JP2008165221A - 液晶光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 基板に対して斜めに蒸着粒子を蒸着し液晶配向膜とする従来法では、蒸着時の角度がばらつきやすく、均一な液晶配向が得られない。
【解決手段】 一対の基板の少なくとも一方にシリコン酸化物を含む膜を形成する配向膜形成工程と、前記一対の基板を間に液晶を挟んで対向して配置する液晶セル化工程と、を有する液晶光学装置の製造方法であって、
前記配向膜形成工程は、シリコンを含む材料をカソードとする真空アーク放電によってプラズマビームを発生させ、前記プラズマビームの経路に対して斜めに配置された基板上に、前記プラズマビームを照射する工程を含み、
前記プラズマビームが前記基板に照射されるときの前記プラズマビーム中のプラズマイオンは、前記基板上に堆積した後にカラム構造を有する膜になるよりも高い運動エネルギもしくは密度を有していることを特徴とする液晶光学装置の製造方法。
【選択図】 図9
【解決手段】 一対の基板の少なくとも一方にシリコン酸化物を含む膜を形成する配向膜形成工程と、前記一対の基板を間に液晶を挟んで対向して配置する液晶セル化工程と、を有する液晶光学装置の製造方法であって、
前記配向膜形成工程は、シリコンを含む材料をカソードとする真空アーク放電によってプラズマビームを発生させ、前記プラズマビームの経路に対して斜めに配置された基板上に、前記プラズマビームを照射する工程を含み、
前記プラズマビームが前記基板に照射されるときの前記プラズマビーム中のプラズマイオンは、前記基板上に堆積した後にカラム構造を有する膜になるよりも高い運動エネルギもしくは密度を有していることを特徴とする液晶光学装置の製造方法。
【選択図】 図9
Description
本発明は、液晶光学装置の製造方法に関し、詳しくは無機液晶配向膜を有する液晶光学装置の製造方法に関する。
液晶ディスプレイや液晶光バルブなど、液晶を含む光学装置は、一対の基板を対向させて配置し、その間に液晶を挟んで構成されている。一方または両方の基板に設けられた電極間に電圧を印加することによって、液晶の配向状態が変化し、複屈折性、旋光性などの光学的性質をコントロールすることができる。
基板の少なくとも一方には、液晶を配向させるための配向膜が形成されており、電圧が印加されていないとき、液晶は配向膜によって方向が規制されている。配向膜の形成方法として最も代表的なものは、基板に高分子膜を塗布し、その表面を布で一方向に摩擦するラビング法である。ラビング法は、広い面積の基板に対して均一な配向性を付与できるので、大面積のガラス基板に配向膜を形成するのに適している。ラビング法において最も多く用いられる高分子膜材料はポリイミドである。ポリイミドは、通常のディスプレイに用いられる環境では、光や温度変動に対して高い耐久性を有している。
しかし、投影型ディスプレイの光シャッタとして用いられる液晶デバイスでは、液晶が強い光に晒されるので、高分子配向膜は劣化しやすく、高い耐久性が望めない。他の高分子に比べて化学的に安定なポリイミド配向膜であっても、強い光暴露で化学構造の破壊が起き、長時間の使用に耐えない。この問題を解決するために、特許文献1では、配向膜と同じ材料の光学フィルタを設けた液晶装置が提案されている。また、特許文献2は、芳香環の濃度が0〜30%のポリイミドを用いて配向膜の光吸収率を低くした液晶装置を開示する。
高分子膜のラビング法以外に、基板表面に無機材料を用いた微細な構造を形成して、その構造により異方性を生じさせる方法もよく知られている。代表的なものは、一酸化ケイ素や二酸化ケイ素を基板に対して斜めに蒸着する、いわゆる斜方蒸着法である。特許文献3には、斜方蒸着膜を用いた液晶ライトバルブで3板方式の液晶プロジェクタを構成した例が説明されている。
斜方蒸着法によって得られた膜は、電子顕微鏡で観察すると、基板上に、数nm径の細長い結晶が傾いて集合した構造を有している。カラムは1本1本が識別でき,膜厚方向にほぼつながっている。膜の形成過程で一様に高さ方向に成長したものであることが明らかである。以下,このような構造をカラム構造という。
カラムの傾斜により液晶の配向方向が制御される。このカラムの特徴は,シリカ等の無機物は有機物に比べて化学的に安定であり光に対する耐久性に優れているので、斜方蒸着法はプロジェクタ用途の液晶デバイスの配向膜として見直されつつある。
斜方蒸着法においては、蒸着角度を精密に設定しなければならないので、蒸着源をなるべく小さくし、実質的に一点から蒸着物質を放出する。このため、広い基板の全面を蒸着する場合には、蒸着物質を受ける基板の各位置で飛来方向に違いが生じ、結果的に基板上でカラムの傾斜角と傾斜方向に分布ができてしまう。
図2Aは斜方蒸着の場合を表し、点源から粒子を照射する。図2Bは、比較のために、平行なビームを基板に照射する場合を示したものである。
