明 細 書
活性光線硬化型インクジェットインクとそれを用いた画像形成方法及びィ ンクジェット記録装置
技術分野
[0001] 本発明は、高精細な画像を安定に再現できる活性光線硬化型インクジェットインク とそれを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置に関する。
背景技術
[0002] 近年、インクジヱット記録方法は簡便 ·安価に画像を作成できるため、写真、各種印 刷、マーキング、カラーフィルタ一等の特殊印刷等、様々な印刷分野に応用されてき ている。特に、微細なインク液滴を出射、制御するインクジェット記録装置と、色再現 域、耐久性、出射適性を改良したインクジェットインクとインクジェットインクの吸収性、 色材の発色性、表面光沢等を飛躍的に向上させた専用紙とを用い、銀塩写真に匹 敵する画質を得ることも可能となっている。今日のインクジェット記録方式における画 質向上は、主に、インクジェット記録装置、インクジェットインク及び専用紙の全てが揃 つてはじめて達成されて!、る。
[0003] し力しながら、専用紙を必要とするインクジェットシステムは、記録媒体が制限される こと、記録媒体のコストアップが問題となる。そこで、専用紙と異なる被転写媒体ヘイ ンクジェット方式により記録する試みが多数なされている。具体的には、室温で固体 のワックスインクを用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤を主体とした インクを用いるソルベント系インクジヱット方式や、記録後に活性光線、例えば、紫外 線 (UV光)を照射して架橋させる紫外線硬化型インクジェット方式等である。
[0004] 中でも、活性光線硬化型インクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比 ベ比較的低臭気であり、上記紫外線硬化型インクジェットインクを用いた方法が開示 されている(例えば、特許文献 1、 2参照。;)。
[0005] し力しながら、これらの活性光線硬化型インクジェットインクを用いたとしても、記録 材料の種類や作業環境によって、着弾後のドット径が大きく変化してしまい、様々な 記録材料に対して、高精細な画像を安定して形成することは困難である。
[0006] 近年、カチオン重合性ィ匕合物を用いた紫外線硬化型インクジェットインクが数多く 提案されている。これらの紫外線硬化型インクジェットインクは、酸素阻害作用を受け ることはな!/、が、分子レベルの水分 (湿度)の影響を受けやす 、と 、つた問題を抱え ている。また、硬化環境によっては硬化収縮による皺の発生が問題となる。
[0007] 紫外線硬化型インクジェット方式による画像形成では、安価に高品質の画像が得ら れること、インクを吸収しな 、記録材料へも画像形成が可能であることが特徴である。 しかしながら、この紫外線硬化型インクジェット方式特有の問題も存在する。例えば、 インクを吸収しな ヽ記録材料へ画像形成を行った場合、着弾したドットが隣接するド ットと混ざり合うことによる画質劣化が顕著である。特に、高精細な画像形成を必要と される場合、着弾した色間でのドット混ざりは大きな問題となる。
上記課題に対し、光重合性ィ匕合物として、ォキシランィ匕合物、ビュルエーテルィ匕合 物、ォキセタンィ匕合物を用いた活性光線硬化型インクジェットインクが開示されて 、る (例えば、特許文献 3、 4参照。 )0また、光重合性ィ匕合物として、脂環式エポキシ化合 物及びォキセタンィ匕合物を用いた活性光線硬化型インクジェットインクが開示されて いる(例えば、特許文献 5、 6参照。;)。しかしながら、上記提案されている各方法では 、ドット滲みを十分に解消するまでは至っていないのが現状である。
[0008] 一般的な水系インクジェット方式の場合は、専用紙やインク中へ各機能を有する添 加剤を用いて、記録材料へのインク浸透性を向上して上記問題を解決してきたが、 紫外線硬化型インクジェット方式にぉ ヽて、インク吸収性を持たな ヽ記録材料への画 像形成では、いまだ解決方法が見出されていないのが現状である。また、高速印刷 の場合、形成された画像を卷きとることが多ぐ特に、形成画像の迅速な硬化特性を 有する活性光線硬化型インクジェットインク組成物の開発が望まれる。
[0009] 近年、白インクの需要も高まりつつある。水系インク等でその提案がなされて 、る ( 例えば、特許文献 7〜11参照。)が、安全性の高いカチオン重合性インクジェットイン クにおいては、出射性、分散安定性、硬化性といった種々の要求を満たすものはい まだないのが現状である。
特許文献 1:特開平 6— 200204号公報 (特許請求の範囲、実施例)
特許文献 2 :特表 2000— 504778号公報 (特許請求の範囲、実施例)
特許文献 3:特開 2001— 220526号公報 (特許請求の範囲、実施例) 特許文献 4:特開 2002— 188025号公報 (特許請求の範囲、実施例)
特許文献 5 :特開 2002— 317139号公報 (特許請求の範囲、実施例)
特許文献 6:特開 2003 - 55449号公報 (特許請求の範囲、実施例)
特許文献 7 :特開 2003— 176430号公報 (特許請求の範囲、実施例)
特許文献 8:特開 2004— 124077号公報 (特許請求の範囲、実施例)
特許文献 9 :特開 2004— 59857号公報 (特許請求の範囲、実施例)
特許文献 10 :特開 2002— 348513号公報 (特許請求の範囲、実施例) 特許文献 11 :特開 2002— 336295号公報 (特許請求の範囲、実施例) 発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0010] 本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、保存安定性、硬化性 に優れた活性光線硬化型インクジェットインクと、それを用いた画像形成方法及びィ ンクジェット記録装置を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0011] 本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
[0012] 1.少なくともシリカを含み、かつ表面処理されている酸化チタンと、分散剤と、カチ オン重合性モノマーとしてォキセタン化合物と、光酸発生剤とを含有することを特徴と する活性光線硬化型インクジェットインク。
[0013] 2.前記分散剤が、アミン価を有する高分子分散剤であることを特徴とする前記 1〖こ 記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
[0014] 3.前記分散剤が、前記酸ィ匕チタンに対して 35質量%以上、 60質量%以下の含有 量であることを特徴とする前記 1または 2に記載の活性光線硬化型インクジェットイン ク。
[0015] 4.前記カチオン重合性モノマーとして、更にォキシラン環を有する化合物を含有 することを特徴とする前記 1乃至 3のいずれか 1項に記載の活性光線硬化型インクジ エツトインク。
[0016] 5.前記ォキシラン環を有する化合物力 下記一般式(1)で表される化合物である
ことを特徴とする前記 4に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
[0018] 〔式中、 Rは炭素数 1〜: L0の無置換もしくは置換基を有するアルキル基、無置換もし
1
くは置換基を有する芳香族基、またはァシル基を表す。〕
6.前記ォキシラン環を有する化合物力 下記一般式(2)で表される化合物である ことを特徴とする前記 4に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
[0019] [化 2] 一般式 (2>
[0020] 〔式中、 Υ〜Υはそれぞれ異なっていても良い水素原子、無置換もしくは置換基を
1 8
有するアルキル基、カルボ-ル基、またはエーテル基を表す。〕
7.前記ォキシラン環を有する化合物が、 α—ピネンオキサイドであることを特徴と する前記 4に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
[0021] 8.前記ォキシラン環を有する化合物が、 1, 2 : 8, 9ージエポキシリモネンであること を特徴とする前記 4に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
[0022] 9.前記ォキシラン環を有する化合物力 エポキシ化された不飽和結合を有する植 物油であることを特徴とする前記 4に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
[0023] 10.前記ォキシラン環を有する化合物力 下記一般式 (Α)で表される化合物であ ることを特徴とする前記 4に記載の活性光線硬化型インクジェットインク。
[0024] [化 3]
-般式 (A>
[0025] 〔式中、 R は置換基を表し、 mOは 0〜2を表す。 rOは 1〜3を表す。 Lは主鎖に酸素
100 0
原子または硫黄原子を含んでも良 、炭素数 1〜 15の rO + 1価の連結基または単結 合を表す。〕
11.インクジェット記録ヘッドより前記 1乃至 10のいずれ力 1項に記載の活性光線 硬化型インクジェットインクを記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像 形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェットインクが該記録媒体上に着弾し た後、 0. 001〜1秒の間に活性光線を照射することを特徴とする画像形成方法。
[0026] 12.インクジェット記録ヘッドより請求項 1乃至 10のいずれ力 1項に記載の活性光 線硬化型インクジェットインクを記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画 像形成方法であって、該活性光線硬化型インクジェットインクが該記録媒体上に着弾 し、活性光線を照射して硬化した後の総膜厚が、 2〜25 111であることを特徴とする 画像形成方法。
