JP2008192868A - 圧電体膜及びそれを用いた圧電素子、液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧電性能に優れた圧電体膜を提供する。
【解決手段】本発明の圧電体膜は、ペロブスカイト型酸化物からなり(不可避不純物を含んでいてもよい。)、(001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有する圧電体膜において、X線回折のロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴とするものである。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の圧電体膜は、ペロブスカイト型酸化物からなり(不可避不純物を含んでいてもよい。)、(001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有する圧電体膜において、X線回折のロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴とするものである。
【選択図】なし
Description
本発明は、(001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有する圧電体膜と、この圧電体膜を用いた圧電素子及び液体吐出装置に関するものである。
近年、微細加工技術の進展と相まって、半導体素子のみならず圧電素子に関しても小型化のニーズが高まっている。例えば、電界強度の増減に伴って伸縮する圧電性を有する圧電体と、圧電体に対して電界を印加する電極とを備えた圧電素子が、インクジェット式記録ヘッドに搭載されるアクチュエータ等として使用されている。インクジェット式記録ヘッドにおいて、より高画質化するためには圧電素子の高密度化が必要である。そのためには、加工精度の関係から、圧電素子に用いられる圧電体はできるだけ薄い方が好ましく、従って、圧電性の良好で、且つ、膜厚の薄い圧電体膜が求められている。
圧電体膜の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等のペロブスカイト型酸化物が用いられている。かかる圧電材料は電圧無印加時において自発分極性を有する強誘電体であり、強誘電体の自発分極軸に合わせた方向に電界を印加することで自発分極軸方向に伸びる圧電歪(電界誘起歪)が得られる。
そのため、従来は、自発分極軸方向と電界印加方向とが合うように材料設計を行うことが重要とされてきた。すなわち、圧電体膜としては、自発分極軸方向と電界印加方向とが一致する結晶配向性を有するものが好ましく、その結晶配向性が高い程好ましいとされてきた。
例えば、正方晶系であれば自発分極軸方向と電界印加方向とが一致するのは(001)配向である。非特許文献1、2等には、MgO等の酸化物単結晶基板を用いることにより高配向度の(001)PZT膜(配向度80%以上)が成膜できることが記載されている。
一方、より大きな歪変位量を得るために、90°ドメイン回転等の非180°ドメイン回転を利用した圧電素子が提案されている。180°ドメイン回転では分極軸の上下の向きが変わるだけで、ドメイン回転による圧電歪は生じないのに対して、90°ドメイン回転等の非180°ドメイン回転ではドメイン回転による圧電歪が生じる。
非180°ドメイン回転自体は従来より知られているが、非180°ドメイン回転はユニポーラ駆動においては通常不可逆であるため、その有用性は低かった。特許文献1及び非特許文献3には、移動性の点欠陥が、その短範囲秩序の対称性が強誘電体相の結晶対称性に一致するように配置された圧電材料が開示されている。
特許文献1及び非特許文献3では、(1)BaTiO3単結晶をフラックス法により作製し、冷却後にキュリー点以下の温度で時効処理したサンプル(実施例1)、(2)BaTiO3にKを少量添加した(BaK)TiO3単結晶をフラックス法により作製し、冷却後にキュリー点以下の温度で時効処理したサンプル(実施例2)、(3)(Pb,La)(Zr,Ti)O3セラミックス(PLZT)を室温で30日間時効したサンプル(実施例3)、(4)BaTiO3にFeを少量添加した単結晶(Fe−BT)を作製し、80℃の温度で5日間時効処理したサンプル(実施例5)などが調製されている。
上記圧電材料では、自発分極軸方向と電界印加方向とが90°ずれたaドメイン構造(=(100)配向)の正方晶相が形成され、このドメインの可逆的90°ドメイン回転が起こることが報告されている。特許文献2の図6には、可逆的90°ドメイン回転を利用することで、強誘電体の分極軸に合わせた方向に電界を印加することで分極軸方向に伸びる通常の電界誘起歪のみを利用するよりも、はるかに大きな圧電歪が得られることが示されている。
特開2004-363557号公報
Sakashita et al, J. Appl. Phys. Vol. 69, No.12, p.8352, 1991.
