以下に図面を用いて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下で述べる材質、寸法、形状、電池の数等は説明のための例示であって、電池ブロックの仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、電池ブロック1を示す図である。電池ブロック1は、複数の電池を互いに接続して1つのまとまりにしたもので、所望の電力容量を有する電源として、例えば、蓄電装置の単位として用いられる。電池ブロック1は、例えば、車両等において蓄電装置が取り付けられる取付用プレート等に取付部材2,3によって固定されるが、この取付部材2,3を外すことで、容易に分解が可能なように構成される。これによって、電池ブロック1はリサイクルが可能で、故障や不具合のある要素を交換し、使用可能な要素を再び利用できる。
電池ブロック1は、電池組立体4を絶縁性ケース5の内部に収納し、図示されていない蓄電装置取付用の取付用プレート等に取付部材2,3によって取り付け可能としたものである。
取付部材2,3は、電池ブロック1の構成要素ではないが、絶縁性ケース5の外周に沿って配置され、図示されていない蓄電装置取付用の取付プレートに適当な締結部材で取り付けられ、これによって電池ブロック1がバラバラにならないように押さえつけ一体化する部材である。換言すれば、取付部材2,3を電池ブロック1から取り外すことで、電池ブロック1を簡単に分解することができる。かかる取付部材2,3としては、適当な金属材料を所定の形状に加工した折曲板材を用いることができる。締結部材としては、ボルト、ネジ等を用いることができる。
絶縁性ケース5は、その内部に電池組立体4を収容し、電気的絶縁材料で構成される筐体である。絶縁性ケース5は、下ケース6と上ケース7を組み合わせて構成される。したがって、下ケース6から上ケース7を外すと、電池組立体4を容易に取り出すことができる。絶縁性ケース5は、電池組立体4の各構成要素を一体化するためと、電池組立体4およびその正極部と負極部を含む活電部を外部から電気的に分離するためである。かかる絶縁性ケース5としては、耐熱性と電気絶縁性を備えたプラスチック材料を所定の形状に成形したものを用いることができる。プラスチック材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネイト、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート等を用いることができる。
図2は、電池ブロック1の絶縁性ケース5から取り出した電池組立体4の斜視図である。電池組立体4は、整列容器8に収容された複数の電池9と、ダクトカバー10を含む。複数の電池9の正極側には正極板部11が設けられ、負極側には負極板部12が設けられる。負極板部12とダクトカバー10の間には、絶縁保持部13が設けられる。ダクトカバー10と負極板部12の間には、後述するように、電池9に設けられる安全弁14を介してガスが排出されるときに、排出されたガスを外部に導くダクト室15が形成される。
図3は、電池組立体4の分解図である。電池組立体4は、電池9と正極板部11との間が溶接等で一体化されるが、それ以外の整列容器8、負極板部12、絶縁保持部13、ダクトカバー10は、互いに固定されていない。したがって、図1で説明した取付部材2,3が電池ブロック1を取付用プレートに取り付けているときは、ダクトカバー10とこれに向かい合う負極板部12とを引き付ける引付力が生じており、この引付力によって、ダクトカバー10は負極板部12と一体化している。そして、取付部材2,3を取付用プレートから取り外すことで、ダクトカバー10とこれに向かい合う負極板部12とを引き付ける引付力がなくなり、各構成要素を簡単に分離して分解することができる。
図3(a)に示されるように、電池9は、充放電可能な二次電池である。図3の例では、電池ブロック1を構成する電池9は、合計32個で、3列に配置され、それぞれの列に11個または10個が配置される。11個または10個の電池9が配置される方向が電池ブロック1および電池組立体4の長さ方向である。32個の電池9は、正極板部11と負極板部12によって互いに並列接続されて、容量が1つの電池9の容量の32倍となる。つまり、電池ブロック1は、1つの電池の32倍の容量を有する組電池である。
