明 細 書
リソグラフィー用基板表面処理剤
技術分野
[0001] 本発明は、表面自由エネルギーが異なる複数の領域力 構成されるパターンを有 する基板をリソグラフィ一法により調製するための表面処理剤に関する技術を提供す る。さらに、本発明は、このパターン基板をテンプレートに用いて、機能性化合物溶 液を塗布するプロセスにより、パターン化された機能性ィ匕合物の薄膜を作製すること に関する。
背景技術
[0002] 近年、インクジェットやグラビア印刷に代表される塗布プロセスにより、電子デバイス を量産する技術が注目されている。塗布プロセスは、大規模な真空蒸着設備を必要 としないことから、装置の減価償却費、電力、設置スペースなどに要するコストが大幅 にダウンでき、さらに、プラスチックのような熱に弱いフレキシブルな基板に大面積で 塗布できるメリットがある。
このように優れた特徴を有する塗布プロセスであるが、機能性化合物を溶解させた 溶液を要求する基板の位置に選択的に濡れ拡がらせるためには、予め基板上に溶 液に対する親和性を有する領域をパターンィ匕しておく必要がある。電子デバイスとし て機能させるためには、線幅が数十 m以下の微細加工が要求され、このような微細 パターン表面で位置選択的に濡れを起こすためには、低表面張力溶液の使用が好 ましい。水のように高表面張力の溶媒を用いた溶液では接触線、すなわち液滴の輪 郭が円状になる傾向が強ぐ円以外の形状のパターン表面で正確に濡れ拡がること が難しい。
[0003] 上記の課題を達成するために、フルォロアルキルシラン (FAS)を表面処理剤として 用いて基板表面に撥液性の FAS膜を形成させてから、フォトマスクを介して露光する ことより基板にパターン表面を調製する技術が提案されている(特開 2002-261048)。 露光領域の FAS膜は、フルォロアルキル基 (以下、 Rf基と省略)が光分解して表面自 由エネルギーが低下するために、溶液に対する親和性が向上する。一方、非照射領
域は FAS膜に特有の Rf基の配向に由来する非常に低い表面自由エネルギーのため に、溶液との親和性が非常に悪い。このため、パターンの境界領域に存在する溶液 は選択的に照射領域へと移動する。これに対し、非フッ素系のアルキルシランで調製 した撥液性の膜は低表面張力溶液との親和性が高 、ので、これにパターユングを行 つても、照射領域と非照射領域の濡れのコントラストが小さいために位置選択的な濡 れが起こりにくい。
[0004] 本発明で用いる「基板と液体の親和性」、「基板の表面自由エネルギー」、「液体の 基板に対する接触角」などの表現は、いずれも液体の基板に対する濡れ性の程度を 示す。本発明では単に「接触角」と書く場合は「静的接触角」を指す。「後退接触角」 と書く場合は液滴の接触線が後退する特別な接触角である。
FAS膜は、 FAS溶液中に基板を浸漬するだけの非常に簡便なプロセスでィ匕学的、 物理的に安定な緻密な撥液性膜 (単分子膜が好ましい)が調製できる特徴がある。し かし、フォトマスクを介したリソグラフィ一により位置選択的な濡れを起こすには、 FAS の Rf基を光分解するために長時間、露光する必要があり、これが塗布プロセスの効 率を著しく低下させる問題があった。
[0005] 特開 2002-261048においては、 FASの詳細が全く記載されていないが、一般化学 工業で広く利用される FASとして典型的なものは、直鎖の Rf基を含有する
C F CH CH SiCl (n=3- 10)
n 2n+l 2 2 3
である [Langmuir, 8, 1195(1992)]。特に n=8, 10の長鎖 Rf基のタイプが高い撥水撥油 性を発現するために汎用される力 この FAS膜はリソグラフィ一でパターニングするた めに長時間の露光が必要であった。
[0006] 次に PFOAの環境問題について説明する。最近の研究結果 [EPAレポート
"PRELIMINARY RISK ASSESSMENT OF THE DEVELOPMENTAL TOXICITY ASSOCIATED WITH EXPOSURE TO PERFLUOROOCTANOIC ACID AND ITS SALTS" (http://www.epa.gov/opptintr/pfoa/pfoara.pdl) ]などから、長鎖フルォロア ルキル化合物の一種である PFOA (perfluorooctanoic acid)に対する環境への負荷の 懸念が明ら力となってきており、 2003年 4月 14日に EPA (米国環境保護庁)が PFOAに 対する科学的調査を強化すると発表した。
一方、 Federal Register(FR Vol.68, No.73/April 16, 2003 [FRL— 2303— 8] , http://www.epa.gov/opptintr/pfoa/pfoafr.pdf)や EPA Environmental News FOR RELEASE: MONDAY APRIL 14, 2003 EPA INTENSIFIES SCIENTIFIC
INVESTIGATION OF A CHEMICAL PROCESSING AID (
http://www.epa.gov/opptintr/pfoa/pfoaprs.pdf)や EPA OPPT FACT SHEET April 14, 2003 (http://www.epa.gov/opptintr/pfoa/pfoafacts.pdf)は、テロマーが分解また は代謝により PF0Aを生成する可能性があると公表して 、る (テロマーとは長鎖フルォ 口アルキル基のことを意味する)。また、テロマーが、撥水撥油性、防汚性を付与され た泡消火剤、ケア製品、洗浄製品、カーペット、テキスタイル、紙、皮革などの多くの 製品に使用されて 、ることをも公表して 、る。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明の課題は、表面処理剤で調製した撥液性の膜をリソグラフィ一法でパター- ングするのに要する照射時間を短くすることである。また、前記テロマーとは異なるィ匕 学骨格構造をもつ表面処理剤を提供することである。
本発明の別の課題は、新規な表面処理剤を用いたパターン基板を提供することに ある。
