JP2004331688A - ポリカーボネート共重合体より形成された光学部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】全芳香族ジヒドロキシ成分の50〜95モル%が下記式[I]で表される9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、50〜5モル%が下記一般式[II]
【化1】
【化2】
[式中、R1〜R4はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基またはハロゲン原子であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO2、CO、またはCOO基である]で表される芳香族ジヒドロキシ成分からなるポリカーボネート共重合体より形成された光学部材。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性および熱安定性が良好で、複屈折が極めて小さく、且つ透明性に優れたポリカーボネート樹脂を用いた光学成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリメチルメタクリレート樹脂は良好な透明性と低い複屈折特性を有していることから、レンズや導光板などの光学材料として数多く使用されている。しかしながら、近年電子機器の高密度化や安全性の観点から樹脂への耐熱性向上の要求が高まる中で、ポリメチルメタクリレート樹脂は充分な耐熱性を有しているとは言い難い。一方、ポリカーボネート樹脂は透明性、寸法安定性が高いことから、光学材料をはじめ様々な用途へ利用されている。しかしながら、光学的精度が要求されるレンズやプリズム,導光板,光導波路といった光学部材に要求される特性に対してポリカーボネート樹脂は、分子鎖の配向により生じる複屈折が一般的なプラスチックの中では非常に大きな部類に属し、また成形の際に生じる成形歪みも大きいため、光学素子への展開が困難であるという現状がある。
【0003】
このようなポリカーボネート樹脂の複屈折を改良する方法としてスチレン系樹脂とグラフト共重合する方法が提案されている。(例えば特許文献1、2参照)しかしながら、ポリカーボネート樹脂とスチレン系樹脂とのグラフト共重合体は、機械強度が低く、極めて脆く、また熱安定性が悪い為に成形が困難であるため、機械強度をあげるためには分子量を高くする必要があるが、分子量を高くすると成形性や表面精度が悪化し、実用的なレンズは得られない。
【0004】
この点を改良したものとしてビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等の芳香族ジヒドロキシ成分からなるポリカーボネート樹脂とアクリロニトリル−スチレン共重合体を混合する方法が提案されている。(特許文献3参照)しかしながら、この樹脂組成物は透明性や複屈折は改善されるものの、熱安定性が低く、成形が非常に困難であるという欠点があった。
【0005】
一方フルオレン骨格を導入した芳香族ジヒドロキシ成分を含むポリカーボネート共重合体からなる耐熱性の改善された高屈折率のレンズについての報告がなされている。(例えば特許文献4参照)しかしながら、この公報には耐熱性と屈折率の改良についてのみ記載されており、特異的に複屈折が改善されることについての記載はない。
【0006】
【特許文献1】
特開昭61−19630号公報
【0007】
【特許文献2】
特開昭63−15822号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平05−027101号公報
【0009】
【特許文献4】
特開平06−018701号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、複屈折が極めて小さく、透明性に優れた光学成形体を提供することにある。本発明者はこの目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の二価フェノールを特定の割合で使用したときに得られるポリカーボネート共重合体では複屈折が非常に小さく、さらには該ポリカーボネート共重合体から形成された成形体の光学特性が好適であることを見出し、本発明に到達した。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、全芳香族ジヒドロキシ成分の50〜95モル%が9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(下記式[I])50〜5モル%が下記一般式[II]からなるポリカーボネート共重合体より形成された耐熱光学部品が提供される。
【0012】
【化6】
【0013】
【化7】
【0014】
[式中、R1〜R4はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基またはハロゲン原子であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO2、CO、またはCOO基である]
【0015】
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体は、それを構成する芳香族ジヒドロキシ成分として、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン及び上記一般式[II]
[式中、R1〜R4はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基またはハロゲン原子であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO2、CO、またはCOO基である]で表される芳香族ジヒドロキシ成分の50〜95モル%及び50〜5モル%、好ましくは65〜75モル%及び35〜25モル%、さらに好ましくは67〜74モル%及び33〜26モル%である。
