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JP2008195660A - 中枢循環改善薬 - Google Patents

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Kitasato Institute
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Abstract

【課題】網膜循環を含む中枢循環を特異的に改善する血管拡張薬を提供する。
【解決手段】EP2受容体アゴニストを有効成分として含有することを特徴とする中枢循環改善薬。
【選択図】なし

Description

本発明は、中枢循環改善薬に関する。より具体的にはEP2受容体アゴニストを有効成分として含有する中枢循環改善薬に関する。
人体において血流循環は、酸素及び栄養物の供給、並びにガス交換及び他の代謝老廃物の除去という重要な機能を担っている。これら2つの機能は、組織細胞の活動・生存にとって一時も欠かせない。また、生体防御機能や免疫機能も、この血液循環に依存する機能である。このように、血液循環は多くの重要な生体機能に関与している。
血液循環を促進する機構としては、例えば、血圧の増大、血液流動性の増加、血管の拡張による血流量の増加を考えることができる。
しかし、血圧の増大は血管や循環器系に過剰な負担を掛けるおそれがある。血液流動性の増加としては、赤血球の変形能低下を防止したり、血液成分の粘性を下げる方法が知られているが、効果を持続的に維持するのは難しい。また、血管の拡張は局所的な場合には血流量の増加につながるが、全身的な血管の拡張は血圧の低下をもたらし、結果として血流量の増加につながらない場合もある。
例えば、眼底における血液循環は、糖尿病性網膜症や緑内障の発症機序に大きく関わっている。典型的な緑内障では、房水の産生と流出の不均衡などにより眼圧が上昇し、その圧力が眼底の神経を直接圧迫したり、これらの神経と関連する血管を圧迫することにより、視神経の損傷が起こる。このような症状では、眼底における血液循環のみを増加させるために網膜や脈絡膜の血管のみを拡張することが望まれるが、従来、そのような薬剤は知られていなかった。
本発明は、上記問題点に鑑み、中枢循環、例えば、網膜循環を特異的に改善する血管拡張薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、アラキドン酸カスケードの中の代謝産物として知られているプロスタグランジンE2(以下、PGE2と略記することもある。)に着目した。PGE2は、細胞保護作用、子宮収縮、発痛作用、消化管の蠕動運動促進、覚醒作用、胃酸分泌抑制作用、利尿作用等を有していることが知られている。PGE2自体については眼血管拡張作用も知られているが、従来の研究結果は必ずしも統一的に理解できるものではない(Abran D. et al., Circ.Res. 80, 463-472 (1997); Chemtob S. et al., Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.32, 1799-1807 (1990)他)。
また、近年の研究の中で、PGE2受容体には、それぞれ役割の異なるサブタイプが存在することが判明している。現時点で知られているサブタイプは、大別して4つあり、それぞれ、EP1、EP2、EP3、EP4と呼ばれている(Negishi M.et al, J. Lipid Mediators Cell Signaling, 12, 379-391 (1995))。
本発明者らは、これらの受容体と網膜循環との関係について検討を行ない、PGE2のEP2受容体(本発明において単に「EP2受容体」という。)アゴニストが、網膜循環を特異的に改善する効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の中枢循環改善薬を提供する。
(1)EP2受容体アゴニストを有効成分として含有することを特徴とする中枢循環改善薬。
(2)EP2受容体アゴニストが11,15−O−ジメチルプロスタグランジンE2またはその塩である前記1に記載の中枢循環改善薬。
(3)中枢循環が網膜循環である前記1または2に記載の中枢循環改善薬。
(4)中枢循環が脳循環である前記1または2に記載の中枢循環改善薬。
(5)前記3に記載の中枢循環改善薬を含むことを特徴とする網膜疾患の治療及び/または予防薬。
(6)前記4に記載の中枢循環改善薬を含むことを特徴とする脳循環疾患の治療及び/または予防薬。
