【発明の詳細な説明】発明の名称
: 単純化されたキーボード及び電子楽器
発明の詳細な説明 発 明 の 背 景 技術分野
本発明は楽器に関し、詳しくは、コード(和音)及び音(ノート)のパターン
の演奏を非常に単純化するように設計された電子キーボードに関する。背 景
鍵盤に基礎を置いた殆ど全ての楽器は、1つのパラダイムに従ってきた。即ち
鍵盤をクロマティック音階、即ち12の半音からなる音階に適合させることである
。このことは、ピアノ、オルガン、及びそのような全ての機器に当てはまる。電
子キーボードの出現と共に、1つのキーを弾くだけで全てのコードを演奏できる
という性能が、幾人かの発明者によって付け加えられた。この付加は、通常なら
ば3又はより多くのキー(鍵)の複合的なパターンであって、多くの練習を必要
とするものを、技術的に劣る奏者が演奏することを可能にした。当業者は、各種
のキーシグネチュア及びモード(旋法)の全てにおいて発達したコード演奏技術
は、一般に習得に何年をも必要とすることを認めるであろう。多くの将来あるキ
ーボード奏者は、この技術レベルに達する前に断念してしまう。
この1キーによるアプローチは、多くの限界を画する。コードの個々の音はア
クセス不能であり、従ってアルペジオは不可能である。コードのグループ内にあ
る音のシンコペーションで演奏することが望まれる場合にも、同じ限界が明らか
になる。例えば他のミュージシャンをこのキーボード奏者が伴奏しており、テン
ポを変化させることが望ましい場合、ダイナミックな演奏には対応できない。
Dale M.Uetrechtらの発明者に対して1983年1月28日に発行された米国特許第
4,389,914号の装置の如き発明は、キーボード上で演奏されたコードを識別し、
またその根音を識別するための手法を提供している。この特徴は、コード伴奏を
付加することによつて、単一のメロディラインの演奏を強調することを可能にす
る。これはまた、複数の音を普通に演奏することを可能にし、コードの根音を決
定したなら、コードのグループに関連する付加的な音を発生する。この特徴は、
余分の音を効果的に満たしてサウンドを豊かにするものの、ミュージシャンに対
し、ラウドネスについてもテンポについても、演奏している音をコントロールす
るという必要な融通性をもたらすものではない。
現在利用可能なコード演奏技術は、打鍵の速さ、テンポ、維持、選択された音
の削除、選択された音の追加などといった、人的要素を演奏に持ち込むための手
段を欠いている。リズムのパターンは動的に変更できない。これまで述べた限界
の全てについての主原因は、これまでの発明が、在来のピアノ鍵盤との後方互換
性を維持しようとしていることにある。従ってコンピュータによる補助は、単一
のキーを弾いてコードのグループを鳴らすことに限定されていた。
米国特許第5,099,738号のHotzのMIDI(楽器デジタルインタフェース)トラン
スレータの発明により、コードグループ内の1又はより多くの音を選択的に演奏
するについて、誤った音を演奏する可能性なしに、人的選択を可能にする技術が
導入された。これは未熟な奏者を助けるが、演奏に際してミュージシャンにより
必要とされる融通性はもたらさない。この発明は、マウスのようなポインティン
グデバイスによりコンピュータのメニューにアクセスし、F#(シャープ)マイ
ナーのような特定のコードを選択し、それをキーボード機器の適当な領域に割り
当てることを必要とする。コンピュータプログラムは、そのコードについてのル
ックアップテーブルの内容を、キーボード上のキーに割り当てる。この割り当て
は、演奏環境においては変更できず、従って奏者は、事前に行った選択に縛られ
ることになる。生演奏中には、音程も、オクターブも、音階も、或いは音も変更
することはできない。
Grant Johnsonにより発明され1995年8月8日に発行された米国特許第5,440,0
71号の、動的コード音程及び音質修正キーボード、即ちChord Board CX10におい
て、近時の新規な発明が、上記の全ての限界を克服しようとした。この発明は、
在来のキーボードの外観を劇的に変化させた。7つの白キーと5つの黒キーの在
来のパターンが数回繰り返されて一続きのキーの組を形成するのに代えて、Chor
d Boardはキーを8つのグループに配列している。これらの8つのグループの中
には、2つのサブグループ、バスキー及びトレブルキーがある。好ましい実施例
は、8つのサブグループの各々において、3つのバスキーと5つのトレブルキー
から
なる。キーシグネチュアボタンがキーシグネチュア(例えばC,C#,D,D#など)を
選択するようになっており、そのシグネチュアはキーボード全体に対して適用さ
れる。各々のグループについて、コードの種類は個別に選択可能であるが、コー
ドの根音はキーシグネチュア選択を通じてセットされる。この発明は表面的には
、選択されたキーシグネチュアに共通するコードの演奏を極めて簡単化するよう
に見える。このことは、他の重要な事項の犠牲なしには行われていない。幾つか
のコードの動的な演奏のためには、従来は片手でアクセス可能であった音を両手
で演奏することが必要になる。例えば、Chord BoardがCのキーシグネチュアで
演奏を行うようセットされ、楽曲中の異なる時点においてFメジャーとF7コード
の両方が望まれる場合、Fコードを統括しているグループのためのコードの種類
を、演奏中に変更しなければならない。最も顕著な制限は、音階の個々の音、即
ちこの例ではCのキーが、極度に難しいことである。ミュージシャンはCのキー
にある単純な音階を演奏するために、8つのキーの列の全ての根音にわたって、
自分の右手を選択的に動かさねばならない。物事をより困難にするのは、これら
の根音が簡単な又は自明なパターンではないことである。例えばCのキーにおい
て、Cのキーにある8つの音を昇順に鳴らすには、次の順序で演奏しなければな
らない。一番下左、一番上左、一番上右から2つめ、一番上左から3つめ、一番
上左から2つめ、一番上右、一番下右、一番上右から3つめ。かくして、コード
の演奏は単純化されはしたが、この発明者は音階の音の演奏を苛酷なまでに複雑
化した。
音階内の音を演奏するのに必要とされる技術レベルを低減させると同時に、コ
ードの演奏に必要な技術レベルを低減させることについては、意味のある支援は
行われてきていない。
発 明 の 開 示
従って本発明の目的は、以下の数多くの利点をもたらす新規なキーボードを備
えた電子楽器を提供することである。
a. 音楽の演奏の学習に必要とされる時間の劇的な減少
伝統的な保守的な教育プログラムの範囲内でピアノを勉強している典型的な生
徒は、音階及びそれらの音階のモード的な変形を暗記し練習するのに、自分の時
間を尋常でない量で消費する。クロマティック鍵盤の必要性から、こうした暗記
には多大な専念と、継続した動機付けのための願望が必要とされる。本発明は、
ミュージシャンが音階(即ち根音/キーシグネチュア及びモード)を選択し、キ
ーボードのキーを選択された音階に対して自動的にプログラムして、余分の音と
キーを消音することを可能にする。これは、現在選択されたモード及び音階の中
で有効な音でない限り、キーボード上のどのようなキーもその音を鳴らすことが
できないことを意味している。音階の暗記は不要であり、それによって在来のキ
ーボードにおいて必要とされた退屈な繰り返しは全て省略される。キーボード上
にある全てのキーが有効な音を表すから、選択された音階以外の音を偶発的に演
奏してしまうことは排除される。
b. コードパターンの暗記の排除
従来のキーボードでは、音階がわかったならば、音階内で使用することのでき
るコードパターンを習得するために、より多くの時間が費やされる。在来のキー
ボード上において、各々のキーシグネチュア及びモードについて、キーの有効な
パターンを習得しなければならない。潜在的には、数千もの有効なコードパター
ンを暗記しなければならない。熟練したキーボード奏者でも殆どは、可能な組み
合わせの全てに対し、その僅かな部分以上のものを完全に習得することはない。
本発明は、キーボード奏者に対し、コードパターンの1組だけを習得することを
要求する。これらと同じパターンを、選択されたどのような音階に対しても適用
できるものであり、かくして習得作業をほぼ排除することになる。暗記すべきパ
ターンの数が僅かであるだけでなく、パターンそれら自体も劇的に単純である。
例えば、本発明のオクターブ当たり7つのキーボードキーの場合(即ちオクター
ブ内で使用可能な音は7つ、根音より1オクターブ上の音を含めて8つまで)、
