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JP2005340789A - Iii族窒化物半導体発光素子 - Google Patents

Iii族窒化物半導体発光素子 Download PDF

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JP2005340789A JP2005126162A JP2005126162A JP2005340789A JP 2005340789 A JP2005340789 A JP 2005340789A JP 2005126162 A JP2005126162 A JP 2005126162A JP 2005126162 A JP2005126162 A JP 2005126162A JP 2005340789 A JP2005340789 A JP 2005340789A
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Hisayuki Miki
久幸 三木
Akira Bando
章 坂東
Takashi Udagawa
隆 宇田川
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Showa Denko KK
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Abstract

【課題】発光層の平坦性、結晶性が良好であり、長時間通電しても発光出力の低下を起こさないIII族窒化物半導体発光素子を提供すること。
【解決手段】
結晶基板上に形成された、n型及びp型のIII族窒化物半導体(組成式AlGaIn1−a:0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記号Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦a<1である。)を有するIII族窒化物半導体発光素子に於いて、発光層にゲルマニウム(元素記号:Ge)がドープされた領域を含むこと、を特徴とするIII族窒化物半導体発光素子。発光層はGe濃度を周期的に変化させたり、アンドープ領域とGeドープ領域を交互に周期的に積層させることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、発光層にGeがドープされた領域を備えている、III族窒化物半導体発光素子に関する。
従来から、III族窒化物半導体は、短波長の可視光を放射する発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)等のpn接合型構造のIII族窒化物半導体発光素子を構成するための機能材料として利用されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、近紫外帯、青色帯、或いは緑色帯の発光を呈するLEDを構成するに際し、n形またはp形の窒化アルミニウム・ガリウム(組成式AlGaN:0≦X,Y≦1、X+Y=1)は、クラッド(clad)層を構成するに利用されている(例えば、特許文献2参照)。また、窒化ガリウム・インジウム(組成式GaInN:0≦Y,Z≦1、Y+Z=1)は、活性層(発光層)を構成するのに利用されている(例えば、特許文献3参照)。
従来のIII族窒化物半導体発光素子にあって、発光層には、n型またはp型のIII族窒化物半導体層が接合させて設けられるが一般的である。高い強度の発光を得るために、ヘテロ(hetero)接合構造の発光部を構成するためである。例えば、ダブルヘテロ(DH)接合構造の発光部を構成するために、発光層は、従来からGaInN(0≦Y,Z≦1、Y+Z=1)等からなり、n型またはp型III族窒化物半導体層がクラッド(clad)層等として接合されている(例えば、非特許文献1参照)。
n型電極を形成するためのコンタクト層は、従来から、もっぱら、珪素(元素記号:Si)を添加したIII族窒化物半導体から構成されている。珪素のドーピング量を調整することによって、制御された抵抗率を有する例えば、n型AlGaN(0≦X,Y≦1、X+Y=1)層が利用されている(例えば、特許文献4参照)。
同様に、活性層にドープするドナー元素としても、Siが用いられてきた。コドープ構造と呼ばれる、比較的膜厚の厚いInGaN層を発光層に用いた構造では、発光中心を形成する亜鉛(元素記号:Zn)元素と同時に、Siがドープされている(例えば、特許文献5参照)。また、量子井戸構造を用いた場合にも、井戸層へのドープ、障壁層へのドープなどが提案されている(例えば、特許文献6〜7参照)。
GaN系半導体におけるn型ドーパントとしては、一般的にはSiの外、ゲルマニウム(Ge)等は知られている(例えば、特許文献8参照)。しかし、Siの場合と比較すると、ドーピング効率は低く(非特許文献2参照)、低抵抗のn型III族窒化物半導体層を得るには不利とされている。また、高濃度にGeをドーピングすると、n型III族窒化物半導体層の表面には、平坦性を損なう小孔(pit)が発生する欠点があるとされている(非特許文献3参照)。このために発光層(活性層)にGeをドープしたものは従来成功していない。
特開2000−332364号公報 特開2003−229645号公報 特公昭55−3834号公報 特許第3383242号 特開平8−316528号 特開平8−264831号 特開平9−365422号 特開平9−36423号 など。 赤崎 勇著、「III−V族化合物半導体」、1995年5月20日発行、(株)培風館、第13章参照 Jpn.J.Appl.Phys.,31(9A)(1992)、2883. 「Group III Nitride Semiconductor Compounds」(CLARENDON Press.(OXFORD),1998)、104頁