【0016】
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが50モル%より少ない場合あるいは95モル%よりも多い場合は、成形物の複屈折が大きくなってしまうため好ましくない。また95%以上の場合には複屈折が大きくなると共に、溶融流動性が不足し、成形が困難となると共に、成形品の透明性が低下するため好ましくない。
【0017】
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体(A)におけるビスクレゾールフルオレンとの共重合成分としてのジヒドロキシ成分は、下記一般式[II]
【0018】
【化8】
【0019】
[式中、R1〜R4はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜9の芳香族基を含んでもよい炭化水素基またはハロゲン原子であり、Wは単結合、炭素原子数1〜20の芳香族基を含んでもよい炭化水素基、O、S、SO、SO2、CO、またはCOO基である]で表される芳香族ジヒドロキシ成分であることが好ましい。
【0020】
このような芳香族ジヒドロキシ成分は、通常ポリカーボネートのジヒドロキシ成分として使用されているものであればよく、例えば4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(“ビスフェノールA”)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(“ビスフェノールC”)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,3’−ビフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(“ビスフェノールZ”)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエ−テル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジフェニルジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジフェニルジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジフェニルジフェニルスルホキシド、1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン(“ビスフェノールM”)、1,4−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン等が挙げられる。中でも、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールM、ビスフェノールZが好ましく、更にはビスフェノールA、ビスフェノールMが好ましく、殊にビスフェノールAが好ましい。また、これらは単独または二種以上組み合わせて用いてもよい。
【0021】
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体は、それぞれ通常の芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段、例えば二価フェノール成分にホスゲンや炭酸ジエステルなどのカーボネート前駆物質を反応させる方法により製造される。次にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説明する。
【0022】
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
【0023】
上記二価フェノールとカーボネート前駆体を界面重合法または溶融法によって反応させてポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。
【0024】
界面重合法による反応は、通常二価フェノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤および有機溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促進のために例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることもできる。その際、反応温度は通常0〜40℃、反応時間は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つのが好ましい。
【0025】
溶融法による反応は、通常二価フェノールとカーボネートエステルとのエステル交換反応であり、不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネートエステルとを加熱しながら混合して、生成するアルコールまたはフェノールを留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコールまたはフェノールの沸点等により異なるが、通常120〜350℃の範囲である。反応後期には系を1.3×103〜1.3×10Pa程度に減圧して生成するアルコールまたはフェノールの留出を容易にさせる。反応時間は通常1〜4時間程度である。
【0026】
カーボネートエステルとしては、置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基、アラルキル基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが好ましい。
