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JP2009528274A - 神経因性疼痛の治療法 - Google Patents

神経因性疼痛の治療法 Download PDF

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JP2009528274A
JP2009528274A JP2008552487A JP2008552487A JP2009528274A JP 2009528274 A JP2009528274 A JP 2009528274A JP 2008552487 A JP2008552487 A JP 2008552487A JP 2008552487 A JP2008552487 A JP 2008552487A JP 2009528274 A JP2009528274 A JP 2009528274A
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アール. リンチ,ケヴィン
エル. マクドナルド,ティモシー
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Abstract

例えば神経因性疼痛などの痛みの予防と処置に有用な化合物と方法が、それを必要とする患者に提供される。化合物はS1P受容体活性に検出可能な変化を誘導することができる“SIP調節”剤となり得る。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は2006年1月27日出願の仮出願No. 60/762,589の優先権を主張し、その開示は参照によってその全容が組み込まれる。
[米国政府の権利]
本発明はNational Institutes of Healthによって授与されたGrant No. R01 GM067958において米国政府支援の下で行われた。米国政府は本発明についての一定の権利を有する。
[技術分野]
本発明は、神経因性疼痛の予防と処置に有用な、一つ以上のスフィンゴシン-1-リン酸受容体に活性のあるスフィンゴシン-1-リン酸アナログに関する。
スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は、内皮細胞分化遺伝子(EDG)受容体ファミリーの五つのメンバーの刺激によって様々な細胞応答を引き起こす、リゾリン脂質メディエーターである。EDG受容体はGタンパク質共役受容体(GPCR)であり、刺激によってヘテロ三量体Gタンパク質α(Gα)サブユニットおよびβ‐γ(Gβγ)二量体の活性化を介して二次メッセンジャーシグナルを伝播する。
スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は、血小板凝集、細胞増殖、細胞形態、腫瘍細胞侵入、内皮細胞走化性、内皮細胞in vitro血管形成をもたらすようなものを含む細胞過程を誘導することが示されている。従ってS1P受容体は、例えば創傷治療や腫瘍成長阻害の治療の標的であった。スフィンゴシン-1-リン酸は、一部にはS1P1、S1P2、S1P3、S1P4、S1P5(以前はそれぞれEDG1、EDG5、EDG3、EDG6、EDG8)という名のGタンパク質共役受容体のセットを介して細胞にシグナルを送ると考えられる。これらの受容体は、構造に関係があるリゾホスファチジン酸(LPA)の三つの他の受容体LPA1、LPA2、LPA3(以前はそれぞれEDG2、EDG4、EDG7)と50-55%同一なアミノ酸及びクラスターを共有する。
個々の受容体は組織特異性と応答特異性の両方を兼ね備えるので、S1P受容体は薬剤標的として選択されてきた。一つの受容体に選択的なアゴニストもしくはアンタゴニストの発現は、その受容体を含む組織に細胞応答を局在させ、不要な副作用を制限するので、S1P受容体の組織特異性は望ましい。S1P受容体の応答特異性もまた、他の応答に影響することなく特定の細胞応答を開始したり抑制することができるアゴニストもしくはアンタゴニストの発現を可能にするので、重要である。例えば、S1P受容体の応答特異性は、細胞形態に影響することなく血小板凝集を開始するS1P模倣剤を許容することができる。
本来、疼痛は侵害受容性もしくは神経因性である可能性がある。神経因性疼痛は、その慢性的な性質、明白な直接原因(例えば組織損傷)の欠如、痛覚過敏、もしくはアロディニア(異痛)を特徴とする。痛覚過敏とは、疼痛性刺激に対する過剰反応のことである。アロディニアとは、正常刺激(例として衣類の接触、温風もしくは冷気などを含む)を疼痛と知覚することである。神経因性疼痛は、腕や、より多くは足などの四肢の神経損傷の結果となり得る。引き金となる事象は、例えば交通事故などの外傷や切断(例えば幻肢痛)を含み得る。神経因性疼痛は、例えばビンクリスチンやパクリタキセル(タキソールTM)などの薬物治療の副作用によって起こる可能性があり、あるいは1型糖尿病や2型糖尿病、帯状疱疹、HIV-1感染などの疾病病変の一部として起こる可能性がある。通常は、神経因性疼痛はアスピリンなどの鎮静剤や非ステロイド性抗炎症薬には反応しない。神経因性疼痛の治療はいまだ満たされていない重要な医学的ニーズであり、本発明はこのニーズを扱う。
当該技術分野では、疼痛の予防と処置に有用な化合物と方法が長年にわたって必要とされている。本発明はこうしたニーズを満たすものである。
本発明は、一態様において、疼痛の予防と処置を必要とする被験者における疼痛の予防と処置に有用な化合物と方法を提供する。本方法は、前記被験者に構造式(I)もしくは構造式(II)を持つ化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくはエステルを有効量投与するステップを含む。
Figure 2009528274
式中のR4とR7は独立にCHもしくはCH2、R5はC、CH、もしくはN、R6はCH、CH2、O、SもしくはNR3、R3は水素もしくはアルキル基である。
Xはヒドロキシル基(-OH)、リン酸(-OPO3H2)、ホスホン酸(-CH2PO3H2)、α置換リン酸から選択され、R1は水素、ハロ基、トリフルオロメチル基、(C1-C10)-アルキル基、ハロ置換(C1-C10)アルキル基、ヒドロキシ置換(C1-C10)アルキル基、アルコキシ置換(C1-C10)アルキル基、もしくはシアノ置換(C1-C10)アルキル基から成る群から選択され、R2は(C1-C20)アルキル基、シクロアルキル置換アルキル基、(C2-C20)アルケニル基、(C2-C20)アルキニル基、アリール基、アルキル置換アリール基、アリールアルキル基、アリール置換アリールアルキル基から成る群から選択され、ここでR2基の炭素原子の一つ以上は独立に過酸化物の酸素ではない酸素(non-peroxide oxygen)、硫黄、もしくはNR8で置換することができ、R8は水素、もしくは(C1-C10)アルキル基であり、R2のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基は随意にオキソ基で置換され、nは0、1、2もしくは3であり、破線の丸は1、2、もしくは3個の任意の二重結合をあらわす。
別の態様では、本発明は、哺乳類(例えばヒト)において疼痛の予防と処置のための薬剤を調製するために、構造式(I)、構造式(II)の化合物、またはそれらの薬学的に許容可能な塩を使用することを提供する。
本明細書では以下の略語が使用される。S1P:スフィンゴシン-1-リン酸、GPCR:Gタンパク質共役受容体、SAR:構造活性相関、EDG:内皮細胞分化遺伝子、EAE:実験的自己免疫性脳脊髄炎、NOD:非肥満性糖尿病、TNFα:腫瘍壊死因子α、HDL:高比重リポタンパク質、RT-PCR:逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応。
