JP2007152374A - フェライト板のスルーホール形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フェライト板1を位置決め治具5に固定し、位置決め治具5に開けられた基準貫通孔4の位置からX軸、Y軸の原点を決定し、フェライト板1に形成するスルーホール10の位置を決定し、レンズ7と高速ガルバノミラー8を介してCO2 レーザ光9を照射して、フェライト板1にスルーホール10を形成する。その後でスルーホール10の周りにできたドロス21をサンドブラスト11で除去する。CO2 レーザ光9を複数回に分けて照射するサイクル加工を行うことで、小口径で精度の高いスルーホールを効率よく形成できる。また、ドロス21を除去することで、その後形成するコイルなどの導電膜とフェライト板1との接合信頼性を高めることができる。またフォトリソグラフィー工程が不要となるため製造コストを低減できる。
【選択図】 図1
Description
図8は小型の薄膜インダクタの構成図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)に示すX−X線で切断した要部断面図である。
口径が0.16mmΦ程度のスルーホール31を形成したフェライト基板30と、フェライト基板30の表裏とスルーホール31の側壁にパターニングして形成したCuめっき膜32でソレノイド状のコイルを形成したものが小型の薄膜インダクタとなる。
このインダクタを構成するフェライト基板30の大きさは縦3.5mm×横3.5mm×高さ(厚み)0.525mmであり、スルーホール31の口径は0.16mmΦ程度で厚さは0.525mmである。フェライト基板30に形成されるスルーホール31は34個ある。
フェライト板30aのスルーホール31形成は、従来はサンドブラスト法により行われることが多い。
図9は、サンドブラスト法でフェライト板にスルーホールを形成する方法であり、同図(a)〜同図(d)は工程順に示した要部工程図である。
厚さ525μmのフェライト板30aの表裏にそれぞれ表裏で中心線が一致する17000個の貫通孔35、36を有するレジストマスク33、34を形成する。この17000個という貫通孔35、36の数はフェライト板30aが4インチの直径の場合であり、このフェライト板30aを切断してチップ化したフェライト基板30一つ当たりのスルーホールは34個になる(同図(a))。
つぎに、フェライト板30aの表裏を反転させて、フェライト板30aの裏面にSiCの砥粒を投射しながら掃引し、全面をカバーする。これを5回から10回繰り返して口径が0.16mmΦ程度の穴39を堀り、表面から掘った穴38に達した後、さらに重複する深さに掘り進み、スルーホール31を形成する(同図(c))。
つぎに、レジストマスク33、34を剥離し、洗浄および乾燥させてスルーホール31の形成は完了する(同図(d))。
また、特許文献1にはフェライト基板にトランスを形成するときのスルーホール形成に、レーザ光を用いることが記載されている。
スルーホール31の口径が小さくなると、サンドブラスト37で用いるSiCなどの砥粒が切削した穴38、39を塞ぎ、穴38、39を深く掘ることができなくなる。穴に跳び込む砥粒と穴の底で反跳してくる砥粒が干渉しあって穴が塞がれ、理論的にはアスペクト比2が限界である。
また、サンドブラスト37の前にフォトリソグラフィーでパターニングしたレジストマスク33、34をフェライト板30aに形成する必要があり、露光工程、現像工程およびエッチング工程が必要となる。また、サンドブラスト終了後、剥離工程、洗浄工程、乾燥工程などの工程が必要となる。そのため、レジストマスク33、34に関連する工程が多くなり製造コストが増大する。
一方、DC−DCコンバータの変換効率を高めるために、インダクタンスを大きくする必要がある。そのため、フェライト基板30の厚さは厚くなる傾向にあり、インダクタを小型化するために、スルーホール31の口径は小さくなる傾向にある。つまり2以上の大きなアスペクト比のスルーホール31を形成することが必要となる。
このドロス21があるとその上に電極を形成したときに市場で使用されつづける過程で温湿度や振動などの影響を受け、ドロス21が崩れてその上の電極が剥離し特性不良となることがある。
また、このドロス21の高さが50〜60μm前後あり、フェライト基板30の電極(図8のスルーホール31付近のCuめっき膜32など)の厚さは35μmあるため、フェライト基板30表面からの電極表面高さが100μm程度になり、フェライト基板30面上にフリップチップでICを接合する際の障害となる。
