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JP2009283574A - 配線回路基板およびその製造方法 - Google Patents

配線回路基板およびその製造方法 Download PDF

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康 田村
Isato Abe
勇人 安部
Katsuhiko Kawashima
克彦 河島
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Nitto Denko Corp
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Abstract

【課題】錫合金層で被覆された導体パターンとカバー絶縁層との密着性の低下を防止することのできる、配線回路基板およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】ベース絶縁層3の上に導体パターン4を形成し、導体パターン4の表面に錫層32を形成し、錫層32を、真空下で350℃以上に加熱して錫合金層33を形成し、その後、錫合金層33を、大気圧下で冷却するか、あるいは、錫合金層32を、真空下で冷却し、続いて、錫合金層33を、大気圧下で150℃以上に加熱することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層5を形成し、ベース絶縁層3の上に、錫系薄層5を被覆するように、カバー絶縁層6を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、配線回路基板およびその製造方法に関する。
配線回路基板は、ベース絶縁層と、ベース絶縁層の上に形成される導体パターンと、ベース絶縁層の上に、導体パターンを被覆するように形成されるカバー絶縁層とを備えている。また、そのような配線回路基板においては、導体パターンの表面に錫層を設けることが知られている。
例えば、ポリイミドフィルム上の、銅からなる配線パターンの全面に、スズメッキ層を形成し、次いで、これらの上にソルダーレジストを塗布し、露光および現像後、150℃で60分間加熱して、ソルダーレジストを硬化させて電子部品実装用フィルムキャリアテープを得ることが提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
そして、特許文献1および特許文献2の電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、配線パターン中の銅がスズメッキ層に拡散されることにより、銅拡散スズメッキ層が形成されている。
特開2001−144145号公報 特開2000−36521号公報
しかし、特許文献1および特許文献2で提案される電子部品実装用フィルムキャリアテープでは、銅拡散スズメッキ層に被覆された配線パターンとソルダーレジストとの密着性が不十分である。そのため、電子部品実装用フィルムキャリアテープの長期の使用によって、ソルダーレジストが配線パターンから浮き上がり、配線パターンが腐食する不具合がある。
本発明の目的は、錫合金層で被覆された導体パターンとカバー絶縁層との密着性の低下を防止することのできる、配線回路基板およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の配線回路基板は、ベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の上に形成される導体パターンと、前記導体パターンの表面に形成され、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層と、前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように形成されるカバー絶縁層とを備えることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板では、前記錫系薄層は、前記酸化錫からなる酸化錫層を含み、前記酸化錫層の厚みが、5〜50nmであることが好適である。
また、本発明の配線回路基板は、ベース絶縁層を形成する工程、前記ベース絶縁層の上に導体パターンを形成する工程、前記導体パターンの表面に錫層を形成する工程、前記錫層を、真空下で350℃以上に加熱する加熱工程、前記加熱工程後、前記錫層を、大気圧下で冷却することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層を形成する冷却工程、および、前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程を備える配線回路基板の製造方法により得られることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板は、ベース絶縁層を形成する工程、前記ベース絶縁層の上に導体パターンを形成する工程、前記導体パターンの表面に錫層を形成する工程、前記錫層を、真空下で350℃以上に加熱する加熱工程、前記加熱工程後、前記錫層を、真空下で冷却する冷却工程、前記冷却工程後、前記錫層を、大気圧下で150℃以上に加熱することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層を形成する再加熱工程、および、前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程を備える配線回路基板の製造方法により得られることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板では、前記カバー絶縁層を形成する工程は、未硬化の樹脂を積層する工程と、積層された未硬化の前記樹脂を加熱により硬化させる硬化工程とを含み、前記硬化工程と前記加熱工程とを同時に実施することが好適である。
