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JP2005019269A - 有機el素子および有機el素子貼合わせ用樹脂組成物 - Google Patents

有機el素子および有機el素子貼合わせ用樹脂組成物 Download PDF

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
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Abstract

【課題】素子に悪影響を及ぼすことなく、効果的な封止を行うことにより、ダークスポットの発生・成長を確実に制御して、長期間にわたって安定な発光特性を維持することが出来る有機EL素子を得ること。
【解決手段】ガラス基板1上に透明電極2、正孔輸送層3、有機物EL層4及び背面電極5からなる有機EL層を形成し、硬化性樹脂7を積層して非透水性ガラス6と貼り合わせる有機EL素子において、硬化性樹脂が(A)分子中にグリシジル基を有する化合物(B)変性脂環式ポリアミン、および/または、変性脂肪族ポリアミンであることを特徴とする有機EL素子およびその硬化性樹脂組成物。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界の印加によって高輝度で発光する有機EL素子、およびその貼合せ用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は多結晶の半導体デバイスであり、低電圧で高輝度の発光を得ることができるため液晶のバックライトなどに使用され、また、自発光性の薄型平面表示デバイスとして期待されている。しかしながら、有機EL素子は水分に極めて弱く、金属電極と有機物EL層との界面が水分の影響ではく離してしまったり、金属が酸化して高抵抗化してしまったり、有機物自体が水分によって変質してしまうなどの現象が起き、このようなことから発光しなくなったり輝度が低下するなどの欠点がある。
【0003】
このような欠点を解消するために、アクリル樹脂でモールドする方法(特開平3−37991号公報)、気密ケース内にP とともに入れて外気から遮断する方法(特開平3−261091号公報)、金属の酸化物等の保護膜を設けた後にガラス板等を用いて気密にする方法(特開平4−212284号公報)、プラズマ重合膜及び光硬化型樹脂層を設ける方法(特開平5−36475号公報)、フッ素化炭素からなる不活性液体中に保持する方法(特開平4−363890号公報他)、高分子保護膜を設けた後シリコーンオイル中に保持する方法(特開平5−367475号公報)、無機酸化物等の保護膜の上にポリビニルアルコールを塗布したガラス板をエポキシ樹脂で接着する方法(特開平5−89959号公報)、流動パラフィンやシリコーンオイル中に封じ込める方法(特開平5−129080号公報)等が提案されている。
【0004】
しかしながら、上記従来の有機EL層の封止方法はいずれも満足できるものではなく、例えば、吸湿剤とともに気密構造に素子を封じ込めるだけでは、ダークスポットの発生、成長を抑制出来ず、また、フッ素化炭素やシリコーンオイル中に保持する方法は液体を注入する工程を経ることにより封止工程が煩雑になるだけでなく、ダークスポットの増加も完全には防げず、むしろ液体が陰極と有機層の界面に侵入して陰極のはく離を促進する問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、特開平5−182759号公報には紫外線硬化型樹脂を用いて、ガラス基板上にEL層を形成し、EL層全面を覆うように樹脂組成物を積層し非透水性ガラス基板を貼り合わせたものが開発された。しかし、この公報に記載されている樹脂組成物は該樹脂に含まれる有機溶剤や紫外線による素子の劣化の問題、硬化時の応力歪みによる有機層からの陰極のはく離の問題、紫外線が届かない所で未硬化が発生する問題、樹脂の透明度が低く、有機EL発光側に使用しにくいという問題があり、実用的できるものではなかった。
【0006】
従来の封止用接着剤としてアクリル樹脂は硬化時に素子に及ぼすダメージが大きく、また特にエポキシ樹脂は成分に含まれるアミン由来の色(主に黄色、褐色)により、透明度(透過率)が低く、特開平5−182759号に記載されたような有機EL発光側に用いることが出来なかった。また、透明性に優れるエポキシ樹脂は一般に硬化条件が厳しく、硬化物が固いためにはく離を起こす心配があり実用されていない。
【0007】
