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JP2008128156A - エンジン始動制御装置 - Google Patents

エンジン始動制御装置 Download PDF

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JP2008128156A
JP2008128156A JP2006316481A JP2006316481A JP2008128156A JP 2008128156 A JP2008128156 A JP 2008128156A JP 2006316481 A JP2006316481 A JP 2006316481A JP 2006316481 A JP2006316481 A JP 2006316481A JP 2008128156 A JP2008128156 A JP 2008128156A
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Yoshitake Washio
佳剛 鷲尾
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】吹上り最大回転数がクランキング停止回転数に達しないことによるスタータのオーバーランを防止し、最適なエンジン完爆回転数で始動制御を行うエンジン始動制御装置を提供する。
【解決手段】クランキング停止回転数を書換え可能に記憶する不揮発性メモリを有し、スタータモータの通電制御ユニットは、エンジン完爆によるエンジン回転数の吹上りの最大値Npを計測する最大回転数計測手段S13と、スタータスイッチが長押しされたとき、クランキング停止回転数Nscと吹上りの最大値Npとを比較する比較手段S15,16と、吹上りの最大値Npがクランキング停止回転数Nscを超えないとき、メモリに記憶されたクランキング停止回転数Nscをその回転数より低い新たな回転数に書き換えることにより更新するクランキング停止回転数更新手段S18とを含んで構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン始動制御装置、特にエンジンの始動性向上を図るために学習制御を実行するエンジン始動制御装置に関する。
自動車等の車両で内燃式のエンジンを始動する場合、一般に、運転者によるスタートボタン押下等のスタータスイッチ操作に応じてスタータモータに通電させ、スタータモータによってエンジンが始動される。この始動に際し、スタータスイッチ操作のみに応じてスタータモータの通電制御を行ったのでは、エンジンの完爆(正常な燃焼によってエンジンが自立して回転し始めた状態)後にスタートボタンが操作され続けることでスタータモータのオーバーランを招く頻度が高く、スタータモータが早期に劣化し易い。一方、スタータモータの通電をその通電開始後一定時間が経過するまで若しくは一定のエンジン回転数に達するまで継続し、そこで停止するといった制御が可能であるが、その場合でも、車両の使用環境の変化あるいは燃料性状の変化等によってエンジンの始動性は大きく変化し、始動に失敗したりスタータモータやバッテリの劣化が早まったりし易い。そこで、従来、エンジンの始動性を向上させるとともにスタータモータやバッテリの劣化を防止するための各種のエンジン始動制御装置が提案されている。
従来のこの種のエンジン始動制御装置としては、例えば、エンジンの始動の成否を毎回メモリに記憶しておき、始動の成否の履歴を基に、スタータモータの1回の連続通電時間の上限値、始動時燃料噴射量及び始動時点火時期等のエンジン始動条件を可変制御するようにしたもの(例えば、特許文献1参照)、あるいは、始動失敗時には前回より長い通電時間とするもの(例えば、特許文献2参照)がある。
また、エンジンの始動成功によってスタータモータの電源電圧が基準電圧に達したり連続して上昇傾向となるときにスタータモータへの通電を切るようにしてもよいが、雰囲気温度等によって変化する電源電圧の検出精度の低さからスタータモータのオーバーランを確実に防止できないため、現電圧履歴及び過去電圧履歴を読み出して現在と過去のスタータ電源の電圧差を算出し、その電圧差を所定電圧と比較して、電圧差が所定電圧未満となる状態が一定時間以上継続したときにスタータモータをオフさせるようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
