JP2004181629A - 多層チューブ - Google Patents
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Abstract
【課題】保存される物品によらず容器の外観を良好に保ち、かつ酸素バリア性と柔軟性に優れたチューブを提供する。
【解決手段】メタキシリレンジアミンと、α,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を主成分として重縮合して得られるポリアミドと、吸水時の曲げ弾性率が特定値以下の低弾性率ポリアミド、および元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子を含む金属触媒化合物の、少なくとも3成分からなる酸素吸収性ポリアミドを酸素バリア層として積層した多層構造物を利用してなる多層チューブ。
【選択図】 無
【解決手段】メタキシリレンジアミンと、α,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を主成分として重縮合して得られるポリアミドと、吸水時の曲げ弾性率が特定値以下の低弾性率ポリアミド、および元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子を含む金属触媒化合物の、少なくとも3成分からなる酸素吸収性ポリアミドを酸素バリア層として積層した多層構造物を利用してなる多層チューブ。
【選択図】 無
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層チューブ関する。詳しくは、食品、医薬品等の包装資材として用いられるガスバリア性、柔軟性及び耐薬品性に優れた多層チューブに関する。
【0002】
【従来の技術】
チューブ状の容器は、食品や医薬品、化粧品等、多岐の物品の保存に用いられ、容器を形成する材料の構成や容器の形状、製造方法等も数多く見られる。それらの中でも、酸素に敏感な物品の保存には酸素バリア性を有する材料を容器表面や内面に積層、コーティングした容器、或いは容器壁自体がアルミ等の金属からなる容器、さらには容器壁を多層構造としてその中間層に酸素バリア性材料を積層した容器等が利用されている。酸素バリア性を発現する材料は上述したアルミ等の金属や、酸化アルミニウムや酸化ケイ素等の無機酸化物を蒸着した樹脂フィルム、塩化ビニリデンやエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリメタキシリレンアジパミド(以下、N−MXD6と言うことがある)等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0003】
また、チューブに保存される物品の中には、化学物質を含む染毛剤等の化粧品がある。この物品の保存に樹脂製容器を用いた場合、化学物質が容器を構成する樹脂内に浸透したり、場合によっては樹脂が変色して外観が悪化することが多く、従来このような物品の保存にはアルミ等の金属からなる容器を用いるのが通常であったが、金属容器は廃棄物として処理する際に種々の問題がある。
【0004】
一方、酸素バリア性を有する熱可塑性樹脂の一つであるN−MXD6は、その優れた酸素バリア性に加えて、化粧品等に含まれる化学物質に接触しても物性の低下や、樹脂が変色することがないため、従来アルミ等の金属からなる容器でしか保存することができなかった物品を保存でき、さらに廃棄物としての処理が容易である有用な材料としてその利用がすすめられている。しかし、N−MXD6は弾性率が高いため、容器を使用中に折り曲げられたり、変形したりすると、ガスバリア層にクラックが入ったり、ピンホールが生じるなどの問題があった。この問題を解決する手段として、N−MXD6と比較して柔軟性があり、かつN−MXD6と馴染みやすい樹脂であるナイロン6やナイロン66等のポリアミドをブレンドする方法が挙げられる。しかし、この方法ではN−MXD6の優れた酸素バリア性を損なうこととなり、この方法によって得られる容器では酸素バリア性が低下して、内容物の保存性が十分でないものとなる欠点があった。
【0005】
また、−OHを含有するプラスチック層と無機酸化物の薄膜層からなるガスバリア層を有している積層体を備えていることを特徴とするチューブ状容器について開示されている(特許文献1参照。)が、この発明で使用される−OHを含有するプラスチック層は、化粧品等に含まれる化学物質によって変色し、容器の外観を悪化させることがあった。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−223156号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の問題を解決し、保存される物品によらず容器の外観を良好に保ち、かつ酸素バリア性と柔軟性に優れたチューブを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ガスバリア性等に優れるポリアミドであるN−MXD6と、弾性率が比較的小さく、柔軟性を有するN−MXD6以外のポリアミドと、元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子の、少なくとも3成分の混合物から得られる酸素吸収性ポリアミドを、多層構造を有するチューブの酸素バリア層を成す材料として使用することで、上記課題を解決し得ることを見いだし、本発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち本発明は、メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリアミド(A)20〜90重量部と、ASTM D790に準拠して測定した吸水時の曲げ弾性率が1.5GPa以下の低弾性率ポリアミド(B)10〜80重量部(ここで、各成分の合計は100重量部である)、および元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子を含む金属触媒化合物の、少なくとも3成分からなる酸素吸収性ポリアミドであって、該金属触媒化合物の含有量が(A)および(B)の合計重量に対する金属原子として10乃至500ppmである酸素吸収性ポリアミドを酸素バリア層として積層した多層構造物を利用してなる多層チューブに関する。
また、本発明は、前記多層チューブを利用してなるチューブ状容器および該容器に物品を収容してなる包装体に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。本発明の多層チューブの酸素バリア層を形成する酸素吸収性ポリアミドは、ポリアミド(A)、ポリアミド(B)、および元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子を含む金属触媒化合物の少なくとも3成分が混合されたものである。
【0011】
