JP2010033015A - 無機配向膜の製造方法及び無機配向膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレチルト角40°以上80°以下の比較的高いプレチルト角範囲においても、プレチルト角を均一に制御することができる液晶配向膜の製造方法を提供する。
【解決手段】基板に斜め方向から無機酸化物を蒸着して、略同一方向に傾斜した複数の柱状構造体からなる斜方蒸着膜を形成する工程と、該斜方蒸着膜を構成する複数の柱状構造体に対してイオンビームを照射する工程を有し、該イオンビームの照射方向は、基板法線と該斜方蒸着法における蒸着方向とを含む平面と略平行であり、該柱状構造体の成長方向と基板面とがなす柱状構造体の傾斜角度Θcが20°以上であり、該柱状構造体の成長方向とイオンビームの照射方向がなすイオンビーム照射角度をΘIBとすると、柱状構造体の成長方向を基準にして、+50°≦ΘIB≦+100°である無機配向膜の製造方法。
【選択図】図6
【解決手段】基板に斜め方向から無機酸化物を蒸着して、略同一方向に傾斜した複数の柱状構造体からなる斜方蒸着膜を形成する工程と、該斜方蒸着膜を構成する複数の柱状構造体に対してイオンビームを照射する工程を有し、該イオンビームの照射方向は、基板法線と該斜方蒸着法における蒸着方向とを含む平面と略平行であり、該柱状構造体の成長方向と基板面とがなす柱状構造体の傾斜角度Θcが20°以上であり、該柱状構造体の成長方向とイオンビームの照射方向がなすイオンビーム照射角度をΘIBとすると、柱状構造体の成長方向を基準にして、+50°≦ΘIB≦+100°である無機配向膜の製造方法。
【選択図】図6
Description
本発明は、液晶表示装置に適用可能な無機配向膜の製造方法に関するものである。特に液晶表示装置の表示性能に大きく影響する液晶分子のプレチルト角を広範囲に制御することが可能な無機配向膜の製造方法及びそれにより製造された無機配向膜に関するものである。
近年、液晶表示装置は、その重要性が益々高まっており、携帯電話のディスプレイからPCモニタ、テレビ、プロジェクタに至るまでは多方面で利用され、ディスプレイ市場では主要な位置を占める。近年、更なる性能向上・低コスト化に向けて多くの企業・大学が研究開発を進めている。
液晶表示装置の基本的な原理について説明する。規則的に配列した液晶層に電圧を印加することで、液晶層を構成する液晶分子はその配列方向を変える。液晶層を通過する偏光は、その配列方向の違いにより偏光状態が変調される。変調された偏光は、その状態により光出射側にある偏光板、あるいは位相差板を透過・吸収される割合が変化する。その透過・吸収の割合を電圧で制御することで輝度を制御し、その結果、階調表現が可能となる。
液晶表示装置が上記原理で動作するためには、液晶層を規則的に配列する必要があるが、この機能を担うのが配向膜である。配向膜には、液晶分子が基板面内方向(方位角方向)に対して略同一方向に配列する処理が施されている。
配向膜は一般的にはポリイミドに代表される有機配向膜が使用されるが、近年プロジェクタ等の高強度光環境下での使用において、有機配向膜の劣化が問題視されるようになった。そこで前記用途には、光耐久性の高い無機材料が配向膜として採用される機会が増加している。
無機配向膜は、一般的に斜方蒸着法で作製される。斜方蒸着法で作製した無機配向膜は、蒸着角度と呼ばれる角度を設定することで、方位角方向のみならず、基板法線方向(極角方向)の液晶分子の配列を制御することが可能である。この極角方向の液晶分子の傾き角はプレチルト角と呼ばれるが、無機配向膜ではプレチルト角の制御範囲が一般的な有機配向膜と比較して大きくすることが特徴であり、40°から90°(基板法線を0°とした場合の角度)の範囲で制御可能である。
無機配向膜の製造方法としては、上記以外にもイオンビームアシスト蒸着法と斜方蒸着を組み合わせた方法が開示されている(特許文献1参照)。この方法ではイオンビーム照射と斜方蒸着を同時に行うことにより、VA(Vertical Aligned)モードにおいて使用する垂直配向液晶の配向ムラが低減すると報告されている。また、前記配向膜を下地層とし、その上部に蒸着方向を90°回転させて斜方蒸着を行うことでも同様の配向ムラ低減効果があるとの報告がある。
また、これらの条件で作成された無機配向膜は、一般に柱状構造体からなる膜であるものが知られていた。
しかし、特許文献1の方法においては、プレチルト角が0°から10°の範囲におけるプレチルト角を制御し、配向ムラを低減させることは可能であるが、中角度から高角度の範囲のプレチルト角領域、例えば40°以上80°以下の範囲においてプレチルト角を制御することは困難であった。
本発明は、上記の課題を鑑みなされたものであって、比較的大きいプレチルト角領域、例えばプレチルト角40°以上80°以下の範囲においても、プレチルト角を制御することができる無機配向膜の製造方法及びそれにより製造された無機配向膜を提供するものである。