また、前記レーザ光をフェライト板の複数のスルーホール形成箇所の一箇所に照射して穴堀りした後、隣接する該スルーホール形成箇所に前記レーザ光をを順次移動させて照射し穴堀りするとよい。
また、サンドブラストでドロスを除去するとよい。
また、フェライト板を位置決め治具に配置する工程と、該位置決め治具に開けられた複数の基準貫通孔の位置を画像処理装置で捕らえ、それに基づきX軸、Y軸の原点と前記フェライト板の表側のスルーホール形成予定箇所の位置を決定する工程と、ガルバノミラーおよび前記位置決め治具上に配置されているレンズにガルバノミラーを介してレーザ光を照射し、前記レーザ光を前記フェライト板に直角に照射して、前記フェライト板の前記スルーホール形成予定箇所に穴を掘る工程と、前記ガルバノミラーを回転して、前記画像処理装置で位置決めされた前記フェライト板上の隣のスルーホール形成予定箇所の位置に前記レーザ光を照射して穴を堀り、前記フェライト板全体に同一の深さで穴を掘る操作を複数回繰り返し、所定の深さの穴を前記フェライト板に掘る工程と、前記位置決め治具の表裏を反対にして、前記位置決め治具に開けられた複数の前記基準貫通孔の位置を画像処理装置で捕らえ、それに基づきX軸、Y軸の前記原点と前記フェライト板裏面のスルーホール形成予定箇所の位置を決定する工程と、該スルーホール形成予定箇所に前記レーザを照射して穴を掘る工程を繰り返し、前記フェライト板の表側から掘った穴に到達した後も重ね掘りをして、スルーホールを形成する工程と、前記位置決め治具から前記フェライト板を外して、前記スルーホールの周辺に固着したドロスをサンドブラストで除去する工程と、を含む形成方法とする。
また、レーザ光をビームスプリッタで2つのレーザ光に訳、外2つのレーザ光により2つのフェライト板のそれぞれに前記のフェライト板のスルーホール形成方法を適用するとよい。
また、前記レンズがfθレンズであるとよい。
また、前記レーザ光がCO2 レーザであるとよい。
また、CO2 レーザ光などパワーの強いレーザ光を用いることで、レジストマスクが不要となり、低製造コストでスルーホールを形成することができる。
また、CO2 レーザ光などパワーの強いレーザ光で溶融して形成されたドロスをサンドブラスト法を用いて除去することで、短時間で確実にドロスを除去することができる。
ドロスを短時間で確実に除去することで、フェライト板に形成するコイルなどの導電膜を確実にフェライト板と固着できて、接合信頼性の高く、製造コストの低い小型の薄膜インダクタや薄膜トランスなどを製造することができる。
例えば、525μmの厚さのフェライト板1を上部治具2と下部治具3からなる位置決め治具5に固定する。この位置決め治具5については後で詳細に説明する(同図(a))。
つぎに、位置決め治具5に開けられた4個の基準貫通孔4の位置を画像処理装置であるCCD(Charge Coupled Device)カメラ6で捕らえ、それに基づきX軸、Y軸のスタート点(原点:0点)を決定し、フェライト板1に形成するスルーホール10の位置を図示しないコンピュータで決定する(同図(b))。
つぎに、高速ガルバノミラー8および位置決め治具5上に配置されているレンズ7を介して照射し、CO2 レーザ光9をフェライト板1に直角に照射して、フェライト板1に図示しない穴を掘る(同図(c))。
つぎに、位置決め治具5の表裏を反対にして、前記と同様の手順でフェライト板1の裏面に穴を堀り、表からの穴に到達した後も重ね掘りをして、スルーホール10を形成する(同図(e))。
その後、インダクタを形成する場合は、フェライト板1にCuめっき膜32(図8参照)を形成しパターニングしてコイルを形成し、フェライト板1をスクライブラインの箇所で切断してフェライト基板30(図8参照)にして、図8のような小型の薄膜インダクタを形成する。
前記のスルーホール10の個数は直径4インチのフェライト板1全域で17000個、フェライト基板(チップ)で34個である。またスルーホール10の口径は0.1mmΦである。フェライト基板の大きさは3.5mm×3.5mmで厚さは525μmである。
尚、サンドブラスト法では、重量の関係から投射砥粒の最小径が30μm以上は必要であるため、口径の最小は90μm程度が限界であり、またアスペクト比は目詰まりにより2未満である。また、加工時間は口径が小さくなっても変わらない。
それに対して、CO2 レーザ光9では、口径を最小径を10μm程度までできて、アスペクト比は2以上にできる。また、目詰まり現象がないため、サイクル加工の回数を増やすことでさらにアスペクト比を10以上とすることもできる。また加工時間は口径が小さくなるにしたがって短くできる。
