明 細 書
波形整形回路及びこの波形整形回路を備えた半導体試験装置 技術分野
[0001] 本発明は、試験対象となる DUTに印加するテストパターンを発生する波形整形回 路を備え、テストパターンを印加した DUTから出力された応答出力信号と所定の期待 値データ信号を比較して当該 DUTの良否を判定する半導体試験装置に関し、特に、 テストパターンのエッジが基準クロックの近接制限に抵触した場合に、近接した後続 エッジを自動オープンするとともに、そのオープンされたタイミングエッジを検出し、ォ ープンエッジがテストパターンに対して影響を与えるエッジか否かを識別して、真に エラー警告等が必要なオープンエッジのみを確実に検出する波形整形回路及び半 導体試験装置に関する。
背景技術
[0002] 被試験デバイス (DUT)となる ICや LSI等の半導体部品を試験する半導体試験装置 では、所定のテストパターンを DUTに印加し、その結果として DUTから出力される出 力信号を、所定のストローブ信号のタイミングで取り出して、その取り出した出力信号 を所定の期待値信号 (期待値パターン)と比較して DUTの動作の良否を決定してレ、 る(例えば、特開平 7— 110357号公報:第 4— 6頁、図 1 ,特開平 7_ 174827号公 報:第 4— 5頁、図 1、及び特開平 8— 062292号公報第 3— 4頁、図 1参照。)。
DUTに印加するテストパターンデータは、論理パターンに対応する波形を示す波 形データ(フォーマット 'コントロール.データ)と、その波形におけるエッジのタイミング を示すタイミングデータ(タイミング 'セット ·データ)とからなり、複数の波形データ及び タイミングデータから任意の波形データとタイミングデータが選択されて、所望のテス トパターンが生成されるようになっている。
ここで、 DUTの特性を高精度で評価するために、最近の半導体試験装置において は、タイミング精度の高いテストパターンの発生が要求されるようになっており、設定さ れるテストパターンのタイミング (テスト周期の所定の基準に対するエッジの遅延時間 )は、基準クロック(Reference Clock : REFCLK)周期の整数倍だけでなぐ整数倍と
端数との和になることが多レ、。このため、波形データのエッジタイミングを示すタイミン グデータ(遅延データ)も、基準クロックサイクルの整数倍データ(Gate Enable : GTE) と、基準クロックの端数データである高分解能データ(High Resolution : HR)の組み 合わせによって構成されるようになっている。
また、最近の半導体試験装置では、より複雑なテストパターンが生成できるように、 通常、複数の波形データが組み合わせて用いられるようになってレ、る。
例えば、波形データとして複数個のグループ(セット信号のグループ: T1S, T2S- - - TnS、リセット信号のグループ: T1R, T2R' ' 'TnR)が用意され、任意のセット信号ゃリ セット信号を組み合わせてタイミングノルスが生成されるようになっている。
そして、このようなセット信号とリセット信号がフリップ'フロップに与えられて、テスト パターンの立ち上がりや下がりのエッジが形成される。
図 6は、従来の半導体試験装置の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、従来の半導体試験装置は、パターン発生器 (PG) 110と、タイミ ング発生器 120と、波形メモリ 130と、リアルタイムセレクタ 140等を備えており、波形 メモリ 130から出力される複数の波形データと、タイミング発生器 120から出力される 複数のタイミングデータがリアルタイムセレクタ 140で選択され、試験対象となる DUT ( 図示せず)へ入力するテストパターンが発生するようになってレ、る。
これらのうち、波形メモリ 130から次段の要素が波形整形回路を構成している。 なお、図 6に示す半導体試験装置は、 1テスト周期中に 2つのデータを用レ、るピン' マルチプレタスモードのテスタとなっており、波形メモリ 130からは T1と T2のグループ の波形データが出力され、タイミング発生器 120は、波形メモリ 130の波形データの グループに対応して T1と T2の 2つのタイミング発生器 120が備えられている。
ピン'マルチプレタスモードとは、半導体試験装置の複数のテスト'チャンネル(テス タピン)力 発生されるテストパターンやストローブ信号を、時間軸上で合成(マルチ プレタス)することにより、高速な試験信号やストローブ信号を生成するモードである。
PG110は、 DUTに印加する論理パターン (波形データ)のアドレスとなるパターンデ ータ(PAT A/B/C)と、その切換タイミングを示すタイミングデータのアドレスとなるタ イミングセット(TS)と、テストレートとなるレート信号(RATE)を出力する。
タイミング発生器 120は、波形メモリ 130の波形データのグループに対応して複数 備えられ、図 6に示す例では、 T1と T2の 2つのタイミング発生器が備えられ、各タイミ ング発生器 120には、それぞれタイミングメモリ 121とカウンタディレイ 122を備えてい る。
タイミングメモリ 121は、タイミングセットに対するクロックの遅延タイミングが記憶され ており、波形メモリ 130から読み出される波形データのセットタイム,リセットタイムを生 成する。
具体的には、タイミングメモリ 121には、基準クロック REFCLKの何番目のクロックを 選択するかの GATE信号と、その REFCLKの周期以下の高分解能遅延データである HR信号が記憶されており、図 6に示す例では、基準クロック REFCLKが 4nsの場合と なっている。
そして、 PG110から出力されるタイミングセット(TS)をアドレスとして、 GATE信号と H R信号が読み出され、 HR信号は、そのまま次段のリアルタイムセレクタ 140に入力さ れ、 GATE信号は、カウンタディレイ 122に入力されるレート信号 (RATE)のタイミング で出力されてリアルタイムセレクタ 140に入力される。
