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JP2008121778A - トランスミッションケース - Google Patents

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JP2008121778A JP2006306020A JP2006306020A JP2008121778A JP 2008121778 A JP2008121778 A JP 2008121778A JP 2006306020 A JP2006306020 A JP 2006306020A JP 2006306020 A JP2006306020 A JP 2006306020A JP 2008121778 A JP2008121778 A JP 2008121778A
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敏彦 青木
Toshiyuki Miyoshi
利行 三好
Kazutoshi Omagari
一聡 大曲
Minoru Todo
穂 藤堂
Mikio Iwase
幹雄 岩瀬
Yoshihiro Takigawa
由浩 滝川
Takayuki Kamei
孝幸 亀井
Takashi Ando
隆志 安藤
Atsushi Honda
敦 本田
Kazutoshi Nozaki
和俊 野崎
Wataru Nagata
渉 永田
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Toyota Motor Corp
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】端部にアダプタ部を一体形成するようにしても、十分な強度及び油密性を有しながら軽量化を図ることが可能なトランスミッションケースを提供する。
【解決手段】T/Mケース12の後端部にはアダプタ部17が一体形成されると共に、そのアダプタ部17には、動力伝達機構15の出力軸20を挿通するための貫通孔19と、その貫通孔19の軸方向後方側に開口する第1の凹部25と、この第1の凹部25とは貫通孔19の軸方向において隔壁26を介して隔てられた状態で貫通孔19の径方向外方側に開口する第2の凹部27が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部に収容する動力伝達機構の出力軸の軸線方向に沿った筒状をなすと共に、その後端部に他のケースを連結するためのアダプタ部を一体的に形成したトランスミッションケースに関する。
車両用動力伝達装置の一種であるトランスミッションは、作動油及び潤滑油等としての機能を有するATF(オートマチック・トランスミッション・フルード)が貯留されたトランスミッションケース(以下、「T/Mケース」という。)を有し、そのT/Mケース内に動力伝達機構を収容している。このT/Mケースは、強度及び油密性と共に軽量化の要請があるため、アルミ合金ダイカスト法により鋳造されるのが一般的である。
また、四輪駆動車に搭載されるトランスミッションの場合は、トランスミッションからの駆動力を前後輪に配分するためのトランスファが追加されるため、そのトランスファを収容するトランスファケースが別体構成のアダプタを介してT/Mケースの後端部に接合固定される。そして、近時は、部品点数の減少を目的として、こうしたアダプタをT/Mケースの後端側にアダプタ部として一体的に形成したT/Mケースが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2003−329116号公報
ところで、T/Mケースにアダプタ部を一体形成した場合において、そのアダプタ部に動力伝達機構の出力軸を挿通するための貫通孔しか形成しないとすると、T/Mケースの重量がアダプタ部の分だけ単純に増すことになり、トランスミッションの組立作業時等に作業性が低下することが懸念される。このため、一体形成するアダプタ部には肉取りの凹部を形成して、軽量化を図ることが考えられる。