選択された音階についての根音又はベースコードは常に、キーボードのキー番号
1,3及び5からなる。本発明の好ましい実施形態においては、これは隣接する3
つの白キー、即ち根音から始めて1つおきのキーに対応する。最も頻繁に使用さ
れるコードの種類は全て同様の、非常に単純なパターンを有している。習得すべ
きパターンは数が低減されるだけでなく、それらはまた複雑性も低減されている
。本発明の根底にある概念は、7つのキーボードキーの認識可能な繰り返しグル
ー
プの存在にあり、白−黒−白−黒−白−黒−白というここに記載のパターンに限
定されるものではない。例えばキーは全てが同じ色で、交互に形状が異なるもの
であってもよく、或いはキーは全てが同じ形で7つの異なる色を有するものであ
ってもよい。この基本的な概念を具現化するのに用いることのできる組み合わせ
と順列の組は、無数に存在する。
c. ミュージシャンに必要とされる物理的リーチの低減
別の目的は、手が小さいか、或いは融通性が制限される個人が、より多くの所
望の音に届くようにすることである。例えば、一般的な音的な組み合わせは、音
階内の1番目、5番目及び10番目の音である。これは、在来のキーボード上で17
のキーにまたがるリーチを必要とする。オクターブ当たり7つのキーを用いる本
発明では、物理的なリーチは僅か10のキーにまたがることへと低減され、キーボ
ードの個々のキーの大きさを変更することなしに、このタイプのシーケンスをど
のような子供又は大人のリーチ内にもあるようにする。
d. レンジを損なうことのなしのキーボードの大きさの低減
フルキーボードの物理的な寸法は大きい。例えばフルサイズのピアノ鍵盤は、
88キーを有する。スイッチやレバーその他を操作することなしにフルレンジ(全
範囲)のキーが即座にアクセス可能であることを欲するミュージシャンは、こう
した大きな物理的寸法を収容するに十分な空間を持たねばならない。キーを細く
することは、普遍的に受け入れ可能な解決策ではない。なぜなら誤って隣のキー
を弾くことなしに操作するには、キーは近付き過ぎるからである。本発明は、即
座にアクセス可能なオクターブのレンジを制限することなしに、在来のキーボー
ド上にある12毎のキーから5つを排除した。これはキーボードのキーの数の41%
の削減を示しており、キーの寸法を変更することなしにキーボードの物理的な寸
法を低減することに相応する。
e. 馴染みのない音楽の習得の容易性
殆どの地域では、生徒が学ぶことのできる音楽教師の経験からみて馴染みのな
い文化の音楽を習得することは、極めて困難である。教材も教育も容易には入手
可能ではなく、音階のパターンは多くの場合、独特のものであって複雑である。
本発明では、生徒は単に、馴染みのない音楽様式の所望とする音階内において、
音の音程を見出すことしか必要としない。音程は、本発明のユーザ音階定義イン
タフェースを用いて、ユーザ定義音階としてプログラムすることができる。この
ような準備の下に、本発明でもって既に学習したのと同じコードパターンを、こ
れまで未知の音の音程の組に対して適用することができる。
f. キーシグネチュア及びモードの選択に対する補助
非常に未熟なキーボード奏者は音楽理論に慣れておらず、従ってある楽曲に対
してどのモードが、そして恐らくはどのキーシグネチュアが正しい選択であるか
を決定するについて、補助を必要とする。本発明は、ユーザ音階定義手段により
、その楽曲について最も望ましいキーシグネチュア及びモードを選択する補助を
提供する。
上記の目的を達成するために、本発明の好ましい実施形態による電子楽器は、
図1に示す如きキーボード配列を有している。有用な全ての音楽音階の大多数は
、5つ、6つ又は7つの半音からなっている。実際上、7未満の半音を含む音階
は、7つの半音音階の部分集合である。本発明はそのために、7つのキーの認識
可能な繰り返しパターンからなり、これらの7つのキーを横並びに複数のグルー
プで付加した場合、新しいキーボード配列が形成される。先に述べたように、同
じ概念を具現化するためには無数の具体例が選択されうる。しかしながら図示の
ような好ましい実施形態が選択されたのは、キーボードの全体的な寸法を最小化
し、パターン認識を最大化し、そして在来のクロマティックキーボードとの最大
限可能な共通性を維持するためである。図4のコンソールオペレータ手段(301-
303,305-306)は、ミュージシャンが多数の事前プログラムされたキーシグネチ
ュア及びモード、即ち多数の異なる音楽音階から、1つを選び出すことを可能に
する。キーシグネチュアとは、根音の割り当てを意味している。例えばCのキー
シグネチュアが選択され、MAJORモードが選択されると、図2を参照して機器100
内において、1は音の値Cを有し、2は値Dを有し、3は値Eを有し、4は値F
を有し、5は値Gを有し、6は値Aを有し、7は値Bを有し、8は値C(しかし
1より1オクターブ高い)を有し、9は値D(しかし2より1オクターブ高い)
を有する、等々である。モードとは、メジャー、マイナー、ハーモニックマイナ
ー、メロディックマイナー、フリギア、ドーリア、等々を意味する。
こうしたキーボード配列の価値は、音楽理論に熟達した人々には、即時に自明
なものである。在来のキーボード楽器は、メジャーキーシグネチュアのみについ
ても生徒が12の異なる音階パターンを習得することを必要としたが、本発明では
生徒はただ1つのパターンしか学習する必要がない。そのパターンとは、図2を
参照すれば、昇順にキー1,2,3,4,5,6,7,8、つまり7音からなる1つの音階の音
を演奏することである。これと同じパターンは、如何なるキーシグネチュアに対
しても適用される。これと同じパターンはまた、それについて多数のモード的変
形があるが、そのモードとは無関係に適用される(そのモードが7音の音階を生
成することを条件として)。各種のペンタトニック音階や、それぞれが5音を有
するそのモードの如き、7よりも少ない音を有する音階は、音階編成に基づいた
シーケンスを必要とする。例えばペンタトニック長音階は、4番目と7番目の音
が削除された長音階である。これは本発明に対して、図2でキー4と7を消音し
、音階を1,2,3,5,6,8とすることによって、極めて容易にマッピングされる。ユ
ーザに対する支援として、消音されたキーは楽音ではなしに、「x」として表示
される(304)。殆どの他のペンタトニック音階は、2番目と6番目の音が落とさ
れた7音音階の変形であり、従ってキー1,3,4,5,7,8により形成される音階シー
ケンスはユーザに対し、7音音階について学習したコードパターンの最大限の使
用を維持することを可能にする。この例においてキー2及び6は消音される。代
替的に、長音階を選択し、キー4及び7を無視することは、ペンタトニック長音
階を選択するのと同じ結果を達成することになるが、しかし不要な音を排除する
という本発明の特徴を毀損することになる。同じ原理が、3音目が付加されたペ
ンタトニックマイナーとしても知られるブルース音階の如き6音音階に対しても
適用される。この場合、キー6が消音され、7音音階について習得したコードパ
ターンの最大限の使用が許容される。かくして、数百もの異なる可能な音階パタ
ーンの各々について、在来のキーボードをどのように弾くかを暗記せねばならな
い代わりに、生徒は極めて単純な1つのパターンだけを習得すればよく、そして
本発明は選択された音階以外の音が鳴ることを防止するものである。
本発明の価値はまた、コードを演奏するために習得しなければならないパター
ンの単純さにも見られる。従来技術で行われてきたように、電子的に決定された
音の充填やワンタッチキーコード等々を用いることでコードを単純化しようと試
みるのではなしに、本発明は、習得しなければならない単純なパターンの単一の
組を生成する。これらのパターンは各種の根音及びモードの組み合わせに対して
、修正なしに適用される。例えばCのキー及びメジャーモード(即ちCメジャー
音階)を用いると、必須のコードはCメジャー、Dマイナー、Eマイナー、Fメ
ジャー、Gメジャー、Aマイナー、Bドミニシュ、Cメジャーセブンス、Dマイ
ナーセブンス、Eマイナーセブンス、Fメジャーセブンス、Gドミナントメジャ
ーセブンス、Aマイナーセブンス、Bハーフドミニシュフラットセブンスである
。図3aは、図2のキーボード100上のどのキーがこれらのコードを構成するかを
示している。キーボード100上に図3aのパターンを用いた場合について看取され
るように、これらのパターンは極めて単純である。Iコード(この場合Cメジャ
ー)はキー1,3及び5、即ち根音から始まる最初の3つの白キーからなっている
