JP2004063449A - 照光式スイッチ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ELシート1と、ELシートの発光側の面1bに設けてある透光性のキー部材3と、ELシート1の非発光側の面1aに対向して設けてあるスイッチシート4とを備える。ELシートの非発光側の面1aには、動作用突起部2aと、この動作用突起部から所定の間隔を隔てた位置に誤動作防止用突起部2bとを形成し、動作用突起部2aは、スイッチシート4のスイッチ部であるメタルドーム41の頂点部を押圧可能に設ける。動作用突起部2aのメタルドームを押圧する押圧面は平坦面に形成しているので、組立時に動作用突起部2aとメタルドーム41の中心位置に多少の位置誤差があっても、常に所定の押圧力をスイッチ部に及ぼすことができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機、携帯情報機器、家電機器あるいは産業用機器等に用いられる照光式スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロ・ルミネセンス素子(以下「EL素子」という。)からなるELシートで、キーを照光する照光式スイッチが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この照光式スイッチを図15に示す。すなわちこの照光スイッチは、透光性のゴム弾性材料からなるラバーパッドAとELシートBとドームシートCとが重ね合わされてなるものである。ラバーシートAは作動部であるキー釦本体Aaを非作動部Abに薄肉のスカート部Acで支持したものである。ELシートBには、キー釦本体Aaに対向する位置に透孔Baを形成し、この透孔の周縁部にキー側に向けて発光する発光層Bbを形成したものである。ドームシートCは、キー釦本体Aa及び透孔Baに対向する位置にドームCaを設けたものである。そこでキー釦本体Aaの上面を指で押すと、このキー釦本体の反対側の突起部がドームCaを押圧してスイッチ部を作動させ、ELシートBの発光層Bbを発光させてキー釦本体Aaを照光するようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−283096号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記従来例においては、キー釦本体Aaの直下部は、ELシートBの透孔Baであり、その周縁部の発光層Bbからキーを下方斜め周囲から照光するだけであるため、このキー釦本体Aaを照光する際に、必ずしも十分な輝度が得られないという問題を有していた。また薄肉のスカート部Acでキー釦本体Aaを非作動部Abに支持するラバーパッドAは、形状が複雑になり、それ自体や金型等の製作等にコストが掛かる。そしてラバーパッドAは、ELシートBを貼着するまでは、このELシートとは別部品として管理する必要があり、その分手間を要する。
【0005】
そこで本発明の目的は、キー部材を高輝度で照光させることができ、スイッチの良好なクリック感が得られ、さらには隣接するスイッチ部の誤作動を防止できる、安価な照光式スイッチを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明による照光式スイッチは、ELシートと、前記ELシートの発光側の面に設けてある透光性のキー部材と、前記ELシートの非発光側の面に対向して設けてあるスイッチシートとを備えている。前記ELシートの非発光側の面には、動作用突起部と、この動作用突起部から所定の間隔を隔てた位置に誤動作防止用突起部とが形成してあり、前記動作用突起部は、前記スイッチシートのスイッチ部を押圧可能に設けてあることを特徴としている。この構成により、キー部材を下方斜め周囲からだけでなく、直下からも照光することにより、キー部材の輝度が高くなり、キー部材の視認性が大幅に向上する。また、所定のキー部材を押圧したときに、誤動作防止用突起部によって、隣接するスイッチ部を動作させることが回避され、誤動作を防止できる。
【0007】
前記ELシートの非発光側の面には、弾性シートが貼着してあり、前記動作用突起部及び前記誤動作防止用突起部は、前記弾性シートに形成してあることが好ましい。
【0008】
前記動作用突起部は、前記スイッチ部の押圧部が平坦面となっていることが好ましい。この構成により、動作用突起部とスイッチ部の頂点部との間に多少の位置誤差があっても、常に所定の押圧力をスイッチ部に及ぼすことが可能になる。
【0009】
前記スイッチ部は、メタルドームからなること、またはポリドームからなることが好ましい。この構成により、ドームの弾性変形を利用して、キー部材の押圧ストロークを確保できるので、操作性が向上する。またドームの弾性変形の反発力により、動作時のクリック感がさらに向上する。