【0027】
また、溶融法において重合速度を速めるために重合触媒を用いることができ、かかる重合触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、二価フェノールのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩基性化合物、アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコキシド類、アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩類、亜鉛化合物類、ホウ素化合物類、アルミニウム化合物類、珪素化合物類、ゲルマニウム化合物類、有機スズ化合物類、鉛化合物類、オスミウム化合物類、アンチモン化合物類、マンガン化合物類、チタン化合物類、ジルコニウム化合物類などの通常エステル化反応、エステル交換反応に使用される触媒を用いることができる。触媒は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせ使用してもよい。これらの重合触媒の使用量は、原料の二価フェノール1モルに対し、1×10−8〜1×10−3当量、好ましくは1×10− 7〜1×10−3当量、より好ましくは1×10−6〜5×10−4当量の範囲で選ばれる。
【0028】
芳香族ポリカーボネート樹脂は、その重合反応において、末端停止剤として通常使用される単官能フェノール類を使用することができる。殊にカーボネート前駆物質としてホスゲンを使用する反応の場合、単官能フェノール類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用され、また得られたポリマーは、末端が単官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているので、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。
【0029】
かかる単官能フェノール類としては、芳香族ポリカーボネート樹脂の末端停止剤として使用されるものであればよく、一般にはフェノール或いは低級アルキル置換フェノールであって、下記一般式で表される単官能フェノール類を示すことができる。
【0030】
【化9】
【0031】
[式中、Aは水素原子または炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基あるいはアリールアルキル基を示し、rは1〜5、好ましくは1〜3の整数を示す。]
【0032】
前記単官能フェノール類の具体例としては、例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールおよびイソオクチルフェノールが挙げられる。
【0033】
また、他の単官能フェノール類としては、長鎖のアルキル基或いは脂肪族エステル基を置換基として有するフェノール類または安息香酸クロライド類、もしくは長鎖のアルキルカルボン酸クロライド類を使用することができ、これらを用いて芳香族ポリカーボネート共重合体の末端を封鎖すると、これらは末端停止剤または分子量調節剤として機能するのみならず、樹脂の溶融流動性が改良され、成形加工が容易となるばかりでなく、基板としての物性も改良される。特に樹脂の吸水率を低くする効果があり、好ましく使用される。これらは下記一般式[I−a]〜[I−h]で表される。
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】
【化17】
【0042】
[各式中、Xは−R−O−、−R−CO−O−または−R−O−CO−である、ここでRは単結合または炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、Tは単結合または上記Xと同様の結合を示し、nは10〜50の整数を示す。
Qはハロゲン原子または炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基を示し、pは0〜4の整数を示し、Yは炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、W1は水素原子、−CO−R13、−CO−O−R14またはR15である、ここでR13、R14およびR15は、それぞれ炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜8、好ましくは5〜6の一価の脂環族炭化水素基または炭素数6〜15、好ましくは6〜12の一価の芳香族炭化水素基を示す。
lは4〜20、好ましくは5〜10の整数を示し、mは1〜100、好ましくは3〜60、特に好ましくは4〜50の整数を示し、Zは単結合または炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、W2は水素原子、炭素数1〜10、好ましくは1〜5の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜8、好ましくは5〜6の一価の脂環族炭化水素基または炭素数6〜15、好ましくは6〜12の一価の芳香族炭化水素基を示す。]
【0043】
これらのうち好ましいのは、[I−a]および[I−b]の置換フェノール類である。この[I−a]の置換フェノール類としては、nが10〜30、特に10〜26のものが好ましく、その具体例としては、例えばデシルフェノール、ドデシルフェノール、テトラデシルフェノール、ヘキサデシルフェノール、オクタデシルフェノール、エイコシルフェノール、ドコシルフェノールおよびトリアコンチルフェノールなどを挙げることができる。