他に明記しない限り、本明細書で使用される全ての技術用語と科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されているものと同じ意味を持つ。本明細書で記載されたものに類似するもしくは均等な任意の方法と物質が、実践や試験に使用可能であるが、本明細書には好ましい方法と物質を記載する。以下の用語はこの項においてこれに関連する意味を持つ。
冠詞“a”と“an”は、その冠詞の文法的対象の一つあるいは一つ以上(例えば少なくとも一つ)をあらわすように本明細書で使用される。例として、“an element”は一つの要素もしくは一つ以上の要素を意味する。
“病的細胞”という用語は、疾病もしくは障害に罹患した被験者の細胞をあらわし、この病的細胞は疾病もしくは障害に罹患していない被験者と比較して変化した表現型を持つ。細胞もしくは組織が、疾病もしくは障害に罹患していない被験者の同じ細胞もしくは組織と比較して変化した表現型を持つ場合、その細胞もしくは組織は疾病もしくは障害に“罹患”していることになる。
疾病もしくは障害は、その疾病もしくは障害の症状の重篤度、そのような症状を患者が経験する頻度、あるいはその両方が低下した場合、“軽減”したことになる。
化合物の“アナログ”とは、例として構造はもう一方に似ているが必ずしも異性体であるとは限らない化合物のことである(例えば5-フルオロウラシルはチミンのアナログである)。
“細胞”、“細胞系”、“細胞培養”という用語は互換的に使用され得る。“試験”細胞、“試験”組織、“試験”サンプル、もしくは“試験”被験者とは、実験もしくは処置されるもののことである。“対照”細胞、“対照”組織、“対照”サンプル、もしくは“対照”被験者とは、試験細胞、試験組織、試験サンプル、もしくは試験被験者と同じ種類の細胞、組織、サンプル、もしくは被験者である。対照は、例えば試験細胞、試験組織、試験サンプル、もしくは試験被験者が実験されたのとちょうど同じもしくはほぼ同じ時間に実験され得る。また、対照の実験結果は記録されてもよく、その記録された結果は試験細胞、試験組織、試験サンプル、もしくは試験被験者の実験によって得られた結果と比較されてもよい。また、対照は試験群もしくは試験被験者とは別の供給源もしくは他の同様の供給源から得てもよく、試験サンプルは試験が実施される疾病もしくは障害を持つと思われる被験者から得られる。
“pathoindicative”な細胞、組織、もしくはサンプルとは、それらが存在する時、その細胞、組織、もしくはサンプルがその中に局在する(あるいはそこから組織が得られる)動物が疾病もしくは障害に罹患していることの指標となるようなものである。例えば、動物の肺細胞に一つ以上の乳腺細胞があることは、その動物が転移性乳癌に罹患していることを示す。
疾病もしくは障害に罹患していない動物の組織において一つ以上の細胞が存在する場合、組織は細胞を“正常に含む”ことになる。
“検出”という用語とその文法的な変形は、定量化を伴わない種の計測をあらわす。“検出”と“同定”という用語は本明細書では互換的に使用される。“測定”もしくは“計測”という用語とそれらの文法的な変形は、定量化を伴う種の計測をあらわす。“測定”もしくは“計測”という用語は本明細書では互換的に使用される。
“検出可能マーカー”もしくは“レポーター分子”とは、マーカーを持たない同様の化
合物の存在下でマーカーを含む化合物の特異的な検出を可能にする原子もしくは分子のことである。検出可能マーカーもしくはレポーター分子の例としては、例えば放射性同位体、抗原決定基、酵素、ハイブリダイゼーションに利用可能な核酸、発色団、蛍光色素分子、化学発光分子、電気化学的に検出可能な分子、蛍光偏光変化もしくは光散乱変化をもたらす分子を含む。
“疾病”とは、動物がホメオスタシスを維持できない動物の健康状態のことであり、疾病が改善されない場合、動物の健康は悪化し続ける。一方、動物の“障害”とは、動物がホメオスタシスを維持することはできるが、障害のない場合よりも動物の健康状態が好ましくないような健康状態のことである。処置されないままでも、障害は動物の健康状態のさらなる低下を必ずしも引き起こすとは限らない。
“有効量”という用語は、選択された効果を生み出すのに十分な量を意味する。例えば、S1P受容体アンタゴニストの有効量は、S1P受容体の細胞シグナル伝達活性を低下させる量である。
“機能”分子とは、分子が特徴付けられる特性をあらわす形態の分子のことである。例えば、機能酵素とは、酵素が特徴付けられる触媒活性をあらわすもののことである。
“阻害”という用語は、評されている機能を減らすもしくは妨げる化合物の能力をあらわす。好ましくは、阻害は少なくとも10%、より好ましくは少なくとも25%、さらにより好ましくは少なくとも50%、そして最も好ましくは少なくとも75%だけ機能が阻害される。
“教材”という用語は、出版物、記録、図表、もしくは任意の他の表現媒体を含み、本明細書で列挙される様々な疾病もしくは障害の緩和をもたらすキットにおいて、その実用性を伝えるために使用できるようなものである。随意に、あるいは交互に、教材は哺乳類の細胞もしくは組織における疾病もしくは障害を緩和する一つ以上の方法を記載し得る。キットの教材は、例えば活性化合物を含む容器に添付されてもよいし、あるいは活性化合物を含む容器と一緒に輸送されてもよい。あるいは、受取人によって教材と活性化合物が協調的に使用されるという意図を持って、容器とは別々に教材が輸送されてもよい。
“非経口”という用語は、消化管を通さないが、皮下、筋肉内、髄腔内、もしくは静脈内などのその他の経路によることを意味する。
“薬学的に許容可能な担体”という用語は、任意の標準的な薬学的担体(例えばリン酸緩衝生理食塩水、水、および、油/水エマルジョンもしくは水/油エマルジョンなどのエマルジョン、および様々な種類の湿潤剤)を含む。
“精製”とそれに類した用語は、自然環境では通常はその分子もしくは化合物に付随する他の要素を実質的に含まない(少なくとも60%、好ましくは75%、最も好ましくは90%含まない)形態で分子もしくは化合物を分離することに関する。
“サンプル”とは、好ましくは被験者からの生物学的サンプルをあらわし、正常組織サンプル、疾病組織サンプル、バイオプシー、血液、唾液、糞便、精液、涙、尿を含むが限定はされない。サンプルは、目的の細胞、組織もしくは流体を含む、被験者から得られた任意の他の物質の供給源であることも可能である。サンプルは細胞もしくは組織培養から得ることも可能である。
“標準”もしくは“対照”という用語は本明細書では互換的に使用され、比較のために使用されるあるものをあらわす。例えば、標準とは、対照サンプルに投与もしくは付加さ
れ、かつ、試験サンプルで前記化合物を測定する際に結果を比較するために使用される、既知の標準薬剤もしくは化合物である可能性がある。標準とは、サンプルに既知量で加えられ、かつ、目的マーカーが測定される前に精製もしくは抽出手順にサンプルが処理されるか供 される際に、精製率もしくは回収率などを測定するのに有用な、薬剤や化合物などの“内部標準”のこともあらわし得る。
分析、診断、もしくは処置の“被験者”は動物である。そのような動物は哺乳類を含み、ヒトを含むことが好ましい。
“治療”処置とは、病状の兆候を示す被験者に、そうした兆候の縮小もしくは除去を目的として施される処置のことである。
化合物の“治療有効量”とは、化合物が投与される被験者に有益な効果をもたらすのに十分な化合物の量である。
“処置”という用語は、特定の障害もしくは疾患の予防、あるいは特定の障害もしくは疾患に付随する症状の緩和、および/または前記症状の予防もしくは除去を含む。