[0027] 13.インクジェット記録ヘッドより前記 1乃至 10のいずれ力 1項に記載の活性光線 硬化型インクジェットインクを記録材料上に噴射し、該記録材料上に印刷を行う画像 形成方法であって、該インクジェット記録ヘッドの各ノズルより吐出する該活性光線硬 化型インクジェットインクの液滴量力 2〜20plであることを特徴とする画像形成方法
[0028] 14.前記インクジェット記録ヘッド力 ラインヘッド方式であることを特徴とする前記 1
1乃至 13のいずれか 1項に記載の画像形成方法。
[0029] 15.前記 11乃至 14のいずれ力 1項に記載の画像形成方法に用いるインクジェット 記録装置であって、活性光線硬化型インクジェットインク及びインクジェット記録ヘッド を 35°C〜100°Cに加熱した後、該活性光線硬化型インクジェットインクを吐出する機 構を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
発明の効果
[0030] 本発明により、保存安定性、硬化性に優れた活性光線硬化型インクジェットインクと 、それを用いた画像形成方法及びインクジェット記録装置を提供することができた。 図面の簡単な説明
[0031] [図 1]本発明のインクジェット記録装置における要部の構成の一例を示す正面図であ る。
[図 2]本発明のインクジェット記録装置における要部の構成の他の一例を示す上面図 である。
符号の説明
[0032] 1 インクジェット記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 インクジェット記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
P 記録材料
発明を実施するための最良の形態
[0033] 本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、少なくともシリカを含み、 かつ表面処理されている酸ィ匕チタンと、分散剤と、カチオン重合性モノマーとしてォ キセタン化合物と、光酸発生剤とを含有することを特徴とする活性光線硬化型インク ジェットインクにより、硬化性に優れ、色混じりの発生がなぐ高精細な画像を安定し て記録することができる活性光線硬化型インクジェットインク(以下、単にインクとも 、う )を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
[0034] 以下、本発明の詳細について説明する。
はじめに、顔料である酸ィ匕チタンについて説明する。
[0035] 本発明に用いることができる酸ィ匕チタンは公知のものが使用でき、例えば、チタン 工業社製 KA— 80、 KA— 90、 KR— 380、 KR— 480、石原産業社製 R— 550、 R — 780、 R— 850、 R— 855、 CR— 80、 CR— 90、 CR— 93、 CR— 85、ティカ株式 会社衡 R— 403、 JR— 805、 JR— 806、 JR— 701、 JR— 800等が挙げられる。
[0036] 酸ィ匕チタンの表面処理方法としては公知の方法がある力 本発明においては少な くともシリカを含んだ表面処理がなされていることを特徴の一つとする。
[0037] 本発明でいう少なくともシリカを含み、かつ表面処理されている酸ィ匕チタンとは、酸 化チタン粒子表面に少なくともシリカを析出させる処理をいい、シリカの他にアルミナ 等を用いることができる。また、シリカあるいはアルミナには、それらの水和物も含まれ る。
[0038] この様に、酸ィ匕チタン粒子にシリカを含んだ表面処理を行うことにより、酸化チタン 粒子表面が均一に表面被覆 (処理)され、少なくともシリカにより表面処理された酸ィ匕 チタン粒子を用いると、酸ィ匕チタン粒子の分散性が良好となる。
[0039] また、シリカによる処理とアルミナによる処理を酸ィ匕チタン粒子に施す場合には、ァ ルミナ及びシリカ処理は同時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行い、次 いでシリカ処理を行うこともできる。また、アルミナとシリカの処理をそれぞれ行う場合 のアルミナ及びシリカの処理量は、アルミナよりもシリカの多 、ものが好まし!/、。
[0040] 前記酸ィ匕チタンのアルミナ、シリカ等の金属酸化物による表面処理は湿式法で行う ことができる。例えば、シリカ、又はアルミナの表面処理を行った酸ィ匕チタン粒子は以 下の様に作製することができる。
[0041] 酸化チタン粒子 (数平均一次粒子径: 50nm)を 50〜350gZLの濃度で水中に分 散させて水性スラリーとし、これに水溶性のケィ酸塩又は水溶性のアルミニウム化合 物を添加する。その後、アルカリ又は酸を添加して中和し、酸化チタン粒子の表面に シリカ、又はアルミナを析出させる。続いて濾過、洗浄、乾燥を行い目的の表面処理 酸ィ匕チタンを得る。前記水溶性のケィ酸塩としてケィ酸ナトリウムを使用した場合には 、硫酸、硝酸、塩酸等の酸で中和することができる。一方、水溶性のアルミニウム化合 物として硫酸アルミニウムを用いたときは水酸ィ匕ナトリウムや水酸ィ匕カリウム等のアル カリで中和することができる。
[0042] 酸化チタンの分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、 アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、 湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。
[0043] 酸化チタンの分散は、酸化チタン粒子の平均粒径を 0. 05〜0. 5 μ mとすることが 好ましく、最大粒径は 0. 5〜: LO /z m、好ましくは 0. 3〜3 /ζ πιとなるよう、酸ィ匕チタン、 分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、へ ッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性及び硬化感度を維 持することができる。酸ィ匕チタン濃度としては、インク全体の 1質量%から 35質量%で あることが好ましい。
[0044] 本発明において、分散剤としては高分子分散剤を用いることが好ましぐアミン価を 持った高分子分散剤を用いることがより好ましい。例えば、楠本化成製 DA— 325、 D Α— 234、 DA— 703— 50、 DA— 725、 DA— 705、 Α— 7300、味の素ファインテク ノネ土製 ΡΒ822、 ΡΒ821、 ΡΒ711、エフ力アディティブズ社製 EFKA— 4046、 EFK A— 4330、 EFKA— 4300、 EFKA— 7411、 EFKA— 7462、 EFKA— 7476、 E FKA— 7496、 EFKA— 5244、 EFKA— 6220、 EFKA— 6225、 EFKA- 7544 、ビックケミ一社製 Disperbyk— 162, Disperbyk— 163、 Disperbyk— 164、 Disp erbyk— 16り、 Disperbyk— 171、 Disperbyk— 180、 Disperbyk— 109、 Disperb yk— 116、 Disperbyk— 2000、 Disperbyk— 2001、 Disperbyk— 2050、 Disper byk— 2150、 J 11研ファインケミカノレ社製ヒノアク ΚΓ 6000、ヒノアク卜丁 8000、了 ビシァ株式会社製ソルスパーズ 24000GR、ソルスノ ーズ 32000、ソルスノ ーズ 260 00、ソルスパーズ 13240、ソルスパーズ 13940、ソルスパーズ 33500、ソノレスパーズ 38500等が挙げられる。
[0045] 本発明でいう高分子分散剤のアミン価とは、電位差滴定により求めることができる。
例えば、色材協会誌 61、 [12] 692— 698 (1988)に記載の方法が挙げられる。分散 剤の使用量としては、顔料である酸ィ匕チタンに対して 5〜80質量%であることが好ま しぐ 35〜60質量%であることがより好ましい。
[0046] 一般に、カチオン重合性モノマーは非極性溶媒でありながら、活性光線による重合 に関与する基を有するため、非極性な相互作用と極性な相互作用のいずれも働くた
め、分散安定性を維持することが難しい。分散剤の量を増やすことが考えられるが、 酸ィ匕チタンと分散剤は酸一塩基等の極性相互作用で吸着しており、分散剤の増量 はこのような分散剤に起因する極性基を硬化反応系中に増やすことになり、光発生し た酸をトラップし、硬化性を劣化させると考えられる。
[0047] このような系にアミン価を持つ高分子分散剤とシリカを含有した表面処理酸化チタ ンを用いることにより、高分子分散剤のアミン価のもととなる塩基性基と表面処理に用 いたシリカの酸性基とが効率よく吸着させる作用を発揮し、その結果、硬化性を損な うことなぐ良好な分散安定性を実現できたものと推測している。
[0048] 本発明の活性光線硬化型インクジェットインクにおいては、カチオン重合性モノマ 一としてォキセタンィ匕合物を含有することを特徴の一つとする。
[0049] 本発明に係るォキセタン環を有する化合物としては、例えば、特開 2001— 22052 6号公報、同 2001— 310937号公報に記載されているような公知のあらゆるォキセ タンィ匕合物を使用できる。また、ォキセタン環を 1個含有する単官能ォキセタンィ匕合 物とォキセタン環を 2個以上含有する多官能ォキセタンィ匕合物とを併用することが、 硬化後の膜強度と記録材料への密着性を向上させる上で好ましい。ただし、ォキセ タン環を 5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、 取り扱いが困難になったり、また硬化物のガラス転移温度が高くなるため、得られる 硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。