上記の課題を解決する発明である無機配向膜の製造方法は、液晶表示装置に用いられる無機配向膜の製造方法であって、基板に斜め方向から無機酸化物を蒸着して、同一方向に傾斜した複数の柱状構造体からなる斜方蒸着膜を形成する工程と、該斜方蒸着膜を構成する複数の柱状構造体に対してイオンビームを照射する工程を有し、該イオンビームを照射する工程におけるイオンビームの照射方向は、基板法線と該無機酸化物の蒸着方向とを含む平面と平行であり、該柱状構造体の成長方向と基板法線とがなす柱状構造体の傾斜角度Θcが20°以上であり、該柱状構造体の成長方向と該イオンビームの照射方向とがなすイオンビーム照射角度をΘIBとすると、+50°≦ΘIB≦+100°(但し、ΘIBは、前記平面内の柱状構造体の成長方向を0°とし、基板法線を含むほうを正とする角度)であることを特徴とする。
また、上記の課題を解決する発明である無機配向膜は、上記の方法で製造した無機配向膜からなることを特徴とする。
本発明によれば、比較的高いプレチルト角領域、例えばプレチルト角40°以上80°以下の範囲においても、プレチルト角を制御することができる無機配向膜の製造方法を提供することができる。
また、本発明における無機配向膜を用いてプレチルト角を制御すると、特に40°以上80°以下の高プレチルト角を用いることで有利となる液晶配向モード、例えばスプレイ−ベンド転移を伴うOCBモードに使用する液晶配向状態を安定に形成することが可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者等は鋭意検討の結果、無機配向膜に照射する、基板法線に対するイオンビームの照射角度と、無機配向膜が発現する液晶のプレチルト角との間に図7aに示す関係があることを見出した。この結果より、無機配向膜を形成する柱状構造体の傾斜角度とイオンビーム照射角度がなす角、即ち柱状構造体成長方向に対するイオンビーム照射角度とプレチルト角の関係が図7bに示す関係になることが明らかになった。これらの結果より、柱状構造体成長方向に対するイオンビーム照射角度をある一定範囲に設定することにより、プレチルト角を効果的に制御することが可能であることを見出した。
本発明者等は鋭意検討の結果、無機配向膜に照射する、基板法線に対するイオンビームの照射角度と、無機配向膜が発現する液晶のプレチルト角との間に図7aに示す関係があることを見出した。この結果より、無機配向膜を形成する柱状構造体の傾斜角度とイオンビーム照射角度がなす角、即ち柱状構造体成長方向に対するイオンビーム照射角度とプレチルト角の関係が図7bに示す関係になることが明らかになった。これらの結果より、柱状構造体成長方向に対するイオンビーム照射角度をある一定範囲に設定することにより、プレチルト角を効果的に制御することが可能であることを見出した。
すなわち、本発明に係る無機配向膜の製造方法は、液晶表示装置に用いられる無機配向膜の製造方法であって、基板に斜め方向から無機酸化物を蒸着して、同一方向に傾斜した複数の柱状構造体からなる斜方蒸着膜を形成する工程と、該斜方蒸着膜を構成する複数の柱状構造体に対してイオンビームを照射する工程を有し、該イオンビームを照射する工程におけるイオンビームの照射方向は、基板法線と該無機酸化物の蒸着方向とを含む平面と平行であり、該柱状構造体の成長方向と基板法線とがなす柱状構造体の傾斜角度Θcが20°以上であり、該柱状構造体の成長方向と該イオンビームの照射方向とがなすイオンビーム照射角度をΘIBとすると、+50°≦ΘIB≦+100°(但し、ΘIBは、前記平面内の柱状構造体の成長方向を0°とし、基板法線を含むほうを正とする角度)であることを特徴とする。
次に、本発明の無機配向膜の製造方法の一実施形態について説明する。
本発明は大きく分けて次に示す各工程から構成される。
(a)工程:
基板上に斜方蒸着法により無機酸化物を蒸着して、略同一方向に傾斜した複数の柱状構造体からなる斜方蒸着膜を作製する斜方蒸着膜形成工程。
(b)工程:
前記斜方蒸着膜を構成する複数の柱状構造体に対して一定の角度でイオンビームを照射するイオンビーム照射工程。
本発明は大きく分けて次に示す各工程から構成される。
(a)工程:
基板上に斜方蒸着法により無機酸化物を蒸着して、略同一方向に傾斜した複数の柱状構造体からなる斜方蒸着膜を作製する斜方蒸着膜形成工程。
(b)工程:
前記斜方蒸着膜を構成する複数の柱状構造体に対して一定の角度でイオンビームを照射するイオンビーム照射工程。
以下、各工程について詳細に説明する。
(a)工程:斜方蒸着膜形成工程
図1は、本発明の無機配向膜の製造方法における斜方蒸着膜の形成工程に用いる斜方蒸着装置を示す概念図である。図1において、101は蒸着源、102は基板、103は基板ホルダ、104は基板法線、105は蒸着角度、106は蒸着距離、107は蒸着方向である。図1に示す斜方蒸着装置は、真空装置内に設置される。
(a)工程:斜方蒸着膜形成工程
図1は、本発明の無機配向膜の製造方法における斜方蒸着膜の形成工程に用いる斜方蒸着装置を示す概念図である。図1において、101は蒸着源、102は基板、103は基板ホルダ、104は基板法線、105は蒸着角度、106は蒸着距離、107は蒸着方向である。図1に示す斜方蒸着装置は、真空装置内に設置される。