【0010】
また、前記誤動作防止用突起部は、前記動作用突起部よりも高さが高いことが好ましい。この構成により、動作用突起部が押圧されると殆ど同時に誤動作防止用突起部によって誤動作の防止が可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に示す本発明の照光式スイッチは、エレクトロ・ルミネセンス素子からなるELシート1と、このELシートの発光側の面1bに形成した透光性のキー部材であるキーボタン3と、このELシート1の非発光側の面1aに対向して設けてあるスイッチシート4とを備えている。
【0012】
図1に示すものでは、ELシート1の非発光側の面1aに、シリコーン樹脂からなる弾性シート2が貼着してある。弾性シート2のELシート1との非貼着側の面には、動作用突起部2aと、この動作用突起部から所定の間隔を隔てた位置に、誤動作防止用突起部2bとが形成されている。誤動作防止用突起部2bの高さh2は動作用突起部2aの高さh1よりも低く設定されている。誤動作防止用突起部2bの高さh2と動作用突起部2aの高さh1とは、弾性シート2の材質や各キーの間隔、キーボタン3の押圧ストローク等から決まるもので、誤動作防止用突起部2bの高さh2は動作用突起部2aの高さh1よりも低い場合に限定されるものではなく、同じ高さである場合もあり、逆に誤動作防止用突起部の高さのほうが高い場合もある。そして動作用突起部2aは、この動作用突起部に対向して配設したスイッチシート4のスイッチ部であるメタルドーム41を押圧するように構成してある。
【0013】
ELシート1は、フィルム状の透明基板11上に、透明電極層12、発光層13、絶縁層14、背面電極層15及び保護層16を、この順序で積層して形成してある。そして保護層16上に、両面粘着テープ5によって弾性シート2が貼着してある。また透明基板11上には、両面粘着テープ6によって透光性材料からなるキーボタン3が貼着してある。なお両面粘着テープ5、6の代わりに、接着剤あるいは粘着剤を使用してもよい。キーボタン3の上面には、文字・絵柄層7が形成してある。なお文字・絵柄層7は、キーボタン3の底面に形成してもよい。前記両面粘着テープ5,6及び粘着剤、接着剤は、キーボタン3の識別性向上のため透明のものが好ましい。
【0014】
ところでELシート1を構成する透明電極層12は、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(以下「PET」という。)製の透明基板11上に、インジウム−錫酸化物(以下「ITO」という。)を蒸着して形成する。発光層13は、透明電極層12の上面に、発光インクを印刷して形成する。なお発光インクを構成する発光体は、銅をドープした硫化亜鉛(ZnS)を使用する。この発光インクは、フッ化ビニリデンと6フッ化プロピレンとの共重合体を、メチルエチルケトンの溶剤に溶かしたフッ素樹脂バインダーと、上記発光体とを混合攪拌して製造する。そして、発光層13は、スクリーン印刷法等の手段によって、この発光インクをITOの蒸着面に印刷し、その後、加熱乾燥して形成する。
【0015】
次に発光層13上に、この発光層と同様の手段によって、絶縁層14を形成する。絶縁層14を形成するインクは、チタン酸バリウム(BaTiO3)からなる高誘電体物質と、上述したフッ素樹脂バインダーとを混合攪拌して製造する。また背面電極層15は、絶縁層14上にカーボンインクを印刷し、加熱乾燥して形成する。このカーボンインクは、カーボン粉をバインダーであるポリエステルに混合して製造する。なおこのカーボンインクは、カーボン粉と、銀粉と、銅粉とをバインダーであるポリエステルに混合して製造してもよい。最後に保護層16を、背面電極層15上に印刷して形成する。保護層16は、ポリエステル、ポリイミド、あるいはポリ塩化ビニル等の、電気的に絶縁性を有するものであれば良い。
【0016】
次に図2(a)〜(c)に、弾性シート2の動作用突起部2aと、誤動作防止用突起部2bとを、それぞれ下方から見た形状と配置とを示す。図2(a)は、動作用突起部2aを円柱形状に形成し、この動作用突起部を中心として、円柱形状をした誤動作防止用突起部2bを、それぞれ周囲に4個配設したものである。また図2(b)は、動作用突起部2aを円柱形状に形成し、この動作用突起部を中心として、長四角形の断面形状をした誤動作防止用突起部2bを、それぞれ周囲に4個配置したものである。そして図2(c)は、動作用突起部2aを円柱形状に形成し、この動作用突起部を取り巻くように、リング形状の誤動作防止用突起部2bを、それぞれ配置したものである。
