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JP2008169811A - 気体圧縮機 - Google Patents

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JP2008169811A
JP2008169811A JP2007006080A JP2007006080A JP2008169811A JP 2008169811 A JP2008169811 A JP 2008169811A JP 2007006080 A JP2007006080 A JP 2007006080A JP 2007006080 A JP2007006080 A JP 2007006080A JP 2008169811 A JP2008169811 A JP 2008169811A
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JP2007006080A
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Hiroshi Iijima
博史 飯島
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Marelli Corp
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Calsonic Compressor Inc
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Abstract

【課題】気体圧縮機において、シリンダの内周面に対するベーン先端の追従性を向上させる。
【解決手段】ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の略楕円形状の内周面49aのうち短径位置を通過するときの当該ベーン58に対応したベーン溝56の背圧室59に対して、吸入行程における圧縮室48内の圧力(略Ps)よりも高圧の付勢力Pd(>Ps)を供給する高圧孔27が、リヤサイドブロック20に端面26に形成され、ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の内周面49aの略楕円形状の短径位置を通過するときに、ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の内周面49aの略楕円形状にしたがって当該内周面49aに当接し続けるように、ベーン58を適切に突出(追従)させる。
【選択図】図2

Description

本発明は気体圧縮機に関し、詳細には、ベーンに供給される背圧(付勢力)の改良に関する。
従来より、空気調和システム(以下、空調システムという。)には、冷媒ガスなどの気体を圧縮して、空調システムに気体を循環させるための気体圧縮機(コンプレッサ)が用いられている。
ここで、一般的なコンプレッサの1つとして例えばベーンロータリ形式のコンプレッサが知られている。このベーンロータリ形式のコンプレッサは、ハウジングの内部に、圧縮機本体が収容された構成となっている。
圧縮機本体は、回転軸と一体的に回転する略円柱状のロータと、ロータの外周面(円柱周面)の外方を取り囲む、断面輪郭が略楕円状のシリンダと、ロータに埋設されて、突出側の先端がシリンダの略楕円状の内周面に追従するように該ロータの外周面からの突出量が可変とされた板状のベーンと、ロータおよびベーンを、ロータの両端面側から覆う2つのサイドブロックとを備えた構成となっている。
そして、ロータの回転方向について相前後する2つのベーンの互いに対向する面、シリンダの内周面、ロータの外周面および両サイドブロックの端面により、ロータの回転に伴ってその容積が変化する複数の圧縮室が画成されている。
また、ハウジングの内面と圧縮機本体の外面とにより、圧縮機本体を挟んで一方の側に、圧縮機本体に吸入される気体が通過する低圧雰囲気の吸入室が形成されているとともに、圧縮機本体を挟んで他方の側に、圧縮機本体から吐出された気体が通過する高圧雰囲気の吐出室が形成されている。