またフォトリソグラフィー工程で必要な材料(ドライレジストフィルム、ドライレジストフィルムエッチング液、レジスト剥離液、洗浄液)が不要になる。
そのため、サンドブラスト加工と比べてCO2 レーザ加工は設備投資額を6割程度にでき、また処理時間を7割程度にできる。
また、CO2 レーザ光9で溶融して形成されたフェライト板1のドロス21をサンドブラストを用いて除去することで、短時間にドロス21を確実に除去することができる。
ドロス21を短時間に確実に除去することで、フェライト板1上に形成するコイルなどの導電膜(Cuめっき膜など)を確実にフェライト板1と固着できて、高接合信頼性で低製造コストの小型の薄膜インダクタや薄膜トランスを製造することができる。
また、生産性の観点から現行のサンドブラスト加工と同等以上の加工速度が必要であり、従来技術としてスルーホール形成に用いられている超音波加工、ウォータジェット加工については、超音波加工は加工速度が極端に遅く、ウオータージェット加工はノズル口径の制約があり1mmΦ以下のスルーホール加工が困難であり、今回のスルーホール形成には使用できない。
図3、図4および図5は、フェライト板の位置決め治具の構成図であり、図3(a)は上側に位置する上部治具の要部平面図、図3(b)は図3(a)のX1−X1線で切断した要部断面図、図4(a)は下側に位置する下部治具の要部平面図、図4(b)は図4(a)のX2−X2線で切断した要部断面図、図5は下部治具に上部治具を載せフェライト板を固定した様子を示す要部断面図である。
位置決め治具5は上部治具2と下部治具3で構成される。下部治具3にはオリフラ固定部15とフェライト固定辺16とフェライト板1を載せるステージ14が形成されている。上部治具2と下部治具3にはそれぞれを合わせて固定するためのボルト孔13が4箇所形成されている。また、下部治具3にはフェライト板1のスルーホール10の位置を決めるために、4隅に基準貫通孔4が形成されている。この基準貫通孔4は3箇所以上あればスルーホール形成箇所の位置決めができる。
下部治具3のオリフラ固定部15にフェライト板1のオリフラ(オリエンテーションフラット)を合せ、下部治具3のフェライト固定辺16にフェライト板1が接するようにフェライト板1を下部治具3のステージ14にセットする。即ち、下部治具3のオリフラ固定部15とフェライト固定辺16の2辺でフェライト板1の位置を固定する。
つぎに、その上に上部治具2を乗せてボルト孔13を介してボルト17とナット18で下部治具3と上部治具2を互いに合わせて固定する。この下部治具3には位置決め用の基準貫通孔4が設けられている。また、上部治具2にも、下部治具3の位置決め用基準貫通孔4の上に位置する部分に貫通孔が設けられている。この貫通孔の径は基準貫通孔4の径より大きく、上部治具2と下部治具3の相対位置が多少ずれても、CCDカメラ6が上部治具2の貫通孔を会して基準貫通孔4を観察できるようになっている。
つぎに、図1に示すようにCCDカメラ6とコンピュータの組み合わせでで位置決めされたCO2 レーザ光9を高速ガルバノミラー8とレンズ7を介してフェライト板1に照射し、フェライト板1の上面から内部の途中までCO2 レーザ加工する。
つぎに、位置決め治具5を裏返してフェライト板1の下面が上になるようにして、同様にCO2 レーザ加工することにより、上面から掘った穴と下面から掘った穴のそれぞれの中心位置が合い、中心位置のずれが少ないスルーホール10をフェライト板1全面に形成することができる。
図1よりさらに処理速度を上げることができるツインビーム方式とする。これはレーザ発振器19は1台のままで、CO2 レーザ光9をビームスプリッタ20で2本のCO2 レーザ光9a、9bに分光し、高速ガルバノミラー8を介して2枚のフェライト板1を同時に処理する方法で、時分割処理により処理速度を倍増するものである。高速ガルバノミラー8、ビームスプリッタ20、図示しないアパーチャ等が増える分、設備コストは1.5倍になるが処理量は2倍になるので、加工単価は0.75倍に減少する。
ビームスプリッタ20としては、例えば、音響光学効果を利用した光変調素子(AOM:Acoust−Optic Modulator)を用いたもの、偏光板を用いたもの、ハーフミラーを用いたものなどを挙げることができるが、これらだけに限定するものではない。レーザ光を2つの方向に分けることができるものでありさえすれば、本発明に適用することができる。
つぎに、スルーホール10の周辺に固着したドロス21を除去する方法について工程図を用いて説明する。
図7は、ドロス除去の工程図であり、同図(a)から同図(c)は工程順に示した除去工程図である。