本発明で使用するポリアミド(A)は、メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるものであり、その製造方法は公知の方法によって行われる。ポリアミド(A)はその製造方法に関係なく特定の物性を満足するものであれば使用することができる。また、本発明では、ポリアミド(A)は金属化合物を共存させることによって酸素吸収機能を発現するものであり、この機能によって本発明の多層チューブは優れた酸素バリア性を発揮することができ、さらにはチューブ内に残存する酸素をも吸収してより物品の保存性を高めることができる。
【0012】
ポリアミド(A)の原料となるジアミン成分は、メタキシリレンジアミンを70モル%以上とすることが好ましく、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。ジアミン成分中のメタキシリレンジアミンが70モル%以上であると、それから得られるポリアミドは優れた酸素バリア性を発現することができる。本発明において、メタキシリレンジアミン以外に用いることができる他のジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、等の脂肪族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環族ジアミン、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン類等が挙げられる。
【0013】
ポリアミド(A)の原料となるジカルボン酸成分は、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸が70モル%以上であることが好ましく、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。該直鎖脂肪族ジカルボン酸としてはコハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸が例示できるが、特にアジピン酸を使用することが好ましい。ジカルボン酸成分中の前記直鎖脂肪族ジカルボン酸が70モル%以上であると、酸素バリア性の低下や結晶性の過度の低下を避けることができる。本発明において、前記直鎖脂肪族ジカルボン酸以外に用いることができる他のジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類等が挙げられる。
【0014】
本発明で使用されるポリアミド(A)は、その相対粘度(1g/dlの96%硫酸溶液、25℃)が、1.8〜3.9のものを使用することが好ましく、2.4〜3.7のものを使用することがより好ましく、2.5〜3.7のものを使用することが更に好ましい。相対粘度が上記1.8未満であると、溶融樹脂の粘度が低すぎて、製品中の酸素バリア層の層厚みが安定しない。相対粘度が3.9を越えるポリアミド(A)は、そのものの製造が困難であり、また溶融押出を行うには特別な装置を必要とすることがある。
【0015】
ここで言う相対粘度(1g/dlの96%硫酸溶液、25℃)は、樹脂1gを96%硫酸100cc(1dl)に溶解し、キャノンフェンスケ型粘度計にて測定した25℃での落下時間(t)と同様に測定した96%硫酸での落下時間(t0)の比であり、次式で示される。
相対粘度=(t)/(t0)
【0016】
ポリアミド(A)は水分率が0.2%未満であることが好ましい。水分率が0.2%以上であると、溶融時に発生する水分によって金属触媒化合物が凝集して金属濃度がばらついて製品の酸素吸収能力にばらつきを生じる場合がある。
【0017】
ポリアミド(A)には、その熱安定性や各種物性を改善する目的で、各種エラストマー類などの耐衝撃性改質材、結晶核剤、脂肪酸アミド系、脂肪酸金属塩系、脂肪酸アマイド系化合物等の滑剤、銅化合物、有機もしくは無機ハロゲン系化合物、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、ヒドラジン系、硫黄系化合物、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸マグネシウムなどのリン系化合物等の酸化防止剤、熱安定剤、着色防止剤、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、離型剤、可塑剤、着色剤、難燃剤などの添加剤が含まれていても良い。また、酸素吸収能力を改善する目的で、その分子鎖に炭素炭素不飽和結合を、或いは炭素炭素不飽和結合を有する官能基を共重合等により導入することもできる。
【0018】
本発明で使用されるポリアミド(B)は、ポリアミド(A)の酸素バリア性の低下を最小限に押さえ、かつ柔軟性を付与するために使用される。ポリアミド(B)は、ポリアミド(A)以外のものが使用され、これらの中でも、ASTM D790に準拠して測定した吸水時の曲げ弾性率が1.5GPa以下の低弾性率ポリアミドが好ましく使用され、より好ましくは曲げ弾性率が1.2GPa以下のものである。曲げ弾性率が上記範囲のものを使用することで、酸素バリア層の柔軟性が改善され、チューブ状容器として適した物性を発揮することができる。なお、上記の吸水時とは、カールフィッシャー式水分測定装置にて測定したポリマーの水分率が1%以上に達したときの状態をいう。本発明で使用できるポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン666等が例示でき、これらを単独で、または複数以上を混合して使用することができる。なかでも、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン666が柔軟性を改善する効果が高いことから好ましく用いられ、特に好ましくはナイロン6である。
【0019】
本発明において、酸素バリア層に含まれる金属触媒化合物はポリアミド(A)の酸化反応を促進し、ポリアミド(A)の酸素吸収機能を発現させる物質である。金属触媒化合物によって起こるポリアミド(A)の酸化は、金属触媒化合物によるポリアミドのアリレン基に隣接するメチレン鎖から水素原子の引き抜きに起因するラジカルの発生、前記ラジカルに酸素分子が付加することによるパーオキシラジカルの発生、パーオキシラジカルによる水素原子の引き抜き、以上の各反応により起こるものと考えられている。
【0020】
本発明で使用する金属触媒化合物は、低価数の無機酸塩或いは有機酸塩或いは錯塩の形で使用される。無機酸塩としては、塩化物や臭化物等のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩等が挙げられる。一方有機酸塩としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩等が挙げられる。また、β−ジケトンまたはβ−ケト酸エステル等との遷移金属錯体も利用することができる。特に本発明では酸素吸収機能が良好であることから、上記金属原子を含むカルボン酸塩、ハロゲン化物、アセチルアセトネート錯体を使用することが好ましく、さらに好ましくはコバルト金属原子を含む酢酸塩、又はアセチルアセトネート錯体である。本発明の酸素吸収性ポリアミドには上記金属触媒化合物のうち一種以上を添加することができる。
【0021】
本発明において、酸素吸収性ポリアミド中の金属触媒化合物含有量は、ポリアミド(A)およびポリアミド(B)の合計重量に対する金属原子として10乃至500ppmであることが必要であり、好ましくは30乃至450ppm、より好ましくは50乃至400ppmの範囲である。上記金属原子が10ppmより少ない場合、得られた多層チューブの酸素バリア性が十分でない場合がある。また500ppmより多い場合、ポリアミド(A)の酸化反応を促進する効果に変化はなく不経済である。