本発明のさらに別の課題は、このパターン基板をテンプレートに用いて、機能性ィ匕 合物溶液を塗布するプロセスにより、パターン化された機能性ィ匕合物の薄膜を作製 することである。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明は、表面自由エネルギーが異なる複数の領域力 構成されるパターンを有 する基板をリソグラフィ一法により調製するための、炭素数 1一 5のフルォロアルキル 基または分子量 1000以下のパーフルォロポリエーテルを有する含フッ素化合物から なる群力 選択された少なくとも 1種の化合物を含んでなる表面処理剤に関する。
[0009] 含フッ素化合物は、一般に、次の化合物 (i)一 (V)の少なくとも 1種であってよい。
(i) 反応性基含有化合物:
Rf-A-B
[式中、
Rf:炭素数 1一 5のフルォロアルキル基
A:酸素 Ή原- 子を含む連結基、または炭素数 1一 4のアルキレン基
B :シラン基 〇〇 [ SiX Y (X:水素、ハロゲン原子または炭素数 1
n 3-n 一 4のアルコキシ基、
Y:炭素数 1一 4のアルキル基、 η= 1— 3)]、チオール基 (一 SH)、スルフイド基 (一 S— )、ジスルフイド基 (― S— S— )、リン酸基 [Ρ(=0)(ΟΗ) (Ο—) (1= 1
1 3-1 一 3)]の 、ずれかを 含む基板に対する反応性基]
[0010] (ii) 不完全縮合シルセスキォキサン:
[R-Si(OH)0 ] [R'-SiO ]
2/2 1 3/2 m
[式中、それぞれの Rおよび R'は、独立的に、 Rf、 Rf-A、アルキル基 (炭素数 1一 10) 、または、アルキル基 (炭素数 1一 10)の誘導体を表し (ただし、 Rおよび R'の少なくと も 1つは Rfまたは Rf-Aである。 ) (ここで Rfは、炭素数 1一 5のフルォロアルキル基を表 し、 Aは、酸素原子を含む連結基、炭素数 1一 4のアルキレン基、 SO N(R21)R22-
2
基 (但し、 R21は炭素数 1一 4のアルキル基、 R22は炭素数 1一 4のアルキレン基である )または— CH CH(OH)CH一基である。)、
2 2
1および mは、 1以上 (例えば 2以上)の数であり、不完全縮合シルセスキォキサンの分 子量力 500— 100000となるような数である。 ]
[0011] (iii) 不完全縮合シルセスキォキサン (ii)とビスシランの縮合体、
[0012] (iv) 炭素数 1一 5のフルォロアルキル基を有するモノマーを重合して得られた重合 体:
(Rf-A' -OCOCH CZH) - A- B
2 n
[式中、 Rf、 A、 Bの定義は (i)と同じである。
A':酸素原子を含む連結基、炭素数 1一 4のアルキレン基、
R
(但し、 R1は炭素数 1一 4のアルキル基、 R2は炭素数
1一 4のアルキレン基である)、または、
OH
CH2CHCH2
Z : H、または、 CH、または、 F、または、 CI
3
n: 1—1000 〇〇。 ]
[0013] (v)低分子量パーフルォロポリエーテル化合物
PFPE -A- B
式中、
PFPE:分子量 1000以下のパーフルォロポリエーテル基
A:炭素数 1一 4のアルキレン基、
R
(但し、 R1は炭素数 1一 4のアルキル基、 R2は炭素数
1一 4のアルキレン基である)、または、
OH
Β :シラン基 [ SiX Υ (X:水素、ハロゲン原子または炭素数 1
n 3-n 一 4のアルコキシ基、
Y:炭素数 1一 4のアルキル基、 η= 1— 3)]、チオール基 (一 SH)、スルフイド基 (一 S— )、ジスルフイド基 (― S— S— )、リン酸基 [Ρ(=0)(ΟΗ) (Ο—) (1= 1
1 3-1 一 3)]の 、ずれかを 含む基板に対する反応性基。
[0014] 本発明は、前記表面処理剤を用いて、リソグラフィ一法により、表面自由エネルギ 一が異なる複数の領域から構成されるパターンを基板上に形成することを特徴とする パターン基板の製造方法にも関する。
さらに、本発明は、前記製造法によって得られたパターン基板にも関する。 本発明は、前記パターン基板上に機能性ィ匕合物溶液を塗布し、溶媒を除去するこ とを特徴とする機能性材料 (すなわち、機能性基板)の製法に関する。
さらに、本発明は、前記製法によって得られた機能性材料にも関する。 発明の効果
[0015] 表面処理剤で調製した撥液膜への電磁波の照射を短時間で終了する (すなわち、 照射領域の対水接触角を 30° 以下、特に 10° 以下にする)ためには、含フッ素化合 物の疎水基である Rf基の鎖長を短くすれば良、。含フッ素化合物の膜における Rf基 は基板に対して垂直方向に配向しているので、 Rf基鎖長を短くするほど、光分解に 要する時間を短縮できる。そして、 Rf基に直接、結合する連結基が酸素原子を含む 場合、 Rf基が光分解した後に水酸基、カルボキシル基などの親水性残基を形成し、 照射領域の接触角を効果的に低下することが可能である。
[0016] しかし、 Rf基鎖長の減少に伴い非照射領域の液体に対する接触角が低下し、照射 領域と非照射領域の接触角の差が小さくなるために、位置選択的な濡れが起こりにく くなる問題が発生する。 Rf基が短くなると含フッ素化合物分子の A基と B基を十分に遮 閉することが難 、からである。 A基と B基は Rf基と比較してはるかに液体に対して濡 れやすい。これを防ぐためには、分岐構造の Rf基を用いることが有効である。分岐構 造の Rf基は嵩高いために、直鎖構造よりもはるかに A基および B基を遮閉する効果が 高い。
[0017] 撥液膜への電磁波の照射を短時間で終了させ、かつ、 A基および B基を遮閉する 効果は低分子量パーフルォロポリエーテルでも可能である。
また、 Rf基に直接、結合する連結基は酸素を含むことが好ましいが、酸素を含まな い場合でも効果がある。
本発明によれば、パターユングするのに要する照射時間は、 5秒一 30分、例えば、 10秒一 10分である。
図面の簡単な説明
[0018] [図 1]実施例 1一 3および比較例 1一 2で得られた対水接触角を示すグラフである。
