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JP2008164094A - 深溝玉軸受 - Google Patents

深溝玉軸受 Download PDF

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Takashi Takaira
隆 高井良
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NSK Ltd
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Abstract

【課題】高速回転時の軸受の振動により冠型保持器が軸方向及び径方向に振動したとしても、冠型保持器のポケット部の底面に応力集中が生じるのを回避することができる深溝玉軸受を提供する。
【解決手段】深溝玉軸受10は、軌道溝11aを有する内輪11と、軌道溝12aを有する外輪12と、各軌道溝11a,12a間に転動自在に介設される複数の玉13と、複数の玉13を円周方向に等間隔に保持するポケット部15を有する冠型保持器14と、を備え、冠型保持器14は、外輪12に案内され、且つ円周方向に互いに隣り合うポケット部15間の柱部18の外周部に、軌道溝12aと軸方向に係合する係合部19を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、冠型保持器を備えた深溝玉軸受に関し、特に、高速回転仕様に好適な深溝玉軸受に関する。
従来の深溝玉軸受としては、例えば、図9に示す深溝玉軸受100が知られている。この深溝玉軸受100は、図9に示すように、内輪1と外輪2との間に転動体としての複数の玉3が配設されており、複数の玉3は、円環状の冠型保持器4を介して円周方向に等間隔で転動可能に保持されている。
冠型保持器4は、近年の軽量化、低騒音化及び高速化等の要求に従い、ガラス繊維を含有させたポリアミド樹脂材等の射出成形品が多く使用されており、例えば、図10及び図11に示すような形状のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
冠型保持器4は、複数の玉3を円周方向に等間隔で転動可能に保持するポケット部5が形成され、このポケット部5の内周面の円周方向両端部には軸方向に突出する一対の爪部6が設けられている。また、一対の爪部6間には開口部7が形成されており、この開口部7から玉3を一対の爪部6を押し広げつつ、ポケット部5に押し込むことにより、ポケット部5内に玉3が微小なすきまを介して収納される。ポケット部5内に玉3が収納された状態においては、ポケット部5の一対の爪部6の内周面に設けられるパチン部6aによって玉3が軸方向に保持される。
特開2000−170772号公報
しかしながら、上記従来の深溝玉軸受100においては、近年の高速回転化への対応により、振動が発生しやすい環境で用いられることが多く、軸受中の保持器も軸方向や径方向への振動が大きくなってきている。
そのため、上記従来の冠型保持器4では、ポケット部5が凹球形状で、且つ玉(転動体)案内であることから、冠型保持器4が軸方向に振動する場合、図12に示すように、ポケット部5のパチン部6aが玉3と衝突することにより(図12のA部参照)、ポケット部5の底面に引張り応力が発生し(図12のB部参照)、また、冠型保持器4が径方向に振動する場合は、図13に示すように、ポケット部5の内径側及び外径側のエッジ部が玉3と衝突することにより(図13のC部参照)、ポケット部5の底面(特に、エッジ部)に引張り応力が発生してしまうため、冠型保持器4のポケット部5の底面に応力が集中して、冠型保持器4の寿命低下につながるという問題があった。
本発明は、このような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、高速回転時の軸受の振動により冠型保持器が軸方向及び径方向に振動したとしても、冠型保持器のポケット部の底面に応力集中が生じるのを回避することができる深溝玉軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 軌道溝をそれぞれ有する一対の軌道輪と、一対の軌道輪の各軌道溝間に転動自在に介設される複数の玉と、複数の玉を円周方向に等間隔に保持するポケット部を有する冠型保持器と、を備える深溝玉軸受であって、冠型保持器は、一対の軌道輪の一方に案内され、且つ円周方向に互いに隣り合うポケット部間の柱部の外周部又は内周部に、軌道溝と軸方向に係合する係合部を設けることを特徴とする深溝玉軸受。
(2) 冠型保持器は、ポケット部の内周面の円周方向の両端部間に設けられる開口部を有し、開口部の開口幅がポケット部の直径と略同一であることを特徴とする(1)に記載の深溝玉軸受。