【0022】
酸素吸収性ポリアミドを製造する方法としては、特に制限はないが、溶融混練法が好ましく用いられる。例えば、予めポリアミド(A)と金属触媒化合物を溶融混練したものを製造し、これとポリアミド(B)を混合して得る方法、予めポリアミド(B)と金属触媒化合物を溶融混練したものを製造し、これとポリアミド(A)を混合して得る方法、ポリアミド(A)とポリアミド(B)と金属触媒化合物を混合して得る方法、予めポリアミド(A)とポリアミド(B)を溶融混練したものを製造し、これと金属触媒化合物を混合して得る方法等、種々の方法にて製造する方法が挙げられる。上記方法にて溶融混合を行う際には、単軸もしくは二軸押出機等の一般的な押出機を用いて溶融混練することが効率的に溶融混合することができる。
【0023】
本発明の酸素吸収性ポリアミドにおけるポリアミド(A)とポリアミド(B)の混合割合は、ポリアミド(A)が20〜90重量部、ポリアミド(B)が10〜80重量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくはポリアミド(A)が30〜80重量部、ポリアミド(B)が20〜70重量部であり、さらに好ましくは、ポリアミド(A)が35〜75重量部、ポリアミド(B)が25〜65重量部である(ここで、各成分の合計は100重量部である)。ポリアミド(A)の量が20重量部より小さいと、酸素バリア性が低下して内容物の保存性に問題を生じるため好ましくない。またポリアミド(A)の量が90重量部より高いと、チューブの柔軟性が低下するため、チューブが変形すると酸素バリア層にクラックやピンホールが生じて酸素バリア性が低下し、内容物の保存性に問題を生じるため好ましくない。ポリアミド(A)とポリアミド(B)の混合割合は、容器とした際に要求される性質や、その収容される物品に応じて適宜決定することができる。
【0024】
多層チューブの酸素バリア性能を極度に低下させないためは、ポリアミド(A)とポリアミド(B)は海島構造をとることが好ましい。海島構造をとるようにするには、例えば、ポリアミド(A)とポリアミド(B)の溶融混練温度(=押出機の温度設定のうち、最も高い温度)において、多量成分となる樹脂の溶融粘度が少量成分となる樹脂の溶融粘度よりも高くなるように設定する方法が挙げられる。例えば、バリア層を形成する際の溶融混練温度における剪断速度100(s−1)での各樹脂の溶融粘度を上述のように調整することで、島の粒径が十分に小さく、良好に分散した構造を有する層を形成できる。
【0025】
また、本発明の多層チューブにおけるバリア層を構成する材料には、前述の3成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、熱可塑性エラストマーやアイオノマー等の各種熱可塑性樹脂や、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤、スリップ材、紫外線防止剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填材、消臭剤等を添加しても良い。
【0026】
本発明の多層チューブは、酸素吸収性ポリアミドからなる酸素バリア層の内側に熱可塑性樹脂からなる内層を備える。内層は内容物と酸素バリア層が直接接触することを防ぐ隔離層としての役割を有し、またチューブの製造方法によっては、別途射出成形等で成形された口部との接着面になる。内層は前述の役割を果たすことが可能である各種熱可塑性樹脂であれば制限すること無く使用することができるが、チューブとしての性質上、ポリオレフィン類が好ましく用いられ、その中でもポリエチレン類が特に好ましく用いられる。なお、内層は単層であっても良いが、目的に応じて、例えば酸素バリア層と内層を接着するための接着性樹脂層等、他の熱可塑性樹脂層を別途追加した多層構造であっても良く、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤、スリップ材、紫外線防止剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填材、消臭剤等を添加しても良い。
【0027】
本発明の多層チューブでは必要に応じて酸素バリア層の外側に外層を積層しても良い。外層は酸素バリア層の保護層の役割を有すると共に、製品の外観美麗性を整える役割を有する。外層は前述の役割を果たすことが可能である各種熱可塑性樹脂であれば制限すること無く使用することができるが、チューブとしての性質上、ポリオレフィン類が好ましく用いられ、その中でもポリエチレン類が特に好ましく用いられる。なお、外層は単層であっても良いが、目的に応じて、例えばバリア層と外層を接着するための接着性樹脂層や、チューブの性質改良を目的としたナイロン層、PET層等、他の熱可塑性樹脂層を別途追加した多層構造であっても良く、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤、スリップ材、紫外線防止剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填材、消臭剤等を添加しても良い。また、容器の美観を整えるために容器外側に印刷を施したり、光沢を付与するためにオーバーコーティングを施しても良い。
【0028】
本発明の多層チューブは、上記の各層からなる多層構造物、例えば多層フィルムを押し出しラミネートや共押し出しラミネート、ドライラミネート等の方法で成形した後チューブ形状に成形し、インジェクションにより成形した口部をチューブ開口部に接合する方法、共押し出しにより成形した多層パイプとインジェクションにより成形した口部を接合する方法、ダイレクト多層ブローにより多層容器を成形する方法等の従来公知の多層チューブ製造方法により製造することができる。
【0029】
本発明の多層チューブを利用してチューブ状の容器が得られ、該容器には、例えば、マヨネーズ、味噌、からし、わさび、生姜、ニンニク等のすり下ろし香辛料等の調味料、ジャム、クリーム、バター、マーガリン、チョコレートペースト等のペースト状食品、ペースト状の医薬品、化粧クリーム、染毛剤、石鹸等、種々の物品を収容することができ、特に医薬品や染毛剤等の化学物質を含む物品の収容に好適である。本発明の多層チューブを各種物品の収容に利用することによって、アルミ箔等の金属をガスバリア層に利用しなくとも、容器外部から侵入する酸素量を大幅に低減でき、長期間にわたって物品を保存することができる。さらに収容物品中に化学物質が含まれる場合でも容器が変色しないことから、収容物品の種類によらず容器の外観を良好に保持することができる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例等により本発明を具体的に説明する。尚、実施例等において、多層チューブの評価は下記の方法によった。
(1)ポリアミド(B)の曲げ弾性率
射出成形にて得た曲げ試験片を23℃、60%RHの室内に放置し、カールフィッシャー水分測定装置により185℃で測定される水分率が1〜2%に達した時点で、ASTM D790に準拠して23℃で測定した。
