JP2008284874A - インクメディアセット、並びにインクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクと、記録用メディアとを有し、前記インクの水溶性有機溶剤が、下記一般式(I)で表されるグリコールエーテル化合物から選択される少なくとも1種を0.1〜10質量%含有し、前記記録用メディアの記録面に前記インクを1μリットル滴下したときの23℃、50%RH環境下での乾燥時間が18分間以内であるインクメディアセットとする。
<一般式(I)>:R1−(OR2)m−OH(R1は分岐していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、アリル基、及びアリール基のいずれかを表す。R2はエチル基及びイソプロピル基のいずれかを表す。mは1〜4の整数を表す。)
【選択図】なし
Description
そこで、上記のような印刷用紙でも乾燥が速く、画像濃度や彩度も高く、普通紙においても高画質であり、しかも長期停止時においてもノズルの目詰まりの生じないインクジェット記録方法の提供が望まれている。
また、特許文献13には、水性顔料インクの被記録材への定着性改善のため、付着張力を規定した提案がされているが、これは塗工層のない普通紙に対するものであり、オフセットコート紙へ印字する際の記載はない。
また、特許文献14には、オフセットコート媒体上に好適な水性インクジェットインク組成として規定の非プロトン性極性溶媒の添加が提案されている。しかし、この提案ではインク中に樹脂が含まれていないため、特に、顔料インクを使用する場合には、画像の定着性が劣るものである。
また、特許文献15には、少ないインク液滴量での画素を広げるため、水性顔料インク組成の水溶性有機溶媒として、顔料に対する規定の良溶媒、貧溶媒を添加する提案がされている。しかし、この提案では、コピー用紙に対するインクの規定であり、水性インク吸収性の悪い印刷用紙に対する記載はない。
<1> 少なくとも着色剤、水分散性樹脂、水溶性有機溶剤、界面活性剤、及び水を含むインクと、
支持体と、該支持体上に、少なくとも顔料及び結着剤を含む塗工層を有する記録用メディアとを有し、
前記水溶性有機溶剤が、下記一般式(I)で表されるグリコールエーテル化合物から選択される少なくとも1種を0.1〜10質量%含有し、
前記記録用メディアの記録面に前記インクを1μリットル滴下したときの23℃、50%RH環境下での乾燥時間が18分間以内であることを特徴とするインクメディアセットである。
<一般式(I)>
R1−(OR2)m−OH
ただし、前記一般式(I)中、R1は分岐していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、アリル基、及びアリール基のいずれかを表す。R2はエチル基及びイソプロピル基のいずれかを表す。mは1〜4の整数を表す。
<2> 記録用メディアの記録面におけるJIS K6768に基づく臨界表面張力が、25mN/m〜40mN/mである前記<1>に記載のインクメディアセットである。
<3> 動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の記録用メディアの記録面への転移量が2ml/m2〜35ml/m2であり、かつ接触時間400msにおける純水の記録用メディアの記録面への転移量が3ml/m2〜40ml/m2である前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクメディアセットである。
<4> 記録用メディアの記録面におけるJ.TAPPI No.5Bに基づく平滑度が200秒〜20,000秒である前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクメディアセットである。
<5> 塗工層における顔料が、カオリン、タルク、及び炭酸カルシウムのいずれかを含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載のインクメディアセットである。
<6> インクにおける界面活性剤がシリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤から選択される少なくとも1種であり、かつ該界面活性剤の含有量が0.01質量%〜5質量%である前記<1>から<5>のいずれかに記載のインクメディアセットである。
<7> インクにおける水溶性有機溶剤が、グリセリン、1,3−ブタンジオール、2−ピロリドン、及びジプロピレングリコールから選択される少なくとも1種を含む前記<1>から<6>のいずれかに記載のインクメディアセットである。
<8> インクにおける水分散性樹脂が樹脂微粒子を含み、かつ該樹脂微粒子がアクリルシリコーン樹脂微粒子であり、かつ該アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度が25℃以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクメディアセットである。
<9> 樹脂微粒子の樹脂エマルジョン中での体積平均粒径が10〜1,000nmである前記<8>に記載のインクメディアセットである。
<10> インクにおける着色剤が、表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料を含む前記<1>から<9>のいずれかに記載のインクメディアセットである。
<11> インクにおける着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量が10質量%〜35質量%であり、かつ前記水分散性樹脂の着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量に対する含有量が70質量%〜95質量%である前記<1>から<10>のいずれかに記載のインクメディアセットである。
<12> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクメディアセットにおけるインクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジである。
<13> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクメディアセットを用いたインクジェット記録方法であって、
前記インクメディアセットにおけるインクに画像信号にしたがって刺激を印加し、該インクを飛翔させて記録用メディアに画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<14> 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<13>に記載のインクジェット記録方法である。
<15> インクがノズルより吐出され、該ノズルより吐出される液滴の、大きさが2〜40pl、速度が6〜20m/s、周波数が1kHz以上、かつ解像度が300dpi以上である前記<13>から<14>のいずれかに記載のインクジェット記録方法である。
<16> ノズルより吐出されるインクの液滴量(M;pl)と、記録用メディア上での画素径(D;μm)とが、次式、18×M0.43≦D≦35×M0.32を満たす前記<15>に記載のインクジェット記録方法である。
<17> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクメディアセットを用いたインクジェット記録装置であって、
前記インクメディアセットにおけるインクに画像信号にしたがって刺激を印加し、該インクを飛翔させて記録用メディアに画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<18> 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<17>に記載のインクジェット記録装置である。
<19> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクメディアセットを用い、記録用メディア上にインクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物である。
