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JP2004362930A - 有機電界発光素子、電荷輸送材料、及び有機電界発光素子材料 - Google Patents

有機電界発光素子、電荷輸送材料、及び有機電界発光素子材料 Download PDF

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JP2004362930A
JP2004362930A JP2003159636A JP2003159636A JP2004362930A JP 2004362930 A JP2004362930 A JP 2004362930A JP 2003159636 A JP2003159636 A JP 2003159636A JP 2003159636 A JP2003159636 A JP 2003159636A JP 2004362930 A JP2004362930 A JP 2004362930A
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JP
Japan
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group
substituent
aromatic
organic electroluminescent
compound
Prior art date
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Pending
Application number
JP2003159636A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Soma
実 相馬
Chiyoko Sato
ちよ子 佐藤
Mitsuhisa Wada
光央 和田
Yoshiharu Sato
佳晴 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2003159636A priority Critical patent/JP2004362930A/ja
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Abstract

【課題】低電圧、高発光効率で駆動させることができ、かつ良好な耐熱性を有し、高温において長期間に亙って安定な発光特性を維持することができる有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】基板上に、陽極及び陰極により狭持された発光層を有し、陽極と発光層との間に、一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物を含有し、湿式製膜法にて形成された層を有する有機電界発光素子。
【化28】
Figure 2004362930

(Ar〜Arは各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、nは1〜3の整数を表し、X及びXは各々独立に、芳香族基等を表す。)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定のアリールアミノ系化合物を用いた有機電界発光素子と、新規アリールアミノ系化合物を用いた電荷輸送材料及び有機電界発光素子材料に関するものである。詳しくは、有機化合物から成る発光層に電界をかけて光を放出する薄膜型デバイスとしての有機電界発光素子であって、湿式成膜法にて形成される特定の正孔輸送性の層を有する有機電界発光素子と、このような有機電界発光素子の正孔輸送性の層形成材料に適した新規アリールアミノ系化合物を用いた電荷輸送材料及び有機電界発光素子材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、薄膜型の電界発光(EL)素子としては、無機材料のII−VI族化合物半導体であるZnS、CaS、SrS等に、発光中心であるMnや希土類元素(Eu、Ce、Tb、Sm等)をドープしたものが一般的であるが、上記の無機材料から作製したEL素子は、
1)交流駆動が必要(一般に50〜1000Hz)、
2)駆動電圧が高い(一般に200V程度)、
3)フルカラー化が困難で特に青色に問題がある、
4)周辺駆動回路のコストが高い、
という問題点を有している。
【0003】
しかし、近年、上記問題点の改良のため、有機薄膜を用いたEL素子の開発が行われるようになった。特に、発光効率を高めるため、電極からのキャリアー注入の効率向上を目的として電極の種類の最適化を行い、芳香族ジアミンから成る正孔輸送層と8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体から成る発光層とを設けた有機電界発光素子の開発(Appl. Phys. Lett., 51巻, 913頁,1987年)により、従来のアントラセン等の単結晶を用いたEL素子と比較して発光効率の大幅な改善がなされ、実用特性に近づいている。
【0004】
上記の様な低分子材料を用いた電界発光素子の他にも、発光層の材料として、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン]、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリフルオレン等の高分子材料を用いた電界発光素子の開発や、ポリビニルカルバゾール等の高分子に低分子の発光材料と電子移動材料を混合分散した素子の開発も行われている。
【0005】
このような有機電界発光素子の最大の課題は、駆動時の寿命であり、駆動時の不安定性の現像としては、発光輝度の低下、定電流駆動時の電圧上昇、非発光部分(ダークスポット)の発生等が挙げられる。これらの不安定性の原因はいくつか存在するが、有機層の薄膜形状の劣化も大きな要因の一つである。この薄膜形状の劣化は、素子駆動時の発熱による有機非晶質膜の結晶化(又は凝集)等に起因すると考えられている。特に、駆動電圧の上昇については陽極と正孔輸送層のコンタクトが重要である。
【0006】
そこで、陽極と正孔輸送層のコンタクトを向上させるために、両層の間に正孔注入層を設け、駆動電圧を低下させることが検討されている。この正孔注入層に用いられる材料に要求される条件としては、陽極とのコンタクトがよく、均一な薄膜を形成することができ、熱的に安定、即ち、融点及びガラス転移温度Tgが高いこと、好ましくは300℃以上の融点と100℃以上のTgを有することが挙げられる。更に、イオン化ポテンシャルが低く陽極からの正孔注入が容易なこと、正孔移動度が大きいことが挙げられる。
【0007】
従来、正孔注入層の材料としても種々のものが検討されており、例えば特開平11−283750号公報には、非共役系の直鎖型正孔輸送性ポリマーに電子受容性化合物を混合して正孔注入層を形成することにより、素子の低電圧駆動が可能である旨、記載されている。
【0008】
ポリマーを用いた正孔注入層は、層表面の平坦性が高く、陽極(ITOなど)の平坦性をカバーするため好ましいが、正孔移動度の高さという点からは、一般に低分子化合物の方が好ましい。また、一般に有機電界発光素子における材料はその純度が素子の特性に大きな影響を及ぼすが、正孔輸送性ポリマーは低分子化合物に比べ、精製が非常に困難であるという問題がある。
【0009】
一方、特開平11−251067号公報には、正孔輸送材料と電子受容性化合物とからなる正孔注入層を、真空蒸着法により形成することが開示されている。しかし、該層の形成に当たり、真空蒸着法を用いると電子受容性化合物が熱分解したり、真空蒸着装置内を腐食させる等の弊害があり、材料の選択幅が限られる。
【0010】
特開2002−56985号公報には、分子量が1000未満の芳香族アミン化合物等の正孔輸送材料と、該材料を酸化しうる電子供与性化合物を含有する層を、湿式成膜法にて形成し、正孔注入層として使用する旨、記載されているが、より一層の改良が望まれる。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−283750号公報
【特許文献2】
特開平11−251067号公報
【特許文献3】
特開2002−56985号公報
【非特許文献1】
Appl. Phys. Lett., 51巻, 913頁,
1987年
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
有機電界発光素子の駆動時における電圧が高いこと、そして、耐熱性を含めた安定性が低いことは、ファクシミリ、複写機、液晶ディスプレイのバックライト等の光源としては大きな問題であり、特にフルカラーフラットパネル・ディスプレイ等の表示素子としても望ましくない。
【0013】
本発明は、上記従来の問題点を解決し、低電圧、高発光効率で駆動させることができ、かつ良好な耐熱性を有し、高温において長期間に亙って安定な発光特性を維持することができる有機電界発光素子を提供することを目的とする。
【0014】
本発明はまた、上述の陽極の表面粗さに起因する素子作製時の短絡欠陥を防止することができ、しかも、使用材料の選択幅を広げることができる有機電界発光素子を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機電界発光素子は、基板上に、陽極及び陰極により狭持された発光層を有する有機電界発光素子において、前記陽極と発光層との間に、下記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物を含有し、湿式製膜法にて形成された層を有することを特徴とする。
【0016】
【化4】
Figure 2004362930
(上記一般式(I)中、Ar〜Arは各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、nは1〜3の整数を表し、X及びXは各々独立に、下記一般式(II)、(III)又は(IV)のいずれかで表される。
−Ar11− (II)
−Ar12−Ar13− (III)
−Ar14−Z−Ar15− (IV)
(上記一般式(II)〜(IV)において、Ar11〜Ar15は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Zは−CR−(但し、R及びRは各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよい芳香族基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。)を表す。
【0017】
なお、nが2又は3の場合、一化合物中に複数個含まれるAr及びXは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
【0018】