本明細書で使用する“薬学的に許容可能な担体”という用語は、リン酸緩衝生理食塩水、ヒドロキシプロピルβ-シクロデキストリン(HO-プロピルβシクロデキストリン)、水、油/水エマルジョンもしくは水/油エマルジョンなどのエマルジョン、様々な種類の湿潤剤などの、標準的な薬学的担体の任意のものを含む。この用語は、ヒトを含む動物での使用のために、米国連邦政府の規制当局によって認可された、あるいは米国薬局方に列挙された薬剤の任意のものも含む。
本明細書で使用する“薬学的に許容可能な塩”という用語は、開示された方法の実施のための化合物の生物学的有効性と特性を保持し、かつ生物学的にもしくはその他の点で好ましくないものではない塩をあらわす。多くの場合、開示された方法を実施するための化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基あるいはそれらに類似する基があるおかげで、酸および/または塩基の塩を形成することができる。
開示された方法を実施するための化合物の説明で使用される一般的な化学用語は通常の意味を持つ。例えば“アルキル基”という用語は、単独でもしくは別の置換基の一部として、規定数の炭素原子を持つ直鎖もしくは分岐鎖の脂肪族鎖を意味する。
“ハロ基”もしくは“ハロゲン”という用語は、ブロモ基、クロロ基、フルオロ基、ヨード基を含む。
“ハロアルキル基”という用語は、少なくとも一つのハロゲン置換基(例えばクロロメチル基、フルオロエチル基、もしくはトリフルオロメチル基など)を持つアルキルラジカルをあらわす。
“アルキル基もしくはC1-C10アルキル基”という用語は、1から6の炭素原子を持つ分岐鎖もしくは直鎖アルキル基をあらわす。通常はC1-C10アルキル基は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などを含むがこれらに限定はされない。“低級アルキル基”という用語は、1から約6の炭素原子を含む分岐鎖もしくは直鎖アルキル基をあらわし、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、ネオペンチル基などを含む。
“アルケニル基もしくはC2-C10アルケニル基”という用語は、2から10の炭素原子と少なくとも一つの二重結合を持つオレフィン性不飽和の分岐鎖もしくは直鎖の基をあらわす。そのような基の例としては、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1,3-ブタジエニル基、1-ブテニル基、ヘキセニル基、ペンテニル基などを含むがこれらに限定はされない。
“アルキニル基もしくはC2-C10アルキニル基”という用語は、2から10の炭素原子と少なくとも一つの三重結合を持つ不飽和の分岐鎖もしくは直鎖の基をあらわす。そのような基は1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、1-ペンチニル基を含むがこれらに限定はされない。
“C3-C8シクロアルキル基”という用語は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などをあらわす。
“随意に置換された”という用語は、0から4の置換基との置換をあらわし、置換基はそれぞれ独立に選択される。独立に選択された置換基の各々は他の置換基と同じであっても異なっていてもよい。
本明細書で使用する“アリール基”という用語は、一つもしくは二つの芳香環を持つ単環もしくは二環式のC5-C10炭素環系をあらわし、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、テトラヒドロナフチル基、インダニル基、インデニル基などを含むがこれらに限定はされない。“随意に置換されたアリール基”という用語は0から4の置換基を持つアリール化合物を含み、“置換されたアリール基”という用語は1から4の置換基を持つアリール化合物を含み、ここで置換基は例えばアルキル基、ハロ基もしくはアミノ置換基などの基を含む。
“アリールアルキル基”という用語は、例えばアリール(C1-C8アルキル)など、アルキル基を介して親部分(parent moiety)に結合した任意のアリール基をあらわす。従って、(C5-C6アリール)(C5-C8アルキル)という用語は、C5-C8アルキル基を介して親部分に結合した5もしくは6員環の芳香環をあらわす。
“複素環基”という用語は、1から3のヘテロ原子を含む随意に置換された単環もしくは二環式の炭素環系をあらわし、ヘテロ原子は酸素、硫黄、窒素から成る群から選択される。
本明細書で使用される“ヘテロアリール”という用語は、1から3のヘテロ原子を含む一つもしくは二つの芳香環を持つ随意に置換された単環もしくは二環式の炭素環系をあらわし、ヘテロ原子は酸素、硫黄、窒素から成る群から選択される。ヘテロアリール環の例としては、フリル基、チエニル基、ピリジル基などを含むがこれらに限定はされない。
“二環式”という用語は、不飽和もしくは飽和の安定な7から12員環の架橋もしくは縮合二環式炭素環のいずれかをあらわす。二環式環は任意の炭素原子に結合してもよく、これが安定な構造を提供する。この用語はナフチル基、ジシクロヘキシル基、ジシクロヘキセニル基などを含むがこれらに限定はされない。
“薬剤のEC50”という用語は、スフィンゴシンもしくはS1P受容体の他のリガンドとの結合、および/またはS1P受容体の機能活性(例えばシグナル伝達活性)を含む所定の活性がS1P受容体に対して最大値の50%である薬剤の濃度をあらわす。言い換えれば、それ以上リガンド/アゴニストを加えてもS1P受容体の活性が増加しない量を100%の活性に設定し、加えるリガンド/アゴニストが存在しないアッセイの活性の量を0%と設定すると、EC
50は50%の活性を与える薬剤の濃度である。
“リン酸アナログ”と“ホスホン酸アナログ”という用語は、リン酸とホスホン酸のアナログを含み、ここでリン原子は+5酸化状態にあり、酸素原子のうちの一つ以上が非酸素部分(non-oxygen moiety)で置換されている。例えばリン酸アナログホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニロチオエート、ホスホロアニリデート、ホスホラミデート、ボロノホスフェートなどを含み、例えば水素、NH4、Naなどの関連する対イオンを、こうした対イオンが存在する場合に含む。
開示された方法を実施するための化合物は互変異性型で存在してもよく、個々の単一の互変異性体と混合物の両方を含んでもよい。例えば以下の構造
Figure 2009528274
は、
Figure 2009528274
だけでなく
Figure 2009528274
の構造の混合物をあらわすものと理解される。
16:0、18:0、18:1、20:4、もしくは22:6炭化水素という用語は、分岐鎖もしくは直鎖のアルキル基もしくはアルケニル基をあらわし、一番目の整数は基の中の炭素の総数をあらわし、二番目の整数は基の中の二重結合の数をあらわす。
本明細書で使用される“S1P調節剤”とは、in vivoもしくはin vitroでS1P受容体活性の検出可能な変化(例えば、実施例で説明されたバイオアッセイなどの当該技術分野で既知の所定のアッセイによって測定される、S1P活性の少なくとも10%の増加もしくは減少)を引き起こすことができる化合物もしくは組成物をあらわす。本明細書で使用される“S1P受容体”とは、特定のサブタイプが示されない限り、全てのS1P受容体サブタイプをあらわす(例えば、S1P受容体S1P1、S1P2、S1P3、S1P4、およびS1P5)。
開示された方法を実施するためのS1Pアナログは、一つ以上の不斉中心を分子内に含むことができる。立体化学を指定しない構造は、全ての様々な光学異性体、ならびにそれらのラセミ混合物を包含するものと理解される。
