JP2004061566A - 光硬化性・熱硬化性樹脂組成物及びそれを用いて得られるプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】絶縁不良等の原因となる粒径が5μmを超える無機フィラーを含まず、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性、耐湿性、耐クラック性に優れる光硬化性・熱硬化性樹脂組成物及びその成形物を提供する。
【解決手段】光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、(A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(b)アルコール性水酸基を有するフェノール化合物及び(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(B)(a’)線状の多官能エポキシ化合物に、(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、(C)光重合開始剤、及び(D)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する。
【選択図】 なし
【解決手段】光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、(A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(b)アルコール性水酸基を有するフェノール化合物及び(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(B)(a’)線状の多官能エポキシ化合物に、(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、(C)光重合開始剤、及び(D)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リジッドプリント配線板やフレキシブルプリント配線板、あるいはBGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・サイズ・パッケージ)、TCP(テープ・キャリアー・パッケージ)等のICパッケージの製造に使用される光硬化性・熱硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、ICパッケージ用ソルダーレジストに要求される耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、耐湿性、HAST耐性、耐クラック性等の特性に優れ、かつドライフィルム化する時の加工性に優れる光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、その成形物、及びこれらを用いて得られるプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、産業用プリント配線板のソルダーレジストには、高精度、高密度の観点から、紫外線照射後、現像することにより画像形成し、熱、又は熱及び光照射で仕上げ硬化(本硬化)する液状現像型ソルダーレジストが使用されている。また、環境問題への配慮から、現像液として希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像タイプの液状ソルダーレジストが主流になっている。さらに、近年のエレクトロニクス機器の軽薄短小化に伴うプリント配線板の高密度化に対応して、QFP(クワッド・フラットパック・パッケージ)、SOP(スモール・アウトライン・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージに代わって、BGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・スケール・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージが登場した。これらの新しいICパッケージは、ソルダーレジストを施したプリント配線板の片側にボール状のはんだ等の金属をエリア状に配し、もう片側に半導体素子をワイヤーボンディングもしくはバンプ等で直接接続し、封止樹脂で封止した構造をしており、これらのICパッケージに好適に使用されるソルダーレジストとしては、特開平11−315107号、特開平11−288091号で開示されている組成物が挙げられる。
【0003】
また、このようなソルダーレジストには、歪み緩和や印刷性付与のために、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、粉状酸化珪素、無定形シリカ、タルク、クレー、焼成カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の無機フィラーが使用されている。このような無機フィラーは、天然の鉱石や合成化合物を粉砕・分級したもので、異物が混入する可能性がある。また、分級精度にも問題があり、二次凝集物や粒径の大きなものが混入していることがある。これらの異物や粒径の大きなものが最近の微細な回路間(20〜30μmの要求)に入り、絶縁不良やデンドライト発生の原因となることから、無機粒子の最大粒径を5μm以下にすることやノンフィラー化の要求がある。
【0004】
さらに、多層プリント配線板の層間絶縁材料として用いられるソルダーレジストの供給形態としては、従来の液状品から、プリプレグ、樹脂付き銅箔、フィルムタイプと多様化してきている。ICパッケージ用ソルダーレジストおいても、作業性、信頼性、膜厚精度、平滑性の観点からドライフィルムタイプのソルダーレジストが注目されている。このようなドライフィルムタイプのソルダーレジストは、シート又はロール状にて供給され、その形態における特性上、樹脂組成物中に柔軟性・造膜性に優れた樹脂成分を含有させる必要性がある。
このような柔軟性を示す組成物としては、特開平8−134390号に開示されているが、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な電気特性、HAST耐性、耐湿性が不十分であるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、従来技術が抱える上記問題点を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、絶縁不良やデントライト発生の原因となる粒径が5μmを超える無機フィラーを含まず、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性、耐湿性、耐クラック性に優れる光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
また、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な上記特性を有し、更に作業性、信頼性、膜厚精度、平滑性に優れたドライフィルムへの加工性に優れた光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、及びその成形物を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明によれば、(A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(b)アルコール性水酸基を有するフェノール化合物及び(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(B)(a’)下記一般式(1)で示される線状の多官能エポキシ化合物
【化2】
(式中、R1、R2は、水素原子又はメチル基を示し、R3は、水素原子又はグリシジル基を示し、nは、1〜50の値を示す。)
に、(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(C)光重合開始剤、及び(D)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有することを特徴とする光硬化性・熱硬化性樹脂組成物が提供される。
さらに本発明によれば、上記光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を支持フィルムに塗布・乾燥させて得られるフィルム状成形物、及び上記組成物又は成形物を用いて得られるプリント配線板が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明者は、前記目的の実現に向け鋭意研究した結果、(A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(b)アルコール性水酸基を有するフェノール化合物及び(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、(B)(a’)下記一般式(1)で示される線状の多官能エポキシ化合物
【化3】
(式中、R1、R2は、水素原子又はメチル基を示し、R3は、水素原子又はグリシジル基を示し、nは、1〜50の値を示す。)
に、(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(C)光重合開始剤、及び(D)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する組成物が、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性、耐湿性、耐クラック性に優れ、かつドライフィルムへの加工性に優れた光硬化性・熱硬化性組成物であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、前記感光性樹脂(A)だけでは不十分な密着性、耐クラック性とドライフィルムへの加工性を、前記感光性樹脂(B)を併用することにより、他の特性を維持しながら付与するものである。
【0008】
以下、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の各構成成分について詳しく説明する。
まず、前記感光性樹脂(A)としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)に、アルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)及び不飽和モノカルボン酸(c)を反応させた後、多塩基酸無水物(d)を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂である。