即ち、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、比較的低分子量で正孔移動度の高い特定の正孔輸送性化合物を含有し、湿式成膜法にて形成された正孔注入層を用いることにより、低電圧、高発光効率で駆動できる有機電界発光素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0019】
前述の如く、有機電界発光素子において、低分子化合物を用いて層を形成する場合、通常は真空蒸着法が使用されるが、本発明においては湿式製膜法で成膜することから、蒸着過程における化合物の熱分解などに留意する必要がないため、使用できる材料の幅が広がる。従って、Tgの高い材料を、広い範囲から選択して使用することができ、素子の耐熱性を容易に高めることができる。
【0020】
なお、本発明において、前記一般式(I)で表される化合物を含む層は、正孔輸送性を示す層であり、陽極と発光層との間であればどこに形成しても良く、後掲の図1〜3に示す如く、陽極上に直接設けるものに何ら限定されない。しかし、湿式成膜法にて形成された該層は表面平坦性が高く、このような層を陽極上に形成することにより、陽極の表面粗さが緩和され、素子作製時の短絡欠陥の防止に効果的である。また、陽極(無機材料)との電気的接合が良く、耐熱性を高めることができるというこの層の長所を十分に生かすためには、陽極と接する位置に正孔注入層として形成するのが最も有利である。
【0021】
本発明の電荷輸送材料及び有機電界発光素子材料は、このような有機電界発光素子で用いられる正孔輸送性化合物として特に好適な下記一般式(I’)で表される新規アリールアミノ系化合物を含有することを特徴とする。
【0022】
【化5】
Figure 2004362930
(上記一般式(I’)中、Ar21〜Ar25は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、nは1〜3の整数を表し、X21及びX22は各々独立に、下記一般式(II’)、(III’)又は(IV’)のいずれかで表される。但し、Ar21〜Ar25及び後述するAr31〜Ar35からなる群より選択された少なくとも1つは、3環以上が縮合してなる、置換基を有していてもよい芳香族縮合環基を表す。
−Ar31− (II’)
−Ar32−Ar33− (III’)
−Ar34−Z−Ar35− (IV’)
(上記一般式(II’)〜(IV’)において、Ar31〜Ar35は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Zは−CR2122−(但し、R21及びR22は各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよい芳香族基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。)を表す。
なお、nが2又は3の場合、一化合物中に複数個含まれるAr23及びX22は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
【0023】
上記一般式(I’)で表される新規アリールアミノ系化合物は、分子中に有する3環以上の芳香族縮合環基の存在のために、Tgが高く、正孔輸送能が高く、有機電界発光素子の電流効率及び発光効率の向上、更には駆動安定性及び駆動寿命の向上に有効である。
【0024】
即ち、上記一般式(I’)で表されるアリールアミノ系化合物は、高いTgを有し、かつ電荷輸送性が高いことから、電荷輸送性材料として電子写真感光体、有機電界発光素子、光電変換素子、有機太陽電池、有機整流素子等に好適に使用できる。また、分子量がそれ程大きくないこと、更に前記一般式(IV)で表される連結基を適度に含有することにより、各種溶剤への溶解度、及び低分子化合物等との相溶性が高くなるため、塗布法による膜形成が容易になり、上述した各種用途への応用も容易になるため好ましい。
【0025】
また、上記一般式(I’)で表される本発明のアリールアミノ系化合物を用いることにより、後述するように、耐熱性に優れ、長期間安定に駆動(発光)する有機電界発光素子が得られるため、本発明のアリールアミノ系化合物は、有機電界発光素子材料として好適である。
【0026】
なお、本発明において「芳香族基」とは「芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基」を意味し、従って、前記一般式(I’)に導入される「芳香族縮合環基」とは、芳香族炭化水素環のみが3環以上縮合してなる芳香族縮合環基であっても良く、芳香族複素環のみが3環以上縮合してなる芳香族縮合環基であっても良く、また、芳香族炭化水素環と芳香族複素環とが合計で3環以上縮合してなる芳香族縮合環基であってもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0028】
まず、本発明の有機電界発光素子において、正孔輸送性化合物として用いられる、下記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物について説明する。
【0029】
【化6】
Figure 2004362930
【0030】
上記一般式(I)において、Ar〜Arは、各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基であり、該芳香族基としては、具体的にはフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、ピレニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、ピリジル基、キノリル基、キノキサリル基などの5又は6員環の単環又は2〜4縮合環由来の基、好ましくはフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、ピレニル基、フルオレニル基が挙げられる。
【0031】
これらの芳香族基が有しうる置換基としては、特に制限はないが、具体的には、メチル基、エチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基等の炭素数2〜11のアルケニル基、エチニル基等の炭素数2〜11のアルキニル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキシ基アルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、ジメチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、エチルメチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;メチルフェニルアミノ基などのアルキルアリールアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基、N−カルバゾリル基等のジアリールアミノ基、アセチル基等の炭素数2〜11のアシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜11のアルコキシカルボニル基、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、ピレニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基等の芳香族炭化水素基、及び、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、ピリジル基、キノリル基、キノキサリル基などの芳香族複素環基から選ばれた1以上の基が挙げられ、これらは更に置換されていてもよい。
【0032】
さらなる置換基としては、特に制限はないが、例えば上述のアルキル基、芳香族炭化水素基が挙げられる。
【0033】
Ar〜Arの芳香族基が有しうる置換基として好ましいものは、メチル基、ヘキシル基、ビニル基、エチニル基、メトキシ基、ジフェニルアミノ基、フェニル基、ナフチル基、フェナンチル基、アントリル基である。
【0034】
上記一般式(I)において、nは1〜3の整数であるが、好ましくは1〜2、より好ましくは1である。
【0035】
上記一般式(I)において、X及びXは各々独立に下記式(II)〜(IV)のいずれかで表される。
−Ar11− (II)
−Ar12−Ar13− (III)
−Ar14−Z−Ar15− (IV)
【0036】
上記一般式(II)〜(IV)において、Ar11〜Ar15は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Zは−CR−(但し、R及びRは各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよい芳香族基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。)を表す。
【0037】
Ar11〜Ar15の芳香族基としては、Ar〜Arの説明にて前述したものと同様の芳香族環由来の2価の基が挙げられ、これらが有しうる置換基としても、Ar〜Arにおける芳香族基が有しうる置換基として前述したものと同様の基が挙げられる。
【0038】
Ar11〜Ar15のうち、Ar11の芳香族基としては、特にフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基が好ましく、この芳香族基が有しうる置換基としては、メチル基、メトキシ基、ジフェニルアミノ基、フェニル基、が好ましい。
【0039】
また、Ar12,Ar13の芳香族基としては、特にフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基が好ましく、この芳香族基が有しうる置換基としては、メチル基、メトキシ基、ジフェニルアミノ基、フェニル基が好ましい。Ar12,Ar13は同一であっても異なるものであってもよいが、合成の容易さ及び正孔移動度の高さの点では同一である方が好ましい。
【0040】
また、Ar14,Ar15の芳香族基としては、特にフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基が好ましく、この芳香族基が有しうる置換基としては、メチル基、メトキシ基、ジフェニルアミノ基、フェニル基が好ましい。Ar14,Ar15は同一であっても異なるものであってもよいが、合成の容易さ及び正孔移動度の高さの点では同一である方が好ましい。
【0041】
の−CR−に含まれるR及びRとしては、具体的には、
水素原子;
水酸基;
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、オクチル基、ドデシル基等の、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基;
