JP2005023114A - 感圧型両面接着テープ又はシート - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に位置決めを行って、優れた位置精度で部材同士を接着させることができる感圧型両面接着テープ又はシートを提供する。
【解決手段】感圧型両面接着テープ又はシートは、2つ以上の部材を貼り合わせる際に用いられる感圧型両面接着テープ又はシートであって、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である粘着剤層を有しており、部材同士の貼り合わせの際に、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成を有していることを特徴とする。高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成を有していることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】感圧型両面接着テープ又はシートは、2つ以上の部材を貼り合わせる際に用いられる感圧型両面接着テープ又はシートであって、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である粘着剤層を有しており、部材同士の貼り合わせの際に、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成を有していることを特徴とする。高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成を有していることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス部材、金属部材、プラスチック部材などの各種部材を貼り合わせる際に用いられる感圧型両面接着テープ又はシートに関し、更に詳細には、高精度な位置修正を必要とする光学部材の貼り合わせであっても、部材同士を一旦貼り合わせた後に、貼り合わせの位置修正を行うことができる感圧型両面接着テープ又はシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズ(ガラス製レンズや、プラスチック製レンズなど)、プリズム、反射板、補償板、偏光板などの光学部材を貼り合わせる際には、液状の接着剤やシート状の感圧接着剤が多く用いられている(特許文献1参照)。このような接着剤や感圧接着剤としては、可視光波長領域に吸収がないこと、気泡が混入しないこと或いはエア抜きが容易であること、接着信頼性に優れていること、位置決めが容易であることなどが要求されており、近年、これらの要求のなかでも、位置決めに対する要求が厳しくなっており、高い位置精度を要求する場合が増えてきている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−109780号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような高い位置精度の要求に対して、例えば、液状の接着剤を用いる場合、一方の部材に液状の接着剤を塗布して、他方の部材を貼り合わせた後、接着剤の硬化が進む前に、各部材同士の位置を修正する方法が考えられる。しかしながら、液状の接着剤を使用する場合は、気泡などが混入しないように、接着剤の粘度を低くするとともに、部材への接着剤の塗布量を多くしなければならず、その結果、接着後に余分な接着剤が部材からはみ出してしまう。そのため、このはみ出した接着剤を除去しなければならないが、該接着剤の除去には、溶剤を使用する必要があり、例えば、部材がプラスチック製の光学部材である場合、プラスチック製の光学部材は対溶剤性に乏しいものが多いので、用いるプラスチック製の光学部材に制限が生じてしまう。
【0005】
一方、感圧接着剤のシート用いる場合、貼り合わせた際の接着剤のはみ出しなどは生じないが、一旦貼り合わせてしまうと、貼り合わせた部材はほとんど動かせることができず、そのため、精密な位置合わせには不向きである。なお、これを解消する方法として、部材に対する接着性を低下させることにより、貼り直しを可能とさせることが考えられるが、精度の高い位置合わせを行うには、貼り直しには限界がある。そのため、貼り合わせてからの位置修正を行うことが可能なものが求められている。
【0006】
従って、本発明の目的は、容易に位置決めを行って、優れた位置精度で部材同士を接着させることができる感圧型両面接着テープ又はシートを提供することにある。
本発明の他の目的は、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正しながら部材同士を貼り合わせることができるとともに、接着信頼性に優れている感圧型両面接着テープ又はシートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、感圧型両面接着テープ又はシートの粘着剤層を、特定の構成の感圧接着剤組成物を用いて形成すると、貼り合わせの位置ズレの修正を行いながら部材同士を貼り合わせることができ、その結果、容易に位置決めを行うことができるとともに、優れた位置精度で部材同士を貼り合わせることができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
【0008】
すなわち、本発明は、2つ以上の部材を貼り合わせる際に用いられる感圧型両面接着テープ又はシートであって、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である粘着剤層を有しており、部材同士の貼り合わせの際に、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成を有していることを特徴とする感圧型両面接着テープ又はシートを提供する。
【0009】
本発明の感圧型両面接着テープ又はシートは、高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成を有していることが好ましい。
【0010】
前記アクリル系ポリマー(a)としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーを好適に用いることができる。また、多官能アクリル系オリゴマー(b)の重量平均分子量は、300〜3,000であることが好ましく、多官能アクリル系オリゴマー(b)における官能基の平均官能基数は、2〜6であることが好適である。
【0011】
多官能アクリル系オリゴマー(b)の含有割合は、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して50〜200重量部であってもよく、光重合開始剤(c)の含有割合は、多官能アクリル系オリゴマー(b)100重量部に対して0.5〜3重量部であってもよい。
【0012】
本発明では、貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材は、光学部材であることが好ましく、また、貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材は、粘着剤層の硬化の際に照射される高エネルギー線を透過可能であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の感圧型両面接着テープ又はシート(単に「感圧型両面接着テープ」と称する場合がある)は、粘着剤層が、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態(非反応状態)であり、部材同士の貼り合わせの際に、仮接着状態で貼り合わせて(仮接着させて)、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成を有している。また、部材同士を所定の位置関係で、仮接着状態で貼り合わせた後に、高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、感圧型両面接着テープを介して、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成を有している。
【0014】
従って、本発明の感圧型両面接着テープを用いて、2つ以上の部材を貼り合わせる際には、多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態であるので、部材同士を仮接着状態で貼り合わせることができ、この貼り合わせ状態で部材の位置修正を行う際には、該部材及び/又は感圧型両面接着テープを良好に動かせて(特に、2つの部材に対してせん断方向に力をかけて動かせて)位置修正ができるように、粘着剤層の粘度を、適度な粘度となるように調整することができる。そのため、部材同士を、感圧型両面接着テープを介して仮接着状態で貼り合わせた状態で、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することができ、容易に、部材同士を所定の位置関係となるように位置決めを行って、優れた精度で貼り合わせることができる。しかも、所定の位置関係で、高い精度で部材同士を貼り合わせた後は、高エネルギー線を照射して、光重合開始剤(c)を活性化させて多官能アクリル系オリゴマー(b)の反応を生じさせ、粘着剤層を硬化させることにより、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を、感圧型両面接着テープを介して強固に接着させることができる。
【0015】
なお、「部材同士の貼り合わせの際に、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成」とは、部材同士を貼り合わせた状態で、互いの部材間の位置ズレを修正するために、部材又は感圧型両面接着テープを容易に動かすことができることを意味しており、従って、部材同士を貼り合わせた状態で、互いの部材間の位置ズレを修正するために、部材又は感圧型両面接着テープを動かせるのに(特に、2つの部材に対してせん断方向に力をかけて動かせるのに)必要な力が小さい状態を意味している。具体的には、例えば、JIS K 6850などで適宜されるせん断接着力の測定に準じた方法により測定された感圧型両面接着テープのせん断接着力(温度:23℃、貼り付け面積:30mm×30mm、せん断方向の引張速度:1mm/min)の最大値が、1(N/cm2)以下[好ましくは0.5(N/cm2)以下]であってもよい。このように、感圧型両面接着テープのせん断接着力の最大値が1(N/cm2)以下であると、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを容易に修正できる機能を発揮させることができる。
【0016】
前記せん断接着力は、例えば、感圧型両面接着テープを被着体(部材)に貼り付ける貼り付け面積を30mm×30mmのサイズとして被着体に貼り付け、万能引張試験機を用いて、せん断方向の引張速度(万能引張試験機におけるクロスヘッドの移動速度と同じ)を1mm/minとして、温度23℃、湿度60%RHの雰囲気中で、せん断方向に引っ張った際の接着力(せん断接着力)を測定することにより、その最大値を求めることができる。
【0017】
なお、感圧型両面接着テープのせん断接着力を測定する際に用いられる被着体(部材)としては、測定時のせん断方向へのずれが、実質的に粘着剤層(感圧接着剤層)の内部で起こることから、特に限定されず、例えば、ガラス板、プラスチック板、ガラス製レンズ、プラスチック製レンズ、プリズム、反射板、補償板、偏光板などの各種被着体(特に、光学部材)から適宜選択して用いることができる。
【0018】
また、「高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成」とは、感圧型両面接着テープを介して所定の位置関係で貼り合わせられた部材同士に、高エネルギー線を照射することにより、感圧型両面接着テープの粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を強固に接着させて固着させることができることを意味している。部材と感圧型両面接着テープの粘着剤層との間の高エネルギー線照射による硬化後の接着力(すなわち、感圧型両面接着テープの粘着剤層の部材に対する接着力)としては、例えば、引き剥がし方向が180°、引張速度が300mm/min、温度が23℃、湿度が60%RH、被着体がガラス板の条件で測定される引き剥がし接着力が、2(N/20mm)以上[好ましくは3(N/20mm)以上]であってもよい。このように、感圧型両面接着テープの粘着剤層の部材に対する高エネルギー線照射による硬化後の接着力(180°剥離、引張速度300mm/min、23℃、60%RH、対ガラス板)が、2(N/20mm)以上であると、部材同士を強固に感圧型両面接着テープを介して接着させることができる。
【0019】
前記感圧型両面接着テープの粘着剤層の部材に対する高エネルギー線照射による硬化後の接着力(N/20mm)は、180°ピール接着力(対ガラス板、引張速度:300mm/min、温度:23℃、湿度:60%RH、裏面への貼り合わせ部材をポリカーボネート製フィルムとし、こちら側を剥離する)として測定することができる。具体的には、20mm幅の感圧型両面接着テープの片側の粘着剤層の粘着面上に、厚さ70μmのポリカーボネート製フィルムを貼り合わせたもののもう一方の側の粘着面を2kgローラーでガラス板へ1往復にて貼着し、高エネルギー線(例えば、紫外線など)を照射した後、万能引張試験機を用いて、引張速度を300mm/minとし、温度23℃、湿度60%RHの雰囲気中で、180°方向に、ポリカーボネート製フィルムを引張り(引き剥がし)、この際の接着力を測定することにより、求めることができる。
【0020】
[アクリル系ポリマー(a)]
アクリル系ポリマー(a)としては、(メタ)アクリル酸エステル(アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル)をモノマー主成分とする(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを用いることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルとしては、下記に示される(メタ)アクリル酸アルキルエステルの他、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルや、(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステルなどが挙げられる。
【0021】