ここで、軽量化のためには、例えば特許文献1に記載されたT/Mケースにも形成されているようにT/Mケースのアダプタ部に動力伝達機構の出力軸の軸方向後方側に開口する軸方向凹部を形成することが考えられる。しかし、こうした軸方向凹部の形成によって軽量化を十分に図ろうとすると、軸方向凹部の深さが出力軸の軸線方向に沿って細長いものとなる。このため、この軸方向凹部を形成するための成形型のコアも必然的に細長い形状となってしまい、かかる細長いコア内には、コアの強度上の問題から、その先端部付近まで達する冷却通路を設けることが困難となる。したがって、ダイカスト成型時に、軸方向凹部の内底面付近が冷却不足となり、焼き付きを生じるなどして、T/Mケースのアダプタ部における軸方向凹部の内底面付近に鋳巣ができてしまうことがあった。
また、型抜きの関係上、軸方向凹部の内側面は型抜き方向に拡がるテーパ面とする必要があることから、軸方向凹部の断面積は開口側から内底面側に向かうほど小さくなる。このため、アダプタ部における軸方向凹部の内側面には内底面の近傍において厚肉部が形成されやすく、さらに鋳巣のできやすいものとなっていた。そして、このような鋳巣ができると、油密性が損なわれてしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、端部にアダプタ部を一体形成するようにしても、十分な強度及び油密性を有しながら軽量化を図ることが可能なトランスミッションケースを提供することにある。
上記目的を達成するために、トランスミッションケースに係る本発明は、内部に収容される動力伝達機構の出力軸の軸方向に沿った筒状をなすケース本体を備え、そのケース本体における前記動力伝達機構の動力出力側となる後端部に他のケースを連結するためのアダプタ部を一体的に形成したトランスミッションケースにおいて、前記アダプタ部には、前記出力軸が挿通されるボス部と、該ボス部の外周側で前記動力伝達機構の動力出力側となる軸方向後方側に開口する第1の凹部と、該第1の凹部とは前記軸方向において隔壁を介して隔てられた状態で前記ボス部の径方向外方側に開口する第2の凹部が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、軸方向に沿う第1の凹部だけで軽量化を図る場合に比して、径方向に沿う第2の凹部によっても軽量化を図るようにしたので、肉取りのために形成する凹部を浅くすることが可能となり、十分な強度を確保しつつ軽量化が図られる。そして、互いに型抜き方向が異なる型を用いて第1及び第2の各凹部をそれぞれ形成することになるため、それら各凹部を形成する際に用いる型のコアも短いもので対応可能となる。したがって、コアの先端部付近まで冷却通路を形成することが可能となり、ダイカスト成型時の焼き付きを抑制できると共に、各凹部の内側面も型抜き方向に拡がるテーパ面が短くなって厚肉部が形成され難くなることから、鋳巣の発生度合いを低減可能となる。
また、本発明のトランスミッションケースにおいて、前記第1の凹部は、前記軸方向に沿って延びる複数のリブによって前記ボス部の周方向に隔てられた複数の軸方向凹部に区画されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1の凹部内をボス部の周方向へ複数の軸方向凹部に区画する各リブにより、一層、強度の向上が図られる。
また、本発明のトランスミッションケースにおいて、前記第2の凹部は、前記軸方向に沿って延びる複数のリブによって前記ボス部の周方向に隔てられた複数の径方向凹部に区画されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2の凹部内をボス部の周方向へ複数の径方向凹部に区画する各リブにより、更に一層、強度の向上が図られる。
また、本発明のトランスミッションケースにおいて、前記第1の凹部は、前記軸方向に沿って延びる複数のリブによって前記ボス部の周方向に隔てられた複数の軸方向凹部に区画されると共に、前記第2の凹部は、前記軸方向に沿って延びる複数のリブによって前記ボス部の周方向に隔てられた複数の径方向凹部に区画され、前記軸方向凹部を区画する各リブのうち少なくとも一つのリブと前記径方向凹部を区画する各リブのうち少なくとも一つのリブとは、前記隔壁を境界として前記ボス部の周方向において互いに対応した位置に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、隔壁を境界としてボス部の周方向において互いに対応した位置に形成されているリブ同士が軸方向に連続形成された形態となるため、この連続形成されたリブによっても更なる強度の向上が期待できる。