【0044】
また、[I−b]の置換フェノール類としてはXが−R−CO−O−であり、Rが単結合である化合物が適当であり、nが10〜30、特に10〜26のものが好適であって、その具体例としては、例えばヒドロキシ安息香酸デシル、ヒドロキシ安息香酸ドデシル、ヒドロキシ安息香酸テトラデシル、ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、ヒドロキシ安息香酸エイコシル、ヒドロキシ安息香酸ドコシルおよびヒドロキシ安息香酸トリアコンチルが挙げられる。
【0045】
前記一般式[I−a]〜[I−g]で示される置換フェノール類または置換安息香酸クロライドにおいて置換基の位置は、パラ位またはオルト位が一般的に好ましく、その両者の混合物が好ましい。
【0046】
前記単官能フェノール類は、得られた芳香族ポリカーボネート共重合体の全末端に対して少なくとも5モル%、好ましくは少なくとも10モル%末端に導入されることが望ましく、また単官能フェノール類は単独でもしくは2種以上混合して使用してもよい。
【0047】
また、本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体において、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが、全二価フェノール成分の80モル%以上である場合は、樹脂の流動性が低下することがあり、そのため前記一般式[I−a]〜[I−g]で示される置換フェノール類または置換安息香酸クロライド類を末端停止剤として使用することが好ましい。
【0048】
本発明における芳香族ポリカーボネート共重合体はそのポリマー0.7gを100mlの塩化メチレンに溶解し、20℃で測定した比粘度が0.17〜0.55の範囲のものが好ましく、0.21〜0.45の範囲のものがより好ましい。比粘度が0.17未満では成形品が脆くなり、0.55より高くなると溶融粘度および溶液粘度が高くなり、取扱いが困難になるので好ましくない。
【0049】
本発明における芳香族ポリカーボネート共重合体は、昇温速度20℃/minにて測定したガラス転移温度(Tg)が150℃〜250℃であることが好ましい。さらには160〜245℃であることが好ましい。Tgが150℃以下では、該共重合体を用いて形成した光学部品の使用する用途によっては耐熱性が十分でなく、一方Tgが250℃以上では溶融粘度が高くなり、成形体を形成する上での取扱いが困難となるので好ましくない。
【0050】
本発明における芳香族ポリカーボネート共重合体は、熱安定性の指標として、昇温速度20℃/minにて測定した5%重量減少温度が450℃以上であることが好ましい。さらには480℃以上であることが好ましい。5%重量減少温度が450℃より低い場合は、成形の際の熱分解が激しく、良好な成形体を得ることが困難となるため好ましくない。
【0051】
本発明における芳香族ポリカーボネート共重合体は、光弾性定数が50×1013cm2/dyne以下であることが好ましい。さらには45×1013cm2/dyne以下であることが好ましい。光弾性定数が50×1013cm2/dyneより大きい場合、成形の際に生じる成形歪みが大きくなり、光学部材として使用することが困難となるため好ましくない。
【0052】
本発明において、前記芳香族ポリカーボネート共重合体に、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸およびこれらのエステルよりなる群から選択された少なくとも1種のリン化合物が、その共重合体に対して0.0001〜0.05重量%の割合で配合することができる。このリン化合物を配合することにより、かかる芳香族ポリカーボネート共重合体の熱安定性が向上し、成形時における分子量の低下や色相の悪化が防止される。
【0053】
かかるリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸およびこれらのエステルよりなる群から選択される少なくとも1種のリン化合物であり、好ましくは下記一般式(1)〜(4)よりなる群から選択された少なくとも1種のリン化合物である。
【0054】
【化18】
【0055】
【化19】
【0056】
【化20】
【0057】
【化21】
【0058】
ここで、R1〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素数1〜20のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチルなどの炭素数6〜15のアリール基またはベンジル、フェネチルなどの炭素数7〜18のアラルキル基を表している。また1つの化合物中に2つのアルキル基が存在する場合は、その2つのアルキル基は互いに結合して環を形成していてもよい。
【0059】
上記(1)式で示されるリン化合物としては、例えばトリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられ、上記(2)式で示されるリン化合物としては、例えばトリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどが挙げられ、上記(3)式で示されるリン化合物としては、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイトなどが挙げられ、また上記(4)式で示される化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピルなどが挙げられる。なかでも、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリエチルホスフェート、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましく使用される。