図2Bの平行ビームが実現できれば、基板両端での入射角θ1とθ2は等しくなり、入射方位も一定である。
ところが、点蒸着源を用いて斜方蒸着を行う図2Aの場合は、基板両端での入射角をθ1、θ2としてこの範囲で入射角が分布する。紙面に垂直な1つの直線上では入射角が同じになるが、蒸着ビームの飛来する方位が異なる。
このように点源からの蒸着では、カラムの傾斜角(基板法線からの角度)に分布ができ、また、横方向にわたってカラムの方位角(面内の方向)に分布ができる。カラムの傾斜角と方位角とは液晶の配向を直接決定しているから、その不均一性は基板内の配向ムラを生じる。これにより液晶配向は基板内で分布を生じる。特に入射角が大きいときは、入射角がわずか0.1°ずれても、液晶の基板面における角度(以下、プレティルト角という)を大きく変えてしまう。
特開2000−284287号公報
特開2001−042335号公報
特開2003−129228号公報
米国特許第5433836号明細書
ところで、投影型ディスプレイの光バルブのように小さいサイズの液晶デバイスは、大きな基板で配向膜を形成した後、小さく切断して所望の大きさにするのが普通である。この場合は、個々のデバイス内での蒸着角が一定であればよいので、基板全体でのムラはある程度許容されるかもしれない。しかし、2枚の基板を貼り合わせるとき、基板の端近くでは上下基板間で蒸着角に差が生じており、この差が場所によって異なるので、分断した後の液晶デバイス間で特性が揃わないという不都合がある。
特性が不ぞろいだと、投影型ディスプレイの光バルブとして用いるとき、光バルブの光学軸や電気応答特性が個々のデバイスごとに違うことになり、それぞれについて投影光学系を調整しなければならないという不便を生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、
一対の基板の少なくとも一方にシリコン酸化物を含む膜を形成する配向膜形成工程と、前記一対の基板を間に液晶を挟んで対向して配置する液晶セル化工程と、を有する液晶光学装置の製造方法であって、
前記配向膜形成工程は、シリコンを含む材料をカソードとする真空アーク放電によってプラズマビームを発生させ、前記プラズマビームの経路に対して斜めに配置された基板上に、前記プラズマビームを照射する工程を含み、
前記プラズマビームが前記基板に照射されるときの前記プラズマビーム中のプラズマイオンは、前記基板上に堆積した後にカラム構造を有する膜になるときよりも高い運動エネルギもしくは密度を有していることを特徴とする。
一対の基板の少なくとも一方にシリコン酸化物を含む膜を形成する配向膜形成工程と、前記一対の基板を間に液晶を挟んで対向して配置する液晶セル化工程と、を有する液晶光学装置の製造方法であって、
前記配向膜形成工程は、シリコンを含む材料をカソードとする真空アーク放電によってプラズマビームを発生させ、前記プラズマビームの経路に対して斜めに配置された基板上に、前記プラズマビームを照射する工程を含み、
前記プラズマビームが前記基板に照射されるときの前記プラズマビーム中のプラズマイオンは、前記基板上に堆積した後にカラム構造を有する膜になるときよりも高い運動エネルギもしくは密度を有していることを特徴とする。
本発明の方法によれば、耐久性に優れた無機材料からなる液晶配向膜を、大面積に亘って均一に、かつ高い堆積速度で作製することが可能となる。
半導体の製造で用いられるイオン打ち込み、イオンエッチングなどでは、平行なイオンビームが広く用いられている。特許文献4は、アーク放電で発生したプラズマビームを磁場で軌道を曲げ、その過程で大きなかたまりの粒子(ドロプレット)を取り除いて、均一な平行プラズマビームを形成する方法(Filtered Arc Deposition法、以下FAD法と言う)を開示する。
すでに述べたとおり、無機配向膜は、ラビング処理を行った有機配向膜よりも耐久性に優れている。それのみならず、FAD法で作製される無機配向膜は、従来から用いられている斜方蒸着法による無機配向膜に比較しても、以下のように大きく分けて三つの利点がある。
第一の利点は、プラズマビームが平行性を有しているために、点蒸着源からの蒸着の場合と異なり、基板の位置に係わらず、粒子の入射角と入射方位を一定にすることが可能だということである。
従来の斜方蒸着は、図2(A)に示すように、蒸着源202からの距離に依存して、蒸着ビーム203が基板201に到達したときの角度にばらつきがある。これに対して、アークプラズマから発生し、磁場で方向を揃えたプラズマビーム204は図2(B)のようにほぼ平行である。基板両端での入射角度θ1とθ2は等しく、入射方位も基板全体でほぼ均一である。