このように、アルコール性水酸基を有するフェノール化合物を反応させることによって、不飽和モノカルボン酸のみを反応させた場合に比べ、耐湿性を向上でき、さらに感光基密度が下がることにより、歪みが緩和できる。更に、その後反応させる多塩基酸無水物が、エポキシ基に不飽和モノカルボン酸やフェノール性水酸基と反応して出来る第二級のアルコール性水酸基より、フェノール化合物の第一級のアルコール性水酸基に選択的に付加し易いことから、遊離カルボン酸が樹脂骨格から離れ、熱硬化時の反応性や現像性を向上することができ、更にHAST時の加水分解性も低減できる。
【0009】
本発明の光硬化性樹脂(A)の出発原料となる1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)としては、特に限定されることなく、公知慣用のエポキシ樹脂が使用でき、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等の多官能性グリシジルアミン樹脂;テトラフェニルグリシジルエーテルエタン等の多官能性グリシジルエーテル樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;フェノール、o−クレゾール、ナフトール等のフェノール化合物と、フェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合反応により得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物;フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物;4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等等でエポキシ化したもの;トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環を有するエポキシ樹脂等など挙げられる。これらの中で、指触乾燥性や高感度化の面で、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が、特に好ましい。
【0010】
前記アルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)を、上記エポキシ化合物(a)に反応させる場合、フェノール性水酸基とアルコール性水酸基の反応性の違いにより、フェノール性水酸基を優先的に反応させることができる。このアルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)としては、フェノール化合物にアルコール性水酸基が間接的に結合したものであり、複数のアルコール性水酸基を持っても良い。
【0011】
このようなフェノール化合物(b)の具体例としては、(ビス)ヒドロキシメチルフェノール、(ビス)ヒドロキシメチルクレゾール、ヒドロキシメチル−ジ−t−ブチルフェノール、p−ヒドロキシベンジルアルコール、p−ヒドロキシフェネチルアルコール、p−ヒドロキシフェニル−3−プロパノール、p−ヒドロキシフェニル−4−ブタノール、ヒドロキシエチルクレゾール等のヒドロキシアルキルフェノールまたはヒドロキシアルキルクレゾール;ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル安息香酸、ヒドロキシフェノキシ安息香酸等のカルボキシル基含有フェノール化合物と、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール等とのモノエステル化物;ビスフェノールのモノエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールのモノプロピレンオキサイド付加物などが挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】
前記不飽和モノカルボン酸(c)は、前記エポキシ加工物(a)にラジカル重合性(感光性)を付与するためのものであり、例えば、アクリル酸;メタクリル酸;クロトン酸;桂皮酸;β−アクリロキシプロピオン酸;1個の水酸基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物と二塩基酸無水物との反応物などが挙げられ、これらの中で特に好ましいものとして、アクリル酸、メタアクリル酸が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】
前記感光性樹脂(A)の合成に用いられるアルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)の配合割合は、前記1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)のエポキシ基1当量あたり、0.2〜0.6当量であり、かつ不飽和モノカルボン酸(c)との合計当量数が0.8〜1.3当量であることが好ましい。
前記フェノール化合物(b)の配合割合が、エポキシ基1当量当たり、0.2当量未満の場合、耐湿性の向上や歪み緩和の効果が無くなり、好ましくない。一方、配合量が、エポキシ基1当量当たり、0.6当量を超えた場合、不飽和モノカルボン酸の付加量が減り、光硬化性が低下するので好ましくない。
更に、前記フェノール化合物(b)と前記不飽和モノカルボン酸(c)の合計当量数が、エポキシ基1当量当たり、0.8当量未満の場合、後で付加する多塩基酸無水物から誘導される遊離カルボキシル基と未反応のエポキシ基が反応するため、保存安定性が低下するので好ましくない。一方、合計当量数が、エポキシ基1当量当たり、1.3当量を超えた場合、未反応の低分子量化合物が塗膜特性を低下させるので好ましくない。
【0014】
前記多塩基酸無水物(d)としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニルコハク酸無水物、無水クロレンド酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
前記感光性樹脂(B)は、下記一般式(1)で示される
【化4】
(式中、R1、R2は、水素原子又はメチル基を示し、R3は、水素原子又はグリシジル基を示し、nは、1〜50の値を示す。)
線状の多官能エポキシ化合物(a’)と、前記不飽和モノカルボン酸(c)の反応生成物に、前記多塩基酸無水物(d)を反応させることにより得られる。
具体的には、固形のビスフェノールF型あるいはビスフェノールA型2官能エポキシ化合物を極性溶媒等に溶解し、エピハロヒドリンとアルカリ金属水酸化物を反応させることにより、多官能化したエポキシ化合物(a’)と、前記不飽和モノカルボン酸(c)との反応生成物に、前記多塩基酸無水物(d)を反応させることにより得られる。
前記一般式(1)中のnの値が、1未満の場合、ドライフィルム化する時の造膜性や耐クラック性が低下するので好ましくない。一方、nが50を超 えた場合、現像性が低下し、解像性が得られなくなるので好ましくない。
【0016】
前記感光性樹脂(B)の配合量は、前記感光性樹脂(A)100質量部当たり、5〜100質量部であることが好ましい。前記感光性樹脂(B)の配合量が、前記感光性樹脂(A)100質量部当たり、5質量部未満の場合、硬化塗膜の密着性、耐クラック性、及びドライフィルムへの加工性が低下し、好ましくない。一方、100質量部を超えた場合、ICパッケージに必要とされる耐熱性、耐候性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性等が低下するので好ましくない。
【0017】
前記光重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これら公知慣用の光重合開始剤は、単独で又は2種類以上の混合物として使用でき、さらにはN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類などの光開始助剤を加えることができる。また可視光領域に吸収のあるCGI−784(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等のチタノセン化合物等も、光反応を促進するために添加することもできる。特に好ましい光重合開始剤は、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノアミノプロパノン−、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等であるが、特にこれらに限られるものではなく、紫外光もしくは可視光領域で光を吸収し、(メタ)アクリロイル基等の不飽和基をラジカル重合させるものであれば、光重合開始剤、光開始助剤に限らず、単独であるいは複数併用して使用できる。
【0018】
前記光重合開始剤(C)の配合量は、前記光硬化性樹脂(A)と光硬化性樹脂(B)の合計が100質量部(固形分として、以下同様)に対して、0.1〜25質量部、好ましくは0.5〜20質量部の割合が望ましい。光重合開始剤の配合量が上記範囲よりも少ない場合、活性エネルギー線の照射を行なっても硬化しないか、もしくは照射時間を増やす必要があり、適切な塗膜物性が得られ難くなる。一方、上記範囲よりも多量に光重合開始剤を添加しても、光硬化性に変化は無く、経済的に好ましくない。
【0019】