Siを発光層にドープしたLEDにおいては、長時間通電することによるSiの結晶内での移動により、エージングにより発光出力が低下する不具合があった。また、場合によっては、逆耐電圧が低下する減少も見られた。
発光層にドーパントをドープせずにアンドープとしてLEDを作製することもできるが、その場合には、駆動電圧が高くなってしまい、発光層には何らかのn型のドーパントをドープすることが望ましい。
本発明は発光層にGeをドープした領域を含むIII族窒化物半導体発光素子であって、発光層の平坦性を損なうことなく、また結晶性の低下を引き起こさず、発光出力の良好な発光素子を提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するためになされたもので、以下の各項の発明からなる。
(1)結晶基板上に形成された、n型及びp型のIII族窒化物半導体(組成式AlGaIn1−a:0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記号Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦a<1である。)を有するIII族窒化物半導体発光素子に於いて、発光層にゲルマニウム(元素記号:Ge)がドープされた領域を含むこと、を特徴とするIII族窒化物半導体発光素子。
(2)上記Geを含む領域が、Geを高濃度に含む領域と低濃度に含む領域を夫々少なくとも一つ含む層を有することを特徴とする請求項1に記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(3)上記Geを含む領域が、Geを高濃度に含む領域と低濃度に含む領域を周期的に変化させた層を有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(4)上記Geを含む領域が、ゲルマニウムがドープされたIII族窒化物半導体層と、アンドープのIII族窒化物半導体層とを交互に周期的に積層させた構造から構成されている、ことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(5)上記Geがドープされた領域において、より高濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層の層厚を、より低濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層の層厚以下としたことを特徴とする、上記(2)〜(4)のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(6)上記高濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層はピットを有し、ピットの密度が1×105個/cm2〜1×1010個/cm2の範囲内であることを特徴とする上記(2)〜(5)のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(7)上記低濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層の表面(基板と反対側の面)の平坦性(Ra)が10Å以下であることを特徴とする上記(2)〜(6)のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(8)上記Geがドープされた領域を含む発光層において、Ge原子の濃度を、1×1017cm−3以上で1×1020cm−3以下としたことを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(9)上記Geがドープされた領域を含む発光層において、Ge原子の濃度を、5×1017cm−3以上で5×1019cm−3以下としたことを特徴とする、上記(1)〜(8)のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(10)上記Geがドープされた領域を含む発光層において、発光層が多重量子井戸構造を有することを特徴とする、上記(1)〜(9)のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
(11)上記Geがドープされた領域を含む発光層において、Geがドープされた領域は多重量子井戸構造の障壁層であることを特徴とする、上記(10)に記載のIII族窒化物半導体発光素子。
本発明によれば、発光層にGeをドープしたIII族窒化物半導体発光素子において、発光層の平坦性、結晶性を損なわず、良好な発光強度を有する発光素子が得られる。またエージングによる発光出力の低下や逆耐電圧の低下も起こらない。
我々の実験において、発光層のドーパントとしてGeを用いると、エージングによるLEDの発光出力や逆耐電圧の低下といった現象が見られないという結果が得られた。
III族窒化物半導体においては、SiやGeなど、ドープされてn型伝導性を示すIV族元素は、結晶中においてIII族元素と置き換わることで存在していると考えられる。例えば、窒化ガリウムであればGaと置き換わっている。Geは、通常nドーパントとして用いられるSiに比較して原子半径が大きく、Gaに近いために、III族窒化物半導体結晶にドープされても、結晶の格子定数の変化を引き起こさないと考えられる。このことが、Geがドープされた活性層でも結晶性の低下を引き起こさず、Siに見られる長時間の通電による拡散を引き起こさずにいられる原因であると考えられる。