第二の利点は、成膜速度の速さである。真空アークプラズマ源は、アーク放電の電流を大きくすることによりプラズマ発生量を大きくすることができる。その結果、ビームの飛翔密度が高くなり、成膜速度が速まる。このことは、スループットを大きくすることに直接に繋がるために生産上大きな利点である。
第三の利点として、カラムが形成されないので膜表面が平坦である。以下で説明するFAD法では、大きなかたまりの粒子がビームから取り除かれているので、表面平坦性がさらに高い。この結果、膜の凹凸に由来する液晶の配向欠陥や不均一さの発現が抑えられる。表面の平坦性は、液晶と配向膜表面との相互作用を小さくすることにも有効に働く。
本発明者らの検討によれば、FAD法の配向膜はさらに以下の特徴がある。
従来の斜方蒸着法では、蒸着源を抵抗加熱または電子線照射で加熱して蒸着物質の蒸気を発生させる。蒸着源の温度は700℃ないし1000℃で、蒸気となった蒸着粒子の運動エネルギは蒸着源の温度における熱エネルギのオーダであり、高々0.1eVである。
一方、FAD法におけるプラズマイオンの運動エネルギは典型的には数10eVであり、斜方蒸着の蒸気よりも2桁以上高い。このように高い運動エネルギを持ったプラズマイオンを基板に照射した場合、イオンは基板上で激しく動き回り、たとえカラムが形成されたとしても容易に壊れてしまう。したがってカラムは形成され得ないと予想される。
また、FAD法は斜方蒸着法に比べてビームの密度を高くすることができる。ここでいう密度は、単位時間あたりビームに垂直な単位面積を通過する粒子の数である。基板に到達する粒子密度が高いと、カラムとカラムの隙間にも粒子が到達する確率が高く、カラムの隙間は用意に埋められてしまうと予想される。
しかし、本発明者らが試みたところ、FAD法で作られたプラズマビーム中の高エネルギかつ高密度のプラズマイオンを基板に斜めに照射して得られる膜は、たしかにカラムは形成しないが、にもかかわらず液晶をほぼ均一に配向させる性質があることがわかった。液晶の配向はほぼ基板に垂直で、それに電圧をかけて液晶を傾斜させていくと、プラズマビーム照射方向を含む傾斜面内で傾斜することも確認できた。
これは、得られた膜が、カラムが観察されないにもかかわらず、プラズマビームの照射方向によって決まった方向性を有していることを示している。
本発明で得られる膜には電子顕微鏡では観察されないさらに微細な構造があると考えられるが,いずれにしても電子顕微鏡で観察される通常のカラム構造が見られないことがこの膜の特徴である。
電圧ゼロのときほぼ垂直配向で、電圧印加により傾斜配向となる液晶は、VAモードとして知られている。本発明のプラズマビームの斜方照射による成膜は、VAモードの液晶デバイスの形成に適している、ということができる。
FAD法のプラズマビームは平行度が高く、基板の広い面積にわたって入射角度と入射方位が一定になる。それだけでなく、従来の斜方蒸着膜の性質、すなわち垂直配向性と面内の異方性は、本発明のプラズマビーム成膜法において、カラムがないにもかかわらず維持されている。このように、本発明は、液晶配向に対する従来の斜方蒸着膜の利点を生かし、かつそれを広い面積で均一に実現するものである。
(真空アークプラズマ成膜法)
以下,FAD法を用いた配向膜の形成工程を詳しく説明する。
以下,FAD法を用いた配向膜の形成工程を詳しく説明する。
本実施形態の液晶配向膜は、真空アーク放電により発生させたプラズマビームを基板に照射して薄膜を形成する方法、特に米国特許第5433836号明細書で提案されたフィルタードアークデポジション(FAD)法によって形成される。
FAD法は、アーク放電によってカソードからプラズマビームを発生させ、さらに磁場で方向を曲げて指向性のよいプラズマビームを形成し、これを基板に照射する成膜方法である。この方法は、発生するプラズマイオンの運動エネルギが大きい、大量のプラズマが得られる、という長所がある。成膜速度が速いため、配向膜形成工程のスループットが高く、工業的にも優位な成膜方法である。
カソードではアーク放電によりカソード材料がイオン化され、電子とイオンとが混合したプラズマ(アークプラズマともいう)を発生する。実際にアーク放電により得られるプラズマは,運動エネルギが20eVないし100eVの範囲に大部分分布する1価または多価の正イオンと電子とを含んでいる。
イオンと電子はカソード表面から高速で飛び出してアノードに向かう。アノードはカソードに対して20ないし30Vの正の電位を与えられているが、それより大きい運動エネルギを持ったイオンは,アノードのポテンシャル障壁を乗り越えてプラズマダクト内に放出される。ダクト内では磁場による収束作用を受けほぼ平行なプラズマビームとなる。
このように、イオンは、外力を与えなくてもアーク放電が生じている空間から取り出される。カソード表面から飛び出してくるプラズマ粒子の運動エネルギは、カソード表面におけるイオン化の過程で決まっており,カソードを形成する物質に依存する。