発明を実施するための最良の形態
[0019] 本発明の表面処理剤を構成する含フッ素化合物は、
(i)反応性基含有化合物: Rf-A-B
(ii)不完全縮合シルセスキォキサン
(iii)不完全縮合シルセスキォキサン (ii)とビスシランの縮合体
(iv)炭素数 1一 5のフルォロアルキル基を有するモノマーを重合して得られる重合体
(Rf-A' -OCOCH CZH) - A- B
2 n
(v)低分子量パーフルォロポリエーテル化合物
の五つのタイプに分類される。
[0020] 含フッ素化合物(i)一 (iv)は、 Rf基を有している。 Rf基の炭素数は、 1一 5、特に 1一
4である。 Rf基は分岐構造を有するフルォロアルキル基であることが好ましい。 Rf基と して、一般式:
(CF ) F C(CF ) -
3 k (3-k) 2 1
(k: l一 3、特に 2— 3、 1: 0— 3)
が例示される。具体的には以下のものが挙げられる。
(CF ) CF-
3 2
(CF ) C -
3 3
(CF ) CFCF CF -
3 2 2 2
(CF ) CCF -
3 3 2
[0021] 件某含有化合物
Α基は、 Rf基と基板に対する反応性基とを連結する基である。 A基は、 2価、 3価また は 4価の基であってよい。 A基が酸素原子を含む場合、 Rf基が光分解した後に水酸 基、カルボキシル基などの親水性残基を形成し、照射領域の接触角を効果的に低下 することが可能である。
A基は、構造の一部に酸素を含む官能基を有する基である力 あるいは炭素数 1一 4のアルキレン基である。そのような官能基としては、エーテル基、スルホキシド基、ス ルホン基、スルホンアミド基 [-SO N(R )R - (ただし、 R は炭素数 1
2 21 22 21 一 4のアルキル基
、 R は炭素数 1 ら
22 一 4のアルキレン基)]、水酸基、ウレタン基、エステル基などが挙げ れる。酸素原子を含む A基の具体例は、次のとおりである。
[0022] -0-CH CH CH -
2 2 2
-SO-CH CH CH 一
2 2 2
一 SO - CH CH CH 一
2 2 2 2
-SO N(C H )CH CH -
- CH CH(OH)CH -
2 2
-CH CH -OCONH-CH CH CH 一
2 2 2 2 2
-CH CH -NHCOO-CH CH CH 一
2 2 2 2 2
-CH CH -OCO-CH CH CH 一
2 2 2 2 2
-CH CH 一 COO— CH CH CH 一
2 2 2 2 2
[0023] B基は、基板に結合する性質を有する反応性基である。 B基は、 1価、 2価 (例えば、 - S -、 - S- S -、 (-0) P(=0)OH)、 3価 [例えば、(-0) P(=0)]または 4価の基であってよい
2 3
。 B基としては、シラン基 [ SiX Y (X:水素、ハロゲン原子または炭素数 1
n 3-n 一 4のァ ルコキシ基、 Y:炭素数 1一 4のアルキル基、 n= l— 3)]、チオール基(一 SH)、スルフ イド基 (一 S -)、ジスルフイド基 (一 S— S -)、リン酸基 [P(=0)(OH) (O -) (1= 1
1 3-1 一 3)] のいずれかを含む基が挙げられる。 B基の具体例は次のとおりである。
[0024] -Si(OCH )
3 3
-Si(OC H )
2 5 3
-SiCl
3
- SH
- S -、
-s-s-
-OP(=0)(OH)
2
(-0) P(=0)OH
2
(-0) P(=0)
3
[0025] Aが酸素原子を含む連結基である含フッ素化合物 (反応性基含有化合物 (i) )とし て具体的に以下のものが例示される。
CF CF -0-CH CH CH - SiCl
3 2 2 2 2 3
(CF ) CF -0-CH CH CH -SiCl
3 2 2 2 2 3
(CF ) C -O-CH CH CH - SiCl
3 3 2 2 2 3
[0026] CF CF -O-CH CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 2 3 3
(CF ) CF -O-CH CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 2 3 3
(CF ) C -O-CH CH CH - Si(OCH )
[0027] CF CF -O-CH CH CH - Si(OC H )
3 2 2 2 2 2 5 3
(CF ) CF -O-CH CH CH - Si(OC H )
3 2 2 2 2 2 5 3
(CF ) C -O-CH CH CH - Si(OC H )
3 3 2 2 2 2 5 3
[0028] (CF ) CFCF CF — O— CH CH CH— SiCl
3 2 2 2 2 2 2 3
(CF ) CFCF CF -O-CH CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 2 2 2 3 3
(CF ) CFCF CF -O-CH CH CH - Si(OC H )
3 2 2 2 2 2 2 2 5 3
[0029] CF CF -O-CH CH CH - SH
3 2 2 2 2
(CF ) CF -O-CH CH CH - SH
3 2 2 2 2
(CF ) C -O-CH CH CH - SH
3 3 2 2 2
[0030] (CF ) C -SO N(C H )CH CH - SiCl
3 3 2 2 5 2 2 3
(CF ) CFCF CF -CH CH - OCONH- CH CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 2 2 2 2 2 3 3
(CF ) CFCF CF -CH CH - OCO- CH CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 2 2 2 2 2 3 3
[0031] (CF ) CF -O-CH CH CH - S -[-CH CH CH - O- CF(CF ) ]
3 2 2 2 2 2 2 2 3 2
