[go: up one dir, main page]

WO2026014262A1 - 硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置 - Google Patents

硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置

Info

Publication number
WO2026014262A1
WO2026014262A1 PCT/JP2025/023144 JP2025023144W WO2026014262A1 WO 2026014262 A1 WO2026014262 A1 WO 2026014262A1 JP 2025023144 W JP2025023144 W JP 2025023144W WO 2026014262 A1 WO2026014262 A1 WO 2026014262A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
group
curable composition
compounds
mass
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
PCT/JP2025/023144
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
憲晃 佐藤
俊佑 柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of WO2026014262A1 publication Critical patent/WO2026014262A1/ja
Pending legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

色材と、重合性モノマーと、光重合開始剤と、樹脂と、を含む硬化性組成物であって、上記樹脂はウレタン樹脂を含み、硬化性組成物の全固形分中におけるウレタン樹脂の含有量が0.5質量%以上10質量%未満である、硬化性組成物。前述の硬化性組成物を用いた膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置。

Description

硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
 本発明は、色材と重合性モノマーと光重合開始剤とを含む硬化性組成物に関する。また、本発明は、硬化性組成物を用いた膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置に関する。
 色材と重合性モノマーと光重合開始剤とを含む硬化性組成物は、光を照射することによって重合硬化させることができるため、光学フィルタ、光硬化性インキ、感光性印刷版、各種フォトレジスト等に用いられている。
 特許文献1には、色材と重合性モノマーと光重合開始剤と樹脂とを硬化性組成物を用いて、カラーフィルタなどの光学フィルタを製造することが開示されている。
特開2022-063556号公報
 近年では、固体撮像素子などに用いられる光学フィルタについて、パターンサイズの微細化が進められている。しかしながら、パターンサイズが微細になるにつれて支持体との密着性が不足する傾向にある。
 本発明者が特許文献1に記載された硬化性組成物について検討したところ、得られる膜の支持体との密着性について、更なる改善の余地があることが分かった。
 よって、本発明の目的は、密着性に優れた膜を形成できる硬化性組成物を提供することにある。また、本発明の目的は、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置を提供することにある。
 本発明者は、色材と、重合性モノマーと、光重合開始剤と、樹脂と、を含む硬化性組成物について鋭意検討を進めたところ、ウレタン樹脂を所定量含有させることにより、密着性に優れた膜を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。よって、本発明は以下を提供する。
 <1> 色材と、重合性モノマーと、光重合開始剤と、樹脂と、を含む硬化性組成物であって、
 上記樹脂はウレタン樹脂を含み、
 上記硬化性組成物の全固形分中におけるウレタン樹脂の含有量が0.5質量%以上10質量%未満である、硬化性組成物。
 <2> 上記ウレタン樹脂の重量平均分子量が10000~50000である、<1>に記載の硬化性組成物。
 <3> 上記ウレタン樹脂は、酸基を有し、且つ、側鎖にエチレン性不飽和結合含有基を有する、<1>または<2>に記載の硬化性組成物。
 <4> 上記ウレタン樹脂は、アニオンとアンモニウムカチオンとの塩構造を有する、<1>~<3>のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
 <5> 上記ウレタン樹脂は、式(u1-1)~(u1-3)のいずれかで表される構造を有する、<1>~<4>のいずれか1つに記載の硬化性組成物;
 式中、Rはアルキル基を表し、
 LおよびLは、それぞれ独立して2価の連結基を表し、
 Xは-O-または-NH-を表し、
 Lは、2価の連結基を表し、
 Yはエチレン性不飽和結合含有基を表し、
 *は結合位置を表す。
 <6> 上記ウレタン樹脂のウレタン価が2.0~4.0mmol/gである、<1>~<5>のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
 <7> 上記ウレタン樹脂100質量部に対して、上記重合性モノマーを60~1000質量部含む、<1>~<6>のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
 <8> 上記硬化性組成物の全固形分中における上記色材の含有量が60質量%以上である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
 <9> <1>~<8>のいずれか1つに記載の硬化性組成物を用いて得られる膜。
 <10> <9>に記載の膜を有する光学フィルタ。
 <11> <9>に記載の膜を有する固体撮像素子。
 <12> <9>に記載の膜を有する画像表示装置。
 本発明によれば、密着性に優れた膜を形成できる硬化性組成物を提供することができる。また、本発明は、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置を提供することができる。
 以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
 本明細書において、「~」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
 本明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基(原子団)と共に置換基を有する基(原子団)をも包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。
 本明細書において「露光」とは、特に断らない限り、光を用いた露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線を用いた描画も露光に含める。また、露光に用いられる光としては、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等の活性光線または放射線が挙げられる。
 本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルの双方、または、いずれかを表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルおよびメタクリロイルの双方、または、いずれかを表す。
 本明細書において、構造式中のMeはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Buはブチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
 本明細書において、重量平均分子量および数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法により測定したポリスチレン換算値である。
 本明細書において、全固形分とは、組成物の全成分から溶剤を除いた成分の総質量をいう。
 本明細書において、顔料とは、溶剤に対して溶解しにくい色材を意味する。
 本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
<硬化性組成物>
 本発明の硬化性組成物は、色材と、重合性モノマーと、光重合開始剤と、樹脂と、を含む硬化性組成物であって、
 上記樹脂はウレタン樹脂を含み、
 上記硬化性組成物の全固形分中におけるウレタン樹脂の含有量が0.5質量%以上10質量%未満である、ことを特徴とする。
 本発明の硬化性組成物によれば、支持体との密着性に優れた膜を形成することができる。このような効果が得られる理由は、以下によるものであると推測される。本発明の硬化性組成物は、全固形分中におけるウレタン樹脂の含有量が0.5質量%以上10質量%未満であるので、ウレタン樹脂によって、膜中で水素結合ネットワークを適度に形成して膜強度を向上させることができ、更には、支持体とも水素結合を形成することができると推測される。このため、本発明の硬化性組成物は、支持体との密着性に優れた膜を形成することができると推測される。
 また、本発明の硬化性組成物によれば、フォトリソグラフィ法でパターン形成して画素を形成した際において、現像残渣の発生を抑制することもできる。本発明の硬化性組成物は、ウレタン樹脂を所定量含むことにより、硬化性組成物の現像性を高めることができ、その結果、現像残渣の発生を抑制することができると推測される。
 本発明の硬化性組成物は、光学フィルタ用の硬化性組成物として好ましく用いられる。光学フィルタとしては、カラーフィルタ、赤外線透過フィルタ、赤外線カットフィルタなどが挙げられ、カラーフィルタであることが好ましい。
 カラーフィルタとしては、特定の波長の光を透過させる着色画素を有するフィルタが挙げられる。着色画素としては、赤色画素、緑色画素、青色画素、マゼンタ色画素、シアン色画素、黄色画素などが挙げられ、青色画素であることが好ましい。カラーフィルタの着色画素は、有彩色色材を含む硬化性組成物を用いて形成することができる。
 赤外線カットフィルタの極大吸収波長は、波長700~1800nmの範囲に存在することが好ましく、波長700~1300nmの範囲に存在することがより好ましく、波長700~1000nmの範囲に存在することが更に好ましい。また、赤外線カットフィルタの波長400~650nmの全範囲での透過率は70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。また、波長700~1800nmの範囲の少なくとも1点での透過率は20%以下であることが好ましい。また、赤外線カットフィルタの極大吸収波長における吸光度Amaxと、波長550nmにおける吸光度A550との比(吸光度Amax/吸光度A550)は、20~500であることが好ましく、50~500であることがより好ましく、70~450であることが更に好ましく、100~400であることが特に好ましい。赤外線カットフィルタは、赤外線吸収色材を含む硬化性組成物を用いて形成することができる。
 赤外線透過フィルタは、赤外線の少なくとも一部を透過させるフィルタである。赤外線透過フィルタは、可視光の少なくとも一部を遮光し、赤外線の少なくとも一部を透過させるフィルタであることが好ましい。赤外線透過フィルタとしては、波長400~640nmの範囲における透過率の最大値が20%以下(好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下)であり、波長1100~1300nmの範囲における透過率の最小値が70%以上(好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上)である分光特性を満たしているフィルタなどが好ましく挙げられる。赤外線透過フィルタは、以下の(1)~(5)のいずれかの分光特性を満たしているフィルタであることが好ましい。
 (1):波長400~640nmの範囲における透過率の最大値が20%以下(好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下)であり、波長800~1500nmの範囲における透過率の最小値が70%以上(好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上)であるフィルタ。
 (2):波長400~750nmの範囲における透過率の最大値が20%以下(好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下)であり、波長900~1500nmの範囲における透過率の最小値が70%以上(好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上)であるフィルタ。
 (3):波長400~830nmの範囲における透過率の最大値が20%以下(好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下)であり、波長1000~1500nmの範囲における透過率の最小値が70%以上(好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上)であるフィルタ。
 (4):波長400~950nmの範囲における透過率の最大値が20%以下(好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下)であり、波長1100~1500nmの範囲における透過率の最小値が70%以上(好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上)であるフィルタ。
 (5):波長400~1050nmの範囲における透過率の最大値が20%以下(好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下)であり、波長1200~1500nmの範囲における透過率の最小値が70%以上(好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上)であるフィルタ。
 本発明の硬化性組成物の固形分濃度は、5~30質量%であることが好ましい。下限は、7.5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。上限は、25質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%以下が更に好ましい。
 以下、本発明の硬化性組成物に用いられる各成分について説明する。
<<色材>>
 本発明の硬化性組成物は、色材を含有する。色材としては白色色材、黒色色材、有彩色色材、赤外線吸収色材が挙げられる。また、色材には顔料誘導体を用いることもできる。顔料誘導体としては、色素骨格に酸基または塩基性基が結合した構造を有する化合物が挙げられる。顔料誘導体の詳細については後述する。なお、本発明において、白色色材には純白色のみならず、白に近い明るい灰色(例えば灰白色、薄灰色など)の色材も含まれる。
 色材は、顔料であってもよく、染料であってもよい。顔料と染料とを併用してもよい。顔料は、無機顔料、有機顔料のいずれでもよいが、カラーバリエーションの多さ、分散の容易性、安全性等の観点から有機顔料であることが好ましい。顔料と染料とを併用する場合、染料の含有量は、顔料100質量部に対して5~100質量部であることが好ましい。上限は、80質量部以下であることが好ましく、60質量部以下であることがより好ましい。下限は、10質量部以上であることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましい。
 色材は、顔料を含むものであることが好ましく、顔料と顔料誘導体とを含むものであることがより好ましい。特に、顔料として有彩色顔料または赤外線吸収顔料を用いた場合には、本発明の硬化性組成物に含まれる色材は、顔料と顔料誘導体とを含むものであることが好ましい。また、色材として有彩色色材を用いた場合、本発明の硬化性組成物に含まれる色材は、顔料と染料と顔料誘導体とを含むものであることも好ましい。顔料誘導体の含有量は、顔料100質量部に対して1~30質量部が好ましく、3~20質量部がさらに好ましい。顔料誘導体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
 顔料および顔料誘導体の平均一次粒子径は、1~200nmが好ましい。下限は5nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましい。上限は、180nm以下が好ましく、150nm以下がより好ましく、100nm以下が更に好ましい。なお、本明細書において、顔料および顔料誘導体の一次粒子径は、顔料および顔料誘導体の一次粒子を透過型電子顕微鏡により観察し、得られた写真から求めることができる。具体的には、顔料の一次粒子の投影面積を求め、それに対応する円相当径を顔料の一次粒子径として算出する。また、本発明における平均一次粒子径は、400個の顔料の一次粒子についての一次粒子径の算術平均値とする。また、顔料の一次粒子とは、凝集のない独立した粒子をいう。顔料誘導体の平均一次粒子径についても同様である。
 顔料および顔料誘導体の結晶子サイズは、0.1~50nmであることが好ましく、0.5~30nmであることがより好ましく、1~15nmであることが更に好ましい。結晶子サイズはX線回折装置を用いて回折角のピークの半値幅より求めることができ、シェラーの式を用いて算出される。顔料および顔料誘導体の結晶子サイズは、製造条件の調整、製造後に粉砕するなどの公知の方法で調整することができる。
 顔料および顔料誘導体の比表面積は1~300m/gであることが好ましい。下限は10m/g以上であることが好ましく、30m/g以上であることがより好ましい。上限は、250m/g以下であることが好ましく、200m/g以下であることがより好ましい。比表面積の値は、BET(Brunauer、EmmettおよびTeller)法に準じてDIN 66131:determination of the specific surface area  of solids by gas adsorption(ガス吸着による固体の比表面積の測定)に従って測定することができる。
(有彩色色材)
 有彩色色材としては、波長400~700nmの範囲に極大吸収波長を有する色材が挙げられる。例えば、緑色色材、赤色色材、黄色色材、紫色色材、青色色材、オレンジ色色材などが挙げられる。
 赤色色材としては、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、アゾ化合物、ナフトール化合物、アゾメチン化合物、キサンテン化合物、キナクリドン化合物、ペリレン化合物、チオインジゴ化合物などが挙げられ、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、アゾ化合物であることが好ましく、ジケトピロロピロール化合物であることがより好ましい。また、赤色色材は顔料(赤色顔料)であることが好ましく、ジケトピロロピロール顔料であることがより好ましい。
 赤色色材の具体例としては、C.I.(カラーインデックス)ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,9,10,14,17,22,23,31,38,41,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,52:1,52:2,53:1,57:1,60:1,63:1,66,67,81:1,81:2,81:3,83,88,90,105,112,119,122,123,144,146,149,150,155,166,168,169,170,171,172,175,176,177,178,179,184,185,187,188,190,200,202,206,207,208,209,210,216,220,224,226,242,246,254,255,264,269,270,272,279,291,294,295,296,297等の赤色顔料が挙げられる。また、赤色色材として、国際公開第2022/085485号の段落0034に記載の化合物、特開2020-085947号公報に記載の臭素化ジケトピロロピロール化合物を用いることもできる。