また、本発明のトランスミッションケースにおいて、前記隔壁は、前記軸方向における位置を互いに異にする第1隔壁部分と第2隔壁部分とを含んでいることを特徴とする。
この構成によれば、隔壁が軸方向における位置を互いに異にする第1隔壁部分と第2隔壁部分を有する形状となるため、かかる形状の隔壁によっても強度の向上に貢献できると共に、トランスミッションケースに対して曲げ方向の力が加わった際の振動のピークと捩れ方向の力が加わった際の振動のピークとをずらせることで、共振抑制を図ることも可能となる。
また、本発明のトランスミッションケースにおいて、前記第1の隔壁部分と第2の隔壁部分は、前記ボス部の周方向に沿って隣り合うように設けられ、前記第1の隔壁部分の方が前記第2の隔壁部分よりも上方に位置すると共に、前記第1の隔壁部分の方が前記動力機構の動力入力側となる軸方向前方に位置することを特徴とする。
このように構成すれば、特に好適な共振抑制効果が期待できる。
また、本発明のトランスミッションケースにおいて、前記ケース本体における前記アダプタ部との境となる後端壁からは前記ボス部が軸方向後方側に向けて延出形成され、該ボス部の外周面から径方向外方側に向けて前記隔壁が延出形成されると共に、その隔壁の外周縁からは軸方向後方側に向けて前記他のケースとの接合部位となる筒状部が延出形成され、前記第1の凹部は、前記隔壁により内底面が形成されると共に前記ボス部と前記筒状部とにより内側面の少なくとも一部が形成され、前記第2の凹部は、前記ボス部により内底面が形成されると共に前記隔壁と前記ケース本体の後端壁とにより内側面の少なくとも一部が形成されることを特徴とする。
この構成によれば、アダプタ部はボス部と隔壁と筒状部以外の部分が第1の凹部や第2の凹部等の肉取りされた部分となるため、取り扱いに便宜な軽量化を有効に図ることができる。
また、本発明のトランスミッションケースにおいて、前記ボス部の内周面は段部が膨出形成されて小径となった部分を有しており、前記第2の凹部の内底面は前記ボス部の内周面における前記段部が膨出形成されて小径となった部分の形状に対応した形状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2の凹部の内底面付近に厚肉部が形成されることを抑制して鋳巣の発生を低減させることが可能となる。
また、本発明のトランスミッションケースにおいて、前記ボス部の内周面において前記段部よりも軸方向後方側となる位置には前記ボス部と該ボス部に挿通される前記出力軸との間を油密状にするためのシール部材が装着されていることを特徴とする。
この構成によれば、シール部材によって油密状にされたボス部と出力軸との間から油が潤滑の必要な箇所に適宜供給される。そして、こうした構成において第2の凹部の内底面を形成するボス部の部位に鋳巣が生じた場合には油密性を損なうことになるが、この点、本発明のトランスミッションケースでは、上記のように鋳巣の発生度合いを低減できることから油密性を良好に維持することができる。
本発明によれば、端部にアダプタ部を一体形成するようにしても、十分な強度及び油密性を有しながら軽量化を図ることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を車両用動力伝達装置の一種であるトランスミッション(以下、「自動変速機」という。)における動力伝達機構を内装するトランスミッションケース(以下、「T/Mケース」という。)に具体化した第1の実施形態を図1〜図7に従って説明する。なお、以下の説明において「前後方向」「左右方向」「上下方向」をいう場合は、特に断らない限り、各図において矢印で示す方向をいうものとする。また、「前方」という場合は動力伝達機構の動力入力側を意味し、「後方」という場合は動力伝達機構の動力出力側を意味する。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用動力伝達装置としての自動変速機11は、アルミダイカスト成型によって有底略筒状に鋳造されたT/Mケース12を備えている。そして、このT/Mケース12内には、複数の摩擦係合装置及びプラネタリギヤユニットなどからなる変速機構部を備えた動力伝達機構15が収容されている。なお、図1はT/Mケース12の後端部のみを破断して図示している。
