すると若干低下しており、HAZEは30%であった。コロナ処理面側にウレタン系ドライラミネート用接着剤(製品名;東洋モートン(株)製「AD817/CAT−RT86L−60」)を用いて、アルミナ蒸着PETフィルム(製品名;凸版印刷(株)製「GL−ARH−F」)/接着剤(3)/ナイロン(製品名;東洋紡績(株)製「N1202」、15)/接着剤(3)/LLDPE(40)/酸素吸収樹脂組成物(20)/LLDPE(10)の酸素吸収多層体からなる酸素吸収多層フィルムを得た。尚、括弧内の数字は各層の厚さ(単位:μm)を意味する。次いで、実施例11と同様にして大根と酢酸を含有した溶液と共に計200g充填したところ、ヒートシールも問題なく行なえた。そのまま、充填した袋を90℃・30分のボイル処理を行い、23℃下にて保存し、1ヶ月後の大根の風味、袋内酸素濃度及び自立袋の外観を調査した。大根の風味、色調は良好に維持されており、袋内酸素濃度は0.1%以下であったが、袋の外観が若干低下していた。
実施例1と同様にして2種3層フィルム1を作製し、これを用いて低密度ポリエチレン(製品名;三井化学(株)製「ミラソン18SP」)による押し出しラミネートにて、晒クラフト紙(坪量340g/m2)/ウレタン系ドライラミネート用接着剤(製品名;東洋モートン(株)製「AD817/CAT−RT86L−60」、3)/アルミナ蒸着PETフィルム(製品名;凸版印刷(株)製「GL−ARH−F」、12)/ウレタン系アンカーコート剤(東洋モートン(株)製「EL−557A/B」、0.5)/低密度ポリエチレン(20)/LLDPE(10)/酸素吸収樹脂組成物(20)/LLDPE(10)の酸素吸収多層紙基材を得た。この基材を、1リットル用のゲーベルトップ型の紙容器に成形した。容器の成形性は良好であった。この紙容器に、麦焼酎を充填し、密封後、23℃下にて保存した。1ヶ月後の風味及び紙容器内の酸素濃度は、0.1%以下であり、麦焼酎の風味は良好に保持されていた。
LLDPEに代えてエチレン−プロピレンブロック共重合体(製品名;日本ポリプロ(株)製「ノバテック FG3DC」、230℃のMFR9.5g/10分、240℃のMFR10.6g/10分、以下PPと表記する)を使用した以外は実施例1と同様にして酸素吸収樹脂ペレットを得た。次いで、該酸素吸収樹脂ペレットをコア層とし、シーラント層及び中間層をLLDPEに代えてPPとした以外は実施例1と同様にして、2種3層フィルム3(厚み;15μm/30μm/15μm)を作製した。得られたフィルムのHAZEは66%であった。コロナ処理面側にウレタン系ドライラミネート用接着剤(製品名;東洋モートン(株)製「AD817/CAT−RT86L−60」)を用いて、アルミナ蒸着PET(製品名;凸版印刷(株)製「GL−ARH−F」、12)/接着剤(3)/ナイロン(製品名;東洋紡績(株)製「N1202」、15)/接着剤(3)/PP(15)/酸素吸収樹脂組成物(30)/PP(15)の酸素吸収多層フィルムを得た。本酸素吸収多層フィルムを用いて、10×20cmの三方シール袋を作製し、その一部に直径2mmの円状の通蒸口を設け、その通蒸口をラベルシールにて周辺を仮着した。その袋に、ニンジン、肉を含んだビーフシチューを充填し、密封後、124℃、30分のレトルト調理、加熱殺菌した後、23℃下にて保存した。袋内部のビーフシチューを視認することができた。1ヶ月後、袋をそのまま電子レンジにて約4分加熱し、約3分後には、袋が膨張し、仮着したラベルシール部が剥がれ、通蒸口から蒸気が出ることを確認した。調理終了後、ビーフシチューの風味、ニンジンの色調を調査した所、ニンジンの外観は、良好に保持され、ビーフシチューの風味は良好であった。