 赤色色材としては、C.I.ピグメントレッド122,177,224,254,255,264,269,272,291が好ましく、C.I.ピグメントレッド254,264,272がより好ましく、C.I.ピグメントレッド254,264が更に好ましい。
 緑色色材としては、フタロシアニン化合物、スクアリリウム化合物などが挙げられ、フタロシアニン化合物であることが好ましい。また、緑色色材は顔料(緑色顔料)であることが好ましく、フタロシアニン顔料であることがより好ましい。
 緑色色材の具体例としては、C.I.ピグメントグリーン7,10,36,37,58,59,62,63,64,65,66等の緑色顔料が挙げられる。また、緑色色材として、1分子中のハロゲン原子数が平均10~14個であり、臭素原子数が平均8~12個であり、塩素原子数が平均2~5個であるハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を用いることもできる。具体例としては、国際公開第2015/118720号に記載の化合物が挙げられる。また、緑色色材として国際公開第2022/085485号の段落0029に記載の化合物、特開2020-070426号公報に記載のアルミニウムフタロシアニン化合物、特表2020-504758号公報に記載のジアリールメタン化合物などを用いることもできる。
 緑色色材としては、C.I.ピグメントグリーン7,36,58,62,63が好ましい。
 オレンジ色色材としては、ジケトピロロピロール化合物およびアゾ化合物などが挙げられる。オレンジ色色材は顔料(オレンジ色顔料)であることが好ましい。オレンジ色色材の具体例としては、C.I.ピグメントオレンジ2,5,13,16,17:1,31,34,36,38,43,46,48,49,51,52,55,59,60,61,62,64,71,73等のオレンジ色顔料が挙げられる。
 黄色色材としては、アゾ化合物、アゾメチン化合物、イソインドリン化合物、プテリジン化合物、キノフタロン化合物およびペリレン化合物が挙げられる。黄色色材は顔料(黄色顔料)であることが好ましい。黄色色材の具体例としては、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,10,11,12,13,14,15,16,17,18,20,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,86,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,125,126,127,128,129,137,138,139,147,148,150,151,152,153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,193,194,199,213,214,215,228,231,232,233,234,235,236等の黄色顔料が挙げられる。
 黄色色材としては、下記構造のアゾバルビツール酸ニッケル錯体を用いることもできる。
 黄色色材として、国際公開第2022/085485号の段落0031~0033に記載の化合物、特開2019-073695号公報に記載のメチン染料、特開2019-073696号公報に記載のメチン染料を用いることができる。
 紫色色材としては、オキサジン化合物、キナクリドン化合物、ペリレン化合物およびインジゴ化合物などが挙げられ、オキサジン化合物であることが好ましい。紫色色材は顔料(紫色顔料)であることが好ましい。紫色色材の具体例としては、C.I.ピグメントバイオレット1,19,23,27,32,37,42,60,61等の紫色顔料が挙げられる。
 青色色材としては、フタロシアニン化合物、スクアリリウム化合物などが挙げられ、フタロシアニン化合物であることが好ましい。青色色材は顔料(青色顔料)であることが好ましい。青色色材の具体例としては、C.I.ピグメントブルー1,2,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,22,29,60,64,66,79,80,87,88等の青色顔料が挙げられる。また、青色色材として、リン原子を有するアルミニウムフタロシアニン化合物を用いることもできる。具体例としては、特開2012-247591号公報の段落0022~0030、特開2011-157478号公報の段落0047に記載の化合物が挙げられる。
 有彩色色材には染料を用いることもできる。染料としては特に制限はなく、公知の染料が使用できる。例えば、ピラゾールアゾ染料、アニリノアゾ染料、トリアリールメタン染料、アントラキノン染料、アントラピリドン染料、ベンジリデン染料、オキソノール染料、ピラゾロトリアゾールアゾ染料、ピリドンアゾ染料、シアニン染料、フェノチアジン染料、ピロロピラゾールアゾメチン染料、キサンテン染料、フタロシアニン染料、ベンゾピラン染料、インジゴ染料およびピロメテン染料等が挙げられる。染料は、キサンテン染料であることが好ましい。
 有彩色色材には色素多量体を用いることもできる。色素多量体は、溶剤に溶解して用いられる染料であることが好ましい。また、色素多量体は、粒子を形成していてもよい。色素多量体が粒子である場合は通常溶剤に分散した状態で用いられる。粒子状態の色素多量体は、例えば乳化重合によって得ることができ、特開2015-214682号公報に記載されている化合物および製造方法が具体例として挙げられる。色素多量体は、一分子中に、色素構造を2以上有するものであり、色素構造を3以上有することが好ましい。上限は、特に限定はないが、100以下とすることもできる。一分子中に有する複数の色素構造は、同一の色素構造であってもよく、異なる色素構造であってもよい。色素多量体の重量平均分子量(Mw)は、2000~50000が好ましい。下限は、3000以上がより好ましく、6000以上がさらに好ましい。上限は、30000以下がより好ましく、20000以下がさらに好ましい。色素多量体は、特開2011-213925号公報、特開2013-041097号公報、特開2015-028144号公報、特開2015-030742号公報、国際公開第2016/031442号等に記載されている化合物を用いることもできる。
 有彩色色材として、韓国公開特許第10-2020-0028160号公報に記載されたトリアリールメタン染料ポリマー、特開2020-117638号公報に記載のキサンテン化合物、国際公開第2020/174991号に記載のフタロシアニン化合物、特開2020-160279号公報に記載のイソインドリン化合物又はそれらの塩、韓国公開特許第10-2020-0069442号公報に記載の式1で表される化合物、韓国公開特許第10-2020-0069730号公報に記載の式1で表される化合物、韓国公開特許第10-2020-0069070号公報に記載の式1で表される化合物、韓国公開特許第10-2020-0069067号公報に記載の式1で表される化合物、韓国公開特許第10-2020-0069062号公報に記載の式1で表される化合物、特許第6809649号に記載のハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料、特開2020-180176号公報に記載のイソインドリン化合物、特開2021-187913号公報に記載のフェノチアジン系化合物、国際公開第2022/004261号に記載のハロゲン化亜鉛フタロシアニン、国際公開第2021/250883号に記載のハロゲン化亜鉛フタロシアニン、韓国公開特許第10-2020-0030759号公報の式1で表されるキノフタロン化合物、韓国公開特許第10-2020-0061793号公報に記載の高分子染料、特開2022-029701号公報に記載の有彩色色材、国際公開第2022/014635号に記載のイソインドリン化合物、国際公開第2022/024926号に記載のアルミニウムフタロシアニン化合物、特開2022-045895号公報に記載の化合物、国際公開第2022/050051号に記載の化合物、特開2020-090676号公報に記載の化合物、特開2020-055956号公報に記載の化合物、特開2021-031681号公報に記載の化合物、特開2022-056354号公報に記載の化合物、米国特許出願公開第2021/0355327号明細書に記載の化合物、国際公開第2022/065357号に記載の化合物、特開2020-045436号公報に記載の化合物、韓国公開特許第10-2021-0146726号公報に記載の化合物、特開2018-178039号公報に記載の化合物、中国特許出願公開第113881244号明細書に記載の化合物、中国特許出願公開第113881245号明細書に記載の化合物、中国特許出願公開第113881246号明細書に記載の化合物、特開2022-104822号公報に記載の化合物、特開2022-096701号公報に記載の化合物、特開2020-023652号公報に記載の化合物、色材協会誌(2022年発行)の80~84ページに記載の緑色顔料、特開2022-143135号公報に記載の化合物、特開2022-140287号公報に記載の化合物、国際公開第2022/136308号に記載の化合物、中国特許出願公開第113061349号明細書に記載のペリレン化合物、韓国公開特許第10-2017-0018993号公報に記載のシアン顔料、特開2020-180176号公報に記載のイソインドリン化合物、特開2023-013209号公報に記載の化合物、特開2023-013166号公報に記載の化合物、国際公開第2023/286526号に記載のキサンテン化合物、特開2021-155746号公報に記載の化合物、特開2021-155747号公報に記載の化合物、特開2021-155748号公報に記載の化合物、特開2021-155749号公報に記載の化合物、国際公開第2018/051876号に記載の化合物、特開2020-083981号公報に記載の化合物、特開2023-056463号公報に記載の化合物、特表2023-515473号公報に記載の化合物、特表2022-549530号公報に記載のジオキサン化合物、特開2022-061494号公報に記載の顔料調製物、特開2023-057917号公報に記載のジケトピロロピロール顔料、特開2023-061273号公報に記載のジケトピロロピロール化合物、特表2023-519314号公報に記載のフタロシアニン、特開2023-080419号公報に記載のキノフタロン、特開2023-103177号公報に記載のフタロシアニン化合物、特開2020-026521号公報に記載のイソインドリン化合物、韓国公開特許第10-2023-0043000号公報に記載のスクアリリウム化合物、韓国公開特許第10-2023-0050069号公報に記載のスクアリリウム化合物、特開2023-127878号公報に記載のジケトピロロピロール化合物、特開2023-150459号公報に記載のトリアリールメタン化合物、特開2023-149735号公報に記載のトリアリールメタン化合物、特開2023-123349号公報に記載のコアシェル染料、特表2023-543717号公報に記載のキサンテン化合物、中国特許出願公開第116102441号明細書に記載の化合物、特開2023-150459号公報に記載の化合物、特開2023-167345号公報に記載の化合物、韓国公開特許第10-2023-0061078号公報に記載の化合物、特開2020-183509号公報に記載の化合物、特開2020-079395号公報に記載の色材、米国特許出願公開第2022/0119643号明細書に記載の式(1)で表される化合物、特開2023-048989号公報に記載の染料、特開2024-014738号公報に記載の化合物、中国特許出願公開第115873417号明細書に記載の顔料等を用いることもできる。また、有彩色色材はロタキサンであってもよい。色素骨格はロタキサンの環状構造に使用されていてもよく、棒状構造に使用されていてもよく、両方の構造に使用されていてもよい。
 有彩色色材は、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、有彩色色材は、2種以上組み合わせて用いる場合、2種以上の有彩色色材の組み合わせで黒色を形成していてもよい。そのような組み合わせとしては、例えば以下の(1)~(7)の態様が挙げられる。硬化性組成物中に有彩色色材を2種以上含み、かつ、2種以上の有彩色色材の組み合わせで黒色を呈している場合においては、本発明の硬化性組成物は、赤外線透過フィルタ形成用の硬化性組成物として好ましく用いることができる。
(1)赤色色材と青色色材とを含有する態様。
(2)赤色色材と青色色材と黄色色材とを含有する態様。
(3)赤色色材と青色色材と黄色色材と紫色色材とを含有する態様。
(4)赤色色材と青色色材と黄色色材と紫色色材と緑色色材とを含有する態様。
(5)赤色色材と青色色材と黄色色材と緑色色材とを含有する態様。
(6)赤色色材と青色色材と緑色色材とを含有する態様。
(7)黄色色材と紫色色材とを含有する態様。
(白色色材)
 白色色材としては、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク、マイカ、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、硫化亜鉛などの無機顔料が挙げられる。白色色材は、国際公開第2022/085485号の段落0040~0043に記載の白色顔料を使用することができる。
(黒色色材)
 黒色色材としては特に限定されず、公知のものを用いることができる。黒色色材は、無機黒色色材であってもよく、有機黒色色材であってもよい。黒色色材は、顔料であることが好ましい。なお、本明細書において、黒色色材は、波長400~700nmの全ての範囲にわたって吸収を示す色材を意味する。
 無機黒色色材としては、カーボンブラック、チタンブラック、グラファイト等が挙げられ、カーボンブラック、チタンブラックが好ましく、チタンブラックがより好ましい。チタンブラックとは、チタン原子を含有する黒色粒子であり、低次酸化チタンや酸窒化チタンが好ましい。チタンブラックは、国際公開第2022/085485号の段落0044に記載のチタンブラックを用いることができる。無機黒色色材には、特開2023-048173号公報に記載の窒化ジルコニウム粉末を用いることもできる。
 有機黒色色材としては、ビスベンゾフラノン化合物、アゾメチン化合物、ペリレン化合物、アゾ化合物などが挙げられ、ビスベンゾフラノン化合物、ペリレン化合物が好ましい。有機黒色色材は、国際公開第2022/065215号の段落0166に記載の化合物を用いることができる。また、有機黒色色材としては、特開2017-226821号公報の段落0016~0020に記載のペリレンブラック(Lumogen Black FK4280等)、特開2022-121935号公報に記載の黒色アゾ顔料を使用しても良い。
 黒色色材は、色材協会誌2023年96巻9号の294~307項に記載の黒色色材を用いることもできる。
(赤外線吸収色材)
 赤外線吸収色材は、極大吸収波長を波長700nmよりも長波長側に有する化合物であることが好ましい。赤外線吸収色材は波長700nmを超え1800nm以下の範囲に極大吸収波長を有する化合物であることが好ましく、波長700nmを超え1400nm以下の範囲に極大吸収波長を有する化合物であることがより好ましく、波長700nmを超え1200nm以下の範囲に極大吸収波長を有する化合物であることが更に好ましく、波長700nmを超え1000nm以下の範囲に極大吸収波長を有する化合物であることが特に好ましい。また、赤外線吸収色材の波長500nmにおける吸光度Aと極大吸収波長における吸光度Aとの比率A/Aが0.08以下であることが好ましく、0.04以下であることがより好ましい。また、赤外線吸収色材は、顔料であることが好ましく、有機顔料であることがより好ましい。
 赤外線吸収色材としては、ピロロピロール化合物、シアニン化合物、スクアリリウム化合物、フタロシアニン化合物、ナフタロシアニン化合物、クアテリレン化合物、メロシアニン化合物、クロコニウム化合物、オキソノール化合物、イミニウム化合物、ジチオール化合物、トリアリールメタン化合物、ピロメテン化合物、アゾメチン化合物、アントラキノン化合物、ジベンゾフラノン化合物、ジチオレン金属錯体、金属酸化物、金属ホウ化物等が挙げられる。これらの具体例としては、国際公開第2022/065215号の段落0114に記載の化合物が挙げられる。また、赤外線吸収色材としては、国際公開第2022/065215号の段落0121に記載の化合物、特開2020-075959号公報に記載されたスクアリリウム化合物、 韓国公開特許第10-2019-0135217号公報に記載の銅錯体、特開2021-195515号公報に記載のクロコン酸化合物、特開2022-022070号公報に記載の赤外線吸収性色素、国際公開第2019/021767号に記載のクロコニウム化合物、特開2019-127549号公報に記載の化合物、国際公開第2022/059619号に記載の化合物、特開2022-151682号公報に記載の化合物、特開2022-188858号公報に記載のスクアリリウム化合物、特開2022-184710号公報に記載の化合物、特開2022-189736号公報に記載の化合物、特開2023-004570号公報に記載のスクアリリウム化合物、国際公開第2019/230660号に記載のスクアリリウム化合物、国際公開第2020/218615号に記載の化合物、特開2023-068643号公報に記載のジイミニウム化合物、特開2023-052770号公報に記載のスクアリリウム化合物、韓国公開特許第10-2022-0163680号公報に記載のフタロシアニン化合物、特開2023-073064号公報に記載のインジゴモノホウ素錯体、特開2023-066025号公報に記載のフタロシアニン化合物、特開2020-041127号公報に記載のフタロシアニン化合物、特開2023-073064号公報に記載のインジゴ化合物、韓国公開特許第10-2023-0016355号公報に記載のインジゴ化合物、国際公開第2019/230570号に記載のスクアリリウム化合物、特開2023-095824号公報に記載のジイミニウム化合物、特開2023-159964号公報に記載の化合物、特開2023-176615号公報に記載の化合物、特表2024-500537号公報に記載の化合物、特開2024-019936号公報に記載のフタロシアニン化合物、韓国登録特許第10-2575190号公報に記載の化合物、特開2024-017061号公報に記載のポリメチン化合物、中国特許出願公開第116715690号明細書に記載のホウ素誘導体、特開2024-020454号公報に記載のフタロシアニン化合物、中国特許出願公開第116891482号明細書に記載の化合物、特表2024-511242号公報に記載の化合物を用いることもできる。
(顔料誘導体)
 本発明において、色材には顔料誘導体を用いることもできる。本発明では、顔料と顔料誘導体を併用することが好ましい。顔料誘導体としては、色素骨格に酸基または塩基性基が結合した構造を有する化合物が挙げられる。
 上記色素構造としては、キノリン色素構造、ベンゾイミダゾロン色素構造、ベンゾイソインドール色素構造、ベンゾチアゾール色素構造、イミニウム色素構造、スクアリリウム色素構造、クロコニウム色素構造、オキソノール色素構造、ピロロピロール色素構造、ジケトピロロピロール色素構造、アゾ色素構造、アゾメチン色素構造、フタロシアニン色素構造、ナフタロシアニン色素構造、アントラキノン色素構造、キナクリドン色素構造、ジオキサジン色素構造、ペリノン色素構造、ペリレン色素構造、チアジンインジゴ色素構造、チオインジゴ色素構造、イソインドリン色素構造、イソインドリノン色素構造、キノフタロン色素構造、ジチオール色素構造、トリアリールメタン色素構造、ピロメテン色素構造等が挙げられる。
 顔料誘導体が有する酸基としては、カルボキシ基、スルホ基、リン酸基、ボロン酸基、イミド酸基及びこれらの塩等が挙げられる。塩を構成する原子または原子団としては、アルカリ金属イオン(Li、Na、Kなど)、アルカリ土類金属イオン(Ca2+、Mg2+など)、アンモニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ホスホニウムイオンなどが挙げられる。イミド酸基としては、-SONHSOX1、-CONHSOX2、-CONHCORX3または-SONHCORX4で表される基が好ましく、-SONHSOX1、-CONHSOX2、または-SONHCORX4で表される基がより好ましく、-SONHSOX1または-CONHSOX2が更に好ましい。RX1~RX4は、それぞれ独立に、アルキル基またはアリール基を表す。RX1~RX4が表すアルキル基及びアリール基は、置換基を有してもよい。置換基としてはハロゲン原子であることが好ましく、フッ素原子であることがより好ましい。RX1~RX4は、それぞれ独立に、フッ素原子を含むアルキル基またはフッ素原子を含むアリール基であることが好ましく、フッ素原子を含むアルキル基であることがより好ましい。フッ素原子を含むアルキル基の炭素数は1~10が好ましく、1~5がより好ましく、1~3が更に好ましい。フッ素原子を含むアリール基の炭素数は6~20が好ましく、6~12がより好ましく、6が更に好ましい。