前記1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(D)としては、具体的には、ジャパンエポキシレジン社製のエピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート1004、大日本インキ化学工業社製のエピクロン840、エピクロン850、エピクロン1050、エピクロン2055、東都化成社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウケミカル社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社のアラルダイド6071、アラルダイド6084、アラルダイドGY250、アラルダイドGY260、住友化学工業社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128、旭化成工業社製のA.E.R.330、A.E.R.331、A.E.R.661、A.E.R.664等(何れも商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコートYL903、大日本インキ化学工業社製のエピクロン152、エピクロン165、東都化成社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウケミカル社製のD.E.R.542、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイド8011、住友化学工業社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700、旭化成工業社製のA.E.R.711、A.E.R.714等(何れも商品名)のブロム化エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート152、エピコート154、ダウケミカル社製のD.E.N.431、D.E.N.438、大日本インキ化学工業社製のエピクロンN−730、エピクロンN−770、エピクロンN−865、東都化成社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドECN1235、アラルダイドECN1273、アラルダイドECN1299、アラルダイドXPY307、日本化薬社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306、住友化学工業社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、旭化成工業社製のA.E.R.ECN−235、ECN−299等(何れも商品名)のノボラック型エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製のエピクロン830、ジャパンエポキシレジン社製エピコート807、東都化成社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドXPY306等(何れも商品名)のビスフェノールF型エポキシ樹脂;東都化成社製のサントートST−3000、新日本理化社製のリカレジンHBE、ジャパンエポキシレジン社製のエピコートYX8000等(何れも商品名)の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート604、東都化成社製のエポトートYH−434、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドMY720、住友化学工業社製のスミ−エポキシELM−120等(何れも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドCY−350(商品名)等のヒダントイン型エポキシ樹脂;ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドCY175、CY179等(何れも商品名)の脂環式エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のYL−933、ダウケミカル社製のT.E.N.、EPPN−501、EPPN−502等(何れも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121(何れも商品名)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物;日本化薬社製EBPS−200、旭電化工業社製EPX−30、大日本インキ化学工業社製のEXA−1514(商品名)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート157S(商品名)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコートYL−931、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイド163等(何れも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドPT810、日産化学工業社製のTEPIC等(何れも商品名)の複素環式エポキシ樹脂;日本油脂社製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;東都化成社製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鉄化学社製ESN−190、ESN−360、大日本インキ化学工業社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日本油脂社製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらエポキシ樹脂は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、大日本インキ化学工業社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂又はそれらの混合物は、ジシクロペンタジエン骨格に由来する疎水性により、HAST耐性等が向上するので、配合することが好ましい。
【0020】
上記のような多官能のエポキシ化合物(D)は、熱硬化することにより、ソルダーレジストに必要な密着性、耐熱性等の特性を向上させる。その配合量は、前記光硬化性樹脂(A)と光硬化性樹脂(B)のカルボキシル基1当量当たり、0.8〜2.0当量であり、好ましくは1.0〜1.6当量である。多官能のエポキシ化合物(D)の配合量が、0.8当量未満の場合、硬化皮膜の吸湿性が高くなってPCT耐性が低下し、また、はんだ耐熱性や耐無電解めっき性も低下するので好ましくない。一方、2.0当量を超えると、塗膜の現像性や硬化皮膜の耐無電解めっき性が悪くなり、また耐クラック性も低下するので好ましくない。
【0021】
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物には、感光性樹脂(A)及び(B)の合成、組成物の調整及び光硬化性向上のために、光重合性モノマーや(E)有機溶剤等を希釈剤として用いることができる。
前記希釈剤として用いられる光重合性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコールのモノ又はジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレートなどのアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメタノール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレートなどの多価アルコール又はこれらのエチレオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物などの多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、及びこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物などのアクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリシジルエーテルのアクリレート類;及びメラミンアクリレート、及び/又は上記アクリレートに対応する各メタクリレート類などがある。これらの中で、光硬化性の面から、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましく、又、HAST耐性の面から、ジシクロペンタジエン骨格を有するトリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレートが好ましい。
【0022】
前記有機溶剤(E)としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル及び上記グリコールエーテル類の酢酸エステル化物などのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などが挙げられ、前記光硬化性樹脂(A)及び(B)と相溶性が良いものが好ましい。また、ドライフィルム化に際しては、沸点が150℃以下の有機溶剤が作業性の面から好ましい。
【0023】
また、本発明の目的の一つである微細な回路間の絶縁不良やデンドライト発生の原因となる5μmを超える無機フィラーで無ければ、耐クラック耐性等に悪影響を及ぼさない範囲で、微細な無機フィラーを添加することもできる。微細な無機フィラーとしては、日本アエロジル社の超微細シリカのアエロジル(商標)、カーボンや酸化チタンなどの無機顔料などを挙げることができる。更に、絶縁不良等を起こしにくいウレタンビーズなどの有機フィラーを加えることもできる。
【0024】
更に本発明の目的に影響を及ぼさない範囲で、必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、ナフタレンブラックなどの公知慣用の有機着色剤;ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジンなどの公知慣用の熱重合禁止剤;シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤及び/又はレベリング剤;イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系等のシランカップリング剤;ジシアンジアミド、メラミンなどの硬化触媒等、公知慣用の添加剤類を配合することができる。
【0025】
以上のような組成を有する本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて前記有機溶剤(E)で希釈して塗布方法に適した粘度に調整し、これを例えば、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の方法により塗布し、例えば約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥させることにより、塗膜を形成できる。
【0026】
あるいは、下記のように前記組成物をドライフィルム化し回路形成されたプリント配線板にラミネートし、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の塗膜を形成できる。
ドライフィルム化に際しては、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を適切な粘度に前記有機溶剤で希釈し、支持体フィルム上にフィルムコーター等で塗布・乾燥して、ドライフィルムを作製することができる。塗布膜厚としては、乾燥後で、通常15〜80μm、好ましくは20〜60μmである。
支持体フィルムに上記組成物を塗布する方法としては、例えば、ナイフコーター塗布、コンマコーター塗布、ダイコーター塗布、グラビアコーター塗布、ロールコータ塗布、スプレーコーター塗布等で行なうことができる。また、支持体フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等のフィルムを用いることができる。
【0027】