本願発明に係わる、ゲルマニウムをドープした領域を含む発光層を有する発光素子をなすIII族窒化物半導体層よりなる積層構造は、融点が比較的高く、耐熱性のあるサファイア(α−Al単結晶)や酸化亜鉛(ZnO)或いは酸化ガリウム・リチウム(組成式LiGaO)等の酸化物単結晶材料、珪素(Si)単結晶(シリコン)や立方晶或いは六方晶結晶型の炭化珪素(SiC)等のIV族半導体単結晶からなる基板上に形成する。基板材料には、リン化ガリウム(GaP)や砒化ガリウム(GaAs)等のIII−V族化合物半導体単結晶材料も利用できる。その中には、窒化ガリウム結晶からなる単結晶基板も含まれる。
発光層からの発光を透過できる、光学的に透明な単結晶材料は基板として有効に利用できる。
GaN基板を除いて、原理的には窒化ガリウム系化合物とは格子整合しない上記の基板上に窒化ガリウム系化合物半導体を積層するために、特許第3026087号公報や特開平4−297023号公報に開示されている低温バッファ法や特開2003−243302号公報などに開示されているSeeding Process(SP)法と呼ばれる格子不整合結晶エピタキシャル成長技術を用いることができる。特に、GaN系結晶を作製することが可能な程度の高温でAlN結晶膜を作製するSP法は、生産性の向上などの観点で優れた格子不整合結晶エピタキシャル成長技術である。
低温バッファやSP法などの格子不整合結晶エピタキシャル成長技術を用いた場合、その上に積層する下地としての窒化ガリウム系化合物半導体は、アンドープかもしくは5×1017cm−3程度の低ドープのGaNであることが望ましい。下地層の膜厚は、1〜20μmであることが望ましく、5〜15μmであることが更に好適である。
本発明に係わるゲルマニウム原子をドープした領域を含む活性層を有するIII族窒化物半導体発光素子は、有機金属化学的気相堆積法(MOCVD、MOVPEまたはOMVPEなどと略称される。)、分子線エピタキシャル法(MBE)法、ハロゲン(halogen)気相成長法、ハイドライド(水素化物)気相成長法等の気相成長手段に依り形成できる。ゲルマニウムの添加源としては、ゲルマンガス(分子式:GeH)や、テトラメチルゲルマニウム(分子式:(CHGe)やテトラエチルゲルマニウム(分子式:(CGe)等の有機ゲルマニウム化合物を利用できる。MBE法では、元素状のゲルマニウムもドーピング源として利用できる。例えば、MOCVD法では、n型窒化ガリウム層は、サファイア基板上に、(CHGeを使用して形成する。
Geをドープする活性層としては、50nmなどの厚膜の単層として構成しても良いし、量子井戸構造としても良い。量子井戸構造とする場合、井戸層が1つしかない単一量子井戸構造としても良いし、複数の井戸層を有する多重量子井戸構造としても良い。中でも、多重量子井戸構造は、III族窒化ガリウム系化合物半導体を用いた素子の構造としては高出力と低駆動電圧を兼ね備えることができるので、好適である。なお、多重量子井戸構造の場合、井戸層(活性層)と障壁層を併わせた全体を本明細書では発光層と呼ぶ。
活性層にGeをドープする場合、活性層の全体にGeをドープしても良いし、一部の領域にGeをドープしても良い。特に量子井戸構造とした場合には、井戸層のみにドープする場合や、障壁層のみにドープする場合、またはその両方にドープする場合などが考えられる。その中でも、特に障壁層へのドープは、発光出力を低下させることなく、駆動電圧を下げることができるので好適である。
障壁層へのドープにおいても、障壁層の中の一部の領域にのみドープすることが有効である。例えば、障壁層を高温成長する領域と低温成長する領域で構成する場合には、低温成長領域にドープすることにより、より顕著な駆動電圧の低下を図ることができる。
また、複数の障壁層を有する構造とした場合、Geのドープ量を同一とする必要はない。特に、p層と接する領域に近い障壁層においてGeの濃度を下げることが、高出力化、低駆動電圧化に有効である。そのなかでも、最もp層に近い障壁層をノンドープとすることで、高出力化を図ることができる。
多重量子井戸構造を採用した場合、積層の回数は3回から10回程度が好ましく、3回から6回程度がさらに好ましい。多重量子井戸構造の場合、全ての井戸層(活性層)が厚膜部と薄膜部を備えている必要はなく、また、厚膜部および薄膜部それぞれの寸法や面積比などを各層によって変化させても良い。
障壁層の膜厚は、70Å以上であることが好ましく、さらに好ましくは140Å以上である。障壁層の膜厚が薄いと、障壁層上面の平坦化を阻害し、発光効率の低下やエージング特性の低下を引き起こす。また、膜厚が厚すぎることは、駆動電圧の上昇や発光の低下を引き起こす。このため、障壁層の膜厚は500Å以下であることが好ましい。
活性層はInを含む窒化ガリウム系化合物半導体であることが好ましい。Inを含む窒化ガリウム系化合物半導体は、青色の波長領域の発光を強い強度で発光することができる。
多重量子構造の場合、障壁層は、GaNやAlGaNのほか、井戸層(活性層)を構成するInGaNよりもIn比率の小さいInGaNで形成することができる。中でも、GaNが好適である。
上記活性層中の、Geをドープした領域の構造としては、表面の平坦性を確保するための技術として、Geを高濃度に含む領域と低濃度に含む領域を夫々少なくとも一つ含む層を有することが好ましく、さらに好ましくはゲルマニウム原子濃度を周期的に変化させた構造である。この場合Geを低濃度に含む領域にはアンドープ層を含むものとする。この領域は、III族窒化物半導体層の気相成長時にGeのドーピング源の気相成長反応系への供給量を経時的に、周期的に変化させて形成する。例えば、Geのドーピング源を気相成長領域へ供給せずに、アンドープの薄層を形成した後、気相成長領域へ多量のGeドーピング源を瞬時に供給して、Ge原子を高い濃度で含む薄層を形成する。このGeドーピング源の気相成長反応系への供給量を増減させれば、ゲルマニウム原子濃度を周期的に変化させた領域を形成できる。また、Ge原子濃度を低濃度とする薄層を成長した後、Ge原子を高濃度に添加するに適する様に、V/III比率等の成長条件が調整できる迄、成長中断し、Ge原子を高濃度に含む薄層を接合させて設けて形成する。