[0050] 本発明に係るォキセタン環を有する化合物としては、ォキセタン環を 1〜4個有する 化合物が好ましい。
[0051] 本発明のインクにおいては、さらにカチオン重合性モノマーとしてォキシラン環を有 する化合物を含有することが好まし ヽ。
[0052] ォキシラン環を有する化合物としては、前記一般式(1)で表される化合物、前記一 般式(2)で表される化合物、 α—ピネンオキサイド、 1, 2 : 8, 9ジエポキシリモネン、 エポキシィ匕された不飽和結合を有する植物油、前記一般式 (Α)で表される化合物が 好ましい。
[0053] 前記一般式(1)において、 Rは炭素数 1〜10の無置換もしくは置換基を有するァ
1
ルキル基(例えば、置換されていてもよいメチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基
、イソプロピル基、 t—プチル基、へキシル基、 2—ェチルへキシル基、ベンジル基等 )、無置換もしくは置換基を有する芳香族基 (例えば、フ -ル基、ナフチル基等)、 無置換もしくは置換基を有するァシル基 (例えば、ベンゾィル基、メタクリル基、ステア リル基等)を表し、その中でもアルキル基が好まし 、。
[0054] 以下に、前記一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに 限定されるものではない。
[0055] [化 4]
EPA- 1 EPA-2
EPA-9
H^C― O― C一 C"H35
o 次 、で、前記一般式 (2)で表されるォキシラン環を有する化合物につ 、て説明する 前記一般式(2)において、 Y〜Yはそれぞれ異なっていてもよい水素原子、無置
1
換もしくは置換基を有するアルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロピル基、ブ チル基、イソプロピル基、 t ブチル基、へキシル基、 2—ェチルへキシル基、ベンジ ル基等)、無置換もしくは置換基を有するカルボニル基 (例えば、ァセチル基、ベンゾ
ィル基等)、またはエーテル基 (例えば、アルキルエーテル基、ァリールエーテル基 等)を表す。
[0058] 前記一般式(2)で表されるォキシラン環を有する化合物の好ま 、例としては、下 記一般式 (III)、 (IV)で表される化合物を挙げることができる。
[0059] [化 5]
[0060] 上記一般式 (III)にお 、て、 R はォキシラン環の α、 β位以外の脂肪族基を表し、
200
m3は 0〜2を表す。 Xは—(CH ) —、または—(O) —を表し、 ηθは 0または 1を表
1 2 ηθ ηθ
す。 pl、 qlはそれぞれ 0または 1を表し、同時に 0となることはない。 r3は 1〜3を表す 。 Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでいても良い炭素数 1〜15の r3 + l
3
価の分岐構造を有する連結基または単結合を表す。
[0061] [化 6]
[0062] 上記一般式 (IV)にお 、て、 R はォキシラン環の α、 β位以外の脂肪族基を表し、
201
m4は 0〜2を表す。 Xは—(CH ) —、または—(O) —を表し、 nlは 0または 1を表
2 2 nl nl
す。 p2、 q2はそれぞれ 0または 1を表し、同時に 0となることはない。 r4は 1〜3を表す 。 Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでいても良い炭素数 1〜15の r4+ l
4
価の分岐構造を有する連結基または単結合を表す。
[0063] 以下、上記一般式 (111)、 (IV)で表されるォキシラン環を有する化合物の詳細につ いて説明する。
[0064] 上記一般式 (III)にお 、て、 R はォキシラン環の α、 β位以外の脂肪族基を表し、
200
脂肪族基としては炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロピ ル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 3〜6個のシクロアルキル基 (例えば、シ クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基等)、炭素数 1
〜6個のアルケ-ル基(例えば、ビニル基、 1 プロべ-ル基、 2 プロべ-ル基、 2 ーブテニル基等)、炭素数 1〜6個のアルキ-ル基 (例えば、ァセチレニル基、 1ープ ロビニル基、 2—プロピ-ル基、 2—プチニル基等)が挙げられる。好ましくは、炭素数 1〜3個のアルキル基であり、メチル基、ェチル基がより好ましい。
[0065] m3は 0〜2を表し、 1または 2が好ましい。 Xは一(CH ) —、または一(O) —を表
1 2 ηθ ηθ す。 ηθは 0または 1を表し、 ηθが 0の場合は Xが存在しないことを表し、 m3 +nOとし
1
ては 1以上であることが好ましい。 Lは、主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも
3
良い炭素数 1〜15の r3 + l価の分岐構造を有する連結基あるいは単結合を表す。 p 1、 qlはそれぞれ 0または 1を表し同時に 0となることはない。 r3は 1〜3を表す。
[0066] 次 、で、前記一般式 (IV)で表されるォキシラン環を有する化合物につ!、て説明す る。
[0067] 前記一般式 (IV)にお 、て、 R はォキシラン環の a、 β位以外の脂肪族基を表し、
201
脂肪族基としては、炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロ ピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 3〜6個のシクロアルキル基 (例えば、 シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基等)、炭素数
1〜6個のァルケ-ル基(例えば、ビニル基、 1 プロべ-ル基、 2 プロべ-ル基、 2 ーブテニル基等)、炭素数 1〜6個のアルキニル基 (例えば、ァセチレ-ル基、 1ープ ロビニル基、 2—プロピ-ル基、 2—プチニル基等)が挙げられる。好ましくは、炭素数 1〜3個のアルキル基であり、メチル基、ェチル基がより好ましい。
[0068] m4は 0〜2を表し、 1または 2が好ましい。 Xは—(CH ) —、または—(O) —を表
2 2 nl nl す。 nlは 0または 1を表し、 nlが 0の場合は Xが存在しないことを表す。 m4 +nlとし
2
てはは 1以上が好ましい。 p2、 q2はそれぞれ 0または 1を表し、同時に 0となることは ない。 r4は 1〜3を表す。
[0069] Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜15の r4 + l価の
分岐構造を有する連結基ある!ヽは単結合を表す。
[0070] 前記一般式 (III)または (IV)における主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも 良い炭素数 1〜15の 2価の連結基の例としては、以下の基及びこれらの基と O— 基、 S 基、—CO 基、 CS 基を複数組み合わせてできる基を挙げることがで きる。
[0071] ェチリデン基: >CHCH 、
3
イソプロピリデン基:〉 C (CH ) 、
3 2
2, 2 ジメチル— 1, 3 プロパンジィル基:— CH C (CH ) CH―、
2, 2 ジメトキシ 1, 3 プロパンジィル基 CH C (OCH ) CH - 2, 2 ジメトキシメチルー 1, 3- CH C (CH OCH ) CH -
1ーメチルー 1, 3 プロパンジィル基 CH (CH ) CH CH - 1, 4 ジメチルー 3 ォキサ 1, 5 - CH (CH ) CH OCH (
CH ) CH 一、
3 2
1, 4, 7 トリメチルー 3, 6 ジォキサ一 1, 8—オクタンジィル基: 一 CH (CH ) CH OCH (CH ) CH OCH (CH ) CH —、
2 3 2 3 2
5, 5 ジメチルー 3, 7 ジォキサ 1, 9ーノナンジィル CH CH OCH C (C H ) CH OCH CH 一、
3 2 2 2 2
5, 5 ジメトキシー 3, 7 ジォキサー 1, 9 " CH CH OCH C ( OCH ) —、
3
5, 5—ジメトキシメチル— 3, 7—ジォキサ- 9ーノナンジィル; CH CH OC H C (CH OCH ) CH OCH CH 一、
2 2 3 2 2 2 2
イソプロピリデンビスー p フエ二レン基: p— C H C (CH ) p— C H —。
6 4 3 2 6 4
[0072] 3価以上の連結基としては、上記に挙げた 2価の連結基から任意の部位の水素原 子を必要なだけ除いてできる基およびそれらと O 基、 S 基、 CO 基、 CS 基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
[0073] L 、 Lは各々置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子 (例え ば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、メ