支持体フィルム上に上記組成物を塗布した後、通常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して膜を得ることができる。さらに、膜の表面に塵が付着するのを防ぐなどの目的で、膜の表面に剥離可能なカバーフィルムを積層することが望ましい。
剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができ、カバーフィルムを剥離するときに膜と支持体との接着力よりも膜とカバーフィルムとの接着力がより小さいものであればよい。
【0028】
その後、上記いずれかの方法で作製した塗膜を、所定のパターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像してレジストパターンを形成でき、さらに、活性エネルギー線の照射後加熱硬化もしくは加熱硬化後活性エネルギー線の照射、又は、加熱硬化のみで最終硬化(本硬化)させることにより、耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性、耐湿性、耐クラック性に優れた硬化皮膜(ソルダーレジスト皮膜)が形成される。
【0029】
上記希アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などの希アルカリ水溶液が使用できる。
また、光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線なども活性エネルギー線として利用できる。
【0030】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
【0031】
(感光性樹脂Aの合成)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のECON−104S(日本化薬社製、エポキシ当量=220)220部(1当量)を攪拌機及び冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207.2部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸50.4部(0.7当量)、p−ヒドロキシフェネチルアルコール41.5部(0.3当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応物(水酸基:1.3当量)を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物73.0部(0.48当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有の感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価70mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−1ワニスと称す。
【0032】
(感光性樹脂Bの合成)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量=950、軟化点85℃、平均重合度n=6.2)380部とエピクロルヒドリン925部をジメチルスルホキシド462.5部に溶解させた後、攪拌下70℃で純度98.5%NaOH60.9部(1.5モル)を100分かけて添加した。添加後さらに70℃で3時間反応を行った。反応終了後、水250部を加え水洗を行った。油水分離後、油層よりジメチルスルホキシドの大半及び過剰の未反応エピクロルヒドリンを減圧下に蒸留回収し、残留した複製塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトン750部に溶解させ、更に30%NaOH水溶液10部を加え、70℃で1時間反応させた。反応終了後、水200部で2回水洗を行った。油水分離後、油層よりチルイソブチルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量=310、軟化点69℃の多官能エポキシ樹脂(a’)を得た。得られた多官能エポキシ樹脂(a’)は、エポキシ当量から計算すると、前記出発物質ビスフェノールF型エポキシ樹脂におけるアルコール性水酸基6.2個のうち約5個がエポキシ化されたものであった。この多官能エポキシ樹脂(a’)310部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート282部を攪拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに仕込み、90℃で加熱・攪拌し、溶解した。得られた溶液を一旦60℃まで冷却し、アクリル酸72部、メチルハイドロキノン0.5部、トリフェニルホスフィン2部を加え、100℃に加熱し、約60時間反応させ、酸価が0.2mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロフタル酸無水物140部を加え、90℃に加熱し、固形分酸価が100mgKOH/gになるまで反応を行い、光硬化性樹脂(B)を65%含有する溶液を得た。以下、この溶液をB−1ワニスと称す。
【0033】
(比較合成例)
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN−680、大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量=210)210部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート96.4部を量り取り、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン2.0部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、酸価が3.0mgKOH/g以下になるまで、約16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物76.1部を加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約6時間反応させた。この反応液に、出光石油化学社製の芳香族系溶剤イプゾール#150 96.4部を加え、希釈した後、取り出した。このようにして得られた2個以上のアクリロイル基とをカルボキシル基を併せ持つ樹脂化合物は、不揮発分65%、固形物の酸価78mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をR−1ワニスと称す。
【0034】
実施例1〜5及び比較例1〜3
上記合成例で得たA−1,B−1,R−1ワニスを用いて、表1に示す配合割合で各成分を配合し、3本ロールミルを用いて混練して、各光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を調製した。このように調整した各光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、厚さ38μmのPETフィルムにナイフコーターを用いて、乾燥膜厚が35μmになるように塗布した後、110℃で5分間乾燥して、各組成物のドライフィルムを得た。
【0035】
【表1】
【0036】
上記のようにして得られた各組成物のドライフィルムを、後述の方法で各種特性について、評価を行ない、その結果を表2に示した。
【0037】
【表2】
上記表2から明かなように、感光性樹脂(A),(B)以外のカルボキシル基含有の感光性樹脂を用いた場合、ドライフィルムへの加工性とHAST耐性が劣っていた。また、感光性樹脂(A)のみを使用した場合には、ドライフィルムへの加工性が劣り、感光性樹脂(B)のみを使用した場合は、HAST耐性が劣っていた。
【0038】
(1)ドライフィルムへの加工性:
各組成物のドライフィルムを、ロールに巻き取った後、乾燥塗膜表面の状態を、ルーペを用いてクラック等の発生状況を調べ、以下のように評価した。
○:クラック等の発生が全く無い。
△:微細なクラックが少し、発生。
×:クラックが発生し、剥がれが起こる。
【0039】
上記の各ドライフィルムを、真空ラミネーターを用いて、所定の配線パターンを有する銅箔基板上にラミネートした。これらの基板にソルダーレジストパターンが描かれたネガフィルムを当て、露光量400mJ/cm2の露光条件で露光し、スプレー圧2kg/cm2の1wt%Na2CO3水溶液で1分間現像し、ソルダーレジストパターンを形成した。この基板を、150℃で60分熱硬化した後、更にUVコンベアー炉を用いて、1000mJ/cm2露光し、評価基板を作製した。このようにして得られた評価基板を用いて、以下の硬化塗膜特性の評価を行った。
【0040】
(2)はんだ耐熱性:
上記の評価基板に、ロジン系フラックスを塗布して、予め260℃に設定したはんだ槽に30秒間浸漬し、イソプロピルアルコールでフラックスを洗浄した後、目視によるレジスト層の膨れ・剥がれ・変色について評価した。
○:全く変化が認められないもの
△:ほんの僅か変色等の変化があるもの
×:塗膜の膨れ、剥がれがあるのもの
【0041】
(3)無電解金めっき耐性:
前記の評価基板を、市販の無電解ニッケルめっき液と無電解金めっき液を用いて、無電解金めっきを行った。
このめっき後の評価基板について、セロハン粘着テープによるピールテストを行い、レジスト層の剥がれについて評価した。
○:全く変化が認められないもの
△:ほんの僅か剥がれの変化があるもの
×:塗膜全体にの剥がれがあるのもの
【0042】
(4)電気絶縁性:
IPC B−25テストパターンのクシ型電極Bクーポンを用い、上記の条件で基板を作製し、このクシ型電極にDC500Vのバイアスを印加し、絶縁抵抗値を測定した。
【0043】
(5)HAST耐性:
上記のようにして得られた評価基板を、室温まで冷却した後、HAST装置(TABAI ESPEC HAST SYSTEM TPC−412MD)を用いて、130℃、85%RHの雰囲気に入れ、DC5.5Vの印加電圧をかけ、50時間処理し、硬化皮膜の状態を評価した。判定基準は以下の通りである。
○:腐食、マイグレーションの発生無し。
△:腐食、又はマイグレーションのいずれかが発生。