支持体と、該支持体上に、少なくとも顔料及び結着剤を含む塗工層を有する記録用メディアとを有し、
前記水溶性有機溶剤が、下記一般式(I)で表されるグリコールエーテル化合物から選択される少なくとも1種を0.1〜10質量%含有し、
前記記録用メディアの記録面に前記インクを1μリットル滴下したときの23℃、50%RH環境下での乾燥時間が18分間以内である。
<一般式(I)>
R1−(OR2)m−OH
ただし、前記一般式(I)中、R1は分岐していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、アリル基、及びアリール基のいずれかを表す。R2はエチル基及びイソプロピル基のいずれかを表す。mは1〜4の整数を表す。
本発明のインクメディアセットにおいては、前記記録用メディアの記録面に前記インクを1μリットル滴下したときの23℃、50%RH環境下での乾燥時間が18分間以内であることにより、水吸収能力の低い、平滑な印刷用紙において、乾燥速度に問題がなく、鮮明で印刷物に近い高品質な画像が得られる。
前記インクメディアセットにおけるインクに画像信号にしたがって刺激を印加し、該インクを飛翔させて記録用メディアに画像を記録する工程少なくとも含む。その結果、水吸収能力の低い、平滑な印刷用紙において、乾燥速度に問題がなく、鮮明で印刷物に近い高品質な画像が可能である。
前記インクメディアセットにおけるインクに画像信号にしたがって刺激を印加し、該インクを飛翔させて記録用メディアに画像を記録する手段少なくとも有する。その結果、水吸収能力の低い、平滑な印刷用紙において、乾燥速度に問題がなく、鮮明で印刷物に近い高品質な画像を形成できる。
本発明のインクメディアセットは、インクと、記録用メディアとを有してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。
ここで、前記乾燥時間とは、23℃、50%RH環境下で、インクを前記記録用メディアの記録面に1μリットル滴下した時点から、蒸発、又は記録用メディア内部への溶媒浸透により、記録用メディア表面にインク溶媒が液滴として存在しなくなる状態となるまでの時間を意味する。
前記記録用メディア表面にインク溶媒が液滴として存在しなくなる状態となったことは、例えばインクを滴下した記録用メディア表面に濾紙を押し付け、転写しなくなることにより確認することができる。
前記インクは、少なくとも着色剤、水分散性樹脂、水溶性有機溶剤、界面活性剤、及び水を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記水溶性有機溶剤としては、グリコールエーテル化合物を少なくとも含み、必要に応じて湿潤剤を含有してなる。
<一般式(I)>
R1−(OR2)m−OH
ただし、前記一般式(I)中、R1は分岐していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、アリル基、及びアリール基のいずれかを表す。R2はエチル基及びイソプロピル基のいずれかを表す。mは1〜4の整数を表す。
前記湿潤剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用して使用してもよい。
前記多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等が挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等が挙げられる。
前記アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール、チオジグリコール等が挙げられる。
前記着色剤としては、顔料及び染料のいずれでも用いることができ、これらを混合して用いることもできる。現在、一般のインクジェット用インクには、アニオン性の染料又は顔料が用いられている。本発明では、用いられるインクの組成は限定されないが、一般に用いられているアニオン性の色材を用いたインクとカチオン性の化合物を含む前処理液との組み合わせで用いることが、最も効果が大きい。
前記インク中のアニオン性成分は、アニオン性染料、アニオン性分散剤で分散された顔料又は染料、アニオン性基を有する顔料、アニオン性着色微粒子から選ばれる少なくとも一つの着色剤である。着色剤中に官能基としてアニオン性基を有しているか、あるいは、アニオン性成分が着色剤に吸着しているため、アニオン性成分とカチオン性樹脂との反応により、前記インク中の着色成分を記録媒体の表層に効率よくとどめることができ、よって、画像濃度向上、裏抜け濃度低減、フェザリング、境界にじみ防止など様々な画質改善効果が得られる。これらの中でも、特にアニオン性染料を用いた場合、前処理液の効果によって染料がメディア表面近傍で定着されるため、好適に用いることができる。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよく、これら顔料は複数種類を混合して用いてもよい。
前記有機顔料としては、例えばアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ、カーボンブラックなどが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉などが挙げられる。
前記黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
黒色顔料インクに使用されるカーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックであり、一次粒径が15nm〜40nm、BET法による比表面積が、50m2/g〜300m2/g、DBP吸油量が、40ml/100g〜150ml/100g、揮発分が0.5%〜10%、pHが2〜9を有するものが好ましい。このようなカーボンブラックとしては、市販品を用いることができ、例えば、No.2300、No.900、MCF−88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(いずれも、三菱化学株式会社製);Raven700、同5750、同5250、同5000、同3500、同1255(いずれも、コロンビア社製);Regal400R、同330R、同660R、MogulL、Monarch700、同800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、Monarch1400(いずれも、キャボット社製);カラーブラックFW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、同S150、同S160、同S170、プリンテックス35、同U、同V、同140U、同140V、スペシャルブラック6、同5、同4A、同4(いずれも、デグッサ社製)などが挙げられる。
マゼンタ用では、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、92、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(ジメチルキナクリドン)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、などが挙げられる。
シアン用では、例えばC.I.ピグメントブルー1、2、15(銅フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63などが挙げられる。
また、中間色としてはレッド、グリーン、ブルー用として、例えばC.I.ピグメントレッド177、194、224、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントバイオレット3,19,23,37、C.I.ピグメントグリーン7,36などが挙げられる。