ここで、吐出室を画成するサイドブロックには、圧縮室で圧縮された高圧の気体を、吐出室に導くための吐出路が形成されているとともに、吐出された気体に混じる冷凍機油等の潤滑油を分離するためのサイクロンブロックが取り付けられており、吐出路からサイクロンブロックに導かれた高圧の気体がサイクロンブロックを通過する間に、この気体に混入していた冷凍機油が分離されて、気体は吐出室に吐出され、一方、分離された冷凍機油は、吐出室の下部に滴下して溜められる。
サイドブロックの内部には、吐出室の底部から回転軸を支持する軸受け部まで延びた油路が形成されており、吐出室の下部に溜められた冷凍機油は、この吐出室に吐出された圧縮気体の高圧を受けて、底部の開口から油路に流入し、出口の軸受部に到達する。
軸受部に到達した冷凍機油は、回転軸と軸受部との間の微小な隙間を通過して、ロータの端面に向い合うサイドブロックの端面まで到達する。
このとき、回転軸と軸受部との間の微小な隙間は、流体である冷凍機油に対して絞りとして作用するため、油路における高圧状態から絞りによる圧力損失を受けて、サイドブロックの端面においては、吐出室の圧力(高圧)よりも低く、かつ吸入室の圧力(低圧)よりも高い中間圧となる。
ロータの端面に向い合ったサイドブロックの上述した端面のうち、軸受部の中心回りの所定角度範囲に亘って、略扇形状の凹部(サライ溝;中間圧供給溝)が形成されており、微小隙間の通過によって中間圧まで低下してサイドブロックの端面に到達した冷凍機油は、このサライ溝に流れ込んで、サライ溝を満たす。
一方、ベーン溝(ベーンの埋設空間)は、ロータの両端面まで貫通しているため、ロータの回転に伴って、ロータの端面において露呈しているベーン溝が、サイドブロックのサライ溝を通過している間だけ、ベーン溝とサライ溝とが連通して、ベーン溝に中間圧の冷凍機油が供給され、ベーンはこの供給された冷凍機油の中間圧を受けて、シリンダの内周面に向かって突出する。
なお、ベーン溝の空間のうちベーンが占めていない空間部分およびサライ溝の空間部分は、ベーンを突出させる中間圧が作用する背圧空間である(特許文献1)。
特開2005−273550号公報
ところで、ベーンの突出量は、ベーンの突出側先端がシリンダ内周面の略楕円形状の短径位置を通過するときに最も小さくなり、この短径位置を通過した後には、増大する必要がある。
ここで、ロータの回転に伴ってベーンの突出側先端が短径位置に近付く行程であるか、ベーンの突出側先端が短径位置から離れていく行程であるかに拘わらず、ベーンの突出側先端の突出量は、物理的には、ベーンの埋設側端部に作用する背圧(背圧空間に作用する冷凍機油の圧力)とベーンの突出側先端に作用するシリンダ内周面からの押圧力との釣り合いに従うが、ロータの回転が速いときやロータの回転始動時などにおけるベーンの追従性は、ベーンの突出側先端が短径位置に近付く行程においては適正であるが、ベーンの突出側先端が短径位置から離れていく行程においては必ずしも適正ではない場合がある。
すなわち、ベーンの突出側先端が短径位置から離れていく行程においては、ベーンの突出量が増大するため、背圧空間の容積が増大し、これによって、背圧空間に作用している冷凍機油の圧力が、この容積の増大に追従できず、ベーンの突出側先端がシリンダの内周面から離れて、圧縮室の気密を維持できなくなる場合がある。
また、ベーンの突出側先端がシリンダの内周面から一瞬でも離れると、このシリンダの内周面に再度当接した際に、ベーンの先端には衝撃力として作用するため、異音が発生したり、このベーン先端の損傷を招く虞がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、シリンダの内周面に対するベーン先端の追従性を向上させることができる気体圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係る気体圧縮機は、ベーンが、内周面が概略楕円形状のシリンダの短径位置を通過する際に、ベーンに対するベーン背圧として、圧縮室内の圧力よりも高圧の付勢力を作用させることで、ベーンの突出力を向上させ、シリンダの内周面に対する追従性を向上させたものである。