。根音は、3つ1組で交番する黒キーの直ぐ左の白キーとして識別される。IIコ
ード(Dマイナー)はキー2,4及び6、即ち最初の3つの黒キーからなる。IIIコ
ード(Eマイナー)はキー3,5及び7、即ちCメジャーと比較した場合に1つ右
にずれて演奏される3つの隣接する白キーからなり、この場合にも1つおきのキ
ーである。IVコード(Fメジャー)はキー4,6及び8からなり、即ち3つ1組の
真ん中の黒キーから始まり、次の2音は1つおきのキーボードキーである。他の
コードも同様に、容易に暗記できるパターンで続く。即ち特定の開始キーから始
まる1つおきのキーボードキーである。同様にして、上述したコードのセブンス
グループも、簡単なパターンを辿る。Cメジャーセブンスはキ−1,3,5及び7か
らなり、これもやはりキー1から始まる1つおきのキーであり、この場合には全
てが白キーであるが、メジャーコードとは異なって、シーケンスには1つの余分
なキーが付加されている。Dマイナーセブンスはキー2,4,6及び8、即ちキー2
から始まる1つおきのキーからなる。セブンスの中の他のコードも同様の、容易
に暗記できるパターンで続く。もちろん、他にも無数のコード種類があるが、そ
れらもやはり非常に単純なパターンを有するものであり、コード種類当たりのパ
ターンは1つしかない。コード種類の例に含まれるものは、周知のように、メジ
ャー、マイナー、アウグメント、ドミニシュ、メジャーナインス、マイナーナ
インス、サスペンデドフォース、等々がある。
例えばメジャーからハーモニックマイナーのように、異なるモードに変わるこ
とは、習得したパターンを変化させるものではない。図3eに示されているように
、Cマイナーにおける基本的なコードはCマイナーからBドミニシュの範囲にわ
たり、ちようどCメジャー音階におけるように、1,3,5、次いで2,4,6、次いで3,
5,7、そして4,6,8といったように同じパターンを辿る。各々の音階について新た
な組を全部習得することなしに、ミュージシャンはコードをどの音階でも演奏す
ることができる。図3aから図3fは、この概念が種々のキーシグネチュア及びモー
ドの組み合わせに関して当てはまることを例証するものである。
本発明は、種々のキーシグネチュア及びモードの全てについてキーボード楽器
に熟達するのに必要な、驚くほどの時間を短縮するというニーズを満たすと同時
に、演奏中に弾かれるコードや音のパターンをミュージシャンが変更する自由度
を否定するものではない、ということが容易に看取されよう。
上記の説明は、選択された音階内で、ミュージシャンにより如何なる音の組み
合わせをも音楽的に完全にコントロールすることを許容するものであるが、場合
によってはさらなる人的表現が必要とされる。例えばギターの音をエミュレート
するようにキーボードが使用される場合、ギターの弦のベンドをシミュレートす
ること、つまり2つの値の間で音のピッチを変化させることが必要とされる場合
がある。従来技術のキーボードはこの必要性を幾つかの手段によって満足させる
が、そのうち最もポピュラーなものはピッチベンドホイールである。このための
ピッチベンドホイールは本発明にとって、本発明の人的表現能力をさらに増強さ
せるための有用な付加物である。実際、ピッチベンドという行為は選択された音
階内には含まれていないトーンを鳴らすものであるが、これはユーザの意図的な
技巧的コントロールの下にあるため受け入れ可能なものであり、また本発明の目
的の何れか、具体的には選択された音階以外のトーンを偶発的に鳴らすことを防
止することに反するものでもない。
各種のキーボード機能を補助するためのフットペダルの存在をオプションで提
供することも、ミュージシャンに対して利点がある。かかる機能に含まれるもの
には次のようなものがある。
a. 図2と同様の単純な配列パターンを取り入れたバスペダル。これはミュージ
シャンに対し、より豊かに響く音楽を演奏することを可能にするが、在来の配置
の場合の如きフットペダルの操作を習得する重荷のような困難性を惹起すること
はない。これはまた、ミュージシャンが付加的な独立した音声の1つのチャンネ
ルを同時にコントロールすることを可能にする。
b. 図4の5つの検知デバイス(301-303,305-306)の何れも、特に301は、足
踏み操作されるデバイスとすることができる。これはミュージシャンの両手を自
由にしてキーボードのキーを操作できるようにすると共に、依然として音階の変
更を行うことを可能にする。
c. 図4の他の検知デバイス(309-310)の何れも、足踏み操作式のデバイスと
して利用可能なようにすることができる。このことはキーボードのキーから片手
を離すことなく、足踏み操作式でボリュームを制御したり、他のコントロール機
能に対してアクセスすることを可能にする。
d. ダンパー、ソステニュート、又はソフトといった、全て周知の各種のフット
ペダルを付加して、より繊細に音の響きをコントロールすることができる。
余りポピュラーではない音階、まだ認識されていない音階、或いは主流文化の
ミュージシャンには知られていないような音階に対するアクセスを可能にするた
めに、ユーザ定義音階に入っていくための手段が備えられる。こうした手段は多
くの手法により提供することができる。図4に示されたデータエントリ及び音階
選択の好ましい実施形態は、5つの検知デバイス(スイッチの如き)とディスプ
レイデバイス(液晶ディスプレイ即ちLCDの如き)からなるが、他の多くの代替
実施形態を採用可能である。本発明のこの部分の操作については後述する。
図面の簡単な説明
図1は電子楽器キーボードの斜視図である。
図2は本発明の電子楽器キーボードのキー配列の好ましい実施形態を示す図で
ある。
図3aはCメジャー音階の音の音程を示す表であり、これらの音が図1のキーボ
ードに対してどのようにマッピングされるか、そしてCメジャー音階で用いられ
る主要なコードが図2のキーボードキー配列のどのキーに対してどのように
マッピングされるかを示す。
図3bはCミクソリディア音階の音の音程を示す表であり、これらの音が図2の
キーボードに対してどのようにマッピングされるか、そしてCミクソリディア音
階で用いられる主要なコードが図2のキーボードキー配列のどのキーに対してど
のようにマッピングされるかを示す。
図3cはCドーリア音階の音の音程を示す表であり、これらの音が図2のキーボ
ードに対してどのようにマッピングされるか、そしてCドーリア音階で用いられ
る主要なコードが図2のキーボードキー配列のどのキーに対してどのようにマッ
ピングされるかを示す。
図3dはCフリギア音階の音の音程を示す表であり、これらの音が図2のキーボ
ードに対してどのようにマッピングされるか、そしてCフリギア音階で用いられ
る主要なコードが図2のキーボードキー配列のどのキーに対してどのようにマッ
ピングされるかを示す。
図3eはCハーモニックマイナー音階の音の音程を示す表であり、これらの音が
図2のキーボードに対してどのようにマッピングされるか、そしてCハーモニッ
クマイナー音階で用いられる主要なコードが図2のキーボードキー配列のどのキ
ーに対してどのようにマッピングされるかを示す。
図3fはAハーモニックマイナー音階の音の音程を示す表であり、これらの音が
図2のキーボードに対してどのようにマッピングされるか、そしてAハーモニッ
クマイナー音階で用いられる主要なコードが図2のキーボードキー配列のどのキ
ーに対してどのようにマッピングされるかを示す。
図4は本発明のキーボードの最小限の構成の好ましい実施形態を示す図である
。
図5は本発明のキーシグネチュア(即ち所望とする音階の根音)を選択するた
めの手段の好ましい実施形態を示す図である。
図6は図5の選択を用いてアクセス可能な長音階の可能なシーケンスのリスト
である。
図7は、ユーザ定義音階の呼び出しを含めて、本発明の音楽モード(即ちメジ
ャー、マイナー、ハーモニックマイナー、メロディックマイナー等々)選択手段
の好ましい実施形態を示す図である。
図8は図7の選択を用いてアクセス可能な、Cの根音を有する音階の可能なシ
ーケンスを示す。
図9は、メモリバッファに格納された音階グループの中から1つの音階を迅速
に選び出すための手段、即ち演奏中にキーシグネチュア及び/又はモードの変更
を迅速に行うための手段の好ましい実施形態を示す図である。
図10は図9の選択を用いて前記メモリバッファに格納された4つの音階の可能
なシーケンスを示す(但し4音階がメモリバッファの限度と解釈されてはならな
い)。
図11は本発明のユーザ定義音階を定義する、即ちユーザ定義音階を構成する音