本発明で提案する技術で使用する高濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層(Ge原子高濃度層)は、ドーパントとしてGeを用いた場合に、本来その表面にピットを生じるほどの高濃度である。これを、低濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層(Ge原子低濃度層)で埋め込むことにより、従来の方法でGeを高濃度でドープした場合に比べ平坦な表面を実現することが可能となる。すなわち本発明により、高濃度層と低濃度層の界面のうち、高濃度層側の表面(基板と反対側)は凹の形状のピットを含んでいるが、低濃度層側の表面(基板と反対側)は、平坦な表面が得られる。
本発明の、Ge原子高濃度層で生じたピットをGe原子低濃度層で埋め込んだ層構造の概念の断面図を図1に示す。図中、4aがGe原子高濃度層であり、4cがピットである。4bはGe原子低濃度層である。高濃度層4aの表面に生成したピット4cを低濃度層4bが埋め込んで、低濃度層4bの表面は平坦になっている。
本発明のGe原子高濃度層に発生するピットは、基板とIII族窒化物半導体層との界面から発生したいわゆる貫通転位の位置に発生すると考えられる。よって、高濃度層に発生するピットの密度は、おおむね下地の貫通転位の密度と一致する場合が多い。下地の貫通転位は、一般的なサファイア基板上のGaN結晶では1×107個/cm2〜1×1010個/cm2の範囲内である。1×107個/cm2未満のものは、現在あまり実現されておらず、1×1010個/cm2を越えるものでは、電子素子の基板として使用しても充分な機能を発揮できない。
ピット密度は、下地の貫通転位密度にもよるが、1×105個/cm2〜1×1010個/cm2の範囲内である。一般的には、1×106個/cm2〜1×109個/cm2の範囲内である。このピットは、高濃度層のみを10nm程度以上の膜厚で作製した場合に、原子間力顕微鏡(AFM)などの手法を用いて見る事ができる。また、さらに500nm程度まで厚くした場合には、光学顕微鏡などで見ることができるようになる。高濃度層の膜厚が非常に薄い場合は、原子間力顕微鏡の解像力の関係でピットを観察できない場合もあるが、ある程度の厚みにしてピットを観察できる成膜条件であれば、10nm未満という薄い場合にもピットは発生しているものと考えられる。
本発明のGe原子低濃度層の表面は、平坦であることが望ましい。その平坦性は、Ra値で10Å以下程度であることが望ましく、さらに望ましくは5Å以下である。
Ge原子濃度を周期的に変化させた領域を形成する場合にあって、ゲルマニウム原子濃度を周期的に変化させた領域の全体の層厚は、5nm以上100nm以下が適する。好ましくは、10nm以上70nm以下であり、さらに好ましくは、15nm以上50nm以下である。層厚が5nm未満ではエージングによる井戸層の劣化が顕著になる。また、100nmを越えると、発光出力の低下を招く。
Geを高濃度に含むn型III族窒化物半導体層の膜厚とGeを低濃度に含むn型III族窒化物半導体層の膜厚の合計、すなわち、周期膜厚は、0.5nm以上が適する。好ましくは、1nm以上、さらに好ましくは、2nm以上である。膜厚の合計が0.5nm未満ではGeドープ層を周期的に積層する効果が得られ難くなる。
すなわち、1周期中の高濃度Geドープ層が低濃度Geドープ層より厚い場合、ピット形成が抑制できず平坦性が得られ難い。一方、1周期中の低濃度Geドープ層が高濃度Geドープ層と同等かそれ以上厚い場合は、平坦性は良好になる。したがって、低濃度Geドープ層(アンドープ層を含む)の厚さは、Geを高濃度にドーピングした薄層の層厚以上とするのが望ましい。Ge原子濃度をより小とするため、アンドープのn型III族窒化物半導体薄層から構成すると、Ge原子を高濃度に含むn型III族窒化物半導体薄層の表面に存在するピットを埋め尽くす効果がさらに高まり、表面の平坦なGeドープIII族窒化物半導体薄層を得るのに有効となる。
ただし、低濃度層を厚くしすぎると、高抵抗化してしまい、n電極のコンタクト抵抗が上昇するので、好ましくない。
すなわち、低濃度層が大であると、順方向電圧(所謂、Vf)或いは閾値電圧(所謂、Vth)の低いIII族窒化物半導体発光素子を得るに不利である。
積層させる周期数は、1以上で200以下が適する。好ましくは1以上で100以下、さらに好ましくは、1以上で50以下である。
Geがドープされた領域を含む発光層におけるGe原子の濃度は一般的には1×1017cm−3以上1×1020cm−3以下の範囲内にあり、好ましくは5×1017cm−3以上5×1019cm−3以下の範囲内にある。
そしてGeを高濃度に含むn型III族窒化物半導体層の内部のGe原子の濃度は、1×1017cm−3以上1×1020cm−3以下とするのが適する。好ましくは、5×1017cm−3以上5×1019cm−3以下、さらに好ましくは、3×1018cm−3以上2×1019cm−3以下である。Geを高濃度に含むn型III族窒化物半導体層の内部のGe原子の濃度は、必ずしも一定でなくても良く、濃度を連続的もしくは不連続に変化させても良い。
Geを低濃度に含むn型III族窒化物半導体層の内部のGe原子の濃度は、Geを高濃度に含むn型III族窒化物半導体層の内部のGe原子の濃度より低濃度であり、かつ、下記の分析法による定量下限界以上2×1019cm−3以下とするのが適する。好ましくは、定量下限界以上1×1019cm−3以下、さらに好ましくは、定量下限界以上5×1018cm−3以下であり、むしろ、ドーピングしない方が好ましい。また、Geを低濃度に含むn型III族窒化物半導体層の内部のGe原子の濃度は、必ずしも一定でなくても良く、濃度を連続的もしくは不連続に変化させても良い。Ge原子の濃度を2×1019cm−3以上とすると、表面の小孔の密度が急激に増加するため好ましくない。