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、ベース絶縁層を形成する工程、前記ベース絶縁層の上に導体パターンを形成する工程、前記導体パターンの表面に錫層を形成する工程、前記錫層を、真空下で350℃以上に加熱する加熱工程、前記加熱工程後、前記錫層を、大気圧下で冷却することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層を形成する冷却工程、前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程を備えることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、ベース絶縁層を形成する工程、前記ベース絶縁層の上に導体パターンを形成する工程、前記導体パターンの表面に錫層を形成する工程、前記錫層を、真空下で350℃以上に加熱する加熱工程、前記加熱工程後、前記錫層を、真空下で冷却する冷却工程、前記冷却工程後、前記錫層を、大気圧下で150℃以上に加熱することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層を形成する再加熱工程、および、前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程を備えることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板の製造方法では、前記カバー絶縁層を形成する工程は、未硬化の樹脂を積層する工程と、積層された未硬化の前記樹脂を加熱により硬化させる硬化工程とを含み、前記硬化工程と前記加熱工程とを同時に実施することが好適である。
本発明の配線回路基板およびその製造方法によれば、導体パターンとカバー絶縁層との間に、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層が介在されているので、導体パターンとカバー絶縁層との密着性の低下を防止することができる。
その結果、配線回路基板の長期の使用によっても、カバー絶縁層の導体パターンに対する剥離を防止して、導体パターンの変色の発生を防止することができる。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を示す要部平面図、図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の長手方向(以下、単に「長手方向」という場合がある。)に沿う要部断面図、図3は、図2に示す錫系薄層(後述)の拡大断面図である。なお、図1において、後述する錫系薄層および金属めっき層は、導体パターンの相対配置を明確にするために省略している。
この回路付サスペンション基板1は、ハードディスクドライブに装着され、図示しない磁気ヘッドを搭載して、その磁気ヘッドを磁気ディスクと対向するように支持する。回路付サスペンション基板1には、磁気ヘッドと、図示しないリード・ライト基板などの外部回路とを接続するための導体パターン4が形成されている。
また、この回路付サスペンション基板1は、図2に示すように、金属支持基板2と、金属支持基板2の上に形成されるベース絶縁層3と、ベース絶縁層3の上に形成される導体パターン4と、ベース絶縁層3の上に、導体パターン4を被覆するように形成されるカバー絶縁層6とを備えている。
金属支持基板2は、図1に示すように、長手方向に延びる平面視矩形薄板形状をなし、金属箔や金属薄板から形成されている。金属支持基板2を形成する金属材料としては、例えば、ステンレス、42アロイなどが用いられ、好ましくは、ステンレスが用いられる。また、金属支持基板2は、その厚みが、例えば、10〜60μm、好ましくは、15〜30μmである。
ベース絶縁層3は、金属支持基板2の上面に積層されている。より具体的には、ベース絶縁層3は、金属支持基板2の上において、導体パターン4の配線12が形成される部分に対応するパターンとして形成されている。
ベース絶縁層3を形成する絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が用いられる。これらのうち、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。また、ベース絶縁層3は、その厚みが、例えば、1〜30μm、好ましくは、2〜20μmである。
導体パターン4は、磁気ヘッド側接続端子部11Aと、外部側接続端子部11Bと、これら磁気ヘッド側接続端子部11Aおよび外部側接続端子部11Bを接続するための配線12とを、一体的に連続して備えている。
配線12は、長手方向に沿って設けられ、幅方向(長手方向に直交する方向)において互いに間隔を隔てて複数(4本)並列配置されている。
磁気ヘッド側接続端子部11Aは、金属支持基板2の先端部(長手方向一端部)に配置され、幅方向に沿って互いに間隔を隔てて並列配置されている。また、磁気ヘッド側接続端子部11Aは、各配線12の先端部がそれぞれ接続されるように、複数(4つ)設けられている。
また、磁気ヘッド側接続端子部11Aは、図2に示し後述するように、その下面が、金属支持基板2とベース絶縁層3とから露出され、その上面がカバー絶縁層6から露出されるように設けられている。この磁気ヘッド側接続端子部11Aには、磁気ヘッドの端子部(図示せず)が接続される。