を入力するための手段の好ましい実施形態を示す図である。
図12aは図11の選択を用いて音階がどのように定義されるかの第1の例である
。
図12bは図11の選択を用いて音階がどのように定義されるかの第2の例である
。
図12cは図11の選択を用いて音階がどのように定義されるかの第3の例である
。
図13は後で呼び出すためのメモリバッファに音階を格納するための手段の好ま
しい実施形態を示す図である。
図14aは図13の選択を用いて音階を格納するためのユーザの動作の羅列を示す
。
図14bは図14aに続き、図13の選択を用いて音階を格納するためのユーザの動作
の羅列を示す。
図14cは図14bに続き、図13の選択を用いて音階を格納するためのユーザの動作
の羅列を示す。
図15は本発明の最小限の構成のキーボードの好ましい実施形態を定義するブロ
ック図である。
図16は本発明の充実した構成の実施形態(RCE)のキーボードの好ましい実施
形態を示すブロック図である。
図17は本発明のオクターブ当たり7音という概念を用い、図4のキーボード
に接続されて示された、バスペダルの具体例の好ましい実施形態を示す図である
。
図18は図10及び図11で参照されたバスペダルオプションの実施形態(BPE)の
好ましい実施形態を定義するブロック図である。
発明を実施するための最適の形態
本発明による電子楽器の3つの実施形態を説明する。最小限の構成の実施形態
(MCE)は、楽器デジタルインタフェース(MIDI)キーボードであり、内部のサ
ウンドモジュール又はMIDIシーケンサを有しない。別の実施形態は充実構成実施
形態(RCE)であり、内部のサウンドモジュール及びMIDIシーケンサを含んでス
タンドアロン動作が可能なMIDIキーボードであるが、これの詳細はより簡略に後
述する。第3の実施形態はベースペダル実施形態(BPE)であり、バスペダルを
構成するものであって、やはり詳細についてはより簡略に後述するが、その主目
的は本発明の概念が単に指で操作されるキーボードにとどまらず適用可能である
ことを示すことにある。本発明の背景をなす概念はMIDIインタフェースキーボー
ドに限定されるものではない。しかしながら、MIDIは現在広く受け入れられてい
る標準的なキーボードインタフェースであり、本発明の具現化について存在する
、最も論理的な選択である。MIDIについての言及は、本発明に対する限定として
理解されてはならない。MIDIの趣旨を満足するどのようなインタフェースによっ
ても代替は可能である。
1. 最小限構成実施形態
最小限構成実施形態(MCE)を図4に示す。最小限構成の実施形態のブロック
図は図15に示す。以下の表は図4と図15の図面上の要素の間のクロスリファレン
スとして役立つ。MCEについての以下の説明は、図4及び図15を参照する。
主要な内部機能ユニットを以下に説明する。
キーボードキーオペレータ901は、図2に示された順序で配列され、図4に要
素307で再度示された複数のキーボードキーと、キーが操作されたことを検出す
る手段と、またオプションとして、キーがどの程度強く及び/又は速く押され又
は離されたか(技術的には圧力検出又はアフタータッチ、及び速度検出として知
られている)を検出する手段からなる。情報は出力インタフェース902から、他
の内部機能ユニットへと伝送される。
バスペダルインタフェース903は、バスペダルオペレータ950から出力951を介
して、ペダル操作情報を受け取る入力回路を含む。ペダル操作情報は、どのペダ
ルが操作されているか、そしてオプションとして、ペダルがどの程度強く及び/
速く押され又は離されたかを表すデータからなる。出力インタフェース904は、
ペダル操作情報を他の内部機能ユニットへと提供する出力回路を含んでいる。
ディスプレイ905は、多重文字、多重ラインディスプレイデバイスからなる。
好ましい実施形態は2ライン×24文字の液晶ディスプレイ(LCD)であるが、こ
れはMCEに対する限定と解釈されてはならない。このディスプレイは入力インタ
フェース906を用いて、表示すべき情報を受け取る。
キーボードパネルオペレータ907は、MCEの残りのユーザインタフェースデバイ
スからなる。これは「NEXT(次の)」ユーザ入力を実行する目的の入力センサ30
1と、「+」ユーザ入力を実行する目的の入力センサ302と、「-」ユーザ入
カセンサ301-305は好ましくは瞬時接触スイッチであるが、これはMCEに対する限
定と解釈されてはならない。さらに、キーボードパネルオペレータ907はまた、
ピッチベンドユーザ入力を実行する目的の入力センサ308と、ボリュームコント
ロールユーザ入力を実行する目的の入力センサ309と、電源をオン/オフすると
いった他の雑多な機能や、キーボード及びバスペダルの種々の部分に対するMIDI
チャンネルの割り当て、ピッチベンドセンサの感度調節、キーボードのキーの感
度調節、バスペダルの感度調節を可能にする等々のオプションを実行する目的の
複数の入力センサ310からなる。
フットパネルインタフェース909は、フットパネルオペレータ960から出力961
を介してデータを受け取る入力回路を含む。フットパネル情報は、音階の選択、
キー/音の選択、モードの選択、ボリューム、維持、休止等々の如き情報を表す
データを含むが、これらに限定されるものではない。出力インタフェース910は
フットパネル情報を、他の機能ユニットに対して提供する。
事前定義された音階メモリ911は、事前定義された音階の種類の各々について
のデータを含むが、これに含まれるものには、音の数、音の音程、及び音階の複
数の音についての集合名がある。好ましくは、事前定義された音階メモリ911は
、変更可能な不揮発性メモリの何らかの態様を用いて実現され、限定するもので
はないがこれらにはフラッシュEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メ
モリ)又はEEPROM(電気的プログラマブル読み出し専用メモリ)又はバッテリ式
SRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)の如きがあり、格納された情報の
アップグレードが許容される。しかしながら、ROMの如き変更不能なメモリで
あっても、不揮発性メモリの本質的な格納要求は満足される。出力インタフェー
ス912は、事前定義された音階メモリデータを他の機能ユニットに提供する。変
更可能な不揮発性メモリデバイスが911に用いられた場合には、インタフェース9
12は出力インタフェースだけではなく、双方向のものとなる。
ユーザ定義音階メモリ913は、音の数、音の音程、及び音階の複数の音につい
ての集合名などを含めて、各々のユーザ定義音階種類について、データを格納/
呼び出しする。格納された情報の持続性を可能にするために、ユーザ定義音階メ
モリ913が変更可能な不揮発性メモリの何らかの態様(限定するものではないが、
フラッシュEPROM又はEEPROM又はバッテリ式SRAM)を用いて実現されることが好ま
しいが、バッテリバックアップのないSRAMやDRAM(ダイナミックランダムアクセ
スメモリ)の如き揮発性メモリであっても、本質的な格納要求は満足される。出
力インタフェース914は、ユーザ定義音階メモリとデータを送信/受信する経路
を提供する。実施品における部品点数を減らすために、事前定義された音階メモ
リ及びユーザ定義音階メモリは、例えばEEPROMのように1つの部品にまとめるこ
とができる。こうした組み合わせは、両方の機能の存在を依然として許容するも
のである。
音階シーケンスメモリ915は、メモリ要素911及び913から選択される音階の
順序を固有に定義するについて、十分な情報を格納/呼び出しする。格納された
情報の持続性を可能にするために、音階シーケンスメモリ915が変更可能な不揮
発性メモリの何らかの態様(限定するものではないが、フラッシュEPROM又はEEP
ROM又はバッテリ式SRAM)を用いて実現されることが好ましいが、バッテリバッ
クアップのないSRAMやDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)の如き揮発
性メモリであっても、本質的な格納要求は満足される。この音階シーケンスメモ
リは、コントロール919によって循環式バッファとして使用される。例えばユー
ザがキーボードの演奏中の種々の時点において、7つの異なる音階のシーケンス
を巡ることを望む場合、7つの音階が915に提示される。コントロール919にある
音階シーケンスポインタは、現在の音階についての情報を突き止めるのに用いら