 顔料誘導体が有する塩基性基としては、アミノ基、ピリジニル基およびその塩、アンモニウム基の塩、並びにフタルイミドメチル基が挙げられる。塩を構成する原子または原子団としては、水酸化物イオン、ハロゲンイオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、フェノキシドイオンなどが挙げられる。
 アミノ基としては、-NRx11x12で表される基、および、環状アミノ基が挙げられる。
 -NRx11x12で表される基において、Rx11およびRx12は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、アルキル基であることが好ましい。すなわち、アミノ基は、ジアルキルアミノ基であることが好ましい。アルキル基の炭素数は、1~10が好ましく、1~5がより好ましく、1~3が更に好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、直鎖状または分岐状が好ましく、直鎖がより好ましい。アルキル基は、置換基を有していてもよい。アリール基の炭素数は、6~30が好ましく、6~20がより好ましく、6~12が更に好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。
 環状アミノ基としては、ピロリジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、モルホリン基などが挙げられる。これらの基は更に置換基を有していてもよい。
 顔料誘導体の具体例としては、国際公開第2022/085485号の段落0124に記載の化合物、特開2018-168244号公報に記載のベンゾイミダゾロン化合物又はそれらの塩、特許第6996282号公報の一般式(1)に記載のイソインドリン骨格を有する化合物、特開2019-172968号公報に記載の化合物、中国特許出願公開第115124889号明細書に記載の化合物などが挙げられる。
 硬化性組成物の全固形分中における色材の含有量は50質量%以上であることが好ましく、55質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることが更に好ましく、65質量%以上であることがより一層好ましい。上限は、80質量%以下であることが好ましく、77.5質量%以下であることがより好ましく、75質量%以下であることが更に好ましい。
 硬化性組成物の全固形分中における顔料の含有量は、30質量%以上であることが好ましく、45質量%以上であることがより好ましく、55質量%以上であることが更に好ましい。上限は、80質量%以下であることが好ましく、77.5質量%以下であることがより好ましく、75質量%以下であることが更に好ましい。
 色材中における顔料の含有量は、20~100質量%であることが好ましく、50~100質量%であることがより好ましく、70~100質量%であることが更に好ましい。また、色材中における顔料と顔料誘導体の合計の含有量は、25~100質量%であることが好ましく、55~100質量%であることがより好ましく、75~100質量%であることが更に好ましい。
<<重合性モノマー>>
 本発明の硬化性組成物は、重合性モノマーを含有する。重合性モノマーとしては、エチレン性不飽和結合含有基を有する化合物などが挙げられる。エチレン性不飽和結合含有基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、スチレン基などが挙げられる。本発明で用いられる重合性モノマーは、ラジカル重合性モノマーであることが好ましい。
 重合性モノマーの分子量は、100~3000が好ましい。上限は、2000以下がより好ましく、1500以下が更に好ましい。下限は、150以上がより好ましく、250以上が更に好ましい。
 重合性モノマーは、エチレン性不飽和結合含有基を2個以上含む化合物であることが好ましく、エチレン性不飽和結合含有基を2~15個含む化合物であることがより好ましく、エチレン性不飽和結合含有基を2~6個含む化合物であることが更に好ましい。また、重合性モノマーは、2~15官能の(メタ)アクリレート化合物であることが好ましく、2~6官能の(メタ)アクリレート化合物であることがより好ましい。重合性モノマーの具体例としては、国際公開第2022/065215号の段落0075~0083に記載の化合物、台湾特許出願公開第201832008号公報に記載の化合物が挙げられる。
 重合性モノマーとしては、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD D-330;日本化薬(株)製)、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD D-320;日本化薬(株)製)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD D-310;日本化薬(株)製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD DPHA;日本化薬(株)製、NKエステルA-DPH-12E;新中村化学工業(株)製)、およびこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコールおよび/またはプロピレングリコール残基を介して結合している構造の化合物(例えば、サートマー社から市販されている、SR454、SR499)が好ましい。また、重合性モノマーとしては、ジグリセリンEO(エチレンオキシド)変性(メタ)アクリレート(市販品としてはM-460;東亞合成製)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステルA-TMMT)、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬(株)製、KAYARAD HDDA)、RP-1040(日本化薬(株)製)、アロニックスTO-2349(東亞合成(株)製)、NKオリゴUA-7200(新中村化学工業(株)製)、DPHA-40H(日本化薬(株)製)、UA-306H、UA-306T、UA-306I、AH-600、T-600、AI-600、LINC-202UA(共栄社化学(株)製)、8UH-1006、8UH-1012(以上、大成ファインケミカル(株)製)、ライトアクリレートPOB-A0(共栄社化学(株)製)、アロニックスMT-3041、3042(東亞合成(株)製、アミンを含む重合性モノマー)、アロニックスM-510、520(東亞合成(株)製、酸性基を有する重合性モノマー)、Etercure6361-100(Eternal Materials社製、ハイパーブランチ構造を有する重合性モノマー)、EBECRYL80(アミンを含む4官能モノマー、ダイセル・オルクネス(株)製)、EBECRYL7100(アミンを含む2官能モノマー、ダイセル・オルクネス(株)製)、CN371NS(アミンを含む2官能モノマー、アルケマ社製)、HOA-MPL(2-アクリロイルオキシエチル-フタル酸:共栄社化学(株)製)、HOA-MPE(2-アクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシエチル-フタル酸:共栄社化学(株)製)、特開2023-043479号公報に記載のデンドリマー構造またはハイパーブランチ構造を有する重合性モノマー、特表2023-529984号公報に記載の重合性モノマー、国際公開第2023/190562号に記載の重合性モノマー、特開2023-173204号公報に記載の(メタ)アクリレート化合物などを用いることもできる。
 重合性モノマーとしては、フルオレン骨格を有する重合性モノマーを用いることもできる。フルオレン骨格を有する重合性モノマーは、2官能の重合性モノマーであることが好ましい。フルオレン骨格を有する重合性モノマーの市販品としては、オグソールEA-0200、EA-0300(大阪ガスケミカル(株)製、フルオレン骨格を有する(メタ)アクリレートモノマー)などが挙げられる。
 硬化性組成物の全固形分中における重合性モノマーの含有量は、1~30質量%であることが好ましい。上限は、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。下限は、3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。
 本発明の硬化性組成物は、ウレタン樹脂100質量部に対して、重合性モノマーを20~3000質量部含むことが好ましく、50~2000質量部含むことがより好ましく、現像残渣の発生をより抑制でき、かつ、得られる膜の密着性をより向上させることができるという理由から60~1000質量部含むことが更に好ましい。
 本発明の硬化性組成物は、重合性モノマーを、1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。重合性モノマーを2種以上含む場合は、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<光重合開始剤>>
 本発明の硬化性組成物は光重合開始剤を含有する。光重合開始剤は光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
 光重合開始剤としては、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有する化合物、オキサジアゾール骨格を有する化合物など)、アシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、オキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、グリオキシレート化合物などが挙げられる。光重合開始剤は、トリハロメチルトリアジン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、ホスフィンオキサイド化合物、メタロセン化合物、オキシム化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、オニウム化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物、シクロペンタジエン-ベンゼン-鉄錯体、ハロメチルオキサジアゾール化合物、グリオキシレート化合物または3-アリール置換クマリン化合物であることが好ましく、オキシム化合物、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物またはアシルホスフィン化合物であることがより好ましく、α-アミノケトン化合物またはオキシム化合物であることが更に好ましく、オキシム化合物であることが特に好ましい。
 光重合開始剤としては、特開2014-130173号公報の段落0065~0111に記載された化合物、特許第6301489号公報に記載された化合物、MATERIAL STAGE 37~60p,vol.19,No.3,2019に記載されたパーオキサイド系光重合開始剤、国際公開第2018/221177号に記載の光重合開始剤、国際公開第2018/110179号に記載の光重合開始剤、特開2019-043864号公報に記載の光重合開始剤、特開2019-044030号公報に記載の光重合開始剤、特開2019-167313号公報に記載の過酸化物系開始剤、特開2020-055992号公報に記載のオキサゾリジン基を有するアミノアセトフェノン系開始剤、特開2013-190459号公報に記載のオキシム系光重合開始剤、特開2020-172619号公報に記載の重合体、国際公開第2020/152120号に記載の式1で表される化合物、特開2021-181406号公報に記載の化合物、特開2022-013379号公報に記載の光重合開始剤、特開2022-015747号公報に記載の式(1)で表される化合物、特表2021-507058号公報に記載のフッ素含有フルオレンオキシムエステル系光開始剤、中国特許出願公開第110764367号明細書に記載の開始剤、特表2022-518535号公報に記載の開始剤、国際公開第2021/175855号に記載の開始剤、台湾特許出願公開第202200534号公報に記載の化合物、特開2022-078550号公報に記載の化合物、韓国公開特許第10-2017-0087330号公報に記載の化合物、国際公開第2022/075452号に記載の化合物、中国特許出願公開第110066225号明細書に記載のオキシムエステル化合物、韓国公開特許第10-2022-0076157号公報に記載の化合物、トリアリールアミンまたはN-アリールカルバゾール骨格を有する国際公開第2019/013112号の段落0042~0062に記載の化合物、特許第7219378号公報に記載のオキシムエステル系光重合開始剤、韓国公開特許第10-2021-0146174号公報に記載の光重合開始剤、国際公開第2019/013112号に記載の光重合開始剤、特開2023-033731号公報に記載の光重合開始剤、特表2022-515524号公報に記載の開始剤、特表2023-517304号公報に記載の開始剤、中国特許出願公開第114149517号明細書に記載の開始剤、中国特許出願公開第115925596号明細書に記載のアミノケトン化合物、特開2023-159489号公報に記載の化合物、特開2023-159487号公報に記載の化合物、台湾特許出願公開第202336003号公報に記載の化合物、中国特許出願公開第113527138号明細書に記載の化合物、特表2022-502526号公報に記載の有機ケイ素化合物などが挙げられる。
 ヘキサアリールビイミダゾール化合物の具体例としては、2,2’,4-トリス(2-クロロフェニル)-5-(3,4-ジメトキシフェニル)-4,5-ジフェニル-1,1’-ビイミダゾールなどが挙げられる。
 α-ヒドロキシケトン化合物の市販品としては、Omnirad 184、Omnirad 1173、Omnirad 2959、Omnirad 127(以上、IGM Resins B.V.社製)、Irgacure 184、Irgacure 1173、Irgacure 2959、Irgacure 127(以上、BASF社製)などが挙げられる。α-アミノケトン化合物の市販品としては、Omnirad 907、Omnirad 369、Omnirad 369E、Omnirad 379EG(以上、IGM Resins B.V.社製)、Irgacure 907、Irgacure 369、Irgacure 369E、Irgacure 379EG(以上、BASF社製)などが挙げられる。アシルホスフィン化合物の市販品としては、Omnirad 819、Omnirad TPO(以上、IGM Resins B.V.社製)、Irgacure 819、Irgacure TPO(以上、BASF社製)などが挙げられる。グリオキシレート化合物の市販品としては、Esacure 563(IGM Resins B.V.社製)などが挙げられる。
 オキシム化合物としては、国際公開第2022/085485号の段落0142に記載の化合物、特許第5430746号に記載の化合物、特許第5647738号に記載の化合物、特開2021-173858号公報の一般式(1)で表される化合物や段落0022から0024に記載の化合物、特開2021-170089号公報の一般式(1)で表される化合物や段落0117から0120に記載の化合物などが挙げられる。オキシム化合物の具体例としては、3-ベンゾイルオキシイミノブタン-2-オン、3-アセトキシイミノブタン-2-オン、3-プロピオニルオキシイミノブタン-2-オン、2-アセトキシイミノペンタン-3-オン、2-アセトキシイミノ-1-フェニルプロパン-1-オン、2-ベンゾイルオキシイミノ-1-フェニルプロパン-1-オン、3-(4-トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン-2-オン、2-エトキシカルボニルオキシイミノ-1-フェニルプロパン-1-オン、1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-3-シクロヘキシル-プロパン-1,2-ジオン-2-(O-アセチルオキシム)などが挙げられる。市販品としては、Irgacure OXE01、Irgacure OXE02、Irgacure OXE03、Irgacure OXE04、Irgacure OXE05(以上、BASF社製)、TR-PBG-301、TR-PBG-304、TR-PBG-305、TR-PBG-309、TR-PBG-3054、TR-PBG-3057、TR-PBG-314、TR-PBG-327、TR-PBG-345、TR-PBG-346、TR-PBG-358、TR-PBG-365、TR-PBG-380、TR-PBG-610、TR-PBG-A、TR-PBG-B(以上、TRONLY社製)、アデカオプトマーN-1919((株)ADEKA製、特開2012-014052号公報に記載の光重合開始剤2)が挙げられる。また、オキシム化合物としては、着色性が無い化合物や、透明性が高く変色し難い化合物を用いることも好ましい。市販品としては、アデカアークルズNCI-730、NCI-831、NCI-831E、NCI-930(以上、(株)ADEKA製)などが挙げられる。
 光重合開始剤としては、フルオレン環を有するオキシム化合物、カルバゾール環の少なくとも1つのベンゼン環がナフタレン環となった骨格を有するオキシム化合物、フッ素原子を有するオキシム化合物、ニトロ基を有するオキシム化合物、ベンゾフラン骨格を有するオキシム化合物、カルバゾール骨格にヒドロキシ基を有する置換基が結合したオキシム化合物、国際公開第2022/085485号の段落0143~0149に記載の化合物を用いることもできる。
 光重合開始剤としては、式(OX-1)で表される化合物を用いることもできる。
 式(OX-1)中、X1aは芳香族環および複素環からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む2価の連結基を表し、
 R1aは水素原子またはアシル基を表し、
 R2aはアルキル基またはアリール基を表し、
 R3aおよびR4aはそれぞれ独立して水素原子またはアルキル基を表し、
 AlkおよびAlkはそれぞれ独立してアルキル基を表し、
 R3aとR4aは結合して環を形成していてもよく、
 AlkとAlkは結合して環を形成していてもよく、
 nは0または1を表す。
 式(OX-1)のX1aが表す2価の連結基としては、2価の芳香族環基、2価の複素環基、2以上の芳香族環基を単結合または連結基を介して結合した2価の基、2以上の複素環基を単結合または連結基を介して結合した2価の基、芳香族環基と複素環基を単結合または連結基を介して結合した2価の基が挙げられる。上記芳香族環基同士、複素環基同士、または、芳香族環基と複素環基とを結合する連結基としては、-CH-、-O-、-CO-、-S-、-NR-及びこれらを組み合わせた基などが挙げられる。Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表す。
 式(OX-1)のX1aは、式(X-1)~(X-13)のいずれで表される基であることが好ましく、式(X-1)、式(X-2)、式(X-4)、式(X-6)または式(X-8)で表される基であることがより好ましく、式(X-2)または式(X-6)で表される基であることが更に好ましい。
 式中RX1~RX9は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロアリール基を表し、*は結合手を表す。
 RX1~RX9が表すアルキル基の炭素数は、1~15であることが好ましく、1~10であることがより好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。アルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロアリール基などが挙げられる。