ビニル基、アリル基等の、炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルケニル基;
フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、アセナフチル基等の、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基;
ピリジル基、チエニル基、ピラジル基、チアゾリル基、フェナントリジル基、キノリル基、カルバゾリル基等の、5又は6員環の単環又は2〜6縮合環である芳香族複素環基;
が挙げられる。
【0042】
上記アルキル基、アルケニル基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基はいずれも置換基を有していてもよい。
【0043】
また、RとRは互いに結合して、環を形成していてもよい。この場合、形成される環の具体例としては、シクロブタン環、シクロヘキサン環、シクロペンタン環、シクロヘプタン環、シクロヘキサジエン環等の、5〜7員環である非芳香族炭化水素環が挙げられる。これらの環も置換基を有していてもよい。
【0044】
,Rのアルキル基、アルケニル基、芳香族基、或いはRとRが互いに結合して形成する環が有しうる置換基としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
【0045】
及びRとして好ましいものは、水素原子、メチル基、イソプロピル基等の炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基、ピレニル基、フルオレニル基等の3環以上の縮合環からなる芳香族炭化水素基、或いはRとRが結合して形成したシクロヘキサン環又はシクロヘプタン環である。これらが置換基を有する場合、その置換基としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等が好ましい。合成の容易性の点では、R及びRのうち、一方が水素原子であり他方が水素原子以外の基であるものが好ましい。
【0046】
前記一般式(I)において、nが2又は3の場合、一化合物中に複数個含まれるAr及びXは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。合成の容易性及び正孔移動度の高さの点では同一である化合物が好ましく、高い溶解性及び成膜性の点では異なっている化合物が好ましい。
【0047】
前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物として好ましいのは、1分子中のX及びXのうち、少なくとも一つは、前記一般式(IV)で表される連結基である場合である。
【0048】
なお、合成の容易性の点からは、前記一般式(IV)で表される連結基と、前記一般式(II)又は(III)で表される連結基が、交互に存在する化合物が好ましい。また、このアリールアミノ系化合物が後述の芳香族縮合環基を有している場合であっても、各種溶剤への高い溶解性を実現できる点からは、XとXが全て前記一般式(IV)で表される連結基(但し、同じ一般式で表されるが、全く同じ構造でなくてもよい。)である化合物が好ましい。XとXを全て前記一般式(IV)で表される連結基とすることにより、後述の芳香族縮合環基を有している場合において、芳香族縮合環基の利点を保ちつつ、塗布法による膜形成が可能になり、本発明の有機電界発光素子への適用に好適である。
【0049】
前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物の分子量は、通常3000以下、好ましくは1800以下程度であり、また通常730以上程度である。分子量がこの上限値を超えると、溶剤への溶解性が低下して、塗布法による成膜が困難になる傾向がある。また分子量がこの下限値を下回ると、Tgが低くなりすぎて、このアリールアミノ系化合物を使用した有機電界発光素子の耐熱性が低くなるおそれがある。
【0050】
前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物は、例えば以下の経路で合成される。
【0051】
トリアリールアミノ化合物をアシル化、或いはホルミル化するなどして得られたカルボニル化合物を水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム等の還元剤、或いはグリニヤール試薬、有機リチウム化合物等と反応させることによりアルコール化合物を得る。このアルコール化合物と、連結させたい別のトリアリールアミノ化合物を塩酸、硫酸等の鉱酸類、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸類、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸類、塩化アルミニウム、四塩化チタン等のルイス酸類等の、酸触媒の存在下、反応溶媒中で0〜200℃で反応させることにより前記一般式(1)で表されるアリールアミノ系化合物或いはその中間体を製造することができる。反応溶媒としては例えばトルエン、メチルナフタレン等の芳香族系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、酢酸等の酸系溶媒等の溶媒を単独、もしくは混合して用いることができる。
【0052】
また、アリールアミノ化合物をカルボニル化合物と共に、前記酸触媒存在下、前記反応溶媒中で0〜200℃で反応させて脱水縮合反応を行わせることにより、前記一般式(1)で表されるアリールアミノ系化合物或いはその中間体を製造することができる。
【0053】
これらの合成経路は一例であり、これらに限定されるものではなく、他の公知の方法を用いても良い。
【0054】
前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物の好ましい具体例を以下に示すが、何らこれらに限定するものではない。
【化7】
Figure 2004362930
【化8】
Figure 2004362930
【化9】
Figure 2004362930
【化10】
Figure 2004362930
【0055】
前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物として特に好ましい化合物は、Ar〜Ar及びAr11〜Ar15からなる群より選ばれる少なくとも1つが、3環以上が縮合してなる、置換基を有していてもよい、芳香族縮合環基の場合である。該芳香族縮合環基を有することにより、化合物のTgが上昇するため、例えば後述する有機電界発光素子の層に使用した場合に、素子の耐熱性がより一層向上し、好ましい。
【0056】
この化合物は、具体的には下記一般式(I’)で表される本発明のアリールアミノ系化合物である。
【0057】
【化11】
Figure 2004362930
【0058】
上記一般式(I’)中、Ar21〜Ar25は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、nは1〜3の整数を表し、X21及びX22は各々独立に、下記一般式(II’)、(III’)又は(IV’)のいずれかで表される。
【0059】
但し、Ar21〜Ar25及び後述するAr31〜Ar35からなる群より選択された少なくとも1つは、3環以上が縮合してなる、置換基を有していてもよい芳香族縮合環基を表す。
−Ar31− (II’)
−Ar32−Ar33− (III’)
−Ar34−Z−Ar35− (IV’)
【0060】
上記一般式(II’)〜(IV’)において、Ar31〜Ar35は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Zは−CR2122−(但し、R21及びR22は各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよい芳香族基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。)を表す。
【0061】
上記一般式(I’)において、Ar21〜Ar25の芳香族基としては、Ar〜Arの説明にて前述したものと同様の芳香族基が挙げられ、これらが有しうる置換基としても、Ar〜Arにおける芳香族基が有しうる置換基として前述したものと同様の基が挙げられる。
【0062】
また、X21及びX22(即ち、上記一般式(II’)〜(IV’)のAr31〜Ar35及びZ(即ちR21、R22))、並びにnは、前記一般式(I)におけるX及びX(即ち、前記一般式(II)〜(IV)のAr11〜Ar15及びZ(即ちR、R))、並びにnと同様の基及び数が挙げられ、好ましい基及び数も前述の前記一般式(I)におけると同様である。
【0063】
また、nが2又は3の場合、一化合物中に複数個含まれるAr23及びX22は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0064】
Ar21〜Ar25及び後述するAr31〜Ar35からなる群より選択された少なくとも1つがとり得る芳香族縮合環基としては、アントリル基、フェナントリル基、アセナフチル基、ピレニル基、フルオレニル基などの、3環以上、好ましくは3〜5環が縮合してなる芳香族炭化水素基;アクリジニル基、フェナントリジニル基などの、3環以上、好ましくは6員環が3〜5環縮合してなる芳香族複素環基等が挙げられる。
【0065】
また、このような芳香族縮合環基が有しうる置換基としては、特に制限はないが、具体的には、メチル基、エチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基、ビニル基等の炭素数2〜11のアルケニル基、エチニル基等の炭素数2〜11のアルキニル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキシ基アルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、ジメチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、エチルメチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;メチルフェニルアミノ基などのアルキルアリールアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基、N−カルバゾリル基等のジアリールアミノ基、アセチル基等の炭素数2〜11のアシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜11のアルコキシカルボニル基、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、ピレニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基等の芳香族炭化水素基、及び、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、ピリジル基、キノリル基、キノキサリル基などの芳香族複素環基から選ばれた1以上の基等が挙げられ、好ましくはメチル基、ビニル基、エチニル基、メトキシ基、ジフェニルアミノ基、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基である。