れるメモリアドレスを含んでいる。ユーザが「NEXT」コマンド(要素907、
特に要素301)を入力した場合、このポインタは915にある次の音階へと進められ
る。「NEXT」コマンドによって8番目の音階が参照された場合には、ポイン
タは代わりに、この例では最初の音階へとセットされる。即ちポインタは循環式
に、有効な音階のシーケンスエントリを通り巡る。出力インタフェース916は、
音階シーケンスメモリとデータを送信/受信する経路を提供する。実施品におけ
る部品点数を減らすために、音階シーケンスメモリ915とメモリ911及びメモリ91
3と、例えばEEPROMのような適当な電子部品にまとめることができる。こうした
組み合わせは、3つの機能が依然として存在することを許容するものである。
MIDIインタフェース917は、MCEがMIDI情報を他のMIDIデバイスに伝送する(そ
してオプションとして、受信し送り渡す)ことを許容するインタフェースを提供
する。MIDIインタフェース917は、双方向インタフェース918を介して、他の機能
ユニットにデータを提供し、またデータを受信する。MIDI出力922は不可欠であ
るが、MIDI入力923はオプションである。MIDI入力923は、シーケンサのような他
のMIDIデバイスが、音階シーケンス情報、ユーザ定義音階情報、事前定義音階情
報、キー感度情報等々を含みうるパラメータをMCEにセットアップすることを許
容する。MCEのユーザインタフェースは、音階を音のシーケンスとしてプログラ
ムする。そのために音のシーケンスはMCEへと、オ
プションとして所望ならばMIDI入力923を用いて入力されうる。MIDIスルー出力9
24は、MIDI入力923が存在する場合にのみ可能である。MIDIスルー出力924の目的
は、デバイスを介しての迅速なMIDIループバックをもたらして、単一のMIDIマス
タデバイスから、多重のMIDIスレーブデバイスを制御することである。
コントロール919は、上記の機能ユニットの全てについての通常の通信と制御
を許容するのに必要な、全てのロジックを提供する。このコントロールは好まし
くはマイクロコントローラであり、その機能は種々多様な代替物、例えばマイク
ロプロセッサ、ASIC(特定用途向け集積回路)、パソコン、個別のロジック等々の
如きによって達成可能であるが、これらに限定されるものではない。双方向イン
タフェース920は、コントロール919が他の機能ユニットと相互作用するための手
段を与える。
内部通信バス921は、機能ユニットの間での内部通信のための手段である。
内部機能ユニットは、次のようにして接続される。キーボードキーオペレータ
901は出力902を用いて、キー操作情報を内部通信バス921に与える。この情報は
バス921から、入力/出力インタフェース920を介してコントロール919により受
け取られる。コントロール919は、どの音階が現在選択されているかについての
情報をコンスタントに得る。ディスプレイ905は入力インタフェース906上で、表
示すべき情報を受け取る。入力インタフェース906は、バス921に接続されている
。ディスプレイ905は情報をユーザに表示して、事前定義された音階、ユーザ定
義音階、及び音階シーケンスを選択するための、またユーザ定義音階及び音階シ
ーケンスを定義するための、ユーザフレンドリーな手法を促進する。キーボード
パネルオペレータ907は、図4に示された全てのパネルオペレータデバイス(301-
305,308-310)、即ち入力デバイスからなる。オペレータ907は、出力インタフェ
ース908を用いて情報を提供する。出力インタフェース908はバス921に接続され
ている。オプションである外部デバイス、つまりバスペダルオペレータ950は、
出力インタフェース951によって情報をバスペダルインタフェース903に送る。こ
のバスペダルインタフェース903は情報を、出力インタフェース904によってバス
921へと送る。別のオプションである外部デバイス、即ちフットパ
ネルオペレータ960は、出力インタフェース961を用いて情報をフットパネルイン
タフェース909に送る。フットパネルインタフェース909は情報を、出力インタフ
ェース910を用いてバス921に送る。MIDIインタフェース917は、入力/出力イン
タフェース918を用いて、バス921との間で情報を送受信する。MIDIインタフェー
ス917は、MIDI出力インタフェース922、オプションのMIDI入力インタフェース92
3及びオプションのMIDIスルーインタフェース(即ち出力インタフェース)924を
用いて、外部MIDIデバイスと通信する。事前定義音階メモリ911は音階情報をバ
ス921へと、出力インタフェース912を用いて送出する。ユーザ定義音階メモリ91
3は、入力/出力インタフェース914を用いて、バス921との間で情報を送受信す
る。音階シーケンスメモリ915は入力/出力インタフェース916を用いて、バス92
1との間で情報を送受信する。
本発明のユーザがこの最小限構成実施形態とインタフェースする仕方、及びそ
こにおいて内部機能ユニットと相互作用する仕方は、以下のように記述される。
1. MCEがターンオンされている場合(要素310を用いて)、コントロール919は
メモリ915から音階シーケンス情報を読み取り(メモリ915が不揮発性の場合。他
の場合にはデフォルト情報が用いられる)、メモリ915内の最初の音階が事前定義
された音階の場合にはメモリ911から音データを読み出し、メモリ915内の最初の
音階がユーザ定義音階の場合にはメモリ913から音データを読み出す。メモリ915
内に格納された最初の音階とは、前述の音階シーケンスポインタにより指定され
る音階を意味する。従って、ユニットが最後に電源投入されていた時点において
使用されていた音階が、ユニットが次にターンオンされた場合のデフォルト音階
となり、またそうした情報が見出されない場合には、デフォルトの音階が用いら
れる。図4のディスプレイ306と図15の905は、選択された音階の根音、モード(
例えばメジャー、マイナー等々)、及び音階中に含まれる音(例えばC,D,E等々)
を示す。
2. ユーザは、演奏している曲中に異なるキーシグネチュアが含まれている場合
の如きには、別の根音を選択することができる。図5及び図6を参照すると、2
つのキー/音選択のためのユーザボタンの1つである、入力センサのボタン「+
」302を付勢すると、選択された音階はCメジャーからDbメジャーへと進み、そ
の結果はディスプレイ306上に表示される。内部的には、MCEコントロール919は
入力センサボタン302の状態を読み取り、所望とされる結果を演算し、所望の結
果をディスプレイ306上に表示して、選択された音階に応じて、操作された何れ
かのキーボードキー307の解釈を開始する。この動作パターンは、アクティブな
音階(即ち根音及びモード)を選択するどのような態様についても共通のもので
ある。「+」を再度付勢すると、選択された音階はDメジャーに進む。入力センサ
ボタン「-」303を付勢すると、選択された音階は半音1つ分落ちて、Db(フラット
)メジャーとなり、従って図2のキーボードキー1から8はそれぞれ、Db,Eb,F,
Gb,Ab,Bb,Cへとプログラムされる。ここに記載した仕方によって、12の全ての根
音に対してアクセスすることができる。302又は303を付勢したまま保持すること
はリピート機能として働き、新たな根音へとより迅速に循環することが可能にさ
れる。例えば現在の音階がAメジャーでありEbメジャーが所望とされる場合、「+」
ボタン302が付勢されたまま保持され、音階がEbメジャーへとより迅速に進むこ
とが許容される。代替的な実施形態も勿論可能であり、限定する訳ではないがそ
うしたものには、技術的に知られた手段である単独のキー/音選択「ジョグホイ
ール」があり、また根音を非常に速く選択するためにマウスのようなポインティ
ングデバイスとより大きなスクリーンを使用することもでき(例えば全ての根音
をスクリーン上に表示して所望の音を「クリック」することでそれが選択される
ようにする)、或いはデータをオプションのMIDI入力により入力することで根音
が選択されるようにもできる。MCEは図6に示された根音の順序によって限定さ
れるものではないが、それは代替的な根音の順序もまた有利な場合があるためで
ある。しかしながら簡単化のために、図示の順序が選択されている。またMCEは
、根音選択のための上述した好ましい仕方のみに限定されるものでもない。
3. 図7及び図8を用いた以下の例により示されるように、ユーザは異なる音階
