2025年12月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト3をお送りします。ライフ・健康部門の第3位は――。
▼第1位 健康寿命が長い人は圧倒的にここが強い…90歳でイキイキな人と、60歳でヨボヨボな人で決定的に違う体の部位
▼第2位 昼食の「おにぎり2個」のうち1個を置き換えるだけ…肥満、老化予防に効く「コンビニで買える最強の一品」
▼第3位 ただのウォーキングよりも効果的…医師「上手くなるほど長生きできる」ヨボヨボ化を防ぐスポーツの正体
※本稿は、小林順二郎『血管年齢』(文春新書)の一部を再編集したものです。
どの程度の運動が健康にいいのか
血管の健康に欠かせないのが運動です。
血管によいものはさまざまありますが、NO(一酸化窒素)がよいということは確実です。NOの効果は多岐にわたります。血管拡張により血圧が低下し、血小板凝集抑制により血栓を予防し、白血球接着抑制により動脈硬化を予防し、血管平滑筋細胞の増殖を抑制し、抗酸化作用もあります。
ここでNOについて少し詳しく解説します。NOは中膜平滑筋細胞に作用して血管拡張を起こす物質で、発見者は1998年にノーベル賞を受賞しました。NOは筋肉の収縮と弛緩で発生します。
発生のメカニズムを説明すると、まず運動により血流が増加し、血管内皮細胞にシェアストレス(ずり応力)がかかり、eNOS(内皮型NO合成酵素)が活性化され、L-アルギニンからNOが産生され、そのNOが血管平滑筋に作用して弛緩する、という流れになります。まあ、むずかしければ忘れて結構です。
ただ、運動中は安静時の5~10倍のNOが産生されることは覚えてください。このNOには半減期が数秒という特徴があります。つまり、どんどん減っていくわけです。ですから効果を得るためには継続的な運動が必要になります。
しかも、一時的に強い運動を行うのではなく、長時間、適度な運動をすることが求められます。NOは運動時には筋肉内でできますから、有酸素運動、特に歩くことがよいとされます。
では、どのくらいのスピードで歩けばよいのか。速ければ速いほどよいのか。マラソン選手並みのスピードで走ってはどうか。答えはノーです。