(CF ) CF -O-CH CH CH - S- S -[-CH CH CH - O- CF(CF ) ]
3 2 2 2 2 2 2 2 3 2
[(CF ) CF -O-CH CH CH - O] P(=0)OH
3 2 2 2 2 2
[(CF ) CF -O-CH CH CH - O] P(=0)
3 2 2 2 2 3
[0032] Aが炭素数 1一 4のアルキレン基である反応性基含有ィ匕合物 (i)の例として、具体 的に以下のものが例示される。
CF CF -CH CH - SiCl
3 2 2 2 3
(CF ) CF - CH CH -SiCl
3 2 2 2 3
(CF ) C - CH CH - SiCl
3 3 2 2 3
CF CF CF CF -CH CH - SiCl
3 2 2 2 2 2 3
(CF ) CFCF CF -CH CH - SiCl
3 2 2 2 2 2 3
[0033] CF CF -CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 3 3
(CF ) CF -CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 3 3
(CF ) C -CH CH - Si(OCH )
3 3 2 2 3 3
CF CF CF CF -CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 2 2 3 3
(CF ) CFCF CF -CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 2 2 3 3
[0034] CF CF - CH CH - Si(OC H )
3 2 2 2 2 5 3
(CF ) CF -CH CH - Si(OC H )
3 2 2 2 2 5 3
(CF ) C -CH CH - Si(OC H )
3 3 2 2 2 5 3
CF CF CF CF -CH CH - Si(OC H )
3 2 2 2 2 2 2 5 3
(CF ) CFCF CF -CH CH - Si(OC H )
3 2 2 2 2 2 2 5 3
[0035] (CF ) CFCF CF - CH CH - SiCl
3 2 2 2 2 2 3
(CF ) CFCF CF -CH CH - Si(OCH )
3 2 2 2 2 2 3 3
(CF ) CFCF CF -CH CH - Si(OC H )
3 2 2 2 2 2 2 5 3
[0036] CF CF - CH CH - SH
3 2 2 2
(CF ) CF -CH CH - SH
3 2 2 2
(CF ) C -CH CH - SH
3 3 2 2
CF CF CF CF 一 CH CH - SH
3 2 2 2 2 2
(CF ) CFCF CF — CH CH— SH
3 2 2 2 2 2
[0037] (CF ) CF -CH CH - S -[-CH CH - CF(CF ) ]
3 2 2 2 2 2 3 2
CF CF CF CF - CH CH - S -[-CH CH - CF CF CF CF ]
3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3
(CF ) CFCF CF - CH CH - S - [- CH CH - CF CF CF(CF ) ]
3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 2
[0038] (CF ) CF - CH CH - S-S -[-CH CH - CF(CF ) ]
3 2 2 2 2 2 3 2
CF CF CF CF - CH CH - S-S -[-CH CH - CF CF CF CF ]
3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3
(CF ) CFCF CF - CH CH - S- S - [- CH CH - CF CF CF(CF ) ]
3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 3 2
[(CF ) CF一 CH CH一 O] P(=〇)〇H
3 2 2 2 2
[CF CF CF CF 一 CH CH一〇] P(=〇)OH
3 2 2 2 2 2 2
[(CF ) CFCF CF -CH CH -〇] P(=0)〇H
3 2 2 2 2 2 2
[(CF ) CF - CH CH -〇] P(=〇)
3 2 2 2 3
[CF CF CF CF -CH CH -〇] P(=〇)
3 2 2 2 2 2 3
[(CF ) CFCF CF -CH CH - O] P(=0)
3 2 2 2 2 2 3
[0039] (ii)不完全縮合シルセスキォキサン
不完全縮合シルセスキォキサンは、式:
[R-Si(OH)0 ] [R'-SiO ]
[式中、それぞれの Rおよび R'は、独立的に、 Rf、 Rf-A、アルキル基 (炭素数 1一 10) 、または、アルキル基 (炭素数 1一 10)の誘導体を表し (ただし、 Rおよび R'の少なくと も 1つは Rfまたは Rf-Aである。 ) (ここで Rfは、炭素数 1一 5のフルォロアルキル基を表 し、 Aは、酸素原子を含む連結基、炭素数 1一 4のアルキレン基、 SO N(R21)R22-
2
基 (但し、 R21は炭素数 1一 4のアルキル基、 R22は炭素数 1一 4のアルキレン基である )または— CH CH(OH)CH一基である。)、
2 2
1および mは、 1以上 (例えば 2以上)の数であり、不完全縮合シルセスキォキサンの分 子量力 500— 100000となるような数である。 ]
で示される化合物である。
[0040] 次の構造が例示される。
式中、 Rfと Aの定義は(i)と同じである。
(iii)不完全縮合シルセスキォキサン (ii) ビスシランの縮合体
縮合体 (iii)は、不完全縮合シルセスキォキサン (ii)とビスシランの縮合体である c ビスシランは、
Y X Si-(CH ) -SiX Y
3-n n 2 1 n 3- n