また、図1に示すように、前記T/Mケース12は、前記動力伝達機構15を収容する主体となるケース本体13を有しており、このケース本体13の後端壁16の後面側にはアダプタ部17が一体形成されている。このアダプタ部17は、前記動力伝達機構15の動力出力側となるT/Mケース12の後端部に図1に二点鎖線で示すように他のケース(例えばトランスファケース等)14を連結するための部位であって、その略中心にはケース本体13の後端壁16から後方に向かって円筒状をなすボス部18が突出形成されている。そして、そのボス部18の内周面においてケース本体13側となる内奥にはケース本体13の後端壁16を前後方向に貫通する貫通孔19が形成され、この貫通孔19には、動力伝達機構15の出力軸20がオイルシール21及びスリーブを介して挿通されている。
また、前記ボス部18の内周面において、前記貫通孔19が形成された部位は、他の部位よりも径方向内方に膨出された段部19aを介して小径となっている。そして、この貫通孔19が形成された段部19aよりも軸方向後方側となるボス部18の内周面にはベアリング35が配置され、前記出力軸20は、このベアリング35に挿通された状態で、その後端部がボス部18内から後方に向けて突出されている。そして更に、前記ボス部18の内周面において前記ベアリング35よりも軸方向後方側となる位置(具体的には、ボス部18の先端内周縁)には、前記ボス部18と該ボス部18に挿通される前記出力軸20との間を油密状にするためのシール部材36が装着されている。本実施形態では図1に二点鎖線で示すようにアダプタ部17に接合される他のケース14側から突出して前記出力軸20に連結される連結軸37の外周面に前記シール部材36は密接するようになっている。
また、図1及び図5に示すように、前記アダプタ部17には、ケース本体13の後端壁16の外周縁から後方側に向けて、前記他のケース14との接合面(図1では左端面)23の外郭形状を画定することになる不規則形状の筒状部24が延設されている。そして、この筒状部24の内周面と前記ボス部18の外周面との間に、前記動力伝達機構15の動力出力側となる軸方向後方側に向かって開口する第1の凹部25が形成されている。また、前記筒状部24よりも軸方向前方側でアダプタ部17の外周面側には、前記第1の凹部25とは前記軸方向において隔壁26を介して隔てられた状態で前記ボス部18の径方向外方側に開口する第2の凹部27が前記ボス部18の外周面を内底面27Aとするように形成されている。
また、図1及び図5に示すように、前記アダプタ部17における前記第1の凹部25内には、前記ボス部18と前記筒状部24との間を繋ぐ複数のリブ28a〜28gが前記貫通孔19を中心とする放射方向に沿って延びるように形成されている。そして、これらの各リブ28a〜28gが前記軸方向に沿って延設されることによって前記第1の凹部25内は前記ボス部18の周方向へ複数の軸方向凹部25a〜25gに区画されている。
また、図1〜図4に示すように、前記アダプタ部17における前記第2の凹部27内には、前記第1の凹部25内を区画する各リブ28a〜28gと前記隔壁26を境界として前記ボス部18の周方向において互いに位置対応するように、前記ボス部18の外周面から前記貫通孔19を中心とする放射方向に沿って延びる複数のリブ29a〜29d,29g〜29iが形成されている。また、図4に示すように、前記アダプタ部17の下面側において前記第2の凹部27内には、前記ボス部18の外周面から垂直下方に向けて平行に延びるように左右一対のリブ29e,29fが形成されている。ちなみに、この左右一対のリブ29e,29fは、各々の下端縁が上方へ略U字状に切り欠かれた形状をしている。そして、これらの各リブ29a〜29iが前記軸方向に沿って延設されることによって、前記第2の凹部27内は前記ボス部18の周方向へ複数の径方向凹部27a〜27iに区画されている。