(3) 係合部が突起であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の深溝玉軸受。
本発明の深溝玉軸受によれば、冠型保持器は、一対の軌道輪の一方に案内され、且つ円周方向に互いに隣り合うポケット部間の柱部の外周部又は内周部に、軌道溝と軸方向に係合する係合部を設けるため、冠型保持器が軸方向及び径方向に位置決めされるので、ポケット部の底面に玉の衝突荷重が作用するのを回避することができ、ポケット部の内径側及び外径側のエッジ部に玉が衝突するのを回避することができる。これらにより、高速回転時の軸受の振動により冠型保持器が軸方向及び径方向に振動したとしても、冠型保持器のポケット部の底面に応力集中が生じるのを回避することができる。
以下、本発明に係る深溝玉軸受の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図4を参照して、本発明に係る深溝玉軸受の第1実施形態について説明する。
図1は本発明に係る深溝玉軸受の第1実施形態を説明するための一部切欠斜視図、図2は図1に示す深溝玉軸受の要部断面図、図3は図2に示す深溝玉軸受に組み込まれる冠型保持器を説明するための斜視図、図4は図3に示す冠型保持器の部分展開図である。
本実施形態の深溝玉軸受10は、図1及び図2に示すように、内輪(軌道輪)11の軌道溝11aと外輪(軌道輪)12の軌道溝12aとの間に転動体としての複数の玉13が介設されており、複数の玉13は、樹脂製の冠型保持器14を介して円周方向に等間隔で転動可能に保持される。
冠型保持器14は、外輪12の溝肩部12bの内周面によって案内される外輪案内形式とされており、図3に示すように、玉13を転動可能に保持するポケット部15が円周方向に略等間隔で複数箇所形成される。ポケット部15の内周面の円周方向の両端部間には、開口部17が設けられており、この開口部17の開口幅はポケット部15の直径と略同一とされている。そして、開口部17から玉13をポケット部15に押し込むことにより、ポケット部15内に玉13が微小なすきまを介して収納される。なお、本実施形態の冠型保持器14には、従来の冠型保持器のように一対の爪部及びパチン部は設けられていない。
冠型保持器14の樹脂材料としては、46ナイロンや66ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェレンサルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルニトリル(PEN)などが例示できる。また、上記した樹脂に10〜50重量%の繊維状充填材(例えば、ガラス繊維や炭素繊維など)を適宜添加することにより保持器の剛性及び寸法精度を向上させることができる。
また、本実施形態では、冠型保持器14は、図3及び図4に示すように、その円周方向に互いに隣り合う各ポケット部15間に柱部18を備え、この柱部18の外周面には、外輪12の軌道溝12aに軸方向に係合する突起部(係合部)19が設けられる。そして、この突起部19を軌道溝12aに係合させることにより、冠型保持器14が軸方向に位置決めされる。
以上説明したように、本実施形態の深溝玉軸受10によれば、冠型保持器14は、柱部18の外周面に設けられる突起部19が外輪12の軌道溝12aに係合して軸方向に位置決めされるため、冠型保持器14が軸方向に振動したとしても、ポケット部15の底面に玉13の衝突荷重が作用することはないので、ポケット部15の底面に引張り応力が生じるのを回避することができる。
また、本実施形態の深溝玉軸受10によれば、冠型保持器14は、外輪12の溝肩部12bによって径方向に位置決めされるため、冠型保持器14が径方向に振動したとしても、ポケット部15の内径側及び外径側のエッジ部に玉13が衝突することはないので、ポケット部15の底面に引張り応力が生じるのを回避することができる。
また、本実施形態の深溝玉軸受10によれば、冠型保持器14は、従来の冠型保持器のように一対の爪部及びパチン部を設けていないため、柱部18の軸方向長さを短くすることができ、保持器14の開口部17側の軸方向端部に生じる慣性力を低減することができる。これにより、高速回転時の遠心力による保持器リム側の軸方向端部を捩れ軸とした弾性或いは塑性変形による保持器14の捩れ変形を抑制することができる。
これらにより、高速回転時の深溝玉軸受10の振動により冠型保持器14が軸方向及び径方向に振動したとしても、冠型保持器14のポケット部15の底面に応力集中が生じるのを回避することができるので、冠型保持器14及び深溝玉軸受10の耐久性を向上することができる。
(第2実施形態)