×:腐食及びマイグレーションが発生。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、ドライフィルムへの加工性に優れ、かつ得られたドライフィルムを用いることにより、耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性等の特性に優れる信頼性の高いICパッケージ用プリント配線板を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、リジッドプリント配線板やフレキシブルプリント配線板、あるいはBGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・サイズ・パッケージ)、TCP(テープ・キャリアー・パッケージ)等のICパッケージの製造に使用される光硬化性・熱硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、ICパッケージ用ソルダーレジストに要求される耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、耐湿性、HAST耐性、耐クラック性等の特性に優れ、かつドライフィルム化する時の加工性に優れる光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、その成形物、及びこれらを用いて得られるプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、産業用プリント配線板のソルダーレジストには、高精度、高密度の観点から、紫外線照射後、現像することにより画像形成し、熱、又は熱及び光照射で仕上げ硬化(本硬化)する液状現像型ソルダーレジストが使用されている。また、環境問題への配慮から、現像液として希アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像タイプの液状ソルダーレジストが主流になっている。さらに、近年のエレクトロニクス機器の軽薄短小化に伴うプリント配線板の高密度化に対応して、QFP(クワッド・フラットパック・パッケージ)、SOP(スモール・アウトライン・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージに代わって、BGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・スケール・パッケージ)等と呼ばれるICパッケージが登場した。これらの新しいICパッケージは、ソルダーレジストを施したプリント配線板の片側にボール状のはんだ等の金属をエリア状に配し、もう片側に半導体素子をワイヤーボンディングもしくはバンプ等で直接接続し、封止樹脂で封止した構造をしており、これらのICパッケージに好適に使用されるソルダーレジストとしては、特開平11−315107号、特開平11−288091号で開示されている組成物が挙げられる。
【0003】
また、このようなソルダーレジストには、歪み緩和や印刷性付与のために、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、粉状酸化珪素、無定形シリカ、タルク、クレー、焼成カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の無機フィラーが使用されている。このような無機フィラーは、天然の鉱石や合成化合物を粉砕・分級したもので、異物が混入する可能性がある。また、分級精度にも問題があり、二次凝集物や粒径の大きなものが混入していることがある。これらの異物や粒径の大きなものが最近の微細な回路間(20〜30μmの要求)に入り、絶縁不良やデンドライト発生の原因となることから、無機粒子の最大粒径を5μm以下にすることやノンフィラー化の要求がある。
【0004】
さらに、多層プリント配線板の層間絶縁材料として用いられるソルダーレジストの供給形態としては、従来の液状品から、プリプレグ、樹脂付き銅箔、フィルムタイプと多様化してきている。ICパッケージ用ソルダーレジストおいても、作業性、信頼性、膜厚精度、平滑性の観点からドライフィルムタイプのソルダーレジストが注目されている。このようなドライフィルムタイプのソルダーレジストは、シート又はロール状にて供給され、その形態における特性上、樹脂組成物中に柔軟性・造膜性に優れた樹脂成分を含有させる必要性がある。
このような柔軟性を示す組成物としては、特開平8−134390号に開示されているが、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な電気特性、HAST耐性、耐湿性が不十分であるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、従来技術が抱える上記問題点を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、絶縁不良やデントライト発生の原因となる粒径が5μmを超える無機フィラーを含まず、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性、耐湿性、耐クラック性に優れる光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を提供することにある。
また、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な上記特性を有し、更に作業性、信頼性、膜厚精度、平滑性に優れたドライフィルムへの加工性に優れた光硬化性・熱硬化性樹脂組成物、及びその成形物を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明によれば、(A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(b)アルコール性水酸基を有するフェノール化合物及び(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(B)(a’)下記一般式(1)で示される線状の多官能エポキシ化合物
【化2】
(式中、R1、R2は、水素原子又はメチル基を示し、R3は、水素原子又はグリシジル基を示し、nは、1〜50の値を示す。)
に、(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(C)光重合開始剤、及び(D)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有することを特徴とする光硬化性・熱硬化性樹脂組成物が提供される。
さらに本発明によれば、上記光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を支持フィルムに塗布・乾燥させて得られるフィルム状成形物、及び上記組成物又は成形物を用いて得られるプリント配線板が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明者は、前記目的の実現に向け鋭意研究した結果、(A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(b)アルコール性水酸基を有するフェノール化合物及び(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、(B)(a’)下記一般式(1)で示される線状の多官能エポキシ化合物
【化3】
(式中、R1、R2は、水素原子又はメチル基を示し、R3は、水素原子又はグリシジル基を示し、nは、1〜50の値を示す。)
に、(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(C)光重合開始剤、及び(D)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有する組成物が、ICパッケージ用ソルダーレジストに必要な耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性、耐湿性、耐クラック性に優れ、かつドライフィルムへの加工性に優れた光硬化性・熱硬化性組成物であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、前記感光性樹脂(A)だけでは不十分な密着性、耐クラック性とドライフィルムへの加工性を、前記感光性樹脂(B)を併用することにより、他の特性を維持しながら付与するものである。
【0008】
以下、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の各構成成分について詳しく説明する。
まず、前記感光性樹脂(A)としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)に、アルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)及び不飽和モノカルボン酸(c)を反応させた後、多塩基酸無水物(d)を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂である。
このように、アルコール性水酸基を有するフェノール化合物を反応させることによって、不飽和モノカルボン酸のみを反応させた場合に比べ、耐湿性を向上でき、さらに感光基密度が下がることにより、歪みが緩和できる。更に、その後反応させる多塩基酸無水物が、エポキシ基に不飽和モノカルボン酸やフェノール性水酸基と反応して出来る第二級のアルコール性水酸基より、フェノール化合物の第一級のアルコール性水酸基に選択的に付加し易いことから、遊離カルボン酸が樹脂骨格から離れ、熱硬化時の反応性や現像性を向上することができ、更にHAST時の加水分解性も低減できる。
【0009】
本発明の光硬化性樹脂(A)の出発原料となる1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)としては、特に限定されることなく、公知慣用のエポキシ樹脂が使用でき、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等の多官能性グリシジルアミン樹脂;テトラフェニルグリシジルエーテルエタン等の多官能性グリシジルエーテル樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;フェノール、o−クレゾール、ナフトール等のフェノール化合物と、フェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合反応により得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物;フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物;4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等等でエポキシ化したもの;トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環を有するエポキシ樹脂等など挙げられる。これらの中で、指触乾燥性や高感度化の面で、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が、特に好ましい。
【0010】