Ge原子の濃度は、例えば、2次イオン質量分析法(英略称:SIMS)で測定できる。これは、試料の表面に1次イオンを照射することにより、イオン化して飛び出した元素を質量分析する手法であり、特定の元素の深さ方向の濃度分布を観察かつ定量できる。III族窒化物半導体層中に存在するGe元素についてもこの手法などが有効である。
高濃度Geドープ層の濃度を5×1017cm−3以上とすると、順方向電圧の低いLEDを構成するに貢献できる。一方で、5×1019cm−3とすると、ゲルマニウム原子濃度を周期的に変化させた領域の全体のキャリア濃度は、概ね(3〜4)×1019cm−3である。この原子濃度を超えてGeをドーピングすると、表面の小孔の密度が急激に増加するため好ましくはない。
Geを高濃度にドープした領域と低濃度にドープした領域とで、組成を変えることができる。特に、Geをドープした層でInやAlを組成に含ませることは、平坦化を実現する上で重要な技術である。
Geをドープした層の組成は、Inの場合には0.1原子%以上で50原子%以下であることが望ましい。中でも、1原子%以上20原子%以下が最適である。
Geをドープした層の組成は、Alの場合には0.1原子%以上で20原子%以下であることが望ましい。中でも、0.5原子%以上10原子%以下が最適である。
コンタクト層と発光層との間に、nクラッド層を設けることが好ましい。nクラッド層は、AlGaN、GaN、InGaNなどで形成することが可能であるが、InGaNとする場合には活性層のInGaNのバンドギャップよりも大きい組成とすることが望ましいことは言うまでもない。nクラッド層のキャリア濃度は、nコンタクト層と同じでも良いし、大きくても小さくても良い。その上に形成される活性層の結晶性をよくするために、成長速度、成長温度、成長圧力、ドープ量などの成長条件を適宜調節して、平坦性の高い表面とすることが好ましい。
またnクラッド層は、組成や格子定数の異なる層を、交互に複数回積層して形成しても良い。その際、積層する層によって組成のほか、ドーパントの量や膜厚などを変化させても良い。
p型層は通常0.01〜1μmの厚さで、活性層に接しているpクラッド層と正極を形成するためのpコンタクト層からなる。pクラッド層とpコンタクト層は兼ねることができる。pクラッド層は、GaN、AlGaNなどを用いて形成し、pドーパントとしてMgをドープする。電極とのコンタクトを取ることが容易なように、最表面を高キャリア濃度の層として形成することが望ましいが、大方の層においては高抵抗であっても構わない。つまり、ドーパントの量を減量しても問題はないし、ドーパントの活性化を阻害するとされている水素を含んでいても問題はない。むしろ、素子とした場合の逆耐圧が向上するので望ましい。
pクラッド層に関しても、組成や格子定数の異なる層を、交互に複数回積層して形成しても良い。その際、積層する層によって組成のほか、ドーパントの量や膜厚などを変化させても良い。
pコンタクト層は、GaN、AlGaN、InGaNなどを用いることができ、不純物としてMgをドープする。Mgをドープした窒化ガリウム系化合物半導体は、通常反応炉から取り出したままでは高抵抗であるが、アニール処理、電子線照射処理、マイクロ波照射処理など、活性化の処理を施すことでp伝導性を示すとされているが、前述したとおり、活性化処理を施さずに利用できる場合もある。
また、pコンタクト層としてp型不純物をドープした燐化ホウ素を用いることもできる。p型不純物をドープした燐化ホウ素は、上記のようなp型化のための処理を一切行わなくてもp導電性を示す。
これらのn型層、活性層およびp型層を構成する窒化ガリウム系化合物半導体の成長方法は特に限定されず、MBE、MOCVD、HVPEなどの周知の方法を周知の条件で用いることができる。中でも、MOCVD法が好ましい。
原料には、窒素源としてアンモニア、ヒドラジン、アジ化物などを用いることができる。また、III族有機金属としてトリメチルガリウム(TMGa)、トリエチルガリウム(TEGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、トリメチルアルミニウム(TMAl)などを用いることができる。また、ドーパント源としてシラン、ジシラン、ゲルマン、有機ゲルマニウム原料、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)などを用いることができる。キャリアガスには窒素および水素を使用できる。
Inを含む活性層の成長は、基板温度を650〜900℃の範囲で行なうことが望ましい。それ未満の温度では結晶性の良い活性層が得られないし、それを越える温度では活性層に取り込まれるInの量が少なくなり、意図する波長を発光する素子を作製することができないことがある。
活性層が多重量子井戸構造の場合、障壁層の一部領域の成長は、井戸層(活性層)の成長よりも高い基板温度で行なうことが好ましい。その温度領域は、700〜1000℃程度が好適である。
負極は、各種組成および構造の負極が周知であり、これら周知の負極を何ら制限なく用いることができる。nコンタクト層と接する負極用のコンタクト材料としては、Al、Ti、Ni、Auなどのほか、Cr、W、Vなどを用いることができる。負極全体を多層構造としてボンディング性などを付与することができることは言うまでもない。特に、最表面をAuで覆うことは、ボンディングをしやすくするためには好ましい。
正極も、各種組成および構造の正極が周知であり、これら周知の正極を何ら制限なく用いることができる。
透光性の正極材料としては、Pt、Pd、Au、Cr、Ni、Cu、Coなどを含んでも良い。また、その一部が酸化されている構造とすることで、透光性が向上することが知られている。反射型の正極材料としては、上記の材料の他に、Rh、Ag,Alなどを用いることができる。