(2)多層チューブの酸素透過率
モダンコントロール社製、型式:OX−TRAN 2/20を使用し、ASTM D3985に準じて、23℃、相対湿度80%の雰囲気下にて測定した。
(2)多層チューブの柔軟性
チューブを手で変形させてその柔軟性を判定した。優れた柔軟性を有するものを◎、十分な柔軟性を有するものを○、柔軟性に劣るものを×とした。
(3)多層チューブの外観
変色の有無について目視により判定した。変色のないものを○、変色が見られたものを×とした。
(4)多層チューブの臭気
官能試験により判定した。内容物の臭気が無いものを○、内容物の臭気がするものを×とした。
【0031】
参考例1(ポリアミド(A)の製造)
攪拌機、分縮器、冷却器、滴下槽、および窒素ガス導入管を備えたジャケット付きの50L反応缶にアジピン酸15kgを仕込み、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下にて160℃に昇温し、アジピン酸を溶解させた。系内を攪拌しつつ、これにメタキシリレンジアミン13.8kgを、170分を要して滴下した。この間、内温は連続的に245℃まで上昇させた。なお重縮合により生成する水は、分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温をさらに260℃まで昇温し、1時間反応を継続した後、ポリマーを反応缶下部のノズルからストランドとして取り出し、水冷後ペレット化してポリマーを得た。
次に、上記の操作にて得たポリマーを加熱ジャケット、窒素ガス導入管、真空ラインを備えた50L回転式タンブラーに入れ、回転させつつ系内を減圧にした後、純度99容量%以上の窒素で常圧にする操作を3回行った。その後、窒素流通下にて系内を140℃まで昇温させた。次に系内を減圧にし、さらに200℃まで連続的に昇温し、200℃で30分保持した後、窒素を導入して系内を常圧に戻した後、冷却してN−MXD6を得た(ポリアミドA1)。得られたポリアミドA1は末端アミノ基濃度が27μ当量/g、末端カルボキシル基濃度が56μ当量/g、反応モル比が0.997、相対粘度が2.7であった。
【0032】
実施例1
コバルト金属濃度が400ppmとなるようにして、ポリアミドA1と酢酸コバルト4水和物を混合した後、シリンダー径20mmφの同方向回転型二軸押出機にて、シリンダー温度270℃の条件で溶融混練を行い、押出機ヘッドからストランド押し出し、冷却後、ペレタイズ化してポリアミドA1と酢酸コバルト4水和物の溶融混合物を得た。
【0033】
次に、No.1〜3迄の3台の押出機、フィードブロック、ダイ、冷却装置からなる3種5層多層パイプ押し出し装置を用い、No.1の押し出し機から低密度ポリエチレン(以下、LDPEと略する)を220℃で押し出し、No.2の押出機から、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着剤層(以下、ADと略する)を200℃で押し出し、No.3の押出機からポリアミドA1と酢酸コバルト4水和物の溶融混合物を70重量部とナイロン6(宇部興産(株)製、商品名;UBEナイロン、グレード;1015B、曲げ弾性率;1.0GPa、以下、N−6Aと略する)を30重量部ドライブレンドした混合樹脂を260℃で押し出し、LDPE層(150μm)/AD層(30μm)/混合樹脂層(酸素バリア層)(50μm)/AD層(30μm)/LDPE層(150μm)の構成を有する内径30mmの多層パイプを製造した。次にこの多層パイプを長さ16cmにカットした後、別途射出成形にて得られた樹脂製口部をパイプ開口部に接合して多層チューブ1を得た。
【0034】
次に、多層チューブ1の口部の開口部をアルミ箔積層フィルムでヒートシールし、さらにチューブ端部の開口部分を超音波シールにて密封した後、酸素透過率を測定した。またこのチューブを手で屈曲させ、その柔軟性を評価した。さらに、酸化染毛剤のI液(ホーユー(株)製 製品名「メンズビゲンスピーディーII」N1剤 ;p−フェニレンジアミンやp−またはo−アミノフェノール、カップラー;m−フェニレンジアミンやm−アミノフェノール、その他アンモニア液、非イオン系界面活性剤、溶剤を含む)をチューブ開口部から充填、チューブ端部の開口部分を超音波シールにて密封した後、この包装体を室温下に6ヶ月間保存し、容器外観の経時変化、包装体の臭気を調査した。結果を表1に示す。
【0035】
実施例2
多層チューブを構成する酸素バリア層が、実施例1で得た溶融混合物を40重量部とナイロン6(宇部興産(株)製、商品名;UBEナイロン、グレード;1024B、曲げ弾性率;0.9GPa、以下、N−6Bと略する)を60重量部ドライブレンドした混合樹脂からなるものとした以外は実施例1と同様にして、多層チューブ2を製造し、各種試験を実施した。結果を表1に示す。
【0036】
比較例1
多層チューブを構成する酸素バリア層が、実施例1で得た溶融混合物のみからなるものとした以外は実施例1と同様にして、多層チューブ3を製造し、各種試験を実施した。結果を表1に示す。
【0037】
比較例2
多層チューブを構成する酸素バリア層が、ポリアミドA1を40重量部とN−6Bを60重量部ドライブレンドした混合樹脂からなるものとした以外は実施例1と同様にして、多層チューブ4を製造し、各種試験を実施した。結果を表1に示す。
【0038】
比較例3
多層チューブを構成する酸素バリア層が、前記溶融混合物を70重量部と非晶性ポリアミド(三菱化学(株)製、商品名;ノバミッド、グレード;X21、曲げ弾性率;2.7GPa、以下、A−PAと略する)を30重量部ドライブレンドした混合樹脂からなるものとした以外は実施例1と同様にして、多層チューブ5を製造し、各種試験を実施した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
これらの実施例から明らかなように、本発明の多層チューブの構成例である実施例1及び2は十分な酸素バリア性を有すると共に、チューブ状容器として重要な物性である柔軟性を有し、さらに化学物質のバリア性にも優れるため、長期間化学物質を含有する物品を保存しても容器の変色はなく、臭気の漏れもなかった。
一方、N−6を混合せずにN−MXD6と酢酸コバルト4水和物からなる溶融混合樹脂のみで酸素バリア層を形成した比較例1では、酸素バリア性は優れるものの、柔軟性に問題があった。また酢酸コバルト4水和物を混合していないN−MXD6を利用した比較例2では、柔軟性や外観等の保持能力は優れていたものの、酸素バリア性が十分ではなかった。また、N−6の代わりにA−PAを酸素バリア層に使用した比較例3では、弾性率が高いため、柔軟性の改善が見られなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の多層チューブは、酸素バリア性、柔軟性及び耐薬品性に優れたものであり、食品や医薬品、化粧品等の物品の包装材料として非常に有用なものであり、その工業的価値は非常に高い。
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層チューブ関する。詳しくは、食品、医薬品等の包装資材として用いられるガスバリア性、柔軟性及び耐薬品性に優れた多層チューブに関する。
【0002】