Y X Si- S -SiX Y
3~n n m n 3~n
Y X Si-NH-SiX Y
3-n n n 3-n
[式中、 X:水素、ハロゲン原子または炭素数] 、4のアルコキシ基、 Y:炭素数 1一 4の アルキル基、 1 : 1一 10、 m : 1— 4、 n: 1—3]
であってよい。
[0042] ビスシランの具体例としては、
bis (tnethoxvsilvl) etnane
bis(methyldichlorosilyl)ethane
R bis(triethoxysilylpropyl)amine
2
bis(trimethoxysilylpropyl)tetrasulfide
bis(trim o N , Nし bis (trimethoxysilylpropyl)urea
が挙げられる。
[0043] (iii)の具体例は、例えば次のとおりである。
A :酸素原子を含む連結基
X:水素、ハロゲン原子または炭素数 1一 4のアルコキシ基、 Y:炭素数 1一 4のアルキル基、
n : l— 3
[0044] (iv)重合体
重合体 (iv)は、
(Rf-A' -OCOCH CZH) - A- B
2 n
[式中、 Rf、 A、 Bの定義は (i)と同じである。
A':酸素原子を含む連結基、炭素数 1一 4のアルキレン基、
0
(但し、 R1は炭素数 1一 4のアルキル基、 R2は炭素数 1一 4のアルキレン基である)、または、
OH [0045] [0046]
[0047]
[0048]
(但し、 R
1は炭素数 1一 4のアルキル基、 R
2は炭素数 1一 4のアルキレン基である)、 または、
OH
B :シラン基 [ SiX Υ (X:水素、ハロゲン原子または炭素数 1
n 3-n 一 4のアルコキシ基、
Y:炭素数 1一 4のアルキル基、 η= 1— 3)]、チオール基 (一 SH)、スルフイド基 (一 S— )、ジスルフイド基 (― S— S— )、リン酸基 [Ρ(=0)(ΟΗ) (Ο—) (1= 1
1 3-1 一 3)]の ヽずれかを 含む基板に対する反応性基。
[0049] パーフルォロポリエーテル基は、少なくとも 2つのエーテル結合を有する化合物で ある。パーフルォロポリエーテル基の炭素数は、 5以上、例えば 8以上であってよい。 パーフルォロポリエーテル基の分子量の下限は、約 100、例えば約 200であってよ い。
パーフルォロポリエーテル基の例は、
C F 0(CF CF CF O) (CF )
a 2a+l 2 2 2 m 2 1
C F 0(CF CF(CF )0) (CF )
a 2a+l 2 3 m 2 1
C F 0(CF CF CF O) (CF O) (CF ) および
a 2a+l 2 2 2 m 2 n 2 1
C F 0(CF CF(CF )0) (CF O) (CF )
a 2a+l 2 3 m 2 n 2 1
[パーフルォロポリエーテル基の分子量は 1000以下、好ましくは 500以下であり、 m および nは 1一 10、好ましくは 1一 3を表わし、 aは 1一 10を表わし、 1は 1または 2を表 わす。]
である。
[0050] 低分子量パーフルォロポリエーテルィ匕合物としては次のものが例示される。
PFPE-A- SiX
3
PFPE -A- SH
[PFPE -CH CH CH - O] P(=0)OH
2 2 2 2
[式中、 PFPEは、パーフルォロポリエーテル基、
Aは、炭素数 1一 4のアルキレン基、 SO N(R21)R22—基 (但し、 R21は炭素数 1
2 一 4の アルキル基、 R22は炭素数 1一 4のアルキレン基である)または— CH CH(OH)CH -
基であり、 Xはハロゲン原子 (例えば、塩素原子)、または、 OC H (n=l— 4)である。 ] n 2n+l
[0051] 低分子量パーフルォロポリエーテル化合物の具体例としては、
PFPE -CH CH CH 一 Si(〇CH )
2 2 2 3 3
PFPE -SO N(C H )CH CH - Si(OCH )
2 2 5 2 2 3 3
PFPE 一 CH CH CH 一 SH
2 2 2
[PFPE -CH CH CH -〇] P(=〇)〇H
2 2 2 2
[PFPE - CH CH CH -〇] P(=〇)
2 2 2 3
などが例示される。
[0052] 本発明にお 、て、フルォロアルキル基は分岐構造が望ま ヽが、直鎖であっても、 十分な効果を発揮する。
本発明の表面処理剤は、例えば、含フッ素化合物のみ、または、含フッ素化合物と 有機溶剤の混合物、または、含フッ素化合物と二酸ィ匕炭素の混合物カゝら成る。有機 溶剤の例は、アルコール、エステル、ケトン、エーテル、炭化水素(例えば、脂肪族炭 化水素および芳香族炭化水素)等が挙げられ、有機溶剤はフッ素化されていてもさ れていなくてもどちらでも良い。有機溶剤の具体例は、メタノール、エタノール、イソプ ロパノール、パーフルォロデカリン、ハイド口フルォロエーテル、 HCFC225、クロロホ ルム、 1,1,2, 2-テトラクロ口エタン、テトラクロロエチレン、クロ口ベンゼン、酢酸ェチル、 酢酸ブチル、アセトン、へキサン、イソペンタン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン などが挙げられる。二酸ィ匕炭素は圧縮 COを用いることが好ましい。
2
表面処理剤における含フッ素化合物の濃度は、 0.001— 10重量%、例えば、 0.01— 1重量%であって良い。
[0053] 本発明のパターン基板に用いる基材は、シリコン、合成樹脂、ガラス、金属、セラミツ クなどである。
合成樹脂としては、熱可塑性榭脂、熱硬化性榭脂のいずれでもよぐ例えば、ポリ エチレン、ポロプロピレン、エチレン プレピレン共重合体、エチレン 酢酸ビュル共 重合体 (EVA )等のポリオレフイン、環状ポリオレフイン、変性ポリオレフイン、ポリ塩 化ビュル、ポリ塩ィ匕ビユリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ リカーボネート、ポリ— (4 メチルベンテン 1 )、アイオノマー、アクリル系榭脂、ポリメ