モードを選択することができる。2つのモード選択用のユーザボタン304と305は
、ユーザが異なる音階モードを選択する手段を提供している。現在選択されてい
る音階がCメジャーであり、Cマイナーが望ましい場合、入力センサボタン
ードは変更されるが、根音は同じままである。結果の表示は図8に示されており
、それには根音(変更されない)、新たに選択されたモード名、根音Cから始ま
り昇順でのそのモードを構成する音、そして暗示的に、どのキーボードキーがア
クティブでどのキーが消音されているか(Xは消音キー、即ち未使用キーを示す
)が含まれる。305をさらに4回付勢するとCマイナーが選択される結果となり
、かくして図2のキーボードのキー1から8のそれぞれは、C,D,Eb,F,G,Ab,Bbへ
とプログラムされる。代替的な実施形態も勿論可能であり、限定する訳ではない
がそうしたものには、技術的に知られた手段である単独のキー/音選択「ジョグ
ホイール」があり、また多重の選択肢を同時に表示するのに十分な大きさのスク
リーン上に表示されたメニューからユーザがモードを選択するのを可能にするマ
ウスのようなポインティングデバイスを使用することもでき、成いはデータをオ
プションのMIDI入力により入力することでモードが選択されるようにもできる。
MCEはモード選択のための上述のインタフェースや図8に示されたモードの順序
によって限定されるものではないが、それは代替的なモードの順序もまた有利な
場合があるためであり、また提供されるモードの数によっても限定されるもので
はない。しかしながら図示のモードの順序は、在来のモードの論理的な進行を反
映するように選択されており、この場合には7音、6音及び5音を用いた他のモ
ードはより無秩序に順序付けられている。他に多くの論理的なグループ分けが可
能である。図8を再度参照すると、Cペンタトニックマイナーは、消音されたキ
ーがどのようにディスプレイ306に反映されるかを示しており、そこでは音はC
XEbFGXBbである。これは、キーボードのキー1から7(そして勿論この自明
なパターンはキーボードの残余の部分全体に繰り返される)が、C,消音,Eb,F,
G,消音及びBbのそれぞれを表すことである。従ってキー2も6も、MIDI出力922
からの楽音の伝送を生じない。MCEはユーザに対して暗示的に、各々のキーボー
ドキーの値が何であり、またどのキーがアクティブでどのキーがアクティブでな
い(消音)かを示すものである。
4.音階選択インタフェースは、簡易なアクセスのために望ましいユーザが選択
した音階のグループの中から、ユーザが音階を次から次に選択することを可能に
する。図9及び図10の以下の例は、この概念を示すものである。図10は、先に
説明した循環式バッファの概念を示している。ユーザは事前に、簡易な順次的ア
クセスのために、4つの音階を選択している。図10に見られる現在の音階選択が
Cメジャーである場合、入力センサボタン「NEXT」301、即ち音階選択ボタ
ンを付勢した後は、Aマイナーが現在選択されている音階となり、図示のように
ディスプレイ306上に表示される。再度「NEXT」を付勢すると、Cメジャー
となる。再度「NEXT」を付勢すると、現在選択されている音階はCペンタト
ニックメジャーとなり、C,D,E,G及びAの音からなる。再度「NEXT」を付勢
するとシーケンスの始まりに戻り、Cメジャーとなる。ユーザ定義音階を定義し
ている間や実際の音階シーケンスを定義している間を除く、全ての場合と同様に
、ディスプレイ306上に表示された音階はまた、キーボードキー307上で現在アク
ティブになっている音階である。この例では4つの音階が循環式メモリバッファ
(915及び919)に示されているが、これはMCEに対する限定として解釈されては
ならない。同様に、上記した2.及び3.におけるように、音階の選択のために他の
手段を用いることが可能であり、限定する訳ではないがそうしたものには、図15
の960に含まれるオプションのフットスイッチ、或いはより多くの文字を同時に
表示可能なディスプレイに関連するマウスのようなポインティングデバイスがあ
る。ここに説明した実施形態は、本発明に対する限定ではない。
5. ユーザ音階定義インタフェースは、図11に示されている。これは、事前定義
された音階メモリ中に既に格納されているものではない音階を、ユーザが定義す
ることを許容する。ユーザ音階を定義している間、MCEではキーボードキー307が
アクティブであることを意図していないが、それらはユーザ音階定義を入力する
前に選択された音階においてアクティブのままであることができる。図12aは14
ステップからなる例を示しており、その結果としてデフォルトのタイトル「ユー
ザ定義1」の下に、7音音階が格納される。ユーザ音階定義モードに入るために
、「+」302及び「-」303が同時に付勢され、その結果要素306上にスクリーンが表示
され、ユーザに対して音階定義をどのようにして実行するかを思い出させる。「+」
を入力するとデフォルトの開始音、即ちユーザ音階定義に入る前にアクティブ
であった根音が呼び出される。この例は、その根音がCであったと仮定している
。Cはこの例においても、意図する根音である。「NEXT」301
を付勢すると、Cはユーザ定義音階の一部として受け入れられ、次の音C#(シャ
ープ)が表示される。(オプションとして、この音選択の昇順シーケンスにシャ
ープやフラットを使用するかどうかをユーザが選択することを可能にするインタ
フェースを備えることもできるが、そうした詳細はMCE定義には本質的なもので
はない。)C#は望ましくないとする。「+」が付勢され、C#はDに進められる。
「NEXT」を付勢すると、Dはユーザ定義音階の一部として受け入れられ、次の音
D#が表示される。「+」を2回付勢し、その後「NEXT」を付勢すると、Fが次の音
として受け入れられ、F#へと進む。再度「NEXT」を付勢すると、F#が受け入れ
られる。「+」を付勢し、その後「NEXT」を付勢すると、G#が次の音として受け入
れられる。再度「NEXT」を付勢すると、Aが受け入れられる。「+」を付勢すると
Bに進む。シーケンスのこの時点において、ユーザは「NEXT」を付勢してBを受
け入れることができ、そして固有の音はそれ以上はないためユーザ音階定義は完
了され、保存及び終了という結果になる。或いはユーザは「-」を付勢してシーケ
ンス中の7番目のキーを消音することを示すこともできるし、またこのモードを
終了して結果を保存する通常の仕方、即ち「+」及び「-」の同時付勢を行うこともで
きる。音階定義を終了すると、定義された音はユーザ定義1というタイトルの下
に、ユーザ定義音階メモリ913に保存される。
シーケンス14において示されるディスプレイの内容、即ち「入力?」というテ
キストのない「ユーザ定義1」を見ることは、この音の組み合わせが保存された
ことを確認することになる。さらなる議論については、5.以下を参照のこと。同
じタイトルの下に、図6で記述されたインタフェース及び図6の操作を説明する
テキスト(上記2.)に従って、これらの音は後で呼び出し及び入れ替え可能であ
る。実際、入力された主要な音を保存する必要はなく、むしろ音の間の音程が重
要な情報である。いかなる根音を最初の音として割り当てることも可能である。
しかしながらユーザに関する限り、ユーザにより入力された音が格納される情報
を構成することは明らかである。何れの概念、即ち音を格納することも、或いは
音の間の音程を格納することも、所望とする同じ結果を達成可能である。実際に
好ましいのは音程の情報を格納することであるが、それはそのことが、以下6.で
記載するタスクを単純化するためである。図12bはキーストロークの第2の例示
的シーケンスを示しており、通常ならオクターブ毎の4番目の音となる全てのキ
ーボードキーを消音するために、どのようにして「-」を使用するかを示すもので
ある。図12cは別の場合を示しており、そこではユーザは、キーボード上で現在
有効な根音からは始まらない音階を入力することを望んでいる。この例では、現
在選択されている根音がCであると仮定している。ユーザは前述のようにして音
階定義を入力し、「-」ボタンを3回付勢し、それに続けて「NEXT」を付勢す
ると、新たな音階定義のための根音としてAが得られる結果となる。このことは
ユーザが、MCEに入力する前に音を入れ替えるというタスクを省くことを可能に
する。
6. 初心のミュージシャンに対するさらなる補助として、5.で記述したのと同じ
インタフェースを用いて、事前定義音階メモリにあるかユーザ定義音階メモリに