【0066】
これらの芳香族縮合環基の中でも、より好ましいものは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、特に好ましいものは置換基を有していてもよいフェナントリル基である。フェナントリル基を有することにより、後述するように、該化合物を含む層を有する有機電界発光素子の、連続駆動特性が飛躍的に向上する。
【0067】
前記一般式(I’)において、該芳香族縮合環基が結合する位置としては、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24、Ar25が好ましく、Ar21、Ar22、Ar24、Ar25が特に好ましい。
【0068】
前記一般式(I’)で表されるアリールアミノ系化合物におけるAr21〜Ar25及びAr31〜Ar35が、芳香族縮合環基以外である場合、好ましい基としてはフェニル基、メチルフェニル基、キシリル基等が挙げられる。
【0069】
前記一般式(I’)で表されるアリールアミノ系化合物の分子量は、通常3000以下、好ましくは1800以下程度であり、また通常730以上程度である。分子量がこの上限値を超えると、溶剤への溶解性が低下して、塗布法による成膜が困難になる傾向がある。また分子量がこの下限値を下回ると、Tgが低くなりすぎて、このアリールアミノ系化合物を使用した有機電界発光素子の耐熱性が低くなるおそれがある。
【0070】
前記一般式(I’)で表されるアリールアミノ系化合物もまた、前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物と同様の経路で合成される。
【0071】
前記一般式(I’)で表されるアリールアミノ系化合物の好ましい具体例を以下に示すが、何らこれらに限定するものではない。
【化12】
Figure 2004362930
【化13】
Figure 2004362930
【化14】
Figure 2004362930
【0072】
次に、このようなアリールアミノ系化合物を用いて構成される本発明の有機電界発光素子について説明する。
【0073】
前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物は、有機電界発光素子における陽極と発光層との間であれば、どの層に含有されていてもよく、例えば図1〜3に示す構成例で後述するように、正孔輸送層として使用してもよく、正孔注入層として使用してもよい。また、正孔輸送層と正孔注入層との両方に使用してもよい。
【0074】
正孔輸送層及び/又は正孔注入層に一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物が含有される場合、同一の層内に2種以上の一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物が含有されていても良く、各層に1種以上ずつ含有されていてもよい。正孔輸送層及び正孔注入層の双方に一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物が含有されている場合、両層に含有される化合物は、同一であっても異なっていてもよい。
【0075】
なお、本発明の有機電界発光素子において、陽極−発光層間の層が、1つの場合にはこれを「正孔注入層」と称し、2つ以上の場合は陽極に接している層を「正孔注入層」、それ以外の層を総称して「正孔輸送層」と称す。
【0076】
以下に、図面を参照して本発明の有機電界発光素子の実施の形態を詳細に説明する。
【0077】
図1〜3は本発明の有機電界発光素子の実施の形態を示す模式的な断面図であり、1は基板、2は陽極、3は正孔注入層、4は正孔輸送層、5は発光層、6は電子輸送層、7は陰極を各々表わす。
【0078】
基板1は、有機電界発光素子の支持体となるものであり、石英板やガラス板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシートなどが用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂シートが好ましい。なお、基板に合成樹脂を使用する場合には、ガスバリア性に留意する必要がある。即ち、基板のガスバリア性が低いと、基板を通過する外気により有機電界発光素子が劣化することがある。従って、基板に合成樹脂を用いる場合には、基板の片面又は両面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を高めることが好ましい。
【0079】
基板1上には陽極2が設けられる。陽極2は正孔輸送層4への正孔注入の役割を果たすものである。陽極2は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、インジウム及び/又はスズの酸化物などの導電性の金属酸化物、ヨウ化銅などのハロゲン化金属、カーボンブラック、或いは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子などにより形成される。陽極2は、通常、基板1上へのスパッタリング、真空蒸着などにより形成されることが多い。また、銀などの金属微粒子、ヨウ化銅などの微粒子、カーボンブラック、導電性の金属酸化物微粒子、導電性高分子微粉末などで陽極2を形成する場合には、これらを適当なバインダ樹脂溶液中に分散させて、基板1上に塗布する方法により形成することもできる。更に、導電性高分子で陽極2を形成する場合には、電解重合により基板1上に直接重合薄膜を形成したり、基板1上に導電性高分子溶液を塗布する方法によることもできる(Appl. Phys. Lett., 60巻,2711頁,1992年)。陽極2は通常は単層構造であるが、所望により複数の材料の積層構造とすることも可能である。
【0080】
陽極2は、不透明であってもよいが、透明であることが好ましい。通常は、可視光の透過率が60%以上、特に80%以上であることが好ましい。この透明性を確保するため、陽極2の厚みの上限は通常1000nm好ましくは500nmであり、下限は通常5nm好ましくは10nmである。不透明で良い場合は陽極2の厚さは任意であり、所望により金属で形成して基板1を兼ねてもよい。
【0081】
図1〜3に示す素子構造においては、陽極2の上に正孔注入層3が設けられる。この正孔注入層3に用いられる材料に要求される条件としては、陽極2からの正孔注入効率が高く、かつ、注入された正孔を効率よく輸送することができる材料であることが挙げられる。そのためには、イオン化ポテンシャルが小さく、可視光の光に対して透明性が高く、しかも正孔移動度が大きく、更に安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくいことが要求される。
【0082】
本発明の有機電界発光素子は、好ましくはこの正孔注入層3を、前記一般式(I)で表される化合物を用いて形成する。また、本発明においては、この正孔注入層3を湿式製膜法で陽極2上に形成することにより、素子の駆動電圧を下げるとともに、陽極2(ITOなど)表面を平坦化し、電極間の短絡を防止し、更には正孔注入層3の構成材料の選択の幅を広げるといった効果を得る。更に、後述の如く、熱に安定なホウ素原子を有する電子受容性化合物を選択使用することにより、高温において安定な発光特性を維持できる有機電界発光素子を提供することができる。
【0083】
この正孔注入層3は、前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物の特徴的な性質を損なわない範囲で、その他の任意の成分を含有していても良く、該任意成分としては、電子受容性化合物、正孔注入・輸送性化合物、バインダ樹脂、及び各種添加剤などが挙げられる。
【0084】
正孔注入層3の形成に用いられる電子受容性化合物としては、正孔輸送材料としての前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物を酸化することにより、正孔注入層3の導電率を向上させることができる電子受容性化合物として、例えば下記一般式(V)で表されるホウ素原子を有した化合物が挙げられる。
【0085】
【化15】
Figure 2004362930
(上記一般式(V)式中、Ar〜Arは各々独立に置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。)
【0086】
上記一般式(V)で表される電子受容性化合物は、ルイス酸であることが好ましい。また、該化合物の電子親和力は4eV以上であることが好ましく、5eV以上であればより好ましい。
【0087】
前記一般式(V)において、好ましくは、Ar〜Arは各々独立に、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基等の、5又は6員環の単環、又はこれらが2〜3個縮合及び/又は直接結合してなる芳香族炭化水素基、或いは置換基を有していてもよいチエニル基、ピリジル基、トリアジル基、ピラジル基、キノキサリル基等の、5又は6員環の単環、又はこれらが2〜3個縮合及び/又は直接結合してなる芳香族複素環基が挙げられる。
【0088】
Ar〜Arの芳香族基が有しうる置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルコキシカルボニル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基などのアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基、アセチル基等のアシル基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基等が挙げられる。
【0089】
前記一般式(V)で表される電子受容性化合物として、より好ましくは、Ar〜Arの少なくとも1つが、ハメット定数(σm及び/又はσp)が正の値を示す置換基を有する化合物であり、特に好ましくは、Ar〜Arが、いずれもハメット定数(σm及び/又はσp)が正の値を示す置換基を有する化合物である。このような、電子吸引性の置換基を有することにより、該化合物の電子受容性が向上するため、好ましい。最も好ましくは、Ar〜Arがいずれも、ハロゲン原子で置換された芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す化合物である。
【0090】