チルメタタリレート、アクリル スチレン共重合体 (AS榭脂)、ブタジエン スチレン共 重合体、ポリオ共重合体 (EVOH )、ポリエチレンテレフタレート(PET )、ポリプチレ ンテレフタレート(PBT )、プリシクロへキサンテレフタレート(PCT )等のポリエステル 、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK )、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK )、 ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM )、ポリフエ-レンォキシド、変性ポリフエ- レンォキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル (液晶ポリマー)、ポリテトラフルォロ エチレン、ポリフッ化ビ-リデン、その他フッ素系榭脂、スチレン系、ポリオレフイン系、 ポリ塩ィ匕ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱 可塑性エラストマ一、エポキシ榭脂、フエノール榭脂、ユリア榭脂、メラミン榭脂、不飽 和ポリエステル、シリコーン榭脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、 ブレンド体、ポリマーァロイ等が挙げられ、これらのうちの 1種または 2種以上を組み 合わせて (例えば 2層以上の積層体として)用いることができる。
[0054] ガラスとしては、例えば、ケィ酸ガラス (石英ガラス)、ケィ酸アルカリガラス、ソーダ石 灰ガラス、カリ石灰ガラス、鉛 (アルカリ)ガラス、ノ リウムガラス、ホウケィ酸ガラス等が 挙げられる。
金属としては、金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、白金等が挙げられる。
セラミックとしては、酸化物(例えば、酸ィ匕アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸 化ケィ素、ジルコニァ、チタン酸バリウム)、窒化物(例えば、窒化ケィ素、窒化ホウ素 )、硫ィヒ物 (例えば、硫ィヒカドミウム)、炭化物 (例えば、炭化ケィ素)等が挙げられ、こ れらの混合物を使用して良い。
[0055] V、ずれの基板を用いる場合でも、プラズマ処理や UV処理を行っても良!、。プラズマ 処理や UV処理により、基板表面に官能基を導入できる。
パターン表面の形状は、最終的に製造する素子の目的に応じて適当なものを選択 すれば良ぐ円、四角形、三角形、直線、曲線などが例示される。互いのパターンは 接していても離れていても良い。例えば、ライン &スペースの場合、ライン幅は、 0. 5 一 100 /ζ πι、例えば、 1一 20 mであって良い。ライン幅は等間隔であっても良いし 、幅が変化しても良 、。ラインの形状は直線でも曲線でも良 、。
[0056] これら基材の表面に、表面処理剤 (含フッ素化合物)を液相または気相中で均一に
処理する。処理は、例えば、基板を含フッ素化合物溶液に浸漬または塗布した後、 室温で 1分一 24時間乾燥することによって行える。この簡便なプロセスで基材の表面 に、含フッ素化合物の膜が形成される。含フッ素化合物の膜の厚さは、一般に 0.5— lOOOnmであって良い。含フッ素化合物の膜は、単分子膜であることが好ましい。こうし て、対水接触角 80° 以上 (後退接触角 60° 以上)の均一な疎水性表面が得られる。
[0057] 均一基板 (パターユングする前の基板)の水に対する後退接触角が 60° 以上となる 方法で表面処理すれば、良好なパターン形成のために非常に有利である。後退接 触角の値には、基板の欠陥が敏感に反映される [Adamson, A.W. and A.P. Gast, Physicalし hemistry or Surfaces 6th ed. The Solid— Liquid interfaceし ontact
Angle.1997,New York:Wiley.]0通常の接触角(静的接触角)が 100° 以上の値を示 す場合でも、後退接触角が 60° 未満であれば、表面の含フッ素化合物膜の均一性 はあまり良好ではない。
後退接触角は拡張伸縮法、転落法、 Wilhelmy法などの方法により測定され、本質 的な違 、はな 、が、本発明では非常に簡便な拡張伸縮法で測定した。
[0058] 次にリソグラフィ一法を用いて、照射領域の対水接触角が 10° 以下となるように照 射する。表面自由エネルギーが異なる複数の領域((1)対水接触角 60° 以上の領 域、特に対水接触角 80° 以上の領域と、(2)対水接触角 30° 以下の領域、特に対 水接触角 10° 以下の領域)から構成されるパターン基板を調製する。領域(1)と領域 (2)が隣あっている。
含フッ素化合物の膜をリソグラフィ一法でパターユングするためには、電磁波、また は、プラズマを照射する。
[0059] 含フッ素化合物の膜に照射する電磁波は、
1.波長 10— 400nmの光
2.波長 0.1— 10nmの X線
3.波長 0.001— O.Olnmの電子線
4.波長 10— 300nmのレーザー光線
のいずれかであることが好ましい。 1の光は、紫外線 (UV, 200— 400nm)、真空紫外光 (VUV, 150— 200nm)、極端紫外線 (EUV, 10— 120nm)などが例示される。 VUVを用い
る場合、光源は波長 172應の VUVを発光できる市販のキセノンエキシマランプが使 用でき、放射照度は 1一 100mW/cm2であってよい。また UVを用いる場合、光源は水 銀キセノンランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、キセノンエキシマランプが使用でき、 放射照度は 0. 1— 1000W/cm2、特に 1一 100W/cm2であってよい。
[0060] 1または 2の光または X線でフォトリソグラフィーを行う場合は、フォトマスクを介して 均一に表面処理された基板に光を照射する。
