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WO2026009864A1 - 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子

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WO2026009864A1
WO2026009864A1 PCT/JP2025/023442 JP2025023442W WO2026009864A1 WO 2026009864 A1 WO2026009864 A1 WO 2026009864A1 JP 2025023442 W JP2025023442 W JP 2025023442W WO 2026009864 A1 WO2026009864 A1 WO 2026009864A1
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知典 柿崎
一平 福田
翔一朗 中原
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Nissan Chemical Corp
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Nissan Chemical Corp
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
    • C08G73/10Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
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Abstract

液晶のツイスト角のバラツキが小さく、且つ、発生した電荷を短時間で低減できる液晶配向膜を提供する。 下記の重合体(A)及び重合体(B)を含有することを特徴とする液晶配向剤。 重合体(A):式(1T)で表される構造単位と、「H-N(Z)-Ar-L-A-L1'-Ar1'-N(Z)-H」由来の構造単位、及び式(1Da1)で表される構造単位と、を有するポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミド(A)。(各記号の定義は明細書に記載された通りである。) 重合体(B):式(1T)で表される構造単位と、式(1D)で表される構造単位と、を有するポリアミック酸(B)。 [化1] (各記号の定義は明細書に記載された通りである。) [化2] (各記号の定義は明細書に記載された通りである。) [化3] (各記号の定義は明細書に記載された通りである。)

Description

液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子
 本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子に関する。
 従来から液晶表示装置は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、テレビジョン受像機等の表示部として幅広く用いられている。液晶表示装置は、例えば、素子基板とカラーフィルタ基板との間に挟持された液晶層、液晶層に電界を印加する画素電極及び共通電極、液晶層の液晶分子の配向性を制御する配向膜、画素電極に供給される電気信号をスイッチングする薄膜トランジスタ(TFT)等を備えている。液晶分子の駆動方式としては、TN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式等の縦電界方式や、IPS(In-Plane Switching)方式、FFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界方式が知られている。
 現在、工業的に最も普及している液晶配向膜は、電極基板上に形成された、ポリアミック酸及び/又はこれをイミド化したポリイミドに代表される重合体からなる膜の表面に、配向処理を行うことで作製されている。近年では、液晶表示素子の高性能化、高精細化、大型化に伴い、偏光された放射線を照射することにより、液晶配向能を付与する光配向法が検討されている。光配向法は、光異性化反応を利用したもの、光架橋反応を利用したもの、光分解反応を利用したもの等が提案されている(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。
特開平9-297313号公報
「液晶光配向膜」木戸脇、市村 機能材料 1997年11月号 Vol.17、 No.11 13~22ページ
 近年、大画面で高精細な液晶表示素子が主体となり、またスマートフォン、タブレットPCやカーナビゲーションといった小型の表示端末の普及が進み、液晶表示素子に対する高品質化の要求は従来よりも増してさらに高まっている。特に液晶表示素子を大型化した際に、液晶配向膜面内での液晶のツイスト角のバラツキ(不均一性)が生じやすく、液晶のツイスト角のバラツキを小さくできる液晶配向膜が得られる液晶配向剤が望まれていた。
 また、最近の高輝度の液晶表示素子では、バックライトの輝度が高くなり蓄積電荷による残像の視認性も高くなっているため、発生した電荷を短時間で低減できる液晶配向膜が求められている。
 以上のようなことから、本発明の目的は、液晶のツイスト角のバラツキが小さく、且つ、発生した電荷を短時間で低減できる液晶配向膜が得られる液晶配向剤、該液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及び液晶表示素子を提供することにある。
 本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究を行った結果、特定のポリイミドと、特定のポリアミック酸と、を含む液晶配向剤を用いることが、上記の目的を達成するために極めて有効であることを見出し、本発明を完成させた。
 本発明は、以下の態様を包含するものである。
 下記の重合体(A)及び重合体(B)を含有することを特徴とする液晶配向剤。
 重合体(A):テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位と、ジアミン由来の構造単位と、を有するポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミド(A)であって、
 上記テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位として、下記式(1T)で表される構造単位(a-1Ta)を含み、
 上記ジアミン由来の構造単位として、ジアミン(Nh)「H-N(Z)-Ar-L-A-L1’-Ar1’-N(Z)-H」由来の構造単位(a-1DaNh)、及び下記式(1Da1)で表される構造単位(a-1Da1)を含む、ポリイミド。
 (Ar、Ar1’は、それぞれ独立して、ベンゼン環、ビフェニル構造、又はナフタレン環を表し、Ar及びAr1’の少なくとも一つは、ナフタレン環を表す。
Ar、Ar1’の環上の任意の水素原子は、1価の基で置換されてもよい。Aは、アルキレン構造を有する炭素数4~18の2価の有機基を表す。
、L1’は、それぞれ独立して、単結合、-O-、-S-、-C(=O)-、-O-C(=O)-、-C(=O)-O-、-NR-(Rは水素原子又は1価の有機基を表す。)、-C(=O)-NR-(Rは水素原子又は1価の有機基を表す。)、又は-NR-C(=O)-(Rは水素原子又は1価の有機基を表す。)を表す。)
 重合体(B):テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位と、ジアミン由来の構造単位と、を有するポリアミック酸(B)であって、
 テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位として、下記式(1T)で表される構造単位(b-1Tb)を含み、
 ジアミン由来の構造単位として、下記式(1D)で表される構造単位(b-1Db)を含む、ポリアミック酸。
(式(1T)中Xは、下記式(x-1)で表される4価の有機基を表す。式(1Da1)中、Dは、熱脱離性基を有する1価の有機基を表す。R、Zはそれぞれ独立して、水素原子又は1価の有機基を表す。)
(式(x-1)中、R~Rはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~6のアルコキシアルキル基、炭素数2~6のアルキルオキシカルボニル基、又はフェニル基を表し、R~Rの少なくとも一つは上記定義中の水素原子以外の基を表す。*は結合手を表す。)
(式(1T)中Xは、芳香族テトラカルボン酸二無水物由来の4価の有機基を表す。式(1D)中、Yはジアミン由来の2価の有機基を表す。Zは上記式(1Da1)のZと同義である。)
 本発明によれば、液晶のツイスト角のバラツキが小さく、且つ、発生した電荷を短時間で低減できる液晶配向膜が得られる液晶配向剤、該液晶配向剤から得られる液晶配向膜、及び液晶表示素子を提供することができる。
本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を具備するIPSモードの横電界液晶表示素子の一例を示す概略断面図である。 本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を具備するFFSモードの横電界液晶表示素子の一例を示す概略断面図である。
 以下、特定の重合体成分を含有する液晶配向剤、該液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜、及び該液晶配向膜を有する液晶表示素子について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の一実施態様としての一例であり、これらの内容に特定されるものではない。
 以下の説明において、「ハロゲン原子」として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。また、第三級を意味する「tert-」は、「t-」とも表す。「Boc」は、tert-ブトキシカルボニル基を表し、「Fmoc」は、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基を表す。「*」は結合手を表す。
<重合体(A)>
(重合体(A)におけるテトラカルボン酸誘導体由来の構造単位)
 本発明の重合体(A)におけるポリイミド(A)は、テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位として、上記式(1T)で表される構造単位(a-1Ta)を有するポリイミド前駆体(A)のイミド化合物である。尚、ポリイミド(A)は1種類又は2種類以上で構成されてもよく、構造単位(a-1Ta)は1種類又は2種類以上であってもよい。
ポリイミド(A)のイミド化率は、ハンドリング性や液晶配向性を高める観点から、70~95%が好ましく、70~90%がより好ましい。
 上記式(1T)におけるRの1価の有機基としては、炭素数1~6の1価の炭化水素基、当該炭化水素基のメチレン基を-O-、-S-、-CO-、-COO-、-COS-、-NR-、-CO-NR-、-Si(R-(ただし、Rは、水素原子又は炭素数1~6の1価の炭化水素基である。Rが2個である場合、Rは互いに同一であっても良く、異なっていても良い。)、-SO-等で置き換えてなる1価の基A、上記1価の炭化水素基又は上記1価の基Aの炭素原子に結合する水素原子の少なくとも1個をハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、メルカプト基、ニトロソ基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基、シラノール基、スルフィノ基、ホスフィノ基、カルボキシ基、シアノ基、スルホ基、アシル基等で置換してなる1価の基、複素環を有する1価の基が挙げられる。
 上記式(1T)におけるRの1価の有機基としては、中でも、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、又はt-ブトキシカルボニル基が好ましく、炭素数1~3のアルキル基が更に好ましく、メチル基がより一層好ましい。
 上記式(1T)における2つのRは、本発明の効果を好適に得る観点から、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。
 上記式(1T)のXは、上記式(x-1)で表される4価の有機基を表す。
 上記式(x-1)のR~Rにおける炭素数1~6、好ましくは1~4のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基などが挙げられる。上記R~Rにおける炭素数2~6、好ましくは2~4のアルケニル基の具体例としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基などが挙げられ、これらは直鎖状でも分岐状でもよい。上記R~Rにおける炭素数2~6、好ましくは2~4のアルキニル基の具体例としては、例えばエチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基などが挙げられる。
 上記R~Rにおける、フッ素原子を含有する炭素数1~6、好ましくは1~4の1価の有機基としては、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2-トリフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロプロピル基などが挙げられる。
 また、本発明の効果を好適に得る観点から、RとRは水素原子であることが好ましい。
 上記式(x-1)は、なかでも、下記式(x1-1)~(x1-5)からなる群から選ばれるものが好ましい。
 本発明のポリイミド前駆体(A)が有する構造単位(a-1Ta)は、本発明の効果を好適に得る観点から、ポリイミド前駆体(A)が有するテトラカルボン酸誘導体由来の全構造単位1モルに対して、60モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、100モル%が最も好ましい。
 本発明のポリイミド前駆体(A)は、テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位として、下記式(2T)で表される構造単位(a-2Ta)を有していてもよい。構造単位(2-1Ta)は1種類又は2種類以上であってもよい。
(式中X2aは、上記式(x-1)で表される4価の有機基以外のテトラカルボン酸二無水物由来の4価の有機基を表す。)