アクリル系ポリマー(a)としては、特に(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー主成分とする(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーを好適に用いることができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーとしては、1種のみの(メタ)アクリル酸アルキルエステルによる重合体(単独重合体)であってもよく、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステルの他、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに対して共重合が可能な共重合性モノマーとの共重合体であってもよい。すなわち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーにおいて、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のモノマー成分は、単独で用いられていてもよく、2種以上が組み合わせられて用いられていてもよい。
【0022】
アクリル系ポリマー(a)における(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸C1−20アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C1−12アルキルエステル]などが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシルが好適である。
【0023】
なお、一般的に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおけるアルキル基部位の鎖長が長くなるほど、(メタ)アクリル系ポリマーの凝集力が低くなり、貼付け後の位置修正が容易になるが、同時に、他のポリマーやオリゴマーとの相溶性が低下して、白濁し易くなる傾向がある。従って、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、アルキル基部位の鎖長が長いものを用いると、光学部材の貼り合わせに適さなくなる傾向がある。そのため、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基部位の炭素数が1〜4の(メタ)アクリル酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸C1−4アルキルエステル]と、アルキル基部位の炭素数が6〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸C6−12アルキルエステル]とを、前者:後者=100:1〜1:100(重量比)の割合で混合した混合物を用いることが好ましい。
【0024】
アクリル系ポリマー(a)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに対して共重合が可能な共重合性モノマーとしては、アクリル系感圧接着剤の改質用モノマーとして公知の各種モノマーを用いることができる。具体的には、改質用モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸(アクリル酸、メタクリル酸)、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イコタン酸などの酸無水物基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシルなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの芳香環含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエンなどのオレフィン系モノマー;ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー等が挙げられる。改質用モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0025】
改質用モノマーとしては、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーが好適であり、なかでも、カルボキシル基含有モノマー(特に、アクリル酸)を好適に用いることができる。
【0026】
アクリル系ポリマー(a)は、公知の重合方法により調製することができる。具体的には、アクリル系ポリマー(a)の重合方法としては、溶液重合方法、乳化重合方法(エマルション重合方法)や、塊状重合方法などが挙げられる。
【0027】
なお、アクリル系ポリマー(a)の重合に際しては、重合開始剤、連鎖移動剤や乳化剤など、それぞれの重合方法に応じて適宜な成分を、公知乃至慣用のものの中から適宜選択して使用することができる。より具体的には、重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤[例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなど]、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエートなど)、レドックス系重合開始剤などを用いることができる。
【0028】
また、連鎖移動剤としては、例えば、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノールなどが挙げられる。さらにまた、乳化剤には、例えば、アニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤、ラジカル重合性の乳化剤などが含まれる。
【0029】
アクリル系ポリマー(a)の分子量は、重量平均分子量が3,000を超えている(例えば、3,000を超え1,000万以下である)ことが重要である。アクリル系ポリマー(a)としては、粘着性等の観点からは、重量平均分子量が10万〜100万(なかでも30万〜100万)であることが好ましい。
【0030】
[多官能アクリル系オリゴマー(b)]
多官能アクリル系オリゴマー(b)は、感圧型両面接着テープが部材に貼り合わされて、位置修正が行われる過程では、多官能アクリル系オリゴマー(b)同士の反応や、多官能アクリル系オリゴマー(b)と感圧接着剤組成物中の他の成分[例えば、アクリル系ポリマー(a)など]との反応が実質的に生じていない状態となっており、位置修正作業時には良好に部材や感圧型両面接着テープを動かせることができるように粘着剤層の粘度を調整する際の重要な成分であり、また、仮接着状態で貼り合わせてから位置修正の操作が完了した後は、高エネルギー線を照射することにより、多官能アクリル系オリゴマー(b)による反応が生じることにより、粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させる際の重要な成分である。
【0031】
このように、多官能アクリル系オリゴマー(b)は、感圧型両面接着テープの作製時の粘着剤層中では、実質的に未反応状態であることが重要である。なお、「多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である」とは、加熱や高エネルギー線(例えば、紫外線や、電子線等の電離性放射線など)の照射により、多官能アクリル系オリゴマー(b)による反応[例えば、多官能アクリル系オリゴマー(b)同士の反応や、多官能アクリル系オリゴマー(b)と粘着剤層中の他の成分[例えば、アクリル系ポリマー(a)など]との反応など]を実質的に生じさせていない状態であることを意味している。従って、例えば、室温や自然光により、多官能アクリル系オリゴマー(b)による反応が極少量であれば生じていてもよい。
【0032】
このような多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、オリゴマーであれば特に制限されないが、重量平均分子量が300〜3,000であることが好ましく、特に、1,000以下(300〜1,000)であることが好適である。
【0033】
また、多官能アクリル系オリゴマー(b)における官能基の平均官能基数としては、特に制限されないが、2〜6であることが好ましく、特に、3以下(2または3)であることが好適である。
【0034】
さらにまた、多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、25℃における粘度(mPa・s)が70〜2,000であることが好ましく、特に、1,000以下(100〜1,000)であることが好適である。なお、多官能アクリル系オリゴマー(b)の粘度としては、例えば、BH型粘度計により測定することができ、具体的には、25℃において、ローター:No.2、回転数:20rpmの条件で測定することができる。
【0035】
なお、多官能アクリル系オリゴマー(b)の分子量(重量平均分子量など)や粘度(25℃)は、仮接着後の部材の位置修正のし易さに大きな影響を及ぼすので、前述のような範囲であることが望ましく、また、多官能アクリル系オリゴマー(b)の平均官能基数は、粘着剤層を硬化させた後の接着性発現に影響を及ぼすので、前述のような範囲であることが望ましい。
【0036】
多官能アクリル系オリゴマー(b)における官能基としては、高エネルギー線照射や、該照射により活性化された光重合開始剤(c)により反応が進行する官能基であれば特に制限されないが、ラジカル重合性官能基が好ましい。該ラジカル重合性官能基としては、例えば、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基などのエチレン性不飽和結合含有基などが挙げられる。多官能アクリル系オリゴマー(b)1分子において、官能基としては、同一の官能基が複数用いられていてもよく、2種以上の官能基が用いられていてもよい。
【0037】
多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、例えば、(メタ)アクリレートと多価アルコールとのエステル化物、エステルアクリルオリゴマー、ラジカル重合性官能基含有シアヌレート系化合物や、ラジカル重合性官能基含有イソシアヌレート系化合物などが挙げられる。多官能アクリル系オリゴマー(b)は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0038】
より具体的には、多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、例えば、アルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート[(メタ)アクリル酸ジ(アルキレングリコール)エステル;例えば、テトラエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレートなどのC1−9アルキレングリコール又はポリ(C1−9アルキレングリコール)のジ(メタ)アクリレートなど]、2−プロペニル−ジ−3−ブテニルシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに対して4モル以上のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA又はその変性体のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン又はその変性体のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン又はその変性体のトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、アジピン酸ネオペンチルグリコール変性ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステル変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジオキサン変性ジ(メタ)アクリレート、シクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0039】
多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、市販品として、例えば、商品名「NKエステル」(新中村化学社製)、商品名「KAYARAD」(日本化薬社製)などを入手することができる。
【0040】
多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、感圧接着剤組成物中に、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して50〜200重量部(好ましくは70〜200重量部、さらに好ましくは80〜150重量部)の含有割合で用いることができる。感圧接着剤組成物中における多官能アクリル系オリゴマー(b)の含有割合が、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して50重量部未満であると、部材同士を貼り合わせた後の位置修正の作業時に、部材又は感圧型両面接着テープが動かなくなる場合があり、一方、200重量部を超えると、粘着剤層が軟らかくなり、感圧型両面接着テープをシート形状として形成した際に、該シート形状を維持できず、流れ出してしまう場合がある。
【0041】
[光重合開始剤(c)]
光重合開始剤(c)としては、高エネルギー線により活性化され、多官能アクリル系オリゴマー(b)の反応を生じさせることが可能な光重合開始剤であれば特に制限されない。なお、高エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線が好適である。なお、光重合開始剤(c)の活性化に際して、高エネルギー線の照射エネルギーや照射時間などは特に制限されず、光重合開始剤(c)を活性化させて、多官能アクリル系オリゴマー(b)の反応を生じさせることができればよい。
【0042】
光重合開始剤(c)としては、例えば、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾインアルキルエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤などを用いることができる。光重合開始剤(c)は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0043】
光重合開始剤(c)としては、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤が好適である。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインなどが挙げられる。
【0044】
また、ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジルなどが含まれる。ベンゾインアルキルエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。ケタール系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタールなどが挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが挙げられる。