 RX1~RX9が表すアルケニル基の炭素数は、2~15であることが好ましく、2~10であることがより好ましい。アルケニル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。アルケニル基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロアリール基などが挙げられる。
 RX1~RX9が表すアルキニル基の炭素数は、2~15であることが好ましく、2~10であることがより好ましい。アルキニル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。アルキニル基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、ヘテロアリール基などが挙げられる。
 RX1~RX9が表すアリール基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましく、6~10が更に好ましく、6が特に好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロアリール基などが挙げられる。
 RX1~RX9が表すヘテロアリール基は、5員環または6員環が好ましい。ヘテロアリール基が有するヘテロ原子は、酸素原子、窒素原子および硫黄原子が好ましい。ヘテロアリール基が有するヘテロ原子の数は、1~3個が好ましい。ヘテロアリール基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などが挙げられる。
 式(OX-1)のR1aは水素原子またはアシル基を表し、アシル基であることが好ましい。
 式(OX-1)のR2aは、アルキル基またはアリール基を表し、発生ラジカルの反応性が高いという理由からアルキル基であることが好ましい。
 R2aが表すアルキル基の炭素数は、1~15であることが好ましく、1~10であることがより好ましく、1~5であることが更に好ましく、1~3であることがより一層好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。アルキル基は、置換基を有していてもよいが、無置換のアルキル基であることが好ましい。R2aが表すアルキル基は、無置換の直鎖または分岐のアルキル基であることが好ましく、無置換の直鎖のアルキル基であることがより好ましい。
 R2aが表すアリール基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましく、6~10が更に好ましく、6が特に好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよいが、無置換のアリール基であることが好ましい。
 式(OX-1)のR3aおよびR4aはそれぞれ独立して水素原子またはアルキル基を表し、水素原子であることが好ましい。
 R3aおよびR4aが表すアルキル基の炭素数は、1~15であることが好ましく、1~10であることがより好ましく、1~5であることが更に好ましく、1~3であることがより一層好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。アルキル基は、置換基を有していてもよいが、無置換のアルキル基であることが好ましい。
 R3aとR4aは結合して環を形成していてもよい。形成される環は、5員環または6員環の環であることが好ましく、5員環または6員環の脂肪族炭化水素環であることがより好ましい。
 式(OX-1)のAlkおよびAlkはそれぞれ独立してアルキル基を表す。アルキル基の炭素数は、1~15であることが好ましく、1~10であることがより好ましく、1~5であることが更に好ましく、1~3であることがより一層好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖または分岐であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。アルキル基は、置換基を有していてもよいが、無置換のアルキル基であることが好ましい。
 AlkとAlkは結合して環を形成していてもよく、環を形成していることが好ましい。形成される環は、5員環または6員環の環であることが好ましく、5員環または6員環の脂肪族炭化水素環であることがより好ましく、シクロペンタン環またはシクロヘキサン環であることがより好ましい。
 式(OX-1)のnは0または1を表し、0であることが好ましい。
 式(OX-1)で表される化合物の具体例としては、特開2012-113104号公報の段落0092~0096に記載の化合物、特開2012-189997号公報の段落0041に記載の化合物などが挙げられる。
 光重合開始剤としては、式(OX-2)で表される化合物を用いることもできる。
 式(OX-2)中、R1bおよびR2bはそれぞれ独立して置換基を表し、R3b~R7bは、それぞれ独立して水素原子または置換基を表し、Ar1bは置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表し、nは0または1を表す。
 R1bおよびR2bが表す置換基としては、アルキル基およびアリール基が挙げられ、アルキル基であることが好ましい。アルキル基の炭素数は、1~15であることが好ましく、1~10であることがより好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。アルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロアリール基などが挙げられる。アリール基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましく、6~10が更に好ましく、6が特に好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロアリール基などが挙げられる。
 R3b~R7bが表す置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基およびアリール基が挙げられる。アルキル基およびアリール基としては上述したものが挙げられる。
 R3b~R7bは水素原子であることが好ましい。
 Ar1bは置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表し、Ar1bは置換基を有していてもよいアリール基であることが好ましい。アリール基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましく、6~10が更に好ましく、6が特に好ましい。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ニトロ基およびアシル基が挙げられ、アシル基であることが好ましい。
 光重合開始剤としては、式(OX-3)で表される化合物を用いることもできる。
 式(OX-3)中、Ar1cは(k+m+1)価の芳香族環基または(k+m+1)価の複素環基を表し、
 Ar2cは(k+2)価の芳香族環基または(k+2)価の複素環基を表し、
 R1c~R3cはそれぞれ独立して置換基を表し、
 L1cは単結合またはCR11c12cを表し、R11c及びR12cはそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、
 X1cは-CH-、-N-、-O-または-S-を表し、
 kは0または1を表し、mは0~4の整数を表し、nは0または1を表す。
 R1cおよびR2cが表す置換基としては、アルキル基およびアリール基が挙げられ、アルキル基であることが好ましい。アルキル基の炭素数は、1~15であることが好ましく、1~10であることがより好ましい。アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよい。アルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロアリール基などが挙げられる。アリール基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましく、6~10が更に好ましく、6が特に好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロアリール基などが挙げられる。
 R2cは、分岐または環状構造を有するアルキル基であることが好ましい。
 R3cが表す置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基およびアシル基が挙げられ、アシル基であることが好ましい。
 L1cは、単結合またはCR11c12cを表し、R11c及びR12cはそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。R11c及びR12cにおけるアルキル基及びアリール基は、R1c及びR2cにおけるアルキル基及びアリール基と同義である。kが1である場合、L1cは単結合であることが好ましい。
 X1cは、-CH-、-N-、-O-または-S-を表し、-O-または-S-が好ましい。
 Ar1cは(k+m+1)価の芳香族環基または(k+m+1)価の複素環基を表し、(k+m+1)価の芳香族環基であることが好ましい。芳香族環基はベンゼン環基またはナフタレン環基であることが好ましく、ベンゼン環基であることがより好ましい。
 Ar2cは(k+2)価の芳香族環基または(k+2)価の複素環基を表し、(k+2)価の芳香族環基であることが好ましい。芳香族環基はベンゼン環基またはナフタレン環基であることが好ましく、ベンゼン環基であることがより好ましい。
 kは0または1を表し、0であることが好ましい。
 mは0~4の整数を表し、0または1であることが好ましく、1であることがより好ましい。
 nは0または1を表し、0であることが好ましい。
 光重合開始剤は、式(OX-4)で表されるオルト位にアリルオイルオキシ基を有するケトオキシムエステル化合物も好適に用いることができる。このような化合物としては、中国特許出願公開第117342977号明細書に記載されている化合物が挙げられる。
 式(OX-4)中、R1dおよびR2dは、それぞれ独立してアルキル基、アリール基または複素環基を表す;
 R3d、R4d、R5d、R6dは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、CN、NO、CF、R、OR、SR、SOR、SORまたはNRR‘を表し、
 RおよびR‘は、それぞれ独立してアルキル基またはアリール基を表し、RとR‘が同時に存在する場合、RとR‘は結合して環を形成していてもよく、RおよびR‘が表すアルキル基またはアリール基における1つ又は複数の-CH-はそれぞれ独立して-O-、-N-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-又はベンゼン環で置換されてもよい;
 R7d、R8dおよびR9dは、それぞれ独立して、水素原子またはメチル基を表す。
 光重合開始剤は、式(OX-5)で表される化合物も好適に用いることができる。このような化合物としては、国際公開第2024/101219号に記載されている化合物が挙げられる。
 式(OX-5)中、R1e~Re5は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭化水素基を表し、nは0~4の整数を表す。
 オキシム化合物の具体例としては以下に示す化合物が挙げられる。
 光重合開始剤としては、2官能あるいは3官能以上の光重合開始剤を用いてもよい。2官能あるいは3官能以上の光重合開始剤の具体例としては、国際公開第2022/065215号の段落0148に記載の化合物が挙げられる。
 硬化性組成物の全固形分中における光重合開始剤の含有量は0.1~20質量%が好ましい。下限は、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、1.5質量%以上であることが更に好ましく、2質量%以上であることが特に好ましい。上限は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、8質量%以下であることが更に好ましい。本発明の硬化性組成物において、光重合開始剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合は、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<樹脂>>
 本発明の硬化性組成物は樹脂を含む。樹脂は、例えば、顔料などを硬化性組成物中で分散させる用途や、バインダーの用途で配合される。なお、主に顔料などを硬化性組成物中で分散させるために用いられる樹脂を分散剤ともいう。ただし、樹脂のこのような用途は一例であって、このような用途以外を目的として樹脂を使用することもできる。
(ウレタン樹脂)
 本発明の硬化性組成物に含まれる樹脂は、ウレタン樹脂を含む。ウレタン樹脂とは、イソシアネート基とアルコール基の反応によって形成される高分子化合物のことである。具体的には、イソシアネート基を持つ化合物(ポリイソシアネート)とアルコール基を持つ化合物(ポリオール)とを反応させることで形成されるウレタン結合(またはカーバメート結合)を有する高分子化合物のことである。
 ウレタン樹脂のウレタン価は、0.5~6.0mmol/gであることが好ましい。下限は、1.0mmol/g以上であることが好ましく、1.5mmol/g以上であることがより好ましく、2.0mmol/g以上であることが更に好ましい。上限は、5.0mmol/g以下であることが好ましく、4.5mmol/g以下であることがより好ましく、4.0mmol/g以下であることが更に好ましい。ウレタン樹脂のウレタン価は、より密着性に優れた膜を形成でき、かつ、現像残渣の発生をより抑制できるという理由から2.0~4.0mmol/gであることが特に好ましい。なお、ウレタン樹脂のウレタン価とは、ウレタン樹脂の固形分1gあたりのウレタン結合のモル量を表した数値である。
 ウレタン樹脂の重量平均分子量は5000~100000であることが好ましく、より密着性に優れた膜を形成でき、かつ、現像残渣の発生をより抑制できるという理由から10000~50000であることがより好ましい。
 ウレタン樹脂は、酸基を有することが好ましい。この態様によれば、現像性を向上させることができ、現像残渣の発生をより抑制できる。酸基としては、カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、フェノール性ヒドロキシ基などが挙げられ、カルボキシ基であることが好ましい。
 ウレタン樹脂の酸価は、1~150mgKOH/gであることが好ましい。下限は、2mgKOH/g以上であることが好ましく、5mgKOH/g以上であることがより好ましい。上限は、100mgKOH/g以下であることが好ましく、60mgKOH/g以下であることがより好ましい。
 ウレタン樹脂は、側鎖にエチレン性不飽和結合含有基を有することが好ましい。この態様によれば、密着性をより向上させることができる。エチレン性不飽和結合含有基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基およびスチレン基などが挙げられ、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
 ウレタン樹脂のエチレン性不飽和結合含有基価(以下、C=C価ともいう)は、0.05~1.5mmol/gであることが好ましい。下限は、0.07mmol/g以上であることが好ましく、0.1mmol/g以上であることがより好ましい。上限は、1.2mmol/g以下であることが好ましく、1.0mmol/g以下であることがより好ましい。
 なお、ウレタン樹脂のC=C価とは、ウレタン樹脂の固形分1gあたりのエチレン性不飽和結合含有基のモル量を表した数値である。
 ウレタン樹脂は、酸基を有し、且つ、側鎖にエチレン性不飽和結合含有基を有する樹脂であることが好ましい。このようなウレタン樹脂を用いることにより、より密着性に優れた膜を形成でき、かつ、現像残渣の発生をより抑制できる。
 ウレタン樹脂は、アニオンとアンモニウムカチオンとの塩構造を有することが好ましい。この態様によれば、より密着性に優れた膜を形成でき、かつ、現像残渣の発生をより抑制できる。
 上記塩構造を形成するアニオンとしては、カルボン酸アニオン、スルホン酸アニオン、リン酸アニオンなどが挙げられ、カルボン酸アニオンであることが好ましい。
 上記塩構造を形成するアンモニウムカチオンは、4級アンモニウムカチオンであることが好ましい。アンモニウムカチオンは、エチレン性不飽和結合含有基を有することも好ましい。エチレン性不飽和結合含有基としては、上述した基が挙げられ、好ましい範囲も同様である。アンモニウムカチオンの分子量は、100~600であることが好ましく、200~500であることがより好ましく、250~450であることが更に好ましい。
 ウレタン樹脂は、脂環構造または芳香族環構造を有する樹脂であることも好ましい。このようなウレタン樹脂を用いることにより、より密着性に優れた膜を形成でき、かつ、現像残渣の発生をより抑制できる。
 ウレタン樹脂は、式(u1-1)~(u1-3)のいずれかで表される構造を有する樹脂であることが好ましい。
 式中、Rはアルキル基を表し、
 LおよびLは、それぞれ独立して2価の連結基を表し、
 Xは-O-または-NH-を表し、
 Lは、2価の連結基を表し、
 Yはエチレン性不飽和結合含有基を表し、
 *は結合位置を表す。
 Rが表すアルキル基の炭素数は、1~20が好ましく、1~10がより好ましく、1~5が更に好ましく、1~3が特に好ましい。アルキル基は、直鎖または分岐であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。
 LおよびLが表す2価の連結基としては、アルキレン基またはアリーレン基であることが好ましく、アルキレン基であることがより好ましい。
 アルキレン基の炭素数は、1~20が好ましく、1~10がより好ましく、1~5が更に好ましく、1~3が特に好ましい。アルキレン基は、直鎖または分岐であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。
 アリーレン基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましく、6が更に好ましい。
 Xは-O-または-NH-を表し、-O-であることが好ましい。
 Lが表す2価の連結基としては、
 アルキレン基;
 アリーレン基;
 2以上のアルキレン基を単結合、-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-SO-または-NH-を介して結合した基;
 2以上のアリーレン基を単結合、-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-SO-または-NH-を介して結合した基;
 1以上のアルキレン基と1以上のアリーレン基とを単結合、-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-SO-または-NH-を介して結合した基などが挙げられる。
 アルキレン基の炭素数は、1~20が好ましく、1~10がより好ましく、1~5が更に好ましく、1~3が特に好ましい。アルキレン基は、直鎖または分岐であることが好ましく、直鎖であることがより好ましい。
 アリーレン基の炭素数は、6~20が好ましく、6~12がより好ましく、6が更に好ましい。
 アルキレン基およびアリーレン基は置換基を有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基などが挙げられる。
 Yが表すエチレン性不飽和結合含有基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基およびスチレン基などが挙げられ、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
(他の樹脂)