 上記式(2T)におけるX2aの4価の有機基の具体例として、5員環以上の脂環構造を有する4価の有機基(T5a)、又は、以下のテトラカルボン酸二無水物(以下、これらを総称して、「その他のテトラカルボン酸二無水物」ともいう。)から2つの酸無水物基を除いた4価の有機基が挙げられる。
 1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物、又は下記式(AL-1)~(AL-7)で表されるテトラカルボン酸二無水物などの非環式脂肪族テトラカルボン酸二無水物;1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物などの脂環式テトラカルボン酸二無水物(但し、4価の有機基(T5a)を有するテトラカルボン酸二無水物を除く。);ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-パーフルオロイソプロピリデンジ(フタル酸無水物)、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’-ビス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)-2,2-ジフェニルプロパン酸二無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物、4,4’-カルボニルジフタル酸無水物、4,4’-オキシジ(1,4-フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物、又は4,4’-メチレンジ(1,4-フェニレン)ビス(フタル酸)二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物;そのほか、日本特開2010-97188号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物など。
 上記その他のテトラカルボン酸二無水物のより好ましい例としては、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
 上記4価の有機基(T5a)としては、5~8員環の脂環構造を有する4価の有機基が好ましく、5~7員環の脂環構造を有する4価の有機基がより好ましい。なお、5員環以上の脂環構造とは、酸無水基が結合する脂環構造が多環式構造の場合には、その多環式構造に含まれるそれぞれの環において、環を構成する原子数がいずれも5以上であることを示す。また、前記脂環構造は2つの酸無水基の少なくとも一つに結合していればよく、脂環構造とともに鎖状炭化水素構造や芳香環構造を有していてもよい。
 4価の有機基(T5a)の好ましい具体例としては、下記式(X5a-1)~(X5a-18)のいずれかで表される4価の有機基が挙げられる。4価の有機基(T5a)は、本発明の効果を好適に得る観点から、(X5a-1)~(X5a-4)がより好ましい。
 ポリイミド前駆体(A)が有する式(2T)で表される構造単位の割合は、ポリイミド前駆体(A)が有するテトラカルボン酸誘導体由来の全構造単位1モルに対して、40モル%以下が好ましく、30モル%以下がより好ましい。
(重合体(A)におけるジアミン由来の構造単位)
 本発明の重合体(A)におけるポリイミド前駆体(A)は、ジアミン由来の構造単位として、ジアミン(Nh)「H-N(Z)-Ar-L-A-L1’-Ar1’-N(Z)-H」由来の構造単位(a-1DaNh)、及び上記式(1Da1)で表される構造単位(a-1Da1)を有する。構造単位(a-1DaNh)、(a-1Da1)は1種類又は2種類以上であってもよい。
 上記式(1Da1)におけるZの1価の有機基としては、好ましい態様を含めて上記式(1T)におけるRと同様の基が挙げられる。
(構造単位(a-1DaNh))
 構造単位(a-1DaNh)において、上記ジアミン(Nh)のL、L1’を表す-NR-、-C(=O)-NR-、又は-NR-C(=O)-におけるRの1価の有機基としては、炭素数1~3のアルキル基、炭素数1~3のアルコキシ基、炭素数2~3のアルケニル基、炭素数2~3のアシル基、炭素数1~3のアルキルシリル基、炭素数1~3のアルコキシシリル基、Boc基、又はこれらの基が有する水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子及びヒドロキシ基の少なくともいずれかで置換された1価の有機基が挙げられる。
 上記ジアミン(Nh)のAr及びAr1’の環上の任意の水素原子の置換基である1価の基としては、ハロゲン原子;炭素数1~3のアルキル基;水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子若しくはヒドロキシ基で置換された炭素数1~3のアルキル基;炭素数1~3のアルコキシ基、水素原子の少なくとも一部が上記ハロゲン原子及びヒドロキシ基の少なくともいずれかで置換された炭素数1~3のアルコキシ基;炭素数2~3のアルケニル基;炭素数2~3のアシル基;炭素数1~3のアルキルシリル基;炭素数1~3のアルコキシシリル基;ヒドロキシ基、ニトリル基などの1価の基が挙げられる。
 上記ジアミン(Nh)のAr及びAr1’の具体例としては、1,4-フェニレン、1,3-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、2-エチル-1,4-フェニレン、2-プロピル-1,4-フェニレン、2-ブチル-1,4-フェニレン、2-イソプロピル-1,4-フェニレン、2-t-ブチル-1,4-フェニレン、2-メトキシ-1,4-フェニレン、2-エトキシ-1,4-フェニレン、2-プロポキシ-1,4-フェニレン、2-ブトキシ-1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジメチル-1,4-フェニレン、4-メチル-1,3-フェニレン、5-メチル-1,3-フェニレン、4-フルオロ-1,3-フェニレン、2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレンなどの置換基を有してもよいベンゼン環;4,4’-ビフェニリレン、2-メチル-4,4’-ビフェニリレン、2-エチル-4,4’-ビフェニリレン、2-プロピル-4,4’-ビフェニリレン、2-ブチル-4,4’-ビフェニリレン、2-t-ブチル-4,4’-ビフェニリレン、2-メトキシ-4,4’-ビフェニリレン、2-エトキシ-4,4’-ビフェニリレン、2-フルオロ-4,4’-ビフェニリレン、3-メチル-4,4’-ビフェニリレン、3-エチル-4,4’-ビフェニリレン、3-プロピル-4,4’-ビフェニリレン、3-ブチル-4,4’-ビフェニリレン、3-t-ブチル-4,4’-ビフェニリレン、3-メトキシ-4,4’-ビフェニリレン、3-エトキシ-4,4’-ビフェニリレン、3-フルオロ-4,4’-ビフェニリレン、2,2’-ジメチル-4,4’-ビフェニリレン、3,3’-ジメチル-4,4’-ビフェニリレン、3,3’-ビフェニリレン、5-メチル-3,3’-ビフェニリレン、5,5’-ジメチル-3,3’-ビフェニリレンなどの置換基を有してもよいビフェニル構造;1,5-ナフチレン、2,6-ナフチレン、1-メチル-2,6-ナフチレンなどの置換基を有してもよいナフタレン環などが挙げられる。
 上記ジアミン(Nh)のAは、アルキレン構造を有する炭素数4~18の2価の有機基である。アルキレン構造を構成する任意の炭素-炭素結合は、炭素-炭素二重結合で置き換えられてもよい。Aは、好ましくは、炭素数4~18のアルキレン基(q0);当該アルキレン基の炭素-炭素結合間に、-O-、-C(=O)-、-NH-、-O-C(=O)-、-C(=O)-O-、-NR-C(=O)-(Rは1価の有機基を表す。)、-C(=O)-NR-(Rは1価の有機基を表す。)、又は-NR-(Rは1価の有機基を表す。)が挿入されてなる2価の有機基(q1);或いは当該アルキレン基の炭素-炭素結合間に、-NR-C(=O)-NR-(Rは水素原子又は1価の有機基を表す。)を少なくとも1つ有する2価の有機基(q2)である。
 ここで、上記-NR-C(=O)-NR-におけるRの1価の有機基としては、上記ジアミン(Nh)のL及びL1’を表す-C(=O)-NR-におけるRについて例示した構造が挙げられる。
 上記(q0)、(q1)、(q2)の好ましい具体例は、下記のとおりである。
 *-(CH-*、
 *-(CHn1-O-(CHn2-*、
 *-(CHn1-NR-(CHn2-*、
 *-(CHm1-O-C(=O)-(CHn’-C(=O)-O-(CH)m2-*、
 *-(CHm1-C(=O)-O-(CHn’-O-C(=O)-(CH)m2-*、
 *-(CHm1-C(=O)-NR-(CHn’-NR-C(=O)-(CH)m2-*、
 *-(CHm1-NR-C(=O)- (CHn’-C(=O)-NR-(CH)m2-*、
 *-(CHn1-NR-C(=O)-NR-(CHn2-*
 上記化学式中、Rは、水素原子又は1価の有機基を表す。該1価の有機基としては、上記ジアミン(Nh)のL及びL1’を表す-C(=O)-NR-におけるRについて例示した構造が挙げられる。2つのRは互いに同一でも異なっても良い。
 nは4~18の整数であり、より好ましくは4~10の整数であり、さらに好ましくは4~6の整数である。
 m1、m2は、それぞれ独立して0~4の整数であり、n’は、4~6の整数であり、m1、m2及びn’の合計は4~16である。
 *-(CHn1-O-(CHn2-*におけるn1、n2は、それぞれ独立して1~6の整数であり、n1及びn2の和は、4以上である。
 *-(CHn1-NR-C(=O)-NR-(CHn2-*におけるn1、n2は、それぞれ独立して1~6の整数であり、n1及びn2の合計は4~17である。
 *-L-A-L1’-*は、本発明の効果を好適に得る観点から、以下の態様が好ましい。下記式における、m1、m2、n、n’、n1、n2の定義は上記式と同じである。また、下記式におけるRは、水素原子又は1価の有機基を表す。2つのRが存在する場合には、それぞれ独立して上記の定義を有する。上記1価の有機基としては、上記ジアミン(Nh)のL及びL1’を表す-C(=O)-NR-におけるRについて例示した構造が挙げられる。
  *-(CH-*、-O-(CH-O-*、
  *-O-(CHn1-O-(CHn2-O-*、
  *-O-(CHn1-NR-(CHn2-O-*、
  *-C(=O)-(CH-C(=O)-*、
  *-C(=O)-NR-(CH-O-*、
  *-O-C(=O)-(CH-O-*、
  *-O-C(=O)-(CH-O-C(=O)-*、
  *-O-C(=O)-(CH-C(=O)-O-*、
  *-(CH)m1-O-C(=O)-(CH)n’-C(=O)-O-(CH)m2-*
  *-S-(CH-S-*、
  *-C(=O)-NR-(CH-NR-C(=O)-*、
  *-C(=O)-O-(CH-O-C(=O)-*、
  *-(CH)m1-C(=O)-O-(CHn’-O-C(=O)-(CH)m2-*
  *-O-(CH-*、*-S-(CH-*、
  *-NR-C(=O)-(CH-C(=O)-NR-*
  *-(CHm1-C(=O)-NR-(CHn’-NR-C(=O)-(CH)m2-*、
  *-(CHm1-NR-C(=O)- (CHn’-C(=O)-NR-(CH)m2-*、
  *-(CHn1-NR-C(=O)-NR-(CHn2-*
 さらに、本発明の効果を好適に得る観点から、*-(CH-*、*-O-(CH-O-*、*-O-(CH-*が好ましい。
 上記構造単位(a-1DaNh)は、本発明の効果を好適に得る観点から、下記式(h-1)~(h-4)のいずれかで表される2価の有機基を有することが好ましい。上記式(h-1)~(h-4)において、ベンゼン環の結合位置は1位及び4位であることが好ましく、ナフタレン環の結合位置は、2位及び6位であることが好ましい。
 なお、下記式(h-1)~(h1-4)のベンゼン環やナフタレン環上の水素原子は、メチル基、メトキシ基、フッ素原子で置換されてもよい。
 ポリイミド前駆体(A)が有する構造単位(a-1DaNh)の割合は、ポリイミド前駆体(A)が有するジアミン由来の全構造単位1モルに対して、1~30モル%含むことが好ましく、5~25モル%含むことがより好ましい。
(構造単位(a-1Da1))
 構造単位(a-1Da1)は、上記式(1Da1)で表される構造単位である。上記式(1Da1)中のDは、熱脱離性基を有する1価の有機基を表す。
 熱脱離性基は、ヘテロ原子に結合することが好ましく、該ヘテロ原子として、例えば、窒素原子、酸素原子等が挙げられる。
 窒素原子に結合する熱脱離性基の具体例として、カルバメート系保護基、アミド系保護基、イミド系保護基、スルホンアミド系保護基等が挙げられる。これらのうち、熱による脱離性が高い点で、カルバメート系保護基が好ましく、その具体例としては、Boc基、ベンジルオキシカルボニル基、1,1-ジメチル-2-ハロエチルオキシカルボニル基、1,1-ジメチル-2-シアノエチルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル基等が挙げられる。これらのうち、熱による脱離性に優れる点で、Boc基が特に好ましい。
 酸素原子に結合する熱脱離性基の具体例として、例えば、メチル基、エチル基、t-ブチル基、ベンジル基、p-メトキシベンジル基、トリチル基等のエーテル系保護基;メトキシメチル基、エトキシエチル基、2-テトラヒドロピラニル基等のアセタール系保護基;アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリクロロアセチル基等のアシル系保護基;アリル基、メタリル基等のアリル系保護基;Boc基等のカルバメート系保護基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基等のシリルエーテル系保護基が挙げられる。熱による脱離のしやすさの観点から、熱脱離性基は、メチル基、エチル基、t-ブチル基、ベンジル基、2-テトラヒドロピラニル基、メトキシメチル基、1-エトキシエチル基、又はアセチル基であることが好ましい。
 Dは、好ましくは、以下の式(D)で表される1価の有機基(D)が好ましい。
 1価の有機基(D)において、Qは、単結合、又は2価の連結基を表し、Rは水素原子、又は炭素数1~10の1価の有機基(但し、熱脱離性基を除く。)を表す。
 式(D)中のDは熱脱離性基を表す。nは、1又は2の整数である。
 Rは、本発明の効果を好適に得る観点から、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、又は水素原子が好ましく、水素原子がより好ましい。
