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JP2007014990A - レーザ加工方法及びレーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工方法及びレーザ加工装置 Download PDF

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JP2007014990A
JP2007014990A JP2005199414A JP2005199414A JP2007014990A JP 2007014990 A JP2007014990 A JP 2007014990A JP 2005199414 A JP2005199414 A JP 2005199414A JP 2005199414 A JP2005199414 A JP 2005199414A JP 2007014990 A JP2007014990 A JP 2007014990A
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Shiro Saito
史朗 齋藤
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Abstract

【課題】 アブレーション加工用とは別の光学系を用意することなく単一の光学系のみでアブレーション加工とクリーニング加工ができるレーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供する。
【解決手段】 本発明のレーザ加工方法は、アブレーション加工するためのレーザビームを発生するレーザビーム発生工程と、レーザビームを被加工物の表面にアブレーション加工が可能なフルーエンスとなる第1照射速度で所定のアブレーション加工パターンに照射してアブレーション加工するアブレーション加工工程と、レーザビームを用い、アブレーション加工がなされないほど十分に低くかつ前記アブレーション加工工程で生じたデブリを除去するのに十分なフルーエンスとなる第2照射速度でアブレーションパターンのエリアとその周囲を含む範囲を照射し、付着したデブリを除去するデブリ除去工程とを有する。この方法によれば、同一光学系でアブレーション加工およびクリーニング加工を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光を用いてアブレーション加工及びクリーニング加工を行うレーザ加工方法及びレーザ加工装置に関する。
高エネルギ密度を有するレーザ光は材料表面の加工手段として知られている。レーザ光を加工対象物に照射することにより、加工対象物に凹部を形成する等の加工をすることができる。レーザ光は光の波長により主に赤外領域ないし可視領域に存在するレーザ光と、紫外領域に存在するレーザ光の二種に分けられる。前者が加工対象に与える影響は主に加熱作用である。一方後者では、光化学的作用が顕著的である。紫外レーザ光が高いフォトンエネルギを有し、被照射面に照射することにより光化学反応を強くする作用があり、熱的な影響を低く抑えたまま加工対象を光化学反応により加工することができる。
レーザ光を用いたアブレーション加工は、有機高分子材料、金属、またはセラミックス等幅広い材料に適応できる有用な加工技術である。被加工物の表面にレーザビームを照射することによるアブレーション加工は、デブリと称する加工残滓などが照射領域の周辺に発生し、加工面の周囲に堆積あるいは付着し、加工品質の低下を招く。
従来例として、例えば、特開平08−187588号公報は、パルスレーザを用いたアブレーション加工によって発生したデブリを除去する方法を開示している。この方法では、レーザ加工の対象となる被加工物の表面にあらかじめ有機薄膜が形成されている。この有機薄膜の上からレーザビームを照射してアブレーション加工を行った後、被加工物の表面を洗浄し、発生したデブリを有機薄膜と一緒に除去している。この方法によればデブリなどの加工残滓が被加工面に直接付着せず、有機薄膜と同時に有効的に除去することができる。
また、特開2001−269793号公報は、デブリを除去する方法として、レーザ加工中に、窒素やヘリウムなどのガスを被加工面に吹き付ける方法を開示している。