すなわち、本発明に係る気体圧縮機は、回転軸と一体的に回転する、略円柱状のロータと、前記ロータの外周面の外方を取り囲む、断面輪郭が略楕円状のシリンダと、前記ロータに埋設されて、突出側の先端が前記シリンダの前記略楕円形状の内周面に追従するように該ロータの前記外周面からの突出量が可変とされた板状のベーンと、少なくとも前記ロータおよび前記ベーンを、該ロータの両端面側から覆う2つのサイドブロックとを備え、前記ロータの回転方向について相前後する2つの前記ベーン、前記シリンダ、前記ロータおよび前記両サイドブロックにより、前記ロータの回転に伴ってその容積が変化する圧縮室が画成され、前記ベーンの前記突出側の先端が前記シリンダの前記略楕円形状の短径位置を通過するときの該ベーンに対して、前記シリンダの内周面に向けて突出させる、吸入行程における前記圧縮室内の圧力よりも高圧の付勢力を供給する高圧孔が、前記サイドブロックの端面に形成されていることを特徴とする。
ここで、高圧孔は具体的には例えば、ベーンの突出側の先端がシリンダの略楕円形状の短径位置を通過するときの、当該ベーンのベーン溝(ベーンの埋設空間)の背圧空間に対応するサイドブロックの位置に形成されていればよい。
ベーンロータリ形式の気体圧縮機において、ベーンの突出側の先端がシリンダの略楕円形状の短径位置から長径位置に至る範囲は、一般に、圧縮室内に圧縮対象の気体を吸入する吸入行程であるため、圧縮室内の圧力は大気圧と同程度に低圧である。
したがって、新たに形成された高圧孔により付勢力は、この圧縮室内の圧力、すなわち大気圧を超える程度の圧力であれば足りる。
このように構成された本発明に係る気体圧縮機によれば、ベーンの突出側の先端がシリンダの略楕円形状の短径位置を通過するとき、当該ベーンに対して、ベーンをシリンダの内周面に向けて突出させる、吸入行程における圧縮室内の圧力よりも高圧の付勢力が、サイドブロックの端面に形成された高圧孔から供給されるため、ベーンの突出側の先端がシリンダの略楕円形状の短径位置を通過するときに、ベーンの追従遅れが発生するのを防止して、追従性を向上させることができる。
本発明に係る気体圧縮機によれば、シリンダの内周面に対するベーン先端の追従性を向上させることができる。
以下、本発明の気体圧縮機に係る最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る気体圧縮機の一実施形態であるベーンロータリ式コンプレッサ100を示す縦断面図、図2は図1におけるA−A線に沿った断面を示す図である。
図示のコンプレッサ100は、例えば、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう空気調和システム(以下、単に空調システムという。)の一部として構成され、この空調システムの他の構成要素である凝縮器、膨張弁、蒸発器等(いずれも図示を省略する。)とともに、冷却媒体の循環経路上に設けられている。
そして、コンプレッサ100は、空調システムの蒸発器から取り入れた気体状の冷却媒体としての冷媒ガスGを圧縮し、この圧縮された冷媒ガスGを空調システムの凝縮器に供給する。凝縮器は、圧縮された冷媒ガスGを液化させ、高圧で液状の冷媒として膨張弁に送出する。
高圧で液状の冷媒は、膨張弁で低圧化され、蒸発器に送出される。低圧の液状冷媒は、蒸発器において周囲の空気から吸熱して気化し、この気化熱との熱交換により蒸発器周囲の空気を冷却する。
また、コンプレッサ100は、ケース11とフロントヘッド12とからなるハウジングの内部に収容された圧縮機本体と、フロントヘッド12に取り付けられ、図示しない外部の動力源から圧縮機本体への駆動力の伝達を断接する電磁クラッチ13とを備える。そして、圧縮機本体は、複数のボルトによってフロントヘッド12に固定されている。
電磁クラッチ13は、ラジアルボールベアリング14を介して、フロントヘッド12に回転自在に支持され、内部に円環状の空間を有し、円状の外周面に、エンジン等外部の動力源によって循環駆動されるベルト等が掛け回されるプーリと、フロントヘッド12に固定支持され、プーリの上記円環状空間内に収容され、通電により磁気吸引力を発生する円環状の電磁コイルと、圧縮機本体の後述する回転軸51に固定され、所定の間隙を介してプーリの端面に対向して配置された円板状を呈し、電磁コイルが発生する磁気吸引力によってプーリの端面に吸着されるアーマチュアとを備え、電磁コイルへの通電により発生する磁気吸引力に応じて、アーマチュアとプーリの端面との断接が切り替えられる。