チル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 1〜6個のァ ルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブトキシ基等)、ァシル基 (例えば、ァセチル基、プロピオ-ル 基、トリフルォロアセチル基等)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキシ基、プロピオ- ルォキシ基、トリフルォロアセトキシ基等)、アルコキシカルボニル基 (例えば、メトキシ カルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert—ブトキシカルボ-ル基等)等が挙げられ る。置換基として好ましいのは、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基である。
[0074] 以下に、前記一般式(2)で表されるエポキシ基を有する化合物の具体例を示すが 、本発明はこれらに限定されるものではない。
[0075] [化 7]
[0076] [化 8]
また、本発明で用いることのできるエポキシィ匕された不飽和結合を有する植物油と しては、例えば、ォリーブ油、紅花油、ひまわり油、大豆油、亜麻仁油等の不飽和結 合を有する植物油をエポキシィ匕したものを使用することができる。また、市販されてい るエポキシ化された植物油を使用することもでき、例えば、新日本理化株式会社製サ ンソサイザ一 E— 4030、 ATOFINA Chemical社製 Vf7010、 Vf9010、 Vf9040
等が挙げられる。
[0078] 次 、で、前記一般式 (A)で表されるォキシラン環を有する化合物にっ 、て説明す る。
[0079] 前記一般式 (A)にお 、て、 R は置換基を表し、置換基の例としては、ハロゲン原
100
子 (例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、炭素数 1〜6個のアルキル基 (例 えば、メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 1〜6 個のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso—プロポキ シ基、 n—ブトキシ基、 tert—ブトキシ基等)、ァシル基 (例えば、ァセチル基、プロピ ォ-ル基、トリフルォロアセチル基等)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキシ基、プロ ピオニルォキシ基、トリフルォロアセトキシ基等)、アルコキシカルボ-ル基 (例えば、 メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ-ル基、 tert—ブトキシカルボ-ル基等)等が 挙げられる。置換基として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基またはアルコキシ カルボ-ル基である。 mOは 0〜2を表し、 0または 1が好ましい。 rOは 1〜3を表す。 L
0 は主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良 、炭素数 1〜 15の rO + 1価の連結 基または単結合を表す。
[0080] 更に、前記一般式 (A)で表されるォキシラン環を有する化合物が、下記一般式 (I) または (II)で表される脂環式エポキシドィ匕合物であることが好ま 、。
[0081] [化 9] 一般式 (1}
[0082] 上記一般式 (I)において、 R は置換基を表し、 mlは 0〜2を表す。 rlは 1〜3を表
101
す。 Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜15の rl + 1価
1
の連結基または単結合を表す。
[0084] 上記一般式(II)において、 R は置換基を表し、 m2は 0〜2を表す。 r2は 1〜3を表
102
す。 Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜15の r2+ l価
2
の連結基または単結合を表す。
[0085] 上記一般式 (I)または(II)で表される化合物ににお 、て、 R 、 R 、はそれぞれ置
101 102
換基を表し、置換基の例としては、ハロゲン原子 (例えば、塩素原子、臭素原子、フッ 素原子等)、炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロピル基 、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 1〜6個のアルコキシ基 (例えば、メトキシ基、 エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert ブトキシ基 等)、ァシル基 (例えば、ァセチル基、プロピオニル基、トリフルォロアセチル基等)、 ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキシ基、プロピオニルォキシ基、トリフルォロアセトキ シ基等)、アルコキシカルボ-ル基(例えば、メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ- ル基、 tert ブトキシカルボニル基等)等が挙げられる。置換基として好ましいのは、 アルキル基、アルコキシ基またはアルコキシカルボ-ル基である。
[0086] ml、 m2はそれぞれ 0〜2を表し、 0または 1が好ましい。
[0087] Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜15の rl + 1価の
1
連結基あるいは単結合を、 Lは主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭
2
素数 1〜15の r2+ l価の連結基あるいは単結合を表す。
[0088] 前記一般式 (A)、一般式 (I)、一般式 (II)における L、 L、 Lで表される主鎖に酸
1 2 3
素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜15の 2価の連結基の例としては、 以下の基およびこれらの基と—O 基、 S 基、—CO 基、 CS 基を複数組 み合わせてできる基を挙げることができる。
[0089] メチレン基: CH—、
2
ェチリデン基: >CHCH、
イソプロピリデン基:〉 C(CH) 、
3 2
1, 2—エチレン基: -CH CH一、
2 2
1.2—プロピレン基: 一 CH(CH )CH—、
3 2
1.3—プロパンジィル基:— CH CH CH—、
2 2 2
2, 2—ジメチル— 1, 3—プロパンジィル基:一 CHC(CH) CH―、
2 3 2 2
2, 2—ジメトキシ— 1, 3—プロパンジィル基:一 CHC(OCH) CH―、
2 3 2 2
2, 2—ジメトキシメチル— 1, 3—プロパンジィル基:— CH C(CH OCH ) CH -
1—メチル― 1, 3—プロパンジィル基:— CH(CH )CH CH―、
3 2 2
1, 4一ブタンジィル基:― CH CH CH CH—、
2 2 2 2
1, 5—ペンタンジィル基: 一 CH CH CH CH CH—、
2 2 2 2 2
ォキシジエチレン基:一CH CH OCH CH一、
2 2 2 2
チオジェチレン基: -CH CH SCH CH一、
2 2 2 2
3—ォキソチオジェチレン基:一CH CH SOCH CH一、
2 2 2 2
3, 3—ジォキソチオジェチレン基: -CH CH SO CH CH—、
2 2 2 2 2
1, 4ージメチル— 3—ォキサ—1, 5—ペンタンジィル基:— CH(CH )CH O— C
3 2
H(CH )CH一、
3 2
3—ォキソペンタンジィル基:一 CH CH COCH CH一、
2 2 2 2
1, 5—ジォキソ一 3—ォキサペンタンジィル基:一 COCH OCH CO—、
2 2
4—ォキサ― 1, 7—ヘプタンジィル基:― CH CH CH OCH CH CH一、
2 2 2 2 2 2
3, 6—ジォキサ一 1, 8—オクタンジィル基:一 CH CH OCH CH OCH CH―、
2 2 2 2 2 2
1, 4, 7—トリメチル一3, 6—ジォキサ一 1, 8—オクタンジィル基
: -CH(CH )CH 0-CH(CH )CH OCH(CH )CH
3 2 3 2 3 2
5, 5—ジメチルー 3, 7—ジォキサ一 1, 9ーノナンジィル CH CH OCH C(C H ) CH OCH CH一、
3 2 2 2 2
5, 5—ジメトキシ一 3, 7—ジォキサ一 1, 9—ノナンジィル基: 一 CH CHOCHC( OCH ) CH OCH CH一、
3 2 2 2 2
5, 5—ジメトキシメチル— 3, 7—ジォキサ— 1, 9-
: 一 CH CH OCH C (CH OCH ) CH OCH CH 一、
2 2 2 2 3 2 2 2 2
4, 7 ジォキソ 3, 8 ジォキサ 1, 10 デカンジィル基:
CH CH CO-OCH CH 一、
2 2 2 2
3, 8 ジォキソ—4, 7 ジォキサ 1, 10 デカンジィル基:
CH CH O-COCH CH 一、
1, 3-シクロペンタンジィル基:ー1, 3 - -C H 一、
5 8
1, 2-シクロへキサンジィル基:— 1, 2 -C H -
6 10
1, 3-シクロへキサンジィル基:— 1, 3 -C H -
6 10
1, 4-シクロへキサンジィル基:— 1, 4 -C H -
6 10
2, 5-テトラヒドロフランジィル基: 2, 5- - C H 0- p フエ二レン基: p— C H —、
6 4
m フエ二レン基: m— C H —、
6 4
α , α —ο キシリレン基: 一o— CH—C H—CH —、
2 6 4 2
α , α m キシリレン基: m— CH—C H—CH —、
2 6 4 2
α , α ρ キシリレン基: p— CH—C H—CH —、
2 6 4 2
フラン一 2, 5 ジィル一ビスメチレン基: 2, 5-CH -C H O-CH―、
2 4 2 2
チォフェン一 2, 5 ジィル一ビスメチレン基: 2, 5-CH -C H S-CH 一、