蒸着源101には斜方蒸着膜を構成する材質の材料を蒸着原料として導入し、抵抗加熱法や電子ビーム蒸着法等の方法により蒸着原料を加熱し、基板102上に蒸着を行い、斜方蒸着膜を形成する。
蒸着原料は、形成する無機配向膜が液晶を一定の方位角方向に配列させるものであればどのような材料を用いても良く、例えば酸化物、例えば二酸化ケイ素(SiOx)、一酸化珪素(SiO)等の酸化ケイ素(SiOx:x=1から2程度)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化クロム(Cr2O3)、酸化コバルト(Co3O4)、酸化鉄(Fe2O3、Fe3O4)等やフッ化物、例えばフッ化マグネシウム(MgF2)等の無機酸化物、または窒化物、例えば窒化珪素(SiNx)、窒化アルミニウム(AlN)等が挙げられる。
しかし本発明の効果を十分に発揮するためには、二酸化珪素(SiO2)、一酸化珪素(SiO)等の酸化ケイ素(SiOx)を用いることが好ましい。これらの材料については、その形成条件により液晶配向状態を制御することができる。
また、蒸着原料の形態は、粉末状、顆粒状、ペレット状等の形状が好適に用いられるが、液晶配向を制御できるものであれば、特に形状、サイズ等の制限はない。
基板ホルダ103は、基板102の保持に用いる。基板ホルダ103が稼動することで、蒸着角度105を規定する。
基板ホルダ103は、基板102の保持に用いる。基板ホルダ103が稼動することで、蒸着角度105を規定する。
本発明において蒸着角度105は、基板法線104と、蒸着源101と基板102の中心を結ぶ線分(図1では蒸着距離106に相当)がなす角度のことを示す。蒸着角度105は、装置の構成による異なるが、通常0°から90°の間で設定可能である。液晶素子に用いる配向膜として使用する斜方蒸着膜を作製する場合には、通常50°から90°の範囲に設定される。このような範囲で蒸着角度105を設定することで、斜方蒸着膜に蒸着方向107に起因した異方性が付与され、液晶分子を一定方向に配列させることが可能となる。
本発明においては、斜方蒸着法により斜方蒸着膜を作製する工程において、基板法線と無機酸化物の蒸着方向がなす蒸着角度が60°以上90°未満の範囲に設定されることが好ましい。蒸着角度を上記範囲に設定することで、後述する(b)工程で行うイオンビーム照射工程でのプレチルト角を40°以上80°以下の範囲で制御することができる。
図2は、本発明における斜方蒸着膜の断面構造を示す概念図である。図2において、201は基板、202は柱状構造体、203は柱状構造体の成長方向、204は柱状構造体の傾斜角度Θc、205は膜厚である。
基板201の表面に形成された斜方蒸着膜は、図2に示す断面構造を有しており、図1に示す蒸着方向107と、図2に示す蒸着方向107が対応している。基板201には、液晶表示素子に電圧を印加し、駆動するための透明電極や反射電極等の電極が形成されている。
また、本発明においては、図2に示す様に、斜方蒸着膜を構成する柱状構造体の傾斜角度Θc204が20°以上、好ましくは20°以上50°以下であるのが望ましい。斜方蒸着法で作製した斜方蒸着膜の柱状構造体の傾斜角度が20°以上であることにより、プレチルト角が70°以下となり、後述するイオンビーム照射工程でのプレチルト角制御を効果的に行うことができる。
斜方蒸着膜の膜厚205は10nm以上、好ましくは10nm以上500nm以下であるのが望ましい。膜厚が10nm以上であると、方位角方向の配向を一方向に保ちつつ、プレチルト角を発現することが可能となる。プレチルト角範囲は、後述のイオンビーム照射工程において好適に制御可能な範囲である。膜厚は、蒸着時間により設定可能である。
次に無機配向膜が発現する液晶分子のプレチルト角について説明する。図3は、液晶セルの断面構造を示す概念図である。図3において、301はプレチルト角θp、302は液晶分子、303は液晶配向方向、304は配向膜、305はガラス基板、306は配向処理方向である。ここで言う配向処理とは、液晶分子を特定の一方向に配列させる為の処理であり、例えばラビング処理や斜方蒸着、イオンビーム照射等が挙げられる。配向処理方向とは配向処理を行う方向であり、例えばラビングの場合はラビングローラー回転方向、斜方蒸着の場合には蒸着方向である。本発明においては、斜方蒸着膜を液晶素子の配向膜として使用した場合のプレチルト角θp301を、液晶分子602と基板法線のなす角として定義することとする。プレチルト角θp301は、クリスタルローテーション法や磁場スレッショルド法、コノスコープ観察等の方法で測定可能である。
(b)工程:イオンビーム照射工程
次に、(a)工程にて作製した斜方蒸着膜に一定方向よりイオンビームを照射する工程について説明する。
次に、(a)工程にて作製した斜方蒸着膜に一定方向よりイオンビームを照射する工程について説明する。
