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JP2008191310A - 防眩フィルム - Google Patents

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JP2008191310A JP2007024015A JP2007024015A JP2008191310A JP 2008191310 A JP2008191310 A JP 2008191310A JP 2007024015 A JP2007024015 A JP 2007024015A JP 2007024015 A JP2007024015 A JP 2007024015A JP 2008191310 A JP2008191310 A JP 2008191310A
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】 本発明においては、良好な外光写り込み性を有し、且つ、白化のない防眩フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】 透明基材上に表面に凹凸を有してなる防眩層を備える防眩フィルムであって、前記防眩層表面が、JIS−B0601−1994で規定される十点表面粗さ(Rz1、Rz2)のうち、カットオフ波長λcが0.8mmのときの十点表面粗さRz1が0.4〜0.9μmであり、カットオフ波長λcが0.008μmのときの十点表面粗さRzが0.02〜0.06μmであることを特徴とする防眩フィルムとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、窓やディスプレイなどの表面に設けられる防眩フィルムに関する。特に、液晶ディスプレイ(LCD)、CRTディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイ(PDP)、表面電界ディスプレイ(SED)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などのディスプレイの表面に設けられる防眩フィルムに関する。
液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、ELディスプレイ、および、プラズマディスプレイなどのディスプレイは、視認性の観点で下記の幾つかの問題がある。
・視聴時に外光が写りこむ。
・ディスプレイからの表示光によりディスプレイ表面で面ぎら(シンチレーション)が発生する。
・ディスプレイから拡散されずに直接くる表示光の眩しさ、などにより視認性がよくない。
・輝度むらなどの欠陥によっても視認性が悪化する。
このような視認性の低下、悪化を解決するために、表面に凹凸を有する防眩フィルムをディスプレイの前面に設けることが知られている。
防眩フィルムとしては、例えば、下記の技術が知られている。
・ディスプレイの表面に、エンボス加工を施した防眩層を有する防眩フィルムを設ける。
・ディスプレイの表面に、バインダマトリックスに粒子を混入することによって表面に凹凸が形成された防眩層を有する防眩フィルムを設ける。
このような防眩フィルムにおいては、表面の凹凸による光の散乱現象(表面拡散)が利用される。さらに、バインダマトリックスにバインダマトリックスと屈折率の異なる粒子を混入することによって、バインダマトリックスと粒子の屈折率差による光の内部散乱(内部拡散)を利用する防眩フィルムも知られている。
エンボス加工により表面に凹凸が形成されている防眩フィルムは、表面凹凸を完全に制御できる。そのため、再現性が良い。しかし、エンボスロールに欠陥または異物付着があるとロールのピッチで延々欠陥が出る。そのため、大量生産の場合、全ての製品に欠陥が生じる。また、表面での散乱のみ利用するので、下記の問題がある。
・耐擦傷性
・コントラストの低下
・ギラツキ発生
バインダマトリックスと粒子を用いた防眩フィルムは前記エンボス加工を用いた防眩フィルムよりも工程数が少ない。よって、安価に製造できる。そのため、様々な態様の防眩フィルムが知られている(特許文献1)。
例えば、以下の防眩フィルムが知られている。
外光の写りこみ、シンチレーションなどを防止することによって視認性を高める必要がある。そのため、以下の方法が考えられている。
・表面の凹凸形状を大きくすることによって、光の散乱性能を向上させる。
・添加する粒子の量を増やすことによって、光の散乱性能を向上させる。
しかし、上記方法では透過像鮮明度が低下してしまうという問題がある。光の散乱性能等を低下させることなく、視認性を向上させる方法として、下記の技術が知られている。
・バインダマトリックス樹脂と球形粒子と不定形粒子を併用する技術(特許文献2)
・バインダマトリックス樹脂と複数の粒径の異なる粒子を用いる技術(特許文献3)
・表面凹凸を有し、凹部の断面積を規定した技術(特許文献4)
また、光の散乱性能等を低下させることなく、視認性を向上させるために、防眩フィルム内部の散乱と防眩フィルム表面の散乱を併用する技術も知られている。防眩フィルム内部の散乱(内部拡散)は、防眩フィルムを樹脂などのバインダマトリックス内部に該バインダマトリックスと屈折率が異なる粒子を分散させることによって生じる。十分な光拡散性能を発揮するためにある程度の表面凹凸を防眩フィルム表面に形成する必要がある。しかし、下記の問題がある。
・コントラストの低下
・表面凹凸のレンズ効果に起因するギラツキの発生
・耐擦傷性の低下
内部の散乱と表面の散乱と併用すると、表面の散乱のみを用いる防眩フィルムに比べ、表面凹凸が小さくて済む。よって、以下の利点がある。
・コントラストの向上
・表面凹凸のレンズ効果に起因するギラツキの低減
・耐擦傷性の向上
例えば、内部の散乱と表面の散乱を併用する技術として、以下の技術が知られている。
・内部ヘイズ(曇度)が1〜15%であり、表面ヘイズ(曇度)が7〜30%である技術(特許文献5、特許文献6)
・バインダ樹脂と粒径0.5〜5μmの粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差が0.02〜0.2である技術(特許文献7)