2 4 2 2 イソプロピリデンビス一 p フエ二レン基: 一 p— C H— C (CH ) —p— C H —。
6 4 3 2 6 4
[0090] 3価以上の連結基としては、上記に挙げた 2価の連結基から任意の部位の水素原 子を必要なだけ除いてできる基およびそれらと O 基、 S 基、 CO 基、 CS 基を複数組み合わせてできる基を挙げることができる。
[0091] L 、 L 、 Lは各々置換基を有していても良い。置換基の例としては、ハロゲン原子(
0 1 2
例えば塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、炭素数 1〜6個のアルキル基 (例えば、 メチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等)、炭素数 1〜6個のァ ルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、 iso プロポキシ基、 n—ブトキシ基、 tert ブトキシ基等)、ァシル基 (例えば、ァセチル基、プロピオ-ル 基、トリフルォロアセチル基等)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキシ基、プロピオ- ルォキシ基、トリフルォロアセトキシ基等)、アルコキシカルボニル基 (例えば、メトキシ
カルボニル基、エトキシカルボ-ル基、 tert—ブトキシカルボ-ル基等)、等が挙げら れる。置換基として好ましいのは、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボ-ル 基である。
[0092] L、 L、 Lとしては主鎖に酸素原子または硫黄原子を含んでも良い炭素数 1〜8の
0 1 2
2価の連結基が好ましぐ主鎖が炭素のみ力 なる炭素数 1〜5の 2価の連結基がより 好ましい。
[0093] 以下に、好ま Uヽ一般式 (A)で表される脂環式エポキシドィ匕合物の具体例を示す 力 本発明はこれらに限定されるものではない。
[0094] [化 11]
分子量: 380.48 分子量: 366.45 分子量: 434.52 分子量 :3S2.42 分子量: 338.40 分子量: 380.48 分子量: 352.42 分子量: 338.40
12]
分子量: 352.42 分子量: 338.4
分子量: 352.42
[0096] ォキシラン環を有する化合物の添加量としては、 10〜80質量%含有することが好 ましい。 10質量%未満であると、硬化環境 (温度、湿度)により硬化性が著しく変わつ てしまい使えない。 80質量%を超えると、硬化後の膜物性が弱く使えない。本発明で は、ォキシラン環を有する化合物の 1種を単独で使用してもよいが、 2種以上を適宜 組み合わせて使用してもよ!、。
[0097] また、これらのォキシラン環を有する化合物はその製法は問わな 、が、例えば、丸 善 KK出版、第四版実験化学講座 20有機合成 II、 213〜、平成 4年、 Ed. by Alfre d Hasiner, Ί he chemistry of heterocyclic compounds― Small Ring Heterocycles part 3 Oxiranes, John & Wiley and Sons, An Interscie nce Publication, New York, 1985、吉村、接着、 29卷 12号、 32、 1985、吉村 、接着、 30卷 5号、 42, 1986,吉村、接着、 30卷 7号、 42, 1986,特開平 11— 100 378号、特許 2906245号、特許 2926262号の各公報等の文献を参考にして合成 できる。
[0098] 本発明の活性光線硬化型インクジェットインクでは、光酸発生剤を含有することが 特徴の 1つである力 公知のあらゆる光酸発生剤を用いることができる。
[0099] 光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光力チオン重合に利用 される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有 機材料」、ぶんしん出版(1993年)、 187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合
物の例を以下に挙げる。
[0100] 第 1に、ジァゾ二ゥム、アンモニゥム、ョードニゥム、スノレホニゥム、ホスホニゥムなど の芳香族ォ -ゥム化合物の B (C F )―、 PF―、 AsF―、 SbF―、 CF SO—塩を挙げるこ
6 5 4 6 6 6 3 3
とがでさる。
[0101] 本発明で用いることのできるォ-ゥム化合物の具体的な例を、以下に示す。
[0102] [化 13]
[0103] 第 2に、スルホン酸を発生するスルホンィ匕物を挙げることができ、その具体的な化合 物を、以下に例示する。
[0104] [化 14]
[0105] 第 3に、ハロゲンィ匕水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその 具体的な化合物を例示する。
[0106] [化 15]
[0107] 第 4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
[0108] [化 16]
[0109] 更に、本発明の活性光線硬化型インクジェットインクにおいては、活性光線照射に よりベンゼンを発生しな 、下記一般式〔1〕〜〔4〕で表されるスルホユウム塩ィ匕合物が 好ましぐ S+と結合するベンゼン環に置換基をもつものであれば、上記条件を満たす
[0110] [化 17]
一般式 〔1〕 -般式 〔2〕
-般式 〔3]
[0111] 上記一般式〔1〕〜〔4〕において、 R 〜R はそれぞれ水素原子、または置換基を
31
表し、 R 〜R が同時に水素原子を表すことがなぐ R 〜R が同時に水素原子を表
31 33 34 37
すことがなぐ R 〜R が同時に水素原子を表すことがなぐ R 〜R が同時に水素
38 41 42 47
原子を表すことはない。
[0112] R 〜R で表される置換基としては、好ましくは、メチル基、ェチル基、プロピル基、
31 47
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、 t ブチル基、ペンチル基、へキシル基等 のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロピル基、ブトキシ基、へキシルォキシ基、 デシルォキシ基、ドデシルォキシ基等のアルコキシ基、ァセトキシ基、プロピオニルォ キシ基、デシルカルボ-ルォキシ基、ドデシルカルボ-ルォキシ基、メトキシカルボ- ル基、エトキシカルボ-ル基、ベンゾィルォキシ基等のカルボ-ル基、フエ-ルチオ 基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シァノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基等 を挙げることができる。
[0113] X は、非求核性のァ-オン残基を表し、例えば、 F、 Cl、 Br、 I等のハロゲン原子、
31
B (C F )、 R COO、 R SO、 SbF、 AsF、 PF、 BF等を挙げることができる。ただ
6 5 4 18 19 3 6 6 6 4
し、 R 及び R は、それぞれメチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキ
18 19
ル基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、ニトロ基、シァノ基、メトキシ基、 エトキシ基等のアルコキシ基等で置換されて 、てもよ 、アルキル基もしくはフエ-ル 基を表す。この中でも、安全性の観点力も B (C F )、 PFが好ましい。
6 5 4 6
[0114] 上記化合物は、 THE CHEMICAL SOCIETY OF JAPAN Voi. 71 No . 11, 1998年、有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶ んしん出版(1993年)、に記載の光酸発生剤と同様、公知の方法にて容易に合成す ることがでさる。
[0115] 本発明においては、前記一般式〔1〕〜〔4〕で表されるスルホ二ゥム塩力 下記一般 式〔5〕〜〔 13〕力 選ばれるスルホニゥム塩の少なくとも 1種であること力 特に好まし い。 X は非求核性のァ-オン残基を表し、前述と同様である。
31
[0116] [化 18]
[0117] また、本発明の活性光線硬化型インクジェットインクにおいては、保存安定性を改 良する目的で、公知のあらゆる塩基性ィ匕合物を用いることができる力 代表的なもの として、塩基性アルカリ金属化合物、塩基性アルカリ土類金属化合物、ァミン等の塩 基性有機化合物等が挙げられる。
[0118] 塩基性アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化リ チウム、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム等)、アルカリ金属の炭酸塩 (例えば、炭酸
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ金属のアルコラート (例えば、ナト リウムメトキシド、ナトリウムエトシキド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド等)が挙げ られる。
[0119] 塩基性アルカリ土類金属としては、アルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸ィ匕 マグネシウム、水酸ィ匕カルシウム等)、アルカリ金属の炭酸塩 (例えば、炭酸マグネシ ゥム、炭酸カルシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(例えば、マグネシウムメトキシ ド等)が挙げられる。