図4は、本発明の無機配向膜の製造方法におけるイオンビームの照射工程に用いるイオンビーム照射装置を示す概念図である。図4において、401はイオンソース、402はイオンビーム照射角度、403は斜方蒸着膜、404はイオンビーム照射方向である。
本発明においては、イオンソース401を用いて、照射するイオン種を含むガスを導入することでイオンビームを生成し、生成したイオンビームを一定角度で基板に照射する。ここで一定の角度とは、図4におけるイオンビーム照射角度402のことを指し、本発明においては図2に示す柱状構造体の傾斜角度204に応じて設定される。前記イオンビームがアルゴンイオンを主成分とするイオンビームであることが好ましい。
該イオンビームを照射する工程におけるイオンビームの照射方向404は、基板法線104と斜方蒸着法における蒸着方向107とを含む平面と平行に設定される。即ち、図2に示す柱状構造体202が傾斜する方向とイオンビーム照射方向404、基板法線104が同一平面内に含まれるということである。このような方向からイオンビーム照射を行うことにより、無機配向膜の方位角方向の液晶配向能を維持したまま、プレチルト角の制御を行うことが可能となる。
次に、本発明の無機配向膜の製造方法におけるイオンビームの照射方法について説明する。本発明におけるイオンビームの照射方法は、下記の方法により行なわれる。
本発明におけるイオンビームの照射方法は、柱状構造体の成長方向を基準としてイオンビームの照射方向を規定する方法であり、図5および図6に示す方法である。すなわち、イオンビームの照射方法においては、イオンビーム照射によりプレチルト角を効果的に制御するためには、柱状構造体の傾斜角度Θcとイオンビームの照射方向は、柱状構造体の成長方向とイオンビームの照射方向がなすイオンビーム照射角度をΘIBとすると、柱状構造体の成長方向を基準にして、+50°≦ΘIB≦+100°(但し、ΘIBが0°は柱状構造体の成長方向とイオンビームの照射方向が同一の角度であり、ΘIBが−はイオンビームの照射方向が柱状構造体の傾斜角度Θcの方向に傾斜した角度であり、ΘIBが+はイオンビームの照射方向が柱状構造体の傾斜角度Θcと反対方向に傾斜した角度である。)であることが好ましい。上記の照射角度に設定することで、上記範囲外の照射角度を選択した場合と比較してプレチルト角変化量が増大し、結果プレチルト角制御性が向上する。
本発明におけるイオンビームの照射方法は、柱状構造体の成長方向を基準としてイオンビームの照射方向を規定する方法であり、図5および図6に示す方法である。すなわち、イオンビームの照射方法においては、イオンビーム照射によりプレチルト角を効果的に制御するためには、柱状構造体の傾斜角度Θcとイオンビームの照射方向は、柱状構造体の成長方向とイオンビームの照射方向がなすイオンビーム照射角度をΘIBとすると、柱状構造体の成長方向を基準にして、+50°≦ΘIB≦+100°(但し、ΘIBが0°は柱状構造体の成長方向とイオンビームの照射方向が同一の角度であり、ΘIBが−はイオンビームの照射方向が柱状構造体の傾斜角度Θcの方向に傾斜した角度であり、ΘIBが+はイオンビームの照射方向が柱状構造体の傾斜角度Θcと反対方向に傾斜した角度である。)であることが好ましい。上記の照射角度に設定することで、上記範囲外の照射角度を選択した場合と比較してプレチルト角変化量が増大し、結果プレチルト角制御性が向上する。
図5のイオンビームの照射方法は、本発明において適用しない範囲であるが、イオンビーム照射角度の正負号の説明のために図示する。図5(a)工程は、前述した斜方蒸着膜の形成方法であり、基板201に、柱状構造体202形成後の柱状構造体の傾斜角度Θc203が所定の角度となるように蒸着角度105を設定し、蒸着方向107から蒸着することにより斜方蒸着膜を形成する。次に、図5(b)工程に示すように、図5(a)工程と同様の配置で、斜方蒸着の蒸着方向107と同方向であり、かつイオンビーム照射方向1:501と基板法線104のなす角が蒸着角度105より大きい角度となるようにイオンビームを照射する。この時のイオンビーム照射角度ΘIB502の符号を−とする。即ち、イオンビーム照射角度ΘIB502が負号(−)ということは、イオンビームの照射方向が、柱状構造体の傾斜角度Θcの方向に傾斜し、かつ柱状構造体の成長方向203よりも浅い(基板面に近い)角度からイオンビームを照射することとなる。
次に本発明の適用範囲内である、図6のイオンビームの照射方法について説明する。図6(a)工程は、前述の図5(a)工程で示した斜方蒸着膜形成工程と同じなので、ここでは説明を省略する。次に、図6(b)工程に示すように、イオンビーム照射方向2:601から、イオンビームを照射する。このときイオンビーム照射角度ΘIB602は正号(+)となる。先程イオンビーム照射角度が負号(−)となる場合を図5(b)を用いて説明したが、正号(+)となるのはそれ以外の角度領域である。
すなわち、イオンビームを照射する工程は、前記無機酸化物の蒸着方向と逆方向からイオンビームを照射する工程であることを特徴とする。