波形メモリ 130には論理パターンに対応する波形データ(SET/RESビート)が記憶 されている。そして、 PG110から出力されるパターンデータ(PAT A/B/C)をアドレス としてセット,リセットの各波形データが波形メモリ 130から読み出される。
図 6に示す波形メモリ 130では、 2つのグループ(Tl , T2)のパターンデータのセット 、リセットの各波形データが出力されて、次段のリアルタイムセレクタ 140に入力され るようになっている。
波形メモリ 130は、例えば 8ワードあり、パターンデータ(PAT)の 3ビット(A/B/C)に よりワードが指定される。各ワードの読出しごとに、ドライバ高レベル駆動第 1データ T 1S,ドライバ低レベル駆動第 1データ T1R,ドライバ高レベル駆動第 2データ T2S,ドラ ィバ低レベル駆動第 2データ T2R等のデータが読み出される。
なお、この波形メモリ 19の記憶内容は発生波形がノンリターン波形 NRZ,その反転 波形, NRZ,リターン波形 RZ,その反転波形 ZRZ,排他的論理和波形 XOR,その反 転波形/ XORなどにより異なり、その記憶内容に応じた種類の波形が形成される。
リアルタイムセレクタ 140は、タイミング発生器 120と波形メモリ 130からの各信号を セット側(SET) ,リセット側(RES)でそれぞれ入力し、任意のデータをリアルタイムに選 択して、セット信号 (SET)とリセット信号 (RES)として出力する。
リアルタイムセレクタ 140から出力されたセット信号(SET)とリセット信号(RES)は、次 段のタイミング回路(Pin Timing Generator: PTGA) 160のセット側とリセット側に振り 分けられる。図 6に示す例では、上側のタイミング回路 (PTGA) 160aがセット信号通 路 (経路)であり、下側のタイミング回路 (PTGA) 160bがリセット信号通路 (経路)とな つている。
そして、このセット信号とリセット信号は、フリップ *フロップ 170に与えられ、これらの タイミングに基づいて、テスト信号の立ち上がりや下がりのエッジが形成される。
以上のような構成からなる半導体試験装置では、パターンスタートすると、 PG110か らの信号が波形メモリ 130,タイミングメモリ 121をアクセスし、その出力がリアルタイム セレクタ 140へ入力される。
具体的には、パターンスタートすると、 PG110からタイミングデータ TSとレート信号 R ATEがタイミングメモリ 121とカウンタディレイ 122に与えられて、タイミングメモリ 121 から読み出された遅延量 HRと基準タイミング GTEが出力される。
また、 PG110からのパターンデータ PATによって波形メモリ 130から波形データが 読み出され、基準タイミング GTEのタイミングでリアルタイムセレクタ 140に入力され、 遅延量 HRの遅延タイミングで選択されて出力される。
そして、タイミング回路(PTGA) 160,フリップ 'フロップ 170を経て図示しなレ、 DUT に印カロされることになる。
ところで、一般に、半導体試験装置においては、同一の信号通路内に与えられる 信号の間隔は、基準クロックより大きいことが必要である。例えば、図 6に示すタイミン グ回路(PTGA) 160のセット側 160aの信号通路における 2つのセット信号の間隔、リ セット側 160bの信号通路における 2つのリセット信号の間隔は、それぞれ基準クロッ ク周期より大きくなければならい。これは、半導体試験装置において、各機能素子や 回路等は基準クロックに同期して動作するように構成されているためで、基準クロック 周期より小さな周期の信号は認識されず、そのような信号は正しく伝達することができ
ない。
このように半導体試験装置では、基準クロック REFCLKの限度を超えた高速のパル スが印加された場合には、正常な動作を行うことができなレ、。
このため、高分解能の遅延タイミング示す HR信号が基準クロック REFCLK
の周期以下で連続して印加された場合には、 PTGAでは 2番目のパルスを区別して 認識することができず、連続した 1個のパルスが印加されたように、小さい方の HR信 号でしか変化応答しないことになる。
そこで、従来は、リアルタイムセレクタ 140において、後段にある PTGA160のクロッ クの近接制限に抵触するような信号を予め排除して、そのような信号は出力されない ようにしてある(例えば、特開平 8— 094722号公報:第 2— 3頁、図 1及び特開 2002 — 228721号公報:第 4— 5頁、図 1参照。)。
具体的には、リアルタイムセレクタ 140は、同一基準クロックサイクルに一つの波形 データのエッジがあれば、そのエッジ及び対応するタイミングデータを選択して出力 し、同一基準クロックサイクルに複数の波形データのエッジがあれば、各エッジに対 応するタイミングデータを比較して、タイミングデータが小さレ、エッジとそのタイミング データを選択して出力するようになっている。そして、タイミングデータが大きいエッジ データについては、オープンしてしまい出力されないようにしている。
これにより、レ、かなる場合でも PTGAには基準クロック周期(例えば 4ns)以上近づい た信号が入力されなレ、ようになってレ、る。
以下、図 7を参照して、従来の半導体試験装置に生成されるテストパターンの具体 例を説明する。
図 7は、上述したような従来の半導体試験装置で発生するテストパターンのタイミン グチャートを示している。同図に示す例では、基準クロック REFCLK力 nsの場合で、 テストレート RATEが基準クロックと同様の 4nsに設定された場合となっている。
なお、基準クロック REFCLKはその半導体試験装置によって不変(固定)であるが、 テストレート RATEは、基準クロック REFCLKの所望の整数倍周期に設定可能であり、 設定はユーザ等が任意に行えるようになつている。
同図に示すように、リアルタイムセレクタ 140には、 T1S, TIR, T2S, T2Rの各波形デ
ータが、基準タイミング GTEのタイミングでリアルタイムセレクタ 140のセット側(SET) , リセット側(RES)に入力される。また、 T1及び T2の各波形データに対応する遅延タイ ミングデータ T1HR, T2HRが、リアルタイムセレクタ 140のセット側(SET) ,リセット側(R ES)に入力される。