 Qにおける2価の連結基は、好ましくは、-C(=O)-、又は、炭素数1~10の2価の有機基である。炭素数1~10の2価の有機基の具体例として、-CH-、又は炭素数2~10のアルキレン基である。但し、該アルキレン基の任意の-CH-は、-O-、-O-C(=O)-、-C(=O)-O-、-C(=O)-、-N(R’)-(R’は、水素原子、又はメチル基を表す。)、-N(R’)-C(=O)-(R’は、水素原子、又はメチル基を表す。)、-CR=CR-(R、Rは、それぞれ独立して水素原子、メチル基、メトキシ基、又はハロゲン原子を表す。)、又は、-C≡C-で置換されていてもよい。Qにおける2価の連結基のより好ましい例として、以下の構造があげられる。
 なお、n1~n5は、それぞれ独立して、1~5の整数である。また、*1はベンゼン環と結合し、*2は、窒素原子と結合する。
 *1-(CHn1-*2、
 *1-O-(CHn2-*2、
 *1-C(=O)-O-(CHn3-*2、
 *1-O-C(=O)-(CHn4-*2、
 *1-C(=O)-NH-(CHn5-*2。
 ポリイミド前駆体(A)が有する構造単位(a-1Da1)の割合は、ポリイミド前駆体(A)が有するジアミン由来の全構造単位1モルに対して、1~30モル%含むことが好ましく、5~25モル%含むことがより好ましい。
 本発明の重合体(A)におけるポリイミド前駆体(A)は、ジアミン由来の構造単位として、下記式(1Da2)で表される構造単位(a-2Da)を有していてもよい。
 構造単位(a-2Da)の割合は、ポリイミド前駆体(A)が有するジアミン由来の全構造単位1モルに対して、40モル%以上が好ましく、50モル%以上が好ましい。
 また、ポリイミド前駆体(A)が有する構造単位(a-2Da)の割合は、ポリイミド前駆体(A)が有するジアミン由来の全構造単位1モルに対して、98モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましい。
(式(1Da2)中、Ya2は、ジアミン(Nh)や上記式(1Da1)の両端に水素原子が結合したジアミンを除く、その他のジアミン由来の2価の有機基を表す。
Zはジアミン(Nh)や上記式(1Da1)中のZと同義であり、好ましい態様もジアミン(Nh)や上記式(1Da1)のZと同様である。)
 上記構造単位(a-2Da)の好ましい構造単位として、特定ジアミン(2)「H-N(Z)-Ar-L-A-L2’-Ar2’-N(Z)-H」及びジアミン(Ph)「H-N(Z)-Ar-N(Z)-H」からなる群から選ばれるジアミン由来の構造単位(2D-1)、又は、上記特定ジアミン(2)以外のジアミン(以下、その他のジアミンとも言う。)由来の構造単位(2’D-2)が挙げられる。
 ここで、Ar、Ar2’は、それぞれ独立して、ベンゼン環、ビフェニル構造、又は芳香族複素環を表す。Ar、Ar2’の環上の任意の水素原子は、1価の基で置換されてもよく、該置換基としては、Ar及びAr1’で例示した置換基が挙げられる。
 上記Ar及びAr2’の具体例としては、上記Ar及びAr1’で例示したベンゼン環やビフェニル構造を含む構造のほか、以下の構造(Ht-1)~(Ht-3)などが挙げられる。
 L、L2’は、それぞれ独立して、L、L1’と同義である。Aは、アルキレン構造を有する炭素数1~18の2価の有機基を表す。
 上記Aは、アルキレン構造を有する炭素数1~18の2価の有機基であり、より好ましくは炭素数1~12の2価の有機基であり、更に好ましくは炭素数1~10の2価の有機基である。アルキレン構造が3以上の炭素-炭素結合を有する場合、アルキレン構造を構成する任意の炭素-炭素結合は、炭素-炭素二重結合や複素環で置き換えられてもよい。
 上記複素環としては、例えば、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、プリン環、キノリン環、イソキノリン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、フタラジン環、トリアジン環、カルバゾール環、アクリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピロリジン環、ヘキサメチレンイミン環等が挙げられる。なかでも、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ベンゾイミダゾール環、ピペリジン環、ピペラジン環、キノリン環、カルバゾール環又はアクリジン環が好ましい。
 Aは、例えば、上記(q0)、(q1)、(q2)で例示した構造であってもよい。
 上記特定ジアミン(2)は、本発明の効果を好適に得る観点から、下記式(h1-1)~(h1-21)のいずれかで表される2価の有機基に2つの水素原子が結合したジアミン、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2’-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’-ビス(3-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’-ビス(3-アミノ-4-メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2’-ビス(3-アミノフェニル)プロパン、2,2’-ビス(3-アミノ-4-メチルフェニル)プロパン、又は、4-[4-[(4-アミノフェノキシ)メチル]-4,5-ジヒドロ-4-メチル-2-オキサゾリル]-ベンゼンアミン、4-[4-[(4-アミノフェノキシ)メチル]-4,5-ジヒドロ-2-オキサゾリル]-ベンゼンアミン、又は、以下の(dHt-1)~(dHt-9)で表されるジアミンが好ましい。
(dHt-6)、(dHt-8)は、好ましくは、1,4-ビス(p-アミノベンジル)ピペラジン、4,4’-[4,4’-プロパン-1,3-ジイルビス(ピペリジン-1,4-ジイル)]ジアニリンである。
 式(h1-1)~(h1-19)において、ベンゼン環の結合位置は1位及び4位であることが好ましい。
 式(h1-4)において、-CH-の合計数は2以上10以下が好ましい。
 式(h1-7)、(h1-8)において、-CH-の合計数は14以下であり、2つのmは互いに同一でも異なっても良い。
 なお、下記式(h1-1)~(h1-21)のベンゼン環上の水素原子は、メチル基、メトキシ基、フッ素原子で置換されてもよい。
(ジアミン(Ph))
 Arは、ベンゼン環、ビフェニル構造、ナフタレン環、又は下記式(Im)で表される2価の有機基を表す。Arが有するベンゼン環、ビフェニル構造、又はナフタレン環上の任意の水素原子は、1価の基で置換されてもよく、該1価の基としては、ハロゲン原子;炭素数1~3のアルキル基;水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子若しくはヒドロキシ基で置換された炭素数1~3のアルキル基;炭素数1~3のアルコキシ基、水素原子の少なくとも一部が上記ハロゲン原子及びヒドロキシ基の少なくともいずれかで置換された炭素数1~3のアルコキシ基;炭素数2~3のアルケニル基;炭素数2~3のアシル基;炭素数1~3のアルキルシリル基;炭素数1~3のアルコキシシリル基;ヒドロキシ基、ニトリル基などが挙げられる。
(式(Im)中、Xは、非環式又は脂環式テトラカルボン酸二無水物から2つの無水基を除いた4価の有機基を表す。)
 上記式(Im)中のXは、上記式(x-1)、上記式(X5a-1)~(X5a-4)で表される4価の有機基、又は1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物から2つの無水基を除いた4価の有機基が好ましい。
 上記式(Im)で表される2価の有機基は、下記式(Im-1)~(Im-6)で表される構造が好ましい。
 ジアミン(Ph)の好ましい具体例として、p-フェニレンジアミン、2,3,5,6-テトラメチル-p-フェニレンジアミン、2,5-ジメチル-p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、2,4-ジメチル-m-フェニレンジアミン、1,4-ジアミノ-2,5-メトキシベンゼン、2,5-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジアミノビフェニル、3-トリフルオロメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2-トリフルオロメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3-フルオロ-4,4’-ジアミノビフェニル、2-フルオロ-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジフルオロ-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジフルオロ-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4’-ジアミノビフェニル、3,4’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジアミノビフェニル、2,3’-ジアミノビフェニル、1,5-ジアミノナフタレン、1,6-ジアミノナフタレン、1,7-ジアミノナフタレン、2,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,7-ジアミノナフタレン、又は、上記式(Im)で表される2価の有機基の両端にアミノ基が結合したジアミン、が挙げられる。
(その他のジアミン)
 上記その他のジアミンの例としては以下のものが挙げられる。
 4-アミノベンジルアミン、2-(4-アミノフェニル)エチルアミン、第二級アミノ基と第一級アミノ基を有する半芳香族ジアミン(好ましくは、4-(2-(メチルアミノ)エチル)アニリンである。)(ここで、半芳香族ジアミンとは、一方のアミノ基は芳香環に結合しており、もう一方のアミノ基は芳香環に結合していないジアミンのことを指す。)、4-(2-アミノエチル)アニリン、2-(6-アミノナフチル)エチルアミン、などの;
 1,4-フェニレンビス(4-アミノベンゾエート)、1,4-フェニレンビス(3-アミノベンゾエート)、1,3-フェニレンビス(4-アミノベンゾエート)、1,3-フェニレンビス(3-アミノベンゾエート)、ビス(4-アミノフェニル)テレフタレート、ビス(3-アミノフェニル)テレフタレート、ビス(4-アミノフェニル)イソフタレート、ビス(3-アミノフェニル)イソフタレート;4,4’-ジアミノアゾベンゼン、ジアミノトラン、下記式(D-1)~(D-5)で表されるジアミン、4,4-ジアミノカルコン、又は[4-[(E)-3-[2-(2,4-ジアミノフェニル)エトキシ]-3-オキソ-プロパ-1-エニル]フェニル]4-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)ベンゾエート、若しくは[4-[(E)-3-[[5-アミノ-2-[4-アミノ-2-[[(E)-3-[4-[4-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)ベンゾイル]オキシフェニル]プロパ-2-エノイル]オキシメチル]フェニル]フェニル]メトキシ]-3-オキソ-プロパ-1-エニル]フェニル]4-(4,4,4-トリフルオロブトキシ)ベンゾエートに代表されるシンナメート構造を有する芳香族ジアミン等の光配向性基を有するジアミン;メタクリル酸2-(2,4-ジアミノフェノキシ)エチル又は2,4-ジアミノ-N,N-ジアリルアニリンなどの光重合性基を末端に有するジアミン;1-(4-(2-(2,4-ジアミノフェノキシ)エトキシ)フェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパノン、2-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロパノイル)フェノキシ)エチル-3,5-ジアミノベンゾエートなどのラジカル重合開始剤機能を有するジアミン;4,4’-ジアミノベンズアニリド、下記式(D-6)で表されるジアミン、下記式(Am-3)~(Am-6)で表されるジアミンなどのアミド結合を有するジアミン;1,3-ビス(4-アミノフェニル)ウレアなどのウレア結合を有するジアミン;
 3,3’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、1,4-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェノキシ]ベンゼン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-スルホニルジアニリン、3,3’-スルホニルジアニリン、ビス(4-アミノフェニル)シラン、ビス(3-アミノフェニル)シラン、ジメチル-ビス(4-アミノフェニル)シラン、ジメチル-ビス(3-アミノフェニル)シラン、4,4’-チオジアニリン、3,3’-チオジアニリン、1,4-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェニル)ベンゼン、4,4’-ジアミノベンゾフェノン、1,4-ビス(4-アミノベンジル)ベンゼン;2,6-ジアミノピリジン、3,4-ジアミノピリジン、2,4-ジアミノピリミジン、3,6-ジアミノカルバゾール、N-メチル-3,6-ジアミノカルバゾール、1,4-ビス-(4-アミノフェニル)-ピペラジン、3,6-ジアミノアクリジン、N-エチル-3,6-ジアミノカルバゾール、N-フェニル-3,6-ジアミノカルバゾール、N-(3-(1H-イミダゾール-1-イル)プロピル-3,5-ジアミノベンズアミド、2,5-ビス(4-アミノフェニル)ピロール、4,4’-(1-メチル-1H-ピロール-2,5-ジイル)ビス[ベンゼンアミン]、1,4-ビス-(4-アミノフェニル)-ピペラジン、2-N-(4-アミノフェニル)ピリジン-2,5-ジアミン、2-N-(5-アミノピリジン-2-イル)ピリジン-2,5-ジアミン、2-(4-アミノフェニル)-5-アミノベンズイミダゾール、2-(4-アミノフェニル)-6-アミノベンズイミダゾール、5-(1H-ベンズイミダゾール-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン、若しくは下記式(z-1)~式(z-22)で表されるジアミンなどの複素環含有ジアミン、又は、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、4,4’-ジアミノジフェニル-N-メチルアミン、N,N’-ビス(4-アミノフェニル)-ベンジジン、N,N’-ビス(4-アミノフェニル)-N,N’-ジメチルベンジジン、若しくは、N,N’-ビス(4-アミノフェニル)-N,N’-ジメチル-1,4-ベンゼンジアミンなどのジフェニルアミン構造を有するジアミンに代表される、窒素原子を含む複素環、第二級又は第三級のアミノ基よりなる群から選ばれる少なくとも一種の窒素原子含有構造(以下、特定の窒素原子含有構造ともいう。ただし、特定の窒素原子含有構造は、重縮合反応に関与する2つのアミノ基以外の原子団である。)を有するジアミン;