一方、 3、 4の電子線、レーザー光線では、市販の描画装置を用いてフォトマスクな しで直接、均一に表面処理された基板にパターンを描画する。電子線のドーズ量は ラスター描画では 10— 10000 μ
ショット描画では 100— 100000fC/dot、特に 1000— 10000fC/dotであってよい。
本発明における照射の終了点は、照射領域の対水接触角を 10° 以下にすることで ある。
プラズマを発生する装置としては、真空中にプラズマを発生させる装置でも大気中 で発生させる装置でも良い。
光触媒のような技術を併用して、照射領域の親液ィ匕を促進しても良い。
[0061] ノターンを形成した基板に機能性ィ匕合物の溶液を塗布する。機能性ィ匕合物溶液を 塗布する方法は、スピンコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、印刷 法、転写法、インクジェット法 [P.Calvert, Chem.Mater., 13, 3299(2001)]、バーコード 法、キヤビラリ一法などが挙げられる。
[0062] 含フッ素化合物の膜の上に、例えば、機能性化合物の層が形成される。
機能性ィ匕合物の層は、パターン表面の上に、機能性化合物を溶剤に溶解した溶液 を塗布し、溶剤を除去することによって形成することができる。表面自由エネルギー が異なる複数の領域に機能性化合物溶液を塗布すると、機能性化合物溶液は、対 水接触角 60° 以上、特に 80° 以上の領域を避けて、対水接触角 30° 以下、特に 10° 以下の領域のみに付着する。こうして、機能性ィ匕合物の層が、基板のパターン どおりに形成される。
[0063] 機能性化合物の例は、半導体化合物、導電性化合物、フォトクロミック化合物、サ 一モク口ミック化合物、レンズ材料、生命科学薬剤などである。
半導体ィ匕合物としては、有機系が好ましぐ例えば、ペンタセン誘導体、ポリチオフ ヱン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリ p-フ -レンビ-レン
、層状へロブスカイトイ匕合物などが挙げられる。
導電性ィ匕合物としては、室温で 102 S/cm以上の導電性を有するものである。例え ば、有機系ではポリアセチレン誘導体、ポリチォフェン誘導体、ポリピロール、ポリ p- フエ-レンビ-レン、ポリア-リンなどが挙げられる。これらの化合物をドーピングする ことにより導電性を向上しても良い。金属系では金、銀、銅などのナノ粒子を液体に 分散したものが挙げられる。
フォトクロミック化合物としては、有機系が好ましぐ例えば、ァゾベンゼン誘導体、ス ピロピラン誘導体、フルギド誘導体、ジァリールェテン誘導体などが挙げられる。 サーモク口ミック化合物とは、温度変化に伴って物質の色が可逆的に変化する化合 物の総称であり、例えば、サリチリデンァ二リン類、ポリチォフェン誘導体、テトラハロ ゲノ錯体、エチレンジァミン誘導体錯体、ジニトロジアンミン銅錯体、 1,4ージァザシクロ オクタン(daco)錯体、へキサメチレンテトラミン(hmta)錯体、サルチルアルデヒド( salen)類錯体などが挙げられる。
機能性化合物の層の厚さは、 0. lnm— 100 μ m、例えば、 lnm— 1 μ mであって 良い。
[0064] 機能性化合物を溶解する溶媒の例は、有機溶剤および水である。機能性化合物が 水に難溶性の場合、有機溶剤に溶解させる必要がある。
本発明において、機能性ィ匕合物を溶解する溶媒は、表面張力 30mNZm以下、例 えば 20mN/m以下である有機溶剤であることが好ましい。表面張力が 30mNZm以 下であることによって、溶液がパターン形状にそって容易に濡れ拡がることができる。
[0065] 有機溶剤としては、アルコール、エステル、ケトン、エーテル、炭化水素(例えば、脂 肪族炭化水素および芳香族炭化水素)等が挙げられ、有機溶剤はフッ素化されてい てもされていなくてもどちらでも良い。有機溶剤の具体例は、メタノール、エタノール、 イソプロパノール、パーフルォロデカリン、ハイド口フルォロエーテル、 HCFC225、クロ 口ホルム、 1,1, 2,2-テトラクロ口エタン、テトラクロロエチレン、クロ口ベンゼン、酢酸ェチ ル、酢酸ブチル、アセトン、へキサン、イソペンタン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフ
ランなどが挙げられる。
水を用いる場合は、界面活性剤や、水溶性溶剤、例えば、メタノール、エタノール、 イソプロピルアルコール、アルキレングリコールなどを添カ卩して、表面張力を低下させ ても良い。
機能性ィ匕合物の溶液における機能性ィ匕合物の濃度は、 0. 1— 20重量%、例えば 、 1一 10重量であって良い。
溶剤の除去は、蒸発などによって行える。溶剤の除去は、基材を、加熱 (例えば、 6 0— 200°C)することによって、行える。溶剤除去は、減圧(例えば、 0. 01— lOOPa) 下で行っても良い。
[0066] 本発明の基板は、電子、光学、医療、微小化学分析などの幅広い用途のデバイス に用いることが可能である。例えば、電子デバイスとしては、トランジスタ、メモリ、発光 ダイオード (EL)、レーザー、太陽電池などに利用できる。これらのデバイス力 フレ キシブルディスプレイ、無線タグ、ウェアラブルなコンピュータなどが製造される。また 、光学デバイスとしては、光メモリ、画像メモリ、光変調素子、光シャッター、第二次高 調波(SHG)素子、偏光素子、フォトニッククリスタル、レンズアレイなどに、医療デバ イスとしては、バイオチップ、 DNAアレイなどに利用できる。
実施例
[0067] 以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されな い。
[0068] 接触角は、次のようにして測定した。
接触角の測定
マイクロシリンジ力 基板に水を 2 L滴下し、針を水滴から離して静的接触角を測 定する。次に、針を水滴に差し込み、水を 2 w Lを導入して水滴を拡張 (接触線を前 進)させてから、針を水滴から離して前進接触角を測定する。最後に、針を水滴に差 し込み、水を 2 L吸い込んで水滴を収縮 (接触線を後退)させてから、針を水滴から 離して後退接触角を測定する。単に対水接触角と呼ぶ場合は静的接触角を指す。