前記一般式(V)で表されるホウ素を含む電子受容性化合物の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0091】
【化16】
Figure 2004362930
【0092】
【化17】
Figure 2004362930
【0093】
【化18】
Figure 2004362930
【0094】
これらの内、特に好ましくは、以下に示す化合物が挙げられる。
【0095】
【化19】
Figure 2004362930
【0096】
また、電子受容性化合物としては、以下に示す各種の公知化合物を用いてもよい。
【0097】
【化20】
Figure 2004362930
【0098】
【化21】
Figure 2004362930
【0099】
正孔注入層3は、前記一般式(I)で表される化合物以外に、正孔注入・輸送性化合物を含有していてもよい。該化合物として、具体的には、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン等の3級芳香族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン化合物(特開昭59−194393号公報)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルで代表される2個以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族アミン(特開平5−234681号公報)、トリフェニルベンゼンの誘導体でスターバースト構造を有する芳香族トリアミン(米国特許第4,923,774号)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族ジアミン(米国特許第4,764,625号)、α,α,α’,α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−p−キシレン(特開平3−269084号公報)、分子全体として立体的に非対称なトリフェニルアミン誘導体(特開平4−129271号公報)、ピレニル基に芳香族ジアミノ基が複数個置換した化合物(特開平4−175395号公報)、エチレン基で3級芳香族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン(特開平4−264189号公報)、スチリル構造を有する芳香族ジアミン(特開平4−290851号公報)、チオフェン基で芳香族3級アミンユニットを連結したもの(特開平4−304466号公報)、スターバースト型芳香族トリアミン(特開平4−308688号公報)、ベンジルフェニル化合物(特開平4−364153号公報)、フルオレン基で3級アミンを連結したもの(特開平5−25473号公報)、トリアミン化合物(特開平5−239455号公報)、ビスジピリジルアミノビフェニル(特開平5−320634号公報)、N,N,N−トリフェニルアミン誘導体(特開平6−1972号公報)、フェノキサジン構造を有する芳香族ジアミン(特開平7−138562号公報)、ジアミノフェニルフェナントリジン誘導体(特開平7−252474号公報)、ヒドラゾン化合物(特開平2−311591号公報)、シラザン化合物(米国特許第4,950,950号公報)、シラナミン誘導体(特開平6−49079号公報)、ホスファミン誘導体(特開平6−25659号公報)、キナクリドン化合物等が挙げられる。
【0100】
これらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じて、各々、混合して用いてもよい。
【0101】
正孔注入層3が電子受容性化合物を含む場合、その含有量は、正孔注入層3中の正孔輸送材料(前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物、及び必要に応じてこれと併用する正孔注入・輸送性化合物の合計)に対しては、通常0.1モル%以上、特に1モル%以上、100モル%以下、特に40モル%以下であることが好ましい。
【0102】
また、正孔注入層3はバインダ樹脂を含有していてもよい。このバインダ樹脂としては、前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物との相溶性が良く、塗膜形成後に該化合物が結晶化したり、相分離することのないポリマーが好ましく、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ブタジエン等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロースエステル、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、珪素樹脂、エポキシ樹脂等の各種ポリマーが挙げられ、またこれらの部分的架橋硬化物も使用できる。
【0103】
なお、正孔注入層3がバインダ樹脂を含有する場合、その種類や含有量によっては、該層における正孔移動度が低下する虞れがある。よって正孔移動度の面からは、バインダ樹脂の含有量は、該層中50重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、実質的にバインダ樹脂を含有しない場合が最も好ましい。
【0104】
本発明の有機電界発光素子において、正孔注入層3は湿式製膜法により前記陽極2上に形成される。即ち、例えば、前記一般式(I)で表される化合物に、必要に応じて他の正孔注入・輸送性化合物、電子受容性化合物、正孔のトラップにならないバインダ樹脂や塗布性改良剤などの添加剤等を添加し、これをトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、安息香酸エステル等のエステル系溶媒、メトキシベンゼン、エトキシベンゼン等のエーテル系溶媒等の適当な溶媒に溶解して塗布溶液を調製し、スプレー法、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法等の塗布法や、インクジェット法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等の印刷法などの湿式製膜法により陽極2上に塗布し、乾燥して正孔注入層3を形成する。
【0105】
本発明における、前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物を含む層は、上述の如く、湿式製膜及び乾燥工程のみで形成することも可能であるが、更に加熱工程を経ることにより、得られる膜に含まれる分子のマイグレーションを活性化し、熱的に安定な薄膜構造に到達させることができ、これにより膜の表面平坦性が向上し、かつ素子の発光効率が向上するため好ましい。
【0106】
加熱工程は例えば、前記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物を含む層を湿式製膜法にて形成した後、該アリールアミノ系化合物のガラス転移点Tg以下の温度で加熱することにより実施される。この加熱温度は、一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物のガラス転移点Tgより10℃以上低温であることが好ましい。また、加熱処理による効果を十分に得るためには、60℃以上で処理することが好ましい。加熱時間は通常1分〜8時間程度である。
【0107】
前述の如く、従来の有機電界発光素子では、ITO等の陽極2の表面粗さに起因する素子作製時の短絡の問題があったが、このように湿式製膜法により形成された正孔注入層3は、表面が平滑なものとなるため、この短絡の問題を解消することができる。
【0108】
このようにして形成される正孔注入層3の膜厚は、上限値が通常1000nm、好ましくは500nmである。また下限値は通常5nm、好ましくは10nm程度である。
【0109】
図1に示す素子において正孔注入層3の上には発光層5が設けられる。発光層5は、電界を与えられた電極間において、陽極2から注入されて正孔注入層3を移動する正孔と、陰極7から注入された電子との再結合により、励起されて強い発光を示す化合物を主成分とする。
【0110】
発光層3を形成する化合物はまた、安定な薄膜形状を有し、固体状態で高い(発光の)量子収率を示し、正孔及び/又は電子を効率よく輸送することができることが必要である。更に電気化学的かつ化学的に安定であり、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくい化合物であることが要求される。
【0111】
このような条件を満たし、蛍光を示す発光層を形成する化合物としては、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの錯体化合物(特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの錯体化合物(特開平6−322362号公報)、ビススチリルベンゼン誘導体(特開平1−245087号公報、同2−222484号公報)、ビススチリルアリーレン誘導体(特開平2−247278号公報)、(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾールの錯体化合物(特開平8−315983号公報)、シロール誘導体等が挙げられる。また、前述の正孔輸送材料のうち、蛍光性を有する芳香族アミン系化合物も発光層材料として用いることができる。
【0112】
素子の発光効率を向上させるとともに発光色を変える目的で、例えば、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体をホスト材料として、クマリン等のレーザー用蛍光色素をドープすること(J.Appl.Phys.,65巻,3610頁,1989年)等が行われている。このドーピング手法は、発光層5にも適用でき、ドープ用材料としては、クマリン以外にも各種の蛍光色素が使用できる。青色発光を与える蛍光色素としては、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン及びそれらの誘導体等が挙げられる。緑色蛍光色素としては、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体等が挙げられる。黄色蛍光色素としては、ルブレン、ペリミドン誘導体等が挙げられる。赤色蛍光色素としては、DCM系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。
【0113】
上記のドープ用蛍光色素以外にも、ホスト材料に応じて、レーザー研究,8巻,694頁,803頁,958頁(1980年);同9巻,85頁(1981年)、に列挙されている蛍光色素などを、発光層用のドープ材料として使用することができる。
【0114】