 2,4-ジアミノフェノール、3,5-ジアミノフェノール、3,5-ジアミノベンジルアルコール、2,4-ジアミノベンジルアルコール、4,6-ジアミノレゾルシノール、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジヒドロキシビフェニル;2,4-ジアミノ安息香酸、2,5-ジアミノ安息香酸、3,5-ジアミノ安息香酸、4,4’-ジアミノビフェニル-3-カルボン酸、4,4’-ジアミノジフェニルメタン-3-カルボン酸、4,4’-ジアミノジフェニルエタン-3-カルボン酸、4,4’-ジアミノビフェニル-3,3’-ジカルボン酸、4,4’-ジアミノビフェニル-2,2’-ジカルボン酸、3,3’-ジアミノビフェニル-4,4’-ジカルボン酸、3,3’-ジアミノビフェニル-2,4’-ジカルボン酸、4,4’-ジアミノジフェニルメタン-3,3’-ジカルボン酸、4,4’-ジアミノジフェニルエタン-3,3’-ジカルボン酸、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル-3,3’-ジカルボン酸などのカルボキシ基を有するジアミン;1-(4-アミノフェニル)-1,3,3-トリメチル-1H-インダン-5-アミン、1-(4-アミノフェニル)-2,3-ジヒドロ-1,3,3-トリメチル-1H-インデン-6-アミン;1,3-ビス(3-アミノプロピル)-テトラメチルジシロキサンなどのシロキサン結合を有するジアミン;メタキシリレンジアミン、1,3-プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの非環式脂肪族ジアミン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂環式ジアミン、WO2018/117239号に記載の式(Y-1)~(Y-167)のいずれかで表される基に2つのアミノ基が結合したジアミンなど。
((z-13)におけるX13は、メチル基、又はフェニル基を表す。)
(式(z-19)中、X19は、-C(=O)-、-O-、又は-NH-を表す。R19、R19’は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表す。
式(z-22)中、X22は、又は-NH-を表す。)
<ポリアミック酸(B)>(ポリアミック酸(B)が有するテトラカルボン酸誘導体由来の構造単位)
 本発明の液晶配向剤は、上記ポリイミド(A)とともに、テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位と、ジアミン由来の構造単位と、を有するポリアミック酸(B)であって、テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位として、上記式(1T)で表される構造単位(b-1Tb)を含む、上記ポリアミック酸を含有する。
 ポリアミック酸(B)は、1種類又は2種類以上で構成されてもよい。また、ポリアミック酸(B)を構成する上記構造単位は、それぞれ、1種類又は2種類以上で構成されてもよい。
 上記式(1T)のXを与える4価の有機基としては、芳香族テトラカルボン酸二無水物から2つの無水基(-C(=O)-O-C(=O)-)を除いた4価の有機基が挙げられる。
 ここで、芳香族テトラカルボン酸二無水物は、芳香環に結合する少なくとも1つのカルボキシ基を含めて4つのカルボキシ基が分子内脱水することにより得られる酸二無水物である。
 本発明の効果を好適に得る観点において、上記Xにおける芳香族テトラカルボン酸二無水物由来の4価の有機基は、ベンゼン環を有するテトラカルボン酸二無水物が好ましい。より好ましいXにおける芳香族テトラカルボン酸二無水物由来の4価の有機基は、上記式(2T)におけるX2aで例示した芳香族テトラカルボン酸二無水物から2つの無水基を除いた4価の有機基である。
 ポリアミック酸(B)は、本発明の効果を好適に得る観点において、構造単位(b-1Tb)を、ポリアミック酸(B)が含有するテトラカルボン酸誘導体由来の全構造単位1モルに対して、40モル%より多く含むことが好ましく、50モル%以上含むことがより好ましい。
 本発明のポリアミック酸(B)は、テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位として、下記式(2T)で表される構造単位(b-2Tb)を有していてもよい。
(式中X2bは、X以外の4価の有機基を表す。)
 上記式(2T)におけるX2bの4価の有機基の具体例として、非環式脂肪族テトラカルボン酸二無水物から2つの無水基を除いた4価の有機基、脂環式テトラカルボン酸二無水物から2つの無水基を除いた4価の有機基が挙げられる。
 ここで、非環式脂肪族テトラカルボン酸二無水物は、鎖状炭化水素構造に結合する4つのカルボキシ基が分子内脱水することにより得られる酸二無水物である。但し、鎖状炭化水素構造のみで構成されている必要はなく、その一部に脂環構造や芳香環構造を有していてもよい。
 脂環式テトラカルボン酸二無水物は、脂環構造に結合する少なくとも1つのカルボキシ基を含めて4つのカルボキシ基が分子内脱水することにより得られる酸二無水物である。但し、これら4つのカルボキシ基はいずれも芳香環には結合していない。また、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状炭化水素構造や芳香環構造を有していてもよい。
 より好ましいX2bは、上記式(x-1)で表される4価の有機基、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物から2つの無水基を除いた4価の有機基、上記5員環以上の脂環構造を有する4価の有機基(T5a)、又は、上記その他のテトラカルボン酸二無水物で例示した非環式脂肪族テトラカルボン酸二無水物から2つの無水基を除いた4価の有機基が挙げられる。
 ポリアミック酸(B)は、本発明の効果を好適に得る観点において、構造単位(b-2Tb)を、ポリアミック酸(B)が含有するテトラカルボン酸誘導体由来の全構造単位1モルに対して、60モル%より少ないことが好ましく、50モル%以下であることがより好ましい。
(ポリアミック酸(B)が有するジアミン由来の構造単位)
 本発明の重合体(B)におけるポリアミック酸(B)は、ジアミン由来の構造単位として、上記式(1D)で表される構造単位(b-1Db)を有する。構造単位(b-1Db)は1種類又は2種類以上であってもよい。上記式(1D)におけるZの1価の有機基は、上記式(1D)のZと同義である。
 上記構造単位(b-1Db)として、上記ポリイミド前駆体(A)で例示したジアミン由来の構造単位が挙げられる。
 ポリアミック酸(B)は、残留DC由来の残像が少ない観点において、上記Yが、ウレア結合を有するジアミン(例えば、Aがウレア結合を有する特定ジアミン(2)、又は上記その他のジアミンで例示したウレア結合を有するジアミンなど。)、アミド結合を有するジアミン(例えば、Aがウレア結合を有する特定ジアミン(2)、又は上記その他のジアミンで例示したアミド結合を有するジアミンなど。)、ジアミン(Ph)、複素環を有する上記特定ジアミン(2)、上記特定の窒素原子含有構造を有するジアミン、上記カルボキシ基を有するジアミン、上記半芳香族ジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、p-フェニレンジアミン及びm-フェニレンジアミンからなる群から選ばれるジアミン、から2つのアミノ基を除いた2価の有機基(これらを総称して「特定の2価の有機基(b)」ともいう。)であることが好ましい。
 ポリアミック酸(B)は、残留DC由来の残像が少ない観点において、上記Yが上記特定の2価の有機基(b)である式(1D)で表される構造単位(b-1Db)を、ポリアミック酸(B)が有するジアミン由来の全構造単位1モルに対して、5モル%以上含んでもよく、好ましくは10モル%以上含んでもよく、さらに好ましくは20モル%以上含んでもよい。
 上記式(1D)におけるZの1価の有機基としては、上記式(1D)におけるZについて例示した構造が挙げられる。
 本発明の液晶配向剤では、本発明の効果、なかでも、残留DC由来の残像が少ない観点において、重合体(A)と重合体(B)の含有割合が、[重合体(A)/重合体(B)]の質量比で、10/90~90/10であってもよく、20/80~90/10であってもよく、20/80~80/20であってもよい。
(ポリイミド前駆体又はポリイミドの製造)
 ポリイミド前駆体の一つであるポリアミック酸又はその誘導体の製造は、通常、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分とを反応させて得られる。具体的には、WO2015/012368号公報に記載される方法が挙げられる。
 本発明におけるポリイミド前駆体やポリイミドを製造するに際して、テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体を含むテトラカルボン酸成分、及びジアミンを含むジアミン成分とともに、適当な末端封止剤を用いて末端封止型の重合体を製造してもよい。末端封止型の重合体は、塗膜によって得られる液晶配向膜の膜硬度の向上や、シール剤と液晶配向膜の密着特性の向上という効果を有する。
 本発明におけるポリイミド前駆体やポリイミドの末端の例としては、アミノ基、カルボキシ基、酸無水物基又は後述する末端封止剤に由来する基が挙げられる。アミノ基、カルボキシ基、酸無水物基は通常の縮合反応により得るか、又は以下の末端封止剤を用いて末端を封止することにより得ることができる。
 末端封止剤としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3-ヒドロキシフタル酸無水物、トリメリット酸無水物、3-(3-トリメトキシシリル)プロピル)-3,4-ジヒドロフラン-2,5-ジオン、4,5,6,7-テトラフルオロイソベンゾフラン-1,3-ジオン、4-エチニルフタル酸無水物などの酸無水物;二炭酸ジ-tert-ブチル、二炭酸ジアリルなどの二炭酸ジエステル化合物;アクリロイルクロリド、メタクリロイルクロリド、ニコチン酸クロリドなどのクロロカルボニル化合物;アニリン、2-アミノフェノール、3-アミノフェノール、4-アミノサリチル酸、5-アミノサリチル酸、6-アミノサリチル酸、2-アミノ安息香酸、3-アミノ安息香酸、4-アミノ安息香酸、シクロヘキシルアミン、n-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、n-ヘキシルアミン、n-ヘプチルアミン、n-オクチルアミンなどのモノアミン化合物;エチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート、又は、2-アクリロイルオキシエチルイソシアネ-ト、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネ-トなどの不飽和結合を有するイソシアネートなどを挙げることができる。
 末端封止剤の使用割合は、使用するジアミン成分の合計100モル部に対して、0.01~20モル部とすることが好ましく、0.01~10モル部とすることがより好ましい。
 ポリイミド前駆体及びポリイミドのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000~500,000であり、より好ましくは2,000~300,000である。また、Mwと、GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは15以下であり、より好ましくは10以下である。かかる分子量範囲にあることで、液晶表示素子の良好な液晶配向性を確保することができる。
 本発明に用いられるポリイミド前駆体及びポリイミドは、これを濃度10~15質量%の溶液としたときに、例えば、10~1,000mPa・sの溶液粘度を持つものが作業性の観点から好ましい。なお、上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドンなど)を用いて調製した濃度10~15質量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
 上記ポリイミド前駆体及びポリイミドのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000~500,000であり、より好ましくは2,000~300,000である。また、Mwと、GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは15以下であり、より好ましくは10以下である。このような分子量範囲にあることで、液晶表示素子の良好な配向性及び安定性を確保することができる。
 本発明の液晶配向剤は、重合体(A)及び重合体(B)以外のその他の重合体を含有してもよい。その他の重合体の具体例としては、重合体(A)及び重合体(B)以外のポリイミド前駆体及び該ポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(Q)、ポリシロキサン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリオルガノシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン-マレイン酸無水物)共重合体、ポリ(イソブチレン-マレイン酸無水物)共重合体、ポリ(ビニルエーテル-マレイン酸無水物)共重合体、ポリ(スチレン-フェニルマレイミド)共重合体、及びポリ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる重合体などが挙げられる。ポリ(スチレン-マレイン酸無水物)共重合体の具体例としては、SMA1000、SMA2000、SMA3000(Cray Valley社製)、GSM301(岐阜セラツク製造所社製)などが挙げられ、ポリ(イソブチレン-マレイン酸無水物)共重合体の具体例としては、イソバン-600(クラレ社製)が挙げられ、ポリ(ビニルエーテル-マレイン酸無水物)共重合体の具体例としては、Gantrez AN-139(メチルビニルエーテル無水マレイン酸樹脂、アシュランド社製)が挙げられる。
 その他の重合体は、一種を単独で使用してもよく、また二種以上を組み合わせて使用してもよい。その他の重合体の含有割合は、液晶配向剤中に含まれる重合体成分100質量部に対して、10~90質量部が好ましく、20~80質量部がより好ましい。
