しかしながら、上述した構成の従来の半導体発光素子においては、導電性基板102と成長用基板とは互いに異なる材料からなっており、このように導電性基板102と成長用基板とが異なる材料からなる場合には、内部応力により、半導体発光素子を構成する各層に渡って歪みが生じやすくなるため、上記のウエハ接合体をチップに分割する際に半導体層の剥がれが生じ、歩留まりが低下するという問題があった。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、歩留まりを向上することができる半導体発光素子およびその半導体発光素子の製造方法を提供することにある。
本発明は、導電性基板と、導電性基板上に形成された接着用金属層と、接着用金属層上に形成されたバリア層と、バリア層上に形成された反射層と、反射層上に形成されたオーミック電極層と、オーミック電極層上に形成された第2導電型半導体層と、第2導電型半導体層上に形成された発光層と、発光層上に形成された第1導電型半導体層と、を含み、第2導電型半導体層、発光層および第1導電型半導体層の外周が除去されている半導体発光素子である。
ここで、本発明において、(i)導電性基板と接着用金属層との間、(ii)接着用金属層とバリア層との間、(iii)バリア層と反射層との間、(iv)反射層とオーミック電極層との間、(v)オーミック電極層と第2導電型半導体層との間、(vi)第2導電型半導体層と発光層との間、および(vii)発光層と第1導電型半導体層との間の(i)〜(vii)の少なくとも1つの間にはその他の層が形成されていてもよい。
また、本発明において、「バリア層」とは、バリア層を挟む2層間の原子の相互拡散をバリア層がない場合と比べて抑制することができる層のことをいう。
また、本発明において、「反射層」とは、発光層から発生した光の少なくとも一部を反射することができる層のことをいう。
また、本発明の半導体発光素子においては、第1導電型半導体層側の表面を主たる光取り出し面とすることができる。
ここで、本発明において、「主たる光取り出し面」とは、発光層から発生した光を他の面よりも多く取り出すことができる面のことをいう。
また、本発明の半導体発光素子においては、上記の外周の除去部分の少なくとも一部に絶縁膜が形成されていることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子において、絶縁膜は光取り出し用の開口部を有していることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子において、絶縁膜の光取り出し用の開口部の面積が導電性基板の表面の面積の50%以上99%以下であることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子において、外周の除去部分の面積が導電性基板の表面の面積の1%以上50%以下であることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子において、接着用金属層はAu(金)またはAuを含む合金からなることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子において、バリア層はNi(ニッケル)またはNiを含む合金からなることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子において、反射層はAg(銀)またはAgを含む合金からなることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子において、オーミック電極層はPd(パラジウム)またはPdを含む合金からなることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子において、第1導電型半導体層の表面に凹凸が形成されており、凹凸が形成された第1導電型半導体層の表面が主たる光取り出し面となっていることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子においては、第2導電型半導体層、発光層および第1導電型半導体層が窒化物半導体からなることが好ましい。
ここで、本発明において、窒化物半導体としては、たとえばAlxGayInzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z≠0)の組成式で表わされる窒化物半導体を用いることができる。なお、上記の組成式において、Alはアルミニウムを示し、Gaはガリウムを示し、Inはインジウムを示し、Nは窒素を示す。また、xはAlの組成比を示し、yはGaの組成比を示し、zはInの組成比を示す。また、上記の組成式で表わされる窒化物半導体にはn型またはp型のドーパントがドーピングされていてもよい。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の半導体発光素子を製造する方法であって、第2導電型半導体層、発光層および第1導電型半導体層の外周をドライエッチングにより除去する工程を含む半導体発光素子の製造方法である。