次に、図5及び図6を参照して、本発明に係る深溝玉軸受の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付してその説明を省略或いは簡略化する。
図5は本発明に係る深溝玉軸受の第2実施形態を説明するための要部断面図、図6は図5に示す深溝玉軸受に組み込まれる冠型保持器を説明するための斜視図である。
本実施形態の深溝玉軸受20は、図5及び図6に示すように、冠型保持器24の開口部17側の外径寸法をリム側の外径寸法より小さくしている。
以上説明したように、本実施形態の深溝玉軸受20によれば、冠型保持器24の開口部17側の外径寸法をリム側の外径寸法より小さくするため、冠型保持器24を軽量化することができる。これにより、高速回転時の遠心力による保持器リム側の軸方向端部を捩れ軸とした弾性或いは塑性変形による保持器24の捩れ変形をさらに抑制することができる。
その他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図7及び図8を参照して、本発明に係る深溝玉軸受の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付してその説明を省略或いは簡略化する。
図7は本発明に係る深溝玉軸受の第3実施形態を説明するための要部断面図、図8は図7に示す深溝玉軸受に組み込まれる冠型保持器を説明するための斜視図である。
本実施形態の深溝玉軸受30は、図7及び図8に示すように、冠型保持器34の案内面が内輪11の溝肩部11bの外周面(内輪案内方式)であり、また、柱部18の内周面に内輪11の軌道溝11aに軸方向に係合する突起部19を設ける。そして、この突起部19を軌道溝11aに係合させることにより、冠型保持器34が軸方向に位置決めされる。
以上説明したように、本実施形態の深溝玉軸受30によれば、冠型保持器34は、内輪11の溝肩部11bに案内され、且つ柱部18の内周面に軌道溝11aと軸方向に係合する突起部19を設けるため、冠型保持器34が軸方向及び径方向に位置決めされるので、ポケット部15の底面に玉13の衝突荷重が作用するのを回避することができ、ポケット部15の内径側及び外径側のエッジ部に玉13が衝突するのを回避することができる。これらにより、高速回転時の軸受30の振動により冠型保持器34が軸方向及び径方向に振動したとしても、冠型保持器34のポケット部15の底面に応力集中が生じるのを回避することができる。
その他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と同様である。
本発明に係る深溝玉軸受の第1実施形態を説明するための一部切欠斜視図である。 図1に示す深溝玉軸受の要部断面図である。 図2に示す深溝玉軸受に組み込まれる冠型保持器を説明するための斜視図である。 図3に示す冠型保持器の部分展開図である。 本発明に係る深溝玉軸受の第2実施形態を説明するための要部断面図である。 図5に示す深溝玉軸受に組み込まれる冠型保持器を説明するための斜視図である。 本発明に係る深溝玉軸受の第3実施形態を説明するための要部断面図である。 図7に示す深溝玉軸受に組み込まれる冠型保持器を説明するための斜視図で 従来の深溝玉軸受を説明するための要部断面図である。 図9に示す深溝玉軸受に組み込まれる冠型保持器の部分展開図である。 図9に示す深溝玉軸受に組み込まれる冠型保持器の斜視図である。 従来の冠型保持器の軸方向の振動により生じる応力集中を説明するための説明図である。 従来の冠型保持器の径方向の振動により生じる応力集中を説明するための説明図である。
符号の説明
10,20,30 深溝玉軸受
11 内輪(軌道輪)
11a 軌道溝
12 外輪(軌道輪)
12a 軌道溝
13 玉
14,24,34 冠型保持器
15 ポケット部
17 開口部
18 柱部
19 突起部(係合部)

Claims (3)

  1. 軌道溝をそれぞれ有する一対の軌道輪と、前記一対の軌道輪の各軌道溝間に転動自在に介設される複数の玉と、前記複数の玉を円周方向に等間隔に保持するポケット部を有する冠型保持器と、を備える深溝玉軸受であって、
    前記冠型保持器は、前記一対の軌道輪の一方に案内され、且つ円周方向に互いに隣り合う前記ポケット部間の柱部の外周部又は内周部に、前記軌道溝と軸方向に係合する係合部を設けることを特徴とする深溝玉軸受。
  2. 前記冠型保持器は、前記ポケット部の内周面の円周方向の両端部間に設けられる開口部を有し、
    前記開口部の開口幅が前記ポケット部の直径と略同一であることを特徴とする請求項1に記載の深溝玉軸受。
  3. 前記係合部が突起であることを特徴とする請求項1又は2に記載の深溝玉軸受。
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