 なお、本明細書において重合体成分とは、液晶配向剤に含有される、重合体(A)、重合体(B)及びこれらの重合体以外のその他の重合体の総称である。液晶配向剤に含有される重合体が重合体(A)及び重合体(B)のみの場合、重合体成分は重合体(A)及び重合体(B)を指す。
<液晶配向剤>
 本発明の液晶配向剤は、液晶配向膜を作製するために用いられるものであり、均一な薄膜を形成させるという観点から、塗布液の形態をとる。本発明の液晶配向剤においても上記した重合体成分と、溶媒とを含有する塗布液であることが好ましい。
 本発明の液晶配向剤に含有される重合体成分の含有量(濃度)は、形成させようとする塗膜の厚みの設定によっても適宜変更できるが、均一で欠陥のない塗膜を形成させるという点から、液晶配向剤の全体量に対して、1質量%以上が好ましく、溶液の保存安定性の点からは10質量%以下が好ましい。
 液晶配向剤中の重合体(A)及び重合体(B)の含有割合の合計は、本開示の効果を好適に得る観点から、液晶配向剤に含まれる重合体の合計100質量部に対して、好ましくは10質量部以上であり、より好ましくは20質量部以上であり、更に好ましくは50質量部以上である。液晶配向剤がその他の重合体を含む場合の重合体(A)及び重合体(B)の含有割合は、液晶配向剤中に含まれる重合体成分100質量部に対して、10~90質量部が好ましく、20~80質量部がより好ましい。 
 液晶配向剤に含有される溶媒は、重合体成分が均一に溶解するものであれば特に限定されない。その具体例としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジメチルラクトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、N-(n-プロピル)-2-ピロリドン、N-イソプロピル-2-ピロリドン、N-(n-ブチル)-2-ピロリドン、N-(tert-ブチル)-2-ピロリドン、N-(n-ペンチル)-2-ピロリドン、N-(3-メトキシプロピル)-2-ピロリドン、N-(2-エトキシエチル)-2-ピロリドン、N-(4-メトキシブチル)-2-ピロリドン、N-シクロヘキシル-2-ピロリドン(これらを総称して「良溶媒」ともいう)などを挙げられる。なかでも、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、N,N-ジエチルアセトアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド又はγ-ブチロラクトンが好ましい。良溶媒の含有量は、液晶配向剤に含まれる溶媒全体の20~99質量%であることが好ましく、20~90質量%がより好ましく、特に好ましいのは、30~80質量%である。
 また、液晶配向剤に含有される溶媒は、上記溶媒に加えて液晶配向剤を塗布する際の塗布性や塗膜の表面平滑性を向上させる溶媒(貧溶媒ともいう。)を併用した混合溶媒の使用が好ましい。併用する貧溶媒の具体例を下記するが、これらに限定されない。
 例えば、ジイソプロピルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソブチルカルビノール(2,6-ジメチル-4-ヘプタノール)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、3-エトキシブチルアセタート、1-メチルペンチルアセタート、2-エチルブチルアセタート、2-エチルヘキシルアセタート、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールジアセタート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1-(2-ブトキシエトキシ)-2-プロパノール、2-(2-ブトキシエトキシ)-1-プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアセタート、ジエチレングリコールジアセタート、酢酸n-ブチル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸プロピル、3-メトキシプロピオン酸ブチル、乳酸n-ブチル、乳酸イソアミル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジイソブチルケトン(2,6-ジメチル-4-ヘプタノン)などを挙げることができる。貧溶媒の含有量は、液晶配向剤に含まれる溶媒全体の1~80質量%が好ましく、10~80質量%がより好ましく、20~70質量%が特に好ましい。貧溶媒の種類及び含有量は、液晶配向剤の塗布装置、塗布条件、塗布環境などに応じて適宜選択される。
 なかでも、ジイソブチルカルビノール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、又はジイソブチルケトンが好ましい。
 良溶媒と貧溶媒との好ましい溶媒の組み合わせとしては、N-メチル-2-ピロリドンとエチレングリコールモノブチルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとエチレングリコールモノブチルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとプロピレングリコールモノブチルエーテル、N-エチル-2-ピロリドンとプロピレングリコールモノブチルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンと4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンとジエチレングリコールジエチルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとプロピレングリコールモノブチルエーテルとジイソブチルケトン、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとプロピレングリコールモノブチルエーテルとジイソプロピルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとプロピレングリコールモノブチルエーテルとジイソブチルカルビノール、N-メチル-2-ピロリドンとγ-ブチロラクトンとジプロピレングリコールジメチルエーテル、N-メチル-2-ピロリドンとプロピレングリコールモノブチルエーテルとジプロピレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができる。
 本発明の液晶配向剤は、重合体成分及び溶媒以外の成分(以下、添加剤成分ともいう。)を追加的に含有してもよい。このような添加剤成分としては、液晶配向膜の強度を高めるための化合物(以下、架橋性化合物ともいう。)、液晶配向膜と基板との密着性や液晶配向膜とシール剤との密着性を高めるための密着助剤、液晶配向膜の誘電率や電気抵抗を調整するための誘電体や導電物質、又はイミド化を促進するためのイミド化促進剤などが挙げられる。
 上記架橋性化合物としては、例えば、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリン構造、シクロカーボネート基、ブロックイソシアネート基、ヒドロキシ基及びアルコキシ基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する架橋性化合物(c-1)、並びに重合性不飽和基を有する架橋性化合物(c-2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋性化合物、が挙げられる。
 上記架橋性化合物(c-1)、(c-2)の好ましい具体例としては、以下の化合物が挙げられる。エポキシ基を有する化合物として、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6-テトラグリシジル-2,4-ヘキサンジオール、エピコート828(三菱ケミカル社製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピコート807(三菱ケミカル社製)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂、YX-8000(三菱ケミカル社製)などの水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、YX6954BH30(三菱ケミカル社製)などのビフェニル骨格含有エポキシ樹脂、EPPN-201(日本化薬社製)などのフェノールノボラック型エポキシ樹脂、EOCN-102S(日本化薬社製)などの(o,m,p-)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシメチル)メタン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-1,4-フェニレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-2,2’-ジメチル-4.4’-ジアミノビフェニル、2,2-ビス[4-(N,N-ジグリシジル-4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-4,4’-ジアミノジフェニルメタンなどの第三級窒素原子が芳香族炭素原子と結合する化合物;N,N,N’,N’-テトラグリシジル-1,2-ジアミノシクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-1,3-ジアミノシクロヘキサン、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-1,4-ジアミノシクロヘキサン、ビス(N,N-ジグリシジル-4-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(N,N-ジグリシジル-2-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(N,N-ジグリシジル-3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、1,4-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、1,3,5-トリス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,3,5-トリス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)ベンゼンなどの第三級窒素原子が脂肪族炭素原子と結合する化合物、TEPIC(日産化学社製)などのトリグリシジルイソシアヌレートなどのイソシアヌレート化合物、日本特開平10-338880号公報の段落[0037]に記載の化合物や、WO2017/170483号公報に記載の化合物等;
 オキセタニル基を有する化合物として、1,4-ビス{[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン(アロンオキセタンOXT-121(XDO))、ビス[2-(3-オキセタニル)ブチル]エーテル(アロンオキセタンOXT-221(DOX))、1,4-ビス〔(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ〕ベンゼン(HQOX)、1,3-ビス〔(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ〕ベンゼン(RSOX)、1,2-ビス〔(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ〕ベンゼン(CTOX)、WO2011/132751号公報の段落[0170]~[0175]に記載の2個以上のオキセタニル基を有する化合物等;
 オキサゾリン構造を有する化合物として、2,2’-ビス(2-オキサゾリン)、2,2’-ビス(4-メチル-2-オキサゾリン)等の化合物、エポクロス(商品名、株式会社日本触媒製)のようなオキサゾリン基を有するポリマーやオリゴマー、日本特開2007-286597号公報の段落[0115]に記載の化合物等;
 シクロカーボネート基を有する化合物として、N,N,N’,N’-テトラ[(2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル]-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、N,N’,-ジ[(2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル]-1,3-フェニレンジアミンや、WO2011/155577号公報の段落[0025]~[0030]、[0032]に記載の化合物等;
 ブロックイソシアネート基を有する化合物として、コロネートAPステーブルM、コロネート2503、2515、2507、2513、2555、ミリオネートMS-50(以上、東ソー社製)、タケネートB-830、B-815N、B-820NSU、B-842N、B-846N、B-870N、B-874N、B-882N(以上、三井化学社製)などの市販品の具体例の化合物、下記式(bL-1)~(bL-3)で表される化合物、日本特開2014-224978号公報の段落[0046]~[0047]に記載の2個以上の保護イソシアネート基を有する化合物、WO2015/141598号公報の段落[0119]~[0120]に記載の3個以上の保護イソシアネート基を有する化合物等;
 ヒドロキシ基及び/又はアルコキシ基を有する化合物として、N,N,N’,N’-テトラキス(2-ヒドロキシエチル)アジポアミド、下記式(pL-1)~(pL-4)で表される化合物、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジヒドロキシメチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジヒドロキシメチルフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、WO2015/072554号公報や、日本特開2016-118753号公報の段落[0058]に記載の化合物、日本特開2016-200798号公報に記載の化合物、WO2010/074269号公報に記載の化合物等;
 重合性不飽和基を有する架橋性化合物として、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート(1,2-,1,3-体混合物)、グリセリントリス(メタ)アクリレート、グリセロール1,3-ジグリセロラートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等。