さらに、特許第3052226号公報は、レーザビームを加工閾値より弱い出力で被加工面に照射することによって加工部周辺に付着したデブリを除去する方法を開示している。
特許第3416264号公報は、透過度が高いコア部と透過度が低いファラッド部とを有する光ファイバを用いてレーザビームを二つの光路に分け、加工用の高いエネルギ密度のレーザとクリーニング用の低いエネルギ密度のレーザとを被加工物に照射させている。そして前者でアブレーション加工を行、後者でクリーニングを行なう方法を開示している。
特開平08−187588号公報 特開2001−269793号公報 特許第3052226号公報 特許第3416264号公報
特許文献1に記載する方法では、被処理面に有機薄膜を形成及び除去する工程が必要となるため、生産設備やコストなどの問題が生じ、さらには、煩雑な操作が要求される。また、特許文献2に記載する方法では、被加工物を構成する素材が異なることによりデブリの中味も多様となるため、ガス噴射による吹き付けの効果が十分機能しない場合がある。さらに、特許文献3に記載する方法では、アブレーション加工用光学系以外にもデブリ除去用光学系を用意する必要があるため、制御及び装置が複雑となる。また、特許文献4に記載する方法では、レーザビームを光ファイバに通すため、レーザエネルギの大きさに制限があり出力を最大限に活用するのは難しい。
本発明は、上記の点に鑑み、アブレーション加工用とは別のクリーニング用光学系を用意することなく、単一の光学系のみでアブレーション加工とクリーニング加工(デブリ除去工程)とができるレーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段、作用、効果
本発明のレーザ加工方法は、アブレーション加工するためのレーザビームを発生するレーザビーム発生工程と、前記レーザビームを被加工物の表面にアブレーション加工が可能なフルーエンスとなる第1照射速度で所定のアブレーション加工パターンに照射してアブレーション加工するアブレーション加工工程と、前記レーザビームを用い、前記アブレーション加工がなされないほど十分に低くかつ前記アブレーション加工工程で生じたデブリを除去するのに十分なフルーエンスとなる第2照射速度で前記アブレーションパターンのエリアとその周囲を含む範囲を照射し、付着した該デブリを除去するデブリ除去工程とを有することを特徴とする。
本発明のレーザ加工方法は、主照射手段を用いて、アブレーション加工閾値以上の照射フルーエンスで被加工物の被処理面にアブレーション加工パターンに沿ってアブレーション加工を行う。そして、被加工物のアブレーション加工パターンを含む広い範囲内に、補助照射手段を用いて、アブレーション加工閾値より低い照射フルーエンスでデブリ除去加工を行いアブレーション加工により生じたデブリを除去する。
本発明のレーザ加工装置は、アブレーション加工するためのレーザビームを発生する光源と、前記レーザビームを被加工物の表面にアブレーション加工が可能なフルーエンスとなる第1照射速度で該被加工物の所定アブレーション加工パターンに沿って照射する主照射手段と、前記レーザビームを前記アブレーション加工によって生じたデブリを除去するのに十分なフルーエンスとなる第2照射速度で前記アブレーション加工された前記被加工物の前記所定アブレーション加工パターンとその周囲を含む範囲に照射させる補助照射手段と、前記被加工物を保持する被加工物保持手段とを有することを特徴とする。
本発明のレーザ加工方法を構成するデブリ除去工程では、アブレーション加工工程で使用されるレーザビームの強度を変えることなく、あるいは場合によってレーザビームの強度を弱く抑えることができる。
デブリ除去工程では、補助照射手段によりレーザビームの照射径路はアブレーション加工パターンに沿いつつ進行しながら、アブレーション加工パターンの進行方向と交差する方向に振りつつ照射することができる。ここで「振りつつ」とは、例えば、回転円形などに照射しつつ所定方向に進める照射、又は左右に振りつつ所定方向に進める照射を云う。このように、レーザビームの照射径路及び速度を変え、適当なフルーエンスを得て実施することができる。