I.Kanno et al Applied Phys. Lett., Vol. 70, No.11, p.1378, 1997.
Xiaobing Ren, Nature-Materials 3,91(2004)
しかしながら、非特許文献1には圧電性能についての評価は記載されておらず、また、非特許文献2等に記載の高配向度の(001)PZT膜の圧電定数d31は100pm/V程度である。更なる小型化、高密度化へむけて、圧電体膜にはより高い圧電性能が求められている。
特許文献1及び非特許文献3では、結晶配向度に関する記載がない。また、バルク単結晶あるいはバルクセラミックスについてのみサンプルが調製されており、可逆的非180°ドメイン回転が起こる圧電体膜の製法など、可逆的非180°ドメイン回転構造の圧電体膜への応用については具体的に記載されていない。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、圧電性能に優れた圧電体膜を提供することを目的とするものである。
本発明の圧電体膜は、ペロブスカイト型酸化物からなり(不可避不純物を含んでいてもよい。)、(001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有する圧電体膜において、
X線回折のロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴とするものである。
X線回折のロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴とするものである。
本明細書において、「結晶配向性を有する」とは、Lotgerling法により測定される配向率Fが、80%以上であることと定義する。
配向率Fは、下記式(i)で表される。
F(%)=(P−P0)/(1−P0)×100・・・(i)
式(i)中、Pは、配向面からの反射強度の合計と全反射強度の合計の比である。(001)配向の場合、Pは、(00l)面からの反射強度I(00l)の合計ΣI(00l)と、各結晶面(hkl)からの反射強度I(hkl)の合計ΣI(hkl)との比({ΣI(00l)/ΣI(hkl)})である。例えば、ペロブスカイト結晶において(001)配向又は(100)配向の場合、P=[I(001)+I(100)]/[I(001)+I(100)+I(101)+I(110)+I(111)]である。
P0は、完全にランダムな配向をしている試料のPである。
完全にランダムな配向をしている場合(P=P0)にはF=0%であり、完全に配向をしている場合(P=1)にはF=100%である。
配向率Fは、下記式(i)で表される。
F(%)=(P−P0)/(1−P0)×100・・・(i)
式(i)中、Pは、配向面からの反射強度の合計と全反射強度の合計の比である。(001)配向の場合、Pは、(00l)面からの反射強度I(00l)の合計ΣI(00l)と、各結晶面(hkl)からの反射強度I(hkl)の合計ΣI(hkl)との比({ΣI(00l)/ΣI(hkl)})である。例えば、ペロブスカイト結晶において(001)配向又は(100)配向の場合、P=[I(001)+I(100)]/[I(001)+I(100)+I(101)+I(110)+I(111)]である。
P0は、完全にランダムな配向をしている試料のPである。
完全にランダムな配向をしている場合(P=P0)にはF=0%であり、完全に配向をしている場合(P=1)にはF=100%である。
本発明の圧電体膜は、少なくとも(100)配向の結晶配向性を有し、X線回折のロッキングカーブ法による(100)ピークの半価幅が3°以上であることが好ましい。
本発明の圧電体膜としては、下記一般式(P)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物を主成分とするものが挙げられる。
ABO3・・・(P)
(式中、A:Aサイトの元素であり、Pb,Ba,La,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素元素、
Aサイト元素のモル数が1.0であり、かつBサイト元素のモル数が1.0である場合が標準であるが、Aサイト元素とBサイト元素のモル数はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
本明細書において、「主成分」は、含量90モル%以上の成分と定義する。
ABO3・・・(P)
(式中、A:Aサイトの元素であり、Pb,Ba,La,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素元素、
Aサイト元素のモル数が1.0であり、かつBサイト元素のモル数が1.0である場合が標準であるが、Aサイト元素とBサイト元素のモル数はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
本明細書において、「主成分」は、含量90モル%以上の成分と定義する。
また、本発明の圧電体膜としては、(001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有する相の結晶構造が正方晶系であるものが挙げられる。