ホスト材料に対して上記蛍光色素がドープされる量は、10−3重量%以上が好ましく、また10重量%以下が好ましい。ドープ量が10−3重量%未満では素子の発光効率向上に寄与できない場合があり、10重量%を超えると濃度消光が起き、発光効率の低下に至る可能性がある。
【0115】
一方、燐光発光を示す発光層は、通常、燐光性ドーパントとホスト材料を含んで形成される。燐光性ドーパントとしては、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)等のポルフィリン錯体(USP 6,303,238号公報)、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウムなどの有機イリジウム錯体(WO 00/70655号公報)、ビス(2−チエニルピリジン)白金などの有機白金錯体(WO 00/57676号公報)、ビス(2−(2’−ベンゾチエニル)−ピリジナト)イリジウム(アセチルアセトナト)等の混合配位子有機金属錯体(WO 01/41512号公報)等が挙げられる。
【0116】
燐光発光を示す発光層に使用されるホスト材料としては、蛍光発光を示す発光層に使用されるホスト材料として前述した材料の他に、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニルなどのカルバゾール誘導体(WO 00/70655号公報)、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(USP 6,303,238号公報)、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリル)トリス[1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール](Appl.Phys.Lett.,78巻,1622項,2001)、ポリビニルカルバゾール(特開2001−257076号公報)等が挙げられる。
【0117】
更に本発明の有機電界発光素子における発光層5は、ホスト材料及び燐光性ドーパントと共に、前述の蛍光色素を含有していてもよい。
【0118】
発光層5中に含有される燐光性ドーパントの量は、0.1重量%以上が好ましく、また30重量%以下が好ましい。この量が0.1重量%未満では素子の発光効率向上に寄与できない場合があり、30重量%を超えると濃度消光が起き、発光効率の低下に至る可能性がある。
【0119】
また燐光性ドーパントと共に蛍光色素が発光層中に含有される場合、該蛍光色素の量は、0.05重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましく、また10重量%以下が好ましく、3重量%以下がより好ましい。
【0120】
発光層5の膜厚の上限は通常200nm好ましくは100nmであり、下限は通常3nm好ましくは5nmである。
【0121】
発光層5も正孔注入層3と同様の方法で形成することができるが、通常は真空蒸着法が用いられる。
【0122】
以下に、上述の蛍光色素及び/又は燐光色素(燐光性ドーパント)を発光層のホスト材料にドープする方法を説明する。
【0123】
塗布の場合は、前記発光層ホスト材料と、ドープ用色素、更に必要により、電子のトラップや発光の消光剤とならないバインダ樹脂や、レベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加し溶解した塗布溶液を調製し、スピンコート法などの方法により正孔注入層3上に塗布し、乾燥して発光層5を形成する。バインダ樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダ樹脂は添加量が多いと正孔/電子移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、通常発光層5中の含有量で50重量%以下が好ましい。
【0124】
真空蒸着法の場合には、前記ホスト材料を真空容器内に設置されたルツボに入れ、ドープする色素を別のルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10−4Pa程度にまで排気した後、各々のルツボを同時に加熱してホスト材料と色素を蒸発させ、ルツボと向かい合って置かれた基板上に層を形成する。また、他の方法として、上記の材料を予め所定比で混合したものを同一のルツボを用いて蒸発させてもよい。
【0125】
上記各ドーパントが発光層5中にドープされる場合、発光層5の膜厚方向において均一にドープされていてもよく、膜厚方向において濃度分布があっても構わない。例えば、正孔注入層3側の界面近傍にのみドープしたり、逆に、陰極7側の界面近傍にのみドープしてもよい。
【0126】
なお、発光層5は、本発明の性能を損なわない範囲で上記以外の成分を含んでいてもよい。
【0127】
図1に示す素子において、発光層5の上に設けられる陰極7は、直接或いは任意の層を介して発光層5に電子を注入する役割を果たす。陰極7として用いられる材料は、前記陽極2に使用される材料を用いることが可能であるが、効率よく電子注入を行なうには、仕事関数の低い金属が好ましく、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属又はそれらの合金が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数の合金電極が挙げられる。
【0128】
陰極7の膜厚は通常、陽極2と同様である。低仕事関数金属から成る陰極7を保護する目的で、この上に更に、仕事関数が高く大気に対して安定な金属層を積層することは素子の安定性を増すため好ましい。この目的のために、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金等の金属が使われる。
【0129】
素子の発光特性を向上させるために、図2,3に示すように、正孔輸送層4を正孔注入層3と発光層5との間に設けたり、更には、図3に示す様に電子輸送層6を発光層5と陰極7との間に設けるなど機能分離型素子とすることが行われる。
【0130】
図2及び図3の機能分離型素子において、正孔輸送層4の材料としては、正孔注入層3からの正孔注入効率が高く、かつ、注入された正孔を効率よく輸送することができる材料であることが必要である。そのためには、イオン化ポテンシャルが小さく、しかも正孔移動度が大きく、更に安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時や使用時に発生しにくいことが要求される。また、発光層と直接接する層であるために、発光を消光する物質が含まれていないことが望ましい。
【0131】
このような正孔輸送材料としては、すでに、正孔注入層3を形成する正孔輸送材料として挙げた、1,1−ビス(4−ジ−p− トリルアミノフェニル)シクロヘキサン等の3級芳香族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン化合物(特開昭59−194393号公報)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルで代表される2個以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族アミン(特開平5−234681号公報)、トリフェニルベンゼンの誘導体でスターバースト構造を有する芳香族トリアミン(米国特許第4,923,774号)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族ジアミン(米国特許第4,764,625号)、α,α,α’,α’−テトラメチル−α,α’−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−p−キシレン(特開平3−269084号公報)、分子全体として立体的に非対称なトリフェニルアミン誘導体(特開平4−129271号公報)、ピレニル基に芳香族ジアミノ基が複数個置換した化合物(特開平4−175395号公報)、エチレン基で3級芳香族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン(特開平4−264189号公報)、スチリル構造を有する芳香族ジアミン(特開平4−290851号公報)、チオフェン基で芳香族3級アミンユニットを連結したもの(特開平4−304466号公報)、スターバースト型芳香族トリアミン(特開平4−308688号公報)、ベンジルフェニル化合物(特開平4−364153号公報)、フルオレン基で3級アミンを連結したもの(特開平5−25473号公報)、トリアミン化合物(特開平5−239455号公報)、ビスジピリジルアミノビフェニル(特開平5−320634号公報)、N,N,N−トリフェニルアミン誘導体(特開平6−1972号公報)、フェノキサジン構造を有する芳香族ジアミン(特開平7−138562号公報)、ジアミノフェニルフェナントリジン誘導体(特開平7−252474号公報)、ヒドラゾン化合物(特開平2−311591号公報)、シラザン化合物(米国特許第4,950,950号公報)、シラナミン誘導体(特開平6−49079号公報)、ホスファミン誘導体(特開平6−25659号公報)、キナクリドン化合物等が挙げられる。
【0132】
これらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じて、各々、混合して用いてもよい。
【0133】
上記の化合物以外に、正孔輸送層4の材料として、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルトリフェニルアミン(特開平7−53953号公報)、テトラフェニルベンジジンを含有するポリアリーレンエーテルサルホン(Polym.Adv.Tech.,7巻、33頁、1996年)等の高分子材料が挙げられる。
【0134】
正孔輸送層4は上記の正孔輸送材料を塗布法或いは真空蒸着法により前記正孔注入層3上に積層することにより形成される。
【0135】
塗布法の場合は、正孔輸送材料の1種又は2種以上に、必要により正孔のトラップにならないバインダ樹脂や塗布性改良剤などの添加剤とを添加し、溶解して塗布溶液を調製し、スピンコート法などの方法により正孔注入層3上に塗布し、乾燥して正孔輸送層4を形成する。ここで、バインダ樹脂としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダ樹脂は添加量が多いと正孔移動度を低下させるので、少ない方が望ましく、正孔輸送層4中の含有量で通常50重量%以下が好ましい。
【0136】
真空蒸着法の場合には、正孔輸送材料を真空容器内に設置されたルツボに入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで10−4Pa程度にまで排気した後、ルツボを加熱して、正孔輸送材料を蒸発させ、ルツボと向き合って置かれた、陽極2及び正孔注入層3が形成された基板1上に正孔輸送層4を形成する。
【0137】