形成されたプラズマは純粋なイオンビームや電子ビームとは全く振る舞いが違っている。イオンビームや電子ビームを偏向させるための磁場は,精度よく設計されなければならず,しばしば強い磁場が必要である。一方,プラズマビームは弱い磁場で容易に偏向させることができる。これは、電子がまず磁場によって軌道を曲げられ,それに正イオンが追随するからである。これは「プラズマストリーミング効果」と呼ばれている。
図1は、本発明の液晶配向膜形成工程に用いる真空アークプラズマ成膜装置の模式図である。
カソード形成材料は、シリコン、アルミニウムなどの導電性材料で構成される。ここではアルミニウムとシリコンの組成比8:2の合金を用いた。
トリガ電極103は、アーク電源105から電圧の供給を受けてカソード101との間にアークを誘起する。トリガ電極103を一時的にカソード101の表面に接触させ引き離すと、カソード101とトリガ電極103との間に電気スパークが発生する。この電気スパークによってカソード101とトリガ電極103との間の電気抵抗が減少し、真空アークが発生する。通常はDCアークを用いるが、パルスアークも良好に用いることができる。
アノード102は円筒形の電極である。アノードとカソードの間には20−30Vの正電圧が印加されるが,カソード101から飛び出したイオンのエネルギがそれよりも大きいために,アノードは正イオンを大部分透過させる。
アークプラズマ中の電子とイオンは、アノード電極102を通過してプラズマビームとなり、プラズマダクト107に導かれる。プラズマダクト107には磁場を発生させるトロイダルコイル108が設けられており、ダクトの方向に沿った磁場が形成される。プラズマはこの磁場中で軌道を曲げられて、成膜室113内の基板110へと導かれる。
通常、アーク放電においては、カソードを構成する物質のプラズマのみならず、比較的サイズの大きなドロプレットと呼ばれる粒子も発生し、それが基板表面に堆積すると均一な膜の形成を妨げる。図1の真空アークプラズマ成膜装置では、トロイダルコイル108の磁場でプラズマの経路を曲げて基板へ導くので、この過程で質量の大きなドロプレットは経路から外れて基板110に到達しない。
本発明に用いる米国特許第5433836号明細書の成膜法が、フィルタードアークでポジション法(FAD法)と呼ばれているのは、上記のように、磁場でプラズマビームの経路を曲げてドロプレットを取り除くことに由来している。
カソード101から発生したプラズマの流れは、湾曲したプラズマダクト107内で指向性を高めてほぼ平行になり、成膜室114に導かれる。成膜室114内には、成膜のための基板110が成膜面をプラズマの経路方向に対して斜めにして置かれており,プラズマビームが斜め方向から照射される。基板110はロードロック機構112によって成膜室114に挿入され、成膜後、シャッター109を閉じて成膜室110から取り出される。
液晶配向膜としては、シリコンやアルミニウムそのものでなく、その酸化物を用いる。本発明においては、成膜室114に酸素ガスを導入し,酸素ガスの存在下でプラズマビームを基板に照射することによりアルミニウムまたはシリコンの酸化膜を形成する。ガス供給バルブ111を開けてガス導入路から酸素ガスを導入し、成膜室114内でイオンと反応させ酸化する。ガス流量は作製する膜の化学量論組成を定める。酸素ガスを導入することによりイオンビームのエネルギもある程度制御できる。
なお、基板110に直流、RF又はパルスの基板バイアス電圧を印加してもよい。これによって膜に到達するイオンの速度がコントロールできる。
プラズマビームの径はカソードの大きさで決められる。プラズマビームのフラックス密度、つまりビームに垂直な面内の単位面積あたりの流量は、面内で分布を持ち、ビームの中心のほうが密度が高いので、蒸着方向は一定に保たれても膜厚に分布が生じる。
膜厚の分布は、液晶の配向だけでなく駆動特性にも影響を与えるため、小さく抑えなければならない。本発明者らの実験によると、プラズマビームを基板に対してスキャンすることが膜厚の均一化に有効である。図1の成膜装置では、成膜室114の入口に2対の電磁石113を置き、プラズマビームの進行方向に垂直な磁場を作ってそれを時間的に動かすことにより軌道をシフトさせ、基板上でプラズマビームを走査させる。
図6に電磁石113の配置構造を模式的に示した。プラズマビーム501がZ方向から入射されるとして、X方向の磁場Hxをコイル113xで作り、Y方向の磁場Hyをコイル113yで作る。
通過するプラズマは、Hxを交流的に変動させることにより一定の範囲602でX方向に偏向し、同時にHyを交流的に変動させることにより一定の範囲601でY方向に偏向する。コイル113x、113yを流れる電流を制御して、ビームスキャンの周波数や振幅を変えることができる。
(液晶セルの製造)
次に,上で作成した基板から液晶セルを作る液晶セル化工程について説明する。