 本発明の硬化性組成物は、ウレタン樹脂以外の樹脂(他の樹脂ともいう)を含有することができる。他の樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリルアミド樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルホスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂およびシロキサン樹脂などが挙げられる。
 また、他の樹脂としては、国際公開第2022/065215号の段落0091~0099に記載の樹脂、特開2016-222891号公報に記載されたブロックポリイソシアネート樹脂、特開2020-122052号公報に記載された樹脂、特開2020-111656号公報に記載された樹脂、特開2020-139021号公報に記載された樹脂、特開2017-138503号公報に記載の主鎖に環構造を有する構成単位と側鎖にビフェニル基を有する構成単位とを含む樹脂、特開2020-186373号公報の段落0199~0233に記載の樹脂、特開2020-186325号公報に記載のアルカリ可溶性樹脂、韓国公開特許第10-2020-0078339号公報に記載の式1で表される樹脂、国際公開第2022/030445号に記載のエポキシ基と酸基を含む共重合体、特開2018-135514号公報に記載の樹脂、特開2020-041046号公報に記載の共重合体、特開2023-033156号公報に記載の樹脂、特開2023-030386号公報に記載の樹脂、特開2023-027753号公報に記載の樹脂、特開2020-139021号公報に記載の樹脂、特開2023-074038号公報に記載の樹脂、特開2023-079666号公報に記載の樹脂、中国特許出願公開第115947929号明細書に記載のカルド樹脂、特開2024-014141号公報に記載の共重合体を用いることもできる。
 他の樹脂の重量平均分子量(Mw)は、3000~2000000が好ましい。上限は、1000000以下が好ましく、500000以下がより好ましい。下限は、4000以上が好ましく、5000以上がより好ましい。
 他の樹脂としては、酸基を有する樹脂を用いることが好ましい。酸基としては、例えば、カルボキシ基、リン酸基、スルホ基、フェノール性ヒドロキシ基などが挙げられる。
 酸基を有する樹脂の酸価は、30~500mgKOH/gであることが好ましい。下限は、40mgKOH/g以上であることが好ましく、50mgKOH/g以上であることがより好ましい。上限は、400mgKOH/g以下であることが好ましく、300mgKOH/g以下であることがより好ましく、200mgKOH/g以下であることが更に好ましい。酸基を有する樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000~100000であることが好ましく、5000~50000であることがより好ましい。酸基を有する樹脂の数平均分子量(Mn)は、1000~20000であることが好ましい。
 酸基を有する樹脂は、酸基を側鎖に有する繰り返し単位を含むことが好ましく、酸基を側鎖に有する繰り返し単位を樹脂の全繰り返し単位中5~70モル%含むことがより好ましい。酸基を側鎖に有する繰り返し単位の含有量の上限は、50モル%以下であることが好ましく、30モル%以下であることがより好ましい。酸基を側鎖に有する繰り返し単位の含有量の下限は、10モル%以上であることが好ましく、20モル%以上であることがより好ましい。
 酸基を有する樹脂については、特開2012-208494号公報の段落0558~0571(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の段落0685~0700)の記載、特開2012-198408号公報の段落0076~0099の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。また、酸基を有する樹脂は市販品を用いることもできる。また、樹脂への酸基の導入方法としては、特に制限はないが、例えば、特許第6349629号公報に記載の方法が挙げられる。更に、樹脂への酸基の導入方法としては、エポキシ基の開環反応で生じたヒドロキシ基に酸無水物を反応させて酸基を導入する方法も挙げられる。
 他の樹脂として、塩基性基を有する樹脂を用いることもできる。塩基性基を有する樹脂は、塩基性基を側鎖に有する繰り返し単位を含む樹脂であることが好ましく、塩基性基を側鎖に有する繰り返し単位と塩基性基を含まない繰り返し単位とを有する共重合体であることがより好ましく、塩基性基を側鎖に有する繰り返し単位と、塩基性基を含まない繰り返し単位とを有するブロック共重合体であることが更に好ましい。塩基性基を有する樹脂は分散剤として用いることもできる。塩基性基を有する樹脂のアミン価は、5~300mgKOH/gが好ましい。下限は、10mgKOH/g以上が好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましい。上限は、200mgKOH/g以下が好ましく、100mgKOH/g以下がより好ましい。
 塩基性基を有する樹脂の市販品としては、DISPERBYK-161、162、163、164、166、167、168、174、182、183、184、185、2000、2001、2050、2150、2163、2164、BYK-LPN6919(以上、ビックケミー社製)、ソルスパース11200、13240、13650、13940、24000、26000、28000、32000、32500、32550、32600、33000、34750、35100、35200、37500、38500、39000、53095、56000、7100(以上、日本ルーブリゾール社製)、Efka PX 4300、4330、4046、4060、4080(以上、BASF社製)等が挙げられる。また、塩基性基を有する樹脂は、特開2014-219665号公報の段落0063~0112に記載されたブロック共重合体(B)、特開2018-156021号公報の段落0046~0076に記載されたブロック共重合体A1、特開2019-184763号公報の段落0150~0153に記載された塩基性基を有するビニル樹脂を用いることもでき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
 他の樹脂としては、芳香族カルボキシ基を有する樹脂を用いることも好ましい。芳香族カルボキシ基を有する樹脂において、芳香族カルボキシ基は繰り返し単位の主鎖に含まれていてもよく、繰り返し単位の側鎖に含まれていてもよい。芳香族カルボキシ基は繰り返し単位の主鎖に含まれていることが好ましい。なお、本明細書において、芳香族カルボキシ基とは、芳香族環にカルボキシ基が1個以上結合した構造の基のことである。芳香族カルボキシ基において、芳香族環に結合したカルボキシ基の数は、1~4個であることが好ましく、1~2個であることがより好ましい。芳香族カルボキシ基を有する樹脂としては、国際公開第2021/166858号の段落0082~0107に記載された樹脂が挙げられる。
 他の樹脂としては、架橋性基を有する樹脂を用いることも好ましい。架橋性基としては、エチレン性不飽和結合含有基および環状エーテル基などが挙げられる。エチレン性不飽和結合含有基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、スチレン基などが挙げられる。環状エーテル基としては、エポキシ基およびオキセタニル基などが挙げられる。
 他の樹脂としては、グラフト樹脂を用いることも好ましい。グラフト樹脂としては、グラフト鎖を有する繰り返し単位を有する樹脂などが挙げられる。なお、本明細書において、グラフト鎖とは、繰り返し単位の主鎖から枝分かれして伸びるポリマー鎖のことを意味する。グラフト鎖としては、水素原子を除いた原子数が40~10000であることが好ましく、水素原子を除いた原子数が50~2000であることがより好ましく、水素原子を除いた原子数が60~500であることが更に好ましい。
 グラフト鎖は、ポリエステル構造、ポリエーテル構造およびポリ(メタ)アクリル構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造の繰り返し単位を含むことが好ましく、ポリエステル構造またはポリエーテル構造の繰り返し単位を含むことがより好ましく、ポリエステル構造の繰り返し単位を含むことが更に好ましい。
 他の樹脂としては、分散剤としての樹脂を用いることも好ましい。分散剤としては、酸性分散剤(酸性樹脂)、塩基性分散剤(塩基性樹脂)が挙げられる。ここで、酸性分散剤(酸性樹脂)とは、酸基の量が塩基性基の量よりも多い樹脂を表す。酸性分散剤(酸性樹脂)としては、酸基の量と塩基性基の量の合計量を100モル%としたときに、酸基の量が70モル%以上である樹脂が好ましい。酸性分散剤(酸性樹脂)が有する酸基は、カルボキシ基が好ましい。酸性分散剤(酸性樹脂)の酸価は、10~105mgKOH/gが好ましい。また、塩基性分散剤(塩基性樹脂)とは、塩基性基の量が酸基の量よりも多い樹脂を表す。塩基性分散剤(塩基性樹脂)としては、酸基の量と塩基性基の量の合計量を100モル%としたときに、塩基性基の量が50モル%を超える樹脂が好ましい。塩基性分散剤が有する塩基性基は、アミノ基が好ましい。
 分散剤として用いる樹脂は、グラフト樹脂であることも好ましい。分散剤として用いる樹脂は、芳香族カルボキシ基を有する樹脂であることも好ましい。
 分散剤として用いる樹脂は、主鎖及び側鎖の少なくとも一方に窒素原子を含むポリイミン系分散剤であることも好ましい。ポリイミン系分散剤としては、pKa14以下の官能基を有する部分構造を有する主鎖と、原子数40~10000の側鎖とを有し、かつ主鎖及び側鎖の少なくとも一方に塩基性窒素原子を有する樹脂が好ましい。塩基性窒素原子は、塩基性を呈する窒素原子であれば特に制限はない。ポリイミン系分散剤については、特開2012-255128号公報の段落0102~0166の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
 分散剤として用いる樹脂は、コア部に複数個のポリマー鎖が結合した構造の樹脂であることも好ましい。このような樹脂としては、例えば、デンドリマー(星型ポリマーを含む)が挙げられる。また、デンドリマーの具体例としては、特開2013-043962号公報の段落0196~0209に記載された高分子化合物C-1~C-31などが挙げられる。
 分散剤として用いる樹脂は、エチレン性不飽和結合含有基を側鎖に有する繰り返し単位を含む樹脂であることも好ましい。エチレン性不飽和結合含有基を側鎖に有する繰り返し単位の含有量は、樹脂の全繰り返し単位中10モル%以上であることが好ましく、10~80モル%であることがより好ましく、20~70モル%であることが更に好ましい。
 分散剤として、特開2018-087939号公報に記載された樹脂、特許第6432077号公報の段落0219~0221に記載されたブロック共重合体(EB-1)~(EB-9)、国際公開第2016/104803号に記載のポリエステル側鎖を有するポリエチレンイミン、国際公開第2019/125940号に記載のブロック共重合体、特開2020-066687号公報に記載のアクリルアミド構造単位を有するブロックポリマー、特開2020-066688号公報に記載のアクリルアミド構造単位を有するブロックポリマー、国際公開第2016/104803号に記載の分散剤などを用いることもできる。
 分散剤は、市販品としても入手可能であり、そのような具体例としては、BYKChemie社製のDISPERBYKシリーズ、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSEシリーズ、BASF社製のEfkaシリーズ、味の素ファインテクノ(株)製のアジスパーシリーズ等が挙げられる。また、特開2012-137564号公報の段落0129に記載された製品、特開2017-194662号公報の段落0235に記載された製品を分散剤として用いることもできる。
 硬化性組成物の全固形分中におけるウレタン樹脂の含有量は0.5質量%以上10質量%未満である。上限は、9.5質量%以下であることが好ましく、9質量%以下であることがより好ましく、8質量%以下であることが更に好ましい。下限は、1質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましい。
 硬化性組成物の全固形分中における樹脂の含有量は0.5~50質量%であることが好ましい。上限は、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。下限は、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。
 硬化性組成物に含まれる樹脂中におけるウレタン樹脂の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。上限は、100質量%以下とすることができる。
 本発明の硬化性組成物は、樹脂を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。樹脂を2種以上含む場合は、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<連鎖移動剤>>
 本発明の硬化性組成物は、連鎖移動剤を含有することが好ましい。連鎖移動剤としては、チオール化合物、チオカルボニルチオ化合物、芳香族α-メチルアルケニルの2量体などが挙げられ、チオール化合物であることが好ましい。連鎖移動剤については、国際公開第2019/188652号の段落0093~0113に記載された化合物が挙げられる。
 連鎖移動剤として用いるチオール化合物は、チオール基を1個以上有する化合物であり、チオール基を2個以上有する化合物であることが好ましい。チオール化合物に含まれるチオール基の数の上限は、10以下が好ましく、6以下がより好ましく、4以下が更に好ましい。チオール化合物は、チオール基を2個有する化合物であることが特に好ましい。
 チオール化合物は、下記式(SH-1)で表される化合物であることが好ましい。
 LS1-(SH)   ・・・式(SH-1)
(式中、SHはチオール基を表し、Lは、n価の基を表し、nは1以上の整数を表す。)
 式(SH-1)のLS1が表すn価の基としては、炭化水素基、複素環基、-O-、-S-、-NRS1-、-CO-、-COO-、-OCO-、-SO-もしくはこれらの組み合わせからなる基が挙げられる。RS1は、水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、水素原子が好ましい。炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であってもよく、芳香族炭化水素基であってもよい。また、脂肪族炭化水素基は、環状であってもよく、非環状であってもよい。また、脂肪族炭化水素基は、飽和脂肪族炭化水素基であってもよく、不飽和脂肪族炭化水素基であってもよい。炭化水素基は、置換基を有していてもよく、置換基を有していなくてもよい。また、環状の脂肪族炭化水素基、および、芳香族炭化水素基は、単環であってもよく、縮合環であってもよい。複素環基は、単環であってもよく、縮合環であってもよい。複素環基としては、5員環または6員環が好ましい。複素環基は、脂肪族複素環基であっても、芳香族複素環基であってもよい。また、複素環基を構成するヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などが挙げられる。Lを構成する炭素原子の数は、3~100であることが好ましく、6~50であることがより好ましい。
 式(SH-1)において、nは1以上の整数を表す。nの上限は、10以下が好ましく、6以下がより好ましく、4以下が更に好ましい。nの下限は、2以上が好ましい。
 チオール化合物の具体例としては、後述する実施例に記載の化合物、国際公開第2019/188652号の段落0100~0103に記載の化合物が挙げられる。チオール化合物の市販品としては、PEMP(SC有機化学株式会社製)、サンセラー M(三新化学工業(株)製)、カレンズMTBD1、カレンズMTPE1、カレンズMTNR1、カレンズMTTPMB(以上、(株)レゾナック製)などが挙げられる。連鎖移動剤には、特開2020-109068号公報に記載のチオール化合物を用いることもできる。
 連鎖移動剤の分子量は、200以上であることが好ましい。上限は、重量あたりのSH価数を高めることができるという理由から1000以下が好ましく、800以下がより好ましく、600以下が更に好ましい。
 硬化性組成物の全固形分中における連鎖移動剤の含有量は0.001~5質量%であることが好ましい。上限は3質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。下限は0.05質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましい。連鎖移動剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合は、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<ポリアルキレンイミン>>
 本発明の硬化性組成物は、ポリアルキレンイミンを含有することもできる。ポリアルキレンイミンは例えば顔料の分散助剤として用いられる。分散助剤とは、硬化性組成物中において顔料などの色材の分散性を高めるための素材のことである。ポリアルキレンイミンとは、アルキレンイミンを開環重合したポリマーのことである。ポリアルキレンイミンは1級アミノ基と、2級アミノ基と、3級アミノ基とをそれぞれ含む分岐構造を有するポリマーであることが好ましい。アルキレンイミンの炭素数は2~6が好ましく、2~4がより好ましく、2または3であることが更に好ましく、2であることが特に好ましい。
 ポリアルキレンイミンの分子量は、200以上であることが好ましく、250以上であることがより好ましい。上限は、100000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましく、10000以下であることが更に好ましく、2000以下であることが特に好ましい。なお、ポリアルキレンイミンの分子量の値について、構造式から分子量が計算できる場合は、ポリアルキレンイミンの分子量は構造式から計算した値である。一方、特定アミン化合物の分子量が構造式から計算できない、あるいは、計算が困難な場合には、沸点上昇法で測定した数平均分子量の値を用いる。また、沸点上昇法でも測定できない、あるいは、測定が困難な場合は、粘度法で測定した数平均分子量の値を用いる。また、粘度法でも測定できない、あるいは、粘度法での測定が困難な場合は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)法により測定したポリスチレン換算値での数平均分子量の値を用いる。
 ポリアルキレンイミンのアミン価は5mmol/g以上であることが好ましく、10mmol/g以上であることがより好ましく、15mmol/g以上であることが更に好ましい。
 アルキレンイミンの具体例としては、エチレンイミン、プロピレンイミン、1,2-ブチレンイミン、2,3-ブチレンイミンなどが挙げられ、エチレンイミンまたはプロピレンイミンであることが好ましく、エチレンイミンであることがより好ましい。ポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミンであることが特に好ましい。また、ポリエチレンイミンは、1級アミノ基を、1級アミノ基と2級アミノ基と3級アミノ基との合計に対して10モル%以上含むことが好ましく、20モル%以上含むことがより好ましく、30モル%以上含むことが更に好ましい。ポリエチレンイミンの市販品としては、エポミンSP-003、SP-006、SP-012、SP-018、SP-200、P-1000(以上、(株)日本触媒製)などが挙げられる。
 硬化性組成物の全固形分中におけるポリアルキレンイミンの含有量は0.1~5質量%であることが好ましい。下限は0.2質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることが更に好ましい。上限は4.5質量%以下であることが好ましく、4質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることが更に好ましい。また、ポリアルキレンイミンの含有量は、顔料100質量部に対して0.5~20質量部であることが好ましい。下限は0.6質量部以上であることが好ましく、1質量部以上であることがより好ましく、2質量部以上であることが更に好ましい。上限は10質量部以下であることが好ましく、8質量部以下であることがより好ましい。ポリアルキレンイミンは、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合はそれらの合計量が上記範囲であることが好ましい。