【0017】
さて図1に戻って、ELシート1の非発光側の面1aに対向して設けてあるスイッチシート4について説明する。スイッチシート4には、動作用突起部2aに対向する位置にスイッチ部が設けてあるもので、メタルドーム41によりスイッチ部を構成している。スイッチシート4は、一番低部に位置するスイッチ基板42上に、電気接点43と、この電気接点を挟んで他の1対の電気接点44、44とが形成してある。電気接点43、44、44は、上方にドーム状に膨らんだメタルドーム41により覆われており、このメタルドーム41は、粘着テープ45によって、全面が覆われてスイッチ基板42上に固定してある。なおメタルドーム41の周縁部は、それぞれ1対の電気接点44、44に接触している。
【0018】
次に図1を参照しつつ、照光式スイッチの作用を説明する。すなわちキー部材のうちの所望のキーボタン3の上面を押圧すると、ELシート1を介して弾性シート2が下方に撓み、この弾性シートの動作用突起部2aの先端が、対向する位置にあるスイッチ部であるメタルドーム41の頂部を押圧する。そして、メタルドーム41が下方に弾性変形すると、このメタルドームが電気接点43に接触し、1対の電気接点44、44と通電する。そしてキーボタン3の上面の押圧を開放すると、メタルドーム41は、その弾性力によって上方に形状復元し、1対の電気接点44、44との接触が絶たれる。以上により、照光式スイッチ回路をオンオフさせることができる。
【0019】
キーボタン3は、ELシート1の発光側の面1bに貼着してあるので、透明材料からなるこのキーボタンの底部から、直接文字・絵柄層7が照光される。したがって、キーボタン3の輝度が格段に高くなり、文字・絵柄層7の視認性が良くなる。
【0020】
また所望のキーボタン3の上面を押圧したときには、このキーボタンの周辺部のELシート1と、弾性シート2とが下方に撓むが、誤動作防止用突起部2bの先端が、スイッチ基板42に当接する。したがって誤動作防止用突起部2bの外側に隣接する部分のELシート1と弾性シート2とは、それ以上は下方に撓まなくなるため、所定のキーボタン3を押圧したときに、隣接するキーボタンのスイッチ部が誤って作動することを確実に防止することができる。
【0021】
図3に照光式スイッチの実施の他の形態を示す。この照光式スイッチは、弾性シート102に形成してある動作用突起部102aに対向して、ポリドームからなるスイッチ部104が配設してある。スイッチ部104は、一番低部に位置するスイッチ基板142上に、1対の電気接点144、144が形成してあり、電気接点144、144の上方は、ドーム状に膨らんだポリドーム141に覆われ、このポリドームの円周縁部をスイッチ基板142上に固定してある。ポリドーム141は、ポリエチレンテレフタトール等の絶縁性の高分子フィルムを、エンボス加工して成形したものであり、その頂部の内側に、電気接点143が形成してある。その他の図1と実質的に同一の個所には同一の符号を付している。
【0022】
したがって所定のキーボタン3の上面を押圧すると、ELシート1を介して弾性シート102が、下方に撓み、この弾性シートの動作用突起部102aの先端が、対向する位置にあるポリドーム141の頂部を押圧する。そして、ポリドーム141が下方に弾性変形すると、電気接点143が1対の電気接点144、144と、それぞれ接触して、この1対の電気接点間を短絡し通電する。そしてキーボタン3の上面の押圧を開放すると、ポリドーム141は、その弾性力によって上方に形状復元し、電気接点143と1対の電気接点144、144との接触が絶たれる。以上により、照光式スイッチ回路をオンオフさせることができる。
【0023】
図1〜図3に示したものでは、動作用突起部2a,102a及び誤動作防止用突起部2b,102bはいずれも円柱形状に形成してあり、その高さは、動作用突起部2a,102aが誤動作防止用突起部2b,102bよりも高く形成してある。動作用突起部2a,102aを円柱形状に形成すると、円柱形状の中心軸線とドームの中心軸線とを一致させるのに多少の困難があり、多少の誤差により押圧力の伝達に無駄を生じる。また、誤動作防止用突起部2b,102bの高さが動作用突起部2a,102aの高さより低いと、隣接するキーボタンのスイッチ部が誤って作動することは防止できるが、1つのキーボタンの押圧力によって周囲のキーボタンが多少傾斜することは生じ得るものである。
【0024】
そこで、動作用突起部とドームとのポイントを一致させ易く、1つのキー部材に対する押圧力が周辺のキー部材に伝達することが極めて少ないように、動作用突起部及び誤動作防止用突起部の形状を考えた。また、前記のものでは動作用突起部2a,102aと誤動作防止用突起部2b,102bを弾性シート2,102のELシート1との非貼着側の面に設けたものを示しているが、これに限られず、ELシート1の保護層16の非発光側の面に直接形成してもよいので、以下の説明においては、動作用突起部及び誤動作防止用突起部を形成する面を、ELシート1の非発光側の面22として説明する。
