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JP2010053277A - 非水系インクジェットインク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

非水系インクジェットインク及びインクジェット記録方法 Download PDF

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JP2010053277A JP2008221043A JP2008221043A JP2010053277A JP 2010053277 A JP2010053277 A JP 2010053277A JP 2008221043 A JP2008221043 A JP 2008221043A JP 2008221043 A JP2008221043 A JP 2008221043A JP 2010053277 A JP2010053277 A JP 2010053277A
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久人 加藤
Hiroki Kawashima
宏毅 川嶋
Makoto Kaga
誠 加賀
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Abstract

【課題】ポリ塩化ビニルに対する印字適性(耐擦過性、アルコール拭き取り耐性)を有し出射安定性、保存安定性に優れ、臭気の問題が無く使用できるとともに、プリンタのプリント速度高速化のための速乾性にもすぐれた非水系インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】少なくとも顔料、定着樹脂、有機溶剤、及び、オキセタン化合物を含有する副溶剤から成ることを特徴とする非水系インクジェットインク及びインクジェット記録方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規の非水系インクジェットインク及びインクジェット記録方法に関するものである。
近年、インクジェット記録方式は、簡便でかつ安価に画像を作製できるため、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に応用されてきている。
この様なインクジェット記録方式で用いられるインクジェットインクとしては、水を主溶剤とする水性インク、室温では揮発しない不揮発性の溶剤を主とし、実質的に水を含まない油性インク、室温で揮発する溶剤を主とし、実質的に水を含まない非水系インク、室温では固体のインクを加熱溶融して印字するホットメルトインク、印字後、光等の活性光線により硬化する活性光線硬化性インク等、複数のインクジェットインクがあり、用途に応じて使い分けられている。
一方、長期の耐候性が求められる屋外掲示物や曲面を有する物体への密着性が求められる印字物等には、記録媒体としてポリ塩化ビニルやポリエチレンなどのプラスチック製の記録媒体が用いられ、特に広い用途で軟質ポリ塩化ビニル製の記録媒体が使用されている。軟質ポリ塩化ビニルに印刷する方法は多数あるが、版作製の必要がなく、仕上がりまでの時間が短く、少量多品種の生産に適する方法として、インクジェット記録方法がある。
軟質ポリ塩化ビニルに対してインクジェット記録を行う際、用いるインクジェットインクとしては、従来、シクロヘキサノン等を多く含有する非水系インクが用いられており、例えば、シクロヘキサノンを含有したインクジェットインクが開示されている(例えば、特許文献1参照)。このシクロヘキサノンは、軟質ポリ塩化ビニルに対する溶解能が高く、インクジェットインク中の顔料が軟質ポリ塩化ビニル中に入り込むため、良好な耐擦過性、光沢性が得られる。しかし、シクロヘキサノンは第2種有機溶剤の指定を受けており、安全性に問題があるだけでなく、シクロヘキサノンを含有するインクジェットインクを取り扱う際には、局所排気装置が必要となる欠点があった。
これに対し、最近では第2種有機溶剤に非該当である非水系インクが開発、販売されている。例えば、第2種有機溶剤に非該当であるポリアルキレングリコール系溶剤と、ポリ塩化ビニルを溶解する溶媒として、同じく第2種有機溶剤に非該当であるN−メチル−2−ピロリドン、ラクトン系化合物等の非プロトン性複素環式有機溶剤を副溶剤として併用する非水系インクが開示されている(例えば、特許文献2、3、4、5参照)。また、耐擦過性等の画像堅牢性を向上させる目的で、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やアクリルなどの定着樹脂を添加した非水系インクが開示されており、ポリ塩化ビニルシートに最も定着性のよい樹脂は塩化ビニル系樹脂である(例えば、特許文献6、7参照)。これらの構成により、臭気をある程度抑制でき、ポリ塩化ビニルに対する耐擦過性をある程度備えた画像を形成できるインクジェットインクを得ることができてきている。しかしながら、これら塩化ビニルを定着樹脂として含有する非水系インクは、インク保存時にインクが褐色に着色したり、あるいはインクの粘度が上昇し、印字できなくなるなどインクの保存性が悪くることがあるといった課題があることが判明した。またこれらインクジェットインクを長期間にわたり使用した場合、インクジェットヘッドの動作異常を引き起こし、次第に正常な画像形成ができなくなるという課題もあることが判明した。従って、安全性、臭気の問題が無く、ポリ塩化ビニルに印刷した際に十分な適性を有し、長期にわたって安定に使用できる非水系インクジェットインクは、未だ得られていないのが現状である。