【従来の技術】
チューブ状の容器は、食品や医薬品、化粧品等、多岐の物品の保存に用いられ、容器を形成する材料の構成や容器の形状、製造方法等も数多く見られる。それらの中でも、酸素に敏感な物品の保存には酸素バリア性を有する材料を容器表面や内面に積層、コーティングした容器、或いは容器壁自体がアルミ等の金属からなる容器、さらには容器壁を多層構造としてその中間層に酸素バリア性材料を積層した容器等が利用されている。酸素バリア性を発現する材料は上述したアルミ等の金属や、酸化アルミニウムや酸化ケイ素等の無機酸化物を蒸着した樹脂フィルム、塩化ビニリデンやエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリメタキシリレンアジパミド(以下、N−MXD6と言うことがある)等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0003】
また、チューブに保存される物品の中には、化学物質を含む染毛剤等の化粧品がある。この物品の保存に樹脂製容器を用いた場合、化学物質が容器を構成する樹脂内に浸透したり、場合によっては樹脂が変色して外観が悪化することが多く、従来このような物品の保存にはアルミ等の金属からなる容器を用いるのが通常であったが、金属容器は廃棄物として処理する際に種々の問題がある。
【0004】
一方、酸素バリア性を有する熱可塑性樹脂の一つであるN−MXD6は、その優れた酸素バリア性に加えて、化粧品等に含まれる化学物質に接触しても物性の低下や、樹脂が変色することがないため、従来アルミ等の金属からなる容器でしか保存することができなかった物品を保存でき、さらに廃棄物としての処理が容易である有用な材料としてその利用がすすめられている。しかし、N−MXD6は弾性率が高いため、容器を使用中に折り曲げられたり、変形したりすると、ガスバリア層にクラックが入ったり、ピンホールが生じるなどの問題があった。この問題を解決する手段として、N−MXD6と比較して柔軟性があり、かつN−MXD6と馴染みやすい樹脂であるナイロン6やナイロン66等のポリアミドをブレンドする方法が挙げられる。しかし、この方法ではN−MXD6の優れた酸素バリア性を損なうこととなり、この方法によって得られる容器では酸素バリア性が低下して、内容物の保存性が十分でないものとなる欠点があった。
【0005】
また、−OHを含有するプラスチック層と無機酸化物の薄膜層からなるガスバリア層を有している積層体を備えていることを特徴とするチューブ状容器について開示されている(特許文献1参照。)が、この発明で使用される−OHを含有するプラスチック層は、化粧品等に含まれる化学物質によって変色し、容器の外観を悪化させることがあった。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−223156号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の問題を解決し、保存される物品によらず容器の外観を良好に保ち、かつ酸素バリア性と柔軟性に優れたチューブを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ガスバリア性等に優れるポリアミドであるN−MXD6と、弾性率が比較的小さく、柔軟性を有するN−MXD6以外のポリアミドと、元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子の、少なくとも3成分の混合物から得られる酸素吸収性ポリアミドを、多層構造を有するチューブの酸素バリア層を成す材料として使用することで、上記課題を解決し得ることを見いだし、本発明を完成するに到った。
【0009】
すなわち本発明は、メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリアミド(A)20〜90重量部と、ASTM D790に準拠して測定した吸水時の曲げ弾性率が1.5GPa以下の低弾性率ポリアミド(B)10〜80重量部(ここで、各成分の合計は100重量部である)、および元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子を含む金属触媒化合物の、少なくとも3成分からなる酸素吸収性ポリアミドであって、該金属触媒化合物の含有量が(A)および(B)の合計重量に対する金属原子として10乃至500ppmである酸素吸収性ポリアミドを酸素バリア層として積層した多層構造物を利用してなる多層チューブに関する。
また、本発明は、前記多層チューブを利用してなるチューブ状容器および該容器に物品を収容してなる包装体に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。本発明の多層チューブの酸素バリア層を形成する酸素吸収性ポリアミドは、ポリアミド(A)、ポリアミド(B)、および元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子を含む金属触媒化合物の少なくとも3成分が混合されたものである。
【0011】
本発明で使用するポリアミド(A)は、メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるものであり、その製造方法は公知の方法によって行われる。ポリアミド(A)はその製造方法に関係なく特定の物性を満足するものであれば使用することができる。また、本発明では、ポリアミド(A)は金属化合物を共存させることによって酸素吸収機能を発現するものであり、この機能によって本発明の多層チューブは優れた酸素バリア性を発揮することができ、さらにはチューブ内に残存する酸素をも吸収してより物品の保存性を高めることができる。
【0012】
ポリアミド(A)の原料となるジアミン成分は、メタキシリレンジアミンを70モル%以上とすることが好ましく、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。ジアミン成分中のメタキシリレンジアミンが70モル%以上であると、それから得られるポリアミドは優れた酸素バリア性を発現することができる。本発明において、メタキシリレンジアミン以外に用いることができる他のジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、等の脂肪族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環族ジアミン、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、パラキシリレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン類等が挙げられる。
【0013】
ポリアミド(A)の原料となるジカルボン酸成分は、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸が70モル%以上であることが好ましく、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。該直鎖脂肪族ジカルボン酸としてはコハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸が例示できるが、特にアジピン酸を使用することが好ましい。ジカルボン酸成分中の前記直鎖脂肪族ジカルボン酸が70モル%以上であると、酸素バリア性の低下や結晶性の過度の低下を避けることができる。本発明において、前記直鎖脂肪族ジカルボン酸以外に用いることができる他のジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類等が挙げられる。