これらの正極は、スパッタリングや真空蒸着などの方法で形成することができる。特にスパッタリングを用いると、スパッタリングの条件を適切に制御することで、電極膜を形成した後にアニール処理を施さなくともオーミック接触を得ることができ、好適である。
発光素子の構造としては、反射型の正極を備えたフリップチップ型の素子としても良いし、透光性の正極や格子型、櫛型の正極を備えたフェイスアップ型の素子としても良い。
(実施例1)
まず、周期的に濃度を変化させて積層したGeドープGaN層上に、Geドープの障壁層を有する多重量子井戸からなる発光層を積層し、III族窒化物半導体発光ダイオードを構成する場合を例にして本発明を具体的に説明する。説明の中で、ドーパント濃度の測定は、全て前述したSIMS法によって行った。また、膜厚の測定は、白色光の反射率スペクトルを用いる方法や、断面TEM(Tunneling Electron Microscope)観察によった。実施例2以降も同様である。
図2に本実施例に記載のLEDを作製するためのエピタキシャル積層構造体11の断面構造を模式的に示す。また、本実施例にて作成するLEDチップの模式図を図3に示す。
エピタキシャル積層構造体は、一般的な減圧MOCVD手段を利用して以下の手順で形成した。先ず、(0001)−サファイア基板101を、高周波(RF)誘導加熱式ヒータで成膜温度に加熱される半導体用高純度グラファイト製のサセプタ(susceptor)上に載置した。載置後、ステンレス鋼製の気相成長反応炉内に窒素ガスを流通し、炉内をパージした。
気相成長反応炉内に、窒素ガスを8分間に亘って流通させた後、誘導加熱式ヒータを作動させ、基板101の温度を、10分間で室温から600℃に昇温した。基板101の温度を600℃に保ったまま、水素ガスと窒素ガスを流通させて、気相成長反応炉内の圧力を1.5×10パスカル(圧力単位:Pa)とした。この温度及び圧力下で2分間、放置して、基板101の表面をサーマルクリーニング(thermal cleaning)した。サーマルクリーニングの終了後、気相成長反応炉内への窒素ガスの供給を停止した。水素ガスの供給は継続させた。
その後、水素雰囲気中で、基板101の温度を1120℃に昇温させた。1120℃で温度が安定したのを確認した後、トリメチルアルミニウム(TMAl)の蒸気を随伴する水素ガスを8分30秒間、気相成長反応炉内へ供給した。これより、気相成長反応炉の内壁に以前より付着していた窒素(N)を含む堆積沈着物の分解により生じる窒素(N)原子と反応させて、サファイア基板101上に、数nmの厚さの窒化アルミニウム(AlN)薄膜(図示せず)を付着させた。TMAlの蒸気を随伴する水素ガスの気相成長反応炉内への供給を停止しAlNの成長を終了させた後、4分間待機し、気相成長炉内に残ったTMAlを完全に排出した。
続いて、アンモニア(NH)ガスを気相成長反応炉内に供給し始めてから4分が経過した後、アンモニアガスの流通を続けながら、サセプタの温度を1040℃に降温した。サセプタの温度が1040℃になったのを確認した後、暫時、温度が安定するのを待ち、トリメチルガリウム(TMGa)の気相成長反応炉内への供給を開始し、アンドープのGaN層102を4時間に亘って成長させた。アンドープGaN層102の層厚は8μmとした。
次に、ウェーハ温度を1140℃に上昇し、温度が安定させたところで、テトラメチルゲルマニウム(以下(CHGe)を流通し、その後流通を停止するサイクルを100回繰り返し、2.0μmのGe濃度が周期的に変化するGeドープGaN層103を形成した。
なお、Ge高濃度層成長後に別途炉外に取り出したサンプルについて原子間力顕微鏡で観察したところ、高濃度層表面に形成されたピットは2×107個/cm2であった。
GeドープGaN層を積層した後、730℃で、Geドープn型In0.06Ga0.94Nクラッド層104を堆積した。このクラッド層104の層厚は12.5nmとし、Geのドープ量は1×1018cm−3とした。
次に、基板1の温度を730℃として、GaNからなる障壁層と、In0.25Ga0.75Nよりなる井戸層とを含む5周期構造の多重量子井戸構造発光層105をGeドープn型In0.02Ga0.98Nクラッド層104上に設けた。多重量子井戸構造の発光層105にあっては、先ず、GeをドープしたGaN障壁層をGeドープn型In0.06Ga0.94Nクラッド層104に接合させて設けた。
GaN障壁層は、トリエチルガリウム(TEGa)をガリウム源とし、テトラエチルゲルマニウム(TEGe)をドーパント源として成長させた。層厚は16nmとし、Geの濃度は5×1017cm−3とした。
In0.25Ga0.75N井戸層は、トリエチルガリウム(TEGa)をガリウム源とし、トリメチルインジウム(TMIn)をインジウム源として成長させた。層厚は、2.5nmとし、アンドープとした。
多重量子井戸構造からなる発光層105上には、マグネシウム(Mg)をドーピングしたp型Al0.07Ga0.93Nクラッド層106を形成した。層厚は10nmとした。p型Al0.07Ga0.93Nクラッド層106上には、更に、Mgをドーピングしたp型GaNコンタクト層107を形成した。Mgのドーピング源には、ビスーシクロペンタジエニルMg(bis−CpMg)を用いた。Mgは、p型GaNコンタクト層107の正孔濃度が8×1017cm−3となる様に添加した。p型GaNコンタクト層107の層厚は100nmとした。
p型GaNコンタクト層107の成長を終了した後、誘導加熱式ヒータへの通電を停止して、基板101の温度を、室温迄、約20分間で降温した。降温中は、気相成長反応炉内の雰囲気を窒素のみから構成し、NHの流量を減量した。その後、更にNHの供給を停止した。基板101の温度が室温まで降温したのを確認して、積層構造体11を気相成長反応炉より外部へ取り出した。この時点で、上記のp型GaNコンタクト層107は、p型キャリア(Mg)を電気的に活性化するためのアニール処理を行わなくても、既に、p型の伝導性を示した。