【0045】
本発明では、光重合開始剤(c)としては、なかでも、硬化後の黄変性防止の観点から、ヒドロキシアセトフェノン系光重合開始剤(特に、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)が好適である。
【0046】
光重合開始剤(c)としては、感圧接着剤組成物中に、多官能アクリル系オリゴマー(b)100重量部に対して0.5〜3重量部(好ましくは0.8〜2重量部)の含有割合で用いることができる。感圧接着剤組成物中における光重合開始剤(c)の含有割合が、多官能アクリル系オリゴマー(b)100重量部に対して0.5重量部未満であると、硬化後に十分な接着強度が得られない場合があり、一方、3重量部を超えると、粘着剤層が硬くなり過ぎ、逆に、部材に対する接着性が低下してしまう場合がある。
【0047】
なお、光重合開始剤(c)とともに光反応促進剤が併用されていてもよい。
【0048】
感圧接着剤組成物には、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)、光重合開始剤(c)の他、必要に応じて、粘着付与剤、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、剥離調整剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤等の添加剤などが配合されていてもよい。
【0049】
本発明の感圧型両面接着テープは、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である粘着剤層を有している。粘着剤層は単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。
【0050】
粘着剤層は、所定の面(例えば、剥離ライナーの剥離面など)に、感圧接着剤組成物を、乾燥後に所定の厚みとなる塗布量で塗布し、乾燥させることにより形成することができる。粘着剤層を形成する際の感圧接着剤組成物の塗布(塗工)は、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどを用いて行うことができる。
【0051】
粘着剤層の厚みとしては、例えば、取り扱い性等を損なわない範囲で適宜設定することができる。具体的には、粘着剤層の厚みとしては、例えば、10〜200μm(好ましくは20〜100μm)の範囲から選択することができる。
【0052】
本発明では、部材同士を貼り合わせて、所定の位置関係となるように位置修正を行ってから、高エネルギー線照射により粘着剤層を硬化させているので、感圧型両面接着テープを製造する工程では、粘着剤層は、実質的に架橋等による硬化が行われていないことが重要である。なお、通常の感圧型両面接着テープの場合は、感圧接着剤中に架橋剤などを配合して、感圧型両面接着テープの製造工程において、架橋させることが一般的である。すなわち、製造された感圧型両面接着テープの粘着剤層は、架橋剤などの硬化剤が含まれている場合は、通常、架橋等により硬化されている。このように、感圧型両面接着テープの作製時に粘着剤層を硬化させた場合であると、粘着剤層が硬く、また部材と強固に接着して仮接着状態で貼り合わせることができないので、部材や粘着剤層を動かせて、部材を貼り合わせた後で位置修正を行うことができない。
【0053】
本発明の感圧型両面接着テープは、剥離ライナー上に粘着剤層が形成された形態の感圧型両面接着テープ、特に、基材を有していない感圧型両面接着テープ(基材レス感圧型両面接着テープ)が好適である。感圧型両面接着テープとしては、粘着剤層のそれぞれの面に、片面が剥離面となっている剥離ライナーがそれぞれ積層されている形態の感圧型両面接着テープであってもよく、また、両面が剥離面となっている剥離ライナーの一方の面に、粘着剤層が形成された形態の感圧型両面接着テープであってもよい。
【0054】
粘着剤層のそれぞれの面に、片面が剥離面となっている剥離ライナーがそれぞれ積層されている形態の感圧型両面接着テープは、剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナーの層構成を有しており、ロール状に巻回された形態で形成されていてもよく、シートが積層された形態で形成されていてもよい。なお、この場合、部材に対して貼り合わせる際には、一方の剥離ライナーを剥離して除去して、部材に貼り付け、さらに、他方の剥離ライナーを剥離して除去することになるため、最初に剥離除去される側の剥離ライナーの粘着剤層に対する接着性が、後で剥離除去される側の剥離ライナーの粘着剤層に対する接着性よりも、小さくなっていることが好ましい。このような構成を有していると、最初に剥離除去する剥離ライナーを、粘着剤層からスムーズに剥離させることができ、互い違いに剥離して粘着剤層にダメージを与えることを防止させることができる。
【0055】
一方、両面が剥離面となっている剥離ライナーの一方の面に、粘着剤層が形成された形態の感圧型両面接着テープとしては、両面が剥離面となっている剥離ライナーの一方の面に、粘着剤層が形成され、且つ剥離ライナーの他方の面が、粘着剤層の他方の面に重ね合わせてロール状に巻回されている形態で形成されていてもよく、両面が剥離面となっている剥離ライナーの一方の面に、粘着剤層が形成されたシート状積層体が、異なるシート状積層体の剥離ライナーの面と粘着剤層の面とを重ね合わせて積層された形態で形成されていてもよい。なお、この場合、剥離ライナーの両面の剥離面は、粘着剤層に対する接着性が異なっていることが好ましい。その理由は前記と同様である。
【0056】
このような剥離ライナーとしては、粘着テープ用の剥離ライナーとして用いられているものであれば特に制限されず、公知乃至慣用の剥離ライナーを用いることができる。なお、剥離ライナーとしては、前述のように、感圧型両面接着テープの形態に応じて、両面が剥離面となっているものや、何れか一方の面のみが剥離面となっているものを用いることができる。
【0057】
なお、剥離ライナーの具体例としては、例えば、剥離処理剤からなる剥離処理剤層が剥離ライナー用の基材(例えば、和紙、洋紙、グラシン紙などの紙類;不織布、布などの繊維質材料による基材;プラスチックフィルムや、金属蒸着プラスチックフィルムなど)の表面に形成された剥離ライナー、それ自体が剥離性の高いプラスチックフィルム[例えば、ポリエチレン(線状低密度ポリエチレン等)、ポロプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体(ブロック共重合体またはランダム共重合体)の他、これらの混合物からなるポリオレフィン系樹脂によるポリオレフィン系フィルム;テフロン(登録商標)製フィルムなど]による剥離ライナー、前記剥離性の高いプラスチックフィルムの素材(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン系樹脂や、テフロンなど)を、各種基材(例えば、金属箔、プラスチックフィルムなど)にラミネート又はコーティングして得られる剥離ライナーなどが挙げられる。
【0058】
本発明では、剥離ライナーとしては、例えば、剥離処理剤からなる剥離処理剤層が剥離ライナー用基材の表面に形成された形態の剥離ライナーを好適に用いることができる。前記剥離ライナー用基材としては、感圧型両面接着テープの製造工程において、不所望な異物や粉塵を発生させない基材(特に、プラスチックフィルム)を好適に用いることができる。このような剥離ライナー用基材としてのプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレン製フィルム、ポリプロピレン製フィルム、ポリ−4−メチル−1−ペンテン製フィルム等のオレフィン系樹脂製フィルム;ポリアミド製フィルム;ポリエチレンテレフタレート製フィルム等のポリエステル製フィルム;ポリスチレン製フィルム;ポリ塩化ビニル製フィルムなどの各種プラスチック製フィルムが挙げられる。プラスチックフィルムとしては、なかでも、感圧型両面接着テープの製造後の検査工程において、外観に不具合がないかどうか確認しやすいという観点から、ポリエステル製フィルムが好適である。
【0059】
剥離ライナー用基材としては、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。また、剥離ライナー用基材の厚さとしては、特に制限されず、目的とする剥離ライナーの厚み等に応じて適宜選択することができる。
【0060】
また、剥離処理剤層を形成する剥離処理剤としては、特に制限されず、例えば、長鎖アルキル基含有ポリマー、シリコーンポリマー(シリコーン系剥離剤)、フッ素系ポリマー(フッ素系剥離剤)などの剥離剤が挙げられる。これらの剥離処理剤は単独で又は2種以上混合して使用することができる。なお、剥離ライナーの両面が剥離処理剤により形成されている場合、両剥離面を形成するための剥離処理剤は、同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。
【0061】
剥離ライナーとしては、例えば、剥離ライナー用基材の表面に剥離処理剤層が形成された形態の剥離ライナーである場合、剥離処理剤を、剥離ライナー用基材の表面に、乾燥後に所定の厚みとなる塗布量で塗布し、乾燥させることにより、製造することができる。
【0062】
なお、剥離ライナーの厚みとしては、特に制限されないが、例えば、製造ラインにおける走行性や、感圧型両面接着テープの輸送時における傷や打痕を防止する観点などから、35〜200μm(好ましくは35〜100μm)であることが好ましい。
【0063】
[部材]
本発明の感圧型両面接着テープにより貼り合わせる2つ以上の部材(被着体)としては、特に制限されず、各種形状を有し且つ各種素材から構成された各種部材を用いることができる。なお、部材は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。すなわち、2つ以上の部材は、同一又は同一の種類の2つ以上部材であってもよく、異なる部材が2つ以上組み合わされていてもよい。
【0064】
本発明では、特に、貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材としては、光学部材を好適に用いることができ、なかでも、2つ以上の部材のすべてが光学部材であることが好ましい。
【0065】
例えば、精密な光学部材用途では(すなわち、光学部材を精密に貼り合わせる場合では)、互いに貼り合わせられる部材間の位置精度(上部側の部材と下部側の部材との位置精度)は、最終的には、プラスマイナス5μm(−5μm〜+5μm)程度の誤差範囲に収められることが重要である。しかし、光学部材同士を貼り合わせる前の互いに接着していない状態での位置修正は、いくら機械的に調整を行っても、上記範囲にすることは非常に困難であり、また、貼り合わせる際に再度ズレが生じてしまうケースもある。特に、手作業で貼り合わせる場合は、極めて位置精度が低くなり、貼付け後の誤差(ズレ)は、プラスマイナス1mm(−1mm〜+1mm)程度にまでなってしまう場合がある。しかしながら、本発明の感圧型両面接着テープを用いると、光学部材同士を貼り合わせた状態で、互いの部材間の位置ズレを修正することができるので、容易に、光学部材同士を所定の位置関係となるように位置決めを行って、優れた精度で貼り合わせることができる。従って、光学部材としては、光学部材を貼り合わせる際に精密な精度が要求される場合の光学部材であっても好適に用いることができる。
【0066】
具体的には、光学部材としては、例えば、ガラス板、プラスチック板、ガラス製レンズ、プラスチック製レンズ、プリズム、反射板、補償板、偏光板などが挙げられる。
【0067】
本発明では、部材同士を所定の位置関係で貼り合わせた後、高エネルギー線を照射させることにより、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を感圧型両面接着テープを介して固着させているので、貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材としては、粘着剤層の硬化の際に照射される高エネルギー線を透過可能である高エネルギー線透過性(例えば、紫外線透過性)を有していることが重要である。
【0068】
[部材同士の固定方法]
本発明の感圧型両面接着テープは、2つ以上の部材を高い位置精度で貼り合わせる際に好適に用いることができる。該感圧型両面接着テープを用いて2つ以上の部材を貼り合わせる方法としては、例えば、次のような貼り合わせ方法が挙げられる。
貼り合わせ方法:感圧型両面接着テープとして、粘着剤層の両側のそれぞれの面が、各剥離ライナーにより保護されている形態(すなわち、剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナーの層構成)を有している場合、まず、感圧型両面接着テープの粘着剤層の一方の面側の剥離ライナーを剥離して除去し、該粘着剤層の一方の面を1つ目の部材に貼り付ける。次に、前記粘着剤層の他方の面側の剥離ライナーを剥離して除去し、該粘着剤層の他方の面を、2つ目の部材に貼り合わせて、2つの部材の複合体(1つ目の部材/粘着剤層/2つ目の部材の層構成を有する複合体)を作製する。そして、この複合体を、例えば、調整テーブル等の位置調整装置上に載せて、下側の部材を固定し、上側の部材を、上下の2つの部材に対してせん断方向に力をかけて動かせて、所定の位置関係となるように、互いの部材間の位置ズレを修正しながら位置調整を行って、上側の部材の位置を調整させる。位置調整完了後、紫外線等の高エネルギー線を照射して、粘着剤層を硬化させることにより、2つの部材同士を固着させる。
【0069】
このような貼り合わせ方法において、粘着剤層を硬化させる際に用いられる高エネルギー線としては、例えば、電離性放射線(例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線など)や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線を好適に用いることができる。
【0070】
なお、このような高エネルギー線の光源としては、特に制限されない。例えば、粘着剤層を硬化させる際に紫外線を照射する場合、照射する紫外線の光源としては、波長が200〜400nmの紫外線を効率よく発光させることができるものであれば特に制限されず、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、ブラックライトなどが挙げられる。
【0071】