リアルタイムセレクタ 140では、同一の基準クロックサイクルに一つの波形データの エッジがあれば、当該エッジ及び対応するタイミングデータを選択して出力し、同一 基準クロックサイクルに複数の波形データのエッジがあれば、各エッジに対応するタ イミングデータを比較して、タイミングデータが小さレ、エッジとそのタイミングデータを 選択して出力する。
そして、タイミングデータが大きいエッジについては、オープンして出力されないよう になっている。
図 7に示す例では、基準クロックサイクルの 1サイクル目では、 SET信号が T1Sだけな ので、 T1Sが選択されて T1HRが示す 0.5nsの遅延タイミングで SET信号が出力される 基準クロックサイクルの 2サイクノレ目では、 RES信号が T1Rだけなので、 T1Rが選択さ れて T1HRが示す 1.0nsの遅延タイミングで RES信号が出力される。
基準クロックサイクルの 3サイクノレ目では、 SET信号が T1Sと T2Sが存在するので、各 波形データに対応する遅延タイミングデータ T1HR (0.5ns)と T2HR (3.0ns)の値が比 較され、値の小さレ、T1Sが選択されて T1HRが示す 0.5nsの遅延タイミングで SET信号 が出力される。この 3サイクル目では、遅延タイミングデータが大きレ、 T2Sについては オープンされて消去され(図 7の破線†で示す SET3.0参照)、リアルタイムセレクタ 14 0からは出力されない。
以下同様にして各サイクル毎に波形データとタイミングデータが選択され、リアルタ ィムセレクタ 140からは図 7に示すようなセット信号(SET)とリセット信号(RES)が出力 される。そして、これらセット信号とリセット信号がタイミング回路 (PTGA) 160及びフリ ップ Zフロップ 170を経て、図 7の最下段に示すような立ち上がりや下がりのエッジの テストパターン (PAT)が生成される。
このようにして、リアルタイムセレクタ 140で近接制限に抵触するクロックがオープン
されることにより、後段の PTGAには基準クロック周期(例えば 4ns)以上近づいたクロッ クが入力されないようになり、基準クロックに基づく正確な半導体試験が行われるよう になっている。
し力 ながら、以上のような従来の半導体試験装置では、クロックの近接制限によつ て、制限に抵触するエッジタイミングのデータがオープンにされて消去される結果、ュ 一ザ側でタイミング設定が変更されたような場合に、エッジがオープンされることで出 力波形が変わってしまうという問題が発生した。
例えば、図 8 (a)に示すように、近接制限に抵触しないタイミングでセット信号及びリ セット信号が出力されていたとする。この場合に、ユーザ等がタイミング設定を変更し て、図 8 (&)に示す1サィクル目の36丁 = 1.01^の遅延タィミングを38丁 = 2.0^に設定 変更したとする。
そうすると、同図(b)に示すように、 2サイクル目の SET= 2. Onsは 1サイクル目の SET = 2.0nsに対して 4nsの近接制限に抵触することになるので、 2サイクル目の SET= 2.0 nsはオープンされることになる。その結果、出力波形は、図 8 (a)に示した正しい波形 と異なる波形に変わってしまうことになる。
但し、このような場合であっても、図 8 (b)に示すオープンエッジの前に RES = 3.0ns のエッジが存在しない場合には、 2サイクル目の SET = 2.0nsがオープンされたとして も以後の出力波形は変わらない。
このように、あるエッジがクロックの近接制限に抵触してオープンされる場合、そのォ ープンによって以後の出力波形が変わってしまう場合と、出力波形は変わらず、従つ て実際には特に何の影響もない場合とが存在する。
ところが、従来の半導体試験装置では、クロックがオープンされた場合にそのォー プンされたこと自体を検出することは可能であつたが、上述したような出力波形に影 響を及ぼすオープンと影響を及ぼさないオープンとの違いを検出することはできなか つた。
このため、正しい波形発生のために真に必要となるエッジのオープンを的確に検出 できないとレ、う問題があった。
発明の開示
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたも のであり、テストパターンのエッジが基準クロックの近接制限に抵触した場合に、近接 した後続エッジを自動オープンするとともに、そのオープンされたタイミングエッジを 検出し、オープンエッジがテストパターンに対して影響を与えるエッジか否かを識別し て、真にエラー警告等が必要なオープンエッジのみを確実に検出することができる波 形整形回路及び半導体試験装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の波形整形回路は、試験対象となる DUTへ入力 するテストパターンを発生する波形整形回路であって、波形メモリから出力される複 数の波形データを入力するとともに、タイミング発生器力 出力される複数のタイミン グデータを入力し、所定の波形データ及びタイミングデータを選択して出力し、波形 データのエッジに所定の近接制限時間より短い間隔で連続する同極性のエッジがあ る場合には、連続する後続のエッジをオープンして所定のオープン信号を出力するリ アルタイムセレクタと、リアルタイムセレクタから出力される波形データ,タイミングデー タ及びオープン信号を入力し、当該リアルタイムセレクタでオープンされたエッジに先 立つ所定の近接制限時間内に、当該オープンエッジと逆極性のエッジがある場合に 、所定のフェイル信号を出力するオープンディテクタとを備える構成としてある。
具体的には、本発明の波形整形回路は、リアルタイムセレクタ力 同一基準クロック サイクルに一つの波形データのエッジがあれば、当該エッジ及び対応するタイミング データを選択して出力し、同一基準クロックサイクルに複数の波形データのエッジが あれば、各エッジに対応するタイミングデータを比較して、タイミングデータが小さレヽ エッジとそのタイミングデータを選択して出力するとともに、タイミングデータが大きい エッジをオープンしてオープン信号を出力して、当該オープンエッジに対応するタイ ミングデータを出力する構成としてある。