【0060】
かかるリン化合物の配合量は、該芳香族ポリカーボネート共重合体に対して0.0001〜0.05重量%であり、0.0005〜0.02重量%が好ましく、0.001〜0.01重量%が特に好ましい。配合量が0.0001重量%未満では上記効果が得られ難く、0.05重量%を超えると、逆に該芳香族ポリカーボネート共重合体の熱安定性に悪影響を与え、また耐加水分解性も低下するので好ましくない。
【0061】
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体には、酸化防止の目的で通常知られた酸化防止剤を添加することができる。その例としてはフェノール系酸化防止剤やラクトン系酸化防止剤を示すことができる。フェノール系酸化防止剤としては、具体的には例えば、トリエチレングリコール−ビス(3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンなどが挙げられる。またラクトン系酸化防止剤としては、具体的には例えば、5,7−ジ−t−ブチル−3−(3,4−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−t−ブチル−3−(2,3−ジメチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オン等が挙げられる。これら酸化防止剤の好ましい添加量の範囲は芳香族ポリカーボネート共重合体に対して、0.0001〜0.05重量%である。
【0062】
さらに本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体には、必要に応じて一価または多価アルコールの高級脂肪酸エステルを加えることもできる。この一価または多価アルコールの高級脂肪酸エステルを配合することにより、前記芳香族ポリカーボネート共重合体の成形時の金型からの離型性が改良され、光学部品の成形においては、離型荷重が少なく離型不良による成形品の変形を防止できる。また、芳香族ポリカーボネート共重合体の溶融流動性が改善される利点もある。
【0063】
かかる高級脂肪酸エステルとしては、炭素原子数1〜20の一価または多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルであるのが好ましい。
【0064】
また、かかる一価または多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート、2−エチルヘキシルステアレートなどが挙げられるが、なかでもステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレートが好ましく用いられる。
【0065】
かかるアルコールと高級脂肪酸とのエステルの配合量は、該芳香族ポリカーボネート共重合体に対して0.01〜2重量%であり、0.015〜0.5重量%が好ましく、0.02〜0.2重量%がより好ましい。配合量が0.01重量%未満では上記効果が得られず、2重量%を越えると成形時における金型表面の汚れの原因ともなる。
【0066】
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体には、さらに光安定剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤などの添加剤を、耐熱性や透明性を損なわない範囲で加えることができる。本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体を上記添加剤を混合するには、任意の方法で実施することができる。例えばタンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機などで混合する方法が適宜用いられる。
【0067】
本発明の芳香族ポリカーボネート共重合体は、JIS K−7210に準拠して340℃、荷重1.2kgにて測定したメルトボリュームレート(MVR)が、好ましくは1.0cm3/10min以上であり、さらに好ましくは1.5cm3/10min以上である。MVRが1.0cm3/10min未満の場合、流動性が十分でなく、射出成形することが困難となる。
【0068】
本発明における光学部材とは、光学機器用の部品となる光学素子であるレンズ,プリズムの類や、導光板,光導波路などを指す。具体的には、レンズとしては二つの球面もしくは非球面の屈折表面を持ち、光を透過させうるものを指し、これを満たすものであれば特に限定されるものではないが、例えば、球面レンズ,非球面レンズ,フレネルレンズ,マイクロアレーレンズ等の種類が挙げられる。また、プリズムとしては、少なくとも平行でなく、ある角度で構成された研磨面を二つ以上持つ成形体を指し、これを満たすものであれば特に限定されるものではないが、例を挙げるとすれば、直角プリズム,ポロプリズム,アミシプリズム,五角プリズム,ドーブレッスプリズム,ヘンゾルトプリズム,スプレングープリズム,メーラプリズム,ウォラストンプリズム,傾斜プリズム,アッベプリズムなどが挙げられる。
【0069】
本発明における芳香族ポリカーボネート共重合体から形成される光学部材は、例えば射出成形法、圧縮成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、溶液キャスティング法など任意の方法により成形される。成形の容易性やコストの面から特には射出成形法あるいは射出圧縮成形法により成形されることが好ましい。
【0070】
本発明の光学部材は、成形板の550nmにおける透過率が80%以上であることが好ましい。更には85%以上であることが好ましい。透過率が80%より低いと、光学部材として使用することは困難である。
