JP2010184085A - 車両用シートパッド - Google Patents
車両用シートパッド Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010184085A JP2010184085A JP2009031680A JP2009031680A JP2010184085A JP 2010184085 A JP2010184085 A JP 2010184085A JP 2009031680 A JP2009031680 A JP 2009031680A JP 2009031680 A JP2009031680 A JP 2009031680A JP 2010184085 A JP2010184085 A JP 2010184085A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle seat
- ridges
- pad
- seat pad
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000006260 foam Substances 0.000 claims description 4
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 2
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 2
- 210000000689 upper leg Anatomy 0.000 abstract description 24
- 210000001217 buttock Anatomy 0.000 abstract description 5
- 238000010097 foam moulding Methods 0.000 abstract description 4
- 238000005192 partition Methods 0.000 abstract description 2
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 13
- JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N Ethyl urethane Chemical compound CCOC(N)=O JOYRKODLDBILNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 239000011550 stock solution Substances 0.000 description 5
- 206010016322 Feeling abnormal Diseases 0.000 description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 description 4
- 238000000638 solvent extraction Methods 0.000 description 4
- 229920005830 Polyurethane Foam Polymers 0.000 description 3
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 3
- 239000011496 polyurethane foam Substances 0.000 description 3
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 3
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 2
- 230000014759 maintenance of location Effects 0.000 description 2
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 2
- 238000007493 shaping process Methods 0.000 description 2
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 1
- 230000006835 compression Effects 0.000 description 1
- 238000007906 compression Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 239000012948 isocyanate Substances 0.000 description 1