デブリ除去工程では、デブリ発生する原理に基づきいて、アブレーション加工パターンの進行方向と交差する方向において、アブレーション加工パターンからの距離が長い程小さいフルーエンスに調整することもできる。これによりアブレーション加工パターン周囲でデブリの密度分布に応じてデブリ除去を行うことが可能である。
このように、主照射手段によりアブレーション加工を行った後、アブレーション加工パターンを含む広い範囲内に、補助照射手段を利用し適切なフルーエンスを持つレーザビームを照射してデブリ除去を行うことにより、単一の光学系でアブレーション加工とクリーニング加工とを行うことが可能になる。
本発明のレーザ加工装置は光源と、主照射手段と、補助照射手段と、被加工物保持手段とを有する。
光源は、レーザヘッドとレーザ駆動部とからなる。レーザヘッドはレーザ駆動部によって駆動される。レーザ駆動部はレーザ制御機を含み、レーザビームの強度を制御することができる。
また、光源に、レーザヘッドから発したレーザビームの強度を調整するための増幅器、例えば、アッテネータなどを設けることができる。また、レーザビームはシャッタによって光路の開閉が制御され、さらに、1/2波長板、1/4波長板を介して位相を整合することができる。
主照射手段は、アブレーション加工のためにレーザビームを所定のフルーエンスで照射するためのもので、基準照射手段と駆動手段とからなる。全反射ミラーと、ウェッジ基板と、リレーと、ダイクロイックミラーと、対物入射瞳と、集光用対物レンズとから基準照射手段を構成する。
レーザヘッドから発したレーザビームは、全反射ミラー、ウェッジ基板、リレー、ダイクロイックミラーなどで構成された光学系によって導かれ、さらに、対物入射瞳および集光用対物レンズを介して、被加工物に入射される。なお、集光用対物レンズは移動手段により光軸方向に移動されることができる。このようにして光路が調整されたレーザビームが焦点距離を調整しながら、加工パターンに結像する。駆動手段は被加工物保持手段を駆動するものである。
補助照射手段は、アブレーション加工により生じたデブリを除去するために、主照射手段が有するウェッジ基板の動きを所定方向に振動させ、あるいは回転させるものであり、例えば、回転機能を持つ回転モーターで構成できる。ウェッジ基板を振動または回転させることによって、主照射手段で調整されたレーザビームの光路が所定方向かつ所定幅で振動し、あるいは所定半径かつ所定速度で回転することができる。
被加工物保持手段は、被加工物を固定し、空間内において所定方向(X軸、Y軸、Z軸方向)に移動させるものである。保持手段で保持した被加工物を加工パターンに沿った方向に移動させながら、アブレーション加工が行われる。また、空気中でレーザビームによるアブレーション加工する際、被加工物が酸化あるいは窒化などの空気中の成分による化学反応を起こす場合において、保持手段に、被加工物を収納する真空容器を設けることも可能である。なお、真空容器は、レーザビームを透過させるためのウィンドが設けられている。
また、本発明のレーザ加工装置は、光源、主照射手段、補助照射手段および被加工物保持手段などの各構成部を独立的に制御する独立制御手段、あるいは集中的に制御する集中制御手段を設けることが可能である。集中制御手段は、光源、主照射手段、補助照射手段及び被加工物保持手段を集中的に制御するものである。なお、モニターリング手段は、ダイクロイックミラーを介して調整されたレーザビームを被加工物の加工パターンに沿って照射する過程をリアルタイムで観察するものである。モニターリング手段により得た情報を電子信号として集中制御手段に送り、集中制御手段を通じて光学系の各部を制御し、アブレーション加工及びクリーニング加工を行う。
なお、本願の明細書ではレーザビームの照射エネルギ密度を「フルーエンス」と称し、レーザビームの照射により被照射面において生じるドライエッチング現象を「アブレーション」と称する。
図1〜図5を参考して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明のアブレーション加工に用いられるレーザ加工装置の、実施の形態を示す概略図である。
図1に示したように、本発明のレーザ加工装置は光源1と、主照射手段2と、補助照射手段3と、被加工物保持手段4と、モニタリング手段5と、集中制御手段6と、を有する。