したがって、T/Mケース12の後端部に一体形成されたアダプタ部17は、第1の凹部25を構成する各軸方向凹部25a〜25g及び第2の凹部27を構成する各径方向凹部27a〜27iによって肉取りがされることになり、これら各凹部25,25a〜25g,27,27a〜27iの形成分だけT/Mケース12の軽量化が図られている。また、アダプタ部17においては、前記第1の凹部25内を区画する各リブ28a〜28gと、前記第2の凹部27内を区画する各リブ29a〜29iと、前記第1の凹部25と第2の凹部27との間を隔てる隔壁26とによりT/Mケース12の強度向上が図られている。
また、図1に示すように、第2の凹部27を構成する径方向凹部27a〜27i(図1には径方向凹部27iのみ図示)の内底面27Aには、前記ボス部18の内周面における前記貫通孔19及び段部19aが形成された部位の形状にほぼ対応するように肉盗み部30が形成されている。すなわち、第2の凹部27を構成する径方向凹部27a〜27iの内底面27Aは、部分的に厚肉部が形成されないように、ボス部18の肉厚と略同一の均一な肉厚となるように形成されている。
また、図3及び図4に示すように、前記アダプタ部17の下側には、T/Mケース12を車両本体に取り付ける際に使用される複数のマウントボス31が突設されている。これらのマウントボス31にはボルト穴32が穿設されており、こうしたマウントボス31を介してT/Mケース12は車両本体にボルト締めにより取り付け固定されるようになっている。また、図5に示すように、前記アダプタ部17の接合面23には、前述したトランスファケース等の他のケース14との連結時においてボルトを挿通するために使用される複数のボルト穴33が形成されている。
次に、上記のように構成された本実施形態に係るT/Mケース12のダイカスト法による製造方法について、図6及び図7を参照しながら説明する。なお、図6及び図7では、アダプタ部17における上方の軸方向凹部25g及び径方向凹部27iの近傍を部分的に断面で図示している。
図6に示すように、このT/Mケース12を成型する際に使用する成型型は、型合わせ時に前方から後方に移動する前型41、後方から前方に移動する後型42、上方から下方に移動する上型43、下方から上方に移動する図示しない下型、及び左右方向に移動する左右両横型の6つの型から構成されている。そして、これら6つの型を型合わせすることによりT/Mケース12の形状に対応したキャビティ44を形成し、そのキャビティ44内にアルミニウム合金の溶湯を充填して型内で冷却固化させた後、図7に示すように型割りすることで、アダプタ部17が後端部に一体形成されてなるT/Mケース12が成型されるようになっている。
ここで、前記貫通孔19を内奥に有するボス部18及び軸方向凹部25gを形成するために後型42から前方に突設されたコア45の内部には、そのコア45を冷却するための冷却通路45aが、そのコア45の先端部付近まで延びるように設けられている。同様に径方向凹部27iを形成するために上型43から下方に突設されたコア45の内部には、そのコア45を冷却するための冷却通路45aが、そのコア45の先端部付近まで延びるように設けられている。このように、コア45の先端部付近まで延びるように冷却通路45aを形成することによって、キャビティ44内への溶湯の充填時にもコア45を十分に冷却することができるようになる。したがって、T/Mケース12は、そのケース本体13の後端壁16やアダプタ部17の貫通孔19及び隔壁26の周辺部分も十分に冷却されることになり、これらの部分での焼き付きの発生が抑制されて、成型されたT/Mケース12のケース本体13及びそのアダプタ部17に鋳巣が生じることが抑制される。
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)T/Mケース12の後端部に一体形成されたアダプタ部17には、動力出力側となる軸方向後方側に開口する第1の凹部25と、ボス部18の径方向外方側に開口する第2の凹部27とが、隔壁26により隔てられた状態で形成されている。このため、各凹部25,27によってアダプタ部17内には大きな空間が形成されることになり、その空間分だけアダプタ部17を一体形成したことによるT/Mケース12の重量増を抑えることができる。特に、アダプタ部17はボス部18と隔壁26と筒状部24以外の部分が第1の凹部25や第2の凹部27等の肉取りされた部分となるため、取り扱いに便宜な軽量化を有効に図ることができる。