本発明の圧電体素子は、上記本発明の圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の液体吐出装置は、上記本発明の圧電素子と、液体が貯留される液体貯留室及び該液体貯留室から外部に前記液体が吐出される液体吐出口を有する液体貯留吐出部材とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の圧電体膜では、X線回折のロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴としている。かかる構成の本発明によれば、圧電性能に優れた圧電体膜を提供することができる。X線回折のロッキングカーブ法による回折ピークの半価幅が小さい程、分極軸が揃った高結晶性であることを意味する。従来は結晶性が高い程好ましいとされていたが、本発明者は従来の常識とは異なり、上記半価幅が3°以上である方が高い圧電性能が得られることを見出している。
「圧電素子、インクジェット式記録ヘッド」
図1を参照して、本発明に係る実施形態の圧電素子及びインクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)の構造について説明する。図1は、インクジェット式記録ヘッドの要部断面図である。視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
図1を参照して、本発明に係る実施形態の圧電素子及びインクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)の構造について説明する。図1は、インクジェット式記録ヘッドの要部断面図である。視認しやすくするため、構成要素の縮尺は実際のものとは適宜異ならせてある。
本実施形態の圧電素子1は、基板11の表面に、下部電極12と圧電体膜13と上部電極14とが順次積層された素子である。圧電体膜13は、下部電極12と上部電極14とにより膜厚方向に電界が印加されるようになっている。
圧電アクチュエータ2は、圧電素子1の基板11の裏面に、圧電体膜13の伸縮により振動する振動板16が取り付けられたものである。圧電アクチュエータ2には、圧電素子1を駆動する駆動回路等の制御手段15も備えられている。
インクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)3は、概略、圧電アクチュエータ2の裏面に、インクが貯留されるインク室(液体貯留室)21及びインク室21から外部にインクが吐出されるインク吐出口(液体吐出口)22を有するインクノズル(液体貯留吐出部材)20が取り付けられたものである。
インクジェット式記録ヘッド3では、圧電素子1に印加する電界強度を増減させて圧電素子1を伸縮させ、これによってインク室21からのインクの吐出や吐出量の制御が行われる。
インクジェット式記録ヘッド3では、圧電素子1に印加する電界強度を増減させて圧電素子1を伸縮させ、これによってインク室21からのインクの吐出や吐出量の制御が行われる。
基板11とは独立した部材の振動板16及びインクノズル20を取り付ける代わりに、基板11の一部を振動板17及びインクノズル20に加工してもよい。例えば、基板11を裏面側からエッチングしてインク室21を形成し、基板自体の加工により振動板16とインクノズル20とを形成することができる。
基板11としては特に制限なく、シリコン,ガラス,ステンレス(SUS),イットリウム安定化ジルコニア(YSZ),SrTiO3,アルミナ,サファイヤ,及びシリコンカーバイド等の基板が挙げられる。基板11としては、シリコン基板上にSiO2膜とSi活性層とが順次積層されたSOI基板等の積層基板を用いてもよい。また、基板11と下部電極12との間に、格子整合性を良好にするためのバッファ層や、電極と基板との密着性を良好にするための密着層等を設けても構わない。
下部電極12の主成分としては特に制限なく、Au,Pt,Ir,IrO2,RuO2,LaNiO3,及びSrRuO3等の金属又は金属酸化物、及びこれらの組合せが挙げられる。上部電極13の主成分としては特に制限なく、下部電極12で例示した材料,Al,Ta,Cr,Cu等の一般的に半導体プロセスで用いられている電極材料、及びこれらの組合せが挙げられる。下部電極12と上部電極14の厚みは特に制限なく、50〜500nmであることが好ましい。
本実施形態において、圧電体膜13はペロブスカイト型酸化物からなる膜(不可避不純物を含んでいてもよい。)である。
圧電体膜13は、下記一般式(P)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物を主成分とすることが好ましい。
ABO3・・・(P)
(式中、A:Aサイトの元素であり、Pb,Ba,La,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素元素、
Aサイト元素のモル数が1.0であり、かつBサイト元素のモル数が1.0である場合が標準であるが、Aサイト元素とBサイト元素のモル数はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
ABO3・・・(P)
(式中、A:Aサイトの元素であり、Pb,Ba,La,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素元素、