開示された方法は、一つ以上のS1P受容体(特にS1P1、S1P4、および、S1P5受容体型)
に受容体アゴニストとしての活性を持つスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)アナログの使用を含む。開示された方法は、リン酸部分を持つ化合物、ならびにホスホン酸、α置換ホスホン酸(特にα置換がハロゲンとチオリン酸であるもの)などの耐加水分解性のリン酸代理物(surrogate)を持つ化合物も含む。
一実施形態では、S1P受容体アゴニストは構造式(IIA)の一般構造を持つか、あるいはその薬学的に許容可能な塩である。
Figure 2009528274
ここで式中のnは0、1、2もしくは3であり、Xはヒドロキシル基(-OH)、リン酸(-OPO3H2)、ホスホン酸(-CH2PO3H2)、α置換リン酸(-CHFPO3H2、-CF2PO3H2、-CHOHPO3H2、-C=OPO3H2を含む)から選択され、R1は水素、ハロゲン(FもしくはClが好ましいハロゲンである)、(C1-C6)アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基など)、もしくはハロ置換(C1-C6)アルキル基、ヒドロキシ置換(C1-C6)アルキル基、アルコキシ置換(C1-C6)アルキル基、シアノ置換(C1-C6)アルキル基(トリフルオロメチル基など)から成る群から選択される。R2基はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキル置換アリール基、アルキル置換シクロアルキル基、アリールアルキル基、アリールアルキル置換アリール基から成る群から選択される。R2では5-8の炭素原子の鎖長が好ましい。
特定の実施形態では、構造式(II)を持つ化合物は、H、ハロ基(例えばFもしくはCl)、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロピル基、もしくは他の低級アルキル(C1-C6)、あるいはハロ置換低級アルキル基、ヒドロキシ置換低級アルキル基、アルコキシ置換低級アルキル基、シアノ置換低級アルキル基から成る群から選択されるR1を持つことができ、R2はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキル基で随意に置換されたアリール基、アルキル基で随意に置換されたシクロアルキル基 、アリールアルキル基、アリールアルキル基で随意に置換されたアリール基、から成る群から選択され、5-8の炭素原子の鎖長が好ましい。
本発明は、構造式(I)もしくは構造式(II)の化合物の治療的に許容可能な量、あるいは構造式(I)もしくは構造式(II)の化合物の治療有効量ならびに薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物を、神経因性疼痛の処置を必要とする被験者に投与することを含む、神経因性疼痛の処置のための方法を提供する。
開示された方法は、構造式(I)もしくは構造式(II)の化合物と薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物の使用も含む。構造式(I)もしくは構造式(II)の化合物は、当業者に既知の標準的な薬学的に許容可能な担体、充填剤、可溶化剤、安定剤を用いて、薬学的組成物として処方され得る。例えば、構造式(I)もしくは構造式(II)の化合物を含む薬学的組成物、またはそのアナログ、誘導体、修飾体が、本明細書で記載されるように被験者に化合物を投与するために使用される。
低級アルキル基の特定値はエチル基もしくはプロピル基である。
ハロ基の特定値はフッ素もしくは塩素である。
Xの特定値はヒドロキシ基もしくはOPO3H2である。
α置換リン酸基の特定値はCHFPO3H2、CF2PO3H2、CHOHPO3H2、-C=OPO3H2、もしくはチオリン酸(OPO2SH2)である。
R1の特定値は水素である。
R2の特定値はC5-C8アルキル基である。
R2のより特定の値は、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、-O-ヘプチル基、-C(=O)ヘプチル基、もしくはCH3-CH2-O-CH2-CH2-O-CH2-CH2-O-である。
R2のより特定の値はオクチル基もしくは-O-ヘプチル基である。
R2のより特定の値はオクチル基である。
nの特定値は1もしくは2である。
二重結合を持つ特定のシクロアルキル基は以下を含む。
Figure 2009528274
開示された方法を実施するための化合物は、シクロアルキル環に対してパラ位に配置されたR2基を持つ。
開示された方法を実施するための特定の化合物は、R2に対してオルト位もしくはメタ位に配置されたR1基を持つ。
開示された方法を実施するための特定の化合物は、ベンジルシクロアルキル基に対してパラ位に配置されたR2基(例えば1,4)を持つ。
開示された化合物のエステルの非限定的な例は、X基が
Figure 2009528274
である化合物を含む。ここで式中のYはO、CH2、CHOH、CHF、CF2、および
Figure 2009528274
から成る群から選択され、R9とR10は独立にアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基、
Figure 2009528274
から成る群から選択される。R11はC1-C4アルキル基、C2-C4アルケニル基、C2-C4アルキニル基、随意に置換されたアリール基から成る群から選択される。特に好ましいR9とR10基は、アルコキシ基、
Figure 2009528274
である。
構造式(II)の特定の化合物はVPC01091であり、XはOH、R1は水素、R2はオクタン(C8H17)、nは2、かつR2基はフェニル環上でパラ位にある。構造式は、
Figure 2009528274
VPC01091は二つの不斉中心(シクロペンチル環の一部である四級炭素とベンジル炭素)を持ち、従って四つの異性体(ジアステレオマー)が考えられる。VPC01091はこれら四つの異性体の混合物であるが、各異性体の相対的な量はわからない。しかし入手可能な証拠
は、四つの異性体がほぼ等しい量で存在することを示す。個々の異性体A-Dは以下の構造式を持つ。
Figure 2009528274
これらの化合物は混合物として調製でき、クロマトグラフィーによって分離することができる。分離条件の例は以下の通りである。カラム:Chiralpak AD 4.6 mm ID x 250 mm、移動相:Hex/EtOH/MeOH/DEA = 95/2.5/2.5/0.03、流速:1mL/min、検出器:UV 220 nm、カラム温度:40℃、もしくはカラム温度:25℃。異性体溶出の順番はD、C、B、Aである。分離後、二つの異性体BとDはin vitroでSPHK2酵素によってリン酸化されていないことがわかった。しかしながら、試験前にリン酸化されると、リン酸化された化合物はS1P受容体の活性アゴニストであることがわかった。
構造式(II)の別の特定の化合物はVPC01211であり、XはOPO3H2、R1は水素、R2はオクタン(C8H17)、nは2、かつR2基はフェニル環上でパラ位にある。構造式は
Figure 2009528274
構造式(II)の別の特定の化合物はVPC02162であり、XはOH、R1は水素、R2はオクタン(C8H17)、nは2、かつR2基はフェニル環上でメタ位にある。構造式は
Figure 2009528274
構造式(II)の別の特定の化合物はVPC02164であり、XはOPO3H2、R1は水素、R2はオクタン(C8H17)、nは2、かつR2基はフェニル環上でメタ位にある。構造式は