図7aおよび図7bは、本発明の無機配向膜の製造方法におけるイオンビーム照射角度とプレチルト角の関係を示すグラフである。ここで図7aにおける横軸のイオンビーム照射角度は、図4でのイオンビーム照射角度402を示し、図7bにおける横軸のイオンビーム照射角度は、図5および図6で示したイオンビーム照射角度ΘIB502、602である。図7bは、柱状構造体にイオンビームを照射する際、照射条件が同じであっても照射角度によりプレチルト角変化が異なるということを示している。図7におけるイオンビーム照射前の無機配向膜を用いて測定したプレチルト角は41.1°であるが、前述のイオンビーム照射角度の範囲内でイオンビームを照射することにより、プレチルト角の変化が確認され、特に柱状構造体成長方向に対するイオンビーム照射角度ΘIBが+50°≦ΘIB≦+100°の範囲でプレチルト角変化量が20°以上と大きいことが分かる。
図7aおよび図7bは、本発明の無機配向膜の製造方法におけるイオンビーム照射角度とプレチルト角の関係を示すグラフである。ここで図7aにおける横軸のイオンビーム照射角度は、図4でのイオンビーム照射角度402を示し、図7bにおける横軸のイオンビーム照射角度は、図5および図6で示したイオンビーム照射角度ΘIB502、602である。図7bは、柱状構造体にイオンビームを照射する際、照射条件が同じであっても照射角度によりプレチルト角変化が異なるということを示している。図7におけるイオンビーム照射前の無機配向膜を用いて測定したプレチルト角は41.1°であるが、前述のイオンビーム照射角度の範囲内でイオンビームを照射することにより、プレチルト角の変化が確認され、特に柱状構造体成長方向に対するイオンビーム照射角度ΘIBが+50°≦ΘIB≦+100°の範囲でプレチルト角変化量が20°以上と大きいことが分かる。
図4に示すイオンソース201から出射されるイオンビームの主成分となるイオンは、それを照射した結果、斜方蒸着膜403のプレチルト角を制御可能であればどのようなイオン種であってもよいが、アルゴンイオンが本発明の目的の効果をよく発現する好ましいイオン種である。しかし本発明はアルゴンイオンに限定されることなく、他のイオン種がよりプレチルト角制御により効果的であるならば、そのイオンを用いてイオンビーム照射を行うことが好ましいことは言うまでもない。
本発明に係る無機配向膜は、上記の製造方法で得られた無機配向膜からなることを特徴とする。
前記斜方蒸着法膜を構成する柱状構造体が湾曲していることが好ましい。前記柱状構造体の湾曲の方向が、前記柱状構造体の先端が基板へ近づく方向であることが好ましい。
前記斜方蒸着法膜を構成する柱状構造体が湾曲していることが好ましい。前記柱状構造体の湾曲の方向が、前記柱状構造体の先端が基板へ近づく方向であることが好ましい。
また、前記複数の柱状構造体の直径が連続的に変化し、基板近傍における柱状構造体の直径が無機配向膜表面における柱状構造体の直径よりも大きいことが好ましい。例えば、図6(b)に示す柱状構造体の形状が挙げられる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明する。
実施例1
本実施例は、第一工程として、蒸着角度87.5°、膜厚300nmの斜方蒸着膜を作製し、第二工程として、斜方蒸着の蒸着方向とは逆の方向、即ち酸化ケイ素(SiOx)柱状構造体の傾斜方向とは逆方向(図6に示す方向)から、柱状構造体成長方向から+62.5°の角度でイオンビームを照射して、無機配向膜を作製した例である。
実施例1
本実施例は、第一工程として、蒸着角度87.5°、膜厚300nmの斜方蒸着膜を作製し、第二工程として、斜方蒸着の蒸着方向とは逆の方向、即ち酸化ケイ素(SiOx)柱状構造体の傾斜方向とは逆方向(図6に示す方向)から、柱状構造体成長方向から+62.5°の角度でイオンビームを照射して、無機配向膜を作製した例である。
(a)工程:斜方蒸着膜形成工程
まず斜方蒸着法により、電極が形成された基板上に斜方蒸着膜を形成する。斜方蒸着は、図1に示す斜方蒸着装置を用いる。基板ホルダ103に基板102を設置し、図1に示す蒸着角度105が87.5°となるように基板ホルダ103を傾斜させる。また、このときの蒸着距離106は100cmである。
まず斜方蒸着法により、電極が形成された基板上に斜方蒸着膜を形成する。斜方蒸着は、図1に示す斜方蒸着装置を用いる。基板ホルダ103に基板102を設置し、図1に示す蒸着角度105が87.5°となるように基板ホルダ103を傾斜させる。また、このときの蒸着距離106は100cmである。
次に成膜を開始し、膜厚300nmの斜方蒸着膜を作製する。この斜方蒸着膜の断面構造をSEM(走査型電子顕微鏡、S−5000H:日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて観察したところ、図8(a)のSEM(走査型電子顕微鏡)写真が示す構造体が観察された。本実施例における斜方蒸着膜は傾斜角度が45°から55°の範囲で傾斜した、平均で50°の傾斜角度を有する複数の柱状構造体から構成され、膜厚は300nmである。なお、図8(a)の左側のSEM写真は斜方蒸着膜の断面構造を示し、図8(a)の右側のSEM写真は斜方蒸着膜の表面構造を示す。