- 150000002513 isocyanates Chemical class 0.000 description 1
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 1
- 229920005862 polyol Polymers 0.000 description 1
- 150000003077 polyols Chemical class 0.000 description 1
- 229920002635 polyurethane Polymers 0.000 description 1
- 239000004814 polyurethane Substances 0.000 description 1
- 230000035807 sensation Effects 0.000 description 1
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 1
- -1 urethane compound Chemical class 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
- Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
Abstract
【課題】表面のソフト感に優れ、しかも乗員の横ずれに対する支持特性も良好で、一体的に発泡成形により製造することができる車両用シートパッドを提供する。
【解決手段】車両用シートパッド1の腿下部2と尻下部3の上面に多数の丸穴8を設けるとともに、それらの丸穴8同士の間を仕切る多数の凸条9を設けており、それらの凸条9はその中心線CLを繋ぐと六角形をなすように互いに繋がって延在している。凸部9の高さ即ち丸孔8の深さは5〜20mm特に10〜15mm、丸穴8の内径は10〜40mm特に15〜30mm、隣り合う丸穴8同士の間の最も小さい凸条9の厚さは2〜20mm特に4〜10mmが好ましい。1個の丸孔8の開口面積は100〜900mm2特に400〜700mm2であることが好ましい。
【選択図】図2
【解決手段】車両用シートパッド1の腿下部2と尻下部3の上面に多数の丸穴8を設けるとともに、それらの丸穴8同士の間を仕切る多数の凸条9を設けており、それらの凸条9はその中心線CLを繋ぐと六角形をなすように互いに繋がって延在している。凸部9の高さ即ち丸孔8の深さは5〜20mm特に10〜15mm、丸穴8の内径は10〜40mm特に15〜30mm、隣り合う丸穴8同士の間の最も小さい凸条9の厚さは2〜20mm特に4〜10mmが好ましい。1個の丸孔8の開口面積は100〜900mm2特に400〜700mm2であることが好ましい。
【選択図】図2
Description
本発明は車両用シートパッドに係り、特に乗員当接面にソフト感を持たせた車両用シートパッドに関する。
従来、自動車等のシートに取り付けられるシートパッドは、金型に、ポリオール成分配合液とイソシアネート成分とを混合してなるウレタン配合原液を注入して発泡成形することにより製造されている。
車両用シートパッドのうち、乗員の尻部や背中が直接に当る腿下部や尻下部は、搭乗者の体重が多くかかり、この部分の材質は座り心地や乗り心地と密接な関係がある。
そこで、座り心地に最も影響の大きい座面を高密度部とし、その他の部位を低密度部とするなどの改良を加えた車両用シートクッションパッドが種々提案されている。
例えば、スラブウレタンフォームをパッド本体に貼り合わせた車両用シートパッドが多く用いられている(特許文献1参照)。しかしながら、スラブ貼り付けにコストがかかる。
また、シートバックパッドの座面に、ウレタンフォームの硬度を変更せずにストロークを増すための凹溝を設ける技術も知られている(特許文献2,3参照)。しかしながら、これらの技術では凹溝が、前後左右方向に直行している壁部のみで構成されているため、乗車中に横ずれ感が生じる。
さらに、ポリウレタンフォーム製シートパッドの尻下部の表面に、50mmの間隔で縦横に深さ5mmのスリットを設けることにより、表面のソフト感を向上させる技術も知られている(特許文献4参照)。しかしながら、この技術では直径50mmの負荷子をパッド表面に押し当てて硬さを測定して表面がソフトになると判断しているため、乗員の尻や腿などが当接する時には上記のスリットがソフト感の感取に殆ど寄与せず、ソフト感が十分には向上しない。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、表面のソフト感に優れ、しかも乗車中の乗員の横ずれを抑える特性が良好な車両用シートパッドを、一体的に発泡成形により製造することができるようにすることを目的とする。