次に,上で作成した基板から液晶セルを作る液晶セル化工程について説明する。
液晶デバイスの作成には電極が予め形成された基板を用いる。透過型の液晶ディスプレイは、インジウム−スズ酸化物(ITO)の電極を形成した透明ガラス基板の上に配向膜が形成される。反射型の液晶ディスプレイの場合には、一方の基板は同じ電極を形成した透明ガラス基板、他方の基板はアルミニウムなどの反射電極を形成したシリコン基板を用いることができる。これらの基板にFAD法によって配向膜を形成し、2枚の基板を貼り合せて液晶セルを作る。
図3は本実施形態の液晶セルの断面模式図である。
図3において、301はガラス基板、302はITO透明電極膜、303は配向膜、304は液晶層である。配向膜303は無機材料を用いてFAD法で作製される。
それぞれの基板の配向膜は、矢印305,306で示す方向のプラズマビーム照射によって形成される。図3の液晶セルは、2枚の基板でプラズマ照射方向が反平行になるように貼り合わされている。基板間隔は不図示のスペーサにより一定になっている。充填される液晶としては、誘電異方性が負の液晶材料が選択される。
OCB配向ではプラズマ照射方向を平行にして貼りあわせる。
図4は代表的な液晶配向のタイプを模式的に示したものである。
Aは、完全な垂直配向であり、液晶分子の長軸が基板に対して垂直に配向する。
Bは、プレティルト角を持った垂直配向で、液晶分子の長軸が基板法線方向から、ある角度傾斜して配向する。
Cはプレティルト角を持った水平配向で、液晶分子の長軸は基板面からある角度立ち上がって配向する。
Dは完全な水平配向で、液晶分子は配向膜上で基板面に対して完全に平行に配向する。
Aは、完全な垂直配向であり、液晶分子の長軸が基板に対して垂直に配向する。
Bは、プレティルト角を持った垂直配向で、液晶分子の長軸が基板法線方向から、ある角度傾斜して配向する。
Cはプレティルト角を持った水平配向で、液晶分子の長軸は基板面からある角度立ち上がって配向する。
Dは完全な水平配向で、液晶分子は配向膜上で基板面に対して完全に平行に配向する。
このうち、FAD法を用いて得られた液晶配向膜はBのタイプで、以下に説明するように、液晶の基板法線からの傾斜角(プレティルト角という)は高々数°である。電圧をかけると、液晶は徐々に傾斜し、それにつれて透過率が上がっていく。傾斜方位はクロスニコル下での消光位から知ることができる。
プレティルト角は、液晶素子作成とは別に、セル厚が10μmないし20μmのセルを作り、周知のクリスタルローテーション法により測定することができる。
図7にクリスタルローテーション法によるプレティルト角測定の原理を示す。
プレティルト角測定用の液晶セル710は、2枚の基板711、712をそれぞれのプラズマビーム入射方向713が逆方向になるように貼り合わせ、液晶714を注入したものである。液晶714は基板711,712の法線に対し傾斜して配向する。基板面内の傾斜方位は、ほぼプラズマビームの入射方位と一致する。図7はこれらの方位が紙面内になるように描かれている。
このセル701を、直交する一対の偏光子720の間に置く。偏光子720は、一方の吸収軸が液晶の傾斜方位に対して45°の角度をなすように設定する。液晶セル710を紙面に垂直な軸730の周りで回転させながら光源740から光を照射し、透過光の強度を受光器750で測定する。
液晶は基板に対して傾斜して配向しているので、液晶セル710を回転させていくと、ある角度で透過率が極小になる。この角度は、液晶セル内での光の進行方向が液晶分子の長軸方向、正確にはその平均であるディレクタの方向、に一致したときである。この角度と液晶および基板の屈折率とから、プレティルト角を求めることが出来る。
結果の一例を図8に示す。図8の例は、プラズマビームの照射角(基板法線からの角度)が60°のセルである。
図8の横軸は液晶セルの回転角、縦軸は透過率である。回転角は、図7の716で示す方向、すなわちプラズマ照射方向713のベクトルが回転軸730に対して持つモーメントと同じ方向を正にとってある。基板法線方向を0°とする。
液晶の配向方向すなわち液晶分子の平均方向が、セルを透過する光の方向に一致したとき、透過光の強度が極小になる。透過光強度は矢印の位置(回転角が+8.8°)で極小になっている。これから求めたプレティルト角は3.5°であった。
実験によれば、FAD法で得た配向膜においては、プレティルト角は常にプラスの値になる、つまり傾斜した液晶の基板面内の方位は、プラズマビームの照射ベクトルの面内成分の方向にある。言い換えれば、液晶は、基板法線に対してプラズマビーム照射方位(基板から見たプラズマビームが来る方位)とは反対側に傾斜している。
このように、斜方蒸着で得た配向膜には蒸着方位に傾斜したカラムが形成され、液晶はカラムに対して反対側に傾斜する。本発明の配向膜におけるビーム照射方向と液晶傾斜の関係は、従来の斜方蒸着の蒸着方向と液晶傾斜の関係と同じである。