Figure 2009528274
ヘテロ原子(例えばN、S、O)および/または二重結合をシクロアルキル環内に含む、開示された化合物のさらなる例は以下の構造を含む。
Figure 2009528274
開示された方法を実施するための化合物であるVPC01091(6)およびVPC01211(7)を調製する合成経路は、図1の図式に提供される。さらなる構造式(I)もしくは構造式(II)の化合物は、本明細書の特定の実施例の図式と詳細な説明に由来する手順への既知の改良を用いて、当業者によって調製することができる。
一般構造式(III)を持つさらなる構造式(I)もしくは(II)の化合物が下記に図解される。特定の変数が表1に列挙される。
Figure 2009528274
Figure 2009528274
本発明は、本明細書で記載するように、リン酸エステルもしくはホスホン酸エステルなどの、構造式(I)もしくは構造式(II)の化合物のエステルの使用のための方法も提供する。加えて、開示された方法は構造式(I)もしくは構造式(II)の化合物の薬学的に許容可能な塩を含む。開示された方法は、構造式(I)もしくは構造式(II)によって説明される構造の考えられる全ての異性体を提供し、nが1の時(シクロブタン)、化合物は対称で不斉中心がないが、シス型とトランス型が存在することに注目されたい。
一つ以上の開示された化合物を含む薬学的組成物は、それを必要とする被験者に任意の複数の経路と手段によって投与できる。その経路と手段は、局所、経口、口腔、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、髄腔内、脳室内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸内、局所、舌下、膣内、点眼、肺、もしくは直腸の手段を含むが限定はされない。開示された化合物を必要とするほとんどの状況に対して、通常は経口経路が採用される。急性期治療には静脈内注射もしくは注入が好ましい。維持療法では、経口もしくは非経口の、例えば筋肉内もしくは皮下の経路が好ましい。
開示された化合物は、被験者の健康、年齢、体重、性別などの条件に応じて、様々な投与量で様々な時間に投与することができるということが、当業者にはわかるはずである。また、開示された化合物は異なる経路を介して被験者に投与することができるということも、当業者にはわかるはずである。
一態様に従って、本方法は、開示された化合物、またはそのアナログ、誘導体、もしく
は修飾体、ならびにアルブミンとを含む組成物(例えば少なくとも一つの開示された化合物と、薬学的に許容可能な担体と、0.1-1.0%アルブミンとを含む組成物)の投与を提供する。アルブミンは化合物の溶解性を改良するバッファーとして機能し得る。一態様では、アルブミンは添加されない。
一態様では、開示された方法の実施に有用な薬学的組成物は、1 ng/kg/dayから100 mg/kg/dayの間の投与量で投与されてもよい。別の実施形態では、開示された方法の実施に有用な薬学的組成物は、1 ng/kg/dayから100 g/kg/dayの間の投与量で投与されてもよい。
有用な薬学的に許容可能な担体は、グリセロール、水、生理食塩水、エタノール、およびその他の薬学的に許容可能な塩の溶液(リン酸および有機酸の塩など)を含むがこれらに限定はされない。これらおよびその他の薬学的に許容可能な担体の例は、Remington's Pharmaceutical Sciences (1991, Mack Publication Co., New Jersey)に記載されている。
薬学的組成物は、無菌注射剤の水性もしくは油性懸濁液または溶液の形で、調製、包装、もしくは販売されてもよい。この懸濁液もしくは溶液は、従来技術に従って処方されてもよく、有効成分に加えて、分散剤、湿潤剤、もしくは本明細書で説明した懸濁剤などの追加成分を含んでもよい。そのような無菌注射製剤は、非毒性の非経口で許容可能な希釈剤もしくは溶媒(例えば水もしくは1,3ブタンジオールなど)を用いて調製されてもよい。その他の許容可能な希釈剤と溶媒は、リンガー溶液、生理食塩液、ならびに合成モノグリセリドもしくはジグリセリドなどの固定油を含むがこれらに限定はされない。
本明細書で記載した薬学的組成物の処方は、薬理学の分野で既知の、もしくは今後開発されるいかなる方法によって調製されてもよい。一般的に、そのような調製方法は、有効成分を担体もしくは一つ以上の他の副成分と一緒にして、それから、もし必要ならば、あるいは好ましければ、製品を所望の単回投与もしくは複数回投与の単位量に成形もしくは包装するステップを含む。
様々な動物への投与のための組成物を調製するために、ヒトへの投与のための薬学的組成物を改変することはよく知られており、熟練した獣医薬理学者は、あるとしても通常の実験だけで、そのような改変を考案し実施することができる。開示された方法の薬学的組成物の投与が検討される被験者は、ヒトとその他の霊長類、哺乳類(ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ネコ、イヌなどの市販の関連動物を含む)を含むが限定はされない。
薬学的組成物は、1回分の単位投与量として、もしくは複数回分の単位投与量として、調製、包装、あるいはばら売りされてもよい。本明細書で使用する“単位投与量”とは、所定量の有効成分を含む薬学的組成物の個々の量である。有効成分の量は、被験者に投与される有効成分の投与量、あるいはそのような投与量の好都合な分数(例えばそのような投与量の1/2もしくは1/3)に概して等しい。
薬学的組成物中の、有効成分、薬学的に許容可能な担体、および、任意の追加成分の相対量は、処置される被験者の身元、寸法、状態に応じて、またさらに組成物が投与される経路に応じて異なる。例として、組成物は0.1%から100%(w/w)の有効成分を含み得る。
有効成分に加えて、薬学的組成物は一つ以上の追加の薬学的活性薬剤をさらに含んでもよい。特に検討される追加の薬剤は、制吐剤とスカベンジャー(シアン化物やシアン酸スカベンジャーなど)を含む。
薬学的組成物の放出制御製剤もしくは徐放性製剤が従来技術を用いて作られてもよい。
いくつかの場合においては、様々な割合で所望の放出特性をもたらすために、使用される剤形は、例えばヒドロプロピルメチルセルロース、その他のポリマーマトリクス、ゲル、透過性膜、浸透系、多層被膜、微小粒子、リポソーム、もしくは微小球、もしくはそれらの組み合わせを用いて、その中に一つ以上の有効成分の徐放製剤もしくは放出制御製剤として提供されてもよい。本明細書に記載のものを含む、当業者に既知の放出制御製剤は、薬学的組成物の使用のために容易に選択できる。従って、放出制御に適した経口投与用の単回の剤形(タブレット、カプセル、ジェルキャップ、カプレットなど)は開示された方法によって包含される。
ほとんどの放出制御製剤は、所望の治療効果を適切にもたらす薬物量を最初に放出し、そして長期間にわたってこのレベルの治療効果を維持するように残りの薬物量を徐々に持続して放出するように設計される。この薬物の一定レベルを体内で維持するために、代謝されて体から分泌される薬物の量を補うような速度で、薬物が剤形から放出されなければならない。
有効成分の放出制御は、例えばpH、温度、酵素、水、もしくは他の生理学的条件もしくは化合物などの様々な誘導因子によって刺激される可能性がある。
薬学的製剤の粉末および粒状の製剤が既知の方法を用いて調製されてもよい。そのような製剤は被験者に直接投与されてもよく、例えばタブレットを形成したり、カプセルに詰めたり、あるいはそれに水性もしくは油性の溶媒を加えることで水性もしくは油性の懸濁液もしくは溶液を調製するために使用されてもよい。これらの製剤の各々は、一つ以上の分散剤もしくは湿潤剤、懸濁化剤、および保存料をさらに含んでもよい。賦形剤と甘味料、香味料、もしくは着色剤などの追加の添加物もこれらの製剤に含まれてもよい。