さらに、本発明の波形整形回路は、リアルタイムセレクタが、所定の近接制限時間 内で連続する後続エッジをオープンする場合に、オープンされるエッジが一つの場 合と複数の場合とで、異なるオープン信号を出力する構成としてある。
また、本発明の波形整形回路は、オープンディテクタ力 リアルタイムセレクタでォ ープンされたオープンエッジが属する基準クロックサイクル内に、対応するタイミング
データが、当該オープンエッジのタイミングデータより小さぐかつ、当該サイクル内で 最大のエッジがあると、そのエッジ極性がオープンエッジと逆極性の場合にフェイル 信号を出力するとともに、
前記オープンエッジが属する基準クロックサイクルの前の基準クロックサイクル内に 、対応するタイミングデータ力 当該オープンエッジのタイミングデータより大きぐ力 つ、当該サイクル内で最大のエッジがあると、そのエッジ極性がオープンエッジと逆 極性の場合にフェイル信号を出力する構成としてある。
そして、本発明の半導体試験装置は、試験対象となる DUTに所定のテストパターン を入力し、この DUTから出力される応答出力信号と所定の期待値データ信号を比較 することにより、当該 DUTの良否を判定する半導体試験装置であって、試験対象とな る DUTへ入力するテストパターンを発生する波形整形回路を備え、この波形整形回 路が請求項 1乃至 4のいずれかに記載の波形整形回路からなる構成としてある。 特に、本発明の半導体試験装置は、請求項 6に記載するように、波形整形回路が D UTのパーピンに対応して複数備えられる構成とすることが好ましい。
以上のように、本発明の波形整形回路及び半導体試験装置によれば、テストパタ ーンのエッジが基準クロックの近接制限に抵触すると、リアルタイムセレクタによって 近接した後続エッジが自動オープンされるとともに、そのオープンされたタイミングェ ッジがオープンディテクタで検出され、オープンエッジに先立つ近接制限時間内に 当該オープンエッジと逆極性のエッジがある場合にのみフェイル信号が出力される。 これによつて、オープンエッジがテストパターンに対して影響を与える真にエラー警 告等が必要なオープンエッジのみを確実に検出することができ、基準クロックに基づ く正確な半導体試験を確実に実施することが可能となる。
図面の簡単な説明
[図 1]本発明の一実施形態に係る波形整形回路を備えた半導体試験装置の概略構 成を示すブロック図である。
[図 2]本発明の一実施形態に係る波形整形回路に備えられるリアルタイムセレクタの 概略構成を示すブロック図である。
[図 3]本発明の一実施形態に係る波形整形回路に備えられるオープンディテクタの
概略構成を示すブロック図である。
[図 4]本発明の一実施形態に係る波形整形回路に備えられるオープンディテクタの 動作原理を示す表である。
[図 5]本発明の一実施形態に係る波形整形回路に備えられるオープンディテクタに 入出力される信号の一例を示す表である。
[図 6]従来の半導体試験装置の概略構成を示すブロック図である。
[図 7]半導体試験装置で発生するテストパターンのタイミングチャートを示している。
[図 8]半導体試験装置において近接制限により信号がオープンされた場合に出力波 形が変化する場合を示したタイミングチャートであり、(a)は近接制限に抵触しない正 しい出力波形を、 (b)は近接制限に抵触して後続のエッジがオープンされた結果、出 力波形が変化した場合を示してレ、る。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明に係る波形整形回路及び半導体試験装置の好ましい実施形態につ レ、て図面を参照しつつ説明する。
[半導体試験装置]
図 1は、本発明に係る波形整形回路を備えた半導体試験装置の一実施形態の概 略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施形態に係る波形整形回路を備えた半導体試験装置は、 図 6で示した従来の半導体試験装置とほぼ同様の構成となっており、パターン発生 器(PG) 10と、タイミング発生器 20と、波形メモリ 30と、リアルタイムセレクタ 40と、タイ ミング回路(PTGA) 60と、フリップ.フロップ 70等を備えるとともに、リアルタイムセレク タ 40の後段にオープンディテクタ 50を備えている。そして、タイミング回路 (PTGA) l 60,フリップ'フロップ 170を経たテストパターンデータ力 S、図示しない DUTに印加さ れ、所定の半導体試験が行われることになる。
これら各構成要素のうち、波形メモリ 30から次段の要素が波形整形回路を構成して いる。
ここで、本実施形態の半導体試験装置は、タイミング発生器や波形整形回路が DU Tのパーピンに対応して複数備えられるパーピン'テスタを構成している。
パーピン'テスタとは、 DUTに印加する試験信号を、各テストピン毎に独立に設定で きる機能を持つ半導体試験装置である。パーピン'テスタでは、試験装置の主要な内 部装置資源(リソース)が、各テスタピンに個別に設けられるようになつている。これに 対して、シェアード 'リソース 'テスタは、タイミング発生器や波形整形回路等の複数の リソースを、全てのテスタピンで共有してレ、る半導体試験装置である。
図 1に示すように、本実施形態に係る PG10と、タイミング発生器 20と、波形メモリ 30 については、図 6を参照しつつ上述した従来の半導体試験装置における PG110と、 タイミング発生器 120と、波形メモリ 130と同様であるので(図 6参照)、重複する説明 は省略する。
なお、本実施形態においても、図 6に示した半導体試験装置と同様、 1テスト周期 中に 2つのデータを用いるピン'マルチプレタスモードのテスタとなっており、波形メモ リ 30からは T1と T2のグノレープの波形データが出力され、タイミング発生器 20は、波 形メモリ 30の波形データのグループに対応して T1と T2の 2つのタイミング発生器 20a (T1側), 20b (T2側)が備えられてレ、る(図 1参照)。
[リアルタイムセレクタ]
図 2は、本実施形態の波形整形回路に備えられるリアルタイムセレクタ 40の概略構 成を示すブロック図である。