Aサイト元素のモル数が1.0であり、かつBサイト元素のモル数が1.0である場合が標準であるが、Aサイト元素とBサイト元素のモル数はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。)
上記一般式で表されるペロブスカイト型酸化物としては、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ジルコニウム酸鉛、チタン酸鉛ランタン、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、ニッケルニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、亜鉛ニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛等の鉛含有化合物、及びこれらの混晶系;
チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムバリウム、チタン酸ビスマスナトリウム、チタン酸ビスマスカリウム、ニオブ酸ナトリウム、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム等の非鉛含有化合物、及びこれらの混晶系が挙げられる。
チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムバリウム、チタン酸ビスマスナトリウム、チタン酸ビスマスカリウム、ニオブ酸ナトリウム、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム等の非鉛含有化合物、及びこれらの混晶系が挙げられる。
電気特性が良好となることから、圧電体膜13は、Mg,Ca,Sr,Ba,Bi,Nb,Ta,W,及びLn(=ランタニド元素(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,及びLu))等の金属イオンを1種又は2種以上含むものであることが好ましい。
本実施形態において、圧電体膜13は(001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有し、かつ、X線回折(XRD)のロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上の膜である。圧電体膜13のXRDのロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅は好ましくは5°以上である。
圧電体膜13の結晶構造は特に制限されず、正方晶系の強誘電体相を含むことが好ましい。
圧電体膜13の結晶構造は特に制限されず、正方晶系の強誘電体相を含むことが好ましい。
ロッキングカーブ法は、薄膜試料における結晶の配向性を評価する測定法である。この方法では、膜の法線方向からの結晶方位のずれを測定することができ、従って配向結晶の配向の度合いを評価することができる。薄膜試料において、ロッキングカーブ法によりある特定の面方位のピークが検出された場合、そのピークの半価幅が狭ければ狭いほど、その薄膜における結晶軸の特定の面方位からのずれが少なく、配向性が良いことを示している。
「背景技術」の項において、正方晶系では、圧電体膜を高度に(001)配向させて、自発分極軸と電界印加方向とを揃えることにより、電界誘起歪が効果的に得られることを述べた。正方晶系ではまた、自発分極軸と電界印加方向とが90°ずれた(100)配向とすることで、可逆的90°ドメイン回転の効果が得られ、大きな圧電歪が得られることを述べた。
(001)配向と(100)配向のいずれにせよ、従来は、その結晶配向度が高く分極軸が揃っている程好ましいとされていた。このことは、XRDのロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅はできるだけ狭い方が好ましいことを意味する。例えば、結晶配向度が極めて高いエピタキシャル膜では、XRDのロッキングカーブ法によるピークの半価幅は通常1°以下である。
しかしながら、本発明者は、圧電体膜のXRDのロッキングカーブ法による結晶解析結果と圧電特性との関係について研究を行った結果、従来の常識とは異なり、結晶配向度が高くともピークがシャープすぎないとき、具体的にはピークの半価幅が3°以上、好ましくは5°以上であるときに、高い圧電特性を有することを見いだした(実施例1の図5及び比較例1の図7を参照。)。
圧電体膜13の成膜方法は制限なく、スパッタ法、MOCVD法、パルスレーザデポジション法、ゾルゲル法、及び有機金属分解法等が挙げられる。
圧電体膜13の配向の度合いは、基板の種類、基板の表面平滑性等によって、調整することができる。基板の表面平滑性が良好であるほど、圧電体膜13の結晶軸の向きが揃って配向性が良くなることから、ある程度粗面化させた基板、あるいは基板表面の結晶面を低指数面からオフカットした基板等を用いることにより、結晶軸の向きにぶれを生じさせて、配向性にばらつきを与えることができる。
圧電体膜13をスパッタ法により成膜する場合は、基板温度、酸素分圧、イオンエネルギー等の成膜条件によっても、調整することができる。例えば、基板温度が高いほど、成膜される膜の結晶性が良くなる。従って、低めの基板温度で成膜することにより、配向性をばらつかせてロッキングカーブ法によるピークの半価幅を大きくすることができる。