ここで、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、反射層がAgまたはAgを含む合金からなる場合には、ドライエッチング後に超音波洗浄を行なうことが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、ドライエッチングによって露出した第2導電型半導体層、発光層および第1導電型半導体層の表面をエッチング液に浸すことが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法においては、エッチング液に浸した第2導電型半導体層、発光層および第1導電型半導体層の表面に絶縁膜を形成することが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法において、エッチング液としては、接着用金属層、バリア層、反射層およびオーミック電極層からなる群から選択された少なくとも1種をエッチング可能な材料を用いることができる。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法において、接着用金属層がAuまたはAuを含む合金からなる場合には、エッチング液はヨウ素とヨウ化カリウムと有機溶媒と水との混合液からなることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法において、バリア層がNiまたはNiを含む合金からなる場合には、エッチング液は塩酸、硫酸または硝酸水溶液からなることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法において、反射層がAgまたはAgを含む合金からなる場合には、エッチング液はリン酸水溶液と硝酸水溶液と酢酸水溶液と水との混合液からなることが好ましい。
また、本発明の半導体発光素子の製造方法において、オーミック電極層がPdまたはPdを含む合金からなる場合には、エッチング液は塩酸と水との混合液からなることが好ましい。
本発明によれば、歩留まりを向上することができる半導体発光素子およびその半導体発光素子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1に、本発明の半導体発光素子の一例である窒化物半導体発光ダイオード素子の一例の模式的な断面図を示す。
図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子は、たとえばn型のシリコンからなる導電性基板12上に、たとえばTi層とAu層との積層体からなる第2オーミック電極層13、たとえばAu−Sn合金層からなる第1接着用金属層14、たとえばAu層からなる第2接着用金属層11、たとえばNi−Ti合金からなるバリア層10、たとえばAg−Nd層からなる反射層9、たとえばPd層からなるp側オーミック電極層8、たとえばp型GaNからなる第1のp型半導体層7、たとえばp型AlGaNからなる第2のp型半導体層6、たとえばGaNからなる障壁層とInGaNからなる井戸層とを含む発光層5、たとえばn型GaNからなるn型半導体層4が順次積層された構成を有している。
また、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子においては、n型半導体層4の表面には凹凸が形成されており、その凹凸の表面上にたとえばTi層とAu層との積層体からなるn側オーミック電極層16が形成されている。また、導電性基板12の裏面上にはTi層とAl層とTi層との積層体からなる第1オーミック電極層17が形成されている。
また、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子は、n型半導体層4、発光層5、第2のp型半導体層6、第1のp型半導体層7、p側オーミック電極層8、反射層9およびバリア層10の全外周ならびに第2接着用金属層11の一部の全外周が除去されている。
さらに、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子は、上記の外周の除去によって露出したn型半導体層4、発光層5、第2のp型半導体層6、第1のp型半導体層7、p側オーミック電極層8、反射層9、バリア層10および第2接着用金属層11の一部の側面に絶縁膜15が形成されており、その絶縁膜15にはn型半導体層4が露出した正方形状の開口部18が設けられている。