特表2002−526631号公報 特開2005−15672号公報 特開2005−60716号公報 特開2007−146005号公報 特開2008−101185号公報 特開2005−23298号公報 特開2005−200469号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製の記録媒体に対する印字適性(耐擦過性、アルコール拭き取り耐性)を有し、インクの安全性、保存性に優れ、臭気の問題が無く、プリント時の出射安定性、乾燥性に優れた非水系インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.少なくとも顔料、定着樹脂、有機溶剤、及び、オキセタン化合物を含有する副溶剤から成ることを特徴とする非水系インクジェットインク。
2.前記定着樹脂が塩化ビニル系樹脂であることを特徴とする前記1に記載の非水系インクジェットインク。
3.前記有機溶剤が下記一般式(1)又は(2)で表される化合物から選ばれる1種類以上の化合物からなる有機溶剤であり、前記副溶剤がオキセタン化合物、またはオキセタン化合物と非プロトン性複素環式極性溶剤の混合物からなる化合物であり、かつ該有機溶剤の含有量が60質量%以上、90質量%以下であり、該副溶剤の含有量が1.5質量%以上、25質量%以下であることを特徴とする前記1または2に記載の非水系インクジェットインク。
Figure 2010053277
〔式中、Rはメチル基、エチル基またはプロピル基を表し、Rはメチル基またはエチル基を表し、OXはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。〕
Figure 2010053277
〔式中、Rはメチル基またはエチル基を表し、Rはメチル基またはエチル基を表し、OXはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。〕

4.前記1〜3のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインクを用いて、記録媒体としてポリ塩化ビニルに記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明により、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製の記録媒体に対する印字適性(耐擦過性、アルコール拭き取り耐性)を有し、インクの安全性、保存性に優れ、臭気の問題が無く、プリント時の出射安定性、乾燥性に優れた非水系インクジェットインクとそれを用いたインクジェット記録方法を提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者らは、上記課題に鑑み非水系インクジェットインク(以下、単にインクジェットインクあるいはインクともいう)について様々な検討を行った結果、少なくとも顔料、定着樹脂および有機溶剤を含有する非水系インクジェットインクにおいて、オキセタン化合物を含有することを特徴とする非水系インクジェットインクにより、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック製の記録媒体に対する印字適性(速乾性、耐擦過性)と長期の印字安定性を両立し、安全性に優れ、臭気の問題が無い非水系インクジェットインクを実現できることを見出した。
以下、本発明の非水系インクジェットインクの構成について、具体的に説明する。
〔オキセタン化合物〕
本発明の非水系インクジェットインクは、オキセタン化合物を含有することを特徴の1つとする。本発明に用いられるオキセタン化合物は、分子内に1以上のオキセタン環を有する化合物であり、エポキシ化合物と共に、活性光線硬化性インクジェットインクに用いられている化合物であり、エポキシ化合物に比べて低臭気であり、安全性にも優れていることも特徴の1つである。
オキセタン環を有する化合物としては、特開2001−220526号、同2001−310937号、同2003−341217号、同2008−75019号公報に紹介されているような、活性光線硬化性インクジェットインクに用いられている公知のあらゆるオキセタン化合物を使用できる。
具体的には、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(OXT−101:東亞合成(株)製)、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン(OXT−211:東亞合成(株)製)、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン(OXT−212:東亞合成(株)製)、3−エチル−3−シクロヘキシロキシメチルオキセタン(OXT−213:東亞合成(株)製)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン(OXT−121:東亞合成(株))、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(OXT−221:東亞合成(株))等を好ましく用いることができる。
本発明に用いられるオキセタン化合物は、比較的低分子量であり、粘度も低く、非水系インクジェットインクの粘度の上昇を抑えられるだけでなく、ポリ塩化ビニルを溶解する溶剤としての役割も果たすことが確認され、ポリ塩化ビニルを溶解する溶剤より低臭気であることから、低臭気で印字適性(速乾性、耐擦過性)に優れた非水系インクジェットインクが得られることが判った。