このようにして形成される、正孔輸送層4の膜厚の上限は通常300nm、好ましくは100nmであり、下限は通常5nm、好ましくは10nmである。このように薄い膜を一様に形成するためには、一般に真空蒸着法がよく用いられる。
【0138】
素子の発光効率を更に向上させることを目的として、図3に示す如く、発光層5と陰極7の間に電子輸送層6を設けてもよい。電子輸送層6は、電界を与えられた電極間において陰極7から注入された電子を効率よく発光層5の方向に輸送することができる化合物より形成される。このような電子輸送材料としては、既に発光層材料として挙げた8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体、オキサジアゾール誘導体(Appl.Phys.Lett.,55巻,1489頁,1989年)やそれらをポリメタクリル酸メチル(PMMA)等の樹脂に分散した系、フェナントロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛等が挙げられる。
【0139】
電子輸送層6の膜厚の上限は通常200nm好ましくは100nmであり、下限は通常5nm好ましくは10nmである。
【0140】
電子輸送層6は、正孔輸送層4と同様にして塗布法或いは真空蒸着法により発光層5上に積層することにより形成される。通常は、真空蒸着法が用いられる。
【0141】
更に、陰極7と図1,2の発光層5との界面、又は陰極7と図3の電子輸送層6との界面に、LiF、MgF、LiOなどの極薄絶縁膜(膜厚0.1〜5nm)を挿入することも、素子の効率を向上させる有効な方法である(Appl.Phys.Lett.,70巻,152頁,1997年;特開平10−74586号公報;IEEE Trans.Electron.Devices,44巻,1245頁,1997年)。
【0142】
本発明の有機電界発光素子は、上述した各層の他にも、陽極と陰極との間に任意の層を有していてもよい。例えば、発光層で再結合しなかった正孔が陰極側へ通り抜けるのを阻止するべく、発光層の陰極側界面に接するように正孔阻止層を設けたり、電子輸送層や正孔輸送層を、各々複数の層を積層することにより構成してもよい。また層構成についても、図1とは逆の構造、即ち、基板上1に陰極7、発光層5、正孔注入層3、陽極2の順に積層することも可能であり、既述したように少なくとも一方が透明性の高い2枚の基板の間に本発明の有機電界発光素子を設けることも可能である。同様に、図2、3に示した素子についても、前記各層構成とは逆の構造に積層することも可能である。
【0143】
なお、図1〜3においては、前記正孔輸送材料と好ましくは電子受容性化合物を含有する層を、陽極2に接する正孔注入層3として設けてあるが、本発明においては、この層は必ずしも正孔注入層3である必要はなく、陽極2と発光層5との間に設けられていれば良い。ただし、前述の如く、この湿式製膜法で形成される層を正孔注入層3として陽極2に接して設けることにより、陽極2の表面粗さに起因する素子の短絡の問題を解消することができ、また、耐熱性の高い層を陽極に接して設けることで高温下での安定性も高められ、好ましい。
【0144】
本発明の有機電界発光素子は、有機電界発光素子が、単一の素子、アレイ状に配置された構造からなる素子、陽極と陰極がX−Yマトリックス状に配置された構造のいずれにおいても適用することができる。
【0145】
このような有機電界発光素子によれば、特定のアリールアミノ系化合物を用いることにより、電流効率及び発光効率が高く、かつ、低電圧駆動が可能で駆動安定性、耐熱性に優れた有機電界発光素子が提供される。
【0146】
【実施例】
次に、合成例、実験例及び実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
【0147】
[合成例1: 化合物(a)の合成]
クロロホルム250mLに無水塩化アルミニウム51.3gとイソ酪酸クロライド41.1gを加え、撹拌した。ここにN−フェニル−N−トリルアニリン20.0gをクロロホルム50mLに溶解した溶液を滴下した。室温にて1時間撹拌した後、氷水500mL中に添加し、有機層を分離して、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、減圧濃縮して、N,N−ビス−(4−イソブチリルフェニル)−p−トルイジンの粗体を得た。
【0148】
この粗体をテトラヒドロフラン200mLとメタノール100mLの混合溶媒に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム5.7gを添加した。室温にて30分間撹拌後、トルエンで抽出し、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄し、減圧濃縮した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N,N−ビス−[4−(1―ヒドロキシ−2―メチルプロピル)フェニル]−p−トルイジン 31.1g(収率73.8%)を得た。
【0149】
N−9−フェナンチル−N−トリルアニリン6.47gをクロロホルム7mLと酢酸40mLの混合溶媒に65℃で溶解し、メタンスルホン酸0.27gを添加した。ここにN,N−ビス−[4−(1−ヒドロキシ−2―メチルプロピル)フェニル]−p−トルイジン 1.45gをクロロホルム8mLに溶解した溶液を滴下した。65℃にて6時間撹拌した後、クロロホルム65mLで抽出し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し減圧濃縮した。これをシリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、トルエン−メタノールで再沈して、化合物(a)1.76g(収率45.1%)を白色結晶として得た。(なお、化合物(a)の構造式は以下の実験例1の項に記載する。)
【0150】
化合物(a)の質量分析(Mass)スペクトルの測定結果は以下の様であった。
DEI−MS 1085(M+),1042,999,908
【0151】
[合成例2: 化合物(b)の合成]
N,N−ジトリルアニリン20gをクロロホルム30mLと酢酸140mLの混合溶媒に65℃で溶解し、メタンスルホン酸0.9gを滴下した。ここにN,N−ビス−[4−(1−ヒドロキシ−2―メチルプロピル)フェニル]−p−トルイジン 5gをクロロホルム20mLに溶解した溶液を滴下した。65℃にて1時間撹拌し、その後は合成例(a)と同様の操作を行うことにより、化合物(b)6.2g(収率69.7%)を白色結晶として得た。(なお、化合物(b)の構造式は以下の実験例1の項に記載する。)
【0152】
化合物(b)のMassスペクトルの測定結果は以下の様であった。
DEI−MS 913(M+),870,827
【0153】
[合成例3: 化合物(c)の合成]
N−9−フェナンチル−N−トリルアニリン23.36gとイソブチルアルデヒド4.69gをクロロホルム30mLと酢酸100mLの混合溶媒に60℃で溶解し、メタンスルホン酸0.75gを滴下した。60℃にて8時間撹拌後、クロロホルム30mLを添加し、メタノール中に放出した。析出した固体を濾過し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(c)14.82g(収率59.0%)を白色結晶として得た。(なお、化合物(c)の構造式は以下の実験例1の項に記載する。)
【0154】
[合成例4: 化合物(d)の合成]
N,N−ジトリルアニリン20.0gとイソブチルアルデヒド6.5gを酢酸50mLに55℃で溶解し、メタンスルホン酸0.50gを滴下した。55℃にて8時間撹拌後、メタノール100mLを添加して析出した固体を濾過した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(d)20.4g(収率90.0%)を白色結晶として得た。(なお、化合物(d)の構造式は以下の実験例1の項に記載する。)
【0155】
[実験例1]
上記合成例1〜4にて得られた、下記各化合物(a)〜(d)のガラス転移点Tg及び溶解性試験結果を表1に示す。
【0156】
【化22】
Figure 2004362930
【化23】
Figure 2004362930
【0157】
【表1】
Figure 2004362930
測定機器:セイコー電子社製DSC−20
溶解性試験:安息香酸エチルへの溶解性(2重量%以上溶解すれば「+」、それ未満なら「−」と表示)
【0158】
表1に示すように、化合物(a)及び(b)のような新規アリールアミノ系化合物は従来報告されているアリールアミノ系化合物(d)に比べ高いガラス転移点を有し、耐熱性に優れている。また、従来化合物(c)のように縮合多環を有している構造では塗布するのに十分な濃度での溶解性を得られていないが、化合物(a)では縮合多環を有しているにもかかわらず高い溶解性を示し、塗布成膜可能となった。
【0159】
[実施例1]
図3に示す構造を有する有機電界発光素子を以下の方法で作製した。
ガラス基板上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を120nm堆積したもの(ジオマテック社製;電子ビーム成膜品;シート抵抗15Ω)を通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングを用いて2mm幅のストライプにパターニングして陽極2を形成した。パターン形成したITO基板を、アセトンによる超音波洗浄、純水による水洗、イソプロピルアルコールによる超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
【0160】
このITOガラス基板上に、正孔輸送材料として以下に示すアリールアミノ系化合物(a)と、電子受容性化合物として以下の構造式(A)に示す化合物を10重量%(アリールアミノ系化合物(a)に対して)含有する安息香酸エチル溶液(アリールアミノ系化合物(a)の濃度2重量%)を、上記ITOガラス基板上にスピンコート(スピナ回転数1,500rpm;スピナ回転時間30秒)し、100℃のクリーンオーブン内で1時間乾燥させ、30nmの膜厚の均一な薄膜形状を有する正孔注入層3を形成した。
【0161】
【化24】
Figure 2004362930
【0162】
次に、上記正孔注入層3を塗布成膜した基板1を真空蒸着装置内に設置した。この装置の粗排気を油回転ポンプにより行った後、装置内の真空度が2×10−6Torr(約2.7×10−4Pa)以下になるまで液体窒素トラップを備えた油拡散ポンプを用いて排気した。
【0163】
配置されたセラミックルツボに下記に示すアリールアミノ系化合物(B)を入れ、ルツボの周囲のタンタル線ヒーターで加熱して蒸着を行った。蒸着時の真空度は1.2×10−6Torr(約1.6×10−4Pa)で、蒸着速度 0.1〜0.2nm/秒で膜厚40nmの正孔輸送層4を成膜した。