ここで、イオンビーム照射前の斜方蒸着膜のプレチルト角を測定するため、同様の作製方法でガラス基板上に無機配向膜を作製し、対向する無機配向膜の配向方向が反平行(アンチパラレル)となるように基板を配置して透過型液晶セルを作製する。この場合液晶セルは図3のような配向状態となる。この液晶セルに液晶混合物MLC−2050(メルク社製)を注入して、クリスタルローテーション法によりプレチルト角を測定したところ、プレチルト角は41.9°であった。
また同様に透明電極付ガラス基板を用いて斜方蒸着膜を形成し、対向する無機配向膜の配向方向が平行配向(パラレル)となるように基板を配置して透過型液晶セルを作製する。このときのセル厚は3μmである。このセルをクロスニコル配置の偏光板間に、前記偏光板の偏光軸に対する配向処理方向が45°となるように配置して観察すると、電圧無印加の状態で液晶セルが黒色グレーであることが確認できる。プレチルト角が50°より大きいセルでは、電圧無印加状態、即ち図9に示すスプレイ配向状態では黄色となり、一定電圧印加後の図10に示すベンド配向状態ではグレーとなるため、本実施例におけるプレチルト角41.9°のセルでは、電圧無印加の状態でセル内の液晶配向状態がベンド配向になっていると言える。即ち本実施例においてはイオンビーム照射前の斜方蒸着膜を用いて平行配向セルを作製した場合、電圧無印加の状態でベンド配向を形成することが確認できる。
(b)工程:イオンビーム照射工程
次に、(a)工程にて作製した斜方蒸着膜に図4に示す構成によりイオンビームを照射する。イオンソース401はエンドホール型のイオンソース(Veeco社製)であり、本実施例ではアルゴンイオンビームを照射する。イオンビームの照射角度は、図6に示すように、前記(a)工程でのSEM(走査型電子顕微鏡)観察により得られる柱状構造体傾斜角度(50°)を基準(0°)として、角度ΘIBが+62.5°の角度となるように設定する。このときのイオンビームの照射方向は、図8(b)左の断面写真に示すように、斜方蒸着の方向とは逆方向になる。
次に、(a)工程にて作製した斜方蒸着膜に図4に示す構成によりイオンビームを照射する。イオンソース401はエンドホール型のイオンソース(Veeco社製)であり、本実施例ではアルゴンイオンビームを照射する。イオンビームの照射角度は、図6に示すように、前記(a)工程でのSEM(走査型電子顕微鏡)観察により得られる柱状構造体傾斜角度(50°)を基準(0°)として、角度ΘIBが+62.5°の角度となるように設定する。このときのイオンビームの照射方向は、図8(b)左の断面写真に示すように、斜方蒸着の方向とは逆方向になる。
照射条件をカソード電圧200V、カソード電流5Aに設定し、イオンビーム出射が安定した時点でイオンソースのシャッターを開け、イオンビーム照射を開始する。照射時間は5分とする。
イオンビーム照射前後での無機配向膜の構造をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察した結果、図8(b)に示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真の構造体が観察された。このSEM観察結果より、イオンビーム照射による柱状構造体の構造変化が確認された。なお、図8(b)の左側のSEM写真は斜方蒸着膜の断面構造を示し、図8(b)の右側のSEM写真は斜方蒸着膜の表面構造を示す。
次にイオンビームを照射した斜方蒸着膜を用いて、プレチルト角確認用の反平行(アンチパラレル)配置の透過型液晶セルを作製する。作製方法は(a)工程で作製した方法と同様である。この液晶セルのプレチルト角は62.0°であり、イオンビーム照射前と比較して20.1°のプレチルト角増加が確認できる。
更に、イオンビーム照射済の斜方蒸着膜を用いて平行(パラレル)配置の透過型液晶セルを作製する。セル厚は3μmである。その後クロスニコル配置の偏光板間に液晶セルを配置し、観察すると、電圧無印加の状態で液晶セルが黄色であることが確認できる。これはセル内の液晶配向がスプレイ配向状態であることを示している。この状態で電圧を徐々に印加すると2V印加した時点でセル内の黄色の領域にベンド配向を示すグレーの領域が出現し、更に電圧を印加することで前記領域が拡大し、最終的には全面グレーとなる様子が確認できる。これは電圧印加により、スプレイ配向状態(図9の状態)からベンド配向状態(図10の状態)へと配向状態が変化していることを示している。
本実施例の結果より、(b)工程のイオンビーム照射工程を経ることで、プレチルト角が41.9°であった斜方蒸着膜のプレチルト角が62.0°へと増加し、それに伴い平行配向セルの電圧無印加状態での配向状態がベンド配向からスプレイ配向へと変化することが確認できる。
実施例2
本実施例は、実施例1の(a)工程における蒸着角度を85°、斜方蒸着膜の膜厚を80nmにする以外は実施例1と同様の方法で無機配向膜を作製する例である。