請求項1の車両用シートパッドは、樹脂発泡成形体よりなる車両用シートパッドにおいて、乗員当接面又はそれと反対側の裏面の少なくとも一部の領域に複数の凹穴を設け、それら複数の凹穴同士の間を仕切る複数の凸条を、それらの凸条の中心線が六角形をなすように繋いで延在させたことを特徴とするものである。
請求項2の車両用シートパッドは、請求項1において、各凹穴が丸穴であることを特徴とするものである。
請求項3の車両用シートパッドは、請求項1において、各凹穴が六角穴であることを特徴とするものである。
請求項4の車両用シートパッドは、請求項1から3までの何れか1項において、各凸条の基端および先端の少なくとも一方の角縁を丸めたことを特徴とするものである。
本発明の車両用シートパッドでは、乗員当接面又はそれと反対側の裏面の少なくとも一部の領域に複数の凹穴を設け、それら複数の凹穴同士の間を仕切る複数の凸条を、それらの凸条の中心線が六角形をなすように相互に繋いで延在させている。この凸条を設けたことにより、乗員がこの乗員当接面に当接したときに凸条が圧縮変形するようになるので、凹穴を設けなかった場合に比べて乗員当接面のソフト感が向上する。凸条が所定以上に圧縮変形すると、凸条の反発力が増大し、乗員がしっかりと支持されるようになる。
しかも本発明の車両用シートパッドでは、独立した突起ではなく、中心線が六角形をなすように繋がって延在する凸条を設けており、六角形に繋がって延在する凸条はハニカム構造となって、縦横に直行する場合より横方向の動きに強く対抗できるので、乗車中の乗員の横ずれを抑えることができる。
そして六角形に延在する凸条は分岐点で、縦横に直行する場合の四方向より少ない三方向に分岐するため、原料が成形金型内で流れ易いので、成形性が良好である。
そして六角形に延在する凸条は分岐点で、縦横に直行する場合の四方向より少ない三方向に分岐するため、原料が成形金型内で流れ易いので、成形性が良好である。
この各凹穴が丸穴であることにより、六角穴の場合より凸条の分岐部が太くなって横ずれに対する支持感が向上する。
また、この各凹穴が六角穴であることにより、丸穴の場合より凸条の分岐部が細くなってソフト感が向上する。
そして、各凸条の基端および先端の少なくとも一方の角縁を丸めたことにより、それらの角縁での応力集中が緩和されて凸条の耐久性が向上し、またそれらの角縁での金型内の空気の滞留が防止されて金型内での成形性が向上するとともに、それらの角縁での凸条の金型への食い付きが緩和されて金型からの脱型性が向上する。
本発明のシートパッドは、シートクッションパッドであってもよく、シートバックパッドであってもよい。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[凹穴を座面に設けた車両用シートクッションパッド]
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用シートクッションパッドの平面図、図2は、座面の拡大平面図、図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用シートクッションパッドの平面図、図2は、座面の拡大平面図、図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。
この車両用シートクッションパッド1は、全体として一体に発泡成形されたポリウレタンフォームよりなり、腿下部2、尻下部3、サイドサポート部4を有する。
車両用シートクッションパッド1の乗員当接面である座面には、表皮材(図示略)を吊り込むための、前後方向の吊込溝5と横幅方向の吊込溝6とを両者でH字形状を呈するように設けている。この吊込溝5よりも前方で且つ左右の吊込溝6,6の間の部分が腿下部2となっている。また、吊込溝5よりも後方で吊込溝6,6の間が尻下部3となっている。
この車両用シートクッションパッド1の腿下部2の上面に、凹穴としての多数の丸孔8を設けるとともに、それらの丸穴8同士の間を仕切る多数の凸条9を設けており、それらの凸条9はその中心線CLを繋ぐと六角形をなすように互いに繋がって延在している。凸条9の頂面は、丸孔8及び凸条9を設けた領域の周囲の座面と連続面となっている。
図3に示す例では、凸条9は座面と垂直な断面が角形であり、凸条9は基端(下端)から先端(上端)に至るまで幅tが均一となっているが、図4に示すように、凸条9の基端および先端の少なくとも一方の角縁を半径Rで丸めてもよい。
凸条9の高さ即ち丸孔8の深さhは2〜40mm特に5〜20mmとりわけ10〜15mm、丸穴8の内径Dは10〜40mm特に15〜30mm、隣り合う丸穴8同士の間の最も小さい凸条9の厚さtは2〜20mm特に4〜10mmが好ましい。1個の丸孔8の開口面積は50〜1000mm2特に100〜900mm2とりわけ400〜700mm2であることが好ましい。半径Rは2〜5mmであることが好ましい。