 上記化合物は架橋性化合物の一例であり、これらに限定されるものではない。例えば、WO2015/060357号公報の53頁[0105]~55頁[0116]に開示されている上記以外の成分などが挙げられる。また、架橋性化合物は、2種類以上組み合わせてもよい。
 架橋性化合物を使用する場合は、液晶配向剤における、架橋性化合物の含有量は、液晶配向剤に含まれる重合体成分100質量部に対して、0.5~20質量部であることが好ましく、より好ましくは1~15質量部である。
 上記密着助剤としては、例えば3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルジエトキシメチルシラン、2-アミノプロピルトリメトキシシラン、2-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N-エトキシカルボニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-エトキシカルボニル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-3-トリエトキシシリルプロピルトリエチレンテトラミン、N-3-トリメトキシシリルプロピルトリエチレンテトラミン、10-トリメトキシシリル-1,4,7-トリアザデカン、10-トリエトキシシリル-1,4,7-トリアザデカン、9-トリメトキシシリル-3,6-ジアザノニルアセテート、9-トリエトキシシリル-3,6-ジアザノニルアセテート、N-ベンジル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-ベンジル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリス[3-(トリメトキシシリル)プロピル]イソシアヌレート、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤が挙げられる。
 密着助剤を使用する場合は、液晶配向剤における密着助剤の含有量は、液晶配向剤に含まれる重合体成分100質量部に対して0.1~30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1~20質量部である。
 誘電体または導電物質としては、例えば3-ピコリルアミンなどの窒素含有芳香族複素環を有するモノアミンなどが挙げられる。
 誘電体または導電物質を使用する場合は、液晶配向剤における誘電体または導電物質の含有量は、液晶配向剤に含まれる重合体成分100質量部に対して0.1~30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1~20質量部である。上記イミド化を促進するためのイミド化促進剤としては、塩基性の部位(例:第一級アミノ基、脂肪族ヘテロ環(例:ピロリジン骨格)、芳香族ヘテロ環(例:イミダゾール環、インドール環)、又はグアニジノ基等)を有する化合物(但し、上記架橋性化合物や、液晶配向膜の誘電率や電気抵抗を調整するための化合物は除く。)、又は、焼成時に上記塩基性の部位が発生する化合物が好ましい。より好ましくは、焼成時に上記塩基性の部位が発生する化合物であり、好ましい具体例を挙げると、アミノ酸が有する塩基性の部位の一部又は全てが保護されたアミノ酸が挙げられる。上記アミノ酸が有する塩基性の部位の保護基としては、Boc基などのカルバメート系保護基が挙げられる。上記アミノ酸の具体例としては、グリシン、アラニン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、バリン、ロイシン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、ヒスチジン、リシン、オルニチンが挙げられる。イミド化を促進するための化合物のより好ましい具体例を挙げると、N-α-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-N-τ-(tert-ブトキシカルボニル)-L-ヒスチジン、又はN-α-(tert-ブトキシカルボニル)-N-τ-(tert-ブトキシカルボニル)-L-ヒスチジン、等が挙げられる。
 本発明の液晶配向剤に含有されるイミド化促進剤の含有量は、液晶配向剤に含まれる重合体成分100質量部に対して、0.1~30質量部が好ましく、より好ましくは0.1~20質量部、さらに好ましくは5~20質量部である。
(液晶配向膜)
 本発明の液晶配向膜は、上記本発明の液晶配向剤を用いて形成される。
 本発明の液晶配向膜の製造方法は、例えば、上記の液晶配向剤を基板に塗布し、焼成し、得られる膜に偏光された放射線を照射することを含む。
 本発明の液晶配向膜の製造方法の好ましい態様としては、例えば、上記の液晶配向剤を基板に塗布する工程(工程(1))、塗布した液晶配向剤を焼成する工程(工程(2))、場合により、工程(2)で得られた膜に配向処理する工程(工程(3))を含む液晶配向膜の製造方法が挙げられる。
<工程(1)>
 本発明に用いられる液晶配向剤を塗布する基板としては透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板、窒化珪素基板、アクリル基板やポリカーボネート基板などのプラスチック基板等を用いることもできる。その際、液晶を駆動させるためのITO(Indium Tin Oxide)電極などが形成された基板を用いると、プロセスの簡素化の点から好ましい。また、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならばシリコンウエハーなどの不透明な物でも使用でき、この場合の電極にはアルミニウムなどの光を反射する材料も使用できる。さらに、IPS駆動方式又はFFS駆動方式の液晶表示素子を製造する場合には、櫛歯型にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる電極が設けられている基板と、電極が設けられていない対向基板とを用いる。
 液晶配向剤を基板に塗布し、成膜する方法としては、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット法、又はスプレー法等が挙げられる。なかでも、インクジェット法による塗布、成膜法が好適に使用できる。
 IPS方式(モード)において使用される櫛歯電極基板であるIPS基板は、基材と、基材上に形成され、櫛歯状に配置された複数の線状電極と、基材上に線状電極を覆うように形成された液晶配向膜とを有する。
 なお、FFS方式(モード)において使用される櫛歯電極基板であるFFS基板は、基材と、基材上に形成された面電極と、面電極上に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に形成され、櫛歯状に配置された複数の線状電極と、絶縁膜上に線状電極を覆うように形成された液晶配向膜とを有する。
 図1は、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を具備するIPSモードの横電界液晶表示素子の一例を示す概略断面図である。
 図1に例示する横電界液晶表示素子1においては、液晶配向膜2cを具備する櫛歯電極基板2と液晶配向膜4aを具備する対向基板4との間に、液晶3が挟持されている。櫛歯電極基板2は、基材2aと、基材2a上に形成され、櫛歯状に配置された複数の線状電極2bと、基材2a上に線状電極2bを覆うように形成された液晶配向膜2cとを有している。対向基板4は、基材4bと、基材4b上に形成された液晶配向膜4aとを有している。液晶配向膜2cは、本発明の液晶配向膜である。液晶配向膜4cも同様に本発明の液晶配向膜である。
 図1の横電界液晶表示素子1においては、線状電極2bに電圧が印加されると、電気力線Lで示すように線状電極2b間で電界が発生する。
 図2は、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜を具備するFFSモードの横電界液晶表示素子の一例を示す概略断面図である。
 図2に例示する横電界液晶表示素子1においては、液晶配向膜2hを具備する櫛歯電極基板2と液晶配向膜4aを具備する対向基板4との間に、液晶3が挟持されている。櫛歯電極基板2は、基材2dと、基材2d上に形成された面電極2eと、面電極2e上に形成された絶縁膜2fと、絶縁膜2f上に形成され、櫛歯状に配置された複数の線状電極2gと、絶縁膜2f上に線状電極2gを覆うように形成された液晶配向膜2hとを有している。対向基板4は、基材4bと、基材4b上に形成された液晶配向膜4aとを有している。液晶配向膜2hは、本発明の液晶配向膜である。液晶配向膜4aも同様に本発明の液晶配向膜である。
 図2の横電界液晶表示素子1においては、面電極2e及び線状電極2gに電圧が印加されると、電気力線Lで示すように面電極2e及び線状電極2g間で電界が発生する。
<工程(2)>
 工程(2)は、基板上に塗布した液晶配向剤を焼成し、膜を形成する工程である。液晶配向剤を基板上に塗布した後、ホットプレート、熱風循環式オーブン又はIR(赤外線)型オーブンなどの加熱手段により、上記溶媒を蒸発させたり、重合体中のアミック酸又はアミック酸エステルの熱イミド化を行ったりすることができる。本発明の液晶配向剤を塗布した後の乾燥、焼成工程は、任意の温度と時間を選択することができ、複数回行ってもよい。液晶配向剤の溶媒を蒸発させる温度は、加熱手段の温度として、例えば40~180℃で行うことができるが、プロセスを短縮する観点で、40~150℃で行ってもよい。焼成時間としては特に限定されないが、例えば1~10分であり、好ましくは1~5分である。溶媒を蒸発させる工程に加えて、重合体中のアミック酸の熱イミド化の工程を行う場合には、上記溶媒を蒸発させる工程の後、加熱手段の温度として、例えば150~300℃、好ましくは150~250℃の温度範囲で更に焼成する工程ができる。熱イミド化の工程における焼成時間としては特に限定されないが、例えば5~40分であり、好ましくは5~30分である。
 焼成後の膜状物は、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので、5~300nmが好ましく、10~200nmがより好ましい。
<工程(3)>
 工程(3)は、工程(2)で得られた膜に配向処理する工程である。液晶配向膜の配向処理方法としては、ラビング処理法、又は光配向処理法が挙げられるが、光配向処理法が好適である。光配向処理法としては、上記膜状物の表面に、一定方向に偏光された放射線を照射し、場合により、加熱処理を行い、液晶配向性(液晶配向能ともいう)を付与する方法が挙げられる。放射線としては、100~800nmの波長を有する紫外線又は可視光線を用いることができる。なかでも、好ましくは100~400nm、より好ましくは、200~400nmの波長を有する紫外線である。
 上記放射線の照射量は、1~10,000mJ/cmが好ましく、100~5,000mJ/cmがより好ましい。
 照射光の光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、Deep UVランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、エキシマレーザー(例えば、KrFエキシマレーザー)、蛍光ランプ、LEDランプ、ハロゲンランプ(例えば、ナトリウムランプ)、マイクロウェーブ励起無電極ランプなどを使用することができる。
 また、照射光として偏光状態の光を用いた場合、偏光光の消光比が高いほどより高い異方性を付与できることから、例えば、紫外線の場合には、偏光紫外線の消光比は10:1以上がより好ましく、20:1以上が更に好ましい。
 また、放射線を照射する場合、液晶配向性を改善するために、上記膜状物を有する基板を、50~250℃で加熱しながら照射してもよい。このようにして作製した上記液晶配向膜は、液晶分子を一定の方向に安定して配向させることができる。
 更に、上記の方法で、偏光された放射線を照射した液晶配向膜に、溶媒を用いて、これらと接触処理するか、放射線を照射した液晶配向膜を加熱処理することもできる。
 上記接触処理に使用する溶媒としては、放射線の照射によって膜状物から生成した分解物を溶解する溶媒であれば、特に限定されるものではない。具体例としては、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1-メトキシ-2-プロパノール、1-メトキシ-2-プロパノールアセテート、ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸シクロヘキシル等が挙げられる。なかでも、汎用性や溶媒の安全性の点から、水、2-プロパノール、1-メトキシ-2-プロパノール又は乳酸エチルが好ましい。より好ましいのは、水、1-メトキシ-2-プロパノール又は乳酸エチルである。溶媒は、1種類でも、2種類以上組み合わせてもよい。
 上記の接触処理としては、浸漬処理や噴霧処理(スプレー処理ともいう)が挙げられる。これらの処理における処理時間は、放射線の照射によって膜状物から生成した分解物を効率的に溶解させる点から、10秒~1時間であることが好ましい。なかでも、1分~30分間浸漬処理をすることがより好ましい。また、上記接触処理時の溶媒は、常温でも加温しても良いが、好ましくは、10~80℃であり、20~50℃がより好ましい。加えて、分解物の溶解性の点から、必要に応じて、超音波処理等を行っても良い。
 上記接触処理の後に、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン等の低沸点溶媒によるすすぎ(リンスともいう)や焼成を行うことが好ましい。その際、リンスと焼成のどちらか一方を行っても、又は、両方を行っても良い。焼成の温度は、150~300℃であることが好ましく、180~250℃がより好ましく、更に好ましいのは、200~230℃である。また、焼成の時間は、10秒~30分が好ましく、1分~10分がより好ましい。 
 上記の放射線を照射した塗膜に対する加熱処理は、50~300℃で1分~30分とすることが好ましく、120~250℃で1分~30分とすることがより好ましい。
(液晶表示素子)
 本発明の液晶表示素子は、本発明の液晶配向膜を有する。
 本発明の液晶配向膜は、高い液晶配向性が得られる観点から、IPS方式やFFS方式などの横電界方式の液晶表示素子の液晶配向膜として好適であり、特に、FFS方式の液晶表示素子の液晶配向膜として有用である。