光源1として、超短パルスレーザヘッド11、レーザ駆動部12、アッテネータ13、シャッタ14、1/2波長板15、1/4波長板16が設けられる。レーザ駆動部12に駆動されて超短パルスレーザヘッド11から発した超短パルスレーザビームは、アッテネータ13を介して強度が調整され、1/2波長板15と1/4波長板16とを介して位相が整合される。なお、アッテネータ13と1/2波長板との間のシャッタ14は光路の開閉を制御するものである。
主照射手段2として、全反射ミラー21、ウェッジ基板22、第1リレー23および第2リレー24、ダイクロイックミラー25、対物入射瞳部26、集光用対物レンズ27が設けられる。上記レーザヘッド11から発したレーザビームは、全反射ミラー21の表面で反射され、ウェッジ基板22を透過し、第1リレー23および第2リレー24により光路が調整され、ダイクロイックミラー25に入射される。ダイクロイックミラー25に入射したレーザビームは二つに分けられ、レーザ加工用レーザビームと可視光束になる。可視光束は後ほど説明するモニタリング手段5により観察される。
レーザ加工用レーザビームはダイクロイックミラー25により出射され、対物入射瞳部26に導かれる。対物入射瞳部26に設けられた。集光用対物レンズ27はアブレーション加工するレーザビームの焦点を決める。さらにAF可動部を有するため、結像倍率を変えるなどレーザビーム照射スポット面積を調整することができ、照射フルーエンスを制御することができる。集光用対物レンズ27から出射したレーザビームは最終的に保持手段4により保持された被加工物Wのアブレーション加工パターンW1(図3、図5参照)に入射される。
補助照射手段3として、上記主照射手段2のウェッジ基板22を回転させる回転手段31が設けられる。ウェッジ基板22は回転手段31に固定され、回転手段31により回転される。回転手段31でウェッジ基板22が回転されるにつれ、ウェッジ基板22に入射されたレーザビームはウェッジ基板22を透過すると同時に光路を変え、図2に示すように、円周軌跡で回転出射される。さらに、保持手段4をアブレーション加工パターンW1に沿って進行させれば、アブレーション加工パターンW1だけでなく、その周囲を含む広い範囲を照射することができる。なお、図1に矢印付き実線で示す光路は、補助照射手段3を構成する回転手段31がウェッジ基板22を回転させ、ある回転位置aにあるときのもので、矢印付き点線で示す光路は、ウェッジ基板22が回転され、回転位置aとは異なる回転位置bになるときのものである。
また、回転手段31の回転速度と保持手段4の進行速度とを調整することにより、クリーニング加工に適したフルーエンスを得ることができる。なお、回転手段31を別の補助照射手段3に代えることができ、例えば、回転手段31の代わりにウェッジ基板22を振動させる振動手段を用いることも可能である。
被加工物としてシリコンウェハWが用いられ、ステージ41に保持される。ステージ41はX軸、Y軸方向の位置が調整できる。なお、ステージ41の高さ(Z軸)及び角度(θ)を調整することもできる。
可視光束を観察するモニタリング手段5はCCDカメラなどのリアルタイムで監視できるデバイスから構成される。モニタリング手段5によりレーザ加工工程がモニタリングされ、電気信号として集中制御手段6に送られる。集中制御手段6は、コンピュータのような各部を集中管理かつ集中制御するもので、光源1、主照射手段2、補助照射手段3及び保持手段4などをプログラム的に制御することができる。
集中制御手段6はモニタリング手段5からの電気信号に基づき、光源1、主照射手段2、補助照射手段3及び保持手段4を制御するための信号を発生し、光源1や主照射手段2などが信号指令に従ってレーザ加工を行うために制御される。
本発明のレーザ加工方法では、光源1で発生される波長が1.55μmもしくは1.0μmのレーザビームが使用される。パルス時間幅が10ps以下の超短パルスレーザを用いることが特徴である。また、レーザビームの繰り返し周波数は100kHz以上である。