同図に示すように、リアルタイムセレクタ 40は、波形メモリ 30から出力される 2つの 波形データ、すなわち T1及び T2の SET側の波形データ GTE1I, GTE2Iと、その遅延 タイミングデータであるタイミング発生器 21から出力される 2つのタイミングデータ HRS II, HRS2Iを入力して、所定の波形データ及びタイミングデータを選択して出力する( GTEO及び HRSO, HRSXO)。
そして、入力された波形データ GTE1I, GTE2Iのエッジタイミングに所定の近接制限 時間(4ns)より短い間隔で連続する同極性のエッジがある場合には、連続する後続 のエッジをオープンするとともに、所定のオープン信号(ROINT, ROINTN)を出力す る。
なお、図 2では、 SET側のリアルタイムセレクタ 40aのみを示している力 図 1に示す ように、 RES側にも同様の構成のリアルタイムセレクタ 40bが備えられており、以下に
示す SET側の場合と同様に動作する。
具体的には、リアルタイムセレクタ 40は、同一基準クロックサイクルに一つの波形デ ータ(GTE1I又は GTE2I)のエッジがあれば、当該エッジ及び対応するタイミングデー タを選択して出力する(上述した図 7の 1サイクル目参照)。
一方、同一基準クロックサイクルに複数の波形データ(GTE1及び GTE2I)のエッジ があれば、各エッジに対応するタイミングデータ(HRS1I及び HRS2I)を比較して、タイ ミングデータが小さレ、エッジとそのタイミングデータ(GTEO及び HRSO)を選択して出 力する(図 7の 3サイクル目参照)。
そして、タイミングデータが大きいエッジについては、オープンして消去するとともに 、オープン信号(ROINT又は ROINTN)を出力して、オープンされたエッジに対応する タイミングデータ(HRSXO)を出力する。
また、リアルタイムセレクタ 40は、エッジをオープンする場合に、オープンされるエツ ジがーつの場合のオープン信号(ROINT)と、複数の場合のオープン信号(ROINT及 び ROINTN)とで、異なるオープン信号を出力するようになっている。
以下、リアルタイムセレクタ 40を構成する各要素の機能,動作を、真理値表と論理 式を参照しつつ説明する。なお、以下に示す真理値表及び論理式は SET側につい て示しているが、 RES側についても同様となる。
まず、リアルタイムセレクタ 40に入力された波形データ GTE1及び GTE2Iとタイミング データ HRS1I及び HRS2Iは、 SAME CYCL SELECTOR41に入力される。
SAME CYCL SELECTOR41は、図 2に示すように、入力された各データを所定の タイミングで出力するための複数のフリップ'フロップ回路を備えるとともに、各データ の中から所定のデータを選択して出力する COMPF42と WEIGHT TABLE43と HRF lf/2f生成部 44を備えてレ、る。
COMPF42は、 2つのタイミングデータ HRS1I及び HRS2Iの値を比較し、 T2側の HRS 21の値が大きレ、(遅延量が大きレヽ)場合に信号 FO (DA)を出力する。
COMPF42の出力について真理値で示すと以下の表 1の通りとなる。
[表 1]
In FO
A < B 1
A > B 0
A = B 0
WEIGHT TABLE43は、複数の ANDゲート及び ORゲートからなり、 COMPF42の 出力信号 DAを入力するとともに、 2つの波形データ GTE II及び GTE2Iを入力して、 出力信号 CN1又は CN3を出力する。
WEIGHT TABLE43の出力について真理値で示すと以下の表 2の通りとなる。
[表 2]
HRFlf/2f生成部 44は、波形データ用とタイミングデータ用にそれぞれ備えられた 複数の ANDゲート及び ORゲートからなる。
波形データ用のゲートは、 2つの波形データ GTE II及び GTE2Iを入力するとともに 、 WEIGHT TABLE43の出力信号 CNl及び CN3を入力して、出力信号 GTElfと GTE 2f¾r出力する。
タイミングデータ用のゲートは、 2つのタイミングデータ HRS1I及び HRS2Iを入力する とともに、 WEIGHT TABLE43の出力信号 CNl及び CN3を入力して、出力信号 HRS1 fと HRS2f¾r出力する。
HRFlf/2f生成部 44の出力について論理式で示すと以下の表 3の通りとなる。
[表 3]
HRF l f/2 f 生成部出力
GTE I f = GTE 1 1 * cm + GTE2 I * CN3
GTE2 f = GTE 1 1 * CN3 + GTE2 I * CN1
HRSl f = HRSI I * CN1 + HRS2I * CN3
HRS2 f + HRS2 I * CN1 以上の SAME CYCL SELECTOR41のデータの選択と出力について真理値で示 すと以下の表 4の通りとなる。
[表 4]
そして、この SAME CYCL SELECTOR41の出力信号 GTElfと GTE2f及び HRSlfと HRS2fが、次段の NEXT CYCL SELECTOR45に入力される。
NEXT CYCL SELECTOR45は、 2つのタイミングデータ HRSlf及び HRS2f用の 2 つの比較回路(COMPF)と、波形データ用とタイミングデータ用にそれぞれ備えられ た複数の ANDゲート及び ORゲートからなる。
2つの COMPFは、それぞれ、タイミングデータ HRSlf又は HRS2fと、最終的なタイミン グデータの出力となる HRSO (pT)の値を比較し、 HRSlf又は HRS2fの値が大きレ、(遅 延量が大きレ、)場合に、信号 FO (HRSlf側は EA, HRS2fは EB)を出力する。この 2つ の COMPFの出力の真理値は、上述した表 1と同様である。
NEXT CYCL SELECTOR45の波形データ用のゲートは、 2つの波形データ GTE
If及び GTE2f¾r入力するとともに、 2つの COMPFの出力信号 EA, XEA, XEBを入力 して、最終的な波形データの出力となる GTEOを出力するとともに、 GTEOがオープン されて出力されない場合のオープン信号となる ROINTと ROINTNを出力する。ここで 、オープン信号となる ROINT及び ROINTNは、 GTEOが同一サイクルで 1エッジだけ