[0069] 実施例 1
表面処理剤 (CF ) CF-0-CH CH CH -SiClを 0.1mass%溶液となるように酢酸ェチ
ルで希釈した溶液に、 Siウェハを 30秒間浸漬した。基板を引き上げた後、 25°Cで一 昼夜放置した。基板上に形成した薄膜の厚さは、 lnmであった。上記のように表面 処理した基板を酢酸ェチル中で 5分間超音波洗浄した。 25°Cで一夜放置後、所定時 間 VUVを照射し、対水接触角を測定した。結果を図 1に示す。
[0070] 実施例 2および 3
実施例 1の表面処理剤を、それぞれ、 CF CF -0-CH CH CH - SiCl (実施例 2)、
3 2 2 2 2 3
(CF ) C-0-CH CH CH - SiCl (実施例 3)に置き換えたものを実施例 2、 3とした。結
3 3 2 2 2 3
果を図 1に示す。
[0071] 比較例 1および 2
実施例 1の表面処理剤を、それぞれ、 CF (CF ) -CH CH -SiCl (比較例 1)、パーフ
3 2 5 2 2 3
ルォロポリエーテルトリメトキシシラン (分子量 4,000) (比較例 2)に置き換えたものを比 較例 1、 2とした。結果を図 1に示す。
図 1からわ力るように、実施例 1一 3は VUV照射 15分以内に対水接触角がゼロにな つたのに対し、比較例 1および 2では 30分以上の時間を要した。
[0072] 実施例 4一 6
実施例 1一 3の VUV照射前の基板に、ライン/スペース =5 μ m/5 μ mのフォトマスク を密着させ、 10分間 VUVを照射した。このパターン基板にポリ(3—へキシルチオフエ ン) [Rieke Metals社製 (Aldrich Product No.44570- 3)の head- to- tail regioregularity 98.5%以上]の lmass%クロ口ホルム溶液をインクジェットにより塗布処理した。インクジェ ットは、ノズルを 50 mとし、オンデマンド法で行った。クロ口ホルム乾燥後の薄膜を光 学顕微鏡で観察したところライン幅 5 μ mに分裂したポリマー薄膜が形成された。
[0073] 比較例 3および 4
比較例 1、 2の VUV照射前の基板を実施例 4と同様にパターユングし、インクジェット によりポリ(3—へキシルチオフェン)を塗布処理した。この基板は VUV照射領域と非 照射領域の濡れの差が小さいために、薄膜は不完全にしか分裂しな力つた。
[0074] 実施例 7
H[CF (CF ) -CH CH - OCOCH CH ] -SO CH CH 0C0NH(CH ) - Si(0C H )
3 2 3 2 2 2 2 n 2 2 2 2 3 2 5 3
(n= 2-10の混合物)を 0.1mass%溶液となるように酢酸ェチルで希釈した溶液に、
Siウェハを 30秒間浸漬した。基板を引き上げた後、 25°Cで一昼夜放置した。この基板 を酢酸ェチル中で 5分間超音波洗浄し、 25°Cで一夜放置後、 120°Cで一時間熱処理 した。この基板の前進接触角 Θ a、後退接触角 Θ rは、それぞれ、 81° 、 65° であった 。この基板に実施例 4と同じ方法でパターユングとインクジェットによる製膜を行ったと ころ、薄膜は完全にラインの形状に分裂した。
[0075] 比較例 5
120°Cで一時間熱処理しな ヽことを除!ヽて、実施例 7と全く同じ方法で調製した基板 の前進接触角 Θ a、後退接触角 Θ rは、それぞれ、 71° 、 45° であった。この基板に 実施例 4と同じ方法でパターユングとインクジェットによる製膜を行ったところ、薄膜は 全く分裂しな力つた。
[0076] 実施例 8
F- (CF CF CF 0) -CF CF - CH 0- CH CH CH - Si(OCH ) (n=2)を 0.1mass%溶液
2 2 2 η 2 2 2 2 2 2 3 3
となるように酢酸ェチルで希釈した溶液に、 Siウェハを 30秒間浸漬した。基板を引き 上げた後、 25°Cで一昼夜放置した。この基板を酢酸ェチル中で 5分間超音波洗浄し 、減圧乾燥した。この基板の水に対する前進接触角 Θ a、後退接触角 Θ rは、それぞ れ、 120° 、 94° であった。この基板に実施例 4と同じ方法でパターユングとインクジ エツトによる製膜を行ったところ、薄膜は完全にラインの形状に分裂した。
[0077] 実施例 9
(CF ) CF(CF CF ) - CH CH - Si(OCH )を lmass%溶液となるように酢酸ェチルで希
3 2 2 2 2 2 3 3
釈した溶液に、 Siウェハを 12時間浸漬した。基板を引き上げた後、酢酸ェチル中で 5 分間超音波洗浄し、減圧乾燥した。この基板の水に対する前進接触角 Θ a、後退接 触角 Θ rは、それぞれ、 114° 、 87° であった。この基板に実施例 4と同じ方法でバタ 一ユングとインクジェットによる製膜を行ったところ、薄膜は完全にラインの形状に分
¾ ^した。
[0078] 実施例 10
CF CF CF CF -CH CH - SiClを lmass%溶液となるように酢酸ェチルで希釈した
3 2 2 2 2 2 3
溶液に、 Siウェハを 30秒間浸漬した。基板を引き上げた後、 25°Cで一昼夜放置した。 この基板を酢酸ェチル中で 5分間超音波洗浄し、減圧乾燥した。この基板の水に対
する前進接触角 Θ a、後退接触角 Θ rは、それぞれ、 105° 、 78° であった。この基板 に実施例 4と同じ方法でパターユングとインクジェットによる製膜を行ったところ、薄膜 は完全にラインの形状に分裂した。
実施例 11
不完全縮合シルセスキォキサン:
Rf: (CF ) CF-, A: - OCH CH CH -
3 2 2 2 2
を lmass%溶液となるようにテトラヒドロフランで希釈した溶液に、 Siウェハを 12時間浸 潰した。基板を引き上げた後、テトラヒドロフラン中で 5分間超音波洗浄し、減圧乾燥 した。この基板の水に対する前進接触角 Θ a、後退接触角 Θ rは、それぞれ、 110° 、 86° であった。この基板に実施例 4と同じ方法でパターユングとインクジェットによる 製膜を行ったところ、薄膜は完全にラインの形状に分裂した。