さらに、エンジン回転数が第1基準回転数に達するまではスタータモータへの通電を継続して、エンジン回転数が第1基準回転数に達すると、その通電を停止し、その後一定期間内にエンジン回転数が第1基準回転数より低い第2基準回転数まで低下すると、スタータモータへの通電を再開するようにしたものもある(例えば、特許文献4参照)。
特開2003−172174号公報 特開平9−60567号公報 特開2002−295346号公報 特開2002−188548号公報
しかしながら、上述のような従来のエンジン始動制御装置にあっては、履歴情報が多く制御が複雑であるという問題があった。
これに対し、始動に失敗し再始動する場合等、スタートボタンが所定時間以上押し続けられたときに、エンジンが確実に完爆するエンジン回転に達するまではクランキング(クランク軸を回転させてエンジンを始動させる動作)を継続し、所定のクランキング停止回転数に達すると、それ以降のクランキングを禁止するというようにすれば、始動制御を簡素にすることができる。
しかし、その場合、冷却水温が高温となっている状態でエンジンを再始動する高温再始動時には、エンジンがクランキング停止回転数に達することなくアイドル回転数に落ち着いてしまうことがあり、その場合にはスタータモータをオーバーランさせてしまう可能性がある。
すなわち、通常始動時は、スタートボタンを短時間押すだけでエンジン回転数が500から600rpm程度までのクランキングを自動的に行う制御とし、燃料性状によって始動性が悪いためにエンジンがかからないときは、一定の制限時間(例えば30秒)内で、スタートボタンが所定時間以上押し続けられると(以下、長押しという)、エンジン回転数が所定のクランキング停止回転数(例えば1200rpm程度)に達するまではクランキングを継続するというクランキングホールド制御が実行できるが(図4(a)参照)、エンジン水温が高い高温再始動時にスタートボタンが長押しされると、エンジンの吹上りのエンジン回転数が低いために、図4(b)に示すように吹上りの最大回転数Npがクランキング停止回転数Nsに達することなくアイドル回転数に落ち着いてしまうことがあり、そのような場合には、エンジンの完爆後でも前記制限時間までスタータモータが作動し続け、クランキングが継続されてしまうという問題が生じる。
再始動時等に一定の冷却水温以上であればクランキング停止回転数を多少下げておくことも考えられるが、その場合、車両毎に適合する条件でそのクランキング停止回転数の切換えパターンを設定する工数が発生するのみならず、粗悪燃料使用時や極低温時にはエンジンが完爆しないためにエンジンストールが発生する可能性がある。
そこで、本発明は、始動毎に最適なエンジン完爆回転数で始動を行えるような学習制御を実行し、多くの履歴情報を保持したり特別な作業工程を追加することなく、エンジンストール及びスタータモータのオーバーランを共に確実に防止することのできるエンジン始動制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的達成のため、(1)エンジンを始動させるために操作されるスタータスイッチと、通電により前記エンジンのクランキングを実行するスタータモータと、前記エンジンのエンジン回転数を検知する回転数センサと、前記クランキングを停止させるための停止条件を記憶する停止条件記憶手段と、前記エンジン回転数、前記スタータスイッチの操作状態及び前記停止条件に基づいて前記スタータモータへの通電を制御する通電制御ユニットと、を備えたエンジン始動制御装置において、前記停止条件記憶手段が、前記クランキングを停止させるクランキング停止回転数を書換え可能に記憶する不揮発性のメモリを有し、前記通電制御ユニットが、前記回転数センサの検知情報に基づいて、前記エンジンの完爆による前記エンジン回転数の吹上りの最大値を計測する最大回転数計測手段と、前記スタータスイッチが所定時間以上継続して操作されたとき、前記クランキング停止回転数と前記エンジン回転数の吹上りの最大値とを比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記エンジン回転数の吹上りの最大値が前記クランキング停止回転数を超えないとき、前記メモリに記憶されたクランキング停止回転数をその回転数より低い新たな回転数に書き換えることにより更新するクランキング停止回転数更新手段と、を含んで構成されたことを特徴とする。