オープンされた場合には ROINTのみが出力され、 ROINTNは出力されなレ、。これに 対して、 GTEOが同一サイクルで 2エッジオープンされた場合には、 R0INTと ROINTN との双方が出力される。
NEXT CYCL SELECTOR45の波形データ用のゲートは、 2つのタイミングデータ HRSlf及び HRS2 入力するとともに、 2つの COMPFの出力のうち EA及び XEAを入 力して、最終的なタイミングデータの出力となる HRSOと、 GTEOがオープンされた場 合にそのオープンエッジのタイミングデータである HRSXOを出力する。
以上の NEXT CYCL SELECTOR45のデータの選択と出力について真理値で示 すと以下の表 5の通りとなる。
[表 5]
この NEXT CYCL SELECTOR45の出力力 リアルタイムセレクタ 40の最終的な出 力となる。
以上の結果、リアルタイムセレクタ 40の出力を論理式で示すと以下の表 6の通りとな り、各出力 GTEO, HRSO, HRSXO, ROINT, ROINTNが次段のオープンディテク 50 に入力される。
[表 6]
リアルタイムセレクタ出力
GTE0 GTEl f * XEA + GTE 21 * EA * XEB
HRS0 = HRSl f * GTEl f * XEA + HRS2f * GTE2 f * EA
HRSX0 = = HRSl f * GTEl f * EA + HRS2 f * GTE2 f * XEA
R0I T : : GTEl f * EA 十 GTEl f * GTE2 f
(NEXT CYCLE) (SAME CYCLE)
R0INTN = GTEl f * EB * EA
(NEXT bo th edge open)
[オープンディテクタ]
図 3は、本実施形態の波形整形回路に備えられるオープンディテクタ 50の概略構 成を示すブロック図である。
図 3に示すように、オープンディテク 50は、リアルタイムセレクタ 40 (SET側のリアル タイムセレクタ 40a)力 出力された波形データ GTEI, GTERIとタイミングデータ HRSI , HRSIX及びオープン信号 ROINT, ROINTNを入力するとともに、 RES側のリアルタイ ムセレクタ 40b (図 1参照)から出力された波形データ GTERIとそのタイミングデータ H RSRIを入力する。
そして、リアルタイムセレクタ 50でオープンされたエッジに先立つ所定の近接制限 時間(4ns)内に、そのオープンエッジと逆極性(SETに対する RES)のエッジがある場 合に、所定のフェイル信号 (INT1)を出力する。
なお、図 3では、 SET側のオープンディテク 50aのみを示している力 図 1に示すよう に、 RES側にも同様の構成のオープンディテク 50bが備えられており、以下に示す SE T側の場合と同様に動作する。
具体的には、オープンディテクタ 50は、リアルタイムセレクタ 40でオープンされたォ ープンエッジが属する基準クロックサイクル内に、対応するタイミングデータ(HRSI又 は HRSRI)が、当該オープンエッジのタイミングデータ(HRSXI)より小さぐかつ、当該 サイクル内で最大のエッジがあると、そのエッジ極性がオープンエッジと逆極性の場 合にフェイル信号を出力する(INT1)。
また、オープンディテクタ 50は、オープンエッジが属する基準クロックサイクルの前 の基準クロックサイクル内に、対応するタイミングデータ(HRSI又は HRSRI)が、当該ォ ープンエッジのタイミングデータ(HRSXI)より大きぐかつ、当該前サイクル内で最大 のエッジがあると、そのエッジ極性がオープンエッジと逆極性の場合にフェイル信号 を出力する(INT1)。
図 4は、本実施形態に係るオープンディテクタ 50の動作原理を示す表である。 同図の Iに示すように、オープンディテクタ 50は、まず、リアルタイムセレクタ 40から オープン信号(ROINT又は ROINTN)が入力されない場合には、基準エッジ(Current
Cycle S)力 見て近接制限に抵触するエッジ (オープンエッジ)は存在しないので 、 OPEN検出は PASSなり FAIL信号は出力しない。
一方、オープンディテクタ 50は、リアルタイムセレクタ 40からオープン信号が入力さ れる場合には、以下のようにして OPEN検出が行われる。
まず、オープン信号として ROINTのみが入力される場合には、図 4の IIに示すように 、基準エッジ(Current Cycle S又は SX)と同一サイクル(Current Cycle)に、その基 準エッジより小さいエッジが存在するかが検出される。
同一サイクルに該当エッジが存在する場合には、図 4の 11 (1)のカレントオープンの 場合であり、オープンエッジ(Current Cycle SX)より小さぐかつ、最大のエッジの 有無が判定される。そして、対象エッジが存在する場合には、その対象エッジがォー プンエッジと同極性(SETに対する SET、 RESに対する RES)であれば PASSとして FAIL 信号は出力せず、逆極性(SETに対する RES、 RESに対する SET)であれば FAIL信号 を出力する。
これに対して、同一サイクルに基準エッジより小さいエッジが存在しない場合には、 図 4の 11 (1)のプレビォスオープンの場合であり、オープンエッジ(Current Cycle SX )の前サイクル(Previous Cycle)に、オープンエッジより小さぐかつ、前サイクルで最 大のエッジの有無が判定される。そして、対象エッジが存在する場合には、その対象 エッジがオープンエッジと同極性であれば PASSとして FAIL信号は出力せず、逆極性 であれば FAIL信号を出力する。
さらに、図 4の IIIに示すように、オープンディテクタ 50は、リアルタイムセレクタ 40力
ら ROINTと ROINTNの双方のオープン信号が入力される場合には、同一サイクルで 2 つのエッジがオープンされた場合となり、オープンされた各エッジ(Current Cycle S 又は SX)のそれぞれについて、図 4の IIで示したカレントオープン及びプレビォスォ一 プンの判定が行われる。