平均粒径20μmの鉄粉と塩化カルシウムを100:1の割合で混合し、LLDPEと30:70の重量比で混練して、鉄粉系酸素吸収樹脂組成物Aを得た。鉄粉系酸素吸収樹脂組成物Aをコア層とし、実施例1と同様に2種3層フィルムを作製しようとしたが、フィルム表面に鉄粉の凹凸が発生し、フィルムが得られなかった。そのため、厚さ40μmのLLDPEに酸素吸収層として、鉄粉系酸素吸収樹脂組成物Aを厚さ20μmで押出ラミネートし、酸素吸収層面をコロナ放電処理したラミネートフィルムを得た。このラミネートフィルムを実施例13同様に晒クラフト紙と積層し、晒クラフト紙(坪量340g/m2)/ウレタン系ドライラミネート用接着剤(製品名;東洋モートン(株)製「AD817/CAT−RT86L−60」、3)/アルミナ蒸着PETフィルム(製品名;凸版印刷(株)製「GL−ARH−F」、12)/ウレタン系アンカーコート剤(東洋モートン(株)製「EL−557A/B」、0.5)/低密度ポリエチレン(製品名;三井化学(株)製「ミラソン18SP」、20)/鉄粉系酸素吸収樹脂組成物A(20)/LLDPE(40)の酸素吸収多層紙基材からなるゲーベルトップ型紙容器を作製しようとしたが、厚みが厚く、紙容器の角を作製することが困難であった。容器作製速度を落とし、不良品を排除してようやく容器得た。以下、実施例13と同様に、麦焼酎の保存試験を行ったが、開封時アルデヒド臭が発生しており、風味は著しく低下した。
LLDPEに代えてPPを使用した以外は比較例6と同様にして、鉄粉系酸素吸収樹脂組成物Bを得た。また同じく、LLDPEに代えてPPを使用した以外は比較例6と同様にして、鉄粉系酸素吸収樹脂組成物B(20)/PP(40)のラミネートフィルムを作製後、酸素吸収層面をコロナ放電処理した。以下実施例14と同様にして、アルミナ蒸着PET(製品名;凸版印刷(株)製「GL−ARH−F」、12)/接着剤(3)/ナイロン(製品名;東洋紡績(株)製「N1202」、15)/接着剤(3)/鉄粉系酸素吸収樹脂組成物B(20)/PP(40)の酸素吸収多層フィルムを得た。得られた酸素吸収多層フィルムを用いて実施例14と同様の試験をした結果、ビーフシチューの風味は良好に保持されていたが、内容物は視認できず、電子レンジ加熱時に、表面に気泡状のムラが発生した。
Claims (6)
- ポリオレフィン樹脂からなるシーラント層、ポリオレフィン樹脂、遷移金属触媒及びポリアミド樹脂を含有する酸素吸収層、ポリオレフィン樹脂からなる中間層並びにガスバリア性物質からなるガスバリア層の少なくとも4層がこの順に積層されてなる酸素吸収多層体であって、該ポリアミド樹脂が、芳香族ジアミンとジカルボン酸との重縮合によって得られる末端アミノ基濃度が30μeq/g以下のポリアミド樹脂であり、且つ該酸素吸収層中の該遷移金属触媒と該ポリアミド樹脂の合計含有量が酸素吸収樹脂層の総量に対して15〜60重量%であることを特徴とする酸素吸収多層体。
- 上記ジカルボン酸に、アジピン酸、セバシン酸、イソフタル酸又はこれらの混合物を用いることを特徴とする請求項1記載の酸素吸収多層体。
- 上記芳香族ジアミンに、パラキシリレンジアミン、メタキシリレンジアミン又はこれらの混合物を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の酸素吸収多層体。
- 上記遷移金属触媒がステアリン酸コバルトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の酸素吸収多層体。
- 上記ポリアミド樹脂を得る際のジカルボン酸のモル比を、セバシン酸:アジピン酸=0.3〜0.7:0.7〜0.3とすることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の酸素吸収多層体。
- 上記ポリアミド樹脂を得る際のジカルボン酸のモル比を、アジピン酸:イソフタル酸=0.7〜0.97:0.3〜0.03とすることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の酸素吸収多層体。
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