この構成により、計測されたエンジン回転数の吹上りの最大値(以下、吹上り最大回転数という)がクランキング停止回転数を超えない場合には、メモリに記憶された設定済みのクランキング停止回転数よりも低回転の新たなクランキング停止回転数に更新されるという学習がなされ、その学習結果が次回の始動時のクランキング停止回転数に反映される。したがって、クランキング停止回転数を初期にはどの車種でも確実にエンジン完爆後の回転数と言い得る十分に高いエンジン回転に設定しておくだけで、車種ごとに適合する最適なクランキング停止回転数を設定する作業工程を設けることなく、エンジン回転数の吹上りの最大値、すなわち吹上り最大回転数がクランキング停止回転数を超えないためにスタータモータのオーバーランが生じるということが確実に防止される。さらに、多くの始動履歴情報を保持する必要がなく、制御も複雑でなくて済む。
本発明のエンジン始動制御装置においては、(2)前記クランキング停止回転数更新手段が、前記メモリに記憶されたクランキング停止回転数から一定の回転数を減じて前記新たな回転数を決定するのが好ましい。これにより、始動性を確保しながら、クランキング停止回転数を徐々に更新し、最適化することができる。
上記(2)の構成を有するエンジン始動制御装置においては、(3)前記通電制御ユニットが、前記新たな回転数が予め設定された下限ガード値以上であるか否かを判定する更新下限判定手段を備え、前記クランキング停止回転数更新手段が、前記更新下限判定手段の判定結果に基づき、前記新たな回転数が前記下限ガード値以上であるときのみ前記メモリに記憶されたクランキング停止回転数の更新を実行するのがよい。これにより、クランキング停止回転数を下げ過ぎて始動性が低下することが防止される。
上記(1)〜(3)の何れかの構成を有するエンジン始動制御装置においては、(4)前記通電制御ユニットが、前記エンジン回転数が前記クランキング停止回転数を超えているときには、前記スタータスイッチの操作にかかわらず、前記スタータモータへの通電を停止して前記クランキングを禁止するのがより好ましい。これにより、誤ってスタータスイッチ操作がされ続けても、スタータモータが作動することがなく、スタータモータのオーバーランが確実に防止される。
上記(1)の構成を有するエンジン始動制御装置においては、(5)前記メモリがスタティックRAMで構成されているのが好ましい。
この構成により、クランキング停止回転数の更新処理を迅速に実行することができるとともに、既存の制御ユニットに通常搭載されているスタティックRAMを利用することができる。
また、上記(1)の構成を有するエンジン始動制御装置においては、(6)前記メモリがEEPROMで構成されていてもよい。この場合、バッテリ電源が取り外されたとしても、更新されたクランキング停止回転数の記憶情報を保持することが可能となる。
本発明によれば、吹上り最大回転数がクランキング停止回転数を超えない場合、それより低回転の新たなクランキング停止回転数に更新され、その更新値が次回の始動時のクランキング停止回転数に反映されるので、多くの履歴情報を準備したり車種ごとに適合する最適なクランキング停止回転数の設定作業工程を設けたりすることなく、吹上り最大回転数がクランキング停止回転数を超えないためにスタータモータのオーバーランが生じるということを確実に抑制し、かつ、確実な始動性を確保することができるエンジン始動制御装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動制御装置を示している。
まず、その構成について説明すると、図1に示すように、本実施形態のエンジン始動制御装置は、エンジン1を始動させるために操作されるスタータスイッチ11と、通電によりエンジン1のクランキングを実行するスタータモータ12と、エンジン1のエンジン回転数NEを検知する回転数センサ13と、エンジン電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)20とを備えている。
スタータスイッチ11は、運転者によりプッシュ操作(押下)されるスタートボタン11aと、接点部11bとを有しており、スタートボタン11aが押下されたときにONとなる。そして、このスタータスイッチ11により、入力インターフェース回路26内の図示しないバッファを介して、エンジンECU20に電源供給信号を入力させる。