前記アルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)を、上記エポキシ化合物(a)に反応させる場合、フェノール性水酸基とアルコール性水酸基の反応性の違いにより、フェノール性水酸基を優先的に反応させることができる。このアルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)としては、フェノール化合物にアルコール性水酸基が間接的に結合したものであり、複数のアルコール性水酸基を持っても良い。
【0011】
このようなフェノール化合物(b)の具体例としては、(ビス)ヒドロキシメチルフェノール、(ビス)ヒドロキシメチルクレゾール、ヒドロキシメチル−ジ−t−ブチルフェノール、p−ヒドロキシベンジルアルコール、p−ヒドロキシフェネチルアルコール、p−ヒドロキシフェニル−3−プロパノール、p−ヒドロキシフェニル−4−ブタノール、ヒドロキシエチルクレゾール等のヒドロキシアルキルフェノールまたはヒドロキシアルキルクレゾール;ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル安息香酸、ヒドロキシフェノキシ安息香酸等のカルボキシル基含有フェノール化合物と、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール等とのモノエステル化物;ビスフェノールのモノエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールのモノプロピレンオキサイド付加物などが挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】
前記不飽和モノカルボン酸(c)は、前記エポキシ加工物(a)にラジカル重合性(感光性)を付与するためのものであり、例えば、アクリル酸;メタクリル酸;クロトン酸;桂皮酸;β−アクリロキシプロピオン酸;1個の水酸基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物と二塩基酸無水物との反応物などが挙げられ、これらの中で特に好ましいものとして、アクリル酸、メタアクリル酸が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】
前記感光性樹脂(A)の合成に用いられるアルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)の配合割合は、前記1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)のエポキシ基1当量あたり、0.2〜0.6当量であり、かつ不飽和モノカルボン酸(c)との合計当量数が0.8〜1.3当量であることが好ましい。
前記フェノール化合物(b)の配合割合が、エポキシ基1当量当たり、0.2当量未満の場合、耐湿性の向上や歪み緩和の効果が無くなり、好ましくない。一方、配合量が、エポキシ基1当量当たり、0.6当量を超えた場合、不飽和モノカルボン酸の付加量が減り、光硬化性が低下するので好ましくない。
更に、前記フェノール化合物(b)と前記不飽和モノカルボン酸(c)の合計当量数が、エポキシ基1当量当たり、0.8当量未満の場合、後で付加する多塩基酸無水物から誘導される遊離カルボキシル基と未反応のエポキシ基が反応するため、保存安定性が低下するので好ましくない。一方、合計当量数が、エポキシ基1当量当たり、1.3当量を超えた場合、未反応の低分子量化合物が塗膜特性を低下させるので好ましくない。
【0014】
前記多塩基酸無水物(d)としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ドデセニルコハク酸無水物、無水クロレンド酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0015】
前記感光性樹脂(B)は、下記一般式(1)で示される
【化4】
(式中、R1、R2は、水素原子又はメチル基を示し、R3は、水素原子又はグリシジル基を示し、nは、1〜50の値を示す。)
線状の多官能エポキシ化合物(a’)と、前記不飽和モノカルボン酸(c)の反応生成物に、前記多塩基酸無水物(d)を反応させることにより得られる。
具体的には、固形のビスフェノールF型あるいはビスフェノールA型2官能エポキシ化合物を極性溶媒等に溶解し、エピハロヒドリンとアルカリ金属水酸化物を反応させることにより、多官能化したエポキシ化合物(a’)と、前記不飽和モノカルボン酸(c)との反応生成物に、前記多塩基酸無水物(d)を反応させることにより得られる。
前記一般式(1)中のnの値が、1未満の場合、ドライフィルム化する時の造膜性や耐クラック性が低下するので好ましくない。一方、nが50を超 えた場合、現像性が低下し、解像性が得られなくなるので好ましくない。
【0016】
前記感光性樹脂(B)の配合量は、前記感光性樹脂(A)100質量部当たり、5〜100質量部であることが好ましい。前記感光性樹脂(B)の配合量が、前記感光性樹脂(A)100質量部当たり、5質量部未満の場合、硬化塗膜の密着性、耐クラック性、及びドライフィルムへの加工性が低下し、好ましくない。一方、100質量部を超えた場合、ICパッケージに必要とされる耐熱性、耐候性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性等が低下するので好ましくない。
【0017】
前記光重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類又はキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。これら公知慣用の光重合開始剤は、単独で又は2種類以上の混合物として使用でき、さらにはN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類などの光開始助剤を加えることができる。また可視光領域に吸収のあるCGI−784(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等のチタノセン化合物等も、光反応を促進するために添加することもできる。特に好ましい光重合開始剤は、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノアミノプロパノン−、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等であるが、特にこれらに限られるものではなく、紫外光もしくは可視光領域で光を吸収し、(メタ)アクリロイル基等の不飽和基をラジカル重合させるものであれば、光重合開始剤、光開始助剤に限らず、単独であるいは複数併用して使用できる。
【0018】
前記光重合開始剤(C)の配合量は、前記光硬化性樹脂(A)と光硬化性樹脂(B)の合計が100質量部(固形分として、以下同様)に対して、0.1〜25質量部、好ましくは0.5〜20質量部の割合が望ましい。光重合開始剤の配合量が上記範囲よりも少ない場合、活性エネルギー線の照射を行なっても硬化しないか、もしくは照射時間を増やす必要があり、適切な塗膜物性が得られ難くなる。一方、上記範囲よりも多量に光重合開始剤を添加しても、光硬化性に変化は無く、経済的に好ましくない。
【0019】
前記1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(D)としては、具体的には、ジャパンエポキシレジン社製のエピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート1004、大日本インキ化学工業社製のエピクロン840、エピクロン850、エピクロン1050、エピクロン2055、東都化成社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウケミカル社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社のアラルダイド6071、アラルダイド6084、アラルダイドGY250、アラルダイドGY260、住友化学工業社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128、旭化成工業社製のA.E.R.330、A.E.R.331、A.E.R.661、A.E.R.664等(何れも商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコートYL903、大日本インキ化学工業社製のエピクロン152、エピクロン165、東都化成社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウケミカル社製のD.E.R.542、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイド8011、住友化学工業社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700、旭化成工業社製のA.E.R.711、A.E.R.714等(何れも商品名)のブロム化エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート152、エピコート154、ダウケミカル社製のD.E.N.431、D.E.N.438、大日本インキ化学工業社製のエピクロンN−730、エピクロンN−770、エピクロンN−865、東都化成社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドECN1235、アラルダイドECN1273、アラルダイドECN1299、アラルダイドXPY307、日本化薬社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306、住友化学工業社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、旭化成工業社製のA.E.R.ECN−235、ECN−299等(何れも商品名)のノボラック型エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製のエピクロン830、ジャパンエポキシレジン社製エピコート807、東都化成社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドXPY306等(何れも商品名)のビスフェノールF型エポキシ樹脂;東都化成社製のサントートST−3000、新日本理化社製のリカレジンHBE、ジャパンエポキシレジン社製のエピコートYX8000等(何れも商品名)の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート604、東都化成社製のエポトートYH−434、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドMY720、住友化学工業社製のスミ−エポキシELM−120等(何れも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドCY−350(商品名)等のヒダントイン型エポキシ樹脂;ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドCY175、CY179等(何れも商品名)の脂環式エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のYL−933、ダウケミカル社製のT.E.N.