本発明の感圧型両面接着テープは、部材同士の貼り付け工程〜位置修正工程〜高エネルギー線照射による硬化工程という一連の実装操作工程を経ても、高透明性を保持又は維持している構成とすることができる。具体的には、感圧型両面接着テープの粘着剤層は、一連の実装操作工程の前後ともに、全光線透過率が、85%以上であることが好ましく、特に90%以上(なかでも95%以上)であることが好適である。また、感圧型両面接着テープの粘着剤層は、一連の実装操作工程の前後ともに、ヘイズが、2%以下であることが好ましく、特に1%以下であることが好適である。感圧型両面接着テープの粘着剤層は、このような透明性を有していれば、部材として光学部材を用いて、光学部材同士を貼り合わせた後であっても、十分な光伝達効率が得られる。
【0072】
なお、本発明において、粘着剤層の全光線透過率やヘイズは、以下の測定方法により測定される値である。
(全光線透過率・ヘイズの測定方法)
厚さ40μmの粘着剤層(面積:30mm×30mm)を形成し、その粘着剤層の両面に、それぞれ、スライドガラス(商品名「スライドガラス品番S」MATSUNAMI社製;水縁磨タイプ)を貼り合わせたもの(すなわち、ガラス/粘着剤層/ガラスの層構成を有するもの)を評価用サンプルとする。濁度計(装置名「ヘーズメーターHM−150」村上色彩技術研究所製)を用い、JIS K7361、JIS K7136に準じて、評価用サンプルの全光線透過率(%)及びヘイズ(%)を測定する(高エネルギー線照射による硬化処理前)。その後、評価用サンプルに高エネルギー線を照射させて硬化処理を行った後、前記と同様にして、評価用サンプルの全光線透過率(%)及びヘイズ(%)を測定する(高エネルギー線照射による硬化処理後)。
【0073】
【発明の効果】
本発明の感圧型両面接着テープ又はシートによれば、容易に位置決めを行って、優れた位置精度で部材同士を接着させることができる。特に、互いの部材間の位置ズレを修正しながら部材同士を貼り合わせることができるとともに、接着信頼性に優れている。
【0074】
【実施例】
以下に、この発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(合成例1:ポリアクリル酸エステルの調製例)
冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート、撹拌装置を備えた反応容器に、トルエン150重量部を溶媒として、アクリル酸ブチル70重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル30重量部、アクリル酸3重量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.05重量部、開始剤に2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.08重量部を入れ、窒素気流中、60℃で4時間重合行い、ポリアクリル酸エステルの溶液を得た。
【0075】
(合成例2:剥離ライナー処理液の調製例1)
主剤として、ヘキセニル基を有するポリオルガノシロキサン、及びヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサンを含有する処理剤である商品名「LTC−750A(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)」100重量部、添加剤として、メチルフェニル基を有し、実質的に白金触媒の存在下でヒドロシリル化反応に寄与しないポリオルガノシロキサンである商品名「BY−24−842(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)」15重量部、白金触媒である商品名「SRX−212(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)」2重量部を配合し、ヘキサンにより固形分濃度が1.5重量%となるように調整して、剥離ライナー処理液を調製した。
【0076】
(合成例3:剥離ライナー処理液調製例2)
添加剤として、商品名「BY−24−842」を2重量部としたこと以外は合成例2と同様にして、剥離ライナー処理液を調製した。
【0077】
(実施例1)
合成例1で得られたポリアクリル酸エステル100重量部に、多官能アクリル系オリゴマー(多官能(メタ)アクリレートオリゴマー)としてアジピン酸ネオペンチルグリコールエステルのジアクリレートオリゴマーである商品名「KAYARAD R−526(日本化薬社製;分子量427、粘度510mPa・s、平均官能基数2)」150重量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである商品名「Irgacure 184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)」1.5重量部、希釈溶剤として酢酸エチル30重量部を配合して、感圧接着剤組成物の溶液を得た。
【0078】
一方、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム上に、合成例2で調製したシリコーン系剥離剤を用いた剥離ライナー処理液を、マイヤーバーにより塗布し、120℃で90秒間乾燥させて、剥離ライナー(「剥離ライナー(1)」と称する場合がある)を得た。また、同様にして合成例3で調製したシリコーン系剥離剤を用いた剥離ライナー処理液を用いて剥離ライナー(「剥離ライナー(2)」と称する場合がある)を得た。
【0079】
前記感圧接着剤組成物の溶液を、アプリケーターを用いて、剥離ライナー(1)の剥離剤処理面上に塗布し、100℃で3分間乾燥して、厚さが40μmの感圧接着剤層を形成した。この感圧接着剤層上に、剥離ライナー(2)を感圧接着剤層表面と剥離ライナー(2)の剥離剤処理面とが接するように貼り合せて、感圧型両面接着テープを得た。
【0080】
(実施例2)
多官能アクリル系オリゴマーとして、シクロペンタニルジアクリレートオリゴマーである商品名「KAYARAD R−684(日本化薬製;分子量304、粘度150mPa・s、平均官能基数2)」を150重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着剤組成物の溶液を調製し、さらに該感圧接着剤組成物の溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧型両面接着テープを得た。
【0081】
(実施例3)
多官能アクリル系オリゴマーとして、ジオキサン変性ジアクリレートオリゴマーである商品名「KAYARAD R−604(日本化薬製;分子量326、粘度300mPa・s、平均官能基数2)」を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着剤組成物の溶液を調製した。
【0082】
この感圧接着剤組成物の溶液を、アプリケーターを用いて、厚さが38μmのシリコーン処理したポリエチレンテレフタレート製フィルム(商品名「♯38セラピールMDA(R)」東洋メタライジング社製)のシリコーン処理面上に塗布し、100℃で3分間乾燥して、厚さが40μmの感圧接着剤層を形成した。この感圧接着剤層上に、厚さが38μmのシリコーン処理したポリエチレンテレフタレート製フィルム(商品名「ダイアホイルMRN−38」三菱化学ポリエステルフィルム社製)を、感圧接着剤層表面と、商品名「ダイアホイルMRN−38」のシリコーン処理面とが接するように貼り合せて、感圧型両面接着テープを得た。
【0083】
(比較例1)
合成例1で得られたポリアクリル酸エステル100重量部に、希釈溶剤として酢酸エチル30重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着剤組成物の溶液を調製し、さらに該感圧接着剤組成物の溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧型両面接着テープを得た。すなわち、前記感圧接着剤組成物中には、多官能アクリル系オリゴマーおよび光重合開始剤が含まれていない。
【0084】
(比較例2)
多官能アクリル系オリゴマーとして、ジオキサン変性ジアクリレートオリゴマーである商品名「KAYARAD R−604(日本化薬製;分子量326、粘度300mPa・s、平均官能基数2)」を100重量部用いるとともに、さらに、架橋剤として、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネートアダクト体である商品名「コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)」を2重量部(固形分)配合したたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着剤組成物の溶液を調製した。さらに、該感圧接着剤組成物の溶液を用いるとともに、加熱させて架橋剤による架橋を行ったこと以外は、実施例1と同様にして感圧型両面接着テープを得た。すなわち、前記感圧接着剤組成物中には、ポリアクリル酸エステル、多官能アクリル系オリゴマー、光重合開始剤および架橋剤が含まれており、感圧接着剤層は、架橋剤により架橋されている。
【0085】
(評価)
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた感圧型両面接着テープについて、以下の評価・測定方法により、せん断接着力(N/cm2)、全光線透過率(%)、ヘイズ(%)、引き剥がし粘着力(N/20mm)を求めた。
【0086】
(せん断接着力の評価方法)
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた感圧型両面接着テープについて、各々、30mm×30mmのサイズに切り出し、一方の剥離ライナーを剥離して除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのスライドガラス板に貼り付けた。
【0087】
その後、他方の剥離ライナーを剥離除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのポリカーボネート製フィルムを貼り合わせて、スライドガラス板/未硬化の感圧接着剤層/ポリカーボネート製フィルムの3層構成の積層物(又は積層体)を作製した。
【0088】
前記積層物(感圧型両面接着テープ又は感圧接着剤層のサイズ30mm×30mm)について、スライドガラス板、ポリカーボネート製フィルムを、それぞれ、両面粘着テープを介した支持板に固定し、23℃、60%RHの雰囲気中で、万能引張試験機にて、感圧接着剤層(又は感圧型両面接着テープ)に対してせん断方向に、クロスヘッドのスピードが1mm/minとなる速度で引張り、1mmまでの変位における抵抗の最大値を求め、その値を1cm2当たりの応力に換算して、せん断接着力を求めた。
【0089】
(全光線透過率・ヘイズ測定方法)
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた感圧型両面接着テープについて、各々、30mm×30mmのサイズに切り出し、一方の剥離ライナーを剥離して除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのスライドガラス板に貼り付けて、スライドガラス板/未硬化の感圧接着剤層の2層構成の積層物(又は積層体)を作製した。
【0090】
その後、スライドガラス板/未硬化の感圧接着剤層の2層構成の積層物を、主波長が350nmのブラックライトにて積算光量が500mJ/cm2となるように、2層構成の積層物のスライドガラス板側から紫外線を照射して、感圧接着剤層を硬化させて、スライドガラス板/硬化された感圧接着剤層の2層構成のサンプル(感圧型両面接着テープ又は感圧接着剤層のサイズ30mm×30mm)を作製した。
【0091】
スライドガラス板/硬化された感圧接着剤層の2層構成のサンプル(紫外線照射後のサンプル)について、濁度計(装置名「ヘーズメーターHM−150」村上色彩技術研究所製)を用い、JIS K7361、JIS K7136に準じて、全光線透過率(%)およびヘイズ(%)を測定する。
【0092】
(引き剥がし粘着力測定方法)
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた感圧型両面接着テープについて、各々、20mm×100mmのサイズに切り出し、一方の剥離ライナーを剥離して除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのスライドガラス板に貼り付けた。
【0093】
その後、他方の剥離ライナーを剥離除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのポリカーボネート製フィルムを貼り合わせて、積層物(又は積層体)を作製した。
【0094】
さらにその後、得られた積層物を、主波長が350nmのブラックライトにて積算光量が500mJ/cm2となるように、積層物のスライドガラス板側から紫外線を照射して、感圧接着剤層を硬化させて、スライドガラス板とポリカーボネート製フィルムとを、感圧接着剤層を介して固定させて、スライドガラス板/硬化された感圧接着剤層/ポリカーボネート製フィルムの3層構成のサンプルを作製した。
【0095】
スライドガラス板/硬化された感圧接着剤層/ポリカーボネート製フィルムの3層構成のサンプル(感圧型両面接着テープ又は感圧接着剤層のサイズ20mm×100mm)について、ポリカーボネート製フィルムを、23℃、60%RHの雰囲気中で、万能引張試験機にて180°方向に、クロスヘッドのスピードが300mm/minとなる速度で引っ張って引き剥がし、この時の抵抗(引き剥がし粘着力)を測定した。
【0096】
なお、評価・測定結果は、それぞれ、表1の「せん断接着力(N/cm2)」、「全光線透過率(%)」、「ヘイズ(%)」、「引き剥がし粘着力(N/20mm)」の欄に示した。
【0097】
【表1】
【0098】
表1より明らかなように、実施例1〜3により得られた感圧型両面接着テープを用いて、光学部材同士を貼り合わせると、感圧接着剤層の硬化前には、せん断接着力が低く、互いの光学部材間の位置ズレを修正して、精密に位置調整することが可能である。しかも、位置調整した後、紫外線等の高エネルギー線を照射して、感圧接着剤層を硬化させることにより、光学部材同士を強固に接着させることができ、接着信頼性も優れていることが確認された。
【0099】
また、紫外線等の高エネルギー線の照射前後ともに、良好な透明性を有している。
【0100】