基板11としてSi単結晶基板を用い、圧電体膜13としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)膜を成膜する場合の材料の組み合わせの例を下記に示す。
基板11:Si単結晶基板、
密着層:Ti、
下部電極12:Ir、
圧電体膜13:PZT
基板11:Si単結晶基板、
密着層:Ti、
下部電極12:Ir、
圧電体膜13:PZT
本実施形態において、圧電体膜13は、(001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有するものである。
圧電素子1において、電界印加方向は膜厚方向、つまり[001]方向であるので、圧電体膜13が(001)配向の正方晶である場合は、基本的には自発分極軸と電界印加方向が略一致したcドメイン構造、(100)配向の正方晶である場合は、基本的には自発分極軸方向と電界印加方向とが90°ずれたaドメイン構造となる。
圧電素子1において、電界印加方向は膜厚方向、つまり[001]方向であるので、圧電体膜13が(001)配向の正方晶である場合は、基本的には自発分極軸と電界印加方向が略一致したcドメイン構造、(100)配向の正方晶である場合は、基本的には自発分極軸方向と電界印加方向とが90°ずれたaドメイン構造となる。
本実施形態の圧電体膜13では、XRDのロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であるので、完全なcドメイン構造あるいは完全なaドメイン構造からドメインの角度が若干ばらついた構造を有する。
図2(a)及び(b)を参照して、完全なaドメイン構造からドメインの角度が若干ばらついた構造が好適である理由について説明する。
図2(a),(b)は、正方晶の1個の結晶格子を模式的に示す図である。図中、Eは、電界印加方向を示す符号である。矢印P0は、電界無印加時の分極方向を示している。図2(a)は完全なaドメイン構造を示す図であり、図2(b)は完全なaドメイン構造からドメインがθ傾斜したドメイン構造を示す図である。このθのばらつきの度合いが、XRDのロッキングカーブ法による(100)ピークの半価幅に対応している。
図2(a),(b)は、正方晶の1個の結晶格子を模式的に示す図である。図中、Eは、電界印加方向を示す符号である。矢印P0は、電界無印加時の分極方向を示している。図2(a)は完全なaドメイン構造を示す図であり、図2(b)は完全なaドメイン構造からドメインがθ傾斜したドメイン構造を示す図である。このθのばらつきの度合いが、XRDのロッキングカーブ法による(100)ピークの半価幅に対応している。
図2(a)に示すように、a軸と電界印加方向とが完全に一致した完全なaドメイン((100)配向)に対して、その自発分極軸方向に対して垂直方向に電界を印加すると(E>0)、c軸が電界印加方向に配向したcドメインに90°ドメイン回転する。この場合、結晶格子の長軸方向が90°回転して、通常の圧電歪よりも大きな圧電歪が得られる。図2(b)に示す系では、自発分極軸方向は[001]方向(c軸方向)であり、電界印加方向は[100]方向(a軸方向)である。
図2(b)に示すように、図2(a)に示すaドメイン構造からθ傾斜したドメインに対して、基板面に対して垂直方向に電界を印加すると、cドメインからθ傾斜したドメインに90°ドメイン回転する。図2(b)に示すドメインでは自発分極軸に電界印加方向に対して平行なベクトル成分が存在するので、自発分極軸方向に伸びる通常の電界誘起歪も得られる。また、自発分極軸に電界印加方向に対して平行なベクトル成分が存在することで、分極軸が電界印加方向に対して伸びやすくなり、かかるベクトル成分がない図2(a)に示す可逆的90°ドメイン回転構造よりも、可逆的90°ドメイン回転が起こりやすく、可逆的90°ドメイン回転による圧電歪がより効率的に起こると考えられる。以上の効果が相俟って、完全なaドメイン構造からドメインの角度が若干ばらついた構造とすることで、完全なaドメイン構造よりも大きな圧電性能が得られると考えられる。
本実施形態の圧電体膜13では、完全なaドメイン構造でなく、aドメインとcドメインを両方含む系においても、ドメインの角度が若干ばらついた構造を有していれば同様の効果が得られる。
従って、圧電体膜13において、少なくともaドメイン構造を有し、aドメイン構造からドメインの角度が若干ばらついた構造を有している、つまり少なくとも(100)配向の結晶配向性を有し、X線回折のロッキングカーブ法による(100)ピークの半価幅が3°以上である場合は、良好な圧電性能が得られ、好ましい。
本実施形態の圧電素子1及びインクジェット式記録ヘッド2は、以上のように構成されている。
本実施形態の圧電体膜13では、XRDのロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴としている。かかる構成によれば、圧電性能に優れた圧電体膜13を提供することができる。XRDのロッキングカーブ法による回折ピークの半価幅が小さい程、分極軸が揃った高結晶性であることを意味する。従来は結晶性が高い程好ましいとされていたが、本発明者は従来の常識とは異なり、上記半価幅が3°以上である方が高い圧電性能が得られることを見出している。
本実施形態の圧電体膜13では、XRDのロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴としている。かかる構成によれば、圧電性能に優れた圧電体膜13を提供することができる。XRDのロッキングカーブ法による回折ピークの半価幅が小さい程、分極軸が揃った高結晶性であることを意味する。従来は結晶性が高い程好ましいとされていたが、本発明者は従来の常識とは異なり、上記半価幅が3°以上である方が高い圧電性能が得られることを見出している。
「インクジェット式記録装置」
図3及び図4を参照して、上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3を備えたインクジェット式記録装置の構成例について説明する。図3は装置全体図であり、図4は部分上面図である。
図3及び図4を参照して、上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3を備えたインクジェット式記録装置の構成例について説明する。図3は装置全体図であり、図4は部分上面図である。
図示するインクジェット式記録装置100は、インクの色ごとに設けられた複数のインクジェット式記録ヘッド(以下、単に「ヘッド」という)3K,3C,3M,3Yを有する印字部102と、各ヘッド3K,3C,3M,3Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、印字部102のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送する吸着ベルト搬送部122と、印字部102による印字結果を読み取る印字検出部124と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とから概略構成されている。
印字部102をなすヘッド3K,3C,3M,3Yが、各々上記実施形態のインクジェット式記録ヘッド3である。
デカール処理部120では、巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム130により記録紙116に熱が与えられて、デカール処理が実施される。
ロール紙を使用する装置では、図3のように、デカール処理部120の後段に裁断用のカッター128が設けられ、このカッターによってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター128は、記録紙116の搬送路幅以上の長さを有する固定刃128Aと、該固定刃128Aに沿って移動する丸刃128Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃128Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃128Bが配置される。カット紙を使用する装置では、カッター128は不要である。
ロール紙を使用する装置では、図3のように、デカール処理部120の後段に裁断用のカッター128が設けられ、このカッターによってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター128は、記録紙116の搬送路幅以上の長さを有する固定刃128Aと、該固定刃128Aに沿って移動する丸刃128Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃128Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃128Bが配置される。カット紙を使用する装置では、カッター128は不要である。
デカール処理され、カットされた記録紙116は、吸着ベルト搬送部122へと送られる。吸着ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部102のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)となるよう構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(図示略)が形成されている。ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部102のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによってベルト133上の記録紙116が吸着保持される。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図示略)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図3上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図3の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。
吸着ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部102の上流側に、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後に乾きやすくなる。
吸着ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部102の上流側に、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後に乾きやすくなる。
印字部102は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙送り方向と直交方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図4を参照)。各印字ヘッド3K,3C,3M,3Yは、インクジェット式記録装置100が対象とする最大サイズの記録紙116の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙116の送り方向に沿って上流側から、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応したヘッド3K,3C,3M,3Yが配置されている。記録紙116を搬送しつつ各ヘッド3K,3C,3M,3Yからそれぞれ色インクを吐出することにより、記録紙116上にカラー画像が記録される。
印字検出部124は、印字部102の打滴結果を撮像するラインセンサ等からなり、ラインセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まり等の吐出不良を検出する。
印字検出部124の後段には、印字された画像面を乾燥させる加熱ファン等からなる後乾燥部142が設けられている。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けた方が好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
印字検出部124の後段には、印字された画像面を乾燥させる加熱ファン等からなる後乾燥部142が設けられている。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けた方が好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
後乾燥部142の後段には、画像表面の光沢度を制御するために、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144では、画像面を加熱しながら、所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で画像面を加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして得られたプリント物は、排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット式記録装置100では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り替える選別手段(図示略)が設けられている。
大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列にプリントする場合には、カッター148を設けて、テスト印字の部分を切り離す構成とすればよい。
インクジェット記記録装置100は、以上のように構成されている。
大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列にプリントする場合には、カッター148を設けて、テスト印字の部分を切り離す構成とすればよい。
インクジェット記記録装置100は、以上のように構成されている。
本発明に係る実施例及び比較例について説明する。
(実施例1)
基板として、(100)Siウエハ上に30nm厚のTi密着層と150nm厚のIr下部電極とが順次積層された電極付き基板を用意した。
(実施例1)
基板として、(100)Siウエハ上に30nm厚のTi密着層と150nm厚のIr下部電極とが順次積層された電極付き基板を用意した。
スパッタリング装置を用い、真空度0.5Pa、Ar/O2混合雰囲気(O2体積分率2.5%)の条件下で、Pb1.3Zr0.52Ti0.48O3のターゲットを用いて、PZTからなる圧電体膜の成膜を行った(膜厚5.0μm)。基板温度を525℃とした。得られた膜の誘電率は900であった。
得られた膜について、ロッキングカーブ法によるXRD測定を実施した。得られた膜のロッキングカーブパターンを図5に示す。得られた膜は(100)配向であり、(100)ピークの半価幅は5.95°であった。
このPZT膜について、圧電体膜上にPt上部電極をスパッタリング法にて100nm厚で形成し、圧電体膜の圧電定数d31を片持ち梁法により測定したところ、圧電定数d31は180pm/Vと高く、良好であった。
(実施例2)
ターゲットとしてPb1.3Zr0.47Ti0.43Nb0.10O3を用いた以外は実施例1と同様にして、NbドープPZTからなる圧電体膜の成膜を行った。以降、NbドープPZTは「Nb−PZT膜」と略記する。得られた膜の誘電率は1200であった。
ターゲットとしてPb1.3Zr0.47Ti0.43Nb0.10O3を用いた以外は実施例1と同様にして、NbドープPZTからなる圧電体膜の成膜を行った。以降、NbドープPZTは「Nb−PZT膜」と略記する。得られた膜の誘電率は1200であった。
得られた膜について、ロッキングカーブ法によるXRD測定を実施した。得られた膜のロッキングカーブパターンを図6に示す。得られた膜は(100)配向であり、(100)ピークの半価幅は5.64°であった。
このNb−PZT膜について、圧電体膜上にPt上部電極をスパッタリング法にて100nm厚で形成し、圧電体膜の圧電定数d31を片持ち梁法により測定したところ、圧電定数d31は250pm/Vと高く、良好であった。
(比較例1)
圧電体膜の成膜時の基板温度を575℃とした以外は、実施例1と同様の条件にてPZTからなる圧電体膜の成膜を行った。得られた膜の誘電率は800であった。
圧電体膜の成膜時の基板温度を575℃とした以外は、実施例1と同様の条件にてPZTからなる圧電体膜の成膜を行った。得られた膜の誘電率は800であった。
得られた膜について、ロッキングカーブ法によるXRD測定を実施した。得られた膜のロッキングカーブパターンを図7に示す。得られた膜は(100)配向であり(これらのピークは重なっている。)、(100)ピークの半価幅は2.73°であった。
このPZT膜について、圧電体膜上にPt上部電極をスパッタリング法にて100nm厚で形成し、圧電体膜の圧電定数d31を片持ち梁法により測定したところ、圧電定数d31は140pm/Vであった。
(評価)
XRDのロッキングカーブ法による(100)ピークの半価幅が5°以上である実施例1,2と、同半価幅が3°未満である比較例1とを比較すると、実施例1,2の方が大きい圧電定数d31が得られた。この結果から、本発明の有効性が示された。
XRDのロッキングカーブ法による(100)ピークの半価幅が5°以上である実施例1,2と、同半価幅が3°未満である比較例1とを比較すると、実施例1,2の方が大きい圧電定数d31が得られた。この結果から、本発明の有効性が示された。
本発明の圧電体膜は、インクジェット式記録ヘッド,磁気記録再生ヘッド,MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)デバイス,マイクロポンプ,超音波探触子等に搭載される圧電アクチュエータ、及び振動板等に好ましく利用できる。
1 圧電素子
3,3K,3C,3M,3Y インクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)
12、14 電極
13 圧電体膜
20 インクノズル(液体貯留吐出部材)
21 インク室(液体貯留室)
22 インク吐出口(液体吐出口)
100 インクジェット式記録装置
3,3K,3C,3M,3Y インクジェット式記録ヘッド(液体吐出装置)
12、14 電極
13 圧電体膜
20 インクノズル(液体貯留吐出部材)
21 インク室(液体貯留室)
22 インク吐出口(液体吐出口)
100 インクジェット式記録装置
Claims (6)
- ペロブスカイト型酸化物からなり(不可避不純物を含んでいてもよい。)、(001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有する圧電体膜において、
X線回折のロッキングカーブ法による(001)ピーク及び/又は(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴とする圧電体膜。 - 少なくとも(100)配向の結晶配向性を有し、X線回折のロッキングカーブ法による(100)ピークの半価幅が3°以上であることを特徴とする請求項1に記載の圧電膜。
- 下記一般式(P)で表される1種又は2種以上のペロブスカイト型酸化物を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電体膜。
ABO3・・・(P)
(式中、A:Aサイトの元素であり、Pb,Ba,La,Sr,Bi,Li,Na,Ca,Cd,Mg,及びKからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
B:Bサイトの元素であり、Ti,Zr,V,Nb,Ta,Cr,Mo,W,Mn,Sc,Co,Cu,In,Sn,Ga,Zn,Cd,Fe,Ni,及びランタニド元素からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
O:酸素元素、
Aサイト元素のモル数が1.0であり、かつBサイト元素のモル数が1.0である場合が標準であるが、Aサイト元素とBサイト元素のモル数はペロブスカイト構造を取り得る範囲内で1.0からずれてもよい。) - (001)配向及び/又は(100)配向の結晶配向性を有する相の結晶構造が正方晶系であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の圧電体膜。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の圧電体膜と、該圧電体膜に対して膜厚方向に電界を印加する電極とを備えたことを特徴とする圧電素子。
- 請求項5に記載の圧電素子と、
液体が貯留される液体貯留室及び該液体貯留室から外部に前記液体が吐出される液体吐出口を有する液体貯留吐出部材とを備えたことを特徴とする液体吐出装置。
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-
2007
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