二次電池としては、リチウムイオン電池が用いられる。これ以外に、ニッケル水素電池、アルカリ電池等が用いられてもよい。電池9は、円筒形の外形を有する。円筒形の両端部のうち一方端が正極端子16、他方端が負極端子17として用いられる。電池9の一例を挙げると、それぞれは、直径が18mm、高さが65mm、端子間電圧が3.6V、容量が2.5Ahのリチウムイオン電池である。これは説明のための例示であって、これ以外の形状、寸法、特性値であってもよい。例えば、角型の電池であってもよい。
電池9は、安全弁14を有する。安全弁14は、電池9の内部で行われる電気化学反応によって発生するガスの圧力が予め定めた閾値圧力を超すときに、電池9の内部から外部に排ガスとして放出する機構である。安全弁14は、電池9の負極側に配置される。
電池9は、安全弁14を有する側を安全弁側として、電池9の長手方向に沿った一方側に安全弁側を揃えて整列配置される。一方側とは、電池組立体4のダクトカバー10が設けられる方向である。
このように、安全弁側をダクトカバー10が設けられる側に揃えたのは、安全弁14から排ガスが排出されたとき、排ガスをダクトカバー10で形成されるダクト室15を通して電池ブロック1の外部へ排出するためである。いまの場合、安全弁14は電池9の負極側に設けられるので、電池9の負極側を、ダクトカバー10が設けられる方向である一方側に揃える。したがって、電池9の負極端子17は、安全弁側電極である。仮に、正極側に安全弁14が設けられる電池の場合は、ダクトカバー10が配置される方向である一方側に電池9の正極側を揃え、そのときには、正極端子16が安全弁側電極である。
正極板部11は、32個の電池9を互いに並列接続するための部材である。正極板部11の詳細な構成については後述する。
図3(b)に示される整列容器8は、電池9を所定の配置関係で整列配置して保持する保持容器である。整列容器8は、高さ方向の両端側がそれぞれ開口する32個の電池収納部18が設けられる枠体で、それぞれの電池9は、電池収納部18の1つに収納配置される。電池収納部18の配置は、隣接する電池9の間の隙間を最小にする千鳥型の配置関係とされる。かかる整列容器8としては、プラスチックを材料として所定の形状に成形したものを用いることができる。またこれに代えて、例えば、アルミニウムを主材料として、押出成形やダイキャストによって所定の形状としたものを用いることができる。
負極板部12は、32個の電池9の負極端子17を互いに並列接続するための部材で、図3(c)に示されるように、絶縁板19、負極側集電板20の2つの部品を積層して構成される。負極側集電板20は、適度な強度と厚さを有し、電池9の負極端子17に向かって例えばプレス成形によって成形された弾性的円環部22を有する。この弾性的円環部22は、適度な弾性力を有し、この弾性力によって、負極板部12は、電池9の安全弁側電極である負極端子17に弾性的に接触する。したがって、負極板部12は、電池組立体4における弾性的電極板部である。弾性的接触のための押付力は、ダクトカバー10とこれに向かい合う負極板部12とを引き付ける引付力によって与えられる。
絶縁板19は、32個の電池9の安全弁側電極である負極端子17に対応する位置にそれぞれ開口部21が設けられ、32個の電池9の間を電気的に絶縁する開口部付き絶縁板である。かかる絶縁板19としては、ガラス繊維入りエポキシ樹脂の板材に開口部21を開けた形状に加工したものを用いることができる。ガラス繊維入りエポキシ樹脂に代えて、絶縁性ケース5と同じ材質の材料を用いてもよい。
負極側集電板20は、絶縁板19の上面に配置され、絶縁板19の開口部21を通して、32個の電池9の安全弁側電極である負極端子17のそれぞれに弾性的に接触する32個の弾性的円環部22を有する導電性の板材である。絶縁板19の上面とは、ダクトカバー10の方を向く面である。
弾性的円環部22は、板状の負極側集電板20において、絶縁板19の開口部21に対応する位置の部分をプレス成形によって絶縁板19の方に突き出し、中央部を開口したものである。突き出し量は、弾性的円環部22が電池9の負極端子17に接触したときに、弾性的円環部22と負極端子17との間の接触抵抗が予め定めた所定範囲となるように設定される。接触抵抗が所定範囲となるように管理するには、例えば、弾性的円環部22がその弾性によって負極端子17に押し付けられるとき、負極端子17に与える押付力が所定の押付力範囲にあるか否かで行うことができる。