前記水溶性樹脂としては、例えばスチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等;アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2つの単量体からなるブロック共重合体、あるいはランダム共重合体、又はこれらの塩等が挙げられる。これらの水溶性樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶なアルカリ可溶型樹脂であり、これらの中でも質量平均分子量3,000〜20,000のものが、インクジェット用インクに用いた場合に、分散液の低粘度化が可能であり、かつ分散も容易であるという利点があるので特に好ましい。
高分子分散剤を含有することで記録紙への浸透が抑制される。その一方で、高分子分散剤を含有することで自己分散型顔料の凝集が抑えられるため、自己分散型顔料が横方向にスムーズに拡がることができる。そのため、広く薄くドットが拡がり、理想的なドットが形成できると考えられる。
また、本発明で分散剤として使用できる水溶性界面活性剤の具体例としては、下記のものが挙げられる。例えば、アニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、アルキルアリル及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩等が挙げられる。又、カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、テトラアルキルアンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。更に両性界面活性剤としては、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。又、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
水不溶性の顔料を有機高分子類で被覆してマイクロカプセル化する方法としては、従来公知のすべての方法を用いることが可能である。従来公知の方法として、化学的製法、物理的製法、物理化学的方法、機械的製法などが挙げられる。具体的には、以下の方法が挙げられる。
(1)界面重合法(2種のモノマーもしくは2種の反応物を、分散相と連続相に別々に溶解しておき、両者の界面において両物質を反応させて壁膜を形成させる方法)
(2)in−situ重合法(液体又は気体のモノマーと触媒、もしくは反応性の物質2種を連続相核粒子側のどちらか一方から供給して反応を起こさせ壁膜を形成させる方法)
(3)液中硬化被膜法(芯物質粒子を含む高分子溶液の滴を硬化剤などにより、液中で不溶化して壁膜を形成する方法)
(4)コアセルベーション(相分離)法(芯物質粒子を分散している高分子分散液を、高分子濃度の高いコアセルベート(濃厚相)と希薄相に分離させ、壁膜を形成させる方法)
(5)液中乾燥法(芯物質を壁膜物質の溶液に分散した液を調製し、この分散液の連続相が混和しない液中に分散液を入れて、複合エマルションとし、壁膜物質を溶解している媒質を徐々に除くことで壁膜を形成させる方法)
(6)融解分散冷却法(加熱すると液状に溶融し常温では固化する壁膜物質を利用し、この物質を加熱液化し、その中に芯物質粒子を分散し、それを微細な粒子にして冷却し壁膜を形成させる方法)
(7)気中懸濁被覆法(粉体の芯物質粒子を流動床によって気中に懸濁し、気流中に浮遊させながら、壁膜物質のコーティング液を噴霧混合させて、壁膜を形成させる方法)
(8)スプレードライング法(カプセル化原液を噴霧してこれを熱風と接触させ、揮発分を蒸発乾燥させ壁膜を形成させる方法)
(9)酸析法(アニオン性基を含有する有機高分子化合物類のアニオン性基の少なくとも一部を塩基性化合物で中和することで水に対する溶解性を付与し色材と共に水性媒体中で混練した後、酸性化合物で中性又は酸性にし、有機化合物類を析出させ色材に固着せしめた後に中和し分散させる方法)
(10)転相乳化法(水に対して分散能を有するアニオン性有機高分子類と色材とを含有する混合体を有機溶媒相とし、前記有機溶媒相に水を投入するかもしくは、水に前記有機溶媒相を投入する方法)
これらの中ではカルボン酸基又はスルホン酸基などのアニオン性基を有する有機高分子類を使用することが可能である。また、ノニオン性有機高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート又はそれらの(共)重合体)、2−オキサゾリンのカチオン開環重合体などが挙げられる。特に、ポリビニルアルコールの完全ケン物は、水溶性が低く、熱水には解け易いが冷水には解けにくいという性質を有しており特に好ましい。
なお、マイクロカプセル化の方法によって、それに適した有機高分子類を選択することが好ましい。例えば、界面重合法による場合は、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、エポキシ樹脂などが適している。in−situ重合法による場合には、(メタ)アクリル酸エステルの重合体又は共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどが適している。液中硬化法による場合には、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アルブミン、エポキシ樹脂などが適している。コアセルベーション法による場合には、ゼラチン、セルロース類、カゼインなどが適している。また、微細で、かつ均一なマイクロカプセル化顔料を得るためには、前記以外にも従来公知のカプセル化法すべてを利用することが可能である。
また、上記に挙げたようなマイクロカプセル化の際に用いられる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルキルアルコール類;ベンゾール、トルオール、キシロールなどの芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;クロロホルム、二塩化エチレンなどの塩素化炭化水素類;アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;メチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類などが挙げられる。なお、上記の方法により調製したマイクロカプセルを遠心分離又は濾過などによりこれらの溶剤中から一度分離して、これを水及び必要な溶剤とともに撹拌、再分散を行い、目的とするインクが得られる。以上の方法で得られるカプセル化顔料の平均粒径は50nm〜180nmが好ましい。
このように樹脂被覆することによって顔料が記録媒体にしっかりと付着することにより、インク記録物の擦過性を向上させることができる。
(a)酸性染料及び食用染料としては、例えばC.I.アシッド・イエロー17,23,42,44,79,142;C.I.アシッド・レッド1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289;C.I.アシッド・ブルー9,29,45,92,249;C.I.アシッド・ブラック1,2,7,24,26,94;C.I.フード・イエロー3,4;C.I.フード・レッド7,9,14;C.I.フード・ブラック1,2などが挙げられる。
(b)直接染料としては、例えばC.I.ダイレクト・イエロー1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144;C.I.ダイレクト・レッド1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227;C.I.ダイレクト・オレンジ26,29,62,102;C.I.ダイレクト・ブルー1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202;C.I.ダイレクト・ブラック19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171などが挙げられる。
(c)塩基性染料としては、例えばC.I.ベーシック・イエロー1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91;C.I.ベーシック・レッド2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112;C.I.ベーシック・ブルー1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155;C.I.ベーシック・ブラック2,8などが挙げられる。