本発明のアブレーション加工は、主照射手段2を用いてレーザビームを被加工物の表面にアブレーション加工が可能なフルーエンスとなる第1照射速度で、所定のアブレーション加工パターンW1に照射して行われる。アブレーション加工に用いられるレーザビームの強度はあらかじめ光源1において制御される。レーザビームが主照射手段2を介して保持手段4で保持された被加工物Wの表面に結像する。被加工物保持手段4のステージ41を、駆動手段(図に示せず)で所定のアブレーション加工パターンW1に沿って、アブレーション加工閾値以上のフルーエンスとなる速度で移動させてアブレーション加工を行う。
アブレーション加工により、被加工物Wの表面にドライエッチング作用による溝が形成され、加工パターンW1となる。溝状の加工パターンW1の深さは、レーザビームの掃引速度に影響される。アブレーション加工では、主照射手段2のみ作動させ、補助照射手段3は作動させないためウェッジ基板22上のレーザビームの入射する位置が固定され、被加工物Wを保持するステージ41の移動速度はレーザビームの掃引速度となる。このステージ41の移動速度は本発明の第1照射速度を構成する。ステージ4の移動速度が速ければ、被加工物Wに入射したレーザビームのフルーエンスが弱くなり、加工パターンW1の溝が浅くなる。逆に、ステージ41の移動速度が遅ければ、加工パターンW1の溝が深くなる。
アブレーション加工を行なった後、クリーニング加工(デブリ除去)が行われる。光源1によるレーザビームの強度がアブレーション加工と同一強度のレーザビーム、あるいはアブレーション加工より低く調整されたものを用い、主照射手段2を介して被加工物Wのアブレーション加工されたアブレーション加工パターンW1に照射させる。この照射と同時に、補助照射手段3の回転手段31により、主照射手段2のウェッジ基板22を回転させる。すると、図2に示すように、ウェッジ基板22を介してレーザビームが導かれ、ウェッジ基板22のウェッジ角に応じて一定の半径を持つ円周軌跡で回転出射される。回転手段31の回転速度と保持手段4のステージ41を駆動手段でアブレーション加工パターンW1に沿って進行させる進行速度とで合成加工速度が決定される。この合成加工速度は本発明の第2照射速度を構成する。この合成加工速度を調整することにより、アブレーション加工により生じたデブリW2を除去するクリーニング加工が必要なフルーエンスを制御することができる。
なお、図3に示したように、アブレーション加工に時にアブレーション加工パターンW1の周囲に発生したデブリW2のアブレーション加工パターンW1の進行方向(図3で左右方向)と交差する方向図(図3で上下方向)における密度分布は、アブレーション加工パターンW1から離れる距離と関数関係を持っている。即ち、発生したデブリW2は、重力作用によってパターンW1の周囲に自由落下し、アブレーション加工によって吹き飛ばされる。従って、アブレーション加工パターンW1から近いほど密度分布が高く、離れるほど密度分布が低く、距離によって分布密度が変わる。
これを考慮して、クリーニング加工を行う際、回転手段31の回転速度及びステージ41の進行速度で決まる合成加工速度が調整され、クリーニング加工のために照射するレーザビームはデブリW2の密度分布に応じ、関数関係を持ったフルーエンスを有することができる。
さらに、図4に示すように、補助照射手段3は、回転手段31による光路の回転に代えて、振動手段などにより光路を振動させ、アブレーション加工パターンW1の周囲を囲い、アブレーション加工領域より広くなるエリアを照射することができる。なお、図5に光路を振動させた場合のデブリW2の密度分布に応じた照射フルーエンスの周期変化図が示されている。これから分かるように、クリーニング加工時の照射フルーエンスは、レーザビームがアブレーション加工パターンW1の中心に到達するとき最も強くなり、アブレーション加工パターンW1の中心から離れデブリW2の密度分布が低い位置に到達するとき最も弱くなり、アブレーション加工パターンW1からの距離と関数関係を持ち周期的に変化している。
図1において、ダイクロイックミラー25から導かれたレーザビームは、対物レンズ27を通して被加工物Wに結像する。ここで、ダイクロイックミラー25から対物レンズ27までの距離をAとし、対物レンズ27から被加工物Wまでの距離をBとし、レンズの焦点距離をFとすると、レンズ公式:1/A+1/B=1/Fが成立する。対物レンズ27の位置を調整手段(図に示さず)により光軸方向に調整すれば、対物レンズ27から出射したレーザビームが被加工物Wの表面に結像する結像倍率を変更することができる。それにより被加工面Wの表面におけるレーザビームのスポット照射面積を変えることができ、クリーニング加工が可能なフルーエンスを調整することができる。