押付力範囲の下限は、負極側集電板20と負極端子17との間の接触抵抗が予め定めた接触抵抗閾値となる押付力とでき、上限は、弾性的円環部22に生じる応力が弾性限界応力となる押付力とできる。弾性的円環部22の厚さは、負極側集電板20の厚さとほぼ同じである。負極側集電板20の厚さの一例を挙げると、約1mmから約2mmである。したがって、弾性的円環部22は、適度な大きさの弾性力、すなわち、負極端子17に対する押付力を発生することができる。
かかる負極側集電板20は、金属板を所定の形状に加工して、弾性的円環部22を形成したものを用いることができる。金属板の材質としては、リン青銅、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケル鉄合金、銅、アルミニウム等を用いることができる。必要に応じ、弾性的円環部22の部分に導電性グリース等を塗布することが好ましい。弾性的円環部22に金メッキ等を施してもよい。
負極側集電板20には複数の弾性的円環部22が設けられるので、これら複数の弾性的円環部22を電気的に並列接続して集電する機能を有する。
絶縁保持部13は、負極板部12の負極側集電板20とダクトカバー10との間の電気的絶縁を確保するための部材で、図3(d)に示すように、絶縁保持部13として、2つの絶縁性レール25,26がダクトカバー10の両側の脚部28,29に対応して設けられる。絶縁性レール25,26には、ダクトカバー10の両側の脚部28,29の先端を嵌め込むための溝が設けられる。
ダクトカバー10は、電池組立体4の安全弁側を覆い、電池組立体4の負極側の端部に沿って排ガスを流すことができるダクト室15を形成する部品である。ダクトカバー10は、天井部27と、天井部27の両側から下方に延びる脚部28,29を含み、下向きのコの字形状、またはCの字形状を有する部品である。ダクト室15を利用することで、安全弁14から排出される排ガスを他に漏らすことなく、ダクト室15を通って所定の排気口から電池ブロック1の外部に排ガスを排出することができる。かかるダクトカバー10としては、所定の耐熱性と強度を有する金属またはその他の材料を用いて、所定の形状に加工したものが用いられる。
次に、電池ブロック1について、弾性的電極板部である負極板部12が負極端子17に与える押付力について、図4から図6を用いて説明する。図4は、電池ブロック1について、その長さ方向に垂直な面で切断した断面図である。図5は、負極側について各要素を分解した拡大図である。図6は、正極側について各要素を分解した拡大図である。
図4に示されるように、絶縁性ケース5は、電池9の側を保持する下ケース6と、ダクトカバー10の側を保持する上ケース7とで構成される。下ケース6と上ケース7は、組み合わせ部40で互いに組み合わされて、絶縁性ケース5の気密性が維持される。絶縁性ケース5には、図1で述べた取付部材2,3で電池ブロック1を固定した場合に、下ケース6と上ケース7との間に固定力が与えられる。固定力は、組み合わせ部40に掛けられることになるが、図4では、下ケース6を基準として上ケース7に固定力Fが与えられるものとした。このように、取付部材2,3によって、電池ブロック1に固定力Fが与えられる。なお、組み合わせ部40は、電池ブロック1に与えられる固定力Fによって下ケース6と上ケース7とが破壊されないための、緩衝材としても機能する。
図4では、千鳥配置型の場合に長さ方向に垂直な断面に現れる2つの電池9が示される。電池9の負極側には、負極板部12が配置され、正極側には、正極板部11が配置される。固定力Fは、負極板部12のそれぞれの弾性的円環部22が負極端子17を押し付ける押付力fとして、分散して与えられる。その様子を図5と図6を用いて説明する。
図5は、ダクトカバー10と電池9の負極の部分の各要素を分解した状態の拡大図である。図5(a)は、断面図で、(b)は負極側集電板20の側から電池9の負極側を見た図である。