各凸条9の頂面の合計の面積は、丸穴8及び凸条9の合計の面積の20〜80%特に20〜50%とりわけ25〜35%程度が好ましい。
この車両用シートクッションパッド1は、密度35〜100kg/m3特に60〜70kg/m3、25%ILD硬度15〜45kgf/200mmφ特に15〜35kgf/200mmφのポリウレタンフォームにて、キャビティ面特にキャビティの底面に丸穴8及び凸条9に対応した形状の凸部及び凹溝を有した発泡成形用の金型を用いて、全体として一体に成形される。
ここで、図2に示すように、凸条9は3方向に延在しているので、キャビティ底面の一部に供給されたウレタン原液は、金型キャビティ面(底部)に設けられた、凸条9を形成するための凹溝内を流れ、そのウレタン原液の流れ方向は約60°蛇行するので、ウレタン原液が凸条間を流れ易く、ひいてはキャビティの隅々まで行き渡り易い。
その後、このポリウレタン成形体に対し表皮材(図示略)が被着されることにより、車両用シートパッドの製品となる。
このように構成された車両用シートクッションパッド1の座面に着座すると、乗員の下半身が座面に接触した当初は凸条9のみが圧縮変形し、乗員はソフトな感触を感取する。その後、身体が沈み込んでゆき凸条9がさらに圧縮変形すると、凸条9の反発力が強くなり、乗員の身体が安定する。しかも凸条9が3方向に延在していると、凸条が2方向に延在しているものに比べ、着座したときの異方性が小さい。
この実施形態では、凸条9が六角形に繋がって延在し、ハニカム構造となっていて、縦横に直行する場合より横方向の動きに強く対抗できるので、乗車中の乗員の横ずれを抑えることができる。そして六角形に延在する凸条9は分岐点で、縦横に直行する場合の四方向より少ない三方向に分岐するため、上述したように原料が成形金型内で流れ易いので、成形性が良好である。
また各凹穴が丸穴8であることにより、後述の六角穴10の場合より凸条9の分岐部が太くなって横ずれに対する支持感が向上する。
なお、丸穴8の内径D、凸条9の高さh及び幅tが上記範囲であると、着座したときに丸穴8や凸条9が人体に感取されにくく、触感が良い。また、凸条9が基端から先端まで均一断面形状であるため、圧縮変形時の応力歪曲線の勾配がなだらかとなり、着座感が良好である。
各凸条9の基端および先端の少なくとも一方の角を丸めると、それらの角での応力集中が緩和されて凸条の耐久性が向上するとともに、それらの角での金型内の空気の滞留が防止されて金型内での成形性が向上し、それらの角での凸条9の、金型への食い付きが緩和されて金型からの脱型性が向上する。
上記実施形態では腿下部2に丸穴8及び凸条9を設けているが、尻下部3にも設けてもよく、腿下部2と尻下部3とのいずれか一方にのみ設けてもよく、さらにサイドサポート部4にも設けてもよく、その場合に腿下部2と尻下部3との間やそれら腿下部2と尻下部3とサイドサポート部4との間で、丸穴8の内径D、凸条9の高さh及び幅tを異ならせてもよい。特にサイドサポート部4では、ホールド感を高めるために丸穴8の内径D及び凸条9の高さhを他の部位よりも小さめにしてもよい。
[凹穴を六角穴にした車両用シートクッションパッド]
凹穴を六角穴にした本発明の他の一実施形態について、図5を参照して説明する。
凹穴を六角穴にした本発明の他の一実施形態について、図5を参照して説明する。
図5に示す実施形態は、正六角形の六角穴10を多数配列するとともに、六角穴10同士の間を仕切る多数の凸条11を設けたものであり、それらの凸条11はその中心線CLを繋ぐと六角形をなすように互いに繋がって延在している。
凸条11の厚さtは2〜20mm特に4〜10mm、六角穴10の対角線長さLは10〜40mm特に15〜30mmが好ましい。1個の六角穴10の開口面積や凸条11の高さ(六角穴10の深さ)、凸条11の頂面の面積割合の好適な範囲、車両用シートパッドの好適な材料などは図1〜図3に示す実施形態と同様である。
図5では六角穴は正六角形であるが、正六角形以外の六角形であってもよい。ただし、対向する辺が平行な六角形が好ましく、正六角形が最も好ましい。
[裏面に凹穴を設けた車両用シートクッションパッド]
図6は、凹穴及び凸条を底面に設けた本発明のさらに他の一実施形態に係る車両用シートクッションパッドの、図3と同様の位置での断面図である。
図6は、凹穴及び凸条を底面に設けた本発明のさらに他の一実施形態に係る車両用シートクッションパッドの、図3と同様の位置での断面図である。
図6に示す実施形態に係る車両用シートクッションパッドにあっては、その車両用シートクッションパッドの裏面(乗員当接面と反対側の裏面)の少なくとも一部に、凹穴としての複数の丸穴8を設けるとともに、それらの丸穴8同士の間を仕切る多数の凸条9を設けており、それらの凸条9は図2に示すものと同様、その中心線CLを繋ぐと六角形をなすように互いに繋がって延在している。