[0120] 塩基性有機化合物としては、ァミン並びキノリン及びキノリジン等含窒素複素環化 合物等が挙げられる力 これらの中でも、光重合性モノマーとの相溶性の面力もアミ ンが好ましぐ例えば、ォクチルァミン、ナフチルァミン、キシレンジァミン、ジベンジル ァミン、ジフエニルァミン、ジブチルァミン、ジォクチルァミン、ジメチルァニリン、キヌク リジン、トリブチルァミン、トリオクチルァミン、テトラメチルエチレンジァミン、テトラメチ ルー 1, 6—へキサメチレンジァミン、へキサメチレンテトラミン及びトリエタノールァミン 等が挙げられる。
[0121] 塩基性ィ匕合物を存在させる際のその濃度は、カチオン重合性モノマーの総量に対 して 10〜: LOOO質量 ppm、特に 20〜500質量 ppmの範囲であることが好ましい。な お、塩基性ィ匕合物は単独で使用しても複数を併用してもよい。
[0122] さらに、インクタンク、配管、ヘッド内等インク状態での硬化を抑制するために水を添 カロすることもできる。水の添加量としては組成物全体の 0. 1質量%以上 8質量%未 満が好ましい。
[0123] また、ラジカル重合性モノマーと開始剤を組合せ、ラジカル'カチオンのノ、イブリツド 型硬化インクとすることも可能である。
[0124] 本発明のインクにおいては、 25°Cにおける粘度が 7〜50mPa' sであること力 硬化 環境 (温度'湿度)に関係なくインクジェットヘッドからの吐出が安定し、良好な硬化性 を得るために好ましい。
[0125] 本発明の活性光線硬化型インクジェットインクには、上記説明した以外に様々な添 加剤を用いることができる。例えば、界面活性剤、レべリング添加剤、マット剤、膜物 性を調整するタメノポリエステル系榭脂、ポリウレタン系榭脂、ビニル系榭脂、アクリル
系榭脂、ゴム系榭脂、ワックス類を添加することができる。
[0126] 本発明の画像形成方法で用いることのできる記録材料としては、通常の非コート紙 、コート紙等の他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸収性のプラスチック及びそ のフィルムを用いることができ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレ ンテレフタレート(PET)フィルム、延伸ポリスチレン(OPS)フィルム、延伸ポリプロピレ ン(OPP)フィルム、延伸ナイロン(ONy)フィルム、ポリ塩化ビュル(PVC)フィルム、 ポリエチレン(PE)フィルム、トリァセチルセルロース(TAC)フィルムを挙げることがで きる。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル榭脂、 ABS、ポリアセ タール、 PVA、ゴム類などが使用できる。また、金属類や、ガラス類にも適用可能で ある。
[0127] これらの各種プラスチックフィルムの表面エネルギーは大きく異なり、記録材料によ つてインク着弾後のドット径が変わってしまうことが、従来力も問題となっていた。本発 明の構成では、表面エネルギーの低い OPPフィルム、 OPSフィルムや表面エネルギ 一の比較的大き 、PETまでを含む、表面エネルギーが 35〜60mNZmの広範囲の 記録材料に良好な高精細画像を形成できる。
[0128] 本発明において、包装の費用や生産コスト等の記録材料のコスト、プリントの作製 効率。各種のサイズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)な記録材料を使 用する方が有利である。
[0129] 本発明の活性光線硬化型インクジェットインクを用いて白色のインクジェットインクと する場合、本発明の白色の活性光線硬化型インクジェットインクの他に、他色の顔料 を有するインクとセットとして用いることもできる。少なくともイェローのインクジェットィ ンク、マゼンタのインクジェットインク、ブラックのインクジェットインクを有するインクジェ ットインクセット、いわゆるカラーのインクジェットプリントに一般的に用いられている複 数のインクをセットにしたインクセットで用いられることが好まし 、。
[0130] 本発明の白色インクジェットインクを用いて画像を形成した後、他色の顔料を有する インクにより画像を形成してもよぐ他色のインクにより画像を形成した後、白色インク ジェットインクにより画像を形成してもよぐ他色のインクと同時に画像を形成するよう に印字及びヘッドの配列を並べてもょ 、。
[0131] 更に、インクジェットで写真画像を形成するために、色材含有量を各々変化させた、
V、わゆる濃淡インクを調製して用いることもできる。
[0132] 次に、本発明の画像形成方法について説明する。
[0133] 本発明の画像形成方法においては、本発明の活性光線硬化型インクジェットインク をインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線等の活性 光線を照射してインクを硬化させる。
[0134] (インク着弾後のインク膜厚)
本発明では、記録材料上にインクが着弾し、活性光線を照射して硬化した後の総ィ ンク膜厚が 2〜25 μ mである。スクリーン印刷分野の活性光線硬化型インクジェット 記録では、総インク膜厚が 25 /z mを越えているのが現状である力 記録材料が薄い プラスチック材料であることが多 、軟包装印刷分野では、前述した記録材料のカー ル ·皺の問題だけでなく、印刷物全体のこし ·質感が変わってしまうと!、う問題がある ため、過剰な膜厚のインク吐出は好ましくない。
[0135] 尚、ここで「総インク膜厚」とは記録材料に描画されたインクの膜厚の最大値を意味 し、単色でも、それ以外の 2色重ね(2次色)、 3色重ね、 4色重ね(白インクベース)の インクジェット記録方法で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同 様である。
[0136] (インクの吐出条件)
インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを 35〜100°Cに加熱し、吐出す ることが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度 変動幅が大きぐ粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与 え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必 要である。インク温度の制御幅としては、設定温度 ±5°C、好ましくは設定温度 ±2°C 、更に好ましくは設定温度 ± 1°Cである。
[0137] また、本発明では、各ノズルより吐出する液適量が 2〜20plである。本来、高精細 画像を形成するためには、液滴量カこの範囲であることが必要である力 この液滴量 で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなる。本発明によれば、インクの 液滴量が 2〜20plのような小液滴量で吐出を行っても吐出安定性は向上し、高精細
画像が安定して形成できる。
[0138] (インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後 0. 001秒〜 1秒の間に活性光線が照射される力 より好ましくは 0. 001秒〜 0. 5秒で ある。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特 に重要となる。
[0139] 活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭 60— 132767号に開示 されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッド と光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間をおいて行われることになる。更 に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許 6, 145, 979号で は、照射方法として、光ファイバ一を用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドュ- ット側面に設けた鏡面に当て、記録部へ UV光を照射する方法が開示されている。本 発明の画像形成方法にぉ 、ては、これら 、ずれの照射方法も用いることが出来る。
[0140] また、活性光線の照射を 2段階に分け、まずインク着弾後 0. 001〜2秒の間に前述 の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も 好ましい態様の一つである。活性光線の照射を 2段階に分けることで、よりインク硬化 の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
[0141] 従来、 UVインクジェット方式では、インク着弾後のドット広がり、滲みを抑制のため に、光源の総消費電力が lkW'hrを超える高照度の光源が用いられるのが通常であ つた。し力しながら、これらの光源を用いると、特にシュリンクラベル等への印字では、 記録材料の収縮があまりにも大きぐ実質上使用できな 、のが現状であった。
[0142] 本発明では 254nmの波長領域に最高照度をもつ活性光線を用いることが好ましく 、総消費電力が lkW'hr以上の光源を用いても、高精細な画像を形成でき、かつ、 記録材料の収縮も実用上許容レベル内におさめられる。
[0143] 本発明においては、更に活性光線を照射する光源の総消費電力が lkW'hr未満 であることが好ましい。総消費電力が lkW'hr未満の光源の例としては、蛍光管、冷 印極管、熱陰極管、 LED等があるがこれらに限定されない。