図5(a)に示されるように、電池ブロック1に与えられる固定力Fは、上ケース7を介してダクトカバー10に与えられる。この固定力Fは、電池ブロック1の構成要素がバラバラにならないように一体化する他に、ダクトカバー10と負極板部12の間を気密として、ダクト室15に排ガスが流れるとき、他に漏れないようにする。
また、この固定力Fによって、ダクトカバー10とこれに向かい合う負極板部12とを引き付ける引付力が生じる。この引付力によって、ダクトカバー10は、弾性的電極板部である負極板部12を安全弁側電極である負極端子17に予め定めた押付圧で押し付けながら弾性的電極板部と一体化する。すなわち、ダクトカバー10は、絶縁保持部13を介して負極板部12を電池9の負極端子17に向けて押し付ける。負極板部12は、絶縁板19、負極側集電板20の積層体であるが、その積層体の下面からは、32個の弾性的円環部22が突き出ている。したがって、固定力Fは、32個の弾性的円環部22が負極端子17を押し付ける押付力fとして、分散して与えられる。押付力fは、計算上ではF/32の大きさであるが、32個の弾性的円環部22のばらつき等によって、個々の弾性的円環部22の押付力fは、F/32とはならない。弾性的円環部22のばらつき等を考慮して、個々の弾性的円環部22の押付力fは、負極側集電板20と負極端子17との間の接触抵抗が予め定めた接触抵抗閾値以下となるように設定される。
図5(a)に示される弾性的円環部22の中央部の開口は、安全弁14からの排ガスをダクトカバー10側に排出するための排出口である。電池9の負極端子17に設けられ、図5(b)では馬蹄形として示される窪み30は、安全弁14における薄肉部である。電池9の内部で行われる電気化学反応によって発生するガスの圧力が予め定めた閾値圧力を超すときに、この薄肉部が破れて、窪み30が開口し、その開口から電池9の内部よりの排ガスが放出される。負極側集電板20の弾性的円環部22は、この窪み30よりも外周側で電池9の負極端子17に接触する。窪み30よりも外周側はかなり広い面積であるので、弾性的円環部22と負極端子17との間の接触面積を十分なものとできる。
正極板部11は、負極板部12と同様に、32個の電池9の負極端子17を互いに並列接続するための部材で、図4に示されるように、絶縁板41、正極接触板42、正極側集電板43の3つの部品を積層して構成される。図6は、正極板部11と電池9の正極の部分の各要素を分解した状態の拡大図である。図6(a)は、断面図で、(b)は正極側集電板43の側から電池9の正極側を見た図である。
電池9の正極側は、電池9の内部の正極と接続されて電池9の正極電位となっている封口板50が配置される。そして、電池9の負極電位となっている電池缶51の開口周縁部52が押し曲げられ、絶縁体であるガスケット53によって封口板50が電池缶51に固定された構造となっている。封口板50の中央部は突出形状の正極端子16となる。このように、電池9の正極側は、封口板50の中央部が正極端子16として突き出し、その周囲をガスケット53によって絶縁された電池缶51の押し曲げられた開口周縁部52が取り囲む。電池缶51の開口周縁部52は、電池9の筐体に相当し、しっかりした強度を有している。
正極板部11における絶縁板41は、負極板部12に用いられる絶縁板19と同様の絶縁性の板材で、32個の電池9の正極端子16に対応する位置にそれぞれ開口部44が設けられる。かかる絶縁板41としては、負極側の絶縁板19と同じ材料の絶縁材を所定の形状に成形したものを用いることができる。
正極接触板42は、可撓性の樹脂シート45に導電配線46が配置されたフレキシブル回路基板である。(b)に示されるように、導電配線46は、樹脂シート45が除去された正極接触部47と、ヒューズ48を含み、正極側集電板43と電気的に接続される。
正極接触部47は、樹脂シート45から正極端子16側に突き出すように曲げられる。正極接触部47は、絶縁板41の開口部44を通り、正極端子16に接触することができ、そこで正極端子16と溶接等で接続固定される。ヒューズ48は、導電配線46が細長く形成され適度な高抵抗値を有するもので、ここに過大な電流が流れるときに溶断する安全装置である。かかる正極接触部47は、ポリイミド樹脂シートに銅箔を配線したものを用いることができる。