(2)また、前記軸方向後方側に開口する第1の凹部25と径方向外方側に開口する第2の凹部27とを組み合わせたことにより、T/Mケース12の軽量化にあたっては、軸方向後方側に開口する凹部しか形成しなかった従来と異なり、第1の凹部25を軸方向に深く形成する必要がない。このため、ダイカスト成型時には第1の凹部25の内底面付近における鋳巣の発生を抑制することができ、所定の強度及び油密性を確保しつつ、T/Mケース12を軽量化することができる。
(3)また、ボス部18の径方向外方側に開口する第2の凹部27を形成する場合には、その第2の凹部27を形成するコア45の長さを調節することにより、第2の凹部27の深さ及びその内面形状を所望どおりに形成できるというメリットがある。
(4)しかも、各凹部25,27を形成する際に使用する型(後型42,上型43)のコア45も、軸方向後方側に開口する凹部しか形成しなかった従来とは異なり、短いもので対応可能となるため、各凹部25,2の内側面における内底面付近には厚肉部が形成され難くなり、この点でも、T/Mケース12及びそのアダプタ部17における鋳巣の発生を抑制することができる。
(5)このT/Mケース12は、第1の凹部25内を複数の軸方向凹部25a〜25gに区画する各リブ28a〜28g及び第2の凹部27内を複数の径方向凹部27a〜27iに区画する各リブ29a〜29iにより、T/Mケース12及びそのアダプタ部17の強度の向上を図ることができる。
(6)また、このT/Mケース12では、軸方向凹部25a〜25gを区画する各リブ28a〜28gが径方向凹部27a〜27iを区画する各リブ29a〜29iのうち垂直下方に延びる左右一対のリブ29e,29f以外のリブ29a〜29d,29g〜29iとボス部18の周方向において互いに対応した位置に形成されている。すなわち、ボス部18の周方向において互いに対応した位置に形成されたリブ28a〜28gとリブ29a〜29d,29g〜29iとが軸方向において隔壁26を境界にして直線的に連続形成された形態をしている。したがって、この連続形成されたリブ形態によっても、T/Mケース12の強度向上を図ることができる。
(7)このT/Mケース12では、第2の凹部27を構成する径方向凹部27a〜27iの内底面27Aに、貫通孔19及び段部19aが形成されたボス部18の内周面の形状に対応した形状の肉盗み部30が形成されている。すなわち、貫通孔19のスリーブ22を介在させる部分は小径になっているが、この部分に対応して径方向凹部27a〜27iの内底面27Aに肉盗み部30を形成することにより、この部分が厚肉になることを回避可能となる。したがって、この点でも、T/Mケース12及びそのアダプタ部17における鋳巣の発生が抑制され、油密性をさらに高めることができる。
(8)特に、第2の凹部27の内底面27Aを形成するボス部18に鋳巣が生じた場合には、シール部材36により油密性を確保されたボス部18と出力軸20との間に充満するATFが鋳巣の生じた部位から第2の凹部27側へ漏出してしまい油密性を損なうことになる。しかし、この点、本実施形態のトランスミッションケース12では、上記のように鋳巣の発生度合いを低減できることから油密性を良好に維持することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るT/Mケース12Aについて、前記第1実施形態と異なる部分を中心に図8及び図9に基づいて説明する。
さて、この第2実施形態のT/Mケース12Aは、図8及び図9に示すように、第1実施形態のT/Mケース12と対比した場合、アダプタ部17の外周面左右両側で第2の凹部27内を上下に区画する水平状のリブ29c,29hが省略されている点で第1実施形態のT/Mケース12と構成が異なっている。
また、この第2実施形態のT/Mケース12Aでは、各軸方向凹部25a〜25gからなる第1の凹部25と各径方向凹部27a〜27iからなる第2の凹部27とを前記軸方向において隔てる隔壁26の形状が前記第1実施形態のT/Mケース12における隔壁26の形状と一部異なっている。すなわち、この第2実施形態のT/Mケース12Aにおける隔壁26は、前記軸方向における位置を互いに異にする第1の隔壁部分26aと第2の隔壁部分26bとを含んで構成されている。