本発明は、EP2受容体が網膜循環をはじめとする中枢循環の改善に大きく関わっていることを見出したものである。従って、本発明で用い得るEP2受容体アゴニストの構造は特に限定されない。例えば、特開2000-128858に記載される化合物が挙げられるが、これに限らずEP2受容体に特異的に結合し得るプロスタグランジンE2誘導体であればよい。例えば、11,15−O−ジメチルプロスタグランジンE2が挙げられる。このほか、既知の、また将来見出されるすべてのEP2受容体アゴニストが適用可能である。さらにまた、それらの化合物の塩または包接化合物でもよい。
塩は、薬学的に許容されるものであれば特に限定されないが、毒性のない、水溶性のものが好ましい。適当な塩として、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩が挙げられる。
プロスタグランジンE2誘導体は、α−、β−もしくはγ−シクロデキストリンまたはこれらの混合物を用いて、特公昭50-3363号、同52-31404号または同61-42146号明細書記載の方法を用いることによりシクロデキストリン包接化合物に変換することができる。シクロデキストリン包接化合物に変換することにより、安定性が増大し、また水溶性が大きくなるため、薬剤として使用する際、好都合である。
本発明の中枢循環改善薬は、網膜、脳など神経組織を栄養する血管の拡張作用を有し、これにより、網膜循環をはじめとする中枢循環の改善に効果を有する。例えば、網膜循環の場合、網膜症や緑内障等の網膜神経障害などに対する予防及び/または治療に有用である。なお、プロスタグランジンE2誘導体が眼圧低下をもたらして緑内障等の改善に効果を示すことはこれまでにも示唆されているが、網膜血管の拡張作用を介して網膜神経障害などに効果を奏することは知られていない。従って、本発明の中枢循環改善薬は正常眼圧緑内障の予防及び/または治療にも効果を有し得ると考えられるが、このような用途での使用は従来提案されていない。
また、脳循環の場合、例えば、脳血栓や脳塞栓、認知症を含む脳神経障害の予防、治療及び/または予後に有用である。さらに、脳循環の改善を通じて種々の精神疾患(例えば、うつ病)、不眠、脳循環の改善が寄与する様々な状態(例えば、記憶や認知能力など学習能力の改善)にも効果が期待できる。
なお、本発明の中枢循環改善薬の毒性は十分に低いものであり、医薬品として使用するために十分安全である。また、医薬品への適用に際しては、常法に応じた剤形や投与方法などを採ることができる。
例えば、上記の目的で用いるには、EP2受容体アゴニスト、そのプロドラッグ、その非毒性の塩またはそのシクロデキストリン包接化合物を通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与する。プロドラッグにすることにより、刺激性がなくなる、吸収がよくなる、安定性がよくなる等の利点がある。
中枢循環の改善が有益であれば、投与対象に限定はないが、ヒトが最も好ましい。投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1μgから100mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1μgから10mgの範囲で一日一回から数回非経口投与(好ましくは、静脈内投与)されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。本発明化合物を投与する際には、経口投与のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として用いられる。
経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。このような固体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤、例えばラクトース、マンニトール、マンニット、グルコース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混和される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、グルタミン酸またはアスパラギン酸のような溶解補助剤を含有してもよい。錠剤または丸剤は必要により白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフィルムで被膜していてもよいし、また2以上の層で被膜していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる不活性な希釈剤(例えば精製水、エタノール)に含有される。