ケース11は、一端開放の筒状体を呈し、フロントヘッド12は、このケース11の開放された部分を覆うように組み付けられている。また、フロントヘッド12には、蒸発器から低圧の冷媒ガスGが吸入される吸入ポート12aが形成され、この吸入ポート12aには、冷媒ガスGの逆流を防ぐ逆止弁12bが設けられている。一方、ケース11には、圧縮機本体で圧縮された高圧の冷媒ガスGを凝縮器に吐出する吐出ポート11aが形成されている。
ハウジング内に収容された圧縮機本体は、電磁クラッチ13のアーマチュアを介して供給された駆動力によって軸回りに回転する回転軸51と、この回転軸51と一体的に回転する円柱状のロータ50と、ロータ50の外周面の外方を取り囲む断面輪郭略楕円形状の内周面49aを有するとともに、両端が開放されたシリンダ40と、ロータ50の外方に向けて突出可能にロータ50に埋設され、その突出側の先端がシリンダ40の内周面49aに追従するように突出量が可変とされ、回転軸51回りに等角度間隔で配置された5枚の板状のベーン58と、シリンダ40の両側開放端面の外側からそれぞれ開放端面を覆うように固定されたフロントサイドブロック30およびリヤサイドブロック20とからなる。
そして、2つのサイドブロック20,30、ロータ50、シリンダ40、および回転軸51の回転方向(図2において時計回りの矢印方向)に相前後する2つのベーン58,58によって画成された各圧縮室48の容積が、回転軸51の回転にしたがって増減を繰り返すことにより、各圧縮室48に吸入された冷媒ガスGを圧縮して吐出するように構成されている。
なお、ロータ50の両端面50a,50bからそれぞれ突出した回転軸51の部分のうち一方の部分は、フロントサイドブロック30の軸受部32に軸支されるとともに、フロントヘッド12を貫通して外方まで延び、この貫通部分がフロントヘッド12により軸支され、外方に延びた部分が電磁クラッチ13のアーマチュアに連結されている。
同様に回転軸51の突出部分のうち他方の側は、リヤサイドブロック20の軸受部22により軸支されており、これらによって、回転軸51は、リヤサイドブロック20およびフロントサイドブロック30に対して回転自在とされている。
また、回転軸51のうち、フロントサイドブロック30の軸受部32よりも外側部分であってフロントヘッド12よりも内側の部分には、リップシール15が配置されて、冷凍機油Rが、回転軸51とフロントヘッド12との隙間からフロントヘッド12の外部に漏れるのを阻止している。
そして、フロントヘッド12による回転軸51の支持と、ボルトによるフロントヘッド12へのフロントサイドブロック30の固定と、両サイドブロック20,30の外周部がOリングによりケース11,フロントヘッド12の内周面に保持されることとによって、圧縮機本体はハウジング内の所定位置に保持されている。
また、圧縮機本体がケース11の内部に収容された状態で、リヤサイドブロック20とケース11とにより、圧縮機本体から高圧の冷媒ガスGが吐出される高圧雰囲気の吐出室21が形成され、一方、フロントサイドブロック30とフロントヘッド12とにより、圧縮機本体に低圧の冷媒ガスGを供給する低圧雰囲気の吸入室34が形成され、吐出室21は吐出ポート11aに連通し、吸入室34は吸入ポート12aに連通している。そして、吸入室34と吐出室21とは、前述したOリング等によって気密に隔絶されている。
また、リヤサイドブロック20には、冷凍機油Rを冷媒ガスGから分離するためのサイクロンブロック60が取り付けられており、このサイクロンブロック60は吐出室21内に配置されており、リヤサイドブロック20とサイクロンブロック60との間には、短円柱状の軸背圧空間66が形成されている。
吐出室21の下部には、このコンプレッサ100の摺動部等を潤滑、冷却、清浄するとともに、ベーン58をシリンダ40の内周面49aに向けて突出させて、その先端を内周面49aに当接させた状態に付勢するように、ベーン58に背圧を作用させる冷凍機油Rが溜められている。
すなわち、ロータ50には、図2に示すように、スリット状のベーン溝56が放射状に、かつロータ50の回転中心回りに等角度間隔で5つ形成され、これらのベーン溝56に、前述のベーン58が挿入され、各ベーン58は、ロータ50の回転によって生じる遠心力と、ベーン溝56およびベーン58の底面によって画成された背圧室59に加えられる冷凍機油Rの油圧とにより、シリンダ40の内周面49aに向けて突出し、このベーン58の突出した先端がシリンダ40の内周面49aに当接した状態に付勢され、回転軸51の回転に伴って、この先端は内周面49aに追従する。