さらに、定着樹脂の溶解性が高い事も判り、特に、定着樹脂に塩化ビニル系樹脂を用いた際には、塩化ビニル系樹脂の脱塩酸反応によるインク保存性の劣化(顔料分散の不安定化、粘度上昇)を抑制できることが判った。
オキセタン化合物の添加量としては、0.1〜25質量%添加することが好ましく、ポリ塩化ビニルを溶解する溶剤との合計量が1.5〜25質量%にすることが好ましい。
〔定着樹脂〕
次に、本発明に係る定着樹脂について説明する。
本発明のインクジェットインクでは、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製の記録媒体に記録した際の定着性を向上させるために、様々な定着樹脂(以下、単に樹脂ともいう)が添加される。
添加する樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等が挙げられる。
具体的には、ジョンクリル(ジョンソンポリマー社製)、エスレックP(積水化学社製)等のアクリル系樹脂、エリーテル(ユニチカ社製)、バイロン(東洋紡社製)等のポリエステル系樹脂、バイロンUR(東洋紡社製)、NT−ハイラミック(大日精化社製)、クリスボン(大日本インキ化学工業社製)、ニッポラン(日本ポリウレタン社製)等のポリウレタン樹脂、SOLBIN(日信化学工業社製)、ビニブラン(日信化学工業社製)、サランラテックス(旭化成ケミカルズ社製)、スミエリート(住友化学社製)、セキスイPVC(積水化学社製)、UCAR(ダウケミカル社製)等の塩化ビニル系樹脂が挙げられる。
定着樹脂は、印字後に記録媒体に対して顔料などの色材を接着するバインダーの作用をするが、定着樹脂は分子量が大きいほど接着性、耐久性が良くなる。また、分子量が小さいほどインクの粘度が低くなるが、粘度が低い方が印字時のインクの出射に必要なエネルギーが低くなり、インクジェットヘッドに負荷がかからず、安定に出射しやすくなる。したがって数平均分子量で10000以上であると印字後の定着性が十分に発揮され、30000以下であればインクの出射に負荷がかからず好ましい。
特に好ましい定着樹脂は、数平均分子量が10000〜30000の範囲であり、組成としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合物及び塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシアルキルアクリレート共重合物から選ばれる少なくとも1種の樹脂であり、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物と塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物を混合して用いても良く、更にはこれら塩化ビニル−酢酸ビニル共重合物や塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合物などと、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などを混合して用いても良い。
上記の塩化ビニル系樹脂を定着樹脂として含有する非水系インクジェットインクは、インク中に含有する塩化ビニル樹脂が光や熱により脱塩酸反応を起こして分解し、塩酸を発生する。この発生した塩酸によって、インクに含有される顔料の分散安定性が劣化し、その結果、インクの粘度が上昇して正常な画像形成ができなくなったり、インクに含有される塩化ビニル樹脂が分解することにより着色するなど、インクの長期間にわたる保存安定性が劣化するという課題があることが判明した。
一般に、ポリ塩化ビニルおよびその共重合体は、ポリマー単体の場合は150℃以上に加熱されると徐々に脱塩酸反応を起こして分解することが知られているが、室温から100℃未満では強烈な光が当たるなどの特殊な条件以外では分解しにくいことが知られているが、本発明者らが検討を行った結果、室温から100℃未満では起こりにくい脱塩酸反応が、非水系インクジェットインク中に含有されるポリ塩化ビニルおよびその共重合体おいては100℃未満でも比較的容易に脱塩酸反応が起こり、塩酸の発生とポリマーの着色が生じることが判明した。
前述したオキセタン化合物は、この塩酸の発生によるインク保存性の悪化を起こさなくする作用があり、本発明のインクにこれらの定着樹脂を添加することにより、出射安定性と耐擦過性やアルコール拭き取り耐性をバランスよく向上させることができる。
本発明でいうアルコール拭き取り耐性とは、エタノールまたはエタノール・水混合溶媒で画像表面を拭き取った際に画像剥離等の乱れに対する耐性であり、屋外用途のポスター等で、画像表面の汚れをアルコールで拭き取ることに対するユーザーニーズである。
本発明に係る定着樹脂の合成法としては、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法など、特に制約はなく適用することができるが、その中でも、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法とは、ビニル基をもつモノマーのラジカル重合を行う際に用いられる方法の一つで、生成するポリマーが可溶な溶媒にモノマーおよび開始剤を溶解させて、加熱して重合を行う方法である。
溶液重合法により合成された定着樹脂は、比較的高分子量であっても溶解性が高く、インク中により多くの樹脂を含有させることができるため、耐擦過性を向上させることができる。