、EPPN−501、EPPN−502等(何れも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121(何れも商品名)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物;日本化薬社製EBPS−200、旭電化工業社製EPX−30、大日本インキ化学工業社製のEXA−1514(商品名)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコート157S(商品名)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;ジャパンエポキシレジン社製のエピコートYL−931、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイド163等(何れも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のアラルダイドPT810、日産化学工業社製のTEPIC等(何れも商品名)の複素環式エポキシ樹脂;日本油脂社製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;東都化成社製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鉄化学社製ESN−190、ESN−360、大日本インキ化学工業社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日本油脂社製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限られるものではない。これらエポキシ樹脂は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、大日本インキ化学工業社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂又はそれらの混合物は、ジシクロペンタジエン骨格に由来する疎水性により、HAST耐性等が向上するので、配合することが好ましい。
【0020】
上記のような多官能のエポキシ化合物(D)は、熱硬化することにより、ソルダーレジストに必要な密着性、耐熱性等の特性を向上させる。その配合量は、前記光硬化性樹脂(A)と光硬化性樹脂(B)のカルボキシル基1当量当たり、0.8〜2.0当量であり、好ましくは1.0〜1.6当量である。多官能のエポキシ化合物(D)の配合量が、0.8当量未満の場合、硬化皮膜の吸湿性が高くなってPCT耐性が低下し、また、はんだ耐熱性や耐無電解めっき性も低下するので好ましくない。一方、2.0当量を超えると、塗膜の現像性や硬化皮膜の耐無電解めっき性が悪くなり、また耐クラック性も低下するので好ましくない。
【0021】
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物には、感光性樹脂(A)及び(B)の合成、組成物の調整及び光硬化性向上のために、光重合性モノマーや(E)有機溶剤等を希釈剤として用いることができる。
前記希釈剤として用いられる光重合性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコールのモノ又はジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレートなどのアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメタノール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレートなどの多価アルコール又はこれらのエチレオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物などの多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、及びこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物などのアクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリシジルエーテルのアクリレート類;及びメラミンアクリレート、及び/又は上記アクリレートに対応する各メタクリレート類などがある。これらの中で、光硬化性の面から、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましく、又、HAST耐性の面から、ジシクロペンタジエン骨格を有するトリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレートが好ましい。
【0022】
前記有機溶剤(E)としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル及び上記グリコールエーテル類の酢酸エステル化物などのエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などが挙げられ、前記光硬化性樹脂(A)及び(B)と相溶性が良いものが好ましい。また、ドライフィルム化に際しては、沸点が150℃以下の有機溶剤が作業性の面から好ましい。
【0023】
また、本発明の目的の一つである微細な回路間の絶縁不良やデンドライト発生の原因となる5μmを超える無機フィラーで無ければ、耐クラック耐性等に悪影響を及ぼさない範囲で、微細な無機フィラーを添加することもできる。微細な無機フィラーとしては、日本アエロジル社の超微細シリカのアエロジル(商標)、カーボンや酸化チタンなどの無機顔料などを挙げることができる。更に、絶縁不良等を起こしにくいウレタンビーズなどの有機フィラーを加えることもできる。
【0024】
更に本発明の目的に影響を及ぼさない範囲で、必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、ナフタレンブラックなどの公知慣用の有機着色剤;ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジンなどの公知慣用の熱重合禁止剤;シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤及び/又はレベリング剤;イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系等のシランカップリング剤;ジシアンジアミド、メラミンなどの硬化触媒等、公知慣用の添加剤類を配合することができる。
【0025】
以上のような組成を有する本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて前記有機溶剤(E)で希釈して塗布方法に適した粘度に調整し、これを例えば、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷法、カーテンコート法、スプレーコート法、ロールコート法等の方法により塗布し、例えば約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥させることにより、塗膜を形成できる。
【0026】
あるいは、下記のように前記組成物をドライフィルム化し回路形成されたプリント配線板にラミネートし、光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の塗膜を形成できる。
ドライフィルム化に際しては、本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を適切な粘度に前記有機溶剤で希釈し、支持体フィルム上にフィルムコーター等で塗布・乾燥して、ドライフィルムを作製することができる。塗布膜厚としては、乾燥後で、通常15〜80μm、好ましくは20〜60μmである。
支持体フィルムに上記組成物を塗布する方法としては、例えば、ナイフコーター塗布、コンマコーター塗布、ダイコーター塗布、グラビアコーター塗布、ロールコータ塗布、スプレーコーター塗布等で行なうことができる。また、支持体フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等のフィルムを用いることができる。
【0027】
支持体フィルム上に上記組成物を塗布した後、通常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して膜を得ることができる。さらに、膜の表面に塵が付着するのを防ぐなどの目的で、膜の表面に剥離可能なカバーフィルムを積層することが望ましい。
剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができ、カバーフィルムを剥離するときに膜と支持体との接着力よりも膜とカバーフィルムとの接着力がより小さいものであればよい。
【0028】
その後、上記いずれかの方法で作製した塗膜を、所定のパターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像してレジストパターンを形成でき、さらに、活性エネルギー線の照射後加熱硬化もしくは加熱硬化後活性エネルギー線の照射、又は、加熱硬化のみで最終硬化(本硬化)させることにより、耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性、耐湿性、耐クラック性に優れた硬化皮膜(ソルダーレジスト皮膜)が形成される。
【0029】
上記希アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などの希アルカリ水溶液が使用できる。
また、光硬化させるための照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線なども活性エネルギー線として利用できる。
【0030】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
【0031】