(d)反応性染料としては、例えばC.I.リアクティブ・ブラック3,4,7,11,12,17;C.I.リアクティブ・イエロー1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67;C.I.リアクティブ・レッド1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97;C.I.リアクティブ・ブルー1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95などが挙げられる。
前記水分散性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水分散性樹脂の添加量を多くできる点から樹脂微粒子が好ましい。
前記分散相成分としての樹脂微粒子の含有量(樹脂エマルジョン溶液中の樹脂微粒子の含有量:製造後のインク中の含有量ではない)は、一般的には10質量%〜70質量%が好ましい。
また、前記樹脂微粒子の粒径は、特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、体積平均粒径10nm〜1,000nmが好ましく、100nm〜300nmがより好ましい。この体積平均粒径は樹脂エマルジョン中での粒径であるが、安定なインクの場合、樹脂エマルジョン中の粒径とインク中の樹脂微粒子粒径には大きな違いはない。前記体積平均粒径が大きいほどエマルジョンの添加量を多くすることができる。前記体積平均粒径が、10nm未満であると、エマルジョンの添加量を多くすることができないことがあり、1,000nmを超えると、信頼性が低下することがある。ただし、必ずしもこれ以外の範囲の粒径のエマルジョンでも使用できないことはない。これらはエマルジョン種によらず一般的傾向である。
ここで、前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(マイクロトラック MODEL UPA9340、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。具体的には、エマルジョン水溶液を信号レベルの最適範囲内に希釈し、transparency-YES,仮にReflactive Index1.49, Partial Density1.19,Spherical Particles-YES,媒体-水の条件で測定する。ここでは、50%の値を体積平均粒径とした。
前記樹脂エマルジョンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
該市販の樹脂エマルジョンとしては、例えば、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース社製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン、東洋インキ製造株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂エマルジョン、御国色素株式会社製)などが挙げられる。これらの中でも、定着性が良好である点からアクリルシリコーンエマルジョンが特に好ましい。
前記ガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量計(理学電気株式会社製)を用いて測定することができる。
具体的には、樹脂エマルジョン水溶液の常温乾燥膜の樹脂片を示差走査熱量計で−50℃付近より昇温し、段差が発生する温度により求めることができる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、着色剤の種類や湿潤剤、浸透剤などの組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤の中から目的に応じて適宜選択することができるが、特に、印刷用紙に印刷する場合には、表面張力が低く、レベリング性の高いものが好ましく、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤から選択される少なくとも1種が好適である。これらの中でも、フッ素系界面活性剤が特に好ましい。
前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物、などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少なく、特に好ましい。
前記パーフルオロアルキルカルボン化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩、などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩、などが挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3などが挙げられる。
該市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも旭硝子株式会社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも住友スリーエム株式会社製)、メガファックF−470、F1405、F−474(いずれも大日本インキ化学工業株式会社製)、Zonyl TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれもDuPont社製)、FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも株式会社ネオス社製)、PF−151N(オムノバ社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する均染性が著しく向上する点から株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW及びオムノバ社製のPF−151Nが特に好ましい。
前記フッ素系界面活性剤の具体例としては、下記構造式で表されるものが好適である。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
該市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越シリコーン株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社などから容易に入手できる。
前記アセチレングリコール系の界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。該アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品として、例えば、エアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485、TGなどが挙げられる。
このような界面活性剤は、市販品として日光ケミカルズ株式会社、日本エマルジョン株式会社、日本触媒株式会社、東邦化学株式会社、花王株式会社、アデカ株式会社、ライオン株式会社、青木油脂株式会社、三洋化成工業株式会社などから容易に入手できる。
前記界面活性剤は、これらに限定されるものではなく、単独で用いても、複数のものを混合して用いてもよい。単独ではインク中で容易に溶解しない場合も、混合することで可溶化され、安定に存在することができる。
R1−O−(CH2CH2O)h−R2 ・・・構造式(A)
ただし、前記構造式(A)中、R1は、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基、又は炭素数6〜14の分岐していてもよいパーフルオロアルキル基を表す。R2は、水素原子、又は分岐していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。hは、5〜20の整数を表す。