本発明のインクにおける定着樹脂の含有量は、1〜10質量%であることが好ましい。含有量を1質量%以上とすることで、ポリ塩化ビニルに記録した時の画像耐候性が高められ、10質量%以下とすることでインクジェットヘッドからのインク吐出性が安定しやすくなり、より好ましい含有量の範囲は3〜7質量%の範囲である。
〔有機溶剤〕
本発明のインクジェットインクには、非水系溶媒を含有することができるが、本発明の有機溶剤が好ましい。本発明の有機溶剤は、前記一般式(1)及び(2)で表される化合物群から選ばれる1種類以上からなる有機溶剤である。
前記一般式(1)において、R、Rはそれぞれメチル基、エチル基またはプロピル基を表し、OXはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。
また、前記一般式(2)において、R、Rはそれぞれメチル基またはエチル基を表し、OXはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。
本発明に係る一般式(1)及び(2)で表される具体的な化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート等が挙げられる。
これらの中でも、本発明の有機溶剤の成分として、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート及びプロピレングリコールジアセテートから選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、ポリ塩化ビニルに印字した時のインクの速乾性をより向上させることができる。その中でも、特に好ましい有機溶剤としては、ジエチレングリコールジエチルエーテルとエチレングリコールジアセテートを少なくとも1:1〜10:1の比で含有するものである。
インクジェットインク中の本発明の有機溶剤の含有量は、60質量%以上、90質量%以下であることが好ましく、このような溶媒構成にすることにより、ポリ塩化ビニル印字時の速乾性、出射安定性が良好となるのに加え、インクの臭気をより少ないものとすることができる。
〔副溶剤〕
次に、本発明の副溶剤であるポリ塩化ビニルを溶解する溶剤について説明する。本発明の副溶剤は、オキセタン化合物、またはオキセタン化合物と非プロトン性複素環式極性溶剤の混合物からなる化合物である。副溶剤の役割は、その溶解性の高さから、印字部分の記録媒体の表面を溶解させるものであり、それによってインクジェットインク中の顔料が記録媒体中にいくらか入り込むため、良好な耐擦過性が得られると共に、インク中の定着樹脂を溶解させる働きがある。
このような特性を備えた溶剤として、前述した参考文献2〜5に記載されている非プロトン性極性溶剤が使用できる。非プロトン性極性溶剤とは、水素イオンを生じたり受け取ったりしない溶剤であり、特に、複素環式構造の物が好ましい。
非プロトン性複素環式極性溶剤としては、例えば、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、炭酸プロピレン、γ−ブチロラクトンおよびスルホラン等からなる群より選ばれた少なくとも1種があげられ、特に、γ−ブチロラクトン、2−ピロリドンまたはスルホランが、臭気、安全性の観点からも好ましい。
本発明の副溶剤の含有量は、1.5質量%以上、25質量%以下含有することが好ましく、更に好ましくは3質量%以上、15質量%以下である。副溶剤の含有量が1.5質量%以上であれば、ポリ塩化ビニルに対する耐擦過性が十分となり、また、25質量%以下であれば、長期の使用によりインクジェットヘッドの異常の発生を防止することができる。
〔その他の溶媒〕
本発明のインクジェットインクにおいては、本発明に係る有機溶剤、副溶剤の他に、本発明の目的効果を損なわない範囲で、従来公知の溶媒を含有しても良く、そのような溶媒としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類が挙げられる。
〔顔料〕
次に、本発明に係る顔料について説明する。
本発明の非水系インクジェットインクにおいては、色材として顔料を使用することにより、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製の記録媒体に記録した記録物の耐候性を高めることができる。
本発明において使用できる顔料としては、従来公知のものを特に制限なく使用でき、例えば、不溶性顔料、レーキ顔料等の有機顔料及び、カーボンブラック等の無機顔料を好ましく用いることができる。
不溶性顔料としては、特に限定するものではないが、例えば、アゾ、アゾメチン、メチン、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、キナクリドン、アントラキノン、ペリレン、インジゴ、キノフタロン、イソインドリノン、イソインドリン、アジン、オキサジン、チアジン、ジオキサジン、チアゾール、フタロシアニン、ジケトピロロピロール等が好ましい。
