どうなる中学・高校入試
中学受験直前! 保護者の心構え(上) 情報過多の時代 不安をあおる言葉に流されないで
2025.11.20
中学受験シーズンもいよいよ大詰め。わが子の成長を実感する一方で、模試の結果に一喜一憂し、SNSにあふれる情報に振り回され、不安な日々を過ごしている保護者も多いのではないでしょうか。残り数カ月を親子で健やかに乗り越えるために、本当に必要な心構えとは何か、34年にわたり1万人以上の子どもたちを指導してきた「中学受験PREX」の渋田隆之代表に聞きました。
(しぶた・たかゆき)神奈川大手学習塾で中学受験部門を立ち上げ、責任者として20年携わる。2022年7月に中学受験PREXを設立。著書に『後悔しない中学受験100』(かんき出版)、『親の声掛けひとつで合否が決まる! 中学受験で合格に導く魔法のことば77』(KADOKAWA)など。
30年前と今の保護者の変化
――渋田先生は34年間、中学受験の現場で1万人以上のお子さんを指導されてきたとのこと。長年、業界を見てこられて、最近の保護者に変化は感じますか?
30年前と比べて一番違うのは、保護者の皆さんが「情報過多」であるという点ですね。情報に振り回されすぎて「こうしなくてはいけない」というプレッシャーが強くなりすぎなのかな、という気がしています。
特にSNSは、自分の聞き心地のいい意見、自分の意見と同じ人の意見を聞いて「自分の考えは正しかった」と思いやすい傾向があります。さらに、叱ったほうがいいと言う人もいれば、褒めたほうがいいと言う人もいる。あらゆる意見に反対意見は存在しますから、どうしても混乱してしまいます。
本来は、よそのご家庭はよそのご家庭、うちはうち、というスタンスで行くべきなのですが、情報が多いためにブレてしまう方が多い印象です。
――昔は、今ほど情報はありませんでした。
昔からいろんなご家庭はありました。教育虐待が疑われるようなこと、例えば、家に監視カメラをつけて職場の親が子どもの勉強を見張っている、といったケースも聞いたことがあります。ただ、今はそうした極端なケースも含めて、家族のあり方がより可視化されるようになりました。共働きやシングルマザー、また被介護者を抱えるようなご家庭も明らかに増えています。
中学入試の出題テーマを見ても、さまざまな家族のあり方を肯定するような内容が増えています。つまり、学校側も家庭環境が多様化していることは理解しているんです。その中で、「こうすべきだ」という「べき論」に振り回されてしまうのは、もったいないですね。