例えば、図8及び図9に示すように、その隔壁26における軸方向凹部25a(図5参照)と径方向凹部27aとの間を隔てる第1の隔壁部分26aは、軸方向凹部25b(図5参照)と径方向凹部27bとの間を隔てる第2の隔壁部分26bよりも軸方向において動力伝達機構15の動力入力側となる前方側に位置している。また、ボス部18の周方向においては第1の隔壁部分26aと第2の隔壁部分26bが隣り合う位置に設けられ且つ第1の隔壁部分26aが上方に位置すると共に第2の隔壁部分26bが第1の隔壁部分26aよりも下側の側方に位置するように形成されている。同様に、その隔壁26における軸方向凹部25g(図5参照)と径方向凹部27iとの間を隔てる第1の隔壁部分26aは、軸方向凹部25f(図5参照)と径方向凹部27gとの間を隔てる第2の隔壁部分26bよりも軸方向において動力伝達機構15の動力入力側となる前方側に位置している。また、ボス部18の周方向においては第1の隔壁部分26aと第2の隔壁部分26bが隣り合う位置に設けられ且つ第1の隔壁部分26aが上方に位置すると共に第2の隔壁部分26bが第1の隔壁部分26aよりも下側の側方に位置するように形成されている。
従って、本実施形態によれば、前記第1実施形態の(1)〜(8)の効果に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(9)自動変速機11には、車両に搭載されたエンジンから作用する方向成分の異なる様々な力が加わる。そして、その場合において、T/Mケース12,12Aに対して曲げ方向の力が加わったことにより生じる振動のピークと捩じり方向の力が加わったことにより生じる振動のピークとが一致するようなときにはT/Mケース12,12Aが共振してしまう虞がある。この点、本実施形態のT/Mケース12Aでは、隔壁26が、軸方向において動力伝達機構15の動力入力側となる前方側に位置する第1の隔壁部分26aと該隔壁部分26aよりも動力伝達機構15の動力出力側となる後方側に位置する第2の隔壁部分26bとを有した形状をしている。したがって、かかる特徴的な形状の隔壁26の存在によってT/Mケース12Aの共振抑制を図ることができる。図8,図9に示す形態のT/Mケース12Aの場合には特に共振抑制効果が期待できる。
(10)このT/Mケース12Aでは、アダプタ部17の外周面左右両側で水平方向に延びるリブ29c,29hが省略されているため、このリブ29c,29hを省略した分だけ、更に一層の軽量化を図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
・前記各実施形態において、第2の凹部27を構成する各径方向凹部27a〜27iの内底面27Aには肉盗み部30を必ずしも形成しなくてよい。
・前記各実施形態において、第1の凹部25内を区画する各リブ28a〜28gは第2の凹部27内を区画する各リブ29a〜29d,29g〜29iと軸方向において隔壁26を境界として全てが連続するように形成されている必要はない。
・前記各実施形態において、アダプタ部17に形成されるリブ28a〜28g,29a〜29iの数は、前記各実施形態と異なるものとしてもよい。
・前記第2実施形態では、水平方向に延びるリブ29c、29hを省略したが、例えば他のリブ29a、29b、29d、29e、29f、29g、29iの何れかを省略してもよい。
・前記各実施形態において、第1の凹部25及び第2の凹部27のうち少なくとも一方の凹部25,27には、それらを軸方向凹部25a〜25gや径方向凹部27a〜27iに区画するリブ28a〜28g,29a〜29iを必ずしも形成しなくてもよい。
第1実施形態に係るT/Mケースの後端部を示す要部断面図。 同じく、その要部平面図。 同じく、その要部底面図。 同じく、その要部正面図。 同じく、その要部左側面図。 成形型の型締め状態を示す断面図。 成型型の型開き状態を示す断面図。 第2実施形態に係るT/Mケースの後端部を示す要部平面図。 同じく、その要部正面図。
符号の説明