本明細書で使用される“油性”液体は、炭素含有液体分子を含み、水よりも低い極性を示すようなものである。
経口投与のための薬学的組成物の製剤は、個々の固体投与量単位の形で調製、包装、もしくは販売されてもよく、タブレット、ハードカプセルもしくはソフトカプセル、カプセル(cachet)、トローチ、またはドロップを含むが限定はされない。これらの各々は有効成分を所定量含む。経口投与のためのその他の製剤は、粉末もしくは粒状の製剤、水性もしくは油性の懸濁液、水性もしくは油性の溶液、ペースト、ゲル、歯磨き粉、うがい薬、コーティング、含嗽液、または乳液を含むが限定はされない。含嗽液とうがい薬という用語は本明細書では互換的に使用される。
開示された方法は、被験者の疼痛を予防もしくは処置するために有用な化合物もしくは組成物と、化合物もしくは化合物を含む組成物の細胞もしくは動物への投与を説明する教材を含むキットを含む。これは、細胞もしくは動物に化合物を投与する前に開示された化合物を溶解もしくは懸濁させるための(好ましくは無菌の)溶媒を含むキットなど、当業者に周知のキットの他の実施形態を含むと解釈されるべきである。動物はヒトであることが好ましい。
当業者には当然のことながら、不斉中心を持つ開示された化合物は、光学活性なラセミ体で存在し、分離されてもよい。いくつかの化合物は多型性を示してもよい。当然のことながら、本明細書に記載された有用な特性を有する、開示された化合物の任意のラセミ体、光学活性体、多形相、もしくは立体異性体、またはそれらの混合物が含まれる。光学活性体を調製する方法(例えば、再結晶技術によるラセミ体の光学分割(resolution)、キラル合成による光学活性な出発物質からの合成、もしくはキラル固定相を用いるクロマト
グラフィー分離による光学活性出発物質からの合成)、ならびに、本明細書で記載される標準検査を用いて、もしくは当該技術分野で周知の他の同様の検査を用いて、S1Pアゴ二スト活性を測定する方法は、当該技術分野で周知である。
化合物が酸もしくは塩基の塩を形成するのに十分に塩基性もしくは酸性である場合、化合物を塩として使用することが適切であることがある。許容可能な塩の例は、生理学的に許容可能なアニオンを形成する酸で形成された有機酸付加塩(例えばトシレート、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、タータレート(tartarate)、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、α-ケトグルタル酸塩、α-グリセロリン酸塩)である。塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、炭酸塩を含む無機塩も形成され得る。
薬学的に許容可能な酸付加塩は、無機酸と有機酸から調製されてもよい。無機酸由来の塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などを含む。有機酸由来の塩は、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエン-スルホン酸、サリチル酸などを含む。
薬学的に許容可能な塩基付加塩は、無機塩基と有機塩基から調製することができる。無機塩基由来の塩は、ほんの一例として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウムの塩を含む。有機塩基由来の塩は、アルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、ジ置換シクロアルキルアミン、トリ置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、ジ置換シクロアルケニルアミン、トリ置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジへテロアリールアミン、トリへテロアリールアミン、複素環アミン、ジ複素環アミン、トリ複素環アミン、アミン上の少なくとも二つの置換基が異なり、かつアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、シクロアルケニル基、置換シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、複素環基から成る群から選択される、混合ジ-アミンおよびトリ-アミン などの、1級アミン、2級アミン、3級アミンの塩を含むが限定はされない。二つもしくは三つの置換基が、アミノ窒素と共に複素環もしくはヘテロアリール基を形成するアミンも含まれる。非限定的なアミンの例は、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソプロピル)アミン、トリ(n-プロピル)アミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N-アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルフォリン、N-エチルピペリジンなどを含む。また当然のことながら、その他のカルボン酸誘導体が開示された方法を実践する上で有用である(例えばカルボキサミド、低級アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミドなどを含むカルボン酸アミド)。
塩は当該技術分野で周知の標準的な手順を用いて得られる。例えばアミンなどの十分に塩基性の化合物と酸との反応によって、生理学的に許容可能なアニオンを得ることができる。アルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム、もしくはリチウム)またはアルカリ土類金属(例えばカルシウム)の有機酸(例えばカルボン酸)の塩も作られ得る。
ここで本発明は以下の実施例を参照して説明される。これらの実施例は例示を目的に提供されるに過ぎず、本発明は決してこれらの実施例に限定されるものとは解釈されず、むしろ本明細書で提供される教示の結果として明らかになるありとあらゆる変形例を包含すると解釈されるべきである
[実施例1:(1-アミノ-3-(4-オクチルフェニル)シクロペンチル)メタノール(6)]
A.:3-(4-ヨードフェニル)シクロペンタノン(1)
0.23gの酢酸パラジウム(II)(0.1 eq)と0.23gの塩化アンチモン(III)(0.1 eq)を、2-シクロペンテン-1-オン0.82g(10 mmol)、4-ヨードフェニルボロン酸2.48g(10 mmol)、酢酸ナトリウム1.6g(20 mmol)の80 mL酢酸溶液にN2雰囲気下で加えた。25℃で24時間攪拌した後、黒色沈殿物をろ過し、ろ液を250 mLの塩水で希釈した後、50 mLの塩化メチレンで二回抽出した。有機抽出物を飽和NaHCO3溶液で30分間攪拌し、その後塩水で洗い、MgSO4で乾燥させた。溶媒を除去すると黄色油状物質が得られ、フラッシュカラム(クロロホルム)でさらに精製すると、1.92g(67%)の白色固体産物が得られた。J. Org. Chem., 1995, 60, 883-888。1H NMR (CDCl3) δ 7.63 (d, 2H, ArH), 7.00 (d, 2H, ArH), 3.35 (m, 1H, ArCHCC), 2.7-1.8 (m, 6H, cyclo-pentyl); 13C NMR (CDCl3) δ 218, 143, 138, 129, 95, 46, 42, 39, 31。
B.:3-(4-(オクト-1-イニル)フェニル)シクロペンタノン(2)