以下に、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子の製造方法の一例について説明する。
まず、図2の模式的断面図に示すように、成長用基板としてのサファイア基板1上に、たとえばGaNからなるバッファ層2をたとえば250nmの厚さに、たとえばアンドープGaNからなる窒化物半導体層3をたとえば1μmの厚さに、n型半導体層4をたとえば4μmの厚さに、発光層5をたとえば100nmの厚さに、第2のp型半導体層6をたとえば30nmの厚さに、第1のp型半導体層7をたとえば200nmの厚さに、たとえばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により、この順序で積層する。
次に、図3の模式的断面図に示すように、第1のp型半導体層7上に、p側オーミック電極層8をたとえば3.5nmの厚さに、反射層9をたとえば300nmの厚さに、バリア層10をたとえば100nmの厚さに、たとえばスパッタ法により、この順序で積層する。そして、バリア層10上に、第2接着用金属層11をたとえば3μmの厚さに蒸着する。
これにより、サファイア基板1上に、バッファ層2、窒化物半導体層3、n型半導体層4、発光層5、第2のp型半導体層6、第1のp型半導体層7、p側オーミック電極層8、反射層9、バリア層10および第2接着用金属層11がこの順序で積層された第1のウエハ20aが作製される。
また、図4の模式的断面図に示すように、導電性基板12を用意し、この導電性基板12上に、たとえば50nmの厚さのTi層およびたとえば500nmの厚さのAu層をこの順序で蒸着して第2オーミック電極層13を形成する。そして、第2オーミック電極層13上に、第1接着用金属層14をたとえば3μmの厚みに蒸着する。
これにより、導電性基板12上に、第2オーミック電極層13および第1接着用金属層14がこの順序で積層された第2のウエハ20bが作製される。
続いて、図5の模式的断面図に示すように、第1のウエハ20aの第2接着用金属層11と、第2のウエハ20bの第1接着用金属層14とを対向させ、これらを共晶接合法を用いて真空雰囲気下で温度300℃、圧力300N/cm2の条件で貼り付ける。これにより、第1のウエハ20aと第2のウエハ20bとのウエハの接合体が形成される。
その後、図6の模式的断面図に示すように、サファイア基板1およびバッファ層2を除去した。ここで、サファイア基板1およびバッファ層2は、たとえば、YAG−THGレーザ(波長355nm)を鏡面研磨したサファイア基板1の裏面側から照射し、サファイア基板1、バッファ層2および窒化物半導体層3の一部を熱分解することにより行なうことができる。
続いて、図7の模式的断面図に示すように、サファイア基板1が除去されて露出した窒化物半導体層3の表面およびn型半導体層4の表面をドライエッチングすることによってn型半導体層4の表面に凹凸を形成する。このときドライエッチングは、窒化物半導体層3が完全に除去されるまで行なわれる。このように、主たる光取り出し面となるn型半導体層4の表面に凹凸を形成することによって、光取り出し効率が向上する。
次に、フォトリソグラフィ技術を利用して、一辺300μmの正方形のレジストを350μmのピッチ(すなわち、隣接する正方形のレジスト同士の間隔は50μmとなる)で格子状に配列したレジストパターンをn型半導体層4の表面上に形成する。
そして、図8の模式的断面図に示すように、ドライエッチングにより、上記の正方形のレジストの間に位置するn型半導体層4、発光層5、第2のp型半導体層6、第1のp型半導体層7、p側オーミック電極層8、反射層9およびバリア層10ならびに第2接着用金属層11の一部を除去することによって、溝を形成する。ここで、溝は、第2接着用金属層11の一部がドライエッチングされる深さまで形成される。なお、ドライエッチングは、たとえば、エッチングガスを用いて、半導体層(n型半導体層4、発光層5、第2のp型半導体層6および第1のp型半導体層7)および金属層(p側オーミック電極層8、反射層9、バリア層10および第2接着用金属層11)を物理的および/または化学的にエッチングすることにより行なうことができる。
このとき、反射層9がAgまたはAgを含む合金からなる場合には、ドライエッチングが反射層9に到達すると、Agがマイグレーションを起こしてウィスカあるいは柱状に成長してn型半導体層とp型半導体層との間で短絡を引き起こす場合があるため、上記の溝を形成するためのドライエッチング後に超音波洗浄を行なうことが好ましい。これにより、ウィスカあるいは柱状に成長したAgを剥離することができる。また、上記の溝を形成するためのドライエッチングを複数回に分けて行なった場合には、それぞれのドライエッチング毎に超音波洗浄を行なうことが好ましい。なお、超音波洗浄は、たとえば、第1のウエハ20aと第2のウエハ20bとのウエハの接合体を洗浄液中に浸漬させた後にその洗浄液中に超音波を印加することにより行なうことができる。