[実験例1]
本発明の実施例に基づいてレーザ加工実験を行った。レーザ加工実験の各条件は表1に示される。なお、本実験では、B−250型レーザ発生装置を用い、パルス繰り返し周波数は162kHzで、時間幅は870fsである。光学系は主照射手段2からなり、対物レンズはオリンパス製の10倍を用い、レーザビーム走査でトレパニングを行う。さらに、クリーニング加工する際、ウェッジ基板によりレーザビーム回転照射回転径は157μmである。
Figure 2007014990
表1により、デブリ除去工程(クリーニング加工工程)では、アブレーション加工工程とは同じくジャストフォーカスであり、アブレーション加工工程に比べてレーザビームの出力が抑えられていることが分かる(450mW→150mW)。さらに補助照射手段3によってレーザビームの照射範囲をアブレーション加工パターンW1からその両側に回転照射回転径(0.157mm)となる幅を含む広い範囲まで拡大し、回転照射回転速度(260mm/s)及びアブレーション加工パターンW1方向の進行速度(0.6mm/s)で決まる合成加工速度(第2照射速度)で掃引し、照射フルーエンスをアブレーション加工閾値以下に調整している。なお、図6−aは実験例1におけるクリーニング加工前の写真であり、図6−bは実験例1におけるクリーニング加工後の写真である。
[実験例2]
実験例2は、照射レーザビームの強度(出力)を変えることなく(ともに340mW)、掃引速度を調整してアブレーション加工及びクリーニング加工を行った実験である。レーザ加工の各条件が表2に示される。なお、本実験では、D−400型レーザ発生装置を用い、パルス繰り返し周波数は200kHzで、時間幅は300fsである。光学系は主照射手段2からなり、対物レンズはオリンパス製の5倍を用い、レーザビーム走査でトレパニングを行う。さらに、クリーニング加工する際、ウェッジ基板によりレーザビーム回転照射回転径は900μmである。
Figure 2007014990
表2により、同じレーザビーム出力(340mW)のレーザビームを用いた場合でも、掃引速度を変え、照射フルーエンスを有効的に調整することにより、アブレーション加工およびクリーニング加工が可能であることが明らかになった。さらに、対物レンズ27から出射されるレーザビームの焦点を変える(ジャストフォーカス→0.4mm上方)ことによって、異なるフォーカス状態で照射フルーエンスを制御することが可能になった。従って、フォーカス状態の調整と、補助照射手段3によるレーザビームの照射フルーエンスの調整とを組み合わせてクリーニング加工を行うことも可能になった。即ち、補助照射手段3によってレーザビームの照射範囲をアブレーション加工パターンW1からその両側に回転照射回転径(0.9mm)となる幅を含む広い範囲まで拡大し、回転照射回転速度(1100mm/s)及びアブレーション加工パターンW1方向の進行速度(1mm/s)で決まる合成加工速度(第2照射速度)で掃引し、照射フルーエンスをアブレーション加工閾値以下に調整し、アブレーション加工工程の後にクリーニング加工工程を行なった。なお、図7−aは実験例2におけるクリーニング加工前の写真であり、図7−bは実験例2におけるクリーニング加工後の写真である。
レーザ加工装置の説明図である。 回転手段によりデブリ除去するときの照射軌跡イメージ図である。 アブレーション加工により生じるデブリの密度分布図である。 振動手段によりデブリ除去するときの照射軌跡イメージ図である。 デブリ除去時の照射フルーエンスの周期変化図である。 実験例1におけるクリーニング加工前の写真である。 実験例1におけるクリーニング加工後の写真である。 実験例2におけるクリーニング加工前の写真である。 実験例2におけるクリーニング加工後の写真である。
符号の説明
1:光源 11:超短パルスレーザヘッド 12:レーザ駆動部
13:アッテネータ 14:シャッタ 15:1/2波長板 16:1/4波長板