【0025】
図4において、ELシート1の非発光側の面22に形成される動作用突起部22aと誤動作防止用突起部22bは、いずれも円錐台形状に形成されたものである。動作用突起部22aと誤動作防止用突起部22bの基部の直径は、一例として2mmと1.5mmであり、高さは、0.2mmと0.4mmである。このように、誤動作防止用突起部22bは、動作用突起部22aよりも直径は小で高さは高いように設定してある。その他の図1と実質的に同一の個所には同一の符号を付している。尚、この例では文字・絵柄層7はキーボタン3の底面に形成されており、両面接着テープ6によってELシート1の発光側の面に貼着してある。
【0026】
誤動作防止用突起部22bの高さの方を動作用突起部22aより高くしておくことにより、1つのキーボタン3が押圧された時に、ELシート1を介して動作用突起部22aが下降し、対向位置にあるメタルドーム41の頂点部が押されて下方に弾性変形することによりスイッチをオンする。このとき、押圧されたキーボタン3の周囲にも押圧力が伝わって下降しようとするが、誤動作防止用突起部22bの高さが動作用突起部22aの高さより高いので、誤動作防止用突起部22bの方が先にスイッチシート4の上面に当接し、押圧されない動作用突起部22bに対向するメタルドームが下方に弾性変形することを防止する。これにより押圧されない他のキーボタンに対向するスイッチがオンしてしまうという誤動作を確実に防止し、周辺部が傾斜することはない。
【0027】
このような動作用突起部22a及び誤動作防止用突起部22bの形成方法の一例について説明する。この例ではスクリーン印刷法により形成している。図5は、この形成方法に使用するスクリーン印刷版200を示しており、動作用突起部22aを形成するための直径2mmの開口222aと、誤動作防止用突起部22bを形成するための直径1.5mmの開口222bが形成してある。2点鎖線で示されている円はキー部材3に対応する外形円を示している。
【0028】
ELシート1の非発光側の面22上に、このスクリーン印刷版200を重ね、粘度が100[poise](=10[Ns/m2])の紫外線硬化型樹脂でスクリーン
印刷する。その後に紫外線を照射することにより、前記のような円錐台形状をなす直径2mmで高さ0.2mmの動作用突起部22aと、直径1.5mmで高さ0.4mmの誤動作防止用突起部22bを形成することができる。
【0029】
通常のスクリーン印刷の場合、パターンの形状に印刷物の厚さは依存しないものであるが、前記の例のように高粘度の材料を用いた場合には、表面張力の影響により、印刷パターンの幅によって1回の印刷で異なる高さを実現させることができ、円錐台形状の突起部を形成することができる。即ち、印刷パターンの幅の狭い方が、印刷パターンの幅が広い場合よりも高さが高くなる。
【0030】
図6〜図9に、非発光側の面22に形成した動作用突起部22aと誤動作防止用突起部22bとを、それぞれ下方から見た形状と配置とを示す。図6は、動作用突起部22aを円錐台形状に形成し、この動作用突起部22aを中心として、円錐台形状をした誤動作防止用突起部22bを左右に1個ずつ配設したものであり、図7は、前記と同じ形状の動作用突起部22aを中心として、周囲に前記と同じ形状の誤動作防止用突起部22bを4個配設したものである。また図8は、前記と同じ形状の動作用突起部22aを中心として、平面が長四角形で断面が台形状をした誤動作防止用突起部22bを、周囲に4個配置したものである。そして図9は、前記と同じ形状の動作用突起部22aを中心として、この周囲に、平面が動作用突起部22aと同心のリング形状で断面が台形状をした誤動作防止用突起部22bを配置したものである。何れも誤動作防止用突起部22bの高さが、動作用突起部22aの高さより高いことは前記の通りである。なお、動作用突起部22aが、点線により示されているキー部材3と同心位置に形成されていることが示されている。
【0031】
図10に示した照光式スイッチは、本発明の実施のさらに他の形態を示すものである。この照光式スイッチは、図4にて説明したものと同じELシート1とその非発光側の面22に形成した動作用突起部22a及び誤動作防止用突起部22bに対向して、図3にて説明したものと同じポリドームからなるスイッチ部104が配設してある。スイッチ部104の構成は前記と同じであり、実質的に同一の個所には同一の符号を付している。
【0032】