外部側接続端子部11Bは、図1に示すように、金属支持基板2の後端部(長手方向他端部)に配置され、幅方向に沿って互いに間隔を隔てて並列配置されている。また、外部側接続端子部11Bは、各配線12の後端部がそれぞれ接続されるように、複数(4つ)設けられている。
また、外部側接続端子部11Bは、図2に示し後述するように、その下面が、金属支持基板2とベース絶縁層3とから露出され、その上面がカバー絶縁層6とから露出されるように設けられている。この外部側接続端子部11Bには、リード・ライト基板の端子部(図示せず)が接続される。
導体パターン4を形成する導体材料としては、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、またはそれらの合金などの導体材料が用いられ、好ましくは、銅が用いられる。
導体パターン4の厚みは、例えば、1〜15μm、好ましくは、3〜12μmである。また、各配線12の幅と、各磁気ヘッド側接続端子部11Aおよび各外部側接続端子部11Bの幅とは、例えば、同一または相異なって、例えば、50〜500μm、好ましくは、80〜300μmであり、各配線12間の間隔と、各磁気ヘッド側接続端子部11A間の間隔と、各外部側接続端子部11B間の間隔とは、例えば、同一または相異なって、例えば、5〜500μm、好ましくは、15〜100μmである。
なお、以下、磁気ヘッド側接続端子部11Aおよび外部側接続端子部11Bは、特に区別が必要でない場合には、単に端子部11として説明する。
カバー絶縁層6は、導体パターン4を被覆し、かつ、導体パターン4から露出するベース絶縁層3の上面を被覆するように、形成されている。より具体的には、カバー絶縁層6は、図2に示すように、平面視において、ベース絶縁層3と同一のパターンとして形成されている。また、カバー絶縁層6の厚みは、例えば、1〜20μm、好ましくは、2〜10μmである。
また、この回路付サスペンション基板1では、端子部11に対応する部分において、金属支持基板2、ベース絶縁層3およびカバー絶縁層6がそれぞれ開口されている。
より具体的には、金属支持基板2には、端子部11が形成される部分において、厚み方向を貫通する金属開口部8が形成されている。この金属開口部8は、図1に示すように、平面視において、すべて(4つ)の端子部11を含むように、平面視略矩形状に開口されている。
また、ベース絶縁層3には、端子部11が形成される部分において、厚み方向を貫通するベース開口部9が形成されている。このベース開口部9は、平面視において、すべて(4つ)の端子部11を含むように金属開口部8と同一形状に開口されている。すなわち、ベース開口部9は、平面視において、その長手方向両端縁および幅方向両端縁が、金属開口部8の長手方向両端縁および幅方向両端縁と同一位置となるように形成されている。
これにより、端子部11の下面が、金属支持基板2の金属開口部8およびベース絶縁層3のベース開口部9から露出している。
また、カバー絶縁層6には、端子部11が形成される部分において、厚み方向を貫通するカバー開口部10が形成されている。このカバー開口部10は、平面視において、すべて(4つ)の端子部11を含むようにベース開口部9と同一形状に開口されている。すなわち、カバー開口部10は、平面視において、その長手方向両端縁および幅方向両端縁が、ベース開口部9の長手方向両端縁および幅方向両端縁と同一位置となるように形成されている。
これにより、端子部11の上面および両側面が、カバー絶縁層6のカバー開口部10から露出している。
つまり、この端子部11は、その表面(上面、両側面および下面)が、金属開口部8、ベース開口部9およびカバー開口部10から露出するように形成されており、この端子部11は、フライングリードとして形成されている。
そして、この回路付サスペンション基板1では、錫系薄層5が、導体パターン4の表面に形成されている。
錫系薄層5は、図2に示すように、配線12が形成されている部分では、カバー絶縁層6に被覆され、配線12とカバー絶縁層6との間に介在されている。また、錫系薄層5は、端子11が形成されている部分では、金属開口部8、ベース開口部9およびカバー開口部10から露出している。
また、錫系薄層5は、導体パターン4(配線12および端子部11)の上面および各側面(すなわち、幅方向両側面および長手方向両側面)に連続して設けられている。より具体的には、錫系薄層5は、導体パターン4の上面、幅方向両側面および長手方向両側面を浸食するように、形成されている。
そして、錫系薄層5は、少なくとも酸化錫を含んでおり、具体的には、錫系薄層5を形成する錫系材料が、下記組成式(1)で示される。
MtaSnbO (1)
(式中、Mtは、銅、ニッケルおよび金からなる群から選択される少なくとも1種の金属原子を示す。また、aおよびbは、0<(a/b)<1である。)
組成式(1)中、Mtは、好ましくは、銅である。
また、錫系薄層5は、複数の異なる金属の層から形成されていてもよく、その場合には、錫系薄層5は、図3に示すように、錫合金からなる錫合金層33と、錫合金層33の表面に形成され、酸化錫からなる酸化錫層31とを備えている。
錫合金層33は、導体パターン4の表面(上面、幅方向両側面および長手方向両側面)を被覆しており、錫系薄層5における導体パターン4と接触する最内側面として形成されている。 また、錫合金層33は、例えば、錫と導体パターン4を形成する導体材料との合金(錫合金)からなり、具体的には、導体パターン4が銅からなる場合には、錫と銅との錫銅合金から形成されている。
錫合金層33を形成する錫合金(具体的には、錫銅合金)は、例えば、Cu41Sn11、Cu10Sn3、Cu11Sn9、Cu3Sn、Cu6Sn5、Cu39Sn11、Cu81Sn22などの組成式として示される。また、錫銅合金は、上記した組成式(分子式)を総称して、単にCuxSny(xおよびyは、(x/y)≧1.11である。)として示すこともできる。