正極側集電板43は、導電性の板材で、正極接触板42の正極接触部47、ヒューズ48が配置される位置に対応する位置に、適当な開口部49が設けられる。開口部49が設けられることで、ヒューズ48が正極側集電板43と接触短絡することが防止できる。また、正極側集電板43は、ヒューズ48を介して32個の正極接触部47と電気的に接続され、正極接触部47はそれぞれ対応する正極端子16と溶接等で接続されるので、32個の電池9の正極側を電気的に並列接続して集電する機能を有する。かかる正極側集電板43としては、適当な厚さを有する金属製の導電板を所定の形状に成形したものを用いることができる。金属材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄とニッケルの合金等を用いることができる。
図6(b)に示されるように、電池9の正極における電池缶51の開口周縁部52が絶縁板41の開口部44の外側の位置、正極接触板42の正極接触部47とヒューズ48が配置される外側の位置、正極側集電板43の開口部49の外側の位置の部分に当たる。電池9の負極側でダクトカバー10が固定力Fを受けると、正極側では、電池缶51の開口周縁部52を絶縁板41、正極接触板42、正極側集電板43で受け止める。受け止める箇所は、開口部44,49の外側の位置の部分である。上記のように、電池缶51の開口周縁部52はしっかりした強度を有しているので、絶縁板41、正極側集電板43の厚さを十分にしておくことで、固定力Fを正極側で受け止めることができる。
このように、取付部材2,3によって絶縁性ケース5に固定力Fが与えられ、その固定力Fによってダクトカバー10が絶縁性ケース5内に固定される。この固定力Fによって、ダクトカバー10とこれに向かい合う負極板部12とを引き付ける引付力が生じており、この引付力によって、ダクトカバー10は、負極側集電板20と一体化する。そして、その固定力Fによって、ダクトカバー10は、弾性的電極板部である負極板部12の弾性的円環部22を安全弁側電極である負極端子17に、予め定めた閾値押付圧を超える押付力fで押し付ける。これによって、電池9の負極端子17と負極板部12との間の電気的導通が保障される。
そして、取付部材2,3を取付用プレートから取り外すことで、ダクトカバー10とこれに向かい合う負極板部12とを引き付ける引付力がなくなり、各構成要素を簡単に分離して分解することができる。すなわち、絶縁性ケース5が下ケース6と上ケース7に分離され、下ケース6から電池組立体4を取り出すことができる。この状態でダクトカバー10は絶縁性ケース5によって固定されていないので、ダクトカバー10、負極板部12を構成する負極側集電板20、絶縁板19が順に分解できる。整列容器8を取り外すと、整列容器8の電池収納部18から下方に、正極板部11に固定された32個の電池9が現れる。
また、電池9の正極端子16は、ヒューズ48を介して正極接触部47と溶接等で接続固定される。ヒューズ48を外部的圧力により切断することにより、正極板部11に固定された32個の電池9は、正極板部11より分離できる。ヒューズ48を外部的圧力により切断するために、ヒューズ48は、刃物等で切断できる程度の強度や、正極板部11と電池9とを反対方向に引っ張ったときに切断できる程度の引張強度を有することが好ましい。
このように、取付部材2,3を取り外して、絶縁性ケース5によるダクトカバー10の固定を外すことで、電池ブロック1を各構成要素に簡単に分解できる。
上記では、電池ブロック1を取付用プレートに取りつける固定力Fによって、ダクトカバ-10は、弾性的電極板部である負極板部12を安全弁側電極である負極端子17に予め定めた押付圧で押し付けながら負極板部12と一体化するものとした。これに代えて、ダクトカバーと絶縁性ケースとを固定部材で一体化し、その締め付け力によって、ダクトカバー10は、負極板部12を負極端子17に予め定めた押付圧で押し付けながら負極板部12と一体化するものとできる。
図7に示す電池ブロック60は、ダクトカバー61と絶縁性ケース62を、固定ネジ63で直接的に固定する例を示す図である。図7は、図4に対応する断面図である。ここでは、固定ネジ63の締付け力によって、ダクトカバー61と弾性的電極板部である負極板部12とを引き付ける引付力が与えられる。