図9(a)は、作成した配向膜の断面を走査電子顕微鏡で観察したものである。比較のために従来の斜方蒸着法で作成した膜を図9(b)に示した。
本発明により作成した配向膜には、少なくとも電子顕微鏡で見る限り、カラムは見えない。カラムができない、あるいは観測されない理由は明らかではないが、FAD法ではプラズマビームのエネルギが斜方蒸着粒子のエネルギより1−2桁大きく、プラズマ粒子は基板に到達した後もある程度の運動エネルギを残しており、基板上で動き回る。その結果カラムの隙間を埋めてしまうと考えられる。あるいは、FAD法でのプラズマ照射密度が斜方蒸着の粒子照射密度よりも大きいために、カラムのような遮蔽構造物がそもそもできない、とも考えられる。
いずれにしても、カラムが形成されない膜であるにもかかわらず、斜方蒸着と同じような垂直配向に近い傾斜配向が得られることが、FAD法による配向膜形成の特徴である。FAD法で得た膜を用いて液晶素子を作ることにより、斜方蒸着では不可避であった蒸着角と蒸着方位のムラが解消される。
(液晶プロジェクタへの応用)
このようにFAD法は、広い範囲で均一な配向膜を作ることができる。
このようにFAD法は、広い範囲で均一な配向膜を作ることができる。
2枚の基板を同じ条件で作って貼りあわせる場合、基板上の位置によって貼りあわせる相手の基板との間で蒸着角と配向方位とにずれが生じることがない。したがってすべての場所で液晶素子の特性が均一である。また、これを切離して小さなサイズのセルにすると、どの小セルも特性が一致する。
基板を貼りあわせる前に小片に分割し、その後、貼りあわせてセルを作る場合にも、もとの基板での位置により貼りあわせ相手を選別する必要がない。したがって基板上すべての位置が無駄なく液晶セル基板として使える。
このようにしてできたセルは、どれも配向が均一で、かつ液晶の傾斜方向も揃っているので、光学装置に組み入れて用いる際に1個ごとに光学装置を調整する必要がない。さらに、それらの液晶セルを3枚組み合わせて3板式の液晶プロジェクタを形成する場合も、3枚のライトバルブの特性が揃っているので、装置によって色調がばらつくことがない。
以下、本発明を実施例を用いてより具体的に説明する。
図1に示した真空アークプラズマ成膜装置を用いてガラス基板上に無機配向膜を形成する。
カソード101の材料には、シリコン92%、アルミニウム8%の合金を用いた。成膜室114内にバルブ111を通じて酸素ガスを導入することで、Al2O3とSiO2からなる無機配向膜が形成される。
使用した基板は厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板で、表面に20nmの膜厚のITOが形成されている。この基板を、20mm角にカットして被成膜基板510とした。
図5A,Bに配向膜形成時のガラス基板の配置を示す。被成膜ガラス基板510を9枚並べて基板ホルダ503に保持し、プラズマビーム501の方向に対し基板法線511の方向を60°になるように、図1の真空アークプラズマ成膜装置内にセットした。
ロードロック室112で基板110をセットした後、成膜室内を真空にした。装置内が十分真空に達した後に、基板にプラズマビームを照射し、配向膜を形成した。アークプラズマは電圧30V、電流120Aの条件でオペレートし、約300mAのアルミニウムとシリコンの混合カチオンに基づくプラズマ電流を得た。また、基板上に、Al2O3とSiO2を堆積するために酸素を6sccmの流量で導入した。このときの装置内酸素分圧は、1.0Paであった。
成膜時に、蒸着の均一性を上げるために、プラズマビームの二次元的スキャンを行った。これは、図7に模式的に示したように、プラズマダクトから成膜室への入り口に二組の電磁石を設け、この電磁石のコイルに電流を流すことによって達成される。本実施例では、上下方向のスキャン用のコイルと左右方向のスキャン用のコイルの両方を用い、二次元的なスキャンを行った。コイルには50Hzの電流を流し、ビームスキャンを行った。
この条件において、30秒間蒸着を行った後、基板を装置内から取り出した。この膜断面の走査電子顕微鏡観察から、膜厚は200nmと求められ、膜形成速度は、400nm/minであった。この速度は、従来の電子ビームによる斜方蒸着で酸化ケイ素を蒸着する場合の蒸着速度(数10nm/min)に比較して約1桁高い。したがって、単位時間あたり基板上に照射される粒子の面密度は、斜方蒸着より約1桁程度高いことになる。
以上のように配向膜を作成した2枚の基板をプラズマ照射方向が反平行になるように対向させ、3.0ミクロンのシリカビーズを含んだシール剤を用いて貼り合せた。貼り合せた後、荷重をかけながら紫外光照射を行い、シール剤の硬化を行った。このようにして空のセルを作成した。