錫合金層33を形成する錫合金としては、単独または2種以上併用することができ、好ましくは、Cu6Sn5およびCu3Snが併用される。
具体的には、錫合金層33は、Cu3Snからなる第1錫合金層37と、第1錫合金層37の表面に形成され、Cu6Sn5からなる第2錫合金層36とを備えている。
錫合金層33の厚みは、第1錫合金層37で、例えば、1〜1500nm、好ましくは、200〜800nmであり、第2錫合金層36で、例えば、1〜1500nm、好ましくは、200〜800nmである。
酸化錫層31は、錫合金層33の表面に形成され、錫系薄層5におけるカバー絶縁層6と接触する最外側面として形成されている。
酸化錫層31を形成する酸化錫は、例えば、SnO(酸化錫(II))、SnO2(酸化錫(IV))、Sn23(三酸化二錫)、Sn34、Sn713、SnO4などの組成式として示される。また、酸化錫は、上記した分子式を総称して、単にSnOz(zは、0<z<5である。)として示すこともできる。これらは、単独または2種以上併用することができる。好ましくは、SnOおよびSnO2が併用される。
具体的には、酸化錫層31は、SnO2からなる第1酸化錫層35と、第1酸化錫層35の表面に形成され、SnOからなる第2酸化錫層34とを備えている。
酸化錫層31の厚みは、例えば、5〜50nm、好ましくは、5〜20nmであり、各層の厚みは、第1酸化錫層35で、例えば、0.1〜50nm、好ましくは、0.1〜10nmであり、第2酸化錫層34で、例えば、1〜50nm、好ましくは、3〜30nmである。
酸化錫層31の厚みが上記範囲に満たない場合には、配線12とカバー絶縁層6との密着性の低下を防止することができない場合があり、さらには、端子部11の強度の向上を図れない場合がある。また、錫系薄層5の厚みが上記範囲を超える場合には、端子部11における表面抵抗率が過度に高くなる場合がある。
錫系薄層5の厚みは、上記した各層の厚みの合計であって、例えば、500〜1500nm、好ましくは、700〜1100nmである。
なお、上記した錫系薄層5(つまり、第1錫合金層37、第2錫合金層36、第1酸化錫層35および第2酸化錫層34)の組成および厚みは、電界放射型走査電子顕微鏡分析(FE−SEM)、透過型電子顕微鏡分析(TEM)、エネルギー分散型X線分光分析(EDS)、オージェ電子分光分析(AES)、電子プローブマイクロアナライザー分析(EPMA)などによりそれぞれ測定することができる。また、錫系薄層5の組成および厚みを、SERA法(IPC−4554)により測定することもできる。
カバー絶縁層6を形成する絶縁材料としては、上記したベース絶縁層3を形成する絶縁材料と同様のものが用いられる。カバー絶縁層6の厚みは、例えば、2〜10μm、好ましくは、3〜6μmである。
また、この回路付サスペンション基板1では、図2に示すように、端子部11において、錫系薄層5の表面に金属めっき層7が形成されている。
金属めっき層7は、より具体的には、端子部11の上面および両側面に形成される錫系薄層5(第2酸化錫層34)の表面と、端子部11の下面とに、これらに連続して形成されている。金属めっき層7を形成する金属材料としては、例えば、金やニッケルなどが用いられ、好ましくは、金が用いられる。また、金属めっき層7の厚みは、例えば、0.2〜5μm、好ましくは、0.5〜3μmである。
次に、本発明の配線回路基板の製造方法の一実施形態としての回路付サスペンション基板の製造方法を、図4および図5を参照して説明する。
まず、この方法では、図4(a)に示すように、金属支持基板2を用意する。
次いで、この方法では、図4(b)に示すように、金属支持基板2の上にベース絶縁層3を形成する。
ベース絶縁層3を形成するには、例えば、まず、感光性ポリイミド樹脂前駆体のワニス(感光性ポリアミック酸樹脂溶液)を、金属支持基板2の全面に均一に塗布し、例えば、70〜120℃で加熱して乾燥してベース皮膜を形成する。次いで、このベース皮膜を、フォトマスクを介して露光した後、現像し、次いで、これを、例えば、350〜400℃で加熱して硬化(イミド化)することにより、金属支持基板2の上にベース絶縁層3を上記したパターンで形成する。
次いで、この方法では、図4(c)に示すように、ベース絶縁層3の上に、導体パターン4を上記したパターンで形成する。
導体パターン4は、例えば、アディティブ法、サブトラクティブ法などの公知のパターンニング法により形成する。好ましくは、アディティブ法により形成する。
すなわち、アディティブ法では、まず、ベース絶縁層3の全面に、図示しない種膜を形成する。種膜を形成する材料としては、例えば、銅、クロムまたはこれらの合金などの金属材料が用いられる。種膜は、スパッタリング、電解めっきまたは無電解めっきなどにより、形成する。次いで、種膜の表面に、ドライフィルムレジストを設けて、これを露光および現像し、導体パターンと逆パターンの図示しないめっきレジストを形成する。次いで、めっきレジストから露出する種膜の表面に、めっきにより、導体パターン4を形成し、次いで、めっきレジストおよびめっきレジストが形成されていた部分の種膜をエッチングなどにより除去する。なお、めっきは、好ましくは、電解銅めっきが用いられる。
次いで、この方法では、図4(d)に示すように、導体パターン4の表面に錫層32を形成する。
錫層32は、例えば、無電解錫めっきにより、導体パターン4の表面に形成する。
なお、この無電解錫めっきにおいては、導体パターン4が銅からなる場合には、銅と錫との置換により、導体パターン4の表面がエッチングされ、より具体的には、導体パターン4の上面、幅方向両側面および長手方向両側面が浸食されるように、錫層32が形成される。
錫層32(加熱工程前の錫層32)の厚みは、例えば、1〜2000nm、好ましくは、200〜500nmである。加熱工程前の錫層32の厚みが上記範囲にない場合には、後の工程で形成される錫系薄層5を上記範囲内の厚みで形成できない場合がある。