<<溶剤>>
 本発明の硬化性組成物は、溶剤を含有することが好ましい。溶剤としては、有機溶剤が挙げられる。溶剤の種類は、各成分の溶解性や組成物の塗布性を満足すれば基本的には特に制限はない。有機溶剤としては、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、炭化水素系溶剤などが挙げられる。これらの詳細については、国際公開第2015/166779号の段落0223を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。また、環状アルキル基が置換したエステル系溶剤、環状アルキル基が置換したケトン系溶剤も好ましく用いることもできる。有機溶剤の具体例としては、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジクロロメタン、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、2-ヘプタノン、2-ペンタノン、3-ペンタノン、4-ヘプタノン、シクロヘキサノン、2-メチルシクロヘキサノン、3-メチルシクロヘキサノン、4-メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、酢酸シクロヘキシル、シクロペンタノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、プロピレングリコールジアセテート、3-メトキシブタノール、メチルエチルケトン、ガンマブチロラクトン、スルホラン、アニソール、1,4-ジアセトキシブタン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、二酢酸ブタン-1,3-ジイル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセタート、ジアセトンアルコール(別名としてダイアセトンアルコール、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン)、2-メトキシプロピルアセテート、2-メトキシ-1-プロパノール、イソプロピルアルコールなどが挙げられる。ただし有機溶剤としての芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等)は、環境面等の理由により低減したほうがよい場合がある(例えば、有機溶剤全量に対して、50質量ppm(parts per million)以下とすることもでき、10質量ppm以下とすることもでき、1質量ppm以下とすることもできる)。
 有機溶剤の金属含有量は少ないことが好ましい。有機溶剤の金属含有量は、例えば、10質量ppb(parts per billion)以下であることが好ましい。必要に応じて金属含有量が質量ppt(parts per trillion)レベルの有機溶剤を用いてもよく、そのような有機溶剤は,例えば、東洋合成社が提供している(化学工業日報、2015年11月13日)。
 有機溶剤から金属等の不純物を除去する方法としては、例えば、蒸留(分子蒸留や薄膜蒸留等)やフィルタを用いたろ過を挙げることができる。ろ過に用いるフィルタのフィルタ孔径としては、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、3μm以下が更に好ましい。フィルタの材質は、ポリテトラフロロエチレン、ポリエチレンまたはナイロンが好ましい。
 有機溶剤は、異性体(原子数が同じであるが構造が異なる化合物)が含まれていてもよい。また、異性体は、1種のみが含まれていてもよいし、複数種含まれていてもよい。
 有機溶剤中の過酸化物の含有率が0.8mmol/L以下であることが好ましく、過酸化物を実質的に含まないことがより好ましい。
 硬化性組成物中における溶剤の含有量は、10~95質量%であることが好ましく、20~90質量%であることがより好ましく、30~90質量%であることが更に好ましい。
 本発明の硬化性組成物は、環境規制の観点から環境規制物質を実質的に含有しないことが好ましい。なお、本発明において、環境規制物質を実質的に含有しないとは、硬化性組成物中における環境規制物質の含有量が50質量ppm以下であることを意味し、30質量ppm以下であることが好ましく、10質量ppm以下であることが更に好ましく、1質量ppm以下であることが特に好ましい。環境規制物質は、例えば、ベンゼン;トルエン、キシレン等のアルキルベンゼン類;クロロベンゼン等のハロゲン化ベンゼン類等が挙げられる。これらは、REACH(Registration Evaluation Authorization and Restriction of CHemicals)規則、PRTR(Pollutant Release and Transfer Register)法、VOC(Volatile Organic Compounds)規制等のもとに環境規制物質として登録されており、使用量や取り扱い方法が厳しく規制されている。これらの化合物は、硬化性組成物に用いられる各成分などを製造する際に溶媒として用いられることがあり、残留溶媒として硬化性組成物中に混入することがある。人への安全性、環境への配慮の観点よりこれらの物質は可能な限り低減することが好ましい。環境規制物質を低減する方法としては、系中を加熱や減圧して環境規制物質の沸点以上にして系中から環境規制物質を留去して低減する方法が挙げられる。また、少量の環境規制物質を留去する場合においては、効率を上げる為に該当溶媒と同等の沸点を有する溶媒と共沸させることも有用である。また、ラジカル重合性を有する化合物を含有する場合、減圧留去中にラジカル重合反応が進行して分子間で架橋してしまうことを抑制するために重合禁止剤等を添加して減圧留去してもよい。これらの留去方法は、原料の段階、原料を反応させた生成物(例えば、重合した後の樹脂溶液や多官能モノマー溶液)の段階、またはこれらの化合物を混ぜて作製した硬化性組成物の段階などのいずれの段階でも可能である。
<<環状エーテル基を有する化合物>>
 本発明の硬化性組成物は、環状エーテル基を有する化合物を含有することができる。環状エーテル基としては、エポキシ基、オキセタニル基などが挙げられる。エポキシ基は、脂環式エポキシ基であってもよい。なお、脂環式エポキシ基とは、エポキシ環と飽和炭化水素環とが縮合した環状構造を有する1価の官能基のことを意味する。環状エーテル基を有する化合物は、エポキシ基を有する化合物(以下、エポキシ化合物ともいう)であることが好ましい。エポキシ化合物としては、1分子内にエポキシ基を1つ以上有する化合物が挙げられ、エポキシ基を2つ以上有する化合物が好ましい。エポキシ化合物はエポキシ基を1分子内に1~100個有する化合物であることが好ましい。エポキシ化合物に含まれるエポキシ基の上限は、例えば、10個以下とすることもでき、5個以下とすることもできる。エポキシ化合物に含まれるエポキシ基の下限は、2個以上が好ましい。
 環状エーテル基を有する化合物としては、特開2013-011869号公報の段落0034~0036、特開2014-043556号公報の段落0147~0156、特開2014-089408号公報の段落0085~0092に記載された化合物、特開2017-179172号公報に記載された化合物、特開2021-195421号公報に記載のキサンテン型エポキシ樹脂、特開2021-195422号公報に記載のキサンテン型エポキシ樹脂を用いることができる。
 環状エーテル基を有する化合物は、低分子化合物(例えば、分子量2000未満、さらには、分子量1000未満)でもよいし、高分子化合物(macromolecule)(例えば、分子量1000以上、ポリマーの場合は、重量平均分子量が1000以上)でもよい。環状エーテル基を有する化合物の重量平均分子量は、200~100000であることが好ましく、500~50000であることがより好ましい。重量平均分子量の上限は、10000以下であることが好ましく、5000以下であることがより好ましく、3000以下であることが更に好ましい。
 環状エーテル基を有する化合物の市販品としては、例えば、EHPE3150((株)ダイセル製)、EPICLON N-695(DIC(株)製)、マープルーフG-0150M、G-0105SA、G-0130SP、G-0250SP、G-1005S、G-1005SA、G-1010S、G-2050M、G-01100、G-01758(以上、日油(株)製、エポキシ基含有ポリマー)等が挙げられる。
 硬化性組成物の全固形分中における環状エーテル基を有する化合物の含有量は、0.1~20質量%であることが好ましい。下限は、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。上限は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。環状エーテル基を有する化合物は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合は、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<紫外線吸収剤>>
 本発明の硬化性組成物は、紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、共役ジエン化合物、アミノジエン化合物、サリシレート化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、アクリロニトリル化合物、ヒドロキシフェニルトリアジン化合物、インドール化合物、トリアジン化合物、ジベンゾイル化合物などが挙げられる。このような化合物の具体例としては、国際公開第2022/085485号の段落0179に記載の化合物、特開2021-178918号公報に記載の反応性トリアジン紫外線吸収剤、特開2022-007884号公報に記載の紫外線吸収剤、韓国公開特許第10-2022-0014454号公報に記載の化合物、特開2023-013321号公報に記載の化合物、特開2023-178225号公報に記載の化合物を用いることもできる。硬化性組成物の全固形分中における紫外線吸収剤の含有量は、0.01~10質量%が好ましく、0.01~5質量%がより好ましい。紫外線吸収剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合は、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<重合禁止剤>>
 本発明の硬化性組成物は、重合禁止剤を含有することができる。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p-メトキシフェノール、ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、ピロガロール、tert-ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’-チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、N-ニトロソフェニルヒドロキシアミン塩(アンモニウム塩、第一セリウム塩等)が挙げられる。中でも、p-メトキシフェノールが好ましい。硬化性組成物の全固形分中における重合禁止剤の含有量は、0.0001~5質量%が好ましい。重合禁止剤は、1種類のみでもよく、2種類以上でもよい。2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<シランカップリング剤>>
 本発明の硬化性組成物は、シランカップリング剤を含有することができる。シランカップリング剤としては、加水分解性基を有するシラン化合物が挙げられ、加水分解性基とそれ以外の官能基とを有するシラン化合物であることが好ましい。加水分解性基とは、ケイ素原子に直結し、加水分解反応及び縮合反応の少なくともいずれかによってシロキサン結合を生じ得る置換基をいう。加水分解性基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基などが挙げられ、アルコキシ基が好ましい。すなわち、シランカップリング剤は、アルコキシシリル基を有する化合物が好ましい。また、加水分解性基以外の官能基としては、例えば、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、チオール基、エポキシ基、オキセタニル基、アミノ基、ウレイド基、スルフィド基、イソシアネート基、フェニル基などが挙げられ、アミノ基、(メタ)アクリロイル基およびエポキシ基が好ましい。シランカップリング剤の具体例としては、国際公開第2022/085485号の段落0177に記載の化合物、特開2019-183020号公報に記載の化合物が挙げられる。硬化性組成物の全固形分中におけるシランカップリング剤の含有量は、0.1~15質量%であることが好ましい。上限は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。下限は、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。シランカップリング剤は、1種類のみでもよく、2種類以上でもよい。2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<界面活性剤>>
 本発明の硬化性組成物は、界面活性剤を含有することができる。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用することができる。界面活性剤はシリコーン系界面活性剤またはフッ素系界面活性剤であることが好ましく、シリコーン系界面活性剤であることがより好ましい。界面活性剤については、国際公開第2015/166779号の段落0238~0245に記載された界面活性剤を参照することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。
 フッ素系界面活性剤としては、国際公開第2022/085485号の段落0167~0173に記載の化合物を用いることができる。
 ノニオン系界面活性剤としては、国際公開第2022/085485号の段落0174に記載の化合物が挙げられる。
 シリコーン系界面活性剤としては、DOWSIL SH8400、SH8400 FLUID、FZ-2122、67 Additive、74 Additive、M Additive、SF 8419 OIL(以上、ダウ・東レ(株)製)、TSF-4300、TSF-4445、TSF-4460、TSF-4452(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、KP-341、KF-6000、KF-6001、KF-6002、KF-6003(以上、信越化学工業(株)製)、BYK-307、BYK-322、BYK-323、BYK-330、BYK-333、BYK-3760、BYK-UV3510(以上、ビックケミー社製)等が挙げられる。また、シリコーン系界面活性剤には下記構造の化合物を用いることもできる。
 硬化性組成物の全固形分中における界面活性剤の含有量は、0.001質量%~5.0質量%が好ましく、0.005~3.0質量%がより好ましい。界面活性剤は、1種類のみでもよく、2種類以上でもよい。2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<酸化防止剤>>
 本発明の硬化性組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などが挙げられる。フェノール系酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール化合物が挙げられる。フェノール系酸化防止剤は、フェノール性ヒドロキシ基に隣接する部位(オルト位)に置換基を有する化合物が好ましい。前述の置換基としては炭素数1~22の置換又は無置換のアルキル基が好ましい。酸化防止剤は、同一分子内にフェノール基と亜リン酸エステル基を有する化合物も好ましい。リン系酸化防止剤としては、トリス[2-[[2,4,8,10-テトラキス(1,1-ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン-6-イル]オキシ]エチル]アミン、トリス[2-[(4,6,9,11-テトラ-tert-ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン-2-イル)オキシ]エチル]アミン、亜リン酸エチルビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤の市販品としては、例えば、アデカスタブ AO-20、アデカスタブ AO-30、アデカスタブ AO-40、アデカスタブ AO-50、アデカスタブ AO-50F、アデカスタブ AO-60、アデカスタブ AO-60G、アデカスタブ AO-80、アデカスタブ AO-330(以上、(株)ADEKA製)、JP-650(城北化学工業(株)製)などが挙げられる。酸化防止剤は、特許第6268967号公報の段落0023~0048に記載された化合物、国際公開第2017/006600号に記載された化合物、国際公開第2017/164024号に記載された化合物、韓国公開特許第10-2019-0059371号公報に記載された化合物を使用することもできる。硬化性組成物の全固形分中における酸化防止剤の含有量は、0.01~20質量%であることが好ましく、0.3~15質量%であることがより好ましい。酸化防止剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合は、それらの合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<その他成分>>
 本発明の硬化性組成物は、必要に応じて、増感剤、可塑剤及びその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を含有してもよい。これらの成分を適宜含有させることにより、膜物性などの性質を調整することができる。これらの成分は、国際公開第2022/085485号の段落0182に記載の化合物、特開2023-180607号公報に記載のトリエトキシシリル基を2つ以上有する化合物などを用いることができる。
 本発明の硬化性組成物は、得られる膜の屈折率を調整するために金属酸化物を含有させてもよい。金属酸化物としては、TiO、ZrO、Al、SiO等が挙げられる。金属酸化物の一次粒子径は1~100nmが好ましく、3~70nmがより好ましく、5~50nmが更に好ましい。金属酸化物はコア-シェル構造を有していてもよい。また、この場合、コア部は中空状であってもよい。
 本発明の硬化性組成物は、耐光性改良剤を含んでもよい。耐光性改良剤としては、国際公開第2022/085485号の段落0183に記載の化合物が挙げられる。
 本発明の硬化性組成物は、テレフタル酸エステルを実質的に含まないことも好ましい。ここで、「実質的に含まない」とは、テレフタル酸エステルの含有量が、硬化性組成物の全量中、1000質量ppb以下であることを意味し、100質量ppb以下であることがより好ましく、ゼロであることが特に好ましい。
 本発明の硬化性組成物は、環境規制の観点から、メラミンの含有量が10000質量ppm以下であることが好ましい。
 本発明の硬化性組成物は、遊離の金属含有量が100ppm以下であることが好ましく、50ppm以下であることがより好ましい。また、遊離のハロゲン含有量は100ppm以下であることが好ましく、50ppm以下であることがより好ましい。硬化性組成物中の遊離の金属やハロゲンの低減方法としては、イオン交換水による洗浄、ろ過、限外ろ過、イオン交換樹脂による精製等の方法が挙げられる。