【0164】
【化25】
Figure 2004362930
【0165】
引続き、発光層5の材料として、以下の構造式(C)及び(D)に示すアルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体、Al(CNO)及びルブレンを同時に蒸着した。正孔輸送層4と同様にして蒸着を行った。アルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体に対するルブレンの割合は1.6vol%になるようにした。この時のアルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体の蒸着時の真空度は1.0〜1.4×10−6Torr(約1.6×10−4Pa)で、蒸着速度は0.1〜0.2nm/秒であった。また、ルブレンの蒸着速度は0.003nm/秒であった。このように蒸着された発光層5の膜厚は30nmであった。
【0166】
【化26】
Figure 2004362930
【0167】
続いて、電子輸送層6としてアルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体、Al(CNO)を正孔輸送材料と同様に蒸着し成膜を行った。この時のアルミニウムの8−ヒドロキシキノリン錯体の蒸着時の真空度は1.5×10−6Torr(約2×10−4Pa)で、蒸着速度は0.1〜0.2nm/秒で、蒸着された電子輸送層の膜厚は30nmであった。
【0168】
なお、上記の正孔輸送層4及び発光層5、電子輸送層6を真空蒸着する時の基板温度は室温に保持した。
【0169】
ここで、電子輸送層6までの蒸着を行った素子を一旦前記真空蒸着装置内より大気中に取り出し、陰極7蒸着用のマスクとして2mm幅のストライプ状シャドーマスクを、陽極2のITOストライプと直交するように素子に密着させた。この素子を別の真空蒸着装置内に設置し、有機層と同様にして装置内の真空度が2×10−6Torr(約2.7×10−4Pa)以下になるまで排気した。
【0170】
陰極7として、まず、フッ化リチウム(LiF)をモリブデンボートを用いて膜厚0.5nmとなるようにして蒸着した。蒸着時の真空度は4.0×10−6Torr(約5×10−4Pa)であった。さらに、この上部に、アルミニウムをモリブデンボートを用いて膜厚80nmとなるように蒸着して陰極7を形成した。蒸着時の真空度は1.3×10−5Torr(約1.0×10−3Pa)、蒸着時間は5分36秒であった。陰極7の蒸着時の基板温度は室温に保持した。
【0171】
以上の様にして、2mm×2mmのサイズの発光面積部分を有する有機電界発光素子が得られた。
【0172】
[実施例2]
上記ITOガラス基板上に正孔輸送材料として以下に示すアリールアミノ系化合物(b)と、前記電子受容性化合物(A)を10重量%(アリールアミノ系化合物(b)に対して)含有する安息香酸エチル溶液(アリールアミノ系化合物(b)の濃度2重量%)を、上記ITOガラス基板上に前記塗布成膜法と同条件で30nmの膜厚の均一な薄膜形状を有する正孔注入層3を形成した。
【0173】
【化27】
Figure 2004362930
【0174】
この正孔注入層3を塗布形成したガラス基板を用いた以外は、実施例1と素子作製方法を同様にして2mm×2mmのサイズの発光面積部分を有する有機電界発光素子を作成した。
【0175】
実施例1及び2で得られた素子の発光特性を表2に示す。表2において、発光輝度は100mA/cmの電流密度での値、発光効率は100cd/mでの値、輝度/電流は輝度/電流密度特性の傾きを、電圧は100cd/mでの値を各々示す。
【0176】
また、駆動寿命は、素子を85℃の条件下、通電開始時の発光輝度が1000cd/mとなる一定電流値で直流定電流を連続通電し、発光輝度が500cd/mとなったときの通電時間である。
【0177】
表2に示すように、例示化合物(a)又は(b)を含む正孔注入層の使用により、駆動電圧の低下が達成され、発光効率が良く、高輝度を有し更には駆動寿命の長い素子が得られたことがわかる。
【0178】
【表2】
Figure 2004362930
【0179】
【発明の効果】
以上詳述した通り、陽極と発光層との間に、特定の正孔輸送性化合物、好ましくは本発明のアリールアミノ系化合物を含有する層を湿式製膜法により形成した本発明の有機電界発光素子によれば、低電圧での高発光効率駆動が可能で、しかも耐熱性が良好な駆動寿命の長い素子が提供される。
【0180】
従って、本発明による有機電界発光素子は、フラットパネル・ディスプレイ(例えばOAコンピュータ用や壁掛けテレビ)や面発光体としての特徴を生かした光源(例えば、複写機の光源、液晶ディスプレイや計器類のバックライト光源)、表示板、標識灯への応用が考えられ、特に、高耐熱性が要求される車載用表示素子として、その技術的価値は大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機電界発光素子の実施の形態の一例を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明の有機電界発光素子の実施の形態の他の例を示す模式的な断面図である。
【図3】本発明の有機電界発光素子の実施の形態の別の例を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 電子輸送層
7 陰極

Claims (7)

  1. 基板上に、陽極及び陰極により狭持された発光層を有する有機電界発光素子において、前記陽極と発光層との間に、下記一般式(I)で表されるアリールアミノ系化合物を含有し、湿式製膜法にて形成された層を有する有機電界発光素子。
    Figure 2004362930
    (上記一般式(I)中、Ar〜Arは各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、nは1〜3の整数を表し、X及びXは各々独立に、下記一般式(II)、(III)又は(IV)のいずれかで表される。
    −Ar11− (II)
    −Ar12−Ar13− (III)
    −Ar14−Z−Ar15− (IV)
    (上記一般式(II)〜(IV)において、Ar11〜Ar15は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Zは−CR−(但し、R及びRは各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよい芳香族基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。)を表す。
    なお、nが2又は3の場合、一化合物中に複数個含まれるAr及びXは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記一般式(I)で表される化合物の分子量が1800以下である、請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記一般式(I)で表される化合物を含有する層が、更に電子受容性化合物を含有する、請求項1又は2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記一般式(I)で表される化合物を含有する層が、陽極に接して設けられている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記一般式(I)で表される化合物を含有する層が、更にバインダ樹脂を含有し、該バインダ樹脂の含有量が該層中50重量%以下である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  6. 下記一般式(I’)で表されるアリールアミノ系化合物を含有する、電荷輸送材料。
    Figure 2004362930
    (上記一般式(I’)中、Ar21〜Ar25は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、nは1〜3の整数を表し、X21及びX22は各々独立に、下記一般式(II’)、(III’)又は(IV’)のいずれかで表される。但し、Ar21〜Ar25及び後述するAr31〜Ar35からなる群より選択された少なくとも1つは、3環以上が縮合してなる、置換基を有していてもよい芳香族縮合環基を表す。
    −Ar31− (II’)
    −Ar32−Ar33− (III’)
    −Ar34−Z−Ar35− (IV’)
    (上記一般式(II’)〜(IV’)において、Ar31〜Ar35は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Zは−CR2122−(但し、R21及びR22は各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよい芳香族基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。)を表す。
    なお、nが2又は3の場合、一化合物中に複数個含まれるAr23及びX22は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  7. 下記一般式(I’)で表されるアリールアミノ系化合物を含有する、有機電界発光素子材料。
    Figure 2004362930
    (上記一般式(I’)中、Ar21〜Ar25は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、nは1〜3の整数を表し、X21及びX22は各々独立に、下記一般式(II’)、(III’)又は(IV’)のいずれかで表される。但し、Ar21〜Ar25及び後述するAr31〜Ar35からなる群より選択された少なくとも1つは、3環以上が縮合してなる、置換基を有していてもよい芳香族縮合環基を表す。
    −Ar31− (II’)
    −Ar32−Ar33− (III’)
    −Ar34−Z−Ar35− (IV’)
    (上記一般式(II’)〜(IV’)において、Ar31〜Ar35は各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族基を表し、Zは−CR2122−(但し、R21及びR22は各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよい芳香族基を表すか、或いは互いに結合して、置換基を有していてもよい環を形成する。)を表す。
    なお、nが2又は3の場合、一化合物中に複数個含まれるAr23及びX22は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
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