 液晶表示素子は、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜付きの基板を得た後、既知の方法で液晶セルを作製し、該液晶セル内に液晶を配することにより、製造することができる。具体的には以下の2つの方法が挙げられる。
 第一の方法は、先ず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置する。次いで、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶組成物を注入充填して膜面に接触した後、注入孔を封止する。
 第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に、例えば紫外光硬化性のシール剤を塗布し、更に液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶組成物を滴下する。その後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせて液晶組成物を基板の全面に押し広げて膜面に接触させる。次いで、基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化する。
 第一の方法及び第二の方法のいずれの方法による場合でも、更に、用いた液晶組成物が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
 なお、塗膜に対してラビング処理を行った場合には、2枚の基板は、各塗膜におけるラビング方向が互いに所定の角度、例えば直交又は逆平行となるように対向配置される。光配向処理を行った場合も同様に、配向方向が互いに所定の角度、例えば直交又は逆平行となるように対向配置される。
 シール剤としては、例えば硬化剤及びスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂等を用いることができる。液晶としては、ネマチック液晶及びスメクチック液晶を挙げることができ、その中でもネマチック液晶が好ましい。
 液晶組成物は、特に制限はなく、少なくとも一種の液晶化合物(液晶分子)を含む組成物であって、誘電率異方性が正の液晶組成物(ポジ型液晶組成物、ポジ型液晶ともいう。)や誘電率異方性が負の液晶組成物(ネガ型液晶組成物、ネガ型液晶ともいう。)のいずれを用いてもよいが、好ましいのは、ネガ型液晶材料である。
 上記液晶組成物は、フッ素原子、ヒドロキシ基、アミノ基、フッ素原子含有基(例:トリフルオロメチル基)、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、イソチオシアネート基、複素環、シクロアルカン、シクロアルケン、ステロイド骨格、ベンゼン環、又はナフタレン環を有する液晶化合物を含んでもよく、分子内に液晶性を発現する剛直な部位(メソゲン骨格)を2つ以上有する化合物(例えば、剛直な二つのビフェニル構造、又はターフェニル構造がアルキル基で連結されたバイメソゲン化合物など)を含んでもよい。液晶組成物は、ネマチック相を呈する液晶組成物、スメクチック相を呈する液晶組成物、又はコレステリック相を呈する液晶組成物であってもよい。
 また、上記液晶組成物は、液晶配向性を向上させる観点から、添加物をさらに添加してもよい。このような添加物は、下記する重合性基を有する化合物などの光重合性モノマー、光学活性な化合物(例:メルク社製のS-811など)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、消泡剤、重合開始剤又は重合禁止剤などが挙げられる。
 ポジ型液晶としては、メルク社製のZLI-2293、ZLI-4792、MLC-2003、MLC-2041、MLC-3019又はMLC-7081などが挙げられる。
 ネガ型液晶としては、例えばメルク社製のMLC-6608、MLC-6609、MLC-6610、MLC-6882、MLC-6886、MLC-7026、MLC-7026-000、MLC-7026-100、又はMLC-7029などが挙げられる。
 また、PSAモードでは、重合性基を有する化合物を含有する液晶として、メルク社製のMLC-3023が挙げられる。
 次に、偏光板の設置を行う。具体的には、2枚の基板の液晶層とは反対側の面に一対の偏光板を貼り付ける。偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光フィルムを酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
 以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これらに限定して解釈されるものではない。使用した化合物の略号及び各物性の測定方法は、以下の通りである。
(有機溶媒)
NMP:N-メチル-2-ピロリドン
BCS:エチレングリコールモノブチルエーテル
GBL:γ-ブチロラクトン
(テトラカルボン酸二無水物)
TC-1~TC-3:それぞれ、下記式(TC-1)~(TC-3)で表される化合物
(ジアミン)
DA-X1:下記式(DA-X1)で表される化合物
DA-X2:下記式(DA-X2)で表される化合物
DA-1~DA-7:それぞれ、下記式(DA-1)~(DA-7)で表される化合物
(添加剤)
AD-1~AD-4:それぞれ、下記式(AD-1)~(AD-4)で表される化合物
<粘度の測定>
 E型粘度計TVE-22H(東機産業社製)を用い、サンプル量1.1mL、コーンロータTE-1(1°34’、R24)を用いて、温度25℃で測定した。
<分子量の測定>
 下記の常温GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)装置によって以下の条件に従って測定し、ポリエチレングリコールオキシド換算値としてMn(数平均分子量)及びMw(重量平均分子量)を算出した。
 GPC装置:GPC-101(レゾナック社製)、カラム:GPC KD-803、GPC KD-805(レゾナック社製)の直列、カラム温度:50℃、溶離液:N,N-ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム一水和物(LiBr・HO)が30mmol/L、リン酸・無水結晶(o-リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10mL/L)、流速:1.0mL/分
 検量線作成用標準サンプル:EasiVial PEG/PEOポリエチレングリコールオキシド PL2080-0201(分子量;約1,500、約4,000、約13,000、約30,000、約70,000、約130,000、約500,000、約1,000,000、約1,500,000)(GL Sciences社製)
<イミド化率の測定>
 ポリイミド粉末20mgをNMRサンプル管(NMRサンプリングチューブスタンダード,φ5(草野科学社製))に入れ、重水素化ジメチルスルホキシド([D6]-DMSO、0.05%テトラメチルシラン(TMS)混合品)1.0mLを添加し、超音波をかけて完全に溶解させた。この溶液をフーリエ変換型超伝導核磁気共鳴装置(FT-NMR)「AVANCE III」(BRUKER社製)にて500MHzのプロトンNMRを測定した。
 (化学)イミド化率は、イミド化前後で変化しない構造に由来するプロトンを基準プロトンとして決め、このプロトンのピーク積算値と、9.5~10.0ppm付近に現れるアミック酸のNH基に由来するプロトンピーク積算値とを用い下記式によって求めた。なお、下記式において、xはアミック酸のNH基由来のプロトンピーク積算値を示し、yは基準プロトンのピーク積算値を示し、αはポリアミック酸(イミド化率が0%)の場合におけるアミック酸のNH基のプロトン1個に対する基準プロトンの個数割合を示す。
    イミド化率(%)=(1-α・x/y)×100
[重合体の合成]
<合成例1>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、DA-2(3.91g、16.0mmol)、DA-1(0.519g、4.80mmol)、DA-X1(1.79g、4.80mmol)、DA-X2(1.52g、6.40mmol)及びNMP(88.9g)を加えて、窒素を送りながら室温(25℃)で撹拌して溶解させた。その後、TC-1(6.67g、29.8mmol)及びNMP(16.7g)を加えて、40℃で15時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸の溶液(粘度:200mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは9,847、Mwは20,024であった。
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、得られた上記ポリアミック酸の溶液(35.0g)を量り取り、NMPを固形分濃度が11.67質量%となるように加え、無水酢酸(2.86g)及びピリジン(0.370g)を加え、室温(25℃)で30分撹拌した後、55℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(249g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、80℃で減圧乾燥し、ポリイミド(A-1)の粉末を得た。このポリイミド粉末のイミド化率は75%であり、Mnは10,404、Mwは19,738であった。
 得られた上記ポリイミド粉末(3.57g)に、固形分濃度が15質量%となるようにNMPを加え、70℃で20時間撹拌し溶解させ、ポリイミド(A-1)の溶液(粘度:200mPa・s)を得た。このポリイミドのMnは9,627、Mwは18,810であった。
<合成例2>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの200mL四つ口フラスコに、DA-2(12.3g、50.2mmol)、DA-X2(2.10g、8.85mmol)、TC-1(12.1g、54.1mmol)及びNMP(194g)を加えて、40℃で3時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸の溶液(粘度:200mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは12,900、Mwは38,600であった。
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの300mL四つ口フラスコに、得られた上記ポリアミック酸の溶液(200g)を量り取り、NMPを固形分濃度が9質量%となるように加え、無水酢酸(16.4g)及びピリジン(4.25g)を加え、室温(25℃)で30分撹拌した後、55℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(1435g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、80℃で減圧乾燥し、ポリイミド(A-R1)の粉末を得た。このポリイミド粉末のイミド化率は70%であり、Mnは13,900、Mwは40,100であった。
 得られた上記ポリイミド粉末に、固形分濃度が12質量%となるようにNMPを加え、70℃で20時間撹拌し溶解させ、ポリイミド(A-R1)の溶液(粘度:140mPa・s)を得た。このポリイミドのMnは14,600、Mwは40,300であった。
<合成例3>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、DA-2(4.45g、18.2mmol)、DA-1(0.454g、4.20mmol)、DA-X2(1.33g、5.60mmol)及びNMP(71.6g)を加えて、窒素を送りながら室温(25℃)で撹拌して溶解させた。その後、TC-1(5.84g、26.0mmol)及びNMP(16.9g)を加えて、40℃で15時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸の溶液(粘度:200mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは9,900、Mwは20,024であった。
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、得られた上記ポリアミック酸の溶液(35.0g)を量り取り、NMPを固形分濃度が11.67質量%となるように加え、無水酢酸(2.86g)及びピリジン(0.370g)を加え、室温(25℃)で30分撹拌した後、55℃で3時間反応させた。この反応溶液をメタノール(249g)に投入し、得られた沈殿物を濾別した。この沈殿物をメタノールで洗浄し、80℃で減圧乾燥し、ポリイミド(A-R2)の粉末を得た。このポリイミド粉末のイミド化率は75%であり、Mnは10,070、Mwは19,637であった。
 得られた上記ポリイミド粉末(3.57g)に、固形分濃度が15質量%となるようにNMPを加え、70℃で20時間撹拌し溶解させ、ポリイミド(A-R2)の溶液(粘度:200mPa・s)を得た。このポリイミドのMnは9,876、Mwは18,600であった。
<合成例4>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの200mL四つ口フラスコに、DA-4(3.10g、10.4mmol)、DA-3(8.28g、41.6mmol)、TC-3(14.7g、49.9mmol)及びNMP(191g)を加えて、70℃で15時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(B-1)の溶液(粘度:461mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは10,467、Mwは22,986であった。
<合成例5>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA-4(1.37g、4.60mmol)、DA-3(2.75g、13.8mmol)、DA-5(1.15g、4.60mmol)、TC-3(6.33g、21.5mmol)及びNMP(85.0g)を加えて、70℃で15時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(B-2)の溶液(粘度:389mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは9,641、Mwは21,301であった。