これに対し、比較例1〜2により得られた感圧型両面接着テープを用いて、光学部材同士を貼り合わせた場合では、感圧接着剤層の硬化前のせん断接着力が大きく、光学部材間の位置ズレを修正することができない。なお、比較例1に係る感圧型両面接着テープでは、粘着剤層に凝集破壊が生じているため、使用することができない。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス部材、金属部材、プラスチック部材などの各種部材を貼り合わせる際に用いられる感圧型両面接着テープ又はシートに関し、更に詳細には、高精度な位置修正を必要とする光学部材の貼り合わせであっても、部材同士を一旦貼り合わせた後に、貼り合わせの位置修正を行うことができる感圧型両面接着テープ又はシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズ(ガラス製レンズや、プラスチック製レンズなど)、プリズム、反射板、補償板、偏光板などの光学部材を貼り合わせる際には、液状の接着剤やシート状の感圧接着剤が多く用いられている(特許文献1参照)。このような接着剤や感圧接着剤としては、可視光波長領域に吸収がないこと、気泡が混入しないこと或いはエア抜きが容易であること、接着信頼性に優れていること、位置決めが容易であることなどが要求されており、近年、これらの要求のなかでも、位置決めに対する要求が厳しくなっており、高い位置精度を要求する場合が増えてきている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−109780号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような高い位置精度の要求に対して、例えば、液状の接着剤を用いる場合、一方の部材に液状の接着剤を塗布して、他方の部材を貼り合わせた後、接着剤の硬化が進む前に、各部材同士の位置を修正する方法が考えられる。しかしながら、液状の接着剤を使用する場合は、気泡などが混入しないように、接着剤の粘度を低くするとともに、部材への接着剤の塗布量を多くしなければならず、その結果、接着後に余分な接着剤が部材からはみ出してしまう。そのため、このはみ出した接着剤を除去しなければならないが、該接着剤の除去には、溶剤を使用する必要があり、例えば、部材がプラスチック製の光学部材である場合、プラスチック製の光学部材は対溶剤性に乏しいものが多いので、用いるプラスチック製の光学部材に制限が生じてしまう。
【0005】
一方、感圧接着剤のシート用いる場合、貼り合わせた際の接着剤のはみ出しなどは生じないが、一旦貼り合わせてしまうと、貼り合わせた部材はほとんど動かせることができず、そのため、精密な位置合わせには不向きである。なお、これを解消する方法として、部材に対する接着性を低下させることにより、貼り直しを可能とさせることが考えられるが、精度の高い位置合わせを行うには、貼り直しには限界がある。そのため、貼り合わせてからの位置修正を行うことが可能なものが求められている。
【0006】
従って、本発明の目的は、容易に位置決めを行って、優れた位置精度で部材同士を接着させることができる感圧型両面接着テープ又はシートを提供することにある。
本発明の他の目的は、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正しながら部材同士を貼り合わせることができるとともに、接着信頼性に優れている感圧型両面接着テープ又はシートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、感圧型両面接着テープ又はシートの粘着剤層を、特定の構成の感圧接着剤組成物を用いて形成すると、貼り合わせの位置ズレの修正を行いながら部材同士を貼り合わせることができ、その結果、容易に位置決めを行うことができるとともに、優れた位置精度で部材同士を貼り合わせることができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
【0008】
すなわち、本発明は、2つ以上の部材を貼り合わせる際に用いられる感圧型両面接着テープ又はシートであって、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である粘着剤層を有しており、部材同士の貼り合わせの際に、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成を有していることを特徴とする感圧型両面接着テープ又はシートを提供する。
【0009】
本発明の感圧型両面接着テープ又はシートは、高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成を有していることが好ましい。
【0010】
前記アクリル系ポリマー(a)としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーを好適に用いることができる。また、多官能アクリル系オリゴマー(b)の重量平均分子量は、300〜3,000であることが好ましく、多官能アクリル系オリゴマー(b)における官能基の平均官能基数は、2〜6であることが好適である。
【0011】
多官能アクリル系オリゴマー(b)の含有割合は、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して50〜200重量部であってもよく、光重合開始剤(c)の含有割合は、多官能アクリル系オリゴマー(b)100重量部に対して0.5〜3重量部であってもよい。
【0012】
本発明では、貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材は、光学部材であることが好ましく、また、貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材は、粘着剤層の硬化の際に照射される高エネルギー線を透過可能であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の感圧型両面接着テープ又はシート(単に「感圧型両面接着テープ」と称する場合がある)は、粘着剤層が、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態(非反応状態)であり、部材同士の貼り合わせの際に、仮接着状態で貼り合わせて(仮接着させて)、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成を有している。また、部材同士を所定の位置関係で、仮接着状態で貼り合わせた後に、高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、感圧型両面接着テープを介して、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成を有している。
【0014】
従って、本発明の感圧型両面接着テープを用いて、2つ以上の部材を貼り合わせる際には、多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態であるので、部材同士を仮接着状態で貼り合わせることができ、この貼り合わせ状態で部材の位置修正を行う際には、該部材及び/又は感圧型両面接着テープを良好に動かせて(特に、2つの部材に対してせん断方向に力をかけて動かせて)位置修正ができるように、粘着剤層の粘度を、適度な粘度となるように調整することができる。そのため、部材同士を、感圧型両面接着テープを介して仮接着状態で貼り合わせた状態で、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することができ、容易に、部材同士を所定の位置関係となるように位置決めを行って、優れた精度で貼り合わせることができる。しかも、所定の位置関係で、高い精度で部材同士を貼り合わせた後は、高エネルギー線を照射して、光重合開始剤(c)を活性化させて多官能アクリル系オリゴマー(b)の反応を生じさせ、粘着剤層を硬化させることにより、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を、感圧型両面接着テープを介して強固に接着させることができる。
【0015】
なお、「部材同士の貼り合わせの際に、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成」とは、部材同士を貼り合わせた状態で、互いの部材間の位置ズレを修正するために、部材又は感圧型両面接着テープを容易に動かすことができることを意味しており、従って、部材同士を貼り合わせた状態で、互いの部材間の位置ズレを修正するために、部材又は感圧型両面接着テープを動かせるのに(特に、2つの部材に対してせん断方向に力をかけて動かせるのに)必要な力が小さい状態を意味している。具体的には、例えば、JIS K 6850などで適宜されるせん断接着力の測定に準じた方法により測定された感圧型両面接着テープのせん断接着力(温度:23℃、貼り付け面積:30mm×30mm、せん断方向の引張速度:1mm/min)の最大値が、1(N/cm2)以下[好ましくは0.5(N/cm2)以下]であってもよい。このように、感圧型両面接着テープのせん断接着力の最大値が1(N/cm2)以下であると、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを容易に修正できる機能を発揮させることができる。
【0016】
前記せん断接着力は、例えば、感圧型両面接着テープを被着体(部材)に貼り付ける貼り付け面積を30mm×30mmのサイズとして被着体に貼り付け、万能引張試験機を用いて、せん断方向の引張速度(万能引張試験機におけるクロスヘッドの移動速度と同じ)を1mm/minとして、温度23℃、湿度60%RHの雰囲気中で、せん断方向に引っ張った際の接着力(せん断接着力)を測定することにより、その最大値を求めることができる。
【0017】
なお、感圧型両面接着テープのせん断接着力を測定する際に用いられる被着体(部材)としては、測定時のせん断方向へのずれが、実質的に粘着剤層(感圧接着剤層)の内部で起こることから、特に限定されず、例えば、ガラス板、プラスチック板、ガラス製レンズ、プラスチック製レンズ、プリズム、反射板、補償板、偏光板などの各種被着体(特に、光学部材)から適宜選択して用いることができる。
【0018】
また、「高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成」とは、感圧型両面接着テープを介して所定の位置関係で貼り合わせられた部材同士に、高エネルギー線を照射することにより、感圧型両面接着テープの粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を強固に接着させて固着させることができることを意味している。部材と感圧型両面接着テープの粘着剤層との間の高エネルギー線照射による硬化後の接着力(すなわち、感圧型両面接着テープの粘着剤層の部材に対する接着力)としては、例えば、引き剥がし方向が180°、引張速度が300mm/min、温度が23℃、湿度が60%RH、被着体がガラス板の条件で測定される引き剥がし接着力が、2(N/20mm)以上[好ましくは3(N/20mm)以上]であってもよい。このように、感圧型両面接着テープの粘着剤層の部材に対する高エネルギー線照射による硬化後の接着力(180°剥離、引張速度300mm/min、23℃、60%RH、対ガラス板)が、2(N/20mm)以上であると、部材同士を強固に感圧型両面接着テープを介して接着させることができる。
【0019】
前記感圧型両面接着テープの粘着剤層の部材に対する高エネルギー線照射による硬化後の接着力(N/20mm)は、180°ピール接着力(対ガラス板、引張速度:300mm/min、温度:23℃、湿度:60%RH、裏面への貼り合わせ部材をポリカーボネート製フィルムとし、こちら側を剥離する)として測定することができる。具体的には、20mm幅の感圧型両面接着テープの片側の粘着剤層の粘着面上に、厚さ70μmのポリカーボネート製フィルムを貼り合わせたもののもう一方の側の粘着面を2kgローラーでガラス板へ1往復にて貼着し、高エネルギー線(例えば、紫外線など)を照射した後、万能引張試験機を用いて、引張速度を300mm/minとし、温度23℃、湿度60%RHの雰囲気中で、180°方向に、ポリカーボネート製フィルムを引張り(引き剥がし)、この際の接着力を測定することにより、求めることができる。
【0020】
[アクリル系ポリマー(a)]
アクリル系ポリマー(a)としては、(メタ)アクリル酸エステル(アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル)をモノマー主成分とする(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを用いることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルとしては、下記に示される(メタ)アクリル酸アルキルエステルの他、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルや、(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステルなどが挙げられる。
【0021】
アクリル系ポリマー(a)としては、特に(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマー主成分とする(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーを好適に用いることができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーとしては、1種のみの(メタ)アクリル酸アルキルエステルによる重合体(単独重合体)であってもよく、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステルの他、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに対して共重合が可能な共重合性モノマーとの共重合体であってもよい。すなわち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーにおいて、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のモノマー成分は、単独で用いられていてもよく、2種以上が組み合わせられて用いられていてもよい。
【0022】
アクリル系ポリマー(a)における(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸C1−20アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C1−12アルキルエステル]などが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシルが好適である。
【0023】
なお、一般的に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおけるアルキル基部位の鎖長が長くなるほど、(メタ)アクリル系ポリマーの凝集力が低くなり、貼付け後の位置修正が容易になるが、同時に、他のポリマーやオリゴマーとの相溶性が低下して、白濁し易くなる傾向がある。従って、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、アルキル基部位の鎖長が長いものを用いると、光学部材の貼り合わせに適さなくなる傾向がある。そのため、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基部位の炭素数が1〜4の(メタ)アクリル酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸C1−4アルキルエステル]と、アルキル基部位の炭素数が6〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸C6−12アルキルエステル]とを、前者:後者=100:1〜1:100(重量比)の割合で混合した混合物を用いることが好ましい。