次いで、公知のフォトリソグラフィー技術及び一般的なドライエッチング技術を利用して、n型オーミック電極108を形成する予定の領域に限り、高GeドープGaN層103の表面を露出させた。露出させたGeドープn型GaN層103の表面には、表面側をクロム(Cr)および金(Au)を積層したn型オーミック電極108を形成した。残置した積層構造体11の表面をなすp型GaNコンタクト層107の表面の全域には、一般的なスパッタ手段、及び公知のフォトリソグラフィー手段等を利用して、表面側から順に、白金(Pt)、銀(Ag)、及び金(Au)を積層させた反射型pオーミック電極109を形成した。
然る後、350μm角の平面視で正方形のLEDチップ(chip)10に切断し、サブマウントと呼ぶ結線補助部材に接着し、これをリードフレーム(図示せず)上に載置して、リードフレームに結線した金導線(図示せず)をリードフレームよりLEDチップ10へ素子駆動電流を通流できる様にした。
リードフレームを介してn型及びp型オーミック電極108,109間に順方向に素子駆動電流を通流させた。順方向電流を20mAとした際の順方向電圧は3.0Vであった。また、20mAの順方向電流を通流した際の出射される青色帯発光の中心波長は460nmであった。また、一般的な積分球を使用して測定される発光の強度は、12mWに達し、高い強度の発光をもたらすIII族窒化物半導体LEDがもたらされた。
このようにして作製したLEDに、50mAの電流を1000時間通電した後に同様の測定を実施したが、発光の強度、駆動電圧ともに変化がなかった。また、10μA通電させるための逆耐電圧は、20Vから変化していなかった。
(実施例2)
まず、周期的に濃度を変化させて積層したGeドープGaN層103上に、n型クラッド層104を介して、障壁層としてノンドープのGaNとGeをドープしたGaNを交互に積層した構造を用いた多重量子井戸構造の発光層111を積層し、III族窒化物半導体発光ダイオードを構成する場合を例にして本発明を具体的に説明する。
図4に本実施例に記載のLEDを作製するためのエピタキシャル積層構造体12の断面構造を模式的に示す。
Geをドープしたn型In0.06Ga0.94Nクラッド層104までは、実施例1と同様の手順によって行った。Geのドープ量は1×1018cm−3とし、クラッド層104の層厚は50nmとした。
次に、基板101の温度を730℃として、2nmのノンドープのGaN層と2nmのGeをドープしたGaNをそれぞれ4回積層した構造からなる障壁層と、アンドープのIn0.25Ga0.75Nよりなる井戸層とを含む5周期構造の多重量子井戸構造発光層111をGeドープn型In0.02Ga0.98Nクラッド層104上に設けた。多重量子井戸構造の発光層111にあっては、先ず、GaN障壁層をGeドープn型In0.06Ga0.94Nクラッド層104に接合させて設けた。
GaN障壁層は、トリエチルガリウム(TEGa)をガリウム源とし、テトラエチルゲルマニウム(TEGe)をゲルマニウム源として成長させた。層厚は全体で16nmとし、2nmのノンドープのGaN層と2nmのGeをドープしたGaNをそれぞれ4回積層した構造とした。Geをドープした領域におけるGeの量は、1×1018cm−3とした。
In0.25Ga0.75N井戸層は、トリエチルガリウム(TEGa)をガリウム源とし、トリメチルインジウム(TMIn)をインジウム源として成長させた。層厚は、2.5nmとし、アンドープとした。
その後は、実施例1と同様の手順で、p型コンタクト層107を積層した後でウエーハ12をリアクタから取り出した。
次いで、公知のフォトリソグラフィー技術及び一般的なドライエッチング技術を利用して、n型オーミック電極108を形成する予定の領域に限り、高GeドープGaN層103の表面を露出させた。露出させたGeドープn型GaN層103の表面には、表面側をチタン(Ti)および金(Au)を積層したn型オーミック電極108を形成した。残置した積層構造体12の表面をなすp型GaNコンタクト層107の表面の全域には、一般的な真空蒸着手段、及び公知のフォトリソグラフィー手段等を利用して、表面側から順に、白金(Pt)及び金(Au)を積層させた透明型pオーミック電極109とボンディング用の電極110を形成した。
然る後、350μm角の平面視で正方形のLEDチップ(chip)20に切断し、リードフレーム(図示せず)上に載置し、金導線(図示せず)をリードフレームに結線して、リードフレームよりLEDチップ20へ素子駆動電流を通流できる様にした。
リードフレームを介してn型及びp型オーミック電極108,109間に順方向に素子駆動電流を通流させた。順方向電流を20mAとした際の順方向電圧は2.9Vであった。また、20mAの順方向電流を通流した際の出射される青色帯発光の中心波長は460nmであった。また、一般的な積分球を使用して測定される発光の強度は、5.5mWに達し、低い駆動電圧でありながら高い強度の発光をもたらすIII族窒化物半導体LEDがもたらされた。
このようにして作製したLEDに、50mAの電流を1000時間通電した後に同様の測定を実施したが、発光の強度、駆動電圧ともに変化がなかった。また、10μA通電させるための逆耐電圧は、20Vから変化していなかった。
(比較例1)