したがって所定のキーボタン3の上面を押圧すると、ELシート1を介して動作用突起部22aの先端が下降し、対向する位置にあるポリドーム141の頂部を押圧する。そして、ポリドーム141が下方に弾性変形し、その内面の電気接点143が1対の電気接点144、144と、それぞれ接触して、この1対の電気接点間を短絡し通電する。キーボタン3の押圧を開放すれば、ポリドーム141は、その弾性力によって上方に形状復元し、電気接点143と1対の電気接点144、144との接触が絶たれる。このようにして照光式スイッチ回路をオンオフさせることができる。また、先に説明したように誤動作防止用突起部22bの高さが動作用突起部22aの高さより高いので、押圧されない動作用突起22aが対向するポリドームを押圧するより先に、誤動作防止用突起部22dがスイッチ部104の上面に当接し、押圧されない動作用突起部が下方に弾性変形することを防止する。これにより押圧されない他のキーボタンに対向するスイッチがオンしてしまうという誤動作を生じることはない。
【0033】
図11は本発明の実施の更に他の形態であり、前記と同様なELシート1の発光側の面には、キー部材としてキーボタンに代えて、図示しないがキー位置を示すキーマークが表示してある文字・絵柄層103を貼着してある。その他の動作用突起部22a及び誤動作防止用突起部22b、スイッチシート4等、図4の構成と実質的に同一の個所には同一の符号を付している。文字・絵柄層103は、キー位置を表示するキーマークが動作用突起部22aと表裏一致するようにELシート1に貼着されており、組立に際してメタルドーム41の中心に一致するように位置合わせされている。
【0034】
したがって、文字・絵柄層103に形成されている所望のキーマークの上面を押圧すると、ELシート1を介して動作用突起部22aの先端が下降し、対向する位置にあるメタルドーム41の頂部を押圧する。メタルドーム41が下方に弾性変形して電気接点43と44間を短絡させ、次いで、キーマークの押圧を開放してメタルドーム41を上方に形状復元させることによって照光式スイッチ回路をオンオフさせることは、前記の場合と同様である。また、誤動作防止用突起部22bの高さが動作用突起部22aの高さより高いので、前記と同様に先にスイッチシート4の上面に当接し、押圧されないキーマークに対向するメタルドームが下方に弾性変形することを防止する。これにより押圧されない他のキーボタンに対向するスイッチがオンしてしまうという誤動作を生じることはない。
【0035】
先に説明したように、照光スイッチは組立てる際に、ELシート1の非発光側の面に形成された動作用突起部と、スイッチシートのスイッチ部の中心位置とが正確に一致していれば、キーを押圧した際にスイッチ部の頂点部を正確に押圧でき、良好なクリック感が得られるので望ましい。しかし、実際には組立の時に位置合わせ誤差を生じやすく、良好なクリック感が得られにくいという問題を生じる。先に説明した図4のものでは、動作用突起部22aを円錐台形状に形成したことによって、動作用突起部の底面である押圧面が平坦面となっているので、位置合わせの際に動作用突起部とスイッチ部との中心位置に若干の誤差があっても、スイッチ部の頂点部を押圧できる。しかしこの円錐台形状によって中心位置に大きな誤差があった場合に、その押圧面によってスイッチ部の頂点部を押圧可能にするには、押圧面を大きくしなければならず、このために動作用突起部全体の容量が大きくなり、軽量化に反し、材料に無駄を生ずる。
【0036】
そこで、動作用突起部によって常にスイッチ部の頂点部を押圧でき、しかも軽量化が達成でき、材料の無駄も生じない動作用突起部の形状を、図12乃至図14に示している。
【0037】
図12に、組立時に動作用突起部とスイッチ部との中心位置が誤差Dだけ生じた状態の断面図を示しており、図13に、動作用突起部と誤動作防止用突起部を下方から見た底面図を示している。即ち、EL素子1の非発光側の面22に形成される動作用突起部122aは、底面形状が十字形状をしており、十字の底面である押圧面を平坦面に形成したものである。誤動作防止用突起部122bは半球状をしている。ELシート1、キーボタン3、スイッチシート4等、前記のものと実質的に同一の個所には同一の符号を付している。
【0038】
このような動作用突起122aを形成することによって、図12のように位置合わせの誤差Dがあっても、押圧面となる十字状の平坦面のいずれかの位置にスイッチシート4のメタルドーム41の頂点部が対向しているので、所望のキーボタン3が押圧された際には、常に対向しているスイッチ部の頂点部を押圧でき、良好なクリック感を持って操作することができる。誤動作防止用突起部122bは、所望のキーボタン3が押圧された際にその押圧力が周辺部に及ぶことを防止するために、先にスイッチシート4に当接するものであるから、スイッチシートとの当接面は円弧面であることが望ましい。