そして、オープンエッジと逆極性の対象エッジが存在する場合には、 FAIL信号が出 力される。
以下、オープンディテク 50を構成する各要素の機能,動作を、真理値表と論理式 を参照しつつ説明する。なお、以下に示す真理値表及び論理式は SET側について 示しているが、 RES側についても同様となる。
まず、図 3に示すように、オープンディテク 50に入力されたデータのうち、タイミング データ HRS1Iとオープンエッジのタイミングデータ HRSXI、及び RES側のタイミングデ ータ HRSRIが COMPF51に入力される。
COMPF51は、 8段の COMPF力らなり、図 3に示すように、上 4段力 ΕΤ佃 JCOMPF で、下 4段力 SRES側 COMPFで、上から cS-COMPF, cSX-COMPF, pS-COMPF, pSX -COMPF, cR-COMPF, cRX-COMPF, pR-COMPF, pRX—COMPFとなってレヽる。 上 4段の SET側 COMPFでは、タイミングデータ HRSI (cS又は pS)とオープンエッジの タイミングデータ HRSXI (cSX)の値を比較し、下 4段の RES側 COMPFでは、タイミング データ HRSI (cS)と RES側のタイミングデータ HRSRI (cR又は pR)とオープンエッジのタ イミングデータ HRSXI (cSX)の値を比較する。
なお、 cSはカレントサイクルの HRS1I、 pSはプレビォスサイクルの HRS1I、 cSXはカレ ントサイクルの HRSXIを示す。また、 cRはカレントサイクルの HRSRI、 pRはプレビォスサ イタルの HRSRI、を示している。
COMPF51の各 COMPFの出力について真理値で示すと以下の表 7の通りとなる。
[表 7]
そして、各 COMPFは、 SET側は上力ら cS-COMPF=cSXく cS, cSX_COMPF=cS
< cSX, PS-COMPF=cS<pS, pSX- COMPF=cSX< pSの場合に、出力信号 cS, cSX , pS, pSを出力する。
また、 RES側は cR-COMPF=cRく cS, cRX-COMPF=cR< cSX, pR-COMPF=cS <pR, pRX_COMPF=cSXく pRの場合に、出力信号 cS, cSX, pS, pR, pRを出力する
C0MPF51の各出力は、 SET側 4段は SET側波形データ GTE1との ANDが取られ、 また、 RES側 4段は RES側波形データ GTE1との ANDが取られて、次段のフリップ 'フ口 ップに入力され、さらに、後段の RTS2LARGE52に入力される。
RTS2LARGE52は、図 3に示すように、上から S—Current, SX-Current, S-Previous, SX- Previousの 4段の RTS2LARGEを備えている。
S-Currentの RTS2LARGEには、 cS-COMPFの出力 cS及びオープンエッジのタイミン グデータ HRSXIが入力されるとともに、 cR-COMPFの出力 cS及び RES側のカレントサ イタルのタイミングデータ HRSRIが入力される。
SX- Currentの RTS2LARGEには、 cSX- COMPFの出力 cSX及びカレントサイクルの タイミングデータ HRSIが入力されるとともに、 cRX-COMPFの出力 cSX及び RES側の力 レントサイクルのタイミングデータ HRSRIが入力される。
S-Previousの RTS2LARGEには、 pS-COMPFの出力 pS及び前サイクルのタイミング データ HRSIが入力されるとともに、 pR-COMPFの出力 pR及び RES側の前サイクルの タイミングデータ HRSRIが入力される。
SX- Previousの RTS2LARGEには、 pSX-COMPFの出力 pS及び前サイクルのタイミン グデータ HRSIが入力されるとともに、 pRX-COMPFの出力 pR及び RES側の前サイクル のタイミングデータ HRSRIが入力される。
以上の RTS2LARGE52では、入力されるデータに従い所定の出力信号 GTE10及 び CN3が出力される。
この RTS2LARGE52の出力を真理値で示すと以下の表 8の通りとなる。
[表 8]
GTE2 I GTE 1 1 HRS I HRS2 CN3 GTE 10
0 0 0 0
0 1 0 1
1 0 1 1
1 1 HRS2 I く: HRSI I 0 1
1 1 HRSI I く HRS2 I 1 1 そして、この RTS2LARGE52の 4段の RTS2LARGEの各出力 GTE10及び CN3が、ォ ープン信号 ROINT又は ROINTNと ANDされて、いずれかの ANDが取れた場合に、上 述した FAIL信号として INT1が出力される(図 4参照)。
なお、図 3では図示を省略してある力 オープンディテクタ 50からは、リアルタイムセ レクタ 40によって選択, 出力されたセット側(SET) ,リセット側(RES)のテストパターン がそのまま出力されて DUTに印加されるようになっている。このように、本実施形態で は、オープンディテクタ 50を経由してリアルタイムセレクタ 40で選択されたテストパタ ーンを出力するようにしてある力 テストパターン自体はオープンディテクタ 50を介さ ずリアルタイムセレクタ 40からそのまま DUTに印加することもできる。その場合には、 オープンディテクタ 50は、オープンエッジの検出専用の回路として機能することにな る。
[オープン検出動作]
次に、以上のような構成からなる本実施形態の半導体試験装置におけるオープン ディテク 50の動作の具体例について、図 5を参照しつつ説明する。
図 5は、本実施形態に係る波形整形回路に備えられるオープンディテクタリアル 50 に入出力される信号の具体例を示す表である。
まず、図 5 (a)に示す例は、 2サイクル目で 1エッジがオープンされる場合である。具 体的には、最初のサイクルの 2nsに SET、 3nsに RESが発生し、次のサイクルの 1.5nsに SETが発生する場合であり、この場合、 1サイクノレ目で 2nsで SETが出ているために、 2 サイクノレ目で 1.5nsの SETがオープンされることになる。