ただし、前記構造式(B)中、R1は、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。R2は、水素原子、又は分岐していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。hは、5〜20の整数を表す。
前記含有量が、0.01質量%未満であると、界面活性剤を添加した効果が無くなることがあり、5質量%を超えると、記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けが発生することがある。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、などが挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
前記サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
前記粘度は、25℃で、1.0mPa・s〜20mPa・sが好ましく、吐出安定性の観点から3.0mPa・s〜10.0mPa・sがより好ましい。
前記表面張力としては、25℃で、40mN/m以下が好ましく、17mN/m〜40mN/mがより好ましい。前記表面張力が、40mN/m以下であれば、ほとんどの記録用メディアに対しても速やかな定着が可能になる。
前記pHとしては、例えば、3〜11が好ましく、接液する金属部材の腐食防止の観点から6〜10がより好ましい。
前記記録用メディアは、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面に塗工層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記接触時間100msでの純水の転移量が少なすぎると、ビーディングが発生しやすくなることがあり、多すぎると、記録後のインクドット径が所望の径よりも小さくなりすぎることがある。
動的走査吸液計で測定した接触時間400msにおける純水の前記記録用メディアへの転移量は、3ml/m2〜40ml/m2が好ましく、3ml/m2〜10ml/m2がより好ましい。
前記接触時間400msでの純水の転移量が少なすぎると、乾燥性が不十分であるため、拍車痕が発生しやすくなることがあり、多すぎると、乾燥後の画像部の光沢が低くなりやすくなることがある。
ここで、前記臨界表面張力(γc)は、JIS K6768、1999「プラスチック−フィルム及びシート−濡れ張力試験方法」に準拠した種々の表面張力の濡れ張力試験液(例えばエチレングリコールモノエチルエーテルとホルムアミドとの混合液)の4マイクロリットル(μl)の液滴をメディア印字面に滴下した後、0.5秒間経過したときの各液滴の接触角を動画取り込みによる接触角測定装置(データフィジックス社製、OCA)を用いて測定し、その接触角からZisman Plotを作成して求めることができる。
前記平滑度は、J.TAPPI No.5Bに基づいて求められ、例えば王研式平滑度試験器により測定することができる。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質などが挙げられる。
(1)離解は、古紙をパルパーにて機械力と薬品で処理して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。
(2)除塵は、古紙に含まれる異物(プラスチックなど)及びゴミをスクリーン、クリーナー等により除去する。
(3)脱墨は、繊維より界面活性剤を用いて剥離された印刷インキをフローテーション法、又は洗浄法で系外に除去する。
(4)漂白は、酸化作用や還元作用を用いて、繊維の白色度を高める。
前記古紙パルプを混合する場合、全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、記録後のカール対策から40%以下が好ましい。
前記塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。
前記無機顔料としては、例えば、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、非晶質シリカ、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クロライトなどが挙げられる。これらの中でも、カオリンは光沢発現性に優れており、オフセット印刷用の用紙に近い風合いとすることができる点から特に好ましい。
前記カオリンには、デラミネーテッドカオリン、焼成カオリン、表面改質等によるエンジニアードカオリン等があるが、光沢発現性を考慮すると、粒子径が2μm以下の割合が80質量%以上の粒子径分布を有するカオリンが、カオリン全体の50質量%以上を占めていることが好ましい。
前記カオリンの添加量は、前記バインダー100質量部に対し50質量部以上が好ましい。前記添加量が50質量部未満であると、光沢度において十分な効果が得られないことがある。前記添加量の上限は特に制限はないが、カオリンの流動性、特に高せん断力下での増粘性を考慮すると、塗工適性の点から、90質量部以下がより好ましい。
前記有機顔料の添加量は、前記塗工層の全顔料100質量部に対し2〜20質量部が好ましい。前記有機顔料は、光沢発現性に優れていることと、その比重が無機顔料と比べて小さいことから、嵩高く、高光沢で、表面被覆性の良好な塗工層を得ることができる。前記添加量が2質量部未満であると、前記効果がなく、20質量部を超えると、塗工液の流動性が悪化し、塗工操業性の低下に繋がることと、コスト面からも経済的ではない。
前記有機顔料には、その形態において、密実型、中空型、ドーナツ型等があるが、光沢発現性、表面被覆性及び塗工液の流動性のバランスを鑑み、平均粒子径は0.2〜3.0μmが好ましく、より好ましくは空隙率40%以上の中空型が採用される。
前記水性樹脂としては、水溶性樹脂及び水分散性樹脂の少なくともいずれかを好適に用いられる。前記水溶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコールの変性物;ポリウレタン;ポリビニルピロリドン及びポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、四級化したビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウムの共重合体等のポリビニルピロリドンの変性物;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等セルロース;カチオン化ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースの変性物;ポリエステル、ポリアクリル酸(エステル)、メラミン樹脂、又はこれらの変性物、ポリエステルとポリウレタンの共重合体等の合成樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉、又は各種変性澱粉、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、インク吸収性の観点から、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエステルとポリウレタンの共重合体、などが特に好ましい。
前記水性樹脂の添加量は、前記顔料100質量部に対し、2質量部〜100質量部が好ましく、3質量部〜50質量部がより好ましい。前記水性樹脂の添加量は記録用メディアの吸液特性が所望の範囲に入るように決定される。
これらの中でも、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ポリアリルアミン塩酸塩等の低分子量のカチオン性有機化合物と他の比較的高分子量のカチオン性有機化合物、例えば、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)等とを組み合わせて使用するのが好ましい。併用により、単独使用の場合よりも画像濃度を向上させ、フェザリングが更に低減される。