【0071】
また、本発明の光学素子は、成形板の550nmにおけるリターデーションをRe550(nm)、透過率およびリターデーションの測定部位の厚みをd(mm)としたとき、
Re550/d ≦ 10(nm)
を満たしていることが好ましい。一般的なビスフェノールAタイプのポリカーボネート樹脂からなる光学素子は通常リターデーションが大きく、成形条件によりその値を低減することは可能である場合もあるが、通常その条件幅は非常に小さく、したがって成形が非常に難しくなり、多くの場合上記式を満たすことができない。本発明のポリカーボネート共重合体は、樹脂の配向により生じるリターデーションが小さく、また成形歪みも小さいため、成形条件を厳密に設定しなくても良好な光学素子を得ることができる。
【0072】
このように本発明のポリカーボネート共重合体より形成された光学部材は、良好な光学特性を有しているため、カメラやデジタルカメラ,液晶ディスプレイ,液晶プロジェクタ,複写機,光ディスク関連機器などの電気電子機器の光学部材、および光通信機器中の分波器や合波器などの光学部材として好適に使用できる。
【0073】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中、「部」は「重量部」を意味している。なお、評価は下記の方法により実施した。
(1)比粘度
ポリマー0.7gを100mlの塩化メチレンに溶解し20℃の温度で測定した。
(2)ガラス転移点(Tg)
ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)社製2910型DSCを使用し、昇温速度20℃/minにて測定した。
(3)5%重量減少温度(Td)
ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)社製2950型TGAを使用し、昇温速度20℃/minにて測定した。
(4)光弾性定数
理研計器(株)製の光弾性測定装置PA−150により測定した。
(5)透過率(T550)
作成した試験片及び成形体の550nmにおける透過率を、日立製作所(株)製U−4001型分光光度計により測定した。
(6)リターデーション(Re550)
作成した試験片及び成形体の550nmにおけるリターデーションを、日本分光(株)製M−220型エリプソメータにて測定した。
【0074】
◎ポリカーボネート(PC)樹脂の重合
EX−PC1
温度計、攪拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水2050部、48%水酸化ナトリウム水溶液434部を入れ、ビスフェノールA(以下、BPAと略すことがある)111.6部、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下、BCFと略す場合がある)431.7部およびハイドロサルファイト1.1部を溶解した後、塩化メチレン1360部を加えた後、攪拌しながら18〜23℃でホスゲン215部を60分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、p−tert−ブチルフェノール11.0部と48%水酸化ナトリウム水溶液67部を加え、25〜30℃で45分間攪拌して反応を終了した。反応終了後、生成物を塩化メチレンで希釈して水洗したのち塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水とほぼ同じになったところで、ニーダーにて塩化メチレンを蒸発して、BPAとBCFの比がモル比で30:70の比粘度が0.260、Tgが215℃である黄白色のポリマー粉粒体550部を得た(収率92%)。
【0075】
EC−PC2
温度計、攪拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水3608部、48%水酸化ナトリウム水溶液482部を入れ、1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン(以下、BPMと略す場合がある)156.1部、BCF461.0部およびハイドロサルファイト1.3部を溶解した後、塩化メチレン1704部を加えた後、攪拌しながら18〜23℃でホスゲン215部を60分を要して吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、p−tert−ブチルフェノール12.5部と48%水酸化ナトリウム水溶液69部を加え、25〜30℃で45分間攪拌して反応を終了した。反応終了後、生成物を塩化メチレンで希釈して水洗したのち塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水とほぼ同じになったところで、ニーダーにて塩化メチレンを蒸発して、BPMとBCFの比がモル比で27:73の比粘度が0.260、Tgが212℃である黄白色のポリマー粉粒体619部を得た(収率92%)。
【0076】
EX−PC3
実施例1のBPAの使用量を124.4部、BCFの使用量を418.9部とする以外は実施例1と同様にして、BPAとBCFの比がモル比で33:67の比粘度が0.262、Tgが212℃である黄白色のポリマー560部を得た(収率94%)。
【0077】
EX−PC4
実施例2のBPMの使用量を260.1部、BCFの使用量を347.3部とする以外は実施例1と同様にして、BPMとBCFの比がモル比で45:55の比粘度が0.280、Tgが165℃である黄白色のポリマー630部を得た(収率95%)。
【0078】
EX−PC5