【0014】
本発明で使用されるポリアミド(A)は、その相対粘度(1g/dlの96%硫酸溶液、25℃)が、1.8〜3.9のものを使用することが好ましく、2.4〜3.7のものを使用することがより好ましく、2.5〜3.7のものを使用することが更に好ましい。相対粘度が上記1.8未満であると、溶融樹脂の粘度が低すぎて、製品中の酸素バリア層の層厚みが安定しない。相対粘度が3.9を越えるポリアミド(A)は、そのものの製造が困難であり、また溶融押出を行うには特別な装置を必要とすることがある。
【0015】
ここで言う相対粘度(1g/dlの96%硫酸溶液、25℃)は、樹脂1gを96%硫酸100cc(1dl)に溶解し、キャノンフェンスケ型粘度計にて測定した25℃での落下時間(t)と同様に測定した96%硫酸での落下時間(t0)の比であり、次式で示される。
相対粘度=(t)/(t0)
【0016】
ポリアミド(A)は水分率が0.2%未満であることが好ましい。水分率が0.2%以上であると、溶融時に発生する水分によって金属触媒化合物が凝集して金属濃度がばらついて製品の酸素吸収能力にばらつきを生じる場合がある。
【0017】
ポリアミド(A)には、その熱安定性や各種物性を改善する目的で、各種エラストマー類などの耐衝撃性改質材、結晶核剤、脂肪酸アミド系、脂肪酸金属塩系、脂肪酸アマイド系化合物等の滑剤、銅化合物、有機もしくは無機ハロゲン系化合物、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、ヒドラジン系、硫黄系化合物、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸マグネシウムなどのリン系化合物等の酸化防止剤、熱安定剤、着色防止剤、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、離型剤、可塑剤、着色剤、難燃剤などの添加剤が含まれていても良い。また、酸素吸収能力を改善する目的で、その分子鎖に炭素炭素不飽和結合を、或いは炭素炭素不飽和結合を有する官能基を共重合等により導入することもできる。
【0018】
本発明で使用されるポリアミド(B)は、ポリアミド(A)の酸素バリア性の低下を最小限に押さえ、かつ柔軟性を付与するために使用される。ポリアミド(B)は、ポリアミド(A)以外のものが使用され、これらの中でも、ASTM D790に準拠して測定した吸水時の曲げ弾性率が1.5GPa以下の低弾性率ポリアミドが好ましく使用され、より好ましくは曲げ弾性率が1.2GPa以下のものである。曲げ弾性率が上記範囲のものを使用することで、酸素バリア層の柔軟性が改善され、チューブ状容器として適した物性を発揮することができる。なお、上記の吸水時とは、カールフィッシャー式水分測定装置にて測定したポリマーの水分率が1%以上に達したときの状態をいう。本発明で使用できるポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン666等が例示でき、これらを単独で、または複数以上を混合して使用することができる。なかでも、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン666が柔軟性を改善する効果が高いことから好ましく用いられ、特に好ましくはナイロン6である。
【0019】
本発明において、酸素バリア層に含まれる金属触媒化合物はポリアミド(A)の酸化反応を促進し、ポリアミド(A)の酸素吸収機能を発現させる物質である。金属触媒化合物によって起こるポリアミド(A)の酸化は、金属触媒化合物によるポリアミドのアリレン基に隣接するメチレン鎖から水素原子の引き抜きに起因するラジカルの発生、前記ラジカルに酸素分子が付加することによるパーオキシラジカルの発生、パーオキシラジカルによる水素原子の引き抜き、以上の各反応により起こるものと考えられている。
【0020】
本発明で使用する金属触媒化合物は、低価数の無機酸塩或いは有機酸塩或いは錯塩の形で使用される。無機酸塩としては、塩化物や臭化物等のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩等が挙げられる。一方有機酸塩としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩等が挙げられる。また、β−ジケトンまたはβ−ケト酸エステル等との遷移金属錯体も利用することができる。特に本発明では酸素吸収機能が良好であることから、上記金属原子を含むカルボン酸塩、ハロゲン化物、アセチルアセトネート錯体を使用することが好ましく、さらに好ましくはコバルト金属原子を含む酢酸塩、又はアセチルアセトネート錯体である。本発明の酸素吸収性ポリアミドには上記金属触媒化合物のうち一種以上を添加することができる。
【0021】
本発明において、酸素吸収性ポリアミド中の金属触媒化合物含有量は、ポリアミド(A)およびポリアミド(B)の合計重量に対する金属原子として10乃至500ppmであることが必要であり、好ましくは30乃至450ppm、より好ましくは50乃至400ppmの範囲である。上記金属原子が10ppmより少ない場合、得られた多層チューブの酸素バリア性が十分でない場合がある。また500ppmより多い場合、ポリアミド(A)の酸化反応を促進する効果に変化はなく不経済である。
【0022】
酸素吸収性ポリアミドを製造する方法としては、特に制限はないが、溶融混練法が好ましく用いられる。例えば、予めポリアミド(A)と金属触媒化合物を溶融混練したものを製造し、これとポリアミド(B)を混合して得る方法、予めポリアミド(B)と金属触媒化合物を溶融混練したものを製造し、これとポリアミド(A)を混合して得る方法、ポリアミド(A)とポリアミド(B)と金属触媒化合物を混合して得る方法、予めポリアミド(A)とポリアミド(B)を溶融混練したものを製造し、これと金属触媒化合物を混合して得る方法等、種々の方法にて製造する方法が挙げられる。上記方法にて溶融混合を行う際には、単軸もしくは二軸押出機等の一般的な押出機を用いて溶融混練することが効率的に溶融混合することができる。
【0023】
本発明の酸素吸収性ポリアミドにおけるポリアミド(A)とポリアミド(B)の混合割合は、ポリアミド(A)が20〜90重量部、ポリアミド(B)が10〜80重量部の範囲内であることが好ましく、より好ましくはポリアミド(A)が30〜80重量部、ポリアミド(B)が20〜70重量部であり、さらに好ましくは、ポリアミド(A)が35〜75重量部、ポリアミド(B)が25〜65重量部である(ここで、各成分の合計は100重量部である)。ポリアミド(A)の量が20重量部より小さいと、酸素バリア性が低下して内容物の保存性に問題を生じるため好ましくない。またポリアミド(A)の量が90重量部より高いと、チューブの柔軟性が低下するため、チューブが変形すると酸素バリア層にクラックやピンホールが生じて酸素バリア性が低下し、内容物の保存性に問題を生じるため好ましくない。ポリアミド(A)とポリアミド(B)の混合割合は、容器とした際に要求される性質や、その収容される物品に応じて適宜決定することができる。