以上のドライエッチングにより、第1のウエハ20aと第2のウエハ20bとのウエハの接合体の表面上に溝が格子状に形成されることになる。上記の溝の形成後は、上記のレジストパターンを構成するレジストが除去される。
また、上記の溝の形成のためのドライエッチングは、半導体層(n型半導体層4、発光層5、第2のp型半導体層6および第1のp型半導体層7)の下方の金属層(p側オーミック電極層8、反射層9、バリア層10および第2接着用金属層11)にまで達する。これにより、上記のドライエッチングによってエッチングされた金属の飛沫が上記の半導体層の側面に付着し、n型半導体層とp型半導体層との間の短絡を引き起こす可能性がある。
そこで、上記の金属層の各層をエッチングすることのできるエッチング液に上記の半導体層の側面を浸すことによってウエットエッチングによるリンス処理を行なう。
たとえば、p側オーミック電極層8がPdまたはPdを含む合金からなる場合には、p側オーミック電極層8をエッチングするためのエッチング液として塩酸と水との混合液を用いることが好ましい。したがって、たとえば塩酸と水との混合液からなる第1エッチング液に室温で1分間、上記の半導体層の側面を浸すことによって上記の半導体層の側面に付着したp側オーミック電極層8の飛沫を除去することができる。
なお、p側オーミック電極層8がPdまたはPdを含む合金からなる場合には、p側オーミック電極層8がp型半導体層との良好なオーミック接触をとることができる傾向にある。
また、反射層9がAgまたはAgを含む合金からなる場合には、反射層9をエッチングするためのエッチング液としてリン酸水溶液と硝酸水溶液と硝酸水溶液と水との混合液を用いることが好ましい。したがって、たとえばリン酸水溶液:硝酸水溶液:硝酸水溶液:水=50:5:40:5の質量比の混合液からなる第2エッチング液に室温で1分間、上記の半導体層の側面を浸すことによって上記の半導体層の側面に付着した反射層9の飛沫を除去することができる。
なお、反射層9がAgまたはAgを含む合金からなる場合には、発光層5が青色域の波長(たとえば、波長430nm以上490nm以下)を有する青色光を発した際にその青色光が反射層9において高確率で反射される傾向にある。
また、バリア層10がNiまたはNiを含む合金からなる場合には、バリア層10をエッチングするためのエッチング液として塩酸、硫酸または硝酸水溶液を用いることが好ましい。したがって、たとえば濃塩酸からなる上記第1エッチング液に室温で1分間、上記の半導体層の側面を浸すことによって上記の半導体層の側面に付着したバリア層10の飛沫を除去することができる。
なお、バリア層10がNiまたはNiを含む合金からなる場合には、バリア層10を挟む反射層9と第2接着用金属層11との間の原子の相互拡散を抑制することができる効果が大きくなる。
また、第2接着用金属層11がAuまたはAuを含む合金からなる場合には、第2接着用金属層11をエッチング液としてはヨウ素とヨウ化カリウムと有機溶媒と水との混合液を用いることが好ましい。したがって、たとえばヨウ素:ヨウ化カリウム:エタノール:水=1:3:40:56の質量比の混合液からなる第3エッチング液に室温で5分間、上記の半導体層の側面を浸すことによって上記の半導体層の側面に付着した第2接着用金属層11の飛沫を除去することができる。
なお、第1接着用金属層14および第2接着用金属層11がAuまたはAuを含む合金からなる場合には、第1接着用金属層14と第2接着用金属層11との接着がより強固なものとなる傾向にあり、電気抵抗も低くなる傾向にある。
よって、たとえば、上記の半導体層の側面を上記の第1エッチング液、第2エッチング液および第3エッチング液に順次浸漬させることによって、上記の半導体層の側面に付着した金属の飛沫を有効に除去することができる傾向にある。なお、第1エッチング液、第2エッチング液および第3エッチング液の浸漬順序は特に限定されないことは言うまでもない。
次に、図9の模式的断面図に示すように、上記のウエハ接合体のn型半導体層4側の表面の全面にたとえばSiO2からなる絶縁膜15をたとえばプラズマCVD法により形成する。この絶縁膜15の形成により、上記のウエットエッチング後の上記の半導体層の側面をコンタミネイションから保護することができる。
続いて、図10の模式的断面図に示すように、フォトエッチングを利用して、上記の一辺300μmの正方形のレジストと同一の中心を有する一辺290μmの正方形状に絶縁膜15を除去して、絶縁膜15に光取り出し用の開口部18を形成する。この光取り出し用の開口部18の形成により、発光層5から発生した光が絶縁膜15で吸収されるのを抑制することができるため、光取り出し効率が向上する。