乗員がこの車両用シートクッションパッドの乗員当接面に着座したり寄りかかったりしたときに丸穴8同士の間の凸条9が圧縮変形し、パッドが後退するようにストロークするので、ストローク感が良好である。例えば、この丸穴8を腿下部2の下方の裏面に設けることにより、腿下部2のストローク感が向上する。
しかも、凸条9が六角形に繋がって延在し、ハニカム構造となっていて、縦横に直行する場合より横方向の動きに強く対抗できるので、乗車中の乗員の横ずれを抑えることができる。そして六角形に延在する凸条9は分岐点で、縦横に直行する場合の四方向より少ない三方向に分岐するため、上述したように原料が成形金型内で流れ易いので、成形性が良好である。
なお、この車両用シートクッションパッドの裏面でも、丸穴8及び凸条9に代えて六角穴10及び凸条11を用いてもよい。
[凹穴を座面に設けた車両用シートバックパッド]
本発明は、シートバックパッドの座面または裏面に凹穴を設けてもよい。図7はその一実施形態を示すシートバックパッドの正面図である。この実施形態では、シートバックパッド40の前面の左右両サイドに、上下方向に延在する表皮吊込溝41,41を設け、この表皮吊込溝41,41をつなぐように、左右方向に延在した表皮吊込溝42,43を設けている。
本発明は、シートバックパッドの座面または裏面に凹穴を設けてもよい。図7はその一実施形態を示すシートバックパッドの正面図である。この実施形態では、シートバックパッド40の前面の左右両サイドに、上下方向に延在する表皮吊込溝41,41を設け、この表皮吊込溝41,41をつなぐように、左右方向に延在した表皮吊込溝42,43を設けている。
そして上側の表皮吊込溝42の上側の背中当接領域44のシートバックパッド座面または裏面に、多数の凹穴及び凸条として、上述の丸穴8及び凸条9、または上述の六角穴10及び凸条11を設けており、これによりこの背中当接領域44は、ストローク感が高いものとなるとともに、乗車中の乗員の横ずれを抑えることができるものとなっている。なお、背中当接領域44よりも下側の中間領域45の裏面にも凹穴を設けてもよい。それよりも下側の腰椎当接部46には凹穴を設けず、腰椎支持特性を高めるのが好ましい。
この領域44の下端縁と表皮吊込溝42とは略一致している。この領域44の下端縁とシートの座面との距離は250〜500mm特に300〜400mm程度が好ましい。この領域44の上端縁とシートバックパッド40の上端との距離は100mm以下特に20〜50mm程度が好ましい。
[サイドサポート部にも凹穴を設けた車両用シートバックパッド]
図8は、本発明のさらに他の一実施形態に係る車両用シートバックパッドの正面図であり、この車両用シートバックパッド40は、二点鎖線で囲んだサイドサポート部の上部47、すなわち背中当接領域44の両側の領域についても、多数の凹穴及び凸条として、上述の丸穴8及び及び凸条9、または上述の六角穴10及び凸条11を設けて、ソフト化するとともに乗車中の乗員の横ずれを抑えるようにしてもよい。
図8は、本発明のさらに他の一実施形態に係る車両用シートバックパッドの正面図であり、この車両用シートバックパッド40は、二点鎖線で囲んだサイドサポート部の上部47、すなわち背中当接領域44の両側の領域についても、多数の凹穴及び凸条として、上述の丸穴8及び及び凸条9、または上述の六角穴10及び凸条11を設けて、ソフト化するとともに乗車中の乗員の横ずれを抑えるようにしてもよい。
この場合に、先のシートクッションパッドの場合と同様、背中当接領域44とサイドサポート部の上部47との間で、丸穴8の内径D、凸条9の高さh及び幅tを異ならせてもよい。特にサイドサポート部では、ホールド感を高めるために丸穴8の内径D及び凸条9の高さhを他の部位よりも小さめにしてもよい。
以下、実施例及び比較例について説明する。便宜上まず、比較例1について説明する。
比較例1
密度64kg/m3、25%硬度24kgf/200mmφのポリウレタンフォームよりなるシートパッドを製作した。このシートパッドには丸穴8や六角穴10は設けていない。このシートパッドの座面の荷重−ストローク曲線を求めた。なお、この測定には、直径200mmの負荷子を用い、この負荷子を速度0.8mm/secで座面に押し付け、反力を計測した。結果を図9に示す。凹穴は設けていないので、凸条の体積率は100%である。ここで、「凸条の体積率」とは、凸条を設けた領域の体積(その領域の面積×凸条の高さ)における凸条の体積の占める割合を意味している。
密度64kg/m3、25%硬度24kgf/200mmφのポリウレタンフォームよりなるシートパッドを製作した。このシートパッドには丸穴8や六角穴10は設けていない。このシートパッドの座面の荷重−ストローク曲線を求めた。なお、この測定には、直径200mmの負荷子を用い、この負荷子を速度0.8mm/secで座面に押し付け、反力を計測した。結果を図9に示す。凹穴は設けていないので、凸条の体積率は100%である。ここで、「凸条の体積率」とは、凸条を設けた領域の体積(その領域の面積×凸条の高さ)における凸条の体積の占める割合を意味している。