 環境規制の観点から、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩、並びにパーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩の使用が規制されることがある。本発明の硬化性組成物において、上記した化合物の含有率を小さくする場合、パーフルオロアルキルスルホン酸(特にパーフルオロアルキル基の炭素数が6~8のパーフルオロアルキルスルホン酸)及びその塩、並びにパーフルオロアルキルカルボン酸(特にパーフルオロアルキル基の炭素数が6~8のパーフルオロアルキルカルボン酸)及びその塩の含有率は、硬化性組成物の全固形分に対して、0.01ppb~1000ppbの範囲であることが好ましく、0.05ppb~500ppbの範囲であることがより好ましく、0.1ppb~300ppbの範囲であることが更に好ましい。本発明の硬化性組成物は、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩、並びにパーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩を実質的に含まなくてもよい。例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩の代替となりうる化合物、並びにパーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩の代替となりうる化合物を用いることで、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩、並びにパーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩を実質的に含まない硬化性組成物を選択してもよい。規制化合物の代替となりうる化合物としては、例えば、パーフルオロアルキル基の炭素数の違いによって規制対象から除外された化合物が挙げられる。ただし、上記した内容は、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩、並びにパーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩の使用を妨げるものではない。本発明の硬化性組成物は、許容される最大の範囲内で、パーフルオロアルキルスルホン酸及びその塩、並びにパーフルオロアルキルカルボン酸及びその塩を含んでもよい。
 本発明の硬化性組成物の含水率は、通常3質量%以下であり、0.01~1.5質量%が好ましく、0.1~1.0質量%の範囲であることがより好ましい。含水率は、カールフィッシャー法にて測定することができる。
 本発明の硬化性組成物は、膜面状(平坦性など)の調整、膜厚の調整などを目的として粘度を調整して用いることができる。粘度の値は必要に応じて適宜選択することができるが、例えば、25℃において0.3mPa・s~50mPa・sが好ましく、0.5mPa・s~20mPa・sがより好ましい。粘度の測定方法としては、例えば、コーンプレートタイプの粘度計を使用し、25℃に温度調整を施した状態で測定することができる。
<<収容容器>>
 硬化性組成物の収容容器としては、特に限定はなく、公知の収容容器を用いることができる。また、収容容器として、国際公開第2022/085485号の段落0187に記載の容器を用いることができる。
<硬化性組成物の調製方法>
 本発明の硬化性組成物は、前述の成分を混合して調製できる。硬化性組成物の調製に際しては、全成分を同時に溶剤に溶解および/または分散して硬化性組成物を調製してもよいし、必要に応じて、各成分を適宜2つ以上の溶液または分散液としておいて、使用時(塗布時)にこれらを混合して硬化性組成物を調製してもよい。
 硬化性組成物の調製に際して、顔料を分散させるプロセスを含むことが好ましい。顔料を分散させるプロセスにおいて、顔料の分散に用いる機械力としては、圧縮、圧搾、衝撃、剪断、キャビテーションなどが挙げられる。これらプロセスの具体例としては、ビーズミル、サンドミル、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、マイクロフルイダイザー、高速インペラー、サンドグラインダー、フロージェットミキサー、高圧湿式微粒化、超音波分散などが挙げられる。またサンドミル(ビーズミル)における顔料の粉砕においては、径の小さいビーズを使用する、ビーズの充填率を大きくする事等により粉砕効率を高めた条件で処理することが好ましい。また、粉砕処理後にろ過、遠心分離などで粗粒子を除去することが好ましい。また、顔料を分散させるプロセスおよび分散機は、「分散技術大全集、株式会社情報機構発行、2005年7月15日」や「サスペンション(固/液分散系)を中心とした分散技術と工業的応用の実際 総合資料集、経営開発センター出版部発行、1978年10月10日」、特開2015-157893号公報の段落0022に記載のプロセス及び分散機を好適に使用出来る。また顔料を分散させるプロセスにおいては、ソルトミリング工程にて粒子の微細化処理を行ってもよい。ソルトミリング工程に用いられる素材、機器、処理条件等は、例えば、特開2015-194521号公報、特開2012-046629号公報の記載を参酌できる。分散に使用するビーズの素材としては、ジルコニア、メノウ、石英、チタニア、タングステンカーバイト、窒化ケイ素、アルミナ、ステンレス鋼およびガラスが挙げられる。また、ビーズには、モース硬度が2以上の無機化合物を使用することもできる。硬化性組成物中に上記ビーズが1~10000ppm含まれていてもよい。
 硬化性組成物の調製にあたり、異物の除去や欠陥の低減などの目的で、硬化性組成物をフィルタでろ過することが好ましい。ろ過に用いるフィルタの種類およびろ過方法としては、国際公開第2022/085485号の段落0196~0199に記載のフィルタおよびろ過方法が挙げられる。
<膜>
 本発明の膜は、上述した本発明の硬化性組成物から得られる膜である。本発明の膜は、カラーフィルタ、赤外線透過フィルタおよび赤外線カットフィルタなどの光学フィルタに用いることができる。
 本発明の膜の膜厚は、目的に応じて適宜調整できる。例えば、膜厚は、20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましい。膜厚の下限は、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましく、0.3μm以上がさらに好ましい。
 本発明の膜をカラーフィルタとして用いる場合、本発明の膜は、緑色、赤色、青色、シアン色、マゼンタ色または黄色の色相を有することが好ましい。また、本発明の膜は、カラーフィルタの着色画素として好ましく用いることができる。着色画素としては、赤色画素、緑色画素、青色画素、マゼンタ色画素、シアン色画素、黄色画素などが挙げられる。
<画素の製造方法>
 本発明の硬化性組成物を用いた画素の製造方法について説明する。画素の製造方法は、本発明の硬化性組成物を用いて支持体上に組成物層を形成する工程と、組成物層をパターン状に露光する工程と、組成物層の未露光部を現像除去する工程と、を含む。必要に応じて、組成物層を乾燥する工程(プリベーク工程)、および、現像されたパターン(画素)を加熱処理する工程(ポストベーク工程)を設けてもよい。
 組成物層を形成する工程では、本発明の硬化性組成物を用いて、支持体上に組成物層を形成する。支持体としては、特に限定は無く、用途に応じて適宜選択できる。例えば、ガラス基板、シリコン基板などが挙げられ、シリコン基板であることが好ましい。また、シリコン基板には、電荷結合素子(CCD)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)、透明導電膜などが形成されていてもよい。また、シリコン基板には、各画素を隔離するブラックマトリクスが形成されている場合もある。また、シリコン基板には、上部の層との密着性改良、物質の拡散防止或いは基板表面の平坦化のために下地層が設けられていてもよい。下地層の表面接触角は、ジヨードメタンで測定した際に20~70°であることが好ましい。また、水で測定した際に30~80°であることが好ましい。
 硬化性組成物の塗布方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、滴下法(ドロップキャスト);スリットコート法;スプレー法;ロールコート法;回転塗布法(スピンコーティング);流延塗布法;スリットアンドスピン法;プリウェット法(例えば、特開2009-145395号公報に記載されている方法);インクジェット(例えば、オンデマンド方式、ピエゾ方式、サーマル方式)、ノズルジェット等の吐出系印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、反転オフセット印刷、メタルマスク印刷などの各種印刷法;金型等を用いた転写法;ナノインプリント法などが挙げられる。また、国際公開第2022/085485号の段落0207に記載の塗布方法を用いることもできる。
 支持体上に形成した組成物層は、乾燥(プリベーク)してもよい。低温プロセスにより膜を製造する場合は、プリベークを行わなくてもよい。プリベークを行う場合、プリベーク温度は、150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましく、110℃以下が更に好ましい。下限は、例えば、50℃以上とすることができ、80℃以上とすることもできる。プリベーク時間は、10~300秒が好ましく、40~250秒がより好ましく、80~220秒がさらに好ましい。プリベークは、ホットプレート、オーブン等で行うことができる。
 次に、組成物層をパターン状に露光する(露光工程)。例えば、組成物層に対し、ステッパー露光機やスキャナ露光機などを用いて、所定のマスクパターンを有するマスクを介して露光することで、パターン状に露光することができる。これにより、露光部分を硬化することができる。
 露光に際して用いることができる放射線(光)としては、g線、i線等が挙げられる。また、波長300nm以下の光(好ましくは波長180~300nmの光)を用いることもできる。波長300nm以下の光としては、KrF線(波長248nm)、ArF線(波長193nm)などが挙げられ、KrF線(波長248nm)が好ましい。また、300nm以上の長波な光源も利用できる。
 また、露光に際して、光を連続的に照射して露光してもよく、パルス的に照射して露光(パルス露光)してもよい。なお、パルス露光とは、短時間(例えば、ミリ秒レベル以下)のサイクルで光の照射と休止を繰り返して露光する方式の露光方法のことである。
 照射量(露光量)は、例えば、0.03~2.5J/cmが好ましく、0.05~1.0J/cmがより好ましい。露光時における酸素濃度については適宜選択することができ、大気下で行う他に、例えば、酸素濃度が19体積%以下の低酸素雰囲気下(例えば、15体積%、5体積%、または、実質的に無酸素)で露光してもよく、酸素濃度が21体積%を超える高酸素雰囲気下(例えば、22体積%、30体積%、または、50体積%)で露光してもよい。また、露光照度は適宜設定することが可能であり、通常1000W/m~100000W/m(例えば、5000W/m、15000W/m、または、35000W/m)の範囲から選択することができる。酸素濃度と露光照度は適宜条件を組み合わせてよく、例えば、酸素濃度10体積%で照度10000W/m、酸素濃度35体積%で照度20000W/mなどとすることができる。
 次に、組成物層の未露光部を現像除去してパターン(画素)を形成する。組成物層の未露光部の現像除去は、現像液を用いて行うことができる。これにより、露光工程における未露光部の組成物層が現像液に溶出し、光硬化した部分だけが残る。現像液の温度は、例えば、20~30℃が好ましい。現像時間は、20~180秒が好ましい。また、残渣除去性を向上するため、現像液を60秒ごとに振り切り、さらに新たに現像液を供給する工程を数回繰り返してもよい。
 現像液は、有機溶剤、アルカリ現像液などが挙げられ、アルカリ現像液が好ましく用いられる。現像液、および、現像後の洗浄(リンス)方法については、国際公開第2022/085485号の段落0214に記載の現像液や洗浄方法を用いることができる。
 現像後、乾燥を施した後に追加露光処理や加熱処理(ポストベーク)を行うことが好ましい。追加露光処理やポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の硬化処理である。ポストベークにおける加熱温度は、例えば、100~300℃が好ましく、200~270℃がより好ましい。ポストベークは、現像後の膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行うことができる。追加露光処理を行う場合、露光に用いられる光は、波長400nm以下の光であることが好ましい。また、追加露光処理は、韓国公開特許第10-2017-0122130号公報に記載された方法で行ってもよい。
<光学フィルタ>
 本発明の光学フィルタは上述した本発明の膜を含む。光学フィルタの種類としては、カラーフィルタ、赤外線カットフィルタおよび赤外線透過フィルタなどが挙げられ、カラーフィルタであることが好ましい。カラーフィルタは、その画素として本発明の膜を有することが好ましく、着色画素として本発明の膜を有することがより好ましい。
 光学フィルタは、本発明の膜の表面に保護層が設けられていてもよい。保護層を設けることで、酸素遮断化、低反射化、親疎水化、特定波長の光(紫外線、赤外線等)の遮蔽等の種々の機能を付与することができる。保護層の厚さとしては、0.01~10μmが好ましく、0.1~5μmがより好ましい。保護層の形成方法としては、保護層形成用の樹脂組成物を塗布して形成する方法、化学気相蒸着法、成型した樹脂を接着剤で貼りつける方法等が挙げられる。保護層を構成する成分としては、(メタ)アクリル樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルホスフィンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、ポリオール樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アラミド樹脂、ポリアミド樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、セルロース樹脂、Si、C、W、Al、Mo、SiO、Siなどが挙げられ、これらの成分を二種以上含有しても良い。例えば、酸素遮断化を目的とした保護層の場合、保護層はポリオール樹脂と、SiOと、Siを含むことが好ましい。また、低反射化を目的とした保護層の場合、保護層は(メタ)アクリル樹脂とフッ素樹脂を含むことが好ましい。
 樹脂組成物を塗布して保護層を形成する場合、樹脂組成物の塗布方法としては、スピンコート法、キャスト法、スクリーン印刷法、インクジェット法等の公知の方法を用いることができる。樹脂組成物に含まれる有機溶剤は、公知の有機溶剤(例えば、プロピレングリコール1-モノメチルエーテル2-アセテート、シクロペンタノン、乳酸エチル等)を用いることが出来る。保護層を化学気相蒸着法にて形成する場合、化学気相蒸着法としては、公知の化学気相蒸着法(熱化学気相蒸着法、プラズマ化学気相蒸着法、光化学気相蒸着法)を用いることができる。
 保護層は、必要に応じて、有機・無機微粒子、特定波長の光(例えば、紫外線、赤外線等)の吸収剤、屈折率調整剤、酸化防止剤、密着剤、界面活性剤等の添加剤を含有しても良い。有機・無機微粒子の例としては、例えば、高分子微粒子(例えば、シリコーン樹脂微粒子、ポリスチレン微粒子、メラミン樹脂微粒子)、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アルミニウム、窒化チタン、酸窒化チタン、フッ化マグネシウム、中空シリカ、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。特定波長の光の吸収剤は公知の吸収剤を用いることができる。これらの添加剤の含有量は適宜調整できるが、保護層の全質量に対して0.1~70質量%が好ましく、1~60質量%がさらに好ましい。
 保護層としては、特開2017-151176号公報の段落0073~0092に記載の保護層を用いることもできる。
 光学フィルタは、隔壁により例えば格子状に仕切られた空間に、各画素が埋め込まれた構造を有していてもよい。
<固体撮像素子>
 本発明の固体撮像素子は、上述した本発明の膜を有する。固体撮像素子の構成としては、本発明の膜を備え、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
 基板上に、固体撮像素子(CCD(電荷結合素子)イメージセンサ、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオードおよびポリシリコン等からなる転送電極を有し、フォトダイオードおよび転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口した遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面およびフォトダイオード受光部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、デバイス保護膜上に、カラーフィルタを有する構成である。更に、デバイス保護膜上であってカラーフィルタの下(基板に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタ上に集光手段を有する構成等であってもよい。また、カラーフィルタは、隔壁により例えば格子状に仕切られた空間に、各着色画素が埋め込まれた構造を有していてもよい。この場合の隔壁は各着色画素よりも低屈折率であることが好ましい。このような構造を有する撮像装置の例としては、特開2012-227478号公報、特開2014-179577号公報、国際公開第2018/043654号に記載の装置が挙げられる。また、特開2019-211559号公報の中で示しているように固体撮像素子の構造内に紫外線吸収層を設けて耐光性を改良してもよい。本発明の固体撮像素子を備えた撮像装置は、デジタルカメラや、撮像機能を有する電子機器(携帯電話等)の他、車載カメラや監視カメラ用としても用いることができる。
<画像表示装置>
 本発明の画像表示装置は、上述した本発明の膜を有する。画像表示装置としては、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置などが挙げられる。画像表示装置の定義や各画像表示装置の詳細については、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木昭夫著、(株)工業調査会、1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男編集、(株)工業調査会、1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば、上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、以下に示す構造式中のBzはベンジル基である。
<合成例>
(合成例1) ウレタン樹脂U-3の合成
 三口フラスコに2,2-ビス(ヒドロキシメチル)酪酸(DMBA)12.59g、プラクセル210(ポリカプロラクトンジオール、(株)ダイセル製)35.05g、ヘキサメチレンジイソシアネート21.15g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート68.78g添加し内温70℃に加熱した。温度安定化後、ネオスタンU-600(日東化成(株)製)を0.0688g添加し反応を開始した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により反応を追跡し、重量平均分子量が約23000になるところでプロピレングリコールモノメチル―テル123.7g添加し、90℃に昇温し、1時間攪拌し重合反応を停止した。温度を室温まで戻し、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン 1-オキシル(TEMPO)0.261g、4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル(4HBAGE)7.22g、ジメチルドデシルアミン2.39g添加し、90℃24時間反応させた。4HBAGEが消失していることを高速液体クロマトグラフ(HPLC)にて確認し、反応を終了し、ウレタン樹脂U-3を合成した。GPCで測定したウレタン樹脂U-3の重量平均分子量は25000であった。
(合成例2~44) ウレタン樹脂U-1、U-2、U-4~U-44の合成
 各原料の種類を下記表に変更し、各化合物の添加量を変更する以外は、合成例1と同様の方法に従い、ウレタン樹脂U-1、U-2、U-4~U-44を合成した。