<合成例6>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの50mL四つ口フラスコに、DA-4(1.37g、4.60mmol)、DA-3(1.83g、9.20mmol)及びDA-5(2.29g、9.20mmol)を加えて、窒素を送りながら40℃で0.5時間撹拌した。その後、TC-3(6.33g、21.5mmol)及びNMP(86.7g)を加えて、70℃で15時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(B-3)の溶液(粘度:442mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは10,067、Mwは22,319であった。
<合成例7>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの200mL四つ口フラスコに、DA-3(11.1g、55.9mmol)、DA-7(2.13g、14.0mmol)及びNMP(97.3g)を加えて、窒素を送りながら室温(25℃)で撹拌して溶解させた。その後、TC-3(19.2g、65.2mmol)及びNMP(140g)を加えて、70℃で12時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(B-4)の溶液(粘度:120mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは9,700、Mwは21,800であった。
<合成例8>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの200mL四つ口フラスコに、DA-4(16.1g、54.1mmol)、DA-6(5.41g、36.0mmol)及びNMP(174g)を加えて、窒素を送りながら室温(25℃)で撹拌して溶解させた。その後、15℃に冷却した後、TC-2(16.9g、86.3mmol)及びNMP(43.9g)を加えて、室温(25℃)で2時間撹拌することで、固形分濃度15質量%のポリアミック酸(B-R1)の溶液(粘度:740mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは10,933、Mwは28,600であった。
<合成例9>
 撹拌装置付き及び窒素導入管付きの200mL四つ口フラスコに、DA-1(3.46g、32.0mmol)、DA-4(14.3g、48.0mmol)及びNMP(160g)を加えて、窒素を送りながら室温(25℃)で撹拌して溶解させた。その後、15℃に冷却した後、TC-2(5.48g、27.9mmol)及びNMP(10.6g)を加えて、室温(25℃)で1時間撹拌した。その後、TC-2(9.08g、46.3mmol)及びNMP(66.8g)を加えて、室温(25℃)で1時間撹拌することで、固形分濃度12質量%のポリアミック酸(B-R2)の溶液(粘度:124mPa・s)を得た。このポリアミック酸のMnは8,057、Mwは19,377であった。
 上記合成例1~9において使用したテトラカルボン酸成分及びジアミン成分の種類及び量を表1に示す。なお、表1中、テトラカルボン酸成分の括弧内の数値は、各重合体の合成に使用したテトラカルボン酸成分の合計量100モル部に対する各化合物の使用割合(モル部)を表す。ジアミン成分の数値は、各ポリアミック酸の合成に使用したジアミン成分の合計量100モル部に対する各化合物の使用割合(モル部)を表す。イミド化率の「-」はポリアミック酸であることを表す。
[液晶配向剤の調製]
<実施例1>
 合成例1で得られたポリイミド溶液(A-1)とポリアミック酸溶液(B-1)をNMP、GBL及びBCSにより希釈し、さらにAD-1、AD-2及びAD-3を加えて、室温(25℃)で15時間撹拌することで、各重合体の固形分の質量比(A-1:B-1)が30:70であり、重合体固形分と各溶媒の質量比(重合体固形分:NMP:GBL:BCS)が5.7:44.3:30:20であり、重合体100質量部に対してAD-1の配合割合が5質量部、AD-2の配合割合が1質量部、AD-3の配合割合が7質量部となる重合体の溶液(AL-1)を得た。
<実施例2,3、および比較例1~4>
 使用するポリイミド溶液、ポリアミック酸溶液を表2に示すように変更した点以外は上記実施例1と同様に操作することで、本発明の実施例2,3である液晶配向剤AL-2,AL-3及び比較例1~4である液晶配向剤AL-C1~AL-C4を得た。
 表2中、重合体成分の括弧内の数値は、各液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100質量部に対する、各重合体の配合割合(質量部)を表す。
 添加剤成分の括弧内の数値は、各液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100質量部に対する、各添加剤成分の配合割合(質量部)を表す。
[FFS駆動液晶セルの作製]
 FFSモード液晶表示素子の構成を備えた液晶セルを作製した。
 始めに、電極付きの基板を準備した。基板は、30mm×50mmの長方形で、厚みが0.7mmのガラス基板を用いた。基板上には第1層目として共通電極を構成する、ベタ状のパターンを備えたITO電極が形成されていた。第1層目の共通電極の上には第2層目として、CVD(化学蒸着)法により成膜されたSiN(窒化珪素)膜が形成されていた。第2層目のSiN膜の膜厚は300nmであり、層間絶縁膜として機能する膜厚であった。第2層目のSiN膜の上には、第3層目としてITO膜をパターニングして形成された櫛歯状の画素電極が配置され、第1画素及び第2画素の2つの画素が形成されており、各画素のサイズは、縦10mm、横5mmであった。本電極付き基板は、第1層目の共通電極と第3層目の画素電極が、第2層目のSiN膜にて絶縁された構造を有していた。
 第3層目の画素電極は、中央部分が内角160°で屈曲し、幅が3μmの電極線が6μmの間隔で平行になるように複数配列された櫛歯形状を有しており、1つの画素は、複数の電極線によって形成されており、屈曲部を結ぶ線を境に第1領域と第2領域を有していた。
 次に、上記実施例1~3及び比較例1~4で得られた液晶配向剤(AL-1)~(AL-3)及び(AL-C1)~(AL-C4)をそれぞれ孔径1.0μmのフィルターで濾過した後、上記電極付き基板(以後、電極基板と呼ぶ)と、裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板(以後、対向基板と呼ぶ)に、スピンコート法にて塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させた後、230℃の熱風循環式オーブンで20分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。この塗膜面に、254nmバンドパスフィルターと偏光子を介した偏光紫外線を250mJ/cmの露光量で照射し、さらに230℃のIRオーブンで30分間焼成を行って配向処理を施し、液晶配向膜付き基板を得た。なお、上記電極基板に形成された液晶配向膜は、画素屈曲部の内角を等分する方向と、液晶の配向方向とが平行になるように配向処理が施されており、対向基板に形成された液晶配向膜は、液晶セルを作製する際に電極基板上の液晶の配向方向と、対向基板上の液晶の配向方向とが一致するように配向処理が施されていた。上記2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤(三井化学社製 XN-1500T)をディスペンサーにて印刷し、もう1枚の基板を、それぞれの液晶配向膜の配向方向が0°になって向かい合うようにして張り合わせた。その後、張り合わせた基板を圧着し、150℃の熱風循環式オーブンで60分間加熱しシール剤を硬化させ、空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、ネガ型液晶MLC-7026-100(メルク社製)を注入し、注入口を封止することによりFFS駆動液晶セルを得た。その後、得られた液晶セルを120℃で1時間加熱し、23℃で一晩放置してから評価に使用した。
[コントラストの面内均一性の評価]
 AXOMETRICS社製AxoStepを用いて液晶セルのツイスト角のばらつきの評価を行った。上記で作製した液晶セルを測定ステージに設置し、電圧無印加の状態で、画素面内のCircular Retardanceの分布を測定して標準偏差σの3倍である3σを算出した。面内均一性は、この3σの値が小さいほど良好であると言える。評価基準として、上記3σ値が、それぞれ、1.70未満の場合を「A」、1.70より大きく2.00以下の場合を「B」、2.00より大きい場合を「C」とした。結果を表3に示す。
[蓄積電荷の緩和速度測定]
 上記で作製した液晶セルを、偏光軸が直交するように配置された2枚の偏光板の間に設置し、画素電極と共通電極とを短絡して同電位にした状態で、2枚の偏光板の下からLEDバックライトを照射しておき、2枚の偏光板の上で測定するLEDバックライト透過光の輝度が最小となるように、液晶セルの角度を調節した。次に、この液晶セルに周波数30Hzの交流電圧を印加しながらV-Tカーブ(電圧-透過率曲線)を測定し、相対透過率が23%となる交流電圧を駆動電圧として算出した。
 残像評価では、相対透過率が23%となる周波数30Hzの交流電圧を印加して液晶セルを駆動させながら、同時に1Vの直流電圧を印加し、30分間駆動させた。その後、直流電圧の印加のみを停止し、交流電圧のみでさらに10分間駆動し、相対透過率を測定した。
 評価基準としては、直流電圧の印加を停止した時点から10分間が経過するまでに、相対透過率が27%以下に緩和した場合は「A」とし、相対透過率が27%以下に低下するまでに10分間以上を要した場合は「C」と定義して評価を行った。結果を表3に示す。
 なお、上述した方法に従う残像評価は、液晶セルの温度が23℃の状態の温度条件下で行った。
 表3に示されるように、実施例1~3の液晶配向剤を使用した液晶表示素子は、コントラストの面内均一性及び蓄積電荷の緩和速度ともに良好であった。
 なお、2024年7月5日に出願された日本特許出願2024-109236号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
 1: 横電界液晶表示素子、2: 櫛歯電極基板、2a: 基材、2b: 線状電極、2c: 液晶配向膜、2d: 基材、2e: 面電極、2f: 絶縁膜、2g: 線状電極、2h: 液晶配向膜、3: 液晶、4: 対向基板、4a: 液晶配向膜、4b: 基材、L: 電気力線

Claims (8)

  1.  下記の重合体(A)及び重合体(B)を含有することを特徴とする液晶配向剤。
      重合体(A):テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位と、ジアミン由来の構造単位と、を有するポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミド(A)であって、
      前記テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位として、下記式(1T)で表される構造単位(a-1Ta)を含み、
      前記ジアミン由来の構造単位として、ジアミン(Nh)「H-N(Z)-Ar-L-A-L1’-Ar1’-N(Z)-H」由来の構造単位(a-1DaNh)、及び下記式(1Da1)で表される構造単位(a-1Da1)を含む、ポリイミド。
    (Ar、Ar1’は、それぞれ独立して、ベンゼン環、ビフェニル構造、又はナフタレン環を表し、Ar及びAr1’の少なくとも一つは、ナフタレン環を表す。
    Ar、Ar1’の環上の任意の水素原子は、1価の基で置換されてもよい。Aは、アルキレン構造を有する炭素数4~18の2価の有機基を表す。
    、L1’は、それぞれ独立して、単結合、-O-、-S-、-C(=O)-、-O-C(=O)-、-C(=O)-O-、-NR-(Rは水素原子又は1価の有機基を表す。)、-C(=O)-NR-(Rは水素原子又は1価の有機基を表す。)、又は-NR-C(=O)-(Rは水素原子又は1価の有機基を表す。)を表す。)
      重合体(B):テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位と、ジアミン由来の構造単位と、を有するポリアミック酸(B)であって、
      テトラカルボン酸誘導体由来の構造単位として、下記式(1T)で表される構造単位(b-1Tb)を含み、
      ジアミン由来の構造単位として、下記式(1D)で表される構造単位(b-1Db)を含む、ポリアミック酸。
    (式(1T)中Xは、下記式(x-1)で表される4価の有機基を表す。
    式(1Da1)中、Dは、熱脱離性基を有する1価の有機基を表す。
    R、Zはそれぞれ独立して、水素原子又は1価の有機基を表す。)
    (式(x-1)中、R~Rはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~6のアルコキシアルキル基、炭素数2~6のアルキルオキシカルボニル基、又はフェニル基を表し、R~Rの少なくとも一つは上記定義中の水素原子以外の基を表す。*は結合手を表す。)
    (式(1T)中Xは、芳香族テトラカルボン酸二無水物由来の4価の有機基を表す。式(1D)中、Yはジアミン由来の2価の有機基を表す。Zは上記式(1Da1)のZと同義である。)
  2.  前記式(x-1)が、下記式(x1-1)~(x1-5)からなる群から選ばれる請求項1に記載の液晶配向剤。
    (*は結合手を表す。)
  3.  前記ポリイミド前駆体(A)が、ジアミン由来の構造単位として、下記式(1Da2)で表される構造単位(a-2Da)を有する、請求項1に記載の液晶配向剤。
    (式(1Da2)中、Ya2は、ジアミン(Nh)又は上記式(1Da1)の両端に水素原子が結合したジアミンを除く、その他のジアミン由来の2価の有機基を表す。Zはジアミン(Nh)又は上記式(1Da1)中のZと同義である。)
  4.  請求項1~3のいずれか1項に記載の液晶配向剤を基板に塗布し、焼成し、得られる膜に偏光された放射線を照射すること、を含む、液晶配向膜の製造方法。
  5.  前記焼成における焼成温度が150~250℃である、請求項4に記載の液晶配向膜の製造方法。
  6.  請求項1~3のいずれか1項に記載の液晶配向剤から形成されてなる液晶配向膜。
  7.  請求項6に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
  8.  IPS駆動方式又はFFS駆動方式である請求項7に記載の液晶表示素子。
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