【0024】
多層チューブの酸素バリア性能を極度に低下させないためは、ポリアミド(A)とポリアミド(B)は海島構造をとることが好ましい。海島構造をとるようにするには、例えば、ポリアミド(A)とポリアミド(B)の溶融混練温度(=押出機の温度設定のうち、最も高い温度)において、多量成分となる樹脂の溶融粘度が少量成分となる樹脂の溶融粘度よりも高くなるように設定する方法が挙げられる。例えば、バリア層を形成する際の溶融混練温度における剪断速度100(s−1)での各樹脂の溶融粘度を上述のように調整することで、島の粒径が十分に小さく、良好に分散した構造を有する層を形成できる。
【0025】
また、本発明の多層チューブにおけるバリア層を構成する材料には、前述の3成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、熱可塑性エラストマーやアイオノマー等の各種熱可塑性樹脂や、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤、スリップ材、紫外線防止剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填材、消臭剤等を添加しても良い。
【0026】
本発明の多層チューブは、酸素吸収性ポリアミドからなる酸素バリア層の内側に熱可塑性樹脂からなる内層を備える。内層は内容物と酸素バリア層が直接接触することを防ぐ隔離層としての役割を有し、またチューブの製造方法によっては、別途射出成形等で成形された口部との接着面になる。内層は前述の役割を果たすことが可能である各種熱可塑性樹脂であれば制限すること無く使用することができるが、チューブとしての性質上、ポリオレフィン類が好ましく用いられ、その中でもポリエチレン類が特に好ましく用いられる。なお、内層は単層であっても良いが、目的に応じて、例えば酸素バリア層と内層を接着するための接着性樹脂層等、他の熱可塑性樹脂層を別途追加した多層構造であっても良く、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤、スリップ材、紫外線防止剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填材、消臭剤等を添加しても良い。
【0027】
本発明の多層チューブでは必要に応じて酸素バリア層の外側に外層を積層しても良い。外層は酸素バリア層の保護層の役割を有すると共に、製品の外観美麗性を整える役割を有する。外層は前述の役割を果たすことが可能である各種熱可塑性樹脂であれば制限すること無く使用することができるが、チューブとしての性質上、ポリオレフィン類が好ましく用いられ、その中でもポリエチレン類が特に好ましく用いられる。なお、外層は単層であっても良いが、目的に応じて、例えばバリア層と外層を接着するための接着性樹脂層や、チューブの性質改良を目的としたナイロン層、PET層等、他の熱可塑性樹脂層を別途追加した多層構造であっても良く、酸化チタン等の着色顔料、酸化防止剤、スリップ材、紫外線防止剤、帯電防止剤、安定剤等の添加剤、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ等の充填材、消臭剤等を添加しても良い。また、容器の美観を整えるために容器外側に印刷を施したり、光沢を付与するためにオーバーコーティングを施しても良い。
【0028】
本発明の多層チューブは、上記の各層からなる多層構造物、例えば多層フィルムを押し出しラミネートや共押し出しラミネート、ドライラミネート等の方法で成形した後チューブ形状に成形し、インジェクションにより成形した口部をチューブ開口部に接合する方法、共押し出しにより成形した多層パイプとインジェクションにより成形した口部を接合する方法、ダイレクト多層ブローにより多層容器を成形する方法等の従来公知の多層チューブ製造方法により製造することができる。
【0029】
本発明の多層チューブを利用してチューブ状の容器が得られ、該容器には、例えば、マヨネーズ、味噌、からし、わさび、生姜、ニンニク等のすり下ろし香辛料等の調味料、ジャム、クリーム、バター、マーガリン、チョコレートペースト等のペースト状食品、ペースト状の医薬品、化粧クリーム、染毛剤、石鹸等、種々の物品を収容することができ、特に医薬品や染毛剤等の化学物質を含む物品の収容に好適である。本発明の多層チューブを各種物品の収容に利用することによって、アルミ箔等の金属をガスバリア層に利用しなくとも、容器外部から侵入する酸素量を大幅に低減でき、長期間にわたって物品を保存することができる。さらに収容物品中に化学物質が含まれる場合でも容器が変色しないことから、収容物品の種類によらず容器の外観を良好に保持することができる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例等により本発明を具体的に説明する。尚、実施例等において、多層チューブの評価は下記の方法によった。
(1)ポリアミド(B)の曲げ弾性率
射出成形にて得た曲げ試験片を23℃、60%RHの室内に放置し、カールフィッシャー水分測定装置により185℃で測定される水分率が1〜2%に達した時点で、ASTM D790に準拠して23℃で測定した。
(2)多層チューブの酸素透過率
モダンコントロール社製、型式:OX−TRAN 2/20を使用し、ASTM D3985に準じて、23℃、相対湿度80%の雰囲気下にて測定した。
(2)多層チューブの柔軟性
チューブを手で変形させてその柔軟性を判定した。優れた柔軟性を有するものを◎、十分な柔軟性を有するものを○、柔軟性に劣るものを×とした。
(3)多層チューブの外観
変色の有無について目視により判定した。変色のないものを○、変色が見られたものを×とした。
(4)多層チューブの臭気
官能試験により判定した。内容物の臭気が無いものを○、内容物の臭気がするものを×とした。
【0031】
参考例1(ポリアミド(A)の製造)
攪拌機、分縮器、冷却器、滴下槽、および窒素ガス導入管を備えたジャケット付きの50L反応缶にアジピン酸15kgを仕込み、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下にて160℃に昇温し、アジピン酸を溶解させた。系内を攪拌しつつ、これにメタキシリレンジアミン13.8kgを、170分を要して滴下した。この間、内温は連続的に245℃まで上昇させた。なお重縮合により生成する水は、分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温をさらに260℃まで昇温し、1時間反応を継続した後、ポリマーを反応缶下部のノズルからストランドとして取り出し、水冷後ペレット化してポリマーを得た。
次に、上記の操作にて得たポリマーを加熱ジャケット、窒素ガス導入管、真空ラインを備えた50L回転式タンブラーに入れ、回転させつつ系内を減圧にした後、純度99容量%以上の窒素で常圧にする操作を3回行った。その後、窒素流通下にて系内を140℃まで昇温させた。次に系内を減圧にし、さらに200℃まで連続的に昇温し、200℃で30分保持した後、窒素を導入して系内を常圧に戻した後、冷却してN−MXD6を得た(ポリアミドA1)。得られたポリアミドA1は末端アミノ基濃度が27μ当量/g、末端カルボキシル基濃度が56μ当量/g、反応モル比が0.997、相対粘度が2.7であった。