1.1g(10 mmol)の1-オクチンを、1.43g(5 mmol)の1のTHF溶液10 mLで満たした火力乾燥済の25 mLフラスコに加えた。30分間脱気した後、2 mLのトリエチルアミン、5 mgのCuI、10 mgのPd(PPh3)4をN2保護下で加えた。反応は6時間で完了し、溶媒と揮発性試薬を除去した後、混合物をクロロホルムを用いてカラムクロマトグラフィーにかけると、1.34g(99%)の黄色油状物質が得られた。1H NMR (CDCl3) δ 7.35 (d, 2H, ArH), 7.15 (d, 2H, ArH), 3.37 (m, 1H, ArCHCC), 2.7-2.2 (m, 6H, cyclo-pentyl), 1.95 (m, 2H, CCCH 2CH2), 1.6-1.2 (m, 8H, CH2), 0.89 (t, J=6Hz, 2H, CH3); 13C NMR (CDCl3) δ 220, 143, 132, 127, 122, 91, 80, 46, 42, 39, 32, 31, 29, 29, 23, 20, 14。
C.:3-(4-オクチルフェニル)シクロペンタノン(3)
10 mLのメタノールと1.34g(5 mmol)の2で満たした25 mLフラスコに、数滴のギ酸と触媒量5%のPd/Cを加えた。反応槽をH2で3回洗った後、H2バルーンに取り付けた。二日間の水素化分解の後、溶液をシリカパッドでろ過し、濃縮すると黄色油状物質が得られた。1.32g(98%)の産物が回収された。1H NMR (CDCl3) δ 7.18 (s, 4H, ArH), 3.38 (m, 1H, ArCHCC), 2.60 (t, 2H, CCCH 2CH2), 2.45-1.91 (m, 6H, cyclo-pentyl), 1.64-1.15 (m, 12H, CH2), 0.90 (t, 3H, CH3); 13C NMR (CDCl3) δ 220, 142, 140, 129, 127, 46, 42, 39, 36, 32, 32, 32, 30, 30, 29, 23, 14。
D.:1-アミノ-3-(4-オクチルフェニル)シクロペンタンカルボニトリル(4)
3.20g(11.8 mmol)の3、シアン化ナトリウム1.15g(23.5 mmol)、塩化アンモニウム1.25g(23.5 mmol)を20 mLの水酸化アンモニウムに加えた。混合物を一晩激しく攪拌した後、10 mLの塩化メチレンで二回抽出した。有機抽出物を乾燥させ濃縮すると、黄色油状物質3.30gが得られた。粗生成物はさらに精製することなく次のステップに使用される。J. Med. Chem., 1986, 29, 1988-1995。
E.:1-アミノ-3-(4-オクチルフェニル)シクロペンタンカルボン酸(5)
3.3g(11.2 mmol)の4と50 mLの濃塩酸を70℃に加熱し、一晩攪拌した。得られる透明の水性溶液を蒸発乾固した。10 mLの水を加え再度乾燥させた。この処理を数回繰り返した。粗生成物を水とアセトンで洗うと、白色微粉末が得られた。収量は1.7g(45%)であった。1H NMR (d6-DMSO) δ 7.25-7.06 (m, 4H, ArH), 3.21 (m, 1H, ArCHCC), 2.38-1.62 (m, 6H, cyclo-pentyl), 1.49-1.20 (m, 14H, CH2), 0.81 (t, J=6Hz, 3H, CH3); 13C NMR (d6-DMSO) δ175, 141, 140, 64, 51, 46, 45, 44, 36, 35, 35, 34, 32, 32, 29, 29, 23, 15。
F.:(1-アミノ-3-(4-オクチルフェニル)シクロペンチル)メタノール(6)
63.4mg(0.2 mmol)の5と27mg(0.6 mmol)の水素化ホウ素ナトリウムを3 mLのTHFに溶解した。溶液を0℃まで冷却した後、51mg(0.2 mmol)のI2を1 mLのTHFに溶解して滴下した。その後容器を冷却器に取り付け、反応混合物をN2下で5時間還流させた。過剰なNaBH4をメタノールでクエンチした。溶媒を除去した後、2 mLの水と5 mLの塩化メチレンを加え、有機層が透明になるまで混合物を約1時間攪拌した。有機相を回収し、水相は塩化メチレンでさらに二回抽出した。合わせた全ての有機抽出物を乾燥させて濃縮すると、43mg(71%)の粗生成物が得られた。メタノール/クロロホルム(5:95)を用いてTLCでさらに精製すると、13mgの透明な油状物質が得られた。J. Org. Chem., 1993, 58, 3568-3571。1H NMR (CD3OD) δ 7.11 (m, 4H, ArH), 3.80 (t, J=7.5Hz, 1H, c-pentyl-CH2O), 3.67 (t, J=7.5Hz, 1H, c-pentyl-CH2O), 3.01 (m, 1H, ArCHCC), 2.55 (t, J=7.5Hz, 2H, ArCH2), 2.29-1.69 (m, 6H, cyclo-pentyl), 1.57 (m, 2H, ArCH2CH 2), 1.38-1.28 (m, 10H, CH2), 0.89 (t, J=7.5Hz, 3H, CH3); 13C NMR (CD3COCD3) δ 141, 128, 127, 96, 45, 44, 43, 35, 35, 33, 33, 32, 32, 29, 29, 29, 23, 13。
[実施例2:(1-アミノ-3-(4-オクチルフェニル)シクロペンチル)メチル二水素ホスファート(7)]
1 mLの85%H3PO4を0.5gのP2O5にゆっくりと(滴下して)加え、その後、酸無水物混合物を窒素保護下で1時間、100℃で加熱した。さらに0.5gのP2O5と30mgのアルコール6をポリリン酸に加え、100℃で5時間加熱した。室温まで冷却した後、10 mLの冷水(0℃)を反応混合物に加えた。沈殿した白色固体の産物を回収し、水で洗浄した。真空乾燥後、31mg(82%)の緑色産物を回収した。MSは二つのピークのみ:M+1=384.4と304.4(加水分解して6に戻る)。
[実施例3:VPC01091の異性体の分離]
化合物VPC01091の異性体の混合物は、Chiralpak AD-H 4.6 mm ID x 250 mmカラム、45℃、溶媒流速:0.8 mL/min(無勾配(isocratic))、溶媒:95%ヘプタン:2.5%エタノール:2.5%メタノール(95:2.5:2.5混合物に調整剤として0.2%ジエチルアミンを添加)を用いて前もって作られる。ランタイムは40分、観察された波長UV1は254nmであった。異性体の溶出順序はD、C、B、Aであった。
[実施例4:疼痛アッセイ]
試験化合物VPC01091(薬剤T、全異性体の混合物)を、2%ヒドロキシプロピルβ-シクロデキストリンを含む水に溶解し、実験用ラットの試験群に投与した。溶媒(薬剤V:2%ヒドロキシプロピルβ-シクロデキストリンを含む水)を実験用ラットの対照群に投与した。各群には11匹の動物が含まれた。
偏りを防ぐため、‘薬剤T’と‘薬剤V’の識別は秘密に維持した。試験溶液(試験化合物もしくは溶媒)を腹腔内(IP)に一度投与し(day 0)、投与量は10 mg/kg body weightとした。day 0に、22匹の動物の各々に麻酔をかけ、右側の坐骨神経束を外科的に露出させ、機械的に挫滅させた。これは神経因性疼痛の“外傷”モデルとして知られている。動物が小さな加熱灯の照明後にいずれかの足を持ち上げるのに要する時間を毎日検査した。正常なPWL(足引込み潜時)時間は成体ラットで10-11秒であり、挫滅坐骨神経を持つ未処置のラットは、温熱性痛覚過敏を示しPWL時間は約6秒に減少した。