・バインダ樹脂と粒径1〜5μmの粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差を0.05〜0.15である技術。さらに、用いる溶媒、表面粗さなどを規定した技術(特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12)
・バインダ樹脂と複数の粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差が0.03〜0.2である技術(特許文献13、特許文献14)
また視野角を変化させたときのコントラストの低下、色相変化等を低減する下記の技術も知られている。この技術においては、表面ヘイズ(曇度)が3以上である。また、法線方向のヘイズ値と±60°方向のヘイズ値の差が4以下である。(特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18)また、中心線平均粗さ(Ra)が0.2μm以下である技術も知れている。(特許文献19)中心線平均粗さ(Ra)が0.02〜1μmであり、十点平均粗さ(Rz)/Raが30以下である技術も知られている。(特許文献20、特許文献21)
また、防眩フィルムは主にディスプレイの前面に設けるため、耐擦傷性が要求される。耐擦傷性を向上させるためには、防眩フィルムの硬度を向上する必要がある。そこで、ディスプレイの表示画質を低下させずに高硬度を有する防眩フィルムを作成するために、電離放射線硬化樹脂バインダとシリカ粒子、シリコーン粒子を用いる技術が知られている。(特許文献21)
このように様々な目的で様々な構成の防眩フィルムが開示されている。
防眩フィルムに求められる性能は、ディスプレイの前面に用いる場合、ディスプレイによって異なる。例えば、ディスプレイの解像度や使用目的などにより最適な防眩フィルムは異なる。目的により多様な防眩フィルムが求められる。
米国特許第5387463号明細書 特開2003−260748号公報 特開2004−004777号公報 特開2003−004903号公報 特許第3507719号公報 米国特許第6343865号明細書 特開平11−326608号公報 特許第3515426号公報 米国特許第6696140号明細書 米国特許第7033638号明細書 米国特許出願公開第2002/0150722号明細書 米国特許出願公開第2004/0150874号明細書 特許第3515401号公報 米国特許第6217176号明細書 特開平11−160505号公報 米国特許第6111699号明細書 米国特許第6327088号明細書 米国特許第6480249号明細書 特開2003−149413号公報 特開2004−125958号公報 特開2004−082613号公報 米国特許出願公開第2004/0071986号明細書
防眩フィルムは、防眩層表面に凹凸構造を有することにより、光を散乱させ外光の写り込みを防止することができる。しかしながら、防眩フィルムにおいて外光の写り込み防止を向上させることを目的としてその凹凸構造の度合いを大きくしようとした場合には、防眩フィルムの防眩層が白化してしまう問題があった。外光の写り込み防止性と白化の度合いはトレードオフの関係にあり、白化がなく高い外光写り込み防止性を有する防眩フィルムを得ることは困難であった。本発明においては、良好な外光写り込み防止性を有し、且つ、白化のない防眩フィルムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明としては、透明基材上に表面に凹凸を有してなる防眩層を備える防眩フィルムであって、前記防眩層表面が、JIS−B0601−1994で規定される十点表面粗さ(Rz1、Rz2)のうち、カットオフ波長λcが0.8mmのときの十点表面粗さRz1が0.4〜0.9μmであり、カットオフ波長λcが0.008μmのときの十点表面粗さRz2が0.02〜0.06μmであることを特徴とする防眩フィルムとした。
また、請求項2に係る発明としては、前記防眩層のヘイズ値が30〜39%であることを特徴とする請求項1記載の防眩フィルムとした。
また、請求項3に係る発明としては、、前記防眩層が、バインダマトリックスと、該バインダマトリックスと屈折率の異なる不定形凝集体の粒子を含むことを特徴とする請求項2記載の防眩フィルムとした。
また、請求項4に係る発明としては、前記不定形凝集体の粒子と前記バインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であることを特徴とする請求項3記載の防眩フィルムとした。
また、請求項5に係る発明としては、前記防眩層が、バインダマトリックスと、不定形凝集体である粒子Aと、球状形状である粒子Bを含み、粒子Aと粒子Bの少なくともどちらか一方がバインダマトリックスと屈折率が異なることを特徴とする請求項2記載の防眩フィルムとした。
また、請求項6に係る発明としては、前記粒子Aと前記バインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であり、且つ、前記粒子Bと前記バインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であることを特徴とする請求項5記載の防眩フィルムとした。
また、請求項7に係る発明としては、前記防眩層における前記粒子Aと前記粒子Bの合計の含有量が、バインダマトリックスに対して10〜40wt%であることを特徴とする請求項6記載の防眩フィルムとした。
また、請求項8に係る発明としては、請求項1記載の防眩フィルム、偏光板、液晶セル、偏光板、バックライトユニットを備えることを特徴とする透過型液晶ディスプレイとした。
防眩層表面がカットオフ波長λcが0.8mmのときの十点表面粗さRz1が0.4〜0.9μmであり、カットオフ波長λcが0.008μmのときの十点表面粗さRzが0.02〜0.06μmである防眩フィルムとすることにより、良好な外光写り込み性を有し、且つ、白化のない防眩フィルムとすることができた。