【0024】
アクリル系ポリマー(a)において、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに対して共重合が可能な共重合性モノマーとしては、アクリル系感圧接着剤の改質用モノマーとして公知の各種モノマーを用いることができる。具体的には、改質用モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸(アクリル酸、メタクリル酸)、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イコタン酸などの酸無水物基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシルなどのヒドロキシル基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有アクリル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノアクリレート系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミドなどの(N−置換)アミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの芳香環含有モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエンなどのオレフィン系モノマー;ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー等が挙げられる。改質用モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0025】
改質用モノマーとしては、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーが好適であり、なかでも、カルボキシル基含有モノマー(特に、アクリル酸)を好適に用いることができる。
【0026】
アクリル系ポリマー(a)は、公知の重合方法により調製することができる。具体的には、アクリル系ポリマー(a)の重合方法としては、溶液重合方法、乳化重合方法(エマルション重合方法)や、塊状重合方法などが挙げられる。
【0027】
なお、アクリル系ポリマー(a)の重合に際しては、重合開始剤、連鎖移動剤や乳化剤など、それぞれの重合方法に応じて適宜な成分を、公知乃至慣用のものの中から適宜選択して使用することができる。より具体的には、重合開始剤としては、例えば、アゾ系重合開始剤[例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4´−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、アゾビスイソバレロニトリル、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドなど]、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエートなど)、レドックス系重合開始剤などを用いることができる。
【0028】
また、連鎖移動剤としては、例えば、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノールなどが挙げられる。さらにまた、乳化剤には、例えば、アニオン系乳化剤、ノニオン系乳化剤、ラジカル重合性の乳化剤などが含まれる。
【0029】
アクリル系ポリマー(a)の分子量は、重量平均分子量が3,000を超えている(例えば、3,000を超え1,000万以下である)ことが重要である。アクリル系ポリマー(a)としては、粘着性等の観点からは、重量平均分子量が10万〜100万(なかでも30万〜100万)であることが好ましい。
【0030】
[多官能アクリル系オリゴマー(b)]
多官能アクリル系オリゴマー(b)は、感圧型両面接着テープが部材に貼り合わされて、位置修正が行われる過程では、多官能アクリル系オリゴマー(b)同士の反応や、多官能アクリル系オリゴマー(b)と感圧接着剤組成物中の他の成分[例えば、アクリル系ポリマー(a)など]との反応が実質的に生じていない状態となっており、位置修正作業時には良好に部材や感圧型両面接着テープを動かせることができるように粘着剤層の粘度を調整する際の重要な成分であり、また、仮接着状態で貼り合わせてから位置修正の操作が完了した後は、高エネルギー線を照射することにより、多官能アクリル系オリゴマー(b)による反応が生じることにより、粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させる際の重要な成分である。
【0031】
このように、多官能アクリル系オリゴマー(b)は、感圧型両面接着テープの作製時の粘着剤層中では、実質的に未反応状態であることが重要である。なお、「多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である」とは、加熱や高エネルギー線(例えば、紫外線や、電子線等の電離性放射線など)の照射により、多官能アクリル系オリゴマー(b)による反応[例えば、多官能アクリル系オリゴマー(b)同士の反応や、多官能アクリル系オリゴマー(b)と粘着剤層中の他の成分[例えば、アクリル系ポリマー(a)など]との反応など]を実質的に生じさせていない状態であることを意味している。従って、例えば、室温や自然光により、多官能アクリル系オリゴマー(b)による反応が極少量であれば生じていてもよい。
【0032】
このような多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、オリゴマーであれば特に制限されないが、重量平均分子量が300〜3,000であることが好ましく、特に、1,000以下(300〜1,000)であることが好適である。
【0033】
また、多官能アクリル系オリゴマー(b)における官能基の平均官能基数としては、特に制限されないが、2〜6であることが好ましく、特に、3以下(2または3)であることが好適である。
【0034】
さらにまた、多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、25℃における粘度(mPa・s)が70〜2,000であることが好ましく、特に、1,000以下(100〜1,000)であることが好適である。なお、多官能アクリル系オリゴマー(b)の粘度としては、例えば、BH型粘度計により測定することができ、具体的には、25℃において、ローター:No.2、回転数:20rpmの条件で測定することができる。
【0035】
なお、多官能アクリル系オリゴマー(b)の分子量(重量平均分子量など)や粘度(25℃)は、仮接着後の部材の位置修正のし易さに大きな影響を及ぼすので、前述のような範囲であることが望ましく、また、多官能アクリル系オリゴマー(b)の平均官能基数は、粘着剤層を硬化させた後の接着性発現に影響を及ぼすので、前述のような範囲であることが望ましい。
【0036】
多官能アクリル系オリゴマー(b)における官能基としては、高エネルギー線照射や、該照射により活性化された光重合開始剤(c)により反応が進行する官能基であれば特に制限されないが、ラジカル重合性官能基が好ましい。該ラジカル重合性官能基としては、例えば、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基などのエチレン性不飽和結合含有基などが挙げられる。多官能アクリル系オリゴマー(b)1分子において、官能基としては、同一の官能基が複数用いられていてもよく、2種以上の官能基が用いられていてもよい。
【0037】
多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、例えば、(メタ)アクリレートと多価アルコールとのエステル化物、エステルアクリルオリゴマー、ラジカル重合性官能基含有シアヌレート系化合物や、ラジカル重合性官能基含有イソシアヌレート系化合物などが挙げられる。多官能アクリル系オリゴマー(b)は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0038】
より具体的には、多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、例えば、アルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート[(メタ)アクリル酸ジ(アルキレングリコール)エステル;例えば、テトラエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレートなどのC1−9アルキレングリコール又はポリ(C1−9アルキレングリコール)のジ(メタ)アクリレートなど]、2−プロペニル−ジ−3−ブテニルシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに対して4モル以上のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA又はその変性体のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン又はその変性体のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン又はその変性体のトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、アジピン酸ネオペンチルグリコール変性ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステル変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジオキサン変性ジ(メタ)アクリレート、シクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸ジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0039】
多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、市販品として、例えば、商品名「NKエステル」(新中村化学社製)、商品名「KAYARAD」(日本化薬社製)などを入手することができる。
【0040】
多官能アクリル系オリゴマー(b)としては、感圧接着剤組成物中に、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して50〜200重量部(好ましくは70〜200重量部、さらに好ましくは80〜150重量部)の含有割合で用いることができる。感圧接着剤組成物中における多官能アクリル系オリゴマー(b)の含有割合が、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して50重量部未満であると、部材同士を貼り合わせた後の位置修正の作業時に、部材又は感圧型両面接着テープが動かなくなる場合があり、一方、200重量部を超えると、粘着剤層が軟らかくなり、感圧型両面接着テープをシート形状として形成した際に、該シート形状を維持できず、流れ出してしまう場合がある。
【0041】
[光重合開始剤(c)]
光重合開始剤(c)としては、高エネルギー線により活性化され、多官能アクリル系オリゴマー(b)の反応を生じさせることが可能な光重合開始剤であれば特に制限されない。なお、高エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線が好適である。なお、光重合開始剤(c)の活性化に際して、高エネルギー線の照射エネルギーや照射時間などは特に制限されず、光重合開始剤(c)を活性化させて、多官能アクリル系オリゴマー(b)の反応を生じさせることができればよい。
【0042】
光重合開始剤(c)としては、例えば、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾインアルキルエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤などを用いることができる。光重合開始剤(c)は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0043】
光重合開始剤(c)としては、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤が好適である。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインなどが挙げられる。
【0044】
また、ベンジル系光重合開始剤には、例えば、ベンジルなどが含まれる。ベンゾインアルキルエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどが挙げられる。ケタール系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタールなどが挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントンなどが挙げられる。
【0045】
本発明では、光重合開始剤(c)としては、なかでも、硬化後の黄変性防止の観点から、ヒドロキシアセトフェノン系光重合開始剤(特に、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)が好適である。
【0046】
光重合開始剤(c)としては、感圧接着剤組成物中に、多官能アクリル系オリゴマー(b)100重量部に対して0.5〜3重量部(好ましくは0.8〜2重量部)の含有割合で用いることができる。感圧接着剤組成物中における光重合開始剤(c)の含有割合が、多官能アクリル系オリゴマー(b)100重量部に対して0.5重量部未満であると、硬化後に十分な接着強度が得られない場合があり、一方、3重量部を超えると、粘着剤層が硬くなり過ぎ、逆に、部材に対する接着性が低下してしまう場合がある。
【0047】
なお、光重合開始剤(c)とともに光反応促進剤が併用されていてもよい。
【0048】
感圧接着剤組成物には、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)、光重合開始剤(c)の他、必要に応じて、粘着付与剤、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、剥離調整剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤等の添加剤などが配合されていてもよい。