[0144] 以下、本発明のインクジェット記録装置について、図面を適宜参照しながら説明す
る。尚、図面のインクジェット記録装置はあくまでも本発明のインクジェット記録装置の 一態様であり、本発明のインクジェット記録装置はこの図面に限定されない。
[0145] 図 1は、本発明のインクジェット記録装置の要部の構成を示す正面図である。インク ジェット記録装置 1は、ヘッドキャリッジ 2、記録ヘッド 3、照射手段 4、プラテン部 5等を 備えて構成される。このインクジェット記録装置 1は、記録材料 Pの下にプラテン部 5 が設置されている。プラテン部 5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料 P を通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に 再現できる。
[0146] 記録材料 Pは、ガイド部材 6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図 1に おける手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキヤリツ ジ 2を図 1における Y方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ 2に保持され た記録ヘッド 3の走査を行う。
[0147] ヘッドキャリッジ 2は記録材料 Pの上側に設置され、記録材料 P上の画像印刷に用 いる色の数に応じて後述する記録ヘッド 3を複数個、吐出口を下側に配置して収納 する。ヘッドキャリッジ 2は、図 1における Y方向に往復自在な形態で記録装置 1本体 に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図 1における Y方向に往復 移動する。
[0148] 尚、図 1ではヘッドキャリッジ 2が記録ヘッド 3を収納するものとして描図されているが 、実際の際にはヘッドキャリッジ 2に収納される記録ヘッド 3の色数は適宜決められる ものである。
[0149] 記録ヘッド 3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線効果型イン ク(例えば UV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動 により、吐出ロカも記録材料 Pに向けて吐出する。記録ヘッド 3により吐出される UV インクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を 受けることで開始剤が触媒として作用することに伴うモノマーの架橋、重合反応によ つて硬化する性質を有する。
[0150] 記録ヘッド 3は記録材料 Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図 1における Y 方向に記録材料 Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料 Pにおける一定
の領域 (着弾可能領域)に対して UVインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域 にインク滴を着弾させる。
[0151] 上記走査を適宜回数行い、 1領域の着弾可能領域に向けて UVインクの吐出を行 つた後、搬送手段で記録材料 Pを図 1における手前から奥方向に適宜移動させ、再 びヘッド走査手段による走査を行いながら、記録ヘッド 3により上記着弾可能領域に 対し、図 1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対して UVインクの吐出を 行う。
[0152] 上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド 3から UVインクを吐出することにより、記録材料 P上に UVインク滴の集合体力 なる画像 が形成される。
[0153] 照射手段 4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫 外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここ で、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルノヽライドランプ、エキシマーレーザー、 紫外線レーザー、冷印極管、熱印極管、ブラックライト、 LED (Light emitting dio de)等が適用可能であり、帯状のメタルノヽライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ラ ンプもしくはブラックライトが好ま ヽ。特に波長 254nmの紫外線を発光する低圧水 銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管及び殺菌灯が滲み防止、ドット径制御を効率よく行え 、好ましい。ブラックライトを照射手段 4の放射線源に用いることで、 UVインクを硬化 するための照射手段 4を安価に作製することができる。
[0154] 照射手段 4は、記録ヘッド 3がヘッド走査手段の駆動による 1回の走査によって UV インクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置 (UVインクジェットプリンタ) 1で設 定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
[0155] 照射手段 4はヘッドキャリッジ 2の両脇に、記録材料 Pに対してほぼ平行に、固定し て設置される。
[0156] 前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド 3全体を遮 光することはもちろんであるが、加えて照射手段 4と記録材料 Pの距離 hiより、記録 ヘッド 3のインク吐出部 31と記録材料 Pとの距離 h2を大きくしたり(hl <h2)、記録へ ッド 3と照射手段 4との距離 dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録へ
ッド 3と照射手段 4の間を蛇腹構造 7にすると更に好ましい。
[0157] ここで、照射手段 4で照射される紫外線の波長は、照射手段 4に備えられらた紫外 線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
[0158] 本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、非常に吐出安定性が優れており
、ラインヘッドタイプのインクジェット記録装置を用いて画像形成する場合に、特に有 効である。
[0159] 図 2は、インクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
[0160] 図 2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキヤ リッジ 2に、各色のインクジェット記録ヘッド 3を、記録材料 Pの全幅をカバーするように して、複数個、固定配置されている。
[0161] 一方、ヘッドキャリッジ 2の下流側には、同じく記録材料 Pの全幅をカバーするように して、インク印字面全域をカバーするように配置されて 、る照射手段 4が設けられて いる。照明手段 4に用いられる紫外線ランプは、図 1に記載したのと同様のものを用 いることがでさる。
[0162] このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ 2及び照射手段 4は固定され、記録材料 Pのみが、搬送されて、インク出射及び硬化を行って画像形成を行う。
実施例
[0163] 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定され るものではない。
[0164] 実施例 1
《分散剤のアミン価の測定》
下記に示す各顔料分散剤の調製に用いた PB822、ソルスパーズ 24000GR、ソル スノ ーズ 32000、 EFKA— 4330、 EFKA— 6230の各分散剤のアミン価を下記の 方法に従って測定した。
[0165] 各分散剤をメチルイソブチルケトンに溶解し、 0. OlmolZLの過塩素酸メチルイソ プチルケトン溶液で電位差滴定を行 、、 KOHmg/g換算したものを分散剤のアミン 価とした。電位差滴定は、平沼産業株式会社製自動滴定装置 COM— 1500を用い て測定した。
[0166] 《顔料分散体の調製》
〔顔料分散体 D— 1の調製〕
下記の各化合物をステンレスビーカーに入れ、 50°Cのホットプレート上で加熱しな がら 1時間加熱攪拌して溶解した。
[0167] PB822 (味の素ファインテクノネ土製 アミン価 15. 9mg/gKOH)
120咅
OXT221 (東亞合成社製、ォキセタン化合物) 580部 次いで、上記溶液を室温まで冷却した後、これに下記の顔料を加えて直径 0. 5m mのジルコ-ァビーズ 1000mlと共にバッチ式サンドグラインダーにて 5時間分散処 理した後、ジルコユアビーズを除去して、顔料分散体 D— 1を調製した。この顔料分 散体 D— 1における酸化チタンに対する分散剤 (PB822)の比率は、 40質量%であ る。
[0168] タイペータ R— 550 (石原産業社製酸ィ匕チタン SiZAl処理) 300部
〔顔料分散体 D— 2の調製〕
下記の各化合物をステンレスビーカーに入れ、 50°Cのホットプレート上で加熱しな がら 1時間加熱攪拌して溶解した。
[0169] ソルスパーズ 24000GR (アビシァ株式会社製 アミン価 35. 9mg/gKOH)
120部