スタータモータ12は、例えばエンジン1のフライホイル1wの外周部に形成された外歯(図示していない)に離脱可能に噛合する歯付の出力軸12aを有しており、フライホイル1wに連結されたエンジン1内のクランク軸1c及びこれに連動する各動弁機構やポンプ等を回転させることができる。
回転数センサ13は、エンジン1のクランク軸1cの回転を所定角度単位で検出するクランク角センサで構成されている。
エンジンECU20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、バッテリーをバックアップ電源とするバックアップRAM(以下、B−RAMという)24に加えて、A/D変換器やバッファ等を含む入力インターフェース回路26、リレー駆動回路等を含む出力インターフェース回路27及び定電圧電源回路28を含んで構成されている。
B−RAM24は、バッテリ(図中では「B+」としてプラス端子を示し、詳細は図示していない)を電源として作動するSRAM(スタティックRAM)又はEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)からなり、クランキングを停止させるクランキング停止回転数を書換え可能に記憶する不揮発性のメモリとなっている。すなわち、B−RAM24は、クランキングによりエンジン回転数NEが上昇するときにそのクランキングを停止させるための停止条件を記憶する停止条件記憶手段として機能させることができる。
入力インターフェース回路26には、回転数センサ13の他に、各種のセンサ群(詳細は図示しないが、エアフローメータ、スロットルセンサ、車速センサ、酸素センサ、気筒判別センサ、吸気温センサ、水温センサ等)が接続されており、これらセンサ群からのセンサ情報がエンジンECU20に取り込まれるようになっている。
出力インターフェース回路27には、バッテリ(詳細図を図示していない)を電源としてスタータモータ12に通電するとともにその通電をON/OFFさせるリレースイッチ回路31が接続されており、詳細を図示しないが、更に、燃料噴射のためのインジェクタ(燃料噴射弁)や、点火プラグを駆動するイグナイタ、燃料ポンプをON/OFFさせるリレースイッチ回路等が接続されている。
リレースイッチ回路31は、エンジンECU20により励磁されるリレーコイル部31aと、このリレーコイル部31aが励磁されたときにONとなる接点部31bとを有している。
また、エンジンECU20は、リレースイッチ回路31と共に、エンジン回転数NE、スタータスイッチ11の操作状態及びクランキング停止条件に基づいて、リレースイッチ回路31のON/OFFによりスタータモータ12への通電状態を制御する通電制御ユニットとして機能するようになっており、その機能を発揮させるために、後述する始動制御の処理プログラム及び前記停止条件の設定データがエンジンECU20のROM23及びB−RAM24内に記憶格納されている。
より具体的には、エンジンECU20は、エンジン1の完爆によりエンジン回転数NEが急に上昇し、次いで安定するまでの計測期間中における、エンジン回転数NEの吹上り時の最大値Np(以下、吹上り最大回転数Npという)を計測する最大回転数計測手段の機能を有しており、ROM23及びB−RAM24内に記憶格納された始動制御の処理プログラム中に、エンジン1の始動中に回転数センサ13からの回転数情報NEを監視し、エンジン1の吹上り最大回転数Npを計測するプログラム部分を含んでいる。
また、エンジンECU20は、スタートボタン11aによりスタータスイッチ11が所定時間以上継続して操作されたとき、クランキング停止回転数Nscと吹上り最大回転数Npとを比較する比較手段としての機能と、この比較手段の比較結果に基づいて、吹上り最大回転数Npがクランキング停止回転数Nscを超えなかったとき、B−RAM24に記憶されたクランキング停止回転数Nscをその回転数より低い新たな回転数に書き換えることにより更新するクランキング停止回転数更新手段としての機能と、を有しており、これらの機能を発揮させるためにROM23及びB−RAM24内に記憶格納された始動制御の処理プログラム中に、後述する比較判定処理及びクランキング停止回転数Nscの更新処理を実行するプログラム部分やデータ、設定値等を含んでいる。