このように有機EL素子のダークスポットによる劣化が十分に改善されず、発光特性が不安定なことは、ファクシミリ、複写機、液晶ディスプレイのバックライト等の光源としては重大な欠陥となり、また、フラットパネル・ディスプレイなどの表示素子としても望ましくない。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題点を解決し、素子に悪影響を及ぼすことなく、効果的な封止を行うことにより、ダークスポットの発生・成長を確実に制御して、長期間にわたって安定な発光特性を維持することが出来る有機EL素子、また、それに使用される貼合わせ用樹脂組成物を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するため本発明は、ガラス基板1上に透明電極2、正孔輸送層3、有機物EL層4及び背面電極5からなる有機EL層を形成し、硬化性樹脂7を積層して非透水性ガラス6と貼り合わせる有機EL素子において、前記硬化性樹脂7が(A)分子中にグリシジル基を有する化合物、(B)変性脂環式ポリアミン、または、変性脂肪族ポリアミンからなることを特徴とする有機EL素子と、前記有機EL素子に使用される硬化性樹脂組成物を提供するものである。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。まず、本発明の有機EL素子は図1に示すようにガラス基板1上にITO等の透明電極2、正孔輸送層3、有機物EL層4及び背面電極5がこの順に積層される。またガラス基板1上には、耐湿性を有した硬化性樹脂層7を介しガラスや金属等の非透水性ガラス基板6が固着される。
【0011】
このような構成の有機EL素子は、次のようにして製造される。まず、ガラス基板1上に透明電極2を0 .1μmの厚みで成膜する。透明電極2の成膜の方法は真空蒸着及びスパッタ等による方法が挙げられる。ただし、真空蒸着による成膜は、結晶粒が成長して膜表面の平滑度を低下させることがあり、薄膜ELに適用する場合には絶縁破壊や不均一発光の原因を作ることがあるため、注意を要する。一方、スパッタによる成膜は表面の平滑性がよく、その上に薄膜デバイスを積層する場合に好ましい結果が得られる。
【0012】
続いて、透明電極2の上部に正孔輸送層3及び有機物EL層4を0 .05μmの厚みで順次成膜する。また有機物EL層4の上部に背面電極5を0 .1〜0 .3μmの厚みで成膜する。
【0013】
これらの素子の成膜を終えた後、ガラス基板1の上部に硬化性樹脂を約0 .1mmの厚みで滴下し、この硬化性樹脂の上から非透水性ガラス基板6を密着させる。硬化性樹脂の詳細は後述する。
【0014】
非透水性ガラス基板6の密着を終えた後、常温で養生または常温より少し加熱した温度での加熱促進により硬化性樹脂を硬化させて硬化性樹脂層7を形成する。これにより、非透水性ガラス基板6は硬化性樹脂層7を介してガラス基板1に固着される。
【0015】
本発明で使用することのできる硬化性樹脂7の性能は、400nm以上で90%以上の光透過率であること、透湿度が60℃、95%で100g/m×24h以下であること(厚み150μm)、硬化物から発生するアウトガスが20ppm以下であること(120℃×15min抽出)、ガラス同士のはく離接着力が5kgf/cm 以上であること、水分量が2000ppm以下であること、50℃〜70℃程度の比較的低温で硬化が可能であることが要求される。これらの要求項目を満たすものとして(A)分子中にグリシジル基を有する化合物、(B)変性脂環式ポリアミン、および/または、変性脂肪族ポリアミンからなるエポキシ樹脂組成物であることが判明した。
【0016】
上記有機EL層と非透水ガラス基板層の接着に本発明の硬化性樹脂組成物を使用し固着封止する事により、有機EL素子の劣化の進行を大幅に制御することができ、長寿命化、有機EL発光側にエポキシ樹脂層があっても高輝度化を図ることができる。また、紫外線硬化型の接着剤組成物で問題となる紫外線の届かない箇所の未硬化や、大きな硬化収縮もないため、得られる有機EL素子は安定した性能を発揮する。本発明の二液性エポキシ樹脂は常温で硬化させ、比較的低温での加熱により硬化促進させることができる。
【0017】
本発明の二液性エポキシ樹脂において(A)分子中にグリシジル基を有する化合物はビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノール型エポキシ樹脂などがあげられるが、有機EL素子用に使用するためには塩素イオン含有量の少ないもの、具体的には加水分解性塩素が500ppm以下であるものが好ましい。(A)成分の具体例としては含有する塩素イオン濃度が少ないエピクロンEXA−835LV(大日本インキ工業株式会社製)が好ましく使用される。
【0018】
また、(A)成分の粘度は1000〜20000cPが好ましい。粘度が20000cPを越えると後述する(B)と混合する際に気泡が混入しやすく、また貼り合わせ時の抵抗が大きく膜厚が安定しない。また、1000cPより低いと塗布後の樹脂が流れ出し、貼り合わせることができない。
【0019】
本発明の(B)成分は変性脂環式ポリアミン、および/または、変性脂肪族ポリアミンである。(A)成分を硬化させるための硬化剤はアミン系が公知であるが前記した各要求項目を満たすものは変性脂環式ポリアミン、または、変性脂肪族ポリアミンまたはその混合物である。脂環式ポリアミンの例は、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミンの水添物、N−エチルアミノピペラジンなどであり、脂肪族ポリアミンの例は、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、アミノエチルエタノールアミン、トリ(メチルアミノ)ヘキサン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなどである。これらの変性物としてはエポキシアダクト反応物、マンニッヒ反応物、シアノエチル化物、マイケル反応物、ケチミン化物、チオ尿素付加物などのが挙げられる。
【0020】
商業的に入手が容易な変性脂環式ポリアミンとして「アンカミン1618」(ACI JAPAN販売)アンカミン2074、1882(エアプロダクツ社製)、等が挙げられる。商業的に入手が容易な変性脂肪族ポリアミンとして「カサミド2221」(ACI JAPAN販売)、「ラッカマイドWH108S(大日本インキ化学工業(株)、アデカハードナーEH220、EH−270B(旭電化工業(株)製)、バーサミンI−376、C−30(ヘンケル白水社製)などが挙げられる。
【0021】
また、(A)成分を硬化させる硬化剤として(B)成分以外にポリアミドアミンを添加すると接着強度を向上させることができる。しかし、ポリアミドアミンの添加量が多いと光透過率が低下するので好ましくない。適切な添加量として(A)成分100重量部に対し25重量部までである。
【0022】
本発明にはその他の成分の他に保存安定剤、可塑剤、反応性希釈剤、充填材、粘度調製剤等を添加することも可能であるが、着色やアウトガス等の特性が極端に低下しない程度とする。
【発明の実施の形態】
【実施例】
【0023】
表1の通り各硬化性樹脂を調製し、各種評価を行った。なお、使用した各成分はエピクロンEXA835LV:ビスフェノールA型,ビスフェノールF型混合エポキシ樹脂低塩素型(大日本インキ化学工業株式会社製)、エピコート828:ビスA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製)、エピコート807:ビスF型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製)、トーマイド296:ポリアミノアミド(富士化成工業株式会社製)、ダイトクラールC−2200A:変性脂環式ポリアミン(大都産業株式会社製)、サンマイドA−100:イミダゾール変性アミン(三和化学工業株式会社製)、アンカミンZ:芳香族ポリアミン(BTRジャパン株式会社製)、ダイトクラールX−5273C:変性脂肪族ポリアミン(大都産業株式会社製)である。
【0024】
評価1:透過率測定
パネル用ガラス基板に各硬化性樹脂を挟み(100μm)所定の硬化時間で硬化させ測定用試験片を作成した。初期の状態で、400nmでの透過率を測定した。また、この試験片を80℃×500時間に放置し同じように透過率を測定した。何も塗布しないガラス基板の透過率と比較して透過率を計算し90%以上を○とし、90%未満を×とした。
【0025】
評価2:透湿度測定
各硬化性樹脂を厚さ150μmに所定の硬化条件で硬化させ、60℃×95%の条件で透湿度を測定した。(使用機器:L80−5000型水蒸気透過度計/LYSSY社製)
【0026】
評価3:アウトガス測定
フッ素コートした板の上に各硬化性樹脂を約20mg滴下し所定の硬化条件で硬化させ、ダブルショットパイロライザーおよびガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)を用いたダイナミックヘッドスペース法で120℃×15分加熱した際に発生するアウトガス量を測定した。
【0027】
評価4:接着力測定
パネル用ガラス基板を25mm×50mmにカットし、ガラス片が十字状になるように中央に樹脂を挟み(100μm)所定の硬化時間で硬化させ、上下にはく離した。この時はく離速度は50mm/minとして、あらかじめ測定した接着剤塗布面積で最大荷重を除して接着力とした。
【0028】
評価5:パネル信頼性試験−輝度劣化評価−
ガラス基板上にスパッタリングにより透明電極を0 .1μm の厚みで成膜した。続いて、透明電極の上部に正孔輸送層及び有機物EL層を0 .05μmの厚みで順次成膜した。また有機物EL層の上部に背面電極を0 .2μmの厚みで成膜する。これらの素子の成膜を終えた後、ガラス基板1 の上部に各硬化性樹脂を約0 .1mm の厚みで滴下し、この硬化性樹脂の上から非透水性ガラス基板を密着させた。このようにしてパネルを作製し、初期の輝度を測定し、連続点灯で60℃、90%の環境で輝度を測定し初期の輝度に対する相対値で比較した。
【0029】
評価6:パネル信頼性試験−ダークスポット評価−
同様に各硬化性樹脂で貼り合わせしたパネルを作成し、連続点灯で60℃、90%の環境でダークスポットの成長を観察した。1000時間経過後の直径100μm以上のダークスポット発生がない場合は○、ある場合は×とした。
【0030】
評価7:水分量試験−カールフィッシャー微量水分計−
表1の配合のとおり調製した各試料に酸化バリウム(II)(株式会社高純度化学研究所 純度99%以上 powder)を5wt%添加し減圧脱泡攪拌を1時間行った。その後5μmのフィルターで濾過し、各試料を規定量混合しカールフィッシャー微量水分計にて水分量を測定した。
【0031】
【表1】
Figure 2005019269
【0032】
実施例1、2は透過率を始めほぼ全ての基準をクリアーした。実施例3〜6は脂環式ポリアミン+ポリアミド、脂肪族ポリアミン+ポリアミドの組み合わせを試験したが、それぞれ単独の結果より総合的に優れた結果であった。脂環式、脂肪族にそれぞれポリアミドを添加することにより接着力を向上させることができた。この結果より脂環式ポリアミンとポリアミドアミン、脂肪族ポリアミンとポリアミドアミンもしくは脂環式ポリアミンと脂肪族ポリアミンとポリアミドアミンの組み合わせであれば有機EL素子貼合わせ用の樹脂組成物として使用することが可能であることがわかる。比較例1〜3は使用している硬化剤の色が濃く、透過率が低くなってしまうため適さない。比較例4は水分量が多く信頼性が劣り、耐久試験後の輝度が低く、ダークスポットの成長が大きい。
【発明の効果】
【0033】
従来の硬化性樹脂は光透過率と低アウトガス性の優れたものは硬化させるのに80℃以上の加熱が必要であったり、更にガラスへの接着力も低く、結果的に有機EL素子の延命を実現できなかった。逆に低透湿性、低アウトガス、高接着力、常温硬化性に優れるものは透過率が低く主に黄色もしくは褐色となってしまう。更に硬化時は無色でも長時間の放置で次第に変色(黄変)してしまい、有機EL素子の輝度を著しく低下させてしまい、実用できるものはなかった。しかし、本発明は有機EL素子の劣化の進行を大幅に制御するとこができ、長寿命化、有機EL発光側にエポキシ樹脂層があっても高輝度化を図ることができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL素子の一実施例を示す断面図
【符号の説明】
1ガラス基板
2透明電極
3正孔輸送層
4有機物EL層
5背面電極
6非透水性ガラス基板
7硬化性樹脂

Claims (2)

  1. ガラス基板1上に透明電極2、正孔輸送層3、有機物EL層4及び背面電極5からなる有機EL層を形成し、硬化性樹脂7を積層して非透水性ガラス6と貼り合わせる有機EL素子において、前記硬化性樹脂7が
    (A)分子中にグリシジル基を有する化合物
    (B)変性脂環式ポリアミン、および/または、変性脂肪族ポリアミン
    であることを特徴とする有機EL素子。
  2. ガラス基板1上に透明電極2、正孔輸送層3、有機物EL層4及び背面電極5からなる有機EL層を形成し、硬化性樹脂7を積層して非透水性ガラス6と貼り合わせることにより得られる有機EL素子に使用することができる硬化性樹脂であり、組成が
    (A)分子中にグリシジル基を有する化合物
    (B)変性脂環式ポリアミン、および/または、変性脂肪族ポリアミン
    であることを特徴とする有機EL素子貼合わせ用樹脂組成物。
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