レーザ加工でフェライト板1のスルーホール10の周辺とスルーホール10の側壁に形成されたドロス21が固着する(同図(a))。
つぎに、サンドブラスト11でドロス21を除去する。このときサンドブラスト処理はフェライト板1の表裏面で行い両面を合わせて処理時間は1分程度である(同図(b))。
このドロス21を除去する方法についての実験結果を説明する。CO2 レーザ光9でスルーホール10を形成後、フェライト板1上に固着たドロス21を除去すべく超音波洗浄を試みたが、ドロス21を除去することができなかった。そこで、サンドブラスト、砥石研削、ウオータジェット、ウエットブラストおよびポリシング(研磨)、によるドロス21除去を行った。その結果、サンドブラストと砥石研削がドロス21の除去が可能であることが分かった。
しかし、サンドブラストでは1分で除去できたの対して砥石研削では10分かかり、製造コストが高くなる。
2 上部治具
3 下部治具
4 基準貫通孔
5 位置決め治具
6 CCDカメラ
7 レンズ
8 高速ガルバノミラー
9、9a、9b CO2 レーザ光
10 スルーホール
11 サンドブラスト
12 穴
13 ボルト孔
14 ステージ
15 オリフラ固定部
16 フェライト板固定辺
17 ボルト
18 ナット
19 レーザ発振器
20 ビームスプリッタ 21 ドロス
Claims (8)
- フェライト板に複数のスルーホールを形成するフェライト板のスルーホール形成方法において、
レーザ光をフェライト板のスルーホール形成箇所に照射してスルーホールを形成する工程と、スルーホール形成時にできたドロスを除去する工程を含むことを特徴とするフェライト板のスルーホール形成方法。 - 前記レーザ光をフェライト板の複数のスルーホール形成箇所の一箇所に照射して穴堀りした後、隣接する該スルーホール形成箇所に前記レーザ光をを順次移動させて照射し穴堀りすることを特徴とする請求項1に記載のフェライト板のスルーホール形成方法。
- サンドブラストでドロスを除去することを特徴とする請求項1に記載のフェライト板のスルーホール形成方法。
- フェライト板を位置決め治具に配置する工程と、
該位置決め治具に開けられた複数の基準貫通孔の位置を画像処理装置で捕らえ、それに基づきX軸、Y軸の原点と前記フェライト板の表側のスルーホール形成予定箇所の位置を決定する工程と、
ガルバノミラーおよび前記位置決め治具上に配置されているレンズにガルバノミラーを介してレーザ光を照射し、前記レーザ光を前記フェライト板に直角に照射して、前記フェライト板の前記スルーホール形成予定箇所に穴を掘る工程と、
前記ガルバノミラーを回転して、前記画像処理装置で位置決めされた前記フェライト板上の隣のスルーホール形成予定箇所の位置に前記レーザ光を照射して穴を堀り、前記フェライト板全体に同一の深さで穴を掘る操作を複数回繰り返し、所定の深さの穴を前記フェライト板に掘る工程と、
前記位置決め治具の表裏を反対にして、前記位置決め治具に開けられた複数の前記基準貫通孔の位置を画像処理装置で捕らえ、それに基づきX軸、Y軸の前記原点と前記フェライト板裏面のスルーホール形成予定箇所の位置を決定する工程と、
該スルーホール形成予定箇所に前記レーザを照射して穴を掘る工程を繰り返し、前記フェライト板の表側から掘った穴に到達した後も重ね掘りをして、スルーホールを形成する工程と、
前記位置決め治具から前記フェライト板を外して、前記スルーホールの周辺に固着したドロスをサンドブラストで除去する工程と、
を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフェライト板のスルーホール形成方法。 - 前記レーザ光はレーザ発振器で生成したレーザをビームスプリッタで分けたものであることを特徴とする請求項4に記載のフェライト板のスルーホール形成方法。
- レーザ光をビームスプリッタで2つのレーザ光に訳、外2つのレーザ光により2つのフェライト板のそれぞれに請求項4に記載のフェライト板のスルーホール形成方法を適用することを特徴とするフェライト板のスルーホール形成方法。
- 前記レンズがfθレンズであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のフェライト板のスルーホール形成方法。
- 前記レーザ光がCO2 レーザであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のフェライト板のスルーホール形成方法。
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