次いで、この方法では、図4(e)に示すように、カバー皮膜23を、上記したパターンで、形成する。
カバー皮膜23は、カバー絶縁層6が形成される前の未硬化の樹脂である。
カバー皮膜23を、例えば、感光性ポリイミドを用いて形成する場合には、まず、感光性ポリアミック酸樹脂溶液を、導体パターン4および錫層32を含むベース絶縁層3の全面に塗布し、例えば、70〜120℃で加熱して乾燥する。次いで、これを、フォトマスクを介して露光した後、現像することにより、配線12の表面に形成される錫層32を被覆し、端子部11の表面に形成される錫層32を露出させるパターンに形成する。
次いで、この方法では、図5(f)に示すように、未硬化のカバー皮膜23を加熱により硬化させるとともに、錫層32を加熱および冷却することにより錫系薄層5を形成する。
カバー皮膜23を硬化させるとともに、錫系薄層5を形成するには、まず、錫層32およびカバー皮膜23が形成された製造途中の回路付サスペンション基板1を、真空下で350℃以上に加熱する(加熱工程)。
加熱工程では、例えば、回路付サスペンション基板1を減圧乾燥機などに投入して、減圧乾燥機内を真空ポンプ(減圧ポンプ)により真空下にしながら、ヒータにより回路付サスペンション基板1を加熱する。
具体的には、加熱工程における真空圧としては、例えば、3Pa以下、好ましくは、1Pa以下であり、通常、0.1Pa以上である。なお、真空(減圧)下における雰囲気を、例えば、大気などの酸素含有雰囲気下、あるいは、窒素などの不活性ガス雰囲気下とし、好ましくは、不活性ガス雰囲気下とする。
また、加熱温度は、カバー皮膜23を硬化させることができ、かつ、ベース絶縁層3およびカバー皮膜23を分解させない温度であって、好ましくは、360℃以上、さらに好ましくは、380℃以上、通常、例えば、450℃以下、好ましくは、410℃以下である。また、加熱時間は、例えば、60〜300分間、好ましくは、80〜240分間である。なお、常温から加熱温度までの加熱速度は、例えば、1〜6℃/分、好ましくは、4〜6℃/分である。
この加熱工程により、未硬化のカバー皮膜23が硬化されてカバー絶縁層6が形成されると同時に、導体パターン4の導体材料に対して錫が拡散されるとともに、錫に対して導体パターン4の導体材料が拡散されて、錫合金層33(図3参照)が形成される。
この錫の拡散では、導体パターン4の表面に形成される錫層32の錫が内側に向かって拡散され、これにより、錫合金層33が、加熱前の錫層32より厚い厚みをもって形成される。
この錫の拡散によって、錫層32は、錫合金層33に置換され、錫層32は実質的に消滅する。
次いで、加熱工程後、錫合金層33を含む製造途中の回路付サスペンション基板1を、真空下で、加熱温度から常温に至る途中(冷却到達温度)まで、冷却する(第1冷却工程)。
第1冷却工程では、例えば、上記した加熱工程において用いられた減圧乾燥機などがそのまま用いられ、具体的には、減圧乾燥機のヒータの運転を停止させるとともに、真空ポンプの運転を継続させる。
第1冷却工程における冷却到達温度は、例えば、100℃以上350℃未満、好ましくは、150〜300℃で、さらに好ましくは、200〜250℃の範囲から選択される任意の温度である。また、冷却速度(加熱温度から冷却到達温度まで冷却するときの冷却速度)は、例えば、0.1〜5℃/分、好ましくは、0.5〜4℃/分である。また、第1冷却工程における真空圧は、上記した加熱工程における真空圧と同様である。
そして、第1冷却工程後、錫合金層33を含む製造途中の回路付サスペンション基板1を、大気圧下で冷却する(冷却工程としての第2冷却工程)。
第2冷却工程では、第1冷却工程において用いられた減圧乾燥機などがそのまま用いられ、具体的には、ヒータの運転を停止させた状態で、真空ポンプの運転を停止させて、減圧乾燥機内を大気開放する。
また、第2冷却工程では、回路付サスペンション基板1を、例えば、第1冷却工程の冷却温度から常温(室温、具体的には、10〜40℃、さらに具体的には、25℃程度)まで冷却する。冷却速度(冷却到達温度から常温まで冷却する冷却速度)は、例えば、1〜5℃/分、好ましくは、2〜4℃/分である。
この第2冷却工程により、錫合金層33の表面(実質的に、錫原子のみ)が酸化されて、酸化錫層31が形成される。つまり、錫合金層33の外側面とカバー皮膜23の内側面との間に微量混入された酸素が錫合金層33(錫原子)の酸化のための酸素供給源となり、錫合金層33の表面を酸化させる。
また、錫合金層33の表面の酸化により、錫合金層33は、第2冷却工程前より、薄く形成される。
これによって、錫合金層33および酸化錫層31からなる錫系薄層5が形成される(図3参照)。
次いで、この方法では、図5(g)に示すように、金属支持基板2に金属開口部8を形成する。
金属開口部8の形成では、例えば、ドライエッチング(例えば、プラズマエッチング)やウェットエッチング(例えば、化学エッチング)などの公知のエッチング法、ドリル穿孔、レーザ加工が用いられ、好ましくは、化学エッチングが用いられる。
次いで、この方法では、図5(h)に示すように、ベース絶縁層3にベース開口部9を形成する。
ベース開口部9の形成では、例えば、ドライエッチング(例えば、プラズマエッチング)やウェットエッチング(例えば、化学エッチング)などの公知のエッチング法、ドリル穿孔、レーザ加工が用いられ、好ましくは、プラズマエッチングが用いられる。
次いで、この方法では、図5(i)に示すように、金めっき層7を、端子部11の上面および両側面に形成される錫系薄層5の表面と、端子部11の下面とに、連続するように形成する。
金めっき層7は、例えば、電解めっきまたは無電解めっき、好ましくは、電解めっきにより、形成する。