本実施例は、実施例1の(a)工程における蒸着角度を85°、斜方蒸着膜の膜厚を80nmにする以外は実施例1と同様の方法で無機配向膜を作製する例である。
実施例1と同様の方法で、イオンビーム照射前のプレチルト角を測定すると52°であり、また実施例1と同様の手順でSEM(走査型電子顕微鏡観察)観察を行い、柱状構造体の傾斜角度が40°であることを確認する。
次にイオンビームを実施例1と同様の方向、即ち柱状構造体の成長方向を0°とした際のイオンビーム照射角度を+62.5°となるよう設定し、その他照射条件は実施例1と同様の条件にてイオンビームを照射する。液晶セル作成後プレチルト角を測定したところプレチルト角は70°となり、前記条件で作製した斜方蒸着膜の柱状構造体に、所定の角度でイオンビームを照射することにより、プレチルト角が変化することが分かる。
実施例3
本実施例は、(a)工程の条件を蒸着角度80°、膜厚50nmとなるように設定し、(b)工程は実施例1と同様の方法でイオンビームを照射し、無機配向膜を作製した例である。
本実施例は、(a)工程の条件を蒸着角度80°、膜厚50nmとなるように設定し、(b)工程は実施例1と同様の方法でイオンビームを照射し、無機配向膜を作製した例である。
本実施例の条件では、(a)工程終了後のプレチルト角は55°となり、SEM(走査型電子顕微鏡)観察による柱状構造体傾斜角度は38°である。(b)工程終了後のプレチルト角は71°となる。
実施例4
本実施例は、(a)工程は実施例1と同様の条件(蒸着角度87.5°、膜厚300nm)で斜方蒸着膜を作製し、(b)工程において図6に示す方向からイオンビームを照射し、その照射角度を柱状構造体成長方向を基準(0°)として、+70°に設定し、照射条件をカソード電圧100V、カソード電流5A、照射時間を3分に設定して無機配向膜を作製した例である。
本実施例は、(a)工程は実施例1と同様の条件(蒸着角度87.5°、膜厚300nm)で斜方蒸着膜を作製し、(b)工程において図6に示す方向からイオンビームを照射し、その照射角度を柱状構造体成長方向を基準(0°)として、+70°に設定し、照射条件をカソード電圧100V、カソード電流5A、照射時間を3分に設定して無機配向膜を作製した例である。
本実施例の条件では(a)工程終了後のプレチルト角は41.1°であり、SEM(走査型電子顕微鏡)観察による柱状構造体傾斜角度は45°である。この柱状構造体傾斜角度を基準として+70°の角度となるようにイオンビーム照射角度を設定し、(b)工程をおこなうと、プレチルト角は61.5°となり、(b)工程を経ることによりプレチルト角が変化する。
比較例1
本比較例は、斜方蒸着時の蒸着角度を60°、膜厚を50nmに設定し、イオンビームを照射しなかった例である。
本比較例は、斜方蒸着時の蒸着角度を60°、膜厚を50nmに設定し、イオンビームを照射しなかった例である。
SEM(走査型電子顕微鏡)による構造観察から、本比較例での作製条件では柱状構造体の傾斜角度が15°であることが確認できる。
(a)工程で斜方蒸着膜を形成した後に液晶配向を確認すると、ランダムに
配向していることが確認され、プレチルト角を測定できない。
(a)工程で斜方蒸着膜を形成した後に液晶配向を確認すると、ランダムに
配向していることが確認され、プレチルト角を測定できない。
(b)工程を経てプレチルト角を測定しても同様の結果であり、本比較例の方法では一方向に液晶分子が配列していないことが分かる。
以上の結果より、上記条件で無機配向膜を作製すると柱状構造体の傾斜角度が20°より小さくなり、結果イオンビーム照射後に液晶配向が一方向に安定形成されない。
以上の結果より、上記条件で無機配向膜を作製すると柱状構造体の傾斜角度が20°より小さくなり、結果イオンビーム照射後に液晶配向が一方向に安定形成されない。
実施例5
本実施例は、実施例1の(a)工程における蒸着角度を87.5°、斜方蒸着膜の膜厚を240nmにする以外は実施例1と同様の方法で無機配向膜を作製する例である。
本実施例は、実施例1の(a)工程における蒸着角度を87.5°、斜方蒸着膜の膜厚を240nmにする以外は実施例1と同様の方法で無機配向膜を作製する例である。
実施例1と同様の方法で、イオンビーム照射前のプレチルト角を測定すると52°であり、また実施例1と同様の手順でSEM(走査型電子顕微鏡観察)観察を行い、柱状構造体の傾斜角度Θc=50°であることを確認した。
次にイオンビームを実施例1と同様の方向、即ち柱状構造体の成長方向を0°とした際のイオンビーム照射角度を+50°と+72.5°となるよう設定し、その他照射条件は実施例1と同様の条件にてイオンビームを照射する。液晶セル作成後プレチルト角を測定したところ両サンプルともプレチルト角は図7b中となり、前記条件で作製した斜方蒸着膜の柱状構造体に、所定の角度でイオンビームを照射することにより、プレチルト角が変化することが分かる。