ダクトカバー61は、固定ネジ63の取付のために、幅方向の両端側にフランジ部が設けられる。絶縁性ケース62は、図4における上ケース7が省略され、底部を有し、ダクトカバー61側が開口する筒形状の部材となる。深さは、電池9と負極板部12と正極板部11を含んで収容できる大きさに設定される。絶縁性ケース62の上面には、固定ネジ63に対応するネジ穴65が設けられる。ダクトカバー61と負極板部12の間に設けられる絶縁部材64は、図4の絶縁保持部13と同様にダクトカバー61と負極板部12の間の絶縁確保に用いられる。
上記では、絶縁性ケース5,62を介して、ダクトカバー61と弾性的電極板部である負極板部12とを引き付ける引付力が与えられるものとしたが、電池組立体4の構成のみでダクトカバー61と弾性的電極板部である負極板部12とを引き付ける引付力が与えられるものとすることもできる。
図8に示す電池組立体70は、ダクトカバー71と正極板部11を一体化する一体化手段によって固定する例を示す図である。図8では、一体化手段のうち、ダクトカバー71に設けられるカバー側取付ネジ72が示される。
図9は、電池組立体70の詳細図で、(a)は断面図、(b)は正極板部11を取り外して、電池9と整列容器8を正極板部11の側から見た底面図である。一体化手段は、絶縁柱部74と、カバー側取付ネジ72と正極板側取付ネジ73で構成される。カバー側取付ネジ72は第1の一体化手段、正極板側取付ネジ73は第2の一体化手段である。
絶縁柱部74は、一体化手段を構成し、裏面側電極部である正極板部11とダクトカバー71との間に配置される絶縁材である。絶縁柱部74は、ダクトカバー71と正極板部11とを一体化するときの絶縁性を確保するために設けられる。絶縁柱部74は、整列容器8に収納される複数の電池9に置き替えた第1柱部75と、第1柱部75と一体化し、ダクトカバー71の方に延伸する第2柱部76で構成される。第1柱部75の正極板部11の側には、正極板側取付ネジ73に対応するネジ穴が設けられ、第2柱部76のダクトカバー71の側には、カバー側取付ネジ72に対応するネジ穴が設けられる。
図8、図9では、一体化手段として絶縁柱部74と取付ネジを用いた。この方法では、電池組立体70を構成する電池9の総数が絶縁柱部74の数だけ少なくなる。図10に示す電池組立体80は、ダクトカバー81と正極板部11を一体化する一体化手段として、整列容器8の中を通すリベットを用いる例である。図10には、リベットのうち、ダクトカバー81の側のカバー側頭部82が示される。
図11は、電池組立体80の詳細図で、(a)は断面図、(b)は正極板部11を取り外して、電池9と整列容器8を正極板部11の側から見た底面図である。一体化手段は、リベット83である。
リベット83は、リベット本体部84と、カバー側頭部82と正極板側の正極側頭部85と、正極側頭部85をカバーする絶縁部86を含んで構成される。絶縁部86は、絶縁保持部13と共にダクトカバー81と正極板部11とを一体化するときの絶縁性を確保するために用いられる。リベット本体部84は、整列容器8において、電池9を収納する開口部である電池収納部の位置でなく、整列容器8を構成する材料がある部分に設けられる。その部分に、リベット本体部84を通す貫通穴87が設けられる。かかるリベット83としては、ブラインドリベットと呼ばれ、正極板部11の側またはダクトカバー81の側の片側のみでリベット作業を行えるものを用いることができる。
リベット作業は以下のようにして行うことができる。リベット作業を行う前のリベット素材は、所定の長さを有する細い線材の一方側に頭部が設けられ、他方側は作業前の細い頭部対応部となっている。頭部対応部には、予め絶縁部となる絶縁カバーが設けられている。このリベット素材を用い、例えば、頭部をカバー側頭部82としてこれをダクトカバー81の側に配置し、整列容器8の貫通穴87に頭部対応部と細い線材の部分を通し、正極板部11の側に頭部対応部を突き出す。突き出た絶縁カバー付き頭部対応部に対し、リベット作業工具を用いて引っ張ることで、絶縁部86を有する正極側頭部85が成形される。これによって、ダクトカバー81と正極板部11が絶縁性を確保しながら一体化される。