2:主照射手段 21:全反射ミラー 22:ウェッジ基板
23:第1リレー 24:第2リレー
25:ダイクロイックミラー 26:対物入射瞳
27:集光用対物レンズ
W:被加工物 W1:アブレーション加工パターン W2:デブリ
3:補助照射手段 31:回転手段
4:保持手段 41:ステージ
5:モニターリング手段 6:集中制御手段

Claims (10)

  1. アブレーション加工するためのレーザビームを発生するレーザビーム発生工程と、
    前記レーザビームを被加工物の表面にアブレーション加工が可能なフルーエンスとなる第1照射速度で所定のアブレーション加工パターンに照射してアブレーション加工するアブレーション加工工程と、
    前記レーザビームを用い前記アブレーション加工がなされないほど十分に低くかつ前記アブレーション加工工程で生じたデブリを除去するのに十分なフルーエンスとなる第2照射速度で前記アブレーション加工パターンとその周囲を含む範囲を照射し付着した該デブリを除去するデブリ除去工程と、
    を有することを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記アブレーション加工工程及び前記デブリ除去工程において、前記レーザビームの強度は同一である請求項1に記載のレーザ加工方法。
  3. 前記デブリ除去工程において用いられる前記レーザビームの強度は前記アブレーション加工工程において用いられるレーザビームの強度より低い請求項1に記載のレーザ加工方法。
  4. 前記デブリ除去工程の前記レーザビームの照射は前記アブレーション加工パターンに沿いつつ該アブレーション加工パターンの進行方向と交差する方向に振りつつ行う請求項1〜3のいずれかの1項に記載のレーザ加工方法。
  5. 前記第1照射速度は、前記被加工物を前記アブレーション加工パターンに沿って移動させる進行速度である請求項1に記載のレーザ加工方法。
  6. 前記第2照射速度は、前記被加工物を前記アブレーション加工パターンに沿って移動させる進行速度と、前記アブレーション加工パターンの進行方向と交差する方向に振りつつ移動させる振動速度との合成速度である請求項1または4に記載のレーザ加工方法。
  7. 前記デブリ除去工程において、前記デブリを照射する前記レーザビームは、前記デブリの密度分布に応じ、前記アブレーション加工パターンの進行方向と交差する方向に、該アブレーション加工パターンから離れる距離と関数関係を持たせるフルーエンスを有する請求項1〜4のいずれかの1項に記載のレーザ加工方法。
  8. アブレーション加工するためのレーザビームを発生する光源と、
    前記レーザビームを被加工物の表面にアブレーション加工が可能なフルーエンスとなる第1照射速度で該被加工物の所定アブレーション加工パターンに沿って照射する主照射手段と、
    前記レーザビームを前記アブレーション加工によって生じたデブリを除去するのに十分なフルーエンスとなる第2照射速度で前記アブレーション加工された前記被加工物の前記所定アブレーション加工パターンとその周囲を含む範囲に照射させる補助照射手段と、
    前記被加工物を保持する被加工物保持手段と、
    を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  9. 前記光源、前記主照射手段、前記補助照射手段及び前記被加工物保持手段を集中制御する制御手段を有する請求項8に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記主照射手段は前記光源のレーザビームを所定位置に集光して照射する基準照射手段と前記アブレーション加工パターンに沿って前記被加工物保持手段を前記第1照射速度となる速さで駆動する駆動手段とからなり、
    前記補助照射手段は、前記主照射手段と前記レーザビームを所定方向に振動させる振動手段とを合成したものからなる請求項8または9に記載のレーザ加工装置。
JP2005199414A 2005-07-07 2005-07-07 レーザ加工方法及びレーザ加工装置 Withdrawn JP2007014990A (ja)

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