次いでこのセルに液晶を注入した。使用した液晶はメルク社MLC−6608である。この液晶は従来のシリカ斜方蒸着膜上でほぼ垂直な配向を示す。液晶注入は、セルを真空チャンバー内に保持し、脱気後に液晶注入口に液晶をつけ、圧力を徐々に大気圧に戻すことによって行った。注入後、注入口を封止して測定に供した。
液晶注入後のセルを、クロスニコル配置した偏光板の間に置いて観察した。偏光板の偏光軸の方向によらずセルはほとんど光を透過しなかった。したがって液晶は基板に対してほぼ垂直に配向している。また、肉眼では特に配向不良は観察されず、さらに顕微鏡観察を行ったが微小な領域でも均一な配向状態が達成されていた。
同じ配向膜を形成したセルについて、図7と同様にしてプレティルト角の測定を行ったところ、約4°であった。
液晶セルの上下電極にリード線をつけて、クロスニコル配置に置いた2枚の偏光板内に設置し、透過率の印加電圧依存性を調べた。なお、液晶セルを設置する際、液晶分子が垂直方向から傾いている方向が、液晶上部に置かれた偏光板の偏光方向と一致するようにした。この配置で測定された9個のセルは、電圧−透過率曲線がほぼ一致していた。これによって、本発明の配向膜が、基板ホルダの位置によらず均一な傾斜方位を持つことが示された。
以上説明した液晶セルと同じ条件で、高ドープシリコン基板に配向膜を形成し、走査型電子顕微鏡、及び原子間力顕微鏡によって膜表面を観察した。走査型電子顕微鏡像の観察により、配向膜の表面は非常に均一で、ドロプレットの付着を示唆するような粒子の存在は確認されなかった。原子間力顕微鏡による観察結果からは、本発明の製造方法で作製した配向膜が、従来の蒸着方で作製した配向膜よりも著しく平坦性が高いことが示され、その表面粗さは、RMS値で0.18nmと求められた。この値は、同じ蒸着角度において電子ビーム蒸着法で作製した膜のRMS値の1/5未満であった。
本実施例では実施例1とは異なるカソード材料を用いてガラス基板上に無機配向膜を形成する。真空アークプラズマ成膜装置は実施例1と同じものを用いる。
本実施例では、カソード101の材料として高純度シリコンを用いた。ただし、純粋のシリコンは抵抗値が高すぎてアーク放電が生じにくいので、500ppmのホウ素をドープしたシリコンをカソード材料とした。
実施例1と同様に成膜室114内にバルブ111を通じて酸素ガスを導入することで、シリコン酸化物(酸化ケイ素)からなる無機配向膜が形成される。この酸素流量を適宜制御して、実験を行った。
使用した基板、成膜時の基板配置、真空度、オペレーション電圧および電流、磁場によるビームのスキャンその他の成膜条件は実施例1に一致させた。
30秒間成膜を行った後、基板を装置内から取り出した。膜断面の走査電子顕微鏡観察から、膜厚は20nmと求められ、膜形成速度は、40nm/minであった。
酸素流量を0sccmから10sccmまで変化させて膜を作り、比較した。7sccm未満で成膜した膜はいずれも黄色味がかっていた。これはシリコンが十分酸化されないで、金属シリコン膜となり、着色したものである。
7sccmから10sccmまでの透明な膜について以下のような化学量論的な解析を行った。
図10はX線光電子分光分析(XPS)の結果であり、シリコンの2p電子の束縛エネルギ近傍のスペクトルを示す。縦軸が光電子検出強度(任意スケール)、横軸が束縛エネルギを表す。2本の点線プロットはSiO2およびSiOのスペクトル、実線が計測したスペクトルである。いずれの膜も大部分SiO2であるが、酸素流量が増えるにつれていくらかSiO成分が増えていく。
図11に、屈折率の波長依存性の測定結果を示す。点線は上がSiO、下がSiO2の屈折率、実線が計測した膜の屈折率である。酸素流量を増加させることによってSiO2の比率が徐々に高くなっていることが確認できる。XPSの結果が膜組成がほとんどSiO2であることを示したのに対し、屈折率から見るとSiOも相当の成分含まれているように見える。
以上のように成膜した2枚の基板を、プラズマ照射方向が逆向きになるように対向させ、幅1mm、長さ20mm、12.0ミクロン厚のマイラーフィルムをスペーサとしてはさんで貼り合せ、空のセルを作製した。
同じ配向膜を形成した基板でセル厚10μmのセルを作り、図7に示す方法でプレティルト角の測定を行ったところ、+5.5°であった。実施例1と同様、液晶分子はプラズマビーム方位と180°反対の方位に傾斜していた。
図12はプラズマ照射角に対するプレティルト角を示す。
プレティルト角は、プラズマ照射角が小さいときは照射角とともに増加するが、照射角がプラス方向に40°、またはマイナス方向に60°の付近で最大になり、それ以上の照射角になるとプレティルト角は逆に減少する。
このことから、プレティルト角が最大となる照射角付近では、照射角に数度ないし10度のばらつきがあってもほぼ一定のプレティルト角が得られることがわかる。