 上記表に記載の素材の詳細は以下の通りである。
(化合物1)
 1-1: 2,2-ビス(ヒドロキシメチル)酪酸(DMBA)
 1-2: 5-(2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)-5-オキソペンタン酸
 1-3: 2-((2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)カルボニル)安息香酸
 1-4: 2-(2-(2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)-2-オキソエトキシ)酢酸
 1-5: 4-(2-((3-((2,3-ジヒドロキシプロピル)チオ)プロパノール)オキシ)エトキシ)-4-オキソブタン酸
(化合物2)
 2-1: 1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(cis-, trans-混合物)(HXDI)
 2-2: ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)
 2-3: キシリレンジイソシアネート(XDI)
 2-4: ジイソシアン酸イソホロン(異性体混合物)(IPDI)
(化合物3)
 3-1: PO1000(ポリプロピレングリコール、ジオール型、重量平均分子量1000、富士フイルム和光純薬(株)製)
 3-2: EO1000(ポリエチレングリコール、重量平均分子量1000、富士フイルム和光純薬(株)製)
 3-3: プラクセル210(ポリカプロラクトンジオール、(株)ダイセル製)
 3-4: T5651(ポリカーボネートジオール、デュラノールT5651、旭化成(株)製)
 3-5: PO400(ポリプロピレングリコール、ジオール型、重量平均分子量400、富士フイルム和光純薬(株)製)
 3-6: PO200(ポリプロピレングリコール、ジオール型、重量平均分子量200、富士フイルム和光純薬(株)製)
 3-7: ジプロピレングリコール
 3-8: PO2000(ポリプロピレングリコール、ジオール型、重量平均分子量2000、富士フイルム和光純薬(株)製)
 3-9: PO4000(ポリプロピレングリコール、ジオール型、重量平均分子量4000、富士フイルム和光純薬(株)製)
 3-10: ペルヒドロビスフェノールA(異性体混合物)
 3-11: 9,9-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン
 3-12: 3,3-ビス(ヒドロキシメチル)ヘプタン
(化合物4)
 4-1: 4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル(4HBAGE)
 4-2: グリシジルメタクリレート(GMA)
 4-3: アリルグリシジルエーテル(AGE)
 4-4: 2-(((2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブトキシ)カルボニル)アミノ)エチルアクリレート(TMP-AOI)
 4-5: 2,2-ビス(ヒドロキシメチル)ブチルアクリレート(TMP-AA)
(化合物5)
 5-1: ジメチルドデシルアミン
 5-2: ジメチルブチルアミン
 5-3: ジメチルエタノールアミン
 5-4: ジメチルベンジルアミン
 ウレタン樹脂U-1~U-44の構造は以下の通りである。以下の構造式において、*11~*18は、*1または*2と結合してウレタン結合を形成している。なお、U-4中のRは、炭素数5または6のアルキル基を表す。また、各構造式において、[ ]で囲ったアルキレンオキシ基の繰り返し数の値は平均値である。例えば、U-1において、[ ]で囲ったプロピレンオキシ基の繰り返し数の値は17とあるが、これは平均値である。
 また、原料に用いたプラクセル210(ポリカプロラクトンジオール、(株)ダイセル製)は構造が不明であるため、これを用いて合成したウレタン樹脂U-3,U-44について、構造が不明な部分についてはX、m、nとしている。
 ウレタン樹脂U-1~U-44の重量平均分子量、酸価、C=C価(エチレン性不飽和結合基価)、ウレタン価は以下の通りである。各樹脂のC=C価およびウレタン価は、各ウレタン樹脂の合成に用いた原料から算出した。
<硬化性組成物の製造>
 各素材を以下に示す処方(BLUE1~BLUE14、BLUEr1、RED1、GRN1、Black1、IR1)に示す割合で混合して各硬化性組成物を製造した。表中に記載の数値の単位は質量部である。なお、顔料と染料と顔料誘導体は、本発明における色材に相当する素材である。また、各処方において、各硬化性組成物は、顔料と顔料誘導体と分散剤と溶剤の一部とを混合し、得られた混合液を、循環型分散装置(ビーズミル)として寿工業株式会社製のウルトラアペックスミルを用いて分散処理を行い、分散液を製造した後、残りの素材を混合して製造した。
 上記表に示す素材の詳細は以下の通りである。
(顔料)
 PR254 : C.I.ピグメントレッド254(赤色顔料)
 PR272 : C.I.ピグメントレッド272(赤色顔料)
 PY139 : C.I.ピグメントイエロー139(黄色顔料)
 PB15:6 : C.I.ピグメントブルー15:6(青色顔料)
 PV23 : C.I.ピグメントバイオレット23(紫色顔料)
 PG36 : C.I.ピグメントグリーン36(緑色顔料)
 PY150 : C.I.ピグメントイエロー150(黄色顔料)
 PY185 : C.I.ピグメントイエロー185(黄色顔料)
 Bk-1:チタンブラック13M-C(黒色顔料、三菱マテリアル電子化成(株)製)
 Ir-1:下記構造の化合物(赤外線吸収顔料、ピロロピロール化合物)
(染料)
 Dye-1:下記構造の化合物(キサンテン染料、m=2、n=4、重量平均分子量9200)
(顔料誘導体)
 Syn-1~Syn-4:下記構造の化合物
(分散剤)
 D-1:プライサーフ A208F(第一工業製薬(株)製)
 D-2:下記構造の樹脂(重量平均分子量12000、主鎖に付記した数値はモル比である)
(重合性モノマー)
 M-1~M-4:下記構造の化合物
(光重合開始剤)
 I-1:下記構造の化合物
 I-2:TR-PBG-314(TRONLY社製)
 I-3:TR-PBG-3057(TRONLY社製)
 I-4:下記構造の化合物
(エポキシ化合物)
 E-1:下記構造の化合物(重量平均分子量2300)
(チオール化合物)
 SH-1:下記構造の化合物
(界面活性剤)
 W-1:KF-6000(シリコーン系界面活性剤、信越化学工業(株)製))
(重合禁止剤)
 G-1:p-メトキシフェノール
(溶剤)
 S-1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
 S-2:シクロヘキサノン
 S-3:プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)
 S-4:シクロペンタノン
 実施例1~65、比較例1、2の硬化性組成物における処方の種類およびウレタン樹脂の種類は以下の通りである。各硬化性組成物の全固形分中におけるウレタン樹脂の含有量および各硬化性組成物の全固形分中における色材の含有量を、それぞれ下記表の「ウレタン樹脂の含有量」の欄および「色材の含有量」の欄に記す。また、各硬化性組成物に含まれる重合性モノマーとウレタン樹脂との質量比(重合性モノマー/ウレタン樹脂)を、下記表の「質量比1」の欄に記す。
 なお、ウレタン樹脂の種類の欄に記載したU-1~U-44はそれぞれ上述したウレタン樹脂U-1~U-44である。
 また、U-6a~U-6eは、上述したウレタン樹脂U-6と同じ構造で、重量平均分子量が相違する樹脂である。U-6aの重量平均分子量は8000であり、U-6bの重量平均分子量は15000であり、U-6cの重量平均分子量は40000であり、U-6dの重量平均分子量は50000であり、U-6eの重量平均分子量は60000である。
<性能の評価>
(密着性の評価)
 8インチ(203.2mm)シリコンウエハに、CT-4000L(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)をポストベーク後に厚さが0.1μmになるようにスピンコータを用いて塗布し、ホットプレートを用いて220℃で300秒間加熱して下塗り層を形成し、下塗り層付シリコンウエハを得た。
 下塗り層付き8インチシリコンウエハ上に、各硬化性組成物を、スピンコータを用いてポストベーク後の膜厚が0.6μmになるように塗布し、次いで、ホットプレートを用いて、90℃、120秒間の加熱(プリベーク)を行い、塗膜を形成した。次いで、塗膜に対して、KrFスキャナ露光機を用い、パターンを有するマスク(0.5μm×0.5μm)を介して波長248nmの光(KrF線)を、露光量350mJ/cm、照度35000W/mの条件で照射して露光した。次いで、露光された塗膜が形成されているシリコンウエハを、スピン・シャワー現像機(DW-30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD-2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の60%希釈液を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、シリコンウエハ上にパターンを形成した。パターンが形成されたシリコンウエハを真空チャック方式で水平回転テーブルに固定し、回転装置によってシリコンウエハを回転数50rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い画素を形成した。
 得られた画素について、走査型電子顕微鏡(S-4800H、(株)日立ハイテク製)を用いて、倍率20000倍で観察した。観察された画像の一部領域において形成される画素の総数(1071個×1071個)のうち剥離した画素数を測定し、下記評価基準に基づいて、密着性を評価した。
-評価基準-
 A:剥離した画素数が10個以下であった。
 B:剥離した画素数が10個超、50個以下であった。
 C:剥離した画素数が50個超、200個以下であった。
 D:剥離した画素数が200個超であった。
(現像残渣の評価)
 8インチ(203.2mm)シリコンウエハに、CT-4000L(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)をポストベーク後に厚さが0.1μmになるようにスピンコータを用いて塗布し、ホットプレートを用いて220℃で300秒間加熱して下塗り層を形成し、下塗り層付シリコンウエハを得た。
 下塗り層付き8インチシリコンウエハ上に、各硬化性組成物を、スピンコータを用いてポストベーク後の膜厚が0.6μmになるように塗布し、次いで、ホットプレートを用いて、90℃、120秒間の加熱(プリベーク)を行い、塗膜を形成した。次いで、塗膜に対して、KrFスキャナ露光機を用い、パターンを有するマスク(0.5μm×0.5μm)を介して波長248nmの光(KrF線)を、露光量350mJ/cm、照度35000W/mの条件で照射して露光した。次いで、露光された塗膜が形成されているシリコンウエハを、スピン・シャワー現像機(DW-30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD-2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の60%希釈液を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、シリコンウエハ上にパターンを形成した。パターンが形成されたシリコンウエハを真空チャック方式で水平回転テーブルに固定し、回転装置によってシリコンウエハを回転数50rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い画素を形成した。
 得られた画素について、走査型電子顕微鏡(S-4800H、(株)日立ハイテク製)を用いて、倍率20000倍で観察し、下記評価基準に基づいて、現像残渣を評価した。
-評価基準-
 A:画素の形成領域外(未露光部)には、現像残渣がまったく確認されなかった
 B:画素の形成領域外(未露光部)に、現像残渣がごくわずかに確認されたが、実用上問題のない程度であった
 C:画素の形成領域外(未露光部)に、現像残渣がわずかに確認されたが、実用上問題のない程度であった
 D:画素の形成領域外(未露光部)に、現像残渣が著しく確認された。
 密着性および現像残渣の評価結果は以下の通りである。
 上記表に示すように、実施例は、密着性および現像残渣の評価に優れていた。

Claims (12)

  1.  色材と、重合性モノマーと、光重合開始剤と、樹脂と、を含む硬化性組成物であって、
     前記樹脂はウレタン樹脂を含み、
     前記硬化性組成物の全固形分中におけるウレタン樹脂の含有量が0.5質量%以上10質量%未満である、硬化性組成物。
  2.  前記ウレタン樹脂の重量平均分子量が10000~50000である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3.  前記ウレタン樹脂は、酸基を有し、且つ、側鎖にエチレン性不飽和結合含有基を有する、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4.  前記ウレタン樹脂は、アニオンとアンモニウムカチオンとの塩構造を有する、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  5.  前記ウレタン樹脂は、式(u1-1)~(u1-3)のいずれかで表される構造を有する、請求項1または2に記載の硬化性組成物;
     式中、Rはアルキル基を表し、
     LおよびLは、それぞれ独立して2価の連結基を表し、
     Xは-O-または-NH-を表し、
     Lは、2価の連結基を表し、
     Yはエチレン性不飽和結合含有基を表し、
     *は結合位置を表す。
  6.  前記ウレタン樹脂のウレタン価が2.0~4.0mmol/gである、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  7.  前記ウレタン樹脂100質量部に対して、前記重合性モノマーを60~1000質量部含む、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  8.  前記硬化性組成物の全固形分中における前記色材の含有量が60質量%以上である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  9.  請求項1または2に記載の硬化性組成物を用いて得られる膜。
  10.  請求項9に記載の膜を有する光学フィルタ。
  11.  請求項9に記載の膜を有する固体撮像素子。
  12.  請求項9に記載の膜を有する画像表示装置。
PCT/JP2025/023144 2024-07-12 2025-06-27 硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置 Pending WO2026014262A1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2024112629 2024-07-12
JP2024-112629 2024-07-12

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2026014262A1 true WO2026014262A1 (ja) 2026-01-15

Family

ID=98386714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2025/023144 Pending WO2026014262A1 (ja) 2024-07-12 2025-06-27 硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2026014262A1 (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2024190447A1 (ja) 着色組成物、膜、カラーフィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2024004619A1 (ja) 硬化性組成物、硬化物の製造方法、膜、光学素子、イメージセンサ、固体撮像素子、画像表示装置、及び、ラジカル重合開始剤
WO2024181118A1 (ja) 樹脂組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2024004425A1 (ja) 硬化性組成物、硬化物の製造方法、膜、光学素子、イメージセンサ、固体撮像素子、画像表示装置、及び、ラジカル重合開始剤
WO2026014262A1 (ja) 硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2026014261A1 (ja) 硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および化合物
JP2025139790A (ja) 光硬化性組成物、画素の製造方法、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および光重合開始剤
WO2025094724A1 (ja) 硬化性組成物、画素の製造方法、膜、固体撮像素子、画像表示装置および光重合開始剤
WO2025013624A1 (ja) 樹脂組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2025220511A1 (ja) 着色組成物、膜、カラーフィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2025110008A1 (ja) 硬化性組成物、画素の製造方法、膜、固体撮像素子、画像表示装置および光重合開始剤
WO2024190446A1 (ja) 樹脂組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2024262356A1 (ja) 着色組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
JP2025128466A (ja) 光硬化性組成物、画素の製造方法、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および光重合開始剤
WO2025121174A1 (ja) 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2025033225A1 (ja) 硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2025121175A1 (ja) 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2025192264A1 (ja) 硬化性組成物、膜、光学フィルタ、光学センサおよび画像表示装置
WO2025110009A1 (ja) 硬化性組成物、画素の製造方法、膜、固体撮像素子、画像表示装置および光重合開始剤
WO2025164315A1 (ja) 光硬化性組成物、画素の製造方法、膜、固体撮像素子、画像表示装置および光重合開始剤
WO2025134800A1 (ja) 樹脂組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2024262354A1 (ja) 着色組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2025041643A1 (ja) 硬化性組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置
WO2025013625A1 (ja) 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および化合物
WO2024262355A1 (ja) 着色組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子および画像表示装置