これにより、シリンダ40と、ロータ50と、回転軸51の回転方向について相前後する2つのベーン58,58と、フロントサイドブロック30と、リヤサイドブロック20とにより画成された各圧縮室48は、ロータ50の回転にしたがって容積の変化を繰り返す。
また、フロントサイドブロック30には、吸入室34と圧縮室48とを連通させるフロント側吸入口31が開口しており、吸入ポート12aから吸入室34に導入された冷媒ガスGは、このフロント側吸入口31を介して圧縮室48に吸入される。
一方、シリンダ40の外周の一部には凹部が形成され、この凹部は、両サイドブロック20,30の各内側端面とケース11の内周面とによって囲まれた吐出チャンバ45を形成している。
そして、この吐出チャンバ45が形成されて薄肉化されたシリンダ40のうち、冷媒ガスGの圧縮行程に対応した圧縮室48に臨む部分に、圧縮室48内の冷媒ガスGを圧縮室48の外部、すなわち吐出チャンバ45に吐出させる吐出口42が設けられているとともに、圧縮室48の内部圧力に応じて吐出口42を開閉するリードバルブ43が配設されている。
リードバルブ43は板ばね状であって、圧縮室48の冷媒ガスGから吐出口42を通じて作用する圧力(詳細には、この圧力と吐出チャンバ45の内部の圧力(さらに、リードバルブ43を吐出口42に付勢している場合には、その付勢力に応じた初期負荷圧力も加算した圧力)との差)に応じて吐出チャンバ45の側に撓むように弾性変形し、この弾性変形によって、閉止していた吐出口42を開放する。
また、このリードバルブ43が、過大な撓みにより破損したり、大きな撓みの持続によって永久変形が生じるのを防止するために、リードバルブ43の変形量を規制するバルブサポート44が、リードバルブ43に重ね合わされて、シリンダ40に共締め固定されている。
そして、圧縮室48から吐出口42、リードバルブ43を通って吐出チャンバ45に吐出された高圧の冷媒ガスGは、リヤサイドブロック20に形成された連通孔20a、およびリヤサイドブロック20に固定されたサイクロンブロック60のオイルセパレータ60aを経て、吐出室21に吐出される。
一方、サイクロンブロック60およびオイルセパレータ60aによって、冷媒ガスGから分離された冷凍機油Rは、吐出室21の底部に滴下し、前述したようにこの底部に溜められる。
また、このコンプレッサ100には、回転軸51と軸受部22,32との間の潤滑、ロータ50の各端面と各サイドブロック20,30の内側端面との間の潤滑等する目的と、ベーン58をシリンダ40の内周面49aに付勢すべく背圧空間(背圧室59、後述するサライ溝25および軸背圧空間68)に油圧(背圧)を供給等する目的とにより、吐出室21の下部に貯留した冷凍機油Rを各部位に導く構造を備えている。
すなわち、リヤサイドブロック20に、軸受部22に至る油路23が形成され、また、リヤサイドブロック20の内側端面26(ロータ50の端面50aに向いた面)には、軸受部22における油路23の開口から、軸受部22と回転軸51との間の微小隙間(絞り)を通って、ロータ50の背圧室59に連通する凹部であるサライ溝25(中間圧供給溝)が形成されている。
また、軸受部22まで延びた油路23は、軸受部22と回転軸51との間の微小隙間(絞り)を介して、リヤサイドブロック20とサイクロンブロック60との間に形成された空間である軸背圧空間66にも連通し、この軸背圧空間68は背圧連通路28を介してサライ溝25に、圧力損失なく連通している。
これにより、背圧室59、サライ溝25、背圧連通路28および軸背圧空間68は、略同一の圧力Pvとなり、ベーン58の背圧空間を構成している。
この背圧空間に作用する圧力Pvは、具体的には、低圧雰囲気の吸入室34の圧力Psよりも高い圧力であって、軸受部22と回転軸51の周面部分との間の微小隙間(絞り)を通過した分だけ、高圧雰囲気の吐出室21の圧力Pdよりも低い中間圧(Ps<Pv<Pd)となる。
サライ溝25は、軸受部22の中心回りの所定角度範囲に亘って、略扇形状の輪郭(図2において破線で示す)を有する凹部であり、上述した微小隙間を通過して中間圧Pvまで低下した冷凍機油Rが溜められる。