次に、図11の模式的断面図に示すように、フォトリソグラフィ技術およびリフトオフ技術を利用して、n型半導体層4の表面の中央付近にたとえば厚さ15nmのTi層とたとえば厚さ500nmのAu層とが順次積層されたn側オーミック電極層16を形成する。また、導電性基板12の裏面上にたとえば厚さ15nmのTi層とたとえば厚さ150nmのAl層とたとえば厚さ15nmのTi層とが順次積層された第1オーミック電極層17を形成する。
最後に、上記のウエハ接合体を上記の溝の形成箇所に対応する箇所で切断することによってチップに分割して、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子が得られる。ここで、上記のウエハ接合体の切断方法としては、たとえば、ダイヤモンドスクライブ法、レーザスクライブ法またはダイシング法等を用いることができる。
上記のようにして得られた図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子は、成長用基板としてのサファイア基板1と導電性基板12が互いに異なる材料からなる場合であっても、第1接着用金属層14と第2接着用金属層11との接着後に、n型半導体層4、発光層5、第2のp型半導体層6および第1のp型半導体層7の外周をそれぞれ除去しているため、この除去部分の存在によって、これらの半導体層の歪みが緩和される。
これにより、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記のウエハ接合体からチップに分割する際に半導体層の歪みに起因する半導体層の剥がれを抑制することができるため、歩留まりが向上する。
また、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記のドライエッチングによる溝の形成後のn型半導体層4、発光層5、第2のp型半導体層6、第1のp型半導体層7の側面をウエットエッチングすることによって、これらの半導体層の側面に付着した金属の飛沫を除去することが可能となるため、n型半導体層とp型半導体層との間の短絡を抑制することができる。
また、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記のウエットエッチング後の上記半導体層の側面上に絶縁膜を形成することにより、n型半導体層とp型半導体層との間の短絡を抑制することができ、安定した電流・電圧特性を得ることができる。
また、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子においては、青色の波長領域で反射率の高いAgまたはAgを含む合金を反射層9に使用する場合、上記の溝の形成のためのドライエッチングと超音波洗浄とを組み合わせることによって、ドライエッチングにより発生したウィスカあるいは柱状のAgを除去することができるため、n型半導体層とp型半導体層との間の短絡を抑制することができる。
また、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記半導体層の外周の除去部分の面積S1が導電性基板12の表面の面積S0の1%以上50%以下であることが好ましい。面積S1が面積S0の1%未満である場合には上記の除去部分による上記半導体層の歪みの低減効果を十分に得ることができない傾向にあり、50%を超える場合には発光量が大きく低減するために光取り出し効率が大きく低減する傾向にある。ここで、面積S1は、上記半導体層の枠状の除去部分全体の面積を意味している。
また、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子においては、絶縁膜15の光取り出し用の開口部18の面積S2が導電性基板12の表面の面積S0の50%以上99%以下であることが好ましい。面積S2が面積S0の50%未満である場合には発光層5からの光が絶縁膜15に吸収されるために光取り出し効率を大きく向上させることができない傾向にあり、99%を超える場合には絶縁膜15が上記半導体層から剥がれやすくなる傾向にある。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
4 n型半導体層、5 発光層、6 第2のp型半導体層、7 第1のp型半導体層、8 p側オーミック電極層、9 反射層、10 バリア層、11 第2接着用金属層、12 導電性基板、13 第2オーミック電極層、14 第1接着用金属層、15 絶縁膜、16 n側オーミック電極層、17 第1オーミック電極層、18 開口部、20a 第1のウエハ、20b 第2のウエハ、101 第1オーミック電極層、102 導電性基板、103 第2オーミック電極層、104a 第1接着用金属層、104b 第2接着用金属層、105 バリア層、106 反射層、107 p側オーミック電極層、108 p型半導体層、109 発光層、110 n型半導体層、111 n側オーミック電極層。