【0032】
実施例1
コバルト金属濃度が400ppmとなるようにして、ポリアミドA1と酢酸コバルト4水和物を混合した後、シリンダー径20mmφの同方向回転型二軸押出機にて、シリンダー温度270℃の条件で溶融混練を行い、押出機ヘッドからストランド押し出し、冷却後、ペレタイズ化してポリアミドA1と酢酸コバルト4水和物の溶融混合物を得た。
【0033】
次に、No.1〜3迄の3台の押出機、フィードブロック、ダイ、冷却装置からなる3種5層多層パイプ押し出し装置を用い、No.1の押し出し機から低密度ポリエチレン(以下、LDPEと略する)を220℃で押し出し、No.2の押出機から、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着剤層(以下、ADと略する)を200℃で押し出し、No.3の押出機からポリアミドA1と酢酸コバルト4水和物の溶融混合物を70重量部とナイロン6(宇部興産(株)製、商品名;UBEナイロン、グレード;1015B、曲げ弾性率;1.0GPa、以下、N−6Aと略する)を30重量部ドライブレンドした混合樹脂を260℃で押し出し、LDPE層(150μm)/AD層(30μm)/混合樹脂層(酸素バリア層)(50μm)/AD層(30μm)/LDPE層(150μm)の構成を有する内径30mmの多層パイプを製造した。次にこの多層パイプを長さ16cmにカットした後、別途射出成形にて得られた樹脂製口部をパイプ開口部に接合して多層チューブ1を得た。
【0034】
次に、多層チューブ1の口部の開口部をアルミ箔積層フィルムでヒートシールし、さらにチューブ端部の開口部分を超音波シールにて密封した後、酸素透過率を測定した。またこのチューブを手で屈曲させ、その柔軟性を評価した。さらに、酸化染毛剤のI液(ホーユー(株)製 製品名「メンズビゲンスピーディーII」N1剤 ;p−フェニレンジアミンやp−またはo−アミノフェノール、カップラー;m−フェニレンジアミンやm−アミノフェノール、その他アンモニア液、非イオン系界面活性剤、溶剤を含む)をチューブ開口部から充填、チューブ端部の開口部分を超音波シールにて密封した後、この包装体を室温下に6ヶ月間保存し、容器外観の経時変化、包装体の臭気を調査した。結果を表1に示す。
【0035】
実施例2
多層チューブを構成する酸素バリア層が、実施例1で得た溶融混合物を40重量部とナイロン6(宇部興産(株)製、商品名;UBEナイロン、グレード;1024B、曲げ弾性率;0.9GPa、以下、N−6Bと略する)を60重量部ドライブレンドした混合樹脂からなるものとした以外は実施例1と同様にして、多層チューブ2を製造し、各種試験を実施した。結果を表1に示す。
【0036】
比較例1
多層チューブを構成する酸素バリア層が、実施例1で得た溶融混合物のみからなるものとした以外は実施例1と同様にして、多層チューブ3を製造し、各種試験を実施した。結果を表1に示す。
【0037】
比較例2
多層チューブを構成する酸素バリア層が、ポリアミドA1を40重量部とN−6Bを60重量部ドライブレンドした混合樹脂からなるものとした以外は実施例1と同様にして、多層チューブ4を製造し、各種試験を実施した。結果を表1に示す。
【0038】
比較例3
多層チューブを構成する酸素バリア層が、前記溶融混合物を70重量部と非晶性ポリアミド(三菱化学(株)製、商品名;ノバミッド、グレード;X21、曲げ弾性率;2.7GPa、以下、A−PAと略する)を30重量部ドライブレンドした混合樹脂からなるものとした以外は実施例1と同様にして、多層チューブ5を製造し、各種試験を実施した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
これらの実施例から明らかなように、本発明の多層チューブの構成例である実施例1及び2は十分な酸素バリア性を有すると共に、チューブ状容器として重要な物性である柔軟性を有し、さらに化学物質のバリア性にも優れるため、長期間化学物質を含有する物品を保存しても容器の変色はなく、臭気の漏れもなかった。
一方、N−6を混合せずにN−MXD6と酢酸コバルト4水和物からなる溶融混合樹脂のみで酸素バリア層を形成した比較例1では、酸素バリア性は優れるものの、柔軟性に問題があった。また酢酸コバルト4水和物を混合していないN−MXD6を利用した比較例2では、柔軟性や外観等の保持能力は優れていたものの、酸素バリア性が十分ではなかった。また、N−6の代わりにA−PAを酸素バリア層に使用した比較例3では、弾性率が高いため、柔軟性の改善が見られなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の多層チューブは、酸素バリア性、柔軟性及び耐薬品性に優れたものであり、食品や医薬品、化粧品等の物品の包装材料として非常に有用なものであり、その工業的価値は非常に高い。
Claims (8)
- メタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリアミド(A)20〜90重量部と、ASTM D790に準拠して測定した吸水時の曲げ弾性率が1.5GPa以下の低弾性率ポリアミド(B)10〜80重量部(ここで、各成分の合計は100重量部である)、および元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅及び亜鉛から選択された一種以上の金属原子を含む金属触媒化合物の、少なくとも3成分からなる酸素吸収性ポリアミドであって、該金属触媒化合物の含有量が(A)および(B)の合計重量に対する金属原子として10乃至500ppmである酸素吸収性ポリアミドを酸素バリア層として積層した多層構造物を利用してなる多層チューブ。
- 前記金属触媒化合物が、該金属のカルボン酸塩、ハロゲン化物およびアセチルアセトネート錯体から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の多層チューブ。
- 前記金属触媒化合物が、コバルトの酢酸塩およびアセチルアセトネート錯体から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の多層チューブ。
- ポリアミド(B)がナイロン6である請求項1に記載の多層チューブ。
- 前記積層構造物が、熱可塑性樹脂からなる内層および外層を有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の多層チューブ。
- 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン類である請求項5に記載の多層チューブ。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の多層チューブを利用してなるチューブ状容器。
- 請求項7記載のチューブ状容器に物品を収容してなる包装体。
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