この組成物は、不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有してもよい。経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれる。この組成物は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような安定化剤、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号明細書に詳しく記載されている。
本発明による非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸留水および生理食塩水が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート80(登録商標)等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)などの補助剤を含んでいてもよい。これらはバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することもできる。非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、軟膏、塗布剤、直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
以下、実施例、比較例及び参考例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下の各例においては、次の供試動物を用い共通の試験方法により、後述する各試験薬剤を濃度を変えて投与した場合における網膜細動脈及び細静脈の血管径、眼底の血流(流速)、平均動脈圧力及び心拍数を測定した。
[供試動物]
雄ウィスターラット(8週齢〜10週齢)を恒温恒湿(22±2℃、55±5%RH)の環境下、12時間の昼夜サイクルに保持した。
エーテル麻酔後、気官切開して人工的に呼吸を維持するとともに、右頸静脈と両大腿静脈にカテーテルを挿入して薬剤投与のための経路とした。
なお、眼底血流及び網膜血管径の正確な測定には眼球運動の抑止が必要であるため、テトロドトキシン(50μg/kg)を静注し、眼球運動を完全に停止させるとともに数時間にわたって散瞳状態を維持した(Kaneko Y.et al, J.Ocular.Pharmacol.Ther., 22, 317-322 (2006)参照)。また、ノルエピネフリン/エピネフリン混合物を投与してテトロドトキシン投与により低下した平均血圧、心拍数等を正常値まで回復させ試験に供した。
[試験方法]
上記供試動物の角膜にヒドロキシエチルセルロースを滴下し眼球面の乾燥を防止しながら、小動物用対物レンズ(スカラー社製モデル01、倍率20倍)を装着したデジタルカメラにより眼底を撮影した。得られたデジタル画像の緑色チャネル像においてコントラストを増強し、網膜血管(細動脈または細静脈)を含む2つの領域(120μm×240μm)の画像を選択し、血管径を測定した。血管径は他の供試動物における値と単純には比較できないため、薬剤投与前のベースライン値に基づく相対値(%)で評価した。
網膜・脈絡膜血流(以下、「網膜血流」という。)は、視神経乳頭を含む部位の流速を、レーザードップラーシフト流速計(オメガウェーブ社製オメガフローFLO−N1)を用いて測定した。
血圧は、供試動物左大腿動脈にカニューレを挿入して測定し、心拍数は心拍タコメーター(日本光電製AT-601G)を用いて測定した。
[試験薬剤]
(1)11,15-O-ジメチルプロスタグランジンE2(実施例;EP2受容体アゴニスト):小野薬品工業株式会社より提供を受けた。この物質はEP2受容体アゴニストとして知られている(特開2000−128858参照)。
(2)16−{3−メトキシメチル}フェニル−ω−テトラノール−3,7−ジチアプロスタグランジンE1(比較例;EP4受容体アゴニスト):小野薬品工業株式会社より提供を受けた。
(3)プロスタグランジンE2(PGE2):ケイマンケイミストリー社(米国ミネソタ州)より入手した。
[参考例]
プロスタグランジンE2(PGE2)を生理食塩水溶液に溶解し、有効成分量が0.3〜30μg/kg/分となるように大腿静脈より注入した。結果を図1に示す。