そして、この回路付サスペンション基板1およびその製造方法では、端子部11を含む導体パターン4の表面に錫系薄層5が形成されているので、端子部11の強度の向上を十分に図ることができる。その結果、接続信頼性の高い回路付サスペンション基板1を得ることができる。
しかも、導体パターン4とカバー絶縁層6との間に、酸化錫層31を含む錫系薄層5が介在されているので、導体パターン4を錫合金層33で被覆するにもかかわらず、導体パターン4とカバー絶縁層6との密着性の低下を防止することができる。
その結果、回路付サスペンション基板1の長期の使用によっても、カバー絶縁層6の導体パターン4に対する剥離(浮き)を防止して、配線12の変色の発生を防止することができる。
なお、上記した説明では、錫系薄層5を、錫合金層33および酸化錫層31から形成して例示したが、錫系薄層5の層構成としてはこれに限定されず、少なくとも錫合金層33が形成されていればよく、例えば、加熱工程後において錫層32が残存していてもよく、例えば、図6に示すように、錫合金層33、錫層32および酸化錫層31から形成することもできる。
図6において、錫層32は、実質的に錫(Sn)のみからなっており、錫合金層33と酸化錫層31との間、具体的には、第2錫合金層36と第1酸化錫層35との間に介在されている。
錫層32の厚みは、例えば、1〜1500nm、好ましくは、1〜500nmである。
また、上記した説明では、第1冷却工程を実施したが、例えば、第1冷却工程を実施することなく、加熱工程の直後に、大気圧下で第2冷却工程を実施することもできる。この場合には、第2冷却工程における冷却速度(加熱温度から常温まで冷却する冷却速度)は、例えば、1〜5℃/分、好ましくは、2〜4℃/分である。
また、上記した説明では、真空下での第1冷却工程および大気圧下での第2冷却工程を順次実施したが、例えば、これらに代えて、真空下での冷却工程としての第3冷却工程および大気圧下での再加熱工程を順次実施することもできる。
すなわち、第3冷却工程では、上記した加熱工程の後に、第1冷却工程および第2冷却工程に代えて実施され、錫合金層33を含む製造途中の回路付サスペンション基板1を、真空下で冷却する。
すなわち、第3冷却工程では、上記した加熱工程において用いられた減圧乾燥機などがそのまま用いられ、具体的には、真空ポンプの運転を継続させながら、ヒータの運転を停止させて、常温(室温、具体的には、10〜40℃、さらに具体的には、25℃程度)まで冷却する。
また、第3冷却工程における冷却速度(加熱温度から常温まで冷却するときの冷却速度)は、例えば、1〜10℃/分、好ましくは、2〜3℃/分である。また、第3冷却工程における真空圧としては、例えば、3Pa以下、好ましくは、1Pa以下であり、通常、0.1Pa以上である。なお、真空下における雰囲気を、例えば、大気などの酸素含有雰囲気下、あるいは、窒素などの不活性ガス雰囲気下とし、好ましくは、不活性ガス雰囲気下とする。
再加熱工程では、第3冷却工程後、回路付サスペンション基板1を、大気圧下で150℃以上に加熱する。
再加熱工程では、例えば、上記した減圧乾燥機(真空ポンプ使用せず)や、それとは異なる乾燥機を用いることができる。
また、加熱温度は、好ましくは、150〜220℃、さらに好ましくは、160〜200℃である。加熱時間は、例えば、10〜120分間、好ましくは、20〜60分間である。なお、常温から加熱温度までの加熱速度は、例えば、1〜20℃/分、好ましくは、5〜10℃/分である。
再加熱工程後には、回路付サスペンション基板1を、例えば、大気圧下または真空下で、好ましくは、大気圧下で、常温に冷却(徐冷)する。
回路付サスペンション基板1を大気圧下で冷却するには、乾燥機のヒータを停止させるか、あるいは、乾燥機から回路付サスペンション基板1を取り出して、大気雰囲気下に放置する。また、冷却(徐冷)速度は、例えば、1〜50℃/分である。
これら第3冷却工程および再加熱工程により、錫合金層33の表面が酸化されて、酸化錫層31が形成される。これによって、錫合金層33および酸化錫層31からなる錫系薄層5が形成される。
また、上記の説明では、回路付サスペンション基板1の端子部11を、フライングリードとして形成したが、例えば、端子部11に対応する位置において、ベース開口部9および金属開口部8を形成することなく、端子部11を、その下面(裏面)が、下側からベース絶縁層3および金属支持基板2により支持されるように形成することもできる。
また、上記の説明では、本発明の配線回路基板を、金属支持基板2を備える回路付サスペンション基板1として例示して説明したが、本発明の配線回路基板は、これに限定されず、例えば、金属支持基板2を補強層として備えるフレキシブル配線回路基板や、金属支持基板2を備えないフレキシブル配線回路基板などの他の配線回路基板にも広く適用することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および比較例に制限されることはない。
実施例1
厚み20μmのステンレス(SUS304)箔からなる金属支持基板を用意した(図4(a)参照)。
次いで、感光性ポリアミック酸樹脂溶液を、金属支持基板の全面に均一に塗布し、90℃で加熱して乾燥してベース皮膜を形成した。次いで、このベース皮膜を、フォトマスクを介して露光した後、現像し、その後、これを370℃で加熱して硬化(イミド化)することにより、金属支持基板の上に、厚み10μmのポリイミドからなるベース絶縁層を形成した(図4(b)参照)。
次いで、このベース絶縁層の全面に、厚み50nmのクロム薄膜および厚み100nmの銅薄膜をスパッタ蒸着法により順次形成することにより、種膜を形成した。次いで、この種膜の上面に、導体パターンのパターンと逆パターンのめっきレジストを形成した後、電解銅めっきにより、厚み10μmの銅からなる導体パターンを形成した(図4(c)参照)。各配線の幅および各端子部の幅は100μmであり、各配線間の間隔および各端子部間の間隔は20μmであった。