動物をVPC01091(薬剤T)で処置すると、患部側でのみ損傷後のPWL時間が増加したことから、患部の(挫滅神経)足で温熱性痛覚過敏の進行が妨げられ、鎮痛効果を示した。こ
の結果は図2と図3に示す。
こうしたモデルにおいて温熱性(もしくは機械性)アロディニアの進行を妨げるような、その他の非S1P受容体活性化合物が知られている。同様に、一般的な鎮痛効果を生じる薬剤(例えばモルヒネ)も知られている。
[実施例5:VPC01091-Dの鎮痛効果]
ラット群(7)を用いて、神経因性疼痛の二つの前臨床モデルである、坐骨神経損傷(CCI)モデルと脊髄神経損傷(SNL)モデルにおいて、神経損傷に関連する機械性アロディニアの阻害に化合物VPC01091-Dが有効であることが示された。これらのモデルでは、疼痛が確認された時点で、神経損傷の2週間後にVPC01091-Dの経口処置が開始された。対照群は溶媒のみを受容した。5日間にわたり一日一回投与した結果、VPC01091-D(3mg/kg, p.o.)はCCIモデルにおいて42±8%だけ機械性アロディニアを改善した(図5を参照)。
VPC01091-D(3mg/kg, p.o.)はSNLモデルでも同様の鎮痛作用を生じた(50±10%)。神経因性疼痛の治療用に認可された薬剤である経口デュロキセチンは、30mg/kg, p.o.の投与量で両モデルと同程度の鎮痛効果を生じる。
本明細書で引用された全ての参考文献は、参照によってその全容がこの開示に明確に組み込まれる。この開示の実施形態が考察され、この開示の範囲内で可能な変形例が参照されている。本開示におけるこれらおよびその他の変形例と修正例は、本開示の範囲から逸脱することなく当業者に明らかとなるだろう。また当然のことながら、本開示と下記に示される請求項は、本明細書で説明された実施形態に限定されない。
開示された方法で使用される化合物を調製する合成経路の図である。 化合物VPC01091-Cを調製する合成経路の図である。 VPC01091の構造式の化合物の投与結果のグラフ表示である。 溶媒対照の投与結果のグラフ表示である。 神経因性疼痛の坐骨神経損傷前臨床モデルの結果のグラフ表示である。

Claims (20)

  1. 哺乳類における神経因性疼痛の予防もしくは処置のための方法であって、次式を持つ化合物であって、
    Figure 2009528274
    ここで式中のR4とR7は独立にCHもしくはCH2、R5はC、CHもしくはN、R6はCH、CH2、O、SもしくはNR3であり、ここでR3は水素もしくは(C1-C10)アルキル基であって、
    Xはヒドロキシル基、リン酸、ホスホン酸、α置換ホスホン酸から選択され、
    R1は水素、ハロ基、トリフルオロメチル基、(C1-C10)アルキル基、ハロ置換(C1-C10)アルキル基、ヒドロキシ置換(C1-C10)アルキル基 、(C1-C10)アルコキシ置換(C1-C10)アルキル基、もしくはシアノ置換(C1-C10)アルキル基から成る群から選択され、
    R2は(C1-C20)アルキル基、シクロアルキル置換アルキル基、(C2-C20)アルケニル基、(C2-C20)アルキニル基、アリール基、アルキル置換アリール基、アリールアルキル基およびアリール置換アリールアルキル基から成る群から選択され、ここでR2基中の炭素原子の一つ以上は独立に過酸化物の酸素ではない酸素、硫黄もしくはNR8で置換することができ、ここでR8は水素もしくは(C1-C10)アルキル基であって、
    ここでR2のアルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基は随意にオキソ基と置換され、nは0、1、2もしくは3であって、かつ破線の丸は1、2、もしくは3の任意の二重結合をあらわす、
    ことを特徴とする化合物、あるいは、
    それらの薬学的に許容可能な塩もしくはエステルを、前記哺乳類に有効量投与するステップを含む方法。
  2. 前記化合物が、式(IIA)であって、
    Figure 2009528274
    ここで式中のXはヒドロキシル基、リン酸、ホスホン酸、および、α置換ホスホン酸から選択され、
    R1は水素、ハロゲン、(C1-C6)アルキル基、およびハロ置換(C1-C6)アルキル基、ヒドロキシ置換(C1-C6)アルキル基、アルコキシ置換(C1-C6)アルキル基、シアノ置換(C1-C6)アルキル基から成る群から選択され、
    R2はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキル置換アリール基、アルキル置換シクロアルキル基、アリールアルキル基、および、アリールアルキル置換アリール基から成る群から選択され、nは0、1、2もしくは3である
    ことを特徴とする化合物であるか、あるいは、
    それらの薬学的に許容可能な塩であることを特徴とする、請求項1の方法。
  3. R1がフッ素もしくは塩素であることを特徴とする、請求項1もしくは2の方法。
  4. Xがヒドロキシル基もしくはOPO3H2であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項の方法。
  5. XがOPO3H2であることを特徴とする、請求項4の方法。
  6. Xがヒドロキシ基であることを特徴とする、請求項4の方法。
  7. α置換ホスホン酸が-CHFPO3H2、-CF2PO3H2、-CHOHPO3H2、-C=OPO3H2もしくは-OPO2SH2であることを特徴とする、請求項1もしくは2の方法。
  8. α置換ホスホン酸が-CHFPO3H2、-CF2PO3H2、-CHOHPO3H2、もしくは-C=OPO3H2であることを特徴とする、請求項7の方法。
  9. R1が水素であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項の方法。
  10. R2が5、6、7、もしくは8の炭素原子を持つアルキル基であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項の方法。
  11. R2がヘプチル基、オクチル基、ノニル基、もしくは-O-ヘプチル基であることを特徴とする、請求項10の方法。
  12. R2がn-オクチル基であることを特徴とする、請求項11の方法。
  13. nが1もしくは2であることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項の方法。
  14. nが2であることを特徴とする、請求項13の方法。
  15. R2基がシクロアルキル環に対してパラ位にあることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項の方法。
  16. シクロアルキル基が以下の構造式を持つことを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項の方法。
    Figure 2009528274
  17. R1基がR2に対してオルト位もしくはメタ位にあることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項の方法。
  18. R2基がベンジルシクロアルキル基に対してパラ位にあることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項の方法。
  19. 前記化合物が以下の構造式を持つことを特徴とする、請求項1もしくは2の方法。
    Figure 2009528274
  20. 前記化合物が以下の構造式を持つことを特徴とする、請求項19の方法。
    Figure 2009528274
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