このサンプルをSEMで断面観察すると図11(イオンビーム照射角度が+50°)、図12(イオンビーム照射角度が+72.5°)に示したようになっており、いずれも湾曲した柱状構造体が観察された。
これらの柱状構造体は湾曲しており、いわゆる弓状に形成されていることを確認した。おそらくこの液晶の配向膜としての柱状構造体に、接する液晶が柱の角度の変化により微妙なバランスを保ち、プレチルト角を変化させたものと
推測される。
推測される。
比較例2
実施例5と同様に蒸着角度87.5°,膜厚240nmの条件でSiO2斜方蒸着膜を成膜後、イオンビームの照射をしないで作製をした。
実施例5と同様に蒸着角度87.5°,膜厚240nmの条件でSiO2斜方蒸着膜を成膜後、イオンビームの照射をしないで作製をした。
これを同様にSEM観察した結果を図13示す。断面写真より柱状構造は湾曲せず、基板からまっすぐに伸びた柱状構造体が観察された。
このサンプルのプレチルト角を測定すると、イオンビーム照射前と比較してプレチルト角が50°であった。(図7b参照)
このサンプルのプレチルト角を測定すると、イオンビーム照射前と比較してプレチルト角が50°であった。(図7b参照)
比較例3
実施例5と同様に蒸着角度87.5°,膜厚240nmの条件でSiO2斜方蒸着膜を成膜後、+5°の角度からイオンビーム照射した。
実施例5と同様に蒸着角度87.5°,膜厚240nmの条件でSiO2斜方蒸着膜を成膜後、+5°の角度からイオンビーム照射した。
これをまた同様にSEM観察した結果を図14示す。断面写真より柱状構造体は湾曲せず、基板からまっすぐに伸びた柱状構造体が観察された。
このサンプルのプレチルト角を測定すると、イオンビーム照射前と比較してプレチルト角が40°であり、さほど低下していない。(図7b参照)
このサンプルのプレチルト角を測定すると、イオンビーム照射前と比較してプレチルト角が40°であり、さほど低下していない。(図7b参照)
本発明は、斜方蒸着法により形成される無機配向膜を用いた液晶表示素子に利用可能であり、また該液晶表示素子を用いた表示装置、例えばプロジェクタ等の投射型表示装置、液晶モニタ、液晶テレビ等に利用可能である。
101 蒸着源
105 蒸着角度
202 柱状構造体
204 柱状構造体の傾斜角度Θc
205 膜厚
301 プレチルト角θp
304 配向膜
305 ガラス基板
402 イオンビーム照射角度
105 蒸着角度
202 柱状構造体
204 柱状構造体の傾斜角度Θc
205 膜厚
301 プレチルト角θp
304 配向膜
305 ガラス基板
402 イオンビーム照射角度
Claims (9)
- 液晶表示装置に用いられる無機配向膜の製造方法であって、基板に斜め方向から無機酸化物を蒸着して、同一方向に傾斜した複数の柱状構造体からなる斜方蒸着膜を形成する工程と、該斜方蒸着膜を構成する複数の柱状構造体に対してイオンビームを照射する工程を有し、該イオンビームを照射する工程におけるイオンビームの照射方向は、基板法線と該無機酸化物の蒸着方向とを含む平面と平行であり、該柱状構造体の成長方向と基板法線とがなす柱状構造体の傾斜角度Θcが20°以上であり、該柱状構造体の成長方向と該イオンビームの照射方向とがなすイオンビーム照射角度をΘIBとすると、+50°≦ΘIB≦+100°(但し、ΘIBは、前記平面内の柱状構造体の成長方向を0°とし、基板法線を含むほうを正とする角度)であることを特徴とする無機配向膜の製造方法。
- 前記斜方蒸着膜を作製する工程において、基板法線と無機酸化物の蒸着方向がなす蒸着角度が60°以上90°未満であることを特徴とする請求項1に記載の無機配向膜の製造方法。
- 前記斜方蒸着膜の膜厚が10nm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の無機配向膜の製造方法。
- 前記イオンビームを照射する工程が、前記無機酸化物の蒸着方向と逆方向からイオンビームを照射する工程であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の無機配向膜の製造方法。
- 前記イオンビームがアルゴンイオンを主成分とするイオンビームであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の無機配向膜の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の方法で製造した無機配向膜。
- 前記斜方蒸着膜を構成する柱状構造体が湾曲していることを特徴とする請求項6に記載の無機配向膜。
- 前記柱状構造体の湾曲の方向が、前記柱状構造体の先端が基板へ近づく方向であることを特徴とする請求項7に記載の無機配向膜。
- 前記複数の柱状構造体の直径が連続的に変化し、基板近傍における柱状構造体の直径が無機配向膜表面における柱状構造体の直径よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の無機配向膜。
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