ここで、前記コロイド滴定法によるカチオン当量の測定に当たっては、カチオン性有機化合物を固形分0.1質量%となるように蒸留水で希釈し、pH調整は行わないものとする。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ソルビトール、ショ糖などが挙げられる。また、エチレンオキサイド付加物については、水溶性を維持できる範囲で、エチレンオキサイドの一部をプロピレンオキサイドあるいはブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドに置換したものも有効である。置換率は50%以下が好ましい。前記非イオン活性剤のHLB(親水性/親油性比)は4〜15が好ましく、7〜13がより好ましい。
前記塗工層液の付着量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、固形分で、0.5g/m2〜20g/m2が好ましく、1g/m2〜15g/m2がより好ましい。
前記含浸又は塗布の後、必要に応じて乾燥させてもよく、この場合の乾燥の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜250℃程度が好ましい。
前記記録用メディアは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばインクジェット記録用メディアの他、市販のオフセット印刷用コート紙、グラビア印刷用コート紙などであってもよい。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記インクメディアセットにおけるインクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材などを有してなる。
形成されたインク袋などを少なくとも有するもの、などが好適に挙げられる。
インクカートリッジは、図1に示すように、インク注入口242からインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242は融着により閉じられる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給される。
インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋241は、図2に示すように、通常、プラスチックス製のカートリッジケース244内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明の前記インクメディアセットを用い、
前記インクメディアセットにおけるインクに画像信号にしたがって刺激を印加し、該インクを飛翔させて記録用メディアに画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含んでなる。
前記液滴の大きさは3〜30plがより好ましく、前記速度は7〜15m/sがより好ましく、前記周波数は10〜20kHzがより好ましく、前記解像度は600〜1,200dpiがより好ましい。
前記サブタンクは、該サブタンク内に負圧を発生するための負圧発生手段と、該サブタンク内を大気開放するための大気開放手段と、電気抵抗の差によりインクの有無を検知する検知手段とを有するものが好ましい。
ピエゾ素子に電圧を印加してインクを飛翔させる方法が好ましい。ピエゾ方式は発熱しないため、樹脂を含有するインクを飛翔させるのに有利であり、特に湿潤剤の含有量の少ないインクを用いた場合にノズル詰まりが少ない有効な方法である。
また、ノズル抜けを防止するため、ピエゾ素子にインクを吐き出さない強さの電圧を印加して空スキャンを行うことが好ましい。更に、1ページ印刷分の空スキャンに達する前に、インク溜め部にインクを吐き出す動作を行うことが好ましい。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
一方、給紙トレイ102の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部として、用紙積載部141から用紙142を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ143)、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、用紙142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる用紙142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる用紙142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられる。また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。
搬送ベルト151は、無端状ベルトであり、搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト151は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の樹脂材、例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド134による印写領域に対応してガイド部材161が配置されている。なお、記録ヘッド134で記録された用紙142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とが備えられており、排紙ローラ172の下方に排紙トレイ103が配されている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト157が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
そして、サブタンク135内のインクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ201から所要量のインクがサブタンク135に補給される。
本発明のインクジェット記録方法により記録されたインク記録物は、本発明のインク記録物である。本発明のインク記録物は、記録用メディア上に本発明のインクメディアセットにおけるインクを用いて形成された画像を有してなる。
前記記録用メディアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、普通紙、印刷用塗工紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、普通紙及び印刷用塗工紙の少なくともいずれかが好ましい。
前記普通紙は安価である点で有利である。また、前記印刷用塗工紙は光沢紙に比べ比較的安価でしかも平滑な光沢ある画像を与える点で有利である。しかし、乾燥性が悪く一般にインクジェット用には使用困難であったが、本発明のインクにより乾燥性が向上し使用可能となった。
前記インク記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
−マゼンタ顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調製−
<ポリマー溶液Aの調製>
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し、65℃に昇温した。
次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液Aを800g得た。
ポリマー溶液Aを28gと、C.I.ピグメントレッド122を42g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、更に粗大粒子を除くためにこの分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにて加圧濾過し、顔料15質量%含有、固形分20質量%のマゼンタポリマー微粒子の水分散体を得た。得られた顔料分散体の平均粒子径(D50)を測定したところ127nmであった。なお、平均粒子径(D50)の測定は、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)を用いた。