11…自動変速機(トランスミッション)、12,12A…トランスミッション(T/M)ケース、13…ケース本体、14…他のケース、15…動力伝達機構、16…後端壁、17…アダプタ部、18…ボス部、19…貫通孔、19a…段部、20…出力軸、24…筒状部、25…第1の凹部、25a〜25g…軸方向凹部、26…隔壁、26a,26b…隔壁部分、27…第2の凹部、27A…内底面、27a〜27i…径方向凹部、28a〜28g,29a〜29i…リブ、36…シール部材。

Claims (9)

  1. 内部に収容される動力伝達機構の出力軸の軸方向に沿った筒状をなすケース本体を備え、そのケース本体における前記動力伝達機構の動力出力側となる後端部に他のケースを連結するためのアダプタ部を一体的に形成したトランスミッションケースにおいて、
    前記アダプタ部には、前記出力軸が挿通されるボス部と、該ボス部の外周側で前記動力伝達機構の動力出力側となる軸方向後方側に開口する第1の凹部と、該第1の凹部とは前記軸方向において隔壁を介して隔てられた状態で前記ボス部の径方向外方側に開口する第2の凹部が形成されていることを特徴とするトランスミッションケース。
  2. 前記第1の凹部は、前記軸方向に沿って延びる複数のリブによって前記ボス部の周方向に隔てられた複数の軸方向凹部に区画されていることを特徴とする請求項1に記載のトランスミッションケース。
  3. 前記第2の凹部は、前記軸方向に沿って延びる複数のリブによって前記ボス部の周方向に隔てられた複数の径方向凹部に区画されていることを特徴とする請求項1に記載のトランスミッションケース。
  4. 前記第1の凹部は、前記軸方向に沿って延びる複数のリブによって前記ボス部の周方向に隔てられた複数の軸方向凹部に区画されると共に、前記第2の凹部は、前記軸方向に沿って延びる複数のリブによって前記ボス部の周方向に隔てられた複数の径方向凹部に区画され、前記軸方向凹部を区画する各リブのうち少なくとも一つのリブと前記径方向凹部を区画する各リブのうち少なくとも一つのリブとは、前記隔壁を境界として前記ボス部の周方向において互いに対応した位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトランスミッションケース。
  5. 前記隔壁は、前記軸方向における位置を互いに異にする第1隔壁部分と第2隔壁部分とを含んでいることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のトランスミッションケース。
  6. 前記第1の隔壁部分と第2の隔壁部分は、前記ボス部の周方向に沿って隣り合うように設けられ、前記第1の隔壁部分の方が前記第2の隔壁部分よりも上方に位置すると共に、前記第1の隔壁部分の方が前記動力伝達機構の動力入力側となる軸方向前方に位置することを特徴とする請求項5に記載のトランスミッションケース。
  7. 前記ケース本体における前記アダプタ部との境となる後端壁からは前記ボス部が軸方向後方側に向けて延出形成され、該ボス部の外周面から径方向外方側に向けて前記隔壁が延出形成されると共に、その隔壁の外周縁からは軸方向後方側に向けて前記他のケースとの接合部位となる筒状部が延出形成され、前記第1の凹部は、前記隔壁により内底面が形成されると共に前記ボス部と前記筒状部とにより内側面の少なくとも一部が形成され、前記第2の凹部は、前記ボス部により内底面が形成されると共に前記隔壁と前記ケース本体の後端壁とにより内側面の少なくとも一部が形成されることを特徴とする請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載のトランスミッションケース。
  8. 前記ボス部の内周面は段部が膨出形成されて小径となった部分を有しており、前記第2の凹部の内底面は前記ボス部の内周面における前記段部が膨出形成されて小径となった部分の形状に対応した形状に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のトランスミッションケース。
  9. 前記ボス部の内周面において前記段部よりも軸方向後方側となる位置には前記ボス部と該ボス部に挿通される前記出力軸との間を油密状にするためのシール部材が装着されていることを特徴とする請求項8に記載のトランスミッションケース。
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