ダクトカバーと弾性的電極板部である負極板部12とを引き付ける引付力が不十分であると、複数の電池9について、負極端子17と負極板部12との間の電気的接触が場所によってばらつくことが生じる。このばらつきを抑制するために、ダクトカバーに覆われた弾性的電極板部である負極板部12の上面と、ダクトカバーとの間に、弾性的電極板部の浮き上がりを押さえる押さえ部材を設けることができる。
図12に示す電池ブロック1は、押さえ部材として、ダクトカバー10から弾性的電極板部である負極板部12に向かって突き出す複数の突出しボス90を設けたものである。突出しボス90によって、負極板部12の浮き上がりを抑制することができる。突出しボス90としては、ダクトカバー10に適当な絶縁性の棒材をネジ等の固定手段で取り付けたものや、ダクトカバー10と一体成形したものを用いることができる。突出しボス90をダクトカバー10と一体成形する場合には、突出しボス90の負極板部12の先端に絶縁部材を設ける必要がある。
図13に示す電池ブロック1は、押さえ部材として、ダクトカバー10の一部にリブ91を設けるものである。図13(a)は、図4に対応する断面図で、(b)は、絶縁性ケース5の図示を省略して、ダクトカバー10の上面から見た平面図である。(c)は、リブ91の部分の詳細断面図である。
リブ91は、ダクトカバー10の幅方向に部分的に延び、その下面で負極板部12に接触する。リブ91は、ダクトカバー10と一体化する張出部92と、張出部92の下面に設けられる絶縁部材93で構成される。絶縁部材93は、絶縁保持部13と同様に、ダクトカバー10と負極板部12との間の絶縁確保のために用いられる。
なお、押さえ部材は、リブ91の張出部92のようなダクトカバー10と一体化されたものに限らない。例えば、図3の絶縁保持部13や図7の絶縁部材64を、絶縁板19のように電池9の負極側の上部を覆うような平面構造とし、電池9の側の面からダクトカバー10に向けて柱状構造の突起を設けるようにしてもよい。なお、図3の絶縁保持部13や、図7の絶縁部材64が電池9の負極側の上部を覆うような平面構造においても、絶縁板19の開口部21と同様に、開口部が設けられる。
上記では、電池9の整列配置のために整列容器8を用いるものとしたが、場合によっては、整列容器8を省略し、絶縁性ケース5の内壁の形状を整列配置用に適したものとして、その内壁形状を用いて複数の電池9を整列配置するものとしてもよい。
上記では、安全弁14を電池9の負極端子17の付近に設けるものとして、ダクトカバー10は負極板部12を押し付けるものとした。安全弁14が電池9の正極端子16の付近に設けられる場合は、図5の構造を正極側に適用し、図6の構造を負極側に適用する。このようにすることでも、電池ブロック1をその構成要素に容易に分解することができる。
上記では、絶縁板19,41は、板状のものに限らない。例えば、絶縁板19、41は、電池9もしくは整列容器8の一部を保持するような保持部を設けてもよい。
上記では、整列容器8を高さ方向の両端側がそれぞれ開口する32個の電池収納部18が設けられた枠体とした。しかし、電池9を所定の配置関係で整列配置して保持する保持容器であれば、整列容器8に設けられる電池収納部18は、ひとつの電池を収納するものに限らない。
ところで、電池ブロック1は、車両搭載量の増加もしくは、蓄電装置の省スペース化のために小型化が望まれている。
図14に本発明に係る実施の形態の変形例における整列容器の上面図を示す。図14の電池収納部18は、ひとつの収納部で5つの電池9(図示せず)を収容する。電池収納部18は、電池9の側面に沿って、電池9に接する側面と電池9に接しない側面とを有する。電池9に接しない側面は、隣り合う電池9の側面が向かい合う領域の範囲内に形成される。リベット83(図示せず)は、電池9に接しない側面に形成される空間に挿入される。リベット83は電池9に接しない側面に形成される空間に挿入され、隣り合う電池9が接触するのを防止する。電池ブロック1は、電池9に接しない側面に形成される空間にリベット83を挿入することで、貫通穴87を設けなくても電池組立体4の各構成要素を一体化することができる。また、電池ブロック1は、貫通穴87を設けないで、電池9に接しない側面を設けて隣り合う電池9で電池収納部18を共有化することで、整列容器8の容積を低減することができ、電池ブロック1の小型化を図ることができる。