−シアン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例2において、顔料ピグメントレッド122を銅フタロシアニン顔料に変更した以外は、調整例1と同様にして、シアン色のポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定した平均粒子径(D50)は93nmであった。
−イエロー顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例2において、顔料ピグメントレッド122を顔料ピグメントイエロー74に変更した以外は、調製例1と同様にして、イエローのポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定した平均粒子径(D50)は76nmであった。
−シアンインクの作製−
下記処方のインク組成物を調製し、pHを調整した後、平均孔径5μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、インクを作製した。
<シアンインク組成>
・調製例2のシアン顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・16質量%
・アクリルシリコーンエマルジョン〔固形分40質量%、残り水、体積平均粒径150nm、樹脂成分のガラス転移温度−15℃(示差熱立ち上がり)〜−6℃(変曲点)〕・・・60質量%
・湿潤剤としてのグリセリン・・・20質量%
・グリコールエーテル化合物としてのエチレングリコールモノヘキシルエーテル・・・1質量%
・フッ素系界面活性剤(フッ素置換炭素数4〜16)・・・2.5質量%
・防腐防カビ剤・・・0.05質量%
・アミン系有機pH調整剤・・・1.1質量%
・シリコーンエマルジョン系消泡剤・・・0.1質量%
・水・・・残部
得られたインク中の着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量は28質量%であり、着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量に対する水分散性樹脂の含有量は86質量%であった。
−マゼンタインクの作製−
下記処方のインク組成物を調製し、pHを調整した後、平均孔径5μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、インクを作製した。
<マゼンタインク組成>
・調製例1のマゼンタ顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・16質量%
・アクリルシリコーンエマルジョン〔固形分40質量%、残り水、体積平均粒径150nm、樹脂成分のガラス転移温度−15℃(示差熱立ち上がり)〜−6℃(変曲点)〕・・・60質量%
・湿潤剤としてのグリセリン・・・20質量%
・グリコールエーテル化合物としてのエチレングリコールモノヘキシルエーテル・・・1質量%
・フッ素系界面活性剤(フッ素置換炭素数4〜16)・・・2.5質量%
・防腐防カビ剤・・・0.05質量%
・アミン系有機pH調整剤・・・1.1質量%
・シリコーンエマルジョン系消泡剤・・・0.1質量%
・水・・・残部
得られたインク中の着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量は28質量%であり、着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量に対する水分散性樹脂の含有量は86質量%であった。
−イエローインクの作製−
下記処方のインク組成物を調製し、pHを調整した後、平均孔径5μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、インクを作製した。
<イエローインク組成>
・調製例3のイエロー顔料含有ポリマー微粒子分散体・・・16質量%
・アクリルシリコーンエマルジョン〔固形分40質量%、残り水、体積平均粒径150nm、樹脂成分のガラス転移温度−15℃(示差熱立ち上がり)〜−6℃(変曲点)〕・・・30質量%
・湿潤剤としてのグリセリン・・・20質量%
・グリコールエーテル化合物としてのエチレングリコールモノヘキシルエーテル・・・1質量%
・フッ素系界面活性剤(フッ素置換炭素数4〜16)・・・2.5質量%
・防腐防カビ剤・・・0.05質量%
・アミン系有機pH調整剤・・・1.1質量%
・シリコーンエマルジョン系消泡剤・・・0.1質量%
・水・・・残部
得られたインク中の着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量は14質量%であり、着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量に対する水分散性樹脂の含有量は86質量%であった。
−ブラックインクの作製−
下記処方のインク組成物を調製し、pHを調整した後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、インクを作製した。
<ブラックインク組成>
・親水基を有するカーボンブラック分散液(固形分20質量%、残りは水、固形分中の着色剤/樹脂(質量比)=10/0)・・・30質量%
・アクリルシリコーンエマルジョン〔固形分40質量%、残り水、体積平均粒径150nm、樹脂成分のガラス転移温度−15℃(示差熱立ち上がり)〜−6℃(変曲点)〕・・・45質量%
・湿潤剤としてのグリセリン・・・20質量%
・グリコールエーテル化合物としてのエチレングリコールモノヘキシルエーテル・・・1質量%
・フッ素系界面活性剤(フッ素置換炭素数4〜16)・・・1質量%
・防腐防カビ剤・・・0.05質量%
・安定剤・・・0.0005質量%
・有機pH調整剤(2種)・・・0.65質量%
・シリコーンエマルジョン系消泡剤・・・0.1質量%
・水・・・残部
得られたインク中の着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量は24質量%であり、着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量に対する水分散性樹脂の含有量は75質量%であった。
−シアンインクの作製−
製造例1において、グリコールエーテル化合物としての2−エチル−1,3−ヘキサンジオールの代わりに1,3−ブタンジオールを用いた以外は、製造例1と同様にして、比較製造例1のシアンインクを作製した。
−マゼンタインクの作製−
製造例1において、グリコールエーテル化合物としての2−エチル−1,3−ヘキサンジオールの代わりに1,3−ブタンジオールを用いた以外は、製造例1と同様にして、比較製造例1のシアンインクを作製した。
−イエローインクの作製−
製造例1において、グリコールエーテル化合物としての2−エチル−1,3−ヘキサンジオールの代わりに1,3−ブタンジオールを用いた以外は、製造例1と同様にして、比較製造例1のシアンインクを作製した。
−ブラックインクの作製−
製造例1において、グリコールエーテル化合物としての2−エチル−1,3−ヘキサンジオールの代わりに1,3−ブタンジオールを用いた以外は、製造例1と同様にして、比較製造例1のシアンインクを作製した。
pHは、pHメーター(MODEL HM3A、東亜電波工業株式会社製)使用して、23℃で測定した。
粘度は、RE500形粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、コーン34×R24、180rpm、3分間後の条件により、25℃で測定した。
表面張力は、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定した静的表面張力である。
市販のグロス紙(王子製紙株式会社製、PODグロスコート100g/m2紙)
各記録用メディアについて、動的走査吸液計(型式:KS350D、協和精工株式会社製)を用いて、純水の吸収曲線を測定した。吸収曲線は転移量(mL/m2)と接触時間の平方根√(ms)でプロットして一定の傾きを持つ直線とし、内挿により一定時間後の転移量の値を測定した。