この場合、オープンディテクタ 50には、 1サイクル目では 1)欄に示す各信号が入力 される。例えば、この 1サイクル目では cS = 2ns, cSX = 0ns, cR= 3ns, cRX = 0nsであ るので、 cS = cSX< cS = l, cSX = cS< cSX = 0, cR= cR< cS = 0, cRX = cRX< cSX =
0等となる。
4段の各 RTS2LARGEには、対応する各 COMPFの出力が入力される。
この 1サイクル目では、オープン信号 ROINT及び ROINTNはいずれも" 0"であり、 F AIL信号の INT1は出力されなレ、。
2サイクル目では、 2)欄に示すように、 SET側の入力 GTESはオープンされて" 0"に なり、 cSX-COMPFにオープンされたエッジのタイミングデータ(1.5ns)が出ている。各 COMPFからは 1サイクル目のカレントのデータが 2サイクル目のプレビォスのデータと して出力されている。また、この場合、 1エッジがオープンされたので、オープン信号 R OINTに "1 "が立っている。
そして、この 2サイクル目では、 SX_Previousの RTS2LARGEの出力 CN3に "1 "が立 ち(表 8参照)、 ROINTとの ANDにより ISCUが "1 "となり、 FAIL信号の INT1が出力され る。
次に、図 5 (b)に示す例は、 2サイクノレ目で 2エッジのうちの 1エッジがオープンされ る場合である。
具体的には、最初のサイクルの 2nsに SET、 3nsに RESが発生し、次のサイクノレの 0.5 nsと 3.5nsに SETが発生する場合であり、 1サイクノレ目で 2nsで SETが出ているために、 2サイクノレ目の 0.5nsの SETはオープンされ、 3.5nsの SETが出ることになる。
この場合、 1サイクノレ目は上述した(a)の場合と同様となる。
2サイクル目では、 2)欄に示すように、 SET側の入力 GTESはオープンされて" 0"に なり、 cSX-COMPFにはオープンされたエッジのタイミングデータ(0.5ns)が出ている。 また、 1エッジのオープンなので、オープン信号として ROINTに "1"が立つ。
そして、この場合には、 SX-Previousの RTS2LARGEの出力 CN3に "1"が立ち(表 8 参照)、 ROINTとの ANDにより ISCUが" となり、これによつて、 FAIL信号の INT1が出 力される。
なお、 S-Previousの RTS2LARGEの出力 CN3にも" 1"が立つ力 表 8参照)、この S-P reviousの RTS2LARGEでは、 CN3は ROINTNとの ANDが取られるので(図 3参照)、 IS CUは" 0"となる。
さらに、図 5 ( に、 2サイクル目で 2エッジのうちの 2エッジがオープンされる場合を
示す。
具体的には、最初のサイクルの 2nsに SET、 3nsに RESが発生し、次のサイクノレの 0.5 nsと 1.5nsに SETが発生した結果、 1サイクル目で 2nsで SETが出ているために、 2サイ クル目の 0.5nsの SETと 1.5nsの SETが双方ともオープンされる場合である。
この場合も、 1サイクル目は上述した(a), (b)の場合と同様となる。
2サイクル目では、 2)欄に示すように、 SET側の入力 GTESはオープンされて" 0"に なり、 cSX-COMPFにはオープンされたエッジのタイミングデータ(0.5ns)が出ている。 また、 2エッジのオープンなので、オープン信号として ROINTと ROINTNの双方に" が立つ。
そして、この場合には、 S-Previousの RTS2LARGEと SX-Previousの RTS2LARGEの 各出力 CN3に、それぞれ" 1 "が立ち(表 8参照)、 S-Previousの RTS2LARGEの CN3は ROINTNとの ANDにより、 SX_Previousの RTS2LARGEの CN3は ROINTとの ANDにより 、それぞれ ISCUが" 1 "となり、 FAIL信号の INT1が出力されることになる。
以上説明したように、本実施形態に係る波形整形回路を備えた半導体試験装置に よれば、テストパターンのエッジが基準クロックの近接制限に抵触すると、リアルタイム セレクタ 40によって近接した後続エッジが自動オープンされるとともに、そのオープン されたエッジがオープンディテクタ 50で検出される。
そして、オープンディテクタ 50では、オープンエッジに先立つ近接制限時間内に当 該オープンエッジと逆極性のエッジがある場合にのみフェイル信号を出力し、それ以 外の場合には、オープンエッジがある場合でもフェイル信号を出力しない。
すなわち、本実施形態のオープンディテク 50では、オープンエッジがテストパター ンに対して影響を与える真にエラー警告等が必要なオープンエッジのみを確実に検 出することが可能となる。
これによつて、オープンディテクタ 50から出力されるフェイル信号に基づいて、的確 なエラー警告等をリアルタイムに行うことができ、基準クロックに従った正確な半導体 試験が確実に行えるようになる。
以上、本発明の波形整形回路及び半導体試験装置について、好ましい実施形態 を示して説明したが、本発明に係る波形整形回路及び半導体試験装置は、上述した
実施形態にのみ限定されるものではな 本発明の範囲で種々の変更実施が可能 であることは言うまでもなレ、。
例えば、上述した実施形態では、 1テスト周期中に 2つのデータを用いるピン'マル チプレタスモードの場合を例にとって説明したが、使用データは 2つの場合に限定さ れるものではなぐ 3つ以上のデータを用いることも可能である。
また、上述した実施形態では、本発明をパーピン'テスタに用いる場合に好適であ るとして説明したが、本発明の対象はパーピン'テスタのみに限られるものではなぐ 従来のシェアド 'テスタについても適用できることは言うまでもない。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明は、 ICや LSI等の半導体部品を試験する半導体試験装 置として好適に利用することができる。