あるかとは無関係に、既にMCEに含まれている適切な音階を選択するのを補助す
ることができる。ユーザ定義音階を定義した後に終了すると、コントロール919
は事前定義音階メモリ911及びユーザ定義音階メモリ913を通じてサーチを開始し
、音パターンの複製物をチェックする。音パターンとは、その音階の音の間の音
程(半音での)を意味している。例えばCメジャー音階の音の音程は2(Cから
D)、2(DからE)、l(EからF)、2(FからG)、2(GからA)、2(AからB
)、及びl(BからC)である。実際のところ、これはメジャー音階の定義であ
る。特定の曲目についてどの音階を選択すべきかについてユーザが確証を有しな
い場合、ユーザはその曲を吟味し、使用されている音をユーザ定義音階メモリの
1つに入力することができる。そして終了したとき、MCEが既に入力された音階
の音程のパターンに合致するならば、図12aのシーケンス14(例えば)において
示される表示結果が表示されるのではなしに、現在のユーザ入力に合致すること
が判明した音階が表示される。例えば、図12aのシーケンス13における最終結果
が音C,D,E,F,G,A,Bであったとすると、シーケンス14は次の表示:
Cメジャー(イオニア)CDEFGAB
を行い、入力された音が根音Cと、メジャー又はイオニアモードに合致すること
が示される。これはユーザに対し、入力された音が既存の音階に対応し、その音
階が何であるかを表示するものとして役立つ。これは全てのミュージシャンに
とって多大な利益をもたらすものであるが、特に初心者に対してはそうである。
7. 音階シーケンスインタフェースは図13に示されている。図14aから図14cは、
音階のシーケンスにどのように入るかの例を示している。このことはユーザが後
で、単一のキーを付勢することで音階のシーケンスを巡つて循環することを可能
にする。図14aから図14cは46ステップの例を示しており、その結果図9の例で用
いられた4音階のシーケンスが格納されることになる。音階シーケンス勢され、その結果として、音階シーケンス定義をどのように行うかをユーザに思
階、即ち音階シーケンス定義に入る前にアクティブであった根音とモードが呼び
出される。この例では、その根音がCであり、モードがメジャーであったと仮定
している。この例において、Cメジャーが意図する最初の音階である。「NEXT」
301を付勢すると、Cメジャーがこのシーケンスにおける最初の音階として受け
ナーが表示される結果となるが、しかし次に望ましい音階はAマイナーである。「
-」が3回付勢されて根音がデクリメントされ、かくしてAマイナーが選択され
る。「NEXT」が付勢されてAマイナーがシーケンス中の次の音階として入力
され、それが図14aのシーケンス11に示されている。この例は、所望とする最後
の音階が図14cのシーケンス46で入力されるまで続く。音階シーケンス定義
ように、根音及びモードを順繰りに巡るこのプロセスは、説明した各種のボタン
(301-305を適宜)を押したまま保持することによって加速することができる。
ここに説明した具体例は、本発明に対する限定として解釈してはならない。例え
ば、現在のところはより高くつく具体例ではあるが、マウスのようなポインティ
ングデバイスと、全てのモードと全ての根音を同時に表示するのに十分な大きさ
のディスプレイデバイスを使用して、音階シーケンスを非常に迅速に選択するこ
ーザがより多くの動作を一度に視認できるようにする。無数の可能な具体例があ
るけれども、本質的な概念は同じものである。実際、メモリ915には正しい音階
名を格納しなければならないものではなく、どの音階と根音が望ましいかを固有
に示すコードが参照されることが望ましいものである。可能性のある根音は12し
かなく、またMCEにおいては僅かに39の可能なモードしか記述していないが、先
に言及したように、この39のモードは本発明に対して課せられる限定と考えては
ならない。かくして最小で9個の2進ビットを有する記憶により、MCEにおいて
示された12×39=468の可能な音階を固有に参照することができる。この技術は
、音階シーケンス情報を格納するために必要とされるメモリサイズを最小限にす
る。上述した実施形態は音階シーケンスを編集するための備えを何も有しておら
ず、ユーザに対して全く新しいシーケンスに入ることを要請するものであること
に注意されたい。このことは、本発明に対する制限として解釈すべきではない。
かかる編集特性は望ましくはあるが、MCEの記述にとって非本質的なものである
。また、格納された多数の異なる音階シーケンスの中から選択を行えるようにす
ることも望ましいものであるが、これもやはり本発明の本質的な概念にとって不
可欠のものではない。さらに、音階及び/又はユーザ定義音階のシーケンスを、
よりユーザフレンドリーなタイトル、例えば曲名の下に保存することのできる性
能も望ましいが、そうした記述が欠如していることが、本発明に対する限定とな
るものではない。
8. 楽音は、ディスプレイ(306,905)上に表された選択音階に従って、キーボ
ードのキー(図4の307及び図15の901)を選択又は付勢することによって開始さ
れる。キーボードキーオペレータ901はキー付勢/解放情報を、出力902から内部
バス921、双方向インタフェース920を介してコントロール919に渡す。コントロ
ール919はメモリ要素911及び913及び915と通信しており、対応する音情報を演算
する。音情報はコントロール919から双方向インタフェース920を介して、次いで
内部バス921、さらにMIDIインタフェース917に対するインタフェース918(先に
言及したように入力インタフェース又は双方向インタフェースでありうる)へと
送られる。MIDIインタフェース917は音情報を、MIDI出力インタフェース922を介
して、シーケンサやサウンドモジュールの如き外部のMIDIデバイスへと通信する
。
2. 充実構成実施形態
図16に示された充実構成の実施形態(RCE)のブロック図は、MCEと、多数の付
加的な機能ユニットからなっている。機能ユニットがより多く一体化された実施
形態を説明することの目的は、本発明の基本的な概念がキーボード楽器の全ての
態様、又は限定するものではないが、パソコンのスクリーン上にシミュレートさ
れたキーボードインタフェースの如きその代替的な表現形態に対して通用するこ
とを例証することにある。これらのユニットを説明すると以下の通りである。
キーボードキーオペレータ1001は、先に説明した901と同様である。キーボー
ドキーオペレータ1001は、内部バス1021と通信している出力インタフェース1002
へと出力情報を渡す。
バスペダルインタフェース1003は、バスペダルオペレータ1050から出力1051を
介して、ペダル操作情報を受け取る入力回路を含む。ペダル操作情報は、どのペ
ダルが操作されているか、そしてオプションとして、ペダルがどの程度強く及び
/速く押され又は離されたかを表すデータからなる。出力インタフェース1004は
、内部バス1021を介してペダル操作情報を他の内部機能ユニットへと提供する出
力回路を含んでいる。バスペダルインタフェース1003はまた、バスペダルオペレ
ータ1050から出力1051を介して、フットセンサデータを受け取る入力回路を含む
。この追加的なデータは、バスペダル音声選択の如き情報からなる。例えば、バ
スペダルはバス機器のみとして使用することに制限されず、パーカッションやリ
ードサックスの如き、利用可能な他の音声の何れであっても良い。
ディスプレイ1005は、全ての根音選択肢および全てのモード選択肢を表示可能
なグラフィックスディスプレイデバイスからなり、音声、音響環境、リズム等々
を選択し、割り当てるためのユーザフレンドリーなメニューを提供することがで
きる。好ましい実施形態は高解像度の液晶ディスプレイ(LCD)であるが、これ
はRCEに対する限定と解釈されてはならない。このディスプレイデバイスは、内
部バス1021と通信している入力インタフェース1006を用いて、表示すべき情報を
受け取る。
キーボードパネルオペレータ1007は、ユーザが根音、モード、音声、音響環境
、リズム等々の選択を迅速に行うことを可能にするための、種々の入力手段か
らなっている。好ましい実施形態は、根音選択(及びユーザ音階定義を補助する
ため)についての回転タイプの入力センサ、モード選択(及びユーザ音階定義を
補助するため)についての回転タイプの入力センサ、また残りの選択についての
回転タイプの入力センサであり、これらは全てメニュー駆動式のシステムを用い