臨界表面張力(γc)は、JIS−K6768−1999「プラスチック−フィルム及びシート−濡れ張力試験方法」に準拠した種々の表面張力の濡れ張力試験液(エチレングリコールモノエチルエーテルとホルムアミドとの混合液)の4マイクロリットル(μL)の液滴をメディア印字面に滴下した後、0.5秒間経過したときの各液滴の接触角を動画取り込みによる接触角測定装置(データフィジックス社製、OCA)を用いて測定し、その接触角からZisman Plotを作成して求めた。
前記平滑度は、J.TAPPI No.5Bに基づいて求められ、例えば王研式平滑度計(旭精工株式会社製、水柱式)により測定した。
−インクメディアセット−
製造例1のシアンインク、製造例2のマゼンタインク、製造例3のイエローインク、及び製造例4のブラックインクからなるインクセット1と、比較製造例1のシアンインク、比較製造例2のマゼンタインク、比較製造例3のイエローインク、及び比較製造例4のブラックインクからなるインクセット2と、記録用メディア1とを下記表3に示すように組み合わせて、インクメディアセットを調製した。
得られたインクメディアセットを用いて、以下のようにして、乾燥時間を測定した。結果を表3に示す。
前記乾燥時間は、23℃、50%RH環境下で、インクを記録用メディアの記録面に1μリットル滴下した時点から、蒸発、又は記録用メディア内部への溶媒浸透により、記録用メディア表面にインク溶媒が液滴として存在しなくなる状態となるまでの時間を測定した。
前記記録用メディア表面にインク溶媒が液滴として存在しなくなる状態となったことは、例えばインクを滴下した記録用メディア表面に濾紙を押し付け、転写しなくなることにより確認した。
次に、各インクメディアセットを用い、インクジェットプリンタ(株式会社リコー製、G707)で、ベタ画像を作成し、X−Rite938(X−Rite社製)を用いて、画像濃度の評価を行った。実施例1の画像濃度は、比較例1の画像濃度に比べて良好であった。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
20 流路板
30 ノズルプレート
40 ベース
50 積層圧電素子
60 振動板
70 接着層
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
144 分離パッド
151 搬送ベルト
152 再度カウンタローラ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 デンションローラ
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
201 インクカートリッジ
241 インク袋
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジ外装
Claims (19)
- 少なくとも着色剤、水分散性樹脂、水溶性有機溶剤、界面活性剤、及び水を含むインクと、
支持体と、該支持体上に、少なくとも顔料及び結着剤を含む塗工層を有する記録用メディアとを有し、
前記水溶性有機溶剤が、下記一般式(I)で表されるグリコールエーテル化合物から選択される少なくとも1種を0.1〜10質量%含有し、
前記記録用メディアの記録面に前記インクを1μリットル滴下したときの23℃、50%RH環境下での乾燥時間が18分間以内であることを特徴とするインクメディアセット。
<一般式(I)>
R1−(OR2)m−OH
ただし、前記一般式(I)中、R1は分岐していてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、アリル基、及びアリール基のいずれかを表す。R2はエチル基及びイソプロピル基のいずれかを表す。mは1〜4の整数を表す。 - 記録用メディアの記録面におけるJIS K6768に基づく臨界表面張力が、25mN/m〜40mN/mである請求項1に記載のインクメディアセット。
- 動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の記録用メディアの記録面への転移量が2ml/m2〜35ml/m2であり、かつ接触時間400msにおける純水の記録用メディアの記録面への転移量が3ml/m2〜40ml/m2である請求項1から2のいずれかに記載のインクメディアセット。
- 記録用メディアの記録面におけるJ.TAPPI No.5Bに基づく平滑度が200秒〜20,000秒である請求項1から3のいずれかに記載のインクメディアセット。
- 塗工層における顔料が、カオリン、タルク、及び炭酸カルシウムのいずれかを含有する請求項1から4のいずれかに記載のインクメディアセット。
- インクにおける界面活性剤がシリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤から選択される少なくとも1種であり、かつ該界面活性剤の含有量が0.01質量%〜5質量%である請求項1から5のいずれかに記載のインクメディアセット。
- インクにおける水溶性有機溶剤が、グリセリン、1,3−ブタンジオール、2−ピロリドン、及びジプロピレングリコールから選択される少なくとも1種を含む請求項1から6のいずれかに記載のインクメディアセット。
- インクにおける水分散性樹脂が樹脂微粒子を含み、かつ該樹脂微粒子がアクリルシリコーン樹脂微粒子であり、かつ該アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度が25℃以下である請求項1から7のいずれかに記載のインクメディアセット。
- 樹脂微粒子の樹脂エマルジョン中での体積平均粒径が10nm〜1,000nmである請求項8に記載のインクメディアセット。
- インクにおける着色剤が、表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料を含む請求項1から9のいずれかに記載のインクメディアセット。
- インクにおける着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量が10質量%〜35質量%であり、かつ前記水分散性樹脂の着色剤及び水分散性樹脂の合計含有量に対する含有量が70質量%〜95質量%である請求項1から10のいずれかに記載のインクメディアセット。
- 請求項1から11のいずれかに記載のインクメディアセットにおけるインクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項1から11のいずれかに記載のインクメディアセットを用いたインクジェット記録方法であって、
前記インクメディアセットにおけるインクに画像信号にしたがって刺激を印加し、該インクを飛翔させて記録用メディアに画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項13に記載のインクジェット記録方法。
- インクがノズルより吐出され、該ノズルより吐出される液滴の、大きさが2〜40pl、速度が6〜20m/s、周波数が1kHz以上、かつ解像度が300dpi以上である請求項13から14のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
- ノズルより吐出されるインクの液滴量(M;pl)と、記録用メディア上での画素径(D;μm)とが、次式、18×M0.43≦D≦35×M0.32を満たす請求項15に記載のインクジェット記録方法。
- 請求項1から11のいずれかに記載のインクメディアセットを用いたインクジェット記録装置であって、
前記インクメディアセットにおけるインクに画像信号にしたがって刺激を印加し、該インクを飛翔させて記録用メディアに画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項17に記載のインクジェット記録装置。
- 請求項1から11のいずれかに記載のインクメディアセットを用い、記録用メディア上にインクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。
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