好ましく用いることのできる具体的顔料としては、以下の顔料が挙げられる。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48(Ca)、C.I.ピグメントレッド48(Mn)、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57(Ca)、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド222、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー15:3、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー130、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー213、C.I.ピグメントイエロー214等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー2、C.I.ピグメントブルー3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー22、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
上記の他に、レッド、グリーン、ブルー、中間色が必要とされる場合には以下の顔料を単独あるいは併用して用いることが好ましく、例えば
C.I.Pigment Red209、224、177、194;
C.I.Pigment Orange43;
C.I.Vat Violet3;
C.I.Pigment Violet19、23、37;
C.I.Pigment Green36、7;
C.I.Pigment Blue15:6;
等が用いられる。
また、ブラック用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本発明のインクにおけるこれら顔料の含有量は、2〜10質量%とすることが好ましい。また、画像粒状感を低減するため淡色インクを用いることがあるが、その際は、濃色インクに対して顔料の含有量を1/5〜1/2とすることが好ましい。
本発明に係る顔料は、分散剤及びその他所望する諸目的に応じて必要な添加物と共に分散機により分散して用いることが好ましい。分散機としては、従来公知の分散装置、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。
本発明のインクに使用する顔料分散体の平均粒径は、10nm以上、200nm以下であることが好ましく、50nm以上、150nm以下がより好ましい。平均粒径を10nm以上とすることにより顔料粒子同士の凝集が生じにくくなり、平均粒径を200nm以下とすることによって、長期間にわたり保存した際に顔料が沈降する現象を抑制しやすくなるため、平均粒径を前記の範囲とすることで保存安定性が良好なインクを得られやすくなる。
顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測定機器により求めることができる。また、透過型電子顕微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対して行い、この像をImage−Pro(メディアサイバネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処理を行うことによっても求めることが可能である。
顔料分散剤としては、界面活性剤、高分子分散剤等が用いられるが、高分子分散剤が好ましい。高分子分散剤としては、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系樹脂、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリアリルアミンと遊離のカルボン酸を有するポリエステルとの縮合物または造塩物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
具体的には、ジョンクリル(ジョンソンポリマー社製)、Anti−Terra−U(BYK Chemie社製)、Disperbyk(BYK Chemie社製)、Efka(Efka CHEMICALS社製)、フローレン(共栄社化学社製)、ディスパロン(楠本化成社製)、アジスパー(味の素ファインテクノ社製)、デモール(花王社製)、ホモゲノール、エマルゲン(以上、花王社製)、ソルスパーズ(アビシア社製)、ニッコール(日光ケミカル社製)等が挙げられる。このなかでも、アジスパーPB−821、PB−822(以上味の素ファインテクノ社製)が、本発明の実施形態としてより好ましい。
本発明のインクジェットインクにおける分散剤の含有量は、顔料に対して10〜200質量%であることが好ましい。10質量%以上とすることで顔料分散の安定性が高められ、200質量%以下とすることでインクジェットヘッドからのインク吐出性が安定しやすくなる。
〔その他の添加剤〕
本発明のインクジェットインクでは、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができる。
〔インクジェット記録方法〕
本発明のインクジェットインクを吐出して画像形成を行う際に使用するインクジェットヘッドは、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。又吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)等など何れの吐出方式を用いても構わない。
本発明のインクジェットインクを用いたインクジェット記録方法においては、例えば、インクジェットインクを装填したプリンター等により、デジタル信号に基づきインクジェットヘッドよりインクを吐出し記録媒体に付着させることで、インクジェット記録画像が得られる。記録媒体に付着させたインクを素早く確実に乾燥させるため、記録媒体の表面温度を高めて画像形成する方法が好ましい。