る。オペレータ1007は出力1008を介して、内部バス1021と通信している。
フットパネルインタフェース1009は、フットパネルオペレータ1060から出力10
61によってデータを受け取る入力回路を含んでいる。フットパネル情報は、音階
選択、キー/音選択、モード選択、ボリューム、維持、休止等々の情報を表すデ
ータからなるが、これらに限定されるものではない。出力インタフェース1010は
、フットパネル情報を他の機能ユニットへと提供する。
事前定義音階メモリ1011ユーザ定義音階メモリ1013及び音階シーケンスメモリ
1015は、MCEで説明した(要素911,913及び915のそれぞれ)如くにして動作する
。これらのユニットは全て、インタフェース1012,1014及び1016のそれぞれを介
して、内部バス1021と通信している。
MIDIインタフェース1017は、MCEで説明した917と同様の仕方で動作する。MIDI
スルー及びMIDI入力はオプションではなく、常時備えられるものである。
コントロール1019は好ましくはマイクロコントローラであり、内部通信と、全
ての機能ユニットの制御を容易にする。これは双方向インタフェース1020を介し
て、内部バス1021と通信している。
キーボードセットアップメモリ1027は、キーボードの設定を呼び出すのに関連
した全ての音声、音響、音階、その他の情報を保存する手段を提供し、将来のセ
ッションで同じサウンドを再生できるようにしている。メモリ1027は双方向イン
タフェース1028を介して、内部バス1021と通信している。このキーボード設定の
格納及び呼び出し機能は、前述したユーザフレンドリーインタフェースの一部を
なす。
マルチチャンネルシーケンサ及びメモリ1025が、双方向インタフェース1026を
介してバス1021と通信している。このマルチチャンネルシーケンサは、伴奏を保
存し演奏する目的で、楽音のファイルを格納し呼び出すことを可能にする。これ
は、現在キーボードキー上で演奏されている音を、以前に格納され、現在選
択されている音階に置き換えられた音と組み合わせることを許容する。好ましい
メモリ手段はDRAMの如き揮発性メモリと、フロッピィディスクドライブ又はハー
ドディスクドライブの如き不揮発性メモリの組み合わせであるが、他の種類のメ
モリであってもやはり使用可能である。前述したユーザフレンドリーインタフェ
ースの一部であるシーケンサユーザインタフェースは、こうしたファイルの容易
な格納と呼び出しを助長する。シーケンサ1025の出力は、データが大量であるこ
とからバス1021を使用してではなく、出力インタフェース1036を介して、サウン
ド発生1029へと提供される。
サウンド発生、サンプリング及びチャンネルミキシング1029が、双方向インタ
フェース1030を介してバス1021と通信している。これはその入力情報の大部分を
、出力1036から受け取る。ユニット1029はメモリ手段を組み込んでおり、これは
サウンドを構成するのに用いられる情報を格納する。ユニット1029はマルチチャ
ンネルシーケンサからの音及び音声情報を、このメモリ手段を用いて変換する。
これは種々の音声を、ユーザインタフェース1027により要求されたユーザ決定比
率で組み合わせ(オーディオミキシングとして知られている)、結果として得られ
るサウンドデータを出力インタフェース1038を介して、デジタル音響環境発生10
31へと出力する。
このデジタル音響環境発生1031は、双方向インタフェース1032を介してバス10
21と通信している。このユニットはデジタル信号処理技術を用いて、種々の空間
寸法、種々の空間活況因子、エコー効果、残響効果等々の如き、異なる音響環境
の幻想を生成する。コマンドはバス1021から受信される。オーディオ入力データ
は、サウンド発生、サンプリング及びミキシング1029から出力1038を介して受け
取られる。ユニット1031は出力インタフェース1040を介して、多重チャンネルオ
ーディオデータを出力する。
多重チャンネルオーディオ増幅器1033は出力1040から、多重チャンネルオーデ
ィオデータを受信する。これはヘッドフォンインタフェースをもたらすと共に、
オーディオデータを増幅して、オーディオ出力が出力インタフェース1042を介し
てオーディオトランスデューサ1035により再生されうるようにする。
多重チャンネルオーディオトランスデューサ1035は出力インタフェース1042
から、増幅された多重チャンネルオーディオを受け取り、このオーディオ情報を
サウンドに変換する。
3. バスペダル実施形態(BPE)
バスペダルはキーボード様式の機器と共に補助的に用いることから始まったも
のであるが、バスペダルの実施形態の説明をここに含めたのは、オクターブ当た
り7つのキーという本発明の概念が、キーボード以外の楽器に対しても適用可能
であることを例証するためである。図17は、バスペダル出力1104によってMCE300
と通信しているバスペダルの好ましい実施形態1100を示している。このバスペダ
ルの好ましい実施形態は、オクターブ当たり7つのキーという本発明の概念に従
って7つのペダルの繰り返しパターンで配置された、複数のペダル1101及び1102
からなっている。スイッチの如き複数の入力センサ1103が、所望とされるどのよ
うな可変的操作特性をも足踏み選択することを可能にしている。
図18は、バスペダルの具体例1200の内部動作を示している。コントロール1207
がペダル付勢情報をバスペダルオペレータ1201(図17のペダル1101及び1102を参
照のこと)から、バスペダルオペレータ出力インタフェース1202、内部バス1209
及び双方向インタフェース1208によって受け取る。コントロール1207はまたバス
パネルオペレータ入力(入力センサ1103を参照のこと)を、出力インタフェース
1206、内部バス1209及び双方向インタフェース1208から受け取る。音情報及びユ
ーザの足踏み選択情報はコントロール1207から、インタフェース1208、バス1209
、入力インタフェース1204を介して、バスペダルインタフェース1203に送られる
。バスペダルインタフェース1203は上記の情報を、出力インタフェース1211から
キーボードへと出力する。バスペダルインタフェース1203は図16の1017-1023の
如きMIDIインタフェースを用いて具体化することが可能であるが、このインタフ
ェースはMIDIインタフェースのように複雑である必要はないことに注意すべきで
ある。
概要
4. 最小限構成の実施形態及びそれに伴う説明は、オクターブ当たり7つのキー
を用い、これらのキーを音階の音に対して電子的にマッピングするという概念が
、音楽を学習し、演奏し、作曲する技術における、劇的な単純化を構成すること
を
例証している。
充実構成の実施形態はこうした本発明の不可欠の概念を採用し、この概念をど
のようにすれば他の機器と組み合わせて、スタンドアロン型の音楽ワークステー
ションを生成しうるかを例証している。同様の最終結果は、MCEを、RCEで説明し
た付加的ユニットを置き換える外部ユニットと組み合わせることによって達成可
能であるが、機能ユニットを一緒に一体化することについては、明確な利点があ
る。こうした利点には、ユーザに対する複雑性の低減、装置及び装置の状態の迅
速なセットアップ、等々が含まれる。
本発明の本質的な概念は、バスペダルの如き他の楽器に対して、或いはユーザ
入力を音楽的な音に電子的に再度マッピングする機会のある他の如何なる機器に
対しても、適用可能なものである。
以上においては本発明の現在のところ好ましい実施形態を図示し説明したが、
本発明はそれに限定されるものではなく、以下の請求項の範囲内において実施さ
れるよう、種々に具現化されうるものであることが、明確に理解されねばならな
い。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,
DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I
S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR
,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,
MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S
D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,US,UZ,VN