実施例1のBPAの使用量を79.3部、BCFの使用量を504.6部とする以外は実施例1と同様にして、BPAとBCFの比がモル比で20:80の比粘度が0.250、Tgが220℃である黄白色のポリマー595部を得た(収率94%)。
【0079】
EX−PC6
実施例1のp−tert−ブチルフェノールをm−ペンタデシルフェノール22.3部とする以外は実施例1と同様にして、BPAとBCFの比がモル比で30:70の比粘度が0.270、Tgが180℃である黄白色のポリマー570部を得た(収率94%)。
【0080】
CEX−PC1
実施例1のBPAの使用量を605.3部、またBCFを添加せず、p−tert−ブチルフェノールの使用量を13.0部とする以外は実施例1と同様にして、比粘度が0.280、Tgが144℃である黄白色のBPAのホモポリマー584部を得た(収率95%)。
【0081】
CEX−PC2
実施例1のBPAの使用量を287.5部、BCFの使用量を304.9部とする以外は実施例1と同様にして、BPAとBCFの比がモル比で60:40の比粘度が0.265、Tgが184℃である黄白色のポリマー545部を得た(収率90%)。
【0082】
CEX−PC3
実施例2のBPMの使用量を346.8部、BCFの使用量を252.6部とする以外は実施例1と同様にして、BPMとBCFの比がモル比で60:40の比粘度が0.270、Tgが140℃である黄白色のポリマー611部を得た(収率89%)。
【0083】
CEX−PC4
比粘度0.550のビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパンを芳香族ジヒドロキシ成分とするポリカーボネート樹脂40部と、重量平均分子量100,000を有し、10%のアクリロニトリル成分を共重合したアクリロニトリル−スチレン共重合体60部とをタンブラを用いてドライブレンドした。
【0084】
[実施例1〜6,比較例1〜4]
作成した種々の樹脂に、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いて、ペレット化した後、JSW(株)製N−20C射出成形機を用いて表1に示す成形条件にて厚さ1.0mm、幅1.0mm、長さ2.0mmの成形片を射出成形した。この成形片を用いて透過率およびリターデーションの測定を実施した。結果を表1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
[実施例7〜12,比較例5〜8]
作成した種々の樹脂に、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.050%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.10%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いて、ペレット化した後、JSW(株)製N−20C射出成形機を用いて表2に示す成形条件にて外径2.0mm、中心厚0.80mm、焦点距離2.0mmの平凸レンズを射出成形した。成形できたものについては、平凸レンズの前後に位相差を90°ずらした偏光板を配置し、一方の偏光板側から白色光を入射し、平凸レンズに現れる干渉色を目視にて観察することにより、複屈折の程度を評価した。評価は、◎・・・干渉縞模様なし、○・・・干渉縞一本、×・・・干渉縞二本以上、として行った。成形結果および評価結果を表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】
[実施例13〜18,比較例9〜12]
作成した種々の樹脂に、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.030%、ペンタエリスリトールテトラステアレートを0.15%加えて、ベント付きφ30mm単軸押出機を用いて、ペレット化した後、JSW(株)製N−20C射出成形機を用いて表2に示す成形条件にて20.0×28.3×20.0mmの直角プリズムを射出成形した。成形できたものについては、プリズムの前後に位相差を90°ずらした偏光板を配置し、一方の偏光板側から白色光を入射し、プリズムに現れる干渉色を目視にて観察することにより、複屈折の程度を評価した。評価は、◎・・・干渉縞模様なし、○・・・干渉縞一本、×・・・干渉縞二本以上、として行った。結果を表3に示す。
【0089】
【表3】
【0090】
【発明の効果】
本発明の耐熱性および熱安定性が良好で、複屈折が極めて小さく、且つ透明性に優れたポリカーボネート共重合体より形成された光学部材は、良好な光学特性を有しているため、カメラやデジタルカメラ,液晶ディスプレイ,液晶プロジェクタ,複写機,光ディスク関連機器などの電気電子機器の光学部材、および光通信機器中の分波器や合波器などの光学部材として好適に使用できる。
Claims (8)
- 一般式[II]で表される芳香族ジヒドロキシ成分が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである請求項1または2記載のポリカーボネート共重合体より形成された光学部材。
- 該ポリカーボネート共重合体が、厚さ1mmの成形板にした時の550nmにおける透過率が80%以上であり、且つ550nmにおけるリターデーションをRe550(nm)、リターデーションの測定部位の厚みをd(mm)としたとき、
Re550/d ≦ 10(nm)
を満たすことを特徴とする請求項1または2記載の光学部材。 - 射出成形法あるいは射出圧縮成形法により形成された請求項1または2記載の光学部材。
- 光学部材がピックアップレンズ、カメラレンズ、マイクロアレーレンズ、プロジェクターレンズまたはプリズムである請求項1または2記載の光学部材。
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