OXT221 (東亞合成社製、ォキセタン化合物) 580部 次いで、上記溶液を室温まで冷却した後、これに下記の顔料を加えて直径 0. 5m mのジルコ-ァビーズ 1000mlと共にバッチ式サンドグラインダーにて 5時間分散処 理した後、ジルコユアビーズを除去して、顔料分散体 D— 2を調製した。この顔料分 散体 D— 2における酸ィ匕チタンに対する分散剤(ソルスパーズ 24000GR)の比率は 、 40質量%である。
[0170] タイペータ R— 780 (石原産業社製酸ィ匕チタン SiZAl処理) 300部
〔顔料分散体 D— 3の調製〕
下記の各化合物をステンレスビーカーに入れ、 1時間攪拌して混合した。
[0171] EFKA— 4330 (エフ力アディティブズ社製 アミン価 30. Omg/gKOH 有効成
OXT221 (東亞合成社製、ォキセタンィ匕合物)
次いで、これに下記の顔料をカ卩えて直径 0. 5mmのジルコユアビーズ 1000ml共に ノ ツチ式サンドグラインダーにて 5時間分散処理した後、ジルコユアビーズを除去し て、顔料分散体 D— 3を得た。この顔料分散体 D— 3における酸化チタンに対する分 散剤(EFKA— 4330)の比率は、 81. 6質量%である。
[0172] タイペータ R— 780 (石原産業社製酸ィ匕チタン SiZAl処理) 300部
〔顔料分散体 D— 4の調製〕
下記の各化合物をステンレスビーカーに入れ、 50°Cのホットプレート上で加熱しな がら 1時間攪拌して溶解した。
[0173] ソルスパーズ 32000 (アビシァ株式会社社製 アミン価 27. lmgZgZKOH、酸価 24. 8mg/g/KOH) 90部
OXT221 (東亞合成社製、ォキセタン化合物) 610部 次いで、上記溶液を室温まで冷却した後、これに下記の顔料を加えて直径 0. 5m mのジルコ-ァビーズ 1000ml共にバッチ式サンドグラインダーにて 5時間分散処理 した後、ジルコユアビーズを除去して、顔料分散体 D— 4を得た。この顔料分散体 D 4における酸化チタンに対する分散剤(ソルスパーズ 32000)の比率は、 30質量 %である。
[0174] タイペータ R— 780 (石原産業社製酸ィ匕チタン SiZAl処理) 300部
〔顔料分散体 D— 5の調製〕
下記の各化合物をステンレスビーカーに入れ、 50°Cのホットプレート上で加熱しな がら 1時間加熱攪拌して溶解した。
[0175] ソルスパーズ 24000GR (アビシァ株式会社製 アミン価 35. 9mg/gKOH)
120部
OXT221 (東亞合成社製、ォキセタンィ匕合物) 580咅 次いで、上記溶液を室温まで冷却した後、これに下記の顔料を加えて直径 0. 5m mのジルコ-ァビーズ 1000mlと共にバッチ式サンドグラインダーにて 5時間分散処 理した後、ジルコユアビーズを除去して、顔料分散体 D— 5を調製した。この顔料分
散体 D— 5における酸ィ匕チタンに対する分散剤(ソルスパーズ 24000GR)の比率は 、 40質量%である。
[0176] タイペータ A— 100 (石原産業社製酸ィ匕チタン 無処理) 300部
〔顔料分散体 D— 6の調製〕
下記の各化合物をステンレスビーカーに入れ、 50°Cのホットプレート上で加熱しな がら 1時間加熱攪拌して溶解した。
[0177] EFKA— 6230 (エフ力アディティブズ社製 アミン価 なし) 120部
OXT221 (東亞合成社製、ォキセタン化合物) 580部 次いで、上記溶液を室温まで冷却した後、これに以下の顔料を加えて直径 0. 5m mのジルコ-ァビーズ 1000mlと共にバッチ式サンドグラインダーにて 5時間分散処 理した後、ジルコユアビーズを除去して、顔料分散体 D— 6を調製した。この顔料分 散体 D— 6における酸ィ匕チタンに対する分散剤 (EFKA— 6230)の比率は、 40質量 %である。
[0178] タイペータ R— 550 (石原産業社製酸ィ匕チタン SiZAl処理) 300部
〔顔料分散体 D— 7の調製〕
下記の各化合物をステンレスビーカーに入れ、 50°Cのホットプレート上で加熱しな がら 1時間加熱攪拌して溶解した。
[0179] PB822 (味の素ファインテクノネ土製 アミン価 15. 9mg/gKOH)
120咅
EPB— 1 :セロキサイド 2021P (ダイセル社製) 580部
次いで、上記溶液を室温まで冷却した後、これに下記の顔料を加えて直径 0. 5m mのジルコ-ァビーズ 1000mlと共にバッチ式サンドグラインダーにて 5時間分散処 理した後、ジルコニァビーズを除去して、顔料分散体 D— 7を調製した。
[0180] タイペータ R— 780 (石原産業社製酸ィ匕チタン SiZAl処理) 300部
《インク組成物の調製》
上記調製した各顔料分散体に、表 1に記載の各添加剤を順次混合して、これを 5 mメンブランフィルターでろ過して、インク組成物 1〜 16を調製した。なお、表 1に記 載の数値は、質量%を表す。
表 1]
なお、表 1に略称で記載した各添加剤の詳細は、以下の通りである。
〔ォキセタン化合物〕
OXT212(東亞合成社製)
〔ォキシラン環を有する化合物〕
ΡΟ: α一ピネンオキサイド
DEP:1, 2:8, 9ジエポキシリモネン
E— 4030:サンソサイザ一 E— 4030 (新曰本理ィ匕社製 エポキシィ匕脂肪酸ブチル) 〔光酸発生剤〕
SP-152:トリフエニルスルホ-ゥム塩(「アデカオプトマー SP— 152」旭電化社製) 〔界面活性剤〕
F475:メガファックス F475 パーフルォロアルキル基含有アクリルオリゴマー(大日 本インキ化学工業社製)
《インクジェット画像の形成》
〔画像形成方法一 1〕
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図 1に記載の構成力 なるキャリッジ方式のィ
ンクジェット記録装置に、上記調製した各インク 1〜 18をそれぞれ装填し、厚さ 120 m、 600mm,長さ 500mの長尺ポリエチレンテレフタラートフィルム上へ、白色の ベタ画像を連続して印字し、各画像を得た。インク供給系は、インクタンク、供給パイ プ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッド力もなり、前室タ ンクからヘッド部分まで断熱して 50°Cの加温を行った。ピエゾヘッドは、 2〜20plの マルチサイズドットを 720 X 720dpiの解像度で吐出できるように駆動して、各インクを 連続吐出した。着弾した後、キャリッジ両脇のランプユニットにより瞬時 (着弾後 0. 5 秒未満)に硬化される。記録後、トータルインク膜厚を測定したところ、 2. 3〜13 m の範囲であった。本発明でいう dpiとは、 2. 54cm当たりのドット数を表す。なお、イン クジェット画像の形成は、上記方法に従って、 25°C30%RHの環境下でそれぞれ行 つた o
〔画像形成方法 2〕
上記画像形成方法 1において、インクジェット記録装置として、図 2に記載のライ ンヘッド記録方式のインクジェット記録装置を用い、上記調製した各インク 1〜 19をそ れぞれ装填した以外は同様にして各画像を得た。
[0183] 上記各画像形成方法で用いた照射光源の詳細は以下の通りである。
[0184] 画像形成方法— 1で用いた照射光源:高圧水銀ランプ VZero085 (INTEGRATI ON TECHNOLOGY社製 ピーク波長: 254nm 最高照度: 400mWZcm2) 画像形成方法 2で用いた照射光源:低圧水銀ランプ (岩崎電気特注品、線光源 として 5本配置、照射面積 120mm (長手方向) X 620mm (幅手方向) ピーク波長: 254nm 最高照度: 50mWZcm2)
なお、上記各照射光源の照度は、岩崎電気社製の UVPF— A1を用いて、 254nm の積算照度を測定して表示した。
[0185] 《形成画像及びインクの評価》
〔硬化性の評価〕
上記方法に従って形成した各画像にっ 、て、活性光線を照射した直後の画像印 字面を指で触って下記の基準に従って硬化性を評価した。表 2において、画像形成 方法 1の結果を硬化性評価 1とし、画像形成方法 2の結果を硬化性評価 2として
示す。
[0186] ◎:形成画像表面に、ベたつき感がほとんどなく十分に硬化している
〇:形成画像表面に、わずかにベたつき感が認められる力 十分に硬化している △:形成画像表面にベたつき感はある力 ほぼ硬化はしている
X:形成画像が硬化せずに、流動してしまう。
[0187] 〔インク保存安定性の評価〕
上記調製した各インクをガラス瓶に入れて密栓した後、 60°Cの環境下で 1日間放 置後、顔料粒子の沈降状態を目視観察し、下記の基準に従ってインク保存安定性を 評価した。
[0188] 〇:顔料粒子の沈降がほとんど認められない
静止した状態では顔料粒子の沈降は認められないが、インク液を振るとガラス 瓶壁面に凝集した顔料粒子が認められる
X:ガラス瓶底部に明らかに凝集した顔料粒子の沈降が認められる以上により得ら れた結果を表 2に示す。
[0189] [表 2]
各評価結果
インク
インク 硬化性硬化性 備考
畨
保存性 評価 1 評価 2
1 ◎ ◎ ◎ 本発明
2 ◎ ◎ ◎ 本発明
3 @ ◎ ◎ 本発明
4 ◎ ◎ ◎ 本発明
5 ◎ ◎ ◎ 本発明
6 ◎ ◎ ◎ 本発明
7 ◎ ◎ ◎ 本発明
8 ◎ ◎ ◎ 本発明
9 ◎ ◎ ◎ 本発明
10 ◎ 〇 〇 本発明
1 1 ◎ 〇 〇 本発明
1 2 〇 ◎ ◎ 本発明
1 3 〇 ◎ ◎ 本発明
14 X 〇 〇 比較例
1 5 X 〇 〇 比較例
1 6 X 〇 〇 比較例
1 7 △ ◎ ◎ 本発明
18 Δ ◎ ◎ 本発明
19 △ Δ Δ 比較例 表 2の結果より明らかなように、酸化チタン、分散剤、カチオン重合性モノマーとして ォキセタンィ匕合物及び光酸発生剤を含有し、かつ酸ィ匕チタンがシリカを含んだ表面 処理されている本発明の活性光線硬化型インクジェットインクは、比較例に対し、キヤ リッジ方式のインクジェット記録装置、あるいはラインヘッド方式のインクジェット記録 装置を用いても、硬化性に優れていることがわかる。また、本発明のインクは比較例 に対し、高温で長期間保存されても、顔料粒子の凝集が少なぐインク保存安定性に 優れていることがわ力る。