そして、ロータ50の回転に伴って、ロータ50の端面50aに露呈しているベーン溝56の背圧室59がリヤサイドブロック20のサライ溝25を通過している間だけ、ベーン溝56の背圧空間59とサライ溝25とが連通して、ベーン溝56の背圧空間59にサライ溝25の中間圧Pvの冷凍機油Rが供給され、ベーン58はこの供給された冷凍機油Rの中間圧Pvを受けて、シリンダ40の内周面49aに向かって突出する。
また、シリンダ40の底部側には、リヤサイドブロック20の油路23に接続する貫通孔46が設けられ、フロントサイドブロック30に、この貫通孔46のフロントサイドブロック30側の開口と軸受部32とを連通させる油路33が形成され、冷凍機油Rは、軸受部32と回転軸51との間の微小隙間を通過して中間圧Pvまで降圧され、フロントサイドブロック30の内側端面36に形成された凹部であるサライ溝35等に導かれる。
なお、フロントサイドブロック30のサライ溝35も、リヤサイドブロック20のサライ溝25と同様、ロータ50の回転に伴って、ロータ50の端面50bに露呈しているベーン溝56の背圧室59がフロントサイドブロック30のサライ溝35を通過している間だけ、ロータ50の背圧室59に連通している。
一方、リヤサイドブロック20に端面26およびフロントサイドブロック30の端面36にはそれぞれ、ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の略楕円形状の内周面49aのうち短径位置を通過するときの当該ベーン58に対して、シリンダ40の内周面49aに向けて突出させる、吸入行程における圧縮室48内の圧力よりも高圧の付勢力Pdを供給する高圧孔27,37が形成されている。
具体的には、ロータ50の回転に伴って、ロータ50の端面50aに露呈しているベーン溝56の背圧室59がリヤサイドブロック20の高圧孔27およびフロントサイドブロック30の高圧孔37を通過している間(ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の略楕円形状の内周面49aのうち短径位置を通過する間)だけ、ベーン溝56の背圧空間59と高圧孔27,37とが連通して、ベーン溝56の背圧空間59に高圧孔27,37の高圧Pdの冷凍機油Rが供給され、当該ベーン溝56に対応したベーン58はこの供給された冷凍機油Rの高圧Pdを受けて、シリンダ40の内周面49aに向かって突出する。
高圧孔27は、軸受部22と回転軸51の周面部分との間の微小隙間(絞り)を通過することなく、油路23に連通しているため、サライ溝25に供給される中間圧Pvよりも高い圧力Pdの冷凍機油Rを、ロータ50のベーン溝56の背圧室59に供給することができ、シリンダ40の内周面49aに向けたベーン58の突出力を高めることができる。
同様に、高圧孔37は、軸受部32と回転軸51の周面部分との間の微小隙間(絞り)を通過することなく、油路33に連通しているため、サライ溝35に供給される中間圧Pvよりも高い圧力Pdの冷凍機油Rを、ロータ50のベーン溝56の背圧室59に供給することができ、シリンダ40の内周面49aに向けたベーン58の突出力を高めることができる。
ここで、高圧孔27,37とサライ溝25,35とは、ベーン溝56の背圧室59を介して互いに連通しないように配設されている。すなわち、高圧孔27,37は、ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の略楕円形状の内周面49aのうち短径位置を通過する間だけ、ベーン溝56の背圧空間59と連通する位置に形成され、この高圧孔27,37とベーン溝56の背圧空間59とが連通している期間中は、ベーン溝56の背圧空間59がサライ溝25,35と連通することはなく、ロータ50の回転が進んで、ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の略楕円形状の内周面49aのうち短径位置を通過して、ベーン溝56の背圧空間59が高圧孔27,37に連通しなくなった状態で、ベーン溝56の背圧空間59はサライ溝25,35に連通する。
この結果、高圧孔27,37に供給されている冷凍機油Rの圧力(高圧Pd)が、サライ溝25,35に供給されている中間圧Pvの冷凍機油Rの合流によって低下したり、これとは反対に、サライ溝25,35に供給されている冷凍機油Rの圧力(中間圧Pv)が、高圧孔27,37に供給されている高圧Pdの冷凍機油Rの合流によって高められたりするのを防止している。