図に示されるように、細動脈の血管径(図1A)及び網膜血流(流速;図1C)が増大する一方、平均動脈血圧(図1D)は投薬量の増大に伴って低下した。細静脈の血管径(図1B)に有意な増加は認められなかった。
[実施例]
EP2受容体アゴニストである11,15-O-ジメチルプロスタグランジンE2を生理食塩水溶液に溶解し、有効成分量が0.2〜10μg/kg/分となるように大腿静脈より注入した。結果を図2に示す。
その結果、細動脈の血管径(図2A)及び網膜血流(流速;図2C)が増大する一方、平均動脈血圧(図2D)は投薬量に依存して低下した。但し、薬剤投与量が低い範囲(0.2及び0.5μg/kg/分)では、細動脈の血管径は増大したが、動脈血圧はほとんど変わらなかった。また、この薬剤は、細静脈の血管径(図2B)も有意に増加させた。
[比較例]
EP4受容体アゴニストである16−{3−メトキシメチル}フェニル−ω−テトラノール−3,7−ジチアプロスタグランジンE1を生理食塩水溶液に溶解し、有効成分量が0.05〜2.0μg/kg/分となるように大腿静脈より注入した。結果を図3に示す。
その結果、細動脈の血管径(図3A)の増加はわずかであり、網膜血流(流速;図3C)及び細静脈の血管径(図2B)は増加しなかった。その一方で、この薬剤は、平均動脈血圧(図3D)を顕著に低下させた。
参考例に示すように、プロスタグランジンE2(PGE2)は網膜血管の血管径を増大させる。しかし、PGE2自体は、複数の種類の受容体に効果を及ぼしており、全身的な動脈血圧の低下を伴なう。例えば、比較例に示すように、PGE2受容体のサブタイプのひとつであるEP4受容体は顕著な動脈血圧低下作用を示す。また、PGE2受容体の他のサブタイプであるEP1やEP3受容体は血管の平滑筋収縮と関係しており、PGE2自体では、十分な網膜循環効果は実現できない。
これに対し、実施例の結果は、EP2受容体アゴニストが網膜血管に特異的な作用を有することを示唆しており、EP2受容体アゴニストは網膜血管の血管径を増大させ網膜循環を改善する効果を有することがわかる。実際に、EP2受容体アゴニストを用いた実施例では細静脈の血管径も増大している。
なお、網膜血管においては、動脈血圧が変化した際に血管径が変化して血流の増減を補おうとする現象が知られている(血流の自動調節)。これによれば、実施例において、全身的な血圧低下が網膜血管の血管径増大をもたらしていることも考えられる。しかし、比較例では実施例以上に顕著な血圧低下が見られているにも拘わらず細動脈の血管径の増加はわずかであり、この結果を考慮すれば、EP2受容体アゴニストによる網膜血管の血管径増大は、血流の自動調節による作用を主たる要因とするものではなく、EP2受容体アゴニスト固有の作用と考えられる。
本発明による中枢循環改善薬は、網膜、脳など神経組織を栄養する血管の拡張作用を有し、これにより、網膜循環をはじめとする中枢循環の改善に効果を有する。例えば、糖尿病性網膜症や正常眼圧緑内障を含む網膜神経障害などに対する予防及び/または治療に有用である。また、脳血栓や脳塞栓、認知症を含む脳神経障害の予防、治療及び/または予後に有用である。さらに、脳循環の改善を通じて種々の精神疾患、不眠、脳循環の改善が寄与する様々な状態にも効果が期待できる。
プロスタグランジンE2(PGE2)投与濃度と細動脈の血管径(A)、細静脈の血管径(B)、網膜血流(流速;C)、平均動脈血圧(D)及び心拍数(E)との関係を示すグラフ。 EP2受容体アゴニスト(図中、ONO−AE1−259−01と表記)投与濃度と細動脈の血管径(A)、細静脈の血管径(B)、網膜血流(流速;C)、平均動脈血圧(D)及び心拍数(E)との関係を示すグラフ。 EP4受容体アゴニスト(図中、ONO−AE1−329と表記)投与濃度と細動脈の血管径(A)、細静脈の血管径(B)、網膜血流(流速;C)、平均動脈血圧(D)及び心拍数(E)との関係を示すグラフ。

Claims (6)

  1. EP2受容体アゴニストを有効成分として含有することを特徴とする中枢循環改善薬。
  2. EP2受容体アゴニストが11,15−O−ジメチルプロスタグランジンE2またはその塩である請求項1に記載の中枢循環改善薬。
  3. 中枢循環が網膜循環である請求項1または2に記載の中枢循環改善薬。
  4. 中枢循環が脳循環である請求項1または2に記載の中枢循環改善薬。
  5. 請求項3に記載の中枢循環改善薬を含むことを特徴とする網膜疾患の治療及び/または予防薬。
  6. 請求項4に記載の中枢循環改善薬を含むことを特徴とする脳循環疾患の治療及び/または予防薬。
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