(感光性樹脂Aの合成)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のECON−104S(日本化薬社製、エポキシ当量=220)220部(1当量)を攪拌機及び冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207.2部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸50.4部(0.7当量)、p−ヒドロキシフェネチルアルコール41.5部(0.3当量)を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応物(水酸基:1.3当量)を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物73.0部(0.48当量)を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有の感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価70mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−1ワニスと称す。
【0032】
(感光性樹脂Bの合成)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量=950、軟化点85℃、平均重合度n=6.2)380部とエピクロルヒドリン925部をジメチルスルホキシド462.5部に溶解させた後、攪拌下70℃で純度98.5%NaOH60.9部(1.5モル)を100分かけて添加した。添加後さらに70℃で3時間反応を行った。反応終了後、水250部を加え水洗を行った。油水分離後、油層よりジメチルスルホキシドの大半及び過剰の未反応エピクロルヒドリンを減圧下に蒸留回収し、残留した複製塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトン750部に溶解させ、更に30%NaOH水溶液10部を加え、70℃で1時間反応させた。反応終了後、水200部で2回水洗を行った。油水分離後、油層よりチルイソブチルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量=310、軟化点69℃の多官能エポキシ樹脂(a’)を得た。得られた多官能エポキシ樹脂(a’)は、エポキシ当量から計算すると、前記出発物質ビスフェノールF型エポキシ樹脂におけるアルコール性水酸基6.2個のうち約5個がエポキシ化されたものであった。この多官能エポキシ樹脂(a’)310部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート282部を攪拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに仕込み、90℃で加熱・攪拌し、溶解した。得られた溶液を一旦60℃まで冷却し、アクリル酸72部、メチルハイドロキノン0.5部、トリフェニルホスフィン2部を加え、100℃に加熱し、約60時間反応させ、酸価が0.2mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロフタル酸無水物140部を加え、90℃に加熱し、固形分酸価が100mgKOH/gになるまで反応を行い、光硬化性樹脂(B)を65%含有する溶液を得た。以下、この溶液をB−1ワニスと称す。
【0033】
(比較合成例)
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN−680、大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量=210)210部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート96.4部を量り取り、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン2.0部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、酸価が3.0mgKOH/g以下になるまで、約16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物76.1部を加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約6時間反応させた。この反応液に、出光石油化学社製の芳香族系溶剤イプゾール#150 96.4部を加え、希釈した後、取り出した。このようにして得られた2個以上のアクリロイル基とをカルボキシル基を併せ持つ樹脂化合物は、不揮発分65%、固形物の酸価78mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をR−1ワニスと称す。
【0034】
実施例1〜5及び比較例1〜3
上記合成例で得たA−1,B−1,R−1ワニスを用いて、表1に示す配合割合で各成分を配合し、3本ロールミルを用いて混練して、各光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を調製した。このように調整した各光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、厚さ38μmのPETフィルムにナイフコーターを用いて、乾燥膜厚が35μmになるように塗布した後、110℃で5分間乾燥して、各組成物のドライフィルムを得た。
【0035】
【表1】
【0036】
上記のようにして得られた各組成物のドライフィルムを、後述の方法で各種特性について、評価を行ない、その結果を表2に示した。
【0037】
【表2】
上記表2から明かなように、感光性樹脂(A),(B)以外のカルボキシル基含有の感光性樹脂を用いた場合、ドライフィルムへの加工性とHAST耐性が劣っていた。また、感光性樹脂(A)のみを使用した場合には、ドライフィルムへの加工性が劣り、感光性樹脂(B)のみを使用した場合は、HAST耐性が劣っていた。
【0038】
(1)ドライフィルムへの加工性:
各組成物のドライフィルムを、ロールに巻き取った後、乾燥塗膜表面の状態を、ルーペを用いてクラック等の発生状況を調べ、以下のように評価した。
○:クラック等の発生が全く無い。
△:微細なクラックが少し、発生。
×:クラックが発生し、剥がれが起こる。
【0039】
上記の各ドライフィルムを、真空ラミネーターを用いて、所定の配線パターンを有する銅箔基板上にラミネートした。これらの基板にソルダーレジストパターンが描かれたネガフィルムを当て、露光量400mJ/cm2の露光条件で露光し、スプレー圧2kg/cm2の1wt%Na2CO3水溶液で1分間現像し、ソルダーレジストパターンを形成した。この基板を、150℃で60分熱硬化した後、更にUVコンベアー炉を用いて、1000mJ/cm2露光し、評価基板を作製した。このようにして得られた評価基板を用いて、以下の硬化塗膜特性の評価を行った。
【0040】
(2)はんだ耐熱性:
上記の評価基板に、ロジン系フラックスを塗布して、予め260℃に設定したはんだ槽に30秒間浸漬し、イソプロピルアルコールでフラックスを洗浄した後、目視によるレジスト層の膨れ・剥がれ・変色について評価した。
○:全く変化が認められないもの
△:ほんの僅か変色等の変化があるもの
×:塗膜の膨れ、剥がれがあるのもの
【0041】
(3)無電解金めっき耐性:
前記の評価基板を、市販の無電解ニッケルめっき液と無電解金めっき液を用いて、無電解金めっきを行った。
このめっき後の評価基板について、セロハン粘着テープによるピールテストを行い、レジスト層の剥がれについて評価した。
○:全く変化が認められないもの
△:ほんの僅か剥がれの変化があるもの
×:塗膜全体にの剥がれがあるのもの
【0042】
(4)電気絶縁性:
IPC B−25テストパターンのクシ型電極Bクーポンを用い、上記の条件で基板を作製し、このクシ型電極にDC500Vのバイアスを印加し、絶縁抵抗値を測定した。
【0043】
(5)HAST耐性:
上記のようにして得られた評価基板を、室温まで冷却した後、HAST装置(TABAI ESPEC HAST SYSTEM TPC−412MD)を用いて、130℃、85%RHの雰囲気に入れ、DC5.5Vの印加電圧をかけ、50時間処理し、硬化皮膜の状態を評価した。判定基準は以下の通りである。
○:腐食、マイグレーションの発生無し。
△:腐食、又はマイグレーションのいずれかが発生。
×:腐食及びマイグレーションが発生。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、ドライフィルムへの加工性に優れ、かつ得られたドライフィルムを用いることにより、耐熱性、密着性、耐無電解めっき性、電気特性、HAST耐性等の特性に優れる信頼性の高いICパッケージ用プリント配線板を提供することができる。
Claims (6)
- (A)(a)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、(b)アルコール性水酸基を有するフェノール化合物及び(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(B)(a’)下記一般式(1)で示される線状の多官能エポキシ化合物
(式中、R1、R2は、水素原子又はメチル基を示し、R3は、水素原子又はグリシジル基を示し、nは、1〜50の値を示す。)
に、(c)不飽和モノカルボン酸を反応させた後、(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有の感光性樹脂と、
(C)光重合開始剤、及び(D)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含有することを特徴とする光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。 - 前記感光性樹脂(B)の配合量が、前記感光性樹脂(A)100質量部当たり、5〜100質量部であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 前記感光性樹脂(A)に用いられるアルコール性水酸基を有するフェノール化合物(b)の配合割合が、前記1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)のエポキシ基1当量あたり、0.2〜0.6当量であり、かつ不飽和モノカルボン酸(c)との合計当量数が0.8〜1.3当量であることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(D)中に、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の組成物。
- 前記請求項1乃至4に記載の組成物に、(E)有機溶剤を含有させた組成物を、支持フィルムに塗布した後、乾燥させて得られるフィルム状成形物。
- 前記請求項1乃至5に記載の組成物又は成形物を用いて得られるプリント配線板。
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