【0039】
図14には、動作用突起部122aの他の形状を示しており、底面形状が米字形状をしており、押圧面となる米字の底面を平坦面に形成したものである。先の場合と同様に、米字状の平坦面のいずれかの位置にスイッチシート4のメタルドーム41の頂点部が対向しているので、所望のキーボタン3が押圧された際には、常に対向しているスイッチ部の頂点部を押圧でき、良好なクリック感を持って操作することができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明の構成によって、キー部材を直下から照光することができ、キー部材の輝度を高めることができ、このキー部材の視認性を大幅に向上させることができる。また、誤動作防止用突起部を設けているので、所定のキー部材を押圧したときに、隣接するキー部材に対応するスイッチ部か誤動作することを確実に防止できる。動作用突起部の押圧面を平坦面にしているので、動作用突起部とスイッチ部の頂点部との間に多少の位置誤差があっても、常に所定の押圧力をスイッチ部に及ぼすことができ、正確なスイッチのオンオフ動作を可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】照光式スイッチの実施の一形態を示す一部拡大断面図である。
【図2】(a)(b)(c)は、動作用突起部と誤動作防止用突起部との配置の状態を示す配設図である。
【図3】照光式スイッチの実施の他の形態を示す一部拡大断面図である。
【図4】照光式スイッチの実施の更に他の形態を示す一部拡大断面図である。
【図5】動作用突起部と誤動作防止用突起部を形成するためのスクリーン印刷版の平面図である。
【図6】図4に示した動作用突起部と誤動作防止用突起部の配置の状態を示す底面図である。
【図7】図4に示した動作用突起部と誤動作防止用突起部の配置の他の状態を示す底面図である。
【図8】図4に示した動作用突起部と誤動作防止用突起部の配置の更に他の状態を示す底面図である。
【図9】図4に示した動作用突起部と誤動作防止用突起部の配置の更に他の状態を示す底面図である。
【図10】照光式スイッチの実施の更に他の形態を示す一部拡大断面図である。
【図11】照光式スイッチの実施の更に他の形態を示す一部拡大断面図である。
【図12】照光式スイッチの実施の更に他の形態を示す一部拡大断面図である。
【図13】図12に示した動作用突起部の形状を示す底面図である。
【図14】図12に示した動作用突起部の他の形状を示す底面図である。
【図15】従来例による照光式スイッチの一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ELシート
1a、22 非発光側の面
1b 発光側の面
2、102 弾性シート
2a、102a 動作用突起部
22a、122a 動作用突起部
2b、102b 誤動作防止用突起部
22b、122b 誤動作防止用突起部
3、103 キー部材
4、104 スイッチシート
41 スイッチ部(メタルドーム)
141 スイッチ部(ポリドーム)
Claims (6)
- ELシートと、前記ELシートの発光側の面に設けてある透光性のキー部材と、前記ELシートの非発光側の面に対向して設けてあるスイッチシートとを備え、
前記ELシートの非発光側の面には、動作用突起部と、この動作用突起部から所定の間隔を隔てた位置に誤動作防止用突起部とが形成してあり、
前記動作用突起部は、前記スイッチシートのスイッチ部を押圧可能に設けてある
ことを特徴とする照光式スイッチ。 - 請求項1において、前記ELシートの非発光側の面には、弾性シートが貼着してあり、前記動作用突起部及び前記誤動作防止用突起部は、前記弾性シートに形成してあることを特徴とする照光式スイッチ。
- 請求項1または2において、前記動作用突起部は、前記スイッチ部の押圧部が平坦面となっていることを特徴とする照光式スイッチ。
- 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記スイッチ部がメタルドームからなることを特徴とする照光式スイッチ。
- 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記スイッチ部がポリドームからなることを特徴とする照光式スイッチ。
- 請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記誤動作防止用突起部が前記動作用突起部よりも高さが高いことを特徴とする照光式スイッチ。
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