実施例1
比較例1の成形用金型の腿下部成形面(キャビティ面)に凸部を設けることにより、比較例1と同一のウレタン原液を用い、第1図〜第3図に示す腿下部をソフト化したシートパッドを製造した。丸穴8の直径を12mm、深さを5mm、隣接する丸穴8同士の中心間の距離を19mmとした。凸条9の体積率は70%である。この腿下部に、上記比較例1と同様に負荷子を押し当てて、荷重−ストローク曲線を求めた。結果を図9に示す。
比較例1の成形用金型の腿下部成形面(キャビティ面)に凸部を設けることにより、比較例1と同一のウレタン原液を用い、第1図〜第3図に示す腿下部をソフト化したシートパッドを製造した。丸穴8の直径を12mm、深さを5mm、隣接する丸穴8同士の中心間の距離を19mmとした。凸条9の体積率は70%である。この腿下部に、上記比較例1と同様に負荷子を押し当てて、荷重−ストローク曲線を求めた。結果を図9に示す。
実施例2
実施例1において、丸穴8の直径を19mm、深さを5mm、隣接する丸穴8同士の中心間の距離を26mmとした。凸条13の体積率は50%である。その他は実施例1と同様にしてシートパッドを製造した。
実施例1において、丸穴8の直径を19mm、深さを5mm、隣接する丸穴8同士の中心間の距離を26mmとした。凸条13の体積率は50%である。その他は実施例1と同様にしてシートパッドを製造した。
実施例3
実施例1において、丸穴8の直径を24mm、深さを5mm、隣接する丸穴8同士の中心間の距離を30mmとした。凸条13の体積率は40%である。その他は実施例1と同様にしてシートパッドを製造した。
実施例1において、丸穴8の直径を24mm、深さを5mm、隣接する丸穴8同士の中心間の距離を30mmとした。凸条13の体積率は40%である。その他は実施例1と同様にしてシートパッドを製造した。
実施例4
実施例1において、丸穴8の直径を28mm、深さを5mm、隣接する丸穴8同士の中心間の距離を32mmとした。凸条13の体積率は25%である。その他は実施例1と同様にしてシートパッドを製造した。
実施例1において、丸穴8の直径を28mm、深さを5mm、隣接する丸穴8同士の中心間の距離を32mmとした。凸条13の体積率は25%である。その他は実施例1と同様にしてシートパッドを製造した。
これらの実施例1〜4のシートパッドの右腿下部に、上記比較例1と同様に負荷子を押し当てて、荷重−ストローク曲線を求めた。結果を図9に示す。
[考察]
図9に示す通り、実施例1〜4のシートパッドの右腿下部は、比較例1に比べて表面のソフト感及び身体支承性に優れることが認められた。また、凸条の体積率が小さくなるほどソフトになることも認められた。
図9に示す通り、実施例1〜4のシートパッドの右腿下部は、比較例1に比べて表面のソフト感及び身体支承性に優れることが認められた。また、凸条の体積率が小さくなるほどソフトになることも認められた。
なお、各シートパッドの腿下部について50℃、湿度95%の恒湿恒温槽中で22時間50%圧縮した後の残留歪を測定し、結果を図10に示す。体積率の増加につれて圧縮残留歪は減少しており、ソフト感と残留歪とを考慮すると体積率は40%〜70%が好ましい。
また、実施例2において凸条の基端側及び先端側の角縁にR=3.5mmのR付けを施した(角縁を丸めた)ところ、図11に示すように、圧縮残留歪は19.8%から18.8%に低下することが認められた。
さらに、各シートパッドの腿下部について、気温30℃、相対湿度80%の環境下で、68kgfの尻型負荷子により、周波数4.6Hz、加速度0.7Gで50万回繰返し振動を加える加振耐久試験を行ったところ、図12に示すように、時間経過に伴う腿下部の落ち込み量は比較例1と実施例2とでほぼ同等であった。
さらに実施例2においてh=10mmとした実施例5と、実施例2とほぼ同等のL=20mmの六角穴10を持つとともに凸条11の高さh=10mmの図5に示す実施形態のシートパッドとした実施例6とを追加して、その座面の荷重−ストローク曲線を求めた。なお、この測定には、直径200mmの負荷子を用い、この負荷子を速度0.8mm/secで座面に押し付け、反力を計測した。結果を図13に示す。
[考察]
例えば腿下荷重10.5kgが加わると想定した初期着座時について図中破線で囲ったA部に示すように、比較例1と比べて実施例2,5,6は、初期着座時のストローク感を出すことができる。