エンジンECU20は、更に、クランキング停止回転数更新手段として用いるB−RAM24内に記憶されたクランキング停止回転数Nsc(例えば、1200rpm)から、一定の回転数、例えば10rpmを減じて新たな回転数を決定する減算更新機能と、新たな回転数が予め設定された下限ガード値(下限値のクランキング停止回転数;例えば、1000rpm)Nb以上であるか否かを判定する更新下限判定手段の機能とを有しており、エンジンECU20の前記クランキング停止回転数更新手段としての機能は、前記更新下限判定手段として判定した結果に基づいて、新たな回転数が更新下限値以上であるときのみ、B−RAM24内に記憶されたクランキング停止回転数の更新処理を実行するようになっている。
次に、動作について説明する。
エンジン1の始動時には、図2に概略を示すようなクランキングホールド制御が実行される。なお、エンジンECU20は所定時間毎にこのプログラムを起動し、始動操作がなされると、必要な処理が実行される。
まず、スタータスイッチ11のスタートボタン11aが押下された状態か否かが判別される(ステップS11)。エンジン1を始動する際には、車両の運転者によってスタートボタン11aを押下する始動操作がなされ、それによってスタータスイッチ11の接点部11bがONとなっているから、前記判別の結果はYESとなる(ステップS11でYESの場合)。
このとき、エンジンECU20は、リレースイッチ回路31のリレーコイル部31aを励磁してリレースイッチ回路31をONの状態にし、スタータモータ12に電源供給(通電)することで、スタータモータ12を作動させる。そして、スタータモータ12は、例えばエンジン1のフライホイル1wの外周部に噛合する歯付の出力軸12aを回転させ、エンジン1内のクランク軸1cを回転させて、このクランク軸1cに連動する各動弁機構やポンプ等を作動させることで、エンジン1を始動させる。すなわち、スタータモータ12がエンジン1のクランキングを実行する(ステップS12)。したがって、通常であれば、エンジン1は完爆してエンジン回転数NEが急に上昇する吹上り状態となる。
一方、この間、エンジン1のエンジン回転数NEが他のセンサ情報と共に回転数センサ13からエンジンECU20に取り込まれ、上記クランキングを行う始動期間中のエンジン回転数が所定時間毎にRAM23の所定の作業メモリ領域に記憶され、吹上り最大回転数Npが計測される(ステップS13)。
次いで、エンジン回転数NEが吹上って、図3(a)に示すように、短時間の始動操作に対応して完爆回転数Nscになったと判定されると、エンジンECU20は、リレースイッチ回路31のリレーコイル部31aを非励磁にしてリレースイッチ回路31をOFFの状態にし、バッテリからスタータモータ12への通電を停止させ、スタータモータ12によるクランキングを停止させる(ステップS14)。
スタートボタン11aが所定時間を超えて押し続けられる長押しがなされた場合も、スタータモータ12への通電継続によりエンジン1のクランキングが継続されることで、エンジン1がクランキング停止回転数である完爆回転数Nscとなると、吹上り最大回転数Npがクランキング停止回転数Nscを超え(ステップS14)、それ以上のクランキングの継続が禁止される。
次いで、スタートボタン11aが所定時間を超えて押し続けられる長押し状態であるか否かが判別され(ステップS15)、長押し状態でなければ、今回の処理が終了する(ステップS15でNOの場合)。
何らかの理由により始動に失敗するか、あるいは、燃料性状が悪いあるいは極低温環境である等の理由でスタートボタン11aが長押し状態にあった場合には(ステップS15でYESの場合)、エンジンECU20は、次ステップに進む。
次いで、今回の吹上り最大回転数Npが長押し時のクランキング停止回転数である完爆回転数Nscを十分に上回っていたか、すなわち、図3(a)に示すように、一定の回転数差を持って上回っているか否かが判別され(ステップS16)、その判別結果がYESの場合、今回の処理を終了する。
一方、図3(b)に示すように、吹上り最大回転数Npがクランキング停止回転数である完爆回転数Nscに近いかそれを下回る場合には、ステップS16の判別結果はNOとなる。