本発明の防眩フィルムについて説明する。図1に本発明の防眩フィルムの断面模式図を示した。本発明の防眩フィルム(1)は、透明基材(11)上に防眩層(12)を有する。そして、本願発明の防眩フィルムの防眩層表面はJIS−B0601−1994で規定される十点表面粗さ(Rz1、Rz2)のうち、カットオフ波長λcが0.8mmのときの十点表面粗さRz1が0.4〜0.9μmであり、カットオフ波長λcが0.008μmのときの十点表面粗さRzが0.02〜0.06であることを特徴とする。
λcは表面粗さ測定において断面曲線から粗さ曲線を得る際のカットオフ波長であり、λcは断面曲線から除去する表面凹凸成分の波長範囲を決定するパラメータである。十点平均粗さRzの値はカットオフ波長λcで異なる。カットオフ波長λcが小さいほど、断面曲線から大きな凹凸のうねり成分が除去された波長の短い成分をより反映した粗さ曲線が得られる。よって、カットオフ波長λcが小さいほど、得られる十点平均粗さRzは微細な凹凸成分を反映したものとなる。逆に、カットオフ波長λcが大きいほど、得られる十点平均粗さRzは大きな凹凸成分を含んだものとなる。
発明者は、防眩フィルムにおいて、大きな凹凸成分を反映したカットオフ波長λcが0.8mmのときの十点平均粗さRz1が、防眩フィルム上に写り込んだ像の輪郭を変形させる働きに寄与するパラメーターであり、小さな凹凸成分を反映したカットオフ波長λcが0.008mmの時の十点平均粗さRz2が、防眩フィルムに写り込んだ像の輪郭をにじませる働きに寄与するパラメーターであることを見つけ出し、Rz1とRz2をそれぞれ規定することにより、効率的に外光の写り込みを防止し、且つ、白化のない防眩性フィルムを得ることができた。
カットオフ波長λcが0.8mmである十点平均粗さRz1が0.4μmに満たない場合、十分な外光写りこみ防止性を得ることができない。また、Rz1が0.9μmを超えるような場合、防眩フィルムが全体的に白化してしまう。また、カットオフ波長が0.008mmである十点平均粗さRz2が0.02μmに満たない場合、十分な外光写りこみ防止性を得ることができない。また、Rz2が0.06μmを超えるような場合、防眩フィルムが全体的に白化してしまう。すなわち、カットオフ波長λcが0.8mmのときの十点平均粗さRz1を0.4〜0.9μmとし、カットオフ波長λcが0.008mmの時の十点平均粗さRz2を0.02〜0.06μmとすることにより、効率的に外光の写り込みを防止し、且つ、白化のない防眩性フィルムを得ることができた。
また、本発明の防眩フィルムにあっては防眩層のヘイズ値が30〜39%であることが好ましい。防眩フィルムはディスプレイ表面に設けられた際にぎらつきが発生する場合がある。ぎらつきの発生は高精細なディスプレイの前面に防眩フィルムを設けた際に顕著となる。このとき、ヘイズ値を30〜39%とすることにより、ぎらつきを防止することができる。本発明の防眩フィルムにおいて、ヘイズ値が30%に満たないと、十分にぎらつきを防止することができなくなる場合がある。逆に、ヘイズ値が39%をを超えると、コントラストが低下してしまう場合がある。
防眩フィルムの防眩層のヘイズは表面の凹凸の光の散乱による表面ヘイズと防眩層内部の光の散乱による内部ヘイズに分けることができる。本発明の防眩フィルムにあっては、カットオフ波長λcが0.8mmのときの十点平均粗さRz1を0.4〜0.9μmとし、カットオフ波長λcが0.008mmの時の十点平均粗さRz2を0.02〜0.06μmとすることにより、表面の凹凸による表面ヘイズの値は4〜6%程度である。したがって、内部ヘイズの値を大きくすることにより防眩層のヘイズ値を30〜39%とすることができる。なお、防眩層の内部ヘイズは、防眩層内部に屈折率の異なる領域を形成することにより発生させることができる。
本発明の防眩フィルムの防眩層にあっては、不定形凝集体である粒子を用いることが好ましい。不定形凝集体である粒子とは、微粒子である一次粒子が凝集した二次粒子からなる粒子のことである。一次粒子が凝集した二次粒子からなる不定形凝集体は、防眩層表面において一次粒子による細かい凹凸と、二次粒子による粗い凹凸を形成することができる。すなわち、本発明の防眩フィルムの防眩層に不定形凝集体である粒子を用いることにより、カットオフ波長λcが0.008mmのときの十点平均粗さRz1とカットオフ波長λcが0.008mmのときの十点平均粗さRz2を容易に所望の値とすることが可能となる。
また、本発明の防眩フィルムの防眩層はバインダマトリックスと該バインダマトリックスと屈折率の異なる粒子を含むことが好ましい。本発明の防眩フィルムの防眩層のヘイズ値を30〜39%とするためには防眩層が入射する光に対して防眩層内部で光を散乱を発生させ、防眩層が内部ヘイズを有する必要がある。防眩層が内部ヘイズを有するには、バインダマトリックスと屈折率の異なる領域を形成する必要があり、したがって、防眩層はバインダマトリックスと該バインダマトリックスと屈折率の異なる粒子からなることが好ましい。
本発明の防眩フィルムにおいては、不定形凝集体である粒子を用いる場合に、不定形凝集体である粒子とバインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であることが好ましい。上記屈折率差を有することにより、防眩層内部に入射した光に対し、内部拡散を発生させることができ、ギラツキを抑制することができる。粒子とバインダマトリックスとの屈折率差が0.03未満とすると内部拡散が不十分となり、所望のヘイズ値とすることが困難になる。また、粒子とバインダマトリックスとの屈折率差が0.20を超えると防眩層が白化しやすくなる。
なお、本発明において、バインダマトリックスの屈折率とはバインダマトリックスで膜を形成した後の膜の屈折率を意味する。バインダマトリックス及び粒子の屈折率はベッケ線検出法(液浸法)により求めることができる。
また、本発明の防眩フィルムにあっては、バインダマトリックス中に2種類以上の粒子を含有させることにより、カットオフ波長λcが0.008mmのときの十点平均粗さRz1とカットオフ波長λcが0.008mmのときの十点平均粗さRz2を所望の値とすることが更に容易となる。
このとき、バインダマトリックス中に含有させる粒子としては、不定形凝集体である粒子Aと球状である粒子Bを用いることが更に好ましい。球状粒子は不定形凝集体と比較して後方散乱が小さいためにディスプレイ表面に設けた際にコントラストの低下を抑えることができる。したがって、不定形凝集体である粒子Aと球状形状である粒子Bを併用することが好ましい。図2に本発明の防眩フィルムの別の態様の断面模式図を示した。図2において、本発明の防眩フィルムは、透明基材(11)上に防眩層(12)を備え、防眩層(12)はバインダマトリックス(120)と2種類の粒子(粒子A(121A)、粒子B(121B))を含む。粒子Aは不定形凝集体であり、粒子Bは球状の粒子である。
本発明の防眩フィルムにおいては、不定形凝集体である粒子Aと球状形状である粒子Bを用いた場合に、粒子Aとバインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であり、且つ、粒子Bとバインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であることが好ましい。上記屈折率差を有することにより、防眩層内部に入射した光に対し、内部拡散を発生させることができ、ギラツキを抑制することができる。粒子A、粒子Bの一方もしくは両方の粒子とバインダマトリックスとの屈折率差が0.03未満のときは内部拡散が不十分となる場合があり、所望のヘイズ値とすることが困難になる。また、粒子A、粒子Bの一方もしくは両方の粒子とバインダマトリックスとの屈折率差が0.20を超えると防眩層が白化しやすくなる場合がある。
また、本発明にあっては、不定形凝集体である粒子Aと球状形状である粒子Bを用いた場合に、粒子Aと粒子Bの合計の含有量がバインダマトリックスに対して10〜40wt%の範囲内とすることが好ましい。粒子Aと粒子Bの合計の含有量が10wt%に満たない場合、十分な外光写りこみ防止性を得ることが困難になってしまう。また、40wt%を超える場合、防眩層が白化する可能性がある。
また、本発明の防眩フィルムの防眩層にあっては、その平均膜厚Hが4〜25μmであることが好ましい。平均膜厚Hが4μm未満の場合、ディスプレイ表面に設けるための十分な硬度を得ることができなくなってしまう。また、平均膜厚Hが25μmを超えるような場合、コスト高となる。なお、本発明において、防眩層の平均膜厚とは表面凹凸のある防眩層の膜厚の平均値のことである。平均膜厚は、電子マイクロメーター、全自動微細形状測定機により求めることができる。
防眩層の平均膜厚が4〜25μmのとき、微粒子である一次粒子が凝集した二次粒子からなる不定形凝集体である粒子及び不定形凝集体である粒子Aは、一次粒子の平均粒径が0.003〜0.1μmの範囲であり、凝集した二次粒子の平均粒径が0.5〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。また、球状粒子である粒子Bの平均粒子径は2〜8μmであることが好ましい。
不定形凝集体である粒子Aの一次粒子の平均粒子径が0.003μm未満の場合、2次粒子の表面がなだらかとなることから光散乱性能に乏しくなる傾向にある。また、一次粒子の平均粒子径が0.1μmを超えるような場合、2次粒子の表面が過剰な凹凸形状となり光散乱性能が過剰となる傾向にある。したがって、粒子Aの一次粒子の平均粒子径は0.003〜0.1μmの範囲であることが好ましい。また、不定形凝集体である粒子Aの二次粒子の平均粒子径が0.5μm未満の場合は光散乱性能に乏しくなる傾向にあり、3.0μmを超えるような場合は光散乱性能が過剰となる傾向にあり、粒子Aの一次粒子が凝集した二次粒子の平均粒径が0.5〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。また、球状粒子である粒子Bの平均粒子径が2μm未満の場合は光散乱性能に乏しくなる傾向にあり、8μmを超えるような場合は光散乱性能が過剰となってる傾向にあり、球状粒子である粒子Bの平均粒子径は2〜8μmの範囲内であることが好ましい。
なお、本発明において、不定形粒子の一次粒子径は光散乱式粒径分布測定法により測定することができ、同様に、凝集した二次粒子径、及び、球状粒子の平均粒子径も同測定方法により測定することができる。
また、本発明の防眩フィルムにおいて不定形凝集体である粒子Aと球状である粒子Bを用いた場合、カットオフ波長λcが0.008mmのときの十点平均粗さRz1とカットオフ波長λcが0.008mmのときの十点平均粗さRz2を容易に所望の値とするために、粒子Aの凝集した二次粒子の平均粒子径と、球状である粒子Bの平均粒子径の差は1μm以上であることが好ましい。また、防眩層のヘイズ値を容易に所望の値とするために、粒子Aの屈折率と粒子Bの屈折率差が0.08以上あることが好ましい。
また、本発明において、防眩層の表面硬度としては、JIS K5400で定められる鉛筆硬度において3H以上であることが好ましい。より好ましくは4H以上である。鉛筆硬度が3H以上、より好ましくは4H以上であれば、本発明の防眩フィルムをディスプレイ表面に設けた際に十分な耐擦傷性を有することができる。
また、本発明の防眩フィルムにおいては、バインダマトリックス中に他の機能性添加剤を加えても良い。但し、他の機能性添加剤は透明性、光の拡散性などに影響を与えてはならない。機能性添加剤としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防汚剤、撥水剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、硬化剤などを使用できる。本発明の防眩層は、帯電防止機能、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能、防汚機能、撥水機能といった、防眩機能以外の機能を有していても構わない。
また、本発明の防眩フィルムは、必要に応じて、反射防止性能、帯電防止性能、防汚性能、電磁波シールド性能、赤外線吸収性能、紫外線吸収性能、色補正性能等を有する機能層が設けられる。これらの機能層としては、反射防止層、帯電防止層、防汚層、電磁波遮蔽層、赤外線吸収層、紫外線吸収層、色補正層等が挙げられる。なお、これらの機能層は単層であってもかまわないし、複数の層であってもかまわない。機能層は、防汚性能を有する反射防止層というように、1層で複数の機能を有していても構わない。また、透明基材と防眩層の接着性向上のため、あるいは、各種層間の接着性向上のために、各層間にプライマー層や接着層等を設けても良い。
図3に本発明の防眩フィルムの別の態様の断面模式図を示した。図3において、防眩フィルム(1)は、透明基材(11)上に防眩層(12)が設けられ、さらに、防眩層(12)上には反射防止層(13)が設けられている。なお、反射防止層(13)にあっては、低屈折率層単層から構成されても構わないし、低屈折率層と高屈折率層の繰り返しによる複数層から構成されていても構わない。
本発明の防眩フィルムは、液晶ディスプレイ(LCD)、CRTディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイ(PDP)、表面電界ディスプレイ(SED)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などの各種ディスプレイの観察側である表面に適用することができる。本発明の防眩フィルムは、ディスプレイに用いる際、外光の写り込み防止性と良好なコントラストを両立できる防眩フィルムを提供する。
図3の本発明の防眩フィルムを用いた透過型液晶ディスプレイの断面模式図について示した。図3(a)の透過型液晶ディスプレイにおいては、バックライトユニット(5)、偏光板(4)、液晶セル(3)、偏光板(2)、防眩フィルム(1)をこの順に備えている。このとき、防眩フィルム(1)側が観察側すなわちディスプレイ表面となる。
バックライトユニット(5)は、光源と光拡散板からなる。液晶セルは、一方の透明基材に電極が設けられ、もう一方の透明基材に電極及びカラーフィルターを備えており、両電極間に液晶が封入された構造となっている。液晶セル(3)を挟むように設けられる偏光板にあっては、透明基材(21、22、41、42)間に偏光層(21、41)を挟持した構造となっている。
図3(b)の透過型液晶ディスプレイにおいては、バックライトユニット(5)、偏光板(4)、液晶セル(3)、偏光板(2)と防眩フィルム(1)が一体化した偏光板ユニット(7)をこの順に備えている。
本発明の防眩フィルムは液晶ディスプレイにおいて、図3(b)のように、本発明の防眩フィルム(1)は、防眩層(12)が設けられた透明基材(11)の防眩層(12)が設けられた面の反対側の面に偏光層(23)を設け、前記透明基材(11)が偏光板を兼ねていても構わない。
次に本発明の防眩フィルムの製造方法について説明する。
本発明の防眩フィルムに用いる基材としては、ガラスやプラスチックフィルムなどを用いることができる。プラスチックフィルムとしては適度の透明性、機械強度を有していれば良い。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のフィルムを用いることができる。
中でも、液晶ディスプレイ等の前面に防眩フィルムを用いる場合、トリアセチルセルロース(TAC)は光学異方性がないため、好ましく用いられる。また、偏光板を基材としても良い。用いる偏光板としては特に限定するものではない。例えば、偏光層の支持体である一対のトリアセチルセルロース(TAC)フィルム間に、偏光層としてヨウ素を加えた延伸ポリビニルアルコール(PVA)を有するものを用いることができる。TACフィルムとヨウ素を加えた延伸PVAからなる偏光板は、偏光度が高く、液晶ディスプレイなどに好適に用いることができる。この場合、一方のトリアセチルセルロース(TAC)上に防眩層を設けることができる。
また、本発明の透明基材にあっては、光学特性、機械強度、取り扱い性等の観点から、基材の厚みは10〜500μmであることが好ましい。
また、基材には添加剤を加えても良い。添加剤としては紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、屈折率調整剤、増強剤などが例示される。
防眩層に用いるバインダマトリックスとしては下記の特性が要求される。
・バインダマトリックスを用いて膜を作成したときに、膜が適度の透明性、機械強度を有する。
・添加する粒子がバインダマトリックスに分散する。
例えば、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの電離放射線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、金属アルコキシドを加水分解、脱水縮合して得られる無機系または有機無機複合系マトリックスなどを用いることができる。
また熱硬化性樹脂としては、アクリルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化型ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等があげられる。
電離放射線硬化性樹脂としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレート等が挙げられる。またこれらの他にも、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も使用することができる。
電離放射線硬化性樹脂のうち、紫外線硬化性樹脂を用いる場合、光重合開始剤を加える。光重合開始剤は、どのようなものを用いても良いが、用いる樹脂にあったものを用いることが好ましい。
光重合開始剤(ラジカル重合開始剤)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類等が用いられる。光増感剤の使用量は、樹脂に対して0.5〜20wt%である。好ましくは1〜5wt%である。
熱可塑性樹脂としては、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその共重合体、メタクリル樹脂及びその共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、線状ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が使用できる。
無機系または有機無機複合系マトリックスとしては、珪素アルコキシド系の材料を原料とする酸化珪素系マトリックスを用いる材料を使用できる。具体的には、テトラエトキシシランを例示することができる。
また、基材がプラスチックフィルムである場合、機械強度を補うために、高硬度のバインダマトリックスを用いることが好ましい。具体的には硬化性の樹脂、金属アルコキシドを加水分解、脱水縮合して得られる無機系または有機無機複合系マトリックスが使用できる。特に膜厚が100μm以下であるプラスチックフィルムを用いる場合、高硬度のバインダマトリックスを用いることが好ましい。
特に、本発明の防眩フィルムのバインダマトリックスは、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの電離放射線硬化性樹脂を用いることが好ましい。電離放射線硬化性樹脂であれば、ある程度の可撓性を有し、且つ、ひび割れなどがなく表面硬度が3Hを超えるような高硬度を有する防眩層を作成することができる。
なお、繰り返しになるが、本発明のバインダマトリックスの屈折率とは、バインダマトリックスで膜を形成した後の膜の屈折率を意味する。すなわち硬化性樹脂を用いる場合は、硬化して膜を形成した後の膜の屈折率を意味する。バインダマトリックスの屈折率は、測定用として粒子を含まないバインダマトリックスから求めた値である。
本発明の不定形凝集体は微粒子である一次粒子が凝集した二次粒子からなる粒子のことである。本発明の防眩フィルムの防眩層に用いられる不定形凝集体としては、無機系粒子を用いることが出来る。無機系微粒子としては、シリカ粒子(屈折率1.46)タルク(屈折率1.54)、各種アルミノケイ酸塩(屈折率1.50〜1.60)、カオリンクレー(屈折率1.53)、MgAlハイドロタルサイト(屈折率1.50)、などから適宜選択されるがこれらに限定されるものではない。また、粒子の表面は、分散性の観点から疎水処理されていることが好ましい。また、無機粒子の中でも、汎用性の点からシリカ粒子を用いることが好ましく、不定形シリカ凝集体は沈降法やゲル法などの湿式プロセスで合成され、市販品として入手可能である。
本発明の防眩フィルムの防眩層に用いられる球状形状である粒子としては、有機系粒子を用いることが出来る。有機系粒子としては、アクリル粒子(屈折率1.49)、アクリル−スチレン粒子(屈折率1.49〜1.59)、スチレン粒子(屈折率1.59)、アクリルスチレン粒子(屈折率1.58)、ポリカーボネート粒子(屈折率1.58)、メラミン粒子(屈折率1.66)などから適宜選択されるがこれらに限定されるものではない。なお、本発明の球状の粒子とは完全な球状粒子や楕円球などを含む。
防眩層は、バインダマトリックスの原料と前記粒子を含む塗液を基材に塗工する。そして、この塗液を乾燥及び硬化させることにより基材上に防眩層が得ることができる。
なお、塗液には必要に応じ溶剤を含んでいても良い。
溶剤は、前記バインダマトリックスの原料と前記粒子を分散する溶媒を用いる必要がある。また、溶剤は、塗工適性を備えている必要がある。例えば、トルエン、シクロヘキサノン、アセトン、ケトン、エチルセロソルブ、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、イソプロパノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ニトロメタン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン、N−メチルピロリドン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、ジクロロメタン、トリクロロメタン、トリクロロエチレン、エチレンクロライド、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルムなどを使用でき、またこれらの混合溶媒を使用することができる。また溶剤の量はとくに限定されない。
また、このとき、基材を溶解させる溶剤を用いることができる。特に、基材としてトリアセチルセルロース(TAC)を用い、該トリアセチルセルロース基材上に防眩層を形成する場合には、防眩層と基材との密着性を向上させるために、トリアセチルセルロースを溶解させる溶剤を用いることが好ましい。より好ましくは、基材を溶解させる溶剤と基材を溶解しない溶剤の混合溶剤を用いるのがよい。
塗工方法としては、ロールコータ、リバースロールコータ、グラビアコータ、ナイフコータ、バーコータ、スロットダイコータを用いた塗工方法を使用できる。
また塗液の固形分濃度は、塗工方法により異なる。固形分濃度は、重量比でおおよそ30〜70重量%であればよい。
バインダマトリックスとして硬化性樹脂を用い防眩層を形成する場合を説明する。基材上に前述の塗液を塗工する。その後、紫外線、電子線、熱などの外部エネルギーを塗液に加えることによって、塗液を硬化させる。こうして、防眩層を形成する。紫外線硬化の場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等の光源が利用できる。また、電子線硬化の場合はコックロフトワルト型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線が利用できる。電子線は、50〜1000KeVのエネルギーを有するのが好ましい。100〜300KeVのエネルギーを有する電子線がより好ましい。
なお、硬化工程の前後に乾燥工程を設けてもよい。また、硬化と乾燥を同時におこなってもよい。乾燥手段としては加熱、送風、熱風などが例示される。
バインダマトリックスとして熱可塑性樹脂を用い防眩層を形成する場合を説明する。基材上に前述の塗液を塗工する。その後、塗液を乾燥する。こうして、防眩層を形成する。乾燥手段としては加熱、送風、熱風などが例示される。
バインダマトリックスとして無機系または有機無機複合系マトリックスを用い防眩層を形成する場合を説明する。防眩層を形成する方法を下記する。基材上に前述の塗液を塗工する。その後、紫外線、電子線、熱などの外部エネルギーを加えることによって塗液を硬化させる。こうして、防眩層を形成する。なお、硬化工程の前後に乾燥工程を設けてもよい。また、硬化と乾燥を同時におこなってもよい。乾燥手段としては加熱、送風、熱風などが例示される。
また、基材として一対の偏光層の支持体間に偏光層を有する偏光板を用いる場合、以下のようにして防眩フィルムを作成することができる。まず、一対の偏光層の支持体のうち、第1の偏光層支持体上に、防眩層を設ける。設ける方法としては、上記のやり方と同様におこなう。
なお、本発明においては、エンボスにより防眩層の表面に凹凸を形成することも可能である。また、エンボスにより表面の凹凸を形成し、ヘイズ値を所望の値とするために防眩層に粒子を含有させても良い。
次に、第1の偏光層支持体の防眩層を設けた側とは反対の側に、偏光層を設ける。偏光板がTACフィルムとヨウ素を加えた延伸PVAからなる場合、偏光層支持体上に、ヨウ素を加えたPVAを延伸しながら貼り合わせ、偏光層を設ける。次に偏光層上に第2の偏光層支持体を設ける。また、先に一対の偏光層の支持体間に偏光層を有する偏光板を作成しておき、一方の偏光層の支持体上に防眩層を設けても良い。
繰り返しになるが、本発明の防眩フィルムにおいては、バインダマトリックス中に他の機能性添加剤を加えても良い。ただし、他の機能性添加剤は透明性、光の拡散性などに影響を与えないほうが好ましい。機能性添加剤としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防汚剤、撥水剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、硬化剤などを使用でき、それにより、帯電防止機能、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能、防汚機能、撥水機能といった、防眩機能以外の機能を持たせることができる。
また、本発明の防眩フィルムは、必要に応じて、反射防止性能、帯電防止性能、防汚性能、電磁波シールド性能、赤外線吸収性能、紫外線吸収性能、色補正性能等を有する機能層を設けてもよく、各種層間の接着性向上のために、各層間にプライマー層や接着層等を設けても良い。
以下に実施例を示す。
<実施例1>
透明基材としてトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム(株)製 TD−80U、屈折率1.49、膜厚80μm)を用いた。この透明基材上に(表1)、(表2)に示す組成の防眩性光散乱性塗液をスロットダイコーターで塗工した。その後、塗液に含まれる溶剤を蒸発させた。その後、高圧水銀灯を用いて酸素濃度が0.03%以下の雰囲気下で400mJの紫外線照射により防眩層を硬化させた。なお、乾燥、硬化した防眩層の厚さは6.5μmであった。このようにして、実施例1の防眩フィルムを作成した。
<実施例2>
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用い、防眩性光散乱性塗液の重量比以外は実施例1と同様に防眩層を作成した。バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1と同様に測定した。なお、乾燥、硬化した防眩層の厚さは6.2μmであった。このようにして、実施例2の防眩フィルムサンプルを作成した。
<実施例3>
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用い、防眩性光散乱性塗液の重量比以外は実施例1と同様に防眩層を作成した。バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1と同様に測定した。なお、乾燥、硬化した防眩層の厚さは6.0μmであった。このようにして、実施例3の防眩フィルムサンプルを作成した。
<実施例4>
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用い、防眩性光散乱性塗液の重量比以外は実施例1と同様に防眩層を作成した。バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1と同様に測定した。なお、乾燥、硬化した防眩層の厚さは6.4μmであった。このようにして、実施例4の防眩フィルムサンプルを作成した。
<比較例1>
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用い、防眩性光散乱性塗液の重量比以外は実施例1と同様に防眩層を作成した。バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1と同様に測定した。なお、乾燥、硬化した防眩層の厚さは5.9μmであった。このようにして、比較例1の防眩フィルムサンプルを作成した。
<比較例2>
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用い、防眩性光散乱性塗液の重量比以外は実施例1と同様に防眩層を作成した。バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1と同様に測定した。なお、乾燥、硬化した防眩層の厚さは6.0μmであった。このようにして、比較例2の防眩フィルムサンプルを作成した。
<比較例3>
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用い、防眩性光散乱性塗液の重量比以外は実施例1と同様に防眩層を作成した。バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1と同様に測定した。なお、乾燥、硬化した防眩層の厚さは5.6μmであった。このようにして、比較例3の防眩フィルムサンプルを作成した。
<比較例4>
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用い、防眩性光散乱性塗液の重量比以外は実施例1と同様に防眩層を作成した。バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1と同様に測定した。なお、乾燥、硬化した防眩層の厚さは6.8μmであった。このようにして、比較例4の防眩フィルムサンプルを作成した。
Figure 2008191310
Figure 2008191310
このとき粒子の屈折率は、光学顕微鏡を用い、光ベッケ線検出法(液浸法)により屈折率を測定した。なお、バインダマトリックスの屈折率は以下の方法により測定した。実施例1の塗液のうち、粒子A、粒子Bを含まないものを、実施例1と同様の方法によって塗工、乾燥、硬化させた。こうして得られた層の屈折率を測定した。
また、粒子Aの平均一次粒子径、粒子Aの平均二次粒子径、粒子Bの平均粒子径は光散乱式粒径分布測定装置(SALD−7000島津製作所製)を用いて測定した。また、防眩層の平均膜厚は、膜厚計(テスター産業製TH−102)により測定した。
・十点表面粗さ(Rz1、Rz2)の測定
高精度微細形状測定器(サーフコーダーET4000A、小坂研究所)を用い、JIS−B0601−1994に基づきRz1(カットオフ波長λc0.8mm)、Rz2(カットオフ波長λc0.008mm)測定した。なお、測定長さは8mm、測定速度は0.005mm/secである。
・ヘイズの測定
ヘイズメータ(NDH2000、日本電色)を用いJIS K7105に準じてヘイズ値を測定した。
・外光の写り込み性の評価
各サンプルを黒色のプラスチック板に貼りつけた状態で蛍光灯の映り込みを目視で評価した。目視評価の結果、映り込みが目立たないものを印(◎)、映り込みが少し認められるものを印(○)、映り込みが認められるものを印(×)とした。
・白化(白っぽさ)の評価
各サンプルを粘着剤を解して黒色のプラスチック板に貼り付けた状態で、蛍光灯を写り込ませ、サンプル全体への光の拡散具合を評価した。光の拡散具合が小さく、サンプル全体に白っぽさを感じないものを二重丸印(◎)、若干白っぽさを感じるが許容範囲である場合を丸印(○)、白っぽさを感じ許容できない場合をバツ印(×)とした。
・ぎらつきの評価
蛍光灯を内蔵したライトテーブル上に80〜200ppiのパターンを有するブラックマトリックス(BM)ガラス基板を配置し、その上に、防眩フィルムを貼りあわせたガラス基板を設置し、真上より目視にて防眩性光拡散層のぎらつきを評価した。このとき、ぎらつきが認められないBM解像度のうち最大のものを対応解像度と、対応解像度が150ppiより大きいものを二重丸印(◎)、対応解像度が100〜150ppiのものを丸印(○)、対応解像度が100ppi未満のものをバツ印(×)とした。
表3に各サンプルの測定及び評価結果を示した。実施例1〜4のように、Rz1とRz2を所望の範囲にすることにより、外光の写りこみ防止性が有り、白化のない良好なサンプルを作成することができた。また、実施例1,2,4のように、ヘイズを30〜39%にすることによってぎらつきも抑えられることがわかる。
Figure 2008191310
対して、比較例1のように、Rz1が所望範囲である場合であっても、Rz2が所望範囲より小さい場合、外光の写りこみ防止性が無くなり視認性が悪くなる。
また、比較例2のように、Rz1が所望範囲である場合であっても、Rz2が所望範囲より大きい場合、白化により視認性が悪くなる。
また、比較例3のように、Rz2が所望範囲である場合であっても、Rz1が所望範囲より小さい場合、外光の写りこみ防止性が無くなり視認性が悪くなる。また、ヘイズが30%以下であることからぎらつきが発生している。
また、比較例4のように、Rz2が所望範囲である場合であっても、Rz1が所望範囲より大きい場合、白化により視認性が悪くなる。また、ヘイズが39%を超えていることからコントラストが悪かった。
以上のように、Rz1が0.4μm〜0.9μm、及び、Rz2が0.02μm〜0.06μmとすることにより、効率的に外光の映りこみを防止し、且つ、白化のない防眩性フィルムを得ることができた。さらにヘイズを30%〜39%とすることにより、ぎらつかずコントラストが良い防眩性フィルムを得ることができた。
図1は本発明の防眩性拡散部材の断面模式図である。 図2は本発明の防眩フィルムの別の態様の断面模式図である。 図3は本発明の防眩フィルムを用いた透過型液晶ディスプレイの断面模式図である。
符号の説明
1 防眩フィルム
11 透明基材
12 防眩層
120 バインダマトリックス
121A 粒子A
121B 粒子B
H 防眩層の平均膜厚
2 偏光板
21 透明基材
22 透明基材
23 偏光層
3 液晶セル
4 偏光板
41 透明基材
42 透明基材
43 偏光層
5 バックライトユニット
7 偏光板ユニット

Claims (8)

  1. 透明基材上に表面に凹凸を有してなる防眩層を備える防眩フィルムであって、
    前記防眩層表面が、JIS−B0601−1994で規定される十点表面粗さ(Rz1、Rz2)のうち、カットオフ波長λcが0.8mmのときの十点表面粗さRz1が0.4〜0.9μmであり、カットオフ波長λcが0.008μmのときの十点表面粗さRz2が0.02〜0.06μmであることを特徴とする防眩フィルム。
  2. 前記防眩層のヘイズ値が30〜39%であることを特徴とする請求項1記載の防眩フィルム。
  3. 前記防眩層が、バインダマトリックスと、該バインダマトリックスと屈折率の異なる不定形凝集体の粒子を含むことを特徴とする請求項2記載の防眩フィルム。
  4. 前記不定形凝集体の粒子と前記バインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であることを特徴とする請求項3記載の防眩フィルム。
  5. 前記防眩層が、バインダマトリックスと、不定形凝集体である粒子Aと、球状形状である粒子Bを含み、粒子Aと粒子Bの少なくともどちらか一方がバインダマトリックスと屈折率が異なることを特徴とする請求項2記載の防眩フィルム。
  6. 前記粒子Aと前記バインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であり、且つ、前記粒子Bと前記バインダマトリックスとの屈折率差が0.03〜0.20であることを特徴とする請求項5記載の防眩フィルム。
  7. 前記防眩層における前記粒子Aと前記粒子Bの合計の含有量が、バインダマトリックスに対して10〜40wt%であることを特徴とする請求項6記載の防眩フィルム。
  8. 請求項1記載の防眩フィルム、偏光板、液晶セル、偏光板、バックライトユニットを備えることを特徴とする透過型液晶ディスプレイ。
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