例えば腿下荷重10.5kgが加わると想定した初期着座時について図中破線で囲ったA部に示すように、比較例1と比べて実施例2,5,6は、初期着座時のストローク感を出すことができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができるものである。
1 車両用シートクッションパッド
2 腿下部
3 尻下部
8 丸穴
9 凸条
10 六角穴
11 凸条
40 車両用シートバックパッド
2 腿下部
3 尻下部
8 丸穴
9 凸条
10 六角穴
11 凸条
40 車両用シートバックパッド
Claims (4)
- 樹脂発泡成形体よりなる車両用シートパッドにおいて、
乗員当接面又はそれと反対側の裏面の少なくとも一部の領域に複数の凹穴を設け、それら複数の凹穴同士の間を仕切る複数の凸条を、それらの凸条の中心線が六角形をなすように繋いで延在させたことを特徴とする車両用シートパッド。 - 請求項1において、各凹穴は丸穴であることを特徴とする車両用シートパッド。
- 請求項1において、各凹穴は六角穴であることを特徴とする車両用シートパッド。
- 請求項1から3までの何れか1項において、各凸条の基端および先端の少なくとも一方の角縁を丸めたことを特徴とする車両用シートパッド。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2009031680A JP2010184085A (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 車両用シートパッド |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2009031680A JP2010184085A (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 車両用シートパッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2010184085A true JP2010184085A (ja) | 2010-08-26 |
Family
ID=42765095
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2009031680A Pending JP2010184085A (ja) | 2009-02-13 | 2009-02-13 | 車両用シートパッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2010184085A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017056879A (ja) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 株式会社ブリヂストン | 車両用シートパッド |
| JP2019010606A (ja) * | 2017-06-29 | 2019-01-24 | パイオニア株式会社 | 振動子ホルダー、振動ユニット、及び振動ユニット付き座席 |
| CN111204266A (zh) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 丰田纺织株式会社 | 用于车辆座椅的珠粒泡沫模制构件和用于车辆座椅的座垫构件 |
| CN113165562A (zh) * | 2018-12-14 | 2021-07-23 | 株式会社普利司通 | 车辆用座垫 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001514912A (ja) * | 1996-02-14 | 2001-09-18 | テックソース,エルシー | 屈曲柱(コラム)を持つゼラチン状クッションについて |
| JP2008537500A (ja) * | 2005-03-30 | 2008-09-18 | ウッドブリッジ・フォーム・コーポレイション | 発泡シート部材、これを生産するためのモールドおよびモールドを製造するための方法 |
| WO2009014151A1 (ja) * | 2007-07-23 | 2009-01-29 | Bridgestone Corporation | 車両用シートパッド及び車両用シート |
-
2009
- 2009-02-13 JP JP2009031680A patent/JP2010184085A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001514912A (ja) * | 1996-02-14 | 2001-09-18 | テックソース,エルシー | 屈曲柱(コラム)を持つゼラチン状クッションについて |
| JP2008537500A (ja) * | 2005-03-30 | 2008-09-18 | ウッドブリッジ・フォーム・コーポレイション | 発泡シート部材、これを生産するためのモールドおよびモールドを製造するための方法 |
| WO2009014151A1 (ja) * | 2007-07-23 | 2009-01-29 | Bridgestone Corporation | 車両用シートパッド及び車両用シート |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017056879A (ja) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 株式会社ブリヂストン | 車両用シートパッド |
| JP2019010606A (ja) * | 2017-06-29 | 2019-01-24 | パイオニア株式会社 | 振動子ホルダー、振動ユニット、及び振動ユニット付き座席 |
| CN111204266A (zh) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 丰田纺织株式会社 | 用于车辆座椅的珠粒泡沫模制构件和用于车辆座椅的座垫构件 |
| JP2020082992A (ja) * | 2018-11-22 | 2020-06-04 | トヨタ紡織株式会社 | 乗物シート用ビーズ発泡成形部材 |
| CN113165562A (zh) * | 2018-12-14 | 2021-07-23 | 株式会社普利司通 | 车辆用座垫 |
| US11634054B2 (en) | 2018-12-14 | 2023-04-25 | Archem Inc. | Vehicle seat pad |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP4293281B1 (ja) | 車両用シートパッド及び車両用シート | |
| JP7054016B2 (ja) | 車両用シートクッション材及び車両用シート | |
| EP3011874B1 (en) | Cushion body | |
| KR101247848B1 (ko) | 폼 시트 부재, 이의 제조를 위한 주형 및 이 주형의 제조방법 | |
| WO2014203890A1 (ja) | シートクッション | |
| JP2009078142A (ja) | 車両用シートパッド及びその製造方法 | |
| JP5955617B2 (ja) | シートクッションパッド | |
| JP2014128359A (ja) | シートクッションパッド | |
| CN104340099A (zh) | 座椅缓冲垫 | |
| JP5242088B2 (ja) | 自動車用座席のクッション | |
| JP2012061092A (ja) | シートクッションパッド及びその製造方法 | |
| JP2010184085A (ja) | 車両用シートパッド | |
| JP6512944B2 (ja) | シート用パッドおよびシート用パッドの製造装置 | |
| JP2014226181A (ja) | シートクッション | |
| JP5326428B2 (ja) | 車両用シート | |
| US11647844B2 (en) | Cushion pad | |
| JP2022123872A (ja) | シートパッド | |
| JP2006035916A (ja) | 車両用シートクッションパッド | |
| JP2010284249A (ja) | シートクッションパッド | |
| JP6046816B2 (ja) | シートクッション | |
| JP5518417B2 (ja) | 車両用シートパッド | |
| JP2010046408A (ja) | 車両用シートパッド | |
| JP5020548B2 (ja) | シートの座部構造 | |
| JP5529560B2 (ja) | シートパッド及びシート | |
| JP2002112856A (ja) | 座圧低減クッションパッド及び座圧低減シート |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20120207 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20130722 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20130730 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20131203 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |