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JP2005076038A - 浸透性防錆剤組成物、浸透性アルカリ付与組成物及びコンクリート構造物の耐久性を改善する方法 - Google Patents

浸透性防錆剤組成物、浸透性アルカリ付与組成物及びコンクリート構造物の耐久性を改善する方法 Download PDF

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JP2005076038A
JP2005076038A JP2003209606A JP2003209606A JP2005076038A JP 2005076038 A JP2005076038 A JP 2005076038A JP 2003209606 A JP2003209606 A JP 2003209606A JP 2003209606 A JP2003209606 A JP 2003209606A JP 2005076038 A JP2005076038 A JP 2005076038A
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permeable
rust preventive
nitrite
concrete
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JP2003209606A
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English (en)
Inventor
Hideo Tanaka
秀男 田中
Hideki Sendai
英毅 千代
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I S KOSAN KK
Original Assignee
I S KOSAN KK
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Abstract

【目的】コンクリート構造物の中に配置されている鉄筋、鉄骨等の鋼材の防錆を長期的かつ効果的に維持することが出来るようにした浸透性防錆剤組成物、浸透性アルカリ付与組成物及びコンクリート構造物の耐久性を改善・リニューアルし、コンクリート構造物資産の保全に寄与する方法の提供。
【構成】亜硝酸塩水溶液に、(A)アルカンスルフォン酸塩、及び(B)ジアルキルスルフォコハク酸塩を配合させた組成物であって、前記(A)及び(B)各成分の合計含有量が、組成物の0.05〜2.0重量%であることを特徴とする浸透性防錆剤組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート構造物の中に配置されている鉄筋、鉄骨等の鋼材の防錆を長期的かつ効果的に維持することが出来るようにした浸透性防錆剤組成物、浸透性アルカリ付与組成物及びコンクリート構造物の耐久性を改善・リニューアルし、コンクリート構造物資産の保全に寄与する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート構造物の劣化原因として、コンクリート構造物中の鉄筋、鉄骨等の鋼材が、コンクリートの中性化、鉄筋等の被り厚さの不足、あるいはひび割れ等からの水分、塩分等の浸入によって錆びることが挙げられる。そして、錆が発生した鋼材は膨張し、ひび割れを増大させ、コンクリートの劣化を進行させる。劣化したコンクリート構造物の補修及び防錆処理方法として、従来、コンクリート構造物の発錆が見られる個所の鉄筋等をはつり出し、その部分の錆を物理的にはつり落す方法がある。又、防錆剤、防錆塗料を鉄筋等に塗布した後に、ポリマーセメントモルタル等で鉄筋等を埋め戻す方法を採用する場合もある。
【0003】
鉄筋コンクリートの表面に亜硝酸塩溶液、及び珪酸塩溶液を塗布することによって、これらの成分を内部に浸透させ鉄筋周辺の亜硝酸イオン濃度を高め、又鉄筋周辺の雰囲気をアルカリ性に戻すことによりコンクリート中の鋼材を防錆する方法が知られている(特開昭60−108385号、特開昭60−204683、特開昭 60−231478、特開平01−298185)。
【0004】
特開2002−371388には、コンクリート構造物の表面から内部の鋼材に至るまで浸透可能な浸透型防錆剤及びその施工方法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の防錆処理方法においては、次のような問題点を有している。
(イ)錆汁が出ていたりする個所を見つけ出し、コンクリートをはつり鉄筋等を露出させて、その個所毎に防錆処理を行う方法は、発錆が軽微な個所は補修されないで残り、この部分から錆が進行するなどの恐れがある。更に、作業工程が繁雑で効率的な処理方法でない。従って、もっと簡便な工法で、確実な防錆処理方法が望まれている。
(ロ)亜硝酸塩と珪酸塩を共用し、鉄筋コンクリートの表面から塗布・浸透させる公知の方法は、その塗布浸透の回数を重ねても浸透量、浸透深さ共に不十分である。このタイプの亜硝酸塩を含む防錆剤及び珪酸塩溶液は、各社から市販されているが、実際的にはあまり普及していないのが実状である。
(ハ)特開2002−371388に記載の浸透型防錆剤(以下「公開浸透型防錆剤」という。)は、水溶液用湿潤剤としてある特定の界面活性剤及びグリセリンを配合し、市販の従来品に比べ表面張力を低減させ、コンクリート内部への防錆剤の浸透性を改善してある。しかし、この配合組成のものは、防錆剤の浸透性の改善は見られるものの、コンクリート表層に添って拡張浸透する傾向の強い“横方向への拡張型浸透”でコンクリートの深さ方向(縦方向)への浸透性(浸透深さ及び浸透量)が不十分である。
(ニ)常用の珪酸塩(珪酸リチウムが多い)水溶液をコンクリート表面に塗布・含浸させた場合、コンクリートの深さ方向への浸透性が乏しく、アルカリ付与効果が低減する。
更に、セメント成分と珪酸塩との反応で出来る珪酸カルシウムゲルが、ごく表層部分でコンクリートの水道(みずみち)を塞ぐ効果しか得られず、内部の亜硝酸塩の流失防止、中性化抑制効果の向上、外部から浸入の塩分の遮断、耐吸水性の向上に対する効果が乏しく、コンクリート構造物の耐久性の大幅な改善が望めない。
(ホ)亜硝酸塩水溶液、珪酸塩水溶液共に通常状態では無色・透明ゆえ、塗布・浸透施工工事中に、施工状況・結果の判断(要するに、必要量を確実に塗布したかどうかの確認等)がし難く、工程管理上非常に不都合である。
【0006】
本発明は、上記したような従来技術における問題点を解決するために検討を重ねて解決されたものであって、コンクリート構造物の表面に塗布された防錆剤及びアルカリ付与剤を、内部の鋼材部分に至るまでその必要量を十分に浸透させることが可能であり、かつ鉄筋の防錆を長期的に可能にする浸透性防錆剤組成物及び浸透性アルカリ付与組成物を提供し、コンクリート構造物の耐久性を有効かつ適切に改善ことに成功したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者等は、上記目的のために鋭意研究を行った結果、本発明を完成したものであって、本発明は、下記の(1)から(11)によって構成されている。
(1) 亜硝酸塩水溶液に、(A)アルカンスルフォン酸塩、及び(B)ジアルキルスルフォコハク酸塩を配合させた組成物であって、前記(A)及び(B)各成分の合計含有量が、組成物の0.05〜2.0重量%であることを特徴とする浸透性防錆剤組成物。
(2) 亜硝酸塩水溶液に、(A)アルカンスルフォン酸塩、及び(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを配合させた組成物であって、前記(A)及び(C)各成分の合計含有量が、組成物の0.05〜2.0重量%であることを特徴とする浸透性防錆剤組成物。
(3) 亜硝酸塩水溶液に、(A)アルカンスルフォン酸塩、(B)ジアルキルスルフォコハク酸塩、及び(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを配合させた組成物であって、前記(A)、(B)及び(C)各成分の合計含有量が、組成物の0.05〜2.0重量%であることを特徴とする浸透性防錆剤組成物。
(4) アルカリ成分を添加して、pH10以上の組成物としたことを特徴とする、前記(1)ないし(3)の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物。
(5) 亜硝酸塩が、亜硝酸カルシウムであることを特徴とする前記(1)ないし(4)の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物。
(6)(A)アルカンスルフォン酸塩が、炭素原子数8〜18の疎水基を有するアルカンスルフォン酸塩であることを特徴とする前記(1)ないし(5)記載の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物。
(7)(B)ジアルキルスルフォコハク酸塩が、ジトリデシルスルフォコハク酸塩であることを特徴とする前記(1)ないし(6)の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物。
(8) メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物溶液に耐アルカリ性染料を加え着色させたものを、前記(1)ないし(7)の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物に配合させたことを特徴とする着色浸透性防錆剤剤組成物。
(9) 珪酸塩水溶液に、メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物を0.1〜2.0重量%配合させたことを特徴とする浸透性アルカリ付与組成物。
(10) メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物溶液に、耐アルカリ性染料を加え着色させたものを、珪酸塩水溶液に配合させたことを特徴とする着色浸透性アルカリ付与組成物。
(11) 鉄筋コンクリートの表面に、前記(1)ないし(8)のいずれか1つに記載の浸透性防錆剤組成物を塗布含浸させ、次いで、前記(9)又は(10)に記載の浸透性アルカリ付与組成物を塗布含浸させることを特徴とするコンクリート構造物の耐久性を改善する方法。
【0008】
本発明を以上のように構成することにより、下記するような優れた効果が得られることとなるのである。
【0009】
コンクリート中のアルカリ、塩類、他イオンの影響を受け難いポリオキシエチレンアルキルエーテル(ノニオン系界面活性剤)、又は、スルフォン酸基が末端にないアニオン系界面活性剤のジアルキルスルフォコハク酸塩のいずれかを亜硝酸塩水溶液に配合すると、液体/固体界面の表面張力が低下するため、この配合物をコンクリートの表面に塗布することにより、コンクリート内部への亜硝酸イオンの浸透性が向上する。しかし、この配合物系の浸透は、コンクリート表層近くへの拡張浸透(横へ広がる浸透)が強く、深さ方向への浸透(縦への浸透)が不十分である。可能な限り横への浸透(いわゆる“にじみ型浸透”)を少なくして、深さ方向への浸透を多くすることが、本発明のような場合において理想的な浸透性防錆剤組成物といえる。
なお、本発明者等が鋭意研究を行った結果、亜硝酸塩水溶液に、「アルカンスルフォン酸塩」を必須成分とし、これにジアルキルスルフォコハク酸塩又はポリオキシエチレンアルキルエーテルを配合すると、驚くべきことに、亜硝酸イオンのコンクリートの深さ方向への浸透性を大幅に向上させる事ができ(同時に横への広がり浸透を適度に調節)、コンクリート中の鋼材の防錆を確実に出来る技術を完成させた。この技術は従来まで知られていなかった。
【0010】
分子鎖(アルキル基)の末端に親水基(スルフォン酸基)を有し、親油基(疎水基)の分子鎖が適度に長い(アルキル基の炭素原子数:8〜18)アニオン系界面活性剤のアルカンスルフォン酸塩が必須成分であるが、これ単独の表面張力低減力はそれほど大きくない(後述参照)。しかし、このアルカンスルフォン酸塩は、ジアルキルスルフォコハク酸塩及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテルとの併用による相乗効果で、“浸透深度向上”という特異な機能を発揮する。本発明の浸透性防錆剤組成物は、前記の界面活性剤の併用による相乗効果が技術的根幹である。
【0011】
又、前記のような併用は次の効果ももたらす。すなわち、コンクリート表面から20〜30mmの深さに存在する鉄筋のところまで必要かつ十分量の亜硝酸イオンが浸透すると、拡張浸透型傾向(横方向へ広がる傾向)の強い界面活性剤のジアルキルスルフォコハク酸塩又はポリオキシエチレンアルキルエーテルの有する機能で、この鉄筋にそって亜硝酸イオンが十分に浸透し、鉄筋まわりを亜硝酸イオンでよく濡らすこととなる。
【0012】
特開2002−371388には、ポリオキシエチレンアルキル(12〜14)、スルホコハク酸ジオクチルナトリウムとグリセリンの3成分を必須とした3種併用系の湿潤剤があるが、この3種併用系の浸透型防錆剤は、前記と同じくコンクリート表層近くへの拡張浸透(横へ広がる浸透)が強く、深さ方向(縦への浸透)への浸透が不十分であったが、本発明による「アルカンスルフォン酸塩」を必須成分とした浸透性防錆剤組成物により、深さ方向への浸透性を大幅に向上させることが可能となる。
【0013】
珪酸塩水溶液に、メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物を配合すると、珪酸塩のコンクリート内部への浸透性を向上(アルカリ付与性向上)し、生成した珪酸カルシウムゲルによる外部塩分の遮断、耐吸水性、中性化の抑制等の機能が大幅に向上させる事が出来、好ましい技術が確立された。
【0014】
このメラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物は、アニオン性界面活性剤の機能を有し、更に他の界面活性剤にはない樹脂機能・特性を有している。従って、珪酸塩の浸透性を向上させることが出来ると同時に、生成した珪酸カルシウムゲルとメラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物とが安定した“樹脂ゲル”を形成し、この“樹脂ゲル”がコンクリート中の微細空隙をかなりの深部まで埋め尽くすことによるもの(コンクリート結晶間の空隙充填)と考えられる。この耐久性改善技術は従来において未知のものと考えられる。
【0015】
更に、浸透性防錆剤組成物、浸透性アルカリ付与組成物を染料で着色させる為には、先ず、樹脂性能を有する物質に染料を坦持させ、更にコンクリート表面に塗布した場合に拡張ぬれの効果のある界面活性機能を有するものが必要である(そうでないと、塗布面に色むらやはじき等が発生し、染色の機能を大きく損なう)。即ち、メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物の配合は、この両機能・性能を有しており最適であった。この配合技術も従来において知られてない技術である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について詳細に説明すると、先ず、亜硝酸塩水溶液に使用する亜硝酸塩は、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸リチウム、亜硝酸カルシウム等のいずれの亜硝酸塩も使用できるが、このうち、亜硝酸カルシウムが最もこの場合の使用に適している。亜硝酸ナトリウムは、施工面に白化現象を起させる可能性が高く好ましくないし、又、亜硝酸リチウムは価格が高く、経済性上難点がある。この亜硝酸水溶液の亜硝酸塩濃度は、5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%である。
【0017】
本発明において、アルカンスルフォン酸塩(R−SOM,M:アルカリ金属)の有する主たる機能は、湿潤浸透深度の向上である。すなわち、アルカンスルフォン酸塩は、“浸透深度向上剤”といえる。アルカンスルフォン酸塩は、この種の市販のものがいずれも使用可能である。このうち、アルキル基の炭素原子数が8〜18(C8〜C18)の疎水基(親油基)を持つものが最適である。この炭素原子数8未満のものは、深さ方向への浸透効果が低く、また炭素原子数18を超えるものは水に対する溶解度が低くなり、亜硝酸塩水溶液への配合上で難点がある。このようなアルカンスルフォン酸塩のうち、そのナトリウム塩が実使用上好ましい。
なお、本発明の浸透性防錆剤組成物は、このアルカンスルフォン酸塩と前記の界面活性剤との併用による相乗効果が技術的根幹であり、このアルカンスルフォン酸塩の単独配合では、その技術的効果は十分には顕現されない。
【0018】
ジアルキルスルフォコハク酸塩は、ジアルキルスルフォコハク酸ナトリウム等この種の市販のものいずれも使用可能であるが、通常、アルキル基の炭素原子数が8(C8)のオクチル系(2エチルヘキシル系)のアニオン界面活性剤が使用される。
【0019】
ジアルキルスルフォコハク酸塩のうち、アルキル基の炭素原子数が13(C13)のトリデシル系が、表面張力低下効果及び湿潤浸透効果ともに最も大で、組成物配合上最適であり、これは従来まで公表されていない技術である。
【0020】
ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、市販のポリオキシエチレンアルキルエーテル型ノニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。これの化学構造式はRO−(CH2 CH2 O)n−Hであり、このうち、アルキル基(R)の炭素原子数が11〜15のものが適している。なお、このエーテル型ノニオン系界面活性剤は、C11:ウンデシル系、C12〜14:ラウリル系、C16:セチル系、C18:ステアリル系、C18:オレイル系(不飽和)等原料の高級アルコールの違いにより各種ある。このうち、C16以上のものは固形状、又はワックス状の物が多く配合に難点がある。又、C10以下のものは、浸透効果が低減してくるゆえ好ましくない。
【0021】
(A)アルカンスルフォン酸塩と(B)ジアルキルスルフォコハクサン酸塩、との配合比(重量比)、すなわち(A):(B)=10:3〜20であり、好ましくは10:5〜15である。
【0022】
(A)アルカンスルフォン酸塩と(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテルとの配合比(重量比)、すなわち、(A):(C)=10:3〜20であり、好ましくは10:5〜15である。
【0023】
(A)アルカンスルフォン酸塩、(B)ジアルキルスルフォコハク酸塩、及び(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテルの3成分を併用配合して浸透性防錆剤組成物をつくっても良い。
【0024】
前記の場合の配合比(重量比)、すなわち、(A):[(B)+(C)]=10:3〜20であり、好ましくは10:5〜15である。この場合、(B)と(C)の配合割合(重量比)は任意である。通常は、(B):(C)=5:5が適当である。
【0025】
更に、湿潤効果を出すために、前記の(A)、(B)及び/又は(C)の他に、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコールを適量配合する事もできる。
【0026】
亜硝酸塩濃度が5〜30重量%、好ましくは10〜20重量%の亜硝酸塩水溶液に(A)アルカンスルフォン酸塩、(B)ジアルキルスルフォコハク酸塩、及び/又は(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを、(A)、(B)及び/又は(C)各成分の合計含有量が、組成物全体重量中の0.05〜2.0重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%になるように配合させて浸透性防錆剤組成物を調整する。上記各成分の合計含有量が、組成物全体重量の0.05重量%未満であると、浸透効果が著しく低減するので好ましくない。又、各成分の合計含有量が2.0重量%を超えても浸透効果は頭うちになってくる故、経済的にみても難点がある。
【0027】
前記の(B)と(C)をあらかじめ混和調整したものと、(A)とを別々に亜硝酸塩水溶液に混和させても良い。その他、混和方法、混和順序等は問わない。
【0028】
珪酸塩水溶液の成分としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム等いずれもが使用可能である。
【0029】
メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物は、分子量(重量)が数千〜数十万の範囲のものが適当である。分子量が数千未満のものは、樹脂としての性能・機能が乏しくて適当ではない。又、数十万を越えるものは、アニオン界面活性剤としての性能が発揮し難くて不適当である。スルフォン酸基は、ナトリウム、あるいはカルシウム塩のいずれでも使用出来る。
【0030】
メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物は、浸透性防錆剤組成物及び浸透性アルカリ付与組成物を染料で着色させるためには、染料の最適の坦持剤である。
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物は、浸透性向上の目的には使用できるが、樹脂的性能に乏しく着色性能が不十分である。
【0031】
珪酸塩溶液(珪酸塩:10〜30重量%)に、メラミンスルフォン酸ホリマリン縮合物を0.1〜2.0重量%を混和して、浸透性アルカリ付与組成物を調整する。
更に、前記の界面活性剤(A)、(B)、(C)のそれぞれを適量混和して、浸透性の改善をはかることも出来る。
【0032】
メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物に、耐アルカリ染料を適量混和して着色させたものを、それぞれ、前記の浸透性防錆剤組成物、浸透性アルカリ付与組成物に所定量混和して、着色浸透性防錆剤組成物又は着色浸透性アルカリ付与組成物とする。
【0033】
耐アルカリ染料としては、市販のものが使用されるが、これらは特には限定されない。
【0034】
コンクリート中の鋼材の腐食対策として、日本建築学会(JASS5)で規定されているコンクリート中の塩分(塩素イオン)濃度の範ちゅうのコンクリート構造物においては、これを無害化する亜硝酸イオン濃度は安全率をみて約500ppm必要である。コンクリート中の鉄筋は、通常その表面から20〜30mmの深さに存在するから、この深さまで亜硝酸が浸透する必要があるが、従来知られている方法では、浸透することがあっても到底この濃度までは到達しないか、又は、常に必要かつ十分の亜硝酸イオン濃度を確保出来る信頼性の高い方法とは言えなかった。
【0035】
更に、コンクリート中の鋼材に長期的に十分な防錆効果(水不溶性鉄酸化物の不動態皮膜を鋼材表面に形成させる)を期待するためには、必要十分量の亜硝酸イオン濃度で鉄―水系の電位をあげ、かつ十分なアルカリ雰囲気(pH10〜12)であることが必要であると同時に、この状態を長期的に保持させる必要がある。
【0036】
本発明では、浸透性防錆剤組成物を最初にコンクリート表面に塗布し、亜硝酸イオンを鉄筋周辺に必要十分量浸透させ、次いで、浸透性アルカリ付与組成物を同じく塗布し、鉄筋周辺のアルカリ濃度を十分に高めことが可能である。 更に、珪酸塩を深部まで浸透させた後、生成した珪酸カルシウムとメラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物との間で形成された長期的に安定な「樹脂ゲル」が、コンクリート中の微細空隙を深部まで埋め尽くすことによって、初期の亜硝酸イオン濃度とアルカリ雰囲気を保持させることが出来る。この方法によって、コンクリート構造物の耐久性を大幅に改善できる。
【0037】
鉄筋コンクリートの表面に、本発明の浸透性防錆剤組成物を塗布含浸させ、次いで、浸透性アルカリ付与組成物を塗布含浸させる方法において、浸透性防錆剤組成物を1m当たり300〜800g塗布含浸させ、次いで、浸透性アルカリ付与組成物を1m当たり150〜400g塗布含浸させることを特徴とするコンクリート構造物の耐久性改善方法が得られる。
【0038】
【具体的実施例】
以下、本発明を具体的な実施例について更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではないことは当然である。
【0039】
本発明による浸透性防錆剤組成物の若干例を次の表1に要約して示した(単位:重量部)。
【0040】
【表1】
Figure 2005076038
【0041】
比較用亜硝酸塩水溶液については以下の如くである。
市販品▲1▼:亜硝酸カルシウム水溶液(亜硝酸カルシウム:20重量%)
市販品▲2▼:亜硝酸リチウム水溶液(亜硝酸リチウム:20重量%)
CS品▲1▼:亜硝酸カルシウム水溶液(20重量%)に、下記湿潤剤を0.5重量%配合したもの
CS品▲2▼:亜硝酸カルシウム水溶液(20重量%)に、下記湿潤剤を1.0重量%配合したもの
CS品▲3▼:亜硝酸カルシウム水溶液(20重量%)に、ジオクチルスルフォコハク酸ナトリウムを1.0重量%配合したもの。
CS品▲4▼:亜硝酸カルシウム水溶液(20重量%)に、ポリオキシエチレンラウリルエーテルを1.0重量%配合したもの。
注)湿潤剤:ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜14)エーテル/スルフォコハク酸ジオクチルナトリウム/グリセリン=5/3/2に予め混合・調整したもの(「公開浸透型防錆剤」に準拠して調合されたもの)
注)上記CS品▲1▼、▲2▼、▲3▼、▲4▼共に、水酸化カルシウム0.1重量%添加して、pH 12.5に調整した。
【0042】
【実施例1】発明者等は、先ず、各種界面活性剤の表面張力を測定した(測定温度:25℃ドュヌイ法)が、亜硝酸塩水溶液の湿潤浸透性を向上させるには、界面活性剤による表面張力低減もその要素の一つであり、その結果を次の表2に示した。
【0043】
【表2】
Figure 2005076038
【0044】
この測定結果から、ジアルキルスルフォコハク酸塩系の中では、オクチル(2エチルヘキシル)系(C8)よりもジトリデシル系(C13)の方が、その表面張力低減能力がはるかに大きいことがわかる。一般的に、ジアルキルスルフォコハク酸塩系界面活性剤のように、その親水基(スルフォン酸基)が分子鎖の末端にないものは湿潤浸透力が大きいと言われているが、とりわけ上記のジトリデシル系のように親油基(疎水基)の分子鎖の長いものが更に大きな表面張力低減をもたらし、かつ浸透性の大幅な向上をはかれることがわかる。
一方、分子鎖の末端に親水基(スルフォン酸基)を有し、親油基(疎水基)の分子鎖が適度に長いアルカンスルフォン酸塩は、後述するように、これらの界面活性剤との併用による相乗効果で、“浸透深度向上”という特異な機能を発揮する。
本発明の浸透性防錆剤組成物は、これらの界面活性剤の併用配合による相乗効果が技術的基盤である。
【0045】
【実施例2】
次の表3には、比較用亜硝酸水溶液(市販品およびCS品)と本発明による各代表的な浸透性防錆剤組成物の表面張力についての測定結果を示した。
【0046】
【表3】
Figure 2005076038
【0047】
即ち、本発明の浸透性防錆剤組成物は、従来の市販品と比べて表面張力が約1/3と非常に小さく、また、「公開浸透型防錆剤」準拠品(CS品▲1▼、▲2▼)と比べてもその表面張力は更に低減していることが明らかである。
【0048】
【実施例3】
次いで、本発明者等は亜硝酸塩の浸透深度と浸透量について検討した。即ち、このような検討結果は、後述する表5と表6に示す如くであって、表4に示すような調合から得たコンクリート試験体(φ10×20cm)を、20℃封かん養生を7日間実施させた後、40℃で7日間乾燥したものを用い図1に示すような手法で防錆剤を浸透させて14日間経過せしめ、その経日変化(3日、7日、14日後)の浸透量を測定した。
浸透終了3週間後に、試験体を割列(真中より縦割り)して、試験体表面(浸透面)からの亜硝酸イオンの浸透深さ、浸透の広がり及び浸透分布を測定したが、測定結果は、次の表5、表6及び図2〜図4に示す如くであった。亜硝酸イオン濃度測定は、亜硝酸イオン検知紙法で実施した(後述参照)。
【0049】
【表4】
Figure 2005076038
【0050】
【表5】
Figure 2005076038
【0051】
【表6】
Figure 2005076038
【0052】
上記したような表6の試験結果から、本発明によるIS品は、市販品及び先行技術品(CS品▲2▼)と比べて浸透量、浸透深さが共に大幅に向上している。又、先行技術品(CS品▲2▼)は、とにかく表層近くでの浸透の広がりが大で(いわゆる、にじみ型浸透)、深さ方向への浸透に難点があることが理解される。一方、本発明品は、浸透広がりが適度に調節され、CS品▲2▼より広がり径で約2分の1、浸透深さが約1.7倍となっており、深さ方向への浸透が効率よく進むことが明らかであり、実際の施工現場では、200g/m2×2回の塗布量が標準的であるから、本発明品との性能差が更に顕著になることも明かである。
【0053】
【実施例4】
本発明による浸透性防錆剤組成物のコンクリートへの浸透性試験として前記した表1に記載の各種の浸透性防錆剤組成物の塗布浸透試験を実施した。
【0054】
本発明の浸透性防錆剤組成物のコンクリートに対する浸透性試験に使用したコンクリートの配合は、単位セメント量:300Kg/m3、水セメント比(W/C):60%、スランプ値:18cm、空気量:4%である。この配合物を型枠へ打設後、気温20℃、湿度80%中に放置し、型枠を脱型した後に水温20℃で7日間水中養生した。水中養生後は、温度50℃の炉内で7日間乾燥させて試験体とした。
【0055】
試験体(40cm×40cm、厚さ8cm)の片面に、前記表1に示した7種類の防錆剤組成物(本発明による浸透性防錆剤組成物)をそれぞれ200g/m(1回の塗布量)を2回ずつ塗布した後、室温20℃、相対湿度80%に保った室内に放置し、28日間に亘る放置後に亜硝酸イオンの浸透深さを測定した。
【0056】
比較例として、同じ試験体の片面に「0041」に記載の比較用亜硝酸水溶液をそれぞれ200g/m2(1回の塗布量)を2回ずつ塗布した後、室温20℃、相対湿度80%の室内に放置し、28日間放置後に亜硝酸イオンの浸透深さを測定した。
【0057】
亜硝酸イオンのコンクリート表面からの浸透深さは、28日経過後、試験体壁をコアドリルでくり抜き各深さごとに試験片を取り出し、各試験片を粉砕した試料に温水を加え、全亜硝酸イオンを溶解抽出した後、不溶解物をろ過洗浄後のろ液を分取し、JIS K 0102ナフチルアミン吸光光度法により亜硝酸イオン含量を分析することによって測定した。
【0058】
上記したような浸透性試験結果(実施例)は、次の表7に示す如くである。
【0059】
【表7】
Figure 2005076038
【0060】
又、この表7のものに対する前記した比較例の市販品、CS品に対する同様な浸透性試験結果は、次の表8に示す如くである。
【0061】
【表8】
Figure 2005076038
【0062】
上記した表7及び表8に示した「深さ」は、コンクリート試験体の表面からの深さを表しているもので、上記のような試験結果から、本発明の浸透性防錆剤組成物の浸透性・浸透深度(浸透深さ)は比較例と対比して非常に優れていることは一目瞭然である。
【0063】
浸透深度向上剤のアルカンスルフォン酸塩を併用配合すると、浸透深さが向上することも明らかである。本発明による浸透性防錆剤組成物の浸透深さの向上は、表1に記載の併用配合による相乗効果と考えられる。
【0064】
コンクリート中の鋼材の腐食対策として、日本建築学会(JASS5)で規定されているコンクリート中の塩分(塩素イオン)濃度の範ちゅうのコンクリート構造物においては、これを無害化する亜硝酸イオン濃度は安全率をみて約500ppm必要である。又、コンクリート中の鉄筋は、通常その表面から20〜30cmの深さに存在し、この深さの鉄筋がコンクリートの中性化・腐食のトラブル発生の問題が多い。この深さで、500ppm以上の亜硝酸イオン濃度が常に保持されていることが非常に重要となる。つまり、前述の表7及び表8の浸透性試験結果から、本発明による浸透性防錆剤組成物はこの要件を十分に満たしており、従来からある市販品や「公開浸透型防錆剤」準拠品と対比しても格段に進歩した防錆剤組成物であることがわかる。
【0065】
【実施例5】
本発明による浸透性アルカリ付与組成物の浸透性試験。
本発明による浸透性アルカリ付与組成物及び従来使用のアルカリ付与剤(従来品)の組成を次の表9に示した。
【0066】
【表9】
Figure 2005076038
【0067】
本発明の浸透性アルカリ付与組成物のコンクリートに対する浸透性試験に使用したコンクリートの配合は前述した「0054」に記載のものと同じ配合組成のものを用い、同じ養生を行った。
試験体は40cm×40cm、厚さ4cmのものを作成した。
【0068】
この試験体を中性化促進装置(20℃、相対湿度60%、炭酸ガス濃度5%)内に中性化するまで放置した(中性化試験体の調整)。
【0069】
中性化試験体の片面に、前記した表7に記載のアルカリ付与剤を、200g/m、1回塗布後、室温20℃、相対湿度80%の室内
に放置した。14日後、この試験体を割裂し、その断面にフェノールフタレイン溶液を噴霧し浸透深さを測定した。
【0070】
上記したような浸透性試験の測定結果を、次の表10に示した。
【0071】
【表10】
Figure 2005076038
【0072】
これらのアルカリ付与剤は、コンクリートの表面から浸透しコンクリート結晶間の微細な空隙を充填することにより、水と空気の透過性を減少させると同時に、アルカリを付与することによりコンクリートのリフレッシュ化をはかり耐久性を向上させるものである。本発明による浸透性アルカリ付与組成物は、従来品に比べて浸透深さが大であるゆえ、コンクリート表面の緻密な充填・保護層が厚く、先に浸透させた亜硝酸塩の溶出防止効果が格段に大で、水と空気の透過性減少効果も非常に大きい。
【0073】
【実施例6】
竣工後25年経過し、大気中の炭酸ガス等により18〜20mm中性化していたRC造建築物のコンクリート打ち放し仕上げ外壁面のコンクリート壁面を高圧水洗浄し、乾燥後に、本発明による浸透性防錆剤組成物( IS▲4▼、表1参照)を200g/m/回を2回塗布した。次いで、浸透性アルカリ付与組成物(表9、MF縮合物1重量%)を200g/m×1回を塗布し試験施工を実施した。
【0074】
4週間後、壁面よりコア(φ5cm×6cm)を抜き取り、亜硝酸イオンの浸透性及びpHを測定した。その結果を次の表11に示した。
【0075】
【表11】
Figure 2005076038
【0076】
本発明による方法で試験施工を行ったが、コンクリート壁面から浸透した亜硝酸イオンは、前記表11に示したようにコンクリート内部の鉄筋部(かぶり厚さ20〜30cm)まで十分達していることが確認された。又、本工法により、コンクリートの中性化の改善も十分になされていることが確認された。
【0077】
【実施例7】
竣工後25年を経過したコンクリート地下構造物の壁面を高圧水で洗浄し乾燥後、本発明による浸透性防錆剤組成物(表1のIS▲3▼)を200g/m×2回塗布した。次いで、本発明によるアルカリ付与組成物(表9、MF縮合物1%)200g/m塗布し試験施工を行った。比較例として、前記の市販品▲1▼を同じく200g/m×2回塗布した後、従来品の珪酸塩系アルカリ付与剤(珪酸リチウム:20重量%)を200g/m塗布した。この塗布から4週間後に、壁面からコア抜きを行い各種の測定を実施した。これらの試験施工結果は、次の表12に示す如くであった。
【0078】
【表12】
Figure 2005076038
【0079】
上記結果から、本発明品の場合、亜硝酸イオンはコンクリート深さ方向に十分浸透している。従来品(比較例)の場合、亜硝酸イオンの浸透深さは塗布面から5〜7mm位までのところであった。
【0080】
なお本発明による浸透性アルカリ付与組成物の塗布により、コンクリート表層の強度改善もなされており、中性化も改善されている。コンクリート表面部は、施工後の空気にさらされた影響でpHは8程度となった。
【0081】
【実施例8】
竣工後22年を経過し、海砂使用による塩害劣化の発生していたRC造建造物のコンクリート打ち放し仕上げ外壁のコンクリート表面を高圧洗浄し乾燥後、着色浸透性防錆剤組成物(表1のIS▲1▼)を200g/m×2回塗布し、次いで、着色浸透性防錆剤組成物(MF縮合物0.5重量%)を200g/m×1回塗布し、試験施工を行った。予めメラミンスルフォン酸フォルマリン縮合物溶液に耐アルカリ染料を配合したものを、浸透性防錆剤組成物及び浸透性アルカリ付与剤組成物に微量添加して、極淡色に着色させ、着色組成物とした。
【0082】
なお、部分的に発生していた鉄筋腐食部及び0.5〜0.6mm以上のひび割れ部については、上記の塗布工程の前に前処理を行った。すなわち、鉄筋腐食部については鉄筋をはつり出し鉄筋の錆落しを行った。このはつり部のコンクリート面には、浸透性防錆剤組成物を塗布含浸させ、次いで樹脂配合急硬性モルタルで修復した。又、ひび割れ部についても、ハツリ、Uカット処理等を行い高圧洗浄後、浸透性防錆剤組成物を塗布含浸せしめ、樹脂配合急硬性モルタルで修復をおこなった。
【0083】
これらの着色組成物を塗布させることにより、試験施工時、施工現場での工程管理が楽になるということで(塗布状況の把握、塗布ムラ有無のチェック等)、現場作業者、現場監督者から好評であった。なお、この極淡色の着色部の色は数日後自然褪色した。
【0084】