この場合、次いで、完爆回転数Nscから所定回転数aを差し引いた値(Nsc−a=N1,N2等)が予め設定した下限ガード値Nb以下であるか否かが判別され(ステップS17)、完爆回転数Nscが下限ガード値Nbを上回っていれば(ステップS17でNOの場合)、次いで、この完爆回転数Nscを所定回転数aだけ下げる。すなわち、例えば、初期の完爆回転数1200rpmから10rpm分だけ低い新たな回転数1190rpm(あるいはそれより更に低い新たな回転数)に変更する。そして、この新たな回転数NscをB−RAM24に書き込み、クランキング停止回転数である完爆回転数Nscの値を更新して(ステップS18)、今回の処理を終了する。
一方、クランキング停止回転数Nscが下限ガード値Nb以下であれば(ステップS17でYESの場合)、クランキング停止回転数更新処理をすることなく今回の処理を終了する。
このような処理が実行される本実施形態のエンジン始動制御装置では、クランキング停止回転数Nscは、初期にはどの車種でも確実にエンジン完爆後の回転数と言い得るエンジン回転に設定され、B−RAM24に書き込まれる。
したがって、クランキング停止回転数Nscが計測された吹上り最大回転数Npを超えないとき、図3(b)に示すように低回転の新たなクランキング停止回転数N1(あるいは更にN2に)に更新されるという学習がなされ、その学習結果が次回の再始動時のクランキング停止回転数Nscに反映される。したがって、車種毎に適合する最適なクランキング停止回転数Nscを設定する作業工程を設けることなく、吹上り最大回転数Npがクランキング停止回転数Nscを超えないためにスタータモータ12のオーバーランが生じるということが確実に抑制される。その結果、始動毎に最適なエンジン完爆回転数で始動制御を行うことにより、エンジン1のストール及びスタータモータ12のオーバーランを共に確実に防止することのできるエンジン始動制御装置を提供することができる。
しかも、本発明のエンジン始動制御装置においては、クランキング停止回転数更新手段としてのエンジンECU20が、更新下限判定手段としての判定結果に基づき、新たな回転数N1,N2等が下限ガード値以上であるときのみB−RAM24に記憶されたクランキング停止回転数Nscの更新を実行するので、クランキング停止回転数Nscを下げ過ぎて始動性が低下することも防止される。
さらに、本実施形態のエンジン始動制御装置では、クランキング停止回転数Nscを記憶保持させておくだけで、従来のように多くの始動履歴情報を不揮発メモリに記憶保持させる必要がなく、始動制御も複雑にならないで済む。
また、本実施形態のエンジン始動制御装置では、前記停止条件を記憶するメモリがスタティックRAMで構成されているので、クランキング停止回転数Nscの更新処理を迅速に実行することができるとともに、既存のエンジン制御ユニット等に通常搭載されているスタティックRAMを利用することができるから、コスト高を招来することがない。また、前記停止条件を記憶するメモリがEEPROMで構成されている場合には、バッテリが電源が取り外されたとしても、更新されたクランキング停止回転数Nscの記憶情報を保持することができる。
なお、上述の実施形態においては、エンジンECU20に主要な制御機能を搭載していたが、本発明の前記停止条件記憶手段、最大回転数計測手段、比較手段、クランキング停止回転数更新手段、及び更新下限判定手段の機能の一部又は全部をパワーマネージメントECUに搭載することもできることはいうまでもなく、その場合にも上述と同様な効果が得られる。
以上説明したように、本発明は、クランキング停止回転数が計測された吹上り最大回転数Npを上回っていると、低回転の新たな回転数に更新されるという学習がなされ、その学習結果が次回の再始動時のクランキング停止回転数Nscに反映されるので、多くの履歴情報を持つことも、車種ごとに適合する最適なクランキング停止回転数を設定するような作業工程を設けることもなく、吹上り最大回転数Npがクランキング停止回転数Nscを超えないためにスタータモータのオーバーランが生じるということを確実に抑制し、かつ、確実な始動性を確保することができるエンジン始動制御装置を提供することができるものであり、エンジンの始動性向上を図るために学習制御を実行するエンジン始動制御装置全般に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係るエンジン始動制御装置を示すその概略ブロック構成図である。 第1の実施の形態に係るエンジン始動制御装置のクランキングホールド制御の概略処理手順を示すフローチャートである。 (a)は第1の実施の形態に係るエンジン始動制御装置による通常始動時のエンジン回転数変化を、(b)は同エンジン始動制御装置による高温再始動時のエンジン回転数変化をそれぞれ示すグラフで、縦軸はエンジン回転数、横軸は時間である。 従来の課題を説明する図3のグラフと同様なグラフで、(a)は通常始動時のエンジン回転数変化を、(b)は高温再始動時のエンジン回転数変化をそれぞれ示している。