nコンタクト層として、実施例1と同様にGe濃度が周期的に変化するGeドープGaN層103、及びクラッド層104を形成し、実施例1のGeの代わりにSiを障壁層にドープしたGaNを用いた多重量子井戸構造112を発光層として積層した。その後、実施例1と同様の条件で,p型Al0.07Ga0.93Nクラッド層106およびp型GaNコンタクト層107を形成した積層構造体13(図6)に、実施例2と同様の条件で電極の形成,リードフレーム上への載置,結線を行い、LEDを作製した。その結果、順方向電流を20mAとした際の順方向電圧は2.9Vであった。また、20mAの順方向電流を通流した際の出射される青色帯発光の中心波長は460nmであった。順方向電流20mA通電時の特性として、一般的な積分球を使用して測定される発光の強度は、4mWと障壁層にGeドープGaN層用いた時よりも低い発光出力となった。
このようにして作製したLEDに、50mAの電流を1000時間通電した後に同様の測定を実施したところ、発光の強度は3mWに低下していた。また、10μA通電させるための逆耐電圧は、20Vから5Vへ低下していた。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体積層物を用いて得られる発光素子は、長時間通電によるエージングによって特性の変化をみせないので、その産業上の利用価値は非常に大きい。
Ge高濃度層のピットをGe低濃度層で埋め込んだ層構造の概念断面図である。 実施例1に記載の積層構造体の積層構成を示す断面模式図である。 実施例1に記載のLEDの平面模式図である。 実施例2に記載の積層構造体の積層構成を示す断面模式図である。 実施例2に記載のLEDの平面模式図である。 比較例1に記載の積層構造体の積層構成を示す断面模式図である。
符号の説明
10 LED
20 LED
11 積層構造体
12 積層構造体
13 積層構造体
101 結晶基板
102 アンドープGaN層
103 Geをドープしたn型GaN層
104 n型InGaNクラッド層
105 障壁層にGeをドープした多重量子井戸構造発光層
106 p型AlGaNクラッド層
107 p型GaNコンタクト層
108 n型オーミック電極
109 p型オーミック電極
110 p型ボンディングパッド
111 障壁層をGeをドープした領域とノンドープの領域で構成した多重量子井戸構造発光層
112 障壁層にSiをドープした多重量子井戸構造発光層
4a Ge高濃度層
4b Ge低濃度層
4c ピット

Claims (11)

  1. 結晶基板上に形成された、n型及びp型のIII族窒化物半導体(組成式AlGaIn1−a:0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記号Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦a<1である。)を有するIII族窒化物半導体発光素子に於いて、発光層にゲルマニウム(元素記号:Ge)がドープされた領域を含むこと、を特徴とするIII族窒化物半導体発光素子。
  2. 上記Geを含む領域が、Geを高濃度に含む領域と低濃度に含む領域を夫々少なくとも一つ含む層を有することを特徴とする請求項1に記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  3. 上記Geを含む領域が、Geを高濃度に含む領域と低濃度に含む領域を周期的に変化させた層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  4. 上記Geを含む領域が、ゲルマニウムがドープされたIII族窒化物半導体層と、アンドープのIII族窒化物半導体層とを交互に周期的に積層させた構造から構成されている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  5. 上記Geがドープされた領域において、より高濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層の層厚を、より低濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層の層厚以下としたことを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  6. 上記高濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層はピットを有し、ピットの密度が1×105個/cm2〜1×1010個/cm2の範囲内であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  7. 上記低濃度にGeがドープされたIII族窒化物半導体層の表面(基板と反対側の面)の平坦性(Ra)が10Å以下であることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  8. 上記Geがドープされた領域を含む発光層において、Ge原子の濃度を、1×1017cm−3以上で1×1020cm−3以下としたことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  9. 上記Geがドープされた領域を含む発光層において、Ge原子の濃度を、5×1017cm−3以上で5×1019cm−3以下としたことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  10. 上記Geがドープされた領域を含む発光層において、発光層が多重量子井戸構造を有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載のIII族窒化物半導体発光素子。
  11. 上記Geがドープされた領域を含む発光層において、Geがドープされた領域は多重量子井戸構造の障壁層であることを特徴とする、請求項10に記載のIII族窒化物半導体発光素子。
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