この空セルに、大気中にて毛細管現象を利用して液晶材料(メルク社MLC−6608)を注入した。この液晶は従来のシリカ斜方蒸着膜上でほぼ垂直な配向を示す。
液晶セルの基板面を偏光板と平行に配置して、セルを基板法線方向から観測すると、液晶セルの配置方位によらず、ほとんど光を透過しなかった。したがって液晶は基板に対してほぼ垂直に配向していることがわかる。また、肉眼では特に配向不良は観察されず、さらに顕微鏡観察を行ったが微小な領域でも均一な配向状態が達成されていた。
液晶セルの上下電極にリード線をつけて、クロスニコル配置に置いた2枚の偏光板内に設置して観測を行った。セルの配置方位を回転させたときの透過率変化を図13に示す。黒い四角(■)は電圧無印加時、白い円(○)は3Vの電圧を印加多ときの透過率である。横軸は、成膜時のプラズマビーム方位を0°としている。
プレティルト角が5.5°と小さいので、電圧をかけないときは配置方位によらずほとんど光は透過しない。
電圧をかけたときは、プラズマビーム方位と偏光板の吸収軸とが一致したところと、その直角の方位で透過率が0、その他の方位では透過率が増加した。液晶はプラズマビームの照射方向に平行に配向している。良好な消光が得られていることから、傾斜方位のばらつきは小さいことがわかる。
偏光板の軸と液晶の傾斜方位のなす角を45°に設定して、透過率の印加電圧依存性を調べた結果を図14に示す。透過率は、1.5V付近で立ち上がり、3V近くまで単調に上昇していることが見て取れる。このことから、液晶は、電圧をかけないときの傾斜状態から、その傾斜方位を保って、すなわちプラズマビーム照射方位に対して180°の方位に、電圧に応じて傾斜していくことがわかる。
電圧と透過率の関係を計算でシミュレーションを行ったところ、プレティルトが5°ないし6°のときに同様な電圧−透過率特性を発現することが示された。これは実測のプレティルト角にほぼ一致している。
101 カソード
102 アノード
103 トリガ電極
104 加速電源
105 アーク電源
107 プラズマダクト
108 トロイダルコイル
109 シャッター
110 基板
111 ガス供給バルブ
112 ロードロック
113 ビーム走査用電磁石
201 基板
202 点蒸着源
203 蒸着粒子ビーム
204 平行プラズマビーム
301 ガラス基板
302 ITO透明電極
303 無機配向膜
304 液晶
305 プラズマビーム照射方向
401 液晶分子
501 プラズマビーム
502 基板
503 基板ホルダ
601 Y方向走査範囲
602 X方向走査範囲
102 アノード
103 トリガ電極
104 加速電源
105 アーク電源
107 プラズマダクト
108 トロイダルコイル
109 シャッター
110 基板
111 ガス供給バルブ
112 ロードロック
113 ビーム走査用電磁石
201 基板
202 点蒸着源
203 蒸着粒子ビーム
204 平行プラズマビーム
301 ガラス基板
302 ITO透明電極
303 無機配向膜
304 液晶
305 プラズマビーム照射方向
401 液晶分子
501 プラズマビーム
502 基板
503 基板ホルダ
601 Y方向走査範囲
602 X方向走査範囲
Claims (7)
- 一対の基板の少なくとも一方にシリコン酸化物を含む膜を形成する配向膜形成工程と、前記一対の基板を間に液晶を挟んで対向して配置する液晶セル化工程と、を有する液晶光学装置の製造方法であって、
前記配向膜形成工程は、シリコンを含む材料をカソードとする真空アーク放電によってプラズマビームを発生させ、前記プラズマビームの経路に対して斜めに配置された基板上に、前記プラズマビームを照射する工程を含み、
前記プラズマビームが前記基板に照射されるときの前記プラズマビーム中のプラズマイオンは、前記基板上に堆積した後にカラム構造を有する膜になるときよりも高い運動エネルギもしくは密度を有していることを特徴とする液晶光学装置の製造方法。 - 前記基板上にプラズマビームを照射する工程が、酸素ガスの存在下で行われる請求項1に記載の液晶光学装置の製造方法。
- 前記配向膜形成工程が前記プラズマビームを基板上で走査させつつ行われる請求項1に記載の液晶光学装置の製造方法。
- 前記配向膜形成工程が、前記一対の基板の両方に配向膜を形成する工程であって、
前記液晶セル化工程が、前記一対の基板表面へのプラズマビーム照射方向を反平行にして対向させ、間に液晶を挟む工程を含む請求項1に記載の液晶光学装置の製造方法。 - 前記液晶セル化工程の後、前記基板を切断する工程をさらに含む請求項1に記載の液晶光学装置の製造方法。
- 前記カソードがシリコンからなる請求項1に記載の液晶光学装置の製造方法。
- 前記カソードがシリコンとアルミニウムの合金からなる請求項1に記載の液晶光学装置の製造方法。
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