【0049】
本発明の感圧型両面接着テープは、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である粘着剤層を有している。粘着剤層は単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。
【0050】
粘着剤層は、所定の面(例えば、剥離ライナーの剥離面など)に、感圧接着剤組成物を、乾燥後に所定の厚みとなる塗布量で塗布し、乾燥させることにより形成することができる。粘着剤層を形成する際の感圧接着剤組成物の塗布(塗工)は、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどを用いて行うことができる。
【0051】
粘着剤層の厚みとしては、例えば、取り扱い性等を損なわない範囲で適宜設定することができる。具体的には、粘着剤層の厚みとしては、例えば、10〜200μm(好ましくは20〜100μm)の範囲から選択することができる。
【0052】
本発明では、部材同士を貼り合わせて、所定の位置関係となるように位置修正を行ってから、高エネルギー線照射により粘着剤層を硬化させているので、感圧型両面接着テープを製造する工程では、粘着剤層は、実質的に架橋等による硬化が行われていないことが重要である。なお、通常の感圧型両面接着テープの場合は、感圧接着剤中に架橋剤などを配合して、感圧型両面接着テープの製造工程において、架橋させることが一般的である。すなわち、製造された感圧型両面接着テープの粘着剤層は、架橋剤などの硬化剤が含まれている場合は、通常、架橋等により硬化されている。このように、感圧型両面接着テープの作製時に粘着剤層を硬化させた場合であると、粘着剤層が硬く、また部材と強固に接着して仮接着状態で貼り合わせることができないので、部材や粘着剤層を動かせて、部材を貼り合わせた後で位置修正を行うことができない。
【0053】
本発明の感圧型両面接着テープは、剥離ライナー上に粘着剤層が形成された形態の感圧型両面接着テープ、特に、基材を有していない感圧型両面接着テープ(基材レス感圧型両面接着テープ)が好適である。感圧型両面接着テープとしては、粘着剤層のそれぞれの面に、片面が剥離面となっている剥離ライナーがそれぞれ積層されている形態の感圧型両面接着テープであってもよく、また、両面が剥離面となっている剥離ライナーの一方の面に、粘着剤層が形成された形態の感圧型両面接着テープであってもよい。
【0054】
粘着剤層のそれぞれの面に、片面が剥離面となっている剥離ライナーがそれぞれ積層されている形態の感圧型両面接着テープは、剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナーの層構成を有しており、ロール状に巻回された形態で形成されていてもよく、シートが積層された形態で形成されていてもよい。なお、この場合、部材に対して貼り合わせる際には、一方の剥離ライナーを剥離して除去して、部材に貼り付け、さらに、他方の剥離ライナーを剥離して除去することになるため、最初に剥離除去される側の剥離ライナーの粘着剤層に対する接着性が、後で剥離除去される側の剥離ライナーの粘着剤層に対する接着性よりも、小さくなっていることが好ましい。このような構成を有していると、最初に剥離除去する剥離ライナーを、粘着剤層からスムーズに剥離させることができ、互い違いに剥離して粘着剤層にダメージを与えることを防止させることができる。
【0055】
一方、両面が剥離面となっている剥離ライナーの一方の面に、粘着剤層が形成された形態の感圧型両面接着テープとしては、両面が剥離面となっている剥離ライナーの一方の面に、粘着剤層が形成され、且つ剥離ライナーの他方の面が、粘着剤層の他方の面に重ね合わせてロール状に巻回されている形態で形成されていてもよく、両面が剥離面となっている剥離ライナーの一方の面に、粘着剤層が形成されたシート状積層体が、異なるシート状積層体の剥離ライナーの面と粘着剤層の面とを重ね合わせて積層された形態で形成されていてもよい。なお、この場合、剥離ライナーの両面の剥離面は、粘着剤層に対する接着性が異なっていることが好ましい。その理由は前記と同様である。
【0056】
このような剥離ライナーとしては、粘着テープ用の剥離ライナーとして用いられているものであれば特に制限されず、公知乃至慣用の剥離ライナーを用いることができる。なお、剥離ライナーとしては、前述のように、感圧型両面接着テープの形態に応じて、両面が剥離面となっているものや、何れか一方の面のみが剥離面となっているものを用いることができる。
【0057】
なお、剥離ライナーの具体例としては、例えば、剥離処理剤からなる剥離処理剤層が剥離ライナー用の基材(例えば、和紙、洋紙、グラシン紙などの紙類;不織布、布などの繊維質材料による基材;プラスチックフィルムや、金属蒸着プラスチックフィルムなど)の表面に形成された剥離ライナー、それ自体が剥離性の高いプラスチックフィルム[例えば、ポリエチレン(線状低密度ポリエチレン等)、ポロプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体(ブロック共重合体またはランダム共重合体)の他、これらの混合物からなるポリオレフィン系樹脂によるポリオレフィン系フィルム;テフロン(登録商標)製フィルムなど]による剥離ライナー、前記剥離性の高いプラスチックフィルムの素材(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン系樹脂や、テフロンなど)を、各種基材(例えば、金属箔、プラスチックフィルムなど)にラミネート又はコーティングして得られる剥離ライナーなどが挙げられる。
【0058】
本発明では、剥離ライナーとしては、例えば、剥離処理剤からなる剥離処理剤層が剥離ライナー用基材の表面に形成された形態の剥離ライナーを好適に用いることができる。前記剥離ライナー用基材としては、感圧型両面接着テープの製造工程において、不所望な異物や粉塵を発生させない基材(特に、プラスチックフィルム)を好適に用いることができる。このような剥離ライナー用基材としてのプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレン製フィルム、ポリプロピレン製フィルム、ポリ−4−メチル−1−ペンテン製フィルム等のオレフィン系樹脂製フィルム;ポリアミド製フィルム;ポリエチレンテレフタレート製フィルム等のポリエステル製フィルム;ポリスチレン製フィルム;ポリ塩化ビニル製フィルムなどの各種プラスチック製フィルムが挙げられる。プラスチックフィルムとしては、なかでも、感圧型両面接着テープの製造後の検査工程において、外観に不具合がないかどうか確認しやすいという観点から、ポリエステル製フィルムが好適である。
【0059】
剥離ライナー用基材としては、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。また、剥離ライナー用基材の厚さとしては、特に制限されず、目的とする剥離ライナーの厚み等に応じて適宜選択することができる。
【0060】
また、剥離処理剤層を形成する剥離処理剤としては、特に制限されず、例えば、長鎖アルキル基含有ポリマー、シリコーンポリマー(シリコーン系剥離剤)、フッ素系ポリマー(フッ素系剥離剤)などの剥離剤が挙げられる。これらの剥離処理剤は単独で又は2種以上混合して使用することができる。なお、剥離ライナーの両面が剥離処理剤により形成されている場合、両剥離面を形成するための剥離処理剤は、同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。
【0061】
剥離ライナーとしては、例えば、剥離ライナー用基材の表面に剥離処理剤層が形成された形態の剥離ライナーである場合、剥離処理剤を、剥離ライナー用基材の表面に、乾燥後に所定の厚みとなる塗布量で塗布し、乾燥させることにより、製造することができる。
【0062】
なお、剥離ライナーの厚みとしては、特に制限されないが、例えば、製造ラインにおける走行性や、感圧型両面接着テープの輸送時における傷や打痕を防止する観点などから、35〜200μm(好ましくは35〜100μm)であることが好ましい。
【0063】
[部材]
本発明の感圧型両面接着テープにより貼り合わせる2つ以上の部材(被着体)としては、特に制限されず、各種形状を有し且つ各種素材から構成された各種部材を用いることができる。なお、部材は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。すなわち、2つ以上の部材は、同一又は同一の種類の2つ以上部材であってもよく、異なる部材が2つ以上組み合わされていてもよい。
【0064】
本発明では、特に、貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材としては、光学部材を好適に用いることができ、なかでも、2つ以上の部材のすべてが光学部材であることが好ましい。
【0065】
例えば、精密な光学部材用途では(すなわち、光学部材を精密に貼り合わせる場合では)、互いに貼り合わせられる部材間の位置精度(上部側の部材と下部側の部材との位置精度)は、最終的には、プラスマイナス5μm(−5μm〜+5μm)程度の誤差範囲に収められることが重要である。しかし、光学部材同士を貼り合わせる前の互いに接着していない状態での位置修正は、いくら機械的に調整を行っても、上記範囲にすることは非常に困難であり、また、貼り合わせる際に再度ズレが生じてしまうケースもある。特に、手作業で貼り合わせる場合は、極めて位置精度が低くなり、貼付け後の誤差(ズレ)は、プラスマイナス1mm(−1mm〜+1mm)程度にまでなってしまう場合がある。しかしながら、本発明の感圧型両面接着テープを用いると、光学部材同士を貼り合わせた状態で、互いの部材間の位置ズレを修正することができるので、容易に、光学部材同士を所定の位置関係となるように位置決めを行って、優れた精度で貼り合わせることができる。従って、光学部材としては、光学部材を貼り合わせる際に精密な精度が要求される場合の光学部材であっても好適に用いることができる。
【0066】
具体的には、光学部材としては、例えば、ガラス板、プラスチック板、ガラス製レンズ、プラスチック製レンズ、プリズム、反射板、補償板、偏光板などが挙げられる。
【0067】
本発明では、部材同士を所定の位置関係で貼り合わせた後、高エネルギー線を照射させることにより、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を感圧型両面接着テープを介して固着させているので、貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材としては、粘着剤層の硬化の際に照射される高エネルギー線を透過可能である高エネルギー線透過性(例えば、紫外線透過性)を有していることが重要である。
【0068】
[部材同士の固定方法]
本発明の感圧型両面接着テープは、2つ以上の部材を高い位置精度で貼り合わせる際に好適に用いることができる。該感圧型両面接着テープを用いて2つ以上の部材を貼り合わせる方法としては、例えば、次のような貼り合わせ方法が挙げられる。
貼り合わせ方法:感圧型両面接着テープとして、粘着剤層の両側のそれぞれの面が、各剥離ライナーにより保護されている形態(すなわち、剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナーの層構成)を有している場合、まず、感圧型両面接着テープの粘着剤層の一方の面側の剥離ライナーを剥離して除去し、該粘着剤層の一方の面を1つ目の部材に貼り付ける。次に、前記粘着剤層の他方の面側の剥離ライナーを剥離して除去し、該粘着剤層の他方の面を、2つ目の部材に貼り合わせて、2つの部材の複合体(1つ目の部材/粘着剤層/2つ目の部材の層構成を有する複合体)を作製する。そして、この複合体を、例えば、調整テーブル等の位置調整装置上に載せて、下側の部材を固定し、上側の部材を、上下の2つの部材に対してせん断方向に力をかけて動かせて、所定の位置関係となるように、互いの部材間の位置ズレを修正しながら位置調整を行って、上側の部材の位置を調整させる。位置調整完了後、紫外線等の高エネルギー線を照射して、粘着剤層を硬化させることにより、2つの部材同士を固着させる。
【0069】
このような貼り合わせ方法において、粘着剤層を硬化させる際に用いられる高エネルギー線としては、例えば、電離性放射線(例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線など)や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線を好適に用いることができる。
【0070】
なお、このような高エネルギー線の光源としては、特に制限されない。例えば、粘着剤層を硬化させる際に紫外線を照射する場合、照射する紫外線の光源としては、波長が200〜400nmの紫外線を効率よく発光させることができるものであれば特に制限されず、例えば、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、ブラックライトなどが挙げられる。
【0071】
本発明の感圧型両面接着テープは、部材同士の貼り付け工程〜位置修正工程〜高エネルギー線照射による硬化工程という一連の実装操作工程を経ても、高透明性を保持又は維持している構成とすることができる。具体的には、感圧型両面接着テープの粘着剤層は、一連の実装操作工程の前後ともに、全光線透過率が、85%以上であることが好ましく、特に90%以上(なかでも95%以上)であることが好適である。また、感圧型両面接着テープの粘着剤層は、一連の実装操作工程の前後ともに、ヘイズが、2%以下であることが好ましく、特に1%以下であることが好適である。感圧型両面接着テープの粘着剤層は、このような透明性を有していれば、部材として光学部材を用いて、光学部材同士を貼り合わせた後であっても、十分な光伝達効率が得られる。
【0072】
なお、本発明において、粘着剤層の全光線透過率やヘイズは、以下の測定方法により測定される値である。
(全光線透過率・ヘイズの測定方法)
厚さ40μmの粘着剤層(面積:30mm×30mm)を形成し、その粘着剤層の両面に、それぞれ、スライドガラス(商品名「スライドガラス品番S」MATSUNAMI社製;水縁磨タイプ)を貼り合わせたもの(すなわち、ガラス/粘着剤層/ガラスの層構成を有するもの)を評価用サンプルとする。濁度計(装置名「ヘーズメーターHM−150」村上色彩技術研究所製)を用い、JIS K7361、JIS K7136に準じて、評価用サンプルの全光線透過率(%)及びヘイズ(%)を測定する(高エネルギー線照射による硬化処理前)。その後、評価用サンプルに高エネルギー線を照射させて硬化処理を行った後、前記と同様にして、評価用サンプルの全光線透過率(%)及びヘイズ(%)を測定する(高エネルギー線照射による硬化処理後)。
【0073】
【発明の効果】
本発明の感圧型両面接着テープ又はシートによれば、容易に位置決めを行って、優れた位置精度で部材同士を接着させることができる。特に、互いの部材間の位置ズレを修正しながら部材同士を貼り合わせることができるとともに、接着信頼性に優れている。