表面温度は、記録媒体の耐久性や、用いるインクの乾燥性に応じて調節するが、好ましくは40〜100℃である。特に、記録媒体としてポリ塩化ビニルを用いる場合、表面温度を高めることにより、記録媒体表面に対するインクの濡れ性が向上するため、表面温度を高めて記録することはより好ましい。
ポリ塩化ビニル製の記録媒体の銘柄によっても濡れ性やインク乾燥性に違いが生じることがあるので、各媒体の特性に応じて表面温度を調節しても良い。
記録媒体の表面温度を高めて記録を行う場合、インクジェット記録装置にヒーターを搭載させることが好ましく、記録媒体の搬送前、もしくは搬送時に加熱を行うことにより、インクジェット記録装置単体で記録媒体の表面温度を調節することが可能である。
〔記録媒体〕
本発明のインクジェット記録方法で用いる記録媒体としては、ポリ塩化ビニルを用いることを特徴とする。ポリ塩化ビニルからなる記録媒体の具体例としては、SOL−371G、SOL−373M、SOL−4701(以上、ビッグテクノス株式会社製)、光沢塩ビ(株式会社システムグラフィ社製)、KSM−VS、KSM−VST、KSM−VT(以上、株式会社きもと製)、J−CAL−HGX、J−CAL−YHG、J−CAL−WWWG(以上、株式会社共ショウ大阪製)、BUS MARK V400 F vinyl、LITEcal V−600F vinyl(以上、Flexcon社製)、FR2(Hanwha社製)LLBAU13713、LLSP20133(以上、桜井株式会社製)、P−370B、P−400M(以上、カンボウプラス株式会社製)、S02P、S12P、S13P、S14P、S22P、S24P、S34P、S27P(以上、Grafityp社製)、P−223RW、P−224RW、P−249ZW、P−284ZC(以上、リンテック株式会社製)、LKG−19、LPA−70、LPE−248、LPM−45、LTG−11、LTG−21(以上、株式会社新星社製)、MPI3023(株式会社トーヨーコーポレーション社製)、ナポレオングロス 光沢塩ビ(株式会社二樹エレクトロニクス社製)、JV−610、Y−114(以上、アイケーシー株式会社製)、NIJ−CAPVC、NIJ−SPVCGT(以上、ニチエ株式会社製)、3101/H12/P4、3104/H12/P4、3104/H12/P4S、9800/H12/P4、3100/H12/R2、3101/H12/R2、3104/H12/R2、1445/H14/P3、1438/One Way Vision(以上、Inetrcoat社製)、JT5129PM、JT5728P、JT5822P、JT5829P、JT5829R、JT5829PM、JT5829RM、JT5929PM(以上、Mactac社製)、MPI1005、MPI1900、MPI2000、MPI2001、MPI2002、MPI3000、MPI3021、MPI3500、MPI3501(以上、Avery社製)、AM−101G、AM−501G(以上、銀一株式会社製)、FR2(ハンファ・ジャパン株式会社製)、AY−15P、AY−60P、AY−80P、DBSP137GGH、DBSP137GGL(以上、株式会社インサイト社製)、SJT−V200F、SJT−V400F−1(以上、平岡織染株式会社製)、SPS−98、SPSM−98、SPSH−98、SVGL−137、SVGS−137、MD3−200、MD3−301M、MD5−100、MD5−101M、MD5−105(以上、Metamark社製)、640M、641G、641M、3105M、3105SG、3162G、3164G、3164M、3164XG、3164XM、3165G、3165SG、3165M、3169M、3451SG、3551G、3551M、3631、3641M、3651G、3651M、3651SG、3951G、3641M(以上、Orafol社製)、SVTL−HQ130(株式会社ラミーコーポレーション製)、SP300 GWF、SPCLEARAD vinyl(以上、Catalina社製)、RM−SJR(菱洋商事株式会社製)、Hi Lucky、New Lucky PVC(以上、LG社製)、SIY−110、SIY−310、SIY−320(以上、積水化学工業株式会社製)、PRINT MI Frontlit、PRINT XL Light weight banner(以上、Endutex社製)、RIJET 100、RIJET 145、RIJET165(以上、Ritrama社製)、NM−SG、NM−SM(日栄化工株式会社製)、LTO3GS(株式会社ルキオ社製)、イージープリント80、パフォーマンスプリント80(以上、ジェットグラフ株式会社製)、DSE 550、DSB 550、DSE 800G、DSE 802/137、V250WG、V300WG、V350WG(以上、Hexis社製)、Digital White 6005PE、6010PE(以上、Multifix社製)等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《非水系インクジェットインクの調製》
〔インク1の調製〕
〈顔料分散体1の調製〉
下記のような配合で、顔料分散体1を作製した。下記有機溶剤中に顔料分散剤を溶解し、顔料を混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを体積率で60%充填した横型ビーズミル(アシザワ社製 システムゼータミニ)を用いて分散して作製した。
・シアン顔料:LIONOL BLUE FG7400G(東洋インキ製造社製)16部
・顔料分散剤:アジスパーPB−822(味の素ファインテテクノ社製)8部
・有機溶剤:ジエチレングリコールジエチルエーテル76部