符号の説明
1 エンジン
1c クランク軸
1w フライホイル
11 スタータスイッチ
11a スタートボタン
11b 接点部
12 スタータモータ
12a 出力軸
13 回転数センサ
20 エンジンECU(停止条件記憶手段、最大回転数計測手段、比較手段、クランキング停止回転数更新手段、更新下限判定手段)
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 B−RAM(メモリ、停止条件記憶手段)
26 入力インターフェース回路
27 出力インターフェース回路
28 定電圧電源回路
31 リレースイッチ回路
31a リレーコイル部
31b 接点部

Claims (6)

  1. エンジンを始動させるために操作されるスタータスイッチと、
    通電により前記エンジンのクランキングを実行するスタータモータと、
    前記エンジンのエンジン回転数を検知する回転数センサと、
    前記クランキングを停止させるための停止条件を記憶する停止条件記憶手段と、
    前記エンジン回転数、前記スタータスイッチの操作状態及び前記停止条件に基づいて前記スタータモータへの通電を制御する通電制御ユニットと、を備えたエンジン始動制御装置において、
    前記停止条件記憶手段が、前記クランキングを停止させるクランキング停止回転数を書換え可能に記憶する不揮発性のメモリを有し、
    前記通電制御ユニットが、
    前記回転数センサの検知情報に基づいて、前記エンジンの完爆による前記エンジン回転数の吹上りの最大値を計測する最大回転数計測手段と、
    前記スタータスイッチが所定時間以上継続して操作されたとき、前記クランキング停止回転数と前記エンジン回転数の吹上りの最大値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記エンジン回転数の吹上りの最大値が前記クランキング停止回転数を超えないとき、前記メモリに記憶されたクランキング停止回転数をその回転数より低い新たな回転数に書き換えることにより更新するクランキング停止回転数更新手段と、を含んで構成されたことを特徴とするエンジン始動制御装置。
  2. 前記クランキング停止回転数更新手段が、前記メモリに記憶されたクランキング停止回転数から一定の回転数を減じて前記新たな回転数を決定することを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  3. 前記通電制御ユニットが、前記新たな回転数が予め設定された下限ガード値以上であるか否かを判定する更新下限判定手段を備え、
    前記クランキング停止回転数更新手段が、前記更新下限判定手段の判定結果に基づき、
    前記新たな回転数が前記下限ガード値以上であるときのみ前記メモリに記憶されたクランキング停止回転数の更新を実行することを特徴とする請求項2に記載のエンジン始動制御装置。
  4. 前記通電制御ユニットが、前記エンジン回転数が前記クランキング停止回転数を超えているときには、前記スタータスイッチの操作にかかわらず、前記スタータモータへの通電を停止して前記クランキングを禁止することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエンジン始動制御装置。
  5. 前記メモリがスタティックRAMで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
  6. 前記メモリがEEPROMで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011046248A (ja) * 2009-08-26 2011-03-10 Denso Corp 車両用制御装置
CN115013215A (zh) * 2022-06-28 2022-09-06 徐州徐工矿业机械有限公司 一种工程机械用高寒地区多功能加热系统及其自动控制方法

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