【0074】
【実施例】
以下に、この発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
(合成例1:ポリアクリル酸エステルの調製例)
冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート、撹拌装置を備えた反応容器に、トルエン150重量部を溶媒として、アクリル酸ブチル70重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル30重量部、アクリル酸3重量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.05重量部、開始剤に2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.08重量部を入れ、窒素気流中、60℃で4時間重合行い、ポリアクリル酸エステルの溶液を得た。
【0075】
(合成例2:剥離ライナー処理液の調製例1)
主剤として、ヘキセニル基を有するポリオルガノシロキサン、及びヒドロシリル基を有するポリオルガノシロキサンを含有する処理剤である商品名「LTC−750A(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)」100重量部、添加剤として、メチルフェニル基を有し、実質的に白金触媒の存在下でヒドロシリル化反応に寄与しないポリオルガノシロキサンである商品名「BY−24−842(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)」15重量部、白金触媒である商品名「SRX−212(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)」2重量部を配合し、ヘキサンにより固形分濃度が1.5重量%となるように調整して、剥離ライナー処理液を調製した。
【0076】
(合成例3:剥離ライナー処理液調製例2)
添加剤として、商品名「BY−24−842」を2重量部としたこと以外は合成例2と同様にして、剥離ライナー処理液を調製した。
【0077】
(実施例1)
合成例1で得られたポリアクリル酸エステル100重量部に、多官能アクリル系オリゴマー(多官能(メタ)アクリレートオリゴマー)としてアジピン酸ネオペンチルグリコールエステルのジアクリレートオリゴマーである商品名「KAYARAD R−526(日本化薬社製;分子量427、粘度510mPa・s、平均官能基数2)」150重量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである商品名「Irgacure 184(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)」1.5重量部、希釈溶剤として酢酸エチル30重量部を配合して、感圧接着剤組成物の溶液を得た。
【0078】
一方、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート製フィルム上に、合成例2で調製したシリコーン系剥離剤を用いた剥離ライナー処理液を、マイヤーバーにより塗布し、120℃で90秒間乾燥させて、剥離ライナー(「剥離ライナー(1)」と称する場合がある)を得た。また、同様にして合成例3で調製したシリコーン系剥離剤を用いた剥離ライナー処理液を用いて剥離ライナー(「剥離ライナー(2)」と称する場合がある)を得た。
【0079】
前記感圧接着剤組成物の溶液を、アプリケーターを用いて、剥離ライナー(1)の剥離剤処理面上に塗布し、100℃で3分間乾燥して、厚さが40μmの感圧接着剤層を形成した。この感圧接着剤層上に、剥離ライナー(2)を感圧接着剤層表面と剥離ライナー(2)の剥離剤処理面とが接するように貼り合せて、感圧型両面接着テープを得た。
【0080】
(実施例2)
多官能アクリル系オリゴマーとして、シクロペンタニルジアクリレートオリゴマーである商品名「KAYARAD R−684(日本化薬製;分子量304、粘度150mPa・s、平均官能基数2)」を150重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着剤組成物の溶液を調製し、さらに該感圧接着剤組成物の溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧型両面接着テープを得た。
【0081】
(実施例3)
多官能アクリル系オリゴマーとして、ジオキサン変性ジアクリレートオリゴマーである商品名「KAYARAD R−604(日本化薬製;分子量326、粘度300mPa・s、平均官能基数2)」を100重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着剤組成物の溶液を調製した。
【0082】
この感圧接着剤組成物の溶液を、アプリケーターを用いて、厚さが38μmのシリコーン処理したポリエチレンテレフタレート製フィルム(商品名「♯38セラピールMDA(R)」東洋メタライジング社製)のシリコーン処理面上に塗布し、100℃で3分間乾燥して、厚さが40μmの感圧接着剤層を形成した。この感圧接着剤層上に、厚さが38μmのシリコーン処理したポリエチレンテレフタレート製フィルム(商品名「ダイアホイルMRN−38」三菱化学ポリエステルフィルム社製)を、感圧接着剤層表面と、商品名「ダイアホイルMRN−38」のシリコーン処理面とが接するように貼り合せて、感圧型両面接着テープを得た。
【0083】
(比較例1)
合成例1で得られたポリアクリル酸エステル100重量部に、希釈溶剤として酢酸エチル30重量部を配合したこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着剤組成物の溶液を調製し、さらに該感圧接着剤組成物の溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧型両面接着テープを得た。すなわち、前記感圧接着剤組成物中には、多官能アクリル系オリゴマーおよび光重合開始剤が含まれていない。
【0084】
(比較例2)
多官能アクリル系オリゴマーとして、ジオキサン変性ジアクリレートオリゴマーである商品名「KAYARAD R−604(日本化薬製;分子量326、粘度300mPa・s、平均官能基数2)」を100重量部用いるとともに、さらに、架橋剤として、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネートアダクト体である商品名「コロネートL(日本ポリウレタン工業社製)」を2重量部(固形分)配合したたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着剤組成物の溶液を調製した。さらに、該感圧接着剤組成物の溶液を用いるとともに、加熱させて架橋剤による架橋を行ったこと以外は、実施例1と同様にして感圧型両面接着テープを得た。すなわち、前記感圧接着剤組成物中には、ポリアクリル酸エステル、多官能アクリル系オリゴマー、光重合開始剤および架橋剤が含まれており、感圧接着剤層は、架橋剤により架橋されている。
【0085】
(評価)
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた感圧型両面接着テープについて、以下の評価・測定方法により、せん断接着力(N/cm2)、全光線透過率(%)、ヘイズ(%)、引き剥がし粘着力(N/20mm)を求めた。
【0086】
(せん断接着力の評価方法)
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた感圧型両面接着テープについて、各々、30mm×30mmのサイズに切り出し、一方の剥離ライナーを剥離して除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのスライドガラス板に貼り付けた。
【0087】
その後、他方の剥離ライナーを剥離除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのポリカーボネート製フィルムを貼り合わせて、スライドガラス板/未硬化の感圧接着剤層/ポリカーボネート製フィルムの3層構成の積層物(又は積層体)を作製した。
【0088】
前記積層物(感圧型両面接着テープ又は感圧接着剤層のサイズ30mm×30mm)について、スライドガラス板、ポリカーボネート製フィルムを、それぞれ、両面粘着テープを介した支持板に固定し、23℃、60%RHの雰囲気中で、万能引張試験機にて、感圧接着剤層(又は感圧型両面接着テープ)に対してせん断方向に、クロスヘッドのスピードが1mm/minとなる速度で引張り、1mmまでの変位における抵抗の最大値を求め、その値を1cm2当たりの応力に換算して、せん断接着力を求めた。
【0089】
(全光線透過率・ヘイズ測定方法)
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた感圧型両面接着テープについて、各々、30mm×30mmのサイズに切り出し、一方の剥離ライナーを剥離して除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのスライドガラス板に貼り付けて、スライドガラス板/未硬化の感圧接着剤層の2層構成の積層物(又は積層体)を作製した。
【0090】
その後、スライドガラス板/未硬化の感圧接着剤層の2層構成の積層物を、主波長が350nmのブラックライトにて積算光量が500mJ/cm2となるように、2層構成の積層物のスライドガラス板側から紫外線を照射して、感圧接着剤層を硬化させて、スライドガラス板/硬化された感圧接着剤層の2層構成のサンプル(感圧型両面接着テープ又は感圧接着剤層のサイズ30mm×30mm)を作製した。
【0091】
スライドガラス板/硬化された感圧接着剤層の2層構成のサンプル(紫外線照射後のサンプル)について、濁度計(装置名「ヘーズメーターHM−150」村上色彩技術研究所製)を用い、JIS K7361、JIS K7136に準じて、全光線透過率(%)およびヘイズ(%)を測定する。
【0092】
(引き剥がし粘着力測定方法)
実施例1〜3および比較例1〜2で得られた感圧型両面接着テープについて、各々、20mm×100mmのサイズに切り出し、一方の剥離ライナーを剥離して除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのスライドガラス板に貼り付けた。
【0093】
その後、他方の剥離ライナーを剥離除去し、感圧接着剤層表面に、それぞれのテープのサイズよりも大きいサイズのポリカーボネート製フィルムを貼り合わせて、積層物(又は積層体)を作製した。
【0094】
さらにその後、得られた積層物を、主波長が350nmのブラックライトにて積算光量が500mJ/cm2となるように、積層物のスライドガラス板側から紫外線を照射して、感圧接着剤層を硬化させて、スライドガラス板とポリカーボネート製フィルムとを、感圧接着剤層を介して固定させて、スライドガラス板/硬化された感圧接着剤層/ポリカーボネート製フィルムの3層構成のサンプルを作製した。
【0095】
スライドガラス板/硬化された感圧接着剤層/ポリカーボネート製フィルムの3層構成のサンプル(感圧型両面接着テープ又は感圧接着剤層のサイズ20mm×100mm)について、ポリカーボネート製フィルムを、23℃、60%RHの雰囲気中で、万能引張試験機にて180°方向に、クロスヘッドのスピードが300mm/minとなる速度で引っ張って引き剥がし、この時の抵抗(引き剥がし粘着力)を測定した。
【0096】
なお、評価・測定結果は、それぞれ、表1の「せん断接着力(N/cm2)」、「全光線透過率(%)」、「ヘイズ(%)」、「引き剥がし粘着力(N/20mm)」の欄に示した。
【0097】
【表1】
【0098】
表1より明らかなように、実施例1〜3により得られた感圧型両面接着テープを用いて、光学部材同士を貼り合わせると、感圧接着剤層の硬化前には、せん断接着力が低く、互いの光学部材間の位置ズレを修正して、精密に位置調整することが可能である。しかも、位置調整した後、紫外線等の高エネルギー線を照射して、感圧接着剤層を硬化させることにより、光学部材同士を強固に接着させることができ、接着信頼性も優れていることが確認された。
【0099】
また、紫外線等の高エネルギー線の照射前後ともに、良好な透明性を有している。
【0100】
これに対し、比較例1〜2により得られた感圧型両面接着テープを用いて、光学部材同士を貼り合わせた場合では、感圧接着剤層の硬化前のせん断接着力が大きく、光学部材間の位置ズレを修正することができない。なお、比較例1に係る感圧型両面接着テープでは、粘着剤層に凝集破壊が生じているため、使用することができない。
Claims (9)
- 2つ以上の部材を貼り合わせる際に用いられる感圧型両面接着テープ又はシートであって、アクリル系ポリマー(a)、多官能アクリル系オリゴマー(b)および光重合開始剤(c)を含有している感圧接着剤組成物により形成され且つ多官能アクリル系オリゴマー(b)が実質的に未反応状態である粘着剤層を有しており、部材同士の貼り合わせの際に、互いの部材間の貼り合わせの位置ズレを修正することが可能な構成を有していることを特徴とする感圧型両面接着テープ又はシート。
- 高エネルギー線の照射により粘着剤層を硬化させて、所定の位置関係で貼り合わせた部材同士を固着させることが可能である構成を有している請求項1記載の感圧型両面接着テープ又はシート。
- アクリル系ポリマー(a)が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーである請求項1又は2記載の感圧型両面接着テープ又はシート。
- 多官能アクリル系オリゴマー(b)の重量平均分子量が、300〜3,000である請求項1〜3の何れかの項に記載の感圧型両面接着テープ又はシート。
- 多官能アクリル系オリゴマー(b)における官能基の平均官能基数が、2〜6である請求項1〜4の何れかの項に記載の感圧型両面接着テープ又はシート。
- 多官能アクリル系オリゴマー(b)の含有割合が、アクリル系ポリマー(a)100重量部に対して50〜200重量部である請求項1〜5の何れかの項に記載の感圧型両面接着テープ又はシート。
- 光重合開始剤(c)の含有割合が、多官能アクリル系オリゴマー(b)100重量部に対して0.5〜3重量部である請求項1〜6の何れかの項に記載の感圧型両面接着テープ又はシート。
- 貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材が、光学部材である請求項1〜7の何れかの項に記載の感圧型両面接着テープ又はシート。
- 貼り合わせる2つ以上の部材のうち、少なくとも1つの部材が、粘着剤層の硬化の際に照射される高エネルギー線を透過可能である請求項1〜8の何れかの項に記載の感圧型両面接着テープ又はシート。
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