次いで、導体パターンの表面に、無電解錫めっきにより、厚み485nmの錫層を形成した(図4(d)参照)。
次いで、感光性ポリアミック酸樹脂溶液を、錫層を含むベース絶縁層の全面に塗布し、90℃で加熱して乾燥した。次いで、これを、フォトマスクを介して露光した後、現像することにより、カバー開口部が形成され、錫層が露出されるパターンにカバー皮膜を形成した(図4(e)参照)。
次いで、錫層およびカバー皮膜が形成された製造途中の回路付サスペンション基板を、減圧乾燥機に投入して、ヒータおよび真空ポンプを運転させることにより、真空下(1Pa)で、25℃から400℃まで、加熱速度6℃/分で、加熱し、続いて、真空下(1Pa)で、400℃で120分間、加熱を継続した(加熱工程)。
この加熱により、カバー皮膜を硬化(イミド化)させるとともに、銅に対して錫が拡散された錫銅合金からなる錫合金層を形成した(図5(f)参照)。
続いて、減圧乾燥機のヒータの運転を停止させて、回路付サスペンション基板を、真空下(1Pa)で、250℃に冷却した(第1冷却工程)。第1冷却工程における冷却速度は0.6℃/分であった。
次いで、真空ポンプの運転を停止させて、減圧乾燥機内を大気開放することにより、回路付サスペンション基板を、大気圧下で、250℃から25℃に冷却した(第2冷却工程)。第2冷却工程における冷却速度は3℃/分であった。
次いで、金属開口部を、金属支持基板を化学エッチングすることにより形成し(図5(g)参照)、次いで、ベース開口部を、ベース絶縁層をプラズマエッチングすることにより形成した(図5(h)参照)。
その後、厚み2μmの金めっき層を、電解金めっきにより、端子部の上面および両側面に形成される錫合金層の表面と、端子部の下面とに、これらに連続するように形成した(図5(i)参照)。
実施例2〜5
錫層の形成において、錫層の厚み(加熱工程前の錫層の厚み)を表1の括弧内の数値に従って変更した以外は、実施例1と同様にして回路付サスペンション基板を得た。
実施例6〜10
真空下での第1冷却工程および大気圧下での第2冷却工程に代えて、真空下での第3冷却工程および大気圧下での再加熱工程を実施した以外は、実施例1と同様にして、錫系薄層を形成することにより、回路付サスペンション基板を得た。
すなわち、第3冷却工程では、加熱工程後、錫合金層を含む製造途中の回路付サスペンション基板を、加熱工程で用いられた減圧乾燥機の真空ポンプの運転を継続させながら、ヒータの運転を停止させることにより、真空下(1Pa)で、400℃から25℃に冷却した。第3冷却工程における冷却速度は3℃/分であった。
再加熱工程では、第3冷却工程後、回路付サスペンション基板を、別の乾燥機に投入して、大気圧下で、200℃に、加熱速度10℃/分で、30分間、加熱した。その後、大気圧下で、徐冷した。徐冷速度は5℃/分であった。
比較例1
加熱工程において、加熱温度を150℃、加熱時間を60分に変更し、第1冷却工程および第2冷却工程の実施に代えて、加熱工程後、回路付サスペンション基板を、大気圧下で150℃から25℃に徐冷した以外は実施例1と同様にして、回路付サスペンション基板を得た。
比較例2
加熱工程において、真空下から大気圧下に変更し、さらに、第1冷却工程および第2冷却工程に代えて、加熱工程後に、減圧乾燥機を用いて、ヒータの運転を停止させながら、真空ポンプを運転させて、回路付サスペンション基板を、真空下(1Pa)で、400℃から25℃に徐冷した以外は実施例1と同様にして、回路付サスペンション基板を得た。
(評価)
1) 各実施例および各比較例の回路付サスペンション基板において、錫系薄層における各層の組成および厚みを、SERA法(IPC−4554)に準拠して、それぞれ測定した。
その結果、実施例1〜10の錫系薄層においては、Cu3Snからなる第1錫合金層、Cu6Sn5からなる第2錫合金層、SnO2からなる第1酸化錫層およびSnOからなる第2酸化錫層の存在のみが確認された。また、Snからなる錫層が消滅していることを確認した。
一方、比較例1および2の錫系薄層においては、Snからなる錫層、Cu3Snからなる第1錫合金層、Cu6Sn5からなる第2錫合金層の存在が確認された。また、Snからなる錫層が消滅していることを確認した。
錫系薄層の厚みを、表1に示す。
2) 端子部の接続強度
各実施例および各比較例の回路付サスペンション基板の外部側接続端子を、ボンディングツールを用いて、超音波振動を加えることにより、リード・ライト基板の金パッドからなる端子部に接続させた。その後、万能試験機(テンシロン、エー・アンド・デイ社製)により、180度方向に剥離する剥離試験を実施し、端子部の接続強度を評価した。その結果を表1に示す。
3) カバー絶縁層の剥離強度
各実施例および各比較例の回路付サスペンション基板において、先端部において、カバー絶縁層を、ベース絶縁層および金属支持基板から引き剥がし、万能試験機(テンシロン、エー・アンド・デイ社製)を用いて、一方のチャックでカバー絶縁層の先端部をつかみ、他方のチャックでベース絶縁層および金属支持基板の先端部をつかんで、これらを180度方向に剥離する剥離試験を実施し、配線とカバー絶縁層との密着性を、カバー絶縁層の剥離強度として測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2009283574