〔インク1の調製〕
〈樹脂溶液1の調製〉
下記のような配合で、樹脂溶液1を作製した。下記、有機溶剤と副溶剤を混合した後、定着樹脂を混合溶解して作製した。
・有機溶剤:ジエチレングリコールジエチルエーテル69.2部
・有機溶剤:エチレングリコールジアセテート12.0部
・副溶剤:オキセタン化合物OXT−221(東亞合成社製)4.0部
・副溶剤:γ−ブチロラクトン8.0部
・定着樹脂:ビニル樹脂VYHD(ダウケミカルズ社製)6.8部
〈非水系インクジェットインクの調製〉
前記樹脂溶液1の75部を攪拌しながら、前記顔料分散体1の25部を添加、混合し、次いで、0.8μmのフィルターによりろ過して、インク1を得た。
〔インク2〜36の調製〕
顔料の種類、定着樹脂の種類、有機溶剤の種類及び添加量を表1に、副溶剤の種類及び添加量、その他溶媒の種類及び添加量を表2に記載のようになるよう変更した以外は、インク1の調製と同様にして、インク2〜39を調製した。
Figure 2010053277
Figure 2010053277
なお、表1、表2に略称で記載されている各添加剤の詳細は以下の通りである。また、表1、表2に記載の含有量の数値は、質量%である。
〔顔料〕
C顔料:LIONOL BLUE FG7400G(東洋インキ製造社製)
K顔料:カーボンブラック#44(三菱化学社製)
M顔料:Cromophtal Pink PT(チバ・ジャパン(株)社製)
Y顔料:YELLOW PIGMENT E4GN(ランクセス社製)
〔定着樹脂〕
VYHD:塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合物VYHD(ダウケミカルズ社製)
VMCA:塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合物VMCA(ダウケミカルズ社製)
sC5R:塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合物ソルバインC5R(日信化学社製)
アクリル:パラロイドB−60(ローム&ハース社製)
〔有機溶剤〕
DEGDEE:ジエチレングリコールジエチルエーテル
DEGPME:ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル
DPGDME:ジプロピレングリコールジメチルエーテル
EGDAc:エチレングリコールジアセテート
PGDAc:プロピレングリコールジアセテート
〔副溶剤〕
オキセタン化合物
OXT221:アロンオキセタンOXT−221(東亞合成社製)
OXT101:アロンオキセタンOXT−101(東亞合成社製)
OXT211:アロンオキセタンOXT−211(東亞合成社製)
OXT212:アロンオキセタンOXT−212(東亞合成社製)
OXT213:アロンオキセタンOXT−213(東亞合成社製)
非プロトン性有機溶剤
γBL:γ−ブチロラクトン
2PD:2−ピロリドン
SN:スルホラン
NMP:N−メチルピロリドン
〔その他溶媒〕
EGBEAc:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
TEGDME:テトラエチレングリコールジメチルエーテル
《非水系インクジェットインクの評価》
上記調製した各インクについて、下記の方法に従って耐臭気性と保存安定性の評価を行った。
〈耐臭気性の評価〉
インク1〜36を、それぞれ500mlのポリエチレン瓶に約半分まで入れ、被験者10人による臭覚評価を行い、ほぼ無臭と判定した場合を5点、非常に不快な臭気と判定した場合を1点として5段階で点数をつけ、下記の基準に従って耐臭気性を評価した。
◎:被験者10人の平均点は、4.0点以上である
○:被験者10人の平均点は、3.0点以上、4.0点未満である
△:被験者10人の平均点は、2.0点以上、3.0点未満である
×:被験者10人の平均点は2.0点未満である。
〈インク保存安定性の評価〉
インク1〜36を、それぞれ200mlのガラス瓶に入れ、密封して70℃の暗所に3週間保存した。保存前後のそれぞれのインク200mlを、47mmφの1.0μメンブランフィルターで減圧濾過し、濾過に要した時間を測定して保存後の濾過時間上昇率を求め、下記の基準に従ってインク保存安定性を評価した。
◎:インク保存前後での濾過時間の上昇率が、110%未満
○:インク保存前後での濾過時間の上昇率が、110%以上、130%未満
△:インク保存前後での濾過時間の上昇率が、130%以上、150%未満
×:インク保存前後での濾過時間の上昇率が、150%以上
《インクの出射性評価》
上記調製した各インクについて、下記の方法に従って出射性の評価を行った。
〈出射性の評価〉
ノズル口径28μm、駆動周波数15kHz、ノズル数512、最小液適量14pl、ノズル密度180dpi(なお、dpiは2.54cm当たりのドット数を表す)であるピエゾ型ヘッド、および特開2002−363469号公報の図2に記載のストロボ発光方式のインク飛翔観察装置を用いて、吐出周期と発光周期を同期させCCDカメラにより、各インクの飛翔状態をモニターし、23℃、55%RHの環境における出射性を、下記基準に従って評価した。
◎:インク液滴は正常に出射されており、出射を3分間停止後に再開しても、曲がり、欠、速度バラつきなどの異常が生じない
○:インク液滴は正常に出射されており、出射を1分間停止後に再開しても異常は生じないが、出射を3分間停止後に再開した時に、曲がり、速度バラつきが生じるノズルがある
△:インク液滴は正常に出射されているが、出射を1分間停止後に再開した時に、曲がり、速度バラつきが生じるノズルがある