補修・リニューアル施工1年後に、上記のコンクリート外壁の外観目視調査をおこなったが、表面の劣化、新たなひび割れ、鉄錆汁発生等の異常は見られなかった。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したような本発明による浸透性防錆剤組成物、浸透性アルカリ付与組成物及びコンクリート構造物の耐久性改善方法は、次のような効果を有する。即ち、(1)コンクリートの深さ方向への湿潤浸透性向上剤が配合された浸透性防錆剤組成物を使用すると、コンクリート構造物の表面から内部の鋼材への防錆剤の浸透(深さ方向へ)が、従来の防錆剤にくらべて格段に優れており、必要十分量を浸透させることが出来る;(2)浸透性アルカリ付与組成物を使用することにより、コンクリート表層の強化と共に、コンクリート内部の鋼材の防錆効果の長期的維持も可能にすることが出来る;(3)浸透性防錆剤組成物及び浸透性アルカリ付与組成物を使用する方法により、簡単な施工で効果の高い防錆処理を行うことができ、コンクリート構造物の耐久性を改善・リニューアルし、コンクリート構造物資産の保全に寄与することが出来るなどの効果を有しており、工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】【実施例3】におけるコンクリート試験体に対する亜硝酸塩の浸透試験の方法を示した説明図である。
【図2】前記試験体に対する従来の市販防錆剤溶液(市販品▲1▼)を用いた浸透試験後の試験体断面図であって、亜硝酸イオン濃度80ppm以上の浸透箇所を示すものである。
【図3】図2と同じ浸透試験を先願の公開浸透型防錆剤に準拠して調合されたもの(CS品▲2▼)を用いた浸透試験後の試験体断面における亜硝酸イオンの分布状態断面図である(亜硝酸イオン濃度80ppm以上の浸透箇所)。
【図4】本発明による浸透性防錆剤組成物(IS▲3▼)の浸透試験後の試験体断面における亜硝酸イオンの分布域状態断面図である(亜硝酸イオン濃度80ppm以上の箇所)。
【符号の説明】
1 防錆剤の注入部体、
2 試験部体(コンクリート供試体)、
3 試験部体に対するシーリング部、
4 防錆剤の浸透域(市販品▲1▼)、
4a 従来の浸透型防錆剤浸透域(CS品▲2▼)、
4b 本発明による浸透型防錆剤組成物(IS▲3▼)の浸透域。

Claims (11)

  1. 亜硝酸塩水溶液に、(A)アルカンスルフォン酸塩、及び(B)ジアルキルスルフォコハク酸塩を配合させた組成物であって、前記(A)及び(B)各成分の合計含有量が、組成物の0.05〜2.0重量%であることを特徴とする浸透性防錆剤組成物。
  2. 亜硝酸塩水溶液に、(A)アルカンスルフォン酸塩、及び(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを配合させた組成物であって、前記(A)及び(C)各成分の合計含有量が、組成物の0.05〜2.0重量%であることを特徴とする浸透性防錆剤組成物。
  3. 亜硝酸塩水溶液に、(A)アルカンスルフォン酸塩、(B)ジアルキルスルフォコハク酸塩、及び(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテルを配合させた組成物であって、前記(A),(B)及び(C)各成分の合計含有量が、組成物の0.05〜2.0重量%であることを特徴とする浸透性防錆剤組成物。
  4. アルカリ成分を添加してpH10以上の組成物としたことを特徴とする、請求項1ないし3の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物。
  5. 亜硝酸塩が、亜硝酸カルシウムであることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物。
  6. (A)アルカンスルフォン酸塩が、炭素原子数8〜18の疎水基を有するアルカンスルフォン酸塩であることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物。
  7. (B)ジアルキルスルフォコハク酸塩が、ジトリデシルスルフォコハク酸塩であることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物。
  8. メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物溶液に耐アルカリ性染料を加え着色させたものを、請求項1ないし7の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物に配合させたことを特徴とする着色浸透性防錆剤組成物。
  9. 珪酸塩水溶液に、メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物を0.1〜2.0重量%配合させたことを特徴とする浸透性アルカリ付与組成物。
  10. メラミンスルフォン酸ホルマリン縮合物溶液に耐アルカリ性染料を加え着色させたものを、珪酸塩水溶液に配合させたことを特徴とする着色浸透性アルカリ付与組成物。
  11. 鉄筋コンクリートの表面に、請求項1ないし8の何れか1つに記載の浸透性防錆剤組成物を塗布含浸させ、次いで、請求項9又は10に記載の浸透性アルカリ付与組成物を塗布含浸させることを特徴とするコンクリート構造物の耐久性を改善する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007002321A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Kyoeisha Chem Co Ltd コンクリート浸透性防錆剤
JP2007139497A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Fujitsu Ltd 検知体
WO2024247338A1 (ja) * 2023-06-02 2024-12-05 日本国土開発株式会社 鉄筋の加工方法、鉄筋の組立方法ならびにコンクリート構造物の修復方法

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