本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を示す要部平面図である。 図1に示す回路付サスペンション基板の長手方向に沿う要部断面図である。 図2に示す錫系薄層の拡大断面図である。 本発明の配線回路基板の製造方法の一実施形態としての、図2に示す回路付サスペンション基板の製造方法を示す製造工程図であって、(a)は、金属支持基板を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層を、金属支持基板の上に形成する工程、(c)は、導体パターンを、ベース絶縁層の上に形成する工程、(d)は、錫層を、導体パターンの表面に形成する工程、(e)は、カバー皮膜を形成する工程を示す。 図4に続いて、本発明の配線回路基板の製造方法の一実施形態としての、図2に示す回路付サスペンション基板の製造方法を示す製造工程図であって、(f)は、カバー皮膜を加熱により硬化させるとともに、錫系薄層を形成する工程、(g)は、金属開口部を金属支持基板に形成する工程、(h)は、ベース開口部をベース絶縁層に形成する工程、(i)は、金属めっき層を形成する工程を示す。 本発明の配線回路基板の他の実施形態(錫層が残存する態様)である回路付サスペンション基板の錫系薄層の拡大断面図である。 実施例の錫系薄層の厚みと剥離強度との関係のグラフを示す。
符号の説明
1 回路付サスペンション基板
3 ベース絶縁層
4 導体パターン
5 錫系薄層層
6 カバー絶縁層
23 カバー皮膜
31 酸化錫層
32 錫層

Claims (8)

  1. ベース絶縁層と、
    前記ベース絶縁層の上に形成される導体パターンと、
    前記導体パターンの表面に形成され、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層と、
    前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように形成されるカバー絶縁層と
    を備えることを特徴とする、配線回路基板。
  2. 前記錫系薄層は、前記酸化錫からなる酸化錫層を含み、
    前記酸化錫層の厚みが、5〜50nmであることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
  3. ベース絶縁層を形成する工程、
    前記ベース絶縁層の上に導体パターンを形成する工程、
    前記導体パターンの表面に錫層を形成する工程、
    前記錫層を、真空下で350℃以上に加熱する加熱工程、
    前記加熱工程後、前記錫層を、大気圧下で冷却することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層を形成する冷却工程、および、
    前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程を備える配線回路基板の製造方法により得られることを特徴とする、配線回路基板。
  4. ベース絶縁層を形成する工程、
    前記ベース絶縁層の上に導体パターンを形成する工程、
    前記導体パターンの表面に錫層を形成する工程、
    前記錫層を、真空下で350℃以上に加熱する加熱工程、
    前記加熱工程後、前記錫層を、真空下で冷却する冷却工程、
    前記冷却工程後、前記錫層を、大気圧下で150℃以上に加熱することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層を形成する再加熱工程、および、
    前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程を備える配線回路基板の製造方法により得られることを特徴とする、配線回路基板。
  5. 前記カバー絶縁層を形成する工程は、
    未硬化の樹脂を積層する工程と、
    積層された未硬化の前記樹脂を加熱により硬化させる硬化工程とを含み、
    前記硬化工程と前記加熱工程とを同時に実施することを特徴とする、請求項3または4に記載の配線回路基板。
  6. ベース絶縁層を形成する工程、
    前記ベース絶縁層の上に導体パターンを形成する工程、
    前記導体パターンの表面に錫層を形成する工程、
    前記錫層を、真空下で350℃以上に加熱する加熱工程、
    前記加熱工程後、前記錫層を、大気圧下で冷却することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層を形成する冷却工程、
    前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程
    を備えることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
  7. ベース絶縁層を形成する工程、
    前記ベース絶縁層の上に導体パターンを形成する工程、
    前記導体パターンの表面に錫層を形成する工程、
    前記錫層を、真空下で350℃以上に加熱する加熱工程、
    前記加熱工程後、前記錫層を、真空下で冷却する冷却工程、
    前記冷却工程後、前記錫層を、大気圧下で150℃以上に加熱することにより、少なくとも酸化錫を含む錫系薄層を形成する再加熱工程、および、
    前記ベース絶縁層の上に、前記錫系薄層を被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程
    を備えることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
  8. 前記カバー絶縁層を形成する工程は、
    未硬化の樹脂を積層する工程と、
    積層された未硬化の前記樹脂を加熱により硬化させる硬化工程とを含み、
    前記硬化工程と前記加熱工程とを同時に実施することを特徴とする、請求項6または7に記載の配線回路基板の製造方法。
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