サライ溝25,35や高圧孔27,37に供給された冷凍機油Rは、ロータ50のベーン溝56の背圧室59が連通したときに、この背圧室59に対して、ベーン58の突出力(中間圧Pvまたは高圧Pd)をそれぞれ作用させるが、背圧室59が連通しない角度範囲も含めて、ロータ50の端面50a,50bと各サイドブロック20,30の端面26,36との間などに微小隙間にもそれぞれ浸透して、これらの端面50a,26間、端面50b,36間や、サイドブロック20,30の端面26,36とベーン58の側面との間、ベーン58の先端とシリンダ40の内周面49aとの間など、摺動部分における摺動摩擦力を低減したり、生じた摩擦熱を冷やしたり、摩擦で生じた摩耗粉等を洗い流すなどの作用も為している。
そして、各摺動部分に浸透した冷凍機油Rは、圧縮室48内の冷媒ガスGに混じって、冷媒ガスGとともに圧縮室48から吐出され、サイクロンブロック60を介して吐出室21に吐出される。
冷媒ガスGがサイクロンブロック60を通過する間に、この冷媒ガスGに混入していた冷凍機油Rの一部は冷媒ガスGから分離され、冷媒ガスGは吐出室21に吐出されて、空調システムを循環し、一方、分離された冷凍機油Rは吐出室21の下部に滴下して溜められ、主としてこのコンプレッサ100内で循環する。
このように構成された本実施形態のコンプレッサ100によれば、ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の略楕円形状の内周面49aの短径位置を通過するとき、当該ベーン58に対して、ベーン58をシリンダ40の内周面49aに向けて突出させる、吸入行程における圧縮室48内の圧力(ほぼPs)よりも高圧(ほぼPd)の付勢力が、サイドブロック20,30の端面26,36に形成された高圧孔27,37から供給されるため、ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の内周面49aの略楕円形状の短径位置を通過するときに、ベーン58の突出側の先端がシリンダ40の内周面49aの略楕円形状にしたがって当該内周面49aに当接し続ける適切な突出(追従)を確保することができる。
本発明に係る気体圧縮機の第一実施形態であるベーンロータリ式コンプレッサを示す縦断面図である。 図1におけるA−A線に沿った面による断面図である。
符号の説明
20,30 サイドブロック
21 吐出室
25,35 サライ溝(中間圧供給溝)
26,36 サイドブロックの端面
27,37 高圧孔
28,38 背圧連通路
40 シリンダ
48 圧縮室
49a 内周面
50 ロータ
50a,50b ロータの端面
56 ベーン溝
58 ベーン
59 背圧室
100 コンプレッサ(気体圧縮機)

Claims (2)

  1. 回転軸と一体的に回転する、略円柱状のロータと、前記ロータの外周面の外方を取り囲む、断面輪郭が略楕円状のシリンダと、前記ロータに埋設されて、突出側の先端が前記シリンダの前記略楕円形状の内周面に追従するように該ロータの前記外周面からの突出量が可変とされた板状のベーンと、少なくとも前記ロータおよび前記ベーンを、該ロータの両端面側から覆う2つのサイドブロックとを備え、
    前記ロータの回転方向について相前後する2つの前記ベーン、前記シリンダ、前記ロータおよび前記両サイドブロックにより、前記ロータの回転に伴ってその容積が変化する圧縮室が画成され、
    前記ベーンの前記突出側の先端が前記シリンダの前記略楕円形状の短径位置を通過するときの該ベーンに対して、前記シリンダの内周面に向けて突出させる、吸入行程における前記圧縮室内の圧力よりも高圧の付勢力を供給する高圧孔が、前記サイドブロックの端面に形成されていることを特徴とする気体圧縮機。
  2. 圧縮行程に対応した前記圧縮室を画成するベーンを前記シリンダの内周面に向けて突出させる付勢力を供給する、前記サイドブロックの端面に形成された中間圧供給溝と、前記高圧孔とが、前記ロータに形成された前記ベーンの埋設空間を介して連通しないように、前記中間圧供給溝および前記高圧孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
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