×:インク液滴の正常な射出が困難で、曲がりが生じるノズルがあり、出射を1分間停止後に再開した時、多くのノズルで曲がり、速度バラつきが生じ、欠も発生している
〈ヘッド長期耐久性の評価〉
前記インクジェットヘッドを36個用意し、インク1〜36をそれぞれのヘッドに充填し、その状態で室温保存した。このインクジェットヘッドを週に1回記録装置に組み込んで前記画像形成を6ヶ月間かけて行った。次いで、6ヶ月経過後に形成した画像を評価することにより、インクジェットヘッドの長期耐久性を判定した。△以上の性能を許容レベルとした。
◎:6ヶ月経過後の画像と初期の画像は同一であり、インクジェットヘッドの劣化は生じていない
○:6ヶ月経過後の画像の一部に濃度のばらつきが見られるが、初期の画像とほぼ同一であり、インクジェットヘッドの劣化はほとんど生じていない
△:6ヶ月経過後の画像にわずかな白スジが発生しており、部分的ではあるがインクジェットヘッドの劣化が見られる
×:6ヶ月経過後の画像は白スジが多発しており、インクジェットヘッドが大きく劣化している
《形成画像の評価》
〔画像の形成〕
ノズル口径28μm、駆動周波数15kHz、ノズル数512、最小液適量14pl、ノズル密度180dpiであるピエゾ型ヘッドを搭載し、最大記録密度が1440×1440dpiであるヒーターを搭載したオンデマンド型インクジェットプリンタに各インクを装填した。次いで、各インクを吐出し、ポリ塩化ビニル製の記録媒体であるJT5929PM(Mactac社製)に10cm×10cmのベタ画像を記録した。なお、印字中は、記録媒体を裏面から加温して、画像記録時の記録媒体の表面温度が45℃になるようにヒーター温度を設定した。記録媒体の表面温度は、非接触温度計(IT−530N形(株)堀場製作所社製)を用いて測定した。
〔画像の評価〕
上記方法に従って、インク1〜43より作製した各画像を、下記の方法に従って評価を行った。いずれも△以上の性能を許容レベルとした。
〈速乾性の評価〉
ポリ塩化ビニルに画像を記録した後、ベタ画像を指で擦り、下記の基準に従って速乾性を評価した。
◎:指で擦っても画像が取れなくなる時間は、画像記録直後から3分未満である
○:指で擦っても画像が取れなくなる時間は、画像記録直後から3分以上、4分未満
△:指で擦っても画像が取れなくなる時間は、画像記録直後から4分以上、5分未満
×:指で擦っても画像が取れなくなる時間が、画像記録直後から5分以上かかる
〈耐擦過性の評価〉
ポリ塩化ビニルに記録した画像表面を乾いた木綿で1cm当たり300gの荷重をかけながら擦り、下記基準に従って耐擦過性1を評価した。
◎:61回以上擦っても画像はほとんど変化しない
○:60回擦った段階でわずかに傷が残るが画像濃度にはほとんど影響しない
△:30〜59回擦る間に、画像濃度が低下する
×:30回未満擦る間に、画像濃度が低下する。
〈アルコール拭き取り耐性の評価〉
ポリ塩化ビニルに記録した画像を、エタノールと水の2:1の混合溶液を含ませた木綿で擦り、下記基準に従ってアルコール拭き取り耐性を評価した。
◎:41回以上擦っても画像はほとんど変化しない
○:40回擦った段階でわずかに傷が残るが画像濃度にはほとんど影響しない
△:20〜39回擦る間に、画像濃度が低下する
×:20回未満擦る間に、画像濃度が低下する。
以上により得られた各結果を、表2に示す。
Figure 2010053277
表3に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する構成からなるインクは、比較例に対し、インクの保存性に優れ、インクの耐臭気性、出射の安定性、画像の耐擦過性、アルコール拭き取り耐性の全ての特性に優れていることが分かる。

Claims (4)

  1. 少なくとも顔料、定着樹脂、有機溶剤、及び、オキセタン化合物を含有する副溶剤から成ることを特徴とする非水系インクジェットインク。
  2. 前記定着樹脂が塩化ビニル系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の非水系インクジェットインク。
  3. 前記有機溶剤が下記一般式(1)又は(2)で表される化合物から選ばれる1種類以上の化合物からなる有機溶剤であり、前記副溶剤がオキセタン化合物、またはオキセタン化合物と非プロトン性複素環式極性溶剤の混合物からなる化合物であり、かつ該有機溶剤の含有量が60質量%以上、90質量%以下であり、該副溶剤の含有量が1.5質量%以上、25質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水系インクジェットインク。
    Figure 2010053277
    〔式中、Rはメチル基、エチル基またはプロピル基を表し、Rはメチル基またはエチル基を表し、OXはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。〕
    Figure 2010053277
    〔式中、Rはメチル基またはエチル基を表し、Rはメチル基またはエチル基を表し、OXはオキシエチレン基またはオキシプロピレン基を表す。〕
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